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March 17, 2006

セブンイレブンをPI値で切る!!

  セブンイレブンをPI値で切ると、どのように見えるかを可能な限り実際のデータで検証してみたい。まず、PI値を算出するには客数が大前提である。PI値=買上点数÷客数であるので、客数がわからなければ、PI値を算出することは不可能である。そこで、まず、セブンイレブンの客数を計算してみたい。

  セブンイレブンのホームページにはセブンイレブンまるわかり豆知識というコーナーがあり、その中のその4に「あなたは??/36億?」という項目がある。それによると、セブンイレブンの1日当りの平均客数は約1,000人であり、店舗数は約10,000店舗であり、1日の客数が約1,000万人、年間では何と約36億人の延べ客数となるという。恐らく、地球上でこれ以上の客数を誇る小売業はウォールマートぐらいであろう。もちろん、日本の小売業の中では最高の客数となろう。

  この瞬間にセブンイレブンの客単価は1円の重みが明確になる。仮に、ある商品のマーチャンダイジングを改善し、昨年よりも客単価を1円アップさせることができた場合は、年間36億円の売上アップになるという計算になる。もちろん、マーチャンダイジングが失敗して1円の客単価を下げた場合には年間36億円の損害を会社にもたらすことになり、マーチャンダイザーは毎日が真剣勝負であり、商品開発者は妥協がゆるされない状況であろう。セブンイレブンが伝統的に単品管理にこだわり、発注精度のアップにこだわるのはこんなところに答えがあるといえよう。

  さらに豆知識のその1を見てみると、セブンイレブンの大ヒット商品、おにぎりが紹介されている。セブンイレブンのおにぎりは年間10億個以上が売れるというから、大変なものである。PI値に換算すると、10億個÷36億人であるので、PI値は27.7%、約30%となる。おにぎりの平均単価は120円ぐらいであろうから、客単価はPI値30%×平均単価120円で36円となる。年間売上に換算すれば、36円×36億人であり、約1,300億円となる。おにぎりだけで年間1,300億円であり、大変な数字である。このおにぎりのPI値が1%改善できれば120円かける1%で1.2円、すなわち、年間1.2円×36億人で約40億円の売上アップとなる。PI値1%はおにぎりの重点商品の発注精度をあげ、欠品をなくし、鮮度を高められれば充分に可能な数字であろう。また商品開発により、PI値1%以上の新商品のおにぎりが投入できれば、その瞬間に、そのおにぎりは年間36億円の売上が読めることとなる。ここまで来ると、セブンイレブンにとっておにぎりは経営の根幹の商品といってもよく、経営資源を充分に投入してもその効果が期待できる商品であるといえよう。

  また、セブンイレブンのコーポレートアウトラインを見ると、おにぎりを含む米飯が年間16億9000万個、惣菜が6億4千万個、調理パンが3億6000万個、焼きたてパンが7億9000万個であるという。これをPI値換算すると、米飯はPI値46.9%、惣菜は17.7%、調理パンはPI値10%、焼きたてパンは21.9%となる。同様に客単価は米飯の平均単価が400円とすれば、187.6円、惣菜が平均単価300円とすれば53.1円、調理パンが平均単価150円とすれば15円、焼きたてパンが平均単価120円とすれば26.2円となる。また、これら、4つの商品群の合計は、PI値は46.9%+17.7%+10%+21.9%=96.5%であり、客単価は187.7円+53.1円+15円+26.2円=282円となる。セブンイレブン全体の年商は約2.5兆円であるので、客単価は約700円であり、この4つの商品の合計の構成比は282円÷700円で、約40%である。

  このようにセブンイレブンの公表資料と若干の推測を交えてPI値で切ってみると、セブンイレブンという小売業の本質がみえてくる。セブンイレブンとは年間36億人の顧客への商売であり、商品としてはおにぎりを頂点として、米飯(おにぎりを含む)、惣菜、パンを主力商品としている業態であることがわかる。また、商品開発と単品管理に徹底してこだわる理由も、客単価1円の重みがあまりにも大きいがゆえに、当然の帰結であることも理解できる。全店1万店舗を越えたセブンイレブンもPI値でみれば、通常の小売業と何らかわることのない、商品1品1品、顧客一人一人を丁寧に積み重ねた結果であることがわかる。

March 17, 2006 in PI値 |

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Comments

お久しぶりです。
ご指摘ありがとうございます。

早速、ブログを修正しました。

Posted by: PI研 鈴木 | Mar 19, 2006, 6:10:53 PM

ごぶさたしております。
尾道PIサポーター横山です。

その節は大変お世話になりましてありがとうございました。

ものすごい勢いのPIブログですね!いつも楽しみに読ませていただいています!

さて、以前にもセブンイレブンさんをPI値の切り口で視る(診る、観る)というテーマ展開に、”なるほど!”とうなったことを記憶しております!

今回は更に「1人1品1円」の客単価の重みというものを実感した次第です!ありがとうございます!

ところで5段落目の最後のくだりですが、4つの商品の合計の構成比は、282円÷700円で、約40%ではないでしょうか。
もしそうだとしたら、これまたすごいビジネスコンセプトですね!

お手数ですがご指導よろしくお願いいたします。

これからもPI旋風を期待しております!

感謝

Posted by: 尾道のPIサポーター横山 | Mar 19, 2006, 12:07:36 PM

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