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August 23, 2007

小売業の成長戦略、ノウハウの進化を伴なう新店開発が決めて!

   ここ数ケ月、食品スーパーマーケット業界を中心に小売業各社の第1四半期決算を見てきたが、小売業の成長戦略のポイントは新店開発に集約されるといってよい。ただ、その新店開発が借入金に依存しすぎないことがもうひとつのポイントである。借入金に依存しすぎた新店開発はやがて、自己資本比率を大きく引き下げ、それ以上の借入が難しくなるだけでなく、金利負担が重くなり、次の新店開発や既存店の改装、人件費を含む人材教育、システム投資等へ振り向ける資金が枯渇し、やがては、企業体が疲弊するだけでなく、成長戦略の最も大事な新店開発がストップし、成長が止まってしまいかねないからである。この第1四半期決算をみても新店開発がストップした食品スーパーマーケットを見ると、大抵、自己資本比率が低く、借入過多となっている場合が多いのが実態である。

   また、新店開発は売上という金額の成長だけでなく、ノウハウの進化という点も見逃すことはできない。新店には各社のそれまでに築きあげてきた最高の成功事例としてのノウハウが注ぎ込まれるのが通常であり、新店はその企業の歴史、文化そのものであるといえる。同時期の新店をたくさん見ることも大事であるが、その企業の新店と同時に、過去3年前、5年前、10年前の既存店を見ることはもっと大事なことである。その企業のノウハウの進化がそれぞれの節目節目に現れているからである。この意味からも、食品スーパーマーケットは新店開発がまさに成長戦略の決め手であるといえよう。新店開発のたびに、これまでの成功事例を入れ込み、さらに、新たな挑戦課題をいれ、たえず、企業が進化してゆくことがポイントである。そして、できれば、新店開発と同時に、既存店も同様に改装していゆくことが企業全体が活性化してゆくための善循環であるといえよう。

   ここでノウハウの進化とは何かをさらに考えてみたい。ノウハウの進化とは売上高ではない。売上高は客数と客単価の掛け算で決まり、特に客数の80%以上は立地で決まってしまい、立地の好いところを抑えられれば、客単価は低くとも売上高は高くなってしまうからである。それゆえ、立地選定は逆に考えれば、新店開発が成功するかどうかの80%を担っている最大のテーマといえ、これもノウハウの進化といえないこともないが、ここでいうノウハウの進化は客数の多寡に無関係な客単価を改善することにある。客単価は顧客一人当りの売上であるので、客単価が上がるということは、顧客1人1人がこれまでよりも、買い物金額を増やしてくれたということで、その背景には何度も足を運んでくれたか、一度によりたくさんの商品を買ってくれたか、これまでよりも価値の高いものを買ってもらえたかの、つきつめると3つの要素が合い絡まってはじめて、顧客一人当りの買い物金額、すなわち、客単価が増えてゆくからである。そして、そのためにはこれまであつかってきた商品1品1品の買上金額が増えているか、あるいは、これまで扱ってこなかった新しい商品群を導入し、その買上金額がプラスアルファになっているかを見る必要がある。

   ノウハウの進化とはここがポイントであり、厳密にこれらの点を数値化して、3年前の店舗、5年前の店舗、10年前の店舗と比べ、結果的に客単価が上がったか否かを見る必要がある。仮に、客単価があがっていなくても、先ほどの3つの要素、何度も足を運んでくれたか、一度によりたくさんの商品を買ってくれたか、これまでよりも価値の高いものを買ってもらえたかの点から、少なくとも2つ以上の要素はクリアーしたいところである。新店開発の結果、この3つの要素がどれも変わらないか、あるいは、逆に、3つとも落ちてしまったとすれば、それはノウハウの退化であって、新店開発をする意味はない。なぜなら、それまでのその食品スーパーマーケットで購入していた顧客が仮にその新店にゆけばがっかりしてしまい、その新店のノウハウを既存店に導入すれば、既存店は活性化するどころか客離れを起こしてしまうからである。

   新店開発とはその意味で、絶えず、既存店でノウハウの進化に挑戦し、その成功事例を確実に新店に入れ込むと同時に、既存店ではトライできなかったノウハウの仮説検証をする場であり、さらには、既存店では扱っていなかった商品群の販売に挑戦する場でもある。新店開発とはその意味で食品スーパーマーケットにとってその歴史、文化がダイレクトに顧客に評価される場であるといえ、新店開発がストップすることはその企業の進化、ひいては、歴史、文化がストップすることでもあり、食品スーパーマーケットとして世の中に存在する意義が顧客から否定されたともいえよう。新店開発はその意味で、食品スーパーマーケットが全力をあげて取り組むべき最大の経営戦略であるといえよう。

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August 23, 2007 in 経済・政治・国際 |

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