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January 11, 2007

神戸物産、上場後初の決算、粗利減が響き、増収減益!

  神戸物産が上場後初の2006年10月度の決算を12/15に公表した。売上高は900.7億円(117.8%)、営業利益17.9億円(94.3%:売上対比2.0%)、経常利益18.3億円(94.6%:売上対比2.0%)、当期純利益11.3億円(94.5%:売上対比1.3%)と売上は積極的な新店が寄与し、大幅に増加したが、利益が落ち込み、減益の厳しい決算となった。これを受けて、神戸物産ではこの結果を真摯に受け止めた結果、この1月から10月までの10ケ月間、会長、社長の役員報酬の減額を決定したと、同日12/5に発表している。

  減益の理由については、中国製品のコストアップによる売上総利益率の低下が大きかったことに加え、中国からの輸入仕入れがドル決済のため、円安の影響を受けるという、2重のコストアップとなったことによるという。実際、昨年同時期と売上総利益を比較してみると、4.9%から4.1%へと0.8ポイント(83.6%)下がっており、経費比率は2.4%から2.1%へと0.3ポイント削減したが、売上の117.8%の伸びでは吸収できず、減益となったといえる。今期、神戸物産は年間100店舗の新規出店の計画であったが、実績は72店舗と未達になったことも大きかったといえよう。

  神戸物産は現在、海外の生産拠点は中国1ケ所のみであり、大連市、安丘市の工場で漬物、佃煮等の生産を行い、そこから船で神戸港と横浜港に運び、関西と関東の神戸物産各店へ卸している。したがって、このまま中国製品のコストアップ状況が続けば、今期も売上総利益の改善は望めないため、昨年11月、新たな生産拠点をエジブトに約20億円を投資して構築しはじめており、これが動きだせば、中国一極集中が緩和され、リスクが軽減される。ただ、エジプトだけでは充分とはいえず、今後の生産拠点の分散が大きな課題であろう。そして、そのためにも国内店舗の拡大は急務であり、今期未達分の新規出店をどこまで回復できるかが、今期の課題である。また、為替リスクについては、円安傾向が定着しつつあり、今期の相場がどのように動くが読みづらいところである。

   このように、これまで、神戸物産の最大の強みであった中国からの開発商品の輸入が、製品のコストアップと円安という2重の原価アップとなり、逆に弱みとなってしまったことが、今期減益の大きな要因であったといえる。

   これを受ける形で株価も厳しい状況が続いており、昨年6月の上場当初は5,000円前後で推移していたが、7月、8月、9月と下がり続け、10月の決算月に入り、特に10/12には一時2,020円の上場来最安値をつけた。その後、株価は2,400円前後までもどしたが、一進一退を繰り返し、12/15の決算発表時以降また2,300円台まで下げた。今年に入ってからは若干、株価が回復し、現在は2,400円強で推移している。

  神戸物産の店舗は極端にFCの比率が高く、現在、FCの売上が870.2億円(431店舗)、直営の売上が28.9億円(2店舗)であるため、96.7%がFCの売上であり、今期、100店舗の計画が72店舗となった背景も、FCの開拓が予想以上に厳しかった結果といえる。決算短信の中の事業リスクの中でも、フランチャイズ戦略に関するリスクについて、神戸物産自ら「FC戦略が停滞する背景としては、既存店売上の伸び悩みによる出店意欲の後退が考えられます。」とし、今後、出店意欲を高めてゆくために、商品力を高め、新規商品の導入をいち早く行い、本部の指導力を強化するかが課題であるとしている。また、出店候補予定地が今後充分に確保できる否かに加え、複数の店舗を出店しているFC企業の経営戦略が引き続き業務スーパーの出店を継続するかについても、既存店の動向が鍵を握っているという。

  このように今期の神戸物産の決算は厳しい結果となったが、今後、生産拠点の分散、為替リスクのヘッジ、FC戦略の見直しが、今後の安定成長を継続するためには急務といえる。2007年10月期がすでにはじまり、新年度会計も3ケ月目に入り、この3月には第1四半期決算の結果が公表されると思うが、どのように経営改善が進んでいるかが注目である。

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January 11, 2007 in 経済・政治・国際食品スーパーマーケット売上速報 |

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