« SHOP99の新店戦略を見る! | Main | 注目株!! 11/4、オオゼキが大商い! »

November 04, 2005

PI値で見た食品スーパーマーケットの本質

  食品スーパーマーケットの本質とは何か。どのような特徴があるのか。そして、売上の決め手はいったい何かを考えてみたい。そのためには食品スーパーマーケットの商品構成を明確にし、それぞれの商品群と売上との関係を明かにすることがスタートである。

  小売業界が一般的に活用している売上の方程式は売上=客数×客単価であるが、私は、この客単価をさらに分解して、客単価=PI値×平均単価を用いている。客単価は売上÷客数、売上は一方で買上点数×平均単価でもあるので、客単価=(買上点数×平均単価)÷客数となり、買上点数÷客数=PI値とすれば、客単価はPI値×平均単価となるからである。ちなみに、この売上方程式、売上=PI値×平均単価×客数のことを、小売業のマーチャンダイジングの根幹の方程式ととらえ、MD方程式と呼んでいる。特にPI値は式からもわかるように顧客の支持率を表し、顧客の声を代弁する最重要指標といってもよい。

  そこで、売上の根幹である、このMD方程式の客単価に着目し、客単価=PI値×平均単価でみた時、食品スーパーマーケットはどのように見えるかを考えてみたい。ちなみに、一般的には客単価は店舗全体の客単価として認識されているが、この式が示すとおり、客単価はPI値×平均単価で表されるので、店舗全体はもちろん、大分類、中分類、小分類、単品にも客単価が存在する。店舗全体の客単価アップをめざすには、小分類、単品の客単価に着目することが実は最重要課題である。

  さて、食品スーパーマーケットはおおよそ10ぐらいの大分類に分けることができる。主な分類は農産、畜産、水産、惣菜、日配(豆腐、牛乳など)、食品(調味料、乾物、飲料・・)、・・である。この大分類を客単価分析するとそれぞれの特徴が明確に浮かび上がり、食品スーパーマーケットの本質、特徴、売上アップの戦略がはっきりとつかめる。客単価分析とは横軸にPI値、縦軸に平均単価(逆でも良い)を取り、それぞれの大分類をグラフに配置することである。ちなみに、食品スーパーマーケットの平均PI値は約1000%(1人平均10個購入)なので、10分類であれば平均PI値は約100%(1人1個購入)、平均単価は約200円であり、1分類当たりの客単価は掛けて200円となる。したがって、客単価分析のグラフの中心はPI値100%、平均単価200円となる。

  実際に各大分類の客単価グラフを作ってみると、興味深い、特徴的なグラフになる。ほぼきれいに約10の大分類がPI値100%、平均単価200円を通る双曲線上に並ぶのである。y=1/xのグラフである。右下(PI値の高い領域)の典型的な商品が日配(豆腐、牛乳など)、農産、食品(調味料、乾物、飲料・・)の3つであり、左上(平均単価の高い領域)の典型的な商品が水産と畜産の2つである。あとの惣菜、菓子等の商品はおおよそ中心付近にくる。

  実はここに食品スーパーマーケットの本質があり、このグラフこそ食品スーパーマーケットの最大の特徴といえる。右下のトップを走るPI値No.1の商品は日配(豆腐、牛乳など)である。何とPI値が300%(1人平均3点購入)という断トツの商品である。No.2がほぼ同じPI値約200%(1人平均2点購入)の農産と食品(調味料、乾物、飲料・・)である。これに対し、平均単価No.1商品はほぼ同じ300円強の平均単価の水産と畜産である。ちなみに、PI値はどちらも100%弱となる。この数字から食品スーパーマーケットの本質が浮かび上がる。すなわち、人間が生きてゆくのに絶対必要なライフラインとなる商品は日配(豆腐、牛乳など)であり、農産であり、食品(調味料、乾物、飲料・・)であり、その補強商品が水産か畜産のどちらかであるという事実である。食品スーパーマーケットはまさに人間の生命維持に必要なものを販売している小売業であることがわかる。

  では、この客単価グラフから、食品スーパーマーケットの売上アップの決め手は何かを考えてみたい。それはPI値No.1の日配(豆腐、牛乳など)、No.2の農産、食品(調味料、乾物、飲料・・)のPI値を極限までアップさせることである。そのためには、品揃えを充実させ、絶対に欠品を出さないことであり、さらに、お客さまの買い易い場所で販売することである。しかも、この商品こそ、ライフラインの根幹の商品であるので、限界まで価格を下げることもポイントである。スーパーセンターのベイシアがこれらの商品を極限までEDLP戦略をとったことはその意味で理にかなっている。また、これとは逆に平均単価No.1の水産、畜産に関しては平均単価を限界までアップさせることである。これは値上げをすることではなく、容量とグレードのアップを極限まではかることである。実際にこの商品群を100店舗ぐらいで調べてみると、平均単価の高い店舗ほどPI値も高いことがわかる。最終的には、右下、左上の商品群全体を右上にもってゆくような流れを作れたとき、食品スーパーマーケットはバランスよく顧客の支持を得ながら売上を上げてゆくことができる。

  このように、PI値で見ると食品スーパーマーケットの本質と活性化の方向がくっきり浮かびあがる。

November 4, 2005 in PI値 |

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference PI値で見た食品スーパーマーケットの本質:

Comments

Post a comment