February 04, 2012

船井総研、2011年12月本決算、嵐の前の静けさ?

   22.40億円(昨年17.87億円)、-3.17億円(昨年-13.93億円)、-7.36億円(昨年-6.38億円)、11.85億円(昨年-2.43億円)、43.57億円(昨年31.71億円)、この数字は、1/31に公表された船井総研の2011年12月期、本決算のキャッシュフローの数字である。昨年と一転、攻めから、守りに入り、次の展開に向けて、じっと身をかがめ、力を蓄えている様子が伺える決算といえよう。もちろん、今期は、3/11の東日本大震災の影響により、特に前半では船井総研も厳しい経営環境となり、そのことも影響していると思われるが、それにしても、ここまで、守りを固めるのは、気になるところである。

   このキャッシュフローの数字であるが、22.40億円(昨年17.87億円)が営業活動によるキャッシュフローであり、今期は増加、特に、営業利益が19.00億円(8.1%)となったことが大きく、当期純利益も11.96億円(105.2%)と、昨年の2倍となった。したがって、今期は、潤沢なキャッシュが獲得できたといえる。

   ちなみに、その要因あるが、原価と経費から見てみたい。まずは、原価であるが、64.85%(昨年64.41%)と、0.45ポイント改善した。結果、売上総利益は35.15%(昨年35.59%)となった。一方、経費の方であるが、12.95%(昨年15.28%)と、2.33ポイントと大きく減少した。今期の営業収益が85.67億円(昨年86.63億円:98.89%)であるので、2.33%は1.99億円、約2億円の削減であり、これが今期、増益となった主な要因といえよう。結果、営業利益は22.20%(昨年20.31%)となり、増益となった。したがって、今期の営業活動によるキャッシュフローの増加要因は、この経費削減効果が大きかったといえ、税金等調整前当期純利益も16.47億円(昨年10.56億円)と大幅に増加している。

   そこで、この潤沢なキャッシュをどう配分したかであるが、冒頭の-3.17億円(昨年-13.93億円)が投資活動によるキャッシュフローである。この数字を見る限り、昨年は-13.93億円、営業活動によるキャッシュフローの77.95%を投資に配分しているが、今期は、-3.17億円、わずか14.15%の配分であり、戦略転換が起こっている。今期は投資を徹底的に控え、キャッシュを温存したといえる。ちなみに、昨年は有形固定資産の取得による支出-18.43億円と、これが最大の投資であり、ついで、有価証券の取得による支出-10.08億円、投資有価証券の取得による支出-5.33億円と、有価証券関係への投資である。今期も有価証券の取得による支出-12.10億円が最大の投資である、同時に売却も13.00億円あり、相殺されており、結果、-3.17億円と、投資活動によるキャッシュへの配分はわずかとなった。

   では、財務活動によるキャッシュフローはどうかであるが、そもそも、船井総研は自己資本比率が83.1%(昨年83.5%)と、超健全な強固な財務状況にあるといえ、財務活動によるキャッシュフローは配当に絞られるといえる。実際、今期も、有利子負債関連は、短期借入金-1.00億円とリース債務へ-0.13億円であり、わずかである。その配当であるが、-6.15億円(昨年-7.03億円)と、昨年より減少しており、営業活動によるキャッシュフロー比で見ると、27.45%(昨年39.33%)である。したがって、配当比率を昨年よりも下げており、結果、財務活動によるキャッシュフローは、冒頭の数字、-7.36億円(昨年-6.38億円)となる。本来であれば、営業活動によるキャッシュフローが昨対125.34%と大きく増加しているので、配当も増加しても良いと思われるが、むしろ、削減しているといえ、それだけ、キャッシュアウトを抑制したといえよう。

   結果、冒頭の次の数字、現金及び現金同等物の増減額は、11.85億円(昨年-2.43億円)と、マイナスからプラスに転じ、大幅な増加となった。そして、最後の冒頭の数字、現金及び現金同等物の期末残高は43.57億円(昨年31.71億円)と大きく増加、豊富なキャッシュを確保することとなった。今期の営業収益が85.67億円であるので、その比率は50.85%となり、自己資本比率83.1%もさることながら、キャッシュも潤沢に確保する決算となったといえよう。

   こう見ると、今期の船井総研の決算は、東日本大震災という未曽有の災害により、営業収益には影響があったものの、結果的に、経費が大きく改善し、さらに原価も改善したことにより、営業利益が大きく増加し、豊富なキャッシュを確保したといえる。そして、その潤沢なキャッシュを投資、配当を控え、キャッシュアウトを抑制し、キャッシュイン、内部留保に大半を充てたといえる。本来であれば、配当を最優先し、キャッシュの還元を株主にするか、あるいは、次の成長戦略に思い切った投資を決断しても良いように思えるが、どちらも封印し、内部留保を最優先しており、来るべき攻めの時、タイミングをじっと待っているようなキャッシュの流れであるといえよう。

   このように、2011年12月期の船井総研の決算は攻めよりも、明らかに守りを重視した決算といえ、キャッシュアウトを極力抑制し、豊富なキャッシュを確保したといえよう。当然、このキャッシュは、今後、攻めに充てるものと思われるが、今後、いつ、どのようなタイミングで攻めに転じ、積極的な経営戦略を打ち出すのか、まさに、今期は、嵐の前の静けさがただよう静かな決算といえよう。

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February 4, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 03, 2012

ジョイス、2012年2月期、第3四半期決算、減収増益!

   ジョイスが1/10、2012年2月期の第3四半期決算を公表した。ジョイスは、岩手県を中心に秋田県1店舗を含め37店舗を展開する食品スーパーマーケットである。昨年の3/11、東日本大震災でも被害を受け、現在も営業が厳しい店舗もあるが、結果は、営業収益282.16億円(-8.7%)、営業利益11.86億円(253.6%)、経常利益13.09億円(203.8%)、当期純利益-8.47億円となり、営業、経常段階では減収大幅増益となった。ただ、当期純利益は、「資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額3億72百万円、震災の影響による災害損失14億41百万円などを特別損失に計上したことにより、・・」とのことで、特に、震災の影響が大きく、厳しい結果となった。

   ジョイスの現時点での被災状況であるが、「被災店舗の復旧状況につきましては、店舗が津波により流失した「大槌店」(岩手県上閉伊郡)及び「山田店」(岩手県下閉伊郡)は、大槌町における宅配による販売のほか、平成23年12月より、同町内にて仮設店舗の営業を開始いたしました。建替え等の本格的な復旧については、地域の復興計画が示された後となりますが、積極的に検討していく予定です。また、建物が損壊した「みたけ店」(岩手県盛岡市)は、建物の損壊が大きいことから現在の店舗での営業再開を断念いたしました。」と、現時点でも、3店舗が営業困難な状況にあるとのことである。

   ただ、このような厳しい中でも、新規出店をはたしており、「新規出店につきましては、平成23年7月に「盛岡緑が丘店」(岩手県盛岡市)を開店いたしました。同店は「食の提案型スーパーマーケット」店舗として、「できたて、つくりたて、プレクック(半加工)」を基本とした「鮮度と味の追求」にこだわったMD(商品政策)をさらに数多く導入いたしました。」とのことで、「食の提案型スーパーマーケット」を目指して、新規出店したとのことである。

   実際、キャッシュフローを見ても、営業活動によるキャッシュフロー13.19億円(昨年-10.56億円)の内、-9.28億円(昨年-8.58億円)を投資活動によるキャッシュフローに回している。しかも、その内、新規出店がらみの投資、有形固定資産の取得による支出-8.93億円(昨年-7.96億円)と、営業活動によるキャッシュフローの67.70%を充てており、積極的な経営戦略を打ち出しているといえよう。また、財務活動によるキャッシュフローを見ると2.41億円(昨年3.46億円)とプラス、逆に、キャッシュを調達しており、それだけ、投資を強く打ち出しているといえる。

   では、ジョイスがこのような厳しい経営環境の中でも、営業、経常利益が大幅な増益となった要因を原価、経費面から見てみたい。まずは原価であるが、72.49%(昨年74.06%)となり、1.57ポイントと大きく改善している。原価がこれほど大きく改善することは稀であれ、それだけ、東日本大震災のインパクトが大きかったといえよう。ジョイス自身も、「利益面につきましては、食品スーパーマーケット事業へ経営資源の集中や震災の影響によりチラシ特売を一時見合わせたことなどによる荒利益率の改善と販売費及び一般管理費の削減により、・・」とのことで、 チラシ特売の見直しが大きかったようである。結果、売上総利益は27.51%(昨年25.94%)となった。

   これに対して、経費の方であるが、24.41%(昨年26.23%)と、1.82ポイント改善しており、原価以上の改善である。したがって、原価、経費双方が大きく改善した結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は3.10%(昨年-0.29%)と、マイナスからプラスへ転じ、大幅な改善となった。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が1.16%(昨年1.39%)加わり、結果、営業利益は4.26%(昨年1.10%)となり、営業収益の-8.7%という減収をカバーし、大幅な増益となった。

   これを受けて、通期であるが、営業収益370.00億円(-9.8%)、営業利益12.50億円(202.2%)、経常利益13.50億円(151.5%)、当期純利益-9.80億円と、この第3四半期決算とほぼ同じ構図、営業、経常段階では減収大幅増益となる予想である。したがって、これを見る限りでは、ジョイスにとっての東日本大震災のインパクトは、被災した店舗による売上高の減少と災害損失により、営業収益と当期純利益が大きな影響を受けたが、一方で、原価、経費が大きく改善したことにより、営業、経常利益が大幅な増益となり、収益改善につながったことであるといえよう。

   このように、ジョイスの本決算直前の最後の四半期、第3四半期決算が公表されたが、3/11の東日本大震災の影響が色濃く表れており、営業収益面では苦戦したが、利益面では、一転、大幅な増益となり、来期に期待できる決算となったといえよう。今後、岩手県でも復興が本格化し、被災した店舗の再開、再構築、さらには、新規出店等がなされることにより、営業収益も回復するといえよう。したがって、課題は、今期、震災のインパクトにより劇的な構造改革が起こった利益構造であり、これをどこまで維持できるかどうかであるといえよう。今期本決算、そして、来期へ向けて、ジョイスがどのような経営戦略を打ち出すか、注目である。

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February 3, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 02, 2012

家計調査データ、2011年12月度、年末商戦を振り返る!

   24日128.4%(106.7%)、25日102.8%(94.0%)、28日127.3%(96.9%)、29日156.7%(109.4%)、30日205.3%(134.1%)、31日215.3%(122.6%)、これが、2011年12月度の日別の家計消費支出の動きである。はじめの数字が外食を除く食品、( )の中が全消費支出の数字であり、1日平均に対しての乖離率を示している。24日はクリスマスイブ、25日はクリスマス、28日からは年末商戦がはじまり、31日が大晦日である。12月度は食品スーパーマーケットにとっては年間最大の消費月であることがこの数字を見てもわかる。特に、30日、31日は200%を超え、平日の2倍の消費が発生している。したがって、極論すれば店舗が2倍欲しいところであり、結果、商品が山積みになり、店員が総動員となる。

   意外なのは、全体の商品であり、年末だからといって、食品のように2倍に消費が跳ね上がるわけではなく、20%から30%増といえ、やや忙しい状況といえよう。また、クリスマスイブとクリスマスでは、明らかにクリスマスイブが高いが、それでも、食品は約20%強の増加、しかも、全体の消費はあまり平日と変わらない状況であり、日本の場合は何といっても年末に消費が集中するといえよう。

   そこで、さらに、年末特有の項目を見てみたい。30日に平日と比べ500%以上となるものであるが、たこ600.3%、かに584.1%、かまぼこ567.8%、もち 566.9%、通学用かばん518.0%、切り花513.5%であり、魚介類がトップクラスを占めるが、意外なのは通学用かばんであるが、なぜか、30日に跳ね上がっている。ついで、300%以上のものであるが、電子レンジ492.2%、えび460.6%、たけのこ451.4%、魚介の漬物435.1%、ぶり418.6%、たい394.0%、れんこん393.9%、牛肉391.1%、室内装飾品389.5%、まぐろ377.7%、すいか372.0%、こんぶつくだ煮349.8%、現像焼付代331.1%、干ししいたけ323.7%、生うどん・そば306.9%、ごぼう305.1%、さといも303.4%である。生鮮食品以外では、電子レンジ、室内装飾品、現像焼付代が高い数字である。

   ついで、31日、大晦日であるが、さしみ盛合わせ1054.9%(30日258.7%)、ビデオカメラ793.0%(30日0.0%)、たい626.1%(30日394.0%)、ぶり619.2%(30日418.6%)、かに591.9%(30日584.1%)、まぐろ574.9%(30日377.7%)、たこ558.6%(30日600.3%)、すし(弁当)504.5%(30日153.4%)であり、何といっても、さしみ盛合わせが1054.9%と平日の10倍となる。鮮魚部門は通常の10倍の作業が発生するので、いかに、押し寄せてくる需要の波に乗れるかがが最大のポイントとなる。また、ビデオカメラが異常値となっており、食品以外では唯一、500%を超えた項目である。

   さらに、大晦日の250%以上を見てみると、牛肉436.3%(30日391.1%)、生うどん・そば397.4%(30日306.9%)、えび357.7%(30日460.6%)、かまぼこ337.6%(30日567.8%)、日本そば・うどん337.1%(30日160.3%)、天ぷら・フライ323.0%(30日166.5%)、いちご298.5%(30日182.0%)、宿泊料296.0%(30日251.9%)、魚介の漬物277.4%(30日435.1%)、温泉・銭湯入浴料277.0%(30日134.7%)、身の回り用品関連サービス276.9%(30日61.6%)、もち275.8%(30日566.9%)、電気冷蔵庫260.1%(30日0.0%)、ほたて貝256.7%(30日 285.3%)、カステラ255.0%(30日292.0%)である。やはり、食品が圧倒的であるが、宿泊料、温泉・先頭入浴料、身の回り用品関連サービス、電気冷蔵庫など、食品以外でも跳ね上がる項目もある。

   参考に、クリスマスイブの数字であるが、平日と比べ250%以上のものを見てみると、ケーキ1049.5%(25日246.9%)、テレビゲーム機444.6%(25日152.3%)、ビデオデッキ408.8%(25日213.5%)、ゲームソフト等378.5%(25日217.2%)、テレビ325.4%(25日266.7%)、ハンドバッグ290.0%(25日279.2%)、スポーツ観覧料288.3%(25日68.2%)、教養娯楽用耐久財修理代280.7%(25日90.5%)、サラダ279.6%(25日131.9%)、いちご276.0%(25日98.8%)、ゴルフ用具273.0%(25日0.0%)、ワイン264.6%(25日123.7%)、すし(弁当)260.5%(25日153.3%)である。

   さすがに、ケーキは異常値であり、1000%を超える。大晦日のさしみ盛合わせと同じ、爆発的な需要が発生していることがわかる。ただ、年末商戦と違い、クリスマスイブは生鮮食品がほとんど上がってこない状況であり、食品ではケーキに加え、サラダ、いちご、ワイン、すし(弁当)のみであり、クリスマスはギフト、娯楽関連が強いといえよう。特に、テレビゲーム、ビデオデッキ、ゲームソフト、テレビとテレビ、娯楽関連が上位を占めており、クリスマスイブは独特な消費が発生しているといえよう。また、これは、翌日、クリスマスの25日にも継続しているのが特徴である。

   このように、12月度は独特な月といえ、クリスマス商戦、年末商戦と2つの大きなイベントがあり、実際、この2つの山の中身を見ると、それぞれ、特有の消費項目があり、これらが需要を力強く支えているといえよう。それにしても、年末のさしみ盛合わせ1054.9%(30日258.7%)、クリスマスイブのケーキ1049.5%(25日246.9%)は、その象徴的な項目であるといえ、通常の10倍という凄まじい伸び率である。また、どちらも、生ものであり、その日につくり、その日に販売することが求められる。食品スーパーマーケットとしては、あらかじめ、いかに体制をつくり、売り切るかが勝負といえ、まさに、商戦、商売の戦争というに相応しいといえよう。

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February 2, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 01, 2012

People=Brand、時間=価格を考えて見る!

   ここ数日、SNS(Social Networking Service)とID-POS分析について取り上げているが、前回までの結論は、People=Brandであり、SNSは人を中心に友達の輪がいくつかのグループをつくりながら広がってゆき、その輪の広がり方は、Strong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)と同心円状に広がってゆくということであった。これに対して、ID-POS分析は、Brandを中心に顧客の輪が同じように同心円上に広がってゆき、その輪の広がりは、weekly ties(週間の絆)、monthly ties(月間の絆)、そして、yearly ties(年間の絆)となることを解説した。

   そこで、今回は、このPeople=Brandとの関係について、もう少し、掘り下げてみたい。この関係が概念上だけでなく、実際に=(イコール)、ないしは、→(方向)を示すことができれば、これは、ビジネスに活用できることであり、SNSからリアルビジネスへ、逆にリアルビジネスにSNSを融合させることで、より、リアルビジネスが活性化することになる。ただ、残念ながら、現時点では、この2つの関係、すなわち、People=Brandは概念上のつながりに過ぎず、論理的に結びついているわけではない。その証拠に、facebookもgoogl+も基本、収入源は広告であり、SNSを通じて、企業から得られる広告収入がその大半を占めているといえる。ただ、google+は現時点では、広告は一切ないようで、Googleの広告収入で運営されているようである。

   一方、Brandも購入顧客の履歴を把握できるところまで、ID-POS分析ではできるようになったが、Peopleとの関係がまだまだわからないことが多く、どのように顧客に働きかければ、Brandの購入につながってゆくのかが不明確である。特に、SNSとの関係になると、やっと、ここ最近、各小売業がネットスーパー等に取り組みはじめたことにより、徐々にその関係が明らかになりつつあるが、決定的な決め手があるわけではない。ネットスーパーのサイトが受注窓口となっているのが実態といえ、SNS的な要素は弱いといえる。

   では、この2つの関係、People=Brandを結びつけるキーはどこにあるかであるが、その答えは、時間と価格が鍵を握っているといえよう。これまで、SNSを分析する手法はいろいろ検討されてきたが、SNSをはじめ、インターネットのWebの分析ポイントは時間が鍵を握っているといえる。時間はこれまで、概念としては、マーケティング戦略にも組み込まれてきたが、実際の様々な時間を正確に測定することはできなかったため、理論にまで組み込むことは難しかった。ところがWebの世界では、ほぼ正確に閲覧時間がサイトごとに把握することができる。

   たとえば、Google Analyticsを使うと、サイト1ページごとに平均閲覧時間がわかり、これに、訪問数、ページビュー数を組み合わせれば、時間そのものを、注目度、頻度、滞在時間等に分解でき、あたかもBrandを購入しているような感覚で、時間を購入しているような方程式をつくることができる。これは、Brandを購入する時の売上げにかかわる方程式と全く同じ数式であるが、その違いは、Brandを購入する場合は価格がキーとなるが、時間を購入する場合は、文字通り、時間がキーとなり、この価格と時間を入れ替えるとどちらも、同じ方程式が成立することになり、時間と価格はシンクロナイズしていることがわかる。

   しかも、ID-POS分析では、1回当たりの購入金額、いわゆる客単価は売上げをあげるための手段であり、むしろ重要なのは、頻度であり、この頻度がともなって売上げがあがることが方程式上でも立証されている。これは、時間におきかえれば、1回あたりの友達との関係よりも、むしろ、友達とのコミュニケーション頻度が重要であるといえ、結果、Brandでは売上げがあがり、Peopleでは時間が増大することになる。

   したがって、PeopleからBrandへという流れを作り上げるには、PeopleとBrandとの時間を増大させる仕組みをいかにつくるか、それは、あたかもSNSが取り組んでいる友達を増やし、コミュニケーションを活発にし、結果、1人1人の人間関係が洗われ、磨かれ、輝いてゆくことに他ならないといえる。そして、この輝きの先に、Brandへとつながってゆくのではないかと思われる。

   ちなみに、時間を増やすことは、方程式上からは3つのポイントがある。まずは、1回当たりの滞在時間を増やすことである。次に、頻度をあげることである。そして、注目度をあげることである。ただ、注目度を上げても、先の2つ、滞在時間が短いものや、次にまた来ようとならないものであれば、結果、Temporary ties(一時的な関係)となってしまい、次につながらないので、Brandの価値をいかに高く保てるかが、大前提ではあるといえよう。

   このように、People=Brandは今後、SNSが普及し、当たり前の世界となった場合は、この融合は避けて通れないテーマとなるといえ、PeopleをいかにBrandにつなげてゆくかが重要な課題となろう。その際、キーとなるのは、Peopleは時間、いかに、時間を科学できるかであり、Brandは価格、価格をいかに科学できるかであり、その結果、時間を価格に転嫁できるかがBrand確立の最大のポイントとなろう。SNSのいまの勢い、そして、ID-POS分析の深化を見ていると、この2つ、People=Brand(時間=価格)は、そう遠くない将来に実現するのではないかと思う。

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February 1, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 31, 2012

Google+とPaul Adams氏、そして、 ID-POS分析!

   Google+のサークルという概念は実にユニークであり、この基本概念をもとに、SNS(Social Networking Service)では、Facebookに大きく後れをとっているGoogleが反転攻勢にでたといえる。では、Googleがこのサークル概念の確立、そして、SNS、google+への実現に至る上でのキーパーソンは誰かであるが、Paul Adams氏であるといえよう。彼が、2010年6月にサンフランシスコで開かれたVoices That Matter Web Design Conferenceでのプレゼンテーション資料がネット上に公開されているが、全部で224枚ある。テーマは、「THE REAL LIFE SOCIAL NETWORK」である。この辺の事情は、ITジャーナリスト、大元隆志氏が詳しく報じているので、ここでは、その中身について見てみたい。

   この224枚の中身を見て、感じたことは、SNSは、ID-POS分析と実に共通点が多く、ID-POS分析を理解するには、SNSを理解することが速く、そのためには、体験することが速いということである。特に、google+は現時点では、最もID-POS分析の基本概念に近いSNSであり、これを使いこなすことにより、ID-POS分析を理解し、活用できるのではないかと思った。もちろん、Facebookも、ここへ来て、タイムライン等、対抗策を打ってきており、恐らく、双方が競い合いながら、SNSの世界を極めてゆくことになるので、双方を使いこなし、SNSを実生活で活かしながら、ID-POS分析の基本を学んでゆくのがひとつの方法であろう。

   そこで、まず、ここでは、Paul Adams氏の224枚の中で、ID-POS分析に共通する内容をいくつか取り上げてみたい。Paul Adams氏は、はじめに、「People have multiple independent groups of friends.College friends(life stage),New York friends(Shared experience),Surfing friends(Hobby),Family」と、友達は、いくつかの独立した複数のグループで構成されているというところからスタートし、その事例を、大学の友達、ニューヨークの友達、サーファーの友達、家族などの例をあげている。

   そして、「How real world social networks work.」と、この現実の世界をどのように、ソーシャルネットワークに落とし込むかがポイントであるといい、特に、「People tend to have 4 and 6 groups.」、「Each of which tends to have 2 and 10 people.」、通常、友達は、4から6グループぐらいに分かれ、それぞれは2人から10人で構成されると、分析結果を提示する。さらに、このそれぞれのグループに、Strong ties(強い絆)とWeak ties(弱い絆)があり、さらに、その外にTemporary ties(一時的な関係)という、3つの集合関係が見られるという、google+そのものの基本コンセプトがここで提示される。

   また、この中で、実際の調査結果から、友達の12%がterm friends(言葉上の友達)であり、たった3%がfriends(本当の友達)であり、残り、85%がfriendsとは呼べないと結論づける。そして、特に、この friendsであるStrong tiesは1週間以内にあっているか、電話等で話を交わしているという間柄であるという。

  google+は、この基本概念とそれを裏付ける調査結果をもとに組み上げられたSNSであるといえ、サークルそのものが、個人個人のStrong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)を自由にくくることができるようになっており、まさに、real worldがsocial networksで実現されつつあるといえる。

   さて、問題は、ID-POS分析との関係であるが、この中のPeopleをBrandに置きかえると、そのままID-POS分析となる。ID-POS分析はまさにBrandを中心において、そのBrandを購入している全顧客の購入履歴を分析し、そこから、Brandの確立をどうはかるかが課題となるが、それは、Paul Adams氏がとなえるSNSの世界と全く同じ構造であり、ほぼシンクロナイズしているといっても良い。

   実際、様々なBrandをID-POS分析にかけて見ると、どんなBrandにも必ず、Strong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)があり、しかも、Strong ties(強い絆)は、昨年のID-POSセミーでも事例として取り上げたように、約1万人のバナナの購入者を調査した結果、わずか3.5%、しかも、この3.5%は1週間に1回、バナナを購入していることが判明している。また、Temporary ties(一時的な関係)である年間1回しかバナナを購入しない顧客は約60%であり、残りが、Weak ties(弱い絆)、40%弱という結果であった。ほぼ、Paul Adams氏がGoogleで実施したSNSの調査結果と近い構造となっており、ID-POS分析で明らかになりつつあるBrandと顧客の関係は、People個々人の人間関係と同様な関係にあることがわかる。

   したがって、SNSを通じて、人間関係が洗い直され、Strong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)とのコミュニケーションが磨かれることにより、個人個人が輝きを増すことになろう。これをID-POS分析で見れば、Brandが購入顧客によって洗い直され、Brandと顧客の関係がweekly ties(週間の絆)、monthly ties(月間の絆)、そして、yearly ties(年間の絆)によって磨かれ、輝きをまし、Brand確立が成されてゆくことになろう。まさに、People=Brandであり、SNSをBrand確立に応用でき、同時に、Brandの世界をSNSに応用することもできよう。

   このように、一見、対極にあるSNSとID-POS分析の世界であるが、実は、PeopleとBrandとの違いであり、これを入れかえてもわからないくらい良く似た構造の世界であったといえ、その本質は同じもの、限りなく近い世界であるといえよう。したがって、この両者は今後、ITという共通の技術で双方の研究成果を交換しあいながら、それぞれを高めてゆくことが可能であるといえ、SNSはID-POS分析をID-POS分析はSNSを、お互いに研究しあい、ノウハウを交換し、最終的には融合してゆくことになるのではないかと思う。ちなみに、Paul Adams氏は、今年から、GoogleからFacebookへと活動の拠点を移しており、今後、google+だけでなく、Facebookの動向にも注目といえよう。

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January 31, 2012 in CRM、FSP | | Comments (1) | TrackBack (0)

January 30, 2012

Google+の可能性、AKB48、ID-POS分析とよく似ている!

   ここ最近、Facebookを活用しはじめ、船井総研時代の同僚、慶応大学の村田ゼミの同僚、先輩、後輩、友人、そして、クライアント関係など、様々な方と友達となり、コミュニケーションをはかりはじめた。また、ここ最近では、Facebookのグループ機能を使い、コーチング等にも活用しはじめた。いわゆる、いまはやりのSNS(Social Networking Service)であるが、意外に、日常生活、そして、ビジネスにも活用できるのではないかと実感した。

   このSNSの世界は日進月歩であり、Facebookが先行してはいるが、昨年の6月からスタートしたGoogleが満を持してといって良いと思うが、google+の動きも見逃すことはできない。数日前から、Facebookと並行して使いはじめたが、直観的におもしろいと思った。Facebookを使っていると、どこかのテーマではないが、「友達の友達は皆友達、世界に広げよう、友達の輪」がぴったりのイメージである。とにかく、まずは、友達を広げることが大前提であり、この点ではすごいパワーがあり、圧倒される。ただ、その友達を関係づけるには、グループという機能はあるが、そのグループは友達との共通のグループとなり、グループを自由に作り替えたり、変更したりするのは、グループを作った本人のみであり、意外に使いづらい面があるといえる。

   Google+は、その意味でまさに、この点に戦略を絞っており、グループに対して、サークルという概念を導入し、まさに、Social Networking Serviceの極限を追究したようなつくりとなっているのが特徴である。このサークルは個人個人で自由につくることができ、しかも、誰をサークルに入れるかは個人の自由であり、自分のサークルは自分で管理するので、共有者がわかるが、自分がどのサークルに入っているかはわからない仕組みになっている。したがって、共有したいものとのみ情報を共有すればよく、自らの発言は、自らが作ったサークルの共有者にしか伝わらない仕組みとなっている。極論すれば、共有する相手とサークル名を同じにする必要は全くなく、共有人数も同じにする必要がない。

   ひとつ事例を示せば、仮に友人というサークルを作った場合、Aさんの友人のサークルではBさんがおり、Bさんの友人のサークルではAさん以外にCさんがいてもよく、さらに、サークル名をAさんは友人、Bさんはfriendsとしても、問題ない。要は、Aさんが誰を友人とし、情報を共有するか、Bさんが誰を友人として情報を共有するかが重要であり、サークルは、このように、自由に情報共有をしたい友人とのみ作ればよいといえる。google+には様々な有名人がすでに活用しているが、たとえば、勝間勝代さんのgoogle+を見ると、勝間さんのサークルには1/30現在343人がいるが、勝間さんをサークルに入れている人数は33,903人であり、100倍の違いがある。これは勝間さんと一般公開の情報共有はできるが、親密な情報交流は343人のみであるということであり、これがサークルの最大の特徴といえる。

   では、google+は何で、ここ、すなわち、サークルに照準を絞って、SNSを満を持してスタートしたか、さらには、これがfacebookへ対してのキラーコンテンツとなるかであるが、そのなぞを解く鍵を握っているのがAKB48である。AKB48は、google+の象徴的な存在となっており、googl+とシンクロしており、google+の力強い推進役となっている。すでに、AKB48をサークルに入れている人数は1/28現在65,212人であり、さらに、1/27には、「これまで13歳以上18歳未満のメンバーは「部屋っ子」ページにて投稿を行ってきましたが、 AKB48/SKE48/NMB48/HKT48 合わせて “総勢109名” のメンバーが、本日1/27より新たに個人プロフィールを開設します。」とのことで、それぞれのメンバーがgoogle+を使い始めることになる。その結果、109名のそれぞれのメンバーをサークルに加えるgoogle+のユーザーが増え、AKB48全体ではサークルへ入れる人数は、現在の65,212人から、10倍、20倍と増加してゆくのではないかと想定される。

   ここがgoogle+のポイントであり、恐らく、はじめから、AKB48全員にgoogle+をつくることを想定し、AKB48をgoogle+の推進役にしたのではないかと思う。これまでのSNSはどちらかというと個人個人のあらゆる関係者を一堂に集め、その中でコミュケーションをはかってゆくスタイルであったといえるが、google+は全く正反対であり、個人個人のコアな関係者、ないしは、今後関係を築きたいと強く望むあこがれの存在を、まずはサークルとしてバーチャル上で関係づけ、その中でのみ、コミュニケーションをとってゆく仕組みであり、先に、サークルありきである。

   まさに、AKB48のコンセプトそのものであるといえる。これまでは、スター、アイドルといわれた巨大な存在感のあるタレントのもとにファンを一堂に集めることにより、ビジネスを展開してきた。ところが、AKB48には、巨大なスター、アイドルは存在しない。センターポジションをじゃんけんで決めてしまう訳であり、48人、それぞれにコアなファンが存在しているといえる。神7といわれる不動のトップグループはいるが、これまでのスター、アイドルとは、全く違う存在といえる。そして、この48人のコアなファンが集まると、結果、スター、アイドルを凌ぐビジネスにつながるという結果となる。

   google+はまさに、このAKB48そのものとビジネスコンセプトが同じといえ、シンクロしているといえる。今後、google+がどこまで日本、そして、世界で広まってゆくか、現段階では未知数である。が、SNSとしては、これまでの延長ではなく、新たなサークルという概念を導入しており、日常生活にぴたりはまる可能性は高く、理に適った仕組みを追究しているといえる。しばらくは、facebookと並行して使い、その可能性を探ってみたい。

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January 30, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 29, 2012

消費者物価指数(CPI)、2011年12月度、99.4%!

   総務省、統計局から1/27、2011年12月度の消費者物価指数(CPI)が公表された。消費者物価指数には、総合指数が3つある。そのそれぞれの結果であるが、「(1) 総合指数は平成22年を100として99.4となり、前月と同水準。前年同月比は0.2%の下落となった。(2)生鮮食品を除く総合指数は99.6となり、前月と同水準。前年同月比は0.1%の下落となった。(3)食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は98.6となり、前月比は0.1%の下落。前年同月比は1.1%の下落となった。」とのことで、いずれもマイナス、デフレ傾向が鮮明である。

   特に、(3)の相場変動の激しい食料品、エネルギー関連を除く総合指数は、グラフで見ると、この1年間、昨年と比べ一度も上回ったことがなく、ここへ来て、この数ケ月はその乖離がさらに広がっているといえ、厳しい状況にあるといえよう。(1)、(2)の総合指数は、昨年を下回ったとはいえ、かなり、近い位置におり、いかに、全体のデフレ圧力を生鮮食品とエネルギーが底支えしているかがわかる消費者物価指数の推移である。

   これについては、1/28の日経新聞でも、「デフレ圧力、企業に重く」、「消費者物価3年連続下落、価格転嫁進まず」との見出しを掲げ、「消費者に近いモノほど価格は上がっていない」との図をもとに解説している。特に、印象的なのは、記事の書きだし、「日本経済を覆うデフレ圧力の根強さが鮮明になっている。」であり、日本経済への影響を懸念している内容となっていることである。先の図でも鮮明であるが、このデフレは特に「消費者に近いモノ」、自動車や家電が大きくデフレ傾向が強く、反対に川上、原油や鉄鋼はむしろ上昇しているとのことである。したがって、上下から日本経済全体が圧迫されている構図であり、これが企業収益の悪化につながるのではないかと懸念している点である。

   では、この12月度の消費者物価指数の状況であるが、品目で見ると、エネルギー全体が106.9%(寄与度0.54)と、大きく上昇している。その中身であるが、電気代106.4%(寄与度0.20)、都市ガス代107.3%(寄与度0.07)、石油製品107.3%(寄与度0.27)と、いずれも上昇、これが全体のデフレを底支えしている品目である。ちなみに、石油製品の中身であるが、プロパンガス102.8%(寄与度0.02)、灯油113.2%(寄与度0.07)、ガソリン107.6%(寄与度0.18)であり、寄与度ではガソリン、上げ幅では灯油が大きいといえる。

   一方、下落した品目であるが、家庭用耐久財-18.6%(寄与度-0.21)、教養娯楽用耐久財-27.6%(寄与度-0.41)、中でもテレビ-32.8%(寄与度-0.27)と、テレビの下落は大きい。日本の各家電メーカーのテレビの不振がまさに、この数字に象徴されているといえよう。ついで、ここからはあまり大きく下落してはいないが、航空運賃-2.4%(寄与度-0.01)、高速自動車国道料金-2.8%(寄与度-0.01)、宿泊料-1.9%(寄与度-0.02)等である。

   まさに、川上、川下の対照的な構図となっており、川上はインフレ、川下はデフレ傾向であり、結果、価格が上下から圧迫され、利幅が厳しい状況に陥りつつあるといえよう。このまま、この傾向が続けば、日経新聞が懸念しているように、「デフレ圧力、企業に重く」ということになりかねず、今後、企業はいかに収益を確保するかが厳しい状況になるといえよう。

   では、食品はどうかであるが、食品は大きく2つに分かれ、消費者物価指数が集計されている。その2つとは、生鮮食品と生鮮食品を除く食料である。その結果であるが、生鮮食品は-2.4%(寄与度-0.09)、生鮮食品を除く食料は100.3%(寄与度0.07)であり、対照的な結果となった。実際の大分類を見てみると、穀類103.5%、魚介類101.4%、肉類-0.2%、乳卵類-1.8%、野菜・海藻-2.8%、果物-3.5%、油脂・調味料-0.4%、菓子類-0.6%、調理食品101.1%、飲料0.1%、酒類-1.1%という結果である。生鮮食品では野菜・海藻、果物の下落が大きかったといえ、魚介類はプラス、肉類もわずかなマイナスである。やや気になるのは酒の-1.1%であり、これ以外は堅調な数字であるといえ、その意味で食品は青果部門、酒の下落が気になるが、全般的に安定した消費者物価指数であるといえよう。

   ちなみに、野菜・海藻、そして、果物で特に、消費者物価指数の下落が大きいのが、野菜では、キャベツ-26.7%、とうが-25.9%、たまねぎ-23.7%、ねぎ-18.3%、はくさい-18.2%、じゃがいも-14.7%、さつまいも-10.1%であり、果物ではみかん-9.9%、グレープフルーツ-7.5%、かき(果物)-7.2%、レモン-6.2%、いちご-5.1%である。

   このように2011年12月度の消費者物価指数は全体の総合指数が99.4%となり、デフレ傾向が鮮明である。しかも、このデフレは川下が現況といえ、川上はむしろインフレ気味であるといえる。ただ、食品では全く逆で、川下、すなわち、生鮮食品がデフレ、川下、加工食品がインフレ気味であり、対照的な構図である。これが、食品スーパーマーケットが比較的好調な要因といえ、特に、利益確保ができている理由のひとつといえよう。今期、食品スーパーマーケットが、このような大きな波の中で、どのような経営戦略を打ち出すか注目である。

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