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December 21, 2007

オーケー、2008年3月期、中間決算、増収増益、目標と乖離?

   12/18、オーケーストアの2008年3月期、中間決算が公表された。オーケーストアの中間決算は2007年3/21より9/20までの6ケ月間の決算であり、本決算は2008年3/20までの12ケ月となる。連結中間期の売上は818.09億円(115.1%)、営業利益35.20億円(115.6%:売上対比4.3%)、経常利益35.64億円(116.6%:売上対比4.4%)、当期純利益20.58億円(107.9%:売上対比2.5%)であり、増収増益の好決算であった。昨年の売上伸び率が116.1%であるので、若干ではあるが伸び率が下がったといえるが、売上の伸び率は食品スーパーマーケット業界でもトップクラスである。

   ただ、オーケーストア自身はこの数字に不満なようで、既存店客数前年比が102.9%となり、目標数値の10%増を大幅に下回ったとのことである。さらに、もうひとつの大目標を、「総経費率は15%台、経常利益率は4%台を維持しながら、経営目標の『借入無しで年率30%成長を達成する』の実現を目指す」としている。これに関しては、後で詳細を見てみるが、総経費率15%台、経常利益率4%台に関しては目標を達成しているが、「借入無し、年率30%成長」にはまだまだ大きく目標を下回っており、今期、既存店が伸び悩んだことにより、かなり高いハードルとなったといえよう。

   この目標を大幅に下回った要因に関して、オーケーストアは、「経営方針の不徹底と出店による人材の希薄化によるものと認識しておりまして、人件費が少々高くなりますが新店に備えた人材の育成と蓄積は不可欠と存じます。新店の出店を控えれば総経費率は低下しますが売上の伸び率が低くなります。売上の伸びを重視して新店の出店数を増やすと総経費率は上昇します。」とコメントしており、成長重視か利益重視かのバランスがこの中間決算では難しい経営方針の選択であったとのことである。

   実際、この中間決算時には新店として、川口店(4/19、約700坪強)、新山下店(5/15、約600坪強)、青物横丁店(6/28、約300坪弱)、南六郷店(9/14、約550坪強)の4店舗を新規出店しており、その結果、経費比率が昨年の15.0%から15.3%と0.3ポイント上昇している。ただ、粗利率が昨年の19.3%から今期は19.6%と0.3ポイント改善したために差引、営業利益率は昨年の4.3%と同じ数字となったが、積極的な新店開発が経費の上昇につながったといえよう。オーケーストアは現在49店舗であり、仮に毎年130%の成長を果たしてゆくには、既存店が100%として、単純計算では15店舗弱の新規出店をする必要があり、この中間期の4店舗では全く追いつかず、既存店が110%でも10店舗近い新規出店が必要となる。この中間決算時の数字を見る限り、かなり高いハードルであるといえよう。

   一方、借入無しという目標数字であるが、この中間決算時の社債を含む長短借入金は154.05億円と総資産の29.75%であり、昨年の160.7億円よりは、若干、削減されたが、まだまだ重い借入金であるといえよう。したがって、自己資本比率も30.6%と昨年の25.8%、本決算時の28.8%と比べると若干改善されているとはいえ、厳しい数字であるといえる。

   資産面に目を転じて見ると、特に、出店にかかわる資産である建物、土地、敷金及び差入保証金の合計は312.8億円(昨年285.6億円)と約25億円増加しており、総資産に占める割合は60.4%となり、自己資本比率30.6%では賄えず、借入金等に約50%依存せざるをえない新規出店状況といえ、『借入無しで年率30%成長を達成する』とする経営の大目標を達成するにはかなり思い切った自己資本比率を引き上げる資金調達に加え、既存店の活性化、新規出店コストの大幅な抑制が必要となろう。ちなみに、オーケーストアの1店舗当りの出店にかかる資産は49店舗で割ってみると、6.3億円となり、食品スーパーマーケットとしてはかなり高めの出店コストといえ、首都圏での大型ディスアクンとストアという業態ゆえの数字といえよう。

   ただ、この中間決算時の資本金を見ると、以前、本ブログでも触れたが、今期、オーケーストアは一般顧客へ向けての種類株式の発行を行っており、増加している。実際、当時、私がたまたまオーケーストアの川口店に立ち寄った時、目論見書と申込書を店頭で会員の希望者に頒布しており、自己資本の増強に取り組んでいた。その結果が今期の中間決算に計上されている。それによると、資本金はこれまでの9.45億円から、オーケー2007年種類株式が12.29億円増加し、さらに、資本剰余金として、同じく、オーケー2007年種類株式が2.84億円増加しており、資本金が2倍以上に増加した。これに今期の利益剰余金が118.28億円加わり、結果、純資産が昨年の118.59億円から158.46億円と増加した。これにより、今期の自己資本比率が若干増加したが、まだまだ、全体の構造を変えるほど、大きな金額ではなく、さらに、思い切った資金調達方法の検討も、目標達成のためには今後必要となろう。

   このように、この中間決算を見ると、各食品スーパーマーケットと比べると、増収増益と好決算であり、高成長、高収益をもたらす好決算であったといえるが、どうも、オーケーストアの経営目標がとてつもなく高いところに設定されており、目標数値から見ると、大きく乖離している。この目標数値を実際に達成するには、現状の延長では当面は不可能に近い目標数値といえ、再度、現実的な目標数値を設定し直し、着実に目標数値を達成していきながら、最終的に究極の目標数値を達成してゆく経営計画の策定が必要なように思える。オーケーストアの本決算でどのような修正が入るかに注目したい。

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December 21, 2007 in 経済・政治・国際 |

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