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September 30, 2007

気になる年間新店0の食品スーパーマーケット!

   ここ最近、気になるのは、この1年間新規出店が0の食品スーパーマーケットである。以前のブログでスーパーセンターを主力業態として展開している主要3社、ベイシア、PLANT、イズミヤについて取上げたが、今回は食品スーパーマーケットについてみてたい。新店は食品スーパーマーケットの成長の原点であり、現在、ほとんどの食品スーパーマーケットの既存店は昨対100%ぎりぎりであり、成長のためには、新規出店が不可欠である。年間、105%の成長を期するのであれば5%の新店を、110%の成長であれば10%の新店が理想である。しかも、できればキャッシュフローの範囲内、すなわち、借入金をできるだけ抑えた形での新規出店が、安定成長のためには望ましいといえよう。

   まず、はじめに、気になるのは東京のオオゼキである。オオゼキは現在26店舗であるが、この1年間、新店0である。この8月度の売上速報では104.5%と既存店が寄与し、堅調な売上の推移ではあったが、新店に関しては昨年6/6の戸越公園店以来1年以上ない状況が続いている。ここ最近のオオゼキの新店は、この戸越公園店の前が2006年3月の三鷹店、2006年2月の八幡山店、2005年12月の下北沢店、2005年8月の相模原中央店、2005年4月の千歳船橋店とほぼ四半期ごとに1店舗づつ新店を出店し、110%以上の安定成長を続けてきていたが、ここへきて新店がパタッと止まってしまった。

   そろそろオオゼキの2008年2月期の中間決算が公表されると思うが、直近の第1四半期の決算結果を見てみると、売上高こそ107.1%と110%を切っているが、営業利益、経常利益、純利益ともに110%を優に越える2桁の増益であり、自己資本比率も76.2%、キャッシュフローも現金および現金同等物は107.11億円と前期の四半期よりも、本決算期よりも増加しており、潤沢といえよう。したがって、借入余力もキャッシュフローも充分であり、新規出店が年間数店舗あってもおかしくない状況といえる。

   次に、北海道のダイイチである。ダイイチもここ1年以上新店が0であり、この8月度の売上速報は99.2%と既存店=全店であるので、既存店の成長がそのまま全店の成長となっており、厳しい成長率である。現在、全店で22店舗、帯広12店舗、旭川9店舗、札幌1店舗と展開しているが、直近の新店は2004年7月に札幌に新規出店した八軒店であり、何と2年以上新店がない状況である。その前が2003年7月の旭町店、さらにその前が2002年3月の札内店であるので、毎年1店舗は新規出店をしてきたので、ここへきて2年以上新規出店がないのは、食品スーパーマーケットの成長戦略としては厳しい状況といえよう。

   ダイイチは決算期が9月であるので、直近の2007年9月期の第3四半期の決算結果をみると、売上高こそ102.4%とわずかな伸びであるが、営業利益、経常利益、純利益は130%以上の大幅な伸びであり、特に純利益は184.5%と大幅に伸びている。自己資本比率が44.1%とやや低いが、キャッシュフローは前期の現金および現金同等物を上回り5.58億円であり、新規出店余力がないわけではないといえ、成長のためには年間1店舗は新規出店が欲しいところである。

   そして、もう1社、同じ北海道の北雄ラッキーである。北雄ラッキーの最新の新店は2005年10月のシティわっかない店であり、ダイイチ同様、約2年間新店をオープンしていない。それ以前は2004年6月のシティもんべつ店、2003年9月の発寒店、2003年4月の長沼店であり、年間1店舗から2店舗を出店していたが、ここへきて2年間、新規出店がない状況である。北雄ラッキーの直近の決算短信2008年2月期の第1四半期を見ると、減収わずかに増益であるが、純利益は赤字であり、厳しい決算である。自己資本比率も20.3%であり、キャッシュフローの現金および現金同等物は8.07億円と、前年の32.73億円と比べると大きく減少しており、財務状況を見る限り、新規出店余力が厳しい状況といえよう。

   このように、北雄ラッキーに関しては財務状況が厳しい状況が新規出店の主な理由であると考えられるが、オオゼキに関しては財務状況は良好であり、1年以上新規出店がないのは気になるところである。ダイイチに関しても、新規出店が難しい財務状況とはいえず、ここ約2年間、新規出店がないのは気になるところである。食品スーパーマーケットは既存店のみで成長戦略を描くことは難しく、新規出店戦略が成長の源泉であり、今回、取上げた3社に限らず、新店をしっかり出し続け、安定した成長戦略を構築したいところである。次の、オオゼキ、ダイイチ、そして、北雄ラッキーの新店に期待したい。

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September 30, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 29, 2007

日経MJ新製品週間ランキング、20070928、秋冬バージョンへ!

   恒例の日経MJ新製品週間ランキングが9/28、公表された。先週ぐらいから本格的な秋冬バージョンとなり、春夏の新製品とはすっかり様変わりした。特に菓子、その他食品(食品、日配、加工肉等)、冷凍食品が大きく変化しており、この季節特有の新製品が上位を占めはじめた。菓子に関しては、ベスト10の内、ベスト4を含む6品が初登場でランクインしており、特に、変動が激しい部門である。また、全新製品で見ても、客単価もAランクの500円以上(一人当たり0.5円)が2品、Bランクの300円以上が6品、Cランクの200円以上が10品と客単価も回復しつつあり、新製品に対する消費者の支持も急上昇である。

   このような中で、今週(9/28)、全新製品の中でNo.1の客単価は、家庭用品部門のマックスファクター、SK-Ⅱサインズトリートメントトータリティ80gであり、客単価は何と1,544円(1人当り1.54円)である。客単価500円を越えればAクラスであるので、1,500円は異常値である。先週が130位だった新製品であり、先週比1,530円アップであり、平均単価が13,162円から12,436円と94.4%となっているので、一部の店舗で強力な価格訴求がかかった可能性が高く、まさに異常値である。カバー率が25.6%であるので、全対象33チェーン193店舗で見ると、約50店舗の数字であり、このようにカバー率が低い場合は、一部の店舗で強力に価格訴求が入ると全体の客単価が跳ね上がることがあるが、今回のデータはその典型的な事例といえよう。また、平均単価が10,000円を越えるような高額な場合も、少しの数量の動きで客単価は跳ね上がる傾向があるので、注意が必要である。

   ちなみに、客単価=PI値×平均単価であるので、この新製品のPI値を逆算してみると、1,544円(1,000人当り)=PI値×12,436円であるので、PI値は0.012%となり、2,000人/日の平均的な食品スーパーマーケットで0.24個/日となり、5日に約1個売れる新製品ということになる。客数が5,000人であれば、1日1個は売れるので、10,000円を越える新製品を導入するのであれば、客数が5,000人/日は欲しいところだ。

   さて、今週の最も注目の部門は菓子部門である、先にも述べたが、ベスト10の内、ベスト4を含む、6品が初登場でランクインしており、ここへ来て、菓子は注目の部門である。No.1からNo.3まで、江崎グリコが独占し、いずれも初登場である。No.1はアーモンドプレミオ12粒、客単価310円、カバー率89.7%、No.2はアーモンドプレミオ<ほろにがビター>12粒、客単価203円、カバー率89.7%、そして、No.3はデザートポッキー<カカオ香るダブルショコラ>3本×4本、客単価199円(約200円)、カバー率74.9%である。菓子部門の客単価200円以上のものは以上3品のみであるが、ここへ来てチョコレート関連を中心に菓子の新製品が増えており、客単価Cクラスの200円以下にも注目したい。

   菓子部門についで、その他食品部門が今週は注目部門である。先週、1,070円という異常値であった日清食品、カップヌードルきのこバター醤油風味78gが引き続きNo.1であるが、さすがに、客単価はダウンし、今週は527円ダウンの543円であった。まだ、若干高い数値といえ、来週以降どの辺で落ち着くかがポイントである。No.2はミツカン、金のつぶ超やわらか納豆とろっ豆45g×3パック、先週4位からのランクアップであり、客単価は367円である。No.3は先週2位の日清食品、どん兵衛3種のきのこのみそちゃんぽんうどん88g、客単価342円、No.4が同じく日清食品、焼そばU.F.O.きのこ入り旨味オイスターソース焼そば124g、客単価276円、そして、No.5がカゴメ、植物性乳酸菌ラブレヨーグルトタイプ110g、客単価243円であった。以上が客単価Cクラスの200円以上の新製品である。

   そして、もうひとつ、注目は冷凍食品部門であり、No.1、No.2は先週と同じであり、No.1は味の素、エビシューマイ12個入袋168g、客単価337円、No.2はハーゲンダッツジャパン、ミニカップビターキャラメル120ml、客単価240円であった。ベスト10の中に6品アイスクリーム、4品冷凍食品と夏場のアイスリーム独占は崩れ、バランスのよい品揃えとなってきた。

   また、飲料であるが、No.1は先週と同じ、日本コカ・コーラ、爽健美茶オータムヴィーナス500mlペットボトル客単価448円であるが、No.2は初登場のカゴメ、野菜生活100赤の野菜930g、客単価272円、No.3も初登場のサントリー、Gokuri Sweet Lemon400g、客単価249円、No.4、No.5もサントリーであり、伊右衛門焙じ茶500mlペットボトル、客単価215円、クールミントサイダー490ml、客単価214円、そして、No.6にキリンビバレッジ、午後の紅茶スペシャルダブルベルガモット460ml、客単価204円が入った。

   最後に、家庭用品であるが、No.1はじめに取上げたので、No.2は初登場の資生堂、TSUBAKIゴールデンリペア誕生セット(トリートメント付)220ml+220ml+120g、客単価334円であり、No.3は王子ネピア、ネピアティシュ200組×5パック、客単価209円であった。

   以上が、今週の新製品ランキングであるが、各部門とも初登場で上位にランクインした新製品が多く、ここへきて秋冬バージョンの新製品が消費者から確実な支持を受けつつあり、ここしばらくは、各社の新製品の動向、特に、その客単価には注目である。

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September 29, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 28, 2007

店舗バランスを考えてみる!

   食品スーパーマーケットにとって店舗は顧客と商品の出会いを演出する場であり、その演出いかんで、店舗の売上が決まってしまう。したがって、顧客と商品の関係をしっかりつかみ、そのきずなをたかめてゆけば、自然店舗は活性化し、売上はあがってゆく。ところが、肝心の顧客と商品の関係をつかむことがなかなか難しい。自分の店舗の数字だけを見ていると、どうしても昨対主義に陥ってしまい、昨日よりも、先週よりも、先月よりも、昨年よりもということとなり、本来の店舗の問題点を把握することができなくなり、店舗の活性化が思うようにすすまないことが多い。この問題を克服するためには、自分の店舗の数字に加え、全店平均、最も数値の高い店舗、最も数値の低い店舗を同時に見て判断することが求められる。そうすることによって、自分の店舗の問題点がどこにあるかがつかめ、そこを重点的に取り組む、ないしは、良い点をさらに伸ばすことに集中することにより、昨対主義を克服し、150%、200%の計画を立てたり、逆に思い切って80%、50%のマイナス計画を立てたりすることができる。

   すなわち、店舗を判断する時、過去のデータだけでは不十分であり、他店のデータとの比較が不可欠であるということである。ただ、これだけでも、まだ充分とはいえない。たとえば、よくあることだが、商品部が自分の部門の過去のデータと他店のデータをもとに、店舗の活性化に取り組む場合、取り組んだ店舗が単純に過去との比較、全店との比較だけでは、店舗のバランスが考慮されないために、その店舗にとっての問題を充分に認識できずに、商品部の判断のみで取り組んでしまうことがある。よくある事例だが、商品部が取り組む店舗の順位がベスト10に入っていた場合、100店舗クラスであれば、上位店舗であるので、活性化の優先度合いは下げてもよさそうだが、仮に、その店舗全体の順位がベスト3に入っていたとすれば、これは大問題である。また、逆に、商品部が取り組む店舗が70番ぐらいの順位であった場合、100店舗クラスであれば、下位となるため大問題となるが、仮に、その店舗全体の順位が90番であれば、これはさほど問題ではないといえる。全体のバランスから考えれば、商品部の70番は全体の90番から比べると上位であり、店舗全体以上に顧客の支持を得ているからである。

   したがって、店舗の活性化に取り組む場合は、店舗だけのデータだけでも、商品部だけのデータだけでも不十分であり、これらを組み合わせたクロス分析のデータが不可欠となる。そして、これに、過去と比較し、伸び率がわかれば、店舗の活性化に取り組む場合の最良の判断データができあがる。

   店舗は食品スーパーマーケットであれば、約10分類の商品群で成りたっており、それが、100店舗であれば、10×100の1,000のマトリックスとなる。そして、この1,000のマトリックスがそれぞれ、過去のデータと照らしあわされ、伸びているのか、伸びていないのかがわかれば、店舗の問題点が一目瞭然となり、的確な活性化の判断が可能となる。

   店舗のバランスはこのような観点から見極めないと活性化の優先順位を見誤ってしまい、本来、最優先で取り組まなければならない課題が、後回しになったり、逆に、現在最優先で取り組んでいる課題が、実はあまり重要でない場合があったりし、ものごとの判断を過ってしまうことが往々にして起こってしまう。店舗はバランスであり、顧客と商品のきずなを最高の状態にたもつことであり、そのためには各部門が全体のバランスと比べどのような状態にあるかを見極め、優先順位をつけて、活性化に取り組んでゆくことであり、そのように取り組んだ時に、的確な活性化が実現し、顧客と商品とのきずなが深まってゆくことになる。

   店長としては自分の店舗のデータだけを深く落とすことだけではなく、各店と比較し、自店は全体ではどのポジションにいて、各部門はそのポジションから見てどのような状況にあるかを見極め、優先順位をつけて活性化に取り組むことがポイントである。また、同様に、商品部も自分の部門だけのデータだけを深く落とし込むだけではなく、店舗全体と比べ、また、他の商品部とも比較し、取り組む店舗の優先順位を決め、店舗への的確な指示を出し、場合によっては、特別プロジェクトチームをつくって、その店舗を活性化することがポイントであるといえる。

   店舗は顧客と商品のきずなを深める原点であり、店舗活性化に取り組む時には、再度、店舗のポジショニングを店舗バランスという観点から判断し、優先度を明確にした的確な活性化プランをつくり、取り組みたいところである。その意味で、まず、店舗の活性化において取り組むべき最優先課題は店舗のバランスを的確に判断することであるといえよう。

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September 28, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 27, 2007

食品スーパーマーケット、中間決算、業績予想の修正、1勝5敗!

    2008年2月期の中間決算の公表が間近に迫り、早ければ来月上旬には食品スーパーマーケット各社の公表が始まる見通しであるが、ここへ来て、確認できただけで6社が業績予想の修正を公表した。その結果は1勝5敗であり、上方修正よりも、下方修正する食品スーパーマーケットの方が多く、今期はやや厳しい中間決算が予想されそうである。食品スーパーマーケットの上場企業は約50社強であるが、約35社が2月期決算であり、60%以上を占めており、来月に入ると続々と中間決算の公表がはじまるといえよう。

   さて、この中で、上方修正をしたのはマルエツ1社である。営業収益102.5%、経常利益128.0%、純利益は何と272.7%への上方修正であり、特に純利益は大幅な上方修正となった。ただ、前期の中間決算と比べると純利益は85.8%であり、営業収益比は0.89%であるので、業績が急回復しているとはいえないが、前回発表予想に比べ、大幅な修正であり、堅調な業績の回復軌道に乗りつつあるといえよう。

   マルエツは、上方修正の理由について、既存店売上高が103.2%と好調に推移していることに加え、子会社の売上高が堅調に推移しているという。また、今期はローコスト体質への転換を図り、経費の削減に努めたことが経常利益の改善につながったという。さらに、純利益については、これら好調な売上高、経費の削減に加え、当初予想よりも減損損失が減少する見通しとなり、大幅な純利益の増加に転じたという。現在、マルエツは株価も順調に推移しており、食品スーパーマーケットの中では注目の1社である。

   一方、マルエツ以外では、5社、業績予想を下方修正している。イオン九州、フジ、ユーストア、イズミヤ、カスミである。まず、イオン九州であるが、営業収益は97.6%、経常利益は黒字から一転赤字へ、純利益は赤字予想がやや改善し、74.3%へ縮小予想であるが、依然として2.23億円の赤字である。これについて、イオン九州は食品は好調であったが、長梅雨や台風の影響で衣料品を中心に計画が下回ったためであるという。既存店についてはGMSは100.2%であったが、SuC(スーパーセンター)・HCが96.7%となったことが響いたという。

   フジについては、営業収益96.5%、経常利益61.2%、純利益68.2%と経常利益、純利益ともに厳しい状況であり、大幅な修正となった。その理由として、競合激化や天候不順が売上高の前年割れを起こし、これが経常利益、純利益に影響し、厳しい下方修正となったという。このような傾向は通期でも続く予想であるといい、フジは通期もこの中間決算ほどではないが、下方修正の予想となった。四国は本ブログでも取り上げたガイヤの夜明けの番組で報道されたように、大手小売業の参入に加え、大黒天物産の本格参入など、新規小売業の参入があいついでおり、今後とも厳しい市場環境が予想されよう。

   ユースストアは今回、営業収益は95.7%と下方修正であるが、経常利益は127.7%と一転上方修正である。ただ、純利益が黒字から大幅な赤字予想となった。これまでは5.3億円の黒字予想であったが、今回の修正で37.0億円の赤字予想となり、その理由を当初予想以上の減損損失、71.11億円が発生することとなり、これが当初の予想を大幅に修正せざるをえなかったという。ただ、経常利益は発注精度が改善したことに加え、付加価値の高い商品が好調であったため、売上総利益率が改善し、上方修正につながったという。

   イズミヤであるが、営業収益99.5%、営業利益92.3%、経常利益89.8%、純利益58.8%と、特に純利益が厳しい下方修正となった。これは、持分方適用関連会社の株式売却による特別損失が2.7億円、減損処理による特別損失が3.96億円発生したためであるという。今期はイズミヤの戦略業態であるスーパーセンターは堅調な売上高であり、食品もEDLPが功を奏し、加工食品、日配は堅調であったという。また、住居関連も成長分野として強化した化粧品、医薬品は好調であったという。ただ、天候不順の影響で衣料品が苦戦したことや、中国製品の安全・安心問題で水産品等が商材不足となったことが営業利益、経常利益を圧迫し、下方修正になったという。

   そして、カスミであるが、営業収益、営業利益、経常利益は変わらないが、純利益のみ63.6%へと下方修正となった。当初予想は11億円(営業収益比1.08%)であったが、約4億円マイナスの7億円(営業収益比0.69%)の予想となるが、これは特別利益として、投資有価証券売却益が約9億円プラスとなるが、特別損失として、過年度借地権償却費10.6億円、関係会社整理損約3億円を計上したためである。特に、借地権については当初は資産計上していたものを、当期より長期前払い費用に計上し、賃借契約期間で均等償却する方法に変更したために発生したという。

   このように、早ければ、来週早々には2008年2月期の中間決算の公表が各食品スーパーマーケットからはじまると思うが、今回、確認できた6社が業績予想の修正を公表したが、1勝5敗というやや厳しい状況といえよう。ただ、下方修正した中身を見てみると、ユースストア、カスミは減損損失による下方修正であり、イオン九州、イズミヤは衣料品の不振であり、フジは競合の影響が大きかったといい、食品スーパーマーケット部門の不振での下方修正の影響は少ないといえ、その意味では、比較的食品スーパーマーケット部門は堅調に推移しているといえそうである。その中でも、マルエツは唯一すべての指標で上方修正であり、マルエツの今後の動向には注目したい。

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September 27, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 26, 2007

セブン&アイホールディングス、ネットショッピングに本格参入!

   最近、セブンイレブンの店頭にセブン&ワイという看板の文字を目にするようになった。セブン&アイの間違いではと思っていたら、9/7、セブン&アイホールディングスがこれまでのネットショッピングサイトを刷新し、そのサイト構築を子会社のセブン&ワイが行い、セブンイレブンでも注文した商品を受け取ったり、代金の支払いができるようになったので、セブン&ワイの看板がかかげられていたということであった。ネットショッピングは食品スーパーマーケット業界でも多くの企業がここへ来て立ち上げているが、購入した商品をコンビニで受け取り可能な仕組みは業界初であり、今後の動向に注目である。

   イトーヨーカ堂では現在全国38店舗でお買物代行サービスを実施しているが、これを2008年春までに80店舗へ拡大する計画であるといい、この有店舗宅配に加え、今回のネットショッピングで無店舗宅配が加わることになり、顧客へ対しての多様なサービスの提供が可能となる。小売業界でも有店舗販売に加え、ITを駆使した無店舗販売が今後の大きなテーマになるといえよう。

   今回のセブン&アイのネットショッピングの最大の特徴はコンビニのセブンイレブンとの協業態勢がとったことにあるといえよう。全国11,848店舗のセブンイレブンの店舗でネットショッピングで購入した商品の支払い、受取りが可能となり、送料・手数料が無料となったことである。通常の宅配では2,500円以上の購入があれば送料は無料だが、セブンイレブンを使えば、これも無料となるので、顧客にとっては、通販が便利で安くなる。また、セブンイレブンにとっては商品購入の手数料が入るだけでなく、顧客の来店頻度が上がることになり、一石2鳥のメリットがある。すでに、セブンイレブンではポイントカードの電子マネーnanacoが大ヒットし、顧客の来店頻度アップにつながっており、これに拍車がかかる可能性が高い。セブンイレブンはその意味で来店頻度に焦点をあてたマーケティング戦略をここのところ矢継ぎ早に実践しており、既存店の活性化がどこまで進むか、今後の中間決算、本決算の数字が注目される。

   さて、今回のセブン&アイホールディングスのネットショッピングの内容であるが、商品に関してはイトーヨーカ堂が担当しており、約10万点の商品、衣料品4.4万点、住関連品4.8万点、食料品0.8万点でスタートした。カテゴリーは全部で7つであり、①食品・お酒、②キッズ&ベビー、③ファッション、④住まいと暮らし、⑤おもちゃ・ゲーム、⑥美容・健康、⑦ギフトである。実際ネットショッピングに入って見ると、オークワのネットスーパーのリアリティさはないが、シンプルな画面になっている。特に、ネットの特徴である速報性をいかし、1時間ごとに24時間のランキングを右端で公表しており、いま、どの商品に人気が集まっているかが一目でわかるようになっている。

   たとえば、食品・お酒のカテゴリーを見てみると、ベスト5は、No.1、セブンプレミアム炭酸水、500ml、No.2、タカモリところてんスープ付き450g、No.3、大塚クリスタルガイザー500ml大塚ベバレジ、No.4、新米19年産あたたか産地限定茨城ミルキークイーン5kg、No.5、ヴェルデメロンパン風トーストスプレッド135gキユーピーである。さらに、飲料に絞り込んでみると、No.1は、セブンプレミアム炭酸水500ml88円であり、PBのセブンプレミアムがトップである。No.2はカゴメ百年品質トマトジュース190g×30缶1ケース4,650円、No.3はサントリー黒烏龍茶350ML×24本4,032円、No.4はサントリー黒烏龍茶1L×12本5,376円であり、No.3、No.4に発売当初から日経MJでもトップを走っていた黒の烏龍茶350ml、1Lがケースで入った。そして、No.5は、セブンプレミアム麦茶500ml×24本2,112円 であり、さすがPBは強いといえる。

   また、おもちゃ・ゲームを見てみるとベスト5は、No.1人生銀行金運色、タカラトミー4,580円、No.2人生銀行恋愛色、タカラトミー4,580円、No.3イトーヨーカドー限定トミカ迷彩カラーコレクションシリーズ3台セット、タカラトミートミカ1,260円、No.4PSP用目にラクシートP、ゲームテック610円、そして、No.5Wii本体25,000円が入っている。

   このように、セブン&アイホールディングスが子会社のセブン&ワイを通じて、これまでのネットショッピングを再編成し、イトーヨーカ堂が商品を担当し、全国のセブンイレブンと商品の代金支払い、受取りができる体制を構築し、本各店なITを駆使した無店舗販売に乗り出した。すでに、先行している食品スーパーマーケットは地域密着型の生鮮、日配、食品に力を入れており、ネットショッピングの世界でも、現実の世界と同様、食品スーパーマーケットとGMSとの競合が進み、やがてどこかで住み分けがなされてくるものといえよう。今後の各社のネットショッピングに注目したい。

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September 26, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (7)

September 25, 2007

ドラックストア、売上速報、2007年8月度、116.9%!

   ドラックストアの上場企業は約20数社であり、その中で月別の売上速報を公表している企業は15社である。今回、この15社の内、現時点で2007年8月度の売上を公表している企業13社をまとめてみた。総店舗数は約3,700店舗であり、ドラックストアの先行指標としては充分な数字といえよう。その結果、全体の売上は115.1%、既存店は101.4%であり、食品スーパーマーケット業界の8月度の全体が104.8%、既存店が99.6%であるので、ドラックストアの方が売上成長率が高いといえよう。しかも、今回の集計企業すべての売上が昨対100%を越えており、ドラックストアはこの数字をみる限り、成長業態といえよう。ただ、既存店は昨対を割る企業も4社ほどあり、成長の源泉は食品スーパーマーケット同様、新規出店による売上増にあるといえる。

   このような中でこの8月度の売上伸び率がNo.1となったドラックストアは北海道のツルハホールディングスであった。現在、約700店舗弱を展開しており、積極的な新規出店が寄与し、売上は128.9%であり、高い成長率である。残念ながら、既存店は99.8%とわずかに昨対を切ってしまい、特に、既存店の客数が97.2%、客単価が102.6%であるので、客数のダウンが原因といえ、競合状況の厳しさを反映しているといえよう。

   No.2は大阪府を中心に約200店舗展開しているキリン堂であり、126.9%であり、既存店は101.3%であった。キリン堂も既存店が100%強であり、新店が寄与し、全体の売上を126.9%にまで伸ばしたといえよう。そして、No.3は東京都を中心に約250店舗展開しているセイジョーであり、全体は126.8%、既存店も104.6%と好調な売上であった。ドラックストア全体の既存店の平均売上が101.3%であるので、104.6%は伸び率が高く、セイジョーは既存店も高い伸び率で推移しており、新店との売上のバランスがよいドラックストアといえよう。

   No.4は埼玉県を中心に約250店舗を展開しているウエルシアであり、全体の売上は120.5%、既存店も102.4%とバランスのよい売上である。全体の客数116.5%、客単価104.0%と客数と客単価のバランスもよく伸びている。No.5は福井県を中心に45店舗展開しているゲンキーである。全体が119.7%、既存店が104.9%であり、しかも、全体の客数118.0%、客単価101.3%、既存店についても、客数103.1%、客単価101.8%と今回の集計したドラックストア13社の中で最も売上バランスよい企業である。

   以上が約120%以上の売上伸び率の高いドラックストアであり、現在、この5社が全体の数字を牽引している。これに対し、今回、集計したドラックストアの中で、売上伸び率が最も低かった企業は茨城県を中心に105店舗を展開している寺島薬局であり、全体が101.9%、既存店が101.0%とどちらも昨対を超えたが、新店の出店による店舗増がほとんどなく、全体の売上はわずかな数字にとどまった。ついで、愛媛県を中心に92店舗を展開しているレデイ薬局であった。全体の売上は102.8%、既存店は97.0%であり、全体の客数が103.0%、客単価は99.8%、既存店の客数は98.0%、客単価も99.8%であり、既存店が厳しい状況であり、競合状況の厳しさを反映しているといえよう。そして、もう一店舗、栃木県を中心に158店舗を展開しているカワチ薬局であり、全体の売上は105.5%、既存店は102.0%であり、既存店は昨対を越えたが、新店が少なかったとため、全体の売上が伸び悩んでいるといえよう。

   このように、ドラックストアの2007年8月度の売上は絶好調といえ、全体では115.1%、既存店も101.4%であったが、これを今年の1月度と比べて見ると、1月度は全体が109.7%、既存店が99.8%であったので、8月度の伸びはさらに成長率が高まったといえる。これは1月度の総店舗数が約3,300店舗であったが、8月度は約3,700店舗となり、この7ケ月間に約400店舗ほど新店が増加しており、1社当り約25店舗、全体では109%増加しているため、積極的な新店開発が全体の売上増の要因であることがわかる。ただ、このような全体的な傾向の中でも、新店開発力の差により明暗がわかれており、ドラックストア業界においても新店の開発力が成長のための重要な経営課題であるといえよう。

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September 25, 2007 in ドラックストア, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 24, 2007

気になるスーパーセンター新規出店0、今後のゆくへは!

   食品スーパーマーケットの成長戦略は新店が鍵を握っている。この8月度の上場食品スーパーマーケットの売上速報を見ても、全体では104.8%、既存店では99.6%であり、既存店のみでは成長戦略が描けない状況であり、105%の成長を果たすためには、5%プラスの新店開発が、110%の成長であれば、10%プラスの新店開発が必須となる。10店舗クラスであれば110%の成長には、毎年1店舗以上、20店舗クラスであれば、毎年2店舗、50店舗で5店舗、そして、100店舗で10店舗の新規出店が計算上は必要となる。したがって、そのための資金を営業キャッシュフローか借入金で賄う必要があるが、理想はキャッシュフローの範囲内で105%、できれば110%の新店開発が可能な強固な財務体質を作ることであろう。実際、現在、105%から110%成長している食品スーパーマーケットは財務体質の強化を含め、しっかりとした新店戦略が練られているが、ここへきて、その成長の源泉である新店開発に陰りがみえはじめた食品スーパーマーケット、特にスーパーセンターを主力業態にすえている企業に陰りが見られ、気になるところである。

   ここ最近、これまでの数年前の新規出店ラッシュともいえる状況から、パタッと新規出店がみられなくなったのが、スーパーセンターを主体にここ数年急成長を遂げてきた代表的な食品スーパーマーケットであるベイシア、PLANT、イズミヤである。本家、アメリカのウォールマートもここへ来てスーパーセンターの新規出店を抑制しているが、それでも、この8月の売上速報を見ると、全体では109.3%、既存店も103.0%と好調であり、これはスーパーセンターの新規出店によるところが大きく、依然として新規出店、特にスーパーセンターが成長に貢献しているといえる。

   まず、ここ数年、スーパーセンターの新規出店で急成長を遂げたベイシアであるが、直近のスーパーセンターの新店は2006年12月20日のベイシアスーパーセンターさくら氏家店であり、それ以降、約9ケ月間、新規出店がない状況である。それ以前は、2006年度で見ると、12/12、ベイシアフードセンター深谷川本店、12/4、ベイシアフードセンター川島インター店、11/30、ベイシアスーパーセンター三好店、11/17、ベイシア掛川店、10/30、ベイシアフードセンター甲賀店、10/19、ベイシアフードセンター行田店、7/15、ベイシアスーパーセンター長生店、7/13、ベイシアスーパーセンターあづみの堀金店増床全面リニューアル、6/28、なめがわ森林モール、6/22、ベイシアスーパーセンター市原八幡店、4/27、ベイシアスーパーセンターひだかモール店、4/6、ベイシアフードセンター香取小見川店、2/23、ベイシアフードセンター嵐山という状況である。

   2006年度の1年間に、スーパーセンターを全面リニューアルを含め6店舗、フードセンターを6店舗、モールを1店舗、ベイシアを1店舗と合計14店舗を新規出店しており、スーパーセンターは6店舗、ほぼ2ケ月に1店舗のペースで新規出店を果たしてきた。これが、2007年度は9月現在、0店舗であり、ベイシアのスーパーセンターだけでなく、ベイシア全体の新規出店がストップしている状況であり、気になるところである。

   ベイシアと並び、スーパーセンターを主体に急成長を遂げたPLANTも直近のスーパーセンターが2006年10月に出店したスーパーセンター「PLANT-3清水店」以降、新規出店が止まった。この9月現在、2007年度は新規出店0である。それまでは、2006年2月にスーパーセンター「PLANT-5大玉店」、2005年11月にスーパーセンター「PLANT-5横越店」、2005年6月にスーパーセンター「PLANT-6瑞穂店」、2004年11月にスーパーセンター「PLANT-5刈羽店」、2004年7月にスーパーセンター「PLANT-5境港店」と毎年、2店舗づつ、スーパーセンターを新規出店してきたが、ここへきてパタッと止まってしまった。追い討ちをかけるように、この9月にはPLANT-5刈羽店を新潟中越沖地震の影響により閉店することが決まっており、今後の安定成長のためには年間2店舗は新規出店が欲しいところであるが、現状の財務状況等を見る限り、厳しい状況といえよう。

   そして、イズミヤであるが、イズミヤもスーパーセンターの新規出店が2005年4月のスーパーセンター「イズミヤ神戸玉津店」以来、ストップしている。その後、スーパーセンターではなく、食品スーパーマーケット、デイリーカナートは4店舗、GMSは1店舗新規出店をしているが、スーパーセンターは0である。スーパーセンターイズミヤ神戸玉津店以前は、2005年2月にスーパーセンター「イズミヤ神戸ポートアイランド店」、2004年12月にスーパーセンター「イズミヤ堅田店」、2004年11月にスーパーセンター「イズミヤ八幡店」と毎年2店舗の新規出店をしており、ここ1年半、スーパーセンターの新規出店がないのは気になるところである。

   このように、つい最近まで、食品スーパーマーケットの新業態スーパーセンターを主体に急成長してきたベイシア、PLANT、イズミヤであるが、ここへ来て、パタッと出店が止まってしまい、3社とも今後の明確な成長戦略が描きづらい状況にあるといえ、今後の動向が気になるところである。数年前はスーパーセンターがGMSに変わり、業界地図を塗り替えるのではと思われた時期もあったが、スーパーセンターで先行したこの3社がスーパーセンターの新規出店を事実上ストップしている状況は、まだまだスーパーセンターとしての業態確立が充分でないといえ、今後、スーパーセンターの完成度をよりひき上げてゆくのか、それとも新たな業態開発に踏み切るかが経営戦略の重要なポイントとなろう。ベイシア、PLANT、イズミヤの次の新店に注目したい。

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September 24, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (2) | TrackBack (1)

September 23, 2007

食品スーパーマーケット、今週の株価、9/21、二極化!

   今週、来週と連休が2週続くため、株式市場は週1日づつ少ない週4日の週が続くが、9/21現在、今週の食品スーパーマーケットの株価の状況をみてみたい。ここでは25日移動平均の乖離率を中心に、5日、13週、26週の短期、中期的な動きもにらみながら、9/21の週の食品スーパーマーケットの注目の株価をみてみる。ちなみに、9/21の日経平均は16,312.61円(-101.18円、-0.62%)と前日比はやや下げているが、今週の日経平均は上昇傾向で推移しており、16,500円までは回復しそうな状況である。9/21の業種別平均を見てみると、全33業種の内、上昇した業種は10業種であり、下がった業種は23業種であった。No.1は鉄鋼であり、2.66%、No.2は鉱業であり、2.42%、No.3は石油石炭製品1.47%と資源関連の業種が上位を独占した。一方、ワーストはその他金融業で-4.99%、ついで金属製品-3.18%、銀行-2.98%とサービス関連が下位に多いのが特徴である。このような中で、小売業は29番目とワースト5であり、-1.82%と厳しい株価であった。

   さて、25日移動平均乖離率No.1はマルエツであった。6.58%と小売業全体でも8位とベスト10に入っており、マルエツはここ最近上昇傾向で推移している。実際、短期の5日移動平均乖離率は0.33%、13週6.58%、26週10.72%と短期、中期すべての指標が上昇傾向を示しており、実際、ここ最近の株価はきれいに右肩上がりで推移している。マルエツの株価は8/17に505円の底値を打って以来、株価は上昇に転じ、9月に入って560円前後でもみ合っていたが、その後また上昇に転じ、9/19には600円を越え、この数日、600円前後で推移している。きれいな右上がりの株価で推移しており、来週の株価がどのように推移するか注目である。

   No.2はマミーマートの25日移動平均乖離率5.89%である。マミーマートは8月中旬以降、株価はマルエツ同様右上がりのきれいな上昇を示しており、短期の5日移動平均乖離率は2.50%、中期の13週9.01%、26週7.53%といずれもプラスで推移している。9/21現在の株価は1,185円(+27、+2.33%)であり、1/22の年初来最高値の1,294円に迫る勢いである。マミーマートの株価は8月中旬は1,000円強の株価であったが、その後、9月に入ると1,100円前後の株価となり、9/20、1,150円を越え、特にこの数日は売買高も高く、投資家の関心が集まりつつあるといえよう。マルエツ同様、来週の株価には注目である。

   No.3は東武ストアである。25日移動平均乖離率は4.49%であり、短期の5日は 0.54%、中期の13週3.33%、26週7.51%であり、すべての指数でプラスとなっており、実際、株価も9月に入って右肩上がりで推移している。東武ストアの株価は8月上旬から9月上旬までは厳しい株価が続き、390円まで上昇していた株価が急激に下がり、一時は335円まで下がった。その後、株価はしばらく350円前後でもみ合っていたが、9月に入り、株価は上昇傾向に転じ、9/21現在、372円(-4円、-1.06%)と370円前後で推移している。マルエツ、マミーマートほどではないが、25日移動平均乖離率は食品スーパーマーケットNo.3であり、来週の株価の推移が気になるところだ。

   これらベスト3についで、25日移動平均乖離率が高い食品スーパーマーケットは、ヤオコー(3.08%)、ハローズ(2.65%)、オークワ(2.12%)、ヤマナカ(2.04%)、ユニバース(1.81%)、フジ(1.20%)、マックスバリュ北海道(1.20%)、カウボーイ(1.08%)であり、以上が1.0%以上上昇した食品スーパーマーケットである。

   一方、上記食品スーパーマーケットとは逆に、25日移動平均乖離率が大きく下がった食品スーパーマーケットを見てみたい。ワースト1は丸久であり、-13.34%であり、小売業全体で見るとワースト38位であり、実際、8月以降厳しい株価が続いている。短期の5日移動平均乖離率は-1.55%であるが、中期の13週は-20.83%、26週は-28.03%と大きく乖離しており、チャートも右肩下がりの典型的なグラフとなっており、9/18には年初来最安値の739円となるなど、底値が見えない状況といえる。来週以降、株価がどの辺で落ち着くか予断を許さない状況といえよう。

   ワースト3は九九プラスであり、25日移動平均乖離率は-11.87%であり、短期の5日は-2.27%、中期の13週は-25.58%、26週は-29.01%という状況であり、丸久と同様、グラフは右肩下がりで推移している。9/14には上場来最安値の59,200円となるなど、7月以降、約3ケ月間、株価の下落傾向が続いており、厳しい株価である。また、ワースト3のイズミヤも同様な傾向であり、25日移動平均乖離率は-10.00%であり、短期の5日は-5.54%、中期の13週は-18.07%、26週は-25.17%と厳しい状況である。実際、チャートを見ると九九プラス同様7月以降右肩下がりとなっており、9/21には年初来最安値の626円をつけた。今後の株価がどの辺で落ちつくか読めない状況である。

   このように、今週の食品スーパーマーケットの株価を見ると、好調なベスト3、マルエツ、マミーマート、東武ストアに対し、厳しい株価が続く丸久、九九プラス、イズミヤと両極端な株価の動きが見られ、食品スーパーマーケットも株価が2極化してきたといえよう。早ければ今月後半から来月はじめには2月期決算の食品スーパーマーケットの中間決算が公表されると思うが、それらの動きも踏まえ、ここ数週間は株価が大きく動くものといえよう。来週以降の食品スーパーマーケットの株価に注目である。

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September 23, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (3)

September 22, 2007

日経MJ、新製品週間ランキング、9/21、新製品続々登場!

   日経MJ新製品ランキングが9/21、公表された。今週は秋の新製品が続々と登場し、久しぶりに客単価1,000円を越える新製品が出現した。その他食品部門No.1の日清食品、カップヌードルきのこバター醤油風味78gであり、初登場でいきなり、客単価1,070円(1人当り1.07円)という、とてつもない数字であり、新製品として極めて高い客単価である。カバー率も84.1%と対象全33チェーン、193店舗の大半をカバーしており、一部の店舗の異常値ではなく、ほぼ満遍なくカバーしての数字であり、今後、どの辺で落ち着くかが興味深いところである。このその他食品には、これ以外にも、No.2、No.3も日清食品がいずれも初登場で独占しており、今週の新製品ランキングは日清食品が全体の新製品を大きく牽引した週であったといえよう。

   その他食品No.2の日清食品、どん兵衛3種のきのこのみそちゃんぽんうどん88gも客単価722円と客単価Aクラスである500円をクリアーしており、今週はこの2品が500円の以上の新製品であった。No.3も日清食品であり、焼そばU.F.O.きのこ入り旨味オイスターソース焼そば124g、客単価482円であり、今週の全新製品の中でもNo.3であり、日清食品の強さが際立った新製品ランキングである。

   この3品以外にも客単価200円のCランクを越える新製品がその他食品部門にはあり、No.4がミツカン、金のつぶ超やわらか納豆とろっ豆45g×3パック、客単価413円、No.5にカゴメ、植物性乳酸菌ラブレヨーグルトタイプ110g、客単価260円、No.6に前週No.1の森永乳業、赤いアロエヨーグルト2連90g×2、客単価223円、そして、No.7に男前豆腐店、マブ300g、客単価214円と7品であった。今週はこのようにその他食品が上位を独占しており、しかも、客単価200円以上のCクラスを越える新製品が最も多い部門となった。

   これについで、菓子部門が初登場の新製品が多く、しかも、客単価Cクラスの200円を越える新製品が5品登場した。No.1は初登場のカルビー、じゃがりこコーンポタージュ味58g、客単価283円、カバー率はまだ45.1%と低いが菓子部門No.1であった。ついで、No.2は同じく前週No.1のカルビー、ア・ラ・ポテトじゃがバター味80g、客単価257円、カバー率は今週の全新製品の中でNo.1の98.5%であった。No.3もカルビー、ア・ラ・ポテトうすしお味80g、客単価248円であった。このように菓子部門ではカルビーがベスト3を独占した。これについで、No.4が明治製菓、ショパンミルフィーユプラリネ4粒、客単価208円、No.5が同じく明治製菓、ショパンミルフィーユいちご4粒、客単価201円であり、以上5品が客単価Cクラスの200円を越える菓子部門の新製品であった。

   菓子部門についで、飲料部門も5品、客単価Cクラスの200円を越える新製品が登場しており、No.1は初登場の日本コカ・コーラ爽健美茶オータムヴィーナス500mlペットボトル、客単価427円であった。No.2はキリンビバレッジ、午後の紅茶スペシャルダブルベルガモット460ml、客単価273円、No.3は日本たばこ産業、辻利500mlペットボトル、客単価261円、No.4はサントリー、伊右衛門焙じ茶、500mlペットボトル、客単価251円、そして、No.5が同じくサントリー、クールミントサイダー490ml、客単価219円であった。飲料部門も夏場ほどの勢いはなくなったが、菓子部門と同じく5品が客単価Cクラスの200円を越えてきており、今後の動きに注目である。

   また、家庭用品についてはNo.1は王子ネピア、ネピネピティッシュ160組×5パック、客単価348円が入り、No.2も同じく王子ネピア、ネピアティッシュ200組×5パック、客単価275円が入った。さらに、No.3にP&G、h&sスターターキットシャンプー&コンディショナートリートメント付200ml+200g+120g、客単価217円、No.4に王子ネピア、ネピアデラックストイレットロールシングル60m×12ロール、客単価204円が入り、客単価Cクラスの200円以上の新製品が4品であった。

   そして、冷凍食品では、客単価Cクラスの200円以上の新製品は2品であり、No.1に味の素、エビシューマイ12個入袋168g、客単価318円、No.2にハーゲンダッツジャパン、ミニカップビターキャラメル120ml、客単価283円が入った。

   このように、今週はすっかり新製品が秋バージョンとなり、残暑はまだ続いているが、確実に秋バージョンの新製品が上位を占めており、しかも、客単価の水準もここ最近では珍しく高い数値である。特に、No.1の日清のカップヌードルきのこバターは1,000円を越える数値を達成しており、今後、10月、11月と、まだまだ、新製品が続々と登場してくるものといえ、今後の新製品ランキングの動向から目を離せない状況が続きそうだ。

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September 22, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

September 21, 2007

食品スーパーマーケット、売上速報、200708、104.8%!

   食品スーパーマーケット上場約20社の2007年8月度の売上速報を集計した。8月度は2月期決算の食品スーパーマーケットにとっては中間決算に当たる月でもあり、今期の業績をうらなう上でも重要な月となる。約20社全体の数字は104.8%であり、7月度が104.6%、6月度が104.0%であったので、ここ数ケ月では最も高い伸び率であり、堅調な数字であったといえよう。既存店は99.6%とわずかに昨対を下回ったが、100%越えた食品スーパーマーケットが9社と約半分であり、まずまずの数字であったといえよう。この中で、客数、客単価まで公表している食品スーパーマーケットは約10社であるが、その約10社の平均を見ると、客数は全体、既存店ともに100%を越えたが、客単価が全体、既存店ともに100%を割っており、客数が伸びての売上アップであったことがわかる。

   このような中で、売上伸び率No.1は大黒天物産であり、127.7%とNo.2のハローズの109.8%と比べても断トツのトップであり、ここ最近No.1を維持し続けている。ただ、既存店は96.7%であるので、新店による貢献が大きく、既存店の活性化は課題であるといえよう。大黒天物産は食品スーパーマーケットでは珍しい5月度決算であるが、前期決算後の新店を見てみると、6/7、ラ・ムー此花店、6/28、ラ・ムー八幡店、7/19、ラ・ムー松山西店、8/9、ラ・ムー津山店と4店舗の新規出店を果たしており、前期も14店舗の新規出店があったの、ほぼ毎月1店舗の新規出店を続けており、これが驚異的な売上の成長を支えている。5/31現在43店舗、523.12億円の売上であり、この怒濤の出店がどこまで続くかが、成長の鍵を握っており、9月以降の大黒天物産の新規出店に注目したい。

   No.2は先にも触れたハローズ109.8%、わずかな差でNo.3はマックスバリュ中部の109.2%であり、好調な売上であったが、いずれも既存店は98.7%、99.3%と昨対を下回っており、大黒天物産同様、新店の貢献度が高かったといえる。No.4はヤオコー、108.7%であり、既存店も100.6%と昨対を越えた。特に、客数の伸びが顕著であり、全体の客数109.4%、既存店の客数も101.2%と昨対を越えた。残念ながら客単価は全体が99.4%、既存店も99.4%と昨対を割ってしまったが、客数の伸びでカバーし、全体、既存店の売上を押上げたといえる。No.5はマックスバリュ西日本であり、108.0%、既存店も102.8%とこの8月度の売上速報対象の食品スーパーマーケットの中では最もバランス良い数字であった。既存店の客数101.8%、客単価101.0%と客数、客単価のバランスも良かった。

   以上がこの8月度、ベスト5の売上の伸び率の高かった食品スーパーマーケットであるが、上記ベスト5ほど伸び率は高くなかったが、全体、既存店がバランスよく伸びた食品スーパーマーケットが数社あるので、見てみたい。まず、No.11のオオゼキである。オオゼキの最新の新店は昨年の6/6の戸田公園店であり、ここ1年間新店がないので、全店=既存店という状況であるが、104.5%と好調な数字である。集計した全食品スーパーマーケットの中で既存店No.1の伸び率であった。そろそろ新店が欲しい時期でもあるが、新店ができれば、2桁の伸びが期待でき、次のオオゼキの新店に注目したい。また、マルエツもここ最近、堅調な売上を維持している。全体は102.8%に対し、既存店は103.6%、既存店の客数103.1%に対し、客単価100.5%とどちらも昨対を越え、伸び率はさほど高くはないがバランスのよい数字である。マルエツもダイエー支配から脱却し、自社仕入れに切り替え、イオンとの提携関係が深まりつつあるが、確実に数字が改善してきているといえよう。そして、もう1社、純粋な食品スーパーマーケットではないが、アークランドサカモトが全体103.7%、既存店102.0%とバランスのよい数字である。

   これに対し、この8月度苦戦した食品スーパーマーケットはダイイチ99.2%、トーホー98.0%、九九プラス97.9%、マックスバリュ北海道95.2%と、この4社が昨対を切ってしまった。この中でも九九プラスは、既存店も97.5%と厳しい数字であり、昨年の92店舗(約10%強)という大量の店舗閉鎖による大リストラの影響があり、当面、この傾向が続くと思われるが、今後、ローソンとの資本・業務提携により、特に、既存店がどこまで数字改善してくるかに注目したい。また、新潟中越沖地震の影響を受けたPLANTの状況であるが基幹店舗の刈場店が9/20で閉鎖となる見込みであり、全体はNo.16の101.8%と昨対は越えたが、既存店は95.8%であり、9月度はさらに厳しい数字となることが予想され、今後の動向を注視したい。

   このように、2007年8月度の食品スーパーマーケットの売上速報は全体が104.8%、既存店も99.6%とほぼ昨対に近い数字であり、堅調な売上であったといえよう。特に、上位店舗は2桁近い伸び率で推移しており、昨対を割った食品スーパーマーケットもわずか4社であり、全体としては、ここ数ケ月間、このような堅調な数字を維持しているといえよる。ただ、今後は、アメリカのサブプライムローンによる影響、ここへ来て本格化しはじめた値上げ問題もあり、いずれも売上に直結する問題であり、当面、これらの状況を注意深く見守ってゆく必要があろう。今月は堅調ではあったが、来月、そして、再来月の食品スーパーマーケット業界の売上がどのように推移するか注目したい。

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September 21, 2007 in 経済・政治・国際, 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (3)

September 20, 2007

ウォールマート、売上速報、2007年8月度、109.3%!

   ウォールマートが9/6、2007年8月度の売上速報を公開した。8月度は8/4から8/31までの土曜始まり、金曜終わりの4週間の集計であり、年度では30週間目となる売上である。年間は52週であるので、ちょうど26週の中間を過ぎ、1ケ月、4週間後の後半はじめての売上速報である。全体では109.3%、30週累計では108.5%であるので、年間の推移よりも8月度は伸び率が高く、好調な売上であったといえよう。既存店も103.0%、昨年が102.7%であったので、8月度は、やや、数字が上向きはじめたといえ、幸先のよい、後半戦へ向けてのスタートをきったといえよう。

   少し中身を細かく見てみると、最も伸び率の高かった部門は国際部門であり、特にブラジルのウォールマートとイギリスのアズダが好調であったといい、昨対115.1%であった。売上は60.72億ドル(約7,000億円)であり、ウォールマート全体の23.8%となり、ウォールマートを力強く牽引している。昨年の構成比が22.6%であるので、さらに1ポイント上昇しており、ウォールマートの約1/4は国際部門の貢献となった。残念ながら、苦戦している西友へのコメントはなかった。西友は9/19の日経新聞に記事が載っていたが、いよいよ、早期退職者450人を受け入れることを発表しており、今期赤字幅がさらに増え、100億円を越える赤字となりそうである。ウォールマートの決算は来年1月であるが、国際部門は全体としては貢献度は高いが、西友にどのような経営判断を下すか注目である。

   国際部門についで、貢献度の高い部門はウォールマート部門である。この中には中核のスーパーセンターに加え、ディスカウントストア、ネイバーフッドマーケット(食品スーパーマーケット)が入り、昨対は107.8%であった。全体が109.3%であったので、それを下回っており、これを見ても国際部門の貢献度の高さがわかる。売上は180.15億ドル(約2兆円)であり、構成比64.3%であり、約2/3の割合である。そして、サムズクラブ部門は昨対106.2%であった。売上は30.34億ドル(約3,500億円)であり、構成比は11.8%であった。ちなみに、30週累計では国際部門は116.0%、サムズクラブ部門も107.0%であったので、8月度は少しダウンしたが、ウォールマート部門は106.3%であったので、8月度は好調であった。

   この好調なウォールマート部門について、ウォールマートは、Back-to-schoolカテゴリーが貢献したといっており、家電、学校用品、子供服などが好調な数字で推移したという。特に、他の週よりも遅れてスタートするフロリダ、テキサスなどでは貢献度が高かったという。これらの週はウォールマートのドミナントが強い地区でもあり、全体への貢献度が大きかったといえよう。

   これを受けて、ウォールマートの既存店の数字を見てみると、103.0%と昨年の102.7%と比べても好調であった。特に、既存店では、サムズクラブ部門が104.0%と昨年の101.4%と比べ改善しており、ウォールマート部門は102.8%と昨年の102.9%と比べるとほんのわずかではあるが下がったが、全体が103.0%であるので、ウォールマート部門も好調に推移したといえよう。また、30週累計の既存店全体では101.5%、ウォールマート部門は100.8%、サムズクラブ部門は105.0%であるので、特に、ウォールマート部門がこの8月度は好調であったことがわかる。

   さて、これを受けて、ウォールマートの株価であるが、現在、サブプライムローンが全米を直撃しており、消費動向が今後、どのような状況になるか読めないところであるが、この8月度の売上速報の公表があった9/6以降のウォールマートの株価は、9/6の株価は42.76ドルとこの3年間で最安値であり、その後、9/7、42.39ドルとさらに値を下げ、明けて9/10、42.27ドルとさらに値を下げた。ところが、9/11になると42.94ドルと株価は反転し、9/12、42.71ドル、9/13、43.06ドル、9/14、43.32ドル、明けて今週、9/17、43.32ドル、そして、9/18、44.44ドルと株価は回復しつつある。サブプライムショック以前は47ドルから48ドルでの推移であったので、まだ、そこまではいっていないが、株価はもどしつつあり、今後の推移に注目である。

   このように、2007年8月度のウォールマートの売上は全体が109.3%、既存店も103.0%と好調に推移しており、株価も戻し始めたといえ、8月度に関しては、これまでの累計30週間の108.5%、既存店の101.5%と比べても、明らかに売上は上向いており、今後、9月度、10月度の売上がどのような数字となるかが注目される。また、いよいよ、経営が待ったなしとなってきた西友へウォールマートがどのような経営判断を下すかも注目である。ここ数ケ月はウォールマート本体の動き、そして、西友の動向を注意深く見守る必要があろう。

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September 20, 2007 in ウォルマート、海外情報, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 19, 2007

「ガイアの夜明け」、地元密着、食品スーパーマーケットを特集!

   9/18、午後10時から、東京12チャネルのガイアの夜明けで、「地元密着の食品スーパーマーケット」の特集が組まれた。朝から気になっていたので、私もじっくり番組を見た。番組終了後、たまたま私のブログ、食品スーパーマーケット最新情報のアクセス数を見てみたら、午後10時から、通常の10倍ぐらいのアクセスがあった。この時間のアクセスは1時間に30件から40件ぐらいになるのがいつもの数であるが、今回は1時間に400件を越え、次の午後11時から12時までの1時間でも150件を越える異常値であった。あらためて、マスメディアのパワーを認識した。

   そこで、アクセスが集中したブログを調べてみると、トップページはもちろんだが、オーケーストアのブログが異常に高いアクセス率であった。そのブログとは、「January 04, 2006のオーケーストア最新状況!増収増益基調で推移!」である。さらに検索キーワードを見てみると、No.1はオーケーストア26.2%、No.2はスーパーマーケット8.7%であり、これ以外に、オーケーストアー2.9%、オーケー1.9%、オーケースーパー1.8%、OKストア0.8%とオーケーストア関係で33.6%と約1/3となった。また、検索ワード/フレーズでもNo.1はオーケーストア20.4%であり、No.2はオーケーストアホームページ3.7%、No.3はオーケーストアー2.9%であり、オーケーストア関連がこの日は独占であった。ちなみに、検索サイトに関しては、google48.0%、yahoo39.2%とgoogleがやや多かった。
   
   さて、肝心の番組の内容であるが、今回は3週連続企画の激動、流通サバイバルの中の第2回目の「地元密着スーパーの逆襲」というテーマであった。第1回目は「百貨店 再編のゆくえ」であり、次週の第3回目は「拡大するアウトレット」である。今回の地元密着スーパーの逆襲では、3つの食品スーパーマーケットを取上げての特集であり、はじめに、高知県に展開する「サンシャインチェーン」を取上げ、次に、東京近郊に展開する「オーケーストア」を取上げ、最後に、山梨県を中心に展開する老舗スーパー「オギノ」について取上げていた。

   1番目のサンシャインチェーンであるが、「客を喜ばせてなんぼ~サプライズな店作り」と題し、サンシャインチェーン12社、40店舗のボランタリーチェーンの中で、最近、業界関係者から注目を集めている店舗を取上げていた。そのポイントを番組では、「サプライズと楽しさの演出が仕掛けられた店作りと顧客サービスの徹底」と「地元農家が持ち寄るとれたて野菜。スーパーの売り場なのに、農家が売りたい値段をつけられるので生産者にもメリットがある」という点にあると見て、今回はその1社の不振店舗の活性化策として、この2点を徹底することにより、活気を取り戻すという内容であった。
 
   2番目のオーケーストアについては、「正直者が勝つ~舞台裏を見せて顧客満足度を上げろ」と題し、オーケー特有のPOP、「オネストカード」を取上げていた。実際、バイヤーが仕入れたグレープフルーツに対して、甘味が欠けるが、蜂蜜と一緒に食べるとおいしく召し上がれるという趣旨のオネストカード制作の実状をドキュメントしていた。さらに、オーケーストアがなぜ、通常の食品スーパーマーケットの2割から3割安く売れるかの秘訣を品揃えの絞込みと仕入れ交渉にあると見て、バイヤーと日清製粉との交渉場面が映し出されていた。

   そして、3番目のオギノであるが、「優良顧客を逃すな~データ重視の知能派スーパー」と題し、「FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)というポイントカードとレシートを利用して、優良顧客に照準を定めた販促や優待を行う戦略」を取上げ、プロファイリングの実状をさまんと大根のクロスマーチャンダイジングなどを事例に取上げていた。

   この3つの事例とも「顧客」がキーワードとなっており、サンシャインチェーンはサプライズで顧客を喜ばせ、オーケーストアは顧客に正直に商品の現状を、たとえ商売に不利な情報でも伝えることにより、逆に顧客から信頼を勝ち取り、オギノはまさに顧客の購買行動をレシート分析から読み解き、売場づくりに活かすということであった。番組の趣旨は、この「顧客」という点に絞られていた内容であったといえよう。

   食品スーパーマーケット、特にチェーンストアの中核組織は商品部であり、極単純化すれば、現在の食品スーパーマーケットは、商品部が大量に仕入れた全店の商品を各店舗がしっかり管理し、販売することが中心的な仕事となっており、顧客には中々目が行き届かないのが実状であろう。その意味で、今回の番組、ガイアの夜明けは、顧客にも焦点を当てることができ、実績を上げている象徴的な食品スーパーマーケットを選んでの特集であったといえよう。今後、食品スーパーマーケットは、商品だけでなく、顧客にもしっかり焦点を当て、ダイレクトに顧客に働きかける仕組みづくり、その具体的な政策作りがポイントになるといえよう。その意味で、今回のガイアの夜明けは、商品戦略から顧客戦略への夜明けを示唆しているように感じた。

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September 19, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 18, 2007

Chain Store Age、最新9/15号、ジェーソン財務分析に投稿!

   Chain Store Ageの最新号、9/15のP84に特別レポートとして、バラエティストア、ジェーソンの特集記事を投稿した。この特集は2部構成となっており、第1部は財務分析編、第2部が店舗運営編であるが、その第1部、ジェーソンの財務分析編への投稿である。ジェーソンは4/26、大阪証券取引所のヘラクレス市場へ上場しており、すでに、首都圏一円に59店舗を展開している。今後、日本初の本格的なバラエティストアのチェーンストアとして全国展開を視野に入れている企業であり、現在、その動向が注目されている。今回は、ジェーソンの最新店舗である東京都練馬区の西大泉店を視察し、合わせて、すでに公開されている最新の財務諸表を参考に記事を書いてみた。そこで、本ブログでは、この記事では書ききれなかった内容を補足してみたい。

   まず、最新店舗の西大泉店を視察しての印象であるが、ジェーソンというバラエティストアの特徴は食品、特に飲料が戦略商品として重視されており、店頭からPBの41円の缶コーヒー等の飲料が強力に訴求されており、視察した日がオープン日の販促であったこともあり、NBも41円という価格での訴求、当然、ちらしも、41円の飲料が全面に訴求されており、強烈な飲料重視のマーチャンダイジングが全面に押し出されていた。実際、ジェーソンの商品構成比を見ると、食品は49.8%とNo.1の部門であり、No.2の日用品・家庭雑貨の30.2%と比べると断トツの構成比となっており、食品、特に飲料重視はこの新店だけではなく、ジェーソン全体の商品戦略であることがわかる。しかも、売買差益は21.0%と酒の10.7%を除くと、最も低い粗利であり、この部分がジェーソンの集客部門であることもわかる。店舗全体の売買差益は24.6%であるので、ジェーソンにとって食品、特に飲料が生命線であるといえよう。

   売買差益が最も高い部門は衣料服飾・インテリアであり、31.2%である。ただ現状の構成比がわずか4.6%であるので、相乗積は1.42%でしかなく食品の10.45%と比べると粗利貢献度は低く、今後、粗利改善のためにはこの部門の構成比を引き上げてゆくことも課題となろう。ちなみに、日用品・家庭用品は売買差益が25.6%であるので、相乗積は7.73%であり、衣料服飾・インテリアより、売買差益は低いが、粗利貢献度は高いので、この部門の強化も粗利改善のポイントであるといえよう。このような数字を見ると、ジェーソンは、食品を戦略部門に、日用品・家庭用品を強化したバラエティストアといえ、ちょうど、食品スーパーマーケットの生鮮、日配部分の外周部分を除いた内周の食品、菓子、雑貨部分を独立させ、品揃えを強化し、ディスカウントした業態イメージといえよう。

   ジェーソンの平均売場面積は約200坪であり、店舗スタッフは社員2人にパート4人の計6人でまわしているが、この商品構成と店舗面積を見る限りでは充分可能なことであり、これが、経費比率21.1%、人件費7.2%というローコスト経営の原動力となっているといえよう。現状の売上総利益は25.6%であるので、経費比率21.1%との差、4.5%が営業利益であり、営業総利益率も低いが、経費比率はさらに低く抑えられているので、通常の小売業と比べ、収益性は高いといえる。これ以外にも記事の中でも言及したように、経費比率を低く抑える仕組みは、居ぬき物権を中心の出店、ちらしよりもEDLP重視の価格戦略などもあるが、それらを可能にしたのは、このような食品を戦略部門に、日用品・家庭用品を強化した商品構成に徹した商品戦略にあるといえよう。

   今回、ジェーソンの財務分析をしてみて、最も気になったのは、本文でも取上げた自己資本比率の低さである。現在27.9%であり、小売業の中でもかなり低い数値であり、今後、安定した成長軌道に乗るためには、50.0%以上は欲しいところであり、当面のジェーソンの最大の経営課題といえよう。本文でも一覧表でまとめてみたが、小売業の自己資本比率を下げる要因は大きく3つあり、一つ目は、出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金・敷金の増加であり、二つ目は借入金の増加であり、そして、三つ目が棚卸し資産の増加である。この3つが小売業の自己資本比率を圧迫する要因であり、この中でも出店にかかわる資産と借入金は裏腹の関係にあり、新規出店を借入主体で行うか、自己資本の範囲内で行うかという経営判断が分かれるところである。特に、急成長を目指すと、当然、自己資本で出店にかかわる資産を賄いきれず、借入依存となり、財務を圧迫することになるが、ジェーソンの現状は、借入依存気味での成長戦略であり、どこかで財務の建て直しが必要となりかねない状況といえる。

   このように、ジェーソンの強みは食品スーパーマーケットの内周部分、特に食品に特化したバラエティストアであるといえ、様々な工夫を加え、ローコスト経営を実現し、急成長を遂げてはいるが、借入依存気味の新規出店となりつつあるといえ、どこかで自己資本比率を充実させ、今後の全国展開への体制を整えることがいずれ経営課題となるといえよう。経営はバランスであり、特に、急成長が必要な時期にどのような財務的なバランスをとってゆくかがポイントであり、その意味で、今後のジェーソンの財務戦略に注目したい。

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September 18, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (2) | TrackBack (1)

September 17, 2007

マルエツ、ダイエーから独立、イオン微妙な筆頭株主!

   9/13、ダイエーがイオンへマルエツの株式を売却し、イオンがマルエツの筆頭株主となった。マルエツにとってはダイエー支配から脱却したことになるが、代わりにイオンが筆頭株主となったため、イオンの支配化に入ることとなり、懸案であったダイエーからの独立は果たしたといえるが、今度はイオンの支配を受けることになる。また、今回の株式の売却数をよく見ると、イオンが確かに筆頭株主とはなっているが、丸紅もしっかり主導権を握っているようで、マルエツの主導権はイオンが握るのか、丸紅が握るのかが微妙な状況といえ、当面、マルエツはイオンと丸紅の主導権争いが続くものといえよう。

   実際の9/13の株式移動の状況を見てみると、その微妙な状況がわかる。ダイエーからイオンへの株式移動後の状況は、イオンが移動前はマルエツの株式を21.12%所有し、第2位の株主であったが、移動後は33.2%の株式を所有し、第1位の筆頭株主となった。その結果、それまで第1位の筆頭株主であった丸紅は29.9%と変わらないため、第2位の株主となった。これを見る限りでは、33.2%対29.9%でイオンがマルエツの経営の主導権を握ったようにみえるが、ダイエーはマルエツの全株式を売却したわけではなく、12.1%を売却し、依然として4.3%のマルエツの株式を保有しており、マルエツの大株主である。その結果、この4.3%に丸紅の29.9%を足すと、34.2%となり、イオンの33.2%を上回ることとなり、イオンが絶対的な筆頭株主とは現時点ではなっておらず、丸紅+ダイエーにわずかに1.0%足りない微妙な関係となっている。しかも、現在、実質、ダイエーを経営支配しているのは丸紅であり、ダイエーの4.3%の議決権は丸紅にあるといえ、イオンの独走を牽制する形となっているといえよう。その意味でマルエツの経営状況は微妙な力のバランスで成立っているといえ、イオンの意向と丸紅の意向の両方に目を向けながら経営してゆくことになるといえよう。

   それにしても、丸紅はどこまで本気で小売業にかかわり続けるのかが次の焦点となった。今回のマルエツの状況を見ていると、一見、イオンに主導権を渡しているように見えるが、微妙にイオンを牽制し、主導権をぎりぎりのところで維持しようとしているようにも見える。ダイエーに関しても、3/9にイオンに株式を15.12%売却し、それまでの44.63%から29.51%へ所有権を下げ、その後、イオンから役員を数名受け入れ、本格的にイオンがダイエーの経営に踏み込んだが、依然として第1位の筆頭株主を維持し、代表権は唯一、丸紅が握っており、ダイエーの経営の主導権をぎりぎりのところで維持している。とはいえ、ここへきて、丸紅のマルエツ、ダイエーへの経営へのかかわりが、以前と比べ格段と弱くなり、イオンの経営へのかかわりがマルエツはほぼ主導権を握り、ダイエーも主導権をにぎりつつあるという状況であり、丸紅主導からイオン主導へ徐々に移っているともいえよう。丸紅が今後、どのようなマルエツ、ダイエーへの経営に関する政策を打ち出すかが注目である。

   これを受けて、マルエツの株価であるが、この発表のあった9/13の前日の9/12から株価は上昇気味で推移している。9/11は563円であった株価が、9/12には585となり、22円(107.8%)高となり、売買高も41.1万株から、69.6万株と大きく増えており、翌日の9/13は585円、9/14は586円と株価を維持しており、概ね、市場は今回のマルエツのイオン主導体制を評価しているといえよう。ちなみにダイエーは株価はほとんど変化なく、800円強でほぼ横バイで推移し、売買高も大きな変化はない。ただ、ダイエーの株価はこの数ケ月、右肩下がりで推移しており、4月には1,600円前後であった株価が、5月、6月は1,300円、7月中旬に入るといっきに株価が下がり始め、とうとう1,000円を割り、8月中旬には800円前後まで落ち、その後、9月中旬まで、800円前後が続いている。

   このように、9/13時点でマルエツの筆頭株主がイオンとなったが、当面、ダイエーを含め、経営に関しては、丸紅との2頭体制が続くものといえるが、今後、実質、イオン主導のマーチャンダイジングがマルエツ、ダイエーに浸透するにつれ、丸紅がどのような経営判断をダイエー、マルエツに下すかが次の焦点といえよう。丸紅本体も好調な資源・エネルギー部門への一層の投資が必要な状況でもあり、急成長が見込めるとは思えない現在の小売事業への投資をどこまで続けられるかが課題といえよう。今後のイオンの動向はもちろんだが、丸紅の投資戦略にも注目したい。

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September 16, 2007

自販機第2弾、データを取ってみる、意外に暖かいものが売れる!

   前回のブログ、「ドクターペッパー欠品、ドクターペッパーはどこに!」で私の事務所の自動販売機について取上げたが、今回はその第2弾である。ここ最近、売筋に関してはほぼつかめていたので、詳細なデータをとってはいなかったが、前回のドクターペーパーの欠品を機にあらためてデータをとってみた。自動販売機のデータは、売上金額と売上数量のみのデータであり、客数を取得することは現時点では無理であるが、その限られたデータを分析してみて、改めて品揃えを見直してみた方がよいと思った。

   まず、自動販売機の客数であるが、客数には3種類あり、全体の購入客数、単品までの購入客数、そして、ID客数である。通常のPOSでは全体の客数はすべてのPOSで把握可能であるので、PI値を算出することができる。また、システムを手直しすれば、単品までの購入客数も取得可能であるので、PPIも算出可能である。さらに、ポイントカード等のID識別の仕組みを入れていれば、ID客数も取得可能であり、リピート購入PI値、PPIの算出が可能である。ところが、現在の自動販売機では全体の客数も算出できないので、現時点で取得可能なデータは販売金額と販売数量のみである。最近出始めたsuica(スイカ)などが可能な自動販売機では、suica(スイカ)での購入率は低いとは思うが、ID客数を把握できるようにはなった。将来的に何らかの手法でIDを把握することが、高い購入率で可能となれば、自動販売機のマーチャンダイジングも大きく変わる可能性があろう。

   理論的には全体客数も把握できそうなものだが、レシート発行機能をつけない限り難しいといえよう。通常のPOSではどこまでの購入が1レシートであるかを、チェッカーが見極め、区別をしているので、レシート=客数を把握できるが、自動販売機は、セルフであるため、そのチェック機能が難しく、どこまでが1レシート=客数であるかが区別できず、客数を把握するのが難しい状況といえよう。何らかのセンサーを入れるか、あるいは購入時間を10秒とかに決めて、誤差を承知の上でレシート分析を試みるという手法が考えられるが、1人2本以上購入するケースは恐らく少ないと思え、PI値は限りなく100%=1点に近いといえよう。したがって、売上=PI値×平均単価×客数は、PI値が100%に限りなく近くなるので、売上=平均単価×客数となり、自動販売機のマーチャンダイジングは平均単価を引きあげるか、客数=購入点数を増やすかが大きなポイントとなる。

   ただし、将来、ID客数が把握できた場合は、この客数をリピート客数と初回購買客数に分けることが可能となるので、売上=(リピート購入客数×平均単価)+(初回購買購入客数×平均単価)となり、より精度の高いマーチャンダイジングを構築することができ、品揃えの見直し、販売促進、販売予測、在庫管理、物流改善等に結びつくものといえよう。その意味で、普及しはじめた電子マネー、suica(スイカ)だけでなく、Edy、nanacoなどあらゆる電子マネーを対応可能とすることにより、ID識別率を引き上げ、自動販売機のマーチャンダイジングの改善につなげることが当面の課題といえよう。

   さて、実際、この自動販売機の久しぶりの集計結果であるが、今回はMD評価表を平均単価、購入数量、購入金額で作成し、集計してみた。売上=PI値×平均単価×客数であるが、客数は現時点では把握できず、無意味であるので、PI値=買上点数となり、売上=買上点数×平均単価となる。したがって、MD評価表はSKU、平均単価、売上数量、売上金額となるが、売上数量では分りにくいので、100個当りの販売数量、すなわち、構成比を出して集計表を作成し、客単価に相当する指標として、新たに、構成比×平均単価を算出し、100個当りの売上金額を算出してみた。これにより、売上=100個当りの売上金額×総数量=平均単価×100個当りの売上数量(数量構成比)×総数量となり、MD評価表に近いフォーマットができた。また、この自動販売機は最大20sku可能なタイプであり、20skuを品揃えしている。

   ここでは全体の数量を省き、100個当りの売上金額=100個当りの売上数量×平均単価で見てみるが、その結果、全体の数字は128.0円となり、=128円×100%となった。これは、この自動販売機は1個平均128円購入されているということであり、実際には120円と150円しか価格帯はないが、150円の貢献度が8円分あるということである。ちなみに、120円は12種類、150円は8種類あるが、その100個当りの売上金額は88.2円対39.8円となる。そして、No.1は何と32.0円(120円×26.7%)の暖かいユーロピアンであり、断トツの数字である。No.2がコーラ500ml増量缶の10.6円(120円×8.9%)であるのでNo.1がいかに大きいかがわかる。ちなみに、ドクターペッパー、500mlペットボトルは4.0円(150円×2.7%)で14番目であり、まずまずの数字であった。No.20のワーストはコーラ350ml缶であり、2.4円(120円×2.0%)であり、これはNo.2のコーラ増量缶とバッティングしているといえ、近々にカットし、あらたな新商品と入れ替えようと思う。

   また、暖かいコーヒーと冷たいコーヒーで年間比較をしてみると暖かいコーヒー42.3円に対し、冷たいコーヒー14.5円であった。異常値といえるNo.1のヨーロピアンを抜いたコーヒーのみに絞ってみても10.3円対6.3円と暖かい方が強く、年間売上では暖かい商品の方が優位性があった。今後、さらに、冬のみ、夏のみの違いなども分析する必要があるが、暖かい商品は重要な戦略商品であることが実証されたといえよう。

   このように自動販売機用の新たなMD評価表も完成したこともあり、今後は、定期的にデータを取り、集計分析結果をもとにこの自動販売機のマーチャンダイジングの改善をはかって行こうと思う。さしあたって、2から3品カットし、新商品を投入し、暖かい商品のさらなる見直しとドクターペッパーのような、恐らくPPIの高い商品の導入を検討してみると同時に、棚割りの見直し、販促の見直し、発注、在庫管理の見直しに着手してゆくつもりである。自動販売機も奥の深い商売といえる。

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September 16, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 15, 2007

日経MJ、新製品週間ランキング、9/14、ハーゲンダッツトップ!

   本ブログでは、日経MJ、新製品週間ランキングをほぼ毎週取上げているが、今週は全新製品の中で冷凍食品部門のハーゲンダッツジャパン、ミニカップビターキャラメル120mlがNo.1の客単価419円となった。これまでアイスクリームがトップになったことは恐らくなかったと思うので、快挙である。このPOSデータは全国33チェーン、193店舗のPOSデータを13週以内に登場した製品を新製品と定義して、客単価順にランキングをつけたものであるが、さすがにアイスクリームがNo.1となったのは記憶にない。このビターキャラメルは8/26登場のまだ約2週間の新製品であるので、初回購買が激しく起こっている状況といえ、今後、リピート購買に入る4週から5週後ぐらいにどのような数字になるかが予測がつかないが、スタートは上々の数字である。カバー率も84.1%であり、限られた食品スーパーマーケットのデータではなく、ほぼ万遍なく、いきわたった上でのデータであり、今後の動向に注目である。

   今週もトップがこのハーゲンダッツであったので、客単価Aクラスの500円以上の新製品は0であるが、客単価Bクラスの300円以上の新製品は増えており、新製品も春夏から秋冬に変わりつつあるが、徐々に客単価があがりつつあるといえよう。今週最も客単価の高い部門はその他食品であり、客単価Cクラスの200円を越える新製品が最も多かった部門である。その他食品には日配、食品が混在していることもあり、ここへ来て、季節も変わり、客単価の高い新製品が増えているといえる。

   その他新製品でNo.1は森永乳業、赤いアロエヨーグルト2連、90g×2、客単価285円である。カバー率も87.2%と非常に高く、8/27初登場の新製品であり、前回6位からの先週比115円アップのNo.1となった。ただ、客単価はCクラスの200円台であり、どこまで数字が上がるかに注目である。No.2はミツカン、金のつぶ超やわらか納豆とろっ豆45g×3パック、客単価261円、No.3は初登場の日清食品、Spa王レンジタイプカルボナーラ276g、客単価244円、No.4は東洋水産、マルちゃん麺づくり鶏ガラ醤油94g、客単価243円、No.5は先週1位の男前豆腐店、マブ300g、客単価242円、No.6は昨日のブログでも触れたカゴメ、植物性乳酸菌ラブレヨーグルトタイプ110g、客単価234円、そして、No.7に風に吹かれて豆腐屋ジョニー80g×3、客単価204円である。その他食品は客単価Cクラスの200円以上が7品となり、今週最も多い客単価の高い新製品が登場した。

   その他食品以外に客単価の高いCクラスを越える新製品を見てみると、飲料が3品あり、No.1は初登場のキリンビバレッジ、午後の紅茶スペシャルダブルベルガモット460ml、客単価384円、No.2も初登場の日本たばこ産業、辻利500mlペットボトル、客単価359円であり、いずれも客単価Bクラスの300円を越えたが、Aクラスの500円には届かなかった。No.3は先週1位のサントリー、伊右衛門焙じ茶500mlペットボトルであり、客単価280円であった。客単価Cクラスの200円を超える新製品はこの3品のみであり、あきらかに新製品動向も秋、冬バージョンになったといえよう。

   ついで、同じく、客単価Cクラスの200円を越える新製品が3品登場した家庭用品であるが、No.1は王子ネピア、ネピネピティッシュ160組×5パック、客単価380円、No.2はP&G、h&sスターターキットションプー&コンディショナートリートメント付200ml+200g+120g、客単価339円、No.3は王子ネピア、ネピアティッシュ200組×5パック、客単価242円の3品である。

   また、菓子ではNo.1、No.2とも初登場の新製品が入り、No.1はカルビー、ア・ラ・ポテトじゃがバター味80g、客単価390円、No.2は同じくカルビー、ア・ラ・ポテトうすしお味80g、客単価330円であった。そして、客単価200円以上のCクラスの商品ではもう一品、冷凍食品部門のNo.2の味の素、エビシューマイ12個入袋168g、客単価291円が入っている。冷凍食品もアイスクリームと冷凍食品部門のバランスがよくなり、全20品の内、アイスクリーム7品、冷凍食品13品とひところのアイスクリーム独占は完全に崩れ、冷凍食品のシェアが重みを増してきたといえる。

   このように、今週の新製品は全新製品の中でアイスクリームがこの時期にNo.1となったが、飲料が大きく後退し、その他食品の和日配、洋日配、食品が健闘しており、先々週ぐらいから兆候がみえた秋冬バージョンの新製品の客単価が大きく上昇しており、まさに季節が切り替わったといえよう。今後の新製品の動向からは目が離せない状況といえ、よく数字動向を睨みながら、客単価の高い新製品を優先的に売場に導入してゆくことが、売場活性化のポイントとなろう。

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September 15, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 14, 2007

ラブレ、急激に存在感、ヤクルトと拮抗!

   ここ最近たて続けにラブレの記事が日経MJに掲載された。9/9の買い手の気持ちという乳酸菌特集の記事、9/12のラブレ、多角展開という特集の記事である。実際、食品スーパーマーケットの売場でもラブレは存在感を増しており、これまでのヤクルト1強の売場からヤクルトとラブレを併売する2強の売り場がつくられつつあり、売上も急速に伸ばしている状況といえよう。ラブレがヒットした要因は、日経MJでも言及しているように、植物性乳酸菌というわかりやすい訴求に加え、テレビCMで吉永さゆりさんを起用し「腸で生き抜く力が強い」というキャッチフレーズが功を奏したことにあるといえよう。

   実際の日経MJの記事であるが、9/9の記事では、「植物性に信頼感」という見出しにつづき、食品スーパーマーケット171社に調査表を送り、回収された101社のデータを集計した一覧表が2つ掲載されている。ひとつは、ブランド採点表であり、もうひとつはメーカー採点表である。それぞれ評価の数字は101社の食品スーパーマーケットのバイヤーが評価できると応えた割合を示しており、最大100%となる。また総合評価は5点満点での101社のバイヤーの総特典であり、最大505点となる。

   これを見ると、ブランド採点表では、総合評価でラブレが431点(85.3%)、ヤクルトが410点(81.21%)を獲得し、わずかの差でラブレがトップとなったが、両ブランドは食品スーパーマーケットの実際の売場のように拮抗している結果となった。3番目がヤクルト300V、312点(61.7%)、4番目がマミー、284点(56.2%)、5番目がスポロン、268点(53.0%)であるので、ラブレ、ヤクルトが独走している結果といえよう。ただ、両ブランドの評価項目には微妙な違いがあり、それぞれのブランドの特徴が出ている。たとえば、テレビCMではラブレ91%に対し、ヤクルト52%、商品コンセプトではラブレ89%に対し、ヤクルト67%とラブレが高いが、ブランド力ではヤクルト95%に対し、ラブレ78%、味ではヤクルト88%に対し、ラブレ52%と差がある。また、リピート購入率ではラブレ83%に対し、ヤクルト88%、成分ではラブレ77%に対し、ヤクルト76%と拮抗している。

   一方、メーカー採点表では総合評価ではカゴメが383点(75.8%)、ヤクルト342点(67.7%)と、ここでもカゴメの評価が上回った。特に、市場の話題作りではカゴメ85%に対し、ヤクルト47%と差が顕著であり、逆に、商品供給体制ではヤクルト68%に対し、カゴメ50%とヤクルトが上回った。この記事の中ではもうひとつ、バイヤーが仕入れを決定する判断基準をあげているが、味が75%、商品コンセプトが74%と最も高く、ついで、テレビCM65%、ブランド力63%であった。

   そして、この記事についで、9/12には、「ラブレ多角展開」という、今度はラブレ単独の記事が日経MJで掲載された。サブタイトルは、「ヨーグルト、中国、四国に販売拡大」、「ブランド売上高300億円狙う」、「タブレット、ヘビーユーザーに照準」というものであり、初年度の68億円のヒットをさらに多角化戦略で300億円にまで売上を狙うという内容である。すでに近畿と九州では固形のヨーグルトタイプの商品を投入しており、16,000GRPのテレビCMを放映し、店頭試食も近畿で1,800店舗、九州で700店舗実施中であるという。この9月からは中国、四国にも販売地域を拡大中であるという。さらに、タブレット版も開発し、海外旅行にも携帯可能になるという。

   このように、日経MJにたて続けにラブレ関連の記事が掲載されたが、ラブレは2006年に発売された商品であり、日経MJ新製品ランキングにも客単価250円前後でその他食品の中でもトップクラスを維持していた商品でもあり、ここへきて、急激に乳酸菌売場で存在感を増し、これまでトップを独走していたヤクルトと拮抗しつつあり、乳酸菌売場の活性化に大きく貢献しはじめたといえる。特に、今回のバイヤー評価の中でも、味はいまひとつであるが、リピート率がヤクルトと並ぶくらい高い評価であり、今後とも継続購買がなされてゆく可能性が高く、久しぶりの乳酸菌飲料のヒット商品となる可能性が高まったといえよう。食品スーパーマーケットの乳酸菌売場の今後の動向に注目したい。

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September 14, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

September 13, 2007

ヤマダ電機、ラインロビング、雑貨、家具を付加!

   9/12の日経新聞にヤマダ電機の記事が掲載された。「ヤマダ攻勢、雑貨も家具も」という見出しではじまり、サブタイトルは、「主力80店、売り場面積2倍」、「品そろえ拡充、投資1000億円規模」、「家電、枠越え再編へ」となり、ヤマダ電機が家電から雑貨、家具をラインロビングし、新業態へ挑戦するという記事である。以前のブログで食品スーパーマーケットのラインロビングを取上げたが、家電もいよいよラインロビングの時代に入り、今後、今回のヤマダ電機の動きが発端となり、雑貨、家具にかかわらず、様々な商品群をラインロビングしてゆくことになるさきがけといえる動きである。これが成功すれば、食品スーパーマーケットとも相性がよくなり、現在、ドラックストア、ホームセンター、カジュアル衣料、100円ショップ等と組んだNSCが主流であるが、ラインロビング後の家電とも組むケースが増えるものといえよう。

   さて、日経の記事の内容であるが、対象店舗はヤマダ電機の全国にある約300店舗の内、人口50万人以上の都市にある主力の約80店舗を現在の3,300平米(約1,000坪)の面積を約2倍の6,000平米(約2,000坪)に増床ないしは、移転立替えし、拡張した売場にこれまで取り扱っていなかった家電以外の生活雑貨や家具を品揃えし、商品数も従来の約1.5倍に引き上げるという。まさに、ラインロビングであり、家電を核にした近隣型ホームセンターのような業態イメージである。すでに、この4月に八王子の売場面積約2,000平米の店舗を移転し、約6,000平米にしたテックランドNew八王子別所店をオープンさせており、この店舗が今後のモデルケースといえ、今後、東京都、茨城県、新潟県、兵庫県、千葉県でも同様な拡張計画があるという。いずれも、売場面積6,000平米から7,000平米であるという。

   この費用であるが、建替えの場合は15億円、増床の場合は5億円ほどかかるといい、80店舗を対象とすると約1,000億円の投資となるという。これらは手元資金で賄うという。実際、平成20年3月期の第1四半期の決算が、7/26に公表されているが、これを見ると、当期純利益が57.76億円、3月末の本決算では434.20億円であり、キャッシュフローの現金及び現金同等物の期末残高は326.74億円、3月末の本決算時では410.29億円であるので、今回は約5年かけて改装であり、年間200億円を投資し、5年間で合計1,000億円の投資はキャッシュフローの範囲内で可能な状況といえよう。

   ちなみに、ヤマダ電機のこの第1四半期決算時の営業、財務状況であるが、売上は3,928.52億円(120.6%)、営業利益は59.95億円(120.7%:売上対比1.53%)、経常利益は98.50億円(114.1%:売上対比2.50%)、そして、当期純利益は57.76億円(116.1%:売上対比1.47%)と絶好調な結果であり、大幅な増収増益の決算であった。営業利益率が若干低いが、これは販売費および一般管理費は18.63%と屈指の低さであるが、営業総利益が意外に低く、20.16%であるためである。価格競争が激しい家電業界の現状を反映しているといえよう。それゆえ、今回のラインロビングの狙いは、売上を引きあげることも大きな狙いであると同時に、営業総利益の引き上げも当然狙ってのことであるといえよう。

   一方、ヤマダ電機の自己資本比率は48.1%であり、3月の本決算時の53.8%と比べると若干下がっているが、家電業界の中ではトップクラスであるが小売業界の中では60%台、70%台の企業も多く、改善の余地は充分にある。その要因を負債と資産の両面から見てみると、負債の最大項目の社債を含む長短借入金は668.62億円であり、総資産の10.66%であり、それほど大きい額ではない。これに対して、資産面の中で出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金を見てみると、合計2,623.2億円であり、これは総資産の41.8%であり、出店にかかわる資産は総資産の大きな比重を占めている。また家電特有のたな卸し資産が2,113.98億円あり、総資産の33.7%と大きな比重を占めており、出店にかかわる資産を加えると合計75.5%となる。ヤマダ電機にかかわらず、家電業界はいかに出店にかかわる資産とたな卸資産を圧縮できるかが大きな経営課題であり、これらの資産の圧縮が自己資本比率改善の鍵を握っているといえよう。

   したがって、今回のヤマダ電機のラインロビングは、これらの財務改善も当然狙ったものであるといえよう。ヤマダ電機の競争力の源泉となっている屈指の経費比率を低く抑えるマネジメントを武器に、粗利率の改善をはかり、キャッシュフローをさらに生み出し、借入金を削減し、自己資本比率を高めることが可能となる。また、新たな商品群を付加した店舗改装をすることにより、出店にかかわる資産は増えるとは思うが、一方で、客数が増え、家電を含めた商品回転率が上がり、在庫が圧縮可能となるので、これも、自己資本比率を高めることにつながる。このように、今回のヤマダ電機のラインロビングはヤマダ電機の経営をさらに磐石な体制を築くことを目的した新たな経営体制づくりであるといえよう。ヤマダ電機の今後数年間の経営動向に注目である。

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September 13, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

September 12, 2007

POSデータ解析のポイント

   最近POSデータを解析することが多くなった。POSデータ解析には3つの段階がある。段階が3つに分かれるのは、客数がどこまで深く把握できるかによる。1つ目は、客数が全体客数のみしか把握できない場合である。2つ目は単品ごとの客数まで把握できる場合である。この場合は、レシート分析が前提となる。そして、3つ目は客数のIDまで把握できる場合である。客数をIDまで把握するにはレシート分析では不可能であり、レシート1枚1枚がどのお客さまの購入レシートなのかが識別できることが必要である。当然、何らかのIDの識別方法が必要になり、現在最も広く普及しているのがポイントカードであるが、将来は銀行等にすでに導入されはじめた静脈認証などが普及すると思われる。このように、POS分析には3つの段階があり、それぞれ、この3つの段階ごとにPOS分析の内容が深まってゆくことになる。

   現在、最も広く普及しているPOS分析は第1段階の分析であり、徐々に第2段階、第3段階へと移行する企業が増え始めているが、特徴としては、食品スーパーマーケットでは、特に、ポイントカードというID識別の方法が普及したことにもより、第2段階のレシート分析を通り越して、第3段階に入ってしまうケースが出てきている。ただ、第2段階でも、第3段階でも基本は第1段階のPOS分析であり、どの段階のPOS分析も、すべて、第1段階の分析が基本となり、その応用に過ぎない。そこで、ここではPOS分析の基本中の基本の第1段階のPOS分析について、生データの取得から基本帳票作成までの流れを整理してみたい。

   まず、どのような生データを取得するかであるが、基本は3つの数字につきる。金額、数量、客数である。この内、第1段階のPOS分析では客数は全体客数となる。チェーンストアの場合は各店ごとの金額、数量、客数である。あとは、大分類、中分類、小分類、単品と商品分類ごとに取得することであり、もうひとつは、期間を日別、週別、月別、年度別と必要に応じて区切ることである。特に、仮説検証をするのであれば、直近、昨対比較が必須であるので、月別であれば前月、昨年同月のデータが基本となる。ここで月別については、週別管理が前提となる。食品スーパーマーケットでは週末の客数、ちらし投入日の客数、最近ではポイント5倍、10倍セール時の客数が異常に高くなる場合があり、その日がずれてしまうと、マーチャンダイジングの仮説検証にズレが生じかねいからである。したがって、月別は、4週間か5週間のデータとなる。この9月であれば、9/2(日)から9/29(土)、あるいは、9/1(土)から9/28(金)など4週間を基本として、直近の8月度の5週間、昨年の9月度の4週間が望ましいといえよう。

   このように、データの種類と期間が明確になれば、あとはそのデータをどのように加工するかである。加工の仕方のポイントは食品スーパーマーケットでは、売上=客数×客単価(金額PI値)であり、さらに、この客単価(金額PI値)=PI値×平均単価と分解することにつきる。マーチャンダイジングは客単価(金額PI値)を改善することであり、マーケティングは客数を改善することであるので、取得したPOSデータを基本3行、客単価(金額PI値)、PI値、平均単価に落としこみ、客単価(金額PI値)の上にマーチャンダイジングの評価のための1行をつけ加えれば良い。また客数は全体にかかる内容であるので、帳票の一番上に1行付け加えて、客数を入れれば良い。これで、POSデータ分析の原型が完成である。これをMD評価表という。

   あとは、このMD評価表の評価に何らかのマーチャンダイジングの評価を入れればよい。マーチャンダイジングの評価は厳密には6段階評価となるが、最も実用的で簡単な方法は客単価(金額PI値)の順位を入れることである。これで実務的には、仮説検証が充分に可能であり、即効性がある。

  さらにもう一点、帳票の種類であるが、基本はチェーンストアであれば、縦軸が商品、横軸が店舗となり、必要に応じて、横軸が特定店舗、あるいは全店の時間軸になる帳票をつくれば良い。基本は空間(店舗比較)と時間(日、週など時間比較)の2つの種類となる。これらの帳票はすべて基本のMD評価表から作れるので、基本のMD評価表さえ、つくってしまえば、あとは多少の応用問題の範囲で様々な帳票を簡単につくることができる。

   このようにPOS分析は基本を抑えればそれほど難しいものではなく、誰でも、3つのデータ金額、数量、客数さえあれば簡単にMD評価表をつくることができ、目の前の商品の仮説検証を行うことができる。食品スーパーマーケットの全商品、全店のPOSデータを解析するには大規模なソフトウェアが必要となるが、1カテゴリーのPOS分析であれば、パソコンとexcelで充分であり、是非、トライしてみて欲しい。

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September 12, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 11, 2007

客動線が気になる、「ショートタイムショッピング」!

   食品スーパーマーケットはPI値1,000%の業態である。PI値1,000%は買上点数1人10点のことであり、お客さまがカゴをもって店内に入り、各売場で必要な商品をピックアップし、レジを通過するときにはカゴの中に10点の商品が入っているということである。その中身をごく単純化すると、日配3品(PI値300%)、青果2品(PI値200%)、食品2品(PI値200%)、鮮魚1品(PI値100%)、生肉1品(PI値100%)、惣菜1品(PI値100%)という内訳である。もともと食品スーパーマーケットは自然発生的に生まれたわけではなく、極めて人工的に、しかも、科学的に作り上げられた小売業である。食品スーパーマーケットでよく使われる象徴的なキーワードとして、「ラインロビング」、「ショートタイムショッピング」というものがあるが、これは、まさにそのことを表している。

   「ラインロビング」とはラインをロビングする、すなわち、商品群を盗むことである。食品スーパーマーケットの原型は恐らく、自然発生的にはじまった各種専門店やよろづやだったといえよう。たとえば青果専門店が日配という部門加えることが、簡単なラインロビングである。これに、食品を加え、鮮魚を加え、精肉を加え、惣菜を加えると自然に食品スーパーマーケットに近づいてゆく。このように食品スーパーマーケットは商品群を意識的に次々に加えてゆき、今日の食品スーパーマーケットができあがっていったといえる。現在でも、食品スーパーマーケットは「ラインロビング」を追求しており、つい最近でも酒、ドラック、インストアベイカリー等を取り込んでいる。ウォールマートのスーパーセンターももとはサムズホールセールクラブであり、これに食品スーパーマーケットを入れ込んだものがスーパーセンターであり、「ラインロビング」の巨大なものといえよう。

   そして、もう一点、「ショートタイムショッピング」であるが、これも食品スーパーマーケットの象徴的なキーワードである。「ラインロビング」が拡大すればするほど、当然、商品数は増え、店舗は拡大し、お客さまの買い物は、「ロングタイムショッピング」となってゆく。ラインロビングで部門が次々に拡大してゆくのであるから、ほっておけば商品群があちこちに点在し、売り方も滅茶苦茶になり、什器もまちまち、挙句の果てにはレジも数箇所におかれたりし、ロングタイムショッピングとなってゆく。当然、お客さまは買いにくくなり、そうでなくとも、夕食間際の貴重な時間を食品スーパーマーケットで使いすぎてしまえば、夕食に手抜きが生じ、結果、栄養バランスを崩し、食費を引き上げてしまう。ここに「ショートタイムショッピング」の重要性があり、「ラインロビング」された各商品群の中から必要な10品を最短時間で見つけだし、最短時間で購入できる仕組みが求められる。これが食品スーパーマーケットの最大のサービスのひとつ「ショートタイムショッピング」である。

   その「ショートタイムショッピング」の象徴的な言葉が「セルフサービス」、「ワンウェイコントロール」である。「ショートタイムショッピング」を実現するには、この2つのキーワードがポイントとなる。「セルフサービス」は、単に対面販売をしないということではない。ここには、お客さまの必要と思われる単品(SKU)を値頃を意識し、利益と戦いながら、極限まで品揃えを増やすことであり、時には相乗積を入れ、赤字の単品すら取り揃えることである。1人用、2人用、3人用、大家族用、ワングレードアップ、ツーグレードアップなどあらゆる需要を考えての品揃えが要求されるのが「セルフサービス」である。

   そして、「ワンウェイコントロール」、これは「ショートタイムショッピング」の最大のポイントであり、食品スーパーマーケットの各商品群をワンウェイでかごにピッキングできるように各商品群を配置することであり、しかもその距離を最短距離に設定することがポイントとなる。理想は外周にPI値の高いものがすべて配置され、内周はPI値の高いものをフォローする商品で配置されるのが望ましい。よく、平台を多用しすぎ、内周が全滅するケースがあるが、外周と平台にPI値の高いものがすべて配置できれば良いが、折角の内周のパワーが活かせなくなるようでは問題である。また、外周と内周の間に辺なゴンドラを入れ込み、ツーウェイを作ってしまうレイアウトを時々見るが、これはその瞬間、ロングタイムショッピングとなってしまい、かつ、反対側が弱くなるだけでなく、外周の客数にも影響がでる危険があり、PI値を落としかねないレイアウトであるので、注意が必要である。

   これらを考えると、食品スーパーマーケットのレイアウトは外周と内周とのバランスがよく、店舗全体のPI値バランスが左右対称、上下対象のシンメトリーの円に限りなく近い、長方形のレイアウトが「ラインロビング」を前提とした、「ショートタイムショッピング」を実現するための理想形といえよう。

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September 11, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 10, 2007

食品スーパーマーケット業界でうごめく業界再編の動き!

   ここへ来て、食品スーパーマーケット業界で業務・資本提携が増えはじめた。すでに、持株会社を設立し、本格的なM&A体制を整えたアークス、原信ナルスホールディングスの事例もあるが、最近の動きは、中小規模の食品スーパーマーケットが大手食品スーパーマーケットと業務・資本提携をするケースである。ここ最近でも、ヨークベニマルと藤越、バローと山成商事(どんたく)、トーホーとフレッシュすかいらーく、そして、イオン九州とマイカル九州など全国各地で業務・資本提携がはじまっている。そこで、ここでは、この先行事例となる4つのケースを取上げ、今後の食品スーパーマーケット業界のM&Aの行方をうらなってみたい。

   まずは、東北地方でのM&Aのケース、ヨークベニマルと藤越の事例である。今回のケースは丸和運輸機関のもとで経営再建中であった藤越が、丸和運輸機関の要請でヨークベニマルと業務・資本提携を結ぶに至った。すでに、7/31には契約調印がなされており、提携予定日は11/1の予定である。藤越は現在、14店舗を福島県いわき市を中心に展開しているが、食品スーパーマーケット以外にも不動産、商事会社等様々な事業を営んでいる。今回の業務・資本提携内容は、藤越から小売業にかかわる事業を分社化し、新会社の全株式をヨークベニマルが11/1に取得するという内容である。これにより、ヨークベニマルは連結ベースで144店舗に藤越の14店舗が加わり、158店舗となり、売上高は単純合計でヨークベニマルの約3,300億円に藤越の約150億円強が加わり、3,500億円弱となり、東北地区では断トツNo.1、全国的にみても食品スーパーマーケットではベスト5に入る規模となる。

   次に、北陸地方でのM&Aのケースであるが、バローと山成商事(どんたく)のケースであり、9/3に業務・資本提携の締結が結ばれたばかりの極最近のことである。内容はバローが山成商事(どんたく)の約20%の株式を取得し、持分法適用の関連会社とし、今後、幅広い業務提携につなげてゆこうとということである。山成商事(どんたく)は石川県を中心に10店舗を展開し、売上約120億円の食品スーパーマーケットであり、今後、バローの資本および業務支援が入ることにより、石川県内でのドミナントがいっそう進むことになるものといえよう。バローは既に、福井県を中心に食品スーパーマーケットを27店舗展開するユースの全株式を取得し子会社化しており、北陸では2社目の業務・資本提携となる。また、最近では静岡県のオカノの全株式を取得して、子会社化しており、地元岐阜県を中心に北陸方面、東海方面へM&Aによる業容拡大を進めている。

   また、つい、最近の関西でのM&Aのケースであるが、兵庫県のトーホーがすかいらーくグループの食品スーパーマーケットであるフレッシュすかいらーくの全株式を取得し、子会社化することが8/29、基本合意された。関西と関東とのM&Aであり、食品スーパーマーケットとしては珍しいケースである。トーホーの食品スーパーマーケットは兵庫県を中心46店舗展開しているが、今後、この業務・資本提携を機会に関東地方で食品スーパーマーケットを展開してゆくのか、既に、関東地方で展開しているAプライスの業態に転換するのか、今後、具体的な内容をつめることになろう。

   そして、九州のM&Aのケースであるが、イオン九州とマイカル九州が4/2合併の基本合意をした。これまでは同じイオングループとして、イオン九州とマイカル九州が九州では独自の展開をしてきたが、今後は両者が合併することになり、ひとつの会社として、九州全域での展開が進んでゆくことになる。イオン九州は86店舗、売上約2,000億円、マイカル九州は9店舗、売上約400億円であり、両者が合併すると、単純合計では95店舗、約2,400億円の九州No.1のチェーンストアとなる。合併比率はマイカル九州の株1株に対し、イオン九州の株160株を割り当てる160:1の割合である。基本合意は4/2であったが、実際の合併は8/27であり、それに合わせ、8/21には人事異動が行われ、8/24から8/26の3日間、新生イオン九州誕生記念セールも実施された。

   このように、この4つのケースを見ても東北、北陸(東海)、関西(関東)、そして、九州と全国的に食品スーパーマーケット業界のM&Aが広がりを見せており、ここへきて、食品スーパーマーケット業界も様々な形でのM&Aが動きはじめたといえよう。当面、食品スーパーマーケット業界は、3,000億円、そして、5,000億円へ向けてのM&Aを中心に規模拡大がなされてゆくものといえよう。百貨店業界のM&Aが一段した現在、食品スーパーマーケット業界のM&Aが静かに動き始たといえよう。

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September 10, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

September 09, 2007

食品スーパーマーケット株価情報、9/7、明暗分かれる!

   食品スーパーマーケット業界の大半は2月期決算であるため、8月末で前半の半期が終了し、9月から後半の半期へ入る企業が多い。3月期決算企業はこの9月が前半の半期の最終月であり、今月は中間決算の追い込みに入る月といえる。このような中で、9/7(金)、9月に入りはじめての週末の食品スーパーマーケットの株価を見てみると、上昇した企業と下落した企業とに明暗が分かれており、投資家の食品スーパーマーケットへの評価は、現在2分しているといえよう。ちなみに、9/7の日経平均は16,122.16円(-134.84円、-0.83%)と厳しい数字であり、ここのところ16,000円を挟んだ展開がなされており、日経平均株価は低迷気味での推移である。このような中で、全33業種の9/7の株価の平均値を見ると、上昇した業種は鉱業(2.34%)、医薬品(1.90%)、水産・農林業(0.50%)、ゴム製品(0.26%)、非鉄金属(0.13%)、陸運業(0.11%)、その他金融業(0.10%)のわずか7業種であり、残りの26業種はマイナスとなった。小売業は19番目であり-0.53%のダウンであった。

   さて、このように全体としては厳しい9/7の食品スーパーマーケットの株価であるが、明暗が分かれた。この日、株価騰落率が最も高かった食品スーパーマーケットは東武ストアである。359円(+16円、+4.66%)であり、株価そのものはまだ低い状況ではあるが、9/7の株価上昇率は食品スーパーマーケット業界No.1であった。東武ストアの株価は先週は345円から350円の範囲での推移であったが、9/7いっきに350円を突き出し、株価が急上昇した。売買高も7.7万株と通常の通常の3倍ぐらいの大商いであり、株価上昇率は小売業全体でも12番目であるので、投資家の注目が集まっているといえよう。

   No.2はマックスバリュ西日本である。9/7の株価は1,510円(+34円、+2.30%)であり、1,500円を突破した。マックスバリュ西日本の株価はここ数週間1,460円前後で推移しており、なかなか1,500円を越えることができなかったが、9/7はあっさり、超えてしまい来週以降の株価に注目である。No.3はライフコーポレーションである。9/7の株価は1,475円(+29円、+2.00%)であり、売買高は大きくはなかったが、株価は2.00%上昇した。ライフコーポレーションの株価はここ最近は上げ下げが激しく、8月に入っても、上げ下げを繰り返しており、来週以降、上げに再び転じるかが注目である。

   以上が9/7、株価が2.00%以上、上昇した食品スーパーマーケットの株価であるが、次に、1.00%以上上昇した食品スーパーマーケットを見てみると、No.4はイオン九州1,770円( +20円、+1.14%)、No.5はイズミヤ704円(+7円、+1.00%)の2社である。そして、さらに0.5%以上、1.00%未満の株価上昇の食品スーパーマーケットを見て見ると、No.6はOlympic681円(+6円、+0.88%)、No.7はヤマザワ1,591円(+9円、+0.56%)、No.8はヤオコー2,935円(+15円、+0.51%)である。

   これに対し、食品スーパーマーケット業界で9/7、最も株価が下がった企業は、マルヤであり、336円(-24円、-6.66%)であり、小売業界全体でも3番目に下げ率が大きかった。マルヤは9月に入って株価が下がりつづけており、厳しい株価が続いている。ついで、ユーストアであり、800円(-30円、-3.61%)である。ユーストアは8月中旬以降、株価は右上がりに上昇していたが、9/7、いきなり株価が大きく下がったので、来週以降、また上昇に転じるか、それともさらに下げるのか、読めない状況である。

   この2社以外に9/7の株価が1.00%以上下落した食品スーパーマーケットを見てみると、アークラドサカモト1,916円(-47円、-2.39%)、マルキョウ660円(-14円、-2.07%)、ベルク1,175円(-24円、-2.00%)、九九プラス68,500円(-1,400円、-2.00%)、イズミ1,641円(-28円、-1.67%)、カウボーイ192円(-3円、-1.53%)、オオゼキ3,200円(-50円、-1.53%)、東急ストア545円(-8円、-1.44%)、アオキスーパー801円 (-11円、-1.35%)、大黒天物産818円(-11円、-1.32%)、バロー1,321円(-17円、-1.27%)、天満屋ストア888円(-9円、-1.00%)と12社である。

   このように9/7の食品スーパーマーケットの株価は1.00%以上上昇した企業が5社に対し、逆に1.00%以上下落した企業は14社であり、明暗が分かれた。日経平均はこの日は下落しており、小売業を含むほとんどの業種も下落しており、厳しい状況の中での株式相場であったので、このような中で株価が上昇した食品スーパーマーケットいついては、来週の株価がどのような動きになるか注目である。

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September 9, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 08, 2007

日経MJ新製品ランキング9/7、客単価500円以上、依然0続く!

    ここのところ、日経MJ新製品週間ランキングに客単価Aクラス、500円を越える新製品が1品もない状況が続いている。9/7の週も全新製品の中でNo.1は客単価386円の飲料部門の、サントリー、伊右衛門焙じ茶500mlペットボトルである。客単価300円台はBクラスぎりぎりの客単価であり、全体として新製品が低調な状況が続いている。7月、8月は飲料部門は新製品のオンパレードであり、客単価500円のAクラス数品、B、Cクラスを合わせ、10数品がランクインしていたが、今週は客単価200円のCクラス以上の新製品がNo.2のサントリー、なっちゃんソーダ(フルーティぶどう)500mlペットボトル、218円を含め、たった2品であり、9月度に入り、飲料の新製品も一段落した。ただ、このNo.1、No.2のサントリーを含め、飲料部門ベスト20位の中に、サントリーの新製品が6品、しかも初登場でランクインしたものが5品入っており、サントリーはここへ来て新製品をあいついで投入しており、今後の動向には注目である。

   今週注目の新製品は冷凍食品部門の初登場No.1となったハーゲンダッツジャパンのミニカップビターキャラメル120mlである。客単価298円と冷凍食品部門ではNo.2の客単価142円であるので、断トツのNo.1であり、しかもカバー率75.9%と対象33チェーン、193店舗の大半の食品スーパーマーケットに導入されており、注目である。冷凍食品部門も9月に入り、ひところのアイスクリームの独占がなくなり、客単価は200円のCランクを切るが、No.3にアクリフーズ、くまちゃん占い4つのお弁当グラタン4カップ入り140g、客単価121円、No.4に日本たばこ産業、お弁当大人気!まるポテベー4本入り80g、客単価118円が入るなど、ベスト20に10品入っており、今後はアイスクリームだけでなく、冷凍食品にも注目である。

   これについで注目部門は菓子部門であり、菓子部門はここへ来て、新製品ラッシュといえる。ベスト20の内、19品が8月登場の新製品であり、全部門の中でまさに新製品が多い部門である。日経MJ新製品ランキングでは13週以内、すなわち、約3ケ月以内に登場した製品を新製品と定義しているが、今週の菓子部門はほぼ全品が1ケ月以内に登場の新製品といえ、これまで、飲料、冷凍食品が新製品の主導権をとっていたが、今後は菓子部門を中心に新製品が動きそうである。その菓子部門No.1であるが、客単価はCクラスではあるが、290円の明治製菓、フランアロマティエ森いちご3本×4袋である。カバー率は94.4%と、今週の全新製品の中でトップである。No.2、No.3、No.4も明治製菓であり、今週の菓子部門は明治製菓が独占した。No.2はフランアロマティエラム&バニラ3本×4袋、客単価248円、No.3は旬じゃが芳醇バター味88g、客単価213円、そして、No.4は客単価はCランクの200円を切るが182円の和風ナッツマカダミア抹茶47gである。

   また、その他食品部門も客単価200円以上のCランクの商品が4品あり、No.1は男前豆腐店のマブ300g、客単価284円であり、男前豆腐店はNo.4にも客単価203円で風に吹かれて豆腐屋ジョニー80g×3が入っている。No.2はミツカン、金のつぶ超やわらか納豆とろっ豆、45g×3パック、客単価236円、そして、No.3がエバラ食品工業、おいしいキムチボトル400g、客単価210円である。

   そして、家庭用品部門であるが、その他食品部門同様、客単価Bクラスの300円以上が1品あり、No.1は王子ネピア、ネピアティッシュ200組×5パック、客単価333円である。6/29登場の新製品であり、3ケ月目に入ったが先週比23円アップと好調な数字をキープしている。王子ネピアはNo.4にも、ネピアネピアティッシュ160組×5パックが客単価243円で入っており、家庭用品の中では客単価の高い新製品となっている。No.2は初登場のP&G、h&sスターターキットシャンプー&コンディショナートリートメント付200ml+200g+120g、客単価291円であり、カバー率は70.3%と注目の新製品といえよう。No.3はカネボウ化粧品、ブランシールホワイトニングコンクルージョンセットⅣ(医薬部外品)40ml+25ml+15mlであり、客単価278円である。

   このように、9/7の新製品は先週から明確に新製品の流れが変わり、春、夏バージョンから、秋、冬バージョンとなったといえよう。飲料部門、冷凍食品部門のアイスクリームが大きく後退し、変わって、菓子部門、冷凍食品部門の冷凍食品が台頭しており、季節を反映した新製品が登場しはじめたといえよう。また、その他食品、家庭用品でも客単価300円以上のBクラス、200円以上のCクラスの新製品増えており、今後は客単価500円を越えるAランクの大型の新製品は少ないかもしれないがBクラス、Cクラスの新製品に注目といえよう。

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September 8, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

September 07, 2007

ウォールマートの中間決算を見る、2008年1月期、増収増益!

   ウォールマートが8/14、2008年1月期の中間決算、および、第2四半期の決算を公表したが、この決算は売上速報の週別とは違い、月別での数字である。中間決算の期間は2/1から7/31までの6ケ月間であり、第2四半期の決算は5/1から7/31までの3ケ月間である。その中間決算の売上であるが、1,773.77億ドル(約20兆円、108.58%)であり、その他収入が20.45億ドル(約2,350億円、117.12%)であり、合計の営業収益は1,794.22億円(約20兆円強、108.67%)と2桁までは届かなかったが、増収であった。

   売上原価は1,359.00億ドル(約15.6兆円、108.87%:営業収益対比75.74%)であるので、粗利率は24.25%となる。昨年は24.39%であるので、わずかではあるが、粗利率が下がったといえる。これに対し、販売費及び一般管理費は333.79億ドル(約3.83兆円、108.78%:営業収益対比18.60%)となり、昨年の営業収益比が18.78%であるので、経費比率は若干改善された。したがって、差引き、営業利益は101.43億ドル(1.16兆円、105.65%、営業収益対比5.65%)となり、昨年の営業収益比5.81%と比べると若干下がったが、営業収益が108.67%と好調であったので、増益となった。なお、税前利益は93.45億ドル(1.07兆円、105.71%、営業収益比5.20%)であり、当期純利益は59.31億ドル(0.68兆円、105.06%、営業収益比3.30%)であった。

   ウォールマートのこの中間決算における営業の現況は、経費比率18.60%、粗利率24.25%、営業利益率5.65%であり、日本の食品スーパーマーケットと比べると、経費比率を極力低く抑え、その分、粗利率も若干低くし、競争力を増し、営業利益をしっかり獲得し、堅実な営業数値を確保しているといえよう。ウォールマートの強さの秘訣はひところほど経費比率は低くないが、それでも、売上が年商約40兆円という強大な数字になっても経費比率を18.60%に抑えるマネジメント力にあるといえる。ちなみに、日本の上場食品スーパーマーケットで経費比率が18%以下の企業はオーケー15.0%(未上場)、アオキスーパー16.3%、オオゼキ18.1%、マルキョウ18.4%、タイヨー18.5%、マルミヤストア18.7%の6社であり、18%台がいかに低い経費比率であるかがわかる。

   一方、ウォールマートの自己資本比率であるが、この中間決算時の純資産が624.39億ドル(7.18兆円、110.76%)であり、総資産が1,569.49億ドル(18.04兆円、108.39%)であるので、39.78%(昨年38.93%)である。意外に自己資本比率が低いといえよう。日本の上場食品スーパーマーケットの自己資本比率の上位は、ヨークベニマル81.4%、オオゼキ74.8%、マックスバリュ東海71.3%、サンエー65.2%、マルヤ63.6%、東武ストア61.2%が60%を越える数字であるので、ウォールマートの自己資本比率39.78%は高いとはいえない。この要因をウォールマートの負債と資産の面から見てみると、ウォールマートのこの中間決算時の長短借入金は450.45億ドル(約5.18兆円、103.88%)であり、総資産の28.70%あり、年間売上では約12.5%となる。また、出店にかかわる資産である土地、建物は898.81億ドル(10.33兆円、112.45%)であり、総資産の57.26%である。したがって、自己資本のみでは出店にかかわる資産を賄うことができない状況であり、借入に依存した新規出店の状況であるといえ、今後、ウォールマートとしては経営を大きく圧迫している状況ではないが、出店にかかわる資産を圧縮し、借入金を減らし、財務の改善を図ってゆくことも経営課題といえよう。

   ちなみに、この中間決算時のキャッシュフローの状況であるが、営業キャッシュフローは65.92億ドル(約7,580億円、90.79%)、投資キャッシュフローは-71.80億ドル(約-8,257億円、106.22%)、財務キャッシュフローは-8.60億ドル(約-989億円、233.06%)であり、合計-14.48億ドル(約-1,665億円)となり、現金および現金同等物は今期の合計は60.94億ドル(約7,000億円)となり、昨年の66.17億ドル(約7,600億円)と比べ若干減少した。

   さて、このような中間決算を受けてのウォールマートの株価であるが、この中間決算があった8/14の週はサブプライムローンの問題が起こった週でもあり、ウォールマートの株価は大きく落ち込んでいる。8/13(46.17ドル)、8/14(43.82ドル)となり、いきなり3ドル弱、約95%となった。その後、8/15(43.28ドル)、8/16(43.50ドル)、8/17(43.49ドル)となり、8/20の週、そして、8/27日の週に入っても43ドルから44ドルの範囲での株価の動きであり、年初来最安値を更新し、ここ1年では最も低いレンジでの厳しい株価が続いている。

   このようにウォールマートの中間決算の発表がサブプライムローンの問題とぶつかったため、株価は現在でも厳しい状況にあるが、それ以上に大きく落ち込むことはなく、底値安定という状況である。ウォールマートの中間決算を見る限りでは底固い、安定した決算結果といえ、損益面も財務面も昨年とほぼ同様といえる。今後、まさに、真っ只中であるサブプライムローンの問題が全米の消費動向にどのような影響を与えるかにより、ウォールマートの数字も大きな影響を受ける可能性が高く、中間決算はまずまずの数字であったが、次の第3四半期決算、そして、年間最大の売上となる第4四半期決算がどのような数字となるかを注意深く見守ってゆく必要があろう。

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September 7, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 06, 2007

ユニバース、2008年4月期、第1四半期決算公表、増収増益!

   ユニバースが、東証2部上場以来はじめてとなる2008年4月期の第1四半期決算を8/31、公表した。売上高227.29億円(107.3%)、営業利益9.24億円(149.5%:売上対比4.1%)、経常利益9.25億円(151.2%:売上対比4.1%)、当期純利益4.53億円(65.1%:売上対比2.0%)と営業、経常段階では大幅な増収増益であった。当期純利益が減益になったのは減損会計等の影響ではなく、連結子会社の繰越欠損金に伴なう法人税等の負担のための一時的な減益である。また、自己資本比率も昨年の42.2%、2007年4月期決算の47.3%を越え、52.5%となり、安定した財務基盤が築かれつつあるといえよう。この自己資本比率は、過去6年間で最高の数値であり、上場による資本の増加と好決算がもたらした営業利益増加に伴なうキャッシュフローの増加が寄与したためである。

   まず、ユニバースの売上が107.3%になった要因であるが、この3ケ月間の全体と既存店の売上の推移を見てみると、5月(109.5%、102.9%)、6月(104.9%、98.7%)、7月(108.5%、102.0%)であり、6月度の既存店は少し下がったが、四半期で見ると全体も既存店も好調に推移していることがわかる。この第1四半期には新店はなかったたため、昨年度の新店の数字が全体を押上げていることがわかる。昨年度は、2006年10月に五所川原東店、11月に黒石駅前店、12月に盛岡南店を出店し、いずれも2,000平米以上の大型店舗であり、特に、五所川原東店と盛岡南店はNSC(近隣型ショッピングセンター)での出店であり、これらの新規出店がこの第1四半期の好調な売上の要因であるといえよう。この結果、現在、ユニバースは現在39店舗となり、年商は2007年4月時点で871.68億円であるので、今期の通期目標936.41億円(105.2%)は、この第1四半期の勢いが継続できれば充分射程圏内に入ったといえよう。

   また、営業利益、経常利益が大幅に伸びた要因であるが、売上総利益が昨年の26.0%から26.7%へと0.7ポイントと大幅に上昇しており、これは売上原価が74.0%から73.3%と原価が下がったことが大きい。特に、ユニバースはここ最近水産の物流改善に力を入れており、水産部門の取扱商品の約8割を物流センター経由で調達し、各店舗への一括物流体制を構築し、さらに、手書き伝票をEOS化し、外注コストを大幅に削減することができたという。これらが、売上原価削減に寄与したものといえよう。販売費及び一般管理費については昨年の23.1%から22.6%とこれも0.5ポイント改善しており、粗利率、経費比率両面からの改善が進み、これに売上の伸びも加わった結果、営業利益の伸びが149.5%という大幅な伸びにつながったといえる。余談だが、ユニバースは社員教育にも力を入れており、昨年は集合教育を13,100日人実施した。これは、35人を365日育成したのと同じ教育への投資であり、これらも今回の第1四半期決算の粗利、経費改善につながったといえよう。

   一方、この第1四半期では、自己資本比率が大きく改善しており、この6年間では最高の数値となる52.5%となった。その要因をさらに詳しく見てみると、負債の主要項目である長短借入金が昨年の99.85億円から今期は67.53億円と大幅に削減された。これは2007月4月度決算時点で73.39億円であったので、さらに、この四半期で5.86億円削減されており、好調な決算、上場による資金調達により、借入金が大幅に削減され、財務の改善が大きく進んでいる。現時点で総資産に占める割合は17.91%であり、前期の年間売上の7.58%であり、食品スーパーマーケット各社と比べても格段と低い数値である。また、食品スーパーマーケットにとってもっとも重要な出店にかかわる資産である土地、建物及び構築物、差入保証金の合計は昨年が224.20億円であったが、今期は231.52億円(1店舗当りは5.93億円)と若干増加しているが、総資産に占める割合は昨年の62.24%から今期は61.40%と若干下がっている。自己資本比率が52.5%であるので、まだ、借入に依存せざるをえない新規出店状況ではあるとはいえるが、好調な決算により、確実に財務は改善されつつある。事実、2007年4月期決算時の新店は借入なしでの出店を果たし、逆に借入金を返済しており、この第1四半期の好決算が今後とも続けば、財務状況はさらに改善するものといえよう。

   このように、2008年4月期、第1四半期のユニバースは東証二部上昇後、初の第1四半期決算となったが、営業利益、経常利益ベースでは好調な決算となり、自己資本比率も大きく改善し、財務体質も着実に改善しており、好調な決算であったといえよう。この秋には今期初の40店舗目となるユニバース黒石富士見店を新規出店の予定であるが、この新店舗を含め、ユニバースの新店戦略は年間数店舗という財務状況を改善しながらの堅実な出店である。ユニバースの次の中間決算で財務内容がどこまで改善するかに注目したい。

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September 6, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 05, 2007

ドクターペッパー欠品、ドクターペッパーはどこに!

   私の事務所は1階が中国武術、柔術の道場となっているため、そこにコカ・コーラの自動販売機が1台設置されている。この自動販売機をひょんなきっかけで、PI研が管理するようになり、数年が経過した。はじめは、しっかりデータをとり管理していたが、最近では売筋がつかめ、発注になれたせいもあり、データは時々チェックするぐらいであるが、ほぼ欠品することなく、在庫もだぶつくことなく、うまく回り、売上も安定している。ところが、昨日、ひさしぶりに欠品を出してしまった。ドクターペッパーのペットボトル500mlである。赤ランプがつき、お金を入れても出ないので、明らかに欠品である。そこで、ついでに、その他の在庫も調べ、売れ筋と一緒に、ドクターペッパーの発注をかけたが、なぜ、欠品したのかを考えてみた。

   ドクターペッパーはどう考えても売れ筋ではなく、販売数量はさほど大きくなく、なのに、欠品が予想以上に速く起こったように感じたからである。PI値で見ると、ドクターペッパーは、PI値は低いが、PPIが高い、典型的な商品のひとつと考えられる。PI値=PPI×客数PI値であるので、客数PI値が低いがために、PPIは高くなっても、PI値は低くなるために売れ筋になることはまずない。ただ、PPIが高いために、この商品を欠品さすと、わざわざ、そのために購入しに来ていただいている顧客の信頼を失い、その顧客が2度と来てくれなくなりかねない商品ともいえる。

   その結果、その顧客がドクターペッパー以外の商品もついでに買っていた可能性の高い商品の売上も下がり、結果、ドクターペッパーだけの売上だけでなく、自動販売機全体の売上にも響く可能性が起こりかねない商品といえる。売れ筋は極端な話、どこの自動販売機でも置いているので、この自動販売機が欠品しても代替が効くが、ドクターペッパー、しかも500mlペットボトルはどこの自動販売機でも置いているわけではなく、まして、コンビニにはまず置いていない商品であり、この自動販売機での欠品はドクターペッパーの愛飲者からの信頼を損ね、結果自動販売機全体の売上を落としてしまいかねない商品であると考えられる。

   一般的にはドクターペッパーがついで買いの商品のように思われているが、ドクターペッパーの愛飲者から見ると、一般の売れ筋がついで買い商品であり、ドクターペッパーがその愛飲者から見れば売れ筋商品である。PI値とPPIはxyグラフをつくれば双曲線上にきれいに分布され、これを見る限り、好対照の傾向であり、どちらに焦点を当てるかにより、立場は逆転し、売筋を抑えるだけでは、売上はとれないことが理論的にも明らかである。

   そこで、この際、この自動販売機が近隣のドクターペッパーの愛飲者の支持を獲得しているのかどうかを確認するために、ドクターペッパーのペットボトル500mlを近隣の自動販売機では扱っているのか、いないのかを自転車でぐるぐる回って、確かめてみた。私の事務所から半径1km以内の道という道を自転車で回って確認したところ、コカ・コーラの自動販売機は全部で28台、コンビニがセブンイレブン2店舗、ローソン4店舗、ファミリーマート1店舗、am/pm 2店舗、食品スーパーマーケット2店舗であるが、すべての自動販売機、コンビニ、食品スーパーマーケットでドクターペッパーの500mlペットボトルの販売は確認できなかった。350mlの缶については自動販売機8台のみ確認できたので、8台÷28台=約30%弱であった。したがって、このドクターペッパーの500mlペットボトルは、この地区ではここでしか買うことができない、きわめて貴重な商品であることが確認され、あらためて、欠品させてしまったことに地域的責任を感じてしまった。ドクターペッパー愛飲者のライフラインを止めてしまったからである。ドクターペッパーの愛飲者の方、どうもすみませんでした。この場を借りてお詫びします。

   ちなみに、豆知識であるが、コカ・コーラによれば、ドクターペッパーは、1885年(明治18年)、アメリカのテキサス州で、モリソン氏の経営する薬局で働くチャールズ・アルダートン青年が開発した、アメリカでもっとも古い炭酸飲料であり、製品名は、モリソン氏の奥さんの父である、チャールズ ペッパー博士(医者であり、モリソン氏の最初の職場である薬局のオーナー)にちなんだものだそうです。日本では、1973年(昭和48年)からドクターペッパーが販売されているが、現在では、東京・三国・富士・利根・沖縄の5社のコカ・コーラボトリングしか生産していないので、関西等ではまず手に入らない貴重な清涼飲料だそうです。というよりも、私の事務所の近くでも、特に500mlペットボトルは入手困難な貴重な商品といえる。

   今回のドクターペッパー欠品事件により、改めてPI値、PPIの本質を身をもって理解したように思う。実は、食品スーパーマーケットにはこのような商品がたくさんあり、単に売れ筋を追いかけるだけでは、顧客のニーズを満たしたことにはならず、売れ筋のPI値はもちろん、いかにPPIの高い商品を見つけ出し、品揃えするかもポイントであるといえる。ちなみに、この自動販売機では今年の真夏でも温かいコーヒー、お茶、紅茶等を置いているが、今回調査した全28台の自動販売機の中では、温かい飲料があるのは、この自動販売機たった1台であり、これもPPIの商品といえるかと思う。これを機会に再度、この自動販売機の管理体制と品揃えと販売促進を検討し直したいと思う。

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September 5, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (7) | TrackBack (2)

September 04, 2007

家計調査データ、2007年7月度(8/31)、購入世帯のみに注目!

   8/31、2007年7月度の家計調査データが公表された。家計調査データは毎月、月末に前月のデータが公表されるため、現在、9月に入っているが、最新のデータは7月度のデータである。本ブログでは、家計調査データを食品スーパーマーケットの客単価と比較しやすくするために、月間データを1日当りに換算し、さらに、その消費実態に迫るために、客単価3D分析を摘要し、消費額を購入世帯当りのみの消費額と購入世帯の割合とに分解し、購入世帯のみの消費額が増えたのか、それとも購入世帯の数が増えたのか、あるいは双方が増えたのかがわかるようにしている。数式にすると、1日当りの消費額=購入世帯のみの消費額×購入世帯の割合という関係になり、より、消費実態の中身に迫った分析を試みている。

   この分析が重要な意味をもってくるのは、全体の消費額が大きい場合ではなく、小さい場合である。全体の消費額が大きい場合には、当然、優先的にその商品群を強化することにより、売上を確保することができる。ところが、逆に小さい場合には、その商品群に力を入れるべきか、否かの判断に迷い、各商品群に優劣がつきにくくなる。そこで、これを購入世帯のみの消費額と購入世帯の割合に分けてみることにより、全体では消費額が小さいものでも、購入世帯のみの消費額が大きいものは、少なくとも、小さいものよりも強化すべき優先度が高い商品群といえる。

   なぜなら、全体の消費額が小さく、購入者のみの消費額が大きい場合は購入者の割合が小さいということであり、その原因は競合上負けているか、何らかの原因で、集客が思うようにいっていない可能性があるからである。したがって、その場合は、競合対策を検討するか、売場の改善と集客の対策を打つことにより、購入世帯の割合が増え、全体の消費額が上がる可能性があるからである。

   そして、もうひとつのポイントは、競合上の問題でも、集客の問題でもなく、そもそもその消費項目の購入世帯そのものが全体ではごく僅かであり、全体の消費額を上げることはそれ以上は難しい場合である。この場合でも、この商品を購入する世帯は、高い消費額を示しているので、この商品を通じで、わずかな購入層ではあるかも知れないが、その店舗で購入しつづけてくれるようなヘビーユーザーになってもらうことで、その顧客がその他の商品も含めて沢山の商品を買ってくれる可能性がある。往々にして、このような商品の購入層は優良顧客のことが多く、この商品をないがしろにすると、商品カットではなく、顧客カットにつながり、商品から得られる売上以上にその顧客からえられる売上がなくなってしまい、全体の売上ダウンになりかねない状況となる。

   このような状況から、この分析は全体の消費額が大きい場合にはあまり問題にならないが、全体の消費額が小さい場合に、特に、注意して、購入世帯のみの消費額を見る必要がある。そこで、今回はこの購入世帯のみの消費額が高いものだけを、全体の消費額が高いものも含めてピックアップしてみたい。データの中身は、( )の中に3つの数字があるが、それぞれ、(全体の消費額、購入世帯のみの消費額、購入世帯の割合)を表している。

   No.1は米(75.13円、2,015.10円、53.6%)であり、購入世帯数は53.6%であるが、購入世帯のみの消費額は2,015.10円で家計調査データ全項目の中でNo.1である。ちなみに、全体でも75.13円は全項目の中でNo.1であり、米はどちらから見てもNo.1である。No.2はビール(63.97円、153.69円、41.6%)、No.3はウイスキー(2.90円、117.07円、2.5%)であり、ビールとウィスキーは真反対の消費傾向を示す項目である。いまはビールの最盛期であるので、購入世帯のみの消費額はビールが高くなるが、これを過ぎると、ウィスキーの方が高くなり、しかも、ウィスキーはわずか2.5%の購入世帯であり、いかにヘビーユーザーに支えられているかがわかる。No.4は焼ちゅう(18.65円、98.39円、19.0%)、No.5は発泡酒(17.84円、97.16円、18.4%)、No.6は清酒(16.52円、90.15円、18.3%)と上位には酒類が並ぶのが特徴である。酒は単に売上アップを狙うだけでなく、いかに購入顧客を増やすかというマーチャンダイジングよりも、マーケティングが重視される商品であるといえよう。No.7は牛肉(53.61円、79.66円、67.3%)、No.8は弁当(34.87円、73.58円、47.4%)、No.9はぶどう酒(4.39円、69.64円、6.3%)、No.10は豚肉(63.65円、68.95円、92.3%)、No.11は粉ミルク(2.06円、68.82円、75.2%)、No.12はうなぎのかば焼き(30.00円、64.84円、46.3%円)、No.13は緑茶(11.65円、59.14円、19.7%)、No.14は牛乳(49.13円、56.09円、87.6%)、No.15はメロン(13.00円、53.17円、24.5%)、そして、No.16がすし(弁当)(31.26円、52.89円、59.1%)である。

   以上が購入世帯当り50円を超える2007年7月度の全項目であり、全部で16品である。この16品の中には米、ビール、牛乳など、購入世帯も多いため、全体の消費額が大きくなるものもあるが、ウィスキー、粉ミルク、ぶどう酒(ワイン)、緑茶などは典型的な消費額のみが異常に高い項目があり、このような項目が要注意である。今後とも家計調査データについては、単純な全体の消費額だけでなく、このような特徴ある項目についてもしっかりみていきたい。

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September 4, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 03, 2007

激流、2007年10月号、首都圏SM(食品スーパー)決戦に投稿!

   激流、最新号、2007年10月号で、「首都圏SM(食品スーパー)決戦」の特集記事が組まれた。この特集は、約50ページに渡るボリュームであり、その中のP56からはじまる「有力SM15社の優劣を財務指標で分析」の記事へ投稿した。内容は首都圏に展開する主要食品スーパーマーケット15社、1,233店舗の出店状況をもとに、財務面に焦点をあて、今後の成長を占ったものである。主要15社は、オオゼキ、ヤオコー、マルエツ、オーケー、ベルク、東武ストア、ライフコーポレーション、東急ストア、いなげや、サミット、コモディイイダ、カスミ、ヨークベニマル、エコス、ベイシアである。この中には未上場のオーケー、サミット、コモディイイダ、ベイシアも含まれるが、オーケーは公開されている有価証券報告書から、それ以外の企業はホームページから可能な限り、分析可能な財務データをもとに分析を試みた。

   今回の激流10月号の特集は、全体のテーマは「首都圏SM(食品スーパー)決戦」であるが、その中身は多岐に渡っており、「強豪がガチンコシェア争奪戦の幕開け」、「トップが語る首都圏戦略」、「有力スーパー戦略店舗分析」、「激戦地レポート」、そして「有力SM15社の優劣を財務指標で分析」となり、さらに、「イオン、マルエツ首都圏出店分布図」を加えた内容であり、読み応えがある。

   さて、「有力SM15社の優劣を財務指標で分析」の中身であるが、全8ページに渡っての内容であり、大きく3つに分けて首都圏に展開する主要食品スーパーマーケットを分析している。1つめは、店舗分布にもとづく、現状の出店状況についてまとめたものであり、主要15社で1,233店舗となるが、その内、約700店舗、50%以上が東京都と埼玉県への出店であり、首都圏を制するためには、まず、東京都と埼玉県をしっかり押さえることがポイントであることを解説した。2つめは、東京都と埼玉県をドミナントとしている食品スーパーマーケットを中心に財務内容を分析し、優劣を明確にした。そして、3つ目は東京都と埼玉県以外にドミナント展開をしているが、東京都と埼玉県に出店しつつあるか、今後、出店が予想される食品スーパーマーケットに焦点を当てて、財務内容を分析し、その可能性を探った。このように、記事の内容は大きく3つに分けて分析しており、首都圏に展開する主要15社の出店戦略とそれを支える財務内容が同時に理解できるような内容としてまとめてみた。

   財務内容の分析のポイントであるが、今回は首都圏SM(食品スーパー)決戦という特集でもあり、出店余力を収益面と資産、負債、および自己資本面から見ることに焦点を当てて分析を試みた。首都圏を制するためには、新規出店余力が最大のポイントであり、そのためには、出店にかかわる資産を可能な限り押さえ、借入に頼らず、自己資本で賄い、しかも、自己資本を増やすために、高い収益性を維持するためのマーチャンダイジング、マネジメント力が不可欠である。このような観点にもとづき、今回はそれぞれの主要食品スーパーマーケットの直近の財務諸表の貸借対照表と損益計算書をもとに分析し、優劣を分析してみた。

   その結果、現時点で特に注目すべき食品スーパーマーケットはヨークベニマルとオーケーであるといえよう。ヨークベニマルは単独で考えると首都圏では栃木県、茨城県のみでの展開であるが、セブン&アイホールディングスグループで見ると、食品スーパーマーケットではヨークマートの59店舗が加わり、すでに、首都圏全域に98店舗の展開を果たしており、最もバランスのよい首都圏での店舗展開がなされている食品スーパーマーケットといえる。つい最近も、ヨークベニマルのNSCのノウハウを全面的に取り入れたヨークマート初の自社開発のNSC東村山店を出店しており、今後、両者ががっちり連携をとれば、抜群のヨークベニマルの財務状況を考えると、本命といって良いといえよう。

   そして、もう1社、オーケーであるが、マーチャンダイジング、マネジメント力は安定しており、業界No.1の経費比率15.0%は突出した数字であり、EDLPを徹底し、粗利率は19.5%と低いが、結果4.5%という食品スーパーマーケット業界の中でも高収益企業である。ただ、出店を急ぐあまり、借入金に依存しすぎており、自己資本比率が28.8%と極めて低いところが、現状では経営課題といえる。それでも、今回、注目した理由は、オーケーは未上場であり、今後、仮に上場した場合は自己資本比率を改善し、新規出店余力が生まれる可能性が高いためである。

   このように、今回は上記2社を含め、その他13社、計15社の首都圏決戦の行方を財務面から見てみたが、あらためて、食品スーパーマーケットの最大の経営戦略は新規出店にあることが鮮明となったといえよう。そして、新規出店を安定的に果たしてゆくためには、マーチャンダイジングとマネジメント力を強め、収益性を強化し、自己資本比率を高め、借入金に依存せず、出店にかかわる資産をいかに押さえた出店を行っていくという、経営の善循環に乗れるかがポイントであるといえよう。逆に、無理に出店をすると借入に頼らざるをえなくなり、出店にかかわる資産もあがってしまい、結果、収益性も落ち、自己資本比率が下がり、新規出店が止まってしまうという経営の悪循環に陥ってしまう。食品スーパーマーケットはその意味で経営の善循環に乗せることが安定的な成長をしてゆくためのポイントであることが、今回の主要15社の食品スーパーマーケットの財務面の分析で明確になったといえる。

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September 3, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 02, 2007

リーキ(西洋ネギ)という野菜の栽培状況を現地で見る!

   ひょんなきっかけで珍しいリーキの栽培状況を見る機会があった。リーキはほとんどが輸入品で、国産はまだまだ少なく、食品スーパーマーケットの野菜売場でもまず、みることはない珍しい野菜である。もともとは地中海沿岸が原産のネギの一種であり、いわゆる西洋ネギのことであり、フランスではポワロ、ポロネギなどと呼ばれており、中国では韮葱(ニラネギ)と呼ばれているという。このような珍しいリーキの栽培状況を見ることができたのは、3年前の栃木県主催、野菜ビジネ企画の「青果物マーケットマッチメーカー養成講座」で講演をした時の受講生の一人、吉村さんが連絡をくれたのがきっかけである。吉村さんはお父さまとリーキの国産栽培に挑戦し、独特な栽培方法を編み出し、国産化に目処をつけ、やっと、出荷するまでになったという。

   リーキの新たな栽培法はすでに特許を取得しているとのことで、この手法でリーキを栽培するとリーキの食用部分が輸入のリーキに比べ、格段と長くなり、味覚や食感に甘みと柔らかさが増すという。従来の栽培法との違いは、通常のリーキは露地で光を遮るため、土寄せをして栽培するが、このリーキ栽培法は土寄せをせず、特殊な板を使用し、光を遮るところに特色があり、雑菌の繁殖が少なく、低農薬で栽培できるという。実際、ハウスでの栽培状況を見せていただいたが、現在はまだまだ生育途中であり、初出荷は数ケ月先とのことで、この段階では特殊な板はなかったが、ネギと一緒に生育されているリーキもあり、青々と葉が生い茂っていた。この暑さが峠を越し、落ち着いたところで特殊な板を使用し、光を遮り、独特なリーキ栽培がはじまるとのことであった。

   このリーキは輸入のリーキとは栽培方法も違い、結果、表面の白い部分が長く、太くなり、白さがより美しくなることに加え、甘さも食感も格段によくなるとのことで、吉村さんはNEWリーキという新たなブランドで売り出すことにしたという。このNEWリーキの栄養価であるが、カロテンは632μg/100gでネギの約45倍、ビタミンEは0.8mg/100gでネギの約8倍、ビタミンKは58μg/100gでネギの約8倍、そして、ビタミンB6は0.20μg/100gでどの主要野菜よりも高いという。ただ価格はサイズによって違うが、ネギの2倍から5倍と高価格であるが、輸入のリーキから比べると半値以下であるという。

   さて、このようなNEWリーキであるが、果たして食品スーパーマーケットで売れるか否か、そこが問題である。まだまだ、栽培方法が確立されてまもないので、栽培農家も少ないため、輸入のリーキよりは価格は格段に安いが、ネギと比べると高くなるので、現段階では、まだ、大量に市場に出回っているわけでないという。

   そこで、私なりに、PI値の観点から、NEWリーキの販売方法を考えてみた。仮に青果売場で販売するにはどのような売り方が可能かである。単純にネギの横に置き、比較購買を促すという方法もあるが、リーキは栄養価が格段に高い点、プライスラインが野菜の100円、200円を越えてしまい、浮いてしまう点を考えると、単純にネギとの比較購買は得策とは思えない。野菜売場で販売するのであれば、まず、100円、高くとも200円か300円の商品開発が必要であろう。そして、そのためには、リーキの1本売りや半カットの販売だけではなく、すぐに調理が可能なような、細かくカットし、場合によっては調味料をつけて、すぐ食べられるように工夫し、200円か300円のプライスラインに当てはめた商品開発がポイントといえよう。そして、この商品と1本売り、半カット売りとを併売し、すぐに調理も可能、自由に加工して調理も可能という2つの需要を喚起し、さらに、野菜の売場で販売するのであれば、プライスラインも可能な限り野菜に近づけることがポイントとなろう。また、カットされたパックのリーキは惣菜売場やカット野菜コーナーでも販売可能かと思う。もちろん、惣菜売場では様々なリーキの商品化も課題であろう。さらに、リーキは、プライスラインは野菜よりも果物に近く、栄養価は極めて高いという特徴もあるので、果物と一緒に売るということも一考であろう。

   このように、NEWリーキというおもしろい野菜を見る機会があり、これを仮に食品スーパーマーケットの青果売場で販売するにはどのような方法があるかを、PI値の観点から考えてみたが、カットして、すぐに調理できる商品を併売することにより、新たな需要を広げ、プライスラインも下がり、1本や半カットとの比較購買も可能となり、意外にいけるのではないかと思った。今回見たNEWリーキは早ければ数ケ月後には初出荷がはじまり、旬が冬であるとのことで、来年、3月から4月までは出荷が続くというが、この冬、食品スーパーマーケットの売場にどのような形でNEWリーキが登場するかが興味深いところである。

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September 2, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 01, 2007

食品スーパーマーケット、8/31、今週の株価、2極化!

   先々週のサブプライムローンショックから約2週間が過ぎ、株価は徐々に戻し始めており、今週末8/31の日経平均株価は16,569.09円(+415.27円、+2.57%)となり、上昇基調で終わった。この日の業種別の動きを見ても、全33業種すべての株価平均が上昇しており、騰落率最大5.08%の鉱業から最小0.13%の電気・ガス業まで、約5%の狭い範囲であるが、8/28は全面高の状況といえる。ちなみに、小売業は0.46%と下から2番目の32番目であり、上昇しているとはいえ、他の業種に比べると上げ幅は小さかったといえる。このような状況の中で、食品スーパーマーケット業界の株価も全体の動きに応じて、今週は概ね上昇気味で推移しているが、一方では大きく下がっている株価もあり、2極化の動きであるといえよう。そこで、このような食品スーパーマーケットの今週の株価の状況を5日移動平均乖離率をもとに見てみたい。

   No.1の5日移動平均乖離率の食品スーパーマーケットは、アークランドサカモトである。アークランドサカモトは純粋な食品スーパーマーケットではないが、生鮮3品、惣菜を含む食品にも力を入れた巨大ホームセンター、ムサシを展開しており、ここでは食品スーパーマーケットとして株価の推移を見てみたい。その株価であるが、5日移動平均乖離率は6.37%であり、8/31現在、株価は2,220円(+80円、+3.73%)であり、小売業約400社弱の中でも4番目であった。実際、ここ最近の株価の推移を見ても8/21につけた1,700円を底値に8/31まで一本調子で上昇しており、株価に勢いが感じられる。

   No.2はOlympicであり、5日移動平均乖離率は4.20%であり、小売業界全体でも11位という高さである。8/31の株価は719円(+18、+2.56%)であり、前日の8/30も含め、大きく株価が跳ね上がっている。特に、売買高が8/31は33,800株と通常の約3倍となる大商いであり、来週以降の株価が注目される。No.3はアークスであり、5日移動平均乖離率は3.89%であり、小売業界でも13位に入った。8/31の株価は1,709円(+43円、+2.58%)であり、売買高はさほど高くはないが、ここ数日、右上がりで推移している。アークスは8/10には年初来最安値となる1,427円をつけ底を打ったが、その後株価はもどし、ここ最近では5日移動平均乖離率が示すように上昇基調で推移している。

   以上が5日移動平均乖離率で見た場合の食品スーパーマーケット業界のベスト3であるが、ベスト10までをざっと見てみると、No.4がヤオコー(2.77%)、8/31の株価は2,960円(+95円、+3.31%)、No.5が九九プラス(2.74%)、8/31の株価は74,800円(-1,500円、-1.96%)であり、株価は下がっているが、5日移動平均では上昇している。No.6はタイヨー(2.47%)であり、8/31の株価は1,285円(+35円、+2.80%)、No.7はカウボーイ(2.17%)、8/31の株価は188円(0円、0.00%)であり、No.8はベルク(2.05%)であり、ちょうど小売業界では50位となる。8/31の株価は1,240円(+47円、+3.93%)である。そして、No.9はサンエー(1.85%)であり、8/31の株価は3,620円(+20円、+0.55%)、No.10はヤマザワ(1.82%)であり、8/31の株価は1,620円(+30円、+1.88%)である。

   これに対し、8/31現在、5日移動平均乖離率が最も下がった食品スーパーマーケットは北雄ラッキーであり、-5.97%である。小売業界全体でも5番目に下がり幅が大きく、8/31の株価は425円で動きがなかった。北雄ラッキーの株価は通常でも大きな商いはなく、株価の取引は低調であるが、ここ最近は右下がりに動いており、気になるところである。次に大きく5日移動平均乖離率が下がった食品スーパーマーケットは丸久(-3.57%)であり、8/31の株価も890円(-30円、-3.26%)と8/29につけた年初来最安値の889円に1円の差であり、ここ最近厳しい株価が続いており、7/30以降右下がりの傾向が続いている。丸久は25日(-9.46%)、13週(-12.48%)、26週(-19.67%)と、移動平均乖離率は短長期的にすべて下がり基調であり、株価が今後、どの辺で落ち着くか予断を許さない状況といえよう。そして、3番目に大きく5日移動平均乖離率が下がった食品スーパーマーケットは大黒天物産(-3.37%)であり、8/31の株価も801円(-18円、-2.19%)と下がっており、しかも、この日は800円と上場来最安値をつけており、厳しい株価が続いている。

   このように、ここ数日の株価の推移を5日移動平均乖離率で見てみたが、8/31現在、食品スーパーマーケット業界は真っ二つに別れており、今回、株価が右上に上向き始めた上昇基調の食品スーパーマーケットベスト3のアークランドサカモト、Olympic、アークスと、依然として、株価が下向きの下げ基調の食品スーパーマーケットのワースト3の北雄ラッキー、丸久、大黒天物産と比べてみると対照的な株価となっている。特に、大黒天物産のように、ここ最近の下げが上場来最安値となるなど、厳しい株価の食品スーパーマーケットもあり、来週以降の株価の推移がどのように動くかが注目である。

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September 1, 2007 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)