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June 30, 2006

野菜、果物相場情報、値動きの激しい相場が続く!

  青果、特に野菜の相場が乱高下し、不安定な相場状況が続いている。東京都中央卸売市場の週間市況によれば、先週、先々週の野菜の相場状況を見ると、総じて高値傾向がつづき、商品によっては劇的に相場が変わった商品もある。ここのところ、九州を中心に集中豪雨が起るなど、各地で梅雨にともなう天候不安などもあり、入荷が安定しない状況が続いていることが、不安定な相場をもたらしているといえよう。野菜は直近の数字、先週の入荷状況を見ると入荷量は5141トン/日であり、前週比89%、前年比94%と、前週、前年に比べかなり少なめの入荷であり、これが全般的な野菜の価格を高騰させている。果物も先週の入荷量は1188トン/日であり、前週比92%、前年比78%であり、やはり、全体的には果物も高値相場といえよう。

  さて、野菜であるが、今週、特に高値であったものはにんじんが昨対196%、さやえんどうが昨対194%、はくさいが昨対190%、ピーマンが昨対176%とこの4つの商品が昨対ほぼ2倍という異常な相場となっている。これについで、昨対150%近い高値の商品は、キャベツ155%、なす152%、こまつな138%、だいこん136%、とまと131%である。逆に、相場が下がった商品はたまねぎの85%、きゅうりの87%レタスの88%、そらまめの99%とわずか4つの商品であり、いかに、先週の野菜相場が高値で推移しているかがわかる。この中でも、きゅうりは先々週は昨対162%であったので、先週は劇的に下がった数少ない商品である。

  また、ここへきて急激に入荷量を増やしている商品があり、とうもろこしが先週比147%、えだまめが先週比143%、うめが先週比121%、そして、かぼちゃが先週比111%と、この4つが110%以上の先週比を大きく伸ばした商品である。特に、うめは昨対も123%と伸びており、注目商品といえよう。これ以外の商品は全般的に先週比は昨対を下回る状況であり、これが全体的に相場を押上げているといえよう。

  これに対して果物であるが、主力商品であるすいか、メロン、ぶどうが高値相場となっており、野菜同様厳しい状況が続いている。すいかについては相場が昨対121%であり、こだますいかについてはセリで208%、相対で192%と異常な高値である。メロンについても、赤肉系のクインシーメロンがセリでは90%と安値であるが、相対では116%と高値で取引されている。白肉系のアンデスメロンはセリで117%、相対で122%とどちらも高い。ぶどうについては先週比の入荷量が117%と増えているにもかかわらず、相場は119%と高値である。このように、この時期の旬の商品、すいか、メロン、ぶどうがいずれも高値相場で推移しているのが現状である。

  一方、旬の商品であるさくらんぼは順調に入荷が増え、先週比214%と2倍以上に増えたが、それでも昨対は97%であり、例年並の入荷である。相場もセリで99%。相対で88%と安値の相場であり、さくらんぼが当面、旬の商品としては注目商品といえよう。さくらんぼ以外にも相場が比較的安定している商品はハウスみかんの101%、りんごのセリ95%、相対97%であり、季節商品以外の果物はほとんどが昨年並みであり、売りやすい商品といえよう。

  このように先週の青果の相場は野菜の入荷量は安定しつつあるが、依然として高騰が続いている。果物に関しても旬の商品であるすいか、メロンの相場が高いのが厳しい状況であるが、さくらんぼ、ハウスみかんなどは相場は安定しており、主力を少し見直す必要があろう。今後も天候は不安定な状況が予想されることから、天候と相場状況をにらみながら青果に関しては主力商品を外さないように慎重に商品選定、売場づくり、販促を検討する必要があろう。

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June 30, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 29, 2006

日経MJで小売業2005年度ランキングを公表!

  毎年恒例の小売業ランキングが日経MJから6/28に公表された。2005年度の小売業ランキングは日経MJが1659社に調査票を郵送し、回答があった792社のランキングを売上順に500社を公表したものである。小売業の分類は百貨店、スーパー、専門店、生協、コンビニエンスストア、持株会社の6つに分けられている。今年も、No.1は昨年同様イオンであり、4兆4302億円であった。No.2はセブン&アイホールディングスで3兆8957億円でイオンとは約5000億円の差である。No.3はダイエーで1兆6751億円であり、No.1、No.2は競っているが、No.3になるとNo.1の半分以下となり、日本の小売業界はイオン、セブン&アイホールディングスの2強が頭ひとつ抜けた売上といえる。No.4はヤマダ電機であり1兆2839億円であり、伸び率が116.5%と1兆円企業の中では伸び率が最高の企業であり、まだまだ急成長しているのが特徴である。そして、No.5がユニーであり、1兆2026億円である。以上がNo.5でるが、これ以外に1兆円以上の企業はNo.6に西友の1兆345億円、No.7の高島屋の1兆311億円である。

  さて、残念ながら、食品スーパーマーケット業界はベスト10には1社も入っていないが、食品スーパーマーケット業界でトップ企業はNo.17の広島のイズミであり、4368億円であった。ついで、No.20の大阪のライフコーポレーションで3983億円、No.21の滋賀の平和堂3946億円、No.24の大阪のイズミヤで3671億円、No.30の東京のマルエツで3297億円であり、以上が食品スーパーマーケット業界ベスト5である。小売業ベスト10には1社も入らなかったが、ベスト30で5社ランクインをしている。トップのイズミが4000億円を越えたことにより、食品スーパーマーケットも4000億円の時代に入ったといえる。

  ついで、食品スーパーマーケット業界ベスト10までみてみたい。No.32に愛媛のフジが3219億円であり、No.33に福島のヨークベニマルが3149億円、No.41に東京の東急ストアが2587億円、No.42に岐阜のバローが2553億円、No.45に和歌山のオオクワが2339億円となり、以上が食品スーパーマーケット業界ベスト10である。

  小売業ベスト50の中には、さらに、No.48に北海道のアークスが2228億円、No.49に東京のいなげやが2214億円、そしてNo.50に群馬のベイシアが2124億円であり、ベスト50に食品スーパーマーケットは13社がランクインしている。ちなみに、未上場のベイシアであるが、昨年対比114.1%、経常利益80.75億円(100.1%、売上対比3.8%)であり、スーパーセンターの新規出店が売上を大きく伸ばしているといえよう。

  また、ベスト100でほぼ1000億円の売上であるが、この中に食品スーパーマーケットは28社入っており、その企業名を見ると、No.53にサミット、No.55に万代、No.62にマルナカ、No.66にカスミ、No.67にヤオコー、No.68にサンリブ、No.78にタイヨー、No.79にオーケー、No.80にOlympic、No.87にポスフール、No.89にサンエー、No.93に山陽マルナカ、No.95にエコス、No.97にヤマナカ、No.99に九九プラスが入っている。なお、マックスバリュは親会社のイオンの連結に入っており、ユーストアもユニーの連結に入っているの、単体のデータも公表されてはいるが、ランキングとしては加算されていない。

  以上が小売業ベスト100であり、その中の食品スーパーマーケット業界ベスト28であるが、日経MJには500社までのランキングが公表されいる。ちょうど200位が約500億円であり、300位が300億円であり、400位が200億円であり、ちょうど500位で131億円である。また、日経MJでは価格政策に対するアンケートも同時に実施しており、それによるとこの5年間に低価格派が40ポイントも低下し、高低それぞれ派が大きく増えたのが今年度の特徴であるという。小売業の価格戦略がかわりつつあるといえよう。

  このように、食品スーパーマーケット業界も小売業ベスト100の中に約30社を占めるようになり、No.1の広島のイズミは4000億円を越えた。また、ベスト50でみても13社がランクインしており、小売業の中でも主力を担う業態であるといえよう。

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June 29, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 28, 2006

マクドナルド、客単価アップに戦略転換!

  5月度のマクドナルドの月次レポートが明らかになった。一見、信じられないような、びっくりする数字が並んでいるのに驚く。客数と客単価を間違えているのではないかと思うほど、これまでの傾向が180度、劇的に逆転しているのである。この1年間のマクドナルドの客数と客単価の関係は概ね、客数大幅増、客単価大幅減という流れであったが、この5月度は、全く反対となり、客数減、客単価大幅アップとなったのである。5月をさかいに明らかにマクドナルドに戦略転換が起ったといえる。

  客単価は2D分析をすると、客単価=PI値×平均単価であり、客単価をあげるには、PI値を上げるか、平均単価を上げるか、それとも双方を上げるかしか、理論的にはない。これまで、マクドナルドは100円バーガーを主体にPI値アップに必死で取り組んできたが、5/13から、100円バーガーはこれまでどおりとし、新たに「新価格体系」という名の平均単価アップ戦略に取組みはじめた。これが、劇的な効果をもたらし、今回の驚異的な数字の変化をもたらしたものと思う。実はこの手法は昨年、モスバーガーが実証積みの戦略であったが、ここへきてやっとマクドナルドも平均単価アップによる客単価アップ戦略へ転換したものといえよう。

  では、5/13からマクドナルドに導入された「新価格体系」とはどのような内容かをみてみたい。ポイントは2点、ひとつめは平均単価の高い新メニューを投入すること、そして、もうひとつは既存の価格体系を微妙に値上げすることである。この2点に加え、これまでまでの100円マックは継続するという。これは、よく見るとしたたかな戦略である。客単価2Dよりも、3Dで分析した方がわかりやすい客単価アップ戦略といえる。まず、100円マックの据え置きにより、PPIを落とさないようにする。そして、既存商品の価格を見直すことによって、平均単価のアップをはかる。さらに、新商品シャカシャカポテト+ドリンク、チキンマックナゲット+ドリンク330円を投入することにより、客数PI値アップをはかる。これにより、PPI×平均単価×客数PI値=客単価アップを3つの角度から相乗的に、同時並行的に目指すという戦術であり、かなり高度に様々な角度から計算された無駄のないすっきりした政策であるといえる。

  実際に、この結果、5月の客単価が昨年対比113.4%となり、昨年の5月の客単価-13.0%をもどし、わずかに上回り、一昨年の水準を越え、この3年間ではもっとも高い客単価となった。このしたたかな、客単価アップ戦略が現時点では正しかったことが実証されたといえよう。

  ちなみに、マクドナルドの昨年5月から、今年の5月までの客単価と客数の流れは、200505(-13.0%、10.1%)、200506(-17.2%、20.2%)、200507(-8.3%、12.6%)、200508(-8.1%、9.1%)、200509(-12.8%、12.8%)、200510(-8.4%、13.0%)、200511(-7.1%、16.1%)、200512(-5.8%、14.1%)、そして、今年に入り、200601(-8.6%、6.9%)、200602(-2.8%、6.8%)、200603(-5.2%、7.1%)、200604(0.1%、4.6%)、そして、200605(13.4%、-3.6%)と全く数字が逆転し、客単価大幅増、客数減となったのである。

  このように、マクドナルドのこの5月は新体制になってのはじめての本格的な戦略転換であり、価格訴求を主体とする商品戦略の時代が終ったといってもよいくらい象徴的な出来事といえよう。時代はまさに客単価アップの時代に入り、しかも、2Dから3Dの時代に入りはじめたといえる。来月以降のマクドナルドの数字には注目である。

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June 28, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 27, 2006

食品スーパーマーケット、新店情報、6月度!

  6月に入り、食品スーパーマーケットの新店があいついでいる。ここのところ出店がなかったスーパーセンターのベイシアも2ケ月ぶりに2店舗をあいついで出店した。また、NSCでも、ヤオコー、ヨークベニマルは新店のオープンがなかったが、バローが新店をオープンし、NSCを軌道に乗せつつある。食品スーパーマーケットも、6月に入り各地で新店のオープンがつづいており、今期も各社、新店開発を積極的に取り組んでゆくものと思う。ただ、これまで、順調に新規出店に取組み、驚異的な売上を上げてきた大黒天物産、PLANTはここ最近は新規出店がない。また、ショップ99についても、ここ数ケ月、出店が抑制されているのが特徴であり、これまで、食品スーパーマーケット業界を売上で力強く牽引してきたこの3社が現在、既存店の活性化に重点を移しているといえる。

  このような中で、今月の注目の新店は、ベイシアのスーパーセンターであり、立て続けに2店舗の新規出店を果たしている。6/22、ベイシアスーパーセンター市原八幡店が千葉県市原市にオープンした。ベイシアスーパーセンター24号店となる店舗であり、4月以来の新店である。売場面積約2500坪とベイシア標準タイプのスーパーセンターである。そして、6/28には、埼玉県滑川町にスーパーセンター25号店となるベイシアスーパーセンターがカインズとともに、なめがわ森林モールの核店舗として出店する。このように、ここへきてベイシアのスーパーセンターも積極的に出店がはじまった。今後は、まちづくり3法も成立したことにより、今回のスーパーセンターのように10,000平米以内のタイプが主流となるものと思う。

  また、NSC(近隣型ショッピングセンター)も岐阜のバローが6/21、金沢市木曳野にNSCタイプのバロー木曳野店をオープンした。バロー94店舗目の食品スーパーマーケットである。総合衣料のあかのれん、100円ショップのセリア、クリーニング、生花等を併設するNSCであり、今後のバローの主力業態となるものと思う。約600坪の売場面積であり、投資額5.8億円、年商は16億円を目指すという。

  一方、食品スーパーマーケットも各地であいついで新店がオープンしている。北海道ではダイイチが6/23、ダイイチ東光店を改装オープンした。ダイイチは現在北海道の帯広に12店舗、旭川に9店舗、札幌に1店舗の計22店舗を展開し、年商約250億円の食品スーパーマーケットである。東北では、ここのところ積極的な出店をしているのがマックスバリュ東北である。6/15には秋田県の大曲にマックスバリュ大曲飯田店をオープンした。年商14億円を目指す、マックスバリュ東北としては98店舗となる。さらに、6/24には99店舗目となるマックスバリュ三沢大町店を青森県三沢市にオープンした。年商10億円を目指すという。次の新店がマックスバリュ東北100店舗となる店舗であり、これでマックスバリュ東北もヨークベニマルと並び、食品スーパーマーケット100店舗を展開する東北の食品スーパーマーケットチェーンとなる。

  茨城ではカスミが6/12に茨城県鉾田市にフードマーケット「カスミ大洋店」をオープンした。カスミ121店舗目であり、年商15億円を目指すという。6/14にはライフコーポレーションが神奈川県相模原市にライフ相模原モール店をオープンした。ホームセンターコーナンの核テナントとしての出店である。店舗面積約700坪、年商24億円を目指す、ライフコーポレーション191店舗目の店舗である。大阪では万代が6/19、茨木市に平田店を改装オープンし、6/23には万代最大級の売場を誇る八尾店をオープンした。四国ではキョーエイが徳島県徳島市に6/22、キョーエイ沖浜店を新規オープンした。

  このように、6月度もスーパーセンター、NSC、食品スーパーマーケットが各地で新店をオープンしているが、5月度同様、東高西低の傾向があり、東日本の新店の方が、西日本の新店よりも多いのが特徴である。今期も2月、3月期、決算企業は第1四半期決算が終ったが、新規出店に積極的な企業は好調が続いており、食品スーパーマーケットの成長戦略の基本は新規出店を前提としたスクラップ&ビルドであることがわかる。

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June 27, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 26, 2006

マックスバリュ東海、第1四半期、大幅増収増益!

  マックスバリュ東海の第1四半期の決算が6/22公表された。それによると、売上高240.7億円(119.5%)、営業利益9.9億円(116.2%:売上対比4.1%)、経常利益9.9億円(115.6%:売上対比4.1%)、当期純利益6.0億円(120.6%:売上対比2.5%)と大幅な増収増益であった。前回の本ブログでも取り上げたように、マックスバリュ東海は、この5月度の売上の数字を見ても、食品スーパーマーケットの月間数字を公表している約20社の上場企業の中でも図抜けており、今回の決算発表で明らかなように、売上だけでなく、利益もともなっており、好調な経営が続いているといえる。

  特に、マックスバリュ東海では、この第1四半期、客数と買上点数(PI値)のアップに力を入れて取組んだという。具体的には、少量パック、小分け販売に取組み、一品単価を下げても、客数と買上点数(PI値)アップにこだわったという。その結果、客数は103.9%、買上点数(PI値)は102.3%となり、既存店の売上げに関しても102.9%と堅調な推移であったという。現在、ほとんどの食品スーパーマーケットが既存店の数字を落としているのに対し、マックスバリュ東海の数字は特筆に価するといえよう。

  また、この時期、チェーンストアの原則どおり、スクラップ&ビルドにも取組み、マックスバリュ平塚河内店を新規出店する一方、ヤオハン下田銀座店を閉鎖し、店舗数は50店舗を維持し、売上、利益を大幅に改善するという理想的な食品スーパーマーケットの経営を実践しているといえる。しかも、B/Sをみると、無借金経営であり、長短借入れ金は0である。したがって、流動比率194.5%、固定比率82.9%と、短期的にも長期的にも現時点では財務上は全く問題がない超健全経営であるといえる。課題を強いてあげれば、キャフローがほんのわずか減ったぐらいであるが、それも約7億円であり、依然として、現金および現金同等物の金額は100億円を越えており、問題はないといえよう。

  では、マックスバリュ東海の第1四半期のマーチャンダイジングのポイントを見てみたい。一般的に食品スーパーマーケットのマーチャンダイジングは商品群の売上構成比と粗率でみることができる。それによると、マックスバリュ東海の売上構成比の高い部門はグロサリーの27.1%、デイリーの23.7%、生鮮では青果の12.9%が3大構成比の高い商品群である。また、惣菜は11.5%であり、鮮魚の9.5%、精肉の8.0%と比べ高く、惣菜が青果についで高いのが特徴といえよう。このように、PI値の高い3大商品、青果、デイリー、グロサリーをしっかり強化しており、PI値アップのマーチャンダイジングが実践されているといえる。

  しかも、粗利率を見ると、デイリーは26.1%であるが、グロサリー17.9%、青果18.5%と特に、この2部門の価格訴求がかけられており、第1四半期はこの2部門を集客対策として位置づけたことがわかる。昨年は青果20.8%、グロサリーは19.3%であり、1ポイント以上、粗利率を下げていることからも、この2部門の価格訴求が特に客数が好調な原因といえよう。その結果、全体も昨年と比べると1ポイント下がり、26%が25%となったことがちょっと気になるが、売上高が約120%伸びているので、粗利額は大幅に増えているので、問題はないといえよう。

  マックスバリュ東海の過去1年間の既存店の推移をみても昨年対比を割ったのは10月と3月のみであるが、その時でも、客数は100%を越えており、ここ1年は客数増による売上アップが続いている。反面、客単価は、平均単価が下がっているため、PI値は100%を越えているが、100%を越えることが難しいのが現状であり、客単価アップが当面の課題といえよう。

  今後、さらにPI値をアップさせ、客単価をアップさせるか、平均単価の改善に入り、客単価をアップをはかるかが課題であるが、商品構成を見る限り、平均単価の高い鮮魚、精肉、ノンフーズ等の構成比が低いので、この部門のPI値アップをはかることにより、平均単価は充分に改善できるものと思う。少量パック、小分け政策に加え、ワンランクアップの付加価値政策を検討することが、強いていえば、今後のマックスバリュ東海の当面の課題といえよう。

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June 25, 2006

食品スーパーマーケット売上速報、2006年5月度!

  食品スーパーマーケット上場企業約20社の売上速報が明らかになった。総店舗数は2000店舗強であり、その単純平均は107.8%、既存店は97.6%であった。この中で客数、客単価まで公表している企業は約10社であるが、これも単純平均では客数が114.8%、既存店は98.5%、客単価が98.2%、既存店が99.5%であり、新店の客数による売上アップが鮮明である。実際、110%以上伸ばしている企業のほとんどは新店による客数アップが売上を力強くひっぱっており、新店をしっかり展開している企業が売上を伸ばしている。ちなみに、PI値、平均単価まで公表している企業が数社あるが、今年に入ってはじめて、平均単価が100%を上回り、PI値の方が100%を割るという結果となった。また、アメリカのウォールマートは全体の売上が112.2%、既存店は102.3%と依然として好調を維持しているといえよう。

  このような状況の中で、5月度、120%以上売上を伸ばした企業が4社あり、その中でもNo.1は133.5%のPLANTである。昨年6月にオープンしたPLANT-6の瑞穂店(岐阜)、同じく、昨年11月にオープンしたPLANT-5の横越店(新潟)、今年2月にオープンしたPLANT-5の大玉店(福島)等の売上が全体を押上げているといえる。また、PLANTは今後のまちづくり3法対策として10,000平米以下のスーパーセンターの開発にも着手しており、特に今後は2000坪クラスのPLANT-2の出店に力を入れてゆくという。

  No.2は大黒天物産であり、125.9%であったが、少し、異変が起きている。これまで、順調に新店を出店し、全体の売上高が150%近い数字で推移していたが、5月度は125.9%と、伸び率がペースダウンした。しかも、ここ最近では既存店が93.1%と最も低い伸び率となり、厳しい状況といえる。実は、全く同じ傾向を示しているのが、No.4の九九プラスであり、全体の売上は122.6%であるが、既存店は93.4%と厳しい状況である。これまで、この2社が食品スーパーマーケット業界の売上の伸びをリードしてきたが、5月度に入って、既存店の落ち込みが大きくなり、今後、当面、この2社は既存店の活性化が急務とあろう。

  No.3はマックスバリュ東海であり、全体の売上が122.6%、既存店も105.4%と理想的な数値で推移している。マックスバリュ東海は先月ぐらいからこのような理想的な数値となり、今月も好調である。しかも、客数、客単価ともに全体、既存店ともにすべて100%を越え、新店による客数アップだけでなく、既存店の客数、客単価も引き上げており、今回の全食品スーパーマーケットの中でも際立った数字である。

  以上が売上を120%以上伸ばした食品スーパーマーケットであるが、約110%、売上を伸ばした食品スーパーマーケットは6社ある。116.5%のアークランドサカモト、112.5%のオオゼキ、110.1%のバロー、109.8%のヤオコー、108.9%のハローズ、107.0%のカスミである。特に、アークランドサカモトとバローは既存店も100%をわずかではあるが、越えている。オオゼキ、ヤオコーはわずかに、既存店が昨年を下回り98%台で推移している。ただ、どちらの食品スーパーマーケットも客単価は100%を越えており、今後の課題は既存店の客数アップにあるといえよう。

  では、逆に、5月度、昨年対比を下回った食品スーパーマーケットを見ると、5社であった。95.3%のオリンピック、95.6%のエコス、96.0%のいなげや、96.8%のマックスバリュ北海道、99.3%のトーホーである。この中でもいなげや、エコスは既存店が95%と、既存店も厳しい状況にあり、新店が充分に出店できていないという課題もあるが、既存店の活性化が当面の最大のテーマであろう。

  これ以外の食品スーパーマーケットで気になる企業はヨークベニマルである。全体の売上が103.7%であるが、既存店が95.1%と厳しい状況であり、しかも、既存店は客数、客単価ともに97%台と、両方の数字が落ちており、既存店の競合状況の激しさを反映してるといえよう。当面、既存店の活性化がヨークベニマルの最優先課題といえよう。

  このように、2006年5月度の食品スーパーマーケット上場企業約20社の売上速報を見ると、全体としては110%近く伸ばしている企業が多いが、残念ながら、既存店の数字が伸び悩んでおり、既存店をいかに活性化するかが、食品スーパーマーケット全体としても当面の課題といえよう。また、今月度はマックスバリュ東海が際立ってよい、理想的な数値で推移しており、今月度のベスト企業といえよう。

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June 24, 2006

キョウデンという企業、長崎屋、前倒しで経営再建!

  6/21、キョウデンのホームページに「更正会社(株)長崎屋の会社更生手続の集結に関するお知らせ」という記事が掲載された。その冒頭に、「当社子会社の(株)長崎屋は、このたび、東京地方裁判所より更正計画変更の認可を受け、平成14年6月30日の更正計画認可決定以来、当初計画より12年繰上げ、平成18年7月上旬をもって会社更生手続きを集結できる見通しとなりましたので、お知らせします。」とある。会社更生手続きが決定した時点では約700億円あった長崎屋の債権残高が、本来の計画であれば平成30年までであったものが、わずか4年での弁済という異例の速さである。しかも、その親会社は流通業を本業とする企業ではなく、半導体などのエレクトロニクスのプリント基板を製造するキョウデンという会社である。

  キョウデンは、東証2部に上場している企業であり、平成18年度3月期の連結決算は、売上が3042億円(110.9%)、営業利益が35億円(116.8%)、経常利益が38億円(122.0%)、当期利益が8億円(50.6%)と営業段階では増収増益を達成している。そして、この売上の中身であるが、約2602億円が流通関連の売上であり、本体のプリント基板の売上は375億円、その他64億円という構成である。85%が流通関連の売上であり、その内、長崎屋が50%強を占める。そして、残りが、何と、九九プラスである。キョウデンは長崎屋だけでなく、九九プラスも傘下に治めるという流通業に特化したプリント基盤企業という異色な経営を実践している。九九プラスに関しては、今年の3/31の株式保有率は48.05%であり、連結対象となる筆頭株主である。

  ただ、キョウデンの経営戦略を見ると、あながち、流通業とは無縁とはいえず、むしろ、根底で合い通じるものがあるように思える。キョウデンをひとことで表現するとプリント基板のアスクルといってもよく、通常プリント基板の試作品を作るとなると、数週間はかかってしまうところを、キョウデンは明日にでも納品するという、恐らく世界最高の速さで対応する仕組みをつくったといえよう。社名もアスクルが明日来るからとったように、キョウデンも今日から電気屋が社名の由来といい、社名のつけ方も何となく似ている。これがプリント基板の試作品需要を開拓し、この分野では業界トップ企業となったという。ではなぜ、こんなことができるのか、それはいつ入ってくるかわからない需要に対し、24時間以内に対応しなければならないため、9シフトのフレックスタイムを採用し、臨機応変に対応できる工程管理を行い、需要に応じた人の配置を行っていることにあるという。これは、まさに、小売業の需要対応、顧客第一主義、The Customer is Always Right!の理念そのものの具現化であり、流通業の本質そのものであるといえる。

  キョウデンでは5日間が標準コースだそうだが、さらに、特急、超特急、マッハ、ミラクルというコースまであるといい、最短だと朝10時までに注文を受ければ翌日の10時に発送するともいう。仮に、この考え方を流通業のバックヤード、物流体制などに応用できれば飛躍的な収益改善につながる可能性が高く、今回の長崎屋の再建にも考え方としてキョウデンのこの強い信念が反映されたといってよいと思う。

  長崎屋再建にあたってはさらに、キョウデンは大手流通業界の経験者ではなく、住友銀行出身で、中古車販売業のジャックホールディングスの元社長、上山健二氏をスカウトし、業界の常識にとらわれない発想での再建に取り組む体制をつくった。その結果、2006年2月期の長崎屋の決算は売上こそ昨年を下回ったが、これまでの赤字から営業、経常、当期利益すべて黒字に転換し、財務状況も大きく好転し、12年前倒しという快挙を達成した。

  このように長崎屋の経営再建の背景を見るとキョウデンのプリント基板事業でなしえた経営理念なくしては、これほど速く達成されることがなかったと思える。今後の長崎屋の動向にあらためて注目したい。

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June 24, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

June 23, 2006

北海道、食品スーパーマーケットの競合状況を見る!

  北海道の食品スーパーマーケット業界を視察する機会があり、有力な企業の店舗を何店かみた。北海道の食品市場は現在1兆数千億円といわれており、その内、約50%をわずか3つの企業グループが占めるという寡占状況である。3つのグループとは、アークスグループであり、イオングループであり、生協グループである。直近の決算数値で見るとそれぞれ2000億円を越え、この数年、さらに寡占化が加速しているという。今回視察したのは、このような非常に厳しい競合状況の中で、札幌商圏で強力なドミナント展開をしている北雄ラッキー、アークスグループの主力業態であるビックハウスの最新改装店舗、そしてマックスバリュー北海道のちょうど1年前に改装した惣菜強化型の店舗を視察した。

  まず、北雄ラッキーであるが、現在3大食品スーパーマーケットグループと札幌商圏の中で激しい競争を繰り広げており、直近の決算では減収減益となり、厳しい状況である。実際、競合となるアークスグループ、マックスバリュー北海道が特に日配、グロサリーにおいて強力な価格訴求をしかけており、それに対抗するため、EDLP(Everyday Lucky Price)で応戦する一方、品質アップ戦略を大きく打ち出し、明確な差別化をはかっていた。売場のいたるところにナチュラルラッキーのポスターを掲げ、青果売場、精肉売場、日配売場、惣菜売場で有機野菜、無添加ロースハム、有機大豆豆腐、有機野菜を使ったサラダ等が訴求されていた。特に、青果、惣菜の強化は売場のかなりのスペースを割き、品揃えも充実していたのが印象的であった。この政策がどこまで徹底され、実際にどこまで数字改善につながるかが当面の課題であろう。一方、新店については、昨年、札幌を遠く離れた道北の稚内にNSC(郊外型ショッピングセンター)タイプで出店したが、このタイプが今後の北雄ラッキーの主力業態となる可能性が高く、今後の成長の鍵を握っているといえよう。

  アークスについては、最新の改装店舗のビックハウスを視察した。いまから10年前ぐらい前に岩手のベルグループのビックハウスをみて以来であり、2世代ぐらい進化していたのには驚いた。まず、居抜き出店、単独出店というタイプではなく、完全なNSCとして生まれかわった新業態といってよい。ホームセンター、西松屋等専門店と同一敷地内での出店であり、ビックハウスがNSCの核店舗となっていた。さらに、商品戦略も以前の荒々しさがそぎ落とされ、伝統の一物三価は日配、グロサリー等で色濃くだされていたが、生鮮は格段と品揃えが充実し、ワンランク上のグレードの高い商品も導入されていた。また、NHK(New hokkaidou Kakaku)という形のEDLPが数多く訴求されており、安さだけを訴えるのではなく、値頃を重視した価値を打ち出していたのが印象的であった。依然として、ビックハウスの経費比率は15%を切るというが、このタイプはこれまでのディスカウントストアから、通常の食品スーパーマーケットに近づきつつあり、経費比率、粗利構造が上がってくるのではと感じた。アークスではビックハウスの店舗数が50店舗を越え、売上構成比が50%近くになっており、今後は、このNSCタイプを主にさらに進化してゆくのではと予感させた。

  そして、もう一店舗は、マックスバリュ北海道の惣菜強化型の24時間営業の改装店舗である。2層建ての地上1階と地下1階の変形店舗であり、改装にあたっては大分苦労したと思われる。ごく、簡単にいえば、1階が巨大なコンビニ、地下が生鮮食品スーパーマーケットの2つの業態が1階と地下に出店したような店舗であった。1階はパン、惣菜から始まり、飲料、ビールへ流れ、第3壁面がラーメン、向かいがスナック菓子、中側はアイス、冷食、米、菓子、酒という商品構成である。地下は青果、和日配、鮮魚、精肉、洋日配、中が調味料、乾物などのグロサリーという商品構成である。単純にPI値で見ると、食品スーパーマーケットのPI値の高い3大商品である青果、日配、グロサリーがすべて地下に集約され、駅前立地というショートタイムショッピングが求められる立地であるにもかかわらず、ロングタイムショッピングとなってしまい、主婦にとっては結果として買いにくい店舗となってしまったといえよう。ただ、コンビニとしては大成功であり、今後、地下をどのように活性化してゆくかが課題であろう。現在、マックスバリュ北海道は、急激な新規出店政策から、今回の店舗のように既存店の改装に重点を移しており、当面、1店舗1店舗の活性化が課題であるという。

  今回、上記のように北海道の代表的な食品スーパーマーケットを見たが、首都、札幌では各社の既存店の改装に各社各様、積極的に取り組む一方、郊外、さらには道北、道東、道南においては各社NSCを中心に新店ラッシュともいえる新規出店に取り組んでおり、北海道の食品スーパーマーケット業界がダイナミックに変化している状況を改めて認識できた。

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June 23, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 22, 2006

オーケーストアに見る、労働環境の改善状況!

  オーケーストアの2006年3月期の決算が明らかになり、大幅な増収増益を達成したことは前回、本ブログでも取り上げた。今回の決算数字でも明らかであるが、オーケーストアは食品スーパーマーケット業界でも屈指の販売管理費の低い企業である。今期、2006年3月期で14.9%と15%を切る低さであり、この数字を達成している食品スーパーマーケットは日本ではほんの数社しかない。大黒天物産も、アオキスーパーも、そしてウォールマートも15%を切るところまで販売管理費を下げえてはいない。現在、15%以下の販売管理費で回している食品スーパーマーケットはおそらく、アークスのビックハウスぐらいではないかと思う。ビックハウスは販売管理費14.5%といわれており、それにつぐ、販売管理費の低さであろう。そこで、気になるのは、これだけ販売管理費が低いと、人件費を極端に削り、いわゆるサービス残業が頻繁におこっているのではないかという疑問である。これについてオーケーストアでは、現在、急激な労働環境の改善に取り組んでいるという。

  発端は昨年10月に労働基準監督署から「時間外勤務手当が適切に支払われていないので改善するように」との是正勧告を受けたことによるという。オーケーストアでは、すぐに、動き、まず、100名の臨時採用を実施し、とりあえずサービス残業の解消に着手したという。そして、これを機会に抜本的に対策を立てなおそうと、ユニークな企画が練られる。大前提として、目標を8時間労働で競争力のある店舗運営の仕組みをつくることに置き、1職位につき2直3人編成の体制の厳守を徹底したという。たとえば、青果部門は青果部門長とその代行2名で運営を行うという。具体的には、早番勤務者の勤務終了時刻には遅番勤務者が既に勤務についているので、早番勤務の指揮者が残業する必要がない体制を整えたという。閉店時刻の15分後に店舗は消灯、閉鎖し、遅番勤務の指揮者の残業を無くしたという。さらに、補充採用を容易にするためパートの時給も950円に改定したという。

  こうすることによって、理論上は3週に1日の有給休暇がとれるようになるので、さらに、ここがユニークな試みだが、その開いた時間を別途時給1,500円で、現場実務者が急に不足した場合などに対応できるように、雇用契約を締結する制度を設けたという。この狙いは、人員の足りないところを、2直3人の部門長と2人の代理がサービス残業ではなく、新たな技術研究社員という形で雇用契約を結び、不足の作業を埋めることに加え、自らの専門外、あるいはさらに専門を深めたい仕事を学ぶ機会を積極的に増やし、一種のジョブローテーションを会社が新たに賃金を払い行うという、研修効果も期待しているという。そうすることによって、会社全体の労働環境を改善するだけでなく、労働の質も向上させようという狙いがあるという。ただし、オーバーワークにならないように、早番の人が16時以降、手伝う場合でも、1日3時間が限度だという。

  まだ、オーケーストアでは、これらの試みはまだ始まったばかりであり、運用がうまく回るかどうかは今後の課題という。当然、これらの仕組みが動き始めたことにより、これまでのように販売管理費率が15%以下で治められるどうかは難しいところであるが、オーケーストアとしては既存店の売上を増やしいて乗り切ってゆくという。損益計算上は、社員の人件費は基本的に固定費であるため、既存店の売上があがれば相殺されることになり、理論的には販売管理費をおさえることができるが、既存店の売上が予想以上に下回った場合は、固定比率が上がり、販売管理費が上がってしまうため、今回の試みが予想どおりにゆくかは、今後のオーケーストアの既存店の売上にかかっているといえよう。

  年商1,258億円となったオーケーストアが、今後、これまでのような勢いで成長できるかどうかは、今回の労働環境の改善を含め、これまでの急成長の原動力となった仕組みを再度、ひとつひとつ見直し、整えてゆくことが求められるようになったといえよう。次回、12月に公表される半期決算に注目である。

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June 22, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

June 21, 2006

オーケーストア、急成長続く、大幅な増収増益を達成!

  オーケーストアの2006年3月期の決算が明らかになった。それによると、単体の売上高は1,257億22百万円(前年比119.0%)、経常利益は54億98百万円(前年比127.8%)、経常利益率は4.37%(前期は4.07%)、経常総経費率は14.77%(前期は14.91%)、当期純利益は31億44百万円(前年比164.7%)となり、大幅な増収増益であった。しかも、既存店の売上高伸び率も108.3%と驚異的な伸び率を確保した。日本の食品スーパーマーケットの中で売上を120%以上伸ばしている企業は数社あるが、既存店を110%近く伸ばした企業は、年商1,000億円クラスの食品スーパーマーケットではオーケーストア以外見当たらない。この数字は驚異的な数字といってよい。しかも、オーケーストアはこの数字でも満足していないようで、ごく近い将来の目標は「借入無しで年率30%成長を達成する」であるという。

  具体的には既存店の客数を10%増やし、熱烈なオーケーファンを増やし、これに新店の売上増を加えて、併せて30%の成長を達成するという。しかも、借入に頼らず、税引後の利益と減価償却の範囲内で新店投資を行い、財務の安全性を確保しながら30%成長を着実に達成するという。実際、今期の数字を見ている限り、けっして不可能な数字とは思えず、充分、現実味がある内容といえよう。ただし、現在の借入金は短期借入金が96.6億円、一年以内返済予定長期借入金が8.9億円、長期借入金が27.1億円と合計約130億円、さらに社債を入れると160億円を越え、流動比率が49.6%、固定比率が283.2%となり、財務面での健全性を確保するにはもう少し時間がかかりそうである。現在、食品スーパーマーケット業界でほぼ無借金経営を実践しているヨークベニマルの流動比率は224.0%、固定比率は76.7%であり、超堅実な財務内容である。

  さて、オーケーストアの売上昨年対比119.0%、既存店108.3%の強さのポイントであるが、まず、旺盛な新店開発により、店舗数を増やしつづけている点をあげることができる。今期、野川店・新用賀店・相模原中央店・南砂尾高橋店の4店を出店し、計40店舗となった。食品スーパーマーケットが成長して行くためにはスクラップ&ビルドは前提条件であり、新店開発が止まった時点で企業の成長率は大きく落ち込むが、オーケーストアはここ数年新店を出店しつづけており、来期も5店舗を計画している。

  次のポイントは、商品戦略である。オーケーストアの重点商品群は3つあり、最も強い部門が売上構成比19.36%の日配であり、ついで、青果、一般食品、菓子・飲料がそれぞれ11%で並ぶ。しかも、いずれも低粗利の日配20.0%、青果18.9%、一般食品19.1%、菓子・飲料17.0%と価格訴求が徹底されている点である。この部門は食品スーパーマーケットの中でもPI値3大部門であり、この3つの部門の強さがオーケーストアの競争力の源泉といえよう。ちなみに、企業全体の粗利率は19.3%であり、通常の食品スーパーマーケットと比べても約5%は低い粗利率といえよう。

  しかも、もひとつのポイントとして、粗利率がこれだけ低いにもかかわらず経費比率が14.9%と15%を切る驚異的な数字である。その背景にはちらしなしのEveryday Low Priceが徹底され、販促比率が売上対比0.26%と低く抑えている点である。したがって、売上対比の営業利益率も4.4%を確保でき、当期純利益も2.5%、食品スーパーマーケット業界の中でも高収益体制を確保している。

  そして、もうひとつのポイントは新技術にいち早くチャレンジする新奇性である。オーケーストアは食品スーパーマーケット業界でも業界初というものが多く、この数年、本格的に自動発注に取組み、グロサリー、日配、そして、青果にまでひろげている。また、つい最近ではCAS(細胞が生きたまま凍結され、解凍すると凍結した時点の細胞がそのままよみがえるという画期的な冷凍技術)を導入し、バックヤードはもちろん、売場の冷凍ケースにも導入しはじめ、まぐろをはじめ鮮魚、青果に活用がはじまっているという。

  このように、今期のオーケーストアの決算は積極的な新店開発と既存店のマーチャンダイジング力のパワーアップにより大幅な増収増益となり、次の経営課題の無借金経営へむけての体制作りが着々と進んでいるといえよう。

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June 21, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 20, 2006

食品スーパーマーケットにビジネスチャンス、酒販9月完全自由化!

  第164回、通常国会が閉幕し、これまで酒販売を規制していた特例措置が延長されないことが確定し、この9月から酒販の完全自由化が実現されることになった。これを受けて、食品スーパーマーケットをはじめ、コンビニ、ドラックストア、100円ショップ、ホームセンターなどが一斉に酒販免許の申請をするという。食品スーパーマーケットにとっては大きなビジネスチャンスであり、まだ、2割ぐらいある酒の未導入店舗で酒が販売できることになり、導入店舗では売上が5%程度改善される可能性がある。酒は特にリピート購買性が高い商品であり、来店頻度のアップにもつながり、客数の改善効果も期待できるといえる。

  6/17には日経新聞にも「酒販販売9月完全自由化、コンビニ全店で酒販免許申請へ、大手5社で5,000店舗」という記事が載り、特に、コンビニを特集していた。コンビニ最大手のセブンイレブンでは全体の86.6%には酒が導入されているが、残り約15%、1500店舗が未導入であるといい、この店舗の大半で酒の免許申請をするという。特に、コンビニでは酒が売上の10%を占める主力商品群であることから、既存店の売上減少に歯止めがかかるのではと期待が大きいという。セブンイレブン以外にもローソン、ファミリーマートでも申請を準備中であるという。また、コンビニ以外でもドラックストア大手のマツモトキヨシが200店舗以上で酒の免許の申請を出すといい、100円ショップのセリアでも800店舗のうち100店舗での申請を検討しているという。

  このように、コンビニ、ドラックストア、100円ショップでは具体的に申請準備がはじまっているというが、この日経記事では言及されていなかった食品スーパーマーケット、ホームセンターでも同様の酒の免許の申請準備をしており、今年の9月以降は日本中の小売業で新設の酒の売場が見られるようになろう。

  一般的に食品スーパーマーケットでは、酒はここ数年伸び率の高い重点商品群であり、客単価も100円は期待でき、PI値は30%、平均単価は350円ぐらいである。全店の客単を2000円とすれば、5%の客単価構成比となり、酒があるかないかでは大変な売上の差となる。特に、酒は平均単価が食品スーパーマーケット全商品平均の200円と比べ格段と高く、全体の平均単価アップにも貢献する商品群である。また、客単価だけでなく、客数にも影響を与える商品であり、酒の食品スーパーマーケットへの導入効果は非常に高いといえよう。

  実際、昨年と今年の直近の家計調査月報で酒の動きをみてみると、昨年対比105.4%で伸びており、テレビ宣伝の多いビール、発泡酒は横バイであるが、清酒。焼酎、その他の酒の伸びが高いのが特徴である。食品スーパーマーケットの客単価に換算すると、酒全体では2006年4月度は117.1円、昨年の2005年4月は111.0円であり、絶対額でも6円の伸びであり、4月度は食品全体が横バイであることを考えると、この酒の伸びは大きなビジネスチャンスが期待できるといえよう。

  ちなみに、酒の全国主要都市別の動きは、酒全体でみると、No.1が富山市206.4円、特に、ビール(1番)、清酒(2番)が強いのが特徴である。No.2は秋田市(178.9円)、清酒と焼酎が強い。No.3は川崎市(171.0円)、ビールが強い。No.4は金沢市(158.9円)、ビール、清酒が強い。そして、No.5が新潟市(152.8円)、ビール、清酒が強いという特徴がある。以下、No.6が山形市(148.1円)、No.7が盛岡市(147.0円)、No.8が青森市(146.3円)、No.9が福井市(140.0円)、No.10が山口市(136.6円)である。逆に、酒のワースト1は前橋市(65.5円)、ワースト2が那覇市(69.2円)、ワースト3が高松市(80.0円)、ワースト4が松江市(80.1円)、ワースト5が長崎市(80.7円)となる。

  このように、この9月から酒が日本中の小売業のあちこちで販売されるようになる可能性が高い。特に、直近の家計調査月報でみた通り、昨年と比べ、ビールは横ばいだが、清酒、焼酎等が伸びており、食品スーパーマーケットにとっても今期の最強化商品のひとつといえよう。

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June 20, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

June 19, 2006

イズミ、ゆめタウンの出店好調、7期連続増収増益!

  6/6、イズミの2006年2月期の事業報告書が公表された。既に、4月に公表された決算短信で7期連続の増収増益の決算数字は確定しているが、事業報告としては、今回のものが最新のものであり、改めて、ゆめタウンの貢献度が大きかったことがわかる。特に、ここ数年、イズミは経常利益率が上昇しており、今期は過去最高の5.4%にまで高まった。昨年は4.7%、一昨年は4.5%、3年前は4.2%、4年前は3.9%であり、毎年毎年、経常利益率を上げており、安定した収益性を確保している。その背景には、1990年からはじまるイズミの主力業態、ゆめタウンの躍進にあるといえる。すでに、ゆめタウンは全70店舗のうち、40店舗を越え、ゆめタウンがイズミの出店戦略の根幹になったといえる。

  では、ゆめタウンとはどんな業態か。その最大の特徴は、売上の根幹を食品に置き、衣料品とテナント100店舗近くを核売場とし、それに住居関連を付け加えた超スーパーセンターといってよい、イズミ独特の業態といえよう。ゆめタウンを含む、イズミ全体の売上構成比で見てみると、約4000億円の年商のうち、約35%が食品、約25%が衣料品、約25%がテナント、約15%が住関連であることから、ゆめタウン単独では、テナント構成比がさらにあがり、店舗によっては食品以上のNo.1の構成比であるといえよう。

  この業態の最大の特徴はテナント構成比が極端に高いために、店舗全体の活性化が自店の商品群である衣食住以上に、テナントの入れ替え、配置換え等により大きく変わる点である。実際、イズミの事業報告書の中でもゆめタウンの活性化については「既存の一番店を増床・活性化してゆくことで競争力をさらに高めてまいります。」とうたっており、テナントがゆめタウンの鍵を握っているといえよう。今期の既存店、特に、ゆめタウンについては、No.1の年商223億円の高松店は平成7年にオープンした10年目を越える店舗であるが、昨年対比102.9%伸びており、テナントの入れ替え、配置換え等による効果が大きいことを示しているといえよう。ちなみに、年商100億円を越えるゆめタウンは現在、高松店を入れえて、7店舗ある。197億円の久留米店(111.9%)、172億円の長崎店(105.6%)、163億円の光の森店(125.0%)、126億円の筑紫野店(100.0%)、124億円の博多店(102.0%)、112億円の呉店(203.5%)である。

  イズミがゆめタウンを確立したのは1990年であるが、ゆめタウンが本格的に軌道に乗り出したのは5年後の1995年の九州1号店となる福岡の遠賀店よりはじまる怒涛の九州出店による。その後、今日までの約10年間に、福岡店9店舗、佐賀県2店舗、大分県1店舗、熊本県5店舗と九州に15店舗の出店を果たし、ゆめタウン全店約40店舗の40%は九州での出店である。そして、来年には広島のJT跡地に広島最大級の超大型ゆめタウンが誕生する予定という。さらに、今後、10店舗以上のゆめタウンの出店も計画しており、イズミにおいてはゆめタウンが今後とも成長し、収益をあげてゆく根幹の業態といえよう。

  ただ、気になるのは、業態が重い業態であるため、P/Lは好調でも、B/Sが重くなりがちである点である。イズミの場合、流動比率が約70%と低く、固定比率も約280%と高い。したがって、短期的な財務面も長期的な財務面もまだまだ安定した数字とはいえず、今後、どこまで、資産を軽くし、負債を減らしてゆけるかが課題といえよう。ただ、今期は負債全体を96億円圧縮し、2,190億となり、改善の方向に動いている。今後、ゆめタウンを主力業態にさらに収益性を高めることが当面の課題といえよう。

  また、その意味でも、昨年、資本・業務提携をした丸久との間で、NSC(近隣型ショッピングセンター)の開発を行い、この新業態が軌道にのれば、資産の軽い収益モデルをもつことになり、財務面での大きな改善につながるものといえよう。さらに、現在のゆめタウンの大商圏タイプの業態に加え、NSCという中小商圏タイプの業態をもつことにより、商圏全体のドミナント戦略が可能となり、これまで確固とした地位をきづいてきた九州戦略をさらに深めることも可能となろう。

  イズミの今後は、ゆめタウンの動向に加え、丸久との資本・業務提携によるNSCへの参入がどのように実現されるかが、注目である。

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June 19, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 18, 2006

食品スーパーマーケット、先週の株価6/16、上昇気味で終る!

  週末に入り、日経平均が反転し、15,000円に近づきつつある。6/16の終値も前日比408.58円(+2.82%)の14,879.34円で引けた。6/13に年初来最安値の14,218.60円をつけたが、その後3日連続で続伸している。それにともない、食品スーパーマーケットの株価も上昇気味で推移している。特に6/16は業績のよい企業とリストラ効果の見え始めた企業に買いが集中しており、株価上昇率は高い企業で3%~5%の上昇が見られた。一方、値を下げた企業もあるが、大きく下げた企業はごくわずかであり、ここのところ、食品スーパーマーケットの株価も値を戻しつつあるといえよう。

  このような中で、食品スーパーマーケット上場企業約50社の中で、6/16株価上昇率No.1はイズミであり180円(+4.53%)アップの4,150円であった。イズミは今期売上102%、経常利益117%、当期純利益121%と好調であり、しかも経常利益率が5%を越え、食品スーパーマーケット業界の中でも高収益企業であり、この経常利益率が年々上昇し、投資家からの注目が集まっているものといえよう。No.2は21円(+4.28%)アップの511円の相鉄ローゼンであった。相鉄ローゼンは6/9に470円という年初来最安値をつけたが、その後、株価は上昇し、6/16も大きく株価が上がった。特に総鉄ローゼンはここのところ積極的なリストラに取り組んでおり、不採算店舗を閉め、不採算の子会社を解散するなど、負の遺産を精算しつつある。昨年度は減収減益、最終赤字決算であったが、今期2006年2月度は増収増益の黒字決算となり、その効果がではじめたといえよう。No.3は、100円(+3.10%)アップの3,320円のオオゼキであった。オオゼキの株価は6月に入ってからずっと下げ続けていたが、6/16、反発した。オオゼキはイズミと並び、食品スーパーマーケット業界では高収益企業であり、今期も増収増益となり、しかも、経常利益率は業界屈指の7%台という驚異的な数字である。また、来期は今期積極的に出店した新店の効果もあり、売上をはじめすべての指標が110%を優に越える増収増益となる予定である。

  このように、6/16のベスト3の株価上昇率の企業を見ると高成長、高収益企業に加え、リストラが功を奏しはじめた企業等に積極的な買いが入っているといえる。No.4は65円(+3.06%)アップの2,185円のバロー、No.5が15円(+2.94%)アップの525円のマルエツ、No.6が22円(+2.75%)アップの820円の東急ストア、No.7が8円(+2.60%)アップの315円の東武ストア、No.8が17円(+1.85%)アップの933円のイズミヤ、No.9が15円(+1.73%)アップの880円のマルキョウ、そして、No.10が22円(+1.55%)アップの1,440円の原信ナルスホールディングスであった。

  逆に、6/16、株価を最も下げた食品スーパーマーケットは、-33円(-3.00%)ダウンの1,064円の丸久であった。丸久は5月以降1,000円強でもみあっており、ライブドアショック、村上ファンドショックなどで一時的には下げるものの、すぐに1,000円強まで値をもどしている。決算数値もここ数年増収増益を続けており、来期も増収増益の予定である。したがって、今回の下げは一時的な下げといえ、今後、株価は徐々に安定してくるものと思う。次に下げた食品スーパーマーケットは-17円(-2.50%)ダウンの663円のCFSであった。CFSの株価は4月以降、下げつづけており、6/13には年初来最安値をつけるなど、株価は現在でも厳しい状況が続いている。CFSは、ドラックストア比率が高く、食品スーパーマーケットのキミサワの売上構成比は約30%であり、食品スーパーマーケットの不振に加え、ドラックストアの競合激化による先行きの不透明感があるものといえよう。そして、3番目に大きく株価を下げた食品スーパーマーケットは-19円(-1.71%)ダウンの1,091円のベルクである。ベルクはここ数日上げ下げの激しい荒い値動きである。特に、ここ数年、増収減益がつづいていおり、以前は経常利益率が約5%であったが、今期の決算では3%強と売上の拡大にしたがって収益性が落ちており、収益性の改善が課題となっている。また、この3社以外に6/16に株価を下げた食品スーパーマーケットは10社弱であった。

  このように先週の食品スーパーマーケットの株価は日経平均の上昇にもひっぱられ、全体として上昇気味で動いたといえるが、やはり、買いが集中した企業は高収益企業かリストラ効果が見え始めた企業が多かったのが特徴であった。2月決算企業は、そろそろ第1四半期の業績もまとまりつつあり、そろそろ公表が始まるかと思うが、来週以降の食品スーパーマーケットの株価には注目である。

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June 18, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 17, 2006

POSデータ共有による小売とメーカーとの協業状況を見る!

  最近、小売業がPOSデータをメーカーに開示し、そのデータにもとづく、小売業とメーカーとの協業活動が活発になりつつある。すでに、アメリカではウォールマートがリテールリンクという仕組みを完成させており、様々な成功事例があるが、日本では、ウォールマートの傘下となった西友が全面的に採用し、商品開発、売場づくりなどマーチャンダイジングに活用がはじまりつつある。また、以前からセブンイレブンのチームマーチャンダイジングは有名であり、セブンイレブンの新商品開発にはPOSデータが活用されている。食品スーパーマーケットでも、最近では様々な仕組みが開発され、バローをはじめ有力食品スーパーマーケットがメーカーへのPOSデータ開示を始めた。

  このような動きの中で、ユニークなPOSデータの開示を行っているのがコープ札幌である。コープ札幌では、数年前から、メーカーにPOSデータを開示し、POSデータに基づいたメーカーと共同でのマーチャンダイジング勉強会を開催している。その名も「コープ宝箱」というユニークなネーミングであり、最近では「コープ玉手箱」も開発され、ここではちらしの情報を開示しはじめた。特に、ちらしに関しては、コープ札幌はもちろん、北海道の有力企業である北雄ラッキー、札幌東急ストア、イオン、アークス(ビックハウス)、イトーヨーカ堂の店価格別チラシ掲載件数、産地別チラシ掲載件数、週別品目価格産地別掲載件数などを指定すればデータが簡単に集計され、グラフにもなるという。実際、これらの企業のちらしが北海道で頒布されるとすぐにデータが入力され、閲覧可能になるという。このように、POSデータをメーカーと共有する試みは大変ユニークであり、今後の食品スーパーマーケット業界にとっても大変参考になる試みである。

  では、「コープ宝箱」では、実際、どのようにPOSデータが開示され、それをもとに協業するメーカーがどのような提案を行い、また、共同のマーチャンダイジングの勉強会をどのように開催しているのかを見てみたい。

  まず、POSデータの開示内容であるが、まず基本データとしては、日別1095日、週別156週、月別36ケ月と3ケ年のデータをもとに分析が行われる。これらが、大きく商品売上分析と店舗係数分析に分かれる。商品売上分析ではベスト分析、アクト分析、単品照会に別れ、それぞれ地区別、店舗別に単品の日別、週別、月別に商品が見れるという内容である。また店舗係数に関しては、売上、数量、平均単価、客数が店舗ごと、部門ごとに見れるという内容である。したがって、客単価2D分析が可能であり、実際、メーカー側の提案にはPI値はもちろん、金額PI値(客単価)も活用されている。

  次に、この詳細なPOSデータをもとにメーカがどのような提案をしているかであるが、今年の春にハウス食品から提案された「生鮮PI値と洋風スパイスPI値を絡めて検証」という内容が興味深い。ハウス食品では、コープ札幌のPOSデータをもとに、精肉と洋風スパイスのPI値にもとづく相関図を作成し、精肉と洋風スパイスが正の相関になることを実証した。そして、この検証結果にもとづき、精肉の強い店で洋風スパイスの弱い店に洋風スパイスの強化を提案するなどを行ったという。

  このような提案をもとにしたマーチャンダイジング勉強会をコープ札幌では年5~6回、畜産、水産、農産、日配で開催しており、毎回、数社がコープ札幌のPOSデータをもとにプレゼンを行っている。既に、今年のスケジュールも決まっており、農産は4回、水産は5回、畜産は6回、日配は6回の予定である。

  コープ札幌では最近、この延長として、さらにユニークな試みとして、電子商談もはじまっている。各バイヤーが逆オークションで商品を指定し、メーカが応札し、最も安い値をつけたところが落札するというネットを活用した仕組みである。すでに、383社が参加し、414回の逆オークションが開かれ、30億円以上の商談が成立したという。

  このように、最近では、日本独自のIT活用のユニークな仕組みが生まれつつあり、食品スーパーマーケットでもPOSデータが自社のマーチャンダイジングへの活用だけでなく、メーカーとの協業体制構築への活用がはじまりつつあるといえよう。

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June 17, 2006 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 16, 2006

重点商品を考える!

  客単価3D分析の基礎理論が完成し、最近では、実際のデータを分析する機会が増え、いよいよ、客単価3D分析も実践段階に入りつつあるといえる。その中で、客単価3D分析がこれまでの、客単価1D分析、2D分析と決定的に違う点が浮かび上がりつつある。それは、重点商品という考え方の違いであり、また、その考え方にもとづき実際に選定された重点商品の違いである。結論からいうと、客単価2D分析で重点商品を選定した場合、どこまでいっても、何度やっても客単価3D分析で選定した重点商品と比べると、10~15%ぐらいすり抜けてしまう商品がでてくる。客単価2D分析の網の目をすり抜けてしまうのである。そして、この10~15%の商品が実は決定的な商品である場合が多く、これを何とか客単価2D分析でカバーしようとすると、今度は余計な商品が入り込んでしまい、重点商品の純度が落ちてしまうのである。

  ではなぜ、このようなことが起るのか。それを突き詰めてゆくと、答えは、重点商品とは何かという根本的な問題に突き当たる。根本的な問題とは重点商品の選定根拠である。従来、重点商品というと単に売れている、顧客から支持がある、儲かる、あるいは売れて儲かるなど様々な定義があり、それぞれの考え方にもとづき重点商品を選定してきた。たとえば、売れているというと売上金額ベスト、売上数量ベストにもとづき重点商品を選定することになる。顧客から支持があるというと、PI値ベストにもとづき重点商品を選定することになる。売れて儲かるというと、売上金額ベストと粗利金額ベストの組み合わせで重点商品を選定することになる。ちなみに、客単価2D分析の場合は、客単価ベストでまず選定し、次にPI値を優先してどこまで追加するかを決めて重点商品を選定するのが一般的である。

  しかし、これらどの方法で選んだにせよ、決定的に欠けているものがある。それは顧客の視点という考え方である。顧客の視点とは、選ばれた重点商品が本当に顧客が買っているのかどうか、いったい何人の顧客が買ってくれたのかという視点である。これは本当に商品1品1品を調べてみなければわからない数字であり、上記にあげたどの方法でも顧客が何人買ってくれたのかはつかめないのである。これを知るには、商品1品1品の顧客の数を数えるしかない。たとえば10個売れた商品があった場合、1人が10個買った商品も、10人が1個づつ買った商品も同じ10個売れた商品である。これをPI値で算出した場合も、同じ店舗であれば、全体客数で割るためPI値が全く同じになってしまう。でも10人が1個づつ買った商品の方が明らかに顧客の支持は高く、顧客の視点という観点から見た場合は、こちらが重点商品であり、1人が10個買った商品は顧客の視点という観点で見る限り重点商品とするには無理がある。

  すなわち、顧客の支持があるとは売上金額が大きい、売上数量が多いではなく、顧客の数が多い、これが顧客の本当の支持であり、本来、重点商品とは顧客の数で決めるべきものである。商品の本質とは、金額の大きいものを追いかけると、数量が見えなくなり、数量の多いものを追いかけると、顧客が見えなくなる。顧客の多いものを追いかけた時、はじめて商品の本質が見えるのである。また、金額と数量を組合わせても、顧客の多いものが浮かび上がるわけではなく、顧客の多いものをつかもうとすれば、それは商品1品1品の顧客の数を本当に数えるしかないのである。

  これが客単価3D分析を実践してみてつかんだ商品の本質であり、このように商品を顧客という視点から見直してみたとき、重点商品も顧客の視点から選定が可能となり、「重点商品=購入顧客の多い商品」と改めて定義することができる。仮に商品の購入顧客の数がつかめない場合でも、その商品は本当に顧客から支持されているのかを問い直して欲しい。繰り返し問い直し続けることによって商品の本質がつかめてくるはずである。

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June 16, 2006 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 15, 2006

関西スーパーマーケットの現状、厳しい経営状況が続く!

  関西スーパーマーケットの株価が下げ止まらない状況が続いている。6/14、年初来最安値の660円をつけた。この日の終値は670円、-33円(-4.69%)で引けたが、ここ1ケ月以上、株価は下げ続けている。6月以降の株価については、日経平均も大きく下げているので、それに連動した動きともとれるが、関西スーパーマーケットの場合は5月上旬から一貫して下げているのが特徴で、そのポイントは5/12に公表された、決算短信、決算参考資料によるところが大きいといえよう。それによると、収益に関しては昨年の減損会計等による当期純利益の赤字から一点黒字に転じたが、減収増益と、新店を出店し、既存店4店舗の改装を実施したにもかかわらず、売上が1000億円を割り込み.98%となった。さらに、財務的には有利子負債が増え、固定比率が184.4%と依然として高い水準にある点である。

  今期の関西スーパーマーケットの経営状況をもう少し詳しく見てみると、最も特徴的な点は株主状況の変化である。昨年の決算時期と比べると、筆頭株主が関西スーパーマーケット取引先持株会の6.66%から住友商事の9.94%にかわり、住友商事が関西スーパーマーケットの筆頭株主になったことである。昨年8/11に突然、住友商事が関西スーパーマーケットの株式2,857,000株を市場で買付け9.94%の持株比率(議決権ベースでは10.23%)の筆頭株主になり、業界を驚かせた。その後、今期の決算時期までは住友商事は関西スーパーマーケットの株を買い増してはいないようであるが、これにより、その他の株主構成も大きく変化した。最も変化したのは、関西スーパーマーケット取引先持株会と銀行が株式を買い増した点である。これにより、関西スーパーマーケット取引先持株会が6.66%から7.14%となり1位から2位に、東京三菱UFJが2.99%から3.97%と9位から3位へ、みずほが2.99%から3.97%と9位から3位へと、2位、3位を取引先と銀行で固めた点である。現段階ではその後、大きな動きはないようであるが、今後、住友商事がどう動くかが注目される。

  次に、気になるのは関西スーパーマーケットの財務状況であるが、最も大きく変化したのは長期借入金が大幅に増加した点である。昨年は78.6億円であったが、今期は120.6億円となった。一方、短期借入金も、9.5億円から13.7億円となり増えているが、一年以内返済予定の長期借入金が50.5億円から4.1億円に大幅に減ったため、短期合計では減った。しかし、トータルの有利子負債は136.6億円から140.3億円と増加した。これにより、流動比率が改善されて54.3%から96.2%となったが、それでも優良企業のヨークベニマルの約250%と比べると厳しい状況である。また、固定比率も依然として184.4%と高水準であり、これもヨークベニマルの72.8%と比べると約半分は借入れで固定資産をカバーせざるを得ず、厳しい財務状況がつづいているといえる。

  それに加え、今期は既存店の75%が昨年対比を割っており、全店No.1の高槻店も昨年87.5%、今期94.5%と厳しい状況が続いている。ベスト10の中では、No.2のフェスタ立花店は108.1%、No.8の瑞光店の103.7%と、この2店舗は好調であるが、その他は厳しい状況で推移しており、関西スーパーマーケットの基幹店舗も伸び悩んでいる。

  このように関西スーパーマーケットの現状は厳しい経営状況が依然として続いているといえる。来期の予想は増収増益を目指しているが、関西スーパーマーケットのドミナント地区である大阪、兵庫は厳しい競合状況が予想される。新年度に入り3ケ月がたとうとしているが、この8月の中間決算数値が注目されよう。

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June 15, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (1) | TrackBack (0)

June 14, 2006

食品スーパーマーケット、鮮魚部門で海藻が人気!

  6/12の日経MJに「海藻類の人気定着、ミネラル・食物繊維豊富、女性が支持」という記事が掲載された。「モズク、メカブ、需要が拡大」というサブタイトルがつけられ、メーカー側からの商品開発の状況、食品スーパーマーケット側からの販売状況が取材され、興味深い記事であった。実際、食品スーパーマーケット各社の売場はこの数年見違えるような海藻売場ができあがっており、客単価も110%から120%で延びているのが現状である。これから夏場にかけて新商品も登場し、今夏の食品スーパーマーケットの鮮魚の核売場となろう。

  実際、直近の家計調査月報で5年前と比較してみると、海藻類はほぼ110%で伸びているのが実情である。家計調査月報では、海藻関連はわかめ、こんぶ、他の乾物・海藻、そして、他の野菜・海藻加工品の4つに別れ、集計されている。わかめ、こんぶ以外は、乾物、野菜も含まれるため、純粋な海藻の数字だけではないが、傾向としては海藻を反映しているといえよう。日経MJの記事でも、農林水産省の統計では海藻類の十都市の中央卸売市場における卸売数量が5年連続で前年を上回っているとのことで、家計調査月報の消費額の伸びを裏付けているといえる。

  日経MJの記事では、いなげやとイトーヨーカ堂の海藻の販売状況を載せている。それによると、いなげやでは6月から海藻の売場面積を20%拡大し、今後7月、8月にかけてさらに広げる予定だという。実際、ここ10年で売上が2倍になったという。今後は黒酢などの健康志向の高い商品を訴求するという。一方、イトーヨーカ堂では5月の海藻の売上が昨年対比110%であったという。特に、メカブ、モヅクには力を入れ、一店平均10SKUは品揃えをしているという。

  また、メーカー側も商品開発に積極的であり、マリンフーズが味付けもづく11品に高分子多糖類の抗がん性のあるという「フコダイン」を表示して販売を始めたという。今後とも新商品を開発し、前年の150%アップの売上を目指すという。一方、ニチロでは付加価値の高い「味付け天然もづく(黒酢)」を4月から発売したという。市場流通の大半を占める養殖と差別化をはかる商品であるという。このようにメーカー側も続々とメカブ、モズクの新商品開発に入っており、今後ますます、食品スーパーマーケットにおける海藻の売場は充実するものといえよう。

  ところで、海藻の各地の消費動向はどのような状況であるかを見てみたい。直近の家計調査月報、4月度の数字で見てみると、海藻全体で最も消費額の多い都市は山形市である。食品スーパーマーケットの客単価で換算すると30.0円である。特にわかめがNo.1とわかめの強さが光る。こんぶは24位、加工品は23位である。No.2は秋田市、No.3は盛岡市とベスト3は東北地方である。主要都市では、さいたま市が8位、東京都区部が13位、名古屋市が37位、大阪市が47位、広島市が44位、福岡市が25位となる。大阪市が47位と意外に海藻の消費額が少なく、日本全体としては東高西低という特徴といえよう。

  さらに、海藻の加工品に絞って見てみると、ベスト5は、No.1が盛岡市、No.2が和歌山市、No.3がさいたま市、No.4が甲府市、そしてNo.5が東京都区部である。ついで、No.6が札幌市、No.7が富山市、No.8が福岡市、No.9が福井市、No.10が福島市であり、ベスト10を見るかぎり、加工品の消費地は各地にばらついているといえる。一方、ワースト5はNo.49が北九州市、No.48が広島市、No.47が山口市、No.46が徳島市、No.45が金沢市である。

  このように、食品スーパーマーケットでこの夏注目すべき商品としては海藻があげられ、実際、ここ数年客単価がアップしつづけているのが実態であり、メーカー各社もここへ来て新商品開発に入り、今年の夏は食品スーパーマーケット各社の海藻売場が充実しそうである。

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June 14, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

June 13, 2006

青果相場情報、旬の果物高値で推移、野菜も当面高値か!

  6月前半の青果の相場状況が明らかになった。東京中央卸売市場の週間市況、6月の直近第2週6/2~6/8で見ると、旬の果物のすいか、メロンが高値で推移している。一方、野菜も全般的に高値で推移しており、主力のトマト、きゅうりをはじめ、にんじん、きゃべつ、はくさいなど、ほぼ全面高の相場となっており、当面、高値相場が続きそうである。特に、野菜は4月に低温、5月は日照不足と天候不順が続いたままでの梅雨入りとなったため、入荷そのものが少なめであり、需給ギャップがおき、相場高を押上げているといえる。入荷量は昨年対比で見ると、86%であり、今後ともこの水準で推移しそうだという。

  さて、果物の相場状況であるが、旬の商品であるスイカが入荷量は前年対比100%であるが、価格が高騰しており、千葉産のセリの相場が前週比107%、前年比129%と高値相場となっている。相対でも123%であり、当面、食品スーパーマーケットの店頭価格も高値が続きそうである。同じく旬の商品のメロンについては、現在最も入荷量の多い白肉のアンデスメロンの茨城産の価格はセリで115%、相対で111%とやはり高値で推移している。それでも先週比は95%と下がっているが、下がって115%であるので、アンデスメロンも高値といえよう。メロン2番目の入荷量の赤肉のクインシーメロン茨城産も価格は昨年対比109%と高値であり、先週比も114%であるので、さらに価格があがっているといえる。また、静岡産アールスメロンについても114%であり、すべてのメロンが115%前後で推移しており、すいかと並び、旬の商品が高値相場である。

  その他の果物については、入荷量が2番目のりんごについてであるが、昨年対比の価格が95%で推移しており、先週比も101%であり、旬のスイカ、メロンに比べ安値である。この他、95%前後で相場推移しているものに山形産佐藤錦のさくらんぼ、ハウスみかんがあり、この3つのみ安値で動いている商品である。ただ、さくらんぼはまだ入荷量が少ないので、いま、売りやすいのはりんごとハウスみかんであろう。

  このように、6月前半の果物は旬の商品であるスイカとメロンが相場高で売りづらくなっており、りんごとハウスみかん、そして、相場には直接関係ないが、バナナがポイントであろう。この3つを中心に販売し、旬のスイカとメロンは価格ではなく、おいしさを強調した付加価値の訴求がポイントとなろう。

  一方、野菜についてであるが、果物以上の超高値相場といってもよく、昨年対比200%以上の商品がハクサイ、ピーマン、150%以上の商品がキャベツ、レタス、ニンジン、こまつな、きゅうり、なすと続く。逆に100%切った商品は豆類のいんげん、さやえんどう、そらまめと土物のじゃがいも、たまねぎ、そしてアスパラガスである。

  特に主力のトマト茨城産は133%、きゅうりは157%と高値である。しかも、トマトは先週比92%、きゅうりは86%と下がっていながら、この数字である。いかに高値相場であるかがわかる。これ以外にもキャベツが173%、はくさい214%、ほうれん草113%と主力野菜はほとんど高い相場であり、厳しい状況といえよう。

  このように6月前半の青果の相場は超といってよいほど、果物も野菜も高値相場で動いており、当面、高値相場で推移が見込まれるという。6月の食品スーパーマーケットの青果部門は高値相場をどう乗り切るかが最大の課題である。

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June 13, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 12, 2006

薬事法改正、ドラックストア24時間営業へ!

  薬事法の一部を改正する法律案が6/8、参議院本会議にて可決された。これにより、今後3年以内に施行が決まり、ドラックストア、コンビニ、食品スーパーマーケット等で一部の医薬品の販売が可能となる。今回の薬事法の一部を改正する法律によれば、今後、医薬品を3つに区分し、第一類医薬品は薬剤師により、第二類医薬品及び第三類医薬品は薬剤師または登録販売者により販売が可能になるという。ポイントは登録販売者であり、従来は薬剤師でなければ医薬品を販売できなかったのが、都道府県が試験によって合格をした登録販売者であれば、薬剤師でなくとも第二類、第三類の医薬品が販売可能になるという。なお、現在、想定されている第ニ類、第三類の医薬品にはベンザブロックなどの風邪薬、バンテリンなどの鎮痛剤、アリナミンAなどのビタミン剤が入るという。

  これを受けて、6/9の日経新聞には「マツキヨ24時間営業へ、3年間で100店舗を転換」、「コンビニなども意欲、新資格の行方注視」という記事が載った。特にマツモトキヨシは懸案の24時間営業へ向けての準備をはじめ、繁華街や住宅地を中心に約100店舗を切り替える方針という。現在、マツモトキヨシの店舗の閉店時間は20時から21時であり、それ以降は全くの空白時間であり、ここの時間に営業できるメリットは大きいという。特に、今後はコンビニとも競合がはじまり、マツモトキヨシでは逆に弁当、軽食等の品揃えを増やし、コンビニ需要も獲得する方針であるという。

  当然、今回の薬事法の改正は食品スーパーマーケットにも大きなメリットがあり、ドラック、栄養食品、雑貨部門の売場の再編成、販売体制の見直しにつながるといえよう。特にこれまで食品スーパーマーケットでドラックを販売するには薬剤師が必須であったため、人件費が一般社員よりも月額10万円は高かったという。それが、第一類以外であれば登録販売業者で営業できるため、大幅な人件費の削減につながるという。組織的にはドラックストア、100円ショップ等の参入により、大幅に縮小されつつある雑貨部門の活性化につながり、店舗全体の客単価アップに5%程度改善できる可能性が高いといえよう。日経の記事でも、マルエツでは「登録販売者を置くことで販売時間を延長できる」、ライフコーポレーションでは「人件費低下で売価が抑えられる」と歓迎しているという。また、セブンイレブンでも「風邪薬や頭痛薬の顧客ニーズは高く、できるかぎり扱いたい」と前向きであるという。さらに、九九プラスでは、中堅医薬品メーカーとPB商品の開発も検討するという。このように、概ね、食品スーパーマーケットをはじめ、ドラックスとア以外の業種も前向きに受け留めているといえる。

  ただし、現段階では登録販売業者に関しては不透明な部分が多く、今後、2年かけて厚生労働省がつめてゆくという。法律案では、「店舗販売業の許可は、薬剤師又は都道府県知事が行う試験に合格し、登録を受けた者(以下「登録販売者」という。)を置くこと。その他一般用医薬品の販売又は授与の体制に関する基準に適合すること等を要件として、都道府県知事等が与える。」とあるのみであり、詳細はこれからという。当然、薬剤師に合格するよりは簡単に取得が可能であろうが、仮に何年も勉強しなければならないようであれば、現実的ではなくなり、どの程度の難しさになるかは不透明という。

  また、日経の記事では、今回の法改正を見越してエスエス製薬などが第三類にあたる新商品の開発に入り、しみ・そばかす治療薬「ハイチオールCプルミエール」をすでに販売をはじめているという。今後、新商品が続々と開発されるものと思う。

  いずれにせよ、食品スーパーマーケットにとってはビジネスチャンスであり、これを機に雑貨部門の再構築を検討する絶好の機会が来たといえよう。

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June 12, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

June 11, 2006

先週の食品スーパーマーケットの株価、久しぶりに反発!

  村上ファンド事件以来、株価が一層低迷し、日経平均も4月には17,500円までいった株価が、6月に入り、ついに15,000円を割り込んだ。その後、さらに、落ち込むかと思われた株価だが、6/9、反発、117.81円(0.81%)アップの14,750円で引けた。ここ最近では30億株を越える大商いであった。それにともない、食品スーパーマーケットの上場企業の株価も反発し、多くの企業に買いが入った。ベスト5は、大黒天物産、マルヤ、丸久、マックスバリュ東海、そして同率でマルキョウ、原信ナルスホールディングスであった。

  さて、6/9の上場食品スーパーマーケット約50社の値動きであるが、上昇した企業が約30社、下落した企業が約20社であるので、全体としては上昇傾向の動きであたことがわかる。その中でも、先にあげた5社が約5%以上株価をあげた企業である。

  食品スーパーマーケット業界No.1は大黒天物産であり、260円高(9.48%)の3,000円で引けた。小売業界全体でもベスト10に入っている。大黒天物産は6月に入り、ずっと株価を下げつづけていたが、この日でいっきに株価を下落前にもどした形である。No.2はマルヤであり、50円高(6.66%)の800円であった。マルヤはここ数ケ月間、800円前後でほとんど変化がなかったが、6月に入り、株価を下げ続け、6/6には年初来最安値となる671円まで下げたが、その後徐々に値を上げ、6/9ついに800円に戻した。No.3は丸久であり、60円高(5.60%)の1,130円であった。丸久は5月まではほぼ一本調子で株価が上昇していたが、5月前半は少し株価を下げ、その後再び株価をあげはじめ1,050円前後でもみあっていた。それが、6/9いっきに1,100円を突破した。丸久は業績もよく、今後もイズミと提携し、NSCを主力業態に成長が期待できるので、今後も期待できそうである。

  そして、No.4はマックスバリュ東海であり、105円高(5.39%)の2,050円であった。マックスバリュ東海は4/7に年初来最高値の2,360円をつけて以来、株価が徐々に下がりはじめ、5月中旬には2,100円前後でもみあっていたが、6月に入りまた下がりはじめ、最近では2,000円を割っていた。それが6/9、2,000円を越え大きく反発した。No.5は同率でマルキョウと原信ナルスホールディングスであった。マルキョウは39円高(4.53%)の899円でひけた。マルキョウの株価はこのところ、売買高も少なく、株価も低迷気味であったが、この日は反発し、899円まであがったが、当面厳しい株価が続きそうである。同じく、No.5は原信ナルスホールディングスであるが、62円高(4.53%)の1,430円であった。原信ナルスホールディングスも6月に入り株価を下げていたが、ここ数日は1,400円前後でもみあっていたが、6/9買いが入り1,400円をいっきに越え、ほぼこの日は終日上昇気味で推移した。

  これらベスト5以外にも、3.27%の丸栄、2.95%の天満屋ストア、2.73%のユーストア、2.50%の北雄ラッキー、2.47%の東武ストア、2.36%のイズミ、2.36%のライフコーポレーション、2.35%のポスフール、2.30%の九九プラス、2.14%の関西スーパー、2.11%のマックスバリュ北海道等が6/9、株価が反発した食品スーパーマーケットである。

  逆に、この日、株価を下げた食品スーパーマーケットは、-3.89%のベルク、-2.67%のヤマザワ、-2.54%のバロー、-1.92%のいなげや、-1.56%のアークス、-1.09%のオオクワ、-0.69%のイズミヤ、-0.55%のカスミ等が主な食品スーパーマーケットであった。また、この日、イオンは2.15%株価が上昇したが、7&Iホールディングスは-1.88%下げ、明暗が分かれた。それにともないヨークベニマルも-0.31%と下げた。

  このように、業績のよい優良食品スーパーマーケットも6/9は株価を下げた企業もあったが、概ね、日経平均全体の上昇にひっぱられ、食品スーパーマーケット業界の株も大半が上昇しており、来週以降の株価には注目である。

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June 11, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 10, 2006

ウォールマートの出店戦略を見る、2006年度前半!

  全米おいてウォールマートのスーパーセンターの店舗数がディスカウントストアを越えたのは2005年1月度であった。この時、前年の2004年1月度のスーパーセンターの店舗数が1471店舗、ディスカウントストアの店舗数が1478店舗であり、わずか7店舗の差であった。それが2005年1月度になるとスーパーセンターの店舗数が1713店舗となり、ディスカウントストアの店舗数が1353店舗とスクラップ、あるいはスーパーセンターへの業態転換により減少し、この年を境にウォールマートの主力業態はスーパーセンターへと入れ替わった。そして、2006年1月度はその差がさらに開き、スーパーセンターの店舗数が1980店舗、ディスカウントストアの店舗数が1209店舗となる。ウォールマートの成長戦略の柱は完全にスーパーセンターに切り替わったといえる。

  いまから10年前の1996年にはスーパーセンターはわずか239店舗であった。これが、344、441、564、721、888、1066、1258、1471、1713、1980店舗とこの10年間で驚異的な成長を遂げたといえる。一方、ディスカウントストアは、1996年には1995店舗であり、この時の主力業態は圧倒的にディスカウントストアであった。それが、その後、1960、1921、1869、1801、1736、1647、1568、1478、1353、1209店舗と毎年毎年スクラップを続け、10年前の約60%となり、主力業態の座をスーパーセンターに明け渡した。このような激しい業態転換がこの10年で起っていたにもかかわらず、ウォールマート全体の成長率は当初の115%という急成長率を除くと、ほぼ毎年平均110%の成長率で、今日まで推移している。これほど見事に企業全体のバランスを崩さずに、主力フォーマットの業態転換をわずか10年で、年商20兆円以上の規模で成し遂げたことはすごいの一語である。

  ただ、全世界でのスーパーセンターの店舗数は2396店舗と現段階ではディスカウントストアの店舗数の2640店舗と、わずかではあるが、まだ少ない状況であり、全世界でスーパーセンターがウォールマートの主力業態となるのは2007年1月度、今期であろう。また、全米でみた場合、出店0の州が、アラスカ州、ハワイ州、ヴァーモント州と3州あり、さらに1桁台の州がこの3州を除き10州もあるので、スーパーセンターの成長はまだまだ数年は続くものと思う。

  では、今年に入っての全米でのスーパーセンターの出店状況はどうであろうか。まず、1月であるが、1/23には18店舗を同時オープン、1/27には20店舗を同時オープン、そして、1/31には13店舗を同時オープンし、1月だけで41店舗のスーパーセンターをオープンしている。これは、決算が1月31日であるため、駆け込み出店といってもよい怒涛の出店であったといえる。その後は出店ペースも落ち着き、2月は2/1の6店舗の同時オープンのみであった。そして3月、記念すべき2000店舗目のスーパーセンターの新店が3/22、カルフォルニアのビューモントにオープンする。3月はこの店舗を含め3/22に5店舗同時オープンのみであった。4月は4/5に1店舗、4/19に5店舗の同時オープン、4/26に3店舗の同時オープンと合計8店舗をオープンした。5月は5/3に1店舗、5/10に1店舗の2店舗のみであり、総計、1月からは60店舗強の新店オープンである。ちなみに、ディスカウントストアはわずか4店舗、サムズホールセールクラブは3店舗、ネーバーフッドマーケット(食品スーパーマーケット)は2店舗であり、いかに、スーパーセンターの出店がメインであるかがわかる。

  このように、ウォールマートは全米では完全にスーパーセンターが主力業態となり、不動の地位を確立しつつある。また、出店余力のある州が10州以上あることに加え、海外ではスーパーセンターはまだまだ主力業態ではなく、今後の成長業態といえ、スーパーセンターを中心としたウォールマートの成長戦略は当面続くものといえよう。ただし、スーパーセンターにつぐ次世代の成長業態といわれるネバーフッドマーケット(食品スーパーマーケット)がまだ育成状態であり、今後のウォールマートの成長の鍵を握っているといえる。その意味でも西友の食品スーパーマーケットの活性化が成功するか否かは今後のウォールマートにとっても大きな意味をもつものといえよう。

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June 10, 2006 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 09, 2006

5/1、新会社法施行により、各社内部統制の基本方針を公表!

  5/1に成立した新会社法の施行により、食品スーパーマーケット各社も内部統制の基本方針の公表があいついでいる。5/9、原信ナルスホールディングスが内部統制システム構築の基本方針決議に関するお知らせ、5/22、ベルクが内部統制システムの基本方針決議に関するお知らせ、5/25、ハローズが内部統制システムの整備に関する基本方針の決議のお知らせ、5/30、PLANTが内部統制システム構築の基本方針に関する決議のお知らせ、5/31、オオゼキが内部統制システムの整備に関する基本方針について等、5月に入り、食品スーパーマーケット各社が内部統制に力を入れ始めた。

  もともと内部統制はInternal Controlの直約であり、アメリカですでに導入されている仕組みの日本版であり、この数年のアメリカを中心としたグローバルスタンダードの流れに沿ってすすめられてきた会計、金融、株式等の一連の企業改革の一環である。いま話題になっている村上ファンド等のファンドを規制する、今国会で成立した金融商品取引法も広い意味で内部統制に含まれるといえる。現時点で日本の法律で内部統制が明記されたものとしては、5/1に施行された新会社法、6/7に成立した金融商品取引法であり、また、内部統制がかかわる法律としては不正競争防止法、公益通報者保護法、個人情報保護法等がある。食品スーパーマーケットにとってもこれらの法案は関係の深いものであり、必然的に内部統制をしっかり固める必要があろう。

  では内部統制の目的は何であろうか。アメリカでは大きく3つの目的を掲げているという。業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、関連法規の遵守である。それに日本独自の資産の保全が加わり、この4つが日本における内部統制の目的であるという。したがって、食品スーパーマーケット業界にとってもこの4つを明確に掲げ、内部統制の具体的な仕組みを構築し、それをチェックし、会社全体の内部統制をしっかりと固めてゆくことが求められる。

  具体的に先にあげた食品スーパーマーケットの内部統制の内容を見てみたい。ここでは、食品スーパーマーケット業界でももっとも早く、5/1の新会社法施行後、ほぼ1週間後の5/9に内部統制の基本方針を公表した原信ナルスホールディングスの事例をみてみたい。基本的に各社ほぼ原信ナルスホールディングスの内容に近いものであり、これが現時点では食品スーパーマーケット業界における内部統制のモデルといってもよいと思う。

  その原信ナルスホールディングスだが、内部統制の基本方針を10個に分けてまとめている。10個とは、①取締役の法令順守の体制づくり、②取締役の情報管理の体制づくり、③取締役、使用人全員の損失に対する危機管理体制作り、④使用人の法令順守の体制づくり、⑥企業集団全体の業務の適正化に関する体制づくり、⑦監査役を補助する使用人の規定について、⑧監査役を補助する使用人の取締役からの独立性について、⑨取締役、使用人が監査役へ報告する体制について、⑩その他監査役の実行確保の体制についてである。

  このように、原信ナルスホールディングスは内部統制を主に3つに別け、ひとつは取締役の内部統制、ふたつめは使用人(従業員)の内部統制、そして3つめは監査役の独立性についてである。特に、監査役については⑦、⑧、⑨、⑩の4つの項目を規定しているところが特徴であり、内部統制における重要機関であることがわかる。

  現在、内部統制に関しての基本方針を策定し、公表した上場食品スーパーマーケットはまだわずかであるが、今後、今回あげた先行企業の内容も検討しながら、今年中には各社が内部統制の体制づくりに入るものと思う。株主からの信頼を得ることはもちろん、食品スーパーマーケットの場合は消費者からの信頼を得るためにも内部統制の体制づくりは急務といえよう。

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June 9, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

June 08, 2006

ウォールマート、5月度も順調に推移、昨対112.2%!

  ウォールマートの2006年5月度の数字が明らかになった。それによると、全体は112.2%、17週累計では112.2%と順調に売上が推移している。既存店は102.3%、17週累計では103.3%であり、既存店も100%を越え、順調といえよう。また、昨年に比べ、5月度は28億ドル(約3,000億円)、17週累計では117億ドル(約1兆3,000億円)の売上金額がプラスになったという。すでに、今期1兆円のプラスオンの売上高である。日本の売上速報では、売上伸び率を最優先で公表するが、ウォールマートは、このように売上伸び高を最優先で公表し、この数字が重要数字であることを示している。今月約3,000億円のプラスということは、日本の食品スーパーマーケットではちょうどマルエツの年商に当り、いかに、ウォールマートの数字が巨額であるかがわかる。毎月毎月、マルエツがまるまる増えてゆくイメージである。

  さて、5月度の詳細であるが、最も伸び率の高かったのは国際部門であり、131.0%であった。17週累計では125.3%であるので、国際部門のウォールマートへの貢献度が高くなりつつある。この国際部部門には日本の西友、ウォールマート中央アメリカ、吸収合併した南ブラジルの数字が大きく貢献しているという。金額では約60億ドル(約6,500億円)と全体の約20%強、サムズホールセールクラブの約2倍となり、ウォールマート本体につぐNo.2の部門となり、貢献度がぐっと重くなりつつある。ウォールマート全体の構成比はディスカウントとスーパーセンターが約70%、国際部門が約20%、サムズホールセールクラブが約10%であり、成長率では国際部門が断トツトップである。

  ついで、伸び率が高かった部門はウォールマート本体、ディスカウントストアとスーパーセンターである。昨対107.7%であり、17週累計では109.4%と若干成長率は落ちたが、依然として高い伸び率である。既存店も102.0%と昨対を越えたが、17週累計では103.1%やや成長率が下がった。そして、サムズホールセールクラブであるが、昨対107.1%であり、17週累計では106.7%と5月度は高い伸びを示している。特に、既存店が絶好調であり、104.0%であり、17週累計も104.2%とここのところ絶好調である。これは、特に、世界的な原油高により、サムズホールセールクラブに併設しているガソリンスタンドの売上が好調であり、既存店の売上の数字を大きく押上げているという。ここしばらくは、このような数字が続くものと思う。

  一方、ウォールマートの新店であるが、5月度のスーパーセンターの出店はやや少なく2店舗であり、5/3のカルフォルニア州のデニューバ、5/10のアイオア州のグリンネルである。ディスカウントストアは1月以降新店はなく、5月度も0である。スーパーセンターが今年に入り既に約70店舗の新店を出しているの対し、ディスカウントストアはわずか2店舗であり、いかにスーパーセンターがウォールマートの柱となったかがわかる。また、サムズホールセールクラブについては5月度は2店舗、ネイバーフッドマーケット(食品スーパーマーケット)については5月度は0店舗と、食品スーパーマーケットもまだ軌道に乗っているとはいえない状況である。ウォールマートの柱は明確にスーパーセンターとなったといえよう。

  これを受け、ウォールマートの株価は5月に入り、4月度の46ドル付近から上昇に転じ、ほぼ5月一杯値をあげつづけ、一時は50ドルを越えた。しかし、6月に入り、値を下げ、現在は47ドル近辺で推移している。全体としては順調な数字であるが、スーパーセンターの出店ペースがややにぶり、また、既存店の伸びもややにぶったことが原因かと思われる。

  今後、スーパーセンターの新規出店がどのように推移するかがウォールマートの成長の大きな鍵を握っているが、逆にいえば、スーパーセンターに依存しすぎる経営体制ともいえ、次の業態開発が当面の課題といえよう。

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June 8, 2006 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (1)

June 07, 2006

99プラス、100円ショップが客単価アップ戦略を模索!

  先週の日経新聞(6/2)に「100円ショップ、高めも並ぶ」という記事が載った。ついに100円ショップも200円、300円、500円の品揃えに踏み切ったという。ここ数年、100円ショップ大手4社合計(大創、九九プラス、キャンドゥ、セリア)の成長率は鈍化しており、以前は120%以上あった売上高伸び率が、ここ数年110%前後となり、新規出店による客数アップ戦略が限界に来ているといえる。そのため、今後のさらなる成長を目指すためには客数アップから客単価アップを目指した戦略転換が必要と判断したといえよう。

  客単価は3Dに分解できるが、100円ショップは価格軸が100円で固定されるため、客単価アップにはこれまで客数PI値軸とPPI軸、すなわち、掛けたPI値の面を伸ばす以外に方法がなかった。しかし、平均単価軸に着目することにより、平均単価アップによる客単価アップ政策が可能となり、平均単価軸に200円、300円、500円の品揃えを加えると、客単価を飛躍的に伸ばすことが理論上は可能となる。ここに着目し、平均単価アップによる客単価アップ戦略に踏み切ったものといえよう。

  日経の記事によれば、九九プラスは7月から約500円のウナギ弁当、399円のトンカツ弁当、299円のおにぎり弁当、199円の細巻セットなど約15種類の弁当を全国で販売するという。実際、九九ショップのホームページを見ても、現在、新商品として199円の和風カレーが掲載されている。また、5/29の新着情報では「なんと、三ツ星ホテル・元総理長が監修!新タイプ冷し中華麺発売!!」と題して、199円の「上海風炸醤涼麺」、同じく199円の「海風坦々涼麺」の2品を6/1から9月末まで全817店舗で販売するという。これは単なる平均単価アップだけではなく、付加価値アップを伴なった平均単価アップであり、アップグレードへの挑戦といえよう。

  一方、キャンドゥでは500円のネクタイ、ワイシャツ、300円の茶わん、目覚まし時計など衣類・雑貨約2,000点を扱う専門売場約60㎡を既存店に新設するという。すでに、出店計画も決まっており、3年かけて500㎡以上の約200店舗に導入するという。これにより、最大35%の売上アップが期待できるという。さらに、100円商品は一切扱わない300円と500円の専門店の多店舗展開にも乗り出すという。客単価も100円ショップの約2倍の840円を目指すという。

  さらに、最大手のダイソーは平均単価をさらに引き上げ、2,000円の婦人用かばんまでとり扱いを増やすという。ここまで来ると専門店に近づき、品揃えの幅は100円ショップの時とは全く違う品揃えとなり、もはや100円ショップという概念にはあてはまらない新業態といってもよい。

  このように100円ショップは客数アップから客単価アップへ各社大きく舵を切り替えようとしているが、これが食品スーパーマーケットにあたえる影響としては、これまでもそうであったが、今後は、食品スーパーマーケットの雑貨売場の大半を100円ショップ新業態でカバーできるようになる。現在でも食品スーパーマーケットと併設する100円ショップは多いが、今後は食品スーパーマーケットの雑貨部門の70%近くを100円ショップ新業態で可能となり、食品スーパーマーケットの雑貨売場は大幅に圧縮し、その開いたスペースで加工度の高い惣菜、日配、そして、生鮮の即食的な商品群を充実させることが課題となろう。

  100円ショップの動向は、食品スーパーマーケットにとっても今後の品揃え、商品構成を決める上で無視できないところまできたといえよう。今後、平均単価をどこまでアップさせ、品揃えをどこまで充実させるかが注目される。

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June 7, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

June 06, 2006

食品スーパーマーケット新店情報、2006年5月度!

  5月から6月にかけての食品スーパーマーケットの出店が好調である。特に、NSC(近隣型ショッピングセンター)タイプの出店が多いのが特徴であり、逆にスーパーセンターを展開しているベイシア、イズミヤ、PLANT等の出店はここ最近少なくなっている。また、食品スーパーマーケット単体での出店も好調であり、有力食品スーパーマーケットがあいついで出店している。ただ、今回は東高西低の傾向があり、東日本地区に出店が集中しているのが特徴である。5/31にはまちづくり3法が成立したが、食品スーパーマーケットは規制対象にはならない規模であるため、今後も新規出店はつづくものと思う。

  まず、NSCであるが、5/26、ヨークベニマルが「ヨークベニマル市名坂店」を宮城県仙台市泉区にオープンした。カワチ、ユニクロ、マックハウス、西松屋、タカキュー、SHOO・LA・RUE、ハニーズ、シュープラザ、AMO'S STYLE(婦人肌着)、ビーポップ(衣類雑貨)など26のテナントを有する大型NSC(近隣型ショッピングセンター)である。約1,000坪の売場面積で年商29億円を目指すという。また、6/9には栃木県の足利市に「ヨークベニマル足利店」をオープンするという。やはり、20のテナントを有するNSCであり、店舗面積1,000坪弱であり、年商は22億円を目指すという。ヨークベニマル126店舗の店舗となる。

  5/18には、マックスバリュ北海道が釧路市文苑(ふみぞの)のフレスポ釧路文苑ショッピングセンター内に「マックスバリュ文苑店」をオープンした。マックスバリュ北海道にとっては50店舗目となる記念すべき店舗である。売場面積は約600坪、年商は15億円を目指すという。ドラックストアのツルハをはじめ、ふみぞの湯、理美容、コインランドリー等が同一敷地内に立地するNSCタイプの店舗である。そして、6/2、エコスが114店舗目となるエコス江戸崎SC店を茨城県稲敷市にオープンする。SC全体は5,704坪の2層タイプであり、年商16.5億円を目指すという。

  一方、食品スーパーマーケットでは、6/6、オオゼキが29店舗目となる戸越公園店を東京都品川区にオープンした。3/27にオープンした三鷹店につづく、今期2店舗目の新店であり、これにより、今期のオオゼキは昨年対比120%を越える売上推移となろう。6/2には、いなげやが130店舗目となる日野栄町店を東京都日野市にオープンした。また、5/24には、ベルクが47店舗目となるベルク川口前川店を埼玉県川口市にオープンした。昨年10月の毛呂山店以来の新規出店である。今期は3店舗の新規出店を目指しており、その内の1店舗目となる店舗である。6/8には、FOOD OFF ストッカ-牛久ししこ店を茨城県牛久市にオープンする。FOOD OFF ストッカ-タイプでは5店舗であり、カスミ全店では120店舗目の店舗である。年商は10.5億円を目指すという。

  そして、ショップ九九の5月度の新店であるが、ここへ来て、新店戦略に大きな変化があり、これまでの大量出店戦略が見直されつつある。先月の4月度は18店舗であったが、5月度はわずか6店舗と、これまでの大量出店戦略に修正がかかった。6月度も、6/6現在、1店舗であり、新規出店による客数アップ戦略から既存店活性化による客単価アップ戦略への政策転換に入ったといえよう。実際、今期は新規出店を抑制するという方針もだされており、ショップ九九も800店舗を越え、次の成長ヘ向けて経営戦略を再構築する段階に入ったといえる。

  このように、5月から6月にかけての食品スーパーマーケットの新店は、NSC(近隣型ショッピングセンター)の出店、単独の食品スーパーマーケットの出店が旺盛であり、スーパーセンター、ショップ九九の出店が抑制された出店となった。今期は、食品スーパーマーケット業界の出店戦略もまちづくり3法の動向も踏まえ、あらたな段階に入るといえよう。

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June 6, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 05, 2006

家計調査月報200604を総務省が公表、食品99.1%で推移!

  総務庁、統計局から2006年4月度の最新の家計調査月報が公表された。家計調査月報を活用にするには少し工夫が必要で、若干、生データを加工してわかりやすくする必要がある。本ブログでは食品スーパーマーケットの客単価に近い形にするため、1日当りの数字に換算している。また、食料品の中には外食も含まれているため、外食を差し引いた数字を食品スーパーマーケットの全体の数字としている。2006年4月度は1世帯1日当り1947.1円であった。これは昨年が1965.1円であったため、99.1%と若干のダウンであった。消費全体も10,429.1円から10,594.8円と若干ダウンし、98.4%であった。

  食品スーパーマーケットの取り扱い商品を大分類でみてみると、昨年の4月と比べ伸びている部門は貝類110.1%、塩干魚介107.0%、酒類105.4%とわずか3つであり、その他はいずれも105%以下の伸びと今年の4月度の消費額は厳しい数字といえよう。逆に落ちている部門は、果物89.5%、米91.0%、飲料93.4%、乳卵類94.0%、乾物・海草94.0%、油脂94.3%と特に果物が厳しい状況であった。

  さらに、小分類まで落とし、1円以上昨年を上回り、かつ110%以上伸びているものを見てみると、ベスト5は、No.1が焼酎であり、19.8円(2.9円、116.9%)、No.2がベーコン6.7円(1.0円、116.8%)、No.3がぶり9.3円(1.1円、113.8%)、No.4がチョコレート10.0円(1.2円、113.6%)、そして、No.5がコーヒー13.8円(1.6円、113.5%)であった。焼酎が4月度は全食品の中でNo.1は以外であり、しかも2.9円というのは非常に大きい数字である。
 
  小分類で客単価1円をあげることは食品スーパーマーケットではけっして簡単ではなく、売上に換算すれば2000人/日の食品スーパーマーケットでは2000円、10店舗で2万円、100店舗で20万円、150店舗で30万円となる。今回は月間の数字であるので、その30倍となり、1店舗では6万円、10店舗では60万円、100店舗では600万円、150填補では900万円となる。特に150店舗では年間になると、何と1億円を越えるほどの1円の客単価は大きな数字である。したがって、家計調査月報でチェックする場合は月間の数字を1日当り(客単価に近い)に換算して、1円以上伸びている商品をしっかりチェックすることがポイントである。

  また、上記5つ以外に伸びている商品はホタテ貝3.7円(0.3円、109.8%)、揚げかまぼこ7.0円(0.6円、109.4%)、調理パン10.0円(0.7円、107.9%)、食塩1.5円(0.1円、107.3%)、ぎょうざ6.5円(0.4円、107.2円)、生しいたけ5.0円(0.3円、107.1%)、ごぼう3.1円(0.2円、107.0%)、たけのこ8.7円(0.6円、106.9%)、ばれいしょ9.5円(0.6円、106.7%)、マヨネーズ・ドレッシング9.2円(0.6円、106.6%)、チーズ8.8円(0.5円、106.5%)干しいわし1.2円(0.1円、105.9%)、ちくわ4.9円(0.3円、105.7%)、スパゲティ3.1円(0.2円、105.6%)、たらこ8.6円(0.4円、105.3%)、塩さけ5.4円(0.3円、105.3%)、油揚げ・がんもどき9.7円(0.5円、105.0%)と、ここまでが105%以上の商品である。

  一方、小分類で大きく落としたものワースト5は、グレープフルーツ2.3円(-1.3円、64.2%)、ぶどう酒(ワイン)5.3円(-2.3円、69.9%)、メロン1.8円(-0.7円、73.3%)、粉ミルク2.6円(-0.9円、74.3%)、ようかん1.1円(-0.3円、76.7%)と特に果物が悪いのが4月度は大きな特徴である。

  これ以外にも大きく落としたものは、炭酸飲料6.2円(-1.4円、81.7%)、アイスクリーム・シャーベット15.2円(-2.9円84.2%)、いちご24.6円(-4.0円、85.9%)、うなぎのかば焼き7.7円(-1.2円、86.8%)、えび8.9円(-1.2円、88.4%)、乳酸菌飲料7.7円(-1.0円、88.5%)、たまご23.4円(-2.8円、89.3%)、緑茶13.3円(-1.5円、89.9%)、バナナ11.8円(-1.2円、90.6%)、茶飲料13.4円(-1.0円、93.3%)等である。やはり、果物が多く、それに加えアイスクリーム、飲料等、好天気に売れる商品の数字が低かったのが特徴といえる。

  このように2006年4月度は果物、飲料、アイスクリーム等の数字が大きく落ち込んだことが響き、全体として、99.1%とわずかであるが昨年を下回ってしまった。今後、夏場に向けて、旬の果物、飲料等の回復が見込るかどうかが当面の課題といえよう。

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June 5, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 04, 2006

まちづくり3法、参議院本会議で可決し、法案が成立!

  5/31、まちづくり3法のひとつ、「中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律の一部を改正する等の法律案」が参議院本会議で賛成211票、反対15票で可決され、法案が成立した。これで5/24に既に参議院本会議で可決された「都市の秩序ある整備を図るための都市計画法等の一部を改正する法律案」につぐ2つめのまちづくり3法の法案成立であり、今回は大規模店舗立地法の法案の改正はないので、まちづくり3法が正式に成立した。流通業界は、この法案成立により新たな出店戦略の時代を迎えることになる。

  中心市街地活性化法は5月に入り、参議院、経済産業委員会において5/11から審議に入り、5/16、5/18、5/23と集中的に審議を行い、5/30、委員会で可決された。特に、5/23にはユニー株式会社、代表取締役社長(日本チェーンストア協会会長)佐々木孝治氏、熊本市長、幸山政史氏が参考人として意見を述べ、質疑応答を行った。

  ユニーの佐々木社長は、郊外大型店を規制すれば、中心市街地がよみがえることは絶対にないと強調し、中心市街地が衰退した原因は時代のニーズにあわなくなったことであるとの意見を述べた。特に、現在の中心市街地には大型店が出店する充分なスペースがないばかりか、インフラとしての道路、駐車場等の整備が充分でない点が大きいと指摘した。ただ、その一方で、今回の法案については、中心市街地に隣接したところに新しい町をつくり、共存させてゆくという発想でコンパクトシティーをつくってゆくこともひとつの発想ではないかとも述べた。

  また、熊本市でのイオンの出店を不許可にした熊本市の幸山市長も参考人として意見を述べた。その中で、なぜ、イオンの出店に対して不許可を出したかについては、熊本市のマスタープランとの考えにそぐわなかった点をあげ、交通渋滞の悪化、地下水への影響、中心市街地の商店街への影響等を考慮し、総合的な判断によったという。特に、交通渋滞に関しては、イオンが郊外にできると熊本市街から熊本空港までの交通渋滞が起こり、現状35分から60分となり、大きな影響になるという予想数字であったという。

  そして、その後、質疑応答に入ったが、幸山熊本市長に質問が集中し、ユニーの佐々木社長へはわずか3回と本法案の規制対象なる流通業界へ対しては政治家の関心がいまひとつ薄いという印象であった。全体の参議院、経済産業委員会の審議状況をみても流通業界側からの質疑応答は少なく、今回のまちづくり3法の法案成立状況は流通業界側の視点が弱い感じは否めないといえよう。

  まちづくり3法成立後の今後の流れであるが、大規模集客施設(大型店)1万㎡を規制した都市計画法の施行は約1年半後となるが、中心市街地活性化法の施行は来月、遅くとも8月からの予定である。すぐに内閣に中心市街地活性化本部が設けられ、この秋には基本方針が閣議決定され、各地区からあがってくる中心市街地活性化基本計画の第1号が認定され、その後、続々と認定されてゆくものと思う。

  6/3の日経新聞夕刊には、まちづくり3法の成立を受け、各自治体の中型店規制も独自に始まったという動きもあり、1万㎡から、6000㎡、3000㎡等へ出店規制をかける県、市町村もあるという。福島県の6000㎡規制の施行は今年10月の予定であり、国の方向は決まったが、各自治体の方向はまだ決まっておらず、今後、どこまで規制がかかるかが見えない状況といえる。

  流通業界にとっては、少なくとも今後5年間は、新規出店による成長戦略から、既存店の活性化、M&Aによる成長戦略への戦略転換が求められるといえよう。

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June 4, 2006 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 03, 2006

Microsoft ビジネスフォーラム2006、2回目の客単価3D分析講演!

  5/18に続き、2回目の客単価3D分析の講演を5/31、Microsoft 社主催のMicrosoftビジネスフォーラム 2006(大阪全日空ホテル)で行う機会があった。今回の講演は前回と同じMicrosoft社のパートナー企業でもあり、客単価3D分析のシステム構築を担当しているインテック社の基調講演であった。当日、会場には約50名の方が熱心に聴講され、あらためて、客単価3D分析の関心の高さを感じた。今回は2回目ということもあり、前回、東京の赤坂プリンスホテルでの経験を踏まえ、いかに短時間で、客単価3D分析を理解していただくかを中心に講演した。

  客単価3D分析を理解するための最大のポイントは顧客視点とは何かを理解することである。小売業は、「店は客のためにある」、「The customer is always right!」といわれるように、顧客指向が経営の根幹をささえているといっても過言ではない。では、実際、どのように顧客指向をすすめてゆくのかというと、これがなかなか難しい。なぜなら、顧客の声をもっとも客観的に表している販売データのとらえ方がまちまちであるからである。歴史的に見ると販売データの活用方法はいくつかの変遷がある。

  いまから50年ぐらい前かと思うが、ナショナル金銭登録機といわれた「よきみせさかえ」の時代には金額管理のみのデータ活用だった。いくら売れたかを金額で把握し、そこから顧客のニーズをつかみ、経営にいかしてゆくという時代である。この時代が30年ぐらい続き、いまから20年前ぐらいにPOSが登場した。これにより、はじめて販売データに数量管理が加わり、何が何個いくらで売れたかが単品レベルでつかめるようになった。顧客の声を金額だけでなく、数量で、しかも単品レベルで把握できるようになったのである。ちょうどPOSが小売業に少しづつ入りはじめた約15年ぐらい前のことだが、まだ私が駆け出しのコンサルタントだった頃、顧客の声を金額で見るか、数量でみるか大手小売業の経営幹部と熱い論争をしたことを覚えている。当時はPOSを導入した先進的な企業でも、金額管理が主体である場合が多く、ひどい時には、数量情報を捨ててしまい、金額情報のみで帳票をつくっている企業もあった。当然、私はPI値を勉強していたので、数量管理を主張したが、なかなか受け入れてもらえず、苦労したのを思い出す。この数量管理にもとづき、顧客の声を把握する時代が今日までつづいているといってもよい。

  そして、この7、8年前から、ITの進化とともに、レシート分析が可能となり、数量管理に加え、顧客管理が可能となり、顧客の声を数量から顧客でとらえられるようになった。これにより、何を何個、いくらでに加え、何人かが単品レベルでもわかるようになり、顧客の声を顧客の数ではじめてとらえることが可能となった。

  これが客単価3D分析の根幹であり、ここが理解できれば客単価3D分析は簡単にマスターできる。ごく簡単にいえば、客単価3D分析は金額管理と数量管理と顧客管理の3つを統合した客単価分析手法であり、その中でも顧客に焦点をあてた分析手法である。3Dの3つの軸は金額、数量、顧客の軸であり、この顧客の軸が基点となって立方体が構築され、客単価を3つの角度から分析してゆく仕組みである。

  今回の客単価3D分析の講演もここをまずはじめに参加者の方に理解してもらい、そして、基礎理論、具体的な活用方法などを解説した。なお、今回のエッセンスがMicrosoft社のホームページに私の寄稿論文として掲載されたので、是非、ご参照ください。また、来週には、今回、講演に参加できなかった方のために、客単価3D分析のDVD、CDを発売する予定です。現在、撮影中ですが、仕上がり上々です。ご期待ください。

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June 3, 2006 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 02, 2006

食品スーパーマーケット、伸び率(売上高)ランキング2006!

  前回のブログで食品スーパーマーケット上場約50社の2006年度の売上高ランキングを見たので、今回は、売上高伸び率に焦点を当ててみたい。売上高伸び率については、本ブログでは毎月、月別ランキングの速報を公表している。ただし、月別売上速報では、上場している食品スーパーマーケット約50社のうち、公表している企業が約20社であるため、限られた傾向値であり、全体の動向というようりも先行指標的な数値である。今回の数値は全上場企業約50社の決算数値であり、月別よりは、食品スーパーマーケット業界全体の数値を反映しているといえ、かつ、この1年間の総括でもある。なお、売上高の算定に関しては、連結ではなく、単体、すなわち、食品スーパーマーケットの業績にできるだけ近い数値をもとにした。

  まず、全上場食品スーパーマーケット全体の伸び率であるが、単純平均で103.6%であり、全体としては昨年を上回っている。最高152.6%から最低84.9%という数値であり、110%以上が6社、110%~105%が10社、105%~100%が17社、100%未満が22社である。集計したのは全55社であり、そのうち、昨年対比を越えた食品スーパーマーケットが33社、昨年対比を割った食品スーパーマーケットが22社、単純平均が103.6%であるので、食品スーパーマーケット全体としては、2006年度は堅調な数字といえよう。

  この中でNo.1の年間売上高伸び率の食品スーパーマーケットは九九プラスであり、152.6%である。九九プラスは後半少し数字が130%台と落ちたが、前半は新規出店が旺盛であり、150%を優に越えていたため、年間では150%を越える伸び率となり、食品スーパーマーケット業界No.1の伸び率となった。ただし、経営環境も大きく変化しており、後半の伸びをみても、今後はここまで高い成長ができるかどうかは厳しいといえよう。No.2は大黒天物産であり、142.2%であった。大黒天物産は後半も140%台と高い成長が続いており、今期も新店が順調に進めば、高い成長率が期待できよう。No.3はPLANTであり、120.7%である。PLANTは今期新店が寄与し、順調に伸びてきたが、既存店の伸びがもうひとつであり、加えて、まちづくり3法が成立し、今後、PLANT4以上の大型スーパーセンターに強い規制がかかるため、来期以降の成長は厳しいものとなろう。

  No.4はマックスバリュ東海であり、116.7%である。マックスバリュ東海は新店も既存店も好調であり、高い売上高伸び率であったが、来期も新店計画があり、今期のペースを維持できるものと思う。No.5は岡山のハローズであり、114.2%である。ハローズはNSCにも力を入れ、600坪の標準店舗が軌道にのりつつあり、今後、岡山、広島商圏で出店が予想され、今期も高い売上高の伸び率が期待できよう。No.6がアオキスーパーで、110.9%である。アオキスーパーは名古屋市内を中心に約30店舗展開している企業であり、食品スーパーマーケット業界の中でも、売上高伸び率の高い企業である。ここまでの6社が、110%以上の伸びた食品スーパーマーケットである。

  ついで、105%以上伸びた食品スーパーマーケットが10社ある。アークス(108.9%)、バロー(107.9%)、ベルク(107.7%)、アークランドサカモト(107.4%)、イオン九州(107.3%)、オオゼキ(107.3%)、マックスバリュ中部(106.8%)、原信ナルスホールディングス(106.8%)、ヤオコー(106.3%)、マルミヤストア(105.6%)である。このクラスには年商約2,000億円のアークス、バロー、イオン九州、ヤオコーが入っており、伸び率だけでなく、売上規模も大きい食品スーパーマーケットが入ってくる。また、100%を越えた企業は33社であり、105%以上の食品スーパーマーケットを除くと17社ある。

  逆に、今期、昨年を下回り、売上高伸び率ランキングで下位の食品スーパーマーケット10社を見ると、いなげや(-2.9%)、ユーストア(-3.5%)、相鉄ローゼン(-3.5%)、天満屋ストア(-3.5%)、マルエツ(-4.7%)、丸栄(-4.8%)、マルヤ(-7.1%)、OLYMPIC(-9.4%)、丸和(-9.5%)、カウボーイ(-15.1%)であり、他に12社昨年を下回った。

  このように、今期の食品スーパーマーケットは単純平均で103.6%であり、伸び率の高い企業は一部を除き、来期も期待できよう。当面、食品スーパーマーケット業界は全体としては堅調な動きが続くものと思う。

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June 2, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

June 01, 2006

ヨークベニマルの茨城ドミナント戦略と地元カスミへの影響!

  ヨークベニマルの茨城県におけるドミナント戦略は、昨年4/22の赤塚店の出店によりはじまる。その後、7/20に坂東店を出店、9/1には茨城県で18店舗を展開しているスーパーカドヤを株式交換により完全子会社化、そして、9/23には中郷店を出店し、茨城県内で合計21店舗の展開となり、ドミナント体制が固まったといえる。地元福島では54店舗のドミナント展開であるが、茨城県は宮城県の36店舗につぎ、2番目の重要ドミナント地区となり、ついで、栃木県14店舗、山形県12店舗と、ヨークベニマルは現在5県に137店舗を展開している。

  さて、このように、わずか、1年で茨城県内に21店舗のドミナント展開を果たしたヨークベニマルの与えた地元食品スーパーマーケット、カスミへの影響はどのくらいのものであったかをみてみたい。結論からいうと、少なくとも、売上の5%程度の影響があったものと推察できる。5%はカスミでは現在の年商が約1,700億円であるので約85億円であり、けっして小さな影響ではない。しかも、今後、ヨークベニマルの茨城でのドミナント化が進めば、影響はさらに大きくなろう。

  では、この5%の数字をカスミの月別売上高推移表で検証してみると、4/22に出店したヨークベニマルの赤塚店以後、カスミの5月の売上は既存店売上が96.4%と4月の101.2%、3月の99.6%と比べ落ち込んだ。全体では5月は98.1%と比較的検討しているが、これは、ヨークベニマルの赤塚店オープン前の3/25にフードスクエアカスミ水戸赤塚店をオープンしており、さらに4/28にはフードオフストッカー真岡店をオープンしているためである。続いて、5/25には並木店もオープンし、この時期に新規出店を3店立て続けに行い、既存店の影響を最小限に抑えようとしたものといえよう。

  そして、6月のカスミはさらに数字がダウンし、95.1%まで既存店が落ち込んだ。その後、建て直しをはかり、やや数字が上向きはじめた。7/20には、ヨークベニマルが茨城2店舗目となる坂東店をオープンするが、カスミの既存店もやや持ち直して、8月には97%まで回復する。ところが、9/23、ヨークベニマル3店舗となる中郷店がオープンすると10月からはとうとう95%台に落ち込み、以後、1月まで95%台の厳しい数字がつづく。2月はさらに、既存店の数字が下がり92.6%と、この1年間では最も低い数字となった。

  その結果、上期合計では97.5%で既存店は推移したが、下期合計は95.2%となり、厳しい既存店の数字が続いている。まさに、ヨークベニマルが茨城に3店舗出店し終え、カドヤも傘下に治めた翌月の10月から95%であることからも、ヨークベニマルの明らかな影響の結果といえよう。すなわち、現時点で約5%、あるいはそれ以上のカスミへの影響といえる。

  ちなみに、カスミの全体の売上高は上期は98.6%、下期は99.7%であり、下期の方が既存店とは逆に数字がよくなっているが、これは10月以降、新店が8店舗、改装店舗が2店舗あり、合計10店舗が増加し、この加算された分が既存店の落ち込みをカバーし、全体では99.7%と前半の98.6%よりも、高い数字となったといえる。

  ただ、既存店は依然として厳しい状況であり、特に、売上を構成する2大指標である客数、客単価の推移であるが、既存店に関しては、客数も98%、客単価も98%であり、客数、客単価双方ダウンという、厳しい数字である。

  ヨークベニマルの茨城への出店はカスミの既存店の客数、客単価双方へ強い影響を与え、約5%の売上影響度が現時点ではあったといえよう。今後カスミとしては新店が順調に展開しているので、全店の数字は大きく落ち込むことはないと思うが、既存店の活性化が急務であり、まず、どこまで客単価アップがはかれるかが当面の課題といえよう。

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June 1, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (9) | TrackBack (0)