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August 17, 2006

ウォールマート、第2四半期、中間決算を公表、株価は冷静!

  8/15、ウォールマートの第2四半期の決算が公表された。ウォールマートは2/1から1/31までが会計年度であるので、8/15に公表した第2四半期決算は5/1から7/31までの3ケ月間の決算数値である。8/15のニューヨーク証券取引所のウォールマートの株価は前日比55セントダウン(-1.22%)の44.55ドルで引けた。取引高は1,858万株であり、通常よりも若干多めの取引高であったが、大きな変化はなく、今回の第2四半期の決算結果を投資家は売りとも、買いとも判断つきかねているような静かな反応といえよう。ウォールマートの株価は7/18に一時42.76ドルまで下がり、昨年の9月以来の底値をつけたが、その後、徐々に株価は上がり続け、ここ1週間45ドル付近でもみあっている。この8/15の第2四半期決算の日の株価も44.55ドルであり、現在45ドルが攻防戦といえよう。

  では、ウォールマートの第2四半期の決算はどのような数字であったかというと、8/15の日経でも報じられていたが、実は、ウォールマートの観点と日経の観点は微妙な違いがある。日経では売上を854.3億ドル(約9兆9千億円)と報じていたが、ウォールマートは845.2億ドルと報じており、どの売上でこの第2四半期決算を判断するかが分かれた。ウォールマートは純売上を見ており、日経はその他の売上を足した全売上を見ている。売上の伸び率はどちらも11.3%であるので前期対比は同じである。そして、日経ではすぐに純利益26%減と記事をつなげ、ドイツ事業の売却に伴なう損失が響き、10年ぶりの減益を強調している。これに対し、ウォールマートは日本でいう営業利益に言及し、営業利益が29.8億ドル(約3,500億円)と前期の285.3億ドルに比べ4.6%増加したと、むしろプラス面を強調しているのが特徴である。そして、損失について言及し、韓国とドイツで企業売却を行い、ドイツで8.6億ドルの損失を出した事実を述べて、第2四半期の数字を淡々と説明している。日経とは対照的な見方であり、ウォールマートは売上も利益も営業に徹した営業数字の評価をしているのに対し、日経は営業外の損失等を含むトータルな売上、利益の評価をしているのが特徴である。したがって、日経の見出しは「ウォールマート26%減益、四半期で10年ぶり」となるが、ウォールマートはCEOのリー・スコット氏がコメントしているように、「営業面ではこの第2四半期は売上、利益ともに上がった・・」とアップしたことを強調するという、正反対の見方となる。株価を見る限りでは、投資家はドイツでの損失をあまり、重視していないようだ。

  日経の記事はこの第2四半期のみであるが、ウォールマートはこの後、すぐに、中間決算に言及する。中間決算でも、見方は同様であり、売上は純売上であり、1633.5億ドル(18.8兆円)の売上となり、前期比111.9%であった。利益についても、四半期と同様に損失等を含まない営業面での利益であり、56.4億ドル(約6,500億円)であり、前期比105.2%であった。ちなみに、中間決算の最終利益は46.9億ドルとなり、前期の52.6億ドルと比べると89.1%と、10.8%の減益であった。

  また、事業別の利益については、これも、ウォールマートは営業面に焦点を当てた利益で公表しているが、スーパーセンターとディスカウントストアは第2四半期は104.2%の増益、中間決算では111.6%の増益であった。サムズクラブについては第2四半期108.4%の増益、中間決算では108.1%の増益、そして、西友を含む国際部門では第2四半期124.8%の増益、中間決算では115.5%の増益であった。

  このように、ウォールマートの第2四半期決算も中間決算も営業面での純売上、営業利益に関しては増収増益であったといえる。ただ、ドイツ事業の損失がこの第2四半期では最終利益には響いており、第2四半期で約26%、中間決算で約10%の最終利益の減益といえよう。

  今回、たまたま、日経の記事とウォールマートの発表と同時に内容を見ることができた。日経は全体売上、経常利益でウォールマートを評価したのに対し、ウォールマートは徹底的に純売上、営業利益で全体も個々の事業も評価しており、同じ決算資料でも見方により評価が正反対となった。小売業を評価する場合はやはり、本業の営業面に絞った見方が第1優先であり、それを前提として、その他の売上、収益、損失等を加味した方がよいように思う。今回のウォールマートの第2四半期決算、中間決算はこのような観点から見ると、まずまずの評価といえよう。

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August 17, 2006 in 海外情報 |

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Comments

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未上場ではあるが、トライアルカンパニーに注目したい。日本版スーパーセンターを独自開発し、近年急成長を遂げています。大黒天物産の強力なライバルとなりそうですね。
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Posted by: あるまじろ | Aug 17, 2006, 11:32:40 PM

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