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April 30, 2007

PLANT、2007年9月期、中間決算、営業損失続く!

   PLANTが4/23、2007年9月期の中間決算を公表した。それによると売上407.68億円(112.1%)、営業損失-0.69億円、経常利益0.57億円、当期純利益0.66億円と売上は新店により、112.1%と増収となったが、営業面では損失が前期に引き続き発生し、厳しい決算となった。前期の営業損失は-1.76億円であるので、損益幅は縮まっているが、依然として厳しい経営が続いているといえよう。利益が厳しい状況であるので、連動して、ROAも厳しい数字となり、0.20%(昨年はマイナス)、ROEは0.93%という1%を切る結果となった。また、ROA=自己資本比率×ROEであり、自己比率を見ると21.6%であり、ROAの低さは、利益面の問題もあるが、自己資本比率にも大きな課題があるといえよう。自己資本比率に関しては、時価ベースでは7.7%とさらに数字が低くなり、自己資本比率の改善がまったなしの状況といえよう。

   PLANTの自己資本比率21.6%の中身を負債面と資産面で見てみると、まず、負債面であるが、短期借入金が71.73億円(昨対125.6%)、長期借入金91.92億円(昨対93.6%)、合計162.93億円(昨対105.4%)となり、総資産の49.7%と約50%を占め、経営を大きく圧迫している状況である。また、資産面では建物107.01億円(昨対103.6%)、土地41.91億円(昨対100.0%)、敷金保証金17.83億円(昨対114.8%)、合計166.75億円であり、総資産の50.9%と半分を占めている。また、営業にかかわる資産として棚卸資産は75.57億円(昨対95.8%)であり、総資産の23.0%であり、双方を足すと72.7%となり、負債同様、資産面でも、出店にかかわる資産、営業にかかわる資産が経営を大きく圧迫している状況といえる。

   したがって、自己資本比率をあげるためには、負債の削減と資産の圧縮が急務であるが、現金および預金が22.19億円の現状を考えると、かなり厳しい状況であり、どこかで思い切った資産の圧縮、負債の削減が必要となろう。

   一方、この中間期の営業状況を見てみると、商品売買から得られる売上総利益は昨年は17.7%であったが、18.4%へと0.7ポイント改善しているが、販売費及び一般管理費が昨年の18.2%から18.6%へと0.4ポイント上昇しており、差引き、昨年よりも損益幅は縮まってはいるが、-0.2%の営業損失となった。経常利益では営業外収益があり、0.1%とわずかに黒字に転じたが、厳しい状況である。そして、最終の当期純利益に関しては0.66億円と0.2%の黒字となったが、その金額はわずかであり、やはり、厳しい経営状況といえよう。

   現在のPLANTはPLANT-1(約1,000坪)のホームセンター鯖江店を含め14店舗である。PLANT-2(約2,000坪)が上中店、坂井店の2店舗、PLANT-3(約3,000坪)が清水店、滑川店、川北店、津幡店の4店舗、PLANT-4(約4,000坪)が聖籠店の1店舗、PLANT-5(約5,000坪)が見附店、境港店、刈場店、横越店、大玉店の5店舗、そして、PLANT-6(約6,000坪)が瑞穂店の1店舗である。また、これらの店舗の出店時期を見ると、平成12年まではPLANT-3(約3,000坪)の店舗のみであったが、3年後の平成15年(2003年)から、北陸から広域へのPLANT-4、PLANT-5の出店がはじまった。奇しくも、経常利益率も翌年の平成16年(2004年)からそれまで売上対比3%から4%であったものが、激減し、1%を切り、現在まで厳しい経常利益率が続いている。また、自己資本比率もこの頃から借入金額が増加しはじめ、平成16年(2004年)にはとうとう30%を割ってしまい、その後も下がりつづけており、最新の数字はこの中間決算の21.6%と、厳しい経営状況といえよう。

   こう見ると、PLANTは平成15年(2003年)が経営の転機といえ、店舗面積をいっきに拡大し、北陸から新潟、鳥取、岐阜、福島へと広域への出店を行い、出店戦略を2重(面積とエリア)に拡大したことが経営の悪化につながったといえよう。

   今年からまちづくり3法が施行されることになり、今後はPLANT-2(約2,000坪)が出店戦略の主力となる可能性が高いが、現在の財務状況を見ると総資産の約50%となった長短借入金の状況では新規出店余力が厳しい状況といえる。また、仮に出店が可能であったとしても、これまでの経営戦略を180度、転換することであり、PLANTの経営そのものの抜本的な見直しが必要といえよう。したがって、当面の最大の経営課題は、既存店、特にPLAN-5(約5,000坪)以上の店舗の活性化であり、ここでの収益改善が最優先課題といえよう。この3月度の既存店は96.1%と、依然として厳しい状況が続いているが、今後、PLANTの既存店の数字改善がどのように推移してゆくかが注目であろう。

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April 30, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 29, 2007

日経MJ、新製品週間ランキング、4/27、客単価500円以上7品!

   日経MJ、新製品週間ランキングが4/27、公表された。日経MJのランキングは客単価(来店客千人当たり金額(円))で評価づけされているので、商品を評価する際には、基準が必要である。本ブログでは、原則、A評価を客単価500円(一人当たり0.5円)、B評価を300円、C評価を200円としている。ただ、客単価のみで評価すると、客単価=PI値×平均単価であるので、PI値、平均単価が考慮されず、本当に食品スーパーマーケットに導入すべきかいなかの判断が難しいことがある。日経MJでも、家庭用品がその傾向を示しており、客単価は500円どころか、1,000円を越えるものもあり、客単価で見ればトップクラスである。ただ、平均単価が異常に高く、PI値が見えないくらい低い新製品が多く、これらを売場に導入した場合は過剰在庫となり、売場効率を下げ、結果、売れ筋のスペースが充分にとれず、全体としては客単価を下げてしまうということにもなりかねない。客単価が高い場合でも、ある程度のPI値=在庫回転率がないと食品スーパーマーケットに導入するのは難しいといえよう。

   実際、家庭用品に関して、食品スーパーマーケットに導入を検討する場合は、評価軸を客単価一辺倒ではなく、PI値、平均単価にも注目し、ある一定以上のPI値の高いものとか、プライスラインごとのランキングとか工夫が必要である。本来、食品スーパーマーケットに導入すべき新製品は平均単価の高い化粧品よりも、100円ショップと競合する消耗雑貨、紙製品、文具に加え、住居・洗濯洗剤、食品スーパーマーケットでも支持の高いペットフードとかの新製品情報が欲しいところだ。今回も日経MJの家庭用品では化粧品のオンパレードであり、食品スーパーマーケットにとってはあまり欲しい情報とはいえない。ちなみにNo.1は資生堂のHAKUメラノフォーカス2(医薬部外品)45gであるが、客単価は今週の全新製品の中で最も高く1,122円であるが、平均単価が8,138円であり、逆算するとPI値は1,122÷1,000人÷8,138円=0.013%であり、1日2,000人の平均的な食品スーパーマーケットで2,000人×0.013%=0.26個、5日に1個売れる商品であり、客数が5,000人以上はないと厳しい新製品である。今週の日経MJの家庭用品はすべて化粧品であり、しかも平均単価は10,000円を越えるものもあり、通常の食品スーパーマーケットでの導入は厳しいといえよう。

   今週注目の部門はその他食品である。客単価200円以上で初登場の新製品が5品あがっており、新製品のオンパレードといってよい状況である。No.1に日清食品、どん兵衛だし焼うどんかつお醤油仕立て126g、客単価632円、No.3にもどん兵衛だし焼きうどん旨みソース仕立て135g、客単価531円が入った。さらに、日清食品は、No.10にもチキンラーメンMini&ひょこちゃんミニどんぶりセット60g、客単価229円が入った。そして、No.8にはエースコック、おいしさ列島スーパーカップ1.5倍、九州編めんたいことんこつラーメン114g、客単価260円、同じく、No.11にエースコック、おいしさ列島スーパーカップ1.5倍北海道編、アスパラベーコンバター味しょうゆラーメン110g、客単価218円である。また、これ以外に、客単価500円を越える新製品としては、No.2に伊藤ハム、朝のフレッシュロースハム40g×4、客単価623円が入った。

   今週の新製品ランキングで、上記以外に客単価500円を越えるものとしては、飲料部門のNo.1、日本ミルクコミュニティ、メグミルク毎日骨太3つのチカラ1L、客単価603円、サントリー、黒烏龍茶OTPP(特定保健用食品)1L、客単価566円である。また、その他食品でもNo.4の日本ハム、上級森の薫り、あらびきウィンナー100g×2、客単価509円、家庭用品でもNo.2のマックファクター、SK-Ⅱホワイトニングソースダームデフィニション50ml、客単価755円が客単価500円を越えた。

   このように日経MJの今週の新製品週間ランキングでは、客単価Aクラスの500円を越えた新製品は8品であった。また、今週新登場で客単価200円以上のものはすべてその他食品であり、今週はその他食品、特にカップ麺の動きに注目である。

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April 29, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 28, 2007

イオンの2007年2月期決算をROAの視点から見る!

   本ブログでは、イオンの子会社マックスバリュの決算情報については、マックスバリュ東海、西日本、東北について取上げたが、今回はその本体であるイオンについて取上げてみたい。特に、今回は、イオンのROA(Return On Assets:総資産利益率)の観点から4/4に公表された2007年2月期の最新の決算をとりあげてみる。イオンは小売業の中では、SC、GMS、NSC、食品スーパーマーケット、コンビニ、外食、専門店等あらゆる業態を擁した総合小売業であり、その中でもSC、GMSが主体である。したがって、経営という観点から見ると、資産は大きいが、収益も大きいという特徴があり、資産をどのくらい有効に活用しているかが経営のポイントであるといえる。そこで、本ブログではイオンの資産の効率をROAという視点から見てみたい。

   まず、2007年2月期の決算数字であるが、売上は4兆8,247.75億円(108.9%)、営業利益1,897.28億円(114.2%:売上対比4.4%)、経常利益1,883.03億円(107.0%:売上対比4.3%)、当期純利益576.56億円(199.3%:売上対比1.3%)と増収増益の好決算であり、しかも、7期連続の過去最高であった。当期純利益が営業利益、経常利益と比べ低目になっているのは、前期から減損会計を適用したためである。前期は固定資産減損損失を833.35億円、今期は328.04億円の減損損失があり、これが当期純利益を圧迫した数字となっている。逆にいえば、それだけ、固定資産の経営への影響が大きいということであり、固定資産の活用がイオンでは重要な経営戦略のひとつといえる。

   さて、問題のROAであるが、ROA=自己資本比率×ROEであり、この式からもわかるとおり、ROAはROEと密接な関係にあり、自己資本比率との関係で決まる指標であることがわかる。株主重視という観点を優先すれば、ROEが経営の重要な柱となるが、経営全体を考えるのであれば、ROEを引き上げても、自己資本比率が下がってしまえば、ROAが下がってしまい、経営全体の効率は下がってしまう。ROEに重点を置くことは重要な経営政策ではあるが、あくまで、ROAの上昇を前提としての、ROEという観点がポイントである。ちなみに、イオンの目標とする経営指標は、最優先課題がグローバル10、すなわち、世界の小売業のトップの水準を目指すことであるため、営業収益(売上)と営業利益であるが、これに加え、ROE(自己資本当期純利益率)を掲げているのが現状である。

   イオンの2007年度のROAであるが1.88%であり、昨年が1.01%であるので、大きく改善しているが、1.88%はけっして高いとはいえない。その中身であるが、ROA(1.88%)=自己資本比率(25.8%)×ROE(7.3%)であり、目標としているROEは高水準であるが、自己資本比率が低いためにROAが低目になってしまう構造である。ちなみに、セブン&アイホールディングスの2007年2月期のROAであるが、ROA(3.80%)=自己資本比率(50.1%)×ROE(7.6%)であり、ROEはイオンとほぼ同じであるが、自己資本比率が50%を超えるために、ROAが約2倍となる。したがって、イオンの当面の経営課題は自己資本比率の改善が重要なテーマであり、ROEをさらに引きあげる、すなわち、当期純利益のアップではないことがわかる。

   では、自己資本率がなぜ25.8%となるかであるが、自己資本比率を決定づける項目はひとつには資産であり、もうひとつは負債である。まず、イオンの資産の中で構成比が大きいものを見てみると、建物及び構築物7,198.92億円(20.3%:昨対117.4%)、営業貸付金5,071.15億円(14.3%:昨対115.4%)、現金及び預金3,983.75億円(11.27%:昨対136.2%)、差入保証金3,417.85億円(9.6%:昨対113.0%)、受取手形及び売掛金3,229.89億円(9.1%:昨対126.7%)、たな卸資産3,221.82(9.1%:昨対112.4%)、そして、土地2,820.69億円(7.9%:昨対122.3%)である。また、負債では長短借入金及び社債等が1兆415.87億円(29.4%:昨対121.4%)、と1兆円を越えた。そして、支払手形及び買掛金5,174.69億円(14.6%:昨対103.8%)である。

   したがって、自己資本比率の改善のためには、負債の長短借入金及び社債等の1兆415.87億円の削減が急務であり、資産では、出店にかかわる項目である建物及び構築物7,198.92億円、土地2,820.69億円、差入保証金3,417.85億円の合計1兆3,437.46億円、そして、営業にかかわる営業貸付金5,071.15億円、受取手形及び売掛金3,229.89億円、たな卸資産3,221.82の合計1兆1,522.86億円をどこまで圧縮できるかが課題といえる。いずれも1兆円単位の経営課題であるが、借入、出店、営業の大きく3つに分類できるので、それぞれ、1兆円をどこまで圧縮できるかが自己資本比率向上のポイントであるといえよう。

   このように、現在のイオンはROAという観点から見ると、収益性は改善されつつあり、ROEは上昇傾向にあるが、自己資本比率が、借入金の増加、出店費用の増加、営業関連資産の増加により、圧迫されており、ROAの改善が思うように進まない状況といえる。再度、各業態ごとにROAの観点から自己資本比率の改善=資産の圧縮=負債の削減に貢献できる経営改善項目を明確にし、出店戦略、営業戦略を再構築することが、中長期的な経営課題といえよう。

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April 28, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 27, 2007

サンエー、2007年2月度決算、増収増益、営業利益率6.9%!

   沖縄のサンエーが4/6、2007年2月度の決算を公表した、サンエーはオオゼキと並び、食品スーパーマーケット業界では高収益企業であり、今期も営業利益率6.9%という高水準の利益を確保し、12期連続の増収増益となった。オオゼキは今期7.4%の営業利益率であったので、若干及ばなかったが、6.9%の営業利益率は食品スーパーマーケット業界屈指の数字である。ただ、サンエーは経営目標に営業利益率よりも経常利益率7%をかかげているが、今期の経常利益率は6.9%と営業利益率と同率であり、ほんのわずか目標には届かなかったものの、高い収益率である。食品スーパーマーケット上場企業の中で営業利益率が7%近い企業はこの2社のみであり、上場食品スーパーマーケット平均は約2.5%であるので、いかに高収益であるかがわかる。

   サンエーの今期の売上は1,215.95億円(102.1%)、営業利益は80.92億円(101.1%:売上対比6.9%)、経常利益81.75億円(102.3%:売上対比6.9%)、当期純利益44.51億円(108.5%:売上対比3.8%)であり、増収増益であった。売上が伸びた理由は、昨年7月に飲食のはません店、昨年10月にしおざきシティとジョイフルしおざき店を新規出店したことに加え、昨年7月にV21まえはら食品館を改装したことが大きいといえる。また、サンエーはドラックストアのマツモトキヨシと業務提携を結び、昨年10月に1号店をしおざきシティに、11月に2号店をV21まきみなと食品館に出店しており、今後、さらに店舗が増えてゆくことになる。

   サンエーの2007年2月末の店舗は各種業態を合わせて76店舗であり、その内訳はGMSタイプが20店舗、食品スーパーマーケット35店舗、衣料・住関連店舗3店舗、外食15店舗、ビジネスホテル2店舗、ペンション1店舗である。決算数値はこれらすべての業態の数字が加味されてのものであり、粗利構造が高いGMS、衣料品、外食等もあり、一般の食品スーパーマーケットよりも高くなる傾向があるといえよう。ちなみに、食料品の構成比であるが、55.8%であり、住居関連用品27.2%、衣料品12.45%、外食4.2%、ホテル0.16%であり、食料品と住居関連用品を合計すると83%となり、全体として住居関連の強い食品スーパーマーケットというイメージであるといえよう。

   一方、粗利の方であるが、商品販売から得られる粗利である売上総利益は30.1%であり、これにGMS業態が多いことから入るテナント賃貸収入等(2.9%)を加えた、営業総利益は33.0%であり、昨年33.2%と比べると0.2ポイントダウンした。これに対し、販売費および一般管理費であるが、昨年の26.3%に対し、26.1%と0.2ポイント改善し、結果営業利益が昨年同様6.9%となり、売上が伸びた分、営業利益も増益となった。同様に、経常利益についても昨年同様6.9%であった。当期純利益については今期は固定資産減損損失が昨年の5.88億円から1.06億円へと大きく減っており、結果、昨年の3.5%から3.8%へと改善したため、当期純利益は108.5%と大きく改善した。

   これにより、ROE、ROAであるが、ROE(株主資本利益率)は当期純利益は108.5%と改善したが、純資産の別途積み立ての利益剰余金等を増やしたため、純資産も上昇し、結果、ROEは昨年の11.5%から10.7%へと若干下がった。また、ROAもROA=自己資本比率×ROEであるので、自己資本比率が61.4%から65.2%へと上がったが、ROEが下がった分をカバーできず、わずかではあるが、昨年の7.06%から6.97%と下がる結果となった。

   サンエーは通常の食品スーパーマーケットと比べ、GMSタイプの店舗が多く、そのため、土地、建物等の資産が大きくなる構造であり、そのため自己資本比率が若干低目となり、ROAが低くなる傾向がある。ただ、それを現在、高収益体質でカバーしているが、今期は前期と比べほんのわずかではあるが、ROE、ROAが下がったといえる。ただし、今期は、増収により、借入金が昨年の長短合計71.86億円(売上対比6.2%)から、52.7億円(売上対比4.3%)と約20億円減っており、負債は削減され、自己資本比率を高めている。ただし、資産の建物が151.19億円から161.04億円と約10億円、土地が187.41億円から189.63億円と約2億円、現金および預金が95.36億円から102.46億円と約7億円、商品(在庫)が71.65億円から74.44億円と約3億円増えており、これらが総資産を増やす結果となり、ROAを若干ではあるが下げた結果となった。

   このように、今期のサンエーの決算は増収増益となり、食品スーパーマーケット業界でも屈指の営業利益率6.9%であった。ただ、若干ではあるがROE、ROAが昨年と比べ下がっており、利益改善よりも資産の圧縮と一層の自己資本比率の改善が今後の経営課題といえよう。そして、そのためには出店戦略も資産のかからない、GMSタイプの出店よりも、NSC、食品スーパーマーケットの新規出店戦略が今後のポイントであろう。サンエーの今後の出店戦略に注目したい。

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April 27, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 26, 2007

イズミヤ、2007年2月期、個別決算、増収減益、既存店97.9%!

   イズミヤが4/4、2007年2月期の決算を公表した。本業の業績を示す、個別決算では増収減益となり、戦略業態であるスーパーセンターの真価が問われる決算であったが、売上面での貢献はあったものの、利益面では厳しい決算結果となった。イズミヤは平成18年(2006年)からの新3ケ年計画、ダッシュ120計画をスタートさせており、連結営業利益高120億円(売上対比2.85%)、ROE5.0%を目標とし、その戦略業態にスーパーセンターを位置づけている。今期の数字は連結で見ると営業利益高77.11億円(売上対比2.03%)、ROE2.1%であるので、60%から70%の計画比ということであり、今後、戦略業態のスーパーセンターがどのように貢献するか大きなポイントとなる。

   その戦略業態スーパーセンターの貢献度が問われた今期の個別決算では、売上3,392.32億円(102.7%)、営業利益44.56億円(93.6%:売上対比1.31%)、経常利益40.12億円(94.5%:売上対比1.18%)、当期純利益7.93億円(756.2%:売上対比0.23%)と増収減益という結果となり、スーパーセンターの貢献度がいまひとつ明確に現れていないといえよう。今期スーパーセンターは、既存店の大阪府の八尾店、滋賀県の堅田店、京都府の八幡店に加え、2006年3月に兵庫県神戸市に神戸ポートアイランド店、4月に同じく兵庫県神戸市に神戸玉津店の2店舗を出店し、合計5店舗となった。いずれもほぼ1年を経過しており、個別決算にはまるまる反映されているが、既存店の客単価は100.3%とわずかに昨対を上回ったが、客数が97.7%と伸び悩んでおり、結果、売上は97.9%と厳しい状況が続いているといえよう。

   個別決算の数字をさらに詳しく見てみると、商品の収益を表す売上総利益は昨年の24.9%から24.8%へと0.1ポイントダウンしたが、不動産収入等の営業収入が昨年の3.0%から3.1%へと0.1ポイント改善し、結果、四捨五入すると、営業総利益は27.9%から28.0%へと0.1ポイント改善した。しかし、販売費および一般管理費が昨年の26.4%から26.6%へと0.2ポイントアップしたため、差引き営業利益は1.5%から1.4%へと0.1ポイントダウンし、売上の伸び102.7%ではカバーできず、減益となった。これは、既存店の売上が97.9%となり、固定費が重くのしかかった結果といえよう。同様に経常利益も昨年の1.3%から1.2%へと0.1ポイントダウンし、減益となった。ただ、当期純利益に関しては、昨年は減損会計、固定資産売却損、賃貸借契約途中解約損が大きかったが、今期は、減損会計は少し発生したが、それ以外はほとんど損失はなく、大幅な増益となり、昨年の0.0%から0.2%へと改善した。

   また、ROE、ROAであるが、ROEは昨年の0.1%と比べ、0.8%へと大きく改善はしているが、連結のROE2.1%と比べても、また目標の5.0%と比べても、大きく乖離しており、収益の改善はもちろん、資産の圧縮も大きな課題であるといえよう。ROA=自己資本比率×ROEであるので、自己資本比率を見ると、43.5%と昨年の44.6%からダウンしており、結果ROAは昨年の0.04%から0.34%へと大きく改善はしているが、その数値は1%以下であり、極めて低い数字である。今後、自己資本比率を引き上げるためにも、総資産の圧縮が急務であるといえる。

   その総資産の状況を見ると、出店にかかわる主な項目は土地の831.35億円(総資産対比35.8%)、建物・構築物575.45億円(総資産比率24.8%)、敷金および保証金268.82億円(総資産対比11.6%)であり、この3項目で総資産全体の72.2%となり、大半を占め、いかに出店関連の資産が大きく経営効率に響いているかがわかる。また、営業にかかわる主な項目は商品(在庫)が210.28億円(9.07%)であり、いかに出店費用を抑えた新店を開発していゆくかが大きな課題であるといえよう。一方、これに対応する負債と資本であるが、自己資本比率は43.5%であり、負債の比率が56.5%と食品スーパーマーケット業界平均と比べ大きく、資産の圧縮と同時に負債の圧縮も大きな課題といえよう。負債項目では、短期借入金が230.65億円、長期借入金が499.31億円と合計借入金が729.96億円(総資産対比31.5%、売上対比21.5%)であり、これを負債比率で見ると55.75%となり、経営を大きく圧迫しているといえよう。

   このような厳しい経営状況を打破するためにスーパーセンターが戦略業態としてダッシュ120計画の中核にすえられたわけであるが、今後、スーパーセンターが経営においてどの項目に貢献してくるかを慎重に見極める必要があろう。

   本来のスーパーセンターの狙いは食品スーパーマーケットよりも、資産はかかるが収益性は高く、GMSよりも収益性は低いが、資産は軽いという、食品スーパーマーケットとGMSの中間的な方向の業態である。スーパーセンターは食品スーパーマーケットからスーパーセンターへ切り替えるのではなく、GMSからスーパーセンターへシフトする方向に経営をすすめ、資産を圧縮し、収益性を高め、経営効率を引き上げることが目的であると思われる。したがって、今後の経営課題は、スーパーセンターの新店開発に加え、GMS閉鎖による資産の圧縮、GMSからの業態転換による資産の圧縮と収益性の向上も大きな課題であり、スーパーセンターが軌道に乗り次第、この問題への抜本的な対応が今後、大きな経営戦略のテーマとなろう。イズミヤの今後のGMS戦略に注目したい。

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April 26, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (4)

April 25, 2007

ヨークベニマル、2007年2月期、増収減益の厳しい決算!

   ヨークベニマルが4/12、2007年2月期の決算を公表した。ヨークベニマルは昨年9/1に、セブン&アイホールディングスの子会社となり、既に株式は上場していないが、決算は、セブン&アイホールディングスの連結決算の中で本体と一緒に決算期ごとに公表されている。今期の売上は3,139.35億円(105.5%)と初の3,000億円台を越えた。一方、利益の方は、営業利益が103.06億円(90.3%:売上対比3.28%)、経常利益112.61億円(94.5%:売上対比3.58%)、当期純利益44.41億円(66.1%:売上対比1.41%)と減益の厳しい決算であった。

   売上が伸びた要因は前期比12店舗の新店の出店が大きい。12店舗の新店は決算期の店舗数が128店舗であるので、約10%にあたり、本来であればもう少し売上が伸びても良いと思うが、既存店が厳しかったものといえよう。ヨークベニマルは無借金経営という超健全な財務体質であり、キャッシュフローの範囲内で年間10店舗以上の新規出店を行っている。このように、売上は新規出店が寄与し、堅調な伸び率を示したが、一方の利益に関しては、今期は厳しい数字となった。

   商品販売からの利益を表す売上総利益は昨年の23.8%から24.0%へと0.2ポイント改善し、受取手数料、不動産賃貸収入等の営業利益も昨年の2.8%から3.0%へと0.2ポイント改善し、結果、営業総利益は、昨年の26.6%から27.0%へと大きく改善した。ここまでは順調な数字であったが、販売費および一般管理費が昨年の22.6%から23.6%へと1.0ポイントと大きく上昇したため、差引き営業利益が昨年の3.9%から3.4%へと大きく下がってしまい、これが105.5%の売上アップで相殺できず、営業利益が減益となったといえる。特に販売費および一般管理費の中で大きくかかった経費項目は配送費が127.8%、減価償却費が120.3%、地代家賃が116.3%、水道光熱費111.6%、従業員給料賞与109.2%と軒並み売上の105.5%を越えており、人件費よりも、出店に掛かる費用、物流費用等が大きかったといえよう。

   また、経常利益については受取配当金が寄与し、昨年の4.1%から3.7%と減益にはなったものの、営業利益3.4%を0.3ポイント改善している。そして、当期純利益であるが、減損損失の8.0億円、過年度給与の2.9億円の合計10.9億円が昨年よりも上乗せされ、さらに法人税等調整額18.8億円がかかり、昨年の2.3%から1.5%へと大きくダウンしたといえる。利益面はこのように営業利益、経常利益、当期純利益ともに減益となり、特に当期純利益は厳しい決算となった。

   これを受けて、セブン&アイホールディングスが経営目標としているROE(株主資本利益率)は6.5%から4.2%へと大きくダウンし、厳しい数字であった。また、ROA=自己資本比率×ROEであるので、ROAの方を見てみると、ヨークベニマルの自己資本比率は81.4%と食品スーパーマーケット業界の中でもトップクラスである。ただ、昨年は82.1%であるので若干下がった。したがって、ROAも昨年の5.33%から3.41%へと大きく下がっており、株主に対しても、また企業全体の資本効率も悪化しており、今期のヨークベニマルは厳しい経営効率となったといえる。仮に上場していた場合には株価はかなり厳しいものになったのではないかと思う。

   ちなみに、セブン&アイホールディングス全体の連結の数字は売上53,378.0億円(137%)、営業利益2,868.3億円(117.1%:売上対比5.37%)、経常利益2,820.1億円(113.7%:売上対比5.28%)、当期純利益1,334.1億円(151.7%:売上対比2.49%)と大幅な増収増益であり、ヨークベニマルと明暗を分けた決算結果となった。また、経営目標のROEについては、昨年の5.5%から7.6%へと大きく改善しており、自己資本比率も昨年の46.8%から50.1%へと高まっており、結果ROAは昨年の2.57%から3.80%へと大きく改善された。株主の資本も総資本も昨年よりも効率よく回しており、セブン&アイホールディングス全体は健全な経営状況であるといえよう。

   このように、2007年2月期のヨークベニマルの決算は増収減益の厳しい決算となり、本体のセブン&アイホールディングスの大幅な増収増益の好決算結果と比べ対照的な結果となった。粗利率は昨年と比べ改善されているにもかかわらず、特に経費率が大きく増えたことが収益を圧迫しており、これに減損会計等の特別損失も大きかったといえよう。その結果ROE、ROAともに大きく下げており、経営効率の面でも厳しい状況といえよう。ただ、財務的にはキャッシュフローは豊富であり、無借金経営を貫いていることからも健全な財務体質であるので、今後、じっくりと既存店の活性化をはかってゆくことが当面の課題といえよう。来期のヨークベニマルの経営改善がどのように行われるのか注目である。

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April 25, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 24, 2007

イズミ、丸久、2007年2月期、好決算、自己資本比率に課題!

   イズミが4/12、丸久が4/18、2007年2月期の決算を公表した。イズミは本業の収益を示す単体では、売上3,755.66億円(103.5%)、営業利益192.63億円(111.7%:売上対比5.12%)、経常利益191.40億円(111.6%:売上対比5.09%)、当期純利益94.52億円(97.0%:売上対比2.51%)と当期純利益は若干昨年と比べ下がったが、営業利益、経常利益ともに2桁アップの好決算であった。なお、連結では売上は4,468.20億円(102.3%)と4,000億円を越え、営業利益、経常利益、当期純利益とも増益であり、好決算であった。一方、丸久の個別は、売上606.76億円(106.7%)、営業利益25.88億円(106.9%:売上対比4.26%)、経常利益23.87億円(109.7%:売上対比3.93%)、当期純利益8.01億円(111.9%:売上対比1.32%)と増収増益であり、連結の売上も635.81億円(107.1%)と好調であり、営業利益、経常利益、当期純利益ともに増益の好決算であった。この両社は一昨年資本・業務提携を結んでおり、イズミが丸久の株を6.48%所有している。また、すでに、両社のポイントカードは共有化が進んでおり、着々と営業の連携が進みつつある。

   イズミの今期は新店については、2006年12月の九州の佐賀県にオープンした店舗面積約15,000坪のゆめたうん佐賀のみの1店舗であり、売上は103.5%と伸び悩んだが、販売費および一般管理費のローコスト化の推進により、営業利益を111.7%と大きく改善した。実際、商品の粗利を示す売上総利益は昨年の22.2%から22.0%へと0.2ポイントダウンし、その他の営業収入を加えた営業総利益も26.5%から26.4%へと1ポイントダウンしている。しかし、販売費および一般管理費は21.5%から21.0%へと0.5ポイントと大幅に改善しており、結果、営業利益が5.0%から、5.4%へと大きく改善し、営業利益を押上げたといえる。ただ、当期純利益が若干昨対を割ったが、これは、今期、減損損失28.80億円を計上したためである。

   また、イズミのROE、ROAについてであるが、イズミはショッピングセンターが主体であるため固定資産、敷金、保証金、借入金が大きいのが特徴であり、自己資本比率は36.2%と食品スーパーマーケット業界では低目な数字である。ROA=自己資本比率×ROEであるので、ROAも低くなる傾向となり、今期は特に当期純利益が若干下がったため、ROEは昨年の11.6%から10.8%へと若干ダウンしている。自己資本比率は昨年の34.7%から36.2%へと若干アップしたが、ROAも昨年の4.02%から3.90%と若干であるが下がっており、当期純利益のダウンが響いた形である。ただ、自己資本比率=純資産は向上しており、減損会計が一段落すれば、当期純利益も向上し、ROA、ROEともに改善するといえよう。また、イズミは固定資産、敷金、保証金等が通常の食品スーパーマーケットと比べ多いため、これらを流動化できれば、いっきにROA、ROEが向上するので、この辺への取り組みも今後の課題であろう。

   一方、丸久であるが、丸久は現在、新業態アルク30店舗体制へ向けて出店政策を積極的に進めており、今期も2店舗出店し、食品スーパーマーケット全50店舗の内、23店舗となった。全店の売上ベスト10を見てもすべてアルクで占められており、今後、アルクへの業態転換が成長の鍵を握っているといえる。今期の売上総利益は22.0%と1ポイント上がったが、不動産等の営業収入が1ポイント下がり、差引き、営業総利益は24.5%と昨年と同じ数字であった。また、販売費および一般管理費も昨年と同じ20.1%であり、営業利益は昨年と全く同じ4.4%であり、売上がアップした分が営業利益にオンされたといえよう。

   また、丸久のROE、ROAであるが、丸久は借入金、社債が短期で66.19億円、長期で91.8億円、合計157.99億円であり、売上対比26.6%と借入金が経営に重くのしかかっている。資産面では固定資産の建物77.0億円、土地79.5億円、投資等では有価証券21.9億円、差入保証金28.6億円などが総資産を押上げており、結果、自己資本比率は21.8%と低く、ROA=自己資本比率×ROEであるので、この面の改善がROAの改善を妨げているといえる。ただ今期は当期純利益が111.9%と大きくアップしているのでROEは11.9%から12.2%へと向上し、ROAも2.51%から2.65%へと改善傾向は見られるが、その数字は2%台とかなり低く、今後、資産の圧縮が急務である。アルクへの業態転換により、当期純利益は改善傾向にあるので、今後は借入金の返済と資産の圧縮をどのようにすすめてゆくかが課題であろう。

   このように、イズミ、丸久ともに2007年2月期の決算は好調ではあったが、両企業とも自己資本比率が他の食品スーパーマーケットと比べ低い点が課題であり、高収益をいかに自己資本比率のアップにつなげ、資産の圧縮をどのように改善していゆくかが中長期的な課題といえよう。

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April 24, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 23, 2007

売上速報2007年3月度、食品スーパーマーケット、堅調な推移!

   食品スーパーマーケット上場企業の内、月次売上速報を公表している約20数社の2007年3月度の売上の集計結果をまとめた。店舗数は九九プラスの約850店舗を含め約2,500店舗の集計結果であり、食品スーパーマーケット業界全体の傾向の先行指標といえよう。全体では106.6%、既存店も100.0%と堅調な推移である。特に、客数が好調で109.9%で推移している。客単価は98.4%でやや苦戦気味であり、特に、平均単価は100.5%と昨対を超えたが、PI値が98.6%と下がっており、買上点数が伸び悩んでいる傾向である。全体では110%以上の食品スーパーマーケットが6社、110%以下、105%以上が6社、合計12社が105%を越え、集計した食品スーパーマーケットの約半数が105%を超えており、堅調な売上の伸びといえよう。

   このような中でNo.1は大黒天物産であり、127.2%と図抜けた売上の伸び率である。大黒天物産は今期、怒涛の出店を繰り広げており、今年に入り、3月にラ・ムー摂津店、2月にラ・ムー大洲店、1月にラ・ムー高松東店と3店舗、昨年は10月にディオ鴨島店、ラ・ムー倉吉店、9月にディオ鳴門南店、ラ・ムー大安寺店、8月にラ・ムー広島中野東店、ラ・ムー松山中央店、7月にディオマート児島店、ディオ今治北店、そして、6月にディオ東予店とこの1年間に12店舗を出店しており、この新規出店が全体の売上を127.2%へと押上げた原動力となっている。また、四国へも今期、愛媛県に4店舗、徳島県に2店舗、香川県に1店舗と5店舗出店しており、四国も新たなドミナントエリアとして確立したといえ、今後、さらに新店が増えるものといえよう。ただ、既存店はやや苦戦気味であり、98.5%、客数は100.4%と昨対を越えたが、客単価が95.9%と客単価の落ち込みが大きいのが気になるところである。

   次に、この3月度110%の堅調な伸びを示している食品スーパーマーケットが5社ある。No.2はバローであり、113.3%であり、既存店も100.5%と好調である。No.3はマックスバリュ東海であり、112.0%、No.4はマックスバリュ中部であり、111.2%である。奇しくも,No.2からNo.4までが中部、東海地域であり、日本の中でも最も景気の良い地区であり、消費動向も売上に反映しているようである。マックスバリュ東海は既存店も102.2%、特に客数が112.0%と好調であり、客単価は100.0%である。ほぼ同じ傾向でマックスバリュ中部も続いており、客数111.0%、客単価100.2%と好調な数字である。そして、No.5はカスミ110.7%であり、No.6はオオゼキの110.1%である。特にオオゼキは既存店も回復基調であり、104.4%とこの3月度の集計食品スーパーマーケットの中ではトップの既存店伸び率である。既存店の客数が103.7%、客単価が100.7%と客数の伸びが大きかったといえよう。

   上記110%についで、105%以上の食品スーパーマーケットは6社である。No.7にハローズの109.6%、既存店は97.1%とやや厳しい状況であるが、新店効果により、全体の売上は好調である。No.8にアークランドサカモトの108.6%であり、既存店も103.4%と好調である。No.9はエコスの108.2%、No.10はイズミの約107%、No.11はヤオコーの107.1%、既存店も100.1と堅調な伸びである。そして、No.12がマックスバリュ西日本の106.1%、既存店も103.9%と好調である。

   以上がこの3月度105%以上の12社であるが、105%以下の食品スーパーマーケットで堅調な動きをしているのがマルエツである。マルエツは店舗の閉鎖の関係かと思うが、全体は102.0%であるが、既存店が103.5%と既存店の方が全店よりも伸び率が高く、この伸び率は今回の集計食品スーパーマーケットの中ではオオゼキについで2番目に高い既存店の伸び率である。特に、既存店の客数が103.4%と伸びているのが特徴である。

   一方、これまで常に売上ではトップクラスを維持してきたPLANTと九九プラスであるが、PLANTは101.2%、既存店96.1%と厳しい状況である。新店の売上が一巡し、ここ最近新規出店がないためであり、既存店も96.1%と今後既存店の活性化が急務といえよう。九九プラスも全体は102.8%とこれまでの2桁の伸びが新店の出店抑制により、大きく下がり、厳しい状況といえる。ただ、既存店は100.4%と僅かではあるが、100%を越えており、既存店活性化の効果がみえつつあるといえよう。今後、ローソンとの提携がどのように数字に表れるかも注目である。

   このように、2007年3月度の食品スーパーマーケットの売上は全体としては、106.6%と堅調な推移であり、既存店も100.0%を越え、特に、好調な企業は103%、104%と回復しつつある。すでに2007年2月期決算期の食品スーパーマーケットの公表はほぼ終了し、全体としては好決算が多く、この3月の好調な売上の推移からも、今期の食品スーパーマーケット業界の業績は期待がもてそうである。

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April 23, 2007 in 経済・政治・国際, 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 22, 2007

日経MJ、新製品ランキング、4/20、客単価500円に注目!

   恒例の日経MJ、新製品ランキングが4/20公表された。全国34チェーン、195店舗のPOSデータを1,000人当りの客単価(金額PI値)でランキングしたものであり、飲料、菓子、冷凍食品、その他食品、家庭用品の5つの部門で毎週金曜日に日経MJが公表している。公表データは客単価以外にも平均単価、カバー率、登場日などがある。平均単価、カバー率があるので、PI値は客単価÷平均単価、全195店舗平均の客単価は客単価×カバー率で算出することも可能である。また、新製品の定義は初登場から13週間以内の商品であり、約3ケ月間のランキングとなる。

   このPOSデータの評価のポイントとしては、客単価はカバー率が高いものほど信頼があるといえよう。カバー率が低い場合は特定チェーンのみでの販促結果が強く反映される可能性が高いからである。もう一点は、登場日が古い方が信頼度が高いといえよう。登場日真近のものはテレビCMや店頭キャンペーンなどの販促効果が強く反映されるため異常値になりやすいからである。さらに、もう一点付け加えれば、先週比が伸びているものほど信頼が高いといえよう。先週比が大きく落ちる場合は、その商品の実力以上の何らかの販促が加わった可能性が考えられるからである。

   そして、これらの評価ポイントをもとに、客単価の数字を評価するには、ある程度の評価基準をもっていると、さらにこの日経MJのランキングを実務に活かすことが可能となる。Aランクは客単価500円、Bランクは客単価300円、Cランクは客単価200円の3つの基準で見ると分りやすいといえよう。客単価500円は1人当り0.5円であり、1日の客数約2,000人の食品スーパーマーケットで1,000円の売上であり、通常の売場でも上位に入る数字であり、即、全店に導入したい高い数字といえよう。Bランクの客単価300円は通常の売場では中から下位に当たる数字であり、安定した数字であれば導入を検討したい数字である。Cランクの客単価200円は微妙な数字であり、導入するかどうか充分に検討した上で判断すべき商品といえよう。

   さて、今週のAランク、客単価500円以上の新製品であるが、全部で5品である。この中でもカバー率が70%以上、初登場から約1ケ月以上で、先週比の客単価がアップしている新製品は2品、飲料部門の日本ミルクコミュニティ、メグミルク毎日骨太3つのチカラ1L、客単価573円(カバー率76.9%、3/26登場、先週比+14円)である。そして、もう一品、サントリー、黒烏龍茶OTPP(特定保健用食品)1L、客単価552円(カバー率92.8%、2/21登場、先週比+29円)である。いずれも今週の新製品の中では最も注目すべき客単価Aクラスの商品といえ、すぐに、全店に導入すべき新製品といえよう。これについで、カバー率が50%を割るが、客単価500円以上の新製品は、その他食品の伊藤ハム、朝のフレッシュロースハム、40g×4、客単価578円、家庭用品の資生堂、HAKUメラノフォーカス(医薬部外品)45g、客単価624円、マックスファクター、SK-Ⅱホワイトニングソースダームデフィニション50ml、客単価519円である。今週はこの5品の新製品が、客単価Aクラスの500円以上の新製品である。

   ついで、客単価Bクラスの300円以上の新製品を見てみると、カバー率が70%以上、初登場日約1ケ月経過し、先週比が伸びている新製品は、飲料部門のカゴメ、野菜生活100黄の野菜930g、客単価470円(カバー率85.1%、3/3登場、先週比+101円)、同じく、カゴメ、野菜生活100紫の野菜1L、客単価358円(カバー率95.4%、3/5登場、先週比+9円)の2品である。これについで、客単価300円以上の新製品は飲料部門では日本コカコーラ、ノーカロリーコカ・コーラ500mlペットボトル、客単価385円、同じく、1.5L客単価343円、菓子部門では初登場で客単価314円となったロッテ商事、パイの実<ガレット・デ・ロア風アーモンドチョコレートパイ>79g、冷凍食品部門では、ニチレイフーズ、本格炒め炒飯450g、客単価317円、味の素、Hot!!エビピラフ450g、客単価307円、その他食品では日本ハム、上級森の薫りあらびきウィンナー100g×2、客単価400円、明星食品、一平ちゃん夜店の焼きそばカレー味131g、客単価377円である。これら8品が客単価Bクラスの300円以上の今週の新製品である。

   このように今週は客単価Aクラスの500円以上の新製品が5品、客単価Bクラスの300円以上の新製品が8品、合計13品が注目商品といえよう。特に、客単価Aクラスでは飲料のメグミルク、黒烏龍茶、Bクラスではカゴメ野菜生活の黄と紫が安定した客単価であるといえよう。ここ最近、飲料が健闘しており、来週以降も飲料には注目である。

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April 22, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 21, 2007

交叉比率とROA、在庫管理の重要性について

   ここ最近、本ブログでは、2007年2月期の食品スーパーマーケット各社の決算結果を取上げているが、その中で、多くの食品スーパーマーケットが目標とする経営指標にROA(Return On Assets:総資産利益率)をメインにする企業が増えつつある。そこで、ROAと特に食品スーパーマーケットがマーチャンダイジングの改善によってROAの向上に現場でも貢献できる指標、交叉比率(Ratio of Gross Margin to Inventory)との関係について考えてみたい。交叉比率は小売業特有の指標のひとつであり、粗利率×在庫回転率で表すが、この在庫回転率の売上÷在庫における在庫の評価が原価ではなく、売価であることが特徴である。

   メーカー、卸などがSCMなどで良く用いているGMROI(Gross Margin Return On Inventory Investment)は在庫の評価が原価である点に違いがある。ただ、数式は全く同じであり、交叉比率=粗利率×(売上÷在庫高)の在庫高=売価在庫高×原価率とすれば、GMROI=粗利率×(売上÷(売価在庫高×原価率))となり、=粗利率×(売上÷売価在庫高)×1/原価率となるので、GMROI=交叉比率×1/原価率、すなわち、交叉比率=GMROI×原価率となる。したがって、交叉比率とGMROIは原価率が一定であれば、比例関係となるが、原価率がバラツクものについては、GMROIが高いからといって、交叉比率も高くなるとは限らないので、原価率がバラツク場合は注意が必要である。

   さて、問題のROAであるが、ROA=純利益÷総資産であり、交叉比率と連動させるには、2つの課題がある。ひとつは交叉比率は純利益ではなく、粗利高を用いている点であり、もうひとつは総資産の中の在庫は原価である点である。在庫については、先ほどの交叉比率=GMROI×原価率でゆけるが、粗利高と純利益の関係は簡単には変換が難しいので、ROAの利益を粗利高とみなし、粗利ROAを用いると交叉比率と連動させることができる。実際、ROAには純利益だけでなく、営業利益、経常利益を用いる場合もあり、新たな資産評価として、粗利を用いれば、粗利ROA=粗利益÷総資産となる。

   これで、ROAと交叉比率がほぼ連動する式をつくることが可能となる。すなわち、粗利ROA=粗利益÷総資産=(粗利益÷売上)×(売上÷総資産)=粗利率×総資産回転率となる。総資産回転率は在庫を用いれば、=売上÷総資産=(売上÷在庫)×(在庫÷総資産)となるので、=在庫回転率×総資産在庫比率となる。したがって、粗利ROA=粗利率×(在庫回転率×総資産在庫比率)となり、=(粗利率×在庫回転率)×総資産在庫比率となり、この在庫が原価であるので、=GMROI×総資産在庫比率となる。したがって、交叉比率との関係は、粗利ROA=(交叉比率÷原価率)×総資産在庫比率となる。

   すなわち、粗利ROAを改善するためには交叉比率を引きあげることが有効な手法であり、しかも、それは原価率が低く、総資産在庫比率が高いものほど効果を発揮することがわかる。ただ、交叉比率=粗利率×在庫回転率であるので、原価率が高くとも在庫回転率が高ければ、粗利ROAは高まる傾向があるので、低粗利商品の場合は在庫回転率をいかに高めるかが大きなポイントとなる。

   ちなみに、前回のブログで取上げたマックスバリュ東海の2007年2月度の総資産在庫比率は商品が14.98億円、総資産が409.59億円であるので、3.65%であり、総資産への比率はそう大きくはないが、粗利ROA=交叉比率÷原価率×総資産在庫比率=粗利率×在庫回転率÷原価率×総資在庫比率となるので、在庫回転率を高めても、粗利ROAは向上し、しかも、こちらの方が現場で大きく改善できる指標あることから、現場としては、在庫回転率をいかに高められるかが、粗利ROAへの貢献となろう。仮に在庫回転率が10%改善すれば、粗利ROAも他の指標が変化なければ、10%改善することとなり、20%なら20%の改善効果が期待できる。

   このように食品スーパーマーケットのROA改善は交叉比率と連動して考えると、最終的には在庫回転率をいかに高められるかという課題に帰着し、在庫管理がROA改善の本筋であることがわかる。また、在庫回転率と粗利率を掛けた交叉比率は現場が自らの努力によって改善可能なマーチャンダイジング政策でもあり、今後、食品スーパーマーケットがROAの改善を経営指標の目標として目指すのであれば、まず、現場と一体となった在庫回転率の目標、ひいては粗利益も加味した交叉比率の目標を提示することが望ましいといえよう。

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April 21, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 20, 2007

マックスバリュ東海の2007年2月期決算をさらに詳しく見る!

   前回のブログで2007年2月期決算のマックスバリュ3社の東海、中部、東北につての決算短信の概要について取上げたが、この3社の中でも特に注目すべきはマックスバリュ東海の決算数値であるので、さらに、その中身に踏み込んでみたい。なお、マックスバリュ東海も今期から連結子会社としてジョイフル東海(5店舗)が加わり、連結決算の公表もはじまったので、必要に応じて連結決算についても参考にする。

   マックスバリュ東海の売上は今期115.1%増の1,006.57億円と初の1,000億円台を越えたが、今後は、2008年2月期を初年度とする第2次中期3ケ年計画が策定され、売上目標は単体ベースで2010年2月期に1,500億円(80店舗)を目標に掲げた。ちなみに、第1次の中期3ケ年計画はこの2007年2月期をもって終了したが、目標は売上1,000億円、3ケ年で30店舗の新規出店、営業利益率5%の達成であった。残念ながら、売上は目標通りとなったが、新規出店数は23店舗、営業利益率は4.8%と未達となった。これを受けて、次期の目標は今回をさらに上回る数字であり、成長戦略に大きく踏み出すこととなる。

   今期のマックスバリュ東海は「1店1店、ひとりひとりが光り輝く、地域最良のスーパーマーケットチェーンを構築する」というテーマのもとに「マーケット変化への適応に向け<現場力>の強化、客数増と買上点数増で“異常値”を創ろう!」というスローガンを掲げて、積極的な営業を展開した。実際、この2007年2月期の売上115.1%の中身は客数114.6%、買上点数(PI値)102.9%である。客単価=PI値×平均単価であるが、客単価は100.5%、平均単価は97.7%であるので、客数と買上点数(PI値)に重点が置かれたことがわかる。また、既存店においてはさらにこの傾向が顕著であり、売上104.1%、客数104.2%、買上点数(PI値)101.3%であり、客単価は99.8%、平均単価は98.5%と客数、買上点数(PI値)重視の政策が徹底されたといえよう。

   今期の各部門の売上構成比を見ると、生鮮3品の中ではPI値の高い青果が12.9%と最も高く、ついで鮮魚の9.2%、精肉の8.1%である。しかも、青果の粗利率は19.7%、鮮魚の27.4%、精肉の29.9%と比べても極端に低く、戦略的な集客部門として位置づけていることがわかる。また、PI値の高い部門であるデイリーの構成比が23.9%、グロサリー部門の構成比も26.9%、どちらもここ3年間では徐々にあがっており、PI値貢献3大部門が客数アップ、買上点数(PI値)アップに大きく貢献したといえよう。また、構成比は11.4%とここ3年の中では若干落ちてはいるが、粗利率は全部門No.1の46.2%のフード(惣菜)はここ最近特に力を入れており、インストア製造、加工の更なる強化とワンデー・ファイブ・サイクルによる出来立て商品のタイムリーな提供につとめているという。1日5回のオペレーションは、10時開店、12時閉店とすれば、3時間以内に商品チェックが入り、かなりきめ細かいマーチャンダイジングの仕組みができつつあるといえよう。

   一方、マックスバリュー東海のROE、ROAについてであるが、今期、連結では短期借入が5億円発生しているが、マックスバリュ東海本体の個別では長短借入金とも0の無借金経営である。したがって、自己資本比率が極めて高く、73.5%であり、時価ベースでは85%を越える数値である。ただ、その結果、純資産が年々増加気味で推移しており、当期純利益は前年トントンであったため、ROEが12.1%、9.9%、8.3%と低下気味で推移しているのが気になるところである。営業利益率、経常利益率は業界屈指の5%近い高い数字であり、しかも、ここ数年120%近い伸び率であるが、当期純利益がここ数年100%を割っており、営業外利益の改善をはかることが当面の課題である。

   また、ROEが下がり気味で推移し、自己資本比率が横ばいで推移しているので、ROA=ROE×自己資本比率であり、ROA(総資産当期純利益率)も下がり気味で推移しており、ここ3年間は8.6%、7.2%、6.1%である。ただ、経常利益ベースでのROE、ROAともに今期は上昇しているので、課題は特別損失の問題であるが、ここ数年でこれらもほぼ一段落したといえ、来期以降はROE、ROAの向上が期待できそうである。

   ちなみに、ROAの向上策については、総資産、負債の圧縮策としては、食品スーパーマーケット業界では特に出店にからむ資産をいかに圧縮ないしは、費用化できるかという問題と、通常の営業における在庫をいかに圧縮できるかという問題、そして、借入金をいかに減らすかの問題があるといえる。マックスバリュ東海においては、借入は個別では0であり、問題は出店にからむ資産と在庫である。これらが昨年と比べ、新店の増加に伴ない売上115.1%に対し、出店にからむ資産は106.3%、在庫は103.0%と圧縮気味で推移しており、結果、総資産は108.0%と売上の伸びを下回り、資産面ではROAの改善には貢献しているといえよう。

   このように、マックスバリュ東海は今後、当期純利益がここ数年の特別損失の重荷が軽くなり、今後、営業利益に応じた当期純利益が計上されることにより、総資産、純資産は安定しているので、来期以降のROE、ROAは改善してくるものといえ、まさに、積極的な新店戦略に切り替えるには絶好の経営のタイミングであるといえよう。来期以降の営業だけでなく、財務面の改善にも注目である。

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April 20, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 19, 2007

マックスバリュ東海、西日本、東北、2007年2月期決算を公表!

   マックスバリュグループの2007年2月期の上場食品スーパーマーケット3社、マックスバリュ東海、西日本、東北が、4/4、一斉に決算短信を公表した。マックスバリュグループは現在、5社が上場しているが、マックスバリュ北海道、西日本は3月期の決算のため、来月の公表となる予定である。本ブログでは、原則として、食品スーパーマーケットの本業の経営状況を重視し、個別(非連結)を基本に見ているが、3社とも営業、経常段階では増収増益であった。当期純利益についてはマックスバリュ西日本、東北は増益であったが、東海は減益となった。

   まず、マックスバリュ西日本であるが、売上は1,834.26億円(104.5%)、営業利益は68.63億円(110.4%:売上対比3.74%)、経常利益71.19億円(108.9%:売上対比3.88%)、当期純利益30.73億円(162.8%:売上対比1.67%)と増収増益の好決算であった。マックスバリュ中部は2011年(平成23年)2月期までの4年間に達成すべき5つの経営目標を中期経営計画で掲げている。毎年2桁以上の出店を継続、営業利益率5%、一株当り当期純利益200円、配当性向30%、総資産経常利益率(ROI)15%である。今期の決算状況を見ると、新規出店は6店舗、営業利益率は3.74%、一株当り当期純利益は117.53円、配当性向25.5%、総資産経常利益率(ROI)12.3%であり、目標の60%から70%というところであり、来期以降、どこまで目標に迫れるかが課題といえよう。なお、イオンの株式の保有比率は63.60%である。

   次に、マックスバリュ東北であるが、売上は903.51億円(101.3%)、営業利益は13.84億円(124.4%:売上対比1.53%)、経常利益15.26億円(122.6%:売上対比1.68%)、当期純利益2.65億円(昨年は赤字:売上対比0.29%)と増収増益の好決算であったが、売上の伸び率、売上対比の営業利益率、経常利益率は1%台と厳しい状況が続いているといえよう。マックスバリュ東北はROA(総資産当期純利益率)とROE(自己資本当期純利益率)を重視した経営目標を掲げているが、今期は0.94%、4.5%とROAが極端に低い状況であり、当期純利益をいかに増やし、収益性の高い状況をつくれるかが当面の課題といえよう。これに対し、ROEは4.5%と比較的高いが、これは自己資本比率が20.3%と極端に低いためである。ちなみに、マックスバリュ西日本の自己資本比率は48.0%、東海は無借金経営でもあり、73.5%と極めて高い数字である。また、マックスバリュ東北は今期新店を5店舗出店しているが、6店舗閉店しており、結果、売上の伸びが101.3%と低くなったといえる。なお、イオンの株式の保有比率は69.08%である。

   そして、マックスバリュ東海であるが、売上は1,006.57億円(115.1%)、営業利益は47.86億円(120.3%:売上対比4.75%)、経常利益48.51億円(121.2%:売上対比4.81%)、当期純利益25.98億円(91.1%:売上対比2.58%)と初の売上1,000億円を達成し、売上、営業、経常ベースでは大幅な増収増益であった。ただ、当期純利益が91.1%になったが、その要因は、税引前当期純利益は112.8%と増益であり、法人税等調整額が今期は171.25%となったためであり、実質、大幅な増益であったといえよう。マックスバリュ東海は経営目標としては売上高営業利益率5%と経常ROA(総資産経常利益率)10%、経常ROE(自己資本経常利益率)を掲げているが、営業利益率は4.75%、経常ROAは11.4%、経常ROEは14.9%であり、営業利益率があとわずかであるが、ほぼ目標を達しており、極めて健全な経営状況であるといえよう。なお、イオンの株式の保有比率は69.30%である。

   ちなみに、イオンの株式の保有比率はマックスバリュ西日本、東北、東海3社平均で約70%であり、株主=実質イオンといえるが、配当性向はマックバリュ西日本25.5%、東北90.4%、東海20.9%、その合計金額は15.65億円であるので、約10億円がイオンへの配当金となる計算である。

   このようにマックスバリュ上場5社の内、2007年2月期の決算企業3社の状況を見たが、3社とも好調な決算であった。ただ、その中身はマックスバリュ東海が図抜けており、食品スーパーマーケット上場企業約50社の中でもトップクラスの決算数値といえよう。また、マックスバリュ西日本も健全な経営状況といえ、マックスバリュ東北が収益は改善傾向ではあるが、やや厳しい経営状況であるといえる。

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April 19, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 18, 2007

ユニバース、東証2部へ上場、青森初の食品スーパーマーケット!

   ユニバース(青森)が3/22、東証二部への上場承認が認められ、4/24から株式取引が始まる予定である。ユニバースは青森県八戸市に本部を置き、青森県を中心に岩手県、秋田県へと店舗を出店しており、現在40店舗、売上は2007年4月度予想が888.3億円である。単純計算をすると1店舗当り22.2億円となる。ユニバースは本業の他にビジネスホテル5店舗をはじめ子会社が6社、関連会社が1社あるが、売上構成比は数%であるので、ほぼ1店舗当り20億円強となる。店舗面積は平均700坪強のSSM、NSCが主体である。ユニバースは商品ボランタリーチェーンのCGCグループにも入っており、CGCのPB商品を戦略的に展開し、仕入れコストの削減にも取り組んでいる食品スーパーマーケットである。

   ユニバースの創業は昭和42年(1967年)であるので、今年でちょうど40年目の節目でもある。CGCグループには、昭和53年(1978年)に入会しているので、すでに約30年たっている。CGCグループの設立が昭和48年(1973年)であるので、設立初期からのメンバーでもある。平成14年(2002年)には岩手県の食品スーパーマーケット、ファルと資本・業務提携をし、翌年子会社化し、その後、平成18年(2006年)にはファルを吸収合併した。

   ユニバースの出店地域は大きく4つに分かれている。1つめは、本部のある青森県八戸地域であり、8店舗が出店しており、この内、一店舗はディスカウント業態のビックハウスである。2つめは青森県南部地域であり、この地区へは6店舗出店しており、激戦地区である。イオンのスーパーセンター、ドラックストチェーンのアサヒのスーパーセンター、地元の食品スーパーマーケット等が入り乱れており、1店舗は競合の関係上、ビックハウスとは違う独自のディスカウントストア、パワーズU十和田店へ業態転換している。3つ目は青森県津軽地域であり、県庁所在地の青森市、弘前市を中心に11店舗の店舗展開をしている。この地区は秋田県との県境でもあり、秋田県にも1店舗出店している。そして、4つ目が岩手県地域であり、盛岡市を中心にファル4店舗を含め15店舗を展開している。今後、この地区への出店がユニバースの今後の成長を支えてゆくものといえよう。

   ユニバースの平均売場面積は約750坪であるが、基本コンセプトはショートタイムショッピングである。レイアウトも壁面の通路を歩くと短時間に購買頻度の高い商品を揃えるように工夫している。コーナーのつくりも意識的に品揃えが一目でわかるように相似た商品をまとめて隣り合うように陳列するなど、まさに、PI値にもとづいたレイアウト、コーナーづくりといえる。ただ、PI値最大の日配が内側に来るケースが多いのは気になる点である。ショートタイムショッピングでは、店舗の出入口から50m以内に駐車できる台数を多く取れるような駐車場のレイアウトにも心がけているともいい、車から降りて買い物までの時間、買い物後の車までの時間もできるだけ短縮できるようにとの工夫である。また、通路幅は原則1.8mが基本であり、これは大型カートでの買い物が主体のユニバースでは2台のカートが楽にすれ違うことができるように意図したという。

   ユニバースのこの数年間の直近の連結の数字は平成18年4月度は売上849.77億円(103.7%)、経常利益24.39億円(89.8%:売上対比2.87%)、当期純利益15.25億円(104.5%:売上対比1.79%)であり、増収ではあるが、経常利益ベースでは減益の決算であった。ただし、本業の食品スーパーマーケットのみで見ると、売上822.73億円(108.7%)、経常利益25.52億円(113.7%:売上対比3.10%)、当期純利益18.01億円(157.9%:売上対比2.18%)と大幅な増収増益であった。ホテル事業等子会社が厳しい数字であったため、連結は厳しい数字であったが、本業の食品スーパーマーケットは好調な数字である。食品スーパーマーケット業界平均の経常利益率が2.5%前後であるので、やや高い収益率であるといえよう。

   粗利と経費を本業の食品スーパーマーケットで見てみると粗利率は25.2%、経費比率は22.1%、差引き営業利益率が3.1%であり、上場食品スーパーマーケット業界平均の粗利率約27.5%、経費率約25%、営業利益率約2.5%と比べると粗利率はやや低目ではあるが、経費率がかなり低く抑えられており、営業利益は少し高めというところである。一方、連結での借入金については、短期借入金が34.28億円、長期借入金が72.21億円、合計106.49億円であり、売上対比で12.5%であり、上場食品スーパーマーケット業界平均の約12%に近く、平均的な借入比率といえよう。ちなみに、ROEは10.5%、ROA(経常利益ベース)は6.9%である。

   このようにユニバースが4/24に上場するが、現在、食品スーパーマーケットの上場企業は約50社であるが、ほぼ平均に近い営業および経営指標であり、堅実なオーソドックスな食品スーパーマーケットであるといえよう。東北ではヤマザワ、マックスバリュ東北、ジョイス、そして、7&Iホールディングスの子会社となったヨークベニマルにつぐ上場食品スーパーマーケットであり、青森でははじめての食品スーパーマーケットの上場企業となる。現在の募集売出し価格は1,700円であるが、4/24の株価の初値がどのくらいになるか注目である。

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April 18, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

April 17, 2007

ウォールマート、2007年3月度売上速報、111.7%!

   ウォールマートの2007年3月度の売上が4/12に公表された。昨対111.7%の伸びであり、依然として2桁の成長を続けている。この3月度は、3/3(土)から4/6(金)までの5週間の売上である。アメリカのチェーンストアは原則週別管理であるため、月度という場合はぴったり、30日、31日となることはなく、週の最終曜日での比較となる。1年は52週であるので、月度は4週間か5週間となり、4週、4週、5週で13週となり、これが四半期となる。今回のウォールマートは3月度であるが、5週間の売上であり、土曜始まり、金曜終わりの週別管理であるため、4/6(金)までの5週間となった。累計では9週間となり、2月度が4週、3月度が5週となったので、次の4月度は4週となり、同時に13週の四半期の売上速報が公表されることになる。

   その内訳であるが、主力のウォールマート部門は109.6%、9週間累計では107.8%であるので、この3月度は好調な伸び率であったといえよう。特に、既存店の伸びが103.4%と昨年の101.6%と比べ回復しているのが特徴である。9週間累計でも102.1%となり、2月度の不振を払拭する3月度は既存店の伸びといえよう。ただ、昨年の9週間累計の既存店は102.5%であったので、次回も既存店が好調に推移するかがポイントである。今回このようにウォールマート部門の3月度は好調に推移したが、その原因をウォールマートは食品にあると分析している。特に、加工食品、農産、日配、ベイカリーが好調であったという。また、食品以外ではおもちゃ、園芸も好調であったという。逆に、衣料品は暖冬の影響で苦戦したという。

   次にサムズクラブ部門であるが、全体では108.9%と9週累計の106.8%と比べ伸びており、3月度はサムズクラブ部門も好調であったといえよう。特に既存店は107.4%と大きく躍進しており、昨年の104.8%と比べても大きく伸ばしているといえる。9週間累計の既存店も105.7%と昨年の104.7%を上回っており、高い伸び率である。そして、西友を含む国際部門であるが、119.3%と依然として高い伸び率を維持している。9週間累計でも119.1%であり、この2ケ間安定した高い伸び率が続いている。国際部門のウォールマートにおける売上構成比は23.3%となっており、昨年が21.8%であったので、じわじわとその構成比を高めており、国際部門はウォールマートにとっても成長の大きな柱となったといえよう。

   これを受けて、ウォールマートの株価であるが、4/12の公表の翌日、4/13は0.15ドル(0.32%)アップの47.41ドルとわずかな伸びであった。売買高も約1億2,000万株であり、通常の商いとほぼ同じであり、投資家は静かな動きであるといえよう。ウォールマートの株価は2月後半には一時50ドルの大台を超えた日もあったが、3月に入り48ドルまで下がり、その後、47ドル前後での安定した商いが続いていおり、4月度も47ドル前後での商いである。今回の3月度の売上速報は株価には大きな影響はなかったといえよう。

   ウォールマートは2008年度の成長戦略を昨年10月に公表しているが、それによるとスーパーセンターは265から270店舗の新規出店、ディスカウントストアは5から10店舗の出店、サムズクラブは20から30店舗の出店、ネバーフッドマーケット(食品スーパーマーケット)は、5から20店舗の出店とスーパーセンターシフトへの出店戦略を鮮明にしている。また、既存店の改装もスーパーセンターとディスカウントストア合計で145店舗を計画している。さらに国際部門も320から330店舗の新規出店、190店舗の改装を計画している。現在9週間目となったが、順調な成長を続けており、この2008年度もこれだけの規模の新規出店、既存店の改装を前提に今後とも成長が続いてゆくものといえよう。来月以降のウォールマートの売上の伸び率にも注目したい。

   余談だが、ウォールマートは最近、環境問題に本格的に取組みはじめている。ホールフーズマーケットが先行している有機食品の品揃えを増やすなどの商品への取り組みはもちろんだが、店舗そのものを省エネタイプの店舗とすることへも挑戦している。この1/17にオープンしたカンザスシティのスーパーセンターがその第1号店であり、従来のスーパーセンターに比べて20%の省エネが実現したという。ただ、CEOのリー・スコット氏は2009年までには25%から30%の省エネを実現したいとのことで、一層の省エネタイプのスーパーセンターの開発が今後進んでくるものといえよう。この点についてもウォールマートの最新店舗には注目である。

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April 17, 2007 in ウォルマート、海外情報, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 16, 2007

チェーンストアエイジ4/15号にビールのPOS分析記事を投稿!

   チェーンストアエイジの最新号、4/15号、109ページにビールのPOSデータ分析の記事を投稿した。「ビールのPOS分析に基づく最重点商品の選定とその活性化手法について」というタイトルの記事である。TOPNAVI-NET(凸版印刷)の顧客延べ約2000万人のビールのPOSデータを客単価2D分析で解析、最重点商品29品を抽出し、そのデータをもとにビールの活性化手法を論じた内容である。約3ページに渡る内容であるが、そのままビール売場の活性化につながると同時に、基本的なPOS分析の仕方をコンパクトにまとめたので、参考にしていただければと思う。本ブログでは、この3ページで書ききれなかった内容について、少し補足してみたい。いわば番外編である。

   まず、意外だったのは、金額PI値(客単価)、PI値が2つに区別してデータ化されていたことである。金額PI値でいえばひとつは金額PI総店という対象店舗約400店舗の金額PI値であり、もうひとつは金額PI扱店という各ビールを取り扱っている店舗のみの金額PI値である。これは当初データを見るまでは、全体の金額PI値のみと思っていたが、両方算出されていたので、今回は客単価3D分析の分析手法を応用した最新のPOS分析手法でビール全約400品の単品データを分析することができた。客数が導入店舗の客数であり、購入者のみの客数ではないので、厳密には客単価3D分析ではないが、分析手法、考え方は同じである。本ブログでも恒例の日経MJの新製品ランキングも金額PI値を使用しているが、これがどちらの金額PI値かいまいち不明だが、恐らく、家庭用品の異常値を見ると、取り扱い店舗のみの金額PI値であろうと思われる。

   もうひとつ意外だったのは対象約400店舗の内、何%の店舗が導入しているかを示す指標であるカバー率が算出されていたが、その客数が明示されていないことであった。全体客数はあるので、それにカバー率を掛ければいいかというと、実はそうではない。約400店舗の規模はまちまちであり、客数は各店平均しておらず、ばらばらだからだ。客単価3D分析を活用するためには、基本の数式が金額PI総店=客数PI値×金額PI扱店となるため、正確な扱い店舗の客数が必要となる。そこで、今回の記事では、客数PI値=金額PI総店÷金額PI扱店となるので、逆算して、客数PI値を算出して、記事の中では取扱店客数比率として明示した。したがって、これはカバー率ではなく、純粋なビールの取り扱い店舗の客数を全体客数で割った指標となっている。

   このように基本指標を一部独自に算出することにより、今回は客単価3D分析の考え方を取り入れたビールの最新のPOS分析となった。基本数式は、金額PI総店=取扱客数比率(客数PI値)×金額PI扱店=取扱客数比率×数量PI扱店×平均単価であり、この数式にもとづいて、ビール全品の分析を行った。実はチェーンストアのMD評価表を作る際もこの基本数式の活用が望ましく、金額PI総店=全店だけではなく、金額PI扱店=導入店舗も算出すると、より精度の高いPOS分析が可能となる。

   今回、ビールのPOS分析に取り組んでみて感じたことは、プレミアムビールが確かに伸び率は高いがビールの中では約10%の構成比であり、最重点商品の条件に1品もあがってこなかったことである。ビールは実態としてはこの10年間定番中の定番であるアサヒスーパードライ、キリン一番絞りが突出しており、ここをしっかり売らないと数字がとれないことがあらためて浮き彫りになった。ただ、意外だったのはケース販売の健闘である。取扱客数比率は50%を割るが、扱っている店舗では金額PI扱店は全商品の中でNo.1であり、最重点商品の中ではケースをしっかり売り込むことが明暗を分けるといえよう。

   また、アサヒのスーパードライへの偏りが発泡酒、第3のビールの最重点商品を見ると改めて鮮明に浮かび上がった。この2分野では圧倒的にキリンの淡麗、のどごしが支持されており、アサヒは明らかに劣勢である。しかも、この2分野の最重点商品は売上出現日がキリンの淡麗を除き、ここ数年のものがほとんどであり、いかに新商品開発、CMの激しい競争が繰り広げられているかも伺いしれる。

   そして、もう一点、金額PI総店の昨対比較を見てみると、ビール、発泡酒は120%以上で伸びているが、第3のビールはあれだけ激しい宣伝をしているにもかかわらず、意外に伸び率が低く、100%強という点である。感覚的にはもっと第3のビールが伸びているのかと思っていたが、今回の結果はビールがNo.1(約125%)であり、発泡酒がNo.2(約120%)、第3のビールはNo.3(約100%)という伸び率であった。これは食品スーパーマーケットにやっと酒売場の本格的な導入がはじまったので、ビール、発泡酒を限られた尺数の中で優先的に導入している面もあるのではと思う。

   このように、この最新号4/15号のチェーンストアエイジの109ページから3ページに渡って、客単価3D分析の考え方を取り入れた最新のビールの生データのPOS分析結果と活性化手法をまとめてみたので、本ブログの過去の客単価3D分析の記事とともに参考にしていただければ、今回の記事がよりわかりやすくなると思う。

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April 16, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 15, 2007

日経MJ新製品ランキング20070413、飲料部門、骨太トップ!

   恒例の日経MJ新製品ランキングが4/13、公表された。これまで飲料部門のトップを走っていたサントリー、黒烏龍茶OTPP(特定保健用食品)1Lが日本ミルクコミュニティ、メグミルク毎日骨太3つのチカラ1Lにわずか36円の差で抜かれNo.2となった。前週10位からいっきにNo.1への浮上であり、客単価は559円、カバー率75.9%である。3/26登場の新製品であり、軟骨の構成成分、天然型N-アセチルグルコサミン(NAG)を配合した牛乳であり、今後の動向に注目である。No.2の黒烏龍茶は客単価523円、No.3のサントリー、ペプシネックス500mlペットボトルも客単価507円、客単価500円を越える新製品が3品と飲料部門は熱い戦いが繰り広げられている。客単価500円を越える今週の新製品はこの3品以外には、家庭用品の資生堂、HAKUメラノフォーカス2(医薬部外品)45gの758円のみであり、いかに今週の飲料部門の客単価が高いかがわかる。

   飲料部門はこの3品以外にも客単価300円以上が4品、200円以上が7品とランクインしており、今週の新製品の中で最も注目の部門である。300円以上の客単価の新製品はNo.4にカゴメ、野菜生活100黄の野菜930g、客単価369円、No.5に同じくカゴメ、野菜生活100紫の野菜1L、客単価349円が入っている。さらに、No.6にキリンビバレッジ、生茶500mlペットボトル、客単価317円、No.7に日本コカコーラ、ノーカロリーコカ・コーラ500mlペットボトル、客単価305円である。飲料部門はこのように300円以上が7品ランキングに入った。

   飲料部門についで注目の部門はその他食品であり、ここも先週までNo.1の日本ハム、上級森の薫りあらびきウィンナー100g×2、客単価474円がNo.2となり、No.1には先週比の客単価203円アップの494円となった伊藤ハム、朝のフレッシュロースハム40g×4が踊り出た。ただし、カバー率は35.4%であり、強力なキャンペーンが入った可能性が高く、来週以降、どの辺で客単価が落ち着くかが注目である。客単価300円以上は以上の2品であるが、これ以外にもNo.3に男前豆腐店、男の3連チャン240g、客単価255円、No.4に花王、エコナヘルシー&ヘルシークッキングオイル増量企画品600gが客単価237円で入っている。また、No.5には3/29登場のまさに新製品、サンヨー食品、サッポロ一番カップスターしょうゆ72gが客単価213円で入った。以上が客単価200円以上の新製品であり、飲料についで激しいランキング争いが繰り広げられている。
 
   一方、冷凍食品部門では、No.1は先週同様、ニチレイフーズ、本格炒め炒飯450g、客単価429円であり、No.2も先週同様、味の素、Hot!1エビピラフ450g、客単価400円である。冷凍食品部門は、この2品が突出している。No.3には客単価は181円と200円をきったが、ハーゲンダッツジャパン、ミニカップマンゴー120mlが入った。前回3位のハーゲンダッツジャパンのクリスピーサンド練乳いちご66mlは客単価167円で5位であった。

   また、菓子部門ではカバー率全新製品に中で唯一の100%のカルビー、じゃがりこサラダ60gが客単価346円でNo.1を4週連続でキープしている。No.2には明治製菓のアーモンドチョコ105g、客単価308円、No.3にはロッテ商事、キシリトールガムファミリーボトル<ニューライムミント>150g、客単価292円である。

   そして、最後に、家庭用品部門であるが、No.1は先にもあげた資生堂HAKUであるが、No.2はマックスファクター、SK-Ⅱホワイトニングソースダームデフィニション50ml、客単価341円、そして、No.3はカネボウ化粧品、ブランシールホワイトニングコンクルージョンセットⅢ40ml+25ml+2包、客単価325円である。家庭用品は比較的客単価が高いが、これは平均単価が異常に高いこととカバー率が低いためといえる。No.1のHAKUは平均単価7,667円、カバー率47.2%、No.2のSK-Ⅱは平均単価13,789円、カバー率19.0%、No.3のブランシールは平均単価8,478円、カバー率33.3%である。

   このように今週の新製品週間ランキングは飲料部門が激しく順位争いを繰り広げ、しかも客単価500円以上が3品、300円以上は7品、そして、200円以上は15品も登場しており、これら新製品をどのように売場にいかしてゆくかがポイントである。現状の定番売場に新製品コーナーをつくると同時に、客単価300円以上の新製品でここ数週間安定的に順位の高いものは定番の動きが鈍い商品と入れ替えても良いと思う。今後、飲料部門の新製品の動きには注目である。

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April 15, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 14, 2007

オオゼキ、2007年2月期決算を見る、大幅な増収増益の好決算!

  オオゼキの非連結の決算短信が4/10公表された。大幅な増収増益であり、好調な決算結果であった。売上は625.82億円(112.2%)と2桁の増収であり、営業利益は45.97億円(111.2%:売上対比7.34%)と食品スーパーマーケット平均の2.5%と比べると極めて高い収益率である。経常利益は46.19億円(110.8%:売上対比7.38%)、当期純利益も27.38億円(113.6%:売上対比4.37%)と2桁の増益であった。前期も増収増益ではあったが、一桁台であり、今期決算は極めて好調な決算結果といえよう。経常利益ベースでのROAは17.3%、当期純利益ベースでは9.60%であり、ROEは13.8%、昨年の14.0%よりもやや下がったが、依然としてきわめて高い数字である。

  オオゼキは3つのキーワードをお客様第一主義の理念のもとで実践しているのが特徴であり、その3つとは、「個店主義」、「個店分散仕入れ」、「高い正社員比率」であり、通常の食品スーパーマーケットとは全く逆の方針である。通常の食品スーパーマーケットはチェーンオペレーション、本部仕入れ、高いパート比率がキーワードであるので、オオゼキは通常の食品スーパーマーケットとは正反対の政策を実践しているといえる。したがって、店長の権限が極めて強く、各店舗の部門責任者が自ら仕入れを行う、地域一番店づくりに取り組んでいる極めて異例の食品スーパーマーケットである。そのため、当然、社員比率が高くなり、その割合は60%から70%となる。

  今期2桁の成長の背景には積極的な新規出店政策があり、2006年3月には東京都三鷹市に三鷹店、6月には東京都品川区にオオゼキ29店舗目となる戸越公園店を出店した。オオゼキは、一昨年の12月から3月までに2店舗の新店をオープンさせており、この戸越公園店の出店までの約半年間に4店舗という新店をオープンし、これが今期の売上に大きく寄与したといえる。ただ、オオゼキの既存店は99.3%とわずかに昨対を割っており、既存店は競合の影響等でやや厳しい状況であったといえる。

  今期はこのように積極的な新店戦略が功を奏し、2桁の増収増益となったが、来期、2008年2月期は売上102.4%、営業利益104.3%、経常利益105.0%、当期純利益103.7%、既存店101.6%の予想であり、増収増益ではあるが、今期ほどではなく、堅調な数字予想である。

  一方、利益についてであるが、商品から得られる売上総利益は昨年の24.1%から24.3%へと0.2ポイント改善し、不動産等の営業収入が1.1%から1.2%へと1ポイント改善し、その結果、営業総収入は25.2%から25.5%へと0.3ポイント改善した、ただ、販売費および一般管理費は17.8%から、18.1%へと0.3ポイント上昇したため、差引き、営業収入は昨年と同じ7.4%であった。したがって、営業利益高は売上が伸びた分上乗せとなり、2桁の増益となった。

  上記数字のようにオオゼキが営業利益率7.4%という通常の食品スーパーマーケットの約3倍近い数字を達成できる理由は、粗利率が高いかいらではなく、経費比率が18.1%と低くおさえられているからである。しかも、人件費の高い正社員の比率が高いにもかかわらず、経費比率を低く抑えられる理由は、店舗面積が約170坪平均と通常の食品スーパーマーケットと比べ、1/2から1/3であり、しかも、1日当りの客数が平均4,000人と通常の食品スーパーマーケットの2倍近い数字であり、結果、坪効率が、今期は1,243.7万円となり、これも通常の食品スーパーマーケットの2倍から3倍となるからである。したがって、あらゆる経費、特に固定費は売上対比では大きく下がることなり、18.1%の経費で賄うことが可能となる。

  ちなみにオオゼキの部門別売上構成比であるが、No.1は青果の21.3%、No.2が日配の19.6%、No.3が食品の18.0%とPI値3大部門が見事に突出した売上となっており、これも集客力の高さを示しているといえよう。惣菜はテナントが主であり、0.2%の構成比であるが、今後、戸越銀座店でのノウハウをもとに新店の戸越公園店は直営化に踏み切っており、オオゼキの成長分野となり、売上構造が変わってくるものといえよう。

  また、この好決算を受けて、長短合計の借入金は昨年の5.36億円から1.7億円と激減し、特に長期借入金は0となり、極めて健全な財務状況となった。恐らく、来期決算では無借金経営となる可能性が高く、食品スーパーマーケット業界ではヨークベニマル、マックバリュ東海についで、無借金経営の企業となるといえよう。

  このように、2007年2月期のオオゼキの決算は、極めて好調な決算であり、2桁の大幅な増収増益となった。店舗数も29店舗となったが、今後の新店についても個店主義を掲げてゆくという。数店舗での個店主義の事例はあるが、29店舗、年商600億円を越えての事例は極めて稀であり、今後何店舗まで個店主義を貫いてゆけるか今後のオオゼキの動向に注目である。

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April 14, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

April 13, 2007

食品スーパーマーケットROA向上策、在庫と出店がポイント!

   本ブログではROE(Return on Equity)については何度か取り上げ、ROEはPBR=PER×ROEの関係式から見ることが理解しやすく、実践的であることを示してきた。PBR(Price Book-value Ratio)は株価純資産倍率のことで、PER(Price Earning Ratio)は株価収益倍率のことである。いずれも、企業の価値を判断するための、どちらかというと投資家向けの指標であるといえる。そこで、ここでは、ROEとよく似た指標であるが、もう一歩企業経営全体に踏み込んだ価値判断の指標としてROAを取上げてみたい。食品スーパーマーケット業界でもROEの向上だけでなく、ROAの向上も経営の目標とする企業もあり、今後はROAも重要な経営指標として注目したい指標であるといえよう。

   ROAとは、Return On Assetsの略で総資産利益率のことであり、純利益÷総資産(=株主資本+負債)で計算される。そのまま式を読めば、総資産1円当りの利益高のことであり、企業の総資産に対して、どのくらい企業が収益をあげているかをはかる指標である。ROEはROAの分母の株主資本のみに着目した指標であるので、ROAの方がより企業経営全体の価値を表しているといえ、PPIに対するPI値という関係であるとえよう。PI値は買上点数÷全体客数であり、PPIは買上点数÷部分客数であるので、PI値がROA、PPIがROEという関係になる。ということは、PI値=客数PI値×PPIであるので、ROA=客数PI値×ROEとなるはずであり、この客数PI値にあたる指標は株主資本÷総資産となり、これは株主資本比率といえる。すなわち、ROA=株主資本比率×ROEとなり、この式からROAを高めるには、株主資本比率を高めるか、ROEを高めるか、双方を高めるかの3択問題を解くテーマとなる。

   一方、ROAは売上と関係づければ、売上÷総資産(総資産回転率)と純利益÷売上(純利益率)を掛けた指標でもあるので、ROA=総資本回転率×純利益率という式で表すこともできる。この式からROAの改善は総資本回転率のアップか、純利益率のアップか、双方のアップかの3択問題を解くことであることがわかる。

   したがって、ROAは2つの分解式があり、ひとつは、ROA=株主資本比率×ROEであり、もうひとつは、ROA=総資本回転率×純利益率という式である。特に前者の式からは株主資本を一見増やせば良いように見えるが、増えすぎると、ROEが下がってしまい、そのバランバスがポイントとなる。したがって、この式では株主資本比率の分母である総資産を減らすことの方がポイントとなろう。また、後者では売上を上げることが一見ポイントのように見えるが、これもバランスを欠くと、純利益率が下がり、ROAが思うように上がらなくなり、やはりバランスがポイントとなる。したがって、こちらも総資産を減らすことの方がポイントとなろう。すなわち、どちらの式を使ってもまず総資産の圧縮がROA改善のためには最優先課題といえよう。そして、前者の式から、さらに株主資本と純利益、後者の式から売上と純利益に着目し、改善してゆくことが良いように思われる。

   そこで、総資産の圧縮であるが、総資産は資本+負債と見ることもできるので、資産の中の圧縮可能な項目と負債、資本をいかに削減するかがテーマとなる。ただし、負債の削減は返済して圧縮し、資本は自社株買い等により圧縮することができ、いずれも財務戦略上の課題といえる。これに対して、資産の圧縮可能な項目としては、小売業では、流動資産の中の現金および預金、棚卸資産、売掛金等があり、固定資産の中では建物、器具備品、保証金、敷金、投資、ソフトウエアなどがある。これを見ると、大きく、営業にかかわるものと、出店にかかわるものとにわかれるのが特徴である。

   営業関連は棚卸資産と売掛金であり、出店関連は建物、器具備品、保証金、敷金である。したがって、小売業のROAを高める最優先課題はつきつめると在庫戦略と出店戦略にあるといえる。ROA向上のイメージとしては、出店する際にはいかに出店費用を抑えるか、そして、一旦出店したならば、いかに在庫管理を徹底できるかがポイントである。そして、あとは、株主資本のバランスをとりながら、いかに売上を拡大するか、利益を捻出するかがポイントとなる。

   このようにROAはROEよりも一歩踏み込んだ経営効率を示す指標であり、ROA向上のためには特に食品スーパーマーケットでは在庫問題と出店問題の解決が最優先課題であることがわかる。今後、本ブログでもROAからの視点も入れながら、食品スーパーマーケットの決算情報等を読み解いてゆきたいと思う。

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April 13, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 12, 2007

東武ストア、2007年2月期決算、増収増益、回復鮮明!

   東武ストアが2007年2月期の決算を4/10に公表した。増収増益の好決算であった。本業の数字を表す、個別の売上は、777.92億円(101.7%)、営業利益22.77億円(108.2%:売上対比2.92%)、経常利益23.69億円(売上対比3.04%)、当期純利益17.21億円(116.1%:売上対比2.21%)と増収増益であった。特に、昨年から取り組んでいた中期2ケ年経営計画の目標であった単体の経常利益率3.0%の達成を0.04%であるが、1年早く今期に達成し、3.04%となり、着実な経営改善が図られたといえよう。

   実際、東武ストアはこの5年間厳しい決算を続けていた。個別の数字を見ると、売上は、877.49億円(2002年度)、 854.82億円( 2003年度)、789.88億円(2004年度)、 771.26 億円(2005年度)、754.86億円(2006年度)と昨年まで減収がつづいていた。一方、当期純利益は、△47.59億円(2002年度)、 △103.83億円(2003年度)、 22.51(2004年度)、 12.72 億円(2005年度)、14.82億円(2006年度)と2004年度に黒字転換をしたが、厳しい状況が続いていた。ただ、経常利益は1.76億円(2002年度:売上対比0.20%)、 4.11億円(2003年度:売上対比0.48%)、 8.88億円(2004年度:売上対比1.12%)、 18.40億円(2005年度:売上対比2.38%)、 21.02億円(2006年度:売上対比2.78%)と順調に回復はしていたが、中期経営計画で掲げた売上対比3.00%までは中々回復することができないでいた。これが2007年2月期の決算では、売上も反転し、101.7%、経常利益も目標の3.00%を越え、3.04%となり、回復基調が鮮明になったといえよう。

   これを受けて、東武ストアでは新中期経営計画CHALLENGE1000PLANを新たに作成し、経常利益3.0%の目標から、売上1,000億円の目標へと収益確保から成長戦略へと大きく戦略転換をはかる体制に切り替え、今後、積極的な出店を行ってゆくという。現状の東武ストアは東京都に18店舗、埼玉県に26店舗、千葉県に5店舗、合計49店舗を展開し、売上は777.92億円であるので、1店舗平均15.87億円であり、目標の年商1,000億円のためには14店舗の新規出店が単純計算では必要となる。今回の中期経営計画は2007年から2010年までの4年間であるが、新規出店目標20店舗を掲げており、順調に新規出店がなされれば、計画通り、1,000億円の達成は可能であろう。

   東武ストアの今期の好決算結果の要因であるが、売上面については、新店が2店舗、2006年3月に埼玉県草加市に草加手代町店、2006年5月に東京都墨田区に業平店を出店し、既存店の改装を11店舗実施している。これに加え、深夜23時までの営業13店舗、24時間営業店舗を28店舗と合計41店舗(約80%)となったことが大きかったといえよう。さらに2006年8月にポイントカードを主体としたFSP(フリークエントショッパーズプログラム)をほぼ全店に導入し、会員34万人(1店舗当り約7,000人)を獲得したことも売上に寄与したといえよう。

   一方、利益面に関しては、商品から得られる粗利である売上総利益が26.1%から26.2%へと0.1ポイント改善し、不動産収入等が1.3%から1.4%へと同じく0.1ポイント改善し、販売費および一般管理費は24.6%と昨年と変わらなかったため、差引き0.2ポイトの営業利益の改善が図られ、2.8%から3.0%へと営業利益の改善が図れた。これは、商品強化が寄与したといえ、今期、粗利が比較的高い日配の改善に取り組んだことが大きかったといえよう。また、この好決算を受けて、短期借入と長期借入金の合計も63.71億円から37.05億円と26.66億円と借入金の削減が大きく進み、財務的にも改善が進んでいる。

   また、経営面では資本構成が今期から大きく変わり、2006年7月にそれまで主要株主であったマルエツが丸紅フーズインベストメントと東武鉄道に株式を譲渡したため、マルエツが親会社等からはずれた。その結果、現在の株主構成は筆頭株主が丸紅となり、30.28%、第2位が丸紅フーズインベストメント30.27%、そして、東武鉄道が26.56%であるので、丸紅グループで60.53%となり、事実上の丸紅の子会社となったことになる。ただ、現在13名の取締役の内、丸紅4名、東武鉄道3名であるので、実質的な経営権は丸紅と東武の合議によって決まるといえる。

   これを受けて、東武ストアの4/10の株価であるが、ここ最近は325円前後で推移していたが、この日、通常の約5倍の売買高となり、激しく株価が動き、一時は352円まで上がったが、その後、値を戻し、最終的には前日比5円高の335円で引けた。ただ、株価は決算発表の前日から上昇基調になっており、今後の株価が注目される。

   このように、東武ストアの2007年2月期の決算は増収増益の好決算となり、経常利益の3.0%の目標も達成し、今期からこれまでの利益重視の経営戦略から一転、売上重視の経営戦略に転換し、毎年5店舗目標の積極的な新規出店政策に入り、年商1,000億円を目指すという。今後の東武ストアの新店戦略に注目である。

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April 12, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (5)

April 11, 2007

平和堂、2007年2月度決算、増収増益の好決算!

   2007年2月度の決算短信がここへきて続々と公開されはじめた。順次本ブログでも取り上げてゆく予定であるが、今回は4/3に公開された平和堂をみてみたい。平和堂の2007年2月期の本業の数字を表す個別の決算短信は売上3,572.48億円(104.0%)、営業利益118.53億円(107.9%:売上対比3.31%)、経常利益118.71億円(108.6%:売上対比3.32%)、当期純利益61.32億円(239.0%:売上対比1.71%)と増収増益の好決算であった。特に、売上よりも利益の方が大きく伸びたのが特徴である。なお、連結は売上が4,127.72億円(104.6%)と4,000億円台を越え、この3月で創業50周年となり、2月末時点での4,000億円達成であり、記念すべき創業50周年となった。

   売上104.0%を支えた新店は2006年3月にフレンドマートG宇治市役所前店(700坪弱)、2006年4月にフレンドマート御蔵山店(300坪弱)、同じく4月に兵庫県初のアル・プラザつかしん(4,000坪強)の大型店、そして、スクラップ&ビルドのフレンドマートの河西店(約300坪)の4店舗であった。既存店に関しても、滋賀県大津市の坂本店、滋賀県甲賀市のアル・プラザ水口店等7店舗を改装しており、これらが売上に貢献したといえよう。これ以外にも、連結の売上には東海地区で小売業を展開する株式会社平和堂東海が経営統合したヤナゲンストアー5店舗の改装を行うなどが寄与した。さらに、平和堂の中国での小売事業を展開する湖南平和堂実業有限公司も売上に寄与したという。また、来期も5店舗程度の新規出店、10店舗の既存店の改装も予定されており、売上は今期に引き続き、順調に推移するものといえよう。

   平和堂は現在滋賀県を中心に、京都、大阪、兵庫、石川、福井、富山へ合計97店舗を展開しているが、主力業態はアル・プラザであり、全体の売上の68.1%、約70%である。ついで、GMSの17.0%、フレンドマートの14.9%であるが、この内、フレンドマートが110.0%の伸びであり、アル・プラザは101.7%、GMSは98.6%と伸び悩んでおり、フレンドマートが売上の伸びを支えているといえる。

   一方、利益については、売上以上の伸び率となったが、その中身を個別決算で見てみると、商品の粗利を示す売上総利益は昨年の26.4%から25.6%と0.8ポイント下がっている。これに不動産等の収入を加えた営業総利益も昨年の32.2%から31.7%と0.5ポイント下がっており、粗利は昨年と比べ下がっている。これに対し、販売費および一般管理は昨年の28.8%から28.2%と0.6ポイント下がっており、差引き、営業利益は昨年の3.4%から3.5%と1ポイント改善しており、結果、営業利益が売上の伸び以上に伸びたといえる。決算は増収増益の好決算であったが、粗利が昨年に比べ下がっていることが気になるところである。

   また、借入金については短期借入金が昨年の346.89億円から255.88億円、長期借入金が昨年の382.56億円から357.18億円と削減されており、合計、昨年の729.45億円から613.06億円と116.39億円削減されており、財務体質の改善も進んでいるといえよう。ちなみに、平和堂のポイントカードの引当金であるが、55.68億円であり、売上対比では1.55%である。ポイントカードは通常1%還元の食品スーパーマーケットが多いが、3倍、5倍等のボーナスポイントがあり、通常は1.0%還元が1.5%から2.0%ぐらいになってしまうのが実態といえよう。

   これを受けて、平和堂の株価であるが、株価は決算発表以降急上昇している。平和堂の株価は今年前半は2,000円前後で安定して推移していたが、2月に入り、株価が下がりはじめ、3/20には年初来最安値となる1,803円まで下がった。その後、4/3の決算まで、1,850円前後で推移していたが、決算発表の翌日4/4には前日比114円アップの1,980円へといいきにあがった。売買高も40万株を越え、通常の4から5倍という大商いであった。翌4/5は2,005円と、2,000円台なり、37.2万株という大商いが続いた。現在は約2,000円前後で推移しており、今年前半の水準に株価が戻ったといえよう。

   このように、平和堂の2007年2月期の決算は増収増益と好調な決算であり、それにともない、株価も上昇し、現在、2,000円台の安定した株価が続いている。ただ、増益とはいえ、経費削減効果による増益であり、粗利が落ちている点が気になるところだ。また、全体の売上の約70%を占めるアル・プラザ業態がやや苦戦しており、今後、アル・プラザの活性化と好調な食品スーパーマーケットのフレンドマート業態をどこまで伸ばしてゆけるかが今後の成長の鍵を握っているといえよう。

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April 11, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

April 10, 2007

大丸ピーコック、都心型新業態、東池袋店を見る!

   ここへ来て大丸ピーコックが都心型新食品スーパーマーケットを立て続けに3店舗出店した。3/3に大丸ピーコック三田伊皿子店を東京都港区に、3/15に大丸ピーコック東池袋店を東京都豊島区に、そして、3/23に大丸ピーコック芝浦アイランド店を東京都港区に出店した。いずれも、これまでの食品スーパーマーケットとは一味違った新店であり、都心型食品スーパーマーケット業態といえよう。最大の特徴は惣菜、レディイート強化型の商品構成、レイアウトを採用していることである。この3店舗はいずれも、惣菜が店頭に配置されたレイアウトであり、その周辺にレディーフードを配したコンパクトな店作りとなっている。たまたま、先日、東池袋店を視察する機会があり、店内をじっくり見てみたが、惣菜が店頭からはじまり、これまでの大丸ピーコックとはひと味違う、食品スーパーマーケットとコンビニとの融合業態のようなイメージであった。

   この東池袋店については、4/9の日経でも取り上げられており、「溶ける業態、実験店を追う」、「大丸ピーコック東池袋店SM、通勤帰り客まで取り込み」という見出しの取材記事となっている。記事の中で、立地環境について触れられているが、東池袋店は地下鉄有楽線の東池袋駅とつながった550戸のマンション、エアライズタワーの地下にある。したがって、客層は3つに分かれており、周辺住民(オフィス、住宅)、マンションの住民、そして、地下鉄の乗降客である。記事でも触れているが、4/4の集中豪雨の時には傘が50本も売れたというので、乗降客のニーズもかなり高い店舗といえよう。また、周辺の所得は年収600万円から1,000万円の高所得者が多いといい、それにあわせた品揃えとして、高級弁当、ワイン、高級シャンパンのドン・ペリニヨンまで置いているという。実際、惣菜売場には高級料亭なだ万の煮物が1パック500円、600円で置かれており、弁当、寿司も日本橋弁松総本店、金沢芝寿しの1,000円近い商品が品揃えされていた。

   東池袋店のレイアウトであるが、まず、地下鉄有楽町線の東池袋駅を降りて、少し歩くと右手に店舗があり、入口を入ると、いきなり惣菜売場が広がっている。右壁面には、揚物、天ぷらからはじまり、寿司、サラダと続いている。また、正面には弁当の平台が2台あり、ここで豊富な品揃えの弁当が置かれている。壁面突き当たりを左に折れると、ジュースが4尺500mlのペットボトルを中心に品揃えされており、その横から冷惣菜が続き、ここまでが、惣菜売場である。また、店頭左側にはレジが1台置かれており、クイックチェックアウトも可能となっている。ここがこれまでの大丸ピーコック、他の食品スーパーマーケットと最も違う惣菜中心のチェックアウトを含めたレイアウトといえる。

   弁当売場の向かい側には果物の平台があり、その向かいに野菜の平台がある。野菜、果物は正面壁面の冷惣菜の次からも配置されている。そして、そこから精肉と続き、突き当たりから左に折れ、鮮魚、飲料、酒と壁面展開され、最後はアイスクリームである。また、日配は入口を入って、直ぐ左壁面に和日配、左に折れて、洋日配とつづき、洋日配の前はパン売場となっている。グロサリーは生鮮側に一般食品がゾーニングされ、日配、酒側が菓子、雑貨のゾーニングとなっている。そして、最後がレジで、そして、出口となる。このように、東池袋店は惣菜を中心にレイアウトが作られているのが最大の特徴である。

   ちなみに、4/7から4/9までの大丸ピーコック東池袋店のちらしはまだオープニングセール期間であり、おいしさの主役たち(ピーコックが選んだとびきりの鮮度と品質)をテーマに生鮮、惣菜が表面カラーで訴求され、裏面は1色で日替わりちらしとなっている。表面の主な広告商品は、栃木産いちご(とちおとめ)1パック298円、群馬県館林産きゅうり1本33円、青森産りんご、フジ、王林、ジョナゴールド1個98円、鹿児島産新たけのこ水煮1本198円、太平洋産等めばちまぐろ刺身用1柵500円、ロシア産紅鮭切身2切298円、富山産ほたるいか1盛298円、愛知産うなぎ蒲焼き2串1,000円、国産若鶏もも肉100g98円、国産豚ばらうす切り100g178円、ピーコック選定国産牛もも焼肉用100g498円、オーストラリア産牛サイコロステーキ100g100円、そして、惣菜は自家製ご馳走海老天重1パック580円、メアジフライ1パック5枚入り298円、手巻き寿司1パック5本入り680円、15品目のバランスサラダ1パック280円、太巻き各種4/8のみ各298円である。

   以上が東池袋店の現状であるが、大丸ピーコックはこの東池袋店を都市型食品スーパーマーケットのモデル店として取り組んでいるという。すでに、このタイプの都市型食品スーパーマーケットを立て続けに3店舗出店したが、今後、さらに検証を重ね、改善をはかり、豊島区周辺、港区周辺という都市部に次々と出店してゆく予定であるという。大丸ピーコックも年商1,000億円を越え、店舗数は70店舗となったが、今後はこの都市型食品スーパーマーケットの成否が、新たな成長戦略の重要なポイントとなろう。今後の展開に注目したい。

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April 10, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 09, 2007

松坂と食品スーパーマーケットのプライスラインについて

   今回は松坂とプライスラインについて取り上げてみたい。この間、レッドソックスの松坂大輔の大リーグデビュー戦をたまたま出張先のホテルで、朝3時に目が覚めてしまい、見始めたら寝むれなくなり、結局、夜明けまで、全部見てしまった。あの寒さの中で、けっして、松坂は、本調子ではなかったと思うが、10Kを含む勝利投手となり、見事なデビュー戦だった。試合終了後のインタビューで松坂がいっていたように、「ゲームを良くコントロールできていた」という言葉が印象に残った。確かに、松坂はゲーム全体のコントロールももちろんだが、バッター1人1人を松坂の豊富な持ち球でしっかりコントロールしていたように感じた。

   最近、大リーグ中継が面白く、よく見るようになった。特に、ピッチャーがバッターに対し、どのような駆け引きをし、打ち取ってゆくか、逆に、バッターがピッチャーの駆け引きに動じず、見事、真芯にボールをとらえ、ヒット、あるいはホームランを打つかが実に面白い。双方、鍛え上げられたプロとしてのプライドをかけての知力、体力の持てる力を存分に発揮しての真っ向からのガチンコ勝負であり、見ているだけでも面白い。

   特に、今回の松坂のデビュー戦は、面白かった。松坂の武器である直球と高速スライダー、そしてチェンジアップの組み合わせは改めてすばらしいと実感した。以前、NHKで松坂特集をやった時、松坂のボールを流体力学から研究しているという大学教授が解説していた。それによると、高速スライダーは直球の縦回転に対し、きれいな横回転の軌道となるため(ジャイロ?)、スピードが落ちずに、曲がり方が激しく、バッターのタイミングが取りくいとのことだった。また、松坂の直球は回転数が通常のピッチャーよりも5回転から10回転多く、40回転後半となり、それだけボールが速く、しかも、10cmぐらい浮き上がるとのことで、これもバッターにはタイミングが取りにくいといういうことだった。さらに、これにチェンジアップが加わるので、松坂の直球は大きく3つ、通常、横、速さ、さらに、上下、左右と投げ分けるので、直球だけで3×3×3=27通りのパターンがあることになる。これにさらに、カーブとフォークが加わり、本調子の時は球威もあり、バッターは実に打ちにくいと思う。松坂がいう試合をコントロールするには、この基本の直球の場面場面に応じての投げ分けがポイントであると、今回の松坂のデビュー戦を見てつくづく感じた。

   実は、食品スーパーマーケットのプライスラインもこのように考えるべきではないかと思う。松坂の基本となる直球に対応する中心プライス、さらに、下限、上限プライス、そして、ここからがポイントであるが、高速スライダーとチェンジアップを顧客の流れに応じて展開できれば、顧客はバットを振ってくれるのではないかと思う。実際に買ってもらえるかどうかは別として、少なくとも商品に注意を払い、手に取ってくれるのではないかと思う。そして、これが、商品を通じて顧客をコントロールすることであり、顧客をコントロールすることによって商品の客単価、売上を上げることであると思う。

   高速スライダーとチェンジアップをどうプライスラインに当てはめるかであるが、ひとつの考え方としては、チェンジアップはプライスラインは変えずに中心プライスの商品のフェイス、あるいは、POP等を活用し、顧客への商品訴求を強調することであり、高速スライダーは価格変化をもたらすことであると考えることができよう。高速スライダーの使い方としては、上限プライスの価格を下げ、中心プライスに近づけ、上限プライスにお買い得感を出し、商品訴求を行うことであるいえよう。また、逆に下限プライスの価格を下げ、中心プライスとの差を広げ、下限プライスの安さを強調し、下限プライスの商品を訴求することも同様である。このように、売場において、顧客の流れに応じて、チェンジアップと高速スライダーを組み合わせる力を現場がつければ、現場が顧客をコントロールすることが可能となろう。

   通常の食品スーパーマーケットは賞味期限、鮮度劣化、在庫過剰等により仕方なく見切りという形でチェンジアップや高速スライダーを投げているが、もう一歩、進め、しっかりとした訓練をつみ、積極的にチェンジアップと高速スライダーを活用すれば、顧客との毎日の真剣勝負が生まれ、現場が顧客をコントロールし、売場をしっかりつくってゆけるのではないかと思う。再度、単純な直球のようなプライスラインだけでなく、チェンジアップ、高速スライダーの訓練を行い、顧客のコントロールに挑戦し、現場が自らの力で客単価アップ、ひいては売上アップを図っていけるような仕組みづくを検討してみてはどうか。

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April 9, 2007 in 日記・コラム・つぶやき, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 08, 2007

日経MJ、新製品週間ランキング、飲料に注目!

   日経MJ、新製品ランキングが4/6、公表された。ここ最近、飲料部門が好調であり、客単価Aクラスの300円(1人当り0.3円)以上の新製品が7品登場している。200円以上だと16品もあり、飲料部門は新商品をいかに定番に組み込むかがポイントとなってきた。No.1は5週連続サントリー、黒烏龍茶OTPP(特定保健食品)1Lであり、客単価は563円(1人当り0.56円)と超A商品であり、定番を含む飲料全商品の中でもAクラスの商品であるといえる。先週比は-5円でありほぼ安定した500円強で推移しており、ここ最近では注目の新製品といえよう。カバー率もこのPOSデータの対象の34チェーン、195店舗の内、91.3%をカバーしており、ヒット商品といえよう。平均単価が423円であるので、PI値を逆算すると、563円÷1,000人÷423円=0.13%であるので、平均的な食品スーパーマーケットの客数2,000人/日を掛けると、2,000×0.13%=1日当り2.6個であり、1週間在庫で18.2個となり、2フェイスは欲しいところだ。また、客単価をより引き上げるためには、さらにPI値の高い350mlを併売したいところである。

   飲料はNo.2にもサントリーの初登場ペプシネックス500mlペットボトルも客単価410円でランクインしており、さらに、No.7にサントリーの胡麻麦茶350mlが311円でランクインするなど、客単価300円以上のAランクに3つも入るという、サントリーの飲料は顧客から支持の高いヒット商品を続出させている。ただ、No.2のペプシネネックスは今後、販促が一巡し、初回購買からリピート購買に入った段階でどの辺で客単価が落ちつくかがまだ読めないところである。No.3はキリンビバレッジの生茶500mlペットボトル、客単価398円、同じく、No.6には生茶2L、客単価367円がランクインした。No.4、No.5はカゴメの野菜生活100、黄の野菜930g、客単価379円、紫の野菜1L、客単価372円が入った。以上が、飲料部門で客単価が300円を越えた今週の新製品である。

   飲料部門についで、注目の新製品は冷凍食品であり、No.1にニチレイフーズの本格炒め炒飯450gが客単価369円、No.2に味の素、Hot!1エビピラフ450gが客単価320円と300円台を越えたAクラスの客単価の新製品が2品ランクインした。また、300円にはとどかなかったが、No.3にハーゲンダッツジャパンのクリスピーサンド練乳いちご66ml、客単価254円、No.4にミニカップマンゴー120ml、客単価231円、No.5にミニカップシャルドネ&ラズベリー120ml、客単価185円と高級アイスクリームがランクインしており、注目である。

   その他食品でも、No.1は日本ハムの上級森の薫り、あらびきウィンナー100g×2、客単価685円、先週比+145円と急上昇しており、注目である。No.2には花王のエコナヘルシー&ヘルシクークッキングオイル、客単価457円が入っており、これ以外にも、客単価300円まではいかなかったが、No.3に伊藤ハムの朝のフレッシュロースハム40g×4が初登場で客単価291円、No.4に男前豆腐店の男の3連チャン240gが客単価277円、先週比+52円と急上昇しており、注目である。

   菓子部門ではNo.1はカルビーのじゃがりこサラダ60g、客単価395円がカバー率100%という安定した数字であるが、No.2以下は、客単価は300円まではいかなかったが、順位がめまぐるしく変動しており、No.2はNo.5からランクアップしたロッテ商事キシリトールガムファミリーボトル<ニューライムミント>150g、客単価296円、No.3はNo.57から大幅アップした、チロルチョコの花よりだんご10個、客単価248円、ただ、カバー率はまだ35.4%であるので、まだ、不安定な状況である。No.4はNo.28からランクアップしたカルビーのかっぱえびせんカレー味80g、客単価218円、No.5も同じくNo.31からランクアップしたカルビーのかっぱえびせんお好み焼き味80g、客単価216円である。そして、No.6にはNo.12からランクアップした森永製菓のエンゼルパイ<バナナ>10個、客単価204円が入った。

   そして、家庭用品部門は客単価は高いが、カバー率が低く、不安定な数字が続いている。No.1は先週同様、資生堂のHAKUメラノフォーカス2(医薬部外品)、客単価、先週比757円ダウンの1,525円、No.2はマックスファクターのSK-Ⅱホワイトニングソースダームデフィニション50ml、客単価、先週比410円ダウンの970円、No.3はカネボウ化粧品のブランシールホワイトニングコンクルージョンセットⅢ、40ml+25ml+2包、客単価、先週品616円ダウンの938円、No.4にコーセーのホワイトクオリティエッセンスDTX30g、客単価、先週比340円ダウンの674円であり、いずれもカバー率50%以下であり、客単価が500円を越える超A級であるが、不安定な数字である。

   このように、今週の日経MJ、新製品ランキングは飲料部門に注目である。客単価超A級である500円以上が1品、A級の300円以上のものが6品の合計7品に加え、200円以上のものも9品あり、現状の売場の客単価アップを大きくはかれる部門といえ、定番の中に、これらの新製品をしっかり品揃えに加えたいところである。

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April 8, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (5)

April 07, 2007

2007年2月期、本決算の公表はじまる、オークワ、増収増益!

   いよいよ、食品スーパーマーケット業界の2007年2月期の本決算の公表がはじまった。4/2、オークワが連結、個別の決算短信を公表し、いずれも増収増益の好決算結果であった。本業の食品スーパーマーケットの経営状況を示す、個別決算の内容は、売上、2,420.53億円(104.3%)、営業利益71.63億円(109.8%:売上対比2.95%)、経常利益72.25億円(111.6%:売上対比2.98%)、当期純利益39.53億円(109.3%:売上対比1.63%)と、増収増益であった。また連結についても、売上104.4%、営業利益109.0%、経常利益111.7%、当期純利益110.8%と増収増益であり、当期純利益に関しては過去最高益を更新したという。

   オークワは現在、133店舗を展開しており、今期子会社化したヒラマツ7店舗を加えると140店舗となる。業態は大きく4つに分かれており、ディスカウント業態のプライスカット23店舗、スーパーセンター5店舗、メッサ2店舗とレギュラー業態である食品スーパーマーケットとなっている。今期はプライスカット田辺下万呂店、スーパーセンターオークワ和泉納花店の新店の他、岩出西店をメッサに業態展開し、営業拡大をはかった他、既存店も好調であり、10期ぶりにプラスに転じたといい、売上104.3%となった。ちなみに、オークワの売上構成比は食品69.6%、衣料品4.7%、住居関連用品13.5%、テナント6.7%、その他1.2%であり、これに不動産賃貸収入1.5%、配送受託手数料1.7%である。昨年に比べると衣料品がやや下がり、食品が若干あがっている。

   また、オークワは本ブログでも以前取り上げたが、セルフレジを2004年から導入しはじめているが、今期とうとう100台の大台を越えたという。セルフレジの稼働率も向上し、新たな顧客サービスとして定着しつつあるという。また、業外随一というバーチャル画面で買い物ができるネットスーパーも今期からスタートしており、業界に先駆けた先進的な取組にも積極的である。

   一方、利益の方は売上以上の伸びを示しているが、個別の損益決算書を見ると、売上総利益は24.7%と昨年の25.3%と比べ0.6ポイントダウンしている。不動産等の収入を加えた営業総利益も28.2%と昨年の28.8%と比べ、0.6ポイントダウンしている。これに対して、販売費および一般管理費が昨年の25.9%から25.1%と0.8ポイント下げっており、これが営業利益2.9%から3.9%へと押上げ、売上の伸び以上の利益をもたらしたといえる。今期は経費の圧縮が利益に大きく貢献しているが、課題としては、粗利率のダウンがやや気になるところである。
 
   また、負債については、短期借入金が昨年の154.4億円から、127.8億円と26.6億円減っており、一年以内の長期借入金も27.99億円から26.36億円と1.62億円減っている。また長期借入金についても63.05億円から57.58億円と5.46億円減っており、長短合計では245.44億円から、211.74億円と33.7億円減っており、好調な収益が財務にも好影響を与えているといえよう。売上対比では8.74%であり、食品スーパーマーケット平均の約12%を下回っていおり、買入依存度が大きく改善している。

   気になる、オークワの株価であるが、4/2に決算が公表され、翌日の4/3は14円(+0.84%)の1,670円であった。オークワの株価は2月中旬以降、株価はほぼ右上がりで上昇しており、それまで1,570円前後で推移していた株価が、3/29には年初来最高値となる1,720円をつけた。翌日の3/30は1,677円、4/2は1, 656円とやや下げたが、4/3は再び上昇しており、この好決算を受けての今後の株価の推移には注目である。ちなみに、オークワのPBRは1.07倍、PERは18.8倍、ROEは5.73%であり、食品スーパーマーケット業界の平均はPBRが1.5倍、PERが25.0倍、ROEが6%であるので、やや低目の数字であるが、ほぼ平均に近いといえよう。

    このようにオークワの2007年2月期の本決算が4/2に公表されたが、増収増益の好決算であった。今後、2月期決算の食品スーパーマーケットの本決算が順次公表されてくるものと思うが、第3四半期決算の流れをうけ、全体的には好決算が期待できそうである。

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April 7, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (7)

April 06, 2007

PI値とプライスライン、PI値の本質を理解しよう!

   PI値(Purchase Index)は買上点数÷客数で表す指標であり、顧客一人当りの買上点数のことである。指標としては極めて単純な指標であり、目の前の商品と客数がわかれば、誰でも簡単に計算することができ、しかも、顧客の声をダイレクトに反映している指標であるため、比較的いろいろな場面で使うことができる。ただ、PI値がPI値のみで一人歩きするケースが多く、PI値の本質をつかんだ使い方をしているケースは意外に少ないのが実態である。

   その理由は、PI値はそもそも、売上を分解して導かれる指標のひとつであるということが認識されていないことによるといえよう。売上は客数で割れば、客単価となり、この客単価を平均単価で割ればPI値となるが、この関係、すなわち、売上=客数×客単価=客数×平均単価×PI値という方程式が理解されていないことによると思われる。この方程式が理解できれば、PI値は売上の一構成要素であることがわかり、さらに、突き詰めれば、客単価の一構成要素であることがわかる。すなわち、PI値とは客単価の一指標であり、さらには、売上の一指標であるといえる。

   したがって、PI値はPI値だけでは存在しえず、常に、客単価、ひいては売上と連動して考えることが、PI値を根本から理解するポイントである。PI値があがっても、客単価が落ちてしまえば、元も子もなくなる。同様に、PI値があがり、客単価があがっても、売上が落ちてしまえば、折角のPI値アップが報われないこととなる。PI値に取り組むときには、常に、客単価、売上を意識することがポイントである。

   そこで、このPI値の考え方を最も簡単に、現場で無理なく理解し、実践するには、プライスラインという考え方を取り入れると良いと最近気がついた。食品スーパーマーケットでは、あまり強く意識されることがないのがプライスラインである。それは、食品スーパーマーケットの平均単価はほぼ200円に集約し、平均単価が倍の400円、さらに倍の800円、そのさらに倍の1,600円、逆に、1/2の100円、その1/2の50円、その1/2の25円という商品もあるにはあるが少ないのが実態であり、ほとんどは200円に集約してゆくのが実態であるからである。実際のマーチャンダイジング政策でも明確にプライスラインを決めて、品揃えをするというケースは少なく、プライスラインを意識してのマーチャンダイジングはあるにはあるが、少ないのが実態である。

   ただ、PI値を真に実践的に理解するには、プライスラインを意識することが最も分り易いといえる。なぜなら、PI値は客単価の一要素であり、客単価=平均単価×PI値となり、平均単価を高めることは客単価のアップをはかる重要な戦略であるからである。一般的に平均単価を高めるというと、すぐに値上げとなってしまうが、平均単価を高めるとは、プライスラインを高めに誘導することである。もっと、端的にいえば、より上位のプライスラインのPI値をアップさせることである。プライスラインは通常、平均、ワンランク上、ワンランク下の3つが考えられ、平均単価アップとは平均単価よりも、ワンランク上のプライスラインのPI値を高めることであり、それによって、平均単価アップの客単価アップが実現することとなる。もちろん、平均よりもワンランク下のプライスラインを高めても客単価はアップするが、この場合は、平均単価は下がってしまい、PI値がアップして、客単価がアップすることになる。

   客単価=平均単価×PI値であるので、この平均単価をいくつかのプライスラインに分け、それぞれのプライスラインごとのPI値を算出し、より平均単価の高いプライスラインのPI値を高める努力をすれば、PI値のアップが単にPI値のアップに留まらず、平均単価を意識し、客単価アップをはかってゆくことが理解できるようになる。

   まずは、目の前の商品にプライスラインをつくり、プライスラインごとに品揃え、売場をつくり、プライスラインごとのPI値を算出し、1歩1歩、より高いプライスラインのPI値を高めてゆく努力をすれば、自然にPI値と平均単価の関係が認識でき、客単価アップにつながってゆくことになるといえよう。ただ、一方で、平均よりも下のプライスラインの商品のPI値を落とすと、折角、プライスラインを高めても客単価は下がってしまうので、その点の注意は必要である。

   このように、プライスラインを意識し、プライスラインごとのPI値を算出し、それぞれのプライスラインのPI値をバランスよくたかめ、徐々に平均単価を引きあげてゆくことにより、PI値の本質が自然に、実践的に理解できるようになるといえよう。PI値だけでものごとを判断するのではなく、プライスラインを意識したPI値アップ、ひいては客単価アップにしっかり取り組んでみて欲しい。PI値の本質が理解できるはずである。

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April 6, 2007 in 日記・コラム・つぶやき, 経済・政治・国際, PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 05, 2007

家計調査データ2007年2月度、総務省統計局が公表!

   総務省統計局から、2007年2月度の最新の家計調査データが公表された。家計調査データは集計に時間がかかるためか、最新のデータは約1ケ月遅れで公表され、いまは4月であるが、最新のデータは2月のものである。3月の家計調査データは4月末に公表の予定である。本ブログでは家計調査データについては、食品スーパーマーケットの客単価と比較しやすいように、いくつかの修正を加えている。ひとつは食料の数字には外食も含まれているため、食品総額の数字は外食の数字を引いた数字を使っている。また、金額は1ケ月間の1世帯当りの総額であるため、1日当りに換算して、より客単価=1人1回当りの購入金額に近い数字にしている。そして、もうひとつは、客単価3D分析を取り入れ、全世帯平均と購入世帯のみの平均およびその比率を算出している。これらの修正を加えた数字で家計調査データを食品スーパーマーケットの客単価と比較しやすいようにし、分析を試みている。

   さて、まず、全体の1世帯当り1日の2007年2月度の数字であるが、1,935.61円であり、昨対100.6%であった。ほぼ、昨年並みの消費状況であるが、大分類で見てみると、穀類205.57円(102.1%)、魚介類245.14円(100.1%)、肉類206.54円(103.2%)、野菜・海藻263.32円(93.1%)、果物96.00円(104.0%)、油脂・調味料102.79円(102.3%)、菓子類220.86円(103.6%)、調理食品272.46円(100.4%)、飲料111.64円(104.2%)、酒類102.82円(103.4%)である。伸びた部門としては、果物、飲料が104%台、そして、肉類、菓子類、酒類が103%台であり、逆に下がった部門は野菜・海藻のみの93.1%であった。2月度も、依然として野菜が不安定な相場の関係もあり、苦戦しているが、その他すべての部門は堅調な数字であり、消費が回復基調にあるといえそうである。

   最も伸び率の高かった部門である飲料の104.2%の中で特に伸びた項目を見てみると、紅茶2.68円(123.0%)である。特に、購入世帯のみの消費金額が23.27円(121.8%)と伸びており、購入世帯数は11.5%(101.0%)であり、あまり伸びていない。紅茶の新規顧客が増えての消費の増加ではなく、紅茶を購入している方がより多く紅茶を購入したということである。これについで、乳酸菌飲料8.96円(119.5%)である。購入世帯のみの消費金額は31.63円(108.9%)、購入世帯数は28.3%( 109.8%)とバランスよく数字を伸ばしている。これらについで、炭酸飲料5.36円(117.2%)、果実・野菜ジュース21.50円(112.5%)が飲料部門では伸び率の高い項目である。

   もうひとつ伸びた部門は果物96.00円(104.0%)である。これも伸びた項目を見てみると、消費金額は小さいが、グレープフルーツ1.64円(164.3%)と大きな伸びを示している。特に、購入世帯数が10.4%(167.5%)と異常に伸びており、今期のグレープフルーツは早目の展開がポイントであろう。ついで、他の柑橘類の17.79円(125.8%)であり、これは逆に、購入世帯のみの消費金額が37.50円(122.5%)と大きく伸びているのが特徴である。この他にもバナナ10.43円(106.6%)、りんご14.11円(105.1%)がよく伸びている。逆に、気になるのは旬のいちごであり、22.43円(95.4%)と下がっている。購入世帯のみの消費金額43.40円(95.8%)、購入世帯数51.7%(99.6%)と両方とも下がっており、これからさらに数字があがる時期だけに、今期はやや厳しい動きであるといえよう。ちなみに、果物全体の中で最も購入世帯数が多いのがバナナであり、全体の62.8%が購入している。

   これに対し、2月度、最も消費金額が少なかった部門は野菜・海藻263.32円(93.1%)である。その中でも、特に、伸び悩んだ項目は、はくさい2.68円(63.6%)、だいこん3.89円(64.9%)、キャベツ4.89円(65.2%)であり、60%台である。この3項目とも、購入世帯のみの消費金額も購入世帯数も落ちており、厳しい数字である。これについで、ほうれんそう7.32円(75.9%)、ねぎ7.39円(81.2%)、レタス5.07円(89.3%)などが伸び悩んだ項目である。一方、逆に伸びた野菜・海藻もあり、なす3.04円(111.8%)、ピーマン4.21円(107.3%)、トマト13.39円(105.0%)などが伸びているが、これらを除き、ほとんどの項目は昨対を割っており、厳しい状況とえいよう。

   このように、2007年2月度の家計調査データを見ると、飲料、果物がよく伸びており、それ以外の部門も100%を越えており、全体としてはまずまずの消費状況といえよう。唯一、野菜・海藻は厳しい状況であり、ここ最近この傾向が続いている。政府としては景気は回復傾向にあるという判断であるが、その根拠にこの家計調査データも活用されているが、実際、この2月度は底堅い堅調な消費状況であったといえよう。

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April 5, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 04, 2007

オオゼキに見るポイントカードの実態、売上比率88.7%!

   本ブログでも取り上げたが、今月からセブン&アイ ホールディングスのポイントカードnanancoがスタートするが、食品スーパーマーケット業界で最もポイントカードが浸透している代表的な企業としてオオゼキがある。そこで、オオゼキのポイントカードの実態について見てみたい。オオゼキのポイントカードはキャッシュバックカードであり、100円のお買い物で1点のポイントがつき、1点を1円のキャッシュと交換、ないしはお買い物での利用ができる仕組みである。時々、5倍ポイントの日があり、この時は、ポイントが100円につき5点のポイントがつく。したがって、通常は売上に対して1%還元のキャッシュバックがつくポイントカードといえる。ただ、5倍の日の効果は絶大で、オオゼキの年間平均のポイントカード付加率は2006年2月期決算では2.2%であり、通常の約2倍の還元が結果的に行われているので、実際は約2%のキャッシュバックカードといえよう。

   2006年2月期決算数値をもとにオオゼキ各店のポイントカードの発行枚数、売上比率等を見てみると全27店舗の平均のポイントカード売上比率は88.7%であり、ほぼ90%であり、ほとんどの顧客がオオゼキのポイントカードを使用して買い物をしている。現金のみの顧客は約10%であり、ここまで来ると、ポイントカードは完全にオオゼキの買い物と一体化しており、浸透度が非常に高いといえる。ちなみに、カード売上比率No.1は松原店であり、96.0%である。

   この松原店の客数は1日平均3,979人とオオゼキ全27店舗の平均1日客数3,622人よりもやや上であるが、ほぼ平均的な客数である。松原店の発行カード枚数は18,228枚であり、1日平均の客数の4.6倍である。全27店舗の平均カード枚数の客数との割合が5.3倍であるので、やや、少ない発行枚数であるが、ほぼ平均に近いといえよう。ここから、商圏と客数の関係も推測できる。特にオオゼキの場合はカード使用率が約90%であることから、商圏=カードホルダーに近いといえよう。したがって、商圏はほぼ客数の5倍といえ、この松原店は約20,000人を対象とした食品スーパーマーケットであると推測できる。

   松原店についで、No.2のカード売上比率の店舗は座間店であり、94.6%である。座間店は1日平均客数が1,932人とオオゼキ全27店の中で最も少ない客数であるが、ポイントカードの売上比率は全店2位という高さである。カード発行枚数は10,897枚であり、1日平均客数に対する割合は5.6倍とNo.1の松原店よりも高く、全店平均の5.3倍をも超えている。したがって、商圏的にはかなり浸透した数字といえ、客数が全店の中でも最も少ないのは、マーチャンダイジング、カード戦略というよりも、商圏そのものが小さいためであるといえよう。オオゼキとしてはかなり厳しい商圏での商売といえよう。同様な傾向を示す店舗としては、No.7のカード利用率91.6%の経堂店、No.10のカード使用率91.2%の久が原店などがある。

   一方、カード発行枚数が1日平均客数の約10倍の9.9倍というオオゼキの中では突出した店舗がある。カード売上比率88.0%、No.18の大森店である。大森店は1日平均客数が3,977人であり、カード発行枚数は39,441枚とオオゼキ全27店の中で最もカードを多く発行している店舗である。商圏が相当広域であるか、極めて高い人口密度の商圏であると推測される。このような店舗は、カード売上比率75.6%、No.23の浅草雷門店(1日平均客数3,550人、カード発行枚数27,278枚)、カード売上比率91.4%、No.8の矢部店(1日平均客数2,693人、カード発行枚数18,868枚)などがある。

   また、ポイントカードの売上比率は時間をかけて上昇するのはなく、発行から比較的短時間で上昇するのが特徴である。2006年2月期のオオゼキの決算期では新店であった千歳船橋店のカード売上比率は86.4%、相模原中央店は80.0%、下北沢店は84.6%、八幡山店は84.0%であり、いずれもオープンから短期間で約85%となっている。

   このように食品スーパーマーケット業界でもポイントカードが深く浸透し、その活用において定評のあるオオゼキのポイントカードの実態を見ると、カード売上比率は約90%、カード発行枚数は1日平均客数の約5倍、ポイントカード付加率は約2%であることがわかる。今後、ポイントカードもnanacoの参入によって大きく変わってくるものといえるが、食品スーパーマーケットにとっては、オオゼキのこの数字を見る限り、重要なマーケティング戦略としてすっかり定着したといえよう。

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April 4, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 03, 2007

POPの目的とその理論的根拠を考えてみる!

   食品スーパーマーケット最新情報は日刊版と週間版があり、週間版は毎週月曜日の午前12時00分にまぐまぐから購読者にとどけられる。そのまぐまぐでここのところ毎回掲載している記事の中に、コンサルティング、現場からのミニレポートというコーナーがあり、直近の4/2号は、第25回目となり、2つのPOPについてというテーマをとりあげた。POPには理論的には2種類あり、それをいかに使い分け、目的の客単価アップへ結びつけるかがポイントであることを解説した。ただ、若干、補足したい面もあるので、本ブログでは、再度、内容を加筆修正し、改めて、2つのPOPについて取り上げてみたい。

   POP(Point Of Purchase)は直訳すれば購入(購買)ポイントであり、顧客と商品との接点における商品訴求ということになるかと思う。したがって、その目的は商品の売上、すなわち、客数と客単価を増やすことにあるといえる。客数は新規顧客の増加と既存顧客の来店頻度アップであるので、POPの役割は、既存顧客の来店頻度を増やし、かつ、既存顧客からの口コミにより、新規顧客をいかに増やすかにあるといえよう。一方、客単価については、客単価を3D分析すると、客数PI値(商品購入客数÷店内総購入客数)×PPI(商品購入点数÷商品購入客数)×平均単価=客数PI値×金額PPI(PPI×平均単価、ないしは、商品購入金額÷商品購入客数)となる。したがって、POPを通じて客単価アップをはかるには、ひとつは客数PI値アップ、そして、もうひとつは金額PPIアップと2つの指標のアップが考えられる。

   ここでは、客数アップについては別の機会に譲るとして、客単価アップに焦点を当て、POPの役割を考えてみると、POPは理論的には2つの目的があることがわかる。ひとつは客数PI値アップである。これは店内総購入客数の中からいかにその商品の購入顧客を増やすかが目的となり、主通路を通っている顧客をひきつける、あるいは誘導するPOPとなる。商品説明よりも、キャッチコピー、色、におい、大きさなど五感に訴えるPOPが主となる。いわゆる、AIDMAのAttention(注意)、 Interest(関心)にあたる部分であり、主通路を買い物籠、カートで購入している顧客の注意を引き、関心をもってもらうPOPのことで、これにより客数PI値=商品購入客数÷店内総購入客数をアップさせるための第一歩となるPOPである。

   そして、もうひとつは、金額PPIアップであり、これはPPIアップと平均単価アップが目的となる。客数PI値-POPで顧客が商品の近くまで来るので、今度はそこでその商品を選んでもらい、さらにできれば、より平均単価の高い商品を購入してもらうように誘導するPOPである。また、次回来店時にもリピートしてもらえるようなPOPもポイントである。これは、客数アップのPOPとも結びつき、実は、客単価アップをつきつめてゆくと、必然的に客数アップにもつながってゆく。この金額PPIアップのPOPは、客数PI値-POPとは違い、商品説明、解説、他の商品との違いなど、細かく、深い内容が訴求ポイントとなる。

   特に、平均単価アップについては、プライスポイント政策が前提となる。最重点商品よりも、プライスラインが上、下、そして、最上級のできれば、4つのプライスラインが欲しいところである。プライスラインがこれだけ整備されていれば、いつも購入いただくプライスラインの商品を購入しようとする顧客に対して、ワンランク上のプライスラインの商品へ誘導できれば、その瞬間に、平均単価があがり、PPI×平均単価=金額PPIがアップすることになる。このようなプライスラインをワンランクあげるPOPが実は最も重要な金額PPIアップのPOPといえる。

   このように、POPは客単価アップという目的を持たせると、重要なマーチャンダイジング戦術となり、ひとこと、ひとことに意味をもたせ、その大きさ、デザインにこだわることにより、実際に客単価アップをもたらすこととなる。POPはその意味で、実は創造的なものであり、無限の創意工夫がいかせるマーチャンダイジングツールといえる。チェーンストアでは、本部集中が原則であり、POPも本部が企画を統一し、印刷物のみしか掲示できないようになりつつあるが、本来、POPの意義、Point Of Purchaseを考えれば、現場が客単価アップの理論にもとづいて、創意工夫して検証されたものを本部が吸い上げ、水平展開した方が効果が高いといえる。再度、POPの原点にもどり、POP政策を根本的に見直してみてはどうだろうか。 

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April 3, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 02, 2007

ポイントカードの本命登場、セブンイレブン、nanacoスタート!

  先週のブログでレジ関連を2つ取り上げた。ひとつはレジ袋有料化、そして、もうひとつはセルフレジである。いずれもレジのセルフ化を推進するテーマであるが、レジについては、もうひとつ、大きな問題として決済のセルフ化が残っている。現在、レジの決済はほとんどが現金であり、クレジットカードも可能な小売業もあるが、その利用率は低く、決済のほとんどは現金であるといえる。この現金の決済をセルフ化する動きはこれまで様々な企業が取り組んできたが、中々、成功しなかった。やっと、この4月から取り組むセブン&アイ ホールディングスによるnanancoカードが、流通業界ではじめて現金での決済をセルフ化する可能性が見えてきた。これが実現すれば、レジの完全セルフ化に大きく動くこととなり、小売業の悲願であったセルフ販売が入店から商品選択、決済までの完全セルフ化の実現に大きく近づくこととなる。

  今回のnanacoカードはその意味で流通業界にとって意義のあることであり、単なるポイントカードとは決定的な違いがそこにある。通常のポイントカードは、商品購入に対してポイントが付与されるのみのカードがほとんどであるが、nanacoカードは、プリペイドカードであるため、決済が可能となる。ほぼスイカ、パスネットのイメージで買い物が可能となり、しかも、ポイントが100円の購入につき1ポイント=1円つく仕組みとなっており、さらに、そのポイントを、将来的にはグループ内はもちろん、グループ外企業との連携も視野に入れている。

  同じ、流通大手のイオン、ダイエー、西友等はもちろん、他の小売業も簡単には追随できない点は、セブン銀行、すなわち、自前の銀行をもっている点にもある。当面、nanacoカードのチャージはPOSレジで行われるが、年内にはセブン銀行のATMでのチャージも可能となり、ここでのセルフ化も実現することとなる。これ以外にも、順次、セブン銀行とnanacoカードとの連携が進んでゆくものと思われる。また、もう一点は、情報システムにあり、今回はnanacoという、プリペイドカードを前提とした第6次のシステム投資が行われている点である。光ファイバーのネットワークを前提として、高速大容量の情報を瞬時にやり取りする仕組みに加え、高いセキュティーを確保している。また、他のプリペイドカードも使えるように専用のマルチリーダーライターも開発しており、スイカ、エディ等のすでに広く使用されているプリペイドカードを利用することも可能となる。

  情報活用についてもnanacoカードから得られる購買履歴を分析し、商品開発への活用、個店の顧客属性分析の拡充や、立地タイプ別の商圏分析、さらには、個別対応のプロモーションへの活用も可能な仕組みとなっており、まさにnanacoカードがフル回転するためのインフラといってよい情報システムである。恐らく、ウォールマートの仕組みを越え、世界最先端の購買履歴の分析、活用が可能となろう。

  ここまでnanacoカードを前提とした仕組みを構築できたのは、これまで、小売業ではトレードOFFの関係にあったカード使用率と決済手段の関係をプリペイドカードを採用することによって正の相関関係にもってゆけたことにあるといえよう。通常、カード使用率をあげるためには決済機能を限りなく0にし、ポイント率を高めることが方法となる。決済をたとえばクレジットで行えば、その瞬間にカード使用率が激減し、情報活用に必要なデータが収集できなくなる。今回のnanacoカードは自前のプリペイドカードにポイント1%をつけるために、通常のポイントカードに近いカード使用率が予想でき、情報活用に充分なデータ収集が可能となろう。

  今期のnanacoカードの発行枚数予想は約1,000万枚であり、これはセブンイレブン約10,000店で割ると、1店舗当り、約1,000人となり、セブンレブンの1店舗当りの1日の平均客数に相当する。食品スーパーマーケットでのポイントカードの使用率は80%前後であるが、恐らく、来店頻度を考えれば約50%前後ぐらいのカード使用率を予想しての数字であると思われ、最終的には70%から80%を目標にしているのではないかと思う。ポイントも1%と通常の食品スーパーマーケットと比べ遜色ない数字であり、恐らく初年度1,000万枚は優に超えるのではないかと思う。

  このように4月から、ポイントカードの本命中の本命のプリペイドのnanacoカードがスタートすることにより、小売業のカード戦略は大きな転機を迎えるといえよう。食品スーパーマーケットでは単なるポイントカードが現在は大半であり、大手小売業はクレジットカードに傾きがちであるが、今回のnanacoは現金決済に焦点をあてたポストポイントカードであり、決済のセルフ化も実現することとなり、カード戦略の新たな次元を開拓するものとして注目したい。

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April 2, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (5)

April 01, 2007

日経、MJ、3/30、新製品週間ランキング、黒烏龍茶依然トップ!

   3/30、恒例の日経MJ、新製品週間ランキングが公表された。飲料部門では依然として、4週連続でサントリー、黒烏龍茶OTPP(特定保健用食品)1Lが客単価568円(1人当り0.56円)でトップを走っている。先週比23円の客単価ダウンであり、ほぼ、この辺で数字が落ち着いてきたといえ、客単価500円は新製品としてはヒット商品といえ、黒烏龍茶350mlのヒットに続き、1Lも顧客からしっかり支持されたといえよう。カバー率も91.8%であり、このPOSデータの対象店舗34チェーン、195店舗にいきわたったといえ、安定した数字となった。ちなみに、客単価568円は100店舗を越える食品スーパーマーケットでは年間延べ客数が約1億人となるので、年間売上は568円÷1000人×1億人=5,000万円となる。その意味で客単価500円以上の商品は大変なヒット商品であるといえよう。

   これ以外にカバー率が90%以上で500円を越える新製品は今週は1品もなく、いかに500円という客単価が大きい数字であるかがわかる。ちなみに、カバー率が低い新製品では、今週も客単価500円を越える新製品が6品登場している。まず、その他食品の上級、森の薫りあらびきウィンナー100g×2であり、カバー率57.4%であるが、客単価は540円である。また、家庭用品では、カバー率が低く、かつ、平均単価が異常に高いため、比較的500円以上の客単価の新製品が多い。客単価はPI値×平均単価であり、PI値が低くとも平均単価が高い場合は客単価は高くなる傾向となるため、家庭用品は高い客単価となりがちである。

   家庭用品部門No.1は資生堂のHAKUメラノフォーカス2(医薬部外品)45gであり、客単価は何と2,282円(1人当り2.28円)である。カバー率は48.2%と低く、平均単価は7,521円である。No.2はカネボウ化粧品のブランシール、ホワイトニングコンクルジョンセットⅢ、40ml×25ml×2包であり、客単価1,554円、カバー率48.7%、平均単価8,259円である。No.3はマックスファクターのSK-Ⅱ、ホワイトニングソース、タームデフィニシュン50ml、客単価1,380円、カバー率28.2%、平均単価13,330円である。そして、No.4はコーセーのホワイトクオリティエッセンスDTX、30gであり、客単価1,014円、カバー率42.6%、平均単価3,727円である。家庭用品には上記以外にもうひとつ、客単価500円を超える新製品があり、上記とは違い、カバー率が高く、平均単価が低い新製品である。花王のアタック感謝品1.1kgであり、客単価565円、カバー率70.8%、平均単価279円である。

   また、今週は、客単価は500円まではいかなかったが、300円を越える新製品も数多く登場しているのが特徴である。飲料部門では、カゴメの野菜生活100、黄の野菜930g、客単価426円、同じくカゴメの紫の野菜1L、客単価348円、キリンビバレッジの生茶500mlペットボトル、客単価422円、同じく、キリンの生茶2L、客単価318円、そして、サントリーの胡麻麦茶350ml、客単価322円である。冷凍食品部門では、ニチレイフーズの本格炒め炒飯450g、客単価446円、ハーゲンダッツジャパンのクリスピーサンド練乳いちご66ml、客単価370円、味の素のHot!1、エビピラフ450g、客単価317円である。その他食品では日清食品の焼きそばU.F.O.シーフード120g、客単価467円、花王のエコナ、ヘルシー&ヘルシークッキングオイル増量企画品600g、客単価335円である。菓子部門ではカルビーのじゃがりこサラダ60g、客単価366円1品であるが、カバー率は何と100%である。そして、家庭用品ではコーセーの薬用、雪肌精プロモーションキットXⅡ、360ml+20ml+20ml、客単価347円である。

   以上が客単価300円(1人当り0.3円)を越える今週の新製品12品である。今週は500円以上の7品を加え、合計20品が300円以上を越えるという客単価の高い新製品の登場となり、通常の重点商品に加え、これらの新製品も単なる新製品に留めず、重点商品としてもしっかり取り組んでゆきたいところである。ここへ来て有望な新製品がつぎつぎに登場しており、来週以降の日経MJの新製品週間ランキングにも注目である。

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April 1, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)