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October 31, 2006

ショートタイムショッピングを考える!

  以前(10/28)、本ブログで自宅の近くにオープンした食品スーパーマーケットみらべるのプレオープンを取り上げたが、そこで、みらべるの最大の強みはショートタイムショッピングにあることを述べた。では、食品スーパーマーケットにおいてショートタイムショッピングを実現するためには何がポイントになるかを考えてみたい。ショートタイムショッピングとは文字通り、最短時間で買い物ができることである。では最短時間で買い物ができるとはどういうことであろうか。それは、ひとことで言うと、顧客が欲しいものが最短距離で買えることに他ならない。では、さらに、顧客が欲しいものが最短距離で買えるとはどういうことか。ここには、2つの問題がある。ひとつは、顧客の欲しいものをどう判断するかという問題であり、もうひとつは、顧客の欲しいものを店舗のどこに配置するかという問題である。この2点が解決された時に、食品スーパーマーケットにおけるショートタイムショッピングが実現する。もちろん、この2点をさらに加速するいくつかの付随的なテーマもあるが、本質はこの2点につきるといえよう。

  では、まず、第1の問題、顧客の欲しいものをどう判断するかであるが、顧客の好みは千差万別であり、個々の顧客の欲しいものはバラつき、これと限定することは難しいといえる。そこで、第1ステップとしては、店舗全体の顧客に注目し、大部分の顧客が欲しい商品を数値解析する。その解析の基本数式がPI値である。PI値=買上点数×来店客数であるので、この数値の高いものを大部分の顧客が欲しいものと判断し、ピックアップする。一般的な食品スーパーマーケットでは、PI値10%以上のものは数品しかなく、1%までPI値水準を下げても約200品であるので、まず、この商品群を顧客の欲しい商品と判断し、確定する。そして、もう1点大事な点が、大部分の顧客が欲しい商品に加え、特定顧客が激しくリピートしている商品をピックアップして、この商品群と同一カテゴリー内に置くことによって、さらに顧客の欲しいものへのフォロー体制をつくることができる。そのためには客単価3D分析を加えることが必要であるが、そのためには、その商品だけを買っている顧客の中でみたPI値、すなわちPPIを算出し、PI値の高い商品と組合わせることがポイントである。これに関しては、客単価3D分析ができる環境にないと商品の選定ができないので、詳細は客単価3D分析のブログを参照して欲しい。

  次に、顧客の欲しい商品が明確になったら、その商品を顧客の買い物する客動線上に最短距離で配置することである。大前提として、レイアウトの客動線が最短距離でできているということが課題である。最短距離の客動線とは明確なワンウェイコントロールの客動線であり、2ウェイや複雑な客動線がないことである。よく複雑な客動線をつくり、顧客に無理な回遊を促すようなレイアウトがあるが、ショートタイムショッピングとは逆行するといえよう。食品スーパーマーケットは毎日利用することが前提であり、単純明快なすっきりとした動線がポイントである。ここで客動線上に最短距離で配置するとは、ちょうど野球の打順を考えてみるとわかりやすい。野球の打順は1番からはじまり、9番まで続くが、大きくは1、2、9番の出塁率最高の選手、3、4、5番の長打率最高の選手、6、7、8番の中短打率の高い選手と3つに別れるかと思うが、レイアウトの商品配置も全く同じである。客動線のはじめには顧客のもっとも欲しい商品を並べるのが原則である。すなわち、顧客の欲しい商品を各カテゴリーごとに整理し、客動線に顧客の欲しい商品を先頭から順に並べて、顧客が最短距離で欲しいもの全てがカゴに入るように商品を配置することがポイントである。理想的には顧客が目をつむっていても欲しい商品が手に取れる、自宅に帰っても、欲しい商品の場所がすぐイメージできることがポイントである。顧客が欲しい商品を探さなければ買えないレイアウトはけっしてつくってはいけない。

  以上の2点を実現した店舗が究極のショートタイムショッピング実現に近づく店舗であり、食品スーパーマーケットは原則、このようなショートタイムショッピングをどこまで突き詰められるかが、顧客から支持され、競争に打ち勝ってゆくための第1歩であるといえよう。余談だが、上記に加え、このショットタイムショッピングの売場に客単価アップのテクニックを加えると、顧客にとって買い易い店舗になるだけでなく、店舗の客単価アップにもつながり、結果、売上、利益を店舗にもたらすことにもなる。これについては、別の機会に譲りたい。ショートタイムショッピングは食品スーパーマーケットにとっては、どんなに品揃えが充実しようが、結果として、どんなに店舗面積が大きくなろうが、実現させなければならない大原則であるといえよう。

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October 30, 2006

食品スーパーマーケット、新店情報!2006年10月度、西日本編!

  前回の東日本編のブログに続き、西日本編の食品スーパーマーケットの新店情報を取り上げてみたい。通常は1回のブログでまとまるが、今回は各地で新店があいつぎ、2回に分けての食品スーパーマーケットの新店情報である。西日本では、9月度の食品スーパーマーケットの売上速報の中で1位、2位を占めた大黒天物産とバローがそれぞれ、積極的に新店を出し、引き続き高い成長力を維持している。また、オオクワ、マックスバリュ九州、サンエーも新規出店をしており、10月度は西日本でも積極的な新店が展開された。

  9月度の上場食品スーパーマーケットの中で、月間売上速報を公開している企業でNo.1の132.2%の大黒天物産の10月度の出店であるが、10/17に鳥取県倉吉市に、メガディスカウントストア、ラ・ムーをオープンした。大黒天物産37店舗目となる店舗であり、ラ・ムーとしては13店舗目である。大黒天物産はこの数ケ月間、積極的な出店が続き、6月から10月までの5ケ月間で合計8店舗立て続けに出店し、四国商圏へもはじめて参入、ドミナントエリアを瀬戸内海周辺に拡大しつつある。今後も、食品スーパーマーケット業界の中でも屈指の高い成長率が続いてゆくものといえよう。

  バローは9月度の食品スーパーマーケット売上速報では大黒天物産につぐ、No.2の121.5%という高い成長率であり、その原動力が積極的なM&Aと新規出店である。北陸への新規出店も着々とすすみつつあり、岐阜を中心に北は北陸、東は愛知、静岡までドミナントエリアを広げつつあり、今後、最も成長性の期待される食品スーパーマーケットの1社であるといえよう。10/27には三重県桑名市にバロー星川店を星川ショッピングタウンサンシティの核店舗として出店した。店舗面積は約600坪弱であり、15.5億円の年商を目指すという。バロー102店舗目となる食品スーパーマーケットであり、バロー全業態では346店舗目となる。また、10/19には食品スーパーマーケット101店舗目のバロー瀬戸西店を愛知県瀬戸市にオープンしている。約650坪の店舗面積であり、年商20億円が目標である。建物は2層構造であり、2階に家電のエイデンが入り、周辺にはカジュアル衣料のライトオン、書籍・DVDのいまじん等も出店するNSC(近隣型ショッピングセンター)での出店である。さらに10/5にはバローグループとなった北陸、福井県のユースがグループ入り後となる第1号店、ユース桜町店を福井県鯖江市にオープンした。ユースとしては28店舗目となる店舗であり、売場面積約450坪であり、年商10億円の目標である。このように、バローはこの10月だけで3店舗の新規出店をしており、今後も積極的な新店が続き、今後、数年間は高い成長がつづいてゆくといえよう。

  和歌山のオオクワは10/26、和歌山県田辺市にプライスカットオークワ田辺下万呂店を出店した。オオクワのディスカウント業態であり、プライスカットとしては23店舗目、オオクワとしては131店舗目となる。店舗面積は約300坪であり、年商は10億円の目標である。また、11/3には奈良県大和郡山市にオークワ大和郡山柳町店をオープンする予定である。

  九州ではマックスバリュ九州が10/27、深夜0時に熊本県荒尾市マックスバリュ荒尾店をオープンした。7月以来の新店であり、マックスバリュ標準フォーマットのSSMとしての初の出店であるという。マックバリュ以外にも、マツモトキヨシ、青山、ハニーズ、ダイソー等も近隣に出店するNSCでの出店である。マックスバリュ九州91店舗目の店舗であり、店舗面積は約650坪で、年商13.2億円が目標という。

  沖縄のサンエーは10/24、沖縄県糸満市潮崎町にNSC(近隣型ショッピングセンター)、サンエー潮崎シティーをオープンした。核テンナントのサンエーの他、マツキヨ、ダイソー、家電のディオディオ、カジュアル衣料のライトオン、靴のABC他飲食店も入ったNSCであり、食品スーパーマーケット60店舗目となる。

  このように、2回に渡って、東日本編、西日本編と食品スーパーマーケット業界の新店をとりあげた。9月度の上場食品スーパーマーケットの月間売上速報を公表している企業の平均数字が108.6%という高い成長性を示しているが、それはこの積極的な出店状況が裏付けており、今回、本ブログで取り上げ切れなかった食品スーパーマーケットの新規出店を加えると、10月度は食品スーパーマーケット業界では、特に積極的に出店がなされた月であったといえる。今期はまだまだ出店が増えると予想され、食品スーパーマーケット業界は今決算では、新規出店による高い成長率が期待されよう。

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October 30, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

October 29, 2006

食品スーパーマーケット、新店情報!2006年10月度、東日本編!

  10月に入り、食品スーパーマーケットの新店が全国で続々とオープンしている。今回は、東日本編と西日本編の2回に分けて、最新情報を追ってみたい。1回目の食品スーパーマーケット新店情報の東日本編であるが、ベイシアがスーパーセンターという業態ではなく、ショッピングモールという業態で10月に入り、2店舗をたて続けに新規オープンした。特に10/30オープンのショッピングモールは滋賀県2店舗目となる店舗であり、注目である。また、にわかに激戦区となった注目の茨城地区では、ヨークベニマル、ヤオコーが新店を出店し、対する地元カスミも新店を出し、さらに激しい競合状況となりつつある。東日本ではこれらの企業以外にも、ヤマザワ、ベルク、そしてマックスバリュ東海も新店を出店しており、10月は食品スーパーマーケット業界の積極的な新店ラッシュの月となった。

  10/19、埼玉県行田市に、ベイシアフードセンター行田店がオープンした。7/15の千葉県長生郡長生村にオープンしたベイシアスーパーセンター長生店以来のベイシアの新店であり、スーパーセンターではなく、ショッピングモールという業態の一角としての新店オープンである。ベイシアグループのショッピングモールとはカインズのスーパーホームセンターとベイシアのフードセンターを核に、グループのベイシア電器、カインズオートなどで構成されるショッピングセンターのことで、この新店で6番目となる。モール全体の総売場面積は19,305平方メートル(約6,000坪弱)であり、ベイシアフードセンターは5,335平方メートル(約1,600坪)と、大型タイプである。ちなみに、現在、スーパーセンターはベイシアフードセンター行田店が26店舗目であり、今後、ベイシアはスーパーセンターに加え、このショッピングモールが主力業態にってゆくといえよう。

  また、この10/30には、滋賀県甲賀市水口町に滋賀県2店舗目となるベイシアフードセンター甲賀店が同じ、カインズとともにショッピングモールとしてオープンする。昨年7/20にオープンしたベイシアはカインズも同一敷地内であったが、スーパーセンターとしてのベイシアスーパーセンター彦根店としてのオープンであった。今回はショッピングモールでのオープンであり、売場面積はモール全体で10,783平方メートル(約3,000坪強)であり、ベイシアフードセンターは3,733平方メートル(約1,100坪)である。

  一方、激戦区の茨城地区であるが、ヨークベニマルが10/27、NSC(近隣型ショッピングセンター)を茨城県水戸市に茨城県5店舗となる年商18億円目標のヨークベニマル水戸笠原店をオープンした。水戸市には昨年の4/22にオープンしたNSCの水戸赤塚店があり、水戸市2店目の店舗となる。茨城県でのNSCを主体にしたヨークベニマルのドミナント戦略が着々と進みつつあるといえよう。今回の新店により、ヨークベニマルは127店舗となる。ヨークベニマル水戸笠原店は、コメリ、西松屋、サンドラッグ、パロ(アミューズメント)、カラージャック(美容室)、小学館アカデミー(幼児教室)、メガネハットで構成され、さらに、レジャーゾーンとして、遊戯施設や温浴施設などが順次オープン予定だという。水戸赤塚店以上のパワーのあるNSCといえよう。

  また、9/27にはヤオコーが茨城県7店舗目となるヤオコー古河牛谷店を茨城県古河市にもオープンしており、茨城県は地元カスミを巻き込み、有力食品スーパーマーケットが競い合う超激戦地区の様相を呈してきた。ヤオコーはこの新店で90店舗目となり、年商は17億円の目標という。一方、茨城県の地元カスミであるが、10/12、埼玉県吉川市に年商18億円目標のフ-ドマーケットカスミ吉川店オープンにつづき、この11/11には茨城県常総市に年商13.5億円目標のフ-ドマーケットカスミきぬの里店をオープン予定である。この中間期のカスミの決算状況を見てみると、積極的な新店戦略により、昨年度と比べ期末店舗数は113店舗から120店舗へと増え、全体の売上は106.9%と増えているが、既存店の売上は96.7%であり、厳しい競合状況が続いているといえよう。

  上記以外では、ヤマザワが9/28、山形県内42店目、ヤマザワ56店目となるヤマザワ寒河江西店を山形県寒河江市に新規オープンした。ベルクも10/4、群馬県伊勢崎市にベルク伊勢崎寿店を新規オープンした。群馬県9店舗となる店舗である。また、マックスバリュ東海が10/19、子会社化した東海マート5店舗を同時に改装オープンした。10/16に事業の譲受を受けてから、わずか3日間休業しての全店改装同時オープンである。これにより、イオングループの会員カードが共通となり、トップバリュが全面導入さるなど、イオングループとしての店舗に生まれかわった。マックスバリュ東海のすばやい対応である。また、10/26には、静岡県下田市に旧ヤオハンからマックスバリュへ転換したマックスバリュ下田銀座店をオープンした。ヤオハンからの業態転換はこれで8店舗目となり、マックスバリュ51店舗目の店舗となる。店舗面積は793平方メートル(約250坪弱)、年商は10.5億円の目標である。

   このように、東日本では主な食品スーパーマーケットの新店があいつぎ、今年に入っても新店の数が最も多い月であったといえる。各社中間決算も終わり、本決算に向けて、さらに来月以降も積極的な出店が予定されており、食品スーパーマーケット業界は新店による成長戦略が当面の最優先の経営課題であるといえよう。

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October 29, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

October 28, 2006

スーパーみらべるのプレオープンを深夜0時に見る!

 東武東上線沿線に小型食品スーパーマーケットを展開しているスーパーみらべるが西巣鴨にオープンすることが決まり、10/27、地元の方むけにプレオープンした。深夜1:00まで営業しているということで、深夜0時に夜食の買い物がてらよってみた。私の自宅から自転車で約3分ということもあり、以前、本ブログでもとりあげた、サミット滝野川紅葉橋店よりもはるかに近く、おそらく、自宅から最も近い距離の食品スーパーマーケットである。深夜0時であったので、商品はプレオープンとあって、欠品続出であったが、店内は意外や意外、賑わっており、レジも3台フル稼動状態であった。店舗面積は約70から80坪ぐらいであり、店頭、外には青果物、グロサリーが山積みされており、店頭入口から、青果平台に野菜、その平台の左側は果物、野菜、右側は和日配、正面が精肉、惣菜、鮮魚、直角に曲がって洋日配、パンがあり、内側は和日配の裏側が飲料、菓子、グロサリーと2mぐらいの高いゴンドラに商品がぎっしり陳列されているというミニ食品スーパーマーケットである。

  店舗に着いて自転車を止め、生鮮3品、惣菜、日配、グロサリーを購入して、レジで精算し、自転車にもどるまでに5分もあれば充分であり、究極のショートタイムショッピングを実現した食品スーパーマーケットであるといえよう。しかも、鮮魚は特に力が入っており、昼間、早速、買い物にいった家内によると、刺身、切身がそれなりに充実していたといい、店員の一所懸命作業する姿が印象的であったという。ちょうど、地下鉄三田線西巣鴨駅、徒歩1分の立地でもあるので、会社帰りのような2人づれの男女が立ち寄っていたが、その女性がふともらした「できるべくして、できたお店よね」という言葉が印象的であった。

  この立地は西巣鴨交差点の一角であり、四つの角のうち、一つ目はガソリンスタンド、二つ目はセブンイレブンとローソンのコンビニ、三つ目はドラックストア、お菓子屋、飲食店などの複合ミニショッピングセンター、そして、このスーパーみらべるの隣の角はam/pm のコンビニという業種構成となっている。しかも、この近辺には食品スーパーマーケットがなく、一番近い食品スーパーマーケットはコモディイイダであり、自転車で5分弱であり、次が、自転車で10分から15分はかかるコープ東京、ライフ、サミット巣鴨店、西友、サンデーと地元のミニ食品スーパーマーケットであろう。特に、西巣鴨駅を利用する方にとっては、ちょっと買い物をする場所がなく、仕方なしに、周辺3件のコンビニで買い物をしていた方が多かったといえよう。そこに、10/27、スーパーみらべるがプレーオープンしたわけであるので、先ほどの女性のつぶやきになったものと創造される。

  10/27のプレオープン商品であるが、青果は種無し柿2L2個100円、キャベツ1個58円、ピーマン1袋58円、チンゲン菜1袋58円、きゅうり1本29円、みかん1ネット198円、寄せ鍋セット298円である。精肉はスライスロースハム100g85円、豚ロース切身78円、国産牛霜降りすき焼き用100g398円である。鮮魚は毛がに(大)880円、めばちまぐろ1作280円、大正えび12尾580円、四万十川うなぎ長焼(大)598円である。これに鮮魚は最も力を入れている部門とあって、4日間通しで、冷凍切身3切れ480円、明太子・たら子1パック398円、干物各種298円、生食用かき150g248円、生魚(いわし、真さば、真あじなど)大特価である。

  さらに、惣菜ではカキフライ10個198円、ジャンボコロッケ2個105円、中トロ入り海鮮丼298円である。日配、グロサリーでは、上白糖1kg99円、純正ごま油138円、クックドウ105円、パンダ印オイスターソース105円、金のつぶふわとろ納豆69円、今夜もこのおでん199円、揚ボール・つみれ・はんぺん105円、食パン90円、低脂肪牛乳90円、ネスレアイスコーヒー1L90円、ロースハム4連198円である。

  このプレオープンのちらし商品からみてもスーパーみらべるは典型的なミニ食品スーパーマーケットであり、特に鮮魚を戦略部門にすえ、惣菜もしっかり展開している生鮮3品が強い売場づくりである。さらに、グロサリーの価格訴求もしっかり行いながら、品揃えも高いゴンドラを使い可能な限り増やす工夫をしている。この西巣鴨駅前近辺には先にも述べたように食品スーパーマーケットがなく、コンビニ3店舗だけであったことを考えると、まさにスーパーみらべるは「できるべくして、できたお店」のように思える。改めて、食品スーパーマーケットの基本は立地であり、そして、ショートタイムショッピングがいかに基本原則であるかということが再認識できた深夜0時であった。

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October 28, 2006 in 日記・コラム・つぶやき | | Comments (0) | TrackBack (2)

October 27, 2006

黒の烏龍茶、快走続く、大ヒット商品の予感!

  10/25の日経MJに続き、10/26の日経でもサントリー黒の烏龍茶の記事が特集された。本ブログでも数回に渡り、黒の烏龍茶を取り上げた。取り上げた理由は、5/16発売以来、日経MJの新製品売れ筋ランキングに頻繁に登場し、特に、7月に入ると全新製品の中でも圧倒的なNo.1となり、客単価も500円(1人当り0.5円)を越える超ヒット商品となったからである。日経MJのPOSデータ分析による新製品売れ筋ランキングでは発売以来3ケ月が新製品の定義であるので、8/16以降は新製品情報から姿を消していたが、この2日間、連続での日経MJ、日経への登場である。内容は、日経MJが拡販の記事であるのに対し、日経は特保飲料としての記事であり、どちらも、黒の烏龍茶の人気が急上昇していることを伝えている。日経MJのPOS分析で客単価500円(1人当り0.5円)を維持しつづけることが、いかに大きなヒットにつながる可能性があるかを示した事例であり、客単価500円(1人当り0.5円)を発売開始早々達成し、維持しつづける商品力の強さがあらためて示された事例といえよう。

  まず、10/26の日経の記事であるが、「特保飲料手軽にごくり」と題し、「体脂肪を抑制/整腸作用・・」、「若い女性中高年に人気、コーヒーも登場」と見出しのついた記事である。この記事では特定保健用食品の代表格として、黒の烏龍茶を取り上げており、特に、セブンイレブンでは昨年10月は6種類であった特保飲料が、現在では9種類にまで増え、その中でもサントリーの黒の烏龍茶が売れ筋であるという。記事には清涼飲料の市場規模と特保飲料の商品数との関係がグラフ化されているが、飲料の市場規模は横バイであるのに対し、特保飲料の商品数は右上がりに増えているのがわかる。実際、市場規模も昨年の推定1,800億円から、今年は2,000億円を越えると予想されるという。サントリー黒の烏龍茶が牽引約になっているといえよう。記事の中ではもひとつ興味深い内容が載っており、値段が下がりにくい商品であるとのことで、通常の500mlのペットボトルは100円弱まで値下がりしている店頭価格もあるが、このサントリーの黒の烏龍茶は350mlをおおむね168円で販売されており、価格が高めでも十分に需要がある商品であるという。実際、7/24の日経MJの新製品売れ筋ランキングに1位で登場していた時も、客単価630円(1人当り0.63円)、PI値0.40%、平均単価158円であり、価格は10円安い158円であるが、この価格で首都圏の食品スーパーマーケットで販売されていた。

  一方、10/25に掲載された日経MJの記事では「サントリー、「黒烏龍茶」拡販」、「生産能力も25%増強」、「自販機向け専用品/飲食店に採用提案」という見出しである。ここでは、サントリーが黒の烏龍茶の売れ行きが好調であることから、拡販体制に入り、これまで開拓していなかった自動販売機での取り扱いや飲食店へのメニュー提案などを行い始めたという内容である。自動販売機については、自社の自動販売機の1/4の10万台で販売し、30万ケースの販売をめざすという。飲食店については、すでに、牛角の500店をはじめ、現在、飲食店1,000店近くでの取り扱いになっているという。これに伴ない、製造体制も月産80万ケースから100万ケースへと増やす方向であるといい、拡販も順調に進んでいるという。

  このように5/16に発売されたサントリーの黒の烏龍茶はわずか数ケ月で食品スーパーマーケット、コンビニでのシェアを獲得し、現在では飲食店、自動販売機へと市場を拡大しつつあり、当面、売上は増加傾向が続くものといえよう。ちなみに、黒の烏龍茶のネーミングの由来であるが、サントリーのニュースリリースでは、「効能成分である“ウーロン茶重合ポリフェノール”を豊富に含むことにより、通常の「ウーロン茶」よりも濃い色をしていることから「黒烏龍茶」と名付けました」といっており、黒=ポリフェノールということになるという。それにしても、飲料のヒット商品のキーワードが明らかに健康に移っているといえ、今回の黒の烏龍茶はその象徴的な商品といえよう。

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October 27, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

October 26, 2006

GoogleとMD評価表について

  最近、googleにはまっている。すでにお気づきのこととは思うが、昨日からGoogle-AdSenseと契約をし、左上隅のところに、広告が掲載されるようになっている。この広告は本ブログの記事を自動解析し、関連した内容の広告を自動的に提示する仕組みであり、かなり早いスピードで広告内容が変わっているようである。また、本ブログの左隅の真ん中当りに、googleの検索バナーがあるかと思うが、そこにもGoogle-AdSenseが提供する検索向けGoogle-AdSense もつけてみた。これは中々便利であり、通常のWeb検索に加え、本ブログの記事全文が検索できるので、すでに350本を越えた本ブログの中からキーワードを入力すると該当するブログをあっというまに探り当ててくれる。私自身もそろそろ欲しいと思っていたところで、ちょうどよいタイミングであった。ちなみに、その下にもGoogle-AdSenseが提供するWEB関連のソフトをダウンロードできるバナーも入れてみた。今回、実際、Google-AdSenseと契約をしてみて、実は一番驚いたのは、評価レポートである。客単価2D分析のMD評価表そのものであったことである。

  Google-AdSenseは広告契約者に対し、レポートを提供し、リアルタイムに広告効果が測定できるようなサービスを行っているが、その評価レポートの内容が客単価2D分析、すなわち、MD評価表そのものである。まず、左端はGoogle-AdSenseの項目であり、次がページの表示回数、クリック数があり、このクリック数でGoogle-AdSense広告が何回クリックされたかがわかるようになっている。そして、次が、CTR (Click Through Rate)=クリック率である。これは、PI値そのものであり、ホームページにアクセスした数=客数、広告をクリックした数=買上点数と考えれば、PI値=買上点数÷客数=広告をクリックした数÷ホームページにアクセスした数であるので、PI値である。しかも、Google-AdSenseでは、%で表しているので、100人当りとなり、単位もPI値と同じである。Webの世界ではPI値=CTR (Click Through Rate)であることがわかった。勉強不足であった。

  次がeCPMであり、これが何と客単価、金額PI値そのものである。eCPMはCost Per Milleのことであり、eはEffectiveのことで、直訳すると、1,000人当りの効果的な費用ということになろう。余談だが、Google-AdSenseの広告評価金額はドルであり、申し込みも広告費用の支払いもすべてアメリカで管理し、英語での申し込みである。こんなところにもインターネットはアメリカの文化だったのかと、あらためて思い知らされる。Google- AdSenseもさすがにこのeCPMは説明が必要であると考えたようで、別途次のよな解説をつけている。「広告掲載 1,000 回あたりの効果測定。異なるチャネル、広告プログラムの収益について比較する際に役立ちます。総合収益を表示回数の 1,000分の1で、割った数値です。例えば、45,000回の掲載に対し、180ドルを収益として得た場合、CPM効果( E-CPM ) は $180/45 、$4.00 となります。」要するに、1,000人当りの客単価、金額PI値のことであり、日経MJのPOS分析と全く同じ指標の広告版ということである。ポイントはその目的であり、「異なるチャネル、広告プログラムの収益について比較する際に役立ちます」とあり、まさに、これは客単価2D分析がもとめている目的そのものであり、店舗の大小、業態、時間、空間を客単価で評価できるという利点そのものがインターネット広告の世界でも活用可能であるということをいっているといえよう。Webの世界では客単価のことをCPMということもはじめて知った。これも勉強不足である。そして、最後に、収益額があり、これが一連のレポートである。

   このように、Webの世界ではPI値=CTR (Click Through Rate)、客単価=CPM(Cost Per Mille)のことであり、Google-AdSense のレポートでは、まさに、この2つの指標が根幹指標となっており、客単価2D分析そのものが活用されているということをはじめて知った。ちなみに、意図的なのか、平均単価が算出されてないが、本来であれば、客単価=PI値×平均単価であるので、CPM=CTR×平均広告費用ということになり、ここを高めるのがGoogle-AdSenseの役割であるはずであるが、なぜか、算出していない。ちなみに、Google-AdSenseにはチャネル機能というものもあり、ホームーページのどの位置に広告を出せば効果的か、どの大きさ、どのような色が効果的かということも仮説検証できるようになっており、いわゆる小売業のちらしの仮説検証機能も備えている。

  これまで客単価2D分析、そして、今年度から本格的に取組みはじめた客単価3D分析、来年は客単価3D-ID分析に挑戦してゆきたいと思っている。今回のGoogle-AdSenseを見ていると、Webの世界でも十分に理論展開および実践も可能であると思え、来年はもう一歩進めて、Web客単価分析にも挑戦してみたいと思う。

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October 25, 2006

2006年9月、食品スーパーマーケット売上速報、昨対108.6%!

  2006年9月度の食品スーパーマーケットの売上集計をまとめた。上場食品スーパーマーケット約60社の内、月次売上データを公表している約20社強、約2,500店舗弱の集計データである。新店を含め、全体の売上は108.6%であり、8月度が109.9%であったので、若干先月よりは下がったが、110%近い数値であり、依然、食品スーパーマーケット業界は高い成長がつづいているといえる。既存店も100.4%であり、昨年をわずかではあるが、上回った。120%以上の高い成長率の企業が大黒天物産、バロー、アークランドサカモトの3社あり、110%以上の企業も6社ある。ちなみに、アメリカのウォールマートは9月度は111.8%と依然として高い成長が続いている。

   さて、昨対120%の3社であるが、No.1は大黒天物産であり、132.2%と8月が129.3%、7月が129.7%であるので、ここへきて、また成長が加速しはじめている。ここのところ、新規出店が旺盛であり、7月から、10月までのわずか4ケ月間に7店舗の出店を果たしている。いよいよ四国への出店も本格化しはじめ、今後も高い成長率が期待される。ただし、既存店は95.5%と今回集計企業の中では最も伸び率が低く、厳しい状況が続いている。客数98.3%、客単価97.3%と、ともに昨年を下回っており、今後、既存店の活性化が課題といえよう。No.2はバローであり、121.5%、既存店も103.1%と好調である。6月111.1%、7月115.4%、8月119.9%、毎月毎月売上を伸ばしており、とうとう120%の大台を超えた。北陸での出店も軌道にのりつつあり、ここのところ、新店に加え、既存店の改装も積極的に実施しており、全店、既存店ともに好調な売上である。この4月からでも、建替えを含め、5店舗の新店を出店し、既存店の改装も8店舗であり、これらの店舗が全店、既存店の売上を押上げたといえよう。No.3はアークランドサカモトであり、120.3%、既存店も104.5%と好調であった。既存店に関しては客数101.1%、客単価103.3%と何れも昨対を上回っている。アークランドサカモトも最近では関西地区へも出店エリアを広げており、ホームセンタームサシ、スーパーセンタームサシが順調に売上を伸ばしている。

  これら120%を越える高成長企業についで、110%を越える食品スーパーマーケットが6社ある。No.4が九九プラスであり、114.8%であった。今期に入り、新店を抑制し、既存店の活性化に取組みはじめ、成長率は以前の130%、140%の頃と比べると落ちたが、依然として110%以上の成長を続け店舗数も843店舗となった。ただ、予想以上に既存店は伸び悩んでおり、9月度は96.0%、8月度が99.0%まで伸びてきたので、昨対を越えるかと思われたが、9月度は厳しい数字であった。引き続き、既存店の活性化が大きな課題といえよう。No.5はマックスバリュ東海であり、114.7%、既存店も105.4%と、既存店も含め安定した成長を続けている。特に客数が全体では113.6%、既存店も今回集計企業の中ではNo.1の105.5%と伸びており、さらにPI値も103.5%、既存店も101.8%と伸びており、顧客からの高い支持が得られているといえよう。

  No.6はヤオコーであり、112.8%、既存店も100.6%と好調であった。ただ、ちょっと気になるのは、PI値が全店97.9%、既存店98.1%と昨対を下回っており、逆に平均単価が全体103.5%、既存店103.1%と上昇しているところである。客単価は全体101.1%、既存店101.1%と昨対を上回っているが、平均単価アップ、PI値ダウンは気になるところである。もう1社PLANTも同率の112.8%であり、昨対110%を上回った。ただし、既存店が97.1%と8月度は102.3%と昨対を越えていただけに気になるところだ。No.8はオオゼキであり、112.7%であった。既存店は99.0%と、わずかに昨対を下回った。特に、PI値が全体95.1%、既存店97.8%が懸念される数値である。PI値アップが当面の課題であるといえよう。そして、No.9がハローズの110.7%である。既存店は97.9%と客数98.2%、客単価99.7%とやや昨対を下回っており、既存店の数字がやはりやや気になるところである。以上が、昨対110%以上の食品スーパーマーケット業界の売上を牽引している9社である。

  これに対して、昨対を下回った企業はトーホー96.0%、オリンピック97.2%、マルエツ99.7%の3社のみであり、残り約10数社は昨対を上回っている。以下110%以下の食品スーパーマーケットの全店、既存店の昨対売上であるが、成城石井109.6%(104.2%)、マックスバリュ中部108.0%(103.5%)、カスミ107.3%、エコス106.2%(102.9%)、ダイイチ105.7%(105.7%)、マックスバリュ西日本104.5%(99.9%)、CFSコーポレーション103.3%(103.2%)、イズミ103.3%(103.2%)、マックスバリュ北海道102.7%(99.2%)、ヤマザワ102.1%(99.2%)、いなげや100.2%(99.2%)であった。

 このように、2006年9月度は食品スーパーマーケットのほとんどの企業が2月、3月決算であることから、中間決算後、あるいは、中間決算月の数字であったが、全体は108.6%と順調な数字で推移しており、昨対を下回る企業もわずか3社であり、第3四半期、本決算へ向けてよいスタートとなったといえよう。ただ、各社、既存店にはやや苦戦している状況といえ、今後は新店戦略に加え、既存店の活性化が重要な経営課題といえよう。今後の各社の既存店の動向にも注目してゆきいたい。

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October 24, 2006

ヨークベニマル、2006年2月期、中間決算、増収減益!

  10/12、ヨークベニマルの中間決算が7&Iホールディングスより公表された。ヨークベニマルはこの9月から7&Iホールディングスの完全子会社となり、上場廃止となり、9月以降の財務諸表は単独では公開していない。今回からの財務諸表の公開は単独ではなく、7&Iホールディングスの子会社としての公開となる。また、ヨークベニマルは惣菜が別会社であるので、個別の決算では惣菜が含まれないため、ここでは惣菜を含む、連結決算の数字でみてゆく。まず、売上であるが、昨対112.1%(1704.07億円)であり、大幅な増収であった。これに対して、営業利益は83.8%(59.07億円:売上対比3.46%)と減収の決算であった。経常利益は85.5%(60.54億円:売上対比3.55%)、当期純利益は87.6%(33.19億円:売上対比1.94%)と利益面ではやや厳しい決算であったといえる。

  減収になった要因を損益計算書で見てみると、売上総利益が28.4%と昨年の28.9%と比べ0.5ポイント落ちており、その他の営業収入は2.8%と昨年の2.7%から0.1ポイント上がっているので、営業総利益は売上総利益を若干カバーしたが、31.2%と昨年の31.6%と比べると、0.4ポイントのダウンとなり、粗利面では昨年と比べるやや厳しい数字であったといえる。一方、販売費および一般管理費であるが、今年は27.6%であり、昨年が26.8%であるので、0.8ポイント上昇しており、経費も昨年と比べ上昇気味であった。したがって、営業利益は3.6%と昨年が4.8%であったので、1.2ポイントダウンと昨対では75%という厳しい営業利益であったといえる。売上が112.1%伸びているので、額としては、83.8%に留まったが、率としては、かなり大きな減収であったといえよう。しかも、粗利も下がり、経費も上昇しているので、細かい経費の状況は公表されていないが、販促費、新店出店にかかわる経費が予想以上にかかり、既存店の厳しい競合状況により粗利も減少したのではないかと推測される。実際、今期は地元郡山にPLANT、そして、仙台にイオンスーパーセンター等が出店し、ヨークベニマルのドミナント展開のエリア内に直競合の大型店が出店しているので、競合状況は以前に比べ、格段と厳しい状況であるとはいえよう。

  一方、売上に関しては、積極的な新店戦略が好調であり、営業利益率の減少をカバーするまでには至らなかったが、112.1%と増収であった。この中間期における新店は、3月に宮城県に利府野中店、茨城県にひたちなか店、4月に福島県に花春店、同じく福島県にエブリア店、宮城県に石巻蛇田店、5月に宮城県に市名坂店、6月に栃木県に足利店と7店舗をたて続けに出店している。これにより、現在、ヨークベニマルは福島県に56店舗、宮城県に39店舗、栃木県に15店舗、山形県に12店舗、そして、茨城県に子会社化したかどや16店舗を含め20店舗の計142店舗となった。このように、新店に関しては積極的な出店をはかっており、売上に関しては好調といえよう。

  また、今週の10/27には茨城県5店舗目(カドヤ含めると21店舗)をとなる水戸笠原店を出店することが決まっており、新規出店に関しては後期も積極的な出店が期待される。この水戸笠原店は、ヨークベニマルの茨城1号店となった水戸市2店舗目の出店であり、水戸商圏においても着々とドミナント展開が進みつつある。この店舗は、ヨークベニマルの戦略業態であるNSC(郊外型ショッピングセンター)であり、ホームセンターのコメリ、衣料品の西松屋、ドラックスとアのサンドラッグ、アミューズメントのパロをはじめ、美容室のカラージャック、幼児教室の小学館アカデミー、眼鏡専門店のメガネハットをはじめ、レジャーゾーンとしても、遊戯施設や温浴施設などが順次オープンするという強力な集客力をもつNSCである。商圏は、車で10分圏内に人口は約40,000人、世帯数は約15,000世帯、世帯人数は2.7人であるといい、店舗周辺は、西側が農家や田園地帯、東側に新しいアパートやマンションなどが次々と建設されている住宅地が広がっているという絶好の立地であるという。ヨークベニマルの店舗面積も約770坪で、年商は18億円の予定という。

  このように、ヨークベニマルはNSCを戦略業態とした積極的な出店が当面続くものといえ、売上は今後とも好調に推移すると思われる。ただし、気になるのは今期中間決算をみる限り、粗利面がやや下がり、経費も上昇し、結果、営業利益が大きく下がった点である。これまで、ヨークベニマルは営業利益率、経常利益率ともに5%前後の高収益企業であったが、今回の中間決算では4%を割り、3%台となっており、今後、収益性をどう改善してゆくが当面の課題といえよう。

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October 23, 2006

ベルク、2007年2月期、中間決算、増収増益、株価急騰!

  ベルクが10/11、2007年2月期の中間決算短信(連結)を公表した。それによると売上は106.7%(416.46億円)、営業利益114.3%(18.85億円:売上対比4.52%)、経常利益111.5%(19.15億円:売上対比4.59%)、当期純利益99.2%(9.37億円:売上対比2.24%)と純利益ベースではわずかに昨年を下回ったが、営業利益、経常利益ベースでは2桁の増益となり、好決算となった。なお、当期利益が若干昨年を下回った理由は、減損会計0.83億円に加え、今期、過年度に渡るポイントカード引当て金額1.35億円を計上し、この特別損失が大きかった。この好決算を受けて、株価は急騰、さらに、イオンがダイエーとの独占交渉権を得た10/13日以降もさらに株価は上昇し、売買高もここ数ケ月の中ではで大商いといえる活況を呈している。

  ベルクの株価は、イオンとの業務・資本提携を公表した7/31以降、下がり続けていた。提携直後の8/1は前日比53円高の1,138円(104.8%)と上昇し、8/2、1,139円と1円上がったが、その後は株価が下がり続け、8月末には1,000円前後の株価となった。さらに9月に入っても株価は下げ続け、9月末には950円を割り込み、10月に入っても、前半は株価を下げ続け、10/11の株価は907円まで下がり、この日が年初来最安値となった。が、10/11には中間決算短信が公表され、好決算であったことから、この日を境に株価は反転し、10/12は31円高の941円(103.4%)、10/13は9円高の950円(100.9%)、そして、10/13にイオンのダイエーとの独占交渉権獲得が公表され、週明けの10/16は89円高の1,039円(109.3%)と株価は一気に跳ね上がった。売買高も168,600株とこれまで2万株前後の売買高であったので、約8倍の大商いであった。その後もベルクの株価は活発な商いの中で、1,030円付近でもみ合いが続いたが、10/20、前日比43円高の1,070円(104.1%)と上昇し、売買高も10/16を大きく越え、386,700株とここ最近では、通常の20倍という大商いとなった。このようにベルクの10/11の中間決算短信公表の翌日から株価は反転し、現在も、大商いの中、上昇基調で株価が推移している。今週のベルクの株価には注目である。

  そのベルクの中間決算短信の詳細であるが、売上が106.7%と好調であったが、既存店の売上は99.4%であり、昨年を若干下回った。売上が106.7%となったのは、新店の効果が大きく、この中間期には、5月には埼玉県川口市に「川口駅前店」、7月には群馬県太田市に「太田植木野店」と2店舗の新規出店を果たしている。また、昨年度も新規7店舗を出店しているので、既存店の99.4%をカバーし、売上が106.7%となった。一方、利益については、売上総利益は25.9%から25.7%と2ポイント下がり、営業収入が3.5%から3.6%と1ポイントあがり、結果、営業総利益は29.4%から29.3%と1ポイント下がった。ただし、販売費および一般管理費が25.2%から24.8%と0.6ポイント改善され、結果、営業利益は4.2%から4.5%と0.3ポイント改善され、売上の106.7%以上の114.3%と大幅な伸び率となった。経費削減効果が大きかったといえよう。

  ベルクはここ数年埼玉県と群馬県を中心とするドミナント展開に加え、埼玉県と東京都を中心とするドミナント展開も積極的にすすめ、商圏が2極化し、商品構成が大きく変わりつつあるのが実態である。この中間期でも、新たな設備投資として、2月には惣菜の第2工場が稼動し、特に、埼玉県と東京都を中心とするドミナント地区では必須の戦略商品である惣菜の強化体制を整えている。実際、ベルク自身も「製造小売業」を目指して行くと宣言しており、惣菜の強化はベルクにとって、今後の最重点課題といえる。

  また、この2極化は客単価に影響を与えつつあり、客数は既存店も100.9%と昨対を越えたが、客単価が98.5%と下回っている。ベルクのこの中間決算の全店の客単価は1,870円であり、これは昨年と比べ、41円(97.9%)下がっている。この傾向はここ数年、埼玉県と東京都を中心とするドミナント展開の出店増と連動しており、しかも、PI値よりも、平均単価が大きく下がっているのが実態である。PI値はほぼ1,030%(一人当り10.3個)と横ばいであるが、平均単価がこの4年間で198円、192円、186円、182円と下がっており、1世帯当りの家族数の少ない首都圏でのマーチャンダイジングをどう構築するかが、現在の最大のテーマとなっている。
  
  今後、イオンとダ゙イエーの資本・業務提携交渉次第では、イオンがマルエツ株を20%取得し、首都圏で、マルエツを中心にベルク、カスミを含めた食品スーパーマーケット連合が生まれることとなる。群馬から埼玉、東京へ出店を加速しているベルク、茨城から埼玉、千葉へ出店を加速しているカスミ、そして、東京を中心に周辺各県に展開しているマルエツが首都圏全体を包む形での食品スーパーマーケット連合となる。これまではベルクとイオンの提携をどう進めるかであったが、これからは、マルエツを中心にカスミとの食品スーパーマーケット連合をどう進めるかであり、ベルクの役割はますます重要なものとなろう。

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October 22, 2006

日経MJ新製品週間ランキング10/20、ポッキー極細、NO.1!

  10/20の日経MJに恒例の新製品週間ランキングが掲載された。ここ最近本ブログでは毎週取り上げているが、今週も全新製品の中で客単価No.1は先週に引き続き、9/30登場の江崎グリコのポーキー極細26本×2袋であり、客単価658円(1人当り0.65円)であった。ただ、前週比333円(1人当り0.33円)であり、カバー率は97.9%とほぼ全店に展開されたが、大きくダウンしている。先週首都圏の食品スーパーマーケットの売場をいくつか見てみたが、エンド展開、店頭での新商品紹介等、菓子としては異例の店内訴求をしている店舗が多く、先週は異常数値であったものと思われる。今後、定番化されてくるに従い、どの辺で数値が落ち着くかが今後のポイントであろう。No.2は男前豆腐店の京都ジョニー190g×2であり、客単価504円(1人当り0.50円)である。京都ジョニーは安定的に客単価500円(1人当り0.5円)を越えており、平均単価271円の豆腐としては異例の高い数値である。完全に定位置を確保したといえよう。以上の、2品が今週、客単価500円(0.5円)を越えた商品である。

  今週は、この2品は各部門の中でNo.1商品であったが、この2部門以外は各部門でNo.1商品が入れ替わっているのが特徴である。家庭用雑貨では、1位をキープしていた花王、アルブラン、薬用ホワイトクリエイトコンセントレートマスク、6セット入りが1位から3位となり、客単価は361円(1人当り0.36円)となった。変わって、ユニ・チャームのマミーポコパンツのL36枚が客単価428円(1人当り0.42円)でトップとなった。飲料部門では1位の日本コカコーラの一(はじめ)じっくり旨み、500mlペットボトルが1位から2位となり、客単価258円(1人当り0.25円)となり、No.1には先週2位のヤクルト本社のヤクルト65ml×10本が客単価312円(1人当り0.31円)でトップとなった。まだカバー率は47.7%で半部ぐらいの店舗への導入であるが、先週比客単価31円(0.03円)の上昇であり、従来の5本に加え、10本パックの平均単価アップ商品340円も確実に支持を受けは初めたといえる。そして、冷凍食品では、前週8位のハーゲンダッツジャパンのミニカップアフォード(バニラエスプレッソ)120mlが1位となり、客単価何と162円アップの372円(1人当り0.37円)となった。このシリーズは6位、7位、8位にもバナナキャラメルタルト、ラムレーズン、ヘーゼルナッツも入っており、好調である。

  これら各部門トップ新製品に加え、客単価300円(1人当り0.3円)以上の重点商品をチェックしてみると、菓子では、2位のロッテ商事、チョコパイパーティパック10個が客単価320円(0.32円)である。また、家庭用品では1位のマミーポコ、3位のアルブランに加え、2位の花王、アジエンス3周年記念ポンプペアセット550ml×550ml×120gが客単価が先週比269円の422円(1人当り0.42円)と急上昇である。また、4位のユニ・チャーム、マミーポコパンツ、ビック32枚、客単価354円(1人当り0.35円)、5位のカネボウ化粧品のドルティア、ターニングポイントリンクルオンクリーム15g、客単価173円アップの324円(1人当り0.32円)と順位も13位からの急上昇である。

  このように、今週の新製品は客単価500円(1人当り0.5円)以上が2品であったが、300円(1人当り0.3円)以上は8品あった。重点商品の目安を客単価300円(1人当り0.3円)以上とすると、今週はこの10品が注目の新製品といえよう。

  また、各部門の中でベスト10に入ってきている新製品の中で注目すべき製品をいくつか見てみると、飲料の先週59位から8位に急上昇してきたキリンビバレッジのアルカリイオン水(寿将ダシ付)2l×6本512円、その他食品中の先週30位から3位に急上昇してきた丸大食品のブロックベーコン180g、先週34位から7位に急上昇してきたエースコックの冬のスーパーカップ1.5倍、ちゃんこ風うどんみそ仕立て110g、先週23位から10位に上昇してきた日本ハムの若鶏てりやき4個240gなどが、今後注目の新製品であるといえよう。

  日経MJの新製品をチェックするポイントとしては、客単価300円(1人当り0.3円)以上の最優先製品のチェックに加え、各部門ベスト10の中でカバー率は低くとも、先週から順位が急上昇している製品をチェックすることである。そして、この中から新製品の導入を検討すれば、顧客からの支持をひろげるためにも、また店舗の売上確保するためにも比較的無理のない新製品の導入が可能であろう。来週もどのように新製品が登場し、どのような動きがあるかに注目していきたい。

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October 22, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (6)

October 21, 2006

オオゼキ、2007年2月期中間決算、大幅増収増益、東証上場!

  オオゼキの2007年2月期の中間決算短信が10/10公表された。10/20には中間決算説明資料も公表され、大幅な増収増益の好決算であった。また、この9月にはジャスダックから、待望の東証2部上場を果たした。中間決算短信の内容であるが、売上は114.6%(310.25億円)であり、営業利益は119.2%(22.01億円:売上対比7.09%)と通常の食品スーパーマーケットでは営業利益率は3%前後であるが、オオゼキの営業利益率は極めて高い数字であるところが注目である。経常利益は119.0%(22.14億円:売上対比7.13%)であり、当期純利益は121.5%(13.05億円:売上対比4.20%)といずれも2桁の大幅増収増益の中間決算であった。ただし、既存店は99.7%とわずかに昨年を下回ったが、昨年の中間期は96.5%、一昨年の中間期は96.0%と比べると回復基調にあるといえる。

  既存店が99.7%であったにもかかわらず、全体の売上が114.6%となった最大の要因は、新店戦略である。3/28に28店舗目となる三鷹店(約120坪)、6/6に29店舗目となる戸越公園店(約180坪)と、この中間期には2店舗の新店の出店を果たした。さらに、この中間期の売上に集計される新店としては、昨年の4月に千歳船橋店(約170坪)、8月に相模原中央店(約300坪)、12月に下北沢店(約270坪)、そして、今年2月に八幡山店(約180坪)と4店舗出店しており、合計6店舗であり、この積極的な新店の出店戦略が全店の売上を大きく押上げたといえよう。ちなみに、3/28にオープンした三鷹店(約120坪)のオープン状況であるが、初日の売上は967.1万円、客数6,174人であり、オープン4日間で平均846.5万円、客数5,616人であった。部門別の構成比を見ると、青果が26.5%と全部門トップであり、ついで、16.3%の食品、15.4%の日配と鮮魚であった。オオゼキのオープンは青果、食品をメインに集客をはかっているといえよう。この三鷹店の8月までの累計平均売上は約480万円、客数約4,000人、客単価約1,200円で推移している。オオゼキの全店の平均日商が約540万円、客数約3,600人、客単価約1,500円であるので、客数は多いが、客単価は売場面積の関係もあり、やや低目といえる新店である。

  一方、利益の方であるが、売上総利益は24.0%、不動産賃貸収入が1.2%、営業総利益は25.2%と昨年の24.8%と比べ、0.4ポイントの改善がはかられている。これは不動産賃貸収入が増えたわけではなく、むしろ0.1%減少しており、売上総利益が0.3ポイント改善したためである。また、営業利益については、販売費および一般管理費が18.1%と昨年の18.0%と比べ0.1ポイントアップしたが粗利率の改善で7.1%と昨年の6.9%と比べ0.2ポイント改善した。したがって、売上の伸び以上に営業利益率が昨年と比べ大きく伸びたといえる。

  売上総粗利の改善については、この中間期では特にオオゼキは鮮魚について取り組んでおり、これまでの鮮魚部門の固定観念である、相場が不安定、コストがかかる、ロス管理が難しいという課題に挑戦し、人員の削減、効率化を行い、作業工程を見直し、ロスを5%から3%に引き下げ、鮮度、品質にこだわった販売強化を行い、客単価、特に一品単価のアップをはかったという。その結果、昨年8月の鮮魚部門は営業利益が-1.31%であったところが、3.88%の収益部門に生まれ変わったという。実際、昨年の中間期と比べてみると、粗利率は26.9%から29.8と大幅に改善されており、人件費率が14.3%から13.1%と1.2%も下がり、結果1.3%の営業利益率が4.3%と大きく跳ね上がっている。特に、4月、5月は営業利益率が5%を越えており、全店平均に近づきつつある高い数値である。

  また、オオゼキが通常の食品スーパーマーケットと比べ、正社員比率が2006年2月期で66.3%と極端に高い比率であるにもかかわらず、際立った営業収益率を誇る最大の理由は、坪売上にあり、この中間期でも1平方メートル当り、188.9万円であり、単純年間換算で377.8万円、坪に換算すると1,246.74万円と異常に高い坪効率である。最近のオオゼキのホームページでは自ら坪売上日本一の企業とうたっているくらい、この数字には自信をもっているといえる。これだけ高い坪効率を達成するオオゼキのポイントは平均坪数200坪弱に、生鮮食品を主に、食品、日配を凝縮し、平均4,000人/日近い顧客を集客可能な立地への出店戦略に徹しているためである。これが坪効率1,000万円を優に越える高効率店舗を生み出し、結果、あらゆる経費が額としては高くなっても、売上比率としては下がるからである。

  このようにオオゼキの中間決算は大幅な増収増益であり、特に、順調な新店の出店に加え、粗利率が改善しており、収益性も大幅に改善されたのが特徴である。ただ、これほど好決算であるにもかかわらず、株価は決算公表の10/10以降、それまで東証2部上場で一時的に3,600円まで跳ね上がった株価が、3,200円まで下げ続けていた流れをかえ、横バイではあるが、上昇基調に変わった効果でとどまっている点が気になるところだ。今後の株価がどう推移するか注目であるが、決算数字に関しては、第3四半期、2007年2月期の本決算も好決算が期待できそうである。

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October 21, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (3)

October 20, 2006

マックスバリュ東海、中間決算大幅増収増益、既存店104.3%!

  マックバリュ東海の中間決算短信(連結)が10/4に公表された。大幅な増収増益の好決算であり、既存店売上高も104.3%と好調であった。全体の売上は119.1%(497.57億円)、営業利益は130.4%(22.97億円:売上対比4.61%)、経常利益130.6%(23.20億円:売上対比4.66%)、当期純利益119.0%(13.83億円:売上対比2.77%)と大幅な増収増益であった。一方、既存店の売上104.3%の内容であるが、客単価は99.9%とほんのわずか下回ったが、客数が104.8%と伸び、104.3%となった。客単価に関してはPI値は102.2%と好調であったが、平均単価が97.7%と下がったことが、わずかに昨対に届かなかった原因である。また、マックスバリュ東海はこの8/25に民事再生法で経営再建を進めていた東海マートを完全子会社化しており、今期の連結決算では年商1,000億円を越える見通しとなった。

  これを受けて、マックスバリュ東海の株価であるが、10/5、前日比101.12%(25円高)の2,150円とわずかに反応し、売買高も通常の3倍弱の7,400株と活発ではあったが、その後の株価はほぼ横バイで推移しており、この中間期の大幅な増収増益が株価には反映されなかったといえよう。マックスバリュ東海の株価は8月から9月までの約1ケ月間右上がりに上昇し、一時2,300円弱まで上がったが、9月に入り、2,150円近辺まで下げ、その後、今回の中間決算発表後も2,150円付近でもみ合っている状況である。

  マックスバリュ東海の中間決算での売上119.1%の増収要因であるが、既存店は104.3%であるので、積極的な新店戦略が大きく売上に貢献したといえる。この中間期においては4/14にマックスバリュ平塚河内店(24時間)、7/1にマックスバリュ伊豆長岡店(S&B、24時間)、8/3にマックスバリュ開成店(S&B、9-24)の3店舗を出店したのに加え、1/24にはマックスバリュ富士宮宮原店、昨年の11/15にはマックスバリュ磐田中泉店、7/19にはマックスバリュ浜松和田店、7/8にはマックスバリュ浜北店、6/8にはマックスバリュ清水興津店開店、3/25にはマックスバリュ三島本町店と、この中間決算の売上にかかわる新店は先の3店舗に加え6店舗の合計9店舗であり、この怒涛の出店戦略が119.1%という大幅な増益をもららしたといえよう。現在、マックスバリュ東海の店舗数は50店舗となったが、さらに、来期も積極的な出店戦略に取り組んでゆく方針であるという。

  また、商品戦略においても、客数と買上点数(PI値)にこだわった取り組みを継続的に実施しており、実際、既存店の客数104.8%、買上点数(PI値)102.2%と昨対を上回って推移している。具体的には100円均一の企画、惣菜における売れ筋商品の強化、PBの積極的販売、地場商品、こだわり商品導入による競合店との差別化を実施したという。マックスバリュ東海の部門別売上構成比を見ると、青果が12.9%と昨年を0.3ポイント上回り、鮮魚の9.2%、精肉の7.9%と比べ、生鮮3品の中ではPI値No.1の青果が確実に強まっている。また、グロサリーも26.8%から27.0%と0.2ポイント上昇しており、この2部門がPI値アップに大きく貢献したといえよう。また、現在、重点的に取り組んでいる惣菜も構成比は昨年とあまり変わってはいないが、11.5%と鮮魚、精肉を越えており、青果につぐ、生鮮部門ではNo.2の構成比を維持している。

  一方、営業利益130.4%と、売上の119.1%よりも大きく増益になった要因であるが、売上総利益は25.6%、その他の営業収入3.9%、営業総利益は29.5%と昨年が29.9%であったので、粗利率は若干下がっている。しかし、販売費および一般管理費が昨年の25.7%から24.9%と0.8ポイントと大きく改善しており、結果、営業利益が昨年は4.2%であった数字が、4.6%と0.4ポイント改善し、大幅な増益をもたらしたといえる。特に、この中間決算期では、経費削減効果が大きかったといえる。実際に経費の内訳を見てみると、販売費は0.1ポイント増加しているが、人件費が0.3ポイント、管理費が0.6ポイントと大きく下がっている。これは、特に既存店が104.3%と伸びていることからも、固定費が相対的に圧縮されたことも大きかったといえよう。

  さらに、マックスバリュ東海はこれだけ積極的に新規出店を行っているにもかかわらず、長短借入金は0であり、無借金経営、すべて自己資金で賄っている。この中間期のキャッシュフローも現金および現金同等物(資金)が約10億円増加しており、合計133.46億円と健全な財務体質をますます強固にしている。

  このように、今回のマックスバリュ東海の中間決算は積極的な新店戦略、既存店の伸び、経費削減効果により大幅な増収増益となり、財務体質もさらに強固になりつつある決算結果であったといえる。現在公表されている上場食品スーパーマーケットの中でもこれだけ、好調かつ安定した決算数字は稀であり、次の第3四半期、そして来年2月度の本決算が注目される。

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October 20, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (1)

October 19, 2006

もうひとつの家計調査、家計消費状況調査2006年8月度!

  先週の10/10、総務庁統計局から、もうひとつの家計調査、家計消費状況調査の8月度が公表された。この調査は、家計調査では充分に把握できないIT関連の消費や購入頻度が少ない高額商品・サービスなどへ消費実態を調査する目的ではじめられたものであり、平成14年5月からスタートした。本ブログで家計調査については、毎月速報値を取り上げているが、先月からこの家計消費調査も取り上げ始め、今回は2回目となる。調査項目は大きく2つに分けれ、高額商品が44項目、IT関連項目が19項目であり、合計63項目が調査対象となっている。2006年8月度の状況を見ると今年の8月度の単純合計が12万5,518円であり、昨年の8月度が12万4,231円であるので、1,287円のプラスであり、101.0%と1%の伸びである。残念ながら、公表が約1ケ月半弱遅れるため、現在の速報値は8月度の数値となる。

  高額商品の定義であるが、総務庁では、「家計調査の結果から1購入頻度当たり支出金額が3万円以上を基準とし、その中から、購入頻度が年間1世帯当たり1回未満の品目と年間消費支出に占める割合が0.01%以上の品目」と定義し、ここから44品目を選定している。すなわち、年間ではある程度の消費金額(構成比0.01%)があり、年間1回未満の購入ではあるが、購入する時は3万円以上のものということになる。これは前回のブログでも述べたが、客単価=客単価PPI×客数PI値の公式にぴったり当てはまる内容であり、客単価=0.01%以上の年間消費支出の商品、客単価PPI=1購入頻度当り3万円以上の商品、客数PI値=購入頻度が年間1回未満の品目ということになり、理にかなった高額商品選定基準といえよう。

  では、この8月度の結果であるが、No.1は自動車(新車)であり、11,754円(+184円)であった。1万円を越える項目はこの1項目だけである。ついで、No.2が移動電話(携帯電話・PHS)使用料の9,011円(+123円)、No.3が家賃の8,537円(-155円)、No.4が家屋に関する設備費・工事費・修理費(外装)の7,007円(+2,690円)、No.5がパック旅行費(国内)の6,318円(+54円)、No.6が家屋に関する設備費・工事費・修理費(内装)の5,307(-1,044円)、No.7が歯科以外の診療代の5,254円(+120円)である。ここまでが1世帯5,000円を越える消費項目である。リフォームがブームになっている実態がよくわかり、外装、内装ともに家計消費の中では最優先支出項目となっている。また、さすがに、携帯電話はNo.2であり、1万円に近づきつつある。このデータは全国集計データであるが、調査集計には全国の地域ごとの内訳も公表されており、それを見るとNo.1の自動車(新車)は北海道では2,554円、中国地方では22,691円と10倍近い差があるが、携帯電話についてはほとんど地域間格差がなく、ほぼ同じ消費額である。いかに、携帯が日本全国津々浦々に普及し、消費の中核を占めるようになったかを表す数値といえよう。

  一方、消費金額はともかく、伸び率の高い項目を見てみると、No.1は8,229.4%のデジタル放送チューナー内蔵テレビで1,399円である。昨年は17円とまだ出始めたばかりであったためと思うが、すごい伸び率である。No.2は630.4%のビデオデッキ(DVDレコーダー・プレーヤーなどを含む)353円であり、No.3は566.7%の楽器(部品を含む)391円であり、No.4は313.6%のデジタルカメラ以外のカメラ69円であり、No.5は170.0%のインターネット接続機能付テレビゲーム機17円であり、No.6は162.3%の家屋に関する設備費・工事費・修理費(外装) 7,007円であり、No.7は140.0%の洗濯機602円であり、No.8は133.9%の葬儀・法事費用4,732円であり、No.9は127.5%の庭・植木の手入れ代1,103円であり、そして、No.10は120.6%のインターネット接続料(プロバイダー料と通信料)1,425円である。この中でも家屋に関する設備費・工事費・修理費(外装)は消費額でも伸び率でもトップクラスであり、この8月度はリフォームが家計の大きな比重を占めているといえる。

  このように、家計消費状況調査は家計調査では充分に説明できない家計の高額商品、IT関連の消費額の実態調査データであり、家計調査ではわかりにくい消費に関しての実態を表しているといえ、貴重な調査データといえる。食品スーパーマーケット業界にとっても、直接、食品スーパーマーケットの商品とは関連する商品は少ないが、家計、すなわち、顧客のニーズがいまどこにあるかを把握するには、参考となるといえよう。本ブログでも様々な角度からこれら高額商品とIT関連商品の動向については注目してゆきたい。

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October 19, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

October 18, 2006

イオン、ダイエー、丸紅、その時、株価は?

  10/13、イオンとダイエーの資本・業務提携交渉入りの発表がなされたが、その時、イオン、ダイエー、丸紅、および、西友の株価はどのような動きを示したかを10/13(金)、10/16(月)、および、それ以前からの株価変動の流れを見てみたい。結論からいえば、この2日間を見る限り、ダイエー、イオンの株は大きな動きがなかったといえ、市場は冷静に今回の提携交渉の行方を注視しているといえよう。今回、株価が変化したのは、むしろ、関係企業であり、丸紅は大幅ではないが上げ基調となり、西友はとうとう200円を切り、下げ基調で推移している。したがって、今回のイオンとダイエーの資本・業務提携交渉は当事者よりも、関係企業の株価が反応しているのが特徴といえる。

  イオンとダイエーの株価の反応が鈍いのは、今回のイオンとダイエーの資本・業務提携交渉は、イオンが独占交渉権を得たという段階であり、実際にどのような内容になるかが明確でないからといえよう。実際、10/13にダイエーが公表したニュースリリースによれば、3社にて早急に「業務提携検討委員会」を発足させ、まず、次の4項目を検討するという。(1)ナショナルブランド商品の共同調達及びプライベートブランド商品の共同開発、(2)情報システム・物流の共同利用および共通化 、(3)間接消耗資材・什器類などの共同調達、(4)後方作業効率化のためにノウハウの提供や共同利用、という4項目である。これらは、売上、粗利、経費、利益、そして財務という観点で見た場合、どちらかというと、粗利(1)と経費(2、3、4)にかかわるテーマであり、売上、財務に関する項目が検討課題にあがっておらず、成長性と利益、財務の行方がよく見えない検討項目となっているのが特徴である。また、これらの項目を検討し、合意ができた時点で、株式の譲渡について、(1)丸紅が保有するダイエー甲種類株式の15%程度の譲渡について協議する、(2)ダイエーが保有するマルエツ株式の20%程度の譲渡について協議すると2項目あげており、15%、20%と数字を言明し、ダイエーの経営の主導権は丸紅がもつことを明確にしている点である。したがって、イオンがダイエーにどこまで本気でかかわって行くのかが、現時点では見えにくいという点が、株価の動きに表れているのであろう。

  では、実際の株価の動きをまず、ダイエー、そして、イオン、丸紅、西友の順に見てみたい。ダイエーであるが、10/13は1,955円(70円、103.7%)と前日比はあがり、売買高も170万株と通常が50万株ぐらであるので、商いは多いほうであった。ただ、前日の10/12に1,855円(97.8%、-41円)と下げており、しかも10/12も150万株強と通常よりも売買高が多かったことを考えるとプラス評価というよりも戻したという状況といえよう。しかも、ダイエーの株はここ最近2,100円前後で動いていたので、1,955円は高いとはいえない。10/16は1,985円(101.5%、30円)とプラス基調ではあるが、売買高は80万株と下がっており、大きな動きは見られない。注目のイオンであるが、10/13の株価は2,760円(103.5%、95円)とやや上昇し、売買高も450万株弱と通常の約200万株よりは活発であるが、大きく株価が上昇しているとはいえない。10/16も2,795円(101.2%、35円)であり、売買高も300万株弱であり、上昇基調のようではあるが、鈍い動きである。また、丸紅に関しては、10/13、579円(103.3%、19円)、売買高は約3,000万株弱と通常が1,000万株の3倍弱であるので商いは活発であったが、株価の反応は鈍いといえよう。10/16に関しては578円(99.8%、-1円)と下がってしまった。ただ、これまでの下げ基調から、上げ基調にかわりつつはある。

  これに対し、西友であるが、10/13、172円(101.7%、3円)と若干プラスである。売買高は500万株前後であり、ほぼ、通常の商いである。10/16も181円(105.2%、9円)とさらに株価は上昇し、売買高も1,350万株と大商いであった。このように西友の株価は一見上昇しているように見えるが、実は10/6前後から株価は急落し、それまで200円強で推移していた株価が10/5(192円)、10/6(183円)、10/10(169円)、10/11(166円)、10/12(169円)とイオンの独占交渉権の観測記事が出始めたころから、急落していたことを考えると、すでに、株価は大きく下がっていたといえる。したがって、西友は10/13、10/16の株価は上昇したが、実質約20%の株価下落といえよう。

  このように、株価から見ると、今回のイオンとダイエーの資本・業務提携交渉入りについては、影響を受ける可能性の高い西友に関しては当日よりも、その1週間前ぐらいから株が売られ、大きく下げたが、当事者のイオン、ダイエー、丸紅に関しては、若干の上昇基調は見られるものの、市場は冷静に交渉の行方を注視しているように見える。今後、イオンが交渉の主導権をどこまで握れるかが大きなポイントであろう。今後の3社の株価を注意深く見守ってゆきたい。

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October 18, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

October 17, 2006

イオン、マルエツに出資、ダイエーに20%を要求!

  10/13、イオンがダイエーとの資本・業務提携に向けての独占交渉権を獲得したことが報道された。10/16の日経MJでも全面特集で詳細を報じているが、食品スーパーマーケット業界にとって最も気になるポイントはマルエツ株の行方であろう。日経MJによれば、現在、マルエツの大株主はダイエー37.7%、丸紅30.1%とこの2社で過半数を抑え、ダイエーが筆頭株主である。そのダイエーを丸紅が44%の株式を所有し、筆頭株主となったことから、事実上、丸紅はマルエツを67.8%所有する筆頭株主となり、マルエツの経営権を握ったといえる。今回、イオンはそのマルエツの株20%をダイエーに要求しており、実現すると、直接、間接的にマルエツへの影響力が増し、丸紅からの合意が得られれば、丸紅、イオン合わせて、50.1%となり、ダイエーの合意なしで、マルエツの経営権を握ることが可能となる。

  これをマルエツから見ると、これまで、筆頭株主はダイエーの37.7%、ついで、30.1%の丸紅であり、合わせて64.8%という、実質上、経営権を2社が握り、しかも、ダイエーが筆頭株主としてマルエツを直接、間接、経営に携わってきた。が、今回の資本提携が実現すると、ダイエーは17.7%のマルエツの株式のみとなり、第三位に後退し、変わって、丸紅が30.1%で筆頭、第2位がイオンで20%、合わせて50.1%となり、ダイエーの合意なしに、丸紅、イオンの合意でマルエツの経営権を左右することが可能となり、これまでの状況が一変する。したがって、今回の、イオンのダイエーとの資本・業務提携の狙いの一旦は実質的なマルエツの経営権取得にもあったといえよう。10/16の日経MJのイオンの豊島正明専務執行役のインタビュー記事では、「マルエツとはまだ何も話していないので、(今回の発表は)唐突な印象を受けていると思う。・・、イオンとマルエツが個別に交渉する」と述べており、事実だとすれば、マルエツには事前の説明がなく、イオンの一方的な要求であったことになり、イオンのマルエツ株取得の強い意志を感じ取ることができる。

  では、なぜ、イオンがマルエツ株取得に強い意志を示しているかであるが、これは、現在、着々と進んでいるイオンの食品スーパーマーケットのナショナルチェーン化構想の一貫の動きと関係があるといえよう。イオンは現在、全国展開を目指し、物流センターを5段階に分けて展開している。大阪にNDC(ナショナル・ディストリビューションセンター)を置き、その元にNXD(ナショナル・クロスドックセンター)を関東、大阪、中部に置いている。そして、地域物流センターとして全国10拠点にRDC(リージョナルディストリビューションセンター)とそれと連動するXC(クロスドックセンター)を全国19ケ所に置き、さらに、生鮮食品の加工等のPC(プロセスセンター)を全国19箇所に置き、XCを経由して全国のイオンに供給している。今回、ウォールマートがダイエーとの交渉権を獲得できなかった背景にはこの物流センターの違いがあり、ウォールマートは現在大型物流センターは埼玉の三郷一箇所であったことも原因のひとつであるという。したがって、この物流センターを活用しての、全国の食品スーパーマーケットのナショナルチェーン化がイオンの当面の経営目標のひとつである。現在、食品スーパーマーケットの全国展開に関しては、北海道マックスバリュ、東北マックスバリュ、東海マックスバリュ、中部マックスバリュ、西日本マックスバリュ、イオン九州と食品スーパーマーケットの拠点ができつつあるが、関東と関西はまだ、充分に食品スーパーマーケットの拠点がつくれていない。

  今回のマルエツ株取得は、その意味でマックスバリュ関東立ち上げの中核企業としての一環といえよう。すでに関東ではカスミ、ベルクがイオングループ入りしており、マルエツがイオングループに入ることによって、年商約6,000億円の日本最大の食品スーパーマーケットチェーンが関東に創設されることになり、イオンの物流センターをフルに活用できる体制が整うことになる。そして、当然であるが、次の、イオンの目標はマックスバリュ関西の創設が今後数年以内の重要な経営課題となろう。

  食品スーパーマーケット業界は今回のイオンとダイエー・丸紅の資本・業務提携により、各地区の有力食品スーパーマーケット同士の資本・業務提携、今回はチャンスを逃したが、ウォールマートの有力食品スーパーマーケットへの資本・業務提携など、合従連衡の時代に大きく動き出したといえよう。

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October 17, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

October 16, 2006

食品スーパーマーケットのレジ袋、有料化の方向へ

  10/15の日経に「レジ袋有料化で協定」、「中堅スーパー「サミット」と」という記事が掲載された。記事の内容は、東京都杉並区と食品スーパーマーケットのサミットが買い物客に渡すレジ袋を有料化する地域協定を締結することを決めたという内容である。目的はごみの減量化である。今回のように、地方自治体と小売業者がレジ袋の有料化協定を結ぶのは初めてという。レジ袋1枚の値段は1枚5円前後になる予定であるという。サミットにとっても、レジ袋にかかる経費が削減できるだけでなく、環境に配慮した企業イメージの向上も図れるという。ただ、これまでは、客離れを懸念して、食品スーパーマーケット各社はむしろレジ袋の有料化には反対している動きが強かったが、サミットが一歩踏み出したことにより、他の食品スーパーマーケットへも波及する可能性が高くなり、今後、全国の食品スーパーマーケットでレジ袋の有料化が広がる可能性がでてきた。

  日経の記事によれば、レジ袋の有料化は多大なごみ削減効果を見込める反面、客離れを懸念する小売業者の反発が強く、来春施行する改正容器包装リサイクル法(溶リ法)でも一律有料化は見送られたという。今回サミットと地域協定を締結する杉並区は2002年にレジ袋へ課税する条例を制定したが、実際には徴収せず、レジ袋削減の啓発に重点を置いてきたという。杉並区では年間約1億5千万枚のレジ袋が使われ、その廃棄量は年間約3千トンに達しているというので、レジ袋の減量は大きな課題であったという。

  実際にサミットが杉並区内でどのくらいのレジ袋の減量に貢献できるか推測してみると、サミットは杉並区には8店舗であり、現在全店は84店舗であるので、約1/10の店舗での実施となる。1店舗平均1日3,000人の客数であるとすると、年間365日×3,000枚=109.5万枚であり、8店舗で876万枚となるので、杉並区の約1億5千万枚の内の5.84%と、単純計算ではなる。したがって、残り、95%近くの小売業者の協力がないと、実際に杉並区でのレジ袋の減量は難しいといえよう。ただ、サミットが杉並区と共同キャンペーンをはることで、宣伝効果は充分にあり、これまでの啓蒙活動に比べ、はるかにインパクトは強いといえよう。

  一方、食品スーパーマーケットにおけるレジ袋の削減は可能であればどのくらいのインパクトがあるかを見てみたい。今回の有料化では1枚5円前後といわれているが、原価を数円とすれば、売れれば数円の粗利が入り、売れなければ、在庫が残るが、仮に全部が売れたとすれば、これまで、レジ袋を経費計上していた費用が、そっくり浮くだけでなく、それほど多くはないと思うが、幾分かの利益も計上できることになる。したがって、顧客一人当り数円の経費削減が期待できることになろう。一般的な食品スーパーマーケットの客単価は2,000円、粗利は売上の25%前後であるので、約500円、販売管理費は売上の22%前後であるので、約440円となる。数円の経費は、仮に2円であれば0.45%、4円であれば0.90%の経費削減となる。これを客単価2,000円で見ると、2円で0.1%、4円で0.2%となり、利益を0.1%~0.2%改善する効果が期待できるといえよう。食品スーパーマーケットの営業利益は3%前後であるので、約105%前後の利益改善になる。年商100億円の食品スーパーマーケットで3%の営業利益で3億円であるので、その5%、1,500万円の改善金額ということになる。大きいとはいえないが、けっして小さくない数字である。

  ただし、これはあくまで、客数が減らない、客単価が落ちないということが大前提であり、これまで食品スーパーマーケットをはじめ、小売業界が懸念してきたように客離れが起れば、売上がレジ袋の有料化でえられる売上の0.2%以上の影響がでるのは必至である。計算上は一般的な食品スーパーマーケットでは1日客数が約2,000人であるので、0.2%は顧客4人ということになる。したがって、客離れとレジ袋の有料化で得られる経費削減とは天秤があわず、これまで、小売業が理解はできるが踏み出せなかった懸念がここにあるといえよう。

  今回のサミットと杉並区のレジ袋の有料化協定が動き出し、サミットでは全店の約10%の店舗であるので、その効果が数ケ月後には明確になり、その結果、客離れがどのくらいおきるか、あるいは、あまりかわらないか、逆に環境対策が評価されて上がるような結果となる可能性もある。仮に、客離れが起きない、ないしは上がるという結果がでれば、他の食品スーパーマーケットへもかなりのスピードで広がってゆくものといえよう。サミットのレジ有料化の動向が注目される。

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October 16, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

October 15, 2006

日経MJ、新製品週間ランキング、グリコポッキー極細、首位!

  10/13、日経MJで恒例の新製品週間ランキングが公表された。このランキングは全国34チェーン195店舗のPOSデータの集計結果であり、客単価(千人当り)の数値でランキングをつけている。新製品の定義は登場以来13週間を基準としており、13週後はランキングからはずれる。先週、圧倒的な、生鮮食品並の数字、客単価1,700円(1人当り1.7円)をたたき出した花王のアルブラウン、薬用ホワイトクリエイト、コセントレートマスク6枚入りであるが、今週は大きく数字を落とし、431円(1人当り0.43円)であった。ただし、家庭用品部門では依然として1位をキープしている。今週のランキングNo.1は、江崎グリコのポッキー、極細、26本入り2袋であり、菓子としては異例の高さ、客単価991円(1人当り0.91円)、しかも、カバー率95.9%と、9/30登場依頼断トツの数字であった。実際、私も近所の食品スーパーマーケットを見てきたが、店頭で、特設コーナーをつくっていたり、エンドに積み上げていたりと新商品を大きくアピールしていた。

  No.2は客単価528円(1人当り0.52円)の男前豆腐店の京都ジョニー190g×2であり、今回はこの2品が客単価500円(1人当り0.5円)を越えた新製品であった。ただ、京都ジョニーは前週比78円(1人当り0.078円)下がっており、気になるところだ。それでも、客単価500円(1人当り0.5円)は高い数字であり、豆腐の中でもベスト5からベスト10の間には入る位置にあり、豆腐全商品の中でも重点商品としての位置を固めつつある。ただし、カバー率が45.1%であり、まだまだ、限られた店舗での販売となっている。

  そして、No.3位が、客単価489円(1人当り客単価0.48円)の味の素、お弁当あらびきジューシーハンバーグ6個入り150gである。前週と比べ平均単価が164円から159円と価格訴求がかかっており、客単価が245円(1人当り0.24円)も上昇し、第3位に上昇した。No.4は客単価439円(1人当り0.43円)のロッテ商事のチョコパイパーティパック10個であった。前週比客単価124円(1人当り0.12円)アップであり、急激に客単価があがった。No.5は客単価361円(1人当り0.36円)のユニチャーム、マミーポコパンツL36枚である。このシリーズはビック32枚が客単価322円(1人当り0.32円)でNo.7にも入っている。No.6は客単価353円(1人当り0.35円)の味の素、お弁当にエビ寄せフライ6個入り144gである。No.8は客単価307円(1人当り0.30円)のニチレイフーズ、お弁当にGood!、ミニハンバーグ6個入り156gである。No.9は客単価304円(1人当り0.30円)の日本コカコーラ、一(はじめ)、じっくり旨み、500mlペットボトルである。そして、No.10は客単価303円(1人当り030円)の花王、ソフィーナ、リンクセラティエッセンス限定増量セット、40ml+1枚である。以上が、客単価300円(1人当り0.3円)以上の新製品であり、今週は10品が客単価300円(1人当り0.3円)を越えた。

  これ以外にも、今週は注目すべき商品がいくつかある。ハーゲンダッツジャパンのアイスクリームが冷凍食品部門ベスト20の中に4つあがっていることである。前週5位、今週4位の客単価223円(1人当り0.23円)のミニカップ、バナナキャラメルタルト120ml、6位の客単価209円(1人当り0.20円)のミニカップ、アフォガード(バニラエスプレッソ)、11位の客単価159円(1人当り0.15円)のミニカップ、へーゼルナッツ、12位の客単価158円(1人当り0.15円)のミニカップ、レムれレーズンである。特に、アフォガードとラムレーズンは初登場であり、この時期にアイスクリームが4品、いずれもハーゲンダッツ、ミニシリースであることは注目であろう。この新製品以外にはアイスクリームは冷凍食品ベスト20には入っていない。

  また、飲料でも注目すべき新製品としては、飲料部門9位の客単価135円(1人当り0.13円)のヤクルト本社、プレティオ、100ml×3本、10位の客単価122円(1人当り0.12円)の花王、ヘルシア緑茶350mlの2品がある。この2品はいずれも特定保健用食品であり、7月、8月の飲料トップ、客単価500円(1人当り0.5円)を越えて、連続No.1をキープし続けたサントリー、黒の烏龍茶を思いださせる新製品である。今後、どこまで、順位を上がるかに注目である。

  このように、今週は、江崎グリコのポッキー、極細がいきなり全新製品No.1となり、前週断トツでNo.1であった花王、アルブランが3位に後退するなど、大きな動きがあった一方、冷凍食品部門では、ハーゲンダッツのミニカップシリーズのランキング入り、飲料部門では、特定保健食品、2品が新登場する等、注目すべき新製品の動きであったといえる。当面、これら新製品動向にも注目してゆきたい。

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October 14, 2006

あおき、10/5、豊洲に新店をオープン!

  10/5、静岡、伊豆に10店舗を展開する食品スーパーマーケット、あおきが東京の豊洲に新店をオープンした。三井物産がデベロッパーとなって海に面した絶好のロケーションの石川島播磨重工業の造船ドックの跡地に開発したショッピングセンター、ららぽーと豊洲の中核テナントとしての出店である。銀座エリアから約6分という立地であり、約190の文化施設やショップ、レストランが集まった、都心では珍しい大型商業施設への出店である。AOKIの年商は2005年10月度で176億円であるので、1店舗当り、約17億円であり、食品スーパーマーケットとしては1店舗当りの売上が比較的高いといえる。たまたま、店舗を見る機会があったので、よってみたが、その高さの秘訣は売場を見れば一目瞭然であり、恐らく、首都圏の食品スーパーマーケットの中では品揃え、鮮度、品質ともに最高級レベルといってよいと思う。特に、鮮魚は首都圏で随一といってもよい魚種をAOKIの地元伊豆、沼津の魚を中心に品揃えしており、首都圏の食品スーパーマーケットでは対抗できる企業は1社もないくらい、図抜けている売場を作り上げている。また、日配の最重点商品の豆腐は、アメリカのスチューレナード顔負けの店内製造販売がメインであり、圧倒的な差別化がなされており、価格訴求とは一線を画すコンセプトがこの豆腐に限らず、他の商品も含めて貫かれている。ひとことでいうと、気持ちよい店舗である。

  すでに、チラシはオープンニングセール第3弾(10/13から10/16)となっているが、表面が通し、裏面が日替わりとなっており、表面では季節柄、鍋の訴求がなされている。長野産白菜1/4、100円、青森産長ねぎ1束100円、茨城産水菜88円、長野産えのき200g88円、北海道産生たら切身3切れ480円、宮城産松木かき店、AOKIおすすめ産地厳選生かき10粒480円である。その横には栗ごはん用の生栗480円、むき栗1パック198円、100g198円、さらに、まぐろ祭りとして、地中海産本まぐろ100g880円、太平洋産ばちまぐろ100g298円、太平洋産ばちまぐろ切り落とし150g498円が今週のメインである。

  また表面の右側、真ん中であおき厳選食品として、てづくり豆腐400g1パック198円、その訴求ポイントとして、「お店で作るお豆腐は各地から選りすぐった厳選素材を使用しました。店内でつくりたての美味しさをご提供します」とある。さらに、てづくり惣菜として栗おこわ1パック430円、麦柏(つぶこし)1個100円、菓子工房、あおきオリジナルの焼き菓子、フルーツケーキ、パウンドケーキ、フィナンシェ、マドレーヌ各1個120円をはじめ、鮮魚、青果、精肉、日配、グロサリー、惣菜、ベイカリーと表面はあおきオリジナルの厳選商品をメインに構成しているのが特徴である。

  一方、裏面では10/13はオーストラリア産アンガスビーフ肩ロースすき焼き用100g98円、まるちゃん赤いきつね、緑のたぬきを限定で68円、10/14はまぐろ解体実演販売、日の出、新味料・料理酒1000ml限定148円、10/15はえりんぎ1パック78円、ほれんそう88円、ヤマサ昆布つゆ限定1L198円、そして、10/16は鹿児島産和牛ロースすき焼き用(4等級)100g798円、S&Bとろけるシチュー限定88円をメインに、生鮮3品、グロサリーで構成されている。

  実際、売場を歩いてみたが全体は約250坪ぐらいかと思うが、床は大理石風で、生鮮、惣菜に60%ぐらいのスペースを割き、グロサリーはゆったりとしたスペースであるが、ぎっしりとした品揃えであり、独特の什器が随所に使用されている売場である。BGMもピアノの音楽かと思うが、心地よい響きである。ひとことでいうと、いまはやりのロハス調の店づくりである。また、東京では、百貨店か紀伊国屋ぐらいでしかみることの出来ない商品も品揃えされており、買い物の楽しさを堪能できる売場である。

  これで食品スーパーマーケットの採算があうかということであるが、この業態はディスカウントストアの粗利15%とは対極の、粗利30%の高粗利を目指す業態であり、品揃え、品質の究極を目指し、客単価を最大にし、立地を選び抜いて客数も最大を目指す業態であるので、立地選定を間違えなければ採算ベースに乗るといえよう。今回の立地は、首都圏、都心部の中では最大規模のショッピングセンターへの出店であり、銀座商圏とも近く、あおきの高品質の商品を受け入れる顧客は充分に集客可能な立地といえ、採算ベースには乗るといえよう。今後、あおきの地元、静岡伊豆とは違う売れ筋が沢山でてくるものといえ、今後の東京豊洲店のあおきの売場がどのように変化してゆくかが楽しみである。
 *ららぽーと豊洲のHP

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October 13, 2006

イズミ、丸久、中間決算、ともに増収増益の好決算!

  10/11、広島のイズミ、山口の丸久が中間決算短信を公表した。イズミ、丸久ともに、この中間決算では増収増益となり、好決算であった。イズミと丸久はちょうど1年前の昨年10/11に資本・業務提携を結んだ。2006年2月決算時において、丸久の株主構成の状況を見ると、イズミが丸久の4.22%の株式を所有し、第4位の大株主となっており、予定どおり、資本提携が完了している。また、業務提携内容である開発物件の紹介、人材の相互交流、地場商品の共同仕入れ、電力・什器・備品・消耗資材等の共同調達、店舗の譲渡、システムの共同化、物流拠点の共同利用等が現時点では、大きな動きが見えないが、今後、どのように具体化されてくるかが注目である。

  さて、まず、イズミの中間決算短信(個別)であるが、売上102.7%(1,838.33億円)、営業利益121.7%(98.15億円:売上対比5.33%)、経常利益122.7%(97.24億円:売上対比5.28%)、当期純利益112.3%(50.59億円:売上対比2.75%)と売上は微増であったが、利益は大幅に伸び、増収増益の好決算であった。営業総利益は昨年と同じ26.5%であったが、一般管理費が21.8%から、20.9%と約1ポイント下がり、営業利益が約1ポイント改善されたことが大きかったといえる。なお、イズミの業態はショッピングンセンター、GMS、食品スーパーマーケットと3業態あるため、粗利も不動産収入等の割合が大きいのが特徴である。今回の中間決算でも商品の売買差益の純粗利は22.1%であるが、その他の営業収入が4.4%あり、トータルの粗利が26.5%となり、営業利益を大きく押上げている。また、イズミの連結決算短信は売上101.3%(2,179.64億円)、営業利益110.7%(117.79億円:売上対比5.40%)、経常利益111.4%(117.40億円:売上対比5.38%)、当期純利益103.3%(56.06億円:売上対比2.57%)であった。

  一方、丸久の中間決算短信(個別)であるが、売上106.3%(303.39億円)、営業利益105.7%(13.21億円:売上対比4.35%)、経常利益108.4%(12.16億円:売上対比4.00%)、当期純利益126.2%(5.81億円:売上対比1.91%)とイズミ同様、増収増益の好決算であった。丸久の総利益は営業利益21.8%に営業収入2.5%が加わり、24.3%である。そして、一般管理費が19.8%であり、その結果、営業利益が4.5%となった。この数字は昨年の中間決算短信と全く同じ数字であり、売上が伸びた分、粗利額、営業利益額が伸び、好決算となったといえる。

  これを受けて、10/12の両企業の株価であるが、イズミは-80円(4,250円)と下がった。売買高は通常が約10万株であり、この日が20万株を越えているので、商いは活発であったが、株価は厳しい評価であった。また、丸久については0円(1,050円)と前日比かわらずであった。商いは、通常の数万株であり、この日もさほど増えてはおらず、投資家からの反応は弱かったといえよう。今回、両企業とも増収増益ではあったが、投資家は今回の中間決算を買いとは判断しなかったようである。

  このように、資本・業務提携を結んだ両企業がともに好決算となったが、株価はいまひとつ反応が鈍かったとえいる。少し、気になるのは両企業とも店舗数が伸びておらず、成長性が弱い点である。現在、食品スーパーマーケット業界は110%以上の成長性の高い企業が続出しており、その意味で、この両企業は成長性という点では課題があるといえよう。イズミはこの3年間、中間期の店舗数は、2005年は70店、2006年は71店、そして、この2007年は70店と店舗数は増えていない。また、丸久は2005年は49店、2006年は48店、そして、この2007年は49店とやはり、店舗数は増えていない。新店については、イズミは中間期は0店舗、この3年間でも3店舗出店をしたが、3店舗閉店した。丸久は新店は積極的であり、中間期は1店舗、この3年間でも6店舗出店したが、逆に閉店も多く、この3年間で7店舗閉店しており、結果的には店舗数が増えていない。総店舗数では両企業ともに店舗数が変わらずにきている点である。したがって、これが企業の収益性に対し、成長性が若干低く抑えられてしまっている。また、今期は両企業ともに1店舗の新店予想であり、今後、両企業が成長してゆくには、両社の強みをいかした成長性の高いNSCの共同出店等に業務提携が拡大してゆくかが、課題といえよう。業務提携の次の一手が注目される。

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October 13, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

October 12, 2006

バロー、富山に本格出店、北陸で年商1000億円を目指す!

  10/6の北國新聞に「バロー、激戦区、富山に集中出店、北陸で年商1,000億円」という記事が掲載された。記事は、バローが今後5年間で北陸に25店舗の新規出店を行い、既に北陸に展開している既存の店舗と合わせ、年商1,000億円を目指し、当面、超激戦区である富山に集中出店を行うという内容である。バローはすでに、福井県のユースを傘下に入れており、北陸ではすでに46店舗を展開し、年商は約500億円であるので、5年後に北陸の年商を2倍にするという計画である。富山には地場の食品スーパーマーケット、アルビスと、もともとアルビスのグループであった大阪屋ショップが昨年7月に袂を分かち、競合状況になり、激しいシェア争いを繰り広げている。しかも、この2社も今後3年でアルビスが14店舗、大阪屋ショップが9店舗と合計23店舗の新規出店を計画しているといい、富山はにわかに食品スーパーマーケット3社が激しいシェア争いを繰り広げる三つ巴の状況となってきた。

  最近のバローの動きであるが、10/5、福井県鯖江市桜町にユースの28店舗となるユース桜町店を新規オープンした。この店舗は2005年4月にユースがバローの傘下に入って以来の第1号店となる店舗であり、今後、富山への新規出店のモデル店舗のひとつとなろう。店舗面積は450坪であり、生鮮を強化し、バローグループのドラックストア中部薬品のV・drug桜町店を併設した店舗である。年商は10億円の目標という。ユースは現在、福井県に26店舗、石川県に1店舗、滋賀県に1店舗の計28店舗を展開し、年商は約300億円である。また、バローは現在、石川県に7店舗、今後集中展開を計画している富山県にも既に10店舗を展開しており、北陸ではこの新店を加え、46店舗、年商約500億円である。

  実際、バローは昨年5月に2006年3月からはじまる中期経営計画を発表しているが、それによると、2006年3月期は売上が2,553億円であったが、これを3年後の2008年3月期には3,250億円と700億円増を目指す計画である。そして、その重点出店エリアが東海およびこの北陸地区であり、まさに、今回の北國新聞の記事はこの中期経営計画の具体的な動きを示したものといえよう。
 
  一方、バローを迎え撃つ形になる地元富山のアルビスと大阪屋ショップであるが、大阪屋ショップはもともとアルビスグループであったが、昨年の夏に、アルビスを離脱し、競合関係に入った。発端は大阪屋ショップがアルビスとは別の卸会社と組んだことが原因といわれている。大阪屋ショップは現在、富山一円に19店舗展開しており、アルビスとしては、その影響を食い止めるためにも、地元富山商圏を固めるだけでなく、石川、福井商圏を含め、北陸3県での事業拡大が急務の状況といえ、これが逆に、バローの北陸戦略と真っ向からぶつかることになり、地元富山でけでなく、北陸全域でバローとの激しい競合状況が繰り広げられつつあるといえる。

  また、この背景には大手商社も絡んでの、小売業だけではなく、北陸3県の流通業全体の再編にもつながる可能性がでてきているという。同じく、北國新聞の昨年7/9の記事によれば、アルビスの筆頭株主は三菱商事であり、三菱商事は金沢の有力卸カナカンにも出資し、さらに、子会社の菱食が北陸リョショクリカーを、菱食の子会社のリョウショクリカーに統合し、北陸の卸売業の主導権を確保しようとしているという。これに、伊藤忠が当時、アルビスを通じ大阪屋ショップに納品していた有力問屋である北陸中央食品の40%の株を伊藤忠の子会社である伊藤忠食品が持っているという。アルビスと大阪屋ショップの競合状況は三菱商事、伊藤忠もからみ、小売業だけではなく、卸も巻き込んだ北陸流通業の再編につながってゆくのではないかという記事である。

  このように、北陸は今後3年間で大きく流通勢力図が変わる可能性があり、その前哨戦が富山を中心に当面バロー、アルビス、大阪屋ショップが激しいシェア争いを繰り広げる様相となってきている。そして、やがて、北陸3県全域で、食品スーパーマーケットだけではなく、卸も含め、流通業全体が再編される展開に発展しそうな状況であり、北陸3県の食品スーパーマーケット業界を含む、流通業全体の動向が注目される。

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October 12, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (2) | TrackBack (1)

October 11, 2006

イズミヤの中間決算、スーパーセンターの影響度は9%?

  イズミヤの中間決算短信が10/4、公表された。それによると、個別では売上103.5%(1677.06億円)、営業利益100.7%(22.71億円:売上対比1.35%)、経常利益106.7%(21.89億円:売上対比1.30%)、当期利益8.60億円(前期は赤字であったので、黒字転換)と増収増益であった。また、連結では、売上104.5%、営業利益114.3%、経常利益116.1%、当期利益14.96億円(前期赤字から黒字転換)と連結では、個別と比べ、利益が大きく改善された。イズミヤはこの2007年2月度の中間決算期の新規出店は2店舗であったが、2店舗ともスーパーセンターであった。また、2006年2月度の新規出店は3店舗であったが、その内、2店舗はスーパーセンターであり、この1年半でスーパーセンターを4店舗新規出店し、新店=スーパーセンターという出店戦略が鮮明となりつつある。そこで、本ブログではイズミヤの現時点でのスーパーセンターの経営へのインパクトを探ってみたい。

  まず、イズミヤのスーパーセンター出店の経緯であるが、今回の2007年2月期の中間決算では、新店2店舗がスーパーセンターであり、2006年、4/7、兵庫県神戸市にスーパーセンター「イズミヤ神戸玉津店」を年商95.24億円(直営73.5億円)の目標でオープンした。3/4には兵庫県神戸市にスーパーセンター「イズミヤ神戸ポートアイランド店」を年商予定71.5億円(直営60.0億円)の目標でオープンした。したがって、中間決算は8月末であるので、売上では神戸玉津店は4.5ケ月分(約27.5億円)、神戸ポートアイランド店は5.5ケ月分(約27.5億円)の約55億円が全体売上に貢献することになる。これは中間決算の1677.06億円の3.2%であり、ほぼぴたり、昨対売上の103.5%の3.5%と一致し、中間決算の全体の売上増加分はスーパーセンターの効果であるといえよう。

  また、2006年2月期の本決算を見ると、新店はスーパーセンター2店舗と食品スーパーマーケット1店であり、スーパーセンターは2005年、12/14、滋賀県大津市に年商予定65億円(直営)のスーパーセンター「イズミヤ堅田店」をオープンした。同じく、11/23には、京都府八幡市に年商予定67.5億円(直営)のスーパーセンター「イズミヤ八幡店」をオープンした。オープン時期が12月、11月であるので、2月決算の数字にはほとんどインパクトはなかったと思うが、中間決算では、堅田店、八幡店ともに6ケ月分が売上に貢献しており、年商目標の半分を足すと、中間決算数字では先の2店舗約55億円と合わせて、約120億円強となる。中間決算の売上が1677.06億円であるので、4店舗のスーパーセンターの売上構成比は約7%強となる。さらに、2004年、7/12にオープンしたスーパーセンター1号店の八尾店は年商目標が70億円であるので、6ケ月分約35億円の数字を中間決算に加えると、スーパーセンター5店舗の中間決算における売上は約155億円となり、その構成比は約9%強となる。イズミヤは現在86店舗であるので、店舗数はスーパーセンターが5店舗と5.8%の構成比であるが、売上構成比では9%強となり、スーパーセンターが経営全体にインパクトを与える段階に入ってきたといえよう。

   実際、今回の中間決算短信の解説の中でも、スーパーセンターについては、特別項目を立てて説明している。中期的な経営計画と対処すべき課題の中で、2006年度から新3ケ年計画の「ダッシュ120計画」を立て、2008年度の連結営業利益目標を120億円(売上対比2.85%)、ROE5%を掲げ、その数字実現の具体的な方法として、1番目に業容拡大を掲げ、その中で、「スーパーセンターを戦略業態として位置付けて積極的に出店をすすめてまいります。」と、スーパーセンターがイズミヤの今後の戦略業態と位置付けている。

  このように、イズミヤはスーパーセンターを戦略業態として位置づけ、ここ最近の新規出店はスーパーセンターを柱にすえ、現在5店舗となった。この中間決算の数字を見ても、全体売上の約9%強と推定されることからも、スーパーセンターの役割が徐々に大きくなりつつあるといえよう。ただ、まだ、売上構成比は10%弱であるので、経営の柱にまではなっておらず、経営の柱となるためには20%以上がひとつの目安といえよう。数年後、イズミヤのスーパーセンターが10店舗を越えたときが、イズミヤにとって、経営戦略の転換点となるといえよう。

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October 11, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

October 10, 2006

中間決算に見る、食品スーパーマーケットのリスクとは何か!

  食品スーパーマーケットの中間決算短信が公表されはじめた。中間決算短信には通常、中間決算の売上、営業利益、経常利益、当期利益がはじめに掲載され、さらに、キャッシュフロー計算書、貸借対照表、損益計算書の財務諸表が掲載される。また、これ以外にも様々な情報が掲載されるが、その中で、多くの企業が掲載する情報のひとつに、事業リスク情報がある。この事業リスク情報を見ることによって、その企業の現在の事業リスクが何であるかがよくわかる。そこで、本ブログでは、食品スーパーマーケット各社の最新の中間決算短信に掲載された事業リスクについて、どのような事業リスクが現在問題になっているのかを見てみたい。現段階ではまだ、中間決算短信を公開した上場食品スーパーマーケットは数社であるが、その中からおもだった事業リスクをまとめてみたい。

  まず、10/4に公表した平和堂の中間決算短信(個別)であるが、売上は103.9%、営業利益は96.8%、経常利益は96.5%、当期利益は昨年は赤字であったので、黒字に転換し、増収減益の決算であった。その平和堂の事業リスクであるが、主な事業リスクを3点上げている。(1)異常気象・災害等、(2)法的規制等、(3)個人情報の保護である。(1)の異常気象・災害等については、冷夏、暖冬の天候不順と大規模な地震、風水害等の自然災害についてのリスクである。(2)の法的規制等につては、大規模小売店舗立地法、独占禁止法、食品の安全管理、環境、リサイクルなどに関する法令のことである。そして、(3)の個人情報の保護については、小売業、レストラン業、クレジットカード業の顧客の個人情報と、平和堂の自社カード(HOPカード)会員の個人情報の流失についてのリスクである。このように、平和堂の事業リスクについては、この3つをこの中間決算短信ではあげている。

  次に、10/3の本ブログでも取り上げたアークランドサカモトの中間決算短信に掲載された事業リスクであるが、3つをあげている。(1)出店に係わる法的規制について、(2)貸金業に係わる法的規制について、(3)個人情報についてである。(1)の出店に係わる法的規制については、平和堂では触れていなかった「まちづくり3法」について言及し、法定売場面積以内の10,000平方メートルのホームセンター、スーパーセンターの業態開発も行い、出店してゆく方針であるが、現在のアークランドサカモトの20,000平方メートル級の店舗の出店が抑制される可能性について言及している。また、新たに(2)の貸金業に係わる法的規制があげられており、アークランドサカモトは現在キャッシングを行っているので、貸金業の規制等に関する法律に則って運営してゆく中での事業リスクを上げている。(3)の個人情報については、平和堂と同じである。

  また、10/6の本ブログで取り上げたマックスバリュ東海の事業リスクについては、ひとつであり、同業の食品スーパーマーケットはもとより、食をとりまく異業種からの参入による競争環境の激化をあげている。同じく、マックスバリュ東北であるが、現在、中間決算を公開した企業の中では最も詳細に事業リスクを公表している。全部で6項目にまとめられており、(1)出店計画、(2)法的規制・品質管理、(3)個人情報保護、(4)外的要因、(5)固定資産の減損会計、(6)業績の季節変動についてである。この中で、平和堂、アークランドサカモト、マックスバリュ東海との共通項目は、(2)の法的規制・品質管理、(3)個人情報保護、(4)外的要因であるが、残り3つはマックスバリュ東北特有の事業リスクといえよう。(1)の出店計画と(5)の固定資産の減損会計については分るが、(6)は特に雪国ゆえの事業リスクであり、雪の少ない上期の経常利益が通期の80%以上になり、年間の平準化が難しいという事業リスクである。

  このように、今回は4社の事業リスクについて見てみたが、食品スーパーマーケットが現在かかえる共通の事業リスクは小売業の出店に関する問題、個人情報保護に関する問題、災害・異常気象等による問題がもっとも大きいといえよう。また、これら共通項目に加え、今回は、出店リスクの問題、競合状況の問題、そして、マックスバリュ東北特有の問題であるが、季節変動の問題をあげることができる。今後公表される食品スーパーマーケットの中間決算短信についても、本ブログでは食品スーパーマーケットの事業リスクについても必要に応じて取り上げてゆきたい。

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October 10, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (1) | TrackBack (1)

October 09, 2006

オークワ、中間決算、増収大幅増益、ネットスーパーに注目!

  オークワの中間決算が公表された。ここでは食品スーパーマーケットの経営状況を見るためにオオクワの個別中間決算を中心に見てゆくことにする。まず、売上であるが、104.0%(1185.92億円)、営業利益115.5%(32.54億円:売上対比2.74%)、経常利益117.8%(32.91億円:売上対比2.77%)、当期利益113.9%(17.22億円:売上対比1.45%)と増収大幅増益であった。特に大幅な増益になった理由は、粗利率は昨年が28.8%に対し、28.1%と0.7ポイント下がっているにもかかわらず、一般管理費が昨年26.2%であったものが、今年は25.3%と0.9ポイントと大きく改善し、結果、営業利益が昨年の2.6%から、2.8%へと2ポイント改善したことが大きかった。これに売上も104.0%伸びているので、金額ベースでは大きな増益を実現できたといえよう。一般管理費につては、オオクワの主力業態となるSSM(スーパー・スーパーマーケット)の経費削減に取り組んだことが特に大きかったという。

  オークワは現在多岐に渡る業態開発を行っており、主力業態はSSMであるが、これ以外に、今後の主力業態となる可能性の高いスーパーセンターにも積極的に取り組んでおり、この中間期でも既存4店舗が好調に推移したという。また、食品ディスカウント業態であるプライスカットも21店舗まで拡大し、逆に、高級食品スーパーマーケットであるメッサも2店舗となり、SSM、スーパーセンター等の品揃えを増やす業態開発だけでなく、顧客の所得別業態である食品ディスカウントと高級食品スーパーマーケットへの同時対応もはかっている。大中小商圏の全商圏対応、低高所得者向けの全顧客対応の全方位業態開発に同時に取り組むという業態開発戦略がオークワの現在の経営戦略の根幹といえよう。結果として、今回の中間決算を見る限りでは、売上、粗利率改善への貢献度は大きくはなかったが、経費削減効果が大きく、好決算となったといえよう。スーパーセンターもプライスカットもどちらかというと低粗利率、ローコスト志向業態であるので、この方向を推し進めれば推し進めるほど、決算数値としては、粗利率が下がり、同時に経費が下がる方向になるといえよう。

  また、これを受けて、オークワの株価はやや上昇気味といえ、中間決算発表があった10/3の翌日10/4は、1,492円(0.53%)、10/5は1,500円(0.53%)、10/6は1,503円(0.2%)とわずかではあるが、上がり続け、9月中旬以降、中々1,500円を越えられなかった株価であるが、ここへ来て、1,500円を越えてきたといえる。オークワの通期見通しはほぼ中間期の傾向と同じ増収増益の予定であり、今期決算は順調な結果となりそうであり、来週以降の株価には注目である。

  オークワは業態開発だけでなく、最近新しい試みにも積極的に挑戦しており、いま話題のセルフレジもすでに17店舗にまで導入が進んでいる。また、電子棚札も37店舗で挿入が進むなどIT投資に積極的である。電子棚札は最近多くの食品スーパーマーケットで導入が進み、本ブログでも触れたサミットの新店、滝野川紅葉橋店でも電子棚札が導入されていた。さらに、この中間期である、8/21からネットスーパー事業を新たに開始し、「ネットスーパーオークワ」として、オークワ和泉小田店でスタートした。オークワのネットスーパーの特徴は生鮮食品約700点を含む、約15,000点という取扱商品数である点と、実際の店舗に買物に来たようなイメージでショッピングをお楽しめるバーチャル画面(動画)をネットスーパーとしては国内で初めて導入した点である。価格は店頭価格と同じであり、3,000円以上お買上いたくと送料は無料、3,000円以下の場合は送料は300円であるという。実際、このネットスーパーオークワにアクセスしてみると、びっくりする。特にバーチャルタイプの動画版はよくできており、フラッシュを駆使してコンテンツが作られているため、まさに店内をショッピングしている感覚で商品1品1品をリアルな映像で確認しながら買い物をすることができる。トマト、きゅうり、バナナ等本物の売場の写真そのままであり、みずみずしさもつたわってくるリアリティがある。国内初というだけある、良いできである。

  このように、オークワの中間決算は増収大幅増益となり、通期も増収増益予想であり、順調な決算数値である。ただ、様々な業態開発に積極的に取り組んでいる割には、いまひとつ売上増に結びついていない点が気になるところである。プライスカットはほぼ軌道にのりはじめたようであるが、他のスーパーセンター、メッサ等は業態開発途上であり、今後、特にスーパーセンターの業態が確立され、出店戦略が軌道に乗るかどうかが、今後の売上の鍵を握っているといえよう。

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October 9, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

October 08, 2006

ウォールマート、9月度売上速報、111.8%で推移!

  ウォールマートの9月度の売上速報が10/5、公表された。9月度は9/29までの5週間の数字であり、今期、第31週から第35週までの期間である。それによると、全体は111.8%となり、依然として2桁の高い伸び率で推移している。ただ、既存店は101.3%と、9月度は低い成長率となり、これまで102%強で推移していた既存店が101%台となった。これについて、ウォールマートは昨年はハリケーン(台風)の特需があったためであり、10月度は再び102%から104%の間になるだろうという見通しを示している。

  これを受けて、10/5のウォールマートのニューヨーク証券取引所の株価は-1.14ドル(-2.30%)ダウンの48.41ドルで引けた。やはり、既存店の伸び悩みが懸念されたようだ。ただ、ウォールマートの株価は7月、8月と約2ケ月続いた底値を脱し、9月度はほぼ一本調子で上がり続けていた。8月後半は44ドルから45ドル付近であったが、9月に入り、前半には47ドル、中旬には48ドル、そして、後半にはついに50ドルとなり、今期、最高値となる勢いであった。10月に入り、やや、下がり気味となり、現在、49ドル前後でもみ合っているという状況である。次の10月度は、第39週となり、第3四半期の決算も公表されるので、10月度の数字が予想通り、既存店が102%から104%の間に治まるかが注目である。

  ウォールマート全体の数字を細かく見てみると、西友を含む国際部門が132.0%で依然好調であり、35週累計が130.2%であるので、9月度はさらに数字が延びているのが特徴である。国際部門は全体の構成比が23.3%と20%を越え、昨年の19.7%と比べても構成比が上がっており、ウォールマート全体の貢献度がましており、重要な部門となりつつある。前月から韓国、ドイツの数字は撤退したことにより、昨年対比には含めていないという。ついで、スーパーセンター、ディスカウントストアを含むウォールマートストアズ部門であるが、昨対107.9%の伸びである。35週累計では108.4%であるので、既存店の伸びの影響が出ているといえよう。そして、サムズクラブ部門であるが、101.2%と、この部門が35週の累計105.0%と比べても大きく落ち込んでおり、9月度最も厳しかった部門である。ちなみに、サムズクラブ部門の構成比は12.2%、昨年が13.5%であり、年々縮小している部門である。このように、全体としては、国際部門が牽引役となっており、ウォールマート全体を支える重要な部門へとなりつつある。

  一方、9月度は厳しい数字であった既存店であるが、実際の数字を見てみると、サムズクラブ部門の落ち込みが特に大きかったといえる。9月度は101.1%であり、昨年は106.4%と昨年の35週累計の103.5%と比べでも9月度は大きく成長していたことがわかる。ウォールマートのコメントにもあった通り、まさにハリケーンの特需が昨年はあったといえ、今年はもろに反動がサムズクラブ部門に来ているといえよう。ただ、スーパーセンター、ディスカウントストアを含むウォールマートストアズ部門も101.3%と昨年の102.9%と比べると落ち込んでおり、35週累計も102.4%であるので、9月度はサムズクラブ部門ほどではないが、厳しい数字であった。

  以上が9月度のウォールマート売上速報であるが、全体数字が依然として111.8%を維持している背景には、積極的な新規出店が9月度もなされており、主力業態であるスーパーセンターを20店舗以上出店している。また、10/6の日経MJでもこれまでのウォールマート出店の空白区であったシカゴへ1号店出店の記事が載っていたが、今後はウォールマート空白区へも出店が広がる可能性があり、当面、高成長が維持されるものといえよう。特に、シカゴ1号店は日経MJによれば、商圏人口の40%が黒人、ヒスパニック系であり、しかも失業率が40%という厳しい地区であるという。求人400人の募集に15,000人の応募があったということからも、今後のウォールマートの出店戦略の方向性を占う試金石ともなる店舗であるといえよう。

  このように、9月度は既存店が昨年のハリケーン特需との関係で落ち込んだ数字となったが、全体は依然好調を維持しており、新規出店、特にスーパーセンターの出店が旺盛であり、しかも、全米の空白区への対応も着々と進んでおり、次回、10月の売上速報がポイントとなろうが、当面、高成長が続いてゆくといえよう。

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October 8, 2006 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

October 07, 2006

日経MJ、10/6、新製品週間ランキング、花王上位を独占!

  花王の新製品が1、2位を独占しつづけている。10/6、日経MJで恒例の新製品週間ランキングの結果が発表された。それによると花王のアルブラウン、薬用ホワイトクリエイト、コンセントレートマスク、6セット入りが何と客単価1,708円(1人当り1.7円)という異常な数字となり、圧倒的なNo.1を維持している。1人当り、1円の客単価を越える新製品は本ブログで新製品週間ランキングを取り上げて以来、最高の数字である。食品スーパーマーケットでも全10,000品の中でベスト300には入る生鮮食品の売れ筋並みの客単価であり、異常値といえよう。PI値は逆算すると、平均単価が5,952円であるので、1.7円÷5,952円=0.028%であり、1日の客数2,000人の食品スーパーマーケットで、2,000人×0.028%=0.56個であり、ほぼ2日に1個の割合で売れる商品である。それでも、価格が5,952円であるので、客単価が1人当り1.7円となる。しかも、先週よりも客単価を232円(1人当り0.23円)引き上げており、2位以下を大きく引き離している。2位も客単価803円(1人当り0.80円)の花王、ソフィーナ、リンクセラティ、エッセンス限定増量セット40ml×1枚である。

  今回、客単価、圧倒的No.1を独走している「花王、アルブラン、薬用ホワイトクリエイト、コンセントレートマスク」の最大の特徴は、美白エッセンスの80倍の美白成分と保湿エッセンスの50倍のうるおい成分を1枚のマスクに閉じこめたところにあり、これが角質層の奥深くまで浸透し、メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぎ、さらにうるおいを与えることで、透けるような白い素肌に保つことにあると、花王のニュースリリースでは解説している。それにしても、客単価1,708円(1人当り1.7円)は断トツの客単価であり、来週以降、この高い数字が維持されるのかが注目である。ただ、カバー率は33.8%と伸び悩んでおり、定価6,000円(税抜き)という高額商品であるため、食品スーパーマーケット各社が様子見をしている状況といえよう。

  No.3は男前豆腐店の京都ジョニー、190g×2の客単価606円(1人当り0.60円)である。前週同様3位をキープしているが、先週比40円マイナスとなり、カバー率も45.1%とやや伸び悩んでいる状況である。ただ、客単価606円(1人当り0.60円)は充分に高い数字であり、しかも、4週連続日配関連ではNo.1であるので、顧客からの高い支持が定着しつつあるといえよう。食品スーパーマーケットの豆腐全品の中でもベスト5前後に入る商品であり、新製品としてはヒット商品といえる。No.4は飲料のサントリー、伊右衛門、焙じ茶500mlペットボトルであり、客単価497円(1人当り0.49円)である。先週比118円下がっているところがやや気になるが、カバー率は85.6%であり、食品スーパーマーケット業界に急激に広がっているといえる。平均単価が95円であるので、PI値は逆算すると、0.49円÷95円=0.51%であり、客数1日2,000人の食品スーパーマーケットで2,000人×0.51%=10.2個であり、客単価No.1の花王のコンセントレートマスクと比べると両極端であることがわかる。客単価はPI値か平均単価で決まることがよくわかる典型的な2品であるといえよう。

  No.5以下は、No.5が客単価470円のユニ・チャーム、マミーポコパンツL36枚、このシリーズはNo.8にも客単価373円のビック32枚が入っている。No.6は客単価446円のコーセー、アスタリューション、ラージサイズ60ml、No.7は客単価385円の日清食品のどん兵衛、とん汁うどん104g、No.9は客単価323円の日本コカ・コーラのはじめ、じっくり旨み、500mlペットボトル、No.10は客単価322円のコーセー、藻イスチュア、スキンリペア、プロモーションキットⅡ、100ml+14ml+6g、No.11は客単価315円のロッテ商事、チョコパイパーティパック10個、そして、No.12が客単価303円の味の素、お弁当にエビ寄せフライ6個入り、144gである。

  以上が客単価300円(1人当り0.3円)以上の10/6、日経MJ新製品週間ランキングの商品であり、今週は客単価300円を越える商品が12品と多かったのが特徴である。花王2品の断トツの客単価の商品はもちろん、食品スーパーマーケットでは新商品コーナーをしっかりつくり、販促をかけてゆきたいところである。

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October 7, 2006 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (1) | TrackBack (3)

October 06, 2006

マックスバリュ東海、西日本、東北中間決算短信を公表!

  マックスバリュ3社、東北、東海、西日本が10/4、2007年2月期の中間決算短信を一斉に公表した。マックスバリュ北海道、中部は決算期が3月であるため、来月の公表予定である。ここへ来て、食品スーパーマーケット各社が中間決算短信を公表しはじめ、来週がピークとなろう。マックスバリュ3社の中間決算の概況であるが、マックバリュ東海、西日本は増収増益の好決算であったが、マックスバリュ東北は増収ではあったが、減益決算となった。これを受けて、10/5の株価は、マックスバリュ東海は25円(1.17%)アップの2,150円、マックスバリュ西日本は10円(0.63%)アップの1,580円、そして、マックスバリュ東北は7円(0.69%)アップの1,008円と3社とも株価がアップした。この日は、日経平均も366.78円アップの16,449.33円となり、大幅にアップしていることに加え、丸紅がイオンにダイエーとの優先交渉権を与える方針を固めたとの報道が流れ、イオンの株価も25円(0.86%)アップの2,905円となっており、イオングループ全体へ追い風が吹き、イオングループ各社の株価に良い影響が出たようだ。

  さて、まず、マックスバリュ東海の中間決算短信の状況であるが、売上は119.1%の497.57億円、営業利益130.4%の22.97億円(売上対比4.61%)、経常利益130.6%の23.20億円(売上対比4.66%)、当期純利益119.0%の13.83億円(売上対比2.77%)と大幅な増収総益であった。既存店売上高も104.3%と好調に推移し、これも営業利益を大きく押上げた要因とのひとつといえよう。実際、粗利と経費のバランスを見てみると、粗利率は昨年が29.9%に対し、今年は29.5%と若干下回ったが、経費が昨年25.7%から今年は24.9%と大きく改善しており、その結果、営業利益が4.2%から4.7%へと改善している。既存店の売上の伸びは固定費が相対的に下がり、経費改善に寄与するので、まさに、この効果が今回の決算にもあらわれているといえよう。ちなみに、今期新店を3店舗、4/14、マックスバリュ平塚河内店、7/1、マックスバリュ伊豆長岡店、8/3、マックスバリュ開成店を出店し、ヤオハン3店舗を閉鎖しているが、今回の中間決算でも借入れは長短期0円であり、依然として、無借金経営をつづけている。

  次に、マックバリュ西日本であるが、売上は103.6%の899.93億円、営業利益112.8%の32.29億円(売上対比3.58%)、経常利益110.8%の33.89億円(売上対比3.76%)、当期純利益1,371.8%の14.05億円(売上対比1.56%)と増収増益の好決算であった。マックスバリュ西日本もスクラップ&ビルドを積極的に行っており、この中間期でも新店を3店舗、3/2、マックスバリュ上郡南店、同じく3/2、マックスバリュ西風新都店、4/6、マックスバリュ恵比寿店を出店した。一方、スクラップも2店舗閉鎖している。また、今後3年間に40店舗の新規出店と10店舗のスクラップを行ってゆく方針といい、特に、この下期には四国へも新規出店を行い、瀬戸内海沿岸に出店してゆく方針であるという。本ブログでも瀬戸内海の現在の競合状況、マルナカ、大黒天物産、ハローズ、イズミについて取り上げたが、将来は、さらにマックスバリュ西日本も加わり、この地区は、今後、これら食品スーパーマーケット各社によって熾烈なシェア争いが繰り広げられることになろう。

  そして、マックスバリュ東北であるが、売上は101.9%の461.56億円、営業利益80.1%の6.63億円(売上対比1.42%)、経常利益81.1%の7.24億円(売上対比1.56%)、当期純利益2.1億円(前期は赤字:売上対比0.45%)と増収減益のやや厳しい決算であった。営業利益が落ち込んだ理由としては、前半に予想以上の売上不振となり、ちらしを強化したため販促費が上昇したためという。実際、数字を見ると、粗利率は昨年が25.2%に対し、今年は25.5%とアップしているが、一般管理費が昨年は23.3%が今年は24.0%と上がっており、これが営業利益を1.9%から、1.5%へ下げた要因となっている。また、マックススバリュ東北も新店を4店舗、4月に十文字南店、5月に青田店、6月に大曲飯田店、三沢大町店を新規出店し、3店舗をスクラップしている。

  このように、マックスバリュ3社の中間決算短信はマックスバリュ東海、中部は増収増益、マックスバリュ東北は増収減益と分かれたが、3社とも積極的なスクラップ&ビルドを行い、売上はしっかりと確保しているのが、特徴である。また、この3社の中でもマックスバリュ東海は特に好調な中間決算であり、依然として無借金経営を続け、財務的にも食品スーパーマーケット業界屈指の高い安全性を維持している。今後、ダイエーとの連携も含め、マックスバリュ各社には注目である。

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October 6, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

October 05, 2006

You Tubeに見るアメリカの小売業の映像!

  You Tubeという共有動画Webサイトがある。いまや、あまりにも有名なwebサイトであり、動画点数がすでに4,000万件を越え、文字通り世界No.1の共有動画サイトとなった。日本からのアクセスもすでに月間400万件を優に越え、さらに急増しているという。つい最近では、ディープインパクトの映像もすぐにアップされ、いつでも無料でパソコンさえあれば見れるようになっている。当然、You Tubeには全米の食品スーパーマーケットの様々な映像もあり、Googleのように、wal-mart、supermarketなどで検索すると、その映像の一覧が表示され、クリックひとつで、約2~3分ぐらいの映像を見ることができる。そこで、実際、You Tubeで食品スーパーマーケット関連の検索を行い、アメリカの食品スーパーマーケット業界の映像をいくつか見てみた。

  まず、ウォールマートであるが、ウォールマート関連の映像は1,500件近くあり、平均2分ぐらなので、全部で50時間もYou Tubeに保存され、日々増え続けているのが実態である。ここでは、その中からいくつかを参考に見てみたい。ひとつめは、ウォールマートCEOのリー・スコット氏がオーガニック商品の売場でのチェックをしている映像である。本ブログでもとりあげたが、ここ最近ウォールマートのスーパーセンターではオーガニック商品を強化しはじめている。この映像はそれを象徴するような映像であり、CEOのリー・スコット氏がウォールマートのスーパーセンターを視察をし、実際の売場で具体的な指示を出している場面であり、その肉声を聞くことができる。そして、もうひとつがウォールマートのスーパーセンター、ディスカウントストア、サムズクラブ、ネバーフッドマーケットが1962年から2004年までにどのように全米に店舗を広げていったのかを映像化したイメージビデオである。本ブログでもスーパーセンターの全米各州の出店状況をとりあげたが、まさにそれを地図上に年代ごとに映像化したビデオである。
  *ウォールマートCEO、リー・スコット氏の映像
  *全米ウォールマートの出店状況

  次に、オーガニックスーパーマーケット、ホールフーズマーケットの映像である。この映像は、サンフランシスコのフランクリンのホールフーズマーケットの店内および従業員のインタビューのビデオである。ホールフーズマーケットは本ブログでも、以前取り上げたように、全米で急成長しているオーガニック専門のスーパーマーケットである。ウォールマートもホールフーズマーケットに刺激され、オーガニックを強化商品に入れたくらい、全米でオーガニック商品に関しては圧倒的な影響力をもっている。このビデオには店内の様子、売場、従業員、そして、買い物客の購買状況まで、移っており、ホールフーズマーケットを知る上で貴重なビデオといえよう。
  *ホールフーズマーケットの映像

  そして、いま日本でもっとも人気のH-E-Bの映像である。H-E-Bは著作権に強くこだわっている企業であり、ホームーページも一切のコピーができないようになっている。通常だと、ホームーページの文章は右クリックで、コピー、ペーストが簡単にできるが、H-E-Bのホームページはすべてにコピーガードがかかっており、一切のコピーができないようにつくられているのが特徴であり、私もはじめてこのようなホームページを見た。そのためか、さすがのYou Tubeでも映像は少なく、今回ここでリンクした映像は貴重なものといえよう。なかなか面白い映像でラップ調でH-E-Bを2人のミュージシャン?が従業員も交えて、紹介してゆく映像内容である。最後の方に寿司の紹介映像もある。
  *H-E-Bの映像 

  このように、You Tubeは世界中のあらゆるビデオをのみこみつつあり、ホームビデオだけでなく、日本のアニメはもちろん、ニュース番組、スポーツ番組、テレビ番組などの決定的な場面を無料で自由に見ることができ、異常な人気のWEBサイトである。今回、本ブログでも取り上げた全米の食品スーパーマーケットビデオ映像がどこまで見れるのかを検証してみたが、丹念に探してゆくと意外な映像を見つけだすことができ、それなりに参考となる映像もあるということが確認できた。今後、必要に応じて本ブログでも取り上げてゆきたい。

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October 5, 2006 in 日記・コラム・つぶやき | | Comments (0) | TrackBack (1)

October 04, 2006

瀬戸内海商圏をめぐる食品スーパーマーケット強豪3社の現状!

  瀬戸内海商圏をめぐる食品スーパーマーケットのシェア争いが激しさを増してきた。先行するマルナカ(+山陽マルナカ)の地元四国に大黒天物産が新規出店を果たし、四国へ商勢圏を拡大しはじめた。大黒天物産は四国に物流体制も整えつつあり、今後、本格的に四国商圏への出店が促進されてゆくものといえよう。一方、広島のハローズも大黒天物産の地元岡山へ商勢圏を急激に拡大しつつあり、今後、地元広島から岡山でのシェア拡大に拍車がかかりつつある。ハローズも将来的には四国への参入も検討しており、この数年で、四国は地元の食品スーパーマーケットをはじめ、地元マルナカ、岡山の大黒天物産、広島のハローズ、さらには、広島のイズミと各社の激しいシュア争いが繰り広げされる情勢となった。また、山陽マルナカ、大黒物産はすでに関西圏への商勢圏をひろげつつあり、ハローズも含め、将来的には関西圏でのシェア争いも地元食品スーパーマーケットを巻き込み、予想される。

  大黒天物産がこの7/13に行った平成18年5月期決算説明会によれば、現在、四国、関西圏への出店体制を整えつつあり、今後、この両地区に積極的な出店を今期から来期にかけて行ってゆく方針であるという。当面、月2店舗の出店が可能なように、新たに新店立ち上げのタスクフォースもつくり、これまでのバイヤー中心の新店立ち上げ体制を切り替え、専門に新店が立ちあがる仕組みをつくったという。その動きを裏付けるように、ここへきて、大黒天物産の四国への出店が加速している。四国第1号店が、6/28、愛媛県西条市へディオ東予店を出店した。2月以来の出店である。そして、その後、7/12、愛媛県今治市にホームセンターコメリとの共同出店でディオ今治北店、8/17、愛媛県松山市に西松屋との共同出店でラ・ムー松山中央店、そして、9/26には徳島県鳴門市にディオ鳴門南店と立て続けに4店舗の新規出店を果たした。今後さらに新規出店を増やしてゆく予定であるといい、物流体制と新店立ち上げ体制が確立されつつあるといえよう。

  一方、ハローズも地元広島から大黒天物産の地元岡山でのシェアを拡大しており、ここ数年の動きをみると、2004年には広島商圏での売上構成比が75.8%、岡山商圏が24.2%であったが、2005年度、広島商圏66.9%、岡山商圏33.1%、そして、2006年度は広島商圏60.1%、岡山商圏33.9%となり、岡山商圏でのシェアが確実に上がっている。今期、2007年度は広島商圏54.3%、岡山商圏45.7%となる予想であり、さらに将来的には岡山商圏が逆転する予定であるという。実際、ホームページでも、新規出店の物件を積極的に呼びかけており、「出店エリアは、広島県、岡山県、兵庫県、香川県、愛媛県、各県の瀬戸内海沿岸よりで商圏人口は2~3万人を予定」とし、四国への参入も視野に入ってきたといえよう。また、同じく、「NSC(近隣購買型ショッピングセンター)へのテナント出店もいたします。」とNSCへの出店も意欲的であり、現在は、450坪から600坪タイプへ主力業態が移りつつあるが、最近では800坪タイプの食品スーパーマーケットの開発も試みている。

  そして、この動きを迎え撃つ形で香川の地元マルナカは地元愛媛県高松市内に約20店舗、香川讃東地区に13店舗、香川讃中地区に9店舗、香川讃西地区に約20店舗、徳島県に約27店舗、高知県に14店舗、愛媛県に17店舗と地元香川県を中心に四国で約120店舗を展開している。当面、大黒天物産とは愛媛、徳島での競合となるが、今後は四国全域での激しいシェア争いが繰り広げられることになろう。一方、三陽マルナカは大黒天物産の地元岡山市に23店舗、倉敷市に15店舗、その他13店舗の計岡山県に51店舗、広島県に2店舗、そして、最重点地区である兵庫県に6店舗、大阪地区に7店舗と合計70店舗弱を展開している。特に岡山県は地元大黒天物産に加え、ハローズが出店攻勢に出ており、全国でも有数の激戦地区となりつつある。また、兵庫県、大阪地区は地元の有力食品スーパーマーケットがひしめいており、ここでも激しい競争が繰り広げられている。

  このように、瀬戸内海商圏をめぐる激しい食品スーパーマーケットの競合状況が、大黒天物産の四国への新規出店により、本格的にはじまったといえる。今後、ハローズ、マルナカの強豪3社の食品スーパーマーケットが四国で、そして岡山で、将来的には兵庫、大阪地区で地元の有力な食品スーパーマーケットを巻き込み、繰り広げられる情勢が予想され、この瀬戸内海沿岸商圏は日本でも有数の食品スーパーマーケットの激戦地区となりつつある。

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October 4, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

October 03, 2006

アークランドサカモト、2006年2月期、中間決算短信を公表!

  一店舗巨大主義を経営戦略に掲げ、スーパーセンタームサシを全国に展開するアークランドサカモトの2006年2月期の中間決算が公表された。2月期決算の上場食品スーパーマーケットの中では最も早い中間決算短信の公表である。各社の公表は今週から、来週にかけてがピークとなるものと思われるが、アークランドサカモトは9/19に公表でしているので、非常に早い決算短信の発表である。それによると、連結の数字であるが、売上115.8%(494.7億円)、営業利益92.4%(20.2億円:売上対比4.08%)、経常利益94.4%(22.7億円:売上対比4.58%)、当期純利益103.3%(13.4億円:売上対比2.70%)と増収減益であった。売上が好調であった理由は既存9店舗のスーパーセンタームサシ、ホームセンター等が102.8%、客数100.7%、客単価102.0%と昨対を越え、順調に推移したことによるという。営業利益が昨対を割った理由については、新店の「神戸みなと店」のコスト負担が大きかったことによるという。そして、通期の予想であるが、売上は960億円(110.5%)、経常利益は43.0億円(110.8%:売上対比4.47%)、当期純利益22.0億円(116.4%:売上対比2.75%)と増収増益の予想である。

  これを受けて、アークランドサカモトの株価は激しく動いている。2006年7月頃は1,800円前後の株価であったが、8月には約1,600円まで下がり、9月まで、1,600円前後でもみ合っていた。その後、一時、1,500円まで株価は下がるが、9/19の中間決算短信の公表以後、株価は上昇をはじめる。特に、9/21には前日比205円(113.4%)上昇し、1,725円となった。売買高も通常は1万株前後であるが、この日は6.2万株となり、その後も、上下変動を繰り返しながら、株価は上昇基調で推移し、9/29現在1,760円である。投資家は今回の中間決算の結果を評価しているといえよう。この8月の売上速報も全体が118.3%、既存店が104.3%、客数102.1%、客単価102.1%と好調に推移しており、アークランドサカモトのスーパーセンタームサシ、ホームセンターはこれまでのところ順調な推移であるといえよう。

  スーパーセンタームサシ、ホームセンターの基本コンセプトは「一店舗巨大主義」であり、最近ではそれに加え、変化対応型を付け加え、「一店舗巨大主義+変化対応型」としている。他のホームセンター、スーパーセンターと差別化をはかるために、お客さまの圧倒的な支持をされる店舗づくりを目指している。それを実現するため、通常のホームセンターの5倍以上の売場面積で、「その店に行けば無いものはない」という圧倒的な品揃えを追及している。これまでは地元新潟、そして、富山、石川、山形での店舗展開が主であったが、2004年度から関西に出店エリアを広げ、関西地域出店の第1号店として「ホームセンタームサシ姫路店」を2004年10月に新規オープンした。その後も、2005年10月に「ホームセンタームサシ京都八幡店」を新規オープンしている。そして、今年の3月には「ホームセンタームサシ神戸みなと店」を新規オープンした。さらに、2007年度からは仙台へ出店エリアを拡大し、文字通り全国展開に入る体制を着々とすすめている状況である。

  アークランドサカモトの収益構造を中間決算短信で見ると、粗利率は29.4%であり、販売管理費が25.3%、営業利益が差し引き4.1%である。昨年と比べると粗利率が0.1ポイント上昇し、販売管理費が0.9ポイント上昇し、営業利益が1.0ポイントダウンという状況である。この売上の中身であるが小売事業が81.8%、卸売事業が10.4%、外食事業6.2%、その他1.6%となっている。そして、小売事業が66.6%、その他小売業が15.2%である。ちなみに主力のホームセンターの中身であるが、家庭用品22.1%、園芸用品19.4%、DIY関連用品16.9%、カー・レジャー用品8.0%、その他0.2%となる。

  このように、中間決算短信の数字を見る限りでは、関西地区への「一店舗巨大主義+変化対応型」のコンセプトでの新規参入も無難にスタートしたようであり、今期決算はこのまま順調に推移すれば増収総益が期待できそうである。来年度からは東北地方、仙台市、名取市への出店も予定されており、北陸を中心に関西、東北の巨大ホームセンターのネットワークが出来上がりつつある。ホームセンター業界トップのカインズ、経営統合で新たなスタートを切ったDCMジャパン、そして、関西のコーナン、新潟のコメリー、PLANT、それぞれ、独自の全国展開に踏み出しており、アークランドサカモトを含め、ホームセンター業界は全国的な寡占化の時代に突入したといえよう。

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October 3, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

October 02, 2006

家計調査月報、2006年8月度、相場高の青果が大きく伸びる!

  2006年8月度の家計調査月報が総務省、統計局から公表された。家計調査月報は、毎月前月のデータを翌月月末に公表するが、今回は9/29に8月度のデータが公表された。昨年8月度と単純比較すると、全体は99.7%とほぼ昨年並みであるが、青果、特に野菜・海草が107.1%と大きく伸びているのが特徴である。その中でも葉茎菜類のキャベツ、レタスなどの伸びが大きかった。買上頻度はさほど上がっていないので、明らかに平均単価アップ、すなわち、相場高による消費金額のアップといえる。今回の家計調査月報から、少し、データを加工し、客単価3D分析の考え方を入れ、消費金額と購入頻度を全体と購入者のみのデータでも算出してみた。通常の家計調査月報のデータは購入世帯も購入していない世帯も全て含んだ1世帯当りの消費金額であるので、参考に、購入世帯のみでのデータも算出した。家計調査月報には、10,000世帯分率という指標が算出されており、10,000世帯当りどのくらいの世帯が購入したかがわかるようになっているので、このデータを工夫すると購入世帯当りの消費金額、購入頻度を算出することができる。このデータを算出するこによって、全体の消費金額が購入世帯数が増えたのか、購入金額が増えたのかが明確になり、消費金額の中身がよりはっきり見えるようになる。また、今回から2001年8月のデータも同様に参考として算出した。

  さて、まず、大分類の昨年8月度、および、5年前の2001年8月との比較であるが、大きく伸びた分類は生鮮野菜の111.9%である。ただ、2001年8月度と比べると99.0%であるので、5年前の消費金額にもどったともいえる。特に、先にも触れた葉茎菜、キャベツ、レタスなどが118.7%、その他野菜、トマト、きゅうりなどが110.7%と大きく伸びたのが特徴である。これ以外には、根菜106.8%、コーヒーココアの105.5%、貝類の105.0%、茶類の104.3%、大豆加工品、豆腐、納豆が104.3%が105%近い伸びを示した大分類である。逆に大きく消費金額を落とした大分類としては米の88.9%、他の魚介加工品、乾物・海草の91.0%、佃煮、缶詰の91.7%、牛乳の94.8%、油脂の94.4%、他の穀類、小麦粉などの95.0%が95%以下の大分類である。

  次に、小分類で消費金額が昨年の8月と比べ大きく伸びたものを、全世帯(購入世帯のみの消費金額、購入世帯数の伸び)で見てみると、キャベツ145.0%(150.5%、96.3%)、いわし136.0%(110.0%、123.7%)、レタス130.7%(133.7%、97.7%)、オレンジ128.1%(105.1%、121.9%)、もち127.3%(110.7%、115.0%)、にんじん125.0%(128.2%、97.5%)、きゅうり127.2%(125.7%、101.2%)、プリン127.1%(118.1%、107.6%)、キウイフルーツ125.7%(113.6%、110.7%)、他の茶葉125.0%(117.2%、106.6%)である。特に、キャベツ、レタス、にんじん、きゅうり等の購入世帯数が増えていないので、相場高による消費額のアップが鮮明である。逆に、オレンジ、キウイフルーツは、購入世帯を増やして消費額を高めているといえる。

  一方、小分類で消費金額を大きく落としたものを見てみると、そうざい材料セット75.1%(80.9%、92.8%)、発泡酒78.7%(88.8%、88.7%)、粉ミルク78.9%(102.6%、76.9%)、魚介の缶詰81.3%(88.2%、92.2%)、グレープフルーツ81.4%(97.0%、84.0%)、キャべデー81.6%(89.5%、91.2%)、かに84.2%(77.5%、108.7%)、豆類85.0%(97.0%、87.6%)、ココア・ココア飲料85.0%(96.1%、88.5%)、れんこん85.1%(110.8%、76.8%)、ジャム85.7%(86.3%、99.3%)、魚介の佃煮86.2%(89.1%、96.8%)、乳酸菌飲料86.2%(82.4%、104.6%)、食塩87.7%(96.5%、90.9%)、カステラ87.7%(89.5%、97.9%)、風味調味料88.6%(91.0%、97.4%)、米88.9%(92.2%、96.4%)、なし89.8%(102.2%、87.9%)、カツレツ89.8%(91.0%、98.7%)、こんぶ89.9%(90.1%、99.7%)が8月度の昨年対比90%以下の小分類である。特に、粉ミルク、グレープフルーツ、ココア・ココア飲料、なしは購入世帯数が大きく減少しているのが特徴である。

  このように、2006年8月度の家計調査月報を見ると、全体としてはほぼ昨年並みの消費金額であったが、個々にみると、野菜が相場高の影響もあり、大きくの伸びたのが最大の特徴である。また、今回から客単価3D分析の観点を入れた分析数値もつくり、消費金額がアップした商品、ダウンした商品の原因を購入世帯数のみの消費額によるものか、購入世帯数そのものの増減によるものかを見れるようにしたので、参考にしていただければと思う。特に、購入世帯数が減っている場合はたとえ、消費金額が上がっていても要注意である。マーチャンダイジングの要諦は、どんな場合にも、まず、購入客数を増やすことが最優先であるといえよう。

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October 2, 2006 | | Comments (0) | TrackBack (1)

October 01, 2006

サミットの新店、滝野川紅葉橋店のオープンを見る!

  9/30、サミットの84店舗目となる滝野川紅葉橋店がオープンした。たまたま、自宅のすぐ近くであったので、自転車で夕方買い物がてら立ち寄ってみた。この店舗は、サミット滝野川店のスクラップ&ビルドの店舗であり、前の店もよく自転車で買い物にいったが、そこから約200m先に地上3階、地下2階建てでの新規出店である。売場面積は296坪から488坪と大幅に増え、品揃えも格段によくなっていた。特に、鮮魚に力を入れており、青果の平台の続きの最終平台はサミット自慢の「お魚キッチンコーナー」のラウンド展開となっており、ここから、正面壁面がすべて鮮魚売場で一直線に売場展開されているのが特徴といえよう。オープン初日であったので、夕方でも店内は満杯の状況であった。

  店舗は屋上つきの地上3階、地下2階の5層のビルであり、地下2階がバックヤード、地下1階が生鮮・グロサリー、1階が惣菜、パン、飲料、冷凍食品、レジ、2階、3階、屋上が駐車場となっている。駐車台数は全部で50台、自転車駐輪場は100台である。1階の半分は売場であるが、もう半分は搬入口となっており、ここで配送車が道路からそのまま入り、中で180度自動回転し、荷物を降ろし、地下2階に搬入するという、都会の店舗ならではの工夫の跡がみられるつくりである。そのため、1階は売場面積が半分に圧縮されたが、地下1階は全面的に売場が活用でき、ここに主力の生鮮3品、グロサリーの大半を集中させた変形の売場活用となっている。

  店舗に入ると、はじめに地下にエスカレーターで誘導され、生鮮、グロサリーを買って、1階までエスカレータで上がり、惣菜、その他を買って、レジで精算するという流れである。もちろん、惣菜だけ欲しい方は地下へおりず、1階だけで買うこともできる。1階にはパン、飲料も豊富に品揃えされているので、コンビニゾーンともいえる売場コンセプトである。年商は27.2億円の目標というので、客単価2,000円弱で計算すると1日当り約4,000人弱となる。

  この滝野川商圏はサミットによれば、首都圏の中でも、単身世帯比率が高く、年齢も50歳以上が多い地区であり、周りには団地も多く、人口密集地であるという。京浜東北線の王子駅から0.7km、埼京線の十条駅から1.1kmの距離であり、1次商圏6,703世帯、2次商圏25,692世帯と商圏にめぐまれた立地であるという。しかも、近距離には強い競合店が存在しないので、目標年商は充分にクリアーできる商圏環境にあるといえよう。

  今日のサミットのオープンちらしは、土曜日とあって、日曜日と2日連続となったちらしである。目玉は当日収穫の八ヶ岳高原から産地直送の朝採りレタス2L1個、78円であり、3時頃より販売予定という注意書きである。これに加え、きゅうり1本19円が野菜の目玉である。果物ではなしの豊水が4L1個98円、2L4個入り1パック298円である。実際買って食べてみたが、ちょうど食べごろで、おいしかった。売場にはこれ以外にサミット自慢のトマト達コーナーが壁面に6尺縦割りでのコーナーができあがっていた。前の店舗では売場が充分にとれずなかったコーナーであり、ミニトマトも含め、10数SKUの品揃えのトマトが6尺縦割りコーナー化になると迫力がある。

  さらにちらしを見ると、青果の次に、今回最も強化された鮮魚があり、目玉はメキシコ産生まぐろ(養殖)100g780円、解凍きはだまぐろ1サク298円である。さらに、お刺身5点盛780円、生さんま1尾68円である。特に、今回の新店では26店舗目となる「おさかなキッチンコーナー」ができ、常時35種類以上の品揃えを行い、毎週日曜日にはマグロの解体ショーも行われるという。今回のちらしでも、しっかりと訴求がなされている。

  そして、売場では鮮魚の次の第3コーナー一杯に配置された精肉のちらし訴求であり、黒毛和牛のサーロインステーキ用半額、国内産豚バラブロック100g98円、国内産若どりもも肉100g68円が掲載されている。さらに、グロサリーはマルコメ料亭の味1kg198円、AGFマキシム100g278円、たかの切り餅シングルパック800g398円、おかめ極小粒ミニ3納豆50g×3、48円、雪印北海道バター200g168円、王子ネピアティッシュ150組×5、148円、クレハ化学クレラップレギュラー30cm×20m、88円が今日、明日、土日の目玉である。

  サミットはここへきて出店が積極的である。ただ、首都圏での展開はなかなかサミットの商品が充分に展開できる500坪以上のスペースを確保するのは難しく、今回のように売場は5層のビルの地下1階と1階を使い、500坪を確保し、バックヤードは地下2階、駐車場は2階、3階という横ではなく垂直にスペースを活用せざるをえない店舗の展開が特に東京ではとならざるをえない。首都圏での食品スーパーマーケットはオオゼキのように生鮮に絞り込み、200坪1フロアで展開するか、サミットのように食品スーパーマーケットのフルラインにこだわり、500坪2フロアで展開するか選択が難しいものがある。その意味で今回のサミットの新店滝野川紅葉橋店は都心型2フロアー500坪タイプの食品スーパーマーケットの店舗として、物流、バックヤードも含め、様々な工夫がこらされており、興味深い新店である。

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October 1, 2006 in 経済・政治・国際 | | Comments (2) | TrackBack (0)