« June 2007 | Main | August 2007 »

July 31, 2007

アークス、2008年2月期第1四半期、増収増益、新店好調!

   北海道のアークスが2008年2月期の第1四半期の決算を7/4公表した。北海道地区はアークス、イオン、コープさっぽろの3つ巴の激しいシェア争いが繰り広げられている中での決算速報であり、注目の第1四半期の決算であった。売上は587.02億円(104.8%)、営業利益が18.08億円(121.2%:売上対比3.07%)、経常利益19.75億円(120.4%:売上対比3.36%)、当期純利益11.77億円(855.1%:売上対比2.00%)と増収大幅増益の好決算であった。アークスはビックハウスに変わる戦略業態として、2006年11月にスーパーアークスを開発し、札幌市の菊水に1号店をオープンしたが、今期も2店舗を出店し、ほぼ軌道に乗り始めたといえ、スーパーアークスが売上、利益を牽引しはじめたといえよう。現在、アークスは2007年2月期の決算時点では167店舗であったので、これで、169店舗となり、今期年商目標の2,410億円、そして、中期的には3,000億円が視野に入ってきたといえよう。

   スーパーアークスはこの4月にはアークスグループであるホームストアの室蘭地区にオープンしたショッピングセンター、モルエ中島の核テナントとして3店目となるスーパーアークス中島店を出店した。また、この6月には道南ラルズにおいて、五稜郭駅近隣の商業施設のポールスター・ショッピングセンターの核店舗として4店目となるスーパーアークス港町店を出店し、現在、4店舗となった。この新業態、スーパーアークスがアークスグループの新店に導入されはじめたことは、アークスグループ全体の戦略業態として、位置づけられた結果といえよう。今後、北海道各地でスーパーアークスが展開されてくるものといえ、北海道はイオンのスーパーセンター、SC、コープさっぽろの大型食品スーパーマーケットと合わせ、ますます激しい競争になることは必至といえよう。

   アークスの今期の粗利率、経費比率を見てみると、粗利率である売上総利益は昨年の21.68%に対し、今期は21.86%と若干であるが改善された。それにしても、21.86%は食品スーパーマーケットとしては低い粗利率であるが、これがアークス全体の数字であり、スーパーアークスはさらに低い粗利率と推測されるので、粗利面で見ても、スーパーアークスは競争力が高いといえよう。そして、この低い粗利率でも利益をしっかり、生み出す源泉としても経費比率、すなわち、販売費及び一般管理費は昨年が19.02%であるのに対し、今期は18.78%と0.25ポイント下がっており、一段と経費比率が削減されつつあり、これも競争力を高めているといえよう。その結果、営業利益は昨年の2.66%から3.07%へと向上しており、これに売上の104.8%がさらに貢献し、121.2%の大幅増益となった。また、当期純利益が855.1%となっているが、これは、売上、営業利益の好調さに加え、昨年は減損損失が11.81億円あったが、今期は0であり、これが大きく当期純利益を押上げたといえよう。

   一方、アークスの自己資本比率であるが、55.4%と昨年の53.9%と比べ若干改善された。ただ、優良食品スーパーマーケットは70%前後であるので、今後、好調な決算をもとにいかに自己資本比率を引き上げてゆくかも課題といえよう。その自己資本比率55.4%の中身であるが、負債面の長短借入金を見ると、昨年は167.08億円であったが、今期は154.03億円と削減されており、今期の好決算により、借入金が約10億円強削減された。この金額は総資産の17.17%であり、年間売上の6.70%であり、経営を圧迫するほどではないが、自己資本比率を高める上においては一層の削減が課題となろう。

   また、スーパーアークスの新規出店をはじめ、アークス全体の新規出店にかかわる資産であるが、土地は375.91億円(昨年365.95億円:102.7%)、建物及び構築物は252.35億円(昨年225.72億円:111.75)、敷金保証金76.36億円(昨年82.20億円:92.8%)と合計704.62億円(昨年673.87億円:104.5%)とほぼ売上の104.8%に匹敵する増加率であり、売上の伸び率に連動した増加率である。そして、これは総資産の72.4%と総資産の大半を占めている状況であり、自己資本の一層の改善のためには総資産の大半を占める出店にかかわる資産の圧縮も今後の課題となろう。ただ、借入金は総資産の17.17%で、昨年よりも削減されており、出店にかかわる資産の今期分を含め、大部分を自己資本で賄っており、財務的は健全な出店戦略であり、出店余力は高いといえよう。

   このように、アークスは通常の食品スーパーマーケットと比べ、18.78%の低い経費比率に支えられ、粗利率21.86%という競争力のあるロープライス戦略を打ち出すことができ、その戦略業態としてスーパーアークスを開発し、軌道に乗せつつある。しかも、その出店戦略も財務的に借入金を増やさずに、慎重に、そして堅実にすすめている。アークスが目標とする当面のクリティカルマスを獲得するための3,000億円という売上もこの105%の堅実なペースで進んで行けば、約5年後には達成する見込みであり、中期的には充分視野に入ったといえよう。アークスの戦略業態スーパーアークスの今後の新規出店に注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在181人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在773人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 31, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

July 30, 2007

政治もPI値からPPIへ、自民大敗、民主大躍進!

   7/29、注目の第21回参議院選挙が行われた。結果は自民党が惨敗、民主党が大躍進となり、非改選を含め、野党が過半数を占めることとなった。私の選挙区、東京でも大激戦となり、当選者は民主党、大河原雅子氏1,086,354票(18.4%)、公明党、山口那津男氏793,579票(13.5%) 民主党、鈴木寛氏779,429票(13.2%)、自民党、丸川珠代氏 689,026票(11.7%)、無所属、川田龍平氏682,655票(11.6%)の5人が当選し、次点は自民党、保坂三蔵氏650,124票(11.0%)という結果であった。特に、興味深い結果となったのは、当選した丸川珠代氏と落選した現職の保坂三蔵氏であり、両者とも自民党であり、明暗がわかれた。保坂氏は自民党得意の組織選挙を実施し、丸川氏は非組織選挙、いわゆる空中戦を展開した。その結果、組織選挙が破れ、空中選が勝つという結果となった。

   実はこのような現象は今回の参議院選挙ではいたる地区で起こっており、特に、今回勝敗を決した1人区では29選挙区の内、組織選挙を展開した自民党は6議席、空中戦を展開した民主党が23議席という結果となり、民主党の圧勝となった。これまでは自民党の組織選挙が機能していたが、前回ぐらいから、徐々に機能しなくなり、今回は空中戦が強い民主党が圧倒的に勝つ結果となった。

   これは食品スーパーマーケットの商品群でいえば食パンと菓子パンの違いに良く似ている。通常、食パンの活性化のやり方をそのまま菓子パンに適用しても効果がでないが、逆に、菓子パンのやり方を食パンに適用するとこれまで以上に効果がでることがある。どういうことかというと、食パンは重点商品の売上構成比が60%から70%になる商品であり、重点商品の強化が食パンの活性化の鍵を握っている。ところが菓子パンは重点商品の構成比は食パンとはまったく逆になり、30%から40%であり、どんなに重点商品を強化しても、全体の活性化にはつながらない。むしろ、菓子パンは重点商品以外の60%から70%の商品に手を打たないと、全く効果がでない商品である。

   組織選挙とは食パン型の選挙区には絶大な効果を発揮するが、菓子パン型選挙区には機能せず、むしろ、このような選挙区では非組織選挙を徹底することがポイントとなるが、この非組織選挙に対して今回は自民党が充分な対策が立てられなかたっために、今回の結果となったといえよう。特に、今回は、これまで食パン型の選挙区に近い状況であったところも、年金問題、閣僚の不適切な言動等により、重点商品が弱くなり、菓子パン型の選挙区に急激に変貌してしまい、これまで通用した組織選挙が効力を発揮できなくなったことも大きかったといえよう。

   丸川珠代氏 689,026票と保坂三蔵氏650,124票は分解すると、丸川氏の場合は、丸川氏を支持する無数の小さな塊の中の支持者からの票で成立っているが、保坂氏の場合は大きな塊の中の支持者からの票で成り立っており、その大きな塊を全部集めても、当選ラインまではいかなかったといえる。丸川氏の場合は、大きな塊はほとんどなく、はじめから小さな塊に照準を合わせ、徹底して小さな塊を東京都という広大な選挙区の中からたくさん集めることができ、結果として当選ラインまで票を獲得することができたといえよう。選挙戦後半で丸川氏は選挙権がないという痛恨のミスを犯すが、これが組織選挙であれば大敗していたと思われるが、はじめから組織がなかったゆえ、小さな無数の塊の中では比較的軽微なダメージとなり、それでも支持してくれる小さな塊を無数に集めた結果当選ラインまで何とか票を伸ばせたのではないかと思う。

   これをPI値、PPIで表すと、保坂氏はPI値の高いもののみに注力したのに対し、丸川氏はPI値の高いものはあきらめ、PPIの高いものを徹底して取り組んでいったことが明暗を分けたように思う。PI値=客数PI値×PPIであり、PI値は買上点数÷全体客数、客数PI値は部分客数÷全体客数、PPIは買上点数÷部分客数である。これを、選挙に置き換えれば、PI値に着目するとは、全体の有権者の中での大きな塊に注力することであり、PPIに着目するとは、客数PI値は低く、たとえ小さな塊でも、その中での支持を確実に獲得することであり、このようなPPIの高い小さな塊を、無限に拾い上げてゆくことである。要は全体の選挙区は大きな塊と無数の小さな塊が集まってできあがっており、大きな塊だけを制すれば選挙に勝てる選挙区と大きな塊にどんなに取り組んでも、けっしてそれだけでは勝てない選挙区があるということである。また、たとえ大きな塊だけで勝てる選挙区であっても風、天候などによっても変化するということである。良く、投票率が上がると組織選挙は弱いといわれるが、これは食パン型選挙区から、菓子パン型選挙区に急激に変化するからであるといえよう。

   このように、政治もいよいよPI値からPPIの時代に入ったといえ、選挙区、情勢によってはいかに無数の細かい塊のニーズに着目した対策が必要であるかを、特に今回はそれにより明暗が分かれたように思う。ちなみに、菓子パンの活性化のポイントは、考えられる様々な菓子パンのニーズを考え、そのニーズにあった菓子パンを限界まで品揃えすることがもっとも大きな効果を発揮する。菓子パンの場合は重点商品だけをどんなに強化しても、菓子パン全体の売上は上がらないことがほぼ実証されている。今回の選挙結果を受け、自民党がどのように変わるかに注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在180人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在767人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 30, 2007 in 経済・政治・国際, PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 29, 2007

日経MJ、新製品ランキング、7/27、飲料、アイスに注目!

   恒例の日経MJ、新製品ランキングが7/27、公表された。今週も飲料が好調であるが、これまで、飲料のトップを争っていたヤクルトが初登場から3ケ月を経過したため、ランキング表からはずれ、今週の飲料トップであり、全体としてもトップとなったのは日本ミルクコミュニティのメグミルク1L、客単価1,025円(1人当り1.025円)であった。先週比が253円下がっていることが気になるが、1,000円を越える超Aクラスの客単価の新製品はこの1品のみであり、いかに客単価1,000円が大きな数字であるかがわかる。ただ、この新製品もそろそろ初登場から3ケ月となるので、今後、飲料は断トツの新製品が不在となる混戦が予想される。

   飲料では7/28も日経新聞に「清涼飲料上期2年ぶり増」、「暖冬、好天追い風に、ビール系とは明暗」という記事が掲載され、清涼飲料大手5社の今年上半期の商品投入数が公表された。それによると、今年上半期の飲料の販売数量が8億ケース強となり、104%になったという。これは2年ぶりのことであり、ビールは逆に昨年を下回っており、明暗がわかれたという。飲料総研の調べによれば、特に、ミネラルウォーターが好調で、国産、輸入合計で117%の伸びであるという。企業別ではコカ・コーラグループが104%、サントリーが106%、キリンビバレッジが106%、伊藤園が110%、アサヒ飲料が108%であったという。この中でも伊藤園が110%となった要因はおーいお茶が110%、充実野菜ブランドが111%と、これらが全体を牽引したという。

   実際、今週の新製品週間ランキングでもNo.2に伊藤園のおーいお茶緑茶500mlペットボトル、客単価876円、No.3にもおーいお茶濃い味、500mlペットボトル、客単価439円とその数字を裏付けている。しかも、No.2の緑茶の方はカバー率が99.0%とこのPOSデータの対象34チェーン194店舗のほとんどの店舗に導入されており、今週の全新製品ではカバー率No.1である。日経新聞の記事では大手5社の新ブランド数が一覧表となっているが、既存商品の刷新、既存ブランド活用の新商品を除く、純粋な新ブランドでは伊藤園が14ブランドと2位のサントリーの10ブランドを抜きトップであり、伊藤園の新製品の開発力が今期は頭抜けているといえよう。サントリーは既存商品の刷新では16品とトップであり、コカ・コーラグループは既存ブランド活用の新商品では36品とトップである。全体では46品のコカ・コーラグループ、44品のサントリー、40品のアサヒ飲料がベスト3である。

   飲料についで、今週注目は、いよいよ夏本番を迎えるアイスクリームである。アイスクリームはここ最近この新製品週間ランキングで取上げている平均単価がポイントとなる典型的な商品である。今週もNo.1はハーゲンダッツジャパンのドルチェティラミス110ml、客単価206円であり、No.2はロッテ冷菓のクーリッシュ<バニラ>140ml、客単価198円であり、僅差である。この2品はティラミスが平均単価258円、クーリッシュが平均単価101円であり、平均単価が両極端の商品であるが、客単価はPI値×平均単価であるため、PI値がティラミスは0.079%、クーリッシュはその2.5倍の0.196%であるため、客単価はほぼ同じとなる。このため、客単価で見ると、どちらもほぼ同じであるが、平均単価はティラミス、PI値はクーリッシュと対象的な商品であり、実はこの2つを同時訴求することが、客単価の相乗効果を生み、売場が活性化する。アイスクリームの客単価アップはここがポイントである。

   アイスクリームについては、富士経済が、首都圏約250店舗の食品スーパーマーケット、コンビニのPOSデータを順位のみ、無料で公表しているが、それを見ると、ハーゲンダッツではドルチェがやはりNo.1であり、No.2はミニカップバニラ、No.3はクリスピー練乳いちご、そして、No.4に日経MJ新製品ランキングでもNo.3のクレームブリュレが入っている。新製品のトップクラスの商品は定番でも上位を占めていることがわかる。

   飲料、アイスクリーム以外には、その他食品の日清食品の焼チキン5食パック425g、客単価555円で初登場No.1となった。また、家庭用品のNo.1はカネボウ化粧品、ブランシールホワイトニングコンクルージョンセットⅣ(医薬部外品)40ml+25ml+15mlが客単価505円であり、今週は飲料の2品とこの2品を合わせて4品が客単価Aクラスの500円以上の新製品であった。菓子では客単価はCランクであるが、No.1はカルビー、夏ポテトこだわりの球美の塩80g、客単価248円、No.2に同じくカルビー、夏ポテト紀州の南高梅75gが客単価219円であった。

   このように、今週も飲料が好調であり、しかも、日経新聞に見るように、飲料業界も好調であるという。また。アイスクリームでは見事に平均単価の高い新製品と低い新製品がNo.1、No.2となり、新製品の中にも客単価アップのポイントが垣間見える。今後、当面、この2つの部門は夏場にかけて注目部門であるといえ、この機会に、これら新製品を含め、売場づくりに再度取り組んでみたいところである。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在180人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在767人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 29, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

July 28, 2007

吉野家、2008年第1四半期、大幅な増収増益、牛丼効果絶大!

   吉野家の2008年2月期、第1四半期決算が6/29公表された。売上402.49億円(128.1%)、営業利益26.50億円(468.4%:売上対比6.58%)、経常利益28.72 億円(542.9%:売上対比7.13%)、当期純利益14.65億円(558.2%:売上対比3.63%)と牛丼の復活を印象づける鮮烈な大幅な業績の急回復であった。これほどまでに、業績が急回復したケースは珍しいといえ、改めて、牛丼吉野家の「のれん」のすごさを示したといえよう。吉野家の牛丼は昨年の9/18に復活したので、この第1四半期の決算は牛丼復活以来はじめての四半期決算であり、注目された決算であったが、売上の回復もさることながら、営業利益が5倍以上となる大幅な利益改善には注目である。

   営業利益が大幅に改善した要因を見てみると、売上原価は昨年の37.9%から39.2%と1.3ポイント上昇しており、牛丼の復活が原価を下げたわけではなく、むしろ、全体としては原価は上がっている。したがって、売上総利益は昨年の62.1%から60.8%へと1.3ポイント下がっており、いわゆる利益率は上昇気味である。それにしても、食品スーパーマーケットでは売上総利益は25%前後であるので、この60.8%は、外食産業がいかに原価を安く仕入れ、大きな粗利を生み出しているかがわかる。

   では、なぜ、吉野家が今期大きな収益改善につながったかというと、その答えは販売費及び一般管理費にある。昨年は60.3%であったが、今期は54.2%と6.1%と大幅に改善し、これが結果、営業利益率を昨年の1.8%から6.6%へと大きく改善したといえる。さらに、売上の伸び率128.1%が加わり、営業利益が昨年の5倍以上という異常値となった。すなわち、牛丼復活によって、仕入れ原価が下がったわけではなく、販売費及び一般管理費が大幅に下がったことが大きいといえよう。なぜ、このようなことが起こったかであるが、考えられる要因は、牛丼復活前の売上が苦しい時に、徹底的なコスト削減、特に固定費を削減し、経営改善を行ったことであろう。そして、これが、牛丼復活によって、既存店の売上が大幅に上昇したため、相対的にコストが下がり、その結果、全体の販売費及び一般管理費が大きく下がったためと思われる。実際、直近の2007年6月度の売上速報を見てみると、既存店の売上は123.9%と伸びており、全体の売上は126.5%であるので、現在の吉野家の売上を支えているのは、新店ではなく、牛丼復活による既存店の大幅な売上アップであることがわかる。現在、吉野家の総店舗数は1,017店舗であり、昨年はちょうど1,000店舗であったので、わずか17店舗の増加であるので、いかに、牛丼復活が既存店に大きな貢献であったかがわかる。

   さらに、吉野家は財務体質も健全であり、自己資本比率は昨年の71.6%より若干下回ったとはいえ、69.1%と高水準である。キャシュフローも大幅な純利益の増加により、営業活動によるキャッシュフローが大きく増加し、投資活動によるキャッシュフロー、財務活動によるキャッシュフローのマイナスを大きくカバーし、期末の現金および現金同等物が286億円と昨年よりも50億円以上、上澄みし、潤沢なキャッシュフローとなった。長短借入金は昨年の39.98億円から42.76億円と若干増えたが、総資産のわずか4.16%であり、年間売上の今期売上予想1,630億円の2.6%であり、このまま好調な決算がつづけば、無借金経営も視野に入ったといえよう。また、出店にかかわる資産である、土地、建物、差入保証金は404.37億円であり、昨年が389.43億円であるので、わずかな増加であり、総資産の39.39%と、この大部分を自己資本で賄っており、これまで健全な出店がなされてきたといえよう。

   吉野家に関しては、もう一点、今回の売上が128.1%と大きく成長した要因は既存店にあったわけであるが、その中身を見てみてみると、客単価ではなく、客数であったことがわかる。直近のこの6月度の既存店の客数と客単価の伸び率を見て見てみると、売上が123.9%となった要因は客数が121.1%、客単価が102.3%であり、客数の伸びが大きかったことがわかる。ちなみに、吉野家以外にもこの6月度の外食産業はマクドナルドが既存店の売上113.1%、客数116.6%、客単価97.0%、モスフードの既存店の売上110.9%、客数113.8%、客単価97.5%であり、好調な外食はほとんど、客数の伸びが支えているといえる。

   このように吉野家は牛丼の復活により、大幅な増収増益となったが、その中身はつきつめると、既存店の客数が大幅にアップし、これが全体の売上、そして、経費を引き下げ、営業利益の大幅な改善をもたらしたといえる。外食においては、客数を増やす戦略商品がいかに経営の根幹であるかが、改めて明確になった典型的な事例であるといえよう。この好調な流れを受け、今後、さらに吉野家が成長するために、どのような新規出店戦略を打ち出してくるかにも期待したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在180人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在767人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 28, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 27, 2007

全米、食品スーパーマーケットNo.1はウォールマート、Wスコア!

   アメリカの業界誌、Retaling Todayの最新号、7/16号でカテゴリーセンサスの特集を組んでおり、その中でFood、食品についても最新のデータをもとに全米のランキングを公表している。ランキングは3つに分かれており、ひとつは、食品全体の売上ランキング、2つ目は食品スーパーマーケットの売上ランキング、そして、3つ目はスーパーセンターの売上ランキングである。特に食品全体の売上ランキングについては、業種、業態を問わずのランキングであり、文字通り、全米の食品を取扱っている小売業の全社のランキングである。そのランキングのNo.1はウォールマートであった。売上1,113.70億ドル(約13.5兆円)である。No.2がクローガーであり、577.12億ドル(約7兆円)であるので、ウォールマートは全米で圧倒的な食品のシェアを占めているといえよう。ウォールマートの年商は約40兆円であるので、食品の構成比は逆算すると約35%となる。

   しかも、ウォールマートのこの数字は昨対109.25%であり、No.2のクローガーの107.93%、その他のベスト店舗の伸び率と比較しても、伸び率が高く、今後、その差はさらに開くものと予想される。No.3はスーパーバリュであり、374.06億ドル(約4.5兆円)であり、伸び率は107.60%である。スーパーバリュは経営危機に陥ったアルバートソンの一部を買収しており、その数字が貢献しているといえよう。No.5はセイフウエィであり、スーパーバリュとほぼ同じ347.21億ドル(約4.2兆円)であり、昨対103.43%である。そして、No.5には日本へも参入したコストコであり、やや数字は下がるが、261.72億ドル(約3兆円強)であり、昨対は101.32%である。

   ウォールマートがここまで高い食品のシェアを急速に拡大している要因はスーパーセンターの急成長にあり、そのスーパーセンターのみの全米での売上ランキングを見てみると、No.1のウォールマートのスーパーセンターは1,895.44億ドル(約23兆円)であり、伸び率は何と119.51%である。スーパーセンターの売上げが、食品の売上を越えているが、これはスーパーセンターは衣食住すべてを扱っているからである。このスーパーセンターの急成長とともに、ウォールマートは全米の食品のシェアを急拡大し、今後もさらに高まると予想される。

   全米ではスーパーセンターはウォールマートだけかというと、売上のシェアはウォールマートのスーパーセンターほどではないが、No.2は日本ではほとんど知られていないがメイジャーであり、141.00億ドル(約1.7兆円)であり、伸び率は100.57%と低成長であるが、約170店舗のスーパーセンターを中西部に展開している老舗である。No.3は復活著しいスーパーターゲットであり、102.34億ドル(約1.2兆円)であり、伸び率は急成長であり、ウォールマートのスーパーセンターを越え、121.40%である。そして、No.4はフレッドメイヤー/マーケットプレイスであり、77.21億ドル(約1兆円弱)であり、昨対106.66%である。スーパーセンターは全米ではウォールマートがほぼ独占しているといえるが、スーパーターゲットがまだウォールマートのスーパーセンターの5%強の売上規模ではあるが、急激に店舗数を拡大しており、No.2のメイジャーとともに今後どこまで成長するかが気になるところである。

   そして、もうひとつのランキングである食品スーパーマーケットであるが、No.1はクローガーであり、544.46億ドル(約6.5兆円)であり、昨対109.42%である。食品スーパーマーケットではこのNo.1のクローガーが頭ひとつ抜け出ており、No.2はセイフウェイの401.85億ドル(約5兆円)であり、昨対は104.60%、約1.5兆円の差である。そして、No.3以下は混戦であり、No.3がスーパーバリュのスーパーマーケットであり、280.16億ドル(約3.5兆円)、昨対は何と163.43%である。これは先ほども触れたように、吸収合併したアルバートソンが新たに加わったためである。No.4はアホールドであり、224.37億ドル(約2.7兆円)であり、昨対99.51%であり、伸び悩んでいる。そして、No.5はパブリックスであり、216.55億ドル(約2.5兆円)であり、昨対105.18%と安定した成長である。

   このように全米の最新の食品スーパーマーケットの状況はRetaling Todayの最新号によれば、ウォールマートのスーパーセンターの急成長に支えられ、ウォールマートが圧倒的な食品市場を制しており、依然として、高い成長を維持しており、当面、この構造が続くものといえよう。また、食品スーパーマーケット業態ではクローガーが抜け出した状況といえ、成長率も2桁に迫る勢いであり、今後、全米の食品スーパーマーケット業界はクローガーを中心に動いてゆくものといえよう。全米の食品市場は、ウォールマートのスーパーセンターと食品スーパーマーケットのクローガーとの2大業態の対峙が鮮明になりつつあるといえる。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在179人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在760人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 27, 2007 in ウォルマート、海外情報, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 26, 2007

マルエツ、2008年2月期第1四半期決算、増収増益の好決算!

   マルエツの2008年2月期第1四半期決算が7/3公表された。本業の業績を表す個別決算では営業収益775.84億円(101.6%)、営業利益14.11億円(140.6%:営業収益費1.81%)、経常利益13.96億円(142.9%:営業収益比1.79%)、当期純利益13.26億円(199.4%:営業収益比1.70%)と増収増益の好決算であった。特に営業収益比ではまだ比率が低いが、昨対と比べると急激に利益が拡大しており、経営改善が着実に進んでいるといえよう。また、連結でも、営業収益823.24億円(101.3%)、営業利益15.45億円(135.1%:営業収益費1.87%)、経常利益14.80億円(139.3%:営業収益比1.79%)、当期純利益13.94億円(174.3%:営業収益比1.69%)と増収増益であり、第1四半期は経営が好調に推移したといえよう。

   営業収益が伸び悩んだ理由は新店が港南ワールドシティ店1店舗のみであったためである。現在、マルエツは本体で192店舗、ポロロッカ等の子会社を入れた全体では239店舗であり、今後、好調な業績を背景に新店をいかに増やしてゆけるかが成長性を高める上での課題といえよう。マルエツはここ最近は既存店に力を入れており、この第1四半期は103.3%と好調に推移した。これが営業利益を押上げた要因のひとつでもあろう。この第1四半期は特に、生鮮・惣菜の強化に取組んだ他、ローコスト経営を目指し、小型店物流センターの稼動、加工食品自動発注システムの導入、物流費の削減等を実施したことが、大きかったといえよう。

    実際、この第1四半期の個別の営業総利益は27.95%であり、昨年が27.66%であるので、約0.3ポイント改善している。販売費及び一般管理費は26.09%であり、昨年が26.32%であるので、0.3ポイント弱改善しており、これが営業利益を1.85%と昨年の1.33%と比べ0.5ポイント強改善し、売上の伸びが加わり、営業利益を押上げたといえよう。また、当期純利益に関しては、昨年は特別損失が5.73億円発生しているが、今期は0であったため、当期純利益は特に数字が大きく改善された。

   気になるのは今後新店開発と直接絡んでくる財務状況であるが、自己資本比率が昨年の31.0%と比べると、39.6%と大きく改善したが、食品スーパーマーケットの優良企業の60%から70%と比べるとまだまだ低い数字である。負債の主要項目である長短借入期金はが335.1億円と、この2月期の本決算の360.32億円と比べると減少し、さらに、昨年の570.08億円と比べると、大きく改善しており、着実に負債は改善されている。現在、この長短借入金33.51億円は総資産1,218.90億円の27.4%であり、これがさらに改善されれば自己資本比率は大きく改善されるこことなろう。

   一方、負債と対応する資産の内容を見てみると、今期は新規出店が少かったこともあり、出店にかかわる資産である建物及び構築物215.76億円(90.1%)、土地は184.28億円(93.0%)、そして、差入保証金は342.58億円(95.1%)といずれも減少しており、結果総資産が1,218.90億円と昨年の1,402.43億円と比べ約200億円圧縮されたことである。逆に、純資産は営業利益が改善したことから、482.38億円と昨年の435.26億円と比べ増えており、バランスのよい形で自己資本比率の改善が進んでおり、経営内容の改善が急激に進みつつあるといえよう。

   マルエツは本ブログでも取り上げたように7/10、イオン、丸紅との業務提携を締結しており、今後、資本提携にも発展する可能性もあり、イオンとの連携が一層進むものといえよう。マルエツはすでにFOODeX(フーデックス)とHOMEeX(ホーメックス)というPBを開発し、全店での展開がはじまっているが、今後、イオングループのトップバリュも導入される可能性が高く、このような動きも今後活発化してくるものといえる。

   ちなみに、マルエツの株価であるが、この第1四半期の決算が公表された7/3以降株価は上昇しており、それまで500円前後であった株価が1週間で600円まで上昇しており、この第1四半期決算、および、イオン、丸紅との業務提携を投資家はプラスと見たようである。

   このように、この第1四半期のマルエツの決算は売上げこそ、新店が少なかったため、伸び悩んだが、利益は確実に改善しており、また、財務内容も負債、資産の圧縮が同時に進み良い方向に進んでいるといえよう。今後、イオン、丸紅との業務提携がどのように具体化し、資本提携にまで踏み込むのかがポイントであるが、成長を高めるには新店の開発がさらに大きなポイントであり、今後のマルエツの新店開発がどのようにすすんでゆくかにも注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在179人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在760人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 26, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 25, 2007

青果相場情報、野菜一部で高騰、果物安定、明暗分かれる!

    ここ最近、野菜の一部の相場が高値である。東京都中央卸売市場の直近の第3週、7/13から7/19の野菜の相場状況を見ると、レタスが前年同期比237%、キャベツ177%、なす166%、きゅうり136%、いんげん135%、なましいたけ131%、ほうれんそう124%となり、120%以上の相場高の商品が続出している。大田市場によれば、原因は、台風4号が九州・四国地方に豪雨をもたらし、もともと大雨被害を受けていた九州地方において、露地野菜が湿潤被害を受けているためであるという。また、この週の入荷状況は、天候不順の続く中に台風4号・新潟県中越沖地震の影響が加わり、全般に少なめの入荷となったことも大きいという。さらに、関東地方の曇天、東北地方及び北海道の低温・干ばつなど各地で天候不順が続いていることも加わり、先にあげた野菜の一部の相場が高騰しているという。

    最も相場高となったレタスについては、7月第3週が先にあげたように、237%、第2週は185%、第1週は99%であったので、第2週からの相場高であることがわかる。同様に、キャベツは第3週が177%、第2週が123%、第1週は100%であり、なすも第3週が166%、第2週が114%、第1週が67%であるので、第2週から異変が起きたといえる。今後、これらのレタス、キャベツ、なす、きゅうり、いんげん、なましいたけの動向には注意が必要であるといえよう。

    一方、逆に、7月第3週、相場が下がった野菜もある。えだまめ73%、ねぎ73%、だいこん82%、とうもろこし90%とこれらの野菜は昨対を下回っており、相場安の状況である。7月第2週ではだいこん73%、はくさい76%、ピーマン79%、トマト87%、とうもろこし96%であり、第2週からはじまった野菜の一部での相場高騰の中でもこれらの野菜は相場安の状況が続いている。

   相場情報は日別でも見れるので、先週まで高値で推移していた野菜、レタス、キャベツ、なすについて7/24の状況を見てみると、レタスは長野産がやはり高騰しており、10キロ3,150円の相場である。先週が2,625円であったので、さらに高騰しており、レタスは当面高値が続きそうである。キャベツについては群馬県産が先週は10キロ1,365円であったが、7/24は1,155円と下がっており、安定してきたといえよう。そして、ナスであるが、先週は栃木県産が5キロ3,150円であったが、7/24も3,150円と依然として高値圏である。

   これに対して、果物の相場状況であるが、台風4号の影響も野菜ほどはなく、現在若干の遅れはあるものの、ほぼ順調に入荷しているという。実際、前年同期比で150%を越える果物はなく、130%台のものが、もも137%、ハウスみかん136%、なし130%であり、120%台もこだますいか122%のみである。逆に、相場安となった果物はスイカ77%、クインシーメロン77%、ぶどう78%、すもも87%という状況であり、全体としては安定した相場であったといえよう。ちなみに、人気の宮崎産マンゴーであるが、第2週ではキロ2万円の高値をつけているという、終盤を迎えた第3週でも高値で取引されているという。

   また、果物の季節物であるスイカとメロンについて、7/24の日別の状況を見てみると、スイカは先週が千葉産が13キロ2,940円であったが、7/24は産地が千葉産から山形産に移っているが、13キロ3,150円と若干上昇している。メロンについては、茨城産のクインシーメロンが5キロ2,100円、山形県産のアンデスメロンが1,890円であったが、7/24はクインシーメロンは取引がなく、山形産のアンデスメロンが5キロ1,890円と同じであった。果物は依然として安定した相場が続いているといえよう。

   ちなみに、ここにあげた野菜と果物の1g当りの価格を卸売り価格であるが見てみると、7/24の野菜のレタス0.315円、キャベツ0.1155円、ナス0.63円であり、果物のスイカは0.242円、メロンは0.378円となる。野菜も果物も1g当たりではほぼ同じであり、小売段階で見ると30~50%上乗せになるが、約1g0.5円といえ、他の生鮮品や以前本ブログでも取り上げた加工食品と比べても低いといえる。また話題の宮崎産マンゴーであるが、キロ2万円ということであり、1g20円であり、いかに高額であるがかわかる。

   このように、先週の青果の相場は台風、天候不順、地震などにより、一部野菜が高騰しているが、今週に入っても高値が続いている野菜もあり、当面、これらの動向が気になるところだ。逆に果物はほぼ安定した相場であるといえ、季節物はむしろ安値気味で推移しており、果物に関しては今週も安定した相場が続きそうである。先週は野菜と果物では対照的な動きであったが、特に、野菜は台風、天候等の動きを受けやすく、つゆがあけ、台風シーズが近づきつつあるので、相場動向には今後とも注意が必要といえよう。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在179人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在760人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 25, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 24, 2007

ホールフーズマーケット、CEO掲示板匿名書込み、SEC調査!

   ここ最近、ホールフーズマーケットがおかしい。この7/17に、次のようなホールフーズマーケットのCEO、ジョン・マッケイ氏による謝罪コメントが公表された。原文のまま紹介すると、「"I sincerely apologize to all Whole Foods Market stakeholders for my error in judgment in anonymously participating on online financial message boards. I am very sorry and I ask our stakeholders to please forgive me."」という内容であり、全面的に非を認め、謝罪している。この問題は、7/17には米証券取引委員会(SEC)から調査開始の通告がなされたといい、法律問題にまで発展する可能性が高くなったといえよう。ホールフーズマーケットも同日、社内調査委員会を立ち上げ、社内調査に着手したという。

   これを受けて、ホールフーズマーケットの株価であるが、現時点では静かな動きである。7/17、 39.97ドル( +0.13ドル:売買高3,207,655ドル)、7/18、40.65ドル(+0.68ドル:売買高 4,240,925ドル)、7/19、40.08ドル(-0.57ドル:売買高 3,257,034ドル)、7/20、39.32ドル(-0.76ドル:売買高 3,516,322ドル)とほぼ40ドル近辺で横バイの動きである。ただ、売買高はここ最近は約200万ドルぐらいであったので、倍ぐらいに増えているので、投資家の売買は活発である。

   ホールフーズマーケットの現在の株価、約40ドルは高いか低いかであるが、この5年間の株価の推移を見てみると、5年前の2003年は約20ドルぐらいであった。その後、年間120%の急成長に支えられ、株価は急進、2006年までの3年間はほぼ一本調子で上昇し、約4倍の80ドル近辺にまで上昇した。そして、2005年12月28日に1/2の株式分割を行い、2006年に入ると、株価は徐々に下がりはじめ、ホールフーズマーケットの決算月である9月には60ドル前後となった。そして、決算後の11月には株価が急落し、50ドルを切り、2007年に入り、この5月にはさらに株価が下がり、40ドルを切り、現在、40ドル近辺で株価が推移している。その意味で、現在の株価は、今回の件による株価のダウンではないが、ホールフーズマーケットの株価は、株式分割を実施した2005年12月以降、ほぼ一本調子で右下がりに推移しているのが実態である。

   ちなみに、5/9に公表された直近の第2四半期の決算数値であるが、ホールフーズマーケットは9月期決算であるため、第2四半期は、第1四半期が10月から12月までであるので、1月から3月までとなるが、週別管理のため、2007年4月8日までの12週間が第2四半期となる。売上は14億6,321万ドル(約1,750億円)であり、昨対111.5%と好調であった。ただ、年間ベースでは120%近い売上げの伸び率であるので、第2四半期はやや成長が鈍化したといえよう。株価が下がった要因のひとつはこの辺にもありそうである。粗利率は35.2%、販売費及び一般管理費は29.0%であるので、営業利益は差し引き6.2%となる。通常の食品スーパーマーケットと比べると高粗利、高コストであり、結果、高利益となる構造である。来月はじめには、第3四半期決算が公表されると思うが、成長率が回復しているかどうか、そして、株価がどのように動くかがポイントであるといえよう。

   さて、今回のCEO、ジョン・マッケイ氏の掲示板匿名投稿の件であるが、徐々に内容が明らかになりつつある。ジョン・マッケイ氏の投稿は、米連邦取引委員会(FTC)がホールフーズマーケットによる同業ワイルドオーツマーケットの買収計画に関する調査を実施する過程で明るみになったという。ジョン・マッケイ氏は、奥さんの名前デボラ(Deborah)の音節を逆に並べて作ったラホデブ(Rahodeb)という仮名を使用し、米ヤフーの株式関連フォーラムに1999年から2006年までの8年間に渡り、投稿していたという。

   ホールフーズマーケットはこの2月に、ワイルドオーツマーケットを5億6,500万ドル(1株当たり18.50ドル)で買収することで合意したと発表しているので、この掲示版の投稿内容が、このM&Aと関係していたかが問われているという。特に、ジョン・マッケイ氏は市場には開示されなかったとみられるホールフーズマーケットの業績予想を掲示板に示していたという。例えば、「ホールフーズマーケットは2010年までに売上高120億ドル(約1兆5千億円)を達成するとの見通しを示した」と指摘した上で「この数字が最終的に140億ドル(約1兆7千億円)に近いものになったとしても、私は驚かない」と付け加えていたという。

   このように、ここ数年、顧客からの絶大な支持を背景に、全米の有機食品に特化した食品スーパーマーケットのM&Aを積極的に進め、急成長を遂げ、高収益を達成してきたホールフーズマーケットであるが、その成長戦略であるM&Aに絡み、ひょんなことからCEOのジョン・マッケイ氏の匿名での掲示場への投稿が明るみになり、いま、大きな問題となっている。米証券取引委員会(SEC)も調査に入ったようであり、今後、どのような判断が下るか、また、その判断に関わらず、ホールフーズマーケット自身、さらにはCEOのジョン・マッケイ氏が、今回の件でどのような独自の判断をするかに関心が集まっている。ここしばらくはホールフーズマーケットの動きに注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在179人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在760人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 24, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 23, 2007

食品スーパーマーケット売上速報、2007年6月度、104.0%!

   食品スーパーマーケット上場企業約50社の内、売上速報を公表している約20社の2007年6月度の売上速報をまとめてみた。6月度は104.0%と5月度の106.0%、4月度の105.9%、3月度の106.6%と比べると若干であるが、売上の伸び率が下がっており、やや気になる結果である。特に、既存店が98.7%と昨対を割っており、5月度の100.4%、4月度の100.0%、3月度の100.0%と比べ、ここ数ケ月、既存店は昨対を何とか越え、順調にゆくかと思われただけに、既存店の数字ダウンが大きかったといえよう。

   このような状況の中で、6月度、異常値ともいえる昨対132.5%という伸び率を示したのが、No.1の大黒天物産である。No.2のバローが109.8%であるので、断トツのNo.1である。ただ、既存店は98.1%と苦戦しているので、年間14店舗という怒濤の出店が大きく寄与しての売上伸び率の高さであるといえる。大黒天物産の客数、客単価、そして、PI値、平均単価のこの6月度の状況を見ると、客数は全店138.2%、既存店100.3%と順調であるが、客単価が全店94.7%。既存店97.9%と昨対を下回っており、その原因は平均単価が全体101.3%、既存店102.8%であるので、PI値であり、PI値が全体93.5%、既存店95.2%と、この落ち込みが客単価を引き下げ、既存店の数字の伸び悩みにつながっているといえよう。今後、新店に支えられた急成長の中で、いかに、既存店の活性化、特にPI値の改善をどのようにすすめてゆくかが課題といえよう。

   No.2はバローであり、109.8%である。バローも新店の寄与が大きく、既存店は98.8%とやや苦戦気味である。特に、既存店の客数が98.2%と客単価の100.6%と比べ、下がっており、競合状況の厳しさを反映していると思われる。新店は極めて順調に推移しているといえ、大黒天物産同様、既存店の活性化が今後の大きな課題といえよう。

   ちなみに、この6月度の既存店が昨対を越えた食品スーパーマーケットは7社であり、既存店No.1はマルエツ103.5%、No.2はオオゼキ101.2%、No.3はマックスバリュ西日本101.0%、No.4はヤオコー100.6%、No.5はエコス100.4%、No.6は九九プラス、同じくOlympicの100.1%である。6月度は各食品スーパーマーケットの既存店の数字が伸び悩んでいるといえ、今後、食品スーパーマーケット全体としても、新店による成長に加え、既存店の活性化が重要な経営課題であるといえよう。

   さて、上記2強についで、昨対105%以上の食品スーパーマーケットを見てみたい。No.3はカスミであり、107.2%である。カスミは既存店の数字は売上速報では公表していないが、新店が好調に推移しており、107.2%と高い成長率である。No.4はマックスバリュ中部であり、106.5%である。ただ、やはり、既存店が98.8%と苦戦気味であり、新店による売上アップが大きいといえる。特に、平均単価のダウンが響き、全体97.7%、既存店98.1%という状況であり、PI値は全体100.3%、既存店100.0%と昨対を越えているが、結果、客単価が全体98.0%、既存店98.2%と伸び悩み、客数が全体108.7%、既存店の100.7%と好調であったが、既存店の売上増につながらなかったといえ、今後、平均単価の改善も特に課題といえよう。

   そして、No.5はヤオコーであり、No.6はエコスの106.0%であるが、どちらの食品スーパーマーケットも既存店が100.6%、100.4%と昨対を越えており、上位店舗の中では新店、既存店のバランスのよい成長であるといえよう。No.7はハローズであり、105.4%である。客数は全体、既存店ともに100%を越えたが、客単価が全体96.0%、既存店97.3%と伸び悩み、特に、既存店が97.6%と苦戦した。No.8はマックスバリュ東海であり、105.1%である。ただ、客数とPI値が全体、既存店ともに昨対を越えているが、平均単価が全体95.7%、既存店95.8%と昨対を大きく下回っており、これが客単価のダウンにつながり、全体が伸び悩んでいるといえる。平均単価が昨対並になれば全体が110%近い成長につながるが、逆に、PI値を現在の101%強から105%以上に高められれば、全体としては、110%近い数値となるため、まずは、PI値をさらに引き上げる方向がポイントといえよう。

   逆に、この6月度やや厳しい数字であった食品スーパーマーケットはマックスバリュ北海道95.4%、トーホー97.6%、いなげや99.0%、Olympic 99.3%、ダイイチ99.4%の5社であり、この5社がわずかに昨対を割ってしまった。また、既存店のみでみた場合昨対が厳しかった食品スーパーマーケットはCFSコーポレーション91.9%、マックスバリュ北海道94.4%、PLANT96.5%、アークランドサカモト96.9%、トーホー97.3%、ハローズ97.6%等である。

   このように、この6月度はこの数ケ月では昨対をクリアーしたものの104.0%とこの数ケ月では最も低い伸び率であり、特に、既存店の数字が98.7%と伸び悩んだことがその要因といえ、ここ当面の食品スーパーマーケットの課題は新店は比較的順調に推移しているといえるので、既存店の活性化が当面の課題であるといえよう。特に客数よりも客単価、PI値よりも平均単価の落ち込みが大きいといえ、PI値をさらに引き上げるか、それとも平均単価の改善に入るかが分かれるところであり、競合状況に応じた柔軟な対応がポイントといえよう。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在179人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在760人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 23, 2007 in 経済・政治・国際, 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 22, 2007

日経MJ、新製品週間ランキング、7/20、再び平均単価に着目!

   恒例の日経MJ新製品ランキングが7/20、公表された。前回に引き続き、今回も平均単価の着目してゆきたい。その前に、今週の客単価、超Aランクの1,000円(一人当たり1円)を越えた新製品を見ると、前回同様、飲料の2品である。No.1は日本ミルクコミュニティ、メグミルク牛乳1L、客単価1,278円(+87円)であり、No.2はヤクルト本社、ヤクルト5本マルチパック65ml×5本、客単価1,227円(+60円)である。両者の差はほとんどなく、いずれも客単価1,200円台と極めて高い客単価である。100店舗クラスの食品スーパーマーケット全店に導入されれば、この1品で年間売上げ1億円は超える商品であり、客単価1,000円は新製品としては超A級の客単価である。カバー率もメグミルクが85.1%、ヤクルトが93.8%と、全34チェーン、195店舗の大半の店舗に導入されており、恐らく、どの食品スーパーマーケットに導入されても、客単価1,000円は優に越える可能性が高い新製品であるといえよう。

   これについで、客単価Aクラスの500円(1人当たり0.5円)を越える新製品が今週は2品ある。ひとつは、やはり飲料のNo.3の伊藤園、おーいお茶緑茶500mlペットボトル、客単価739円である。飲料NO.4にもおーいお茶濃い味が入っており、客単価はBクラスとなるが345円と高い数字である。そして、もう一品は家庭用品のカネボウ化粧品、ブランシールホワイトニングコンクルージョンセットⅣ(医薬部外品)40ml+25ml+15ml、客単価582円である。先週5位からの急上昇であるが、カバー率が40.0%であるので、まだ限られた店舗での数字であるが、582円は高い数字である。ただ、この新製品は平均単価が8,343円と高額であるため、PI値を逆算すると0.006%であり、客数が5000人/日の店舗でも1日0.3個であり、3日に1個売れるか否かであり、導入は慎重に検討することがポイントである。

   以上が今週、客単価1,000円以上の2品、500円以上の2品である。今週は先週に引き続き、これらの商品を含め、平均単価という切り口で新製品ランキングを見てみたい。先週の結論はすべての商品群で必ず、トップクラスの客単価の高い商品には平均単価の高い新製品と平均単価の低い新製品が混在し、微妙なバランスをとっているということであったが、今週も見事に平均単価の絶妙なバランスがとられている結果である。

   先ず、飲料で見ると、先ほどのNo.1、No.2は平均単価が178円、170円と高いゾーンであるが、No.3、No.4、No.5は平均単価90円、94円、95円と低いゾーンであり、トップ5がきれに分かれている。ちなみに、No.4までは先ほどの新製品であるが、No.5は日本コカ・コーラ、コカ・コーラゼロ500mlペットボトル、客単価344円、平均単価94円である。菓子でも同様であり、No.1のカルビー、じゃがりこツナマヨポテト58g、客単価257円の平均単価が115円、No.2のカルビー、夏ポテトこだわりの球美の塩80g、客単価222円の平均単価が120円と低いゾーンである。これに対し、No.3の不二家、カントリーマアム(バニラ&ココア)28枚、客単価209円の平均単価が284円であり、高いゾーンである。

   家庭用品もNo.1は先ほど見たように、平均単価は8,343円の高いゾーンであるが、No.2は王子ネピア、ネピアネピネピティシュ160組×5パック、客単価245円の平均単価は237円であり、低いゾーンである。冷凍食品では、ここ最近アイスクリームが独占しているが、No.1はハーゲンダッツジャパン、ドルチェティラミス110ml、客単価154円の平均単価は274円と高いゾーンである。No.2のロッテ冷菓、クーリッシュ<バニラ>140ml、客単価145円の平均単価が106円と低いゾーンである。

   そして、その他食品のNo.1は日清食品、カップヌードルしお76g、客単価350円の平均単価は93円、No.2のカゴメ、植物性乳酸菌ラブレヨーグルトタイプ110g、客単価256円の平均単価も113円と低いゾーンであるが、No.3のヱスビー食品、ごはん200g3個パック+1個、客単価223円の平均単価は286円と高いゾーンである。

   このように、今週もすべての部門で見事に客単価トップクラスの新製品は平均単価が低いゾーンと高いゾーンの両極端に別れているのが実態であり、客単価アップの重要なポイントのひとつが平均単価であることがわかる。実際、カテゴリーマーチャンダイジングのポイントは平均単価の組合せの妙にあるといってよく、客単価アップを自然にはかってゆくためには、両極端の平均単価の商品を組み合わせることがポイントであることが、数々の事例で明らかになっており、新製品ランキングの商品においてもその傾向が顕著に現れているといえる。再度、このような角度から品揃えを検討してみることも客単価アップへ向けてのマーチャンダイジングを実践する上での重要なチェックポイントである。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在179人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在755人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 22, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

July 21, 2007

プライスラインは2つある、1g当たりがポイント!

   最近プライスラインが気になる。プライスラインというと、平均単価と品揃えとの関係をとらえ、中心プライスを基点にいくつのプライスラインを、どのくらいの刻みでもつかであるが、実はこの平均単価には2つの価格が存在している。ひとつは、単純な平均単価であり、もうひとつは見落とされがちであるが、単位当たり(1g、1mlなど)の平均単価である。この2つは一致する場合もあるが、多くの場合は一致しないのが通常であり、プライスラインをつくる際に、あいまいな形で品揃えされる場合がある。そこで、ここでは、この2つのプライスライン、単純平均単価と単位当りの平均単価について考えてみたい。

   まず、この2つのプライスラインが見事に一致する典型的な商品群を見てみたい。その典型的な商品は米である。米は容量がほぼ2つ、5kgと10kgに集約されており、2kg、1kgなどもあるが、売上の90%はこの5kgと10kgで占められているため、容量はこの2つしかなく、1g当りのプライスライン=平均単価となり、どちらで切っても同じ結果となる。たとえば、主力の10kgは中心プライスは3,500円=0.35円/gであり、上に1本4,000円=0.40円/g、下に一本3,000円=0.30円/gの3本が通常の米のプライスラインであり、単純平均単価も単位当りの平均単価も一致する。したがって、米はプライスラインをどちらでとっても同じ結果となるため、プライスラインのマーチャンダイジングが比較的やりやすい商品である。

   次に、この2つのプライスラインが一致しない典型的な商品として、コーヒーの例を見てみたい。コーヒーの代表格であるネッスルのマーチャンダイジングを見てみると、容量が24g、30g、50g、80g、90g、100g、150g、200g、250gと多岐に渡り、平均単価も150円、250円、600円、800円、1,000円、1,100円、1,300円とばらついており、しかも、単位当りの平均単価も6円/g、7.9円/g、9.8円/g、11.8円/gと4段階ある。この4段階がそれぞれ、エクセラ、ゴールドブレンド、香味焙煎、プレジデントとブランド名がつけられており、ブランド名=単位当りの平均単価である。したがって、単純平均単価約1,000円の中に微妙に容量が調整され、エクセラ、ゴールドブレンド、プレジデントが入っており、300円になると全ブランドが入り単純平均単価と単位当りの平均単価の2重の平均単価が混在した品揃えとなる。コーヒーはその意味でどちらに比重を移すかにより、プライスラインの設定が難しい商品であるといえる。

   コーヒーの場合はその意味でプライスラインのマーチャンダイジングは2つの平均単価のクロスマーチャンダイジングがポイントとなる。基本は単位当たりの平均単価=ブランド別マーチャンダイジングであり、これに、単純平均単価が重なり、300円、500円、1,000円の3つのプライスラインが基本となる。

   もうひとつコーヒーに近い2つの平均単価のクロスマーチャンダイジングの商品をあげてみたい。ウィスキーである。ウィスキーも容量が多岐に渡り、単純平均単価はばらばらであり、プライスラインを作るのが困難である。一方、単位当たり平均単価はかなり集約されており、1円/g、2円/g、3円/g、5円/g、10円/gのほぼ5つのプライスラインに分けることができる。したがって、ウィスキーのプライスラインのマーチャンダイジングもまず、単位当たりの平均単価を基本にし、単純平均単価を4本から5本に集約させていけば、きれいなプライスラインのクロスマーチャンダイジングが可能となる。

   これ以外にプライスラインがマーチャンダイジングの決め手となる商品としては、牛肉、マグロ、刺身盛合せ、寿司、チーズ、果物等があり、これらの商品についても原則、単位当りの平均単価を基本にすえ、単純平均単価をクロスさせるプライスラインづくりのマーチャンダイジングがポイントとなる。

   このように、プライスラインは単純平均単価にもとづくプライスラインと単位当たりの平均単価にもとづくプライスラインがあり、この2つが稀に一致する米のような場合もあるが、ほとんどの商品は一致しない場合が多く、2つの平均単価のクロスマーチャンダイジングを検討する必要がある。食品スーパーマーケットの各社の売場を見ると、この辺をしっかりつくっている売場とごちゃごちゃな売場が混在しているのが実態であり、顧客にとって、見やすく、選びやすい売場をつくり、結果的に客単価アップに結びつけるためにも、この2つのプライスラインを再度、確認したいところである。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在173人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在755人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 21, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

July 20, 2007

コスモス薬品、2007年5月期決算、増収増益、売上119.8%!

   九州一円を始め、中国、四国に237店舗のドラックストアを展開するコスモス薬品の2007年5月期の決算が7/6、公表された。それによると、売上高が1,258.46億円(119.8%)と驚異的な成長率を達成した。九州地区に35店、中国、四国地区に9店と大量出店を果たしたことが大きかった。一方、営業利益は36.80億円(110.1%:売上対比3.0%)と売上ほどは伸びていないが、2桁の伸び率であった。経常利益は47.73億円(114.0%:売上対比3.5%)、当期純利益22.99億円(118.2%:売上対比1.8%)と増収増益の好決算であった。

   コスモス薬品はこの数年間、驚異的な急成長を遂げている。2002年5月期は72店舗であったが、2003年5月期108店舗(+36店舗)、2004年5月期126店舗(+18店舗)、2005年5月期160店舗(+34店舗)、2006年5月期193店舗(+33店舗)、そして、2007年5月期237店舗(+44店舗)という店舗数の推移である。また、来期2008年5月期は55店舗の新規出店を予定しており、当面、この驚異的な高成長がつづくといえよう。現在、コスモス薬品は宮崎県に調剤薬局3店舗を含め50店舗、熊本県に46店舗、福岡県に41店舗、鹿児島県に35店舗、大分県に28店舗、長崎県に10店舗、佐賀県に6店舗、山口県に11店舗、愛媛県に5店舗、香川県に3店舗、そして、徳島県に2店舗を展開している。2008年5月期もこれらの地区への展開が主となるが、新たに広島県と岡山県に出店するという。このように、すでに九州一円がドミナント地区となり、さらに中国、四国が新たなドミナント地区となりつつある。

   コスモス薬品の出店戦略は、人口2万人以下の小商圏をターゲットとした店舗展開であり、売場面積2,000平米型のメガドラッグストアを中心に、その隙間を売場面積1,000平米型店舗で補完する政策であり、その地域内で圧倒的なシェアの獲得を目指している。そのため、通常のドラックストアと一線を画し、商品構成が一般食品がメインとなり、医薬品の商品構成比は20%弱となる。2007年5月期の数字で見てみると、一般食品46.5%、医薬品18.8%、雑貨16.7%、化粧品16.3%、その他1.7%であり、いかに、医薬品以外に力を入れているかが分る。コスモス薬品自らも、「ビジネスモデルは、日常生活の消耗品を主とした商品構成とし、来店頻度と買上点数を同時に追及したものであるため、商圏を小さく設定でき、出店候補地に窮することなく多店舗展開が可能」と規定しており、このビジネスモデルを確立したがゆえに、この数年間の大量出店による高成長が可能となったといえよう。

   ただ、気になるのは、2007年5月期のコスモス薬局の自己資本比率35.2%である。これら大量出店の原資は自己資本よりも、負債に依存している点である。コスモス薬局のここ数年の自己資本比率を見てみると、2003年9.3%、2004年12.2%、2005年21.8%、2006年35.5%、2007年35.2%と数年前と比べると大きく改善しているが、35.2%はかなり低い数字である。したがって、ROEが15.8%と高めであるにも関わらず、ROAは5.56%と低くなってしまい、全体の資産効率に課題が残るといえよう。

   負債の主要項目である長短借入金を見てみると、72.49億円となり、昨年の46.21億円と比べ、約25億円増加している。これは総資産の20.09%であり、売上の5.76%である。ただ、コスモス薬品の場合は、これ以上に、一般食品、雑貨、化粧品を主要部門としているため、これらを含めた負債の買掛金が171.87億円と昨年の158.10億円と比べ10億円強増えており、これが総資産の38.7%と約40%となり、実はこの買掛金が自己資本比率を大きく下げている要因である。これと裏腹の関係にある資産項目のひとつであるたな卸資産(在庫)を見てみると133.84億円と昨年の116.87億円と比べ、約15億円増えており、総資産の30.15%、売上の11.03%とやはり大きな負担となっている。また、出店にかかわる資産である建物及び構築物88.12億円、土地29.70億円、差入敷金保証金42.12億円の合計は159.94億円であり、総資産の36.03%である。

   このように、コスモス薬品の大量出店は驚異的な高成長をもたらす一方で、一般食品、雑貨、化粧品の構成比が高いため、在庫負担が増え、出店にかかわる資産である建物及び構築物、土地、差入敷金保証金も増加し、これらを営業キャッシュフローで賄いきれず、借入金と買掛金で賄わざるを得なくなり、結果、ROAが低くなり、資産効率が厳しい状況となる。加えて、2007年5月期は既存店も99.2%と昨対をわずかではあるが割っており、この6月の直近の数字では既存店は93.15%とさらに厳しい状況である。経営バランスを考えると、どこかで、既存店の活性化と借入金、買掛金の削減が必要であり、今後のコスモス薬品の既存店の動向とROAの推移に注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在173人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在755人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 20, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

July 19, 2007

大黒天物産、2007年5月期決算、増収増益も新店負担が重い!

   大黒天物産が2007年5月期の決算短信を7/12、公表した。それによると、売上高525.10億円(129.0%)、営業利益 24.09億円(104.0:売上対比4.6%)、経常利益24.08億円(104.1 %:売上対比4.6%)、当期純利益12.46 億円(101.6%:売上対比2.4%)と増収増益ではあったが、利益が売上の伸びと比べて低く、急激な成長戦略に利益が追いついていない状況であり、利益面では厳しい決算となった。大黒天物産は今期新店を岡山県3店舗、香川県1店舗、徳島県2店舗、広島県1店舗、愛媛県5店舗、鳥取県1店舗、大阪府1店舗の計14店舗と怒涛の出店を行っており、5月末時点の店舗数は43店舗であるので、今期急激な店舗数の増加となり、売上と利益の経営バランスがとれていない状況といえよう。来期も10店舗の新規出店を予定しており、当面、この急激な高成長戦略が維持される方針であり、どの時点で経営バランスを立て直すかが今後の焦点といえよう。

   7/16の日経MJによれば、この6月から大黒天物産は新たな報奨金制度を導入したとのことで、高成長戦略を維持しながらの、新たな利益改善政策を打ち出したことで、この政策がどこまで利益改善につながるか注目される。新たな報奨金制度は会社の設定した営業利益予算に対し、その超過分の営業利益の3%から7%を賞与に上乗せするというものであり、上限は年間600万円にもなるという。また、同時にパート従業員の時給も最高額を1,200円に引き上げたといい、この地区では高額の賃金になるという。ただ、この政策は利益改善に結びつかない場合は、人件費が高騰し、経費比率が上がり、利益がさらに圧迫される可能性もあり、今後、利益の改善に結びついてゆくかどうかを注意深く見守る必要がありそうだ。

   大黒天物産の今期の利益構造を見ると、売上総利益は前期の22.9%から23.3%へと0.4ポイント上昇しているが、販売費及び一般管理費が前期の17.2%から18.7%へと1.5ポイントと大きく上昇しており、これが差引き、営業利益を前期の5.7%から4.6%へと1.1ポイント下げ、売上が129.0%伸びているにも関わらず、営業利益が104.0%に留まった要因である。特に、給与手当て及び賞与が前期の28.02億円から38.03億円と135.7%と増えているのに加え、新規出店に伴なう賃借料も前期の9.59億円から14.45億円と150.6%と大幅に増加したことが大きかったといえよう。その意味で今期導入の新たな報奨金制度はさらに人件費を押上げることになる可能性が高く、いかに利益改善につなげられるかがポイントといえよう。

   一方、財務面を見てみると、最も気になる数字はキャッシュフローのバランスである。今期のキャッシュフロー計算書を見ると営業活動によるキャッシュフローは22.61億円と前期の22.88億円とほぼ同じであるが、投資活動によるキャッシュフローが前期の-42.11億円に対し-31.08億円と約10億円減ったとはいえ、差引きマイナスであり、結果、財務活動によるキャッシュフローが前期の-3.13億円から38.22億円と大幅に増え、長期借入金が40.97億円と大幅に増えたことである。その結果、現金及び現金同等物が前期の14.39億円から44.15億円と増えてはいるが、借入金の増加によるキャッシュフローの増加であり、自己資本比率は前期の60.4%から46.5%と大幅に下がったこことである。これは、借入による新規出店の依存度が高いといえ、自己資本の範囲を大きく越えての新規出店であり、財務的にはかなり、厳しい成長戦略であるといえよう。

   その結果、ROAを見ると、ROA=自己資本比率×ROEであるので、前期は60.4%×18.5%=11.17%であったのに対し、今期は46.5%×16.1%=7.48%と大きく下がっている。特に、自己資本比率のダウンが大きく、中身は負債の主要項目である長短借入金が前期は僅か3.98億円であった金額が今期はキャッシュフローで見たように、43.23億円と10倍以上に増えたことである。これは総資産の24.2%、売上の8.23%となり、経営が重くなりつつある。また、出店にかかわる資産である、建物及び構築物は前期が37.29億円、今期が53.84億円と大きく増え、土地は前期が16.39億円、今期が16.53億円とほぼ同じであったが、差入保証金は前期が9.00億円から11.27億円と増えており、合計62.68億円から81.64億円と約20億円増加し、総資産の45.7%となった。

   このように、大黒天物産の2007年2月期の決算は売上は129.0%と今期14店舗の新規出店により大きく増加したが、それにともない経費がかさみ、利益が伸び悩んだことに加え、新規出店を借入金に依存したため、利益の伸び悩みと資産の増加により、財務バランスが崩れ、ROAが大きくダウンしたといえる。来期も10店舗の新店を出店する予定であり、当面、成長戦略が優先される見通しであるが、どこかで財務バランスの調整が不可避と思われる。今後、大黒天物産がこの強気の成長戦略をどこまで継続するかに注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在173人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在755人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 19, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 18, 2007

新潟中越沖地震、7/16、原信ナルスホールディングスの現況!

   7/16、10時13分、新潟県中越沖を震源とする地震があり、7/17の日経新聞によれば、8人死亡、けが900人という状況であり、現在でも1万人超が避難しているという。この地域は2004年にも新潟県中越地震があり、ここ最近では2回目の地震である。余震も依然として続いており、予断を許さない状況という。今回、特に震度6以上の地域は新潟県では柏崎市、長岡村、刈羽村、そして、長野県の飯綱町であり、ここを中心に地震の被害が広がっているという。このような状況の中で、地元、新潟の食品スーパーマーケット、原信ナルスホールディングスの懸命な営業再開への現況を、ホームページの速報をもとにみてみたい。原信ナルスホールディングスのホームページを見ると、震源に近い地域の7店舗が被災にあっており、被災日の7/16には、15時と19時の2回に渡って営業状況のお知らせを速報している。

   7/16の第1報、15時現在として、原信2店舗、ナルス5店舗が被災し、ナルス半田店、ナルス西山店が再開未定、ナルス柏崎店が15時30分再開予定、ナルス大潟SC店が12時より営業再開、ナルス姉崎店が12時から店内半分で営業再開、そして、原信柏崎東店、原信岩上店がともに12時頃から再開という状況であるという。ただ、いずれの店舗でも可能な限り店頭で水とパンは臨時販売を行っているという。また、被害の最も大きかった柏崎市にミネラルウォータ200ケース(2,400本)を緊急配送したという。

   7/16、第2報が19時に発表されているが、より被害の状況が明確になっている。依然として、ナルス半田店、ナルス西山店は再開未定であるが、ナルス半田店は停電中であるが、店頭にて必需品を販売しているという。ナルス西山店は天井落下の危険で休業状態であるが、店頭では半田店同様必需品を販売しているという。ナルス柏崎店は14:55分から主通路のみで営業が再開されたという。ナルス姉崎店は15:15分より一部を除いて復旧し、営業を再開したという。そして、原信柏崎東店であるが、ガラス破損、商品散乱状況であるが、20時には営業再開予定であるという。原信岩上店は陳列棚転倒、商品散乱状況であるが、翌日7/17、9時から営業再開するという。また、先ほどのミネラルウォータに加え、パン、牛乳など6,000人分程度を柏崎市出雲崎町に対して輸送中であるという。

   そして、翌日、7/17の第1報であるが、「新潟県中越沖地震の当社グループへの影響について」という内容で、「当社グループの数店舗に商品の落下や店舗建物、設備に損傷等の損害が発生いたしましたが、その程度は比較的軽微であり甚大な影響はありません。現在、全社をあげて一刻も早い復旧に向けて取り組んでおります。」という報告がなされており、被害の状況が比較的軽微であったことを伝えている。

   第2報は、7/17、朝9時現在の状況として、ナルス半田店を除く、ナルス西山店、ナルス柏崎店、ナルス大潟SC店、ナルス姉崎店、そして、原信柏崎東店、原信岩上店については、ナルス西山店が10時再開予定であるが、その他の店舗はともに9時から営業開始し、ほぼ、被災から24時間で普及したという。ただ、ナルス半田店は依然として停電中であり、再開は未定、店頭のみで必需品を臨時販売するという。また、7/17になって、新潟県の災害対策本部等から要請が入り、おにぎり、パンなどを供給中であるという。

   そして、7/17、第3報であるが、10時に再開予定であったナルス西山店が予定どおり、10時に営業再開したという。また、第2報でのおにぎり、パンについては柏崎市、出雲崎町、長岡市へ供給中であるという。さらに、第4報が18時現在として、7/17の営業状況と翌7/18の営業予定を公表している。

   ちなみに、地元ではないが、新潟地区へも出店している大手小売業も支援物資を表明しており、セブン&アイホールディングスは、7/16、新潟県柏崎市災害対策本部へ対して、支援物資としておにぎり5,000個、水5,000本(500ml)を提供を表明している。また、イオンも7/16、柏崎市および刈羽村の対策本部に対し、水(2リットル)18,000本、お茶(500ミリリットル)18,000本、おにぎり 1,000個、パン5,000個の提供を表明している。

   このように、今回の新潟中越沖地震に対して、地元、原信ナルスホールディングスは現状では1店舗、営業再開がまだ出来ない状況であるが、被災した7店舗の内、6店舗が被災後24時間で再開しており、現在、支援物資の供給も含め、懸命の復旧活動に取り組んでいる状況であるという。食品スーパーマーケットはライフラインを支えるビジネスであるだけに、このような時にこそ、迅速な復旧と支援物資の供給が第一優先課題であることを再認識した。

  新潟県中越沖地震で被害を受けられた皆様に改めてお見舞い申し上げます。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在173人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在755人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 18, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

July 17, 2007

オオゼキ、2008年2月度第1四半期決算、増収増益!

   オオゼキが7/10、2008年2月度の第1四半期決算を公表した。オオゼキはこの2月に創業50周年を迎え、「伝統の継承・未来の創造」のスローガンを掲げてのはじめての第1四半期決算となった。売上高は164.60億円(107.1%)、営業利益12.74億円(111.3%:売上対比7.74%)、経常利益12.93億円(112.9%:売上対比7.86%)、当期純利益7.68億円(118.6%:売上対比4.67%)と増収増益の好決算であった。

   売上の好調要因は昨年3月にオープンした三鷹店、6月にオープンした戸越公園店が寄与したことに加え、既存店が好調で103.5%となったことである。ただ、戸越公園店以降、新店はないため、6月以降はすべての店舗が既存店となるため、売上の伸びは鈍化するといえよう。実際、この6月度の売上速報では101.5%となり、既存店も101.2%と第1四半期と比べ成長率が下がっている。客単価は102.2%と比較的順調であるが、客数が99.3%と昨対を下回っており、新店がまるまる1年ないことが大きいといえよう。

   また、オオゼキの部門別の売上構成比を見ると、生鮮3品の中では青果が21.5%と極めて高いのが特徴である。昨年の21.2%からさらに構成比を引きあげており、青果は第1四半期の売上へ大きく貢献したといえよう。鮮魚は13.2%、精肉は12.2%であるので、いかに青果の構成比が大きいかがわかる。青果以外に構成比が上昇したのは酒であり、昨年が6.7%から6.9%となった。上昇したのはこの2部門のみであった。

   一方、オオゼキの増益要因あるが、この第1四半期では2桁の上昇であり、売上以上に利益が大きく上昇している。その中身を見てみると、営業利益率は25.46%と昨年の25.47%とほぼ同じであるが、販売費及び一般管理費が17.72%と昨年の18.03%から0.3ポイント下がっており、差引き営業利益率が7.74%と昨年の7.44%と比べ0.3ポイント上昇したことによる。これに売上の107.1%が加わったため、営業利益は111.3%と2桁のアップとなった。それにしても、オオゼキの営業利益率7.74%は食品スーパーマーケット業界でもトップクラスであり、その理由は営業利益率25.46%ではなく、販売費及び一般管理費17.72%にあるといえ、ローコスト経営がオオゼキの強さの源泉であるといえよう。特に、この第1四半期は既存店が103.5%と好調であったことにより、固定費が相対的に下がり、販売費及び一般管理費を引き下げたと思われる。食品スーパーマーケットは新店による売上アップも重要な経営戦略であるが、一方で既存店の活性化による収益の確保もさらに重要な経営戦略であるといえよう。

   さらにオオゼキの経費率の低さの要因は、2007年2月度の決算時では、売場面積が平均約175.5坪に対し、客数が3,597人/日と通常の食品スーパーマーケットの約2倍近い数字であり、その結果、坪売上高は年間約1,200万円となり、これは通常の食品スーパーマーケットの4倍近い数字である。一般的にはローコスト経営は経費、特に人件費を下げることであるといわれるが、オオゼキは逆張りの経営に徹しており、正社員比率が約65%、パート比率約35%であり、業界随一の人件費の高さであり、むしろ、人件費を充分にかけての経営を貫いている。ローコスト経営は一般管理費及び販売費を引き下げることが重要なポイントであるが、一方では、一般管理費及び販売費を引き上げても、それ以上に坪当りの売上高を引き上げられれば相対的なコストは下がるといえる。オオゼキの経営はまさに、ここがポイントであり、通常の食品スーパーマーケットよりも売場面積を1/2にし、客数を2倍にし、坪効率を約4倍にできたがゆえに、正社員比率約65%の人件費を充分に吸収し、さらに高収益の類稀なビジネスモデルを生み出したといえよう。食品スーパーマーケットのローコスト経営はコスト下げることが大原則であるが、一方で、コストを掛けてもそれ以上に、坪効率を引き上げ、既存店を活性化することも重要であるといえよう。

   なお、オオゼキはこの第1四半期で長短借入金が昨年は4.308億円であったが、今期は0.87億円となり、無借金経営へ着々と近づいており、財務内容も確実に改善されつつある。その結果、自己資本比率も昨年の73.6%から76.2%へと上昇し、この2月期の本決算時の74.8%と比べても自己資本比率は上昇している。

   このように、この第1四半期のオオゼキの決算は増収大幅増益の好調な決算であり、借入金も1億円を切り、無借金経営に近づきつつあり、自己資本比率も75%を越え、財務的にも極めて健全な経営といえる。ただ、ここ1年間、新店がなく、この6月度の売上が101.5%となるなど、成長率が鈍化しつつあり、新店戦略が当面の課題といえよう。オオゼキの次の新店に期待したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在173人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在755人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 17, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 16, 2007

Chain Store Age、最新7/15号、飲料のPOS分析データ投稿!

   Chain Store Age、最新の7/15号に4/15号のビールのPOS分析に続き、飲料のPOS分析の記事を投稿した。MD特別レポートとして、「飲料、昨対120%売上アップをめざせ!」というタイトルであり、サブタイトルは「重点55品の強化と新商品の見極めがポイント!、TOPNAVI-NET、POSデータ徹底活用法」である。P48からP51までの4ページに渡っての特集記事であり、全国約100チェーン、約400店舗、約4,500品の実際の飲料のPOSデータであり、なかなか分析しがいがあった。今回は記事の締め切りの関係上2007年4月度のデータであるが、今後の最盛期の夏場の飲料のマーチャンダイジング構築に向け、充分参考になると思う。それにしても、飲料が約4,500品もあるとはびっくりであり、しかも、その中の約2,000品が昨年1月以降登場の商品であり、これまたびっくりである。本ブログでは、本誌で十分に書ききれなかった内容を若干補足してみたい。

   まず、POSデータ分析のポイントであるが、TOPNAVI-NETでは基本指標として金額PI総店、金額PI扱店、数量PI総店、数量PI扱店、平均単価等が算出されており、各商品の詳細な評価が可能である。これらは理論的には金額PI総店=客数PI値×金額PI扱店=客数PI値×数量PI扱店×平均単価=数量PI総店×平均単価という関係にあるが、客数PI値は算出されておらず、かわりに扱い店舗数の割合が算出されている。ただ、これは微妙に客数PI値とはずれるため、客数PI値は金額PI総店÷金額PI扱店で逆算し、ここではその指標を理論と整合性を持たすために使用している。

   この数式はいわゆる客単価3D分析の応用であり、レシート分析、顧客ID分析における基本方程式である。ただ、TOPNAVI-NETは全国約100チェーン、約400店舗のデータであるので、通常のPOS分析とは違い、約400店舗の客数を使うため、商品ごとの客数とか顧客IDを使うわけではないので、あくまでも客数PI値は全400店舗の総延べ客数、月間約2000万人の内の販売された店舗の客数の割合である店に違いがあるが、基本の方程式は全く同じものとなる。なお、販売された店舗が100%に近くなると、月間データ、年間データ等は店舗の入れ替えなどが発生するため、本誌でも一部商品で見られるが、100%を越える誤差がでる場合があるが、商品の評価は客数PI値50%から80%以上で切るため、大勢に影響はない。

   さて、今回の飲料のPOS分析では図表を6つ掲載した。図1は飲料の重点商品選定の考え方であり。図2はその選び抜かれた重点商品55品の詳細な指標をつけたリストである。これはそのまま、現状の店舗の診断に活用できるので、自店のPOSデータと対応表を作って比較検討すると良いと思う。図3は重点商品55品の中の新商品17品の一覧である。当然であるが、本ブログで取り上げた日経MJの新製品週間ランキングの上位商品がしっかり選定されている。図4はDランクの新商品、図5は500mlペットボトルの実勢価格、そして、図6は健康関連飲料リストである。すべての商品に詳細なPOS分析データをつけているので、そのまま、自店のPOSデータと比較できるようになっている。なお、新商品は2006年1月以降に登場した商品として、今回は分析した。

   今回の記事では、これら分析データに加え、このデータを活用した飲料の売上120%アップのポイントを4つにまとめて掲載しているので、それらを参考にしていただければ、自店の飲料の見直し、新たな仮説づくりに役立つものと思う。特に、ポイントは新商品とロングセラー商品の比率であり、今回のPOSデータ分析結果では30%対70%という結論である。ロングセラー商品は70%であり、残り30%を新商品として、この30%を激しく入れ替えてゆくことがポイントといえよう。また、飲料は冷蔵と非冷の展開、商品分類も最近は用途、機能分類がポイントであるので、その辺もポイントとなる。

   このように、Chain Store Ageの最新7/15号では飲料の詳細なPOSデータ分析にもとづく重点商品の選定方法、そのリスト、そして、飲料売場の活性化手法をまとめているので、参考にしていただければと思う。今年の夏は飲料がグロサリー部門はもちろん、店舗全体の売上アップを牽引してゆくと予想され、飲料のマーチャンダイジング戦略をしっかり構築することがポイントである。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在173人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在755人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 16, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 15, 2007

日経MJ、新製品週間ランキング、20070713、平均単価に注目!

   恒例の日経MJ新製品ランキングが7/13、公表された。今週も飲料が客単価上位を占め、全新製品の中でベスト3を飲料が独占した。No.1は日本ミルクコミュニティ、メグミルク牛乳1L、客単価1,191円(1人当たり1.191円)と1,000円を越える高い数字であり、先週比も20円アップし、順位も2位から1位となった。No.2は先週1位のヤクルト本社、ヤクルト5本マルチパック65ml×5本、客単価1,167円である。先週比が75円ダウンしたので、1位からわずかの差で2位となった。客単価1,000円以上の超Aランクは、今週はこの2品だけであり、いかに、客単価1,000円が高い数字であるかがわかる。客単価1,000円は、通常の食品スーパーマーケットの客数が約2,000人であるので、1日当たり、2,000円、月間60,000円、年間730,000円である。仮に150店舗クラスの食品スーパーマーケットに導入すると年間客数が1億人を超えるので、全店では1億円を越える大変な商品である。新商品というよりも、食品スーパーマーケットの全商品の中でも売れ筋といえ、即、定番化を検討すべき商品といえよう。No.3は伊藤園、おーいお茶緑茶500mlペットボトル、客単価585円である。今週はこの3品が全新製品の中でベスト3であり、いずれも飲料である。また、客単価500円のAクラスの新製品も今週はこの3品のみであった。

   飲料はこれ以外にも客単価300円以上のBクラスの新製品が3品、客単価200円以上のCクラスの新製品が4品であり、Aクラスを入れると全部で10品となり、他の分類と比べても突出している。ちなみに、客単価200円以上の新製品を見ると、菓子で1品、冷凍食品では0品、家庭用品では1品、その他食品では2品である。この中で注目の新製品は菓子のNo.1、P&G、プリングルズチーズ&チーズ170g、客単価275円であり、7/1登場の初登場の新製品である。No.3にも、インディアンカレー170gが客単価177円で入っており、注目である。No.2は先週1位の不二家、カントリーマアム(バニラ&ココア)28枚であり、客単価195円である。そして、もう一品、その他食品のNo.1、ヱスビー食品、ごはん200g3個パック+1個、客単価262円であり、先週25位からの躍進である。ただ、カバー率が29.2%と低く、今後、導入店舗が増えた場合にどのような数字になるかがポイントである。

   このように、今週も飲料が絶好調であり、全体の新製品を力づよくひっぱっているといえよう。さて、今週は少し、これら新製品を別の角度、平均単価に着目して見てみたい。新製品週間ランキングを平均単価に着目して見てみるとおもしろいことがわかる。たとえば注目の飲料であるが、No.1、No.2はメグミルク178円、ヤクルト170円であるが、No.3、No.4はおーいお茶92円、コカ・コーラゼロ94円である。客単価=PI値×平均単価のグラフに当てはめると、No.1、No.2は左上、No.3、No.4は右下に位置され、対照的な商品であることがわかる。

   同様に菓子でもNo.1、No.2、No.3は平均単価が194円、278円、194円と左上であるが、No.4、No.5、No.6は98円、116円、117円と右下であり、対照的な商品である。冷凍食品ではNo.2、No.3が平均単価282円、281円と左上であるが、No.1、No.4が106円、72円と右下であり、やはり対照的な商品である。その他食品でも、No.1、No.2、No.4が平均単価281円、400円、185円と左上であり、No.3、No.5が93円、92円と右下であり、対照的な商品である。そして、家庭用品であるが、No.1、No.2、No.5が平均単価1,304円、8,644円、8,362円と思い切り左上であり、No.3、No.4が290円、774円と右下であり、やはり対象的である。

   このように全部門とも新製品週間ランキングベスト5は平均単価が高くて、PI値の低い商品と平均単価が低くて、PI値の高い商品の両極端の商品が入っており、客単価のバランスがうまくとれていることがわかる。これはけっして偶然ではなく、マーチャンダイジングのポイントはこの両極端の重点商品をバランスよく品揃えすることであり、その時、最もバランスのよい、客単価の高い品揃えが実現する。すべてのカテゴリーにおいて、このバランスをどう保つかがマーチャンダイジングの極意ともいえる。まさに、客単価振り子の原理そのものであり、客単価はPI値と平均単価の軸を揺れ動きながら高まってゆくものであり、そのバランスをいかにとるかがポイントである。新製品の導入に当たっても、現状の定番商品の見直しにおいても、ここを押さえたマーチャンダイジングに取り組むことが、売場の活性化のポイントといえよう。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在173人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在755人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 15, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

July 14, 2007

電子マネーnanaco独走、月間利用率7.89回!

   7/12の日経にセブン&アイホールディングスの電子マネー、nanacoについての記事が載った。6月、1ケ月間の件数をEdy、Suica/PASMOと比較した内容である。見出しは「ナナコ電子マネー首位」、「セブン店舗網強み、6月買い物3,000万件、2位エディ3位スイカ・パスモ」である。イオンのワオンは非公表であるという。記事には、この3つのカードの一覧表が載っており、月間利用件数(万件)、発行枚数(万枚)、利用可能店舗数(店)の数字が比較されている。それによると月間利用件数ではnanacoが3,000万件、Edyが1,800万件、Suica/PASMOが1,747万件となり、nanacoがダブルスコアでトップとなった。nanacoはこの4月にサービスを開始したばかりであり、5月に対象店舗を全国のセブンイレブンに広げたばかりの状況での数字あり、nanacoの電子マネー戦略が消費者に確実に受け入れられたといえよう。

   日経新聞の表をさらに工夫し、1枚当りの電子マネーの利用件数、1店舗当りの利用件数を算出するとその差はさらに広がり、nanacoが断トツの首位であることがわかる。電子マネー1枚当りの利用件数、いわゆるPI値を計算するとnanacoは789.5%、Edyは58.1%、Suica/PASMOは79.6%となり、何と10倍以上の差となり、EdyとSuica/PASMOはほぼ同じ数字であることがわかる。nanacoは月間8回近い利用率であるのに対し、EdyとSuica/PASMOは月間1回以下となる利用率であるので、PI値で見る限り、決定的な差であるといえよう。ただ、nanacoの発行枚数がまだ380万件とEdyとSuica/PASMOの約1/10ぐらいであり、目標の1,000万件を超えた段階でどのくらいの利用率となっているかを見る必要があるが、それにしても、現段階で約10倍の差はnanacoの電子マネー戦略がピタリとはまったといえよう。今後、間違いなく、nanacoが電子マネーの主導権を握ることとなろう。

   一方、1店舗当りの利用率を算出すると、nanacoは26.3%、Edyは1.9%、Suica/PASMOは2.7%であり、ここでも約10倍の差である。特にEdyはすでに52,000店舗で利用可能となっており、nanacoの11,750店舗の約5倍、Suica/PASMOの19,630店舗の約3倍弱であり、利用可能な店舗数ではEdyが先行しているが、利用率が低いのが課題である。ちょうど、売上=客数×客単価で考えると、nanacoは客数が少ないが客単価が極めて高いが、Edyは客単価は低いが、客数が極めて高いという状況であり、掛けた売上げでは、nanacoがEdyの約2倍という状況といえる。Edyは今後も客数アップ戦略を重視し、ファミリーマート、ローソン等での導入が決まり、約15,000店舗増えるというが、客単価アップ戦略にも力を入れないと、ますますnanacoとの差は開く可能性が高いといえよう。

   また、nanacoのセブンイレブンでの導入効果も明らかになりつつあり、現時点では約10%の決済金額に占める割合であるといい、導入後のこの3ケ月間、セブンイレブンの客数が前年を上回っているといい、来店頻度の向上による客数アップにも結びついているという。食品スーパーマーケットのポイントカードは決済機能がないが、導入後の平均的な数字は80%前後の利用率となるので、それと比べると現時点ではまだまだ低いが、今後、カードホルダーがどこまで増えるかがポイントとなろう。

   このようにnanacoは電子マネーとしては順調な滑り出しといえ、今後、一店舗当りの決済総額における割合をどこまで高めれるかが課題といえる。nanaco導入の目的は、この日経の記事にも関連記事として、「購買分析などに活用、運営各社本業との相乗効果狙う」という見出しの内容もあり、そこでは各社のマーケティング、マーチャンダイジングへの活用が載っているが、nanacoでも店舗全体の決済総額の約10%であるので、これが少なくとも50%以上にならないとデータの信用性としては少し弱いといえよう。ただ、商品群によっては、nanacoの利用率が現時点でも50%を越えるものもあるかと思うので、全体としては難しくとも、部分的には活用可能なものもあるといえ、今後、決済総額に占める割合が上がればあがるほど、データとしての価値があがってゆくといえよう。

   それにしても、ここまでnanacoと他の電子マネーとの差がこの時点で歴然とするとはびっくりである。電子マネーを活用する顧客のニーズが浮き彫りになったといえ、今後のnanacoの動向からは目が離せなくなったといえよう。前回のブログでセブンイレブンがマクドナルドを抜き、世界No.1のチェーンストアとなったことを取上げたが、恐らく、この電子マネーが将来的には全世界30,000店舗強のセブンイレブンで活用される可能性もあるといえ、カード戦略でもセブンイレブンは世界No.1のチェーンストアとなる可能性が高くなったといえよう。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在173人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在752人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 14, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

July 13, 2007

メーカーと小売業の違い、客数という指標!

   7/12、栃木県主催の青果物マーケットマッチメーカー養成講座で講演をした。テーマは、「量販店・小売業の販売戦略、青果マーチャンダイジングの最新状況」である。この講座は私の関係先でもある㈱野菜ビジネスが企画・運営を行っており、その関係での依頼であり、今年で3年目となる。栃木県内の青果物の生産者、農協関係者、青果物卸、仲卸、量販店、青果物実儒者の方を中心に青果物ビジネスのコーディネータを育成するのが目的で、約7ヶ月間で計10回の講座が組まれている。小売業からの参加者はわずかであり、ほとんどの参加者が青果の生産、流通に携わる方であるので、講座のはじめに、メーカーと小売業の販売戦略の違いについてから話しはじめた。その内容が、好評だったので、あらためて、この講座内容を踏まえ、メーカーと小売業の販売戦略の違いについてまとめてみたい。

   講座のテーマは量販店・小売業の販売戦略であるので、メーカーと小売業では売上げのとらえ方が根本的に違う、というところから入った。一般的に、売上は買上点数と平均単価の掛け算で表される。この点については、メーカーも小売業も共通である。たとえば、小売業のトマトの売上げはトマトの販売点数とトマトの平均単価を掛けたものである。同様に生産者から見たトマトの売上げは、トマトの出荷個数とトマトの平均相場を掛けたものである。

   ここまでは、メーカーも小売業も売上のとらえ方は同じであるが、小売業の販売戦略はここからもう一歩踏み込むとろが大きな違いとなる。もう一歩踏み込むとは、小売業は買上点数と平均単価に加え、客数という指標が加わることである。ここがメーカーとの根本的な違いである。客数が入ることによって、売上は客数×((買上点数×平均単価)÷客数)となり、客数が最も重要な指標となり、それに伴ない、(買上点数×平均単価)も客数で割った顧客一人当りの売上げ、すなわち、客単価という新たな指標が生まれる。小売業は売上をまず客数と客単価に分けてとらえ、次に、客単価を(買上点数÷客数)×平均単価に分けてとらえるところがメーカーとの違いであるといえる。ちなみに、この(買上点数÷客数)はPI値のことである。したがって、小売業の販売戦略は、まず客数をあげることであり、次に客単価をあげることがポイントとなる。そして、さらに、客単価をあげるためには、(買上点数÷客数)=PI値を引き上げることであり、できれば平均単価をも引き上げることが次の課題となる。

   ここがメーカーと小売業の販売戦略の根本的な違いであり、この客数という指標が小売業に入ったことにより、小売業の販売戦略が顧客指向となり、消費実態に即した販売戦略を立案できるようになったといえよう。

   ここで、ひとつ極端な小売業の販売戦略の事例を考えてみたい。今回の青果物マーケットマッチメーカー養成講座でも話した事例であるが、3月末時点で全世界で店舗数が最大のチェーンストアの首位が入れ変わった。それまではマクドナルドがNo.1の店舗数を誇るチェーンストアであったが、3月末以降は、セブンイレブンが逆転し、世界No.1の店舗数のチェーンストアとなった。その数は何と32,208店舗である。マクドナルドは31,062店舗であるので、約1,000店舗の差がついたことになる。そこで、問題だが、セブンイレブンの既存店において、年間100億円アップの販売戦略を立てるには、どのように考えたら良いだろうか。もちろん、様々な答えが考えられるが、先ほどの話の流れからゆくと、答えは、客単価1円アップをはかれば良いということになる。

   小売業の販売戦略のポイントは客数×客単価である。セブンイレブンの年間客数は約30,000店舗×1,000人/日×365日=約100億人となるので、客単価1円アップが可能となれば、その瞬間に年間100億円の売上げアップが実現する。したがって、販売戦略は客単価1円をアップさせるためにどの部門、どのカテゴリーが可能かをつめてゆき、そのPI値と平均単価を改善してゆけば良いことがわかる。

   このようにメーカーと小売業の販売戦略の違いは、客数という指標、この1点であるといっても過言ではない。この客数という指標が入ることによって、小売業は販売戦略の中に顧客という概念を組み入れ、顧客を増やし、顧客一人当りの売上=客単価を引きあげてゆく手法を生み出したといえる。ちなみに、セブンイレブンはnanacoを導入したが、これはこの客数を細分化することにその狙いがある。客数を様々な角度から細分化することによって、これまでの客数×客単価が、細分化された客数×客単価で表すことができ、さらに販売戦略の仮説作りが豊かになり、より、精度の高い販売戦略の立案が可能となる。これについては、改めて取上げるつもりである。

   今回の講座ではこのような話から入り、これを具体的な野菜、果物、トマト、きゅうりなどの生データにもとづいて、できるだけわかりやすく解説してみた。それにしても改めて、今回は、私自身も話しながら、小売業における客数という概念を再認識した1日であった。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在171人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在749人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 13, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

July 12, 2007

イオン、マルエツ、丸紅、業務提携、首都圏700店舗体制へ

   7/10、イオン、マルエツ、丸紅が業務提携に関するお知らせを公表した。この3月にイオンはダイエーからマルエツの株式を21%取得し、さらに追加取得の交渉をしているという記事が報道されたが、今回は資本提携は含まれず、業務提携のみの内容である。提携の骨子は大きく2つに分かれており、まず、3社提携の方針が示され、その後、提携の骨子が示されている。その提携の方針であるが、次の3点である。第1点が経営資源・ノウハウの共有化、第2点がイオン、マルエツ、丸紅のそれぞれの強みを活かした、各社からの積極的な提案を3社で検討し、有用なものを採用する、そして、第3点がスケールメリットを活かした取り組みを推進し、シナジーの極大化をはかるというものである。   特に、この3点目のスケールメリットがまさに今回のポイントであり、実際、この3社の業務提携により、首都圏にどのくらいの店舗がネットワーク化されるかというと、イオンを入れて約700店舗となり、首都圏最大の食品スーパーマーケットチェーンが誕生することとなる。

   その内訳を、各県ごとに見てみると、茨城県にはイオン18店舗、カスミ83店舗、いなげや1店舗、マルエツ1店舗の合計103店舗、栃木県にはイオン10店舗、カスミ7店舗、マルエツ1店舗の合計18店舗、群馬県にはイオン7店舗、カスミ3店舗、ベルク9店舗の合計19店舗、埼玉県にはイオン22店舗、カスミ19店舗、いなげや31店舗、ベルク37店舗、マルエツ55店舗の合計164店舗、千葉県にはイオン40店舗、カスミ18店舗、いなげや12店舗、ベルク1店舗、マルエツ48店舗の合計119店舗、東京都にはイオン15店舗、いなげや61店舗、ベルク3店舗、マルエツ90店舗の合計169店舗、そして、神奈川県にはイオン39店舗、いなげや22店舗、マックバリュ東海8店舗、マルエツ45店舗の合計114店舗であり、総合計約700店舗となる。

   こう見ると、イオングループの首都圏での店舗展開は東京都169店舗、埼玉県164店舗を筆頭に千葉県119店舗、神奈川県114店舗、茨城県103店舗、そして、群馬県19店舗、栃木県18店舗となり、人口の密集地域の東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県を100店舗以上で押さえたこととなり、懸案のイオンの首都圏連合構想が大きく前進したといえよう。あとは、群馬県、栃木県へのネットワークをどのように構築するかが課題となるが、ほぼイオンの首都圏ネットワークができあがったといえ、今回の業務提携により、巨大な食品スーパーマーケットチェーンが首都圏に出現したといえる。

   さて、その業務提携の骨子であるが、5つの項目からなっている。第1は商品に関する内容である。大きく3つに分かれており、1つ目が共同仕入れ、共同調達、PB開発、共同販促への取組み、2つ目が総菜のマーチャンダイジングや売場革新に向けた共同研究、そして、3つ目がイオン商品調達株式会社、イオントップバリュ株式会社の活用である。特に首都圏という商圏構造を意識した総菜を強化部門にあげていることが特徴といえよう。

   第2はシステム及び物流に関する内容である。これも2つに分かれており、1つ目が店舗後方業務、人事給与、マーチャンダイジングなどの基幹業務のノウハウの共有化を通じた経営の効率化、そして、2つ目が物流システムの構築である。第3は資材・サービスコスト削減である。これも、3つに分かれており、1つ目は共同調達、2つ目はスペック共有化による共同調達対象商品の拡充、そして、3つ目がイオングループ内購買システムの共同活用である。そして、第4はSC開発ノウハウの共有化である。1つ目が管理運営に関わる情報交換、2つ目がテナント情報の共有化、相互紹介、新たなテナントメニューの共同開発を通じた既存店の活性化である。最後の第5は人材交流の推進である。

   以上の5項目が今回の業務提携の骨子であり、経営の効率化に加え、イオンが補強したい首都圏で最も重要な食品スーパーマーケットの総菜分野の共同研究、逆に、イオンの強みを活かしたSCノウハウの共有が入っており、約700店舗の総菜強化型の食品スーパーマーケットチェーンの構築とイオンのSC戦略の一層の推進と補強がうたわれているのが今回の業務提携の特徴といえよう。

   このように首都圏の食品スーパーマーケット市場は、今回のイオン、マルエツ、丸紅の業務提携により、新たな段階に入ったといえ、イオングループに対抗する形でセブン&アイホールディングス、ウォールマート傘下の西友、テスコグループ、住友商事の子会社のサミット等を中心に新たな合従連衡がいつ誕生してもおかしくない緊張状態が生じたといえる。今後の首都圏の食品スーパーマーケット市場の動向に注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在171人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在749人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 12, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 11, 2007

ブルドック、買収防衛策を発動、スティール最高裁へ!

   スティールパートナーズがブルドックソースの買収防衛策の差し止めを求めていた仮処分申請の即時抗告審で東京高裁は7/9、スティールパートナーズの抗告を棄却した。これにより、ブルドックソースの新株予約権を使った買収防衛策が日本ではじめて発動されることになる。これに対し、スティールパートナーズは7/10、最高裁の判断を仰ぐための特別抗告と許可抗告を行った。ただ、7/11にブルドックソースは予定通り、新株予約権を行使する方針であり、最高裁の判断がたとえ覆っても、新株予約権がその前に行使されてしまえば、差し止めることはできず、ブルドックソースの買収防衛策が発動されることは確実となった。

   スティールパートナーズは、今後の投資活動への影響を懸念し、最高裁での判断を仰ぐための特別抗告と許可抗告であるといえよう。特別抗告は、高裁決定に憲法違反があることを理由として最高裁に不服を申し立てる制度であり、許可抗告は、特に重要な法令解釈や判例違反が問題となった場合、高裁の許可があれば認める制度である。スティールパートナーズは今回の東京高裁決定について、今回の判決は財産権の侵害などで憲法違反であり、また、会社法の解釈に重大な誤りがあるとしており、最高裁への特別抗告と許可抗告を行った。7/10の朝日新聞によれば、スティールパートナーズのウォレン・リヒテンシュタイン代表は、「新株予約権の割り当てが株主平等原則に反する以上、最高裁に不服申し立てする以外の選択肢は考えられない」とコメントを出したといい、さらに、東京高裁がスティールパートナーズを乱用的買収者と認定したことについても、「投資先企業と利害を共有する長期的株主として活動してきたことは明白」と主張しているという。

   今回のブルドックソースの件は今後の投資ファンドの敵対的買収に対する対抗策として、投資ファンドを差別的に扱っての新株予約権の行使が認められるか否かが問題となっており、このまま判決が確定されれば、スティールパートナーズはもちろん、投資ファンドにとっては投資活動が大きく制限されることとなる可能性が高いといえる。スティールパートナーズが最高裁へ訴えたのは、今回のブルドックソースの件はもちろんであるが、それ以上に、今後の投資活動のために、最高裁において、今回の高裁の判決が憲法違反であり、会社法の解釈において重大な誤りがあることを明確にするためであると思われる。

   実際、今回の高裁の判決では、スティールパートナーズを濫用的買収者と認定しおり、スティールパートナーズのTOBを不当な買付けとし、今回に限り、スティールパートナーズを差別的に扱っても株主平等原則には反しないと判じている。最高裁が今回の件に対し、憲法違反であるか、会社法の解釈に誤りがあるかを、どう判断するかが注目される。

   ちなみに、ブルドックソースの7/10の株価であるが、7/10の高裁の判決により、7/11に新株予約権が行使されることが確実になったことから、株価は理論上1/4となることが予想され、売りが殺到し、取引開始の基準値である925円から、値幅制限の下限であるストップ安となる825円まで気配値を切り下げたが、売買が成立しなかった。7/11以降ブルドックソースの株価にどのような値がつくかについても注目である。

   このように、7/11には日本で初めてとなる新株予約権行使によるブルドックソースのスティールパートナーズへの買収防衛策が発動される予定であるが、スティールパートナーズが最高裁へ特別抗告と許可抗告を行ったため、最終的な判断は最高裁へ移ったといえる。最高裁で憲法違反、会社法の解釈の誤りがないとの判決がでれば、スティールパートナーズはもちろん、投資ファンド各社にとっても、今後の投資活動がしにくくなるといえ、今回の最高裁の判決は、今後の日本における投資ファンド主体のM&Aに対し、大きな影響を与えかねず、重要な判決となろう。最高裁の判決に注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在171人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在749人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 11, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

July 10, 2007

ウォールマート、2007年6月度、売上速報、全体110.4%!

   ウォールマートの2007年6月度の売上速報が7/6公表された。6月度は5/27(日)から6/30(土)までの5週間の集計であり、累計では22週間となる。アメリカの売上は週別管理が基本であり、1ケ月を4週間か5週間でとらえ、第1四半期を4週、4週、5週の13週間で区切り、この6月度は累計では4週、5週の9週が加わり、22週間となる。来月、7月度は4週間の集計となり、累計は26週となり、第2四半期と同時に年間52週の中間、26週となる。また、ウォールマートは売上分類を3つに分けており、ウォールマート部門、サムズ部門、国際部門である。スーパーセンター、ディスカウントストア、ネバーフッドマーケット(食品スーパーマーケット)はウォールマート部門である。国際部門には日本の西友も連結で加わっている。また、既存店に関しては、ウォールマート部門とサムズ部門の2つである。

   さて、ウォールマートの全体の2007年6月度の売上であるが、110.4%と2桁の好調な伸びであった。ただ、22週累計では111.8%であるので、これまでの伸び率と比べると若干下がったが、依然2桁を維持し高い伸び率である。特に、この6月度は国際部門が好調であり、129.5%の伸びである。22週累計が126.3%であるので、さらにこの6月度の国際部門は伸びが高かったといえる。金額は75.96億ドル(約9,115億円)であり、全体が331.20億ドル(3兆9,744億円)であるので、構成比は22.9%と昨年の19.55%と比べさらに重みを増したといえよう。主力のウォールマート部門は106.1%と堅調な伸び率である。ただ、22週の累計108.6%と比べると若干下がっている。金額は214.70億ドル(2兆5,764億円)であり、構成比は64.8%である。そして、サムズ部門であるが、104.0%とウォールマート部門同様堅調な伸びである。ただ累計の106.1%と比べると若干下がっている。

   これに対し、ウォールマートの既存店の数字であるが、101.2%と昨対は越えたが伸び率はわずかであり、厳しい数字であったといえよう。昨年が104.7%、22週累計も102.7%であるので、この6月の既存店は厳しい結果であった。主力のウォールマート部門は101.1%、昨年は104.9%であったので、昨年と比べると既存店の伸びが大きく落ちているのが気になるところである。22週累計は102.6%であるので、この6月のウォールマートの部門は伸び率が少なかったといえよう。サムズ部門も101.3%であり、昨年が103.8%、22週累計では103.5%であるので、やはり、この6月度はサムズ部門も伸び率が少なかったといえる。

   ウォールマートはこの6月度については、食品部門と日雑部門が好調であったという。特にロールバックを中心とした低価格政策が効果を表し、食品全般、飲料、ヘルス&ビューティエイドが全体の数字を押上げたという。ただ、一部地域では涼しい気候により、消費全体が軟調であったともいう。

   ちなみに、ウォールマートの株価であるが、この売上速報が7/6(金)に公表されたので、投資家からの反応は7/9となるので、現時点では、投資家がどのような反応を示すかわからないが、ここ最近のウォールマートの株価は48ドル近辺で横ばい状況である。ウォールマートの株価は6月に入り一時は51ドルを越えたが、その後は徐々に株価を下げ、6月の下旬には48ドル付近で落ちつき、7/6(金)現在48.43ドルである。来週以降の株価がどのようになるか注目である。

   このように2007年6月度のウォールマートの売上は全体としては110.4%、既存店は101.2%と堅調な数字であったが、22週累計と比べると全体は111.8%、既存店は102.7%と伸び率は若干下がっており、特に、既存店の数字が気になるところである。今後、ウォールマートは新店を抑制し、既存店に力を入れた経営に舵を切るというが、今後、どのように数字が変わってくるのかに注目したい。特に、次回、7月度は26週となり、中間決算の時期とも重なるので、次回はウォールマートの売上速報だけでなく、経営数値全体の動向にも注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在170人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在749人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 10, 2007 in ウォルマート、海外情報, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 09, 2007

食品スーパーマーケット、先週の注目の株価、20070706!

   7/6の日経平均は18,140.94円(-80.54円)と7営業日ぶりに反落したが、前日までに6日続伸しており、ここのところ好調に推移していた。5月のはじめは17,500円前後であった株価が、その後、上昇しはじめ、現在18,000円前後で、動いており、日経平均全体としては、ここ数ケ月間、上昇基調であったといえよう。このような中で、食品スーパーマーケット業界の株価はどのような状況であったかを、26週の移動平均乖離率をもとに、先週の動きを踏まえて見てみたい。

   先週の食品スーパーマーケットの26週移動平均乖離率ベスト5はタイヨー(18.10%)、アークス(13.32%)、北雄ラッキー(9.55%)、ベルク(9.36%)、マルエツ(9.34%)であった。特に、No.1のタイヨーは18.10%と小売業全体の中でも16番目であり、ここ最近大きく株価が動いている。タイヨーの株価は5月までは1,250円前後でほぼ横バイの状況であったが、その後、株価は断続的に上昇しはじめ、6/19には一時、年初来最高値の1,610円をつけるなど急上昇した。その後、やや株価が落ち着き、現在1,500円前後であり、7/5現在1,520円である。ただ、タイヨーの株は売買高も少なく、商いが成立する日も週数回であり、わずかな取引で株が動く傾向があり、ここ最近は上昇基調で株価は動いている。タイヨーの前期決算は減収減益の厳しい決算であり、PBRが0.81倍と1.0倍を切っているので、好業績による株価上昇ではなく、割安感からの買いであると思われる。

   No.2はアークスの13.32%である。アークスの株価は日別で見ると上昇基調が少しわかりにくいが、週別で見ると明確な右上がりの株価の動きである。昨年後半は1,300円前後の株価であったが、今年に入り、株価は一転上昇、3月には1,500円、5月には1,700円、6月には1,800円を越え、7/2には年初来最高値となる1,990円をつけた。直近の7/6は1,905円(-27円、-1.39%)とやや下がったが、現在、1,900円台であり、2005年11月21日の上場来最高値の2,090円に迫っている。アークスの前期決算は当期純利益は98.6%と若干下がったが、営業、経常ベースでは増収大幅増益であり、今期決算予想も増収増益の予想であり、業績は好調である。今期は懸案のホームセンターに関しても業界No.1のカインズとFC契約も締結し、厳しい北海道市場での成長が期待でき、株価上昇へつながっているといえよう。

   No.3以下は移動平均乖離率が10.0%を割るが、北雄ラッキーがNo.3の9.55%である。ただ、タイヨーと同様、北雄ラッキーの売買高は少なく、商い成立も週数回であり、少ない取引で大きく動く傾向があり、株価は不安定な状況である。北雄ラッキーの株価はつい最近まで上場来最安値をつけた2006年6月8日の400円に近い株価で推移していたが、6/25以降株価は急上昇し、450円台へ跳ね上がり、7/5現在470円である。

   No.4はベルクの9.36%である。ベルクの株価も4/19につけた1,340円の年初来最高値以来株価は低迷し、1,250円前後で推移していたが、6月中旬頃から株価が上昇しはじめ、7月に入っても株価は上昇気味で推移している。直近の7/6の株価は1,308円(+16、+1.23%)であり、年初来最高値の1,340円に迫っている。ベルクの前期決算は増収増益の好決算となり、イオンとの資本・業務提携も動きはじめ、この第1四半期決算も好調、今期も増収増益の決算予想と、業績は順調に推移している。PBRも1.17倍、PERは13.2倍と好業績のわりには割安感があり、投資家から好感されているといえよう。今後ベルクの株価には注目である。

   そして、No.5はマルエツの9.34%である。マルエツは5/2に年初来最安値の491円をつけて以来、株価はしばらく低迷していたが、6月に入り株価は上昇基調に転じ、7月に入り550円を越え、7/3、2008年2月期の第1四半期決算が公表された翌7/4、通常30万株ぐらいの売買高がいっきに10倍の約30万株の大商いとなり、株価が一時は年初来最高値の635円となり、株価が600円台に突入した。直近の7/6は597円(-8、-1.32%)とやや下げたが、今期は好調な決算が予想され、イオンとの資本・業務提携も強化されるとのことで、ここしばらくは、マルエツの株価には注目である。

   以上が26週の移動平均乖離率ベスト5であるが、ベスト6以下は、No.6が平和堂(8.54%)、No.7がマルミヤストア(7.48)、No.8がアークランドサカモト(7.26%)、No.9が九九プラス(6.15%)、No.10が東武ストア(5.67%)、No.11がダイイチ(4.78%)、No.12がオークワ(3.35%)、No.13がエコス(3.30%)、No.14がオオゼキ(3.02%)、No.15が原信ナルスホールディングス(2.95%)である。また、逆に、ワースト5を見てみるとカウボーイ(-21.72%)、大黒天物産(-21.13%)、丸久(-14.97%)、マミーマート(-8.36%)、サンエー(-7.74%)である。

   このようにここ数ケ月、日経平均は上昇基調で推移し、株価は好調といえ、それにつれて食品スーパーマーケットの株価も全体としては好調な決算の流れを受け、堅調な動きを示しているといえよう。特に、26週移動平均乖離率を見ると、ベスト5の中でアークス、ベルク、マルエツは明確な上昇トレンドとなっており、注目である。これ以外にも5%以上の上昇基調の株が5社あり、現在、この10社が食品スーパーマーケットの株価では堅調な上昇トレンドの株価である。来週以降、続々と食品スーパーマーケット業界の2008年2月期の第1四半期決算の公表がはじまるので、しばらくは、食品スーパーマーケットの株価に注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在170人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在749人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 9, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 08, 2007

日経MJ、新製品ランキング、20070706、飲料断トツ!

   恒例の日経MJ、新製品ランキングが公表された。今週も飲料が絶好調であり、全部門の中で客単価の高い新製品が目白押しである。客単価Aクラスを500円、Bクラスを300円、Cランクを200円の水準で切って見ると、今週は客単価Aクラスの500円以上の新製品は飲料部門で3品、家庭用品部門で1品の4品、Bクラスの300円以上は飲料部門で4品、家庭用品部門で4品の8品、そして、客単価200円以上のCクラスは、飲料部門で3品、菓子部門で2品、家庭用品部門で1品の6品であり、今週の客単価A、B、Cクラスの合計は18品である。この内、飲料部門が10品を占め、今週の新製品全体をひっぱっているといえよう。飲料はこのように今週も断トツの新製品の強さであり、しっかり、定番でも展開してゆきたいところである。

   その注目の飲料部門であるが、No.1はヤクルト本社のヤクルト5本マルチパック65ml×5本が客単価、何と1,242円(1人当たり1.24円)である。先週比11円アップし、まだ上昇基調であり、どこまで客単価がアップするかが注目である。カバー率も94.9%とこのデータの対象34チェーン、195店舗のほとんどの店舗に導入された上での高客単価であり、すごい新製品である。5/14初登場であるので、新製品の定義は13週間以内であるので、8月中旬まで独走を続ける可能性が高いといえよう。No.2は日本ミルクコミュニティのメグミルク牛乳1L、客単価は1,171円であり、これも1,000円を越えるという高客単価である。しかも先週比117円アップであり、No.1のヤクルトを猛追しているので、来週以降の数字がどこまでアップするか注目である。No.3は伊藤園、おーいお茶緑茶500mlペットボトル、客単価671円である。先週比が-15円と若干下がったが、カバー率は99.5%と飲料部門の中では最高の数字である。この3つが客単価Aクラス、500円を越える新製品である。

   これについで、飲料部門No.4は日本コカ・コーラ、爽健美茶ヴィーナスホワイト500mlペットボトル、客単価498円、先週比-225円であるので、どの辺で落ち着くかが読めないところだが、高い客単価である。No.5も日本コカ・コーラのコカ・コーラゼロ500mlペットボトル、客単価452円である。これも先週比-74円であるが、依然として高い客単価である。No.6は花王、ヘルシアウォータマスカット味500mlペットボトル、客単価433円である。先週比は-51円であり、やはり、どの辺で数字が落ち着くかが読めないが、客単価は高い数字である。そして、もう1品、No.7が伊藤園おーいお茶濃い味500mlペットボトル、客単価323円であり、先週比46円高と数字が伸びており、注目である。以上が客単価Bクラス、300円以上の飲料の新製品である。

   飲料についで、今週は家庭用品部門が好調である。No.1はマックスファクター、SK-Ⅱアクアフィジックスセラム40ml、客単価はAクラスの516円である。ただ、平均単価が8,609円であり、カバー率は22.6%と約2割の店舗での客単価であり、客数が5,000人クラスの食品スーパーマーケットでないと導入は難しいといえよう。No.2は資生堂TSUBAKIジャンボサイズペアセット(ミニヘアマスク付)550ml+550ml+50g、客単価390円、No.3はマックスファクターSK-Ⅱアクアフィジックス50g、客単価389円、No.4はカネボウ化粧品、ブランシールホワイトニングクリアコンディショナー(ラージ)(医薬部外品)360ml、客単価364円、そして、No.5がカネボウ化粧品、ブランシールホワイトニングクリアコンディショナー(モイスチャー)(ラージ)(医薬部外品)360ml、客単価301円であり、以上が客単価Aクラス、Bクラスの新製品である。

   飲料部門、家庭用品部門以外では、客単価Aクラス、Bクラスの新製品は1品もないが、Cクラスの客単価200円以上の新製品は菓子部門のNo.1、不二家、カントリーマアム(バニラ&ココア)28枚、客単価268円、No.2のカルビー、チーズポテトブラックペッパー風味80g、6/22初登場の客単価201円である。新製品ランキングではこれ以外に冷凍食品部門、その他食品部門もあるが、残念ながら、今週は客単価Cクラス以上の200円を越える新製品は1品もなかった。

   このように、今週の新製品は飲料部門が断トツで、ランキング上位をほぼ独占し、高客単価の新製品が続出しており、注目である。いよいよ、つゆもあけ、夏本番となり、飲料の売場づくりに、定番のロングセラー商品に加え、これら新製品を効果的に導入することが飲料全体の客単価アップにつながるといえ、今回、ランキングの高い飲料の新製品は優先的に売場への導入を検討したいところである。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在170人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在749人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 8, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

July 07, 2007

ベルク、2008年2月期、第1四半期決算、増収増益の好決算!

   ベルクが7/5、2008年2月期の第1四半期決算を公表した。イオンとの資本・業務提携が順調に進んでいるようで、ベルクの売場を見ると、トップバリュが随所に展開されはじめている。売上高は216.46億円(107.5%)、営業利益7.51億円(120.1%:売上対比3.5%)、経常利益7.8億円(118.0%:売上対比3.6%)、当期純利益4.16億円(159.1%:売上対比1.9%)と増収大幅増益であった。

   増収の要因は、今期はこの4月に東京都八王子市にぐりーんうぉーく店を出店したことに加え、既存店も1店舗改装し、既存店も含め、売上げが好調に推移したことによる。また、増益の要因については、粗利改善可能なトップバリュの導入、惣菜の強化等により、売上総利益が昨年の24.6%から26.7%へと1ポイント改善したが、営業収入が3.7%から3.6%へと0.1ポイント下がったため営業総利益は28.3%と変わらなかったが、販売費および一般管理費が25.2%から24.8%へと0.4ポイントと改善したため、差引き営業利益が3.1%から3.5%へと上昇したためである。これに、売上高の伸び率107.5%が加わり、営業利益を120.1%へと大きく改善することとなった。また、当期純利益がさらに改善した点は、昨年は1.79億円、特別損失が発生したが、今期は0.34億円とわずかであり、これが大きく利益を引き上げた好調な決算の要因である。

   ただ、自己資本比率は昨年と比べると50.6%から53.8%と上昇しているが、前期、2007年2月期の決算時と比べると55.1%から約1%下がった。これは当期純利益が大幅に増加し、純資産が昨年の201.52億円から240.76億円と増加したが、それ以上に新店等への土地購入がなされ、総資産が398.65億円から447.58億円と大きく増加したためである。ベルクの自己資本比率53.8%は食品スーパーマーケットの上場企業と比べると10番前後のトップクラスであるが、ヨークベニマル、オオゼキ、マックスバリュ東海、サンエー等の優良食品スーパーマーケットの70%前後と比べると、まだまだ差が大きい。その要因は、負債の主要項目である長短借入金が98.35億円と昨年の98.42億円とほぼ同じであり、総資産の21.9%を占めている点である。資産においても、出店にかかわる資産項目である建物及び構築物152.17億円、土地116.85億円、差入保証金74.96億円と合計343.98億円と総資産の76.8%を占め、新規出店を借入金によりまかなわざるをえない構造となっているためである。今後、今期のように順調に増益基調が続けば、今期本決算では借入金の削減が可能となり、自己資本比率の向上が可能となろう。

   ちなみに、ベルクの株価であるが、7/5のこの第1四半期決算の翌日7/6は1,308円(+16 、+1.23%)と株価は上昇している。ここ最近ベルクの株価は上昇基調で推移しており、5月に入り、1,250円前後で6月中旬までほぼ横バイであった株価が6月中旬以降株価が動きはじめ、上昇しはじめた。年初来高値は4/19の1,340円であるので、その水準に近づきつつあるといえよう。今回の第1四半期の決算結果も投資家は買いと判断したようである。

   また、この第1四半期決算ではベルクの最新の商品構成比を公表しているが、それによると、グロサリー、特に、雑貨の構成比が下がり、生鮮の構成比が上昇しているが特徴である。前期は生鮮3品の中では海産が13.6%と最も高い部門であったが、今期は青果が逆転し、13.6%となり、海産は13.4%と若干下がった。精肉は9.6%から10.0%とあがったため、生鮮3品合計では37.0%と前期の36.2%と比べ0.8ポイント上昇し、生鮮強化が進んだといえる。特に、水曜恒例の99円均一企画が軌道にのってきたといえ、これが青果の構成比をNo.1に押上げた要因といえよう。また、ベルクの日配は牛乳、飲料等は菓子分類となっており、日配は和のみであるが、構成比は昨年と同じ15.8%、洋日配を含む菓子は14.3%から若干上昇し、15.5%、一般食品も23.5%から23.6%へと上昇している。なお、惣菜が別会社管理か、日配に含まれていると思われ、惣菜の構成比は公表していない。

   このようにベルクの2008年2月期の第1四半期の決算は極めて好調な増収大幅増益の決算であり、株価も上昇気味で推移している。イオンとの資本・業務提携も順調に進んでいるといえ、今後、この好調な決算が中間、第3四半期、そして、本決算へと連動していけば、借入金の削減につながり、自己資本比率が向上し、ROAの改善もはかれるといえよう。ベルクの次の中間決算にも注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在170人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在749人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 7, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

July 06, 2007

Chain Store Age、7/1号、上場小売業ランキング2007を特集!

   Chain Store Age、最新号、7/1号で、決算2007、上場小売業ランキングが掲載された。上場小売業をGMS、SM、CVS、DGS、HC、百貨店、衣料品、専門店、家電、通販、外食の11業種に分け、全379社の2007年度の決算結果を特集したものである。内容は、連結営業収益、連結経常利益、連結キャッシュフロー、時価総額、PER、単体経営成績、商品部門別売上高(単体)・粗利益率(単体)に加え、PBR、ROA(連結)、ROE(連結)、自己資本比率(連結)、総資産回転率(連結)、さらには、売上高経常利益率(連結)、営業収益(単体)、営業利益(単体)、経常利益(単体)、当期利益(単体)、売上総利益(単体)、売上販管費率(単体)、在庫回転率(単体)、既存店売上高前期比(単体)、1㎡当たり売上高(単体)、1人当り売上高(単体)の全ランキング表である。また、これらはすべてのデータを購読者はダウンロードができるようになっており、約50ページに渡る特集記事である。

   本ブログでは食品スーパーマーケットに当たるSMに絞って、この特集内容を見てみたい。まず、営業面のランキングであるが、営業収益(単体)×(売上総利益率(単体)-売上販管費率(単体))=営業利益(単体)であるので、これらの指標を重点に、補足として、既存店売上高前期比(単体)、1㎡当り売上高(単体)を見てみたい。Chain Store Ageにおける上場食品スーパーマーケットは43社であるので、ランキングはNo.1からNo.43までとなる。営業収益(単体)ベスト5は、ライフコーポレーション4,186.14億円(5.1%)、ヨークベニマル3,139.35億円(5.5%)、マルエツ3,076.67億円(0.0%)、東急ストア2,521.27億円(-1.0%)、オークワ 2,420.53億円(4.3%)であり、2,000億円がトップクラスの営業収益といえよう。

   これに対し、売上総利益率(単体)ベスト5はサンエー30.1%、原信ナルスホールディングス28.1%、カスミ27.2%、東急ストア26.8%、丸和26.6%である。ただ、食品スーパーマーケットは必ずしも、売上総利益が高いから、優良企業とはいえず、売上販管費率を際し引いた、営業利益がポイントとなるので、売上販管費率(単体)の低い食品スーパーマーケットのベスト5を見ると、アオキスーパー16.3%、オオゼキ18.1%、マルキョウ18.4%、タイヨー18.5%、マルミヤストア18.7%となり、売上総利益率(単体)ベスト5とは全く一致していないことがわかる。そこで、営業利益率(単体)ベスト5を見てみると、オオゼキ7.35%、サンエー6.85%、マックスバリュ東海4.75%、丸久4.37%、ベルク3.98%であり、この5社がよく稼いでいるトップクラスの食品スーパーマーケットである。興味深いのは、No.1のオオゼキは売上販管費率が極めて低い食品スーパーマーケットであり、No.2のサンエーは売上総利益率が高い企業であり、どこに重点をおいて利益をだすかの戦略は対照的であるといえる点である。

   既存店売上高前期比(単体)ベスト5はマツヤ107.3%、マックスバリュ東海104.1%、原信ナルスホールディングス103.4%、ライフコーポレーション103%、アオキスーパー103%である。1㎡当たり売上高(単体)ベスト5はオオゼキ 376.9万円、アオキスーパー183.6万円、関西スーパーマーケット133.8万円、マックスバリュ東海119.1万円、ユニバース106.2万円であり、オオゼキが断トツであることがわかる。100万円を越えれば食品スーパーマーケットではトップクラスといえよう。

   これに対して、財務面でのランキングを見てみると、財務面では資産効率として、ROA=自己資本比率×ROE、あるいは、ROA=総資産回転率×当期純利益率、そして、株価評価としてPBR=PER×ROEであるので、これらの食品スーパーマーケットのランキングを見てみたい。なお、Chain Store AgeのROAは経常利益率で算出しているので、当期純利益率よりも若干高めになる。

   ROAベスト5は、オオゼキ17.3%、サンエー12.5%、マックスバリュ西日本12.3%、アオキスーパー12.0%、ヤオコー10.6%と10%が食品スーパーマーケット業界のROAトップクラスである。自己資本比率ベスト5は、ヨークベニマル81.4%、オオゼキ74.8%、マックスバリュ東海71.3%、サンエー65.2%、マルヤ63.6%、ROEベスト5は、ユニバース15.9%、ヤオコー14.2%、丸久14.0%、オオゼキ13.8%、ハローズ13.3%である。自己資本比率は60%以上、ROEは15%前後がトップクラスの食品スーパーマーケットといえよう。ちなみに、総資本回転率ベスト5はアオキスーパー3.66回転、マックスバリュ東北3.23回転、エコス3.15回転、マックスバリュ西日本3.10回転、マルミヤストア3.02回転である。

   PBRベスト5は丸久4.1倍、ライフコーポレーション2.3倍、ドミー2.1倍、ヤオコー2.1倍、マックスバリュ東北2.1倍である。そして、PERベスト5は、丸和132.7倍、マックスバリュ北海道68.2倍、相鉄ローゼン56.5倍、ライフコーポレーション48.7倍、マックスバリュ東北44.7倍である。

   このように、Chain Store Age、最新号、7/1号で上場小売業の2007年度決算特集の中の食品スーパーマーケットに絞って、重要な営業、財務指標のベスト5のランキングを見てみたが、このトップクラスの指標をもとに各食品スーパーマーケットの実態を見ると、各社の経営状況がよくわかる。全体としては、トップクラスは他の小売業と比べて高い数字であるといえるが、中下位クラスはまだまだ改善の余地が大きいといえる。今後、食品スーパーマーケット業界としてはトップクラスの指標を目標に経営改善をはかってゆくことが業界全体の経営改善にとっての課題といえよう。先週当たりから、第1四半期決算の公表がはじまったが、今期の各社の経営改善がどのように進んでゆくかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在168人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在749人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 6, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

July 05, 2007

北海道、ダイイチに見る食品スーパーマーケットの経営戦略!

   北海道の食品スーパーマーケット業界は大手3社、アークス、コープさっぽろ、そしてイオンが約年商2,000億円となり、三つ巴の寡占化市場となりつつある。その寡占化しつつある北海道の食品スーパーマーケット市場の中で、年商約250億円の食品スーパーマーケットのダイイチが健闘している。ここでは、その直近の数字をもとに、ダイイチがどのような経営戦略を掲げ、北海道で食品スーパーマーケットを展開しているのかを見てみたい。ダイイチは決算が9月であり、現在、2007年9月期の中間決算がもっとも新しい数字である。それによると、売上高127.21億円(103.2%)、営業利益2.57億円(122.4%:売上対比2.0%)、経常利益2.45億円(124.5%:売上対比1.9%)、当期純利益1.23億円(217.9%:売上対比1.0%)と売上高は微増であったが、利益は大きく改善し、増収増益の好決算であった。

   売上高が微増であった理由は、この中間期においては新店の出店がなく、既存店の改装と活性化による既存店の数字のみの売上高であったためである。既存店の客数は101.9%、客単価は101.2%とどちらも好調であり、結果、売上高が103.2%となった。食品スーパーマーケットの成長は既存店よりも新店の貢献度が圧倒的に高いのが実態であり、成長のためには新店をいかに出店するかが決め手となる。

   そこで、ダイイチの出店戦略を見てみると、ダイイチは出店地域を3つに分けており、帯広ブロックと旭川ブロック、さらに、2004年度から札幌ブロックが加わった。それぞれの店舗数は帯広ブロックが専門店3店舗を入れて12店舗、旭川ブロックが9店舗、そして、札幌ブロックは1店舗であり、札幌ブロックが今後の重点ブロックとなる。目標では5店舗100億円をできるだけ早期に達成することを掲げているので、ダイイチの出店戦略はこの3つのブロックをバランスよくドミナント化してゆくことが当面の出店戦略といえる。ただ、札幌ブロックの新店が2004年以降、思うように進んでいないが、2店舗目、そして、3店舗目がいつ出店されるかがダイイチの成長戦略の鍵を握っているといえよう。

   もうひとつ、出店に関しては、500坪タイプの食品スーパーマーケットに絞り、新規出店に取り組んでいることである。食品スーパーマーケットの売場面積は小型タイプは約200坪、中型タイプが約500坪、大型タイプが約700~1,000坪となり、ほぼこの順に店舗面積を拡大してきたといえるが、ダイイチは1996年に500坪タイプの1号店、上富良野店を出店し、その後めむろ店(1996年)、白樺店(1998年)、みなみの店(1999年)、東旭川店(2000年)、東店(2000年)、札内店(2002年)、旭町店(2003年)、札幌1号店となる八軒店(2004年)、そして、直近の二条通店(2005年)と計10店舗の500坪タイプの出店を果たしている。

   ダイイチの出店戦略はこのように明確であり、これまで主ドミナント地区であった帯広ブロック、旭川ブロックに加え、新たな札幌ブロックが加わり、この新規地区へ約10年間つみあげてきた500坪タイプの食品スーパーマーケットをドミナント展開してゆく方針であり、実現すれば、高い成長が期待できるといえよう。

   そこで、ダイイチの財務面を見てみると、直近の2006年9月度の決算数字ではROAが1.78%(昨年1.03%)であるので、前年よりは大きく改善しているが、食品スーパーマーケット上場企業の中ではトップクラスが5%は優に超えるので、けっして高いとはいえない。その中身の自己資本比率は41.4%(39.9%)であり、ROEは4.3%(2.6%)であり、自己資本比率もROEにも課題があるといえよう。自己資本比率については、負債面を見てみると、その主要項目である長短借入金が25.21億円(27.44億円)と前年よりは約2億円改善しているが、総資産の25.8%、売上の10.09%とやや重い点である。一方、資産面では、出店にかかわる資産である建物32.19億円(33.97億円)、土地29.65億円(29.69億円)、差入敷金・保証金7.53億円(7.84億円)と合計69.37億円(71.5億円)と前年はやや下回ったが、総資産の71.0%、売上の27.7%である。

   この約10年間の500坪タイプの食品スーパーマーケットの出店が大きな成長にはつながったが、その結果、出店にかかわる資産が総資産の大部分をしめ、それに伴なう借入金も総資産の25.8%とやや重い状況であり、自己資本比率41.4%となっているといえよう。また、自己資本比率が低目であるので、ROEは本来もっと高くても良いところだが、当期純利益率が約1%であり、これがROEの向上に結びついていないといえる。

   今後、ダイイチは現在の出店戦略を推し進める上でも、いかに500坪タイプの収益性を引きあげ、キャッシュフローを増やし、当期純利益率の改善をはかり、ROE、そして自己資本比率を引き上げられるかがROAの改善のポイントであるといえよう。そのためにも、今後は500坪タイプの食品スーパーマーケットに加え、NSCへの挑戦も新たな課題となろう。ダイイチの今後の500坪タイプの新規出店に注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在168人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在746人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 5, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 04, 2007

家計調査データ、2007年5月度公表、果物、好調110.8%!

   家計調査データ、2007年5月度が6/29、総務省統計局から公表された。家計調査データは、公表が翌月末となるため、現在7月に入っているが、最新データは5月度のデータとなる。本ブログでは食品スーパーマーケットの客単価と連動させるために、月間データを1日当りに換算し、さらに、これを消費世帯のみの消費データと消費世帯の割合に分けて算出している。これにより1日当りの消費額=消費世帯のみの消費額×消費世帯のみの割合となり、客単価3D分析が適用でき、消費額が伸びた、あるいは、下がった場合の原因を消費世帯のみの消費額が伸びたのか、それとも消費世帯が増えたのかに特定でき、より、消費の実態を把握することが可能となる。

    2007年5月度の消費額であるが、家計調査データの食料には外食も含まれているので、食品スーパーマーケットの数字にあわせるためには外食を除外する必要がある。そこで、外食を除く食品に関しては、1,958.81円であり、昨年対比100.9%とわずかではあるが、プラスとなった。さらにこれを大分類ごとに見てみると、今月度は衣食住すべてのカテゴリーの中で伸び率No.1は果物であった。1日あたりの消費額は88.71円(110.8%)であり、全体が100%そこそこに対して、突出した伸び率であった。

   その中でも特に、グレープフルーツ5.26円(183.1%)=21.24(121.2%)×24.8%(151.1%)であり、何と200%近い伸びであり、消費世帯の消費額も、消費世帯の割合も増えている。ちなみに、183.1%は5月度の全消費項目の中でNo.1の数字である。それでも、まだ、消費世帯が24.8%であり、しかも、150%と伸びており、今年のフレープフルーツは期待がもてそうである。消費世帯の割り合いが増えるということは、昨年は消費していなかった世帯に消費がひろがっているということであり、将来の先行指標ととらえることもできよう。これについで、メロン8.29円(123.0%)=34.80円(101.9%)×23.8%(120.7%)、すいか6.26円(116.9%)=30.44円(104.7%)×20.6%(111.6%)、ぶどう1.16円(116.1%)=16.85円(107.7%)×6.9%(107.8%)が115%以上の項目である。特に、スイカは消費世帯のみの消費額30.44円は果物すべての中でNo.1の数字である。ちなみに、果物全体の消費額ではNo.1はバナナ13.65円(106.0%)、No.2はいちご12.77円(105.3%)、No.3はりんご9.61円(107.2%)であった。伸び率で見ると、季節性が高く、気温との関係もあったと思われるが、水分の豊富な果物が高かったといえよう。

   果物を除くと、大分類で見る限り、大きな変化はないのが、この5月度の特徴である。昨対100%を越えた項目としては、飲料146.81円(102.9%)、油脂・調味料101.42円(102.9%)、酒類112.55円(102.5%)、魚介類239.81円(102.3%)、肉類201.26円(101.6%)、野菜・海藻290.74円(100.3%)、穀類205.13円(100.0%)であり、逆に100%を下回った項目は乳卵類107.26円(97.2%)、調理食品260.16円(98.1%)、菓子類204.90円(99.2%)であった。大分類で見る限りは、果物が突出していることがわかり、それ以外の項目はほぼ100%で推移したといえよう。

   では、小分類で見たときに特に伸びた項目を見てみると、果物を除くと、No.1はウイスキー3.26円(134.7%)=115.53円(113.2%)×2.8%(119.0%)であり、消費世帯のみの消費額も消費世帯も伸びている。しかも、消費世帯のみでみた場合115.53円はビールの113.69円を越え、酒の中でトップである。消費額自体はビールが42.23円と10倍以上の差があるが、これは消費世帯の割合がビールの37.1%に対し、2.8%と少ないためである。ウィスキーはいかに特定の愛好者を大事にするかがポイントであることがわかる。ウィスキーについで、消費額は季節も過ぎ小さいが、伸び率ではNo.2がかき0.13円(133.3%)=15.93円(84.0%)×0.8%(158.8%)である。No.3は乳酸菌飲料10.19円(124.9%)=31.23円(112.2%)×32.6%(111.4%)、No.4は茶飲料18.00円(121.8%)=28.65円(113.2%)×62.8%(107.6%)、そして、No.5がまんじゅう5.55円(118.6%)=33.44円(114.6%)×16.6%(103.5%)であった。

   このように2007年5月度の直近の家計調査データは、食品に関してはほぼ昨年並みで推移したが、果物のみが110%を越え、突出した伸びを示したのが特徴である。特に、グレープフルーツ、メロン、スイカ、ぶどうと水分の多い果物の伸び率が高いのが特徴であるといえる。また、消費額を消費世帯のみの消費額と消費世帯の割合に分けてみると、ウィスキー、カキ、乳酸菌飲料、茶飲料、まんじゅうにみるがごとく、より消費実態が浮かび上がり、消費状況をより深く探ることができる。今後も家計調査データをさらに工夫し、食品スーパーマーケットの数字の検証、そして仮説づくりにつなげてゆきたい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在168人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在746人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 4, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

July 03, 2007

フェニックスキャピタルによる近商ストア、パレへの投資の現状!

   食品スーパーマーケット業界への投資ファンドの企業再生のさきがけとなったフェニックスキャピタルの近商ストア、パレ(旧名鉄パレ)への投資状況とその現状を見てみたい。今後、食品スーパーマーケット業界でも、M&Aをはじめ、様々な企業再編、企業再生が起こる可能性が高いと思われるが、フェニックスキャピタルの事例はその先行事例といえよう。

   現在、フェニックスキャピタルが流通業へ投資している案件はこの2つに加え、さくらや、津松菱(百貨店)、市田(きもの)等があるが、いずれも現在再建中である。フェニックスキャピタルがすでに投資回収を終えた企業では三菱自動車工業、ツムラ(医薬品)、江戸沢(外食)などがあり、投資ファンドであるので、経営再建がすめば、投資した株式を売却し、投資回収を行うというビジネスモデルである。フェニックスキャピタルは現在、ファンド総枠累計2,300億円、投資実績累計1,600億円(2006年6月)であり、銀行・特定の企業グループからの完全な独立、透明性の高い仕組み、日本型の事業再編・再生・不良債権処理モデルをスローガンに掲げているのが特徴である。

   さて、フェニックスキャピタルの近商ストアへの投資であるが、2003年11月25日に、近鉄(近畿日本鉄道)と近鉄百貨店の子会社である近商ストアの株式をフェニックスキャピタルへ売却する合意がなされたことからはじまる。近商ストアは、1991年以降、それまでの中小型店を近鉄沿線に出店する戦略から、大型店出店へと経営戦略を展開し、それがその後の借入金の増大につながり、財務を圧迫し、財務体質の改善が急務となっていた。ちょうど、2002年6月に近鉄グループ改善計画が策定され、その中で有利子負債削減が経営課題となり、翌年、フェニックスキャピタルからの資本参加を受け入れることとなった。

   合意内容は、概ね以下の通りである。フェニックスキャピタルが投資する以前の近商ストアの株主構成は、近鉄百貨店が93.1%(648万株)、近鉄が6.9%(48万株)をもち、この2社で100%であった。また、当時の直近2ケ年の経営成績は2003年度は営業収益688.78億円(100.68%)、営業利益7.47億円(133.8%:営業収益比1.08%)、経常利益3.26億円(370.45%:営業収益比0.47%)、当期純利益2.88億円(前年は0.016億円の赤字:営業収益比0.41%)と前年と比べると回復基調にあったとはいえ、営業収益比でみた場合は低い利益率であり、経営的には厳しい状況であったといえる。有利子負債は212.64億円(82.94%)と前年と比べると削減されているが、それでも営業収益比30.87%、総資産の69.94%と約70%を占め、経営的には有利子負債が重くのしかかり、新規出店、店舗改装等の成長戦略はもちろん、業務改善、新規IT投資など新たな投資ができない状況であったといえよう。

   そこで、近商ストアが第3者割当て増資をフェニックスキャピタルへ行い、同時に近鉄百貨店も株式をフェニックスファンドへ売却し、結果、23.8億円の増資がなされ、株主構成が、フェニックスキャピタル68.3%(800万株)、近鉄百貨店27.6%(324万株)、近鉄4.1%(48万株)となり、近商ストアの再建がスタートした。近商ストアはその結果、今現在でも、IT投資を行い、既存店の改装を積極的にすすめており、その行方が注目される。

   一方、パレ(旧名鉄パレ)であるが、2005年8月26日に経済産業省が産業活力再生特別措置法に基づく経営資源再活用計画を認め、パレの経営再建がスタートした。それによると、名鉄パレから小売事業16店舗と名鉄パレ100%子会社のフジ・レジャー開発からベイカリー事業を営業譲渡でパレが譲り受け、フェニックスキャピタルの小売業再生ノウハウを活かして経営再建をはかるというものである。この計画には数値目標が明確に規定されており、生産性については、総資産減価償却費前営業利益率7.5%向上、財務内容の健全性については、有利子負債÷キャッシュフロー10倍以内、経常収支比率100%以上、事業革新については、生鮮部門の自社販売化、売場商品構成の変更及び店舗リニューアル等により、売上高販売費比率を5.3%低減、そして、従業員については663名から405名へ削減という目標数値でのスタートであった。なお、フェニックキャピタルはパレからの第3者割当て増資を受け、22.46億円の投資を行っている。

   パレは現在、マルシェブランドで店舗の展開を行っており、これまでのテナントでの生鮮3品、惣菜運営であった売場を自社運営に切り替え、生鮮、惣菜強化型売場での展開を行っている。現在、名古屋に6店舗、愛知県に8店舗、静岡県に2店舗、岐阜県に1店舗の計17店舗であり、すべてマルシェブランドである。

   このようにフェニックスキャピタルは現在食品スーパーマーケットの近商ストアとパレへの投資をそれぞれ約20億円行い、投資するだけでなく、経営再建にも本格的にかかわり、IT投資、店舗改装、新店開発、業務改革に取り組んでいる。ただ、再建が済めば、いずれは、上場し、他の投資家へ株式を売却するか、他社に引き継がれるか等により、フェニックスキャピタルの投資は回収され、手を引くことになるが、経営再建まで請け負うことがフェニックスキャピタルの大きな特徴といえよう。食品スーパーマーケットも今後、このような投資ファンド主体の経営再建方法も増える可能性もあり、フェニックスキャピタルの動向には今後も注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在168人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在746人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 3, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

July 02, 2007

小売業2006年度売上高ランキング、日経MJで公表!

    2006年度の売上高ランキング(2007年2月、3月期決算)の集計結果が日経MJ、6/27に掲載された。昨年と比べベスト3が入れ替わり、No.1にセブン&アイホールディングスが5.33兆円と昨年の2位からトップとなった。No.2には、昨年1位であったイオンが4.82兆円で入り、No.3にヤマダ電機が1.44兆円で昨年4位からランキングを上げた。上位2強は突出した売上であるが、No.3以下は混戦模様であり、今期はヤマダ電機がNo.3となったが、No.4にダイエー1.28兆円、No.5にユニー1.22兆円、No.6に高島屋1.04兆円と1兆円以上の小売業であり、No.3以下は激しいランキング争いを繰り広げているといえよう。なお、No.7は西友0.99兆円、No.8は大丸0.83兆円、No.9は三越0.80兆円、No.10は伊勢丹0.78兆円と百貨店が並び、以上が2006年度の小売業の売上ランキングベスト10であった。

    一方、食品スーパーマーケット業界に注目すると、No.1はイズミ4,468.20億円(小売業17位)、No.2はライフコーポレーション4,186.15億円(小売業19位)、No.3が平和堂4,127.72億円(小売業20位)であり、以上が食品スーパーマーケットベスト3であり、同時に4,000億円を越えた食品スーパーマーケットである。No.4はイズミヤ3,788.92億円(小売業23位)、No.5にマルエツ3,270.01億円(小売業29位)、No.6にフジ3,269.44億円(小売業30位)、No.7にヨークベニマル3,139.35億円(小売業33位)、No.8に東急ストア3,064.89億円(小売業34位)、No.9にバロー2,881.68億円(小売業36位)、No.10にコープこうべ2,700.04億円(小売業39位)であり、以上が食品スーパーマーケット業界ベスト10であった。

    さらに、食品スーパーマーケット業界についてはベスト20まで見てみると、No.11にオークワ2,443.05億円(小売業42位)、No.12にベイシア2,415.10億円(小売業44位)、No.13にアークス2,297.77億円(小売業45位)、No.14にコープさっぽろ2,216.36億円(小売業46位)、No.15にいなげや2,202.01億円(小売業48位)、No.16にサミット2,152.39億円(小売業50位)、No.17にイオン九州2,103.48億円(小売業51位)、No.18に万代2,062.12億円(小売業53位)、No.19にマルナカ1,906.54億円(小売業58位)、No.20にカスミ1,890.65億円(小売業60位)が入った。

    このように、小売業界の2006年度の売上ランキングを見ると、上位2強が約5兆円で独走態勢に入っており、3位から7位までが約1兆円以上で推移し、15位で約5,000億円、30位で約3,000億円、50位で約2,000億円、100位で約1,000億円という状況であるといえる。食品スーパーマーケットはこの中でトップ3が約4,000億円、ベスト10が約3,000億円、ベスト20が2,000億円という状況であり、小売業全体の中ではトップクラスではないが、中堅クラスをしっかりキープしている状況といえよう。

    ちなみに、食品スーパーマーケットベスト20位以下、小売業で100番内に入った食品スーパーマーケットを見てみると以下となる。No.21がヤオコー1,882.70億円(小売業61位)、No.22がマックスバリュ西日本1,834.26億円(小売業62位)、No.23がサンリブ1,703.13億円(小売業67位)、No.24がコープとうきょう1,623.61億円(小売業68位)、No.25がユーストア1,487.05億円(小売業71位)、No.26がオーケー1,454.57億円(小売業72位)、No.27がコープかながわ1,438.66億円(小売業73位)、No.28がタイヨー1,313.65億円(小売業78位)、No.29がトライアルカンパニー1,309.50億円(小売業79位)、No.30が九九プラス1,244.89億円(小売業83位)、No.31が山陽マルナカ1,230.97億円(小売業83位)、No.32がサンエー1,215.96億円(小売業84位)、No.33がポスフール1,188.32億円(小売業85位)、No.34がオリンピック1,185.00億円(小売業86位)、No.35がエコス1,176.67億円(小売業88位)、No.36が三和1,122.91億円(小売業92位)、No.37がヤマナカ1,103.31億円(小売業94位)、No.38がさいたまコープ1,095.95億円(小売業96位)、No.39がマルショク1,068.79億円(小売業97位)、No.40がマックスバリュ東海1,067.68億円(小売業97位)、No.41が原信ナルスホールディングス1,043.25億円(小売業100位)である。

    以上、食品スーパーマーケット業界は小売業ベスト100位の中に41社入っており、5,000億円を越えるベスト10に入るような大きな売上規模の企業はまだないが、小売業全体をささえる中核的な業態であるといえ、トップクラスは2,000億円であるといえる。現在、小売業トップクラスは激しいM&Aによる規模の拡大に入っているが、食品スーパーマーケット業界はまだまだ、M&Aによる売上増よりも、単独での新規出店の余地が大きいといえ、当面、経営戦略は新店開発による売上増が主体となってゆくと思われるが、今回のブルドックソース等の動きをみると、M&Aへの体制づくりも経営課題となってきたといえよう。今後の各食品スーパーマーケットの成長戦略および経営戦略にも注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在168人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在743人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 2, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (1) | TrackBack (1)

July 01, 2007

日経MJ6/29、新製品ランキング、飲料、アイス、菓子に注目!

   日経MJ、新製品ランキングが6/29公表された。今週も飲料、アイスクリームが好調で、6月登場の新製品も上位にランクインしており注目である。また、家庭用品にマックスファクターのSK-ⅡがNo.1、No.2を独占し、先週のNo.1、No.2と入れ代わり、菓子でもロッテ商事のコアラのマーチが初登場No.3、No.4に入るなど、各部門で大きな動きがあった。本部ブログでは客単価を500円以上をAランク、300円以上をBランク、200円以上をCランクとして新製品を独自にランキングしているが、今週はAランク7品、Bランク4品、Cランク9品とCランク以上が合計20品あり、定番化もしっかり検討したいところである。

   まず、Aランク7品を見てみたい。No.1は飲料部門のヤクルト本社、ヤクルト5本マルチパック65ml×5本、客単価1,231円(1人当り1.231円)である。No.2も飲料部門の日本ミルクコミュニティ、メグミルク牛乳1L、客単価1,054円である。この2品が客単価1,000円以上の新製品であり、食品スーパーマーケットの全商品の中でもトップクラスの客単価である。これについで、No.3はその他食品の伊藤ハム、朝のフレッシュロースハム40g×4、客単価797円である。3/26登場の新製品であるので、そろそろ3ケ月目となり新製品ランキングからは外れるが、客単価Aクラスをキープし続けている。ただ、カバー率が54.9%と対象34チェーン195店舗の約半分の導入であり、気になるが、この商品は3ケ月目でも高い客単価を維持しているので有望な商品であるといえよう。No.4は飲料部門初登場の日本コカ・コーラ、爽健美茶ヴィーナスホワイト500mlペットボトル、客単価723円であり、カバー率も86.2%と注目である。No.5は同じく飲料部門の伊藤園、おーいお茶緑茶500mlペットボトルである。No.6は家庭用品のマックスファクター、SK-Ⅱアクアフィジックスセラム40ml、客単価558円であり、先週37位から急上昇である。平均単価が8,386円と高額であり、カバー率は21.5%と低いため、店舗を選びながら導入してゆくことがポイントであろう。No.7は飲料部門の日本コカ・コーラ、コカ・コーラゼロ500mlペットボトル、客単価526円である。先週比が-253円であるので、どの辺で落ち着くかがまだ読めない状況である。

   以上が、今週、客単価500円を越えたAランクの新製品7品であるが、初登場の新製品、順位を急激に上げた新製品もあり、この7品は優先的に導入を検討したい新製品といえよう。この客単価Aランク7品中5品が飲料部門であり、今週も飲料は注目部門である。飲料部門、客単価Bランクには、No.6で初登場の花王、ヘルシアウォーターマスカット味500mlペットボトルが客単価484円で入っており、No.7には日本コカ・コーラのコカ・コーラゼロ1.5Lが客単価357円で入っている。ただ、コカ・コーラゼロは500ml同様、先週比が-159円であり、客単価がどの辺で落ち着くかが読めない状況である。そして、飲料部門、客単価Cクラスには、No.8の伊藤園、おーいお茶濃いめ500mlペットボトル、客単価277円で入っている。このように飲料は今週も注目の新製品が目白押しである。

   飲料についで、今週、顕著な動きは菓子部門であり、No.1はカルビー、夏ポテトこだわりの球美の塩80g、客単価Cクラスの265円である。No.2にもカルビー、夏ポテト紀州の南高梅75g、客単価257円である。これについで、No.3は初登場のロッテ商事コアラのマーチ<七夕限定>55g、客単価252円、No.4もロッテ商事、コアラのマーチ<大草原のチーズケーキ>55g、客単価248円であり、客単価Cクラスである。これ以外にも菓子部門はベスト10に初登場の新製品が4品入っており、今週は菓子部門の新製品にも注目である。

   そして、もうひとつ、冷凍食品部門であるが、今週もベスト20すべてアイスクリームが独占し、冷凍食品はランキング外である。No.1はハーゲンダッツジャパン、ドルチェティラミス110ml、客単価201円であり、客単価Cクラス以上はこの1品であるが、No.2もハーゲンダッツジャパン、ドルチェクレームブリュレ110ml、客単価178円である。どちらも平均単価279円と高額商品であるが、No.3にはロッテ冷菓、クーリッシュ<バニラ>140ml、客単価178円が平均単価104円で入っており、No.4にも明治乳業、エッセルスーパーカップマンゴー200ml、客単価148円が平均単価74円で入っており、アイスクリームは完全に価格帯が2極分化しており、高額商品と定額商品の併売がポイントである。

   このように今週の新製品も飲料、アイスクリームが注目の新製品であるが、今週はこれに加え、菓子部門が初登場ランキング入りの商品が数多く登場しており、菓子部門についても注目である。新製品は客単価Aランクの500円以上はすぐに定番化を検討してもよい数字であり、今週の客単価Aランクの7品については、今後とも注目してゆきたい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在168人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在743人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

July 1, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)