« 水道事業でPI値を活用! | Main | PI値と客数PI値の違い、着眼大局、着手小局! »

August 22, 2006

食品スーパーマーケット、売上速報(2006年7月度)

  食品スーパーマーケット上場企業約20社の2006年7月度の売上速報をまとめた。現在、上場食品スーパーマーケットは約60社であるが、そのうち、この約20社が毎月売上速報を公表している。総店舗数は約2,300店舗であるので、食品スーパーマーケット業界の先行指標となる数字である。集計店舗の全体平均は107.2%、既存店は98.4%であり、新店の効果で売上は昨対を越えているが、既存店に関してはやや厳しい状況が続いている。ただ、全体の売上107.2%についても、客数が109.6%、客単価が98.9%であるので、客数は順調であるが、客単価が改善できない状況が続いているといえる。このような中で、売上伸び率No.1は大黒天物産であり、129.7%と2位の九九プラスの118.0%を大きく引き離し、7月度は単独No.1の数字である。また、これまで、ベスト3に必ず入っていたPLANTが106.8%と大きく数字を落とし、10位となった。

  さて、7月度の個々の食品スーパーマーケット各社の状況であるが、全体、既存店ともに昨対を大きくクリアーした店舗は3社である。全体の順位でもNo.3となったマックスバリュ東海であり、全体の売上が118.0%、既存店は104.9%と今回集計した企業の中ではもっともよい数字であった。特に、客数、客単価ともに全体、既存店の数字が100%を越え、順調な売上であった。また、PI値(1人当り買上点数)も全体104.5%、既存店103.2%と伸び、平均単価の全体96.3%、既存店97.2%をカバーし、客単価を押上げている。マックスバリュ東海はここ最近、好調な数字を維持しており、もっともバランスのとれた食品スーパーマーケットといえる。ついで、バローが全体115.4%、既存店104.8%と好調であり、既存店の客数101.9%、客単価102.8%と、既存店も好調である。余談だが、バローは最近セルフレジを積極的に導入しはじめており、5月から本格導入がはじまり、すでに4店舗、年度内には10店舗への導入予定という。そして、もう1社、マックバリュ中部が全体110.2%、既存店104.0%と好調であり、客数は全体、既存店ともに100%を越え、客単価は全体が99.9%とほぼ100%で推移し、既存店は100%を越えた。マックスバリュ中部はこの4月にナフコ長谷川21店舗を吸収合併し、売上は順調に推移している。この7月からは店舗名もナフコからマックスバリュへと変わり、中部地区の中核的な食品スーパーマーケットとして、成長著しい企業といえる。

  このようにこの3社は7月度全体、既存店ともに好調な食品スーパーマーケットであるが、全体の成長率では、大黒天物産が129.7%とダントツNo.1である。ただ、既存店が96.4%とやや苦戦しており、客単価は全体、既存店ともに約95%と伸び悩んでいる。全体の売上の数字が特に好調であった理由は、2月以来止まっていた新店がこの数ケ月で4店舗オープンしたことが大きいといえる。No.2は九九プラスであり、118.0%である。九九プラスも既存店は96.2%と厳しい状況であり、やはり新店の押上げ効果が大きい。ただ、新店もここ最近押さえぎみであり、売上も以前のような130%、140%という勢いはない。当面、既存店の活性化が優先されるものといえ、しばらく、この数字で推移してゆくものと思われる。No.3はマックスバリュ東海、No.4はバローである。そして、No.5がオオゼキであり、全体の売上は115.1%、既存店は99.0%であった。オオゼキも新店が好調で全体は好調であるが、既存店がやや伸び悩んでいるといえる。ただ、既存店の客単価は101.2%と100%を越え、客数が97.8%と課題は既存店の客数といえよう。マックスバリュ東海は平均単価はやや落とし、PI値をあげ、客単価をアップさせたが、オオゼキは平均単価を上げ、PI値がダウンし、客単価がダウンという状況であり、再度、PI値アップが当面の課題といえよう。

  以上、5社が2006年7月度の好調企業であるが、この他に110%を越えた食品スーパーマーケットとしては、ハローズ111.3%(既存店98.2%)、ヤオコー110.8%(既存店99.3%)がある。また、それ以外の食品スーパーマーケットの状況はPLANT106.8%(既存店92.8%)、カスミ105.5%、ヨークベニマル103.2%(既存店93.9%)、マックスバリュ西日本102.5%(既存店98.3%)、ダイイチ101.7%(既存店101.7%)、ヤマザワ101.5%(既存店98.8%)である。残念ながら、100%を下回った食品スーパーマーケットはマルエツ98.7%(既存店98.8%)、マックスバリュ北海道98.3%(既存店95.4%)、オリンピック97.9%(既存店93.7%)の3社である。

  このように、2006年7月度の食品スーパーマーケットの売上速報を見ると、全体、既存店ともに好調な企業が上位に入りつつあり、これまでのように、新店の積極的な出店により全体の売上を上げてきた企業は厳しい状況になりつつある。食品スーパーマーケットの本質は既存店の活性化、特に、既存店の客単価アップがポイントであり、その成功事例を水平展開しながら、新店に活かしてゆくという善循環の流れをつくりあげられるかが決め手となる。その意味で、既存店の数字は重要なチェック項目であり、今回は既存店に力を入れている企業が特に好調な結果となったといえよう。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート
PI研厳選:オリジナルe-book 発売!

August 22, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 |

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 食品スーパーマーケット、売上速報(2006年7月度):

Comments

Post a comment