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May 31, 2006

アオキスーパー、売上昨年対比110.9%と好調な数字で推移!

  愛知県に41店舗の食品スーパーマーケットを展開するアオキスーパーの数字が堅調に推移している。2006年2月期の決算は、売上高が726億円となり、昨年対比110.9%、営業利益117.4%(売上対比:2.85%)、経常利益118.6%(売上対比:2.91%)、当期利益102.1%(売上対比:1.26%)と増収増益であった。売上に関しては、昨年も107.0%、一昨年も106.2%と食品スーパーマーケット業界の中でも安定した成長を維持している。収益性もほぼ食品スーパーマーケット業界の平均2~3%と安定し、経常利益ベースで見る限り、5年間、増収総益を維持しており、上場食品スーパーマーケットの中でも成長性、収益性ともにバラスンのとれた経営であるといえる。

  株価も昨年の5月は800円であったが、現在、1,300円とほぼこの1年間右上がりにあがってきている。特に、ここ数日は株価が上昇しており、2月以降、若干、低迷していた株価もほぼ値をもどし、売買高も増え気味といえる。

  アオキスーパーの強さは、食品スーパーマーケット業界の中でも粗利率を低く抑え価格訴求を得意とする営業スタイルである。今期、2006年2月期の粗利率を見ると、20.1%であり、前期の19.6%比べると若干アップしているが、それでも食品スーパーマーケット業界平均の25%前後と比べるとかなり低目の粗利率といえる。したがって、経費比率も17.3%と食品スーパーマーケット業界の中でもかなり低い経費比率である。昨年が17.0%であるので若干上がっているが、荒利率も0.5ポイントアップしているので、営業利益は、2.6%から2.8%とアップした。この経費比率を低く抑えるマネジメントに支えられた低粗利率による価格戦略がアオキスーパーの強さの源泉といえよう。

  アオキスーパーの経費比率17.3%の中身であるが、広告宣伝が売上対比1.40%、人件費が賞与、福利厚生費等すべていれて、売上対比8.18%(粗利高対比で40.7%)、地代家賃が売上対比2.16%、水道交熱費が売上対比で1.37%と販促も、人件費も売上げ対比で見る限り、けっして低く抑えているわけではない。

  そして、もうひとつ、アオキスーパーの強さは、生鮮3品の中で、水産の構成比が18.6%と最も高く、青果14.8%、畜産13.4%に比べ、格段に高いことである。ここがアオキスーパーのもうひとつの強さのポイントである。デイリー、一般食品に関しては一緒に集計されているため、構成比はわからないが、粗利率からいってもこの2部門も価格訴求による強い部門といえよう。昨年対比では111.6%と全体の110.9%を上回っており、水産と並び重要な戦略部門といえよう。

  さらにもうひとつが愛知県の尾張地区を中心にしたドミナント戦略である。2006年2月期も新規出店を6月に富吉店、7月に碧南店、8月に大高店と3店舗を出店しており、昨年も新規3店舗と、ここ数年確実にドミナントを強化している。現在、名古屋市内に12店舗、尾張地域に22店舗、そして三河地域に7店舗と尾張地区を中心に出店し、今後ともこの地区でのドミナントを強化してゆくという。また、既存店の活性化にも力を入れており、特に、最近は積極的に大型化をはかっているという。昨年も大治店・甚目寺店・武豊店を改装オープンしており、新店と合わせ、6店舗が実質上、新規にオープンしたことになる。

  このようにアオキスーパーは食品スーパーマーケット業界の中でも自らの強みである経費比率17.3%のマネジメント力を武器に、生鮮、特に水産、デーリー・グロサリーを強化し、尾張地区を中心にドミナント展開を深め、高い成長性と堅実な収益性を確保している。食品スーパーマーケット業界でも今後注目企業の1社といえよう。

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May 31, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (1)

May 30, 2006

食品スーパーマーケット、売上ランキング2006!

  食品スーパーマーケットの2006年度の決算がほぼ出揃った。現在、食品スーパーマーケットの上場企業は50社であり、大半が2月、3月決算である。この時点でまだ決算が公表されてない企業は5月決算の大黒天物産、ドミー、マルヤストアと9月決算のマルキョー、PLANT、ダイイチの6社である。したがって、この6社の数字は予想であるが、残りの企業はすべて確定数字である。そこで、ここでは決算数字と予想数字から現時点での最新の売上高ランキングを見てみる。今回のランキングは食品スーパーマーケット単独、すなわち、純粋に食品スーパーマーケットの数字のみでのランキングである。ちなみに、約50社の単純平均売上高は約1,250億円である。食品スーパーマーケット業界も上場企業のみで平均とすると年間1,000億円を越える規模となり、日本経済を担う一大産業となったといえよう。

  上場食品スーパーマーケット売上高の平均は1,000億円を越えたが、トップクラスはどのくらいの売上高かというと、現在No.1の食品スーパーマーケットはライフコーポレーションであり、3,983億円とわずかに4,000億円を下回ったが、トップである。No.2は広島のイズミであり、3,627億円である。ライフコーポレーションとは300億円以上の差であるが、イズミは九州でのショッピングセンター、ゆめタウンが好調であり、今後、丸久との業務提携によりNSCにも力を入れてゆくので、今後とも成長が期待できよう。No.3は平和堂であり、3,436億円である。イズミと200億円の差、ライフコーポレーションとは約500億円の差である。平和堂はいよいよ中部地区への本格参入がはじまり、岐阜、愛知での展開の成否が今後の成長を決めるといえよう。

  No.4はイズミヤであり、3,301億円である。イズミヤは最近スーパーセンターを主力業態として新規出店を増やしており、これが軌道に乗れば、さらなる成長が期待できよう。No.5は四国、愛媛のフジであり、3,103億円である。フジは全87店舗のうち、57店舗が愛媛を中心にした四国での展開であるが、30店舗は広島、山口での展開であり、この後、瀬戸内海沿岸でどこまで新規出店ができるかが課題であろう。そして、No.6がマルエツの3,076億円である。ここまでのベスト6が年商3,000億円を越える企業であるが、残念ながらマルエツは今期95.3%とベスト6の中で唯一昨年対比を割っており、今後の成長戦略をどう描くかが課題である。

  No.7はヨークベニマルであり、2,974億円で、わすかに、3,000億円を下まわったが、今期は103.3%の成長であり、来期は確実に3,000億円を越えるものといえよう。No.8が東急ストアの2,547億円であり、No.9がオオクワの2,320億円、No.10が北海道のアークスであり、2,228億円、No.11がイオン九州の2,000億円であり、ここまでが年商2,000億円の食品スーパーマーケットである。

  ついで、No.12からNo.23までの食品スーパーマーケットが年商1,000億円以上であり、いなげや(1,766億円)、マックスバリュ西日本(1,755億円)、カスミ(1,744億円)、バロー(1,719億円)、ヤオコー(1,560億円)、ユーストア(1,484億円)、CFSコーポレーション(1,444億円)、タイヨー(1,328億円)、ポスフール(1,201億円)、サンエー(1,190億円)、ヤマナカ(1,106億円)、OLYMPIC(1,009億円)となる。

  ここまでの、1,000億円以上の23社で特徴は、2000億円以上の11社にはほとんど昨対割れがないが、2,000億円以下1,000億円以上の企業12社のうち8社が昨対割れである点である。2,000億円がひとつの分岐点であり、2,000億円を越えられるか否かが食品スーパーマーケットにとってクリティカルマスといってよさそうである。ただし、この中で、バロー、ヤオコー、サンエーは大きく売上を伸ばしており、今後有望な食品スーパーマーケットといえよう。

  1,000億円以下、500億円以上は、ランキング順に関西スーパーマーケット、マルキョウ、相鉄ローゼン、マックスバリュ東海、マックスバリュ東北、九九プラス、ベルク、マックスバリュ中部、原信ナルスホールディングス、ヤマザワ、PLANT、東武ストア、アオキスーパー、天満屋ストア、アークランドサカモト、マックスバリュ北海道、丸久、オオゼキ、ジョイスとなる。

  そして、500億円以下の食品スーパーマーケットの上場企業は北雄ラッキー、ハローズ、マルヤ、マルヨシセンター、大黒天物産、丸和、丸栄、カウボーイ、マツヤ、マツヤ、ドミー、ダイイチ、マルミヤストアとなる。以上が今年、2006年度の食品スーパーマーケット売上高ランキングである。

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May 30, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 29, 2006

青果市場、鮮度競争の時代へ!

  5/27の日経新聞の東京・首都圏経済版に「温度管理で鮮度競争」、「青果市場、設備刷新相次ぐ」、「場外業者台頭に危機感」という記事が載った。青果市場はここ最近経営環境が厳しくなっている。2009年には卸売の手数料の自由化が決まっており、それに向けて、これから3年の間には統廃合が必至であり、現実的に赤字経営の卸会社もけっしてすくなくないという。特に、最近では市場外流通も増え、以前は80%以上あった市場経由が、最近では大幅に低下し70%を切ったという。そして、その打開策として、産地から市場、店舗のバックヤード、売場、調理場までの低温管理の仕組みづくりに各市場が取り組み始めたという。

  日経新聞の記事では、具体的な事例として、埼玉県の熊谷市場、横浜南部市場、大田市場などを取り上げている。熊谷市場では昨年6月に低温青果センターを開業させたという。びっくりすることに販売量の70%を占める量販店向けの荷捌き場はそれまで常温のままであったという。熊谷は埼玉県の中でも酷暑の地区であり、これまで夏場は大変な状況であったと思われる。今回の低温センターの開業により、今後は10~12度に保たれるというので、量販店も一安心といえよう。

  横浜南部市場では今年3月、つい最近であるが、冷凍、冷蔵、常温の3温度帯を同時に管理できる横浜フレッシュセンターが開業したという。卸売会社や仲卸などが出資し、横浜ロジスティクス社を設立し、ここが15億円を投資して建設したという。しかも、24時間稼動の自動搬送倉庫も備えるというから、いきなり、最先端の鮮度管理の青果市場ができあがったといえる。一方、大田市場では東京青果が保冷機能の整った荷捌き施設を造り、量販店向けに出荷する仲卸業者に貸すという。これにより、現在の日量3,000トンの処理能力が4,000トンになるという。

  そして、日経新聞ではこれらの背景を物流革新を掲げる市場外の業者が青果市場に変革をもたらしていると解説している。特にその中でも、伊藤忠のケーアイフレッシュアクセスをあげ、いわゆる産地から量販店までのコールドチェーンを全国12箇所に拠点を築いたことにより、創業8年で、大手卸売業社に匹敵する規模の年商1,000億円になったという。実際、ケーアイフレッシュアクセスのホームページを見てみると、出資企業は伊藤忠33%、ケーアイフレッシュアクセス33%と伊藤忠が筆頭株主であるが、ドール16.5%、住友商事16.5%と出資しており、商社主導の卸売業といえよう。特に、ドールが出資していることによりバナナをはじめ、輸入品のウェートも今後ますます大きくなろう。ちなみに、最新の数字、2006年3月期では年商が1,500億円を越え、近々には上場も検討しているという。

  現在の青果市場は中小生産者と中小売業者を中心に、全国の都道府県単位で設立された物流システムである。一方、現在、小売業はチェーンストアの台頭により、年商1,000億円を越える企業が全国に出現しつつあり、今後、M&A等により、ますます寡占化の流れが明確である。したがって、今後ともこれまでの青果市場の仕組みが継続する保障はなく、、ケーアイフレッシュアクセスに限らず、今後、チェーンストアを主体とした新たな青果物の流通システムに取り組む企業は増えるものと思われる。

  今回の日経新聞の記事は青果市場に限らず、鮮魚、精肉、花、あらゆる生鮮市場がこの数年間で大きく変わる、流通全体の変革期に入ったといえる出来事といえよう。

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May 29, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 28, 2006

食品スーパーマーケット、先週の株価(20060526)

 連休明け以来下がり続けていた株価であったが、5/26、日経平均が反発した。この日、277.01円(1.77%)アップの15,970.76円で引けた。前日の欧米市場の上昇に加え、アジア市場の株価が堅調であったとのことで、この日の日本の市場にも買いが入ったという。連休前は17,000円を越えていた日経平均株価であったが、その後、先先週には16,000円を割り込み、先週は一時15,500円まで下がったが、この数日、先週の後半ぐらいから少し上がりはじめ、先週末には16,000円寸前まであがった。ただし、小売業界全体は東証一部で見る限り、騰落率が全33業種中30位の0.66%であり、厳しい株価が連休後も続いているといえる。

  小売業界の上場企業は現在、約400社であり、その内、約50社が食品スーパーマーケットである。この日、食品スーパーマーケットでNo.1の上昇率の企業は九九プラスであった。前日比8,000円(4.65%)高の180,000円で引けた。九九プラスは今年のはじめから株価は下がり基調で推移し、先先週までは株価が下がり続け、12,000円台まで下げていた。しかし、先週に入り、株価が反発し、5/22、16,000円といっきにあがり、その後徐々に値をあげ、5/26は18,000円となった。先週はまちづくり3法のひとつ都市計画法の法案も成立し、中心市街地の活性化の中心企業となる可能性への期待と、ここのところ青果の相場高が続き、100円の値頃感が見直され、客数増につながるのではという期待からの買いといえよう。

  食品スーパーマーケットNo.2の株価上昇率は北海道のアークスである。70円(4.53%)高の1,615円で引けた。アークスも連休明け、株価を下げ、一時1,500円付近まで下げたが、先週に入り、株価が上がりはじめ、5/24、5/25、5/26と3日間株価が上昇し、特に5/26は大きく株価が上昇した。特に5/26はアークスの2006年2月期の有価証券報告書も公表され、売上、当期利益ともに約110%の増収増益の好決算であったため、買いがより入ったものといえよう。

  そして、食品スーパーマーケットNo.3は山口の丸久である。39円(3.90%)高の1,039円で引けた。丸久は3月末は750円前後の株価が連休明けまで一本調子に株価が上昇し、一時、1,200円まで株価をあげ、食品スーパーマーケット業界の中でも注目の企業であった。しかし、先先週から少し株価が下がりはじめ、1,000円前後でもみ合っていた。そして、先週に入ると少し、株価が持ち直し、先週後半には株価が少し上昇に転じ、5/26、1,039円となった。丸久の業績は2006年2月期、売上105%、営業利益113.5%、経常利益121.3%、当期利益122.1%と絶好調であり、来期の予想も売上103.8%、経常利益105.6%と健全な成長が期待される。

  食品スーパーマーケット、No.4はマルヤ、27円(3.50%)高の797円、No.5がマツヤ、13円(2.28%)高の583円であった。No.6はフジ、34円(1.87%)高の1,852円、No.7がユーストア16円(1.75%)高の928円、No.8が天満屋ストア13円(1.22%)高の1,075円、No.9がカスミの9円(1.17%)高の778円、そして、No.10がイズミヤの10円(1.08%)高の933円だった。以上がベスト10であるが、総じて、株価がここ最近上がっている企業ではなく、5/26のみ買いが入り、株価を上げた企業である。

  上記以外の食品スーパーマーケットで特徴的な株価であった企業はバローである。バローの株価はこの日-145円(-5.24%)と下げ率が下位の方となる2,620円であった。しかし、バローの株価は5月の初めの2,300円前後から現在までほぼ上昇傾向にあり、この日は下げたが、前日の5/25は年初来最高値を更新している。食品スーパーマーケット業界全体が連休明け以降にぶい動きであるが、バローの動きには今後とも注目といえよう。

  ちなみに、まちづくり3法の成立で最も影響を受ける可能性の高いPLANTは-6円(-0.69%)と900円を割り、855円となり、年初来最安値を更新した。また、イオンはこの日40円(1.59%)高の2,545円であったが、4月は3,000円であった株価の下げが4月、5月と止まらず、連休明けも下げ続け、5/24には年初来最安値となる2,470円をつけた。現在2,500円前後でもみ合っているが厳しい株価である。

  このように先週の日経平均は反発し上昇したが、小売業、とりわけ、食品スーパーマーケット業界の株価はまだまだ上昇基調にはほど遠く、一部の企業を除き、厳しい株価がしばらく続きそうである。

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May 28, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 27, 2006

レシート分析と顧客指向

  客単価3D分析に本格的に取り組みはじめて数ケ月が過ぎた。最近では客単価3Dの講演、ブログ、まぐまぐをはじめWeb等への執筆、そして、客単価3D分析の導入を検討する企業への説明等の機会が増えた。その中でよく「通常の分析と何が違うの?」という質問を受ける。そこで、改めて、客単価3D分析の他の分析手法との根本的な違いを明確にしてみたい。

  結論からいうと、客単価3D分析が他の分析手法と決定的に違うのは、顧客指向の純度が違うという点である。顧客指向の純度とは、どれだけ顧客の声に忠実に分析しているかという度合いである。

  では、なぜ、純度が違うのか。それは、分析の出発点、土台が違うからである。石油にたとえると、原油を使うか、重油を使うか、ガソリンを使うかという違いである。ウィスキーにたとえると、水割りか、オンザロックか、ストレートかの違いといえる。当然、小売業の経営理念は顧客指向、Customer is always right!であり、どれだけ顧客指向を目指した経営ができるかが最大のポイントであり、決定的な差別化となる。そして、そのためには日々発生する販売データをどのように分析するかであるが、実は、その前提は、その分析すべきデータそのものの純度にある。純度が高いとは、分析に用いるデータがどれだけ濃く顧客の声を反映しているかである。

  一般的には小売業の販売データも顧客指向を前提とした場合、純度を3つに分けることができる。ひとつは金額に着目した売上金額データであり、2つ目は販売数量に着目したPI値データであり、3つ目は購入顧客に着目した客数PI値データである。この3つは顧客指向の純度が全く違う。どのくらい違うかというと、売れ筋(顧客の欲しい商品)をそれぞれのデータで分析してみれば一目瞭然である。

  ひとつめの売上金額データで売れ筋を見た場合、顧客の購買状況がほとんど見えないため、たとえば、1,000円の売上金額の商品が2つあった場合、どちらが売れ筋かがつかめない。これがPI値データで見ると、同じ1,000円の商品が100円のものが10個、200円のものが5個という違いであれば、売上金額のデータでは区別がつかなかったが、その店舗の来店客数が仮に1,000人の場合、それぞれ、PI値=1%(10個÷1,000人)、PI値=0.5%(5個÷1,000人)となり、より顧客一人当りの購入数量、すなわちPI値の高い10個の方が売れ筋と判断できる。

  しかし、この場合でも、5/23の本ブログでも触れたように、購入顧客数に着目した場合はどうなるか。たとえば、10個の中身が1人の顧客が10個買っていた場合と、5個の中身は5人の顧客が1個づつ買っていた場合では、同じ来店客が1,000人の店舗の場合は、顧客購入率、すなわち、客数PI値=0.1%(1人÷1,000人)、客数PI値=0.5%(5人÷1,000人)となり、5個の方が実は顧客購入率、客数PI値が高く、より顧客指向の強い商品といえ、こちらを売れ筋と見るべきである。

  このように、商品を分析する場合は、どのデータをもとに判断するかが極めて重要な問題である。顧客指向という観点から見た場合、これまで述べたように3つの純度があり、ひとつめ、ふたつめまでは通常のPOSから上がってくる販売データで分析ができる。しかし、3つめの購入顧客に視点をおいたデータ、客数PI値はレシート分析のみから算出される極めて顧客指向の純度の高いデータであり、レシート分析を土台としない限り得られない貴重なデータでもある。
 
 このように、よい分析をするためには、分析の前提となる純度の高いデータが必要といえる。

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May 27, 2006 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 26, 2006

セブンイレブン、第6次総合情報システムの概要が明らかに!

  5/25、セブンイレブンの第6次総合情報システムの概要が明らかになった。5/19に本ブログでも取り上げた独自の電子マネー、nanacoの公表があったばかりであり、流通業界にとっては2週連続のセブンイレブンのビックニュースである。これを受けて、5/25の7&Iホールディングスの株価が急騰した。午後2時までは4,000円前後で推移していた株価が一時は4,420円まで跳ね上がった。その後、徐々に株価は落ち着き、最終的には4150円、前日比50円高(+2.1%)で終えたが、この日の売買高は通常の約4倍の1300万株を超え、久しぶりの大商いであった。

  今回明らかになったセブンイレブンの第6次総合情報システムの総投資額は約500億円であり、今月、5月末より開始される。システムの導入終了は2007年3月の予定であり、約1年後にはこれまでのシステムが一新され、世界でも類例を見ない最新の情報システムになるという。

  その最大の特徴は、ハードウエェアの性能が格段に向上するだけでなく、光ファイバーによるネットワークの構築と無線LANによる情報の活用が可能となることであるという。これにより、セブンイレブンの最大の特徴である単品管理が、情報収集からはじまり、発注・検証に至るまでの一連の流れがシームレスにできあがるという。具体的にはこれまで、ストアコントローラーでは営業催事カレンダーと商品情報パッケージとが連動していなかった点、GOT(発注端末)では商品情報の参照ができなかった点が解消され、様々な情報を発注や売場づくりにいかせるようになるという。

  また、仮説検証を支援する仕組みとしては、天候、催事、CM、キャンペーン、重点商品、営業計画、自店メモ等を参照、入力が可能となるだけでなく、商品情報とリンクし、仮説検証がシームレスになるという。天候情報に関しては、従来は6時間毎の更新であった内容が3時間毎の更新となり、しかも実況、予報天気図が参照でき、レーダー画像、台風情報のリアルタイムの参照も可能になるという。さらに、商品画像を使用してのちらしの作成も容易となり、御用聞きや予約活動、クローバー活動(ポスティング等)もし易くなるという。

  そして、もう一点、レシートデータの活用が今回のシステムにより可能となり、天候、催事、背景情報を加味した因果分析、相関分析、バスケット分析等ができ、販売支援に活用するだけでなく、商品開発にも活かすという。また、レシートそのものも販促として活用できるようになり、裏側に割引クーポン等を刷り、新たな販促手法が可能となるという。

  ちなみにハードウェアの性能が現状とどのくらいアップするかというと、まず、ネットワーク環境は、従来がISDN回線、衛星回線、IP専用回線の3系統であったものが光ファイバーに統合される。そして、これにより、セブンイレブン全店のストアコントローラー、POSターミナル約10万端末のプログラムが一元管理され、自動更新が可能となるという。POSデータの集信は30分間隔の定期集信となり、従来の1日3日から大幅にスピードアップされる。同様に配信も15,000店舗に10分と、従来の3倍の速度になるという。

  このように今回の第6次総合情報システムの構築により、セブンイレブンは流通小売業としては1年後には店舗で発生する大容量のデータを日本最速の速さで集信し、店舗で必要なデータを瞬時に配信し、しかも、それらを活用したシームレスな単品管理にもとづく仮説検証が可能な企業になるといえる。流通業界もいよいよ本格的な情報システム活用の時代に突入するといえる。また、これを機に、流通業界だけでなく、日本全体がこの数年でいっきに光ファイバーによる世界最先端のネットワークの時代に入るといえよう。

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May 26, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (1) | TrackBack (1)

May 25, 2006

まちづくり3法の1つ、都市計画法改正法案が可決!

  5/24、まちづくり3法のひとつ都市計画法の改正法案(都市の秩序ある整備を図るための都市計画法等の一部を改正する法律案)が参議院本会議で全会一致で可決され、成立した。まちづくり3法は流通業界注目の法案であり、今回可決、成立した都市計画法に加え、中心市街地活性化法、大規模小売店舗立地法の3つを総称した法案のことである。今回の第164回国会には、内閣から都市計画法と中心市街地活性化法の2つが提出され、大規模店舗立地法の提出は見送られた。今回審議された2つの法案の内、特に流通業界の出店戦略にかかわる法案が可決成立したとにより、今後の流通企業各社の出店戦略の見直しが急務となった。また、もう一方の、中心市街地活性化法も早ければ今週中、遅くとも来週には可決成立の見通しである。

  今回の第164回国会は会期が1月20日から6月18日までの150日であり、本法案以外にも教育基本法の改正案、共謀罪の審議など重要法案が目白押しである。このような中で今回可決、成立した都市計画法の改正案も5/10に衆議院国土交通委員会に付託され、5/11から審議に入り、5/16、5/18、5/23の3回の審議を経て、5/23、国土交通委員会で可決、翌5/24、参議院本会議で可決されるという約2週間のスピード審議であった。

  一方、同じく5/10に参議院経済産業委員会に付託された中心市街地活性化法は5/16から審議がはじまり、5/18には参議院国土交通委員で審議している都市計画法の改正案との連合審査会も開かれ、まちづくり3法という観点から2つの法案を同時に審議した。その後、5/23には日本チェーンストア協会会長の佐々木孝治氏(ユニー㈱代表取締役社長)、熊本市長、幸山政史氏(5/10、イオンの開発計画を不許可にし、話題となった)等を参考人として招き、質疑応答を行った。早ければ次回の委員会で可決されるか、遅くとも、その次の委員会では可決されるものと思う。

  今回、参議院本会議で可決、成立した都市計画法改正案は、法案の施行は来年末となる予定であり、約1年半の猶予があるが、つい最近の熊本市、福島市の法案先取の事例等もあり、法案が成立した現在、実質上、今後、大型店の郊外への出店は大きな規制がかかるものといえよう。具体的には、1万㎡(約3000坪)以上の大型店が規制対象となり、これまでのようにほぼ自由な出店は不可能となり、商業地域、近隣商業地域、準工業地域の三用途地域に出店が縮小されることとなる。さらに空白地、農地への出店も制限が加わり、実質上、法律施行後は今後の大型店の出店は凍結せざるをえないといえよう。

  したがって、今後、流通業界がとるべき出店戦略は1万㎡以下の業態での郊外への出店か、逆に、都心部への小型店の出店となり、今後少なくとも5年間はこれまでの10年間とは全く違った出店戦略を各社検討せざるをえなくなった。

  食品スーパーマーケット業界にとっては、出店戦略の柱はスーパーセンター、NSC(近隣型ショッピングセンター)、食品スーパーマーケットであり、いずれも1万㎡内での出店が可能であり、むしろ、競争が一層激しくなることが予想される。7&Iホールディングスがヨークベニマルを完全子会社化する理由も、ここにあるといえ、今後、GMSから食品スーパーマーケットの出店に一層経営資源を投入し、さらなるM&Aも充分に考えられる。

  今後、今回の都市計画の改正案、近々に可決される中心市街地活性化法案により、食品スーパーマーケット業界では、一層、出店競争、M&Aが進み、むしろ、ますます競争の厳しい環境が続くものと思う。

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May 25, 2006 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 24, 2006

食品スーパーマーケット売上速報!2006年4月度!

  食品スーパーマーケット2006年4月度の売上速報をまとめた。食品スーパーマーケットは約50社が上場しており、そのうち約20社が毎月売上速報を公表している。店舗数は約2000店舗であり、食品スーパーマーケット業界全体の傾向をほぼ示しているといえよう。4月度は全体としては、110%と好調といえる。既存店も99%と昨年対比にあとわずかであり、昨対100%を越えた企業も6社と、ここ最近では最も高い数値である。客数、客単価まで公表している企業は半数の約10社であるが、全体では特に客数が117.1%と大きく伸びているのが特徴である。これは依然として新店開発が積極的であることを示しているといえよう。残念ながら既存店は99.0%と若干昨年を下回っている。
  
  さて、今月度の売上伸び率No.1は大黒天物産であり、140.2%である。既存店は99.8%と僅かに100%を切っているが、好調を維持している。客数に関しては143.0%、既存店も100.0%と大きな伸びであり、客単価については97.4%、既存店が100.1%と、既存店の客単価が100%を越えた。No.2はPLANTであり、131.4%である。新店が順調にオープンし、客数は132.9%と高いが、既存店が96.1%、客数97.2%、客単価98.9%と客数、客単価がダウンした。3月度は既存店も100%を越えていたので、ここにきて、既存店の動向が気になるところだ。No.3は九九プラスであり、129.5%と依然として高い伸び率である。しかし、PLANT同様、既存店が94.0%と大きく落ち込んでいる。今年に入って最も低い伸び率である。5/23の日経でも報道されていたように、今期は新規出店を大幅に減らし、既存店の活性化に注力するというが、今後、既存店の活性化が最大の課題といえよう。

  そして、No.4はマックスバリュ東海であり、120.4%である。マックスバリュ東海は既存店も好調であり、103.9%である。客数も119.8%、既存店も103.8%と好調であり、しかも客単価100.5%、既存店100.1%とすべての数字で昨年対比100%を越えた。特に客単価については、PI値が106.3%、既存店104.3%と大きく改善したのが大きい。残念ながら、平均単価は94.5%、既存店95.9%と約5%ダウンしているのが気になるが、全体としては好調な数字である。ここまでが、昨年対比120%以上の企業である。

  ついで、約110%伸びた企業の中で、最も高い伸び率を示したのがNo.5のヤオコーである。ヤオコーは昨年対比114.2%、既存店も101.3%、しかも、客数、客単価、PI値、平均単価ともに全店、既存店すべて100%をクリアーしており、パーフェクトな数字である。今月度の企業の中では最もバランスのよい数字である。特に、新店の出店が順調であり、今後も好調な数字が続くものと思う。No.6はバローであり、売上112.8%、既存店も103.7%で好調である。既存店の客数、客単価ともに100.3%、103.6%と特に客単価が伸びており、安定した数字である。No.7はオオゼキであり、売上112.3%、既存店が97.2%とやや昨年を下回っている。今期は新店が好調であり、客数は118.1%と大きく伸ばしたが、既存店の客数、客単価ともに98.4%、98.7%と昨年を下回っており、既存店の活性化が当面の課題といえる。No.8はハローズであり、売上111.7%であるが既存店が98.9%と若干、昨年を下回った。No.9はアークランドサカモトであり、売上109.2%、既存店は95.1%と厳しい数字である。

  そしてNo.10はヤマザワであり、売上108.7%、既存店105.5%と既存店の伸びが全企業の中で最も高い。特に客数が全店108.5%、既存店104.2%とよく伸び、客単価も全店は99.3%と若干昨年を下回ったが、既存店は100.4%とクリアーしており、今回の全企業の中ではマックスバリュ東海、ヤオコーにつぎ、既存店も好調な数字である。

  上記以外は伸び率が低かった企業であるが、No.11のヨークベニマルが苦戦気味である。売上は102.8%であるが、既存店が94.9%であり、客数、客単価ともに昨年を下回った。No.12はマックスバリュ西日本102.1%、No.13はダイイチ101.9%、No.14はマルエツ101.5%、No.15はマックスバリュ北海道100.2%と、ここまでが100%以上の企業である。

  残念ながら100%を切った企業は98.2%のCFSコーポレーション、97.5%のエコス、96.7%のトーホー、96.2%いなげやと続く。いずれも客数、客単価ともに厳しい状況であり、まず、総じて新店戦略がうまく回っていないといえる。

  このように、全体としては110%近い数字で動いており、既存店の数字も回復基調にあるといえ、食品スーパーマーケット全体としては好調な数字が続いているといえよう。特に、マックスバリュ東海、ヤオコー、ヤマザワは新店戦略と既存店の活性化がバランスよく回っており、今後とも安定した成長が期待できよう。

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May 24, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (1) | TrackBack (0)

May 23, 2006

売れ筋って何だろう!

  最近、私のホームページに掲載したものですが、本日、改めて再認識する機会があったので、多少、加筆修正して掲載します。

  売れ筋って何だろう。これが実は奥が深い。たとえば、次のような商品があった場合、どちらが売れ筋だと思いますか。
   A:10個売れている商品
   B:10個売れている商品
 通常、このA、Bはどちらも10個売れているので、どちらが売れ筋かわかりません。では、この2つから、売れ筋を見極める方法はないのでしょうか。

 それが、あるのです。たったひとつだけ。どのような方法かというと、売上数量ではなく、顧客の数に着目するのです。
   Aは10個売れたが、いったい何人の顧客が買ったのか。
   Bも10個売れたが、はたして何人の顧客が買ったかを調べるのです。
 実際、調べてみたら、A、Bの顧客の数が次のような結果になったとします。すなわち、
   A:10個売れている商品⇒10人の顧客が1個づつ買っている商品
   B:10個売れている商品⇒1人の顧客が10個買った商品
 この場合、どちらを売れ筋と考えたらよいでしょうか。Bは1人の顧客からしか買われていませんが、Aは10人の顧客が買っています。当然、Aの方が売れ筋と考えられます。なぜなら、Aの方がより多くの顧客に買われているからです。

  先の例では、売れ筋を、はじめは単に売上数量だけでみていただけでした。しかし、顧客の数がわかってからは、今度は売れ筋を顧客の数でみて判断したのです。すなわち、売れ筋とは売上数量ではなく、顧客の数でみることがポイントだということです。売れ筋とは実は見方、考え方によって変わるのです。
では、もうひとつ、いっしょに考えてみましょう。
   C: 5個売れている商品
   D:10個売れている商品
 この場合はどうでしょうか。当然、Dの方が売れ筋だと誰もが思うと思います。でも、先ほどと同様、Cは5人の顧客が1個づつ買った商品で、Dは1人の顧客が10個買った商品であった場合はどうでしょうか。
   C: 5個売れている商品⇒5人の顧客が1個づつ買っている商品
   D:10個売れている商品⇒1人の顧客が10個買った商品
 それでも、10個売れた、Dの方が売れ筋だといえるでしょうか。顧客の数からいうとCの方がDの5倍で、Dはたった1人です。さあ、どちらが売れ筋でしょうか。顧客の数からみればCの方が圧倒的な売れ筋です。すなわち、
   ① 売れ筋とは売上数量からみるか
   ② 顧客の数からみるか
 この2通りの見方があるということです。そして、どちらが物事の本質に近いか。これはより数が売れることでしょうか。そうではないはずです。より顧客の数が多いことの方が売れ筋といえると思います。

  ここがポイントです。売れ筋の定義が変わったのです。当初は売れ筋を売上数量からみていたのですが、顧客の数が分ったとたんに、売れ筋を顧客の数でみるようになったのです。このように、売れ筋とは本来、顧客の数でみるべきものであり、顧客の数で売れ筋をみたときに、はじめて物事の本質がつかめるのです。

  これが客単価3D分析(レシート分析)の本質です。客単価3D分析で商品を分析するとこれまでの世界とは全く違った世界がみえるのです。そして、その世界こそが真の姿だったと改めて理解できるものと思います。

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May 22, 2006

食品衛生法、残留農薬規制、この5/29からスタート!

  5/20の日経新聞の夕刊に「スーパー、食の安全強化」、「残留農薬29日から新規制」、「自主検査や農家と連携」という記事が載った。これは5/29から、農産物などに対する残留農薬の規制が強化されることになり、食品スーパーマーケット各社がその取組みに入ったという記事である。実際の取締りについては、保健所などが抜き打ち検査を行い、残留農薬を検査するという。そして、その結果、残留農薬が基準値を超えた場合には、原則、販売禁止であり、生産や輸入、加工、使用、調理、販売した業者名が公表されるという。食品スーパーマーケットにとっては、信用問題に発展しかねず、しっかりした対応が求められることになる。

  今回の食品衛生法の規制は、平成15年5月に食品衛生法等の一部を改正する法律によって改正された内容を受け、いわゆるポジティブリスト制度導入を平成18年5月末までに導入するということで、昨年11月に交付された法律が施行される。ポジティブリストとは残留を認めるもののみを示すことであり、逆に残留を認めない場合はネガティブリストとなる。今回は799の農薬がポジティブリストに載っており、これに載らない農薬に関しては一律0.01ppm以下となるという。また、これとは別に厚生労働大臣が指定する65の物質については例外扱いとなる。したがって、ポジティブリストに載った799の農薬にそれぞれの基準値以下、それ以外は0.01ppm以下という明確な基準で、これを越えたことが判明した商品は販売禁止、かつ、関係業者名の公表という厳しい措置をとり、食の安全の確保を国としてはかってゆくという。

  これを受け、日経では食品スーパーマーケット関係各社に取材をしている。特に、CGCジャパンは国内の取引先農家との間で使用する農薬を制限する取り決めを結んだという。具体的には、今回のポジティブリストの799の農薬以外は使わず、CGCジャパン側が要請すれば農薬の使用履歴を開示するという内容だという。また、イオンははやくから低農薬野菜には力を入れており、特にPBであるグリーンアイの生産者に対し、説明会を開いたという。7&Iホールディングスも農産物の産地や加工食品工場に足を運び、確認作業に入っているという。今回の制度は海外からの輸入した農産物、加工食品も対象となるため、生協も中国に仕入れ担当者を派遣し、農薬の使用時期や回数などの栽培履歴をチェックするという。

  では、ポジティブリストに載っている残留農薬の基準とはどのようなものか一例を見てみたい。これについては財団法人日本食品化学研究振興財団のホームーページに詳しいが、たとえばトマトを見ると関係残留農薬が数百はある。それぞれの農薬ひとつひとつに基準値が決まっている。BHCについては0.2ppm、カルボスルファンについては1ppm、ワルファリンについては0.001ppmというようにである。また、ウメについても300種類以上の残留農薬基準があり、アクリナトリンは2ppm、シロマジンは0.05ppmというように細かく残留基準値が決まっている。食品に関しては米からはじまり、はくさい、キャベツなどの野菜、いちご、みかんなどの果物、コーヒー豆など加工食品200弱の分類になっている。これは、縦軸に残留農薬799、横軸に食品品種200弱のマトリックスできめ細かく残留農薬基準が決められているということでもある。

  このように、5/29の食品衛生法の施行に向け、食品スーパーマーケット各社は野菜、果物はもちろん、加工食品の一部についても残留農薬の確認作業を行い、安心で安全な食品の販売に向けて取り組みはじめたといえ、今後、安心、安全はますます重要なテーマとなろう。

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May 22, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 21, 2006

クイーンズ伊勢丹、営業利益ベースで増収増益!

  5/8、クイーンズ伊勢丹の決算が公表された。クイーンズ伊勢丹は伊勢丹の100%子会社であるため、伊勢丹の連結決算として、その数字が公表される。伊勢丹には連結対象の企業が30社以上あるが、その中でも岩田屋につぎ、3番目の売上貢献度の子会社である。伊勢丹の売上は約4,500億円であるが、その1割強にあたる480億円の売上をクイーンズ伊勢丹が占め、伊勢丹グループの中では中核企業である。今期の売上であるが480.39億円(昨年対比102.3%)、営業利益3.59億円(133.4%:売上対比0.74%)、経常利益3.52億円(134.8%:売上対比0.73%)、当期利益-2.05億円であった。

  残念ながら当期利益はマイナスであったが、営業、経常ベースでは増収増益であり、営業ベースでは売上、収益ともに昨年対比を上回った。ただし、営業利益は売上対比では1%をきっており、食品スーパーマーケット業界の平均2~3%と比べると収益性は高いとはいえない。クイーンズ伊勢丹はポイントカード戦略を武器に、顧客サービスに力を入れ、商品面ではデリカという粗利の高い高収益部門を最強化部門としているが、これらの強みが収益性に直接結びついているとはいえず、今後の課題といえよう。来期予想は新店が今年11月に横浜に1,000坪、年商45億円の目標でオープンする予定であり、増収にはなるが、増益になるかどうかは微妙な状況という。

  クイーンズ伊勢丹は現在17店舗を東京(13)、埼玉(3)、千葉(1)に展開しており、1店舗当りの平均年商は28.2億円と売上規模は通常の食品スーパーマーケットと比べても極めて高く、同じ、首都圏で展開しているオオゼキに匹敵する年商である。その中でも、ベスト5が仙川店39.1億円(昨対98.8%)、笹塚店38.4億円(97.3%)、錦糸町店34.2億円(98.3%)、小石川店34.0億円(101.8%)、杉並桃井店28.4億円(321.3%)である。残念ながら、ベスト3の既存店の売上が昨対を割っており、既存店は厳しい状況といえる。クイーンズ伊勢丹はここ数年、毎年1店舗から2店舗を出店しており、2005年度は11月に白金高輪店を、2004年度は12月に杉並桃井店を、3月には品川店を、2003年度は7月に本八幡店をオープンしており、この新店により増収をつづけている状況といえる。

  さて、クイーンズ伊勢丹No.1の売上を誇る仙川店であるが1999年10月にオープンした店舗であり、今年7年目を迎える店舗である。売場面積は約700坪であり、1階を食品、2階をドラック、100円ショップとした2層タイプの店舗である。実質上、都心型NSC(近隣型ショッピングセンター)といってもよい業種構成であり、立地も仙川駅のほぼまん前という好立地である。レイアウトもきれいなワンウェイコントロールであり、壁面は青果、鮮魚、精肉、そして最終壁面でデリカとなり、しかも、和洋日配をデリカ、加工肉、菓子、飲料等と融合させ、素材と加工度の高い商品とを分離したゾーン展開となっており、都市型の食生活にあったレイアウトである。また、インストアベイカリーと酒をレジ両サイドに配置し、ショップ化しており、特に、インストアベイカリーは2階へ上がるエスカレーターのそばにあり、ついで買いにもよい場所である。クイーンズ伊勢丹の中でもNo.1の売上である工夫が随所に見られる。

  残念ながら、クイーンズ伊勢丹の店舗はこの仙川店のようにNSCタイプかつ都心型の700坪を確保できる店舗は少ない。No.2の笹塚店、希望が丘店、石神井公園店が仙川店に近いレイアウトであるが、その他の店舗は都心立地であるがゆえの、1階、2階層、地下、縦長、横長、数ケ所のゾーン展開となる出店を余儀なくされ、標準的なレイアウトがなかなかつくれないのが現状といえる。今後、この笹塚店タイプの標準店舗をどれだけ多店舗展開できるかが今後の課題といえよう。

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May 21, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 20, 2006

7&I電子マネーに本格参入、postポイントカードの時代へ!

  5/19の日経新聞の一面に「電子マネーに共通端末」、「セブン&アイ、来年秋メド全規格対応」、「スイカなどと提携交渉」との記事が大きく掲載された。この内容は同日、7&Iホールディングスのホームページにも詳細が掲載された。それによると、2007年春より発行する、非接触型ICチップを搭載した独自電子マネーのネーミングがnanacoと決まったという。また、セブンイレブン11,000店舗を顧客に利便性をもたらすプラットフォームと位置づけ、nanacoだけではなく、複数の電子マネーが利用できる、世界ではじめてのマルチリーダーライターを、この秋からゼブンイレブン全店に導入する新型POSに搭載するということである。初年度のnanaco発行枚数は1000万枚を予定しているという。

  このプリペイド方式の電子マネー、nanacoの開発フレーズは2つに分かれており、第1フレーズは2007年春からセブンイレブンの店舗から発行を開始するという。そして、第2フレーズでは2007年度中にイトーヨーカ堂、デニーズ等順次グループで活用できるようにするという。さらにJCBと組み、JCBの加盟店約10,000店舗で活用できるようにするという。また、ポイントについてはセブンイレブンをはじめ7&Iホールディングス各グループで使用できるのはもちろん、グループ外の企業とも使用できるようになるよう交渉をはじめたという。

  ちなみにnanakoの名前は7&Iホールディングスの7をイメージし、7日間、毎日使え、7つの業態で使えるなどの意味を込めたネーミングだという。また、キャラクターはキリンのナナコになる予定で、キリンの長い首のイメージが7に見え、ちょっと先を見渡したいという願いもあるという。キリンの身体の色は虹の7色になり、全体も7色のカードイメージになるという。

  現在、プリペイドカード業界の発行枚数はエディの約1,700万枚、スイカの1,600万枚が先行しており、それに継ぐ初年度1,000万枚という規模のカードであり、7&Iホールディングスグループにいきわたった場合は軽く2000万枚は越える規模となろう。しかも、スイカ等とも提携交渉に入ったというので、nanacoは事実上、圧倒的な日本最大のプリペイド方式の電子マネーとなることとなり、数年後はnanacoを中心に日本のカード戦略が動くことになろう。

  今回の7&Iホールディングスが打ち出した電子マネー戦略は、これまで流通業界で取り組まれてきたポイントカードの時代が全く新しい段階、すなわち、Postポイントカードの時代に入ることとなる。もっとも大きな特徴が金融と流通の融合であり、ポイントカードでは金融業はほとんど無縁な存在であったが、電子マネーは金融が必然的に組み込まれ、小売業の商品とお金の交換の決済手段が電子マネーを通じ、金融に移管可能となり、小売業で現金を直接扱わなくてすむようになる点である。いわば商品とお金の分離が進むことになる。

  そして、もう1点はポイントカードよりも正確なIDの把握が可能となることである。今回のnanacoはプリペイドの電子マネーであり、決済が絡むため、なくしたり、貸したりすることが少なくなり、IDの精度が格段とあがることである。これにより、情報分析の精度が飛躍的に高まり、誰が、何を、どこで、いつ、どのくらい買ったかの情報がつかめ、小売業のマーチャンダイジング、マーケティングへの活用が飛躍的に進むことである。レシート1枚1枚にIDがつき、極めて精度の高いレシート+ID分析が可能となることである。

  このように、今回の7&Iホールディングスのプリペイドの電子マネーへの本格参入は、流通業のカード戦略を根本から変えるものといえ、特に、ポイントカードは新たな局面をむかえることになろう。

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May 20, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

May 19, 2006

Microsoftビジネスフォーラム2006で、客単価3Dを講演!

  5/18に東京の赤坂プリンスホテルで開催されたMicrosoftビジネスフォーラム2006で客単価3Dの講演をする機会があった。この企画は5/31にも大阪で開催される予定であり、そこでも、今回と同じテーマ、客単価3Dでの講演を予定している。今回は約30分という限られた時間でもあったので、客単価3Dの基本概念と活用メリットについて、そのポイントを話した。講演は2部構成であり、私が第1部の客単価3D分析のすすめについて話し、第2部では客単価3D分析をMicrosoftの新製品SQLサーバー2005で開発しているインテックがBIテンプレートを紹介するという内容であった。

  客単価3Dを実践に活用するにはレシート分析が前提となるため、創造以上の大容量のデータを分析することになる。数店舗のチェーンストアであれば問題はないが、これが100店舗、200店舗となると、レシート枚数も年間、軽く1億枚を越え、ちょっと分析してみるというわけにはいかず、しっかりしたIT基盤が必要となる。今回はそのIT基盤づくりをインテックが担い、Microsoftの新製品のSQLサーバー2005に客単価3D分析を乗せるということで、この講演が実現した。講演会場とは別の会場にはインテックがMicrosoftのSQLサーバー2005で構築した客単価3D分析の実演デモも用意された。

  この客単価3Dの講演は、もう1回、5/31に大阪の全日空ホテルでも予定しているが、残念ながら、今日のMicrosoftのホームページを見ると、登録が締め切られたようだ。運よく参加される機会がある方は是非、客単価3Dの講演をお聞きください。また、客単価3Dに関してはいずれ別の講演の機会もあると思うので、今回、客単価3Dを聞けなかった方、実演を見れなかった方はそれまで少しお待ちください。本ブログでもその時はいち早くお伝えします。

  さて、今回の講演のポイントだが、約30分という限られた時間だったので、客単価3D分析にかかわる2つの重要なポイントをまず取り上げた。ひとつは、客単価1円の重みについて、そして、もうひとつはレシート分析についてである。客単価1円の重みについてはすでに本ブログの200号記念に取り上げたが、意外に、小売業の方でも客単価が商品1品1品に存在することを認識されてない方が多い。しかも、客単価1円が自社ではどのくらいの価値があり、客単価1円をあげるためには単品管理、小分類管理によるPDCAが決め手となることが認識されてない場合が多く、これについてあらためて解説した。そして、その効果をさらに大きくするために、精度の高い客単価3D分析がポイントとなる点を説明した。

  またレシート分析については、その最大のポイントは細分化客数を導くことができ、これにより、PPI、客数PI値という新たな概念が生じ、その指標を活用することによって客単価3D分析が可能となることを解説した。特に、レシート分析については相関分析が主流となっているが、本来、より精度の高い客単価3D分析が可能となることの方がはるかにメリットが高いことを強調した。さらに、レシートの新しい分析手法である単品ごとの、その単品を購入するレシート顧客はいったいその単品を含め、何品、いくら購入しているかを導き出すことにより、商品カットではなく、顧客カットを防ぐ指標がレシート分析から導かれることもポイントであることを説明した。

  これらの前提をもとに客単価3D分析の本題に入った。本題では、レシート分析は客単価分析の究極の分析手法であり、それによって従来の2Dでは対応できなかった様々な業種の客単価アップ支援も可能となり、3DのPPI軸、平均単価軸、客数PI値軸のどれが優先されるかが変わり、さらに、商品によっても軸の優先度合いが変わり、状況に応じた臨機応変の分析により、客単価を引き上げてゆくことがポイントであることを解説し、講演を終えた。

  今回は時間が限られていたので、具体的な事例については話す時間がほとんど取れなかったが、次回の機会には具体的なデータにもとづき、客単価3D分析のメリット、各業種による活用方法の違いなどについて取り上げたいと思う。次回に是非ご期待ください。

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May 19, 2006 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 18, 2006

全米、食品スーパーマーケット、ランキング2006年度!

  日本、同様、アメリカでも2006年度の小売業の決算がほぼ出揃い、食品スーパーマーケットのランキングがアメリカのスーパーマーケットニュースで公表された。食品スーパーマーケットといっても、厳密な食品スーパーマーケットからスーパーセンター、ホールセール(業務スーパー)等、食料品を扱う小売業を含めてのランキングであり、やはり、No.1はウォールマートである。ウォールマートの決算数字は約35兆円であるが、その半分が食品の売上という。したがって、食品だけの売上金額は約17兆円となる。2位はクローガーであるが、クローガーの決算数字は約6.6兆円であるので、ウォールマートはアメリカで圧倒的に食品市場を制し、2位以下に大差をつけ、さらにその差をひろげつつあるといえる。

  さて、まず、2006年度の食品スーパーマーケットのベスト5であるが、1位はウォールマート(約17兆円)、2位はクローガー(約6.6兆円)、3位はコストコ(約5.7兆円)、4位はアルバートソンズ(4.5兆円)、そして、5位がセイフェイ(4.2兆円)である。この中には純粋な食品スーパーマーケットがクローガー、アルバートソンズ、セイフウェイの3社であり、食品スーパーマーケットだけでみた場合は、クローガーが全米No.1=世界No.1の食品スーパーマーケットといってよいかと思う。食品スーパーマーケットの2位、3位のアルバートソンズ、セイフェイは肉薄しており、ほぼ同じ売上である。食品スーパーマーケット以外では2000店舗を越えるスーパーセンターを展開するウォールマートと業務用食品を433店舗展開するコストコが上位に来ている。ただし、コストコも純粋に食品の売上だけをみると全体の約60%といい、金額では3.4兆円となるので、食品だけで見るとクローガー、セイフウェイの方が売上が大きいといえる。

  次に、6位から10位を見てみると、6位はロブロー(約2.6兆円)である。この企業はカナダを中心に北米に展開する共同組合658店舗とフランチャイズ400店舗の合計1058店舗を展開する食品スーパーマーケットである。7位はアホールド(2.4兆円)、8位はパブリックス(2.2兆円)、9位はスーパーヴァリュー(2.1兆円)、そして、10位はデルファイズ・アメリカ(1.8兆円)である。この中で、純粋なアメリカの食品スーパーマーケットはパブリリックスとデルファイズ・アメリカといえよう。パブリックスは875店舗を展開し、デルファイ・アメリカはフードライオン1223店舗を核にその他を合わせ1542店舗を展開している。

  11位から15位は、11位がC&Sホールセール(1.6兆円)、12位が7-ELEVEN(1.4兆円)、13位がメイジャーインク(1.3兆円)、14位がH.E.Butt(1.2兆円)、15位がソーベイズ(1.2兆円)と続く。この中には日本でもおなじみのH.E.Buttが14位で入っている。店舗数は304店舗である。アメリカではベスト10に入るには年商約2兆円、約1000店舗以上の展開が分岐点といえる。15位以内で約1兆円、約500店舗といえる。

  15位になると、年商も約1兆円を切り、店舗数も500店舗以下となってくる。20位はメトロ(約6500億円)、30位はパスマークストア(約4400億円)となり、この辺のクラスになると店舗数も数100店舗となり、日本ではライフストア、マルエツ、イズミヤ、平和堂、イズミ等が入るランキングゾーンである。アメリカにも100店舗、50店舗クラスもまだまだ沢山あり、トップ10が全米、あるいは数州に展開し、あまりに巨大化しているが、各地区ではしっかりとドミナント展開を行い、堅実な経営の食品スーパーマーケットもたくさんある。

  ただ、全体としてはここ数年ますますウォールマートの寡占化が進みつつある印象が強い。実際、ウォールマートの主力業態であるスーパーセンターは今年に入っても新規出店が順調であり、ウォールマート全体の成長率も直近の4月度でも昨年対比116%であり、今後、まだまだ売上を伸ばしてゆくものと思う。一方、食品スーパーマーケットではクローガーが検討しており、アメリカの食品スーパーマーケット市場においては、ウォールマート対食品スーパーマーケットという激しい競争がここしばらくはつづいてゆくものといえよう。

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May 18, 2006 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 17, 2006

豆腐の篠崎屋、三和豆友食品(男前豆腐)と業務提携!

  豆腐製造業の篠崎屋が、三和豆友食品と5/15、業務提携をした。篠崎屋はここ最近、主に日配の製造小売から、卸小売の強化に入っており、さらに卸小売強化に入るために、食品スーパーマーケットの豆腐売場に新風を巻き込んでいる男前豆腐、風に吹かれて豆腐屋ジョニー等を製造販売している三和豆友食品と提携関係に入った。将来的には財務的な協力体制も積極的にすすめてゆくという。

  提携内容は、3点からなっている。第1点目は両社が有する製造ノウハウを共有し、効率的な製造ラインを構築するとともに共同で商品開発を実施し、販売を行うという。第2点目が両社の物流システムを効率的に運用することにより物流コストの軽減をはかるという。そして、第3点目がより具体的な内容については今後両者にてワーキング・グループを組織し協議・検討を実施するという。この3点が業務提携内容であり、今回はこのように業務提携が主であり、資本提携にまでは至っていないが、提携の目的の中では財務協力体制も積極的にすすめるとしており、ごく、近い将来資本提携に発展する可能性がきわめて高いといえよう。

  篠崎屋は東証マザーズに上場する豆腐の製造小売業であり、直近2005/09の決算でみると、連結の売上は43.1億円、営業利益は0.88億円(売上対比2.0%)、経常利益3.0億円(売上対比6.9%)、当期利益0.73億円(売上対比1.7%)の企業である。ここ最近、M&Aにより、業容を急激に拡大しており、製造関係では麺類の白石興産、佃煮・昆布のサッポロ巻本舗、中華惣菜の楽陽食品、惣菜のデリカネットワーク、豆腐の篠崎屋天狗を提携ないしは傘下にした。また、販売では業務用食品商社のミズホ、コンビニのタイムズマート、アイスクリームの製造販売のドナテロウズジャパン、中華レストランの大秦がある。売上の構成比は小売事業が35.2%、卸事業が45.1%とすでに卸事業が売上では上回っており、今後、さらに、M&Aにより、卸事業強化をすすめてゆくものと思う。また、篠崎屋は外食も19.7%であり、3つの柱の事業構成である。

  一方、三和豆友食品は男前豆腐で最近急激な注目を集めている企業であり、グーグルで「男前豆腐」を検索すると何と100万件近いヒットとなる超有名な豆腐製造企業である。この一連のユニークなネーミングと本格的、かつ、割高な豆腐は三和豆友食品の社長の息子さんの伊藤常務考案という。これまでの価格訴求の豆腐とは全く一線を画す豆腐であり、これが食品スーパーマーケットの中で価格訴求の豆腐と併売され、しかも、現在、圧倒的な人気といってよいスーパー豆腐となっている。PI値も客単価も高い超重点商品である。5月上旬にはバンダイが男前豆腐をミニチュアフィギュア化し、ガチャポンでも販売するというから、一種の社会現象ともいえる状況である。ただし、末端の食品スーパーマーケットではあまりの人気のため品薄状態がつづいているといい、製造物流体制が十分に整っていないうちに販路を広げすぎてしまった感もあり、三和豆友食品としても製造、物流体制の見直しが急務といえる状況ではあった。これに対しての今回の業務提携であるので、三和豆友食品としても安定供給を最優先するための篠崎屋との提携であろう。

  ただし、篠崎屋の株価を見てみると、5/16は90,800円、前日比-1,800(-1.94%)と下げ、投資家はこの提携を買いとは読んでいない。篠崎屋の株価は今年初めは130,000円であったが、2/14、2006年9月期の第1四半期の決算短信が赤字決算となると急激に株価を下げ、一時90,000円まで下げた。その後、3月下旬まで株価は低迷していたが、3月の末に一時110,000円まで跳ね上がったが、また、4月いっぱい下げ続け、5月に入ると再び90,000円付近まで下がり、5/15、今回の提携のニュースが流れた翌日の5/15も株価はむしろ下がっている。

  今後、異常な人気となっている男前豆腐が篠崎屋との業務提携により、安定供給体制がいち早く築かれ、さらに三和豆友食品から風に吹かれて豆腐屋ジョニー、男前豆腐の次の新商品の企画が打ち出されるかどうかが当面の課題といえよう。

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May 17, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 16, 2006

客単価1円の重みについて

記念すべき200本目のブログです。

  チェーンストアにおける最大のメリットは店舗数の増加にともない、客数が飛躍的に増加し、それにともない売上が急激に拡大することである。一般的な食品スーパーマーケットの店舗数と客数との関係を見ると、まず、客数は1日約2,000人であり、月間約60,000人、年間約720,000人となる。これに対し、店舗数が10店、20店と増え、100店舗を越え、さらに、店舗数が約150店舗になると何と年間客数が延べ約1億人となる。日本の食品スーパーマーケットで年間客数が約1億人を越える企業はまだ7、8社であり、恐らく、この数年でM&Aが進み、20社ぐらいとなるであろう。

  では、年間約1億人の客数とは食品スーパーマーケットにとってどのような意味があるのだろうか。その最大の意味は、客単価1円の価値が飛躍的にアップすることである。1店舗の場合は、客単価1円の価値は1日約2,000円、月間約60,000円、年間約720,000円であるが、これが約150店舗となると、1日約300,000円、月間約9,000,000円、そして、年間では約1億円となるのである。

  このように店舗数が約150店舗になると、年間延べ客数は約1億人となり、これはイコール客単価1円は1億円に匹敵するといことを意味する。したがって、1店舗当りの客単価が仮に平均2,000円であれば、年間売上高は約2,000億円となる。また、これは、1店舗当りの客単価が仮に平均1円アップすると、その瞬間に全店では年間約1億円のアップが見込まれるということであり、客単価1円の重みが、約150店舗ともなると非常に重い価値となるのである。

  ちなみに、全世界で最高の客数をほこるチェーンストアは恐らくセブンイレブンであろう。既に日本で1万店舗を超えた。1店舗当りの1日当りの客数が約1,000人であるので、月間では30,000人、年間では36.5万人、全店合計では、1日1,000万人、月間では3億人、年間では何と36億人となり、客単価1円の重みは36億円となる。以前、本ブログでも何回か取り上げたが、セブンイレブンのおにぎりのPI値が1%、平均単価100円とすると、客単価は1円となり、おにぎりの年間売上はまさに36億円となるのである。アイスクリームを約20SKUに絞り、死に筋を徹底排除し、常にPI値の高いアイスクリームの品揃えを、発注強化により、欠品させずに維持しつづけることにセブンイレブンが執念を燃やす理由はここにあるといえよう。

  では、約150店舗の食品スーパーマーケットが1円の客単価をアップさせるには何がポイントとなるのであろうか。そのキーワードは「Think small!」である。ウォールマートの創業者サム・ウォルトンが常々言い続けていた言葉である。ここに真実がある。この言葉は客単価1円の重みと言い換えてもよく、まず、1店舗から、1部門から、1小分類から、1商品からはじめよということであり、その成功事例がやがては全店に波及し、1商品の客単価1円のアップが、約150店舗の食品スーパーマーケットでは1億円の売上になることを象徴的に表している言葉であるといえよう。これが小売業の本質であり、恐らく、サム・ウォルトンはそれが肌で、体の芯からわかっていたのであろう。

  したがって、約150店舗の食品スーパーマーケットではまずモデル店舗を設定し、各部門、1商品、1小分類から取組み、確実な成功事例をつくり、全店へ水平展開させてゆくことが食品スーパーマーケット全体の売上アップにつながる大戦略となるのである。逆に、モデル店での、各部門、1商品、1小分類で客単価1円のアップができなければ、全店の売上アップは難しいともいえよう。小売業では、全体の売上あげるためには、モデル店での各部門1商品、1小分類から取組み、確実な成功事例をつくり、全店へ水平展開させることが王道であり、その絶えざる成功事例作りが小売業の業績アップの本質といえよう。

  このように客単価1円の重みは、食品スーパーマーケットにおいては、店舗数が約150店舗近くなると、その価値が飛躍的に増し、いかに1円にこだわれるかが大きなポイントとなる。そして、そのキーワードが、「Think small!」あり、これが客単価1円の重みである。

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May 15, 2006

果物回復!青果相場情報、4月下旬から5月初旬にかけて!

 東京中央卸売市場の4月下旬から5月初めにかけての週間相場情報が公開された。果物は3月、4月と主力のいちご、柑橘類が不振で非常に厳しい状況であったが、5月以降の主力商品となるすいか、メロン等は順調な入荷なようで、5月度の果物は期待がもてそうである。また、野菜については、入荷は順調に入荷しているが、かなりの高値相場となっており、4月度同様、5月度も高値で推移しそうである。

  さて、果物であるが、果物全体としては昨年並みの入荷量であるが、今後、主力なるとであろう、すいかの入荷は熊本産を中心に極めて順調であり、1日平均200トンが入荷し、昨年対比177%、前週比でも153%と順調な入荷である。これだけ入荷量が急激に増えると、さすがに相場も下がり気味であり、価格は昨年対比で90%前後で推移している。食味も良好とのことで、5月の食品スーパーマーケットの青果の果物に関してはすいかが決めてとなりそうである。特に気温の高い日に関しては、食味もよいとのことで1/4、1/8カットスカイを主体に半カット、丸についてグレードの高いものもしっかり品揃えすることがポイントであろう。

  すいかについで、今後、メインとなるメロンについては、この時期、茨城産を中心にクインシーメロンが順調に入荷している。入荷量は1日平均32トンであり、昨年対比258%、ほぼ同じ1日平均32トン入荷している静岡産中心のアールスメロン、茨城県産中心のアンデスメロンは昨年対比を切っているので、赤肉系のクインシーメロンが5月前半は順調な入荷といえよう。相場の方はほぼ昨年並みであり、すかいと並び、2大商品として果物のメインとなろう。

  その他については、3月、4月は不振であった柑橘類においてはアメリカ産グレープフルーツが順調な入荷であり、1日平均56トンと昨年対比121%、前週比でも161%と順調な入荷である。また、晩期となるいちごは入荷が悪く、先週比は105%とやや増えたが、昨年対比75%と厳しい入荷状況であり、相場も高値相場である。また、りんごの入荷も昨年対比74%と入荷状況が悪いが、相場も昨年を下回る動きであり、厳しい状況である。

  このように果物は3月、4月で苦労したいちご、柑橘類に変わり、今後は主力となるすいか、めろん、グレープフルーツが入荷、相場とも順調な動きであり、5月度の果物は期待が持てそうである。

  一方、野菜については、入荷についてはほぼ昨年並みで推移しているが、相場が押しなべて高めで5月前半は動いている。特に、白菜は入荷が昨年対比125%と順調であるにもかかわらず、相場は昨年対比187%、先週対比でも114%と高値相場となっている。きゅうりも先週よりは相場が82%と下がったにもかかわらず、昨年対比では179%と高値相場である。また、ほうれん草、こまつ菜等の葉物類も高値相場であり、ほうれん草は昨年対比156%、こまつ菜は170%昨年対比と比べると異常値ともいえる相場である。これ以外にも野菜については150%前後の昨年対比が、ピーマン153%、生しいたけ国産151%、中国産165%、にんじん149%と高値の野菜が多いのがこの週の特徴である。

  逆に、相場安になっているものとしては、じゃがいもが、入荷が順調に進み、昨年対比147%、先週比でも143%であったため、相場が昨年対比64%と、野菜の中でもっとも相場安の商品となった。同じ土物ではたまねぎが97%であり、やはり入荷は昨年対比123%順調であり、土物類が安いのが特徴である。それ以外には、セルリーの71%しかなく、野菜の相場安の商品はこの3つであり、それ以外はすべて昨年よりも大幅な相場高の商品である。

  このように、野菜は果物と反対の動きを示しており、5月度は土物以外は相場高で推移しそうな動きである。白菜、キャベツ、大根、きゅうり等主力野菜はほとんど相場高といえ、食品スーパーマーケットとしては相場安よりは、売上が比較的確保しやすい月といえよう。

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May 15, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 14, 2006

ヤマザワ、2006年3月期決算短信、堅実な増収増益!

  ヤマザワの2006年3月期の決算短信が5/10、公表された。連結ベースでは売上871.6億円(104.9%)、営業利益29.4億円(106.3%:売上対比3.3%)、経常利益29.6億円(107.1%:売上対比3.3%)、当期利益14.7億円(99.5%:売上対比1.6%)であり、単体では売上104.7%、営業利益104.9%、経常利益106.1%。当期利益100.3%と増収増益であった。ただ、当期利益には減損会計が適用され、62.8億円が計上されたため、連結では若干のマイナスになっているが、営業、経常ベースでは堅実な数字を確保した決算となった。

  ヤマザワは現在、山形県に41店舗、宮城県に14店舗、計56店舗の食品スーパーマーケットを展開しており、山形県を主要ドミナントとし、第2ドミナントを宮城県に拡大し、この数年間店舗数を堅実に増やしている。一昨年は50店舗であったが、昨年は54店舗、今年は山形県鶴岡市に鶴岡宝田店、山形県山形市に山交ビル店の2店舗を加え、56店舗となった。来期も山形県と宮城県の2店舗の新店計画であるという。

  ヤマザワが他の食品スーパーマーケットと比べ、堅実な経営ができる背景のひとつは安定した客数、客単価を維持していることである。今期の客数、客単価の月次の推移をみると、年間合計で全店の売上104.7%に対し、客数104.5%、客単価99.3%であり、新店2店舗が客数増にそのまま貢献しているといえる。また、既存店も売上101.2%、客数101.0%、客単価95.5%と客単価はやや昨年を下回っているが、客数が伸び、既存店の売上もわずかではあるが昨年をクリアーした。他の食品スーパーマーケットのほとんどの企業が既存店の売上がのきなみ昨年対比ではマイナスになるのに対し、ヤマザワは既存店の数字も昨年対比を越える強さをもっており、これが経営を安定させているポイントであるといえる。

  そして、この安定した客数と客単価を維持する背景には標準的な店舗を1店舗1店舗つくってゆくという堅実性がある。ヤマザワの平均店舗の面積はほぼ500坪/店であり、売上は約15億円/店である。客単価を約2000円とすれば、客数は約2000人となる。すなわち、約2000人の客数の立地を選定し、約500坪の店舗をつくり、客単価約2000円をめざす食品スーパーマーケットを標準として、つくりつづけているといえる。

  さらに、その背景には粗利率28%強、販売管理費25%強、営業利益率3%強を確保するというマーチャンダイジング、マネジメント力があり、この数字がこの数年間ぶれずに維持されつづけている。マーチャンダイジングについては、生鮮28.3%、日配28.8%と安定した粗利が確保されており、加工食品が21.3%と最も粗利の低い部門であるが、食品を総合した粗利率は25.6%であり、この数字は昨年は25.5%、一昨年は25.7%と0.1%の誤差である。また、連結トータルの総合した粗利率も3年間28.7%で0.1%以内の誤差である。このように極めて管理の高いマーチャンダイジングが実践されているといえる。

  また、マネジメントについても単独の一般管理費を見ると、一昨年25.5%で、昨年26.1%とやや上昇した感はあるが、今期は26.0%と抑えており、安定した経費管理がなされているといえる。このように、マーチャンダイジング、マネジメントともに大きな数字のブレはなく、堅実な管理ができているといえ、これがヤマザワの強みといえよう。

  これらの状況を踏まえ、ヤマザワの株価であるが、決算短信が公表された5/10以降、若干株価が上昇した感はあるが、大きな動きではない。ヤマザワの株は今年はじめは2400円前後の株価であったが、2月に入り下降に転じ、3月上旬には2150円強で推移していた。この状況がしばらく続いていたが4月に入り、上昇に転じ2250円まで上がった。その後、この決算短信の5月中旬まで2200円強で推移している。今回の堅実な決算がどう投資家から評価されるかがポイントである。

  ヤマザワの2007年3月期予想は売上106.9%、経常利益106.8%、当期利益110.9%と、今期以上の増収増益であり、今後、年商1000億円へむけての堅実な経営体制づくりがなされてゆくものと思う。

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May 14, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 13, 2006

ヤオコー、2006年3月期決算、増収総益を確保!

  ヤオコーの2006年3月期決算が5/9、公表された。それによると連結では、営業収益1748.3億円(104.3%)、営業利益63.7億円(103.8%:営業収益対比3.6%)、経常利益62.4億円(102.6%:営業収益対比3.5%)、当期純利益34.5億円(103.7%:営業収益対比1.9%)と増収増益の好決算であった。単独でも営業収益106.3%、営業利益103.7%、経常利益102.7%、当期利益106.9%といずれも増収増益の好決算である。ヤオコーの粗利率は27.9%、これに不動産、物流センターの収入が4.6%加わり、今期は32.5%となり、前期の32.2%よりも0.3ポイント改善した。一方、販売管理費は28.7%と前期の28.3%よりも若干下がったが、営業利益は3.8%(売上高比)とほぼ同じであった。

  なお、ヤオコーの売上は営業収益と区別しており、売上に若干の売上以外の営業収益を加えたものを営業収益としている。原則、経費比率、営業利益比率等は売上高に対してのもので公表しており、営業収益比率ではない。また、ヤオコーの場合は惣菜は別会社とし、三味が運営しているため、単独の数字との関係が微妙であり、連結をみることによって、惣菜を含む数字となる。したがって、連結決算も参考にしてみることがポイントである。特に、今期は三味の売上が110%、営業利益は154.6%と大きく伸びているが、ヤオコー本体への売上貢献度は12.8%であるが、営業利益貢献度は4.5%であり、利益貢献度は大きくはなかった。惣菜の利益は三味としての計上よりも、ヤオコー本体の惣菜部門への計上が大きいといえる。ちなみに、ヤオコーの惣菜の粗利率は47.32%であった。

  さて、今期、増収になった最大のポイントは客数のアップである。客数は107.3%で推移したが、客単価は99.1%であり、昨年を若干下回った。そして、この客数のアップを支えたのが、食品スーパーマーケット業界の今後の主力業態NSC(近隣型ショッピングセンター)の新規出店である。ヤオコーは今期7店舗を新規出店しているが、何とそのうち6店舗はNSCである。昨年8月秩父大野原店、10月牧の原モア店、11月桐生相生店、そして、今年に入り、3月にフレスポ若葉台店、三芳藤久保店、上福岡西口店と3店舗のNSCを出店している。SMは1月にオープンした上福岡駒林店のみである。また、既存店の改装についても16店舗のうち、9店舗のNSCを改装ないしは業態転換しており、新規出店、既存店改装戦略はNSCが基本戦略となっている。これが、今期の売上をアップさせた原動力となっている。

  一方、商品戦略については、より一層の惣菜化が進んでおり、今期の惣菜の構成比は13.3%と過去最高となり、昨年はじめて生鮮No.1の青果の構成比12.8%を1ポイント上回る12.9%であったが、今年は青果の構成比が12.7%であったこともあり、その差をさらに広げ、0.5ポイントと決定的な差となった。いまや、ヤオコーは惣菜を圧倒的なNo.1とした惣菜強化型の食品スーパーマーケットといえる。ちなみに、ヤオコーの鮮魚は9.0%、精肉は9.9%である。また、その他の部門としては、日配の19.6%、加工食品の27.1%であり、ヤオコーの3大部門は惣菜、日配、加工食品となり、これに青果を先頭に生鮮がおっかけるといういわば、素材主体の食品スーパーマーケットから加工度の高い食品主体の食品スーパーマーケットへと転換がすすみつつあるといえる。

  もうひとつ、今期のヤオコーの決算のポイントは投資キャッシュフローが前期の大幅マイナスから、大幅にプラスになり、財務キャッシュフローが逆に大幅なプラスから大幅なマイナスになり、差引き、現金を約10億円増やし、昨年対比130%と安定的な財務体質をつくったことである。特に、不動産を売却し、長短期借入金を約100億円返済し、短期借入れに関しては限りなく0に近づいている。長期借入れ金も100億円を切っており、健全な財務状況といえる。

  これを受け、ヤオコーの株価であるが、残念ながら、決算発表以後、やや下がり気味である。投資家から見ると、今回の数字はこの3年間では、2004年3月期112.5%、2005年3月期111.6%と二桁の売上アップであったが、今回の2006年3月期は106.3%と二桁の伸びを大きく割ったため、成長性に対しての不安があったものといえよう。ただ、今年はじめの2600円代の底値付近ではなく、2800円前後で推移しており、けっして低い株価ではない。

  現在ヤオコーは87店舗であるが、100店舗2000億円の体制が視野に入り、来期も売上109.6%、経常利益107.5%と二桁に近い増収増益を目指している。現状、新店戦略、商品戦略、財務戦略等、食品スーパーマーケット業界でも非常にバランスのよい経営がなされている。今後とも競合も厳しい環境ではあるが、さらに安定的な成長、収益の確保ができる体制が整いつつあるといえよう。

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May 13, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 12, 2006

ウォールマート、4月度売上速報、昨対116%で絶好調!

  ウォールマートの4月度の数字が公表された。4月度は4/28までの4週間の集計であり、4/28が金曜日であるので、ウォールマートは土曜日から金曜日までが1週間となる。4月度の総売上は昨年対比116.0%であり、絶好調といえる。特に、3月度は集計に入っていなかったイースター祭が今月にづれたこともあり、特に高くなっているという。また、石油の値上がりでガソリン代も高くなり、サムズホールセールクラブなどではガソリンの売上も貢献したという。また、特に国際部門の数字もよいが、これは連結した西友も大きく貢献している。第1四半期(13週間)も112.2%であり、今期もウォールマートは、高い成長が期待できそうである。

  4月度116.0%と高い成長率となったそれぞれの業態の数字であるが、スーパーセンターとディスカウントストア、ネバーフッドマーケト(食品スーパーマーケット)の合計の伸び率は113.7%であった。13週合計でも109.9%と依然としてスーパーセンターが2桁の伸び率で成長している。4月度にオープンしたスーパーセンターは4/5のネバダ州ラスベガス店にはじまり、4/19にはテキサス州サントニオ店をはじめ5店舗を同時オープン、4/26にはニューヨーク州のフレドニア店をはじめ3店舗を同時オープンさせ、4月度は合計9店舗のスーパーセンターの新店をオープンさせた。なお、ディスカウントストアは4月度は1店舗も新店がなく、今年に入ってもわずか4店舗であり、ネバーフッドマーケットの新店は4月度2店舗であり、この113.7%の伸び率はスーパーセンターによるものが大きいといえよう。

  サムズホールセールクラブは106.1%であり、13週合計でも106.6%と安定的な成長を続けている。新店は2月、3月、4月となかったが、1月に10店舗新店をオープンしており、これが数字を押し上げているといえよう。また、併設したガソリンの売上貢献度も高いという。国際部門については、ウォールマート全体の約20%の売上構成比を占めるが、伸び率では最高の伸び率であり、4月度も129.9%と大きく伸ばしている。13週でみても123.5%であり、国際部門は西友の連結売上に加え、ブラジルの数字および中央アメリカの数字も貢献して高い成長率が続いている。

  一方、既存店の数字を見てみると、全体としては4月度はディスカウントストア、スーパーセンター、ネバーフッドマーケットの伸び率は107.3%であり、13週合計でも103.4%であり、既存店も安定した伸び率であるといえる。日本の食品スーパーマーケット業界がまだまだ既存店の昨対を越えられない現状であるが、ウォールマートは安定した既存店の成長といえる。サムズホールセールクラブについても4月度は103.8%、13週合計でも104.3%とむしろスーパーセンターよりも既存店に関しては高い成長を13週では維持している。既存店に関しても4月度はまずまずの数字であったといえよう。

  余談だが、4月度はウォールマートはイースターの関係もあり、おもちゃが強いという。人形、ボール、アウトドアの電動おもちゃなどだという。特にイースター祭用の袋にビデオゲームや音楽や映画のCD、DVD、それにキャンデーなどをつめた光景がよく見られるという。

  これを受けてのウォールマートの株価だが、5月に入り急上昇している。4月に公表された3月度の数字がイースター祭の数字が今月にづれ込んだ関係もあり109.4%とやや成長率が下がったこともあり、株価は49ドルから45ドル近辺まで落ち込んだが、ここへきて5/10現在、47.78ドルとほぼ右上がりに上がっている。

  ウォールマートは、この4月度で第1四半期の13週間も終わり、売上は既存店を含め順調に推移している。特にスーパーセンターの依然として高い成長率に加え、海外戦略の数字貢献も高く、今期も高成長率を維持しそうな勢いである。

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May 12, 2006 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 11, 2006

日経スペシャル「ガイアの夜明け」5月9日放送を見る!

  たまたま、つけたテレビでハニーズ、西松屋チェーンの特集番組をやっていた。ちょうど、ハニーズの商品企画担当の若い女性が今年の流行をとらえようと様々な情報を駆使し、商品化に取り組み、その企画を中国でいち早く生産し、どこよりも早く全国約500店舗へ商品を送り込む様子を取材していた。また、次の場面では、西松屋チェーンの若い男性バイヤーが沖縄の売れ筋データをもとに、関東地区のゴールデンウィークの売れ筋商品を開発し、やはり、中国に約1品10,000枚近くの生産発注をし、いち早く開発した商品を店頭に並べるという場面であった。この番組のテーマは「ファッションも鮮度」というものだったと思う。まさに、食品スーパーマーケットの生鮮並の鮮度をファッションへ取り入れた最新事例であった。

  その後、インターネットで「ガイアの夜明け」を調べてみると、5/9放送は「ファッションも鮮度が命」~流行をすばやく追いかけろ~というテーマのもと、3つの特集であったことがわかった。ひとつは、「スペインから中3日で日本へ、鮮度が命のブランド服~ZARA~」であり、2つめが、「ぎりぎりまで流行を見極めろ!消費者が開発者~ハニーズ~」であり、そして、3つめが「“緯度作戦”で流行をキャッチ~西松屋チェーン~」であった。

  いずれも、ファッションに鮮度という概念を導入し、まさに、食品スーパーマーケットの生鮮並のファッションの商品管理に取り組んでいる事例紹介であった。食品スーパーマーケット以外にもファッションにも鮮度がテーマとなりつつあり、そのためにいかに情報と物流を融合させることがポイントであるかが改めて認識できた。

  この3社の共通点は流行は読めないという観点から、流行をあらかじめ予測するのではなく、すでにはやりはじめた流行の先端をすばやくキャッチし、それをどこよりも早く、大量生産し、店頭に並べ、売り切るという考え方である。ポイントは2点、ひとつは流行を速くキャッチすること、2つ目はすばやく大量生産すること、すなわち、情報と生産といってよいかと思う。この2つに経営資源を集中させファッションをビジネス化したところに今回の企業の急成長のポイントがあるといえよう。

  特に、生産については、ユニクロ、GAPをはじめ中国、ベトナム、韓国等での仕組みがほぼ確立されているので、違いは情報の方にあるといえる。ZARAは東京、ニューヨーク、パリの流行の走りをデザイナーが即座につかみデザインを起こすところにポイントがあり、ハニーズは福島の20代の若い女性が東京、大阪に毎週出かけ、そこから若い感性でつかんだ流行を即座にデザイン化することにあり、西松屋チェーンは沖縄の売れ筋情報を即座にデザイン化することにある。デザイン化が終れば、あとは各社ほぼ同じ生産システムに乗せるので、生産よりも情報にポイントがあるといえよう。

  その意味で、今後はいかに流行を予測するかではなく、流行の先行情報をいかにつかむかが最大のポイントとなりつつあるといえ、これを単に感性だけに頼るのではなく、その感性をフォローする情報分析が今後のファッション業界はもちろん、鮮度そのものである食品スーパーマーケット業界でも重要なテーマであると感じた。

  本ブログのテーマの1つである客単価3D分析は2Dの時は客数が全体客数であったため、その商品を買っている人も買っていない人も混ざり、流行を追うには十分とはいえなかった。しかし、3Dでは客数はその商品を買っている客数となるため、その商品の純粋な購入者の指標となるため、より流行の先端をつかみやすい情報となった。実際、PI値とPPIをグラフ化すると多くの商品で反比例のグラフができあがる。皆が求めているPI値の高い商品はリピート性が低く、逆に、客数は少ないが激しくリピートされているPPIの高い商品はPI値が低いということが頻繁に起こるのである。これはまさに流行の先端をすべてではないが、とらえているように思え、今回の番組のファッション商品で客単価3D分析をしてみたらおもしろい結果になったろうと密かに思った。

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May 11, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 10, 2006

食品スーパーマーケット、連休明けの株価状況!

  ここしばらく、本ブログでは食品スーパーマーケットの株価情報はあまりあつかってこなかった。その理由は、ライブドアショック後、株価の動きが鈍く、食品スーパーマーケット業界も大きな動きがなかったからである。しかし、ここへきて、この連休明けぐらいから少し株価が動き始めた感があり、ひさしぶりに食品スーパーマーケット株価情報を取り上げてみたい。今回は主だった企業のみを取り上げるが、今後、食品スーパーマーケット業界の動きが活発になるようであれば、本ブログでもその動きをしっかり追っかけてゆきたい。

  まず、まちづくり3法関連といったらよいかと思うが、九九プラスとPLANTの株価である。九九プラスはここ最近、株価の下げが止まらない状況である。5/9現在、153,000円であるが、この3月初めには300,000円の株価をつけていた。それ以降、徐々に下降線をたどり、3月下旬には250,000円を切った。そして、4月中旬になると200,000円を割り、4/28、2006年3月期決算の下方修正が発表されると、とうとう3月始めの半分となる150,000円台に入った。今後の株価は予断を許さない状況にあるといえよう。

  一方、PLANTの株価は3/28の900円という上場来最安値をつけて以来、一時、株価を戻し、4/11、1,050円まで跳ね上がったが、その後、急激に株価を下げた。特に、4/28には中間決算短信が発表されるが、その数日前から株価は急激に下がりはじめ、950円前後まで下がった。その中間決算では売上は123%と順調であったが、営業利益が損失となり、経常利益は100万円を確保したものの、当期純利益は赤字となった。株価もそれ以降950円付近で低迷し、5/9は939円と上場来最安値の900円ラインに近づきつつある。

  次に、いま話題のヨークベニマルであるが、ヨークベニマルの株価は4/12の減益決算発表があるまでは4,100円近辺まで上昇していたが、それ以降、株価が急速に下がり始めた。この日、7&Iホールディングスへの株式交換による完全子会社化が発表されたが、株価上昇へはつながらず、以降、現在まで下がり続けている。この連休明けには少し上昇した感はあるが、5/9現在3,900円であり、状況は厳しいといえよう。

  食品スーパーマーケット業界売上伸び率No.1の大黒天物産は、4月上旬までは順調に株価は上昇し、3,250円近辺でもみあっていたが、それ以降株価は下落しはじめ、4/24、一時2,850円まで落ち込んだ。その後も株価は下降気味で推移し、5/9現在2,940円と低値で推移している。

  ベルクの株価も厳しい動きである。今年前半は1,300円前後であったが、2月中旬頃から株価が下がりはじめ3月に入ると1,200円強近辺で張り付いた状況となった。その後、4月に入り、少し上昇したが、4/10の減益決算発表以降、株価は再び下降しはじめ1,200円を割り、5/9現在、1,194円である。

  このように、まだまだ、食品スーパーマーケット業界の株価は厳しい状況であるが、このような中で、株価が一本調子で上昇している食品スーパーマーケットがある。丸久である。丸久は3月中旬まで約750円ではりついていたが、4月に入ると株価は急上昇しはじめ、4/13、2006年2月期の好決算内容が発表されるとさらに上昇。特に、決算は売り上げ105%、営業利益113.5%、経常利益121.3%、当期利益122.1%と大幅な増収増益であり、これが株価を加速させた。5/9現在、1,084円である。丸久は最近NSCへも積極的に挑戦しており、昨年10月にはイズミとも資本業務提携をし、今後、一層の成長、収益性が期待できるといえよう。

  一方、イズミの株価であるが、2月から3月までは厳しい株価が続いたが、3/8の3,680円の底値をつけてから上昇に転じ、それ以降、丸久と連動するように4月中旬には4,400円の株価をつけ、一時、4,200円まで下がるが、その後、また上昇を続け4月下旬には4,700円まで株価を上げた。そして、連休明け、さらに株価が上昇し、5/9現在4,810円である。

  このように食品スーパーマーケット業界はまだまだ全体としては厳しい株価であるが、好業績の企業、将来戦略の明確な企業の株価は上昇に転じはじめている。まちづくり3法も成立も秒読みとなり、今後、食品スーパーマーケット業界の株も両極端な動きとなろう。

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May 10, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 09, 2006

客単価は単品からはじまる!

  一般に客単価というとお店全体の客単価というイメージが強く、客単価は大分類にも、中分類にも、小分類にも、そして、単品にまで算出できるという認識がないのが現状である。食品スーパーマーケットでいえば、お店全体の客単価は約2,000円であることは誰でも知っているが、では、野菜全体の客単価は、牛乳の客単価は、豆腐の客単価は、トマトの客単価は、さらには、QPマヨネーズ500gの客単価はとなると、えっ、と詰まってしまう場合が多い。客単価とはお客さま1人当りの売上であるので、数式上は、客単価=売上÷客数で表されるので、どんな商品にも理論上は客単価は存在することになる。

  したがって、野菜の客単価は、野菜の売上÷客数であり、牛乳の客単価は牛乳の売上÷客数であり、トマトの客単価はトマトの売上÷客数であり、そしてQPマヨネーズ500gの客単価はQPマヨネーズ500gの売上÷客数である。ここで、よく混同されるのは、この客数は全体客数のことであり、その商品を購入している客数ではない。その商品を購入している人も、購入していない人も一緒にした全店の客数である。QPマヨネーズ500gでみれば、QPマヨネーズ500gの売上が5,000円/日であり、店舗全体の客数が2,000人/日の店舗であれば、5,000円÷2,000人で2.5円となり、これがQPマヨネーズ500gの客単価である。そして、これが客単価1D分析(1次元)である。

  このように客単価は単品にも存在し、この単品の積み重ねが、最終的に客単価2,000円となる。QPマヨネーズ500gの客単価2.5円からはじまり、トマト、豆腐、牛乳、青果というように1品1品が積み重なり、客単価が2,000円にまでなってゆくのである。したがって、客単価2,000円を2,001円、2,002円、・・2,500円にするには、商品1品1品の単品管理がポイントであり、QPマヨネーズ500gの客単価2.5円を2.6円、2.7円、3.0円と限界まで客単価アップをはかり、他の単品も同様に客単価アップをはかっていったとき、はじめて、全体の客単価がアップするのである。しかも、よくあることだが、単品同士は競合しあい、Aが伸びても、Bが落ちれば、A+Bは伸び悩んでしまう。単品の客単価アップだけに着目するのではなく、単品群、小分類に着目し、小分類の中のそれぞれの単品ごとの関係を把握しながら、小分類全体の客単価をのばしてゆくことが、全体の客単価アップのポイントである。QPマヨネーズ500gだけを伸ばすのではなく、マヨネーズ全体に着目し、マヨネーズ全体を伸ばすためにQPマヨネーズ500gをどこまで伸ばせばよいかを考えることである。

  このように、客単価が単品にまで存在していることが分ったなら、客単価をさらに深く落としこむと次のような数式で客単価を把握することができる。売上とは商品の点数と価格の掛け算であり、これを客単価の数式に当てはめると、客単価=売上÷客数=(点数×価格)÷客数となる。さらに、=(点数÷客数)×価格と置き換えると、客単価は、客単価=(点数÷客数)×価格となる。(点数÷客数)を一般的にはPI値とよぶ。これで、客単価は客単価=PI値×平均単価の2D分析(2次元)となった。QPマヨネーズ500gでいえば、(QPマヨネーズ500gの点数÷客数)×価格であり、先ほどの事例でいえば、(30個÷2,000人)×167円=2.5円となり、この場合、QPマヨネーズ500gは2000人/日の店舗で30個、167円平均で売れたという数字であり、その時の客単価は2.5円ということになる。

  さらに、このPI値をQPマヨネーズ500gのみを買った顧客だけでみた場合、PI値=(QPマヨネーズ500gの購入顧客÷全体顧客)×(QPマヨネーズ500gの点数÷QPマヨネーズ500gの購入顧客)と分解することができ、(QPマヨネーズ500gの購入顧客÷全体顧客)を客数PI値、(QPマヨネーズ500gの点数÷QPマヨネーズ500gの購入顧客)をQPマヨネーズ500gのみを買った顧客のみのPI値であるので、PPIとすれば、客単価は、客単価=PI値×価格=客数PI値×PPI×価格となり、3D分析(3次元)となる。QPマヨネーズ500gでいえば、QPマヨネーズ500gの客単価(2.5円)=PI値(1.5%)×価格(167円)=客数PI値(20人÷2000人)×PPI(30個÷20人)×価格(167円)=客数PI値(1%)×PPI(150%)×価格167円となる。すなわち、QPマヨネーズ500gは1%=20人の顧客に平均167円で、1.5個ずつ売れたということであり、これを25人、30人にしてゆくか、167円を170円、175円にしてゆくか、1.5個を1.6個、1.8個にしてゆくかにより、QPマヨネーズ500gの客単価2.5円をあげることができる。

  このように客単価は店舗全体だけではなく、単品にまで存在し、すべてにおいて、1D、2D、3D分析が可能となる。ただし、3Dはレシート分析が前提であり、全体客数のみの場合は2D分析までの客単価分析となる。

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May 9, 2006 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 08, 2006

ポイントカード戦略、各社各様!

  食品スーパーマーケット業界では客数アップ戦略の一環として、既存顧客に着目し、ポイントカードを導入する企業が増えている。これまでの客数アップ戦略の基本は新規顧客に着目したちらしによる価格訴求が中心であったが、競合激化により、商圏が狭まり、新規顧客を獲得するよりも、既存顧客の来店頻度をあげる方が客数アップの効果が高いという判断が働いているものと思う。では、その決め手となるポイントカードについての各社の取り組み状況を見てみたい。

  ポイントカードのしくみは単純化すれば、ポイントを貯め、ポイントを使うという点につき、その貯め方と使い方の違いにより、顧客の来店頻度を上げ、客数アップに結び付けられるか否かにあるといえる。また、それにより、カード使用率が大きく違ってくるため、当然、カード使用率が低ければ、店舗全体の来店頻度をアップさせることはできない。目安としては、来店客の80%以上のカード使用率は欲しいところであろう。

  実際、食品スーパーマーケット各社のポイントカード戦略の実情を調べてみると驚くほど各社各様であることが実態として浮かび上がる。ポイントの貯めかた、ポイントの使い方が全くといっていいほど違うのである。当然、これらはカード使用率に影響を与え、本来のポイントカードの目的である既存顧客の来店頻度をアップさせられるか否かにかかわるので、慎重に検討する必要がある。

  そこで、まず、食品スーパーマーケット各社のポイント還元率を見てみると、最高1.0%から最低0.2%まである。1.0%はオオゼキ、サミット、ぎゅうとら、特にこの3社はキャッシュバックであり、強力な還元方法を採用している。オータニ、平和堂、フジ、京成ストアも1.0%であるが、すべてお買い物券との交換であり、キャッシュバックと比べると顧客の魅力はやや落ちるといえよう。食品スーパーマーケット業界でポイントカード戦略では定評のあるオギノの還元率は食品では0.7%、その他では0.3%であり、しかもお買い物券との交換である。オギノの強みは、ポイントが貯まり、使える提携店の多さと、ポイントカードで得られた顧客データを再利用し、DMをピンポイントで発送する仕組みが付加されており、それらが還元率の低さをカバーしているといえよう。最近、ポイントカードを発行したPLANTは0.5%、東急ストア、カスミ、オダキューOXも0.5%の還元である。このように、還元率は0.5%ないしは1.0%が大半であるのが、実情である。

  ではポイント貯める違いを各社見てみると、これも各社各様であり、100円で1ポイントから200円で1ポイント、500円で1ポイント、1000円で1ポイントと4つに分かれる。オオゼキ、サミット、ぎゅうとら、ウオロク、マルト、平和堂、フジ等は100円で1ポイント、オギノ、PLANT、オダキューOX、伊徳等は200円で1ポイント、オータニは500円で5ポイント、カスミ、イズミヤは1,000円で1ポイントである。これはポイントの貯まる速さを表しているので、原則、速ければ速いほど魅力があるといえよう。

  次に、ポイントを使う場合であるが、これがさらに各社各様であり、10,000円から還元、50,000円から還元、100,000円から還元、200,000円から還元と20倍以上の違いがある。通常、食品スーパーマーケットの客単価は約2,000円であり、毎日同じ店で買い物をしても月間60,000円であるので、概ね、50,000以上は1ケ月に1回還元ができないことになり、貯めても貯めても、中々還元ができないという、顧客のイライラにつながる可能性が高い。その意味で、オオゼキ、サミット、京成ストアは10,000円、ぎゅうとら、オオタニは50,000円であるが、平和堂、PLANT、マルトは100,000、カスミ、オダキューOXは200,000円を含め、これ以上は顧客にとっては厳しいものといえよう。

  このように、ポイントカードのチェックポイントは還元率、貯める速さ、還元基準金額、そして、還元がキャッシュかお買い物券かの4択問題であるといえ、この4つにおいて可能な限り、競合他社に引けをとらない条件設定がポイントになるといえよう。

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May 8, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 07, 2006

業務スーパーの躍進を支える出店戦略!

  業務スーパーが400店舗を越え、さらに店舗数を増やし続けている。この1年で約100店舗近く増やし、現在全国に約400店舗を展開している。業務スーパーは2000年3月に第1号店がオープンして以来、約6年で400店舗を越え、文字通り、日本一の業務スーパーチェーンを築き上げたことになる。業務スーパーは神戸物産がはじめた飲食店等の業務向けのスーパーマーケットであり、現在ではフランチャイズシステムを採用し、北海道を除く、全国で出店がなされ、2010年には1000店舗を目指すという。そこで、ここでは、現在の全国の出店状況をもとに今後の業務スーパーの成長性をうらなってみたい。

  業務スーパーは関西、関東は直営で出店し、中国地方は食品スーパーマーケットのエブリが、新潟、福島、宮城、群馬、茨城は食品スーパーマーケットのディスカウントストアのチャレンジャーが、鹿児島、宮崎、熊本は酒のキンコーがというように各地区のエリアフランチャイザーにまかせた新規出店方式を採用している。これが店舗数の急激な拡大をもたらしたポイントの1つであろう。

  現在、最も店舗数が多い地区は関西地区であり、156店舗と全店舗数の約40%を占めている。ついで、関東の102店舗(約25%)であり、この2地区で全体の65%と大半を占める。ついで、中部地区の54店舗(約13%)、中国地区の32店舗(約8%)、東北地区の26店舗(約6%)であり、その他の四国地区は17店舗(約4%)、九州地区は16店舗(約4%)となる。このように、現在、関西、関東、中部に出店戦略を絞った展開となっており、その他の地域はまだまだ未開拓といってよく、北海道については現在未出店地域である。食品スーパーマーケット業界でも毎年130%から150%で急成長をつづけるショップ99がほぼ同じ出店戦略であり、全国チェーンをつくりあげる時の共通ポイントといえよう。

  では、全国の約40%、150店舗を越える集中出店をはかる関西地区ではどのような出店戦略がとられているかをみてみたい。最も集中出店をしている地区は神戸物産の地元、兵庫県であり、51店舗を展開している、同様に大阪でも50店舗を展開しており、この2つの地区で何と100店舗を越え、全国の25%を占める。業務スーパーとして神戸物産出店前、この地区でシェアをとっていたのはトーホーのAプライスであるが、現在、Aプライスは関西地区では24店舗で、全店でも91店舗であり、業務スーパーはこの2地区で100店舗であることを考えると、この5年間で圧倒的なシェアを獲得したことになる。その他の地区では京都の24店舗、和歌山の13店舗、奈良の10店舗、滋賀の8店舗である。

  もう一方の戦略出店地域である102店舗を展開する関東であるが、埼玉が23店舗でトップであり、ついで千葉21店舗、東京20店舗と続く。この3地区合計で64店舗と60%強である。意外に東京が少なく、市場性から考えると兵庫、大阪よりも将来的には出店数は増える可能性はあるといえ、今後、さらに、この地区では出店が続くものと思う。この3地区以外には、神奈川の15店舗、栃木の9店舗、茨城、群馬の各7店舗の出店であり、関西の兵庫、大阪以外の地区と比較しても出店数は少なく、東京を含め、関東の出店はこれから本格化するものといえよう。

  関東、関西以外では中部地区の54店舗、中国地区の32店舗が続くが、この2地域で最も出店が多い地区は静岡の16店舗であり、ついで、新潟の12店舗、愛知の9店舗、島根の9店舗、山口の9店舗である。その他の地区は8店舗以下であり、まだまだ、業務スーパーの出店は少ないといえよう。この地区以外の東北地区、四国地区、九州地区も各地区では10店舗以下であり、これらの地区は今後の出店が本格化されるものといえよう。

  このように、現在全国400店舗となった業務スーパーではあるが、全国的な観点からみた場合は関西では充分な展開といえるが、関東、中部地区はまだまだこれからといえ、それ以外の地区についてはやっと出店がはじまった段階といえる。業務スーパーはその意味でまだまだ出店余地が充分にあるといえ、当面、高成長が続くものといえよう。

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May 7, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 06, 2006

食品スーパーマーケット新店情報、各地で続々オープン!

  4月下旬から5月初旬にかけて、食品スーパーマーケットの新店が全国各地で続々とオープンしている。最近の食品スーパーマーケット業界は、今後の本命といわれるNSC(郊外型ショッピングセンター)への開発にも積極的に取り組み、各社がNSCへ挑戦しつづけているのが特徴である。特に、まちづくり3法が成立すると、1万㎡以上の小売業の出店に強い規制がかかるため、郊外型の小売業の本命はNSCとなろう。

  さて、そのNSCの出店を加速するヨークベニマルが4/28、124店舗目となるNSC、ヨークベニマル石巻蛇田店を宮城県石巻市にオープンした。ホームセンターのホーマック、カジュアル衣料のユニクロを併設し、売場面積約800坪、年商21億円をめざしている。4/24には、やはり、NSCをマックスバリュ東北が97店舗目となるマックスバリュ十文字南店を秋田県横手市十文字町にオープンさせた。洋服の青山、ドラックストアのツルハ、衣料品の西松屋、ホームセンターのホーマックも6月にオープンするという。マックスバリュ東北の年商は16億円、NSC全体では38億円を目指すという。マックスバリュ東北は5/5にも山形県山形市青田に98店舗目となる年商15億円目標のマックスバリュ青田店をオープンさせ、いよいよ100店舗が秒読み段階となった。大阪ではライフコーポレーションが大阪府東大阪市にライフ新石切店、年商18億円目標をオープンした。ホームセンターのコーナン・ライフ、家電のコーナン・ジョーシンと、地上3階立ての店舗でのNSCタイプの出店であり、190店舗目となる。4/20には秋田の伊徳のNSCがいとくアルカディア店として青森県弘前市にオープンした。ドラックのツルハとともに弘前アルカディアSC内への出店である。

  また、NSCよりも一回り大きいSCの核テナントとして新規出店する食品スーパーマーケットも増え、カスミが4/21、茨城県守谷市にフードマーケットカスミ松ヶ丘店をショッピングセンターアクロスモール守谷の核テナントとして出店した。カスミ121店舗目の店舗であり、年商20億円をめざすという。バローも4/29、岐阜県本巣市三橋に93店舗目となるバローモレラ店を国内最大級のショッピングセンター、メガモールモレラ岐阜店の核テナントとして出店した。約900坪弱で、年商23億円をめざすという。4/29には、平和堂がはじめて兵庫県に97店舗目となるアルプラザつかしんを尼崎市のグンゼタウンセンターつかしんショッピングセンターの核店舗として出店した。衣食住のGMS型であり、年商は75億円の目標という。平和堂は4/21には食品スーパーマーケット、年商11億円目標のフレンドマート御蔵山店を京都府宇治市にオープンしており、ここのところ積極的な出店が続いている。

  スーパーセンターを展開するベイシアも4/27、ベイシアスーパーセンター23店舗目となるベイシアスーパーセンターひだかモール店を埼玉県日高市にオープンした。売面約3500坪と1万㎡を越えるスーパーセンターであり、スーパーセンターの中でも大型店舗である。まちづくり3法成立後はこのタイプを1万㎡以下に圧縮して出店をつづけてゆくものと思われる。

  上記以外に食品スーパーマーケットも目白押しであり、4/14には、マックスバリュ九州が北九州市にマックバリュ小倉愛宕店をオープンした。マックバリュ九州90店舗目となる店舗であり、年商15億円を目指すという。4/20、ジョイスが岩手県盛岡市に約500坪の食品スーパーマーケットをオープンした。同じく、4/20には東急ストアが100店舗目となる錦糸町東急ストアを東京都墨田区にオープンした。約1000坪で年商44億円を目指すという。4/26にはオオクワが和歌山県岩出市にプライスカットオークワ岩出北店をオープンした。プライスカットは21店舗目、オークワ全店では131店舗目となる。4/27には山陽マルナカがマルナカ和泉店を大阪府和泉市にオープンした。同じく4/27にはハローズが岡山県倉敷市に32店舗目となるハローズ田ノ上店をオープンした。また、ショップ99も4月も新店の勢いはとまらず、18店舗の新店をオープンさせている。

  このように、4月から5月にかけて、食品スーパーマーケットは出店ラッシュともいえる状況であり、全国で新店がオープンしている。今期も食品スーパーマーケット各社は新店を積極的に展開してゆくものと予想され、新店戦略が当面の成長戦略の鍵を握っているといえよう。

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May 6, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (1)

May 05, 2006

まちづくり3法衆議院を通過、参議院へ

  まちづくり3法の「中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律の一部を改正する等の法律案」が4/21、衆議院経済産業委員会で可決され、その後、4/25、衆議院本会議でも可決された。すでに、まちづくり3法のもうひとつの「都市の秩序ある整備を図るための都市計画法等の一部を改正する法律案」は4/11に衆議院本会議を通過しており、この連休明けには、いよいよ両案の参議院での審議がはじまる。今回は大規模店舗立地法の改正は見送られたので、まちづくり3法の法案成立は秒読み段階に入ったといえる。

  4/21の衆議院、経済産業委員会での最終審議では、民主党の北神圭朗委員と日本共産党の塩川鉄也委員が質問に立った。北神委員はこれまでの委員会での審議の総まとめとしての大所高所からの質疑であったが、その中で、特に、強く質問したのは、中心市街地の活性化においては、土地の私有権にある程度の制限をつけるべきではないかという主張であった。また、塩川委員は、この法案に反対の立場からの質問であった。特に、国がまちづくり活性化案を認定することは、自由なまちづくりの試みを奪い、認定されな圧倒的多数のまちづくり案を切り捨てることになりかねないという主張であった。この2委員の質疑のあと、直ぐに採決に入り、4/21、衆議院経済産業委員会で賛成者多数で可決された。その後、4/25には衆議院本会議でも可決された。

  さて、本法案および都市計画法の改正案の今後の方向であるが、この連休明けには、参議院の国土交通委員会、経済産業委員会で審議が開始され、早ければ5月中に、遅くとも、今回の第164回、通常国会の会期は6/18までであるので、来月上旬には可決される見込みである。

  このような中、5/3の日経新聞で、まちづくり3法改正案に対するアンケート調査の結果が公表された。それによると、回答企業の51%が規制の適用を受けない床面積1万㎡以下の店舗を出店すると答え、郊外出店に強い意欲を示しているという。また、すでに出店を開始した企業も35%あり、都市の小商圏に対応した小型店を設けるという企業も26%という。小売業側ではすでにこの法案は折込ずみであり、着々と対案が練られ、すでに実行に移されているといえよう。

  このアンケートでは、さらに、法改正に伴う業界の変化についても聞いており、最も多かったのはNSC(近隣型ショッピングセンター)が増えるという回答であり、何と約80%であった。ついで、物件競争が激化し、地価・賃料が高騰との回答が約60%であった。市街地の小型店が増えるという回答も約40%、同業のM&Aが増加という回答も40%弱と高い数字であった。逆に、中心市街地が再生し、衰退が止まるとの回答はわずか数%であり、小売業の大半はまちづくり3法がめざしている方向とは逆になると見ていることが浮き彫りになった。

  日経の記事ではPLANT、ベイシアの対応についても取材しており、PLANTはPLANT3、すなわち、3000坪の店舗にシフトし、ベイシアも1万㎡以下に今後は抑えるという。またイトーヨーカ堂も1万㎡以下のNSCの出店に力を入れるといい、イオンは同様に1万㎡以下のNSCの出店に力を入れる一方で、150㎡以下の店舗の出店を強化するという。

  このように、まちづくり3法の法案成立は秒読み段階に入ったが、流通業界はまちづくり3法の趣旨とは全く反対の方向に動く可能性が高く、中心市街地が政府の意図しているように活性化されるか否かは厳しい状況といえよう。また、食品スーパーマーケット業界においては、この法案成立がNSCへの異業種の参入を含め、出店競争をより加速する可能性が高く、今後、5年間はNSC全盛の時代となろう。

May 5, 2006 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 04, 2006

2006年3月度、家計調査月報、惣菜伸び、青果大きくダウン!

  2006年3月度の家計調査月報が総務省統計局から公表された。家計調査月報は毎月月末に公表されるが、そのデータは1世帯当たり1か月間の支出金額、購入数量及び平均価格が公表される。本ブログではこのデータを1日当りに変換して、食品スーパーマーケットの客単価に近い数字で判断している。また、食品に関しては、食料の中に外食も含まれているので、食品に関しては食料から外食を除外して、合計値を算出している。このように、家計調査月報を若干修正することで、現実の食品スーパーマーケットの数字と比較がし易くなり、家計調査月報がより身近なものとなる。

  さて、2006年3月度の数字を昨年の3月度の数字と比較してみると、外食も含めた食料では-7円(99.7%)と大きな差はないが、外食を除外すると-35.5円(98.2%)とやや消費金額が下がっているという特徴が浮かび上がる。すなわち、3月度は外食が昨年に比べ28.4円(107.0%)も伸びたことが原因である。1日当りの消費金額(食品スーパーマーケットの客単価に相当)は今年の食品が1915.0円に対し、昨年が1950.4円である。

  では、何が最も数字を落としたかを見てみると、最も消費金額が下がったものは生鮮野菜の-10.8円(93.9%)であり、ついで生鮮果物の-7.5円(92.2%)である。すなわち、3月度は昨年と比べ青果部門が最も厳しい月であったことがわかる。青果部門についで、諸費金額が下がった部門をみてみると、穀類の-6.0円(97.2%)、魚介類の-5.1円(98.0%)と続く。さらに、発泡酒の-3.4円(79.6%)、生鮮肉の-3.0(98.1%)、卵の-2.9円(88.8%)が主に下がった部門である。3月度は青果、米、鮮魚、発泡酒、精肉等が厳しかった商品群であったといえよう。

  さらに、これらの商品群の中身を見てみると、青果ではキャベツの-2.0円(75.9%)、にんじんの-1.2円(83.3%)、他のきのこの-1.2円(90.9%)、ほうれんそうの-1.1円(86.7%)、ねぎの-1.0円(87.9%)、トマトの-0.9円(94.1%)、たまねぎの-0.8円(91.7%)であり、これらが約1円以上消費金額が落ちた商品である。食品スーパーマーケットで客単価が1円下がった場合には100店舗を超えるチェーンでは月間客数が1000万人近くになり、1円=1000万円単位で売上が落ちることになり、家計調査月報でも1日当りの消費金額が1円以上落ちたものは深刻なダウンとなる。

  ついで、果物では、他の柑橘類の-3.3円(81.9%)が大きく、りんごの-1.5円(89.1%)、グレープフルーツの-1.0円(60.0%)が深刻なダウンといえる。青果以外のダウンの大きい商品群では米の-4.1円(95.1%)、鮮魚では、かにの-1.7円(62.1%)、刺身盛合せの-1.3円(93.1%)、えびの-0.9円(91.1%)、精肉では牛肉の-2.6円(95.2%)が大きく数字を下げた商品である。

  逆に数字が大きく伸びた部門としては、調理食品、すなわち、惣菜の9.8円(103.8%)が最高の伸び率であった。主な商品はすしの2.4円(107.2%)、そうざい材料セットの1.6円(118.9%)、弁当の1.6円(104.7%)、サラダの0.7円(108.5%)が惣菜全体を大きく引っ張っている。ついで、他の酒が異常値であり、3.2円(153.2%)と大きく伸びている。これは、いわゆる第3のビールの伸びであり、先に上げた発泡酒の-3.4円を相殺している数字であり、そっくり、発泡酒の需要が第3のビールに移った数字といえよう。その他の部門では菓子類が1.0円(100.5%)と伸び、特に、その中ではせんべいが0.9円(106.0%)と大きく伸ばしているのが特徴である。

  このように、2006年3月度の家計調査月報を昨年の3月度と比較した場合の特徴は素材型商品である生鮮3品、米等が大きく落ち込み、惣菜型、加工度の高い惣菜、菓子が伸びているのが特徴といえる。また、惣菜がこれだけ伸びているにもかかわらず、外食も28.4円(107.0%)と大きく伸びており、惣菜は食品スーパーマーケットも外食産業もこの3月度に関しては家計調査月報を見る限りよく伸びた部門といえる。

May 4, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 03, 2006

オオゼキに見る客数4000人/日をめざす新店オープン戦略!

  オオゼキは2006年2月期、4店舗の新店をオープンさせた。1店舗目が2005/04/15にオープンした千歳船橋店であり、2店舗目が2005/08/05にオープンした相模原中央店であり、3店舗が2005/012/05にオープンした下北沢店であり、そして、4店舗目が2006/02/21にオープンした八幡山店である。現在27店舗となり、年商も557.8億円となった。オオゼキの経営戦略の根幹は客数4,000人/日を目指す店づくりにあり、そのためには、新店をどのようにオープンさせ、そして、いち早く軌道に乗せるかが鍵を握っている。そこで、この新規オープンした4店に絞り、どのように新店をオープンさせ、その後、どのように数字が推移しているのかを見てみたい。

  まず、千歳船橋店であるが、約170坪、設備投資額約1億2,000万円の店舗である。オープンは2005/04/15であり、初日の客数は6,808人、客単価2,154円であった。その後、4日間の平均客数は5,880人、客単価は2,069円と大きく落ち込むことなく、初日の約85%の客数、約95%の客単価で推移している。この時の部門構成比を見ると、青果19.1%、食品18.9%、日配18.8%とこの3つの部門に重点がおかれたオープンセールとなっているが、これはオオゼキ全店の部門構成比とほぼ同じであり、オープンだからといって、特別に戦略部門をつくっているとはいえない部門構成比である。そして、その後、ほぼ、1年が経過した2月末現在では、客数3,708人/日(オープン比約60%強)、客単価1,579円(オープン比75%強)で推移している。これはオオゼキ全27店の中では客数では15番目、客単価では16番目とほぼ全店の平均値に近い数字で推移しているといえる。

  次に、2005/08/05にオープンした相模原中央店であるが、約300坪強のオオゼキとしては高井戸店の340坪につぐ2番目の大型店であり、設備投資は約1億4,800万円の店舗である。立地も相模原駅徒歩8分と駅前立地であり、オープン日の8/5の客数は8,218人、客単価は2,220円であった。その後、4日間の平均数値は客数7,056人(初日の約85%)、客単価は2,209円(初日の約99%)と客単価がほとんど落ちずに推移しているのが特徴である。部門構成比を見ると、青果21.3%、食品20.8%、鮮魚16.3%と鮮魚が異常に強いのが特徴である。逆にオオゼキの強い、日配が13.9%と低い。その後、7ケ月の推移は客数が3,612人、客単価が1,578円であり、オオゼキ全店の中では客数で17番、客単価で17番とほぼ平均的な数字である。

  3番目の新店である2005/12/06にオープンした下北沢店であるが、約250坪弱とオオゼキの中では比較的大きな店舗であり、設備投資は土地・建物の投資も入り、約30億5,200万円という大型投資の店舗である。オープン初日の客数は8,948人、客単価は2,043円であり、オープン4日間平均の客数は7,660人(初日の85%強)、客単価は1,878円(初日の90%強)である。部門別構成比を見ると、青果18.9%、食品17.2%、鮮魚16.4%と相模原中央店のオープンと同じく、鮮魚が強く、日配が14.8%と低いのが特徴である。オープン後、約3ケ月の推移は客数4,432人、客単価1,564円と客数では6番、客単価では20番と客数の多い店舗といえる。

  そして、4店舗目が今年2/21にオープンしたばかりの八幡山店である。約170坪とオオゼキの平均値に近い店舗であり、設備投資は1億2000万円である。オープン初日の客数は8,933人であり、客単価は1,975円である。オープン4日間の平均客数は6,580人(初日比75%弱)、客単価は1,759円(初日比90%弱)であり、部門別構成比は青果20.2%、日配18.0%、食品17.2%と日配が強い数字である。ほぼオオゼキ全店の平均に近い数字である。オープン後の数字は2月度決算であり、2月末の数字であるが、客数は5,658人、客単価は1,578円であり、客数では全店1番であるが、客単価は全店20番である。

  このように、オオゼキの新店のオープン戦略は初日客数約8,000人を目指しているといえ、この8,000人が最終的に半分の約4,000人で落ち着き、全店平均の客数が現在3,600人という食品スーパーマーケットとしては異常に高い数字を達成するといえる。また、そのための部門戦略も基本は青果、食品、日配であり、商圏によっては鮮魚を強く打ち出す場合もあり、ほぼ全店の構成比に近い販促ウェートであるといえる。逆に客単価はオープン当初は2,000円を越えているが、最終的には1,500円強で落ち着き、客数に重点をおいたオープン戦略であり、オープン後も客単価よりも客数重視型の戦略であるといえよう。

 

May 3, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 02, 2006

貝、海草にみる全国の消費実態の違いに驚き!

  食品スーパーマーケットにおける貝、海草は鮮魚部門が管理している商品であるが、加工がほとんどいらず、発注、仕入れによる商品であるため、中々しっかりした管理ができていない企業が多い。また、年間、カキのシーズン、ひなまつりのはまぐり、たけのこのシーズンにおけるわかめ、寒シジミのシーズン等の一部の期間を除けば、あまり大きな変動がなく、鮮魚部門としてもあまり力が入らない商品群といえよう。しかし、逆に、精度の高い発注、売上に応じたフェイスどりにもとづく棚割り、効果的な販売促進、健康・品質の違いを強調するPOPでの訴求等をしっかりかければ、貝、海草の数字は驚くほど改善するものである。そこで、貝、海草の客単価はどこまで改善できるのかを、最新の家計調査月報をもとにみてみたい。

  家計調査月報は1世帯当りの1ケ月間の消費金額が商品分類ごとに調査されたデータであるので、まず、食品スーパーマーケットの客単価と比較するために、1日当りの数字に返還することがポイントである。また、貝、海草については、かなり細かい商品分類になっており、貝では、あさり、しじみ、かき、ほたて貝、その他と別れ、海草では、わかめ、こんぶ、他の野菜・海草加工品と分類されている。ほぼ、食品スーパーマーケットの商品分類に近く、この家計調査月報の1日当りのデータと客単価を比較することにより、現状の客単価が高いのか低いのかの目安になるものと思う。

  実際、2006年3月度の全国の貝、海草の消費金額を算出すると28.4円である。貝が15.4円、海草類が13.0円となり、ほぼ半々というところである。貝の内訳は、あさりが4.2円、しじみが1.8円、カキが2.7円、ほたて貝が3.9円、その他となる。この時期、ほたてがかなり高い数字となるのが特徴である。もちろん、ほたては地域性があるので、一概にこの数字となるとは限らない。海草の内訳はわかめが6.1円、こんぶが3.2円、海草加工品が3.7円となり、海草加工品が高いのが特徴といえる。このように、全国の数字で見る限り、貝、海草は約30円と、3月度はかなり高い数字といえる。2000人/日の食品スーパーマーケットで1日60,000円ということになり、月間180万円、年間換算では2000万円を越える数字であり、貝、海草は重点管理商品といえよう。

  では、各地区での違いはどのくらいあるかを見てみたい。家計調査月報では県庁所在地別のデータも公表されており、そのデータをもとに貝、海草の実態をみると、貝、海草に関しては地域により大きな違いがあることがわかる。貝、海草の総合計のNo.1は松江市であり、全国平均28.4円のほぼ倍の43.2円である。No.2は青森市の40.2円、No.3は盛岡市の40.2円、No.4は徳島市の36.1円、No.5は金沢市の35.5円である。逆に、ワースト1は宮崎市の15.2円、ワースト2は熊本市の16.9円、ワースト3は那覇市の17.4円と九州、沖縄地区がワースト群となる。東京は12位の31.8円、大阪市は38位の24.0円である。

  また、この違いは何によるかをさらに細かく見てみると、松江市の強さは、わかめにあり、わかめが全国No.1の消費額であり、わかめだけで19.6円という異常値である。また、No.2の青森市はほたてが異常に高く、全国No.1であり、ほたてだけで13.9円の消費額である。この2つの都市をみただけでもわかるが、貝、海草は地域により消費額が全く違い、大きな地域差があることがわかる。

  たとえば、貝の強い地域はこの時期ほたて派とカキ派にわかれ、ほたて派は東北に多く、青森市、札幌市、山形市等であり、カキ派は新潟市、高松市、千葉市、広島市等である。さらに、あさり派としじみ派もあり、あさり派は佐賀市、甲府市、大分市であり、しじみ派は松江市、鳥取市、水戸市である。同様に海草についてもわかめ派とこんぶ派があり、わかめ派は松江市、徳島市、金沢市であり、こんぶ派は大津市、富山市、大分市である。

  このように貝、海草は消費実態が全国全くといってよいほど違い、地域性の非常に高い商品であり、しっかり顧客のニーズをつかみ、商品管理を徹底するとが客単価アップのポイトである。

May 2, 2006 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

May 01, 2006

サミット、営業体制を刷新し、本格的チェーンストア体制へ!

  サミットストアが4月の新会計年度に入り、営業体制を刷新し、本格的なチェーンストア体制を整えつつある。これまで店舗と商品の管理を一括して営業本部が統括していたが、今回の機構改革で、営業本部を販売本部と商品本部の2つに組織を分け、管理体制の強化を図った。サミットはその目的を「作」である商品本部と「演」である販売本部に分け、組織の役割を明確にする、としており、チェーンストアの根幹である仕入れと販売を明確に分けた組織ができあがった。これにより、販売である店舗数の増加と仕入れである商品群の増加(ラインロビング)に対応できる体制が整ったといえよう。

  すでにサミットは、この3/25に横浜市にオープンしたサミットストア下倉田店で81店舗となり、100店舗体制が視野入ってきた。また、通常の食品スーパーマーケットの商品部に加え、ドラック部、書店部もあり、今後、さらに商品部が増える可能性もある。このように今回の機構改革は、今後予想される店舗の増加と商品群の増加に対し、機動的に対応できる体制を整えるためのものといえる。

  さて、今回のサミットの機構改革をもう少し細かくみてみると、特に販売本部、すなわち、店舗の増加に対しての対応が主な目的であったことがわかる。それは、新設された販売本部のもとに、新たにエリアが新設され、第1エリアと第2エリアの2つのエリア制がとられた点である。そして、各エリアに新たにブロックが加わり、第1エリアには京葉3ブロック、第2エリアには京浜3ブロックが新設され、より、今後の店舗の増加に対しての管理を強化しているからである。そして、その結果、第1エリアは9ブロックを管理し、第2エリアは7ブロックを管理し、合計16ブロック制となった。現在、全店舗が81店舗であるので、1ブロック5店舗平均の計算となり、1エリア40店舗の管理となる。恐らく、当面は1エリア10ブロック、50店舗を1単位として、ブロックの拡大、エリアの拡大をはかりつつ、1エリア50店舗、約1000億円単位の管理体制を目指しているものといえよう。

  このように今回の機構改革は主に店舗に重点があったものであったが、現組織をみる限り、今後、商品本部の組織改革、管理部の組織改革等、第2弾の改革も予想される。商品本部に関しては、主に販売促進を担う営業企画部、おそらくレジ業務を担う店舗サポート部が商品本部に入っており、純粋に商品のバイイングを主としていない部門も管理しており、将来的にはこれらの組織の見直しもあろう。また、管理部に関しては広報室、総務部、人事部等の7つの組織がバラバラに社長直轄となっており、管理体制についても今後見直しがあろう。

  その意味で、今回の機構改革は将来のM&Aを踏まえた3000億円、5000億へ向けた体制づくりの第1歩の組織改革といえ、今後、商品本部、管理部の改革も含め、本格的なチェーンストア体制へむけての組織改革が行われてゆくものといえよう。

  予断であるが、以前、本ブログでも触れたサミットの週末販促と月金の平日サービスのちらしが、5/1現在、4/29(土)、4/30(日)、5/1(月)と掲載されており、その販促商品の違いが明確である。

  4/29(土)、4/30(日)のちらしは、「月末恒例、サミット大市」と銘打っており、表面では牛サーロインステーキ用798円、豚ロース各種100g198円、ほたて498円、国内産はいばらうなぎ蒲焼598円、すいか1個1980円等に加え、ハーゲンダッツ全品3割引き、日本茶・中国茶当店表示価格の2割引き、カレー・シチュー当店表示価格の2割引き等の週末商品の販促に加え、裏面では駅弁・空弁大会、うまいもの市などのイベント性の高い企画を入れ、週末の集客に力を入れている内容である。

  また次の5/1(月)は「月金サービス」と銘打ち、牛乳1000ml165円、フジパンの食パン6枚、8枚128円、おかめ豆腐400g88円、マルちゃん3食焼きそば450g138円等、日配をメインに平日の来店頻度アップのちらしである。

  このように、週末と平日は明確にマーチャンダイジングを分けており、ちらしもそれに応じた明確な商品訴求の内容となっており、週末の集客と平日の来店頻度アップをはかる1Week2Cycleのマーチャンダイジングが見事に実践されている内容である。

May 1, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)