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May 14, 2007

ウォールマートの2007年1月期のアニュアルリポートを見る!

    ここ最近、本ブログでは、食品スーパーマーケットの2007年2月期決算、そして、先週からは3月期決算の食品スーパーマーケットの速報を主に取上げているが、今回は、ウォールマートの2007年1月度の決算を見てみたい。ウォールマートの決算は2006年2月1日から2007年1月31日までの1年間の決算となる。まず、概要であるが、2007年1月期の売上は3,449.92億ドル(41.39兆円)であり、約40兆円の売上である。昨対111.7%(既存店102%)であり、昨年の伸び率109.8%を除き、この10年間2桁の成長を続けている。2001年の売上が1,780.28億ドルであったので、この6年でほぼ2倍の売上であり、急成長である。

   その原動力となったのは何といってもスーパーセンターであり、スーパーセンターの店舗数はこの10年間をさかもどると、2007年(2,256店舗)、2006年(1,980店舗)、2005年(1,713店舗)、2004年(1,471店舗)、2003年(1,258店舗)、2002年(1,066店舗)、2001年(888店舗)、2000年(721店舗)、1999年(564店舗)、1998年(441店舗)であった。この10年でちょうど5倍の店舗数となっており、ウォールマート急成長の大きな柱であった。ただ、全米の出店状況を見ると、アラスカ、ハワイ、ヴァーモントは0店舗、10店舗以下もニュージャージイ(1店舗)、ロードアイランド(2店舗)、マサチューセッツ(3店舗)、コネチカット(4店舗)、デラウェア(4店舗)、マリーランド(9店舗)、モンタナ(9店舗)、ニューハンプシャー(7店舗)、ノースダコタ(7店舗)、ワイオミング(10店舗)とまだまだ出店余力があるといえ、当面、この高成長が続いてゆくものといえよう。

   また、ウォールマートの高成長の背景にはスーパーセンター以外にも海外部門の急成長もあった。2007年1月期の海外部門の売上は771.16億ドル(9.25兆円)であり、売上構成比は22.3%にもなる。この中には日本の西友392店舗も含まれており、昨対130.2%の高成長である。海外店舗数はスーパーセンターの店舗数を越え、2,757店舗であり、メキシコ889店舗、中央アメリカ413店舗、そして、日本(西友)392店舗、イギリス335店舗、ブラジル299店舗、カナダ289店舗、中国73店舗、プエルトリコ54店舗、アルゼンチン13店舗であり、ウォールマート全体では国内4,022店舗を加えると、6,779店舗となる。

   そして、これら高成長を支えたウォールマートの粗利率であるが、2007年1月期は23.4%であり、販売費及び一般管理費が18.55%であるので、差引き、営業利益は4.85%となる。また、当期純利益は3.27%の112.84億ドル(1.35兆円)である。ちなみに営業利益は168.39億ドル(2.02兆円)であるので、ちょうどトヨタの2007年3月期の決算と同じ2兆円の営業利益高といえよう。

   一方、ウォールマートのROAであるが、ROA=自己資本比率×ROEであるので、2007年1月期は、ROA(8.8%)=自己資本比率(40.0%)×ROE(22.0%)であり、ROA、ROEは高いが、意外に自己資本比率が低いといえよう。自己資本比率40.0%の中身であるが、純資産は615.73億ドル(7.38兆円:昨対115.8%)であり、総資産の40.0%である。負債面では長短借入金が326.50億ドル(3.91兆円:昨対105.2%)であり、総資産の21.5%、売上の9.46%である。また、資産面では、特に出店にかかわるものとして、建築物640.52億ドル(7.68兆円:昨対116.0%)、土地186.12億ドル(2.23兆円:昨対115.0%)と、合計が826.64億ドル(9.91兆円:昨対115.8%)であり、総資産の54.6%である。また、営業にかかわる資産としては、在庫が336.85億ドル(4.04兆円:昨対105.5%)であり、総資産の22.2%、売上の9.7%である。したがって、ウォールマートの自己資本比率が40%となる要因は、借入金が総資産の21.5%であることに加え、出店にかかわる資産である土地、建物54.6%、そして、営業にかかわる資産である在庫が9.7%となり、出店、営業にかかわる資産の合計が64.3%となっていることが大きいといえよう。

   ウォールマートのここ5年間のROA、ROE、そして、自己資本比率の推移を見ると、2007年(8.8%、22.0%、40.0%)、2006年(9.3%、22.9%、40.6%)、2005年(9.8%、23.1%、42.4%)、2004年(9.7%、22.4%、43.3%)、2003年(9.6%、21.8%、44.0%)であるので、ROAがここ最近、徐々に下がっているが、その要因は自己資本比率が徐々に下がってきたことにあるといえよう。今後、ROAをさらに引き上げ、経営効率を上げてゆくには、収益の改善以上に自己資本比率の向上が課題であり、そのためには負債の一層の削減と出店および営業にかかわる資産の圧縮が当面の課題といえよう。

   このように2007年1月期のウォールマートの決算はスーパーセンターと海外部門が全体を牽引して、好調な決算となったが、その反面、若干、自己資本比率が下がり、ROAが下がり気味で推移していることが気になるところである。ただ、スーパーセンター、海外ともに成長余力を残しているといえ、当面は2桁の高成長と約5%の高い営業利益率が経営全体の好循環につながり、年間2兆円以上の営業利益を生み出して行くものといえよう。2008年1月度のウォールマートの経営動向にも引き続き注目してゆきたい。

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May 14, 2007 in 経済・政治・国際海外情報 |

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