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January 31, 2006

新製品売れ筋ランキング!日経MJで発表(2005年度)!!

  1/30の日経MJで2005年度の新製品の売れ筋ランキングが発表された。このランキングは2005年度に全国の主要33チェーンのPOS情報をもとに、日経新聞が独自に集計したものであり、通常は毎週金曜日に週間売れ筋新製品ランキングとして公表されているものの年間集計版である。主要チェーンには、イオン、イズミ、イズミヤ、関西スーパー、サミット、ダイエー、マックスバリュ、マルエツ、ラルズなどが入っており、店舗数は191店舗である。ただし、ランキングは食品に関しては生鮮品、米、惣菜、調理パンなどは対象外である。今回は飲料、酒類、菓子、その他食品、化粧品、家庭用品のそれぞれのベスト10が発表された。

  日経の新製品売れ筋ランキングの特徴は売れ筋を売上ではなく、客単価で判断している点である。1/28の本ブログ、「売上と客単価の本質的な違い!」でも述べたように、売れ筋とは売上ではなく、客単価で判断するのが正しい判断であり、顧客の声をより公平に反映している指標である。特に、今回の年間ランキングでは、週間では公表されていないPI値も公表されており、より、精度の高いデータであるといえる。日経MJでは客単価を来店客1000人当り販売金額、PI値を来店客1000人当り販売個数という表現をしているが、これは、まぎれもなく、客単価、PI値である。しかも、はじめに、来店客1000人当り販売金額、次に、来店客1000人当り販売個数、最後に平均単価の3つの指標を公表しているので、これは客単価公式の客単価=PI値×平均単価の順であり、すっきりしたMD評価表形式である。

  さて、2005年度の新製品ランキングNo.1の飲料は、3月に発売されたアクエリアス PET 2Lであり、客単価1.02円、PI値0.6%、平均単価165円である。これはすごい数字であり、客単価1円、PI値0.5%を越える商品は食品スーパーマーケットの約10,000品の中に500品ぐらいであり、新商品がこの中に入り込むのは至難の業である。PI値0.6%とは、通常の食品スーパーマーケットが約2000人の客数であるので、1日10個以上売れる商品であり、大変な売れ筋商品であるといえる。実は、今回のランキングにはこれ以上の商品が酒類にあり、酒類No.1の4月に発売されたのどごし生350ml×6であり、客単価が何と1.59円である。PI値は平均単価が614円と高めであるため、0.26%でさほど高くはないが、客単価はアクエリアスを優に越え、圧倒的なNo.1商品である。これだけ客単価の高い商品は1年に1回でるかでないかであり、この2品は新商品としては極めて高い評価を与えてよい数字である。

  食品ではないが、化粧品に客単価1円を越える新製品がもう1品ある。11月にコーセーから発売されたアスタリューション30ml、3943円である。客単価が1.15円、PI値0.03%である。PI値は見えないくらい低いが、平均単価が3,000円を越えるので、掛けた客単価は1円を越える。食品にたとえると、ちょうど、米と同じ位置をキープする商品といえる。日経MJの記事によれば、この商品はアスタキサンチンを化粧品としてはじめて配合し、これまでの白か無色透明であった美容液にオレンジ色を採用したという斬新な発想の化粧品であるという。

  このように、新製品でも時として、客単価1円を越える商品もでることがあり、2005年は3つも発売されるという年であったといえる。ちなみに、ランキング表の見方としては、めったに登場することはないが、来店客1000人当り販売金額が1000円=客単価1円を越えるような商品は超売れ筋である。500円=客単価0.5円以上が通常の売れ筋、200円=客単価0.2円は新製品としては絶対確保したい数字とみてよい。同様に、来店客1000人当り販売個数については、5個=PI値0.5%が超売れ筋である。仮に10個以上=PI値1.0%が出た場合は、10年に1回でるかでないかの超、超売れ筋であり、そのメーカーの株を直ぐに買った方がよい。ランキングに入るためには2個=PI値0.2%は欲しいところである。

  来週以降も毎週金曜日には日経MJから新製品売れ筋ランキングが公表されるものと思うので、上記の数値目安でみていただくと、売れ筋の度合いがはっきりつかめるものと思う。それにしても、客単価1円の商品が1年で3個、それほど、1円の客単価は重い数字であることが改めて実感される。

January 31, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 30, 2006

食品スーパーマーケット先週の株価情報!!(20060127)

  食品スーパーマーケット上場50社の先週(1/27)の株価はライブドアショックを引きずり、低調に推移した。この日の平均株価上昇率は0.91%と1%を割り込み、大きな落ち込み株はないものの、全体に上げ幅が低い株が目立った。ライブドアショック前の水準を越える株はまだ少なく、こと食品スーパーマーケット業界に関しては、株価回復にはもう少し時間がかかりそうな状況である。

  このような中、1/27に2%以上株価を上げた企業は、原信(1700円、4.29%)、丸久(717円、3.76%)、イズミヤ(1070円、3.48%)、天満屋ストア(1080円、2.85%)、平和堂(2510円、2.65%)、ライフコーポレーション(1778円、2.47%)、サンエー(5470円、2.05%)の7社であった。この中で上位5社は、ライブドアショック前の株価水準にはまだ届いていないが、ライフコーポレーションとサンエーは、ライブドアショックの影響もほとんどなく、株価が高水準で推移している。ライフコーポレーションのボリュームレシオ(売買高の優先度合い)は132.33%、サンエーは163.34%と高く、5日移動平均の乖離率も3.13%、1.37%と高い数字を示している。特に、サンエーは、25日移動平均の乖離率7.65%とオオゼキの12.13%、マルエツの11.43%についで第3位であり、グラフも綺麗な右上がりの直線である。

  サンエーは最近、特に注目を集めており、1/20には、この2/1より東証二部から一部への上場発表があり、それに伴い、記念配当が1株につき5円行われる予定である。また、1/23にはマツモトキヨシとのフランチャイズ契約の発表があり、今後、沖縄に順次、マツモトキヨシのフランチャイズ店舗を展開すると同時に、NSC開発に本腰を入れるという。さらに、1/27には、新株70万株の発行および売り出しの発表を行った。これにより、約40億円弱のキャッシュが入ることになり、この内、約30億円弱を出店に充て、残りを借入れ金返済に充てるという。マツモトキヨシとの共同出店となる今年10月予定の糸満シティのNSCへの出店資金にも充てられるという。これにより、サンエーは今後の出店の最大の課題であったNSC対策が解決するとともに、資金調達もし易くなり、さらに財務体質も改善することとなり、今後数年間は成長路線が堅持されるものといえよう。

  また、ライフストアは1/17に発表された、創業者の清水信次会長兼社長から、今年3月より岩崎高治新社長への交代のニュースのインパクトが大きく、株価はライブドアショックを吸収し、上げ続けている。

  このように、ファンダメンタルズの強いサンエー、将来への期待が大きいライフコーポレーションに関しては、ライブドアショックはほとんど影響がない。今年の株式相場はファンダメンタルズと将来性の強い企業が株価を上昇させるのではないかという、今年の株式相場の行方を象徴しているような動きといえよう。

  これらの株価上昇の企業とは逆に、この日(1/27)株価下落率が最も大きかった食品スーパーマーケットは大黒天物産であった。2880円で-2.37%であった。大黒天物産は、昨年株式分割の発表を行い、1/31に1対2の株式分割日が迫っているにもかかわらず、株価は低調であり、今年に入って、ライブドアショックも加わり、下げが続いている。ただし、この12月度の月次売上は食品スーパーマーケット業界トップの昨対140.0%であり、九九プラスの136.7%越えるという高成長を維持している。株式分割が株価を上場させるというライブドアのような流れにはどうもならないようである。

  このように、先週(1/27)の食品スーパーマーケット業界の株価は全体的には低調な推移であり、今週、ライブドアショック前の水準まで戻るか否かがポイントである。

January 30, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 29, 2006

産直(野菜・果物)の食品スーパーケートの実態!!

  最近、安心・安全が食品スーパーマーケットのキーワードとして定着し、昨年は食品表示の義務化を規定したJAS法も改正され、各食品スーパーマーケットの売り場では、生鮮食品の産地表示が明確になりつつある。それに伴い、各社、産直が改めて見直され始めたといえる。

  たとえば、ヨークベニマルのホームページには、「産地が見えるお野菜」というコーナーがあり、そこでは山形&宮城県産えのき茸、福島県産ムッくん大葉、北海道産ムッくんのごぼう・たまねぎ・じゃがいも、宮城県産きゅうり、茨城県産水菜、宮崎県産八木さんグループのピーマン、千葉県産ムッくんの人参、静岡県産レタス、熊本県産あまくさレタス、青森県産ムッくんりんご、熊本県産郡築ミニトマト、熊本県宇城市産尾崎さんのミニトマト、北海道産ムッくんの長芋、フィリピン産バナナの16品が掲載されている。

  この中で、静岡県産レタスについて見てみると、まず、レタスの年間スケジュールが地図付きで示されている。1年を通して、九州熊本から、静岡、茨城、群馬、そして東北の岩手まで産地をリレーし、切れ目なく産直レタスが仕入れられるようなネットワークがつくられている。そして、商品の特徴として、おいしさのポイントは土作りにあるとし、「日本全国の産地の契約生産者と土作り・作付け計画から取組み」と強調している。安心の訴求としては「カットサラダやヨークベニマル店内のお惣菜など、店内で使われているレタスをすべて同じ産地・生産者より供給しています。」と惣菜でも同じレタスを使用しているという。そして、安全対策としては「使用農薬・肥料については栽培計画時の確認・栽培暦のチェックを常に実施しています。(確認された商品のみ出荷)また、土壌分析、硝酸値の計測なども定期的に実施しています。」とヨークベニマルのバイヤー自らがしっかりとしたチェック体制をとっているという。また生産・物流工程も写真入りで紹介し、最後に生産者の写真を掲載するという内容である。

  このように、ことレタスについてはほぼ全量産直に切り替わっているようであり、青果売り場だけでなく、惣菜でも全面的に使用され、おいしさ、安心、安全の3つのキーワードがヨークベニマルのレタスでは実践されているといえる。

  余談だが、1/28、栃木県主催、㈱野菜ビジネス企画運営の青果物マーケットマッチメーカー養成講座の講師として招かれ、1泊2日で栃木県の若き生産農家の方々と交流をもつ機会があった。本講座ではレタスはもちろん、トマト、ニラ、人参、アスパラ、ブロコッリーの生産者の方々が、外食産業、食品スーパーマーケット等へ商品開発を含め、どう産直に取り組んでゆくかが議論された。ここには栃木県内の実需者の方も参加されていたため、ベビーリーフ、いちごについても議論された。その中で、裸レタスの朝採り出荷、極太アスパラ、極太人参、極でかブロッコリーなどユニークなアイデアや餃子とニラを融合できないか、需要が弱いトマトのM玉の販路はどうしたらよいかなど、さらに、ベビーリーフを今後の栃木県の新たな特産物にしてはどうかとか、日本一の生産額を誇るいちごのとち乙女の小パック一段積みパックの商品開発は可能かなど、活発な議論がなされた。

  あらためて、産直は食品スーパーマーケット側からだけのテーマだけではなく、生産者側にも熱い期待があることがわかった。

  このように産直が改めて見直され、食品スーパーアマーケット側も産地側も取り組み強化が本格化しはじめたといえるが、現状、食品スーパーマーケット、ビックストアではどのくらいの割合かというと大よそ10%~20%前後といえる。日本農業新聞の記事によれば、イトーヨーカ堂では顔が見える商品シリーズでは野菜33品目、果物5品目、産地が約200であり、青果の中に占める割合は7~10%であるという。また、東急ストアは有機・減農薬の野菜の割合が18%であり、ライフストアは約10%という。分野は違うが、鮮魚専門店大手の魚耕の産直も約10%である点を考えると、食品スーパーマーケットの産直は当面10%ぐらいが目安であり、将来的には20%ぐらいまで伸びる可能性があるといえよう。

  産直はまだまだ食品スーパーマーケットにとっては糸口についたに過ぎず、今後、安心、安全が強く求められる度合いが高い商品から順次拡大してゆくものと思う。

January 29, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 28, 2006

売上と客単価の本質的な違い!

  売上と客単価は似て非なる数字である。では、どのように違うのか。これが中々難しい。なぜ難しいかといえば、時として、同じ店舗、あるいは同じ商品の評価が、売上げで見た場合と客単価で見た場合とで、全く反対の評価になることがあるからである。このような時、その店舗、その商品をどう判断したらよいか、よく議論になる。

  一例を示せば、客数1000人/日の店舗の客単価が2500円で、客数2000人/日の店舗の客単価が2000円であった場合である。前者の売上は250万円/日であるが、後者は400万円/日である。したがって、売上で見れば後者が良いと判断できるが、客単価で見れば前者が良いと判断できる。さあ、どちらの店舗が良いといえるだろうか。もうひとつ、客数1000人/日の店舗のトマトの客単価が30円で、客数2000人/の店舗のトマトの客単価が20円であった場合である。前者のトマトの売上は30000円であるが、後者のトマトの売上は40000円となり、売上では後者が高いが、客単価では前者が高い。さあ、どちらのトマトが良いといえるだろうか。

  なぜ、このように売上と客単価は評価が反対になる場合があるのか。それは、売上は顧客全員の売上であるが、客単価は顧客一人当りの売上であるため、売上は客数が多ければ多いほど高くなり、客単価は客数が多かろうが、少なかろうが、売上ほどは変わらないからである。これは売上と客単価の関係を示す関係式を見るとよくわかる。すなわち、売上=客数×客単価(=売上÷客数)となるが、この式が示すように売上は客数が多ければ、それに比例して大きくなるが、客単価は客数がいくら増えても、極端に大きくなることはない。したがって、売上の高いものが客単価が高いとはいえず、逆に、客単価の高いものが売上が高いともいえない。

 では、店舗なり、商品なりの判断を売上、客単価のどちらを優先して評価したらよいだろうか。ここで評価が分かれる。

  結論から言えば、売上を優先する場合は経営的判断が優先される場合である。客単価が優先される場合は顧客の視点が優先される場合である。ここに売上と客単価の本質的な違いがある。売上にはそもそも顧客の視点が埋もれているといえ、顧客の視点がボケてしまっている数字であるといえる。逆に、客単価には顧客の視点が明確に反映され、顧客の評価をダイレクトに表現している指標といえよう。したがって、店舗の判断、商品の判断をする場合は、まず、客単価で顧客の声を確認し、その後、経営判断として売上を見て、最終判断をするのが正しいものの見方といえよう。経営判断とはその店舗、商品にさらに経営資源をつぎ込むか、それともやめるかの最後の決断であり、それは顧客志向を極限まで続けた、すなわち、客単価を最高数字にもっていった結果の最終判断ということになる。

  その意味で、店舗なり、商品なりの評価はまず、顧客の視点での評価を最優先に行い、その後、どこまで、客単価を高められるかを判断したのち、最終的にその売上で経営が可能かどうかを判断するのが正しいものごとの見方といえよう。

  よく売上ランキングで各店を競わせ表彰をするということがあるが、売上でランキングを見る限り、客数の多い店舗が勝ち、客数の少ない店舗は客単価がどんなに高くともけっして勝てないことが多い。これは大きな間違いである。客数が少なくとも客単価が高い店舗はこと顧客に対して正しい商売をしているといえ、その店舗をむしろ評価すべきである。成功事例の水平展開にしても、何をもって成功事例とするかは売上ではなく、客単価が優先されるべきである。

  また、よく誤解されることだが、客単価は店舗全体の客単価しかないと思われているが、客単価は商品一品一品に存在し、その積み重ねが、店舗全体の客単価となる。したがって、本当に、顧客満足度の高い店づくりを目指すのであれば、その第一歩は、客単価の高い商品を見つけ出し、客単価を高めてゆく努力を全力を挙げて取組むべきである。

  仮にある店舗で1円の客単価の改善に成功し、そのノウハウを全店に水平展開し、全店の客単価が1円アップすれば、100店舗近くのチェーンストアともなれば、年間延べ1億人の客数となり、売上1億円のアップへとつながってゆく。1億円の売上アップ計画をつくれといわれてもぴんと来ないが、実は、目の前の商品の客単価1円アップの仕組みをつくことが原点である。ウォールマートの創業者サム・ウォルトンは「Think Small!」が合言葉だったが、まさにこれは客単価1円にこだわることに通じ、目の前のその商品1品1品の中に商売の原点があるということをいっているといえよう。

  現在、売上だけで店舗、商品の評価をしている方がいれば、思い切って、顧客の視点をダイレクトに反映した客単価ですべての店舗、商品を見直してみて欲しい。あなたの世界観ががらっと変わるはずである。

January 28, 2006 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 27, 2006

食品スーパーマーケット、売上ランキング! 2005年12月度!!

  食品スーパーマーケット上場約20社(総店舗数は約2000店舗)の2005年12月度の売上高伸び率ランキングの集計がまとまった。もう少し早めに集計できる予定であったが、マックスバリュー東海、イズミの公表が本日、いなげやは1/26現在、まだ公表れていないので、残念ながら今月度の集計には入っていない。

売上昨対110%に迫る!既存店も回復基調!
  上場約20社全体の売上は昨対109.5%で、110%に迫る勢いであり、過去6ケ月の中でも最も伸び率が高い。12月度は食品スーパーマーケット最大の売上である年末商戦があり、今年の年末が昨年に比べよかった企業が多かったものと思われる。売上の中身でるが、客数、客単価を公表している企業は約10社であるが、客数110.9%、客単価100.9%と、過去6ケ月間ではじめて客単価が100%を越えた。また、客単価の中身である、PI値、平均単価までを公表している企業は、数社であるが、PI値は101.1%、平均単価は98.2%と、PI値が伸び始めた傾向が伺われる。ただ、依然として平均単価は100%を下回っている。

  既存店の数字を見ると、上場約20社の既存店売上昨対は99.5%とほぼ100%に近い数字であり、これも過去6ケ月では最高の数字である。既存店においても回復基調を伺うことができる。売上の中身である客数、客単価については約10社が公表しているが、既存店の客数は昨対99.5%、客単価は100.9%と客数よりも客単価の伸びが高く、昨対100%を越えた。また、公表企業は5社であるが、客単価の中身のPI値、平均単価については、PI値102.5%、平均単価98.1%であり、全体の数字同様PI値の伸びが見受けられる。

  このように、2005年12月度の食品スーパーマーケットはこの数ケ月の中では最高の伸び率であり、若干であるが消費の回復基調を伺うことができる。ちなみに、ウォールマート全5289店舗の昨年12月度は全体が106.3%、既存店が103.2%と依然順調な売上をキープしているといえよう。

売上約110%以上の企業が9社!
  昨対売上約110%を越えた企業が上場企業約20社の中でほぼ半分の9社となった。11月は5社、10月は6社、9月は5社であったので、12月度は大幅な増加であり、売上回復基調を伺うことができる。伸び率No.1は大黒天物産140.0%、No.2が九九プラス136.7%が断トツの伸び率であり、ついで、No.3がPLANT123.2%、No.4がマックバリュ東海118.5%、No.5オオゼキ113.3%、No.6バロー112.7%、No.7アークランドサカモト112.3%、No.8ハローズ110.7%、No.9ヤオコー109.6%と続く。特にアークランドサカモト(103.3%)マックスバリュ東海(102.7%)、バロー(102.4%)、大黒天物産(101.8%)、ヤオコー(101.9%)と、この5社は既存店も100%を越えており、新店だけでなく、既存店の数字も伸ばしている。残念ながら、PLANT(94.8%)、九九プラス(95.8%)は旺盛な新店の出店により売上がささえられており、既存店は厳しい数字であり、今後、既存店の活性化が大きな課題である。

既存店100%を越えた企業が8社!
  2005年12月度の特徴は全体として既存店の回復基調が伺えることであるが、その既存店の数字を改善した企業が8社ある。先にもあげたアークランドサカモト(103.3%)マックスバリュ東海(102.7%)、バロー(102.4%)、大黒天物産(101.8%)、ヤオコー(101.9%)の5社に加え、イズミ(104.5%)、ヤマザワ(104.2%)、エコス(100.9%)の合計8社である。

昨対割れは僅か5社!
  このような好調な12月であったが、残念ながら昨対売上を下回った企業は5社であった。Olympic(97.7%)、トーホー(98.7%)、マルエツ(98.9%)、マックスバリュ北海道(99.0%)、ダイイチ(99.4%)である。

  以上が2005年12月度の上場約20社の最新売上ランキングであり、この6ケ月では最高の伸び率であり、競争の激しい食品スーパーマーケット業界においても消費の回復基調が及び始めたといえよう。

2005年12月度売上速報値

January 27, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 26, 2006

アルバートソン、1/23に売却を発表!!

  1/23、アルバートソンの売却がついに決まった。売却先は3社、スーパーバリュー、CVS、サーベラスである。総額174億ドル(約2兆円)での売却である。現在、アルバートソンの株価は今年始めは約20ドルであったが、ここへきて急上昇し、25ドルを越えている。今後、アルバートソンの株主は1株につき、26.29ドルを受け取ることになるという。アルバートソンを買収する3社はスーパーバリューが卸売業と食品スーパーマーケット、CVSがドラックストア、サーベラスは、日本では、あおぞら銀行、国際興業、西武ホールディングスの筆頭株主となった投資ファンドである。

  具体的な売却内容であるが、まず、スーパーバリューは1124店舗のアルバートソンの食品スーパーマーケットを買収する。これにより、既存店と合わせて2656店舗を全米48州に展開することとなり、年商は440億ドル(約5兆円)の食品スーパーマーケットが誕生することになるという。全米食品スーパーマーケット業界ではクローガーにつぎ、2番目の売上規模となる。

  CVSは日本ではあまりなじみが無いが、全米37州に5461店舗を展開するドラックストアである。アルバートソンは食品スーパーマーケットに加え、ドラックストアも展開しており、そのフリースタンディングタイプの700店舗と物流・配送センターすべてを買収するという。

  そして、サーベラスであるが、655店舗の食品スーパーマーケットとドラックストアと食品スーパーマーケットの融合したコンボを買収するという。ただし、この655店舗は地域が限定されており、ダラス・フォートワース地区、フロリダ、北カリフォルニア、ロッキーマウンティンと南西地区であるという。しかも、スーパーバリューからも26店舗のシカゴ地区で展開しているカブストアを買収するという。

  ここで改めて、アルバートソンの歴史を振り返ってみたい。アルバートソンの1号店は1939年7月21日、今から約65年前に、ジョー・アルバートソンがアイダホにグロサリーストアをオープンしたのが始まりである。その基本理念は「お客さまが欲しい商品を、お客さまがお支払いいただける金額で、あふれるやさしさと愛をもって提供しなさい」というものであった。

  その後、第2次世界大戦をはさみ、1950年代に入り、アメリカの景気が回復し、車社会の出現とともに、郊外型食品スーパーマーケットの展開が大当たりし、アルバートソンは急成長することになる。1951年には早くも売場面積2000坪弱の食品スーパーマーケットとドラックストア併合の新業態店舗を開発している。1950年代半ばになると、アイダホ州に加え、オレゴン州、ユタ州、ワシントン州の4州へ出店を広げ、この頃、本格的なチェーンストアの本部が創設され、総店舗数が1950年代末で62店舗、売上は7000万ドル(100億円弱)の年商となった。

  1963年には記念すべき100店舗目の店舗をワシントン州のシアトルにオープンさせた。翌、1964年にはカルフォルニアにも出店地域を広げ、1960年末には総店舗数200店舗、年商42000万ドル(約500億円)となり、店舗面積も平均約600坪となり、念願のニューヨーク証券取引所への上場を果たす。この時点で、アルバートソンは全米の売上高38番目の小売業となった。1970年代に入ると、ドラックストアのノウハウを持つスカッジカンパニイと提携し、本格的な食品スーパーマーケットとドラックストアの融合業態であるコンボストアの開発出店がはじまる。また、この頃にはチェーンストアの核ともいうべき10000坪の物流センターが構築されるなど、本格的な全米へ配送するための物流体制が整ってゆく。

  1975年にははじめて10億ドル(約1200億円)を越え、1970年末には、365店舗、年商20億ドル(約2500億円)となった。1980年代に入り、POSをはじめ、情報システムの整備も進み、1980年代末には、全米17州に523店舗となった。1993年には、創業者のジョー・アルバートソンが83歳で亡くなるという不幸もあったが、この時期はM&Aを積極的に展開し、アメリカンストア、セイブオン、ラッキー、ジュエル・オスコ等を吸収合併し、1990年代末には、全米38州に2400店舗を展開するまでになった。

  そして、2006年、次の10年を待つことなく、1/23にアルバートソンは3つに分割され、完全売却された。

January 26, 2006 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 25, 2006

野菜、果物、水産、大田・築地市場速報!

  今年に入って第2週目(1/19)の東京中央卸売市場(大田・築地)の野菜、果物、水産の相場情報が公表された。それによると、野菜は高値相場、果物は安値相場、水産は高値相場という傾向といえよう。全体の入荷量は野菜が5478トン/日(昨対99%)、果物2064トン/日(昨対96%)、水産2197トン/日(昨対101%)と果物の入荷がやや少ないが、ほぼ前年並みの入荷であったといえよう。

  まず、野菜の相場であるが、この週1番の高値はレタスであり、昨対166%と超高値であった。それでも先週は昨対206%であったことを考えると若干下降傾向といえるが、166%は超高値である。レタスの入荷量も211トン/日で昨対73%であるので、入荷も極端に減っているので、余計相場が高くなる傾向であったようだ。次に高値のものはきゅうりである。昨対148%とレタスにつぎ、やはり超高値であり、しかも先週比でも120%と、相場高が続いている。反対にトマトは相場安となっており、昨対73%と暴落とはいかないまでも、かなり安値で推移している。実はこの3品が、食品スーパーマーケットの1月度は客単価ベスト3であり、トマトは約30円、きゅうりは約20円、レタスは約15円であり、2000人/日の食品スーパーマーケットではトマトは60000円/日、きゅうりは40000円/日、レタスは30000円/日の売上となる商品である。したがって、トマトは平均単価アップ、きゅうり、レタスはPI値アップが今週は大きな課題である。その他の商品では、だいこん132%、春菊126%、じゃがいも112%、ねぎ110%、ピーマン109%が昨対100%を越えた商品である。逆に相場安になった商品はトマト以外では、ブロッコリー75%、生しいたけ78%である。その他はほぼ昨年並みであった。

  次に果物であるが、果物は全体的に相場安であった。特に、最重点商品のみかんが昨対66%と暴落に近い相場であり、先週対比も87%であり、相場安に歯止めが効かない状況であり、厳しい相場であった。みかんはこの時期958トン/日と果物全体2064トン/日の5割弱の量であり、この商品が安値で推移すると果物全体が大変厳しい状況となる。1月の食品スーパーマーケットの果物はみかんから、いちごに徐々にシフトしてくるが、それでも、客単価は50円/日はあり、2000人/日の店舗で100000円/日の売上となる超重点商品である。ちなみにいちごはこの時期、客単価90円/日であり、いちごについでNo.2の商品がみかんである。さて、そのいちごであるが、まだ1月の第2週(1/19)では入荷は170トン/日と昨対93%とやや少ないが先週対比は113%と伸びており、入荷は順調といえる。品種別ではとちおとめ昨対98%、あまおう昨対91%、さがほのか昨対82%と相場安の傾向である。その他の果物は、入荷量No.2のりんごも安く、ふじ昨対77%、王林56%と超安値相場で推移している。ちなみに昨対を越えたのはいよかん115%、入荷量はわずかだが、アールスメロン119%のみであり、その他の果物はのきなみ安値相場であった。

  最後に、水産の相場であるが、野菜同様高値相場で1月の第2週(1/19)は動いた。特に海外からの生まぐろが高値であり、昨対124%、先週比でも111%と高値基調が今年に入って続いている。反面、国内各地からの生まぐろは昨対74%、メバチは80%と安値になっており、国内各地のまぐろを主力に当面は訴求した方がよさそうである。まぐろよりもさらに高値相場で動いているのがするめいかであり、昨対129%であり、先週比も110%と高値相場が続いている。さらに、塩サケも昨対120%と高値であり、この時期の旬のかきも三陸産が昨対110%、広島産が124%と高値である。それでも、両産地とも先週比は70%弱であり、幾分、下がりつつあるとはいえる。逆に、安値相場の商品はアジの昨対71%、さばの昨対45%、いわしの昨対86%、さんまの昨対80%と、いわゆる大衆魚が安値である。

  このように、ここ当面は各地の天候も不順がつづき、相場が安定せず、野菜、水産は高値傾向、果物は安値傾向であり、相場動向をしっかり睨んだ上での、マーチャンダイジングが当面の課題といえよう。客単価動向も昨対よりも、直近のデータの方を重視した戦略、戦術の構築がポイントとなろう。

January 25, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 24, 2006

粗利PI値、「売れて儲かる商品」としての、最良指標!!

  PI値は顧客一人当りの買上点数であり、客単価(金額PI値)は顧客一人当りの売上金額である。そして、この2つの指標の関係は、客単価(金額PI値)=PI値×平均単価という数式で関係づけられる。この式から、客単価とは、PI値をアップさせるか、平均単価をアップさせるか、双方をアップさせるかにより、高まることがわかる。

  最近、この客単価に加え、関係先で粗利PI値が注目されはじめた。粗利PI値とは顧客一人当りの粗利額であり、顧客が1人来店すると、どのくらい店舗に粗利額をもたらすかを表す指標である。数式にすると、粗利額÷客数のことであるが、客単価(金額PI値)との関係は、粗利PI値=客単価(金額PI値)×粗利率である。客単価(金額PI値)=PI値×平均単価であるので、粗利PI値=客単価(金額PI値)×粗利率=PI値×平均単価×粗利率であるので、粗利PI値=PI値×(平均単価×粗利率)=PI値×粗利高ともなる。すなわち、粗利PI値=客単価(金額PI値)×粗利率=PI値×粗利高である。

  さて、この指標が注目される理由は何か。それは粗利PI値はひとことで言うと、「売って儲かる商品」を見極める最良の指標であるからである。しかも、粗利PI値=客単価(金額PI値)×粗利率なので、客単価(金額PI値)は小売業の営業努力によりアップし、粗利率はメーカー、卸との関係で決まる指標であり、小売業の努力、メーカー・卸双方の協力によってはじめて改善できる指標である。小売業だけの努力でも限界があり、メーカー・卸の協力だけでも粗利PI値はけっしてアップしない。

  さらに、粗利PI値はPI値、平均単価、粗利率の数値が明らかになればすぐに算出が可能な指標であり、単品から小分類、中分類、大分類はもちろん、ちらし、棚割り、レイアウト等の粗利PI値を算出することも可能である。何が、どこで、どのようにして売って、どのくらい儲かっているかが一目瞭然になる指標である。

  また、いわゆる、相乗積をつかわずに、粗利率を簡単に計算でき、どのような商品、あるいは商品群の組み合わせの時が最大の粗利額のアップになるかという、粗利ミックスのシミュレーションがすぐに簡単にできる。具体的にはある商品(商品群)と粗利ミックスをかけたい別の商品(商品群)の客単価(金額PI値)と粗利PI値がわかれば、粗利PI値の合計を客単価(金額PI値)の合計で割れば、簡単に粗利率が算定できるし、粗利額は粗利PI値の合計に客数を掛ければよい。相乗積のように、売上構成比と粗利率を掛け合わせて、合計するような手間はかからず、簡単に粗利率、粗利額が算出できるのである。

  では具体的に粗利PI値、お客さま一人当りの粗利高は商品によりどのような傾向を示すだろうか。実際に各商品の粗利PI値を算出してみるとわかるが、概ね、客単価(金額PI値)の高いものほど、粗利PI値は高くなるが、日配、グロサリー等は客単価(金額PI値)が低くとも、粗利率が高いがために、粗利PI値の高いものがあり、この辺の商品は注意が必要である。

  また、粗利PI値の実務的な活用の方法としては、各カテゴリー(小分類)の単品ごとの粗利PI値を算出し、どの単品が客単価(金額PI値)、粗利率が改善可能なのかを、まず客単価(金額PI値)の限界値への挑戦をし、限界になった時、メーカー・卸の協力をもらい、粗利率をどこまで改善できるかを交渉し、結果として粗利PI値がどこまで改善できるかを見ながら、商品戦略を立案してゆくこと等に活用可能である。

  このように、粗利PI値はやっと実務的に活用されはじめ、客単価(金額PI値)が限界まできたら、是非、粗利PI値の改善に取組んで欲しい。粗利高が飛躍的に改善するはずである。

January 24, 2006 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 23, 2006

PBR(株価純資産倍率)でみた小売業界の現状!!

  PBR(株価純資産倍率)は、企業の解散価値を示す指標といえ、これが1.0倍を下回ると、その企業の株価に対しての資産価値が著しく低く評価されていることになる。数式的には、PBR=PER×ROEであり、また、時価総額との関係はPBR=時価総額÷純資産となる。したがって、PBRを上げるためには、PERか、ROEか、あるいは双方を上げるか、または、時価総額をいかにあげるかが課題となる。

  余談だが、ライブドアが時価総額にこだわっていたのは、PER=時価総額÷純利益でもあるので、PER、PBRを世界最高にするという目標とおきかえることもできるが、純資産である株式の1万分割等により、結果的に純資産も同時に増加したので、PERは高くなっても、PBRの方は分母も大きくなってしまうのであがりづらくなる。1/20時点でライブドアのPBRは1.82倍、PERは18.01倍であり、ヤフーのPBR12.50倍、PER33.36倍と比べるとPBRの方により大きな差がある。

  さて、以上の観点から、ここではPBRの1/20時点の全小売業の現状を見てみたい。まず、食品スーパーマーケット業界であるが、PBRが3.0倍以上の企業は九九プラス7.24、大黒天物産6.94、イズミ3.36、丸久3.17、ハローズ3.00の5社である。この中でイズミのみがROEが10%をわずかに切り、9.34%であるが、イズミは食品スーパーマーケット業界No.1の時価総額2659億円であり、これがPBRに大きく貢献している。また、ROE15%以上が大黒天物産20.01%、ハローズの15.58%、九九プラスの15.10%と食品スーパーマーケットの中でもこの3社は極めて高い収益性を誇る企業である。

  ドラックストア業界は食品スーパーマーケット業界よりもPBRは極めてよく、5.0倍以上の企業は富士バイオ11.30、ウエルシア7.33、スギ薬局6.44、コスモス薬品5.94、サンドラック5.52、アインメディカ5.51と6社あり、3.0倍以上では13社もある。特に、サンドラックはドラックストア業界No.1の時価総額2216億円である。また、ROEもこの6社は極めて高く、特に、コスモス薬品30.13は業界No.1であり、ウエルシア29.97、アインメディカ24.49と続く。

  ホームセンター業界のPBRは3.0倍以上の企業がドン・キホーテ4.19、コメリ3.34の2社である。ドン・キホーテはROEが業界No.1の15.24%であり、コメリは時価総額が業界No.1の2183億円である。ホームセンター業界はまだまだPBRも低い企業が多く、企業価値を業界全体としていかにあげるかが課題である。

  百貨店・GMS、コンビニ・100円ショップでは、PBR3.0倍以上の企業は松屋7.94、大丸7.02、近鉄百4.58、伊勢丹3.64、岩田屋3.61、三越3.32、イオン5.12、セリア3.17の8社である。特に、伊勢丹、三越は時価総額が5304億円、3739億円と業界屈指の高さがPBRを押上げている。

  専門店のPBRは小売業界でも極めて高く、上場専門店150社弱の平均が3.0倍である。10.0倍以上の企業がゼンショー16.17、ポイント15.28、ハニーズ11.91、バルス11.37、パル10.38と5社もある。特にカジュアル衣料専門店のポイントは業界No.1のROE34.66%であり、時価総額も2266億円である。専門店時価総額No.1の1兆2846億円のヤマダ電機のPBRは6.90である。専門店業界にはPBR5.0倍以上が25社、3.0倍以上が45社と小売業界でも図抜けている。

  外食産業のPBRも高く、7.0倍以上の企業は一六堂14.11、フジオフード12.98、関門海9.43、TRNコーポ9.27、チムニー8.12である。これらの企業は特に純利益率が4~5%と極めて収益性が良いのが特徴である。上場企業約70社の内、25社がPBRで3.0倍以上である。

  通販業界では、PBRが5倍以上の企業は、ネットプライス19.54、アスクル6.40、ベクター5.69である。特にアスクルは時価総額が1491億円と通販業界No.1である。

  このようにPBRで見ると企業価値の高い企業が比較的明確に浮かび上がり、これに、PER×ROE、そして時価総額を参考に判断すれば企業の評価をより正確に見極めることができよう。現在、PBRの高い企業は小売業界約400社の中で上記約40社であり、全体の約10%である。これらの企業が当面、小売業界の中で注目されよう。

January 23, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 22, 2006

食品スーパーマーケット! ライブドアショック後の注目株!!

  ライブドアショック後、はじめての週末となり、食品スーパーマーケットの株価も大きく変動している。このような時にこそ、買われる株は、経営基盤がしっかりしている企業であり、将来性を期待されている企業であるといえよう。

  1/20の株価騰落率、ボリュームレシオ(売買高の優先度合い)をみながら、注目株価をみてみたい。まず、注目すべきは、サンエー5400円(3.25%、207.26%)、イズミ4320円(2.61%、277.87%)、バロー4440円(2.30%、211.90%)の3社である。いずれも食品スーパーマーケットの中で株価上昇率が高く、ボリュームレシオが200%を越え、ここ1ケ月買い越し基調で推移している。

  この3社はROEも13.01%、9.34%、10.98%と理想的な数字であり、株主への貢献価値が高い企業である。PERは20.70、27.70、71.80であり、PBRも2.43、3.36、2.95である。食品スーパーマーケット平均よりもPBRは3社とも高いが、PERはサンエーの20.70は低め、イズミの27.7は若干低め、バローの71.8は逆に高すぎるという状況である。

  これら3社の今期決算予想は、サンエーは増収増益、イズミは増収大幅増益、そしてバローも増収増益の予想である。今回のライブドアショックでは一時的には株価が下落したが、株主に対しての貢献度合いはもちろん、業績も順調であり、来期も好業績が期待できる注目企業といえよう。

  次に、1/20の株価は若干下がったが、ボリュームレシオが高く、今期、好業績が期待てきる企業はマックスバリュー中部とハローズである。マックバリュー中部は11/24に中間決算短信を公表したが、それによると、売上高104.6%、営業利益119.6%、経常利益122.0%と増収大幅増益であり、通期も増収増益予想である。ボリュームレシオが403.69%と全上場小売業約400社の中でNo.1であり、この中間決算発表以降、株価が急激に上昇している。今期予想も増収増益で好決算が期待できそうである。また、ハローズは以前本ブログでも取り上げたが、12/27に発表した第3四半期決算では売上高114.7%、営業利益135.6%、経常利益116.3%と大幅増収、大幅増益と好調であり、通期も同様、大幅な増収増益の予想である。特に、売上はここ数年、2桁成長で推移している。

  このように、この2社は1/20の株価は若干下がったが、ここ数週間で見ると、株価が上がり続けている。その背景は特に直近の好決算数字がよく、さらに、通期予想も大幅な増収増益が期待され、今期好決算が期待できる企業であるからであろう。

  これらとは逆に、1/20大きく値を下げた企業は九九プラスであった。396000円(-5.93%、183.96%)であり、ここ最近は上昇基調であった株価に若干の陰りがみえた。特に、1/19にユニー、サークルKサンクスとの合弁企業「99イチバ」展開の発表があり、これが、今後の99プラスへどのような影響がでるかという不安からの株価の下げといえよう。この業態には、コンビニも力を入れており、現在急成長の九九プラスの今後が読みにくいということからの売りといえよう。

  現在ライブドアは予断を許さない状況にあり、来週の全体の株価がどのように変化するかは予想がつかない。このような時にこそ、しっかりとした経営基盤を確立し、好業績をあげつづけることはもちろん、さらに、株主価値にしっかりと目を向けた企業が株主からの評価を勝ちうることが、今回の件であらためて明確になったといえよう。

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January 21, 2006

ベイシアの最新の折込ちらしを見る!!

  昨年末でベイシアの売上も年商2000億円を越え、12/22に長野県にオープンしたベイシアスーパーセンター東御店を含め、店舗数は11県下で77店舗を越えた。その主力業態であるスーパーセンターも22店舗となり、スーパーセンター業態では国内トップを走っている。

  そのベイシアが1/18(水)~1/23(月)までの6日間連続の全店一斉ちらしを、1/18に各店商圏内の家庭に新聞折込みで頒布した。少なく見積もっても、100万枚は優に越えるものと思う。東は福島から、西は滋賀県まで、北は新潟県から南は静岡までの全77店舗の一斉ちらしである。

  ベイシアスーパーセンターは特に週末集客型の中商圏対応業態であるため、特に週末のちらしがポイントであり、今回のちらしも日曜日で終らず、月曜日まで日替わりをいれるという内容であり、最大客数の日曜日に欠品がないような配慮がされている。日曜でちらしが終了してしまうと、翌月曜日の販売のために日曜日の午後から在庫が少なくなりはじめ、早い店舗では夕方には欠品が発生してしまい、週末強化型の店舗であればあるほどチャンスロスを発生しかねないからである。

  ちらし構成は表が日替わり、裏が6日間通しであり、シンプルな構成である。表面では6日間を均等に6マスに区切り、1マス1日の日替わり商品を11から13品訴求している。必ず、左上にはその日の目玉を1品大きく訴求し、残りは生鮮3品とグロサリー数品と雑貨である。通常の食品スーパーマーケットでは日替わりに日配、惣菜が入るケースが多いが、ベイシアの日替わりちらしには1品も入っていない。特に日配についてはベイシア特有のエブリデイロープライス政策が徹底しているためにちらしには入らないものと思う。

  ベイシアで展開している日配のエブリデイロープライス商品の主なものは、とうふ300g38円(競合度合いにより、28円の場合もある)、油揚げ3枚38円、こんにゃく290g48円、納豆3段58円、牛乳1リットル158円等、通常の食品スーパーマーケットのちらしよりもはるかに安く訴求されているのでちらし訴求から省いているものと思う。

  さて、日替わりの中身だが、まず目玉のみを追ってみると、1/18(水)国産豚肉ロースうす切り100g128円、1/19(木)はサンふじりんご6個袋398円、1/20(金)刺身用ぶりお造り9切れ500円、1/21(土)牛肉モモステーキ用100g98円、1/22(日)とろけるカレー98円、1/23(月)アメリカ産豚ロースうす切り100g98円である。特に、スーパーセンターで集客の多い土日は牛ステーキとカレーで訴求している。

  また裏面については、すべての商品が6日間通しで訴求され、各部門からバランスよく商品が選定されている。上段は生鮮3品の青果、鮮魚、精肉で構成され、下段は惣菜、酒、加工食品、ドリンク、菓子、日配品である。日配品は表の日替わりには1品もないが、裏の6日間通しでは7品目のナショナルブランドを特に価格訴求で打ち出しているのが特徴である。裏面の目玉のみを表面と同様に追ってみると、青果はいよかん398円(他4品)、鮮魚はかき398円(他5品)、精肉は牛モモすき焼き用580円(他3品)、お惣菜は厚切り一口ヒレカツ298円(他9品)、お酒はサッポロドラフトワン350ml*6缶598円(他6品)、加工食品はカレーグリコZEPPIN各298円(他9品)、ドリンクはコカコーラファンタ、キリン生茶等のペットボトル258円(他4品)、菓子はグリコムースポッキー128円(他1品)、日配品は雪印製品のチーズ、ネオソフト等各188円(他6品)である。また、表面の右端に冷凍食品10品厳選半額を特別枠で訴求している。

  このように、ベイシアスーパーセンターのちらしは売場のエブリデイロープライス商品とは別に生鮮3品を特に強く訴求した内容となっている。生鮮3品で集客をはかり、日配、グロサリーのエブリデイロープライスで来店頻度あげるという客数アップ政策が明確なちらしである。

January 21, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 20, 2006

ユニーとサークルKサンクス、「99イチバ」展開を発表!!

 1/19、ユニーとサークルKサンクスは、合弁企業を設立し、99円(消費税別)のプライスラインを中心とした生鮮食品、加工食品及び雑貨商品などを取り扱う新しい小売業態として、「99イチバ」を2月17日より展開するとの発表を行った。

 店舗コンセプトは「小商圏」「長時間営業」「低価格」の3つの柱を中心に、スーパーマーケット業態とコンビニエンスストア業態とを組合せた新業態であり、GMS・SMなどの他業態の補完機能を目指すという。商品構成は、生鮮商品(鮮魚・精肉・青果)、FF・日配食品、加工食品、雑貨商品とほぼ食品スーパーマーケットと同じ内容であり、品揃えも4,000~6,000SKUを目指すという。また、価格帯は99円(税別)を基本としながらも(約80%)、雑貨商品や弁当・サンドイッチなどのFF商品では199円・299円・399円(いずれも税別)のラインも設定し、幅広い品揃えによる差別化も図るという。坪数は40~60坪で、1日当りの売上目標は50万円(年商約2億円弱)を目指し、当面は直営でノウハウを蓄積しながら、将来的にはFC化も検討するという。

 この業態ではすでに先行するショップ99があり、昨年対比の売上高約140%で、現在750店舗を越え、急成長を続けている。ここ5年間の店舗数も2001年(51店舗)、2002年(120店舗:235%)、2003年(196店舗:163%)、2004年(307店舗:156%)、2005年(537店舗:174%)、そして、現在は750店舗を越えるという急成長ぶりである。ただし、売上高営業利益率は2001年(-2.4%)、2002年(0.2%)、2003年(1.9%)、2004年(1.7%)、2005年(2.6%)であり、5年前の約50店舗の時は赤字であった。黒字転換するのは100店舗を越えた翌年であり、その後、300店舗までは厳しい収益状況が続き、昨年の500店舗を越えた時点で、やっと安定した収益が確保できたといえる。その意味で、こと収益性という点で見ると、300店舗がひとつの目安という厳しいビジネスといえ、ショップ99もこの5年をかけてビジネスモデルをやっと確立したといえる。

  今回の「99イチバ」の出店計画は今期10店舗、2007年度50店舗、2008年度100店舗と急成長を見込んでいるが、ショップ99の事例を見ても100店舗で充分な収益性があるかどうかはかなり厳しいものといえ、いち早く、300店舗体制をつくれるかいなかが鍵をにぎるものと思う。

  現在、ショップ99は首都圏、近畿圏が主体で、愛知をはじめ中部地区ではまだ約80店舗(約10%)であり、充分なドミナント展開ができているとはいえない。それゆえ、「99イチバ」が成功するためには、いち早くこの地区のドミナント展開ができるかいなかが最大のポイントであろう。計画ではFCも検討とのことだが、それに加え、既存のコンビニエンスストアからの業態転換も含め、出店速度をいかに上げるかが課題となろう。

  今後、ユニー、サークルKサンクスの他にも、すでにイオンが発表した「まえばすけっと」や、他のコンビニエンス、既存の100円ショップ等と有力食品スーパーマーケットやGMSとの提携により、先行するショップ99への対抗業態開発が生まれる可能性は高いが、その最大のポイントは店舗数であり、この課題をどうクリアーするかが、今回の「99いちば」を含め、この新業態の大きな課題となろう。

January 20, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 19, 2006

ライフコーポレーション、社長交代で株価急騰!

  1/18、ライブドアショックが直撃している株式市場において、上場小売業約400社の中で、株価上昇率No.1はライフコーポレーションであった。前日比、104円(6.63%)アップの1671円で引けた。この日、東証では注文が殺到したため、午後の後半には全株の売買停止になるなど、ほぼ、全面安の展開であった。上昇した株は全上場企業約4000社の中でも100社強であり、ライフコーポレーションはその中で7位であった。

  このような厳しい相場の中で、ライフコーポレーションの株価が急上昇した理由は、1/17に発表された新社長誕生のニュースである。これまで会長兼社長であった創業者の清水信次氏に代わり、岩崎高治氏(39歳)が社長に就任したことである。岩崎氏は1999年に三菱商事から、ライフコーポレーションの取締役となり、その後、営業推進本部長、首都圏ストア本部長等を経て、2001年専務取締役に就任した。そして、今年、3月には新社長に就任予定となった。就任の理由については、「社業の一層の発展と21世紀への対応のため」というコメントがつけられており、ライフコーポレーションの経営トップの世代交代により、次世代の食品スーパーマーケットづくりへの期待がかけられたといえよう。

  特に、新社長の岩崎氏の出身は三菱商事であり、ライフコーポレーションは以前から三菱商事と資本業務提携をしている。三菱商事はライフコーポレーションの大株主であり、創業者の清水会長の20.14%についで、第2位の19.53%の株を所有している。今後、ますます三菱商事との関係が深まるものと思う。

  直近のライフコーポレーションの経営状況は、昨年、10/17に発表された中間決算によると、売上102.7%、営業利益136.5%、経常利益147.8%と増収大幅増益であり、収益が急激に好転している。通期予想についても、売上101.4%、営業利益107.7%、経常利益112.4%であり、今期2月期は好決算が期待できそうである。

  ただし、売上対比で見ると、粗利率は29.0%(売上粗利益率26.3%、テナント等2.7%)、販売管理費率27.2%、営業利益率1.8%、経常利益率1.6%であるので、食品スーパーマーケット上場企業の平均値と比べると若干下回っている。特に、売上粗利益率が26.3%で販売管理費率27.2%をカバーできず、テナント収入等によって、営業利益率をプラスにもっていっている点を見ると、さらなる営業改善が大きな課題といえよう。また、借入れの方も短期で約550億円、長期で約300億円の合わせて約850億円と売上対比20%を超え、少し多目であり、財務改善も当面の課題である。

  また、現在、ライフコーポレーションの全189店舗の展開状況であるが、首都圏の比率が45%、近畿圏の比率が55%と、若干、近畿圏の方が高い状況である。その中で、売上高No.1は大泉学園駅前店で年商約60億円である。No.2~No.8は門真店、平和台店、関目店、新大阪店、学園前店、府中中河原店、太泰店であり、年商約50億円である。総年商は約4000億円であるので、1店舗当りは約20億円である。

  このような経営状況の中、ライフコーポレーションは、平成17年度を基点とする「中期3ケ年計画」をスタートさせ、来期から岩崎新社長を中心にこの計画を遂行してゆくことになり、新社長の手腕が問われることとなる。1/17、ライブドアショックの真っ只中においても、株価が大きく上昇したことは、ライフコーポレーション、岩崎新社長への投資家の期待が大きいといえよう。

January 19, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 18, 2006

ライブドア、証券業法取引法違反容疑で強制捜査!

  1/17、終日、ライブドアの株価がストップ安の値幅制限最低ライン596円のところで取引が成立しない状況が続いた。売り気配が2億5千万株を優に越え、買い気配が250万株強で、約100倍の売りが殺到している状況である。現在、ライブドアの発行済み株式数は約10億株であるので、25%以上が売りに出されていることになる。しかも、ライブドアの大株主の比率は約40%であるので、大株主以外からの売り注文が多いと考えられるので、一般投資家約60%のうち約40%が売り浴びせていることになり、異常事態である。通常、ライブドアの売買高は約3000万株前後であるので、10倍弱の株がこの日売られた。午前はもちろん、午後に入ってもその勢いは止まらず、さらに売りが加速した。最終的には大部分の株が売り残されることになった。

  そもそも、今回、ライブドアに東京地検が強制捜査に入った直接の容疑は、各報道機関でも報じられているように、ライブドアの子会社、ライブドアマーケティングの証券業法違反容疑である。

  2004/10/25にライブドアマーケティングの前身、バリュークリニックジャパンがマネーライフを株式交換により完全子会社化することが発表された。株式交換比率は1対1の割合であった。ところが、これ以前にライブドアは投資組合を通じて、既にマネーライフを現金買収により、子会社化しており、この報道そのものが事実であったかどうか疑わしいという点がまず問われている。しかも、株式交換された株がマネーライフ側に直接渡されず、現金と交換され、株そのものはライブドア側に渡った可能性が高いともいう。その後、2004/11/8にはバリュークリックジャパンから株式の100分割の発表があり、さらに、4日後の2004/11/12には第3四半期の決算発表があった。昨年と比べ、売上116.5%、経常利益が赤字から、大幅黒字(経常利益率9.3%)に転換する好決算内容であった。この決算数字が水増しではないかという疑いが2つめに問われている点である。これを受けて株価は急騰、それまで2000円前後の株価が80000円を越え、40倍以上に跳ね上がった。そして、その後、2005/01/20、ライブドアがバリュークリックジャパンの株式を126600株売却、この時の株価が27900円、さらに、2005/02/16には210000株を売却、この時の株価は6370円であり、数10億円の巨額の売買利益が発生した。そして、その後、一連の日本放送株取得、フジテレビとの協議へと入ってゆく。

  今回の問題は、同様な手法が他の子会社でも実施されていなかったか、さらにはそもそも株式の100分割による株価引き上げは、ライブドア本体が編み出した手法でもあり、今後、堀江社長本人への事情聴取、ライブドア本体へも容疑が波及する可能性がある。

  さて、小売業界も、持株会社の設立が増え、今後、株式交換によるM&Aが増えるものと予測される。その時の最大のポイントは時価総額であり、株式数を増やしながら、株価を引き上げられるかが課題となる。そして、そのためには本業の利益をしっかり出し続ける確固とした経営基盤をつくることである。小売業の本質は、客数を増やし(新店戦略)、客単価をアップさせる(商品戦略)、ことが王道であり、M&AがM&Aを呼ぶ、ライブドアのような手法で利益を出すことではない。

  今回の件を機に、企業経営とは何か、株式上場とは何か、利益をどのように生み出すかということを、私自身としても、改めて考え直してみたい。

January 18, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 17, 2006

ウォールマート 食品スーパーマーケット100店舗を達成!!

  ウォールマートが食品スーパーマーケットの出店を本格化させはじめた。2005年1月段階では85店舗であったが、この1年間に19店舗新規オープンし、1999年に1号店を地元アーカンソー州にオープンして以来、7年で、ついに100店舗を越えた。ただ、まだまだ、出店ペースは慎重であり、年間20店舗ペース、スーパーセンターの年間200店ペースの10分の1のスピードである。

  直近、5年間の食品スーパーマーケットの新規出店状況は以下の通りである。なお、ウォールマートは、食品スーパーマーケットのことをNFM(ネバーフードマーケット)と呼んでおり、日本でいうSSMにあたる。約1000坪、約40000SKUの品揃えの店舗であり、生鮮、惣菜、グロサリー、酒、雑貨等を販売している。

  さて、過去5年間の出店状況であるが、2001年、4月(1)、6月(2)、7月(1)、8月(2)、10月(3)の計9店舗、2002年、1月(5)、5月(2)、7月(1)、8月(1)、9月(2)の計11店舗、2003年、1月(10)、3月(1)、4月(1)、5月(1)、7月(1)、8月(3)、10月(4)の計21店舗、2004年、1月(4)、3月(3)、5月(1)、7月(3)、8月(3)、9月(1)の計15店舗、そして、2005年、1月(9)、5月(3)、6月(3)、8月(3)、11月(1)の計19店舗をオープンさせ、現在、累計100店舗を越えた。このように、出店ペースは2001年9店舗、2002年11店舗、2003年21店舗、2004年15店舗、2005年19店舗と慎重な出店ペースである。

  その中でも、現時点で最新店舗の2005年11月30日の7時30分にグランドオープンしたネバダ州ラスベガスのハリウッドの店舗についてみてみたい。なお、この店舗については食品商業(商業界)の2005年11月号に特集記事が売場写真入りで掲載されている。

  ウォールマート食品スーパーマーケット、ラスベガス店の店長パトリック・グラディ氏によれば、この店舗は面積が39,690スクウェアフィート(約1000坪弱)であり、大変便利なワンストップショッピングの店舗であるという。商品構成は、ベイカリー、冷凍食品、精肉、日配、青果、惣菜を含むフルラインのグロサリー構成であるという。また、雑貨としても、化粧品、衛生用品、ペットフード等も扱っているという。24時間365日の店舗であり、6台のレジといまはやりの6台のセルフレジを配置したという。それに加え、写真の焼き増しが30分でできるため、その間に買い物ができるし、薬についてはドライブスルーもあるという。さらに、新しい試みとして、「Grab-It-And-Go」(さっと買い物ができる)という、入口近くにファーストフードのドーナッツ、ペストリー、コーヒー、ジュース等を配置し、会計もすぐにできるコーナーをつくったことが自慢だという。また、このラスベガス店には1000人の求人があり、80人を採用し、時給10.28ドルで働いてもらっているという。

  ほぼ、ウォールマートの食品スーパーマーケットはこのようなイメージの店舗であり、まさに日本の食品スーパーマーケットとほぼ同じイメージである。実はこのプロジェクトをウォールマートの経営幹部として軌道に乗せた責任者が、現在、西友のCEOになったカレッジェスキー氏である。西友はすでに食品スーパーマーケットを数100店舗営業しており、今期はその大半を改装するという。したがって、ウォールマートは今後、西友としっかり連携をとりながら食品スーパーマーケット戦略を日米同時にすすめてゆくものと思う。

  その意味で、当面はスーパーセンターがウォールマートの柱であるが、スーパーセンターの出店が止まった後の柱はこの食品スーパーマーケットがウォールマートの本命であり、ウォールマートの成長は当分勢いは止まらないものと思う。

January 17, 2006 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 16, 2006

日経MJにみる新製品週間ランキングの見方!

  日経MJでは毎週金曜日、POS分析、新製品週間ランキング表を発表している。このランキングは首都圏、近畿圏の食品スーパーマーケット約30社200店舗のデータをもとにしている。その中にはイオン、イズミヤ、サミット、関西スーパーマーケット、ラルズ、マルエツ等がある。商品は残念ながら、生鮮、惣菜等は除外しているが、冷凍食品、飲料、菓子、家庭用品、その他食品の4つの部門である。また、新製品であるので、直近13週以内に登場した商品のみの分析であるので、13週を経過した商品はランキングから外れる。

  このランキングの最大の特徴は、ランキングを売上高ではなく、客単価の大きいもの順にベスト20品を発表していることである。日経MJでは客単価とは呼ばず、来店客1000人当り金額(円)と呼んでいるが、これは客単価(金額PI値)そのものである。ただし、1000人当りになっているので、注意が必要で、実務的には1000分の1に換算してみないとピンと来ないかもしれない。また、客単価のみのランキングであり、PI値がわからないので、どのくらい発注すればよいかの目安がつかないのが残念である。

  そこで、このデータをMD方程式に当てはめ、客単価=PI値×平均単価に直し、2006/01/13の商品で分析し直してみたい。各部門の客単価ベスト3をみてみると、冷凍食品では、0.17円のハーゲンダッツのミニアップルパイ192円が最高の客単価であり、PI値は0.09%、カバー率は78.5%である。2位がロッテ冷菓の爽(ストロベーリ&ストロベリー)78円で客単価0.06円、PI値0.08%、カバー率77.5%、3位がロッテ冷菓の雪見だいふくおいしい苺104円で客単価0.06円、PI値0.06%、カバー率60.2%である。アイスクリームの新製品のNo.1のPI値が0.09%であるので、1000人/日の食品スーパーマーケットで1日1個、2000人/日で、1日2個が目安である。No.2、No.3の爽、雪見だいふくはPI値が0.08%、0.06%であるので、ほぼハーゲンダッツと同じ販売数量である。客単価が3倍以上違いがでるのは、平均単価の違いによる。

  飲料は明治乳業のプロビオヨーグルトLG21、116円がNo.1で客単価0.41円、PI値0.36%、カバー率94.8%である。No.2はヤクルトのBifieneV、263円で客単価0.26円、PI値0.1%、カバー率99%、No.3は森永乳業のカフェオレ1L、97円で客単価0.20円、PI値0.21%、カバー率23.6%でまだまだ配荷がいきわたっていない。この中ではNo.1のプロビオが断トツであり、冷凍食品部門No.1のハーゲンダッツを大きく越える。PI値も0.36%であるので、1000人/日の食品スーパーマーケットで1日約4個、2000人/日で1日8個である。

  菓子は江崎グリコのつぶ苺ポッキー、160円がNo.1で、客単価0.22円、PI値0.14%、カバー率は70.2%、No.2はカバヤ食品のリラックマ袋A60、948円で、客単価0.14円、PI値0.02%、カバー率18.3%でほとんど配荷が進んでいない。No.3はネスレのエアロミニ24個、282円で、客単価0.12円、PI値0.05%、カバー率29.3%である。

  そして、家庭用品部門では、コーセーのアスタリューション30ml、3982円がNo.1で、客単価0.44円、PI値0.01%、カバー率37.2%、No.2が大王製紙のエリエールティッシュキュートダブル160、223円で、客単価0.29円、PI値0.15%、カバー率25.7%である。No.3はカネボウ化粧品でブランシールホワイトニングパワコン、8799円で、客単価0.28円、PI値0.004%、カバー率28.3%である。家庭用品はカバー率が少なく、平均単価が高く、PI値がみえないくらい低いのが特徴である。それでも、個々の客単価は冷凍食品よりも高めであり、飲料なみの高さである。

  ちなみに、これらすべての商品を明日から一斉導入した場合の予測数字は、客単価が2.71円、PI値1.27%、平均単価217円となる。したがって、1000人/日の食品スーパーマーケットで2710円/日の売上、販売数量は12.7個/日、平均単価は217円、2000人/日で売上げ5420円、販売数量25.4個、平均単価217円が期待できる。

  このように、日経MJをもう少しブレイクダウンするとより実務的な活用につながるが、目安としては、1000人当りの金額が先週よりも伸びていて、100円以上、かつ、カバー率が50%以上のものは部門にかかわらず、即導入を検討してよい商品であろう。あとは、電卓で客単価を平均単価で割って、自店の客数を掛け、1000で割れば1日当りの発注数量の目安がでるので、それを参考に在庫を加味して、発注をかければよい。

January 16, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 15, 2006

小売業株価速報!!2006/01/13現在!

  小売業界は現在約400社が上場している。株式市場合計では約4000社であるので、約1割が小売業ということになる。その内訳は、食品スーパーマーケット約50社、ドラックストア約30社、ホームセンター約20社、百貨店・GMS約20社、コンビニ・百円ショップ約10社、専門店約150社、外食約80社、通販約20社である。

  この中で、売上高伸び率の最も高い業界は13.49%のドラックストアである。2位がコンビンの10.49%、食品スーパーマーケットは5.25%である。経常利益率については、コンビニの10.49%、専門店の6.90%であり、食品スーパーマーケットは3.91%である。ROEについては、ドラックストアの16.16%、百円ショップの15.0%、食品スーパーマーケットは6.79%である。残念ながら、食品スーパーマーケットが小売業の経営においてトップを走っているとはいえないが、比較的安定した業態といえよう。

  さて、1/13の株価であるが、食品スーパーマーケットの上位はヨークベニマルの4340円(5.59%、166.00%)、九九プラス430000円(4.87%、177.02%)、イズミ4540円(2.94%、301.57%)、ベルク1315円(2.09%、305.28%)であった。( )内は前が伸び率、後ろがボリュームレシオ(売買高の優勢度)を表す。ヨークベニマルは業績もさることながら、1/12に7&Iホールディングスが完全子会社化の方針との報道により大きく値を上げた。注目すべきはイズミであり、9月以降ほぼ一本調子で上昇基調であり、1/13には4550となり、上場来最高値を更新した。

  ドラックストアではジップHD635000円(9.10%、383.38%)、ツルハHD6210円(6.15%、181.35%)、ライフォート985円(4.23%、325.16%)、クラフト2955円(3.68%、493.34%)が株価上昇率の高かった企業である。ジップHPは中部地区に約200店舗展開するドラックストアの持株会社であるが、1/11発表の決算短信の業績が好調で、売上106.5%、経常利益128.6%、ROE15.3%と増収大幅増益であっため、ここ最近は株価が急騰している。

  ホームセンターでは、この日、ジュンテンドー293円(6.93%、184.68%)、ナカイ272円(4.61%、391.82%)、ハンズマン1490円(2.75%、381.35%)が値を上げた。特にハンズマンはホームセンター業界の中では現在No.1の成長率13.80%であり、今期、来期も高い成長が期待されている点から、ここ最近株価が上昇ぎみである。

  百貨店では大丸1860円(2.93%、126.81%)、松坂屋1114円(2.67%、111.73%)、GMSでは3880円(5.72%、316.48%)が高く、特に、ダイエーは、今年に入り、株価が急上昇し、1/13は上場来最高値をつけた。ただ、今期売上予想は90%前後になる見込みであり、来期は年商1兆円割れとなるのではとの報道もなされ、予断を許さない状況である。

  専門店ではナルミヤインター268000円(11.66%、179.57%)、ワンダーCO107000円(11.34%、150.69%)、コジマ1777円(7.95%、216.76%)、トラベラー462円(7.44% 、122.76%)が上昇した。特にゲームソフト等を販売するワンダーCOは、今期業績が増収大幅総益となる見込みであり、ここのところ株価が上昇基調であり、1/13には上場来最高値をつけた。また、コジマが1月に入り、急に株価が動き始めた。今後、オリンピック、ワールドカップ等により、プラズマテレビ、液晶テレビ等の重要が増すことへの期待感が大きいといえる。

  外食ではコロワイド2100円(11.70%、163.32%)、ユニマットオフィスコ2040円(6.80%、362.90%)の株価上昇率が高く、特にコロワイドは居酒屋を主力に急成長中であり、2003年343店舗、2004年483店舗、2005年783店舗と急激な勢いである。また、ユニマットオフィスコは今期大幅な増益が期待され、10月以降株価が上昇基調で推移している。

  通販ではセシール1197円(5.27%、182.45%)、イーネットJPN236000円(3.50%、134.25%)の株価が上昇した。セシールは10月にライブドアが買収し、株価を上げたが、その後、値を下げていたが、最近、徐々に株価が上がり始めている。

  このように、この時期は第3四半期決算が公表される時期でもあり、通期予想がほぼ確定し、その状況次第で株価が大きく影響を受けるため、今回の上昇企業も通期予想が好業績の企業に特に売買が集中した傾向が強かった。また、今年は小売業全体の中でも持株会社が重みを増し、M&A対象の小売業も株価を急激に上げるなど、株価が著しく低い企業でも買われるという傾向も目立った一週間だった。

January 15, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 14, 2006

ヨークベニマルの株価が急騰(2006/01/13)!

  1/13、今年第2週目の株式相場が終了した。この日、上場食品スーパーマーケットの中で値上がり率No.1はヨークベニマルであった。前日比230円高の4340円(5.59%)で引けた。ヨークベニマルは昨年11月以降、株価が上昇傾向にあり、当時約3500円であった株価が、この2ケ月で約500円上昇し、年末には約4000円となった。その後、4000円前後で、先週までもみあっていたが、1/12の日経新聞で7&Iホールディングスが現在持ち分法適用関連会社であるヨークベニマルを完全子会社化する方針を明らかにしたと報じられるや、株価が急上昇、1/12は前日比180円高の4110(4.58%)となった。売買高も通常は約5~10万株がこの日は30万株の取引となり、翌、1/13も約30万株の大商いであった。ただ、両企業とも、この報道を現時点では何も決まっていないとコメントしており(否定はしていない)、来週からの株価が注目される。

  また、ヨークベニマルは1/10、第3四半期決算を発表、売上106.6%、営業利益95.5%、経常利益95.3%、純利益89.1%の増収減益であった。また、通期予想は売上3182億円(108.9%)、営業利益147億円(102.3%)、経常利益148億円(104.5%)、純利益80億円(102.6%)の増収増益である。計画も概ね予想通りとのことで、第3四半期決算は増収減益であったが、通期は増収増益の好決算となりそうである。

  特に、この第3四半期では、新店8店舗に加え、茨城のカドヤを株式交換により完全子会社化したため、総店舗数が136店舗となった。第3四半期のヨークベニマルの粗利率は31.4%、販売管理費率が27.4%、営業利益率が4.0%、経常利益率が4.1%、純利益率が2.1%であった。また、借入れは、今期、M&A等があり、短期借入れが7.1億円発生したが、長期借入れは0であり、現預金が222.7億円という、超安定財務であった。

  さらに、この日1/10は、7&Iホールディングスも第3四半期決算を発表している。今期は持株会社設立後のはじめての決算でもあることから、比較は前期のイトーヨーカ堂時代のものとなるが、売上106.4%、営業利益116.6%、経常利益116.8%、純利益219.3%と大幅な増収増益であった。また通期予想も同様に、売上102.1%、営業利益109.9%、経常利益110.4%、純利益666.7%と微増大幅増益であるという。また、セグメント情報として、コンビニエンスの売上109.3%、営業利益は108.9%、スーパーストアの売上は102.8%、営業利益は87.6%、レストランの売上は98.5%、営業利益は94.4%、金融関連の売上は137.7%、営業利益は433.5%となり、セブンイレブンのコンビニ、セブン銀行の金融は絶好調であったが、イトーヨカ堂のスーパーストア、デニーズのレストランは苦戦であった。また、粗利率は41.6%、販売管理費率は34.0%、営業利益率は7.6%、経常利益率は7.5%、純利益率は4.0%であった。

  このようにヨークベニマルも7&Iホールディングスも通期決算は好決算となりそうである。年末には7&Iホールディングスはミレニアムリテイリングとの経営統合を発表したが、現在約30%の株式を所有しているヨークベニマルの完全子会社化も充分に予想できることであり、さらに、年末にコメントがあったホームセンター事業への参入もありうることである。7&Iホールディングスという持株会社となった以上、株式交換によるM&Aは当然の流れであり、今後の動向が注目される。

January 14, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 13, 2006

食品スーパーマーケット、第3四半期決算を続々と公表!!

  2005/12/30の本ブログで食品スーパーマーケットの第3四半期決算の速報を報じたが、今回はその続編として、前回取り上げなかった食品スーパーマーケットの速報値をみてみたい。前回はハローズ、マックスバリュ東海、平和堂、CFS、オオクワ、イズミヤ、アークランドサカモトであったが、今回は、それに続く以下7社の速報である。

  まず、注目企業はサンエーとアークスである。1/5、サンエーの第3四半期決算が公開された。それによると、売上104.3%、営業利益114.6%、経常利益116.4%、純利益109.1%で増収大幅増益であった。増益要因としては、粗利率が30.0%から30.5%と0.5ポイント改善し、販管費は26.4%と変わらず、その分が上乗せされ、営業利益率は7.0%となり、経常利益率も7.0%となった。純利益率は、若干の減損が入ったが、税前利益率6.5%、純利益率3.5%という好決算であった。通期もほぼ予想どおりということで、今期は好決算が期待できそうである。

  一方も、アークスも1/5、第3四半期の決算が公表され、売上高110.1%、営業利益103.5%、経常利益103.4%、純利益106.8%と大幅増収増益だった。特に、今期から新たに、フジがグループ入りしたことに加え、新店10店舗を出店したことが大きかった。アークスの粗利率は22.08%、販管費率19.65%、営業利益率2.43%、経常利益率2.74%、純利益率1.57%となった。アークスは現在、167店舗を北海道全域に出店しており、持株会社の傘下には今回新規に入ったフジを加え、ラルズ、福原、道東ラルズ、道南ラルズ、イワイ、エルディ、ライフポート、ホームストアの10社となった。

  また、12/15に公表された第3四半期のマックスバリュ西日本の決算数字は、売上101.5%、営業利益134.0%、経常利益136.1%と増収大幅増益であったが、純利益は特別損失がでたため、52%となった。また、粗利率は23.43%、販管費率は22.6%、営業利益率は2.89%、経常利益率は3.0%、純利益率は0.42%であった。

  上記3社は黒字決算であったが、以下の企業は、この第3四半期決算では、厳しい決算内容となり、特に、減損会計の適用等により、純利益が大きくダウンないしは赤字決算になってしまった。

  マックスバリュ東北は12/21第3四半期の決算数字を公表した。売上は102.1%、営業利益は98.7%、経常利益は81.1%、純損失は22億円の赤字となり、増収大幅減益であった。特に減損会計の適用が大きかったようだ。同様に、ユーストアが12/20、第3四半期決算を公表した。それによると、売上95.9%、営業利益88.8%、経常利益79.0%、純利益29億円の赤字となった。ユーストアは特に減収減益であり、新規出店もあったが競合の影響が予想以上に大きかったようだ。ユーストアの粗利率は26.36%、販管費率は25.14%、営業利益率は1.22%、経常利益率は1.15%、純損失は25億円の赤字であった。12/28には天満屋ストアが第3四半期決算を公表した。売上95.9%、営業利益98.5%、経常利益108.4%、純利益12.5%と、減収増益であったが、純利益は大きくダウンした。また、1/6にはマルエツが第3四半期決算を公表したが、売上のみであり、92.9%と減収であった。なお、通期予想は最終赤字が33億円の予想と大変厳しい状況であった。

  このように、今回7社の第3四半期決算は明暗が分かれ、増収増益を達成する企業と減収減益、最終赤字になる企業と両極端の決算内容であった。食品スーパーマーケット業界は今期は2極化が一層進むものといえよう。

January 13, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 12, 2006

ROE (株主資本利益率)にみる食品スーパーマーケットの実態!

  最近、食品スーパーマーケット業界でも、ROE(株主資本利益率)を企業経営の目標指標として掲げる経営者が少なくない。ROEとは税引利益を株主資本で割って算出する指標であり、投資金額がどのくらい効率的に運用されているかをはかる指標である。これが市中金利よりも低ければ、株主にとっては預金した方が得になってしまうので、ROEは少なくとも市中金利よりも高いことが最低条件といえよう。

  実はROEは大変おもしろい指標であり、これにPERを掛け合わせると、何とPBRとなってしまう。PERは株価を一株当り利益で割って算出する指標であり、PBRは株価を一株当りの株主資本で割って算出する指標である。一方、ROEの分母の株主資本、分子の税引利益を株式数で割れば、ROEは一株当りの利益を一株当りの株主資本で割ったことになるので、これにPERをかければ、PBRとなるのである。

  これはMD方程式にも似た関係であり、PI値(PER)×平均単価(ROE)=客単価(PBR)ととらえると、PI値(顧客の支持)=株価収益率、平均単価(商品価値)=株主資本効率となり、これらをバランスよくあげることが、客単価=PBRのアップにつながるということになる。すなわち、MDではPI値、平均単価を、経営ではPERとROEをあげることが重要であり、MDの目的は客単価アップ、経営の目的はPBRのアップということになる。これは顧客一人当りに着目するか、一株当りに着目するかであり、どちらも良く似た考え方である。

  さて、ここで、上場約50社の食品スーパーマーケットの中でROEが10%を越える企業は、大黒天物産(20.01%)、オオゼキ(15.71%)、ハローズ(15.58%)、九九プラス(15.10%)、ヤオコー(14.62%)、サンエー(13.01%)、丸久(12.28%)、MV東海(12.07%)、東武ストア(11.86%)、バロー(10.98%)、ベルク(10.71%)の11社である。

  特に、大黒天物産、ハローズ、九九プラス、MV東海は売上高伸び率が高く、それぞれ、142.2%、114.9%、158.3%、115.4%であり、食品スーパーマーケットの中でも極めて成長性が高い企業である。また、オオゼキ、ヤオコー、サンエー、丸久、バロー、ベルクは経常利益率が高く、それぞれ、7.93%、4.08%、6.67%、3.57%、3.59%、3.42%と食品スーパーマーケットの中でも収益性が高い企業である。また、この中で東武ストアが売上高伸び率も経常利益率も高いとはいえないが、ROEが11.86%と高めになった理由は株主資本比率が38%と低めであるためである。

  逆に、ROEの低い企業をみてみると、マミーマート(0.28%)、レックスHD(0.61%)、マルヤ(1.07%)、イズミヤ(1.52%)、タイヨー(1.69%)が2%以下の企業である。特にマミーマートは売上105.2%、経常利益2.5%であったにもかかわらず、ROEが低かった理由は純利益が極めて低かったからである。

  このように、ROEは株主の投資価値を直接表す指標であり、食品スーパーマーケットの目標としては10%を目指したいところである。

January 12, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 11, 2006

株主重視鮮明!! 食品スーパーマーケット各社の経営目標!

  上場食品スーパーマーケット各社の当面の経営目標指標を見ると、ほとんどの企業が株主重視を鮮明にしている。株主重視の経営指標として最も一般的な指標はROEである。ROEは、株主資本純利益率のことである。それ以外には、ROAがあるが、これは総資本に対する利益率のことで、利益の取り方によって、営業利益、経常利益、純利益の場合がある。総資本の中には株主資本が当然含まれるので、ROEほどではないが、ROAも株主を重視した経営指標といえよう。一方、株主よりも営業重視の経営目標としては、売上高、営業利益率、経常利益率等がある。

  さて、具体的に各社の経営目標を見てみると、ヤマザワ、エコス、イナゲヤ、オオクワの4社がROE10%を目標に掲げている。また、数字は明確にはしていないが、ROEを経営目標指標に掲げている企業としてはアークス、ヨークベニマル、カスミ、マックスバリュ東海、マルエツがある。

  また、ROAを経営目標に掲げている企業としては、ダイイチ(7%)、マックスバリュ北海道(10%)、バロー(10%)、カーボーイ(6.8%)、平和堂(3%)があり、数字は明確にしていないがROAを掲げる企業としては、天満屋ストアがある。また、平和堂は唯一営業収益有利子負債比率30%未満という目標も掲げており、いかに負債の削減が大きな経営目標になっているかを表しているといえよう。

  このように、食品スーパーマーケットも各社が株主重視の指標であるROE、ROAを経営目標指標に掲げる企業が大半となっており、株主重視の経営が鮮明といえよう。

  一方、営業数字のみを経営目標指標とする食品スーパーマーケットもあり、具体的にはMV東北、イズミヤ、MV西日本が営業利益率を掲げている。特に、MV東北は5%、MV西日本は4%の営業利益率目標である。経常利益率については、ジョイスが3%、大黒天物産が6.5%、丸久が3%という具体的な数字を示し、ベルク、関西スーパーマーケットは経常利益率を重要指標として掲げている。

  また、ROE、ROAと同時に営業指標も掲げる企業としては、エコス、いなげや、オオクワ、MV東海、カスミ、MV北海道、バロー、天満屋ストア、平和堂が経常利益率も同時に掲げている。また、ミスターマックス、カーボーイは営業利益率を同時に掲げている。これらの経営目標指標の中で営業利益率の平均は約4.5%、経常利益率の平均は約4%である。その中でも、営業利益率の高い企業はミスターマックスとMV東北の5%、経常利益率の高い企業は大黒天物産の6.5%、カスミの5%であり、ほとんどの企業は3%~4%である。

  このように、全体的に食品スーパーマーケットも株主重視の経営姿勢が鮮明になりつつあり、先にあげた約10社は明確な株主重視のROEを掲げている。ただ、ROAという総資本に着目する企業も7~8社、さらには株主重視の指標であるROE、ROAには全く触れず、営業指標のみの企業も10社弱あるので、非上場であればともかく、上場した以上、目標経営指標としては株主重視の指標をもつことが望ましいといえよう。

January 11, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 10, 2006

都市型食品スーパーマーケット業態開発が加速!!

  2006/1/7の日経新聞によれば、「都市部に小型スーパー」というイオンの記事が掲載された。それによると、イオンは都市部向け直営小型のスーパーに乗り出す方針を固め、すでに、実験1号店として、横浜市保土ヶ谷区の住宅街に「まいばすけっと」という店名で、約50坪、3000品目、年商目標3億円で出店したという。取り扱い商品は生鮮、惣菜を中心としたコンビニに食品スーパーマーケットを加味した品揃えだという。今年夏にも多店舗展開の予定という。

  これは、1/20からの今国会の目玉法案のひとつ「まちづくり3法」が可決されれば、イオンのSC、スーパーセンターの出店による成長戦略の見直しが避けられない状況となるため、先手を打っての新戦略といえる。7&Iホールディングスのイトーヨーカ堂も、つい最近、30店舗の閉鎖店舗計画を見直し、半分程度にするという、都心部の閉店戦略を大きく見直した。また、ダイエーはすでに昨年末の12/10に「foodium三軒茶屋店」をオープンさせ、都市型食品スーパーマーケットの実験に入った。このように、大手小売業がここへきて都市型食品スーパーマーケットの開発をはじめ、「まちづくり3法」に対しての戦略見直しに動き始めたといえる。

  一方、これに対して、食品スーパーマーケット業界では、都市型食品スーパーマーケットで先行する九十九プラスは12月に入っても約20店の新規出店をし、現在、総店舗数750店舗を越えた。今期(2006/03)予想は売上、経常利益とも昨年対比150%以上となる見通しである。株価も12月中旬以降、上昇基調で推移しており、今年も、出店ペースは弱まる気配がない。また、PB戦略であるQQlabelの開発も拍車がかかり、90品目の新規商品が新たに登場し、何と、牛乳700mlの脂肪をおさえた成分調整牛乳を99円で売り始めた。

  レックスホールディングス傘下の成城石井も昨年12/26に新業態となる高品質ミニスーパー「SEIJO MARKET」をオープンさせた。この業態は僅か50坪の中に、生鮮、惣菜、輸入食品、化粧品をはじめ高級感のある商品を凝縮したハイイメージの都市型食品スーパーマーケットである。今後、FCも含めて、2006年度内に60店舗、3年以内に260店舗体制をめざすという。1店舗の客単価700円、客数1500人、日商約100万円、年商4億円弱が目標ということで、60店舗で約250億円、260店舗で1000億円の年商となる。これを受けて、レックスホールディングの株価も12月から上昇基調である。ただし、前期(2005/12)は減収減益となる見込みで、今期の増収増益はこの新業態が大きな鍵を握っているといえよう。

  これに加え、コンビニ業界もローソンのストア100がまだまだ数店舗の出店で軌道にはのっていないが、スリーエフのq's mart(キュウズマート)に関しては20店舗を越えた。さらに、レックスホールディングス傘下のam/pmも生鮮を扱う「フードスタイル」が30店舗を越えたという。今後、コンビン業界も都市型食品スーパーマーケット業態に近い業態開発がさらに進むものと思う。

  このように、「まちづくり3法」は小売業界全体に大きな戦略展開をもたらす可能性を秘めており、食品スーパーマーケット業界も再度、都心型の50~100坪の新業態開発が今年の新たな課題となろう。


January 10, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 09, 2006

小売業界、上場約400社、注目の株価(2006/01/06)!

  2006/1/4、大発会が終わり、1/6今年最初の1週間が終わり、小売業界全体の株価が明らかになった。今年度の食品スーパーマーケットはもちろん、小売業全体を占う上で、現状の株価から見て、最も注目を集めている企業をみてみたい。なお、( )の前の数字は株価上昇率、後ろの数字はボリュームレシオ(売買高の優勢度)を表す。

  まず、食品スーパーマーケット業界であるが、マルエツ510円(18.60%、266.80%)、東急ストア670円(6.01%、332.85%)である。ただし、両企業とも直近の決算および通期予想はけっしてよくないので、好業績による株価上昇ではなく、別の角度からの株価上昇といえる。マルエツは1/6、東急ストアは1/5、1/6とも通常の20倍の約40万株が突然購入されているので、この2社に照準をしぼった買いが入ったようだ。

  ドラックストア業界では、ジップHD579000円(9.03%、222.72%)、ゲンキー445000円(8.00%、213.30%)、サンドラック7340円(7.30%、157.60%)、ミドリ薬品690000円(6.31%、834.07%)に買いが集中した。特に、ジップHDはドラックストア業界の持株会社であり、12月に入って株価は急上昇している。ドラックストア業界ではツルハHDもあり、今後、食品スーパーマーケット同様持株会社の設立、業界再編が起こるものと思う。ゲンキー、サンドラックは業界でも屈指の成長率であり、前期ゲンキーは130%、サンドラック116%の成長である。特に、サンドラックは販管費約15%と業界随一のローコスト経営を実現しており、今後の成長が期待される。またミドリ薬局もこの5年で売上が2倍となり、急成長の企業であり、ボリューレシオはドラックストア業界No.1の834.07%であり、昨年10月以降株価が上昇傾向が続いている。

  ホームセンター業界ではダイユーエイト870円(12.98%、383.49%)、カーマ4030円(5.49%、122.51%)と1/6は2社に買いが集中した。特にダイユーエイトは第3四半期決算内容もよく、通期予想も経常利益が200%以上とここ数年では大幅な収益改善となったことが好感されているようだ。また、カーマは今年9月に設立予定のホームセンター業界の持株会社DCMジャパンの中核会社であり、注目が集まっている。同様にDCMジャパンに参加するダイキ、ホーマックもこの日、4.83%、4.37%と株価は上昇している。

  百貨店、GMS、コンビニ業界ではこの日は目だった動きはなかった。やや高めで推移したのが、百貨店では大和410円(北陸:2.50%、255.84%)、岩田屋435円(九州:2.35%、321.64%)の地方百貨店であった。GMSではダイエー3440円(2.68%、248.76%)、コンビニではサークルK3200円(2.23%、111.33%)であった。

  専門店ではソフマップ638円(18.58%、413.58%)、デンコードー1340円(14.62%、153.68%)、バルス908000円(12.37%、281.86%)の3社が10%を越える株価上昇率であった。ソフマップはパソコン販売の大手であるが、業績はおもわしくなく、今期は減収減益の2期連続の赤字決算の予想であり、1/6、この日、通常数万株の売買高が150万株という、ストップ高となった。これは前日にビックカメラとの資本提携が発表されたため、業績が急改善するものとの予想からであった。デンコードーは東北地方で家電のチェーンを展開する企業であるが、この日、大きく値をあげた。また、バルスは家具用品専門のフランフランを全国展開する企業であり、8月以降、株価が上昇傾向であり、今月末の1:3の株式分割が好感され、ここ数日、連日のストップ高であった。

  外食業界では天ぷらチェーン店のテンコー600,000円(6.19%、895.40%)、天狗を展開する居酒屋チェーンのテンアライド590円(5.54%、286.86%)、回転寿司のアキンドスシロ4360円(5.31%、548.07%)が値を上げた。特に、テンコーは、今期、収益が急回復する予想であり、中間決算発表以降、11月から株価が急上昇であり、ボリュームレシオ895.40%は外食業界No.1である。

  通販業界ではSTEILAR659円(6.29%、444.06%)が12月に入り、株価が急上昇であり、特に、4時間回り続けるコマが大ヒットとなり、今期も増収増益となる予想である。

  このように小売業界も大きく動いており、本ブログでは、今後とも、食品スーパーマーケットはもちろん、小売業界を牽引する企業、業績の急回復の企業、戦略的な経営決断をした企業等にも焦点を当ててゆきたい。

January 9, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 08, 2006

食品スーパーマーケット!先週の株価(2006/01/06)!!

  2006年、最初の1週間が終った。1/6現在の株価に異変が起きた。マルエツの株価がストップ高となり、前日比18.60%(80円)アップの510円で引けた。マルエツの株価は10月以降、約400円でほとんど動きが無く、年末年始も400円強の株価だった。しかも、売買高はほぼ20万株前後で推移しており、前日の1/5もやや増え30万株となったが、終値は430円で引けている。ところが、翌日、1/6は何と通常の20倍の400万株を越える取引となった。510円×400万株で約20億円の取引である。マルエツの発行済み株式数は12000万株であるので約3%強が動いたことになる。大商いである。この日の18.60%という値上がり率は食品スーパーマーケット業界ではもちろんトップであり、2位の東急ストアの6.01%を大きく上回っている。小売業全400社弱でみてもトップであり、しかも、全上場企業約4000社で見ても6位という数字である。

  この日、マルエツの第3四半期の業績が発表さるというので、この異常な株価は業績を先読みしてのものかと思ったが、どうも違う。この日の発表では、売上は92.9%と厳しい内容であった。しかも、通期予想も売上3080億円(95.5%)、経常利益16億円(68.7%)、純利益は35億円の赤字であるという、さらに厳しい内容であった。補足説明でも、当初計画を下回って推移しているとのことであった。

  したがって、この日に、これだけ厳しい決算内容が発表されたにもかかわらず、株価が異常に上昇するということになり、どこかが大量に買占めに入っているかのような動きといえよう。来週のマルエツの株価に注目である。

  さて、マルエツ以外の上場食品スーパーマーケットの動きは、東急ストア670円(6.01%)、ヨークベニマル4060円(3.57%)、ヤマザワ2310円(3.12%)、カスミ809円(3.05%)、東武ストア389円(2.91%)、カウボーイ393円(2.34%)であった。逆に、この日、下がった株は、タイヨー1602円(-11.49%)、ドミー620円(-3.12%)、大黒天物産6620円(-2.64%)、オオゼキ3090円(-1.90%)、PLANT1030円(-1.81%)であった。

  また、この直近約1ケ月で食品スーパーマーケットの中で最も上昇傾向が強い株は関西スーパー、ハローズ、東急ストア、サンエーである。いわゆるボリュームレシオという指標(25日間の買いと売りの売買高比率)でみると、関西スーパーは619.86%と断トツであり、11月中旬以降740円から直近の820円まで右上がりに買いが優勢で動いている。2位はハローズの405.59%、3位は東急ストアの332.85%、4位はサンエーの320.90%である。この4社が300%越える数字であり、ここ最近の食品スーパーマーケットの中では、特にこの4社に買いが集中しているといえる。逆に、ここ最近売りが集中した企業はOLYMPIC48.16%、フジ53.89%、マミーマート54.18%、PLANT58.17%、いなげや73.52%の5社が特に売りが強かった企業であり、株価がここ最近下がり傾向である。

  先月から今月にかけて続々と第3四半期の決算数字および通期の予想が公表されはじめてきているので、この数週間は、公表される業績により株価が大きく動いてくるものと思う。

January 8, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 07, 2006

ウォールマート、スーパーセンター全米での競合状況を見る!

  全米食品スーパーマーケットの売上No.1はクローガーであるが、アメリカの食品スーパーマーケット業界に大きな脅威を与えているのがウォールマートのスーパーセンターである。食品以外の衣料、住関連を含めた総売上は10兆円を越えており、食品の構成比は約30%強であるので、まだクローガーの約6兆円には及ばないが、年々シェアを上げており、食品においても全米No.1の売上になるのは時間の問題といえよう。すでに、アラスカ、ハワイ等、数州を除き全米にスーパーセンターは展開されている。

  ウォールマート、スーパーセンターの全1713店舗の中でNo.1の出店地域はテキサス州であり、219店舗を出店している。この地区は競合も激しく、クローガーが205店舗、アルバートソンも148店舗展開している。さらにHE-BATはこの地区にドミナントを敷いており、隣のルイジアナ州を含め約300店舗展開している。全米の中でも大激戦州のひとつである。次にスーパーセンターの多い州はフロリダであり、116店の出店である。この州にはクローガーはまだ出店がないが、アルバートソンが124店舗出店し、スーパーセンターと真っ向からぶつかっている地区である。全米の各州で100店舗以上スーパーセンターが出店している地区はこの2地区のみである。

  次に、スーパーセンターが70店舗以上出店している地区をみてみると、ジョージア州の88店舗である。この地区はクローガーが173店舗出店している地区であり、他に地元食品スーパーマーケットのパブリックス、フードライオン等も展開している。また、約70店舗展開している州はテネシー州の75店舗、アラバマ州の71店舗、ミズーリー州の70店舗の3地区である。テネシー州にはクローガーが118店舗に加え、地元フードライオンも展開している。アラバマ州はクローガーは11店舗であり、スーパーセンターが圧倒的なシェアを誇っている。ミズーリー州ではクローガーが23店舗であり、この地区には地元ウィンディキシーも展開しているが、やはり、スーパーセンターが強い地区である。

  上記地区以外にスーパーセンターが50店舗以上出店している州はノースカロライナ州に65店舗、ペンシルベニア州に60店舗、バージニア州、ルイジアナ州、インディアナ州にそれぞれ56店舗づつ、アーカンソー州に54店舗、ケンタッキー州に52店舗、ミシシッピー州に51店舗である。これらの地区でクローガーが重点展開している地区は、アーカンソー州に42店舗、ケンタッキー州に102店舗、ミシシッピー州に30店舗である。またこれらの地区にはアルバートソンズはペンシルベニア州に56店舗ぐらいであり、あとの地区にはほとんど出店していない。

  上記、ウォールマートが展開している地域はすべて、ウォールマート本部のアーカンソー州周辺の地区であり、まず、地元周辺をしっかりスーパーセンターで固めようという戦略が明確である。

  では、全米No.1の食品スーパーマーケット、クローガーの重点展開地区ではどうであろうか。クローガーの最重点地区はカリフォルニア州であり、ここに全2532店舗の内、442店舗を展開している。また、このカルフォルニア州はセイフェイの最重点地区でもあり、セイフウェイは全1581店舗の内、535店舗を展開している。また、アルバートソンも全米最多の331店舗を展開している。このように有力な食品スーパーマーケットは各社このカルフォルニア州を最重点地区として出店しているのが実態である。

  これに対して、ウォールマート、スーパーセンターはどうか。何とわずか3店舗である。カルフォルニアの近隣州のネバタ州でも12店舗、オレゴン州7店舗、アリゾナ州33店舗とカリフォルニア周辺の州では合計55店舗である。ただ、ディスカウントストアは全1353店舗の内、カリフォルニア州が全米最多の149店舗の展開であり、この地区はディスカウントストアを意識的に食品スーパーマーケットにぶつけてきた州といえる。ただ、最近ではディスカウントストアをスーパーセンターに業態転換するケースが増えており、今後、スーパーセンターがカルフォルニア州においても最重点地区となり、おそらく、100店舗以上出店するであろう。その時には全米有力食品スーパーマーケットと本格的な競合となり、アメリカの食品スーパーマーケット市場そのものがスーパーセンターを中心とした、大再編が起こるものと思う。

  全米の各州にはスーパーセンターが10店舗以下の地域が大市場カルフォルニアを含め16州もあり、今後4~5年はスーパーセンターの大量出店がつづきそうである。

January 7, 2006 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 06, 2006

魚力、魚喜にみる鮮魚専門店の経営最新状況!!

  鮮魚専門店は食品スーパーマーケットと直接競合することが多い業種であるが、時には食品スーパーマーケットのテナントとして入店することもあり、関係の深い業種である。ひところはやったパワーセンターはまさに鮮魚専門店が食品スーパーマーケットの鮮魚売場にテナント入店した事例である。現在でもユーストアや一部食品スーパーマーケットは鮮魚、精肉、惣菜等をテナントで構成している例がある。また、駅ビル、百貨店などには食品スーパーマーケットよりも専門店の単独入店が多いのが特徴である。

  現在、上場している鮮魚専門店は魚力と魚喜2社である。この2社の最新の中間決算数字を見ると、魚力は2005/09の売上は109.9億円(昨対98.25%)、経常利益は5.0億円(昨対153.6%)で減収大幅増益であった。経常利益率は4.6%である。一方、魚喜の2005/08の売上は120.2億円(昨対91.35%)、経常利益は0.79億円の赤字で、減収大幅減益であった。どちらの鮮魚専門店も共通して売上が厳しい状況であるが、収益については魚力は大幅改善、魚喜は大幅悪化と結果が分かれた。

  さらに、もう少し、中身を見てみると、魚力の粗利率は40.9%、販管費率は38.3%、営業利益率は2.6%、経常利益は4.6%となった。特に経常利益が高かった理由は営業外収益(余資の運用)がよかったためであり、経費比率、粗利率が大きく改善したわけではない。一方、魚喜については、粗利率は41.2%、販管費率は41.7%、営業利益率は-0.5%であり、さらに営業外費用がかさみ、経常利益率が-0.79億円となった。食品スーパーマーケット業界と大きく違う点は粗利率と販管費であり、食品スーパーマーケットの鮮魚は25%~30%であるが、鮮魚専門店は40%を越える高さである。ただ、販管費率も約40%弱と高く、営業利益、経常利益は食品スーパーマーケットと大きな差はない。このように、粗利率が高い理由としては、食品スーパーマーケットと違い仕入れルートが多岐に渡り、いわゆる原価ミックスをかけている点である。魚力の場合、市場からの仕入れは約50%であり、水産業者からの仕入れが約25%、商社からの仕入れが約15%、そして、約10%が生産者直からの仕入れとなっている。当然リスクもあるが、中間マージンがない分、原価がさがることになる。

  さて、この中間決算数値を受けて、魚力の株価は12/30、1391円と上場来最高値をつけ、1/5現在では、1383円である。中間決算が発表された12月中旬以降は一本調子で上がりつづけている。魚力の株価は今年の9月以降上昇基調であり、注目株といえる。一方、魚喜の株価は12/30、419円と低迷しており、1/5現在では420円である。特に中間期の8月以降、株価が急落、10/28には年初来最安値をつけ、その後は420円前後で推移している。時価総額が49億円と魚力の203億円と比べても極端に低く、非常に厳しい経営が続いている。

  魚力は東京(21店舗)を中心に埼玉(9店舗)、神奈川(3店舗)、千葉(3店舗)、愛知(3店舗)の計39店舗を展開している。年商約200億円であるので、1店舗当りは約5億円である。また、これら40店舗の出店業態は百貨店(8店舗)、駅ビル(15店舗)、テナントビル(6店舗)、スーパーマーケット(8店舗)、パワーセンター(2店舗)と駅ビルを主体に展開している。中間決算では、特に駅ビルの数字が94.1%と落ち幅が大きい。また、売上の70%は鮮魚の売上であるが、寿司が約20%、その他が10%の売上であり、寿司が以外に大きな売上構成比となっている。

  これに対して魚喜は神奈川(19店舗)を主体に、首都圏(15店舗)、中部(29店舗)、近畿(22店舗)、中国・四国(8店舗)、北陸(1店舗)と合計94店舗を関東から西日本へかけて幅広く展開しているのが特徴である。このため、大型物流センターも東西に2箇所構えている。年商は約250億円であるので1店舗当り3億円弱といえる。

  今後の課題としては、食品スーパーマーケットと比べ粗利率がどちらも約40%と極めて高いが、そのメリットをいかせず、経費比率も高く、結果、営業利益率の収益性はあまり大きくは変わらない数値である。今後、いかに販管費を抑える仕組みをつくれるかが大きな課題であろう。また、そのためにも、魚力、魚喜ともに駅ビル、百貨店、テナントビルへの出店以外に、ユニクロのような単独での鮮魚専門店展開のためのフォーマットづくりも課題となろう。

January 6, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 05, 2006

2006/01/04、大発会の食品スーパーマーケットの株価速報!!

  2006年度の株式取引が始まった。日経平均は16361.54円と+250.11円と大きく値を上げ、全体としては良いスタートをきったといえる。食品スーパーマーケット上場企業約50社のこの日の値上がり率ベスト10は、大黒天物産(6380円、6.42%)、イズミヤ(1052円、5.51%)、平和堂(2540円、4.92%)、東急ストア(555円、4.86%)、マックスバリュ中部(904円、3.98%)、九十九プラス(435000円、3.44%)、ヨークベニマル(3840円、2.60%)、丸久(800円、2.37%)、ライフコーポレーション(1672円、2.27%)、PLANT(1030円、1.84%)であった。

  このうち、5日移動平均乖離率でプラスの企業は大黒天物産(7.08%)、イズミヤ(3.03%)、平和堂(1.39%)、東急ストア(0.36%)、マックスバリュ中部(1.45%)の上位5社であり、特に、大黒天物産、イズミヤ、平和堂は昨年後半から株価が急上昇している。大黒天物産、平和堂はこの日の大発会で上場来最高値を更新した。また、イズミヤ、マックスバリュ中部、東急ストアも、この日、年初来最高値を更新した。

  これに対し、この日、株を下げた企業はアークランドサカモト(2260円、-5.08%)、レックスホールディングス(558000円、-3.04%)、ミスターMAX(651円-1.53%)、ハローズ(-1.22%)、カスミ(782円、-0.76%)であった。ただ、これらの企業は5日の移動平均乖離率でみるといずれの企業もプラスで推移しており、高値が警戒されての下げといえよう。

  なお、小売業全体のベスト10はセガミ(2605円、14.97%)、西友(336円、14.58%)、松屋(2280円、12.28%)、ダイナック(1445円、12.11%)、コスモス薬品(4240円、11.32%)、コナカ(1916円、10.90%)、フジオート(542000円、10.70%)、クリエイトR(9750円、10.25%)、ヒマラヤ(919円、8.81%)、STEILAR(570円、8.59%)であった。逆に、ワースト5は、ウェルシア(5900円、-6.77%)、アークランド(2260円、-5.08%)、富士バイオ(258000円、-4.26%)、ダイニング(1160円、-3.87%)であった。食品スーパーマーケットNo.1の大黒天物産は17位、No.2のイズイヤは22位であった。

  全体的に昨年後半からの上昇傾向の株価が今年に入ってもつづいており、来週以降から本格的に始まる株式市場の今後の株価が期待される。特に、昨年12月後半以降、続々と、食品スーパーマーケットの第3四半期の決算結果が公表されつつあり、すでに10社以上が公開された。今月から来月にかけてはさらに公開企業が増え、これが2006/02の本決算にダイレクトに反映される。その意味で、今後、数ケ月は食品スーパーマーケット業界の株価が大きく動きそうである。また、1/20には通常国会がはじまり、いよいよ、まちづくり3法の審議がはじまる。今後、この法律に影響をうける小売業、恩恵をうける小売業がはっきりしてくるものと予想され、企業によっては新規出店戦略の見直しが必至となり、株価への影響もでるものと思う。すでに、1/04の日経ではイトーヨカー堂が閉店戦略を見直すという記事がのっており、10000㎡以上の売場面積を持つ小売業は出店だけでなく、閉店戦略にも影響がでるものと思う。今年も昨年以上に食品スーパーマーケット業界はもとより、小売業全体の株価も大きく動きそうである。

January 5, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 04, 2006

オーケーストア最新状況!増収増益基調で推移!

最新:June 23, 2008:オーケー、2008年3月期決算、大幅増収増益!

続編:December 21, 2007:オーケー、2008年3月中間、増収増益、目標と乖離?

続続編June 25, 2007 オーケー、2007年3月期決算、増収増益、既存店108.9%!

続々続編:オーケーストア、2007年3月度、中間決算、増収増益で推移!

続々続続編:オーケーストア、急成長続く、大幅な増収増益を達成!

  オーケーストアの中間決算数字が2005/12/20に公表された。それによると、売上高は611億23百万円(前年同期比119.9%)、営業利益は28億14百万円(同131.7%)、経常利益は27億77百万円(同138.5%)となり、大幅な増収増益となった。

  増収要因としては、新店の川崎野川店(2005/04/26:売場面積650.78坪)、新用賀店(2005/08/17:売場面積916.71坪)の2店が新規オープンしたことに加え、既存店売上高が108.6%となったことが大きかった。上場企業の食品スーパーマーケットで既存店売上高がプラスになる企業はまれであり、オーケーストアは非上場であるが、既存店が大幅なプラスで推移していることは注目に値する。

  また、営業利益、経常利益が大幅に伸びた要因も既存店の108.6%という数字にあり、既存店は売上がアップしても、新店のように固定費はかからず、変動費もわずかな増加であることから、粗利率を維持できれば営業利益、経常利益に大きく寄与するからである。その意味で、現在、上場企業の既存店が伸び悩んでいることは営業利益、経常利益の改善にも大きな影響があるといえよう。

  オーケーストアの中間決算の粗利は19.7%であり、昨年同時期が19.3%、前期通期が19.5%であるので、依然20%弱の低粗利政策がつづいている。にもかかわらず、営業利益率は4.6%であり、したがって経費比率は何と15.1%である。前期も15.1%、前期通期も15.2%であるので、経費比率は約15%で維持できる体制が定着したといえよう。経費比率が15.1%で収まる要因としては販売促進費が0.29%であることが大きく、これはオーケーストアの基本方針である高品質でEveryday Low Priceを徹底して推進したことによる。ちらしはなくとも、地域一番の低価格がちらし以上の効果に結びついたという結果である。また人件費率は、賞与、福利厚生費等を含めて45.7%でまわっており、けっして人件費を削っているわけではない。

  このようなマネジメント力の強さに加え、商品戦略としては、生鮮3品では特に青果部門を戦略商品として位置づけている。売上構成比が11.2%と鮮魚8.5%、精肉9.1%と比べ高く、しかも粗利率は19.9%と鮮魚25.4%、精肉22.2%と比べても低粗利率であり、青果を集客の戦略部門として位置づけていることがわかる。また、一般食品19.6%、菓子17.3%、消耗雑貨・ペット用品13.5%とグロサリー部門も青果と並ぶ戦略商品といえる。さらに、日配食品も売上構成比が約20%であり、粗利率も20.4%である。オーケーストアの強さはまさに青果、グロサリー、日配とPI値3大部門の低粗利率にささえられたEveryday Low Price政策にあるといえ、これが既存店の売上も押上げているといえよう。

  商品戦略的な課題として、惣菜の売上構成費が3.5%と、まだまだ小さく、現在伸び盛りのベイカリーを含め、惣菜部門の強化が当面の課題であろう。

  このようにオーケーストアの中間決算も順調に推移しているが、安定した数字が確保できるようになったのはここ数年のことである。過去5年間の売上経常利益の推移を見ると、売上は2001年(657億円)、2002年(723億円:110.1%)、2003年(792億円:109.6%)、2004年(876億円:110.6%)、2005年(1057億円:120.6%)と順調であるが、経常利益率は2001年(0.5%)、2002年(2.0%)、2003年(3.2%)、2004年(2.6%)、2005年(4.1%)と経常利益率がアップしたのは昨年であるからである。この背景は、業界でも有名な自動発注の仕組みが数年前から日配ではじまり、2005年にはグロサリー全般に広がり、現在では青果にまで広がっている。また、グロサリーはその延長として、店ごと棚ごとの自動棚割りの仕組みも開発中であり、このような発注に焦点を当てたしくみづくりが、粗利率、経費率の改善につながり、既存店の売上アップ、経常利益の改善につながっていったものといえよう。

  まさに、オーケーストアは日本のウォールマートともいえる経営数字、仕組みづくりに取組んでいる企業といえよう。本家本元のウォールマートは直近第3四半期の粗利は売上対比24.0%(累計24.0%)、一般販売管理費は18.6%(累計18.4%)、営業利益率は5.3%(累計5.6%)であるので、粗利率、経費比率ではすでに上回ったともいえる。今後のオーケーストアに注目したい。
 

January 4, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (5) | TrackBack (8)

January 03, 2006

全米No.1食品スーパーマーケット!クローガーの現状!

  アメリカの食品スーパーマーケットの売上No.1はクローガーである。2005/12/15に第3四半期の決算数字が発表されたが、売上は約140億ドル(昨対109.1%)、営業利益約4億ドル(昨対123.1%)、税引き後利益2億ドル弱(129.4%)と増収大幅増益だった。第3四半期累計では458億ドル(107.2%)で走っているので、今期は増収増益となろう。日本円にすると、年商約6兆円の食品スーパーマーケットである。

  ちなみに、2位以下はアルバートソンズ、セイフウェイ、アホールド、スーパーバリューがベスト5である。日本で人気のHE-BAT は全米の食品スーパーマーケットでは10番目ぐらいである。ただし、食品を扱っている小売業までランキングを広げると、何とNo.1はウォールーマートのスーパーセンターであり、約10兆円とダントツであるが、食品の売上構成比は約30%強であるので、食品だけで見ると、やはり、クローガーがNo.1といえよう。

  このようにクローガーの今期決算は増収大幅増益になりそうであるが、クローガーは、2004年度の決算はこの数年間ではじめて税引き後利益が1億ドルの赤字に転落した。過去4年間の売上、利益、税引き後利益の推移をみると売上564億ドル(104.9%) 537億ドル(103.9%)、 517億ドル(103.3%)、500億ドルと微増であった。税引き前利益は約2.9億ドル(37.7%)、7.7億ドル(39.0%)、19.7億ドル(115.3%)、17.1億ドルと年々減収がつづいていた。そして、税引き後利益は-1億ドル、3.1億ドル(25.5%)、12.3億ドル(118.2%)、10.4億ドルと昨年赤字に転落してしまった。その意味で、今期は、増収増益の見込みであり、若干回復の兆しがみえてきたというところか。

  さて、これにともないクローガーの株価は、現在12/30現在18.88ドルであり、ここ数日は20ドル前後で推移している。この5年間の株価の動きを見ると、2002年度の増収大幅増益の時は約25ドル強であったが、2003年度の増収大幅減益の状況になると株価が急降下し、12ドルまで落ち込んだ。その後、やや持ち直し、約18ドルまで上昇したが、2004年度決算が最終赤字となり、株価が15ドル弱まで落ち込んだ。そして、2005年度に入り、業績が回復基調となり、それを受けて株価も上昇2005/05当たりから上昇に転じ、2005/09には20ドルを越えた。そして、最近では20ドル近辺でもみあっている状況である。

  クローガーは1883年創立、オハイオ州のシンシナシティに本部を置く食品スーパーマーケットである。食品スーパーマーケットが2532店舗(売上構成比94%)、コンビニエンスストア795店舗、宝石店436店舗、合計3763店舗である。年商約6兆円、従業員数約30万人である。クローガーの強みは、3つの業態をバランスよく全米に展開しているところである。3つの業態とはコンビネーションストア(2245店舗)、マルチデパートメントストア(147店舗)、そして、プライスインパクトウエアハウスストア(140店舗)である。コンビネーションストアはフード&ドラックのクローガーはもちろん、クローガー傘下のラルフ、スミスなど約10数の店舗名で展開している。マルチデパートメントストアは文字通り、百貨店のことで、約15000坪に食品をはじめ、家具、電化製品等22万の商品を展開する業態である。この業態にはフレッドマイヤー、クローガーマーケットプレイス等がある。そして、プライスインパクトウエアハウスストアは対スーパーセンター対抗のディスカウント業態であり、フード4レス等として展開している。

  また、これら各店舗をささえる食品工場もグロサリー10工場、ベイカリー11工場、日配18工場、精肉3工場を全米に展開し、PBブランドとして、プイラベートセレクション、バナーブランド、FMVのgood、better、bestの3つのタイプを売場に投入している。特に、プイラベートセレクションは約700種類もあり、これらが粗利の改善に寄与しているという。

  クローガーの今後の最大の課題は対スーパーセンター戦略である。2004年度は全米で1020店舗のスーパーセンターと競合したという。そして、競合している全米33州のち17州でシェアを伸ばし、15州でシェアを落とし、1州は変わらずであったという。このようクローガーは現在、スーパーセンターと真っ向からぶつかっており、どう対応するかがクローガーに限らず全米の食品スーパーマーケット業界最大のテーマといえる。

January 3, 2006 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 02, 2006

食品スーパーマーケット!直近の株価情報!!

  2005/12/30の大納会で昨年の株式相場が終了し、2006/1/4の大発会から今年度の株式市場がスタートするが、大納会時点での食品スーパーマーケット約50社の状況をみると、この日(12/30)株価上昇率が最も高かった企業はレックスHDであり、6.69%であった。レックスHDは成城石井の持株会社であり、外食の牛角、コンビニのam/pmも傘下にある。6.69%は小売業全体でみても12位であり、しかも、この数日上昇率が高めで推移している。

  この日、それ以外に株価上昇率が高かった企業はアークランド(3.90%)、大黒天物産(3.73%)、マックスバリュ西日本(2.80%)、天満屋ストア(1.45%)、オオゼキ(1.31%)、ハローズ(1.24%)、マルヤ(1.04%)であり、これらの企業が1%以上上昇した企業である。また、5日平均の乖離率の上昇率の高い企業は、ハローズ(7.82%)、大黒天物産(7.08%)、マックスバリュ東北(6.91%)、マックスバリュ西日本(4.95%)、アークランド(3.52%)、バロー(3.19%)、イズミヤ(3.03%)が3%を越えた企業である。

  したがって、現在、投資家から注目を集めている企業はレックスHD、ハローズ、大黒天物産、マックスバリュ西日本、アークランドの5社といえる。特に、レックスHD、マックスバリュ西日本は12/30に年初来最高値を更新、ハローズは12/29に上場来最高値を更新している。レックスHD、ハローズについては本ブログで触れているので、ここでは特にマックスバリュ西日本に注目してみたい。

  12/15、マックスバリュ西日本から2006/2の第3四半期の業績が公表された。それによると、売上101.5%、営業利益134.0%、経常利益136.1%の増収大幅増益であり、しかも、通期予想も売上105.4%、営業利益134.6%、経常利益131.7%と売上も105%台と好決算が予想される状況であり、この第3四半期決算発表以降株価が急上昇している。営業利益が特に伸びている理由は粗利が23%から24%へと1ポイントの改善が大きいという。長短の借入金も減少傾向となっており、財務体質も改善されつつある。マックスバリュ西日本は兵庫県の売上構成比が50%を越え、ついで広島、山口が約20%、岡山が約7%と、兵庫県と中国地方にドミナント展開している食品スーパーマーケットである。現在、PBRは食品スーパーマーケット平均の約2倍であるが、PERが23.5倍と食品スーパーマーケット平均約30倍と比べ低めであることかから、今後の株価が注目される。

  一方、上記、株価上昇企業とは逆に、12/30に株価が下落した企業はライフコーポ(-2.84%)、ベルク(-2.09%)、九九プラス(-2.02%)、CFS(-2.00%)が2%以上下落、さらに、東武ストア(-1.60%)、アークス(-1.47%)、OLMPIC(-1.42%)、丸栄(-1.40%)、ヤマザワ(-1.34%)、ヤオコー(-1.21%)、ヨークベニマル(-1.03%)、カスミ(-1.01%)が1%以上下落した企業である。また、5日平均の乖離率で1%以上下落している企業は、CFS(-2.54%)、ライフコーポ(-2.84%)、ヨークベニマル(-1.89%)、PLANT(-1.81%)、アークス(-1.32%)、イズミ(-1.27%)、九九プラス(-1.18%)、原信(-1.10%)である。

  この中でもヨークベニマル、ライフコーポ、CFS、PLANT等が株価の下落がつづいている。特にPLANTは12/21の自民党からまちづくり3法見直し案が発表されて以降株価が下がり始めた。この法案は1万㎡以上の小売業の郊外への出店が規制されるため、現在のPLANT4以上のタイプの出店が難しくなる可能性があり、現在PLANTの主力業態であるPLANT5、PLANT6出店への影響は必至であり、このことを受けて株価が下がったものと思われる。

  1/4の大発会から今年度の株式相場がスタートするが、今年度も食品スーパーマーケット業界としては引き続き、スーパーセンター、NSCの大幅な新規出店が予想される。また、フォーマットが固まった企業は単独の食品スーパーマーケットの新規出店も増加傾向にあり、既存店の競合激化はますます進むこととなろう。今年は、食品スーパーマーケット業界としては、新店の出店戦略と既存店の活性化の双方のバランスが問われる年になるものと思う

January 2, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

January 01, 2006

食品スーパーマーケット! 2006年のキーワード!!

  あけましておめでとうございます。今年も「食品スーパーマーケット最新情報」のブログをよろしくお願いします。
 
  さて、新年最初のブログということで、今年の食品スーパーマーケットのキーワードをあげてみたい。今年のキーワードは次の5つである。NSC、都市型食品スーパーマーケット、5分、HD、客単価である。

  まず、NSCであるが、これはネバーフードショッピングセンターの略で、近隣型ショッピングセンターのことである。昨年は、ベイシアを先頭に、イオン、西友、PLANT、イズミヤ、オオクワ、バロー等がスーパーセンターを出店し、現在日本全国に約50店舗近くになった。今後とも、スーパーセンターの出店は続き、特に、今年から来年にかけてはスーパーセンターの本家本元のウォールマートが西友を通じての出店を計画しており、いずれ本格的な出店に踏み込むことが予想される。そのスーパーセンターに対抗する食品スーパーマーケットの戦略業態がNSCである。食品スーパーマーケットはスーパーセンターへ業態転換するのではなく、NSCとして出店してゆくことが更に加速されるものと思う。現在、すでに新規出店をNSCに絞った企業としてはヨークベニマル、ヤオコー等があり、NSCを既に出店した企業としてはカスミ、バロー、CFS、丸久、原信、エコス、平和堂、ユーストア、ハローズ等があり、今後、食品スーパーマーケットの成長戦略業態として各社がさらに参入するものと思う。その意味で、今年は、NSCの開発、そして出店が食品スーパーマーケットの最大のキーワードとなろう。

  次に都市型食品スーパーマーケットであるが、これは今年2006/01/20から始まる通常国会で「まちづくり3法」の改正案が提出される予定であるが、これが通ると1万㎡以上のSCは規制対象となると同時に、都市の再生を目指した、都市型小売業は優遇をうけることになる。したがって、今後の小売業は1万㎡以下の郊外型業態か都市型業態の2つに成長戦略がわかれ、都市型業態としての百貨店はもちろん、食品スーパーマーケットの都市型業態の開発がポイントとなろう。九九プラスの急成長を見るまでもなく、都市型食品スーパーマーケットには確実なニーズがあり、今後、食品スーパーマーケット各社が都市型食品スーパーマーケットの業態開発に取組むことが予想される。

  また、都市型食品スーパーマーケットと関連するキーワードとして5分がポイントとなろう。これは5分以内で買い物ができ、5分以内で食べられる商品という意味である。業界用語でいえば、ショートタイムショッピングとミールソリューションといってもよい。この2つを同時に満たす業態がまさに今年の食品スーパーマーケットのキーワードである。5分で買い物ができるようなレイアウトの開発、食生活に必要な重点商品が5分で籠に入る買い易い売場づくり、そして、食品スーパーマーケットの本質である素材の安心、安全、鮮度、おいしさはもちろんであるが、5分以内に食べられる惣菜はもちろん、調理済み等加工度の高い商品開発が決めてとなろう。

  4つ目はHDである。これはホールディングの略で、その象徴的な企業が7&Iホールディングスである。昨年は、イトーヨーカ堂がセブンイレブンを中核企業として持株会社を設立し、年末には西武・そごうグループのミレニアムとの合併の発表があった。今年はこの持株会社、すなわち、HD(ホールディング)が食品スーパーマーケット業界でのキーワードとなろう。すでに、アークスは北海道のHDであり、この春には新潟で原信・ナルスHDが誕生する。また、レックスHDは成城石井を合併することが決まった。これ以外にも各地域の有力食品スーパーマーケットがHDを設立したり、異業種のHDが食品スーパーマーケットを合併することが予想される。

  最後のキーワードは客単価である。これは客単価が今年春からはじまる知的資産経営報告書の根幹指標になり、上場企業では客単価の推移の公開が進むことがひとつである。ただ、それ以上に、昨年の食品スーパーマーケットの成長は新店にささえられており、ほとんどの企業で既存店はマイナス成長であった。その意味で今年は既存店の成長戦略も大きなテーマとなり、その成長戦略を描くためには既存店の客数を伸ばすことはもちろんであるが、顧客との関係の度合いをダイレクトに表す指標である客単価のアップがポイントとなる。また、HDのキーワードにも関連するが、食品スーパーマーケットにおける合併は客数をいっきに増やす最高の手段であるが、客数を増やした次のテーマは客単価をあげることであり、客数が一段落した企業は特に客単価アップが最大のテーマとなる。客単価は最終的には店舗全体の客単価アップとなるが、そのためには商品1品1品の客単価をいかにあげるかであり、客単価=PI値×平均単価が示すとおり、食品スーパーマーケットの基本である欠品、鮮度、価格、レイアウト、販促、そして、商品の付加価値アップ等が課題となる。その意味で、今年は商品1品1品の客単価アップがテーマとなろう。

  以上、5つが今年の食品スーパーマーケットを占うキーワードであるが、今年も食品スーパーマーケット業界は激動の年となろう。

January 1, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)