« November 2005 | Main | January 2006 »

December 31, 2005

ウォールマート! 最新情報!!

  ウォールマートの株価が現在50ドル付近でもみ合っている。昨年後半から今年の3月頃まで53ドル付近の高値で推移していたが、その後やや下げに転じ、2005/05には47ドル付近まで下がった。その後、また上昇に転じ、8月には50ドル付近まで戻したが、8月のハリケーンシーズンに入ると、いっきに下げに転じ、特に東海岸最大の被害がでた8月末のカトリーナ以降、下げ幅が大きくなり、9月後半には今期最安値の43ドル台まで下げた。しかし、ハリケーンによる被害も最小限にとどめ、ウォールマートの献身的な支援活動等も評価され、株価は一転上昇、12月まで急上昇、50ドルを越えた。その後、やや値を下げたが、12/5以降再び上昇に転じ、50ドル目前まで迫った。しかし、12/20以降また下げに転じたが、現在48ドル付近で推移している。

  特に、カトリナー被害にあたっては、ウォールマートはいち早く支援対策を発表している。2005/09/01にはクリントン元大統領と会い、ホワイトハウスにカトリーナ支援対策費として、1500万ドルの支援を発表した。また、災害地にはミニウォールマートを緊急出店し、生活必需品である食料、水、衣料、赤ちゃん用紙おむつ、歯磨き粉・歯ブラシ等を提供した。さらに、現金200万ドルを緊急援助し、同時に、全米約3800店舗、および、インターネットで寄付を募った。

  さて、直近のウォールマートの経営数字であるが、2005/12/02に公表された10/31までの第3四半期の数字は、売上110.1%、累計では109.9%で推移している。営業利益が107.0%、累計107.4%、税引き前利益は104.4%、累計106.4%であり、増収増益であった。なお、粗利は売上対比24.0%(累計24.0%)、一般販売管理費は18.6%(累計18.4%)、営業利益率は5.3%(累計5.6%)であった。安定した経営数字が依然つづいている状況である。特に、売上が110.1%と好調であり、しかも、直近11月度の既存店も104.3%と好調であった。その中でもスーパーセンターは107.0%と今期平均が4%前後であったので、11月度は最高の伸び率であった。日本の食品スーパーマーケットの既存店がほとんどマイナスであることと比較すると、いかに既存店も堅調であるかがわかる。

  そのスーパーセンターの出店状況であるが、新規出店が87店舗、ディスカウントストからの転換が156店舗の合計、243店舗が今期増加した。また、ディスカウントストアは27店舗、食品スーパーマーケットは20店舗の新規出店である。いかに、スーパーセンターへの経営資源の集中が進んでいるかがわかる。注目すべきは、新規出店よりも、ディスカウントストアからの業態転換の方が倍ぐらい多いことである。ウォールマートは主力業態をスーパーセンターに絞り、当面、成長戦略をすすめてゆくものと思う。

  余談だが、西友についてウォールマートのホームページでは、次のように言及している。2005/12/15付けで、ウォールマートが675億円、ミズホ銀行が475億円を追加投資し、ウォールマートが54%の株式を取得し、子会社化した。CEOにはエド・カレッジェスキー氏がつき、「今後の西友の戦略は顧客に対して、適正価格で高品質な商品を提供することであり、それが日本のマーケットの中で成功するものと信じている」というコメントを出したという。また、注目人事として、ワン・リン・ワーテロ氏、リンダ・ディルマン氏の2人の女性が西友のはじめての女性取締役に就任したという。これにより、西友のコア顧客である女性客へより焦点が当たる営業改善につながるだろうということである。そして、最後に、西友全11人の取締役のうち、ウォールマートからは6人となったという。

  西友もこれまでは経営ボードを日本人が握っていたが、今後は過半数の6人がウォールマート側の経営陣となったことから、来期からは、本格的にウォールマートの世界戦略の中に組み込まれることになったといえよう。

December 31, 2005 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 30, 2005

食品スーパーマーケット(2006/02)、第3四半期決算を見る!!

  年末に入り、2006/02の第3四半期決算が食品スーパーマーケット業界でも公表されはじめた。早い企業では12/20には公表し、遅い企業になると来年2月頃の発表予定である。各企業の株主への姿勢がこんなところにもあらわれている。ただ、決算数字は株主への公開だけでなく、結果的には自社の問題をいち早く把握し、経営改善をはかるために必要な数字であり、自社のためにもいかに公開を早められるかが重要な経営テーマである。現在、食品スーパーマーケットでは既に約10社近くが公表された。

  今回、その中でも注目される企業は12/27に公表されたハローズの決算数字である。昨年と比べ売上114.7%、営業利益135.6%、経常利益116.3%となり、大幅増収増益であった。この日は、さらに、2月末で1:2の株式分割の発表もあり、翌12/28は株価がストップ高となり、上場来最高値2000円で引けた。12/29も依然として買いが優勢の勢いである。このように、今回のハローズの第3四半期決算は、早めの好業績発表が株価にダイレクトに反映された結果となった。もちろん、逆もあり、業績悪化が起こった場合、発表と同時に株価が下がることもある。今回特に、ハローズの営業利益が135.6%になった理由はEOS処理料を従来営業外収益で処理していたものを、営業収入に変更したため、約1.5億円が上乗せされたものである。

  ハローズ以外の企業ではやはり、マックスバリュ東海が12/22に第3四半期決算を発表し、翌12/23には2月末で1:1.5の株式分割を発表し、週明けの12/26にはやはり上場来最高値の3790円をつけた。マックスバリュ東海は売上116.4%、営業利益103.0%、経常利益103.6%であり、増収微増益であった。増収の要因は新規出店であり、中間期には4店舗出店3店舗閉鎖であったが、第3四半期には新規3店舗を出店し、新店が増収に大きく寄与した。

  平和堂も12/20に第3四半期決算を発表し、売上104.3%、営業利益116.6%、経常利益121.8%と増収大幅総益であり、12/20以降株価も上昇基調にあり、12/28には上場来最高値を更新した。特に平和堂は衣料品構成比が約20%であるため、11月以降は気温の低下により冬物衣料が好調で、収益を押上げている状況である。

  これとは逆に、CFSは12/27に第3四半期決算を発表したが、売上98.8%のみの発表であり、営業利益、経常利益は今期はじめての四半期決算の開示であるため公表されなかった。これを受けて株価は12/28には約25円下げ、896円で引けた。下げ幅は微減であり、これは通期2006/02の予想が増収大幅増益となるとのことで、一時的な下げとみられる。

  上記以外は株価には大きく影響がなかったが、オオクワが12/22に第3四半期の決算を公表し、売上102.4%、営業利益111.1%、経常利益113.2%と増収増益だった。イズミヤは12/26に第3四半期決算を公表し、売上100.2%、営業利益152.0%、経常利益175.4%の増収大幅増益であったが、株価は若干の上昇にとどまっている。アークランドサカモトは12/28に第3四半期の決算を発表し、売上105.5%、営業利益98%、経常利益100.7%であった。

  このように第3四半期の食品スーパーマーケットの状況を見る限りではおおむね堅調な業績といえ、特に、フォーマットが固まった企業は積極的な新店をオープンさせ、大幅な増収となっている。また、新店が充分に出店できない企業は粗利改善、経費削減等により増益基調が伺われ、2006/02通期は好決算が期待できそうな状況といえよう。

December 30, 2005 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 29, 2005

家計調査月報、2005年11月度、速報!!

  12/27、総務省統計局から、最新(2005年11月度)の家計調査月報が公表された。それによると、1世帯当りの消費支出は307,309円(1日約10,000円)となり、前年同月日で、実質0.9%の増加となったが、名目(物価上昇・下落率を考慮しない)では昨年11月度が307,563円であるので、-254円と若干のマイナスであった。

  これを食品スーパーマーケットに関係する項目を名目で、1日1世帯当り(客単価に相当)で見てみると、全体では1945円が1894円と-51円であった。この中で落ち幅の大きい項目を見ると、米(-15円)、野菜の葉物(-12円)、飲料(-6円)、菓子(-5円)、酒(-9円)である。逆に伸びている項目を見ると、弁当(+5円)ぐらいであり、生鮮、日配はほぼ横ばいという状況である。このように11月度は昨年対比で見ると、若干のマイナスであり、食品スーパーマーケットの中核商品である生鮮、日配食品は昨年並みの数字で推移したといえる。

  11月度の家計調査月報から、食品スーパーマーケットの中核商品を見てみると、1日1世帯当り20円以上の消費額の商品群は、米(78円)、食パン(24円)、他のパン(55円)、牛肉(52円)、豚肉(71円)、鶏肉(34円)、ソーセージ(21円)、牛乳(48円)、ヨーグルト(21円)、卵(24円)、みかん(24円)、ケーキ(22円)、弁当(39円)、寿司(29円)、天ぷら・フライ(24円)、冷凍調理食品(21円)、果物・野菜ジュース(24円)、ビール(36円)である。中でも、約50円の商品群は米(78円)、他のパン(55円)、牛肉(52円)、豚肉(71円)、牛乳(48円)であった。

  さらに、10円以上のものは、生うどん・そば(10円)、中華麺(10円)、カップ麺(10円)、まぐろ(15円)、さけ(10円)、ぶり(10円)、刺身盛合せ(13円)、ハム(16円)、チーズ(10円)、トマト(11円)、豆腐(16円)、納豆(10円)、りんご(18円)、柿(10円)、食用油(10円)、つゆ・たれ(11円)、せんべい(12円)、スナック菓子(12円)、チョコレート(13円)、アイスクリーム・ジャーベット(13円)、おにぎり(10円)、調理パン(11円)、茶飲料(13円)、コーヒー(14円)、清酒(12円)、焼酎(16円)、ぶどう酒(12円)、発泡酒(17円)であった。

  これらは、いずれも食品スーパーマーケットの超重点商品であり、特に、季節的にはみかん(24円)、りんご(18円)、柿(10円)、さけ(10円)、ぶり(10円)、ケーキ(22円)、チョコレート(13円)等が11月度は特に高かったといえる。

  また、これらを最新の2005/11の消費者物価指数で見ると、平成12年を100とした場合、食料品全体では97.4%の若干の下落であった。上昇したのは肉類(106.1%)のみであり、あとは全て下がっている。特に、下落率の大きいものは、飲料(89.5%)、生鮮魚介(90.4%)、生鮮果物(90.8%)、油脂・調味料(92.3%)、穀類(94.8%)と水産、農産の特に果物、調味料、穀類(米等)の下げが大きかったのが特徴である。果物に関しては10月度は98.4%であったので、11月度に大きく落ち込んだといえる。

  このように消費者物価が若干下がっているので、名目ではマイナスとなっているが、実質は若干のプラスとなり、消費に明るい兆しが少し見えつつあるといえるところか。2005/11は上場食品スーパーマーケット約20社の数字は昨年対比107.7%であり、食品スーパーマーケット側から見ても販売の回復基調がみえ、消費、販売ともに2005/11は上昇傾向がうかがえるといえよう。

December 29, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 28, 2005

自民党、まちづくり三法見直し最終案をまとめる!

  12/21、自民党政務調査会のまちづくり3法見直し検討ワーキングチームにより、まちづくり3法見直しに関する最終取りまとめが発表された。この中で、中心市街地衰退の原因を、郊外居住の進展、モータリゼーションの進展、公共公益施設の移転、大規模集客施設等の郊外立地などにより、「まち自体の郊外化」が起こった一方、商業者の努力不足、地権者の協力不足、さらには両者の一体的取組み不足により、住民・消費者ニーズからの乖離が原因であったと断定している。そして、再度、中心市街地を活性化させるべく、以下の7つの具体策を実現させるために、予算、税制に反映させ、来年度の中心市街地活性化法及び都市計画法の改正案を次期国会に提出するという。

1.基本理念の創設、責任体制の明確化
 ひとことでいうと、ブレーキとアクセルである。ブレーキは拡散型都市構造へ向かうことへの歯止めをかけることであり、アクセルとは中心市街地の再生を促進することである。この一体的推移を目指すことが今回の最大のポイントである。特に、そのために内閣に「中心市街地活性化本部」を設け、責任体制を国として明確化するという。
2.ゾーニング強化と広域規制の導入
 今回の最大のポイントである。これまでのゆるい規制を改め、ゾーニングを明確にし、大規模集客施設(1万㎡を越える施設)は商業地域、近隣商業地域のみに限定され、それ以外の地域には原則立地できないことするという。しかも、出店可能な地域の立地についても一市町村の視点からではなく、広域的な観点から適正立地を調整するというものである。
3.農地関連規制の強化
 これまで規制のゆるかった農地転用による大規模集客施設の立地を、今後は原則認めないことにするという。
4.「商業空間」から「生活空間」としての中心市街地再生
 これは中心市街地の活性化策を「商業空間」=サプライサイドからの発想から、「生活空間」=デマンドサイドからの視点に改めるというものであり、具体的には、中心市街地に住居、病院、福祉施設、大規模店舗の優遇措置にもとづく誘致等を行い、中心市街地を生活の場に作り変えるというものである。
5.予算に関する「選択と集中」の強化
 現状、中心市街地関連予算が約1兆円あるが、これが市街地活性化に対し有効に活用されてないとの観点から、内閣総理大臣認定の「基本計画」にもとづき、優先して市街地活性化に活用するようにするというものである。
6.税制等の支援措置
 中心市街地活性化に積極的な民間業者、地権者等に所得税、法人税、不動産取得税等の税制優遇措置を設けるというものである。
7.地域における中心市街地活性化の推進
 中心市街地活性化協議会を新たに設け、都道府県、市町村の考え方を踏まえつつ、そこが中心となって中心市街地の活性化を総合的に取組む体制をつくるという。

 このように、今回のまちづくり三法見直し案は中心市街地を、商業空間から生活空間にするために、郊外への大規模集客施設の立地を規制し、中心市街地に居住、商業(大型店、小型店)、病院・福祉施設、公共施設等を再配置することにある。そして、そのために、市町村から内閣総理大臣に権限を戻し、中央直轄による中心市街地活性化を推進してゆこうというものである。

 来年にはこの法案が国会に提出される予定であるので、早ければ来年から、遅くとも再来年には施行となろう。小売業としては1万㎡以上の郊外へのSC等は新規出店が抑制されるので、新たな成長戦略のためには、1万㎡以下の郊外向け店舗開発(スーパーセンター)と中心市街地用の大型小売業(百貨店)と逆に小型店(食品スーパーマーケット)の新業態開発が大きな課題となろう。

December 28, 2005 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 27, 2005

NSC併設業態No.1のドラックストア業界の現状!!

  食品スーパーマーケットが今後の主力業態としてNSC戦略(ネバーフッドショッピングセンター)にシフトしはじめた。NSC成功の最大のポイントは併設する業態選定であり、これにより、NSCの成否が決まるともいって過言ではない。現状、NSC併設業態のNo.1はドラックストアであり、NSCとの相性は抜群といえる。12/23の日経MJによれば、本ブログでも触れたCFSも東京自由が丘にNSCの実験店を12/15にオープンしたという。1階がハックのドラックストア、地下がキミサワの食品スーパーマーケットという都市型2層階のNSCである。

  そこで、今後ますます注目されるであろうドラックストア業界の現状を食品スーパーマーケット業界と比較しながらみてみたい。現在、ドラックストア上場企業は約20社強である。食品スーパーマーケットが約50社であるので、その半分である。総店舗数が約4000店舗であり、1社当り平均200店舗となる。

  営業数値で食品スーパーマーケットと比べた場合の最大の違いは、売上高伸び率と経常利益率である。売上高伸び率は食品スーパーマーケットが105%弱であるのに対し、ドラックストアは115%の成長であり、小売業界でも成長著しい業態である。しかも、経常利益率は食品スーパーマーケットが約2.5%であるのに対し、4.5%と収益性においても大きな差がある。したがって、これが株価にダイレクトに反映し、食品スーパーマーケットの平均株価は1500円強であるが、ドラックストアは何と3000円を越える。小売業の中では、食品スーパーマーケットよりも、ドラックストアの方に投資家の人気が集まっているといえよう。ただし、時価総額は食品スーパーマーケットが500億円弱に対し、ドラックストアは300億円と以外に低い状況であり、これは株式発行数が比較的少ないためである。PER、PBRも食品スーパーマーケットは約30倍、約2倍であるが、ドラックストアは約20倍、約3倍となる。利益率が高いわりにはPERが低いのは、売上規模が食品スーパーマーケットと比べ低いためである。

  ドラックストア業界で、成長性の高い企業はコスモ薬品(132.2%)、ゲンキー(130.1%)、阪神調剤(126.7%)、薬王堂(120.5%)、キリン堂(118.1%)がベスト5である。また収益性(経常利益率)では、富士バイオ(7.57%)、サンドラック(7.08%)、あずみ(7.06%)、セイジョー(7.00%)、カワチ薬品(6.19%)と極めて高い数値である。
 
  このような中で、現在最も注目を集めている企業は成長性No.1の九州を地盤とするコスモス薬品である。つい最近11/28にも中間、最終決算の大幅増額修正をしており、この11月度の売上も132.26%、既存店も106.6%と食品スーパーマーケットでは既存店の昨年対比を越える企業はまれであるが、既存店も今期は毎月平均110%できており、驚異的な数字で推移している。当然株価も今期(2005/06)に入り、右上がりで推移し、1500円前後であった株価が、6ケ月間上昇し続け、現在では3500円を越えた。PERもドラックストア業界トップの39.6倍と異常な高さである。コスモス薬局の強さは店舗フォーマットが確立され、大型の150坪、300坪、600坪タイプがあり、150坪タイプは15店舗であり、現在300坪約100店舗、600坪約50店舗と大型化にシフトし、特に、売上、収益性の高い600坪タイプンの店舗が主力業態となりつつあることである。

  このように、ドラックストア業界は急成長、高収益の企業が多く、今後、ドラックストア単独での成長はもちろんであるが、食品スーパーマーケットと組んだNSCの成長が双方の成長につながってゆくことになろう。

December 27, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 26, 2005

セイフウェイ、赤字を脱却し、今期も黒字基調!

  セイフウェイの株が25ドル近辺でもみ合っている。ニューヨーク証券取引所、12/23の株価は24.38ドルで引けたが、この数ケ月、株価が上昇基調で推移している。セイフウェイは2002年度に赤字に転落し、それまで40ドル台であった株価が、いっきに15ドル近辺まで暴落した。その後、20ドル強まで値を戻したが、2004年度は値をじりじり下げ20ドルを切る株価がつづいていた。しかし、2005年1月決算で黒字転換の結果となるや、株価が上昇に転じ、この2005/10/04には年初来最高値の26.46ドルをつけた。その後25ドル近辺でもみあっている状況が続いている。セイフウェイの株価は過去最高は1999年と2001年の60ドル台であり、現状の約25ドルはその時と比べるとまだまだであるが、収益の回復基調がみえはじめた現在、今後の成長戦略をどのように構築するかが鍵といえる。

  セイフウェイの過去5年間の財務諸表を見ると、売上、税引き後利益(単位100万ドル)は2004年(35,822.9、560.2)、2003年(35,727.2、-169.8)、2002年(34,917.2、-828.1)、2001年(34,434.5、1,253.9)、2000年(32,103.3、1,091.9)という推移であり、株価が最高であった2001年度は5年間で最高の利益、売上対比約4%を出している。

  ただし、売上は過去5年間ほとんど横ばいである。店舗数は現在1802店舗であるが、2003年(1817店舗)、2002年(1808店舗)、2001年(1773店舗)、2000年(1688店舗)とこの数年間は毎年ほぼ50店舗づつスクラップしているのに対し、新店がスクラップ店舗を大きく上回ることができずに、売上の伸びが止まっているのが原因である。

  一方、収益に関しては、2002年度に赤字に転落し、翌年の2003年度も赤字が続き、株価がいっきに下がったが、赤字の原因は特別償却であり、P/Lの問題ではなかった。過去5年間の粗利率と経費比率の割合を見ると、2004年(29.58%、26.30%)、2003年(30.02%、26.37%)、2002年(31.49%、25.09%)、2001年(31.30%、23.37%)、2000年(30.11%、22.61%)とむしろ20004年度の方が低く、2002年度、2001年度はしっかりバランスがとれているからである。また、この第3四半期(2005/09)までの数字をみても、売上、収益ともに安定しており、今期も好決算が期待できそうである。

  これらの数字をみると、アメリカと日本の食品スーパーマーケットを比べた場合、粗利の高さが際立っていることがわかる。日本の食品スーパーマーケットで平均30%の粗利の企業はまれであり、これが経費比率約25%をささえるポイントである。その背景にあるのは売上の20%強を占めるPBブランド戦略であり、セイフウェイでは何と全米に21の工場を所有し、PBの生産をしているという。牛乳工場が6つ、パン工場が5つ、ドリンク工場が4つ、アイスクリーム工場が2つ、果物・野菜加工工場が1つ、ペットフード工場が1つ、その他が2つである。同様にカナダにも12の工場があり、これら合計33工場でPBブランドが毎日生産され、約1800店舗に配送されている。

  このように、営業面では順調といえ、新規出店戦略が今後の鍵となってきた。セイフウェイはこの数年間新規出店は30~40店舗であるが、スクラップも多く、実質、店舗数の増加は、企業買収であったといえる。1997年にはボンズ320店舗、1998年にはドミニックス116店舗を、1999年にはアラスカのカース49店舗、ランダルス117店舗を、そして、2001年にはゲナーディス39店舗を買収してきた。

  今後はウォールマートのスーパーセンター約2000店舗との本格競争にどう対抗するかが大きな課題である。ウォールマートの経費比率15%強にもとづくEDLPの売価にPBおよび店舗数の拡大による生産コストの引き下げでどこまで売価を引き下げられるかが課題であろう。また、一方でセイフウェイは全米約1600店舗(カナダ約200店舗)のうち約30%の500店舗をカルフォルニアに展開しており、この地域でのさらなるシェアアップも今後の課題となろう。

December 26, 2005 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 25, 2005

注目株!! ハローズが上場来最高値を更新!

  ハローズが12/22、上場来最高値(1595円)を更新し、1542円で引けた。ハローズはこの1年間1200円前後で推移していたが、12月に入り急上昇し、1450円台まで跳ね上がった。その後、この近辺でもみ合っていたが、12/12の週に入り、じりじり値を上げ、12/22、ついに上場来最高値1595円となった。売買高もこの数ケ月、平均数千株しかなかったが、直近の1ケ月は平均約2万株で推移しており、上場約50社の食品スーパーマーケットの中でも注目が集まりつつある。

  ハローズは広島に20店舗、岡山に11店舗と計31店舗を展開する24時間営業の食品スーパーマーケットである。この地区は大激戦地区であり、広島ではイズミ、フレスタ、ユアーズ等と競合し、岡山では山陽マルナカ、大黒天物産等と競合状況にあり、その中でドミナント展開をはかっている。

  この2005/11の最新数字では、売上114.9%と好調な数字であるが、既存店は97.0%と競合状況の厳しさが伺われる。売上114.9%は新店にささえられており、今年に入り、4/23(ハローズ駅家モール店)、6/25(ハローズ水呑店)、10/14(コープ児島店の営業権を取得し、リニューアルオープン)、11/1(ハローズ津高店)、11/17(ハローズ十日市店)と5店舗を新規オープンさせている。しかも、ここ数年ハローズが取組んできた600坪タイプの新業態が軌動にのりつつあり、10店舗近くになった。既存店はまだまだ300坪、450坪タイプがあるが、スクラップ&ビルド、改装等にも取組んでおり、この600坪タイプの成長フォーマットが来期以降の戦略業態となりつつある。また、NSCにも取り組みはじめ、将来的にはこの600坪タイプの店舗を核としたNSCが今後の成長をささえる鍵となろう。

  ハローズはその社名、High Quality & Low Price Storesが示すとおり、NBと同品質の商品を低価格で高値入で販売するというPB政策を重視しており、マーガリン、キムチなど日配商品等で積極的に商品開発を行っている。ハローズの売上構成比は、青果11.0%、鮮魚9.0%、精肉11.4%、一般食品18.4%、デイリー20.9%、菓子5.7%、雑貨4.6%、酒5.2%であり、青果と精肉とデイリーが戦略部門であり、PBに支えられたデイリーの強さが際立っている。伸び率では惣菜が131.4%と他の115%~120%と比べ、際立っており、惣菜が今後の戦略商品となりつつある。

  また、ハローズが取組んでいる24時間化については、9時~22時の店舗と比べ、開店時の10時の売上、17時、18時、20時、21時の売上が際立って高くなる傾向があり、24時間化の営業メリットがあるといえる。また、それを支える物流システムも構築しており、21時からデイリー、ドライが配送、1時からデイリー、デリカが配送、さらに3時からパン、デリカが配送と夜間配送にデイリー、デリカ、グロサリーを回すことにより、24時間の店舗運営をスムースにしている。

  このように営業面の好調さを受け、決算数字も、今期(2006/2)は売上114.9%、経常利益114.2%(売上対比3%強)と好決算となる見込みである。このような好決算であるにもかかわらず、PBRは2.47倍と上場食品スーパーマーケットの平均2倍と比べると高めではあるが、PERは16.8倍と上場食品スーパーマーケット平均の約30倍と比べ、極めて低い状況であり、今後の株価が注目される。

December 25, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 24, 2005

食品スーパーマーケット、先週の株価!!

  12/22の上場食品スーパーマーケットの株価は先週に引き続き低調であった。全体の株価騰落率は-0.31%とマイナスになり、約50社の内、半数以上の企業がマイナス、上昇した企業はわずか17社であった。その中で、前日比1%以上上昇した企業は原信(1923円、3.94%)、タイヨー(1490円、2.75%)、ハローズ(1542円、1.98%)、九九プラス(399000円、1.78%)、サンエー(4710円、1.29%)の5社であり、残り13社は1%以下のわずかな上昇率であった。この日は、小売業全体も-0.10%マイナスになっており、全体として低調な相場であった。小売業上場企業約400社のうち、値上がりした株は132社しかなかった。

  このような中で1%以上上昇した食品スーパーマーケットの中では、ハローズが上場来最最高値をつけた他、タイヨーもここのところ年初来最高値を更新している。また、原信、九九プラス、サンエーは高値付近でもみ合っているという状況である。

  一方、12/22の値下がり率ワースト5はPLANT(1100円、-3.50%)、アークランドサカモト(2030円、-3.33%)、丸久(799円、-2.56%)、オークワ(1724円、-2.10%)、ライフコーポ(1718円、-1.82%)であった。

  さらに、25日の移動平均乖離率でみてみると、10%以上の乖離している企業が5社あり、タイヨー(18.25%)、MR MAX(15.76%)、レックスHD(14.91%)、CFS(14.30%)、ハローズ(11.90%)である。この5社をさらに5日の移動平均乖離率で見てみるとタイヨー5.59%、ハローズ2.18%の2社が伸びていることがわかる。ちなみに、MR MAXは0.00%、レックスHDは-2.49%、CFSは0.65%である。

  したがって、先週の食品スーパーマーケットの株価はダイヨー、ハローズに注目が集まっていたことがわかる。タイヨーはここ最近1200円前後であった株価が12/20に年初来最高値1492円をつけて以来、高値で推移している。またハローズは12/22に上場来最高値の1595円となるなど株価が上がり続けている。

  ここで、現在、食品スーパーマーケットのPER、PBRをみてみたい。先週の注目企業2社、タイヨーはPERが20.7倍、PBRが0.84倍、ハローズはPERが16.8倍、PBRが2.47倍である。どちらもPERが食品スーパーマーケット平均の約30倍と比べると低く、タイヨーはPBRも1.0倍を切り、極めて低いことがわかる。特に、ハローズは2005/02の決算も好決算が期待されることから株価が上昇しているものと思う。

  上記2社以外にPERが20倍以下の企業は、オオゼキ(3020円、14.6倍)、ベルク(1260円、15.3倍)、マミーマート(1456円、15.7倍)、ポスフール(594円、16.1倍)、ヤオコー(2830円、17.1倍)、ヤマザワ(2180円、17.3倍)、ジョイス(1194円、17.9倍)、サンエー(4710円、18.0倍)、MV東海(3290円、18.7倍)、東武ストア(370円、20.0倍)、アークランドサカモト(2030円、20.0倍)、ダイイチ(705円、20.1倍)、オークワ(1724円、20.5)の13社である。さらに、この中で、PBRが低い企業はダイイチ(0.71倍)、ポスフール(0.73倍)、ジョイス(0.82倍)、ヤマザワ(0.99倍)、マミーマート(1.06倍)、ベルク(1.24倍)、オークワ(1.26倍)、MV東海(1.35倍)の8社である。特に、ヤマザワ、マミーマート、ベルク、オークワ、MV東海は業績も順調であることから今後の株価には注目である。

December 24, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 23, 2005

売上速報! 11月度、食品スーパーマーケット

  11月度の上場約20社の食品スーパーマーケットの売上速報がまとまった。全店の平均売上が107.7%、既存店は97.6%と10月度の全店105.8%、既存店95.8%と比べると、全店、既存店ともに2ポイントほどアップした。特に、これまでの数ケ月間は客数増による売上アップが鮮明であったが、今月は客単価が全体で98.0%(10月95.4%)、既存店では98.2%(10月95.8%)と客単価に回復傾向が見えてきたことが特徴である。10月度は全体の客単価が1社も100%を越えなかったが、11月度はPLANT、ヤマザワ、ミスターマックスの3社が客単価100%を越え、しかも、ヤマザワは唯一既存店の客単価も100%を越えるという好結果であった。

110%以上が5社、既存店の回復が鮮明!
  このような中で昨年対比110%以上の企業が5社であった。大黒天物産、九九プラス、PLANT、マックスバリュ東海、ハローズである。特に、大黒天物産135.4%、九九プラス134.7%、PLANT123.6%とこの3社が120%を越え、全体の売上は絶好調といえる。ただ、大黒天物産は既存店が96.5%、九九プラスは93.1%と既存店の業績回復が遅れており、新店効果により売上が支えられているという構図が鮮明である。これに対し、PLANTは既存店の売上が100.6%と昨年を上回り、客単価も100.0%(既存店99.4%)と新店効果だけでなく、既存店の数字も11月度はよかった。また、120%アップまではわずかに届かなかったが、マックスバリュ東海も118.3%(既存店100.0%)と10月の114.3%(既存店97.5%)と比べると好調な数字であった。同様に、ハローズも114.9%(既存店94.0%)と10月の110.4%(既存店93.5%)と比べると好調な数字であった。

105%前後の7社も既存店が回復基調!
  昨年対比105%前後は7社であり、オオゼキ、バロー、ヤオコー、ヤマザワ、エコス、アークランド坂本、イズミである。このうち、バロー、ヤオコー、ヤマザワ、エコス、イズミは既存店も100%を越え、10月度と比べ既存店の業績が回復しつつある状況といえる。特にオオゼキは最も伸び率が高く、108.8%であり、10月度はPI値が100%ぎりぎりであったが、11月度はPI値が100%を優に越え、平均単価はあいかわず95%弱で推移しているが、客単価も95%を越え、回復がみられた。バロー、ヤオコー、エコス、イズミは既存店が101.0%、100.1%、103.3%、100.1%、103.0%と100%をクリアーした。アークランド坂本は104.5%と全体では100%を越えたが、既存店が99.2%(10月度102.7%)と僅かに下回った。

昨年対比割れが5社、既存店が特に厳しい状況に!
  このように全体としては既存店の回復基調が見え、昨年対比をクリアーする企業が多い中で、昨年対比を下回った企業は5社であった。オリンピック、カスミ、トーホー、いなげや、マルエツである。特に、トーホー、イナゲヤは既存店も92%台と厳しい状況であった。また、いなげや、マルエツは店舗数が130店舗、204店舗と食品スーパーマーケットの中でも最大規模を誇る企業であるが、新規出店が思うように増やせず、さらに既存店もいなげや92.5%、マルエツ95.0%と伸び悩み、11月度は厳しい状況であった。茨城商圏での激戦がつづいているカスミは10月度とほぼ同じであるが、全体98.7%(既存店95.3%)と依然厳しい状況がつづいている。

参照:2005年11月度詳細データ

December 23, 2005 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (1)

December 22, 2005

マグロは鮮魚の最重点商品!!

  食品スーパーマーケットの鮮魚No.1商品は、何といってもマグロである。マグロは東日本が主体の商品であるが、最近では急速に西日本にも普及しており、食品スーパーマーケットの鮮魚売場ではマグロのコーナーが核売場となりつつある。マグロは客単価が15円~20円はあり、青果No.1のトマトとほぼ同じである。しかも、平均単価が約400円と、食品スーパーマーケットの全商品群の中でもトップクラスの平均単価である。

  一般的にPI値と平均単価との関係は逆相関であり、平均単価が低いものほどPI値が高く、PI値が低いものほど平均単価が高いという関係がある。したがって、顧客の支持を獲得するためには平均単価を下げて、PI値アップをはかるというPI値アップ戦略をとることが通常である。しかし、マグロはこれとは全く逆であり、PI値をあげるためには平均単価をあげ、客単価アップをはかる典型的な平均単価アップ戦略の商品である。グラフにすると、PI値と平均単価とは正の相関となり、平均単価の低い店舗ほど、PI値も低く、逆に、PI値の高い店舗は平均単価も高いという傾向がある。

  これはよい店ほどマグロのアップグレードをしっかりと品揃えに活かし、加工度を高め、マグロを好む顧客の嗜好をしっかりとつかんだマーチャンダイジングを実践しているからである。

  通常、食品スーパーマーケットで扱っているマグロは5種類あり、グレード順に本マグロ、インドマグロ、めばちマグロ、きはだマグロ、びんちょうマグロ(加工食品が多い)となり、さらに、それぞれ、赤みから中トロ、大トロまでの部位を柵売りから、スライス、すり身まで加工し、さらに、冷凍と生があり、しかも、これらすべての価格が違う。100g当りの単価でグレード分けすると数10種類にもなり、SKUではマグロだけで100近くつくることができる。したがって、マグロのマーチャンダイジングは100SKUの中から、自店の顧客に対し、どのようなマーチャンダイジングを提案するかが決め手となり、マーチャンダイジングの違いにより、客単価は10円~30円ぐらいまでの3倍以上の開きがでる商品である。マグロにはマーチャンダイジングのすべてが凝縮されているといっても過言ではない。

  一方、マグロの家計消費はどのような状況であるかを家計調査月報でみると、直近の2005年10月度の家計調査月報では全国のマグロの1世帯当りの1日当り消費金額が18.2円と鮮魚のトップである。18.2円は食品スーパーマーケットの客単価15円~20円とほぼ一致している。ちなみに、2番は刺身盛合せであり、15.5円、3番は11.6円のさけである。

  これを都道府県別でみると、ベスト5は、甲府市の39円、静岡市の32円、川崎市の30円、東京都区部の27円、青森市の24円である。ワースト5は、松江市2円、大分市4円、長崎市4円、福岡市5円、北九州市5円、鳥取市5円である。ベストとワーストの差は20倍もあり、マグロがいかに東日本で好まれ、九州・中国地方ではほとんど食べられていないかがわかる。しかし、最近では関西の食品スーパーマーケットではマグロが強化されはじめ、関西地区の数字をみると、和歌山市18円、津市15円、大阪市13円、奈良市13円、京都市10円、神戸市9円、と15円近い数字であり、九州、中国地区と比べると関西のマグロの消費量は格段に高いことがわかる。今後のマーチャンダイジング次第ではまだまだ伸びるものと思う。

  また、日別に見ると平日は15円前後、土日は20円前後と明らかに週末の数字が高い傾向があり、実際、食品スーパーマーケットでも週末の客単価は高く、マグロはPI値よりも平均単価がたかまる傾向があり、中トロ、大トロや本マグロが週末にはよく売れる。

  このような特徴をもった食品スーパーマーケットの鮮魚No.1のマグロのマーチャンダイジングをどう確立するかが、今後の食品スーパーマーケットにとっては極めて重要な課題といえよう。

December 22, 2005 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 21, 2005

成城石井、レックスホールディングスの完全子会社に!!

  12/13、レックスホールディングスが来年の2月に成城石井を株式交換により完全子会社化すると発表した。既に、昨年10月、レックスホールディングスは成城石井の株式を約70%取得していたが、今年の5月レインズインターナショナルからレックスホールディングスへ持株会社化したことを受け、残りの株を株式交換により、100%の完全子会社化にすることにしたという。株式交換比率は成城石井1株につき、レックスホールディングスの株0.0056株が割当てられるという。

  レックスホールディングスはもともと焼肉の牛角を中核とするレインズインターナショナルが前身である。すでに牛角は600店舗を越え、とりでん、土間土間等の外食店舗を合わせると、外食合計は1000店舗を越え、外食がメインの企業であった。が、その後、昨年8月にam/pmの経営権を取得し、外食からコンビニ、そして、昨年10月には成城石井の経営権を取得し、食品スーパーマーケットへいっきに事業を拡大し、現在では外食、コンビニ、食品スーパーマーケットの3つの業態を中核とする外食、中食、内食マーケットに対応する食品総合業態を傘下にした持株会社となった。

  2005年8月度の中間決算では、売上676億円強(152.9%)、経常利益14億円強(147.5%)と増収増益であり、今期予想は売上1400億円、経常利益65億円である。ちなみに、成城石井は約300億円の売上であり、20%強の売上構成比となり、牛角、am/pmとともにレックスホールディングスの中核企業である。

  成城石井の最近の動きはめまぐるしく、特に、12/26にオープン予定の高品質ミニスーパー『SEIJO MARKET』代官山店は今後のニューフォーマット『SEIJO MARKET』の1号店であり、注目店舗である。プレス発表によれば、「選りすぐりの成城石井ならではの高品質な食材を取り揃え、さらにはコンビニの利便性を付加し、小分けの商品を多く品揃えすることによって、30~50代の年代の方を中心に、幅広い世代と需要にお応えできるコンビニタイプのミニスーパーマーケット」というコンセプトである。売場面積は165㎡と約50坪強の小型店であるが、生鮮3品、惣菜、加工食品、輸入食品、酒、雑貨まで扱う高密度、高付加価値のミニ食品スーパーマーケットである。今後、このタイプを首都圏はもちろん、FC展開も加え全国の大都市へ出店してゆくものと思う。

  成城石井は最近ではFC展開も増えており、2005/03/10に名鉄と組み、高品質スーパー『成城石井』アスナル金山店を愛知にオープンさせた。また、2003/08/23にはスーパーマーケット成城石井上本町店を近鉄と組み出店している。さらに、2003/03/27には高品質スーパー『成城石井』ホワイティうめだ店を阪急と組み出店するなど、FC展開も着々とすすすめ、現在10店舗となった。

  また惣菜強化のために、第1工場を改装すると同時に、昨年2月には成城石井セントラルキッチン第2工場を新設し、和食・洋食・中華・加工肉の惣菜の製造に入った。第1工場では、改装後、パン・デザート・和菓子を製造する予定という。このように惣菜の強化に加え、従来から成城石井独自の情報ネットワークを駆使し、ワイン2000種、ウイスキー、ハードリカー1000種、ジャム・紅茶・コーヒー・菓子類360種というように、およそ普通のスーパーマーケットでは見ることのできない個性的で豊富な世界の食品の品揃えを展開する一方、タラバガニの缶詰・手作りジャム・紅茶などのPB化にも拍車がかかっている。

  さらに、最近では、コンサルティングもはじめ、利益が上がるカテゴリーマネジメント提案、売場差別化のための品揃えと棚割提案、商品情報の提供、売場改善・売場作りのコンサルティング、レジ業務の研修受託に加え、食品スーパーマーケット向け新基幹業務システムの提案というシステム提案もはじめた。

  このようにレックスホールディングスの傘下に入った成城石井は1927年創業以来の食品スーパーマーケットで培った高品質、高鮮度、高付加価値のノウハウを様々なビジネスに展開しようとしており、既存の食品スーパーマーケットとは次元の違う新しい発想の食品スーパーマーケットビジネスが展開されてゆくものと思う。

December 21, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 20, 2005

まちづくり3法とスーパーセンター、SCのゆくえ

  今年10月、福島県議会において「福島県商業まちづくり推進に関する条例」が全会一致で可決され、2006年10月から施行されるという。これは、現在、政府で議論されている商業施設の郊外立地における規制強化の動きと連動するものであり、来年にも予想されるまちづくり3法の見直しの先取り条例といえる。

  その内容は店舗面積が6,000㎡(2,000坪)以上の小売り商業施設を調整対象とし、小売業が新設の届出を県に行うに際し、関係市町村、住民、福島県商業まちづくり審議会の意見を聴取することが義務づけられ、仮に支障を及ぼす恐れがあると認められる場合には、県が店舗面積の縮小など、必要な措置を講ずるよう勧告ができるというものである。さらに、県は商業まちづくり基本方針を策定し、当該小売業施設の立地の誘導区域及び抑制区域を定めることとしている点である。

  あきらかに、これまでの規制緩和の流れと逆行する内容であり、行政の政策転換といえる動きである。6,000㎡というと約2000坪であり、食品スーパーマーケット、NSCはほとんどが1,000坪以下であるので、この条例の規制外であるが、スーパーセンターは2,000~3,000坪であり、スーパーセンターを規制対象とする条例ともとれる。当然、それ以上のSC、GMSも対象内である。特に、東北、盛岡にスーパーセンターの本社をおいて東北一円にスーパーセンターを展開しようとしているイオンは会社そのものが規制対象になってしまいかねず、福島県以外に同様の条例が広がれば、経営戦略そのものを見直さざるをえない大きな問題であろう。

  もともとこのような動きが起こった背景には1998年に成立したまちづくり3法、「大規模小売店舗立地法(2000年6月施行)」、「中心市街地における市街地の整備改善及び商業の活性化の一体推進に関する法律(1998年7月施行)」、「改正都市計画法(1998年11月施行)」の3つの法律がうまく機能しなかった点にある。特に、本来、意図していた中心市街地の活性化が思うようにすすまず、逆に空洞化現象がおき、郊外のショッピングセンターやGMSに商業の中心機能が移りつつあり、その動きがさらに加速されつつある状況が全国的におこりはじめたことによる。

  また、つい最近の動きでは、まちづくり3法にもとづいて設立された第3セクターの東京都の㈱足立都市活性化センターが商店街支援のためのポイントカード事業に失敗し、2億4,000万円の返済が滞る事態を招き、とうとう、来年6月の株主総会で解散するという。このようなことが他の地自体でもおこりはじめ、まちづくり3法の見直しがまったなしとなってきたという状況にある。
 
  次期通常国会ではまちづくり3法の見直しの法律案が自民党から提案されるとのことで、今後、まちづくり3法がどのような内容になるかが小売業、特に、スーパーセンター、SCにとっては大きな問題となってきたといえる。

December 20, 2005 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 19, 2005

注目株!! CFSに先週、買いが集中!!

  ここのところ、CFSへの買いが集中している。先週の上場食品スーパーマーケットの中で2日連続大商いとなり、先週1週間の株価の動きをみると、12/12(780円、4.2万株)、12/13(781円、2.8万株)と2日間はあまり動きがなかったが、12/14(800円、5.5万株)は約20円値を上げ、売買高も増え始めた。そして、12/15(900円、30.9万株)はいっきに100円(112.5%)の値を上げ、売買高も30万株という大商いであった。さらに、12/16(936円、32.4万株)と連続して、30万株を越える大商いであり、株価も104%アップと年初来高値を更新した。上場食品スーパーマーケットの他の株は12/16はほとんど動きが無く、CFSに買いが集中した相場であったといえる。

  CFSは神奈川県と静岡県を地盤とし、2005/8、現在、DS(ドラックストア)を神奈川県に116店舗、静岡県に90店舗、東京都他に21店舗の計227店舗、SM(食品スーパーマーケット)およびコンボ(DS&SMの融合業態)を静岡県に18店舗、神奈川県に4店舗の計22店舗を展開している。また、ドーナッツ店も13店舗あり、総店舗数は262店舗である。1993年にハックイシダ(DS)とキミサワ(SM)が合併し、ハックキミサワを設立し、その後、1996年、DSとSMを融合させた新業態のコンビネーションストアを開発した。1998年にはウイステリアを合併し、2003年、社名をCFSコーポレーションと変え、現在に至っている。CFSの由来はCustomer First Stores(お客様第一主義)の略である。

  CFSはここ2年間、減収減益が続いていたが、この2005/09中間決算では1.1%の減収ではあったが、経常利益は221.2%アップの大幅増益となり、2006/02の予想は、この流れを受けて、売上102.5%、経常利益155.8%の増収大幅増益となる見込みである。中間報告では商品原価が約1%下がり、粗利益が前期よりも1%以上改善したことが好決算の背景であり、特に、価格政策の見直しが大きかったという。来期は15~20店舗の新規出店を予定しており、増収確保が今後の課題である。

  また、CFSは昨年10月に、イオンとの4年間の業務提携を解消し、イオンのウエルシアグループから離れ、独自のドラックストアの展開をはじめた。その後、今年の9月、ダイエーと新たな業務提携を結び、来期以降ダイエーへのHBC(ヘルス&ビューティケア)支援に入る予定である。具体的には、ダイエーが今後行う改装店舗を中心に売場の改装および運営マネジメント業務、商品供給等をCFSが全面的に支援するというもので、すでに、ダイエー千里中央店が今後のモデル店舗としてスタートしている。

  このように、今後、CFSは売上の約60%を占め、成長性も高いドラックストアを核に経営資源を集中し、業績改善に取組み、来期以降の増収増益の確保を目指すものと思う。

  ちなみに、CFSのドラックストア、食品スーパーマーケット、コンビネーションストアの客単価であるが、ドラックストアは1755円(PI値400%弱、平均単価約450円弱)、食品スーパーマーケットは2204円(PI値1000%強、平均単価220円弱)、コンビネーションストアは2617円(PI値1100%強、平均単価230円強)である。食品スーパーマーケットをコンビネーション化するとPI値が100%アップすることがわかる。また、ドラックストアと食品スーパーマーケットの違いは平均単価がドラックストアは約2倍、PI値は約半分となり、客単価が若干ドラックストアの方が低い。客単価グラフをつくると、ドラックストアと食品スーパーマーケットは左上と右下という対象的な位置となり、相互補完する相性のよい業態であることがわかる。NSCが必ずドラックストアを併設するのはこのことからも理解できる。今後、CFSもコンビネーションストアに加え、NSCの業態開発が、さらなる事業の成長への鍵といえよう。

December 19, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 18, 2005

食品スーパーマーケット! 先週の株価!!

  12/16の食品スーパーマーケットの株価は低調の内に終った。食品スーパーマーケット全体の株価騰落率は-0.02%とマイナスとなり、上場約50社のうち値上がり株は17社であり、その中でも1%以上、上昇した株はわずか9社のみであった。この日は、小売業全体も低調で、上場約400社の株価上昇率はわずか0.08%であった。もちろん、日経平均も81.37円(-0.54%)下げ、15173.07円だったので、株式相場全体が低調であった。

PLANT、CFSが大きく株価をあげる!
  このような中で、大きく株価を上げた食品スーパーマーケットはPLANTの5.23%、CFSの4.00%の2社のみであった。PLANTはこの数日株価をさげていたが、12/16、約10000株が買われ、前日比5.23%アップの1105円で引けた。小売業全体でも14番目の上昇率であり、全体が低調な中、際立った伸び率であった。PLANTは2/16、1690円の年度来最高値をつけて以来、株価を緩やかに下げていたが、9月の決算が、増収減益となり、1100円台に株価が急落した。その後、11/30に年初来最安値の951円をつけ、徐々に値をあげ、12/16に1105円となった。来期も新店が寄与し、増収にはなる見込みであるが、増益は微妙なところであり、今期の新店が来期どのように推移するかが今後の鍵を握っているといえる。

  一方、12/16、食品スーパーマーケット第2位の株価上昇率であったCFSは、この日、年初来最高値をつけ、前日比4.00%アップの936円で引けた。特に、この日は大商いであり、通常数万株の取引が、何と324,500株が売買され、異常ともいえる人気であった。前日も同様の大商いであり、この数日、食品スーパーマーケットの中では注目を集めている。CFSは10月頃からじりじりと値を上げ続けていたが、この2日間で大商いとなり、150円近くいっきに値を上げており、この低調な相場の中で人気の高さを示した。CFSは特に中間決算で、減収であったが、大幅な増収(221.2%アップ)となり、収益の急回復が注目されたといえる。また、ダイエーとの基本業務提携が9月に締結され、今後、ダイエーにドラックの店舗運営ノウハウや商品供給を行うことも決まり、業績へのさらなる期待感もあるといえよう。PER、PBRは食品スーパーマーケット平均とあまりかわらないが、株価が平均の約1500円と比べると、936円と低めといえる。

マルキョウ、MR MAX、イズミが値を下げる!
  12/16、上場食品スーパーマーケットに中で最も株価を下げた企業はマルキョウ(-3.09%)であった。ワースト2がMR MAX(-2.40%)、ワースト3がイズミ(-2.21%)であった。この3社はいずれも、ここ最近、株価が急激に上がっていただけに、この日、高値を警戒しての売りであったといえよう。

  マルキョウは11月までは700円台の株価が11月に入り急上昇に転じ、12/8には年初来最高値の1260円をつけ、その後、株価が一進一退を繰り返していた。12/8発売の32インチ99700円の液晶テレビが大当たりし、12/14には725円の年初来最高値をつけてから、やや株価をさげており、この日、さらに株価を下げて608円で引けた。イズミは昨年の決算以降、株価が2500円台から上昇基調に転じ、12/14、4230円の年初来最高値をつけており、この日は商いもさほど大きくはなく、一時的な下げといえよう。このようにこの3社はいずれも数日前に年初来最高値をつけており、12/16は株式相場全体の低調感もあり、高値を警戒しての売りといえる。

その他の株は大きな動きなし!
  その他の株は12/16はほとんど動きがなく、1%以内の動きの株は約30社であり、食品スーパーマーケット上場企業約50社の60%にあたる。上位数社、下位数社以外は低調な動きであり、移動平均の乖離率の動きも、26週9.4%、13週6.6%、25日3.0%、そして5日-0.4%と徐々に下がり続け、ここ数日は特に低調な動きであった。

December 18, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 17, 2005

イズミ、丸久と提携し、NSCの本格展開へ!!

  12/16の日経MJによると、イズミが丸久を核テナントにNSC(ネバーフッドショッピングセンター)の本格展開に入るといういう。イズミはこの10/11に丸久と業務・資本提携を結んでおり、その戦略目標がNSCの開発、出店にあったことが明確になった。

  NSCはスーパーセンターに対抗する食品スーパーマーケットの新業態として各社が取組み、東北ではヨークベニマルが、関東ではヤオコーが先行しており、最近ではカスミ、エコス、バローも本格的に取組み始めた。スーパーセンターがどちらかというと中から大商圏をめざしているのに対し、NSCは小から中商圏をめざすという業態であり、食品スーパーマーケットにとっては非常に相性のよい新業態といえる。

  イズミはこれまで、大商圏業態であるSC(ショッピングセンター)の「ゆめタウン」を主力業態に取組んできたため、中小商圏対応型の業態開発は遅れ気味であったが、今回、食品スーパーマーケットの丸久と提携したことにより、丸久を中核とするNSC開発が可能となる。今後、丸久の地元山口、イズミの地元広島はもとより、中国地区、九州地区、四国地区等への出店に本格的に取組むものと思う。

  ところで、イズミと丸久の提携についてであるが、大きく業務提携と資本提携にわかれた内容である。業務提携については、①開発物件の紹介、②人材の相互交流、③地場商品の共同仕入れ、④電力、什器・備品、消耗資材等の共同調達、⑤店舗の譲渡、⑥システムの共同化、⑦物流拠点の共同利用の7つが主な内容である。一方、資本提携は、①イズミが丸久の60万株を取得し、現在の取得分と合わせ、発行済み株式の6.48%を所有する。②丸久がイズミの6万7千株を取得し、現在の取得分と合わせ、発行済み株式の0.27%を所有する。という内容であり、資本提携に関しては相互株式の持合いに現在はとどまっているが、今後の状況次第では、新潟の原信、ナルスの事例のように共同持ち株会社へ発展することもないとはいえない。このような中での、今回のNSCの共同開発は双方にとって、強みをいかし、弱みをカバーする最良の業態開発といえ、スーパーセンターの出店が中国、九州地方へも展開がはじまりつつある現在、時期的にもベストタイミングといえる。

  ここで、イズミ、丸久についての、最新の経営数値である2005年8月の中間決算をみてみると、イズミは売上105.7%、経常利益103.2%と増収増益であり、2006年2月期予想も売上102.8%、経常利益114.1%と好決算が期待される。一方、丸久は、売上105.9%、経常利益121.9%と増収増益であり、特に、経常利益が大幅増益であった。また、2006年2月期予想も、売上102.8%、経常利益102.4%と増収増益予想である。

 また、双方の現状の店舗展開状況については、イズミは中国地方に55店舗、九州地方に14店舗、その他に2店舗の合計71店舗を展開している。その内、約50店舗がSCのゆめタウンであり、売上ベスト10は、7店舗が九州、2店舗が広島、1店舗が香川である。ちなみに、No.1は香川のゆめタウン高松店であり、年商100億円を越える。最近は地元広島よりも、九州地方に力を入れているのが特徴である。一方、丸久は50店舗の食品スーパーマーケットを山口に集中展開しており、他県は広島、島根に数店舗のみである。特に、AJSグループに入り、アルクという約500坪強の食品スーパーマーケットへの転換を急激にすすめており、現在21店舗がアルクでの展開である。

  このように、イズミは大商圏業態のSC、ゆめタウンが主力業態であり、丸久は食品スーパーマーケットのアルクが主力業態であり、イズミは中国地方全域、九州地方、そして四国への展開を図っているのに対し、丸久は約90%が山口県に集中した小商圏業態の食品スーパーマーケットである。今後はイズミのゆめタウン周辺に丸久の食品スーパーマーケット、アルクを核とした、イズミがデベロッパーとなったNSCが展開され、中国、九州、四国地方のNSCによるドミナント化が急激に進むものと思う。

December 17, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

December 16, 2005

新店情報!! 食品スーパーマーケット最新出店状況!

  12月に入っても食品スーパーマーケットの新店が目白押しである。特にスーパーセンター、NSCの出店が好調であり、イズミヤが2年ぶりにスーパーセンターを2店舗出店するなど、いよいよスーパーセンターの展開が本格化してきたといえる。

  スーパーセンターの先頭を走るベイシアについては、千葉県6店舗となる、ベイシアスーパーセンター富里店(12/8)につづいて、千葉県7号店となるベイシアスーパーセンター佐倉店(12/16)をオープンし、現在スーパーセンターは22店舗目となった。イズミヤは約2年ぶりに、スーパーセンターイズミヤ八幡店(11/23、年商目標67.5億円)を京都府八幡市にオープンし、さらに、立て続けにスーパーセンターイズミヤ堅田店(12/14、年商目標65億円)を滋賀県大津市にオープンした。来春には、神戸ポートアイランド店(神戸市中央区)、神戸玉津店(神戸市西区)に2店舗オープンの予定という。そして、PLANTも11/21にPLANT-5 横越店を新潟にオープンした。

  NSC(ネバーフッドショッピングセンター)については、バローがバロー本巣文殊店(11/30)を岐阜県本巣市にオープンし、続いて、バロー桑名東店(12/7)を三重県初となるNSCとして桑名市にオープンした。エコスも4番目となるNSC、エコス城里店(11/30)を茨城県城里町にオープンした。さらに、ユーストアが近江八幡店(12/2、滋賀県)をホームセンターと組んだNSCとしてオープンするなど、今月はヤオコー、ヨークベニマルのNSCの出店はなかったが、他の食品スーパーマーケットがスーパーセンターへの対抗業種として、NSCづくりに取組み始めたといえる。

  一方、食品スーパーマーケットでは、カスミがフ-ドマ-ケットカスミ東郷店(12/13、千葉県)、フ-ドスクエア深井店(12/6、埼玉県)をオープンし、マックスバリュ中部がマックスバリュ昭和橋通店(12/5、愛知県)をオープンした。また、ライフがライフ大和高田店(12/8、奈良県)をオープンし、マックスバリュ西日本がマックスバリュ梅井店(12/8、兵庫県)、マックスバリュ揖保川店(12/3、兵庫県)の2店舗をオープンした。

  ショップ99はあいかわらず、12月に入っても出店が好調で、次の11店舗をオープンした。宝塚小林店(12/15、兵庫県)、葵沓谷店(12/15、静岡県)、 浜松本郷店(12/14、静岡県)、吉祥寺北口店(12/10、東京都)、東所沢店(12/09、埼玉県)、豊橋藤沢町店(12/09、愛知県)、大和町店(12/09、宮城県)、平和が丘店(12/07、愛知県)、都島駅前店(12/07、大阪府)、千本今出川店(12/06、京都府)、綾瀬寺尾中店(12/01、神奈川県)と北は宮城県から南は大阪府まで広域に渡っての新店オープンである。また、最近、急激に出店ペースを速めた業務スーパーを展開する神戸物産は、業務スーパー黒門店(12/15、大阪府)、業務スーパー上尾店(12/15、埼玉県)、業務スーパー静岡田町店(12/8、静岡県)、業務スーパー南川添店(12/8、高知県)、業務スーパー佐用店(12/1、兵庫県)、業務スーパー館向店(12/1、岩手県) の6店舗を東北、関東、関西、中部にそれぞれオープンした。
 
  このように、今月度もスーパーセンター、NSCの出店は旺盛であり、食品スーパーマーケットも各地で新店オープンが続いている。また、ショップ99、業務スーパーも出店が加速しており、急成長中である。当面、新店の出店数の違いが昨年対比の伸び率の違いそのものとなるという状況が続きそうである。

December 16, 2005 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 15, 2005

PI値とレイアウトについて

  PI値とレイアウトは極めて深い関係がある。レイアウトがよければ、PI値は高くなるが、反対にレイアウトが悪ければ、PI値は低いままであり、けっしてあがらない。レイアウト以外のどんな手を打っても、さほど効果がでないことが多い。なぜか、結論から言えば、レイアウトはPI値の初期値を決定してしまうからである。PI値の高い商品をどこに配置するかにより、全体のPI値が決まってしまう。簡単な例を示せば、PI値10%の商品がレイアウトの先頭に配置した場合とレイアウトの最後に配置した場合ではレイアウト全体のPI値は当然、前者の方が客動線が長ければ長いほど高くなる。それは先頭の客数が1,000人いれば、PI値10%の場合は100個売れるが、後方の客数は極端な場合、半分の500人ほどになり、PI値10%の力があっても、50個しか売れないからである。これを全体PI値で換算すると100個/1,000人=10%に対し、50個/1,000人=5%となる。この原理があらゆるレイアウトの中ではたらき、レイアウト上のどこにPI値の高い商品を配置するかにより、全体PI値は大きく違ってくるのである。

  日本中の食品スーパーマーケットがレイアウトの最初に青果をもってくるのは、青果のPI値がすべての商品の中で最高の商品群だからである。実際、食品スーパーマーケットのPI値分析をすると、ベスト商品は青果でほとんどが占められるのが実態である。まず、青果で確実にPI値をアップさせ、そして、鮮魚と精肉で平均単価をアップさせ、客単価の高い売場をしっかりつくることがポイントである。

  たとえ話をひとつ。マリナーズのイチローはなぜ不動の1番バッターか。それはイチローのPI値が世界中の全打者の中でも35%という極めて高い打率だからである。トップバッターのPI値が低い場合はまず得点が入らない。3番、4番がどんなにホームランを打とうが、得点合計が低くなり、結果として、試合に負けてしまう。今期マリナーズが勝てなかったのは、イチローのPI値が30%と予想以上に低くなってしまたうえに、3番、4番が長打をあまり打てなかったからである。マリナーズが勝つ条件は、イチローのPI値と3番、4番の平均単価が最高の数字をたたきだした時である。

  このように、レイアウト強化のポイントは、まず、PI値最高の商品を動線の最初にもってくることからはじまる。ここで動線の最初とは来店客数が店内で最も多い場所のことであり、これらの場所は店内いたるところで見出すことができる。野球の1番バッターは9回の内で最多の打数が回ってくる位置であり、これが年間160試合となるとその打数はさらに多くなる。実際、今期イチローの打数は679打席であり、2位は600強であるので、1番と2番打者以下では打数に圧倒的な差がでる。すなわち、野球の1番は最多打数の位置であり、ここにPI値No.1のイチローを置くことは極めて理にかなった打順となる。

  このように、レイアウトはPI値の高い商品を客数の多い場所に配置することからはじまる。まず店内の客数の多い場所を再度チェックし、そこにPI値の高い商品が配置されているかどうかをしっかりチェックして欲しい。全体PI値が全然違ってくるはずである。商品力にさほど違いがないのにPI値の差が大きい場合にはまずレイアウトの良し悪しをうたがって欲しい。

  ちなみに、PI値最高のレイアウトはワンウェイコントロール(動線の死角がない)のレイアウトであり、2重動線(客数の分散)をけっしてつくらないことである。


December 15, 2005 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 14, 2005

ネスカフェに見るアイテム分割の事例!!

 ほとんどの食品スーパーマーケットで特売ちらしに頻繁に入る典型的な商品の1つがインスタントコーヒーのネスカフェだ。あまりに特売に入るために定番がよくわからなくなり、価格体系が完全に崩れさってしまった売場が多いのに驚く。これではコーヒーを特売に入れたときはそれなりに売れるだろうが、コーヒーコーナーの定番では全く売上がとれなくなり、コーヒーコーナーが在庫置き場になってしまう。

  そこで、再度、コーヒーの原点にもどり、インスタントコーヒーの圧倒的なシェア誇るネスカフェを事例にインスタントコーヒーのマーチャンダイジングを考えてみたい。インスタントコーヒーの一般的な客単価はおよそ10円である。PI値が1.5%強、平均単価が600円強であり、その内のネスカフェが約60~70%ぐらいのシェアを占めているのが実態である。ちなみに、スイスのネスレの世界全体の総売上高は約8兆円である。そのネスレが世界戦略の一環として、日本のインスタントコーヒー市場に取り組んだのは、約90年前の1913年のことである。その後、1961年には日本ではじめてのテレビコマーシャルを実施し、現在では、食品スーパーマーケットのインスタントコーヒー売場をほぼ独占し、年商約3000億円となった。

  では、そのネスレがどのような商品体系を現在確立しているのかを改めて見てみたい。まず、ネスカフェの中心となる商品がエクセラ100g(6.0円/100g)の定価598円である。これが容量分割され、大が200g(5.7円/100g)1134円と特大の250g(5.4円/100g)1344円、小が50g(5.2円/100g)258円と30g(5.2円/100g)157円である。食品スーパーマーケットで頻繁に特売に入るのは250gか200gであり、これが250gの場合は780円(3.1円/100g)、200gの場合は580円(2.9円/100g)であり、どちらも定番価格の約50%offが多い。したがって、100gが定番の場合は200gの特売が100gよりも安くなり、100gの価格体系がこの時はふっとんでしまう。また、小サイズは微妙に価格を下げており、50gを2つ購入した価格516円の方が100gの598円よりも安くなり、100gの価格が微妙な価格となっている。したがって、まず、はじめに確立しなければならない商品は100gのエクセラであり、200g、250gが特売の時の価格、小サイズとの関係等をしっかり確立することがインスタントコーヒーのマーチャンダイジングの最初である。

  ではアップグレードはどうか。エクセラのワンランク上がゴールドブレンドであり、基本は100g(7.9円/100g)787円であり、大が150g(7.6円/100g)1144円、小が30g(8.2円/100g)であり、エクセラではなかった150gが登場する。また、小は微妙に高めとなり、100gに値頃感を出している。エクセラの100g(6.0円/100g)598円と比べるとゴールドブレンドは100g(7.9円/100g)787円であるので、その差131.6%であり、30%のアップグレードの商品である。最近の食品スーパーマーケットではこのゴールドブレンドの100gを398円で特売に出すケースも増えており、398円の場合は3.9円/100gとなるため、約50%offとなる。マーチャンダイジングとしては、エクセラからいかにゴールドブレンドへつなげるかが鍵となる。

  さらにアップグレードの商品としては香味焙煎があり、これはやわらかモカ、爽やかキリマンジャロ(30gのみ)が加わり3種類の商品がいずれも80g(9.8円/100g)787円、30g(8.9円/100g)268円で販売され、30gの方に値頃感を出している。ちなみに、エクセラの100g(6.0円/100g)598円と比べると30g(8.9円/100g)268円は170%のアップグレード商品である。そして、最高グレードの商品がプレジデントであり、90g(11.8円/100g)1060円であり、小のみ24g(12.4円/100g)298円で販売している。さすがに最高グレードだけあって、エクセラの100g(6.0円/100g)598円と比べると、約200%のアップグレード商品となる。

  このように、ネッスルはネスカフェを4段階のグレードに分け、主力のエクセルを大小5SKU、130%アップグレードの準主力のゴールドブレンドを大小3SKUを基本に、さらにアップグレードの香味焙煎を小を含め3種類5SKU、そして200%アップの最高グレードのプレジデントを小を含め2SKUでアイテム分割をはかっている。これをグレードと容量を軸にグラフをつくってみると、y=1/x上にきれいに全商品が並び、主力の容量分割が明確で、グレード対応がはっきりし、さらに、小容量はすべてのグレードをそろえたきれいなグラフとなる。

  したがって、インスタントコーヒーのマーチャンダイジングのポイントは、再度エクセラ100gを中心にすえることからはじまる。そして、容量分割とアップグレードが価格差として矛盾なく、顧客に一目で明確になるような品揃えを実施し、それを棚割りにしっかり落とし込むことである。また、比較購買を促すために、日本のライバルメーカー数社の主力、準主力商品のエクセラ、ゴールドブレンドと併売することもポイントである。そして、特売としてはエクセラの200gないしは250g、ゴールドブレンドの100gを定期的に実施し、インスタントコーヒー全体の消費を促すことがポイントとなろう。

  インスタントコーヒーは商品のアイテム分割の基本である容量とグレードを理解する上で最も典型的な商品であり、特売に惑わされることなく、品揃えと価格体系、および販促サイクルを確立し、他のグロサリー商品や生鮮食品等への活性化につなげて欲しい商品である。

December 14, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 13, 2005

米と酒では米の強化がポイント!家計調査月報から徹底分析!!

  直近の家計調査月報10月度のデータから米と酒についてみてみると、米は1世帯当り1ケ月に3,512円であり、これを31日で割ると1日当り113円となる。一方、酒の方は、1世帯当り1ケ月に3,625円であり、これを31日で割ると1日当り117円となる。すなわち、ほぼ、10月度は米、酒とも各家庭ともに同じ消費額であった。ちなみに、酒については清酒17円、焼ちゅう19円、ビール39円、ウイスキー3円、ぶどう酒6円、発泡酒21円、他の酒11円であり、ビール、発泡酒で約60%を占めている。

  一方、これを食品スーパーマーケットの実際の数字で検証すると、米の客単価が約60円(PI値3%、平均単価2000円)であり、酒の客単価が約90円(PI値30%、平均単価300円)であるので、酒よりも、米の方が家計における食品スーパーマーケットのシェアが低いことがわかる。米で50%強、酒で75%強である。したがって、今後、食品スーパーマーケットは酒についてはもちろんだが、米についてはまだまだ数字を伸ばすこことが可能であるといえよう。

  そこで、家計調査月報から米について日別動向、所得別動向、都市別動向をみて、食品スーパーマーケットの米の販売政策を考えてみたい。

  まず、日別動向であるが、1日平均は113円であるが、最大値は200円を越え、1日、20日、23日の3日間、200円を越えた。また、150円を越えた日も8日あり、残りはそれ以下である。反対に、100円を切った日は7日であるが、特に、27日は最悪であり、50円強であった。また、全体の傾向は月はじめから、月中までは下降線をたどり、月中から1週間ぐらい上昇し、23日をピークにまた下降線をたどり、また、月末からつきはじめにかけて急上昇するという傾向がある。よく、いわれる給料日後の米がよく買われるということを裏付けているといえる。したがって、この傾向をしっかりとつかみ、販促をうつことが大きなポイントであることがわかる。

  次に、所得別にみると、家計調査月報では、実収入を5段階(165,491円、335,924円、437,083円、551,804円、820,472円)に分けて分析しているが、毎月、5段階目を除き、4段階目まではあまり大きな差がないのが特徴である。10月度は2,780円、3,226円、3,359円、2,794円、3,735円と3段階目までアップし、4段階目で下がり、5段階目で急激にあがっているが、毎月毎月のデータをみると5段階目以外は大きな差があまりでない。米は生活必需品だけあって、所得と正比例するものではない商品のようだ。ちなみに、これを肉類でみると5,567円、5,790円、6,472円、6,918円、7,576円となり、明らかに所得別に差があり、正比例の関係になる。

  さらに、都市別に見ると、全国平均3,512円に対し、全店No.1は新潟市の7,885円、No.2秋田市の7,884円と1円の差で圧倒的な米の消費額である。日本最大の米所であるにもかかわらず、消費額も最大であり、ずば抜けている。その次のNo.3が福島市の6,977円、No.4が北九州市の5,765円、和歌山市の4,973円、松江市の4,636円、福井市の4,524円とつづく。一方、ワースト1は神戸市の1,761円であり、以下、鳥取市の2,464円、宮崎市の2,481円と続く。

  このように、米については食品スーパーマーケットはまだまだ未開拓の分野であり、販売促進はもちろん、所得階層別に大きな差がないことから、しっかりした品揃えと売場づくりを工夫することにより、まだまだ、数字をあと20%は伸ばせる余地があるといえよう。

December 13, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 12, 2005

注目の新店!! ダイエーの新業態、食品スーパーマーケット「foodium」 

  12/10、東京都世田谷区の三軒茶屋に注目のダイエーの新業態1号店、食品スーパーマーケットのfoodiumがオープンした。24時間オープンの店舗であるので、早速、その日の夜、いってみた。ダイエー自らも今回の店舗を仮説に基づき実験・検証する店舗と位置づけているように、様々な仮説にもとづいた売場が展開されていた。

  入口を入ると正面が青果とデリカになっており、デリカは、さらに和デイリーに続き、集客性の高いゾーンが展開されている。左壁面は果物、野菜売場になっているが、デリカ、日配ゾーンが強力な売場をつくっているため、どうしてもそちらに足が向かい、青果側が弱くなってしまう点が気になるところだ。

  そのデリカゾーンであるが、1日3サイクルで商品を換えての対応ということで、店舗に行った時間が遅かったため、夕方から深夜の品揃えとなっており、弁当、寿司、冷惣菜、カットフルーツ等が主体の売場づくりであったが、個食商品にこだわった品揃えが多かった。お昼から夕方の時間であれば、辻クッキングスクール監修のバイキング等のできたてのホット惣菜が展開されていたものと思う。個食に関しては、デリカ以外にもあらゆる売場で展開され、食パンの食べきりサイズ、漬物の食べきりサイズ、ナチュラルチーズの小容量サイズの展開等、徹底した個食の品揃えが展開されていた。

  青果を進むと、突き当たり正面に鮮魚売場があり、生まぐろ、中トロなど高級魚にこだわった品揃えを強く打ち出しており、アップグレードの品揃えを強化している。鮮魚をさらに進むと精肉売場となるが、ここでも和牛をはじめ通常の食品スーパーマーケットよりもグレードが高めの品揃えであり、生鮮3品は高鮮度、アップグレードを目指した売場づくりといえる。最終客動線の精肉の向かいに洋デイリーがあり、牛乳、ヨーグルト、デザート、チーズコーナー等がある。特に、個食とこだわり商品に力を入れた品揃えが重視された売場となっていた。こだわり商品については生鮮向かいのグロサリーゾーン、レジ向かいの菓子ゾーンでもみられ、ドレッシング等の調味料、和菓子ではデパートで展開されている高級和菓子のばら売り、アイスクリームの銀座千疋屋のフルーツパフェなどが品揃えされていた。

  また、この店舗ではレジの検証も実施しており、従来のサッカー台の設置をやめ、ユニクロのようなカウンター形式の精算形式にし、袋詰めまで対応するという方式を採用している。従来よりも小スペースでサービスレベルアップを狙ったものといえよう。

  全体的に高級感と個食とできたて、つくりたてのデリにこだわった店づくりといえ、以前、ダイエーでとりくんだ高級食品スーパーマーケットのイタリアーノにデリ強化型のコンビニを付加したような店舗といえる。

  今後、懸念されることは首都圏でチェーン展開するオオゼキ、サミット、マルエツ、いなげや等の本格的な食品スーパーマーケットと直接競合となった場合は、特に、青果、日配等での品揃えと価格面での差が大きいだけに、集客面が大きな課題となり、foodium最大の武器であるデリカの高鮮度、高品質な品揃えをどこまで維持できるかどうかであろう。その意味で、foodiumは立地選定が最大のポイントとなろう。

  ダイエーでは、2008/02までにfoodiumを首都圏や関西地方で約20店開く予定であり、グループ内の食品スーパーマーケットのセイフーやサカエなど約100店舗を、今回のfoodiumの検証結果をもとに、「グルメシティ」に改称し、統一するという。今回のfoodium1号店の仮説検証の結果に注目したい。

December 12, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 11, 2005

食品スーパーマーケット、先週の株価状況

  食品スーパーマーケットの株価が好調である。12/9時点において、食品スーパーマーケット上場企業約50社の中で、上昇した株が17社、±0%の株が10社、残りがマイナスであり、全体としては0.57%と、プラスで推移している。小売業約400社全体も0.7%のプラスであり、上昇株が198社、±0%の株42社、残りがマイナスであった。

値上がり株の上位は、年初来高値更新株が大半!
  上昇企業の中では、年初来高値を更新する企業が多く、MR MAX(562円、16.59%)は、12/10の本ブログでもふれたように、東証1部上場企業の中で値上がり率No.1であった。ついで、ヨークベニマル(3990円、6.97%)、イズミヤ(1019円、6.70%)、カスミ(762円、3.39%)、MV東海(3290円、2.81%)、MV東北(1036円、1.76%)、が年初来高値を更新した。また、平和堂(2330円、2.64%)は12/5の2395円が年初来高値であり、その後も高値が続いている。同様に、オークワ(1838円、1.04%)も12/7の1875円が年初来高値更新であり、現在も高値で推移している。また、この日、株価が上記以外に1%以上、上昇した企業はマルヨシセンター(407円、2.51%)、イズミ(3760円、2.45%)、タイヨー(1230円、2.06%)、PLANT(1100円、1.94%)、マルヤ(874円、1.86%)の5社であった。

  これら株価上昇企業の中で注目される企業はヨークベニマルとイズミヤであろう。ヨークベニマルは、この2006/2の決算では創業以来最高の売上3000億円を越えることが確実であり、経常利益も約150億円と5%近い数値の予定である。それに加え、長短借入れが0という抜群の財務状況であり、主力業態のNSCも軌動にのりはじめ、来期も10店舗近い出店が予想される。ところが、このような超優良企業であるにもかかわらず、PERが連結で23.6%と低めであり、現在の株価でもけっして高いとはいえない。

  一方、イズミヤは2003/07の八尾のスーパーセンターがオープンして以来、次のスーパーセンターの出店がななか続かなかった。しかし、ここへきて、2005/11/23、約2年ぶりに2号店の八幡店を京都に出店し、そして、来週には3店舗の堅田店が滋賀にオープンの予定である。さらに来春も2店舗のスーパーセンターが神戸にオープンするということで、スーパーセンターの出店が軌動にのり、来期以降の収益が大きく改善する見込みがみえてきたといえる。

最近の高値が警戒され、利益確定売りで値を下げる!
  これとは反対に12/9、上場食品スーパーマーケットの中で、最も値を下げた企業はマルキョウ(1170円、-6.40%)であった。マルキョウは、前日の12/8、年初来高値をつけていたので、利益確定売りが殺到したと見え、大きく落ち込んだ。小売業全体の中でもワースト2であり、この最近あまりに上昇しすぎたための反動といえよう。ちなみに、この日、全小売業の中で最も下落率が高かった企業は、岩田屋(339円、-13.07%)であった。

  これ以外にも、この日、値を下げた食品スーパーマーケットは大黒天物産(6080円、-3.33%)、ハローズ(1441円、-2.30%)、バロー(4270円、-2.28%)、ベルク(1275円、-1.92%)であったが、いずれも、ここのところ高値を続けていただけに、高値を警戒しての利益確定により、値を下げたものといえる。特に、大黒天物産は前日、年初来高値を更新しており、明らかにその反動といえよう。このように、この日、値を下げた企業の多くは、ここ数日高値がつづいていたり、数日前に年初来高値を更新した企業が多かったのが特徴である。

December 11, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 10, 2005

注目株!!MR MAXが異常な加熱ぶり!!

  12/9、MR MAXが東証1部上場企業の中でNo.1の株価上昇率16.59%の562円(年初来高値を更新)のストップ高で引けた。しかも、通常は数万株の取引であるが、12/9は何と180万株と異常な加熱ぶりである。MR MAXはディスカウントストアであり、純粋な食品スーパーマーケットではないが、最近では食品にも力を入れており、本ブログではアークランドサカモトと同様、食品スーパーマーケットの分類としている。
 
  MR MAXは2005/3決算では減収減益であり、今期、2006/3予想も減収減益の予想である。経常利益率も約1%と収益性も厳しい状況であり、短期借入れが150億円を越え、長期借入れも約70億円と財務内容もけっして良好とはいえない。また、PERは47.7倍で食品スーパーマーケット平均の約30倍と比べ高めであるが、PBRが0.67倍と1.0倍をきっており、食品スーパーマーケット平均の約1.5倍と比べても、極めて低い状況であり、決して経営、営業内容がよいわけではない。
  
  にもかかわらず、この株価の加熱ぶりは、MR MAXが年末商戦に向け、12/8から超目玉商品として仕掛けた32型液晶テレビの9万9700円、2400台限定売りの企画が投資家に評価されたためである。ホームーページのトップにも大きく掲げられており、しかも、日本最安値というキャッチフレーズもつけられている。今後、これを契機に業績が急回復するのではないかという期待感からの異常な買いが入ったといえる。実際、売れ行きは好調なようで、店頭ではすでに400台が売れ、ネットではわずか2分で100台が売れたという。今後、年末年始にかけて、順次、限定売りをしかけてゆく予定であるという。

  MR MAXは九州を地盤とし、現在41店舗を展開する総合ディスカウントスーパーであり、食品・日雑で約60%の構成比がある。年商は2005/3現在、約900億円であり、経常利益は約10億円強である。最近では800坪タイプの小型店をスクラップし、2000坪タイプの大型店への転換を図っており、この6月からはOMCカードと提携した新MR MAXカードを導入し、固定客化に積極的である。その結果、最新の11月度の業績をみると、全店売上高が今期はじめて100%を越え、100.7%となった。客数は100%を切ったが、客単価が100%を越えた。特に、PI値が108.4%と、平均単価の約8%ダウンをカバーしての数字であり、回復の兆しが見え始めたといえる。MR MAXは関東地区にもすでに6店舗出店(千葉3店、群馬3店)しており、今後は九州地区の地盤を固めると同時に、関東地区での出店をどこまで拡大できるかが課題である。ただ、ここ最近は新規出店が止まっており、直近では2005/3に千葉に出店したのみであり、来期も熊本の立替移転の新店は予定されているが、純粋な新店は現時点では予定されていない。今後、新規出店を増やせるかいなかが客数の改善には欠かせない課題であり、そのためにも収益率の改善が急務である。

  それにしても、32型液晶テレビの9万9700円の企画が東証1部上場企業トップの値上がり率となるきっかけになった今回の株価はあきらかに異常値であり、来週以降のMR MAXの株価がどう推移してゆくかは予断を許さない状況といえる。

December 10, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

December 09, 2005

相場安の時のPI値活用のポイント

  ここへきて、今期、2度目の野菜の相場安である。東京中央卸市場の1月から10月までの月間市場統計情報をみると、1月から5月までは昨年対比100%前後で推移していたが、6月に入り、80%台に暴落した。そして、この数ヶ月95%前後でやや持ち直し気味であったが、10月に再び暴落、75%台まで落ちた。11月に入っても前半は厳しく、後半やや上向きになってきたが、依然、昨年対比100%までは解消していない厳しい相場が続いている。

  11/25から12/1の週の個々の商品の状況を見ると、大根75%、人参60%は、まだいい方で、キャベツは57%、レタスは何と41%と大きく値を下げている。これ以外にも、はくさい73%、ほうれんそう85%、ねぎ71%、かぼちゃ66%、ピーマン63%に加え、超主力のトマトも73%と厳しい相場である。これに対し、昨年対比を上回った商品は、きゅうり115%、なす120%、じゃがいも110%、たまねぎ122%、生しいたけ133%とわずかである。単純平均では野菜全体は89%と10月以降、厳しい相場が依然として続いているといえる。

  さて、一般に青果の相場が上がった時には、それに連動して業績がアップする場合が多いが、逆に今回のように、相場が暴落といってよいほど下がった時には、それにともない業績が急落することが多い。特に、前月度は客単価が大幅に減った企業が多かったのではないだろうか。そこで、今回は、このように相場が下がった時のPI値活用の方法を考えてみたい。

  相場に野菜の客単価が左右されてしまうということは、通常の売り方は相場高の時には通用するが、相場安の時は通用しにくい傾向があるということである。では、なぜそういう傾向があるのか。客単価は一般的にPI値×平均単価であるが、相場が下がるとは、通常の商品の全体の平均単価が下がることである。全体の平均単価が下がるとは、トマトでいえば、トマトの中心プライスが下がるといことである。今回は73%であるので、約30%ダウンしたということだ。別の見方をすれば値頃が崩壊したともいえる。値頃とはトマトの全SKUの売上を販売数量で割った平均単価のことである。この平均単価=値頃が相場安によって崩壊するとどうなるか。低価格商品と高価格商品に2極分化され、両極端な価格体系となり、通常の品揃えではこれまでの客単価を確保しえなくなってしまうのである。したがって、相場が下がり、中心プライスが崩壊した時には通常の売り方は通用しなくなり、新たな客単価アップ政策が必要となる。

  では新たな客単価アップ政策とはどのようなものであるか。それは、相場安によって中心プライスが崩壊するので、まず、平均単価を極限まで下げて、PI値を過去最高にもってゆく商品開発、具体的にはバラの徹底強化である。そして、一方、全くその反対の、それまでの平均単価の高い商品が下がり、平均単価が低くなり過ぎることを補う特大サイズ、容量の商品開発である。この特大サイズ、容量の商品開発によって、平均単価のダウンを食い止めることができる。そして、もう一つが、崩壊した中心プライスゾーンに導入する同容量でアップグレードされた、相場安以前の中心プライスを維持した商品開発である。すなわち、PI値アップ商品、平均単価アップ商品、値頃になったアップグレード商品の商品開発を行い、品揃えを変えることがポイントである。

  お客さまから見れば、いままでの商品のグレードがあがり、バラは安くなり、お買い得商品がよりお買い得になる売場ができあがるということである。このように、これら3つの商品開発をトマトで、キャベツで、ねぎでと、重点商品群から見直すことが相場安における喫緊の対策である。相場安の時は、商品の品揃えの全面見直しなしに数字の好転はないといえよう。

December 9, 2005 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 08, 2005

イオン 東北を中心にスーパーセンターに本腰!!

  11/21の岩手日報によれば、イオンが東北地域のスーパーセンター事業を分社化し、新たにイオン スーパーセンター株式会社(資本金1億円)を盛岡市に設立したという。新会社はイオンが全国で展開するスーパーセンター17店のうち、東北地域の9店の運営と新規店舗の開発などを手掛け、2007/02の年商目標は450億円という。

  現在、イオンのスーパーセンターは、3つに分かれている。イオン、ジャスコ、マックスバリュがそれぞれ統括するスーパーセンターである。今回の新会社設立の目的は、この3つの組織がそれぞれ取組んでいたスーパーセンター事業を一本化し、将来、新業態として確立し、イオングループの柱にしようという意図であろう。ただ、本社を盛岡に置くということから、当面は東北戦略が優先してとりくまれてゆくことになる。実際、イオンのスーパーセンターは東北が圧倒的に多く、東北以外では、イオンが統括するスーパーセンターは、北海道のイオンSuC石狩緑苑台店、イオンSuC三笠店、栃木県のイオンSuC真岡店、奈良県のイオンSuC大安寺店、佐賀県のイオンSuC佐賀店である。ジャスコが統括するスーパーセンターは、奈良県のジャスコSuC天理店があり、そして、マックスバリュが統括するスーパーセンターは、マックスバリュSuC弥富店のみである。

  これに対して、東北は、青森のイオンSuC十和田店、岩手県のイオンSuC釜ケ店、秋田県のイオンSuC本荘店、イオンSuC横手南店、ジャスコSuC五城目店、宮城県のイオンSuC石巻東店、イオンSuC加美店、イオンSuC涌谷店、福島県のイオンSuC鏡石店の9店舗があり、現時点では、イオンのスーパーセンターが最も集中出店している地域である。

  スーパーセンターに関しては、現在、ベイシアが先行しており、すでに21店舗を出店している。地域としては北関東を中心に新潟、長野、静岡等の関東、甲信越地域が主体であり、名古屋、滋賀へと出店エリアを広げつつある。ベイシア以外では、PLANTが北陸、中部地区、中国地方に出店しており、イズミヤは大阪、京都、滋賀と関西地区が出店地域である。したがって、他のスーパーセンターと直接の競合はさけつつ、東北で確実なドミナントを形成し、ノウハウを蓄積していこうということであろう。

  特に、東北地区の最新店舗の青森のイオンSuC十和田店は地元ホームセンターのサンデーと組んだ2店舗目のスーパーセンターであり、イオンは食品と各テナントを受け持ち、住関連はサンデーが受け持つという役割分担が明確に分かれ、双方の強みを活かし、弱みをカバーするという関係が築かれつつある。恐らく、この店舗が東北戦略のモデル店舗となってゆくものと思う。ただ、十和田地区は大激戦地区である。イオングループは、この激戦地区をまるごとカバーしようとしており、イオンの十和田ショッピングセンターが大商圏を、マックスバリュが小商圏を、そして、今回の新店であるイオンSuC十和田店が中商圏をカバーし、大中小商圏すべてをカバーするドミナント体制を構築した。これに対し、特に小商圏では地元の食品スーパーマーケットがユニバースを筆頭に数社ひしめき、中商圏ではドラック業態からの新規参入である朝日スーパーセンターが出店し、十和田地区は大激戦地区となっている。その意味で、イオンのドミナント戦略、その中核としての今回のイオンSuC十和田店が軌動に乗るかは、予断を許さない状況といえる。

  新会社であるイオン スーパーセンターは来期の出店については、一関への出店は決まったようであるが、しばらくは年数店舗のゆるやかな出店ペースで当面進む予定という。イオンが本格的にスーパーセンターの出店に入れるか否かは、今回の新店、イオンSuC十和田店が今後の鍵を握っているといえよう。

December 8, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

December 07, 2005

スーパーセンターとNSCが激突!!

  12/8、ベイシアスーパーセンター21番目となる「ベイシア スーパーセンター富里店」が千葉県富里市にオ-プンする。また、12/14には、イズミヤがスーパーセンター3番目となる「スーパーセンター イズミヤ堅田店」を滋賀県大津市にオープンする。スーパーセンターの出店がここへきてますます加速しつつある。この勢いで各社のスーパーセンターの出店が続くと、既存の食品スーパーマーケットとの競合が本格化し、各地で激しい競合状況に陥ることは必至である。すでに、数地区で直接競合がおこりはじめ、特に、食品スーパーマーケットの次世代業態であるNSCとスーパーセンターが激しくぶつかりはじめた。

  2001年から約5年間、直接競合がつづいている福島県白河市のヨークベニマルのNSCとベイシア、今年6月に直接競合となった埼玉県鶴ヶ島市のヤオコーNSC(SC)とベイシアは、まさに今後、各地で発生するであろう本格的なスーパーセンターとNSCとの競合時代の前哨戦といえる。いずれも、先にNSCがオープンし、その後、スーパーセンターがオープンするというパターンであり、スーパーセンターがNSCによって確立された新しい市場に、EDLPを武器に価格訴求で顧客を強引に奪うという構図である。

  福島県白河市に約5年前にオープンしたヨークベニマルのNSCに異変が起きた。ヨークベニマルと並び2核を形成していた地元福島県のホームセンターのダイユー8が撤退、その跡地に100円ショップのダイソーが新規オープンした。ホームセンターが5年以内に撤退することは異例であり、いかに競合するベイシア スーパーセンターのもう一方の核であるホームセンターのカインズとの競合が厳しかったかが推し量られる。NSCの最大の弱点は食品スーパーマーケットではなく、テナント群であることが浮き彫りになった出来事だ。NSCは中商圏対応型の業態であるため、特に、ホームセンターのように中商圏から大商圏対応型の業態と直接競合した場合には規模の差を埋めることが難しいといえる。ただ、今回は、逆にダイソーが入ったことで、近隣からの集客力はむしろ増したようで、他のテナントのユニクロ、マツモトキヨシ、ヤマヤ等との相性もよく、中~小商圏対応のパワーは強くなった。ヨークベニマルはベイシアに対抗するため、ベイシアのEDLPの日配の核商品である豆腐、納豆、コンニャク等に加え、冷食、アイスクリーム等のグロサリーの価格をミートないしは可能な限り店舗独自の価格訴求をかけて対抗している。一方、価格訴求の効きにくい生鮮、惣菜については、徹底的な鮮度管理、アップグレード、品揃えの強化をはかっている。特に、品薄、品枯れ、欠品しやすい夕方から夜にかけての生鮮、惣菜の充実は圧巻であり、ベイシアをはるかに凌ぐ売場がオープン以来維持されている。文字通り、日配、グロサリーの徹底的なEDLPを武器にした価格訴求をかけるスーパーセンターと生鮮と惣菜に重点をおく食品スーパーマーケットの対照的な戦略が真正面からぶつかっているのが、この白川の状況である。

  一方、埼玉県鶴ヶ島市のヤオコーのNSCは、NSCを越え、SCに近い業態(テナントが約50店舗)となったため、テナントの競合問題はほとんどなく、食品スーパーマーケット部門のみがベイシアと競合状況にあるといえる。ところが、ベイシアは立地が充分に確保できなかったとみえ、駐車場が全く足りない状況であり、ベイシアとしては珍しく、2階を駐車場にせざるをえなくなった。そのため、コスト重視のスーパーセンターがはじめから高コスト店舗での運営となってしまった。それに加え、カインズと同一敷地内で店舗展開することができなかったとみえ、カインズは少し離れた場所に先に立地しているので、スーパーセンターとしての強さがかなり削がれた感のある立地戦略となった。したがって、食品スーパーマーケット部門がヤオコーのNSCと対抗する最重点部門となり、これまでのベイシア スーパーセンターとは少し競争力が弱い業態でのスタートである。EDLP商品については豆腐が28円等、日配、グロサリーは他のベイシア スーパーセンターと同様、強力な価格訴求で集客をはかろうとしている。これに対し、ヤオコーはヨークベニマルよりも、さらに徹底した生鮮・惣菜強化型の店舗をつくりあげ、ベイシアの価格訴求とは一線を画す戦略で対応している。豆腐にしても、ちらしでも78円と28円を意識した価格はつけず、より生鮮、惣菜の強化に徹する売場づくりである。

  このように、まだ、はじまったばかりのNSCとスーパーセンターとの競合であるが、この2つの事例が示唆することは、食品スーパーマーケットがNSCとして成功してゆくためには、スーパーセンターのホームセンター部門と対抗するのではなく、中商圏よりも、小商圏に強い、来店頻度がアップするテナントを集結することがポイントであろう。それに加え、食品スーパーマーケットの本質である生鮮と惣菜の強力な売場づくりができるか否かが、日配、グロサリーのEDLPを武器にした価格訴求に対抗する方法であるといえる。

 今後、食品スーパーマーケットは競合がNSCであるか否かを問わず、ますますその本質である生鮮と惣菜の強化が、最も重要な戦略となろう。 
 
 

December 7, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 06, 2005

時価総額と食品スーパーマーケット業界

  前回のブログで株式交換と持ち株会社に触れ、最後に、その最大のキーポイントは時価総額にあると述べた。そこで、現状の食品スーパーマーケットの時価総額はどのような状況であり、また、小売業界ではどのような位置にあるのかをみてみたい。

  上場食品スーパーマーケットの中で、12/2現在、No.1はイズミである。株価3800円で、時価総額は2,339億円である。ついで、ヨークベニマルであり、株価3660円で、時価総額1,853億円となる。第3位が平和堂であり、株価2320円で、時価総額は1,358億円、第4位がバローで、株価4110円で、時価総額は1,065億円である。この4社が食品スーパーマーケットの中では時価総額1000億円を越える企業である。そして5位以下は、ライフコーポレーション、株価1831円、時価総額979億円。オークワ、1752円、793億円。イズミヤ、891円、778億円。アークス、1952円、777億円。サンエー、4580円、696億円。フジ、1925円、671億円。ヤオコー、3000円、600億円である。それ以外の食品スーパーマーケットすべて時価総額が600億円以下となる。収益率No.1のオオゼキの時価総額は380億円。いま急成長の九九プラスは474億円。大黒天物産は393億円である。また、食品スーパーマーケットの時価総額平均は現在435億円である。

  これに対し、12/2現在、時価総額がもっとも低い食品スーパーマーケットはダイイチの株価670円、時価総額27億円である。それについで、北雄ラッキーの株価600円、時価総額40億円、カウボーイの株価346円、時価総額62億円と北海道の食品スーパーマーケットが押しなべて低い状況である。さらに、その次が、ジョイス、株価1170円、時価総額65億円、PLANT、株価990円、67億円と続く。以上が、時価総額が100億円を下回る企業であり、これに続き、エコス、株価1065円、時価総額101億円。天満屋ストア、955円、110億円、ハローズ1300円、118億円、東北マックスバリュー1000円、120億円、アオキスーパー1040円、130億円、ポスフール597円、146億円、マルヤ855円、153億円となる。

  一方、上場小売業の時価総額はどうであろうか。小売業ベスト3はいずれも1兆円を越え、No.1が7&I-HDの株価4340円、時価総額5兆8,433億円、No.2がイオンで、株価2745円、時価総額1兆9,912億円、No.3が、ヤマダ電器で、株価13090円、時価総額1兆1,354億円である。小売業の時価総額は両極端になっており、時価総額4000億円の極めて高い企業が約10社あり、これを除けば、上場食品スーパーマーケットの平均の時価総額435億円とあまりかわらず、450億円である。

  ちなみに、時価総額4000億円以上の小売業はファーストリティリングの株価9360円、時価総額9,928億円。丸井、2285円、8,424億円。高島屋、1924円、5,943億円。しまむら、15480円、5,661億円。伊勢丹 、2530円、5,656億円。ダイエー、2840円、5,653億円。ローソン、4760円、4,979億円。大丸、1678円、4,545億円の8社である。

  このように、小売業の上位11社、時価総額4000億円以上を除けば、食品スーパーマーケットの時価総額は、小売業とほぼ同じ傾向であるといえ、食品スーパーマーケットの時価総額は小売業の中で高くも、安くもなく、平均的な額であるといえよう。ちなみに、食品スーパーマーケットの時価総額No.1のイズミは上場小売業約400社の中では24位、ヨークベニマルは32位、平和堂は44位である。

December 6, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 05, 2005

株式交換によるM&Aが食品スーパーマーケット業界へ波及!!

  食品スーパーマーケット業界にも株式交換によるM&Aが本格的にはじまった。そして、その先には持ち株会社設立による業界再編が見えてきた。すでに、北海道ではアークスが持ち株会社としてスタート、株式交換により次々に食品スーパーマーケットを傘下におさめ、北海道全域に商圏を広げつつある。ほぼ、同様の構図が来年4月には新潟でもはじまる。原信がナルスを株式交換で吸収し、新たに原信ナルスホールディングスという持ち株会社を設立し、そのもとに原信とナルスを完全子会社とする新体制に切りかわる。この新体制が軌動に乗れば、他の食品スーパーマーケットもこの持ち株会社のもとに吸収し、甲信越全域に商圏を広げてゆくことになろう。これまでは、持ち株会社制度は金融機関の専売特許のような制度であったが、ここへきて、食品スーパーマーケット業界にも波及し、今後各地で株式交換を前提とした持ち株会社が設立される可能性が高い。

  では実際に、株式交換がどのように食品スーパーマーケット業界において行われているのかをヨークベニマルを事例にみてみたい。この9月1日にヨークベニマルは、茨城県の食品スーパーマーケット、カドヤを株式交換により完全子会社化した。茨城県へはこの4月に、茨城県初出店となるNSCのヨークベニマル赤塚店を出店した。そして、ほぼ、同時期、6月6日にはカドヤと株式交換書の締結を行い、7月には2号店のNSCである坂東店を出店、そして、9月1日にはカドヤと正式に株式交換を行い、完全子会社化を実施した。さらに、9月23日には、3号店のNSCである中郷店を出店した。4月から9月までの、わずか、6ケ月間で茨城商圏内に年商ベースでNSC3店舗、合計で約100億円、カドヤが約200億円、総合計約300億円の売上を確保したことになる。しかも、カドヤの約200億円は株式交換による完全子会社化であるため、実質、資金は大きくかからずに成し遂げられている。ちなみに、株式交換比率はカドヤの株式1に対し、ヨークベニマルの株式21を割り当てるというものである。現在のヨークベニマルの株価で単純計算すれば、約3500円×21株=73500円がカドヤ1株に割り当てられることになる。カドヤは発行済株式が80000株であるので、ヨークベニマル株、168万株と交換されることになり、単純計算すれば、約60億円ということになる。仮に、株式交換という手法でなく、株式の取得という方法をとったとすると、単純に同額の価値と考えた場合は、約60億円近くの資金が必要となり、こんなにスムーズに、しかも、短期間に完全子会社化ができるかどうかは難しい問題である。いかに、株式交換という手法がM&Aを促進するための重要な手法であるかがわかる。ヨークベニマルはこの手法をミックスさせ、いち早く、茨城商圏に約300億円という大きな橋頭堡を築いたことになる。

  ヨークベニマルは小売業界で持ち株会社の先鞭をつけた7&Iホールディングス(イトーヨーカ堂グループ)の関連会社(約35%)であることから、今後、ヨークベニマルが持ち株会社となって、東北、北関東に商圏を広げてゆくことは、すぐにはないと思うが、今回のように株式交換による完全子会社化は今後もつづく可能性が高い。なぜなら、ヨークベニマルの時価総額は食品スーパーマーケット業界でトップクラスだからである。

  実は、この株式交換の成否の最大のキーポイントは時価総額である。時価総額が高い企業が、時価総額の低い企業を完全子会社化することは容易であるからである。したがって、今後の食品スーパーマーケット業界の動きは、時価総額の高い企業が株式交換という手法を通じて、場合によっては持ち株会社を設立し、業界再編をはかってゆくことが増える可能性が高い。今後、時価総額の高い食品スーパーマーケットの動向がますます注目される。

December 5, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 04, 2005

ヤオコー、惣菜構成比が青果を抜き、過去最高に!

  12/2、上場来最高値、3000円の値をつけたヤオコーの株価が急騰しているが、ヤオコーの最大の強さは惣菜部門にある。2005年3月の決算で、はじめて青果の構成比12.8%を0.1%上回り、12.9%となった。そして、この11月1日、ヤオコーの中間決算が発表されたが、それによると、惣菜の構成比が過去最高の13.3%となり、青果の13.0%を0.3%上回り、その差を広げつつある。

  ヤオコーは惣菜を惣菜、寿司、ベイカリーと分けて集計しているが、寿司、ベイカリーは横ばいであるが、惣菜が伸びたのが大きかった。特に、2005年度決算には2004年6月にオープンした惣菜No.1店舗の埼玉県鶴ヶ島市のワカバウォーク店の貢献が大きかったといえる。ワカバウォーク店はヤオコー自らがデベロッパーとなったNSCであり、本体で30億円、NSC全体では140億円を目指した店舗である。東武東上線の若葉駅から徒歩1分の駅前立地という特性を最大限にいかした惣菜を店頭に配置するというヨークベニマルタイプのレイアウトを採用し、惣菜を戦略商品にすえた店舗である。

  もともと、ヤオコーの惣菜構成比は他の食品スーパーマーケットと比べ、極めて高く、この数年間の推移を見ると、2005年(12.9%)、2004年(12.4%)、2003年(12.4%)、2002年(12.4%)、2001年(12.3%)、2000年(11.9%)、1999年(11.6%)とじりじり構成比を上げつづけ、この中間決算でとうとう13.3%と過去最高となった。特に、2002年度には惣菜部門が株式会社三味へと分社化され、一層の強化がはかられた。ちなみに、この間の生鮮3品の構成比は青果が12%強、鮮魚、精肉が10%弱という構成比であるので、惣菜がいかに戦略部門として位置づけられてきたかがわかる。

  また、この惣菜の強さをささえた背景のひとつにヤオコーが早くから、NSCに本格的に取組んできたことがある。ヤオコーは何と1978年に埼玉県小川町に本格的なNSCをオープンさせており、現在、NSCが全店舗の半分以上を占め、前期から今期にかけて新店を10店舗出店しているが、9店舗がNSCである。最近のNSCはほとんどが700坪タイプであり、惣菜スペースも充分に確保でき、客数も週末、祭日に増える傾向があり、自然惣菜が強くなるという特徴がある。この数年のNSCの出店状況をみると、今期5店舗(SM2)、2005年6店舗(SM1)、2004年6店舗(SM2)、2003年2店舗(SM5)、2002年1店舗(SM1)、2001年9店舗(SM0)と過去7年間で何と29店舗の新規出店である。

  さらにヤオコーは惣菜の粗利も年々高まっており、以前は43%~44%であった粗利率が最近では2ポイント強増加し、46%~47%にまで高まった。売上面だけでなく、粗利面でも戦略部門といえよう。ヤオコーは青果と加工食品を20%強の粗利で集客部門にすえ、鮮魚(32%強)、精肉(32%強)、日配(27%弱)で利益を確保するという戦略であるが、これに惣菜が集客と収益、双方に貢献する部門となったことが、ヤオコーの強さのポイントである。

  今期中間決算では売上103.7%、経常利益102.6%と、これまで110%で伸びていた成長率、収益率がやや低めとなったが、2006年度見込みでは売上は102.9%、経常利益は110.9%の見込みであり、収益性の高い決算結果となりそうである。また、中間決算ではキャッシュフローが約45億円と過去最高となり、この面からも収益性の高さが鮮明となった。

  今後、食品スーパーマーケットはスーパーセンターとの激しい競争になるものと思うが、ヤオコーのように惣菜の強いNSCづくりが、食品スーパーマーケットにとって、成長性、収益性を確保するための重要な戦略となろう。

December 4, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 03, 2005

注目株! ヤオコー、サンエー上場来高値更新!

  12/2、日経平均株価が15421円60銭と、2000年10月16日以来、約5年2カ月ぶりの高値となるなか、現在上場55社の食品スーパーマーケットの株価も28社が値を上げ、値下がりが10社、その他17社は値動きがなかった。東証1部上場企業では値上がり銘柄数は1086、値下がりは479、横ばいは99だったので、横ばいが少し多かったものの、値上がり株はほぼ同じ傾向であり、逆に値下がり株は少なく、食品スーパーマーケット業界への期待感が感じられる。

  12/1の日経でも上場企業の9月中間決算最終集計が発表されたが、小売業は売上が昨年対比111.6%、経常利益114.2%であり、他の業種と比べても売上高では、鉄鋼(118.2%)、石油(119.4%)、海運(113.7%)、医薬品(113.2%)についで5位である。経常利益についても、石油(171.2%)、鉄鋼(164.9%)、商社(139.3%)、不動産(129.3%)についでやはり5位であり、全産業の中でも好調な中間決算数字であったといえる。
 
  このような中で12/2、値上がり率最高の食品スーパーマーケットは1766円、77円高(4.55%)のオオクワであった。オオクワは11/18に年初来最高値の1823円をつけ、その後、やや下がり気味だったが、11/29から商いが増え、12/1に上昇に転じ、12/2も連続で値を上げ、1766円となった。

  値上がり率2番目は関西スーパーマーケットの783円、30円高(3.98%)であった。関西スーパーマーケットは 2001/12/19に上場来最安値である 454円をつけて以来、2004/9/1の700円までゆるやかな上昇をつづけていたが、2005/3の決算で減収減益、最終損益では17億4500万円の赤字に転落し、株価が低迷していた。しかし、来期は減収であるが、増益に転じ、最終損益も10億円弱の黒字が予想されることから、ここへきて、株価が持ち直し、750円前後で推移していた。そして、12/2、783円となった。

  第3位は原信であり、1889円、72円高(3.96%)であった。原信は、この数年間900円前後で全く動きがなかったが、2005/3の増収増益の決算以降、上昇に転じ、11/30には1600円を越え、12/1、一機に1800円を越え、そして、12/2、値初来最高値である一時1900円となり、最終的に1889円で引けた。上場来高値は2080円 (1990/07/12)であるので、更新もありそうな勢いである。ちなみに、PERは23.5倍、PBRは2.14倍であり、PBRは上場食品スーパーマーケットと比べやや高めであるが、PERはやや低めである。原信は来期の予想は売上は増収、経常利益は今期並みであるが、最終損益は大幅増益の予想である。また、来年4月には地元新潟のナルスと共同で持ち株会社へ移行することが決まり、今期の決算には反映されないが、来期の決算では待望の年商1000億円を越える可能性が高く、大幅な増収増益が予想される。

  第4位はサンエーであり、4580円、140円高(3.15%)であった。以前、本ブログでも触れたが、依然株価上昇が止まらず、12/2も上場来最高値を更新した。11/24以降、株価は少し落ち気味であったが、12/1、4400円台となり、12/2、4580円と大きく上昇した。サンエーは9月以降、日経平均をはるかに上回る株価上昇率を続けており、PERも17.5倍と上場食品スーパーマーケットの約30倍と比べ低めであり、買いの圧力が強いものと思う。

  第5位はヤオコーであり、3000円、80円高(2.73%)であった。ヤオコーは2005/10頃から株価がゆるやかに上昇しはじめ、2005/11に入り、急上昇に転じ、12/2、とうとう上場来最高値を更新し、3000円でひけた。ヤオコーはここ5年間増収増益をつづけ、来期も増収増益の予想であり、上場食品スーパーマーケットの中でもベスト10に入る収益率の高い企業であり、PERも17.97倍と低めである。

  このように食品スーパーマーケット業界は現在、株価が上昇基調にある企業が多く、12/2でも、ヤオコー、サンエーが上場来最高値を更新するなど、今週の株価も好調な動きであった。

December 3, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

December 02, 2005

ベイシア、スーパーセンターに加え、新業態ベイシアマートを本格展開!

  スーパーセンターの全国展開に入ったベイシアが新たな新業態としてベイシアマートを開発し、本格展開にはいりつつある。昨年の4月に地元群馬県にベイシアマート尾島店をオープンさせたのを皮切りに、昨年度だけで7店舗をオープンさせ、今年はこの11月15日にベイシアマート大間々店(群馬県)を含め、3店舗オープンし、合計10店舗になった。

  ベイシアマートの最大の特徴は生鮮食品を除く食品スーパーマーケットのほとんどの商品を約300坪の面積の中に購買頻度の高いものを6000~7000品目に絞り込んだ点である。この中には、食器、家庭用品、下着などの軽衣料の一部もあつかっている。基本コンセプトが「百円ショップより幅広い品揃え」を目指し、価格政策では「コンビニエンスストアより安く」販売するという、百円ショップとコンビニエンスを多分に意識し、食品スーパーマーケットと直接競合を避けた新業態である。そのため、価格帯も約20パターンに分類され、100円以下は50円、80円、90円、100円以上は500円までが50円刻み、1000円までが100円刻みとなっている。具体的には、システム手帳、歯ブラシ50円、DVD-RW200円、ワイシャツ500円、ジーンズ700円等の値付けがされていることである。当初は生鮮品はほとんどおかなかったが、5号店の伊勢崎中央店から、アウトパックの野菜やフルーツ、冷凍の魚・肉の品揃えが登場し、食品の強化がなされた。オープン当初から7号店目までは家電のプラグシティ等の業態転換であったが、最近では新設店舗の出店もはじまり、いよいよ、本格展開が視野に入ってきたといえる。

 1号店から、直近の10号店までの出店状況を見ると、ベイシアマート尾島店(群馬県:2004/4/21:300坪)、ベイシアマート沼田店(群馬県:2004/7/2:約200坪)、ベイシアマート会津若松店(福島県:2004/7/22:約300坪)、ベイシアマート群馬町店(群馬県:2004/9/29:約200坪)、ベイシアマート伊勢崎中央店(群馬県:2004/11/3:約300坪)ベイシアマート上田店(長野県:2004/11/11:約500坪)、ベイシアマート三条店(新潟:2004/11/19:約250坪)、ベイシアマート邑楽店(群馬県:2005/3/31:約200坪)、ベイシアマート今市店(栃木県:2005/4/14:約250坪)、ベイシアマート富岡店(群馬:2005/7/14:約300坪)、ベイシアマート大間々店(群馬:2205/11/15:約200坪)となる。このように、すでに、地元群馬県だけではなく、福島県、長野県、新潟県と他県への出店もはじまった。

  ベイシアマートは既存のベイシア、スーパーセンターとはもちろん競合関係になるが、商圏内のシェア率を双方でアップできればよいという考えという。特に、直近のベイシアマート大間々店は既存のベイシア大間々店の商圏内であり、この店舗が今後の同一商圏の競合モデルのケースとなろう。ベイシアマートはまだ10店舗であるが、ベイシアとしてはスーパーセンターの全国展開と併行してベイシアマートをポスト100円ショップ、ポストコンビニとして位置づけ、チェーン展開をはかってゆくものと思う。スーパーセンターは中商圏対応型の業態であるため、現在、小商圏は食品スーパーマーケットが確実にシェアを固めつつあるが、ここに、食品スーパーマーケットの生鮮食品とは競合せずに、むしろ、食品スーパーマーケットの弱みであり、百円ショップ、ドラックストア等の強みであるグロサリー、日用雑貨、軽衣料品等の価格訴求をかけた小商圏対応型の業態を出店することにより、商圏内シェアを確実にとろうという戦略であろう。

  今後、ベイシアマートに限らず、この種の業態開発に各社取組むものと思うが、ベイシアマートはその魁であり、今後の動向に注目したい。
 

December 2, 2005 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

December 01, 2005

アルバートソンの株価が上昇基調、財務内容は依然厳しい!

 アルバートソン(ニューヨーク証券取引所)の株価が9月に跳ねあがり、その後、乱高下を繰り返しながら推移している。今年のはじめは23ドル付近で推移していた株価が3月に急落、20ドルまで落ち込み、9月までの約6ケ月間、20ドル付近で低迷していた。それが、9月に入り、一機に上昇、9/15には今年最高値の26.51ドルをつけた。10月に入り、少し値を下げ、23ドル付近まで下がったが、11月に入り、また上昇、25ドルまで値をあげた。この数日は少し値を下げているが、11/29現在の株価は23.85ドルである。この200日平均は20ドル強であるが、50日平均では25ドル弱で推移しおり、上昇基調になりつつある。

 アルバートソンは2005年11月現在、全米約40州に2476店舗展開する食品スーパーマーケットである。直近の2004年度の売上は4兆円強であり、昨年対比約114%アップの増収である。2003年度は98.5%、2002年度は97.3%と2年間減収であったが、2004年度は店舗数を200店舗近く増やし、大幅増収となった。ただ、収益の方は厳しい状況であり、2004年度の税引き後利益は400億円強となり、売上対比1.1%となった。特に、収益はこここ数年、低迷が続き、2001年度1.4%、2002年度1.4%、2003年度1.6%とやや改善したが、2004年度は1.1%と過去数年間で最も低い数字となった。ちなみに、ウォールマートは2004年度は3.5%で過去10年間ほぼ3.5%水準で推移している。アルバートソンがいかに収益率が悪化しているかがわかる。では、この収益率の低さは何が原因かをみてみると、アルバートソンはウォールマートとの競争をはじめ、他の食品スーパーマー-ケットとの競争により、粗利が年々落ち、それに応じて販売管理費を抑えることができず、ゆるやかに上昇したことによる。2001年度の粗利は28.5%、販売管理費は24.9%、その差3.6%であったが、2002年は粗利29.1%、販売管理費25.2%、その差3.9%、2003年度は粗利28.6%、販売管理費26.1%、その差2.6%、そして、2004年度は粗利28%と過去最低となり、販売管理費は26.2%と過去最高となり、その差1.8%となってしまったことである。現在、アルバートソンは増収減益という状況であり、収益性をいかに上げるかが大きな課題である。

 それに加えて、現在、長期負債が約6000億円、短期の負債が約2500億円と合計8500億円近くになり、これが大きな負担となっている。税引き後利益が400億円強である点を考えると厳しい財務状況といえよう。また、資産としては土地建物等が何と1兆円を越える。仮に日本のようにバブルがはじけるようなことがあれば、大きな打撃となろう。

 ちなみに、アルバートソンのCEOはどのくらの報酬をもらっているかというと、サラリーが約1億5000万円、ボーナスが3000万円が2004年度の主な報酬である。昨年は特に業績が少しよかったとみえて、サラリーをはるかに越え、ボーナスは約2億円をもらっている。ボーナスの変動幅がいかに大きいかがわかる。その他の取締役は平均サラリーが約5000万円、ボーナスはまちまちであるが1000万円から5000万円というところである。

 さて、直近のアルバートソンはどうであろうか。この11/22に第3四半期の決算が発表された。それによると、売上は約1兆円で、昨年並みという。問題は粗利だが、28.12%と、昨年の第3四半期の27.93%に比べ0.19ポイントアップしたという。価格政策の見直し、薬の原価を見直したことが大きかったようだ。一方、販売管理費は25.57%と昨年より若干アップしたが、粗利との差は2.6%であり、2004年のトータル数字の1.8%を上回り、回復基調というところか。また、第3四半期には新店が7店舗、改装店舗が41店舗、閉店した店舗が18店舗であり、現在、2476店舗となった。

 このように、アルバートソンの業績は回復基調にあるとはいえ、財務状況は依然として厳しい状況であり、今後の厳しい競合状況の中で、どのように収益を確保するかが最大のテーマである。

 最後に、アルバートソンは次の5つの標語を最近では大切にしているという。expects 、plans、believes、 estimate、goal and guidanceである。

参考:アルバートソンのホームーページ

December 1, 2005 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)