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January 31, 2008

食品スーパーマーケットの自己資本比率を考えてみる!

   来週からは2008年3月期の食品スーパーマーケット各社の第3四半期の決算の公表がはじまるが、ここで、すでに公表されている、中間決算の数字をもとに主要な食品スーパーマーケットの自己資本比率について見てみたい。本ブログでは、食品スーパーマーケットの決算発表では売上高、営業利益、経常利益、当期純利益に加え、自己資本比率を重要視している。それは、食品スーパーマーケットの成長は新規出店を毎年毎年、安定的に出店できるかが鍵を握っており、既存店だけで成長戦略を描くことは極めて難しい構造であり、そのためには借入に依存しない、自己資本での出店体制ができる財務構造になっているかがポイントとなるからである。

   特に、食品スーパーマーケットの出店には多額の資産がかかる。主な資産は土地、建物、敷金及び保証金であり、この3つの資産が食品スーパーマーケットの出店に直接かかわり、この資産をカバーできる資金の裏付けが十分でない限り、新規出店はいずれストップしてしまい、成長戦略が描けなくなるからである。通常、小売業の場合は、これに在庫資産も大きな負担となるが、食品スーパーマーケットの場合は総資産の約5%前後であり、ホームセンター等の25%前後と比べるとはるかに資産の負担が小さいからである。したがって、食品スーパーマーケットの成長戦略が安定的に可能かどうかを見るには、自己資本比率が少なくとも、出店にかかわる資産である土地、建物、敷金保証金の総資産に対する割合よりも大きい方が望ましいといえる。通常の食品スーパーマーケットはこれら出店にかかわる資産が約50%前後であり、したがって、自己資本比率も50%以上あることが望ましいといえよう。

   そこで、すでに明らかになっているこの中間決算時において、現状の食品スーパーマーケット各社、特に、主要な食品スーパーマーケットがどのような自己資本比率であるかを見てみたい。まず、食品スーパーマーケットの中でも自己資本比率が最も高いのは、オオゼキである。何と76.8%であり、この3年間、73.7%、71.2%と年々高めており、しかも、今期は借入0となり、出店にかかわる資産全額を自己資本で賄っている財務構造である。ただ、ここ最近、財務的には、全く問題がないにもかかわらず、新規出店がなく、低成長となっており、売上高も105%と堅調な数字ではあるが、成長率の高い食品スーパーマーケットと比べると低いのが気になるところである。

   オオゼキと並び、自己資本比率が70%を超える食品スーパーマーケットが上場企業ではもう1社あり、マックスバリュ東海である。この中間決算では72.3%であり、この3年間を見ても、71.2%、71.0%とオオゼキ同様、年々比率を上げてきており、これもオオゼキ同様、無借金経営である。マックスバリュ東海は、出店およびM&Aに積極的であり、ここ最近110%近い成長率であり、自己資本比率の高さを成長戦略にうまく結び付けている経営が実践できているといえよう。

   食品スーパーマーケットの上場企業では70%を超える自己資本比率はこの2社のみであるが、上場廃止にはなったが、ヨークベニマルも現在でも70%以上の自己資本比率である。その他の食品スーパーマーケットは上位クラスでは60%前後であり、自己資本比率の高い順から見てみると、サンエーの64.7%(62.5%、55.5%)であり、年々自己資本比率を引き上げてきている。ついで、東武ストア65.3%(56.1%、52.0%)、ヤマザワ63.3%(60.7%、59.4%)、アオキスーパー62.1%(49.3%、57.2%)、マルヤ59.7%(59.1%、67.8%)、タイヨー58.2%(57.5%、55.7%)となる。

   これに対して、自己資本比率が厳しい食品スーパーマーケットを見てみると、マルワ11.6%(11.9%、20.7%)、マルヨシセンター14.0%(14.5%、17.5%)、マックスバリュ東北16.4%(20.1%、20.8%)、ドミー19.3%(20.4%、19.8%)、北雄ラッキー19.9%(18.4%、18.8%)、エコス20.2%(23.1%、27.1%)、ライフストア23.5%(21.2%、22.4%)、丸久23.6%(21.9%、18.9%)、相鉄ローゼン25.7%(25.0%、24.7%)、マツヤ26.3%(25.8%、28.1%)等である。いずれも20%前後の自己資本比率であり、新規出店が自己資本では十分に賄うことができず、借入れに依存せざるをえない財務構造となっており、財務の改善が最重要経営課題といえよう。

   このように食品スーパーマーケット業界の自己資本比率を見ると、成長余力がどのくらい可能かが明確になり、概ね、食品スーパーマーケット業界では50%以上の自己資本比率が成長戦略を無理なく実施できる目安といえよう。また、無借金経営を実現するには70%以上の自己資本比率が必要といえ、70%を超えれば、極めて健全な出店戦略が可能な食品スーパーマーケットといえよう。また、20%を切ると、新店戦略が借入依存型となり、かなり厳しい状況になるといえ、まずは、営業利益を改善し、キャッシュフローを確実に生み出すマーチャンダイジング(粗利)、マネジメント(経費)の改善が最優先事項となる。来週からはじまる2008年度3月期の第3四半期決算の各食品スーパーマーケットの公表につても、売上、利益だけでなく、この自己資本比率の動向にも注目したい。

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January 31, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

January 30, 2008

PLANT、2008年9月期、第1四半期決算、減収微増益!

    PLANNTが1/25、2008年度9月期、第1四半期の決算を公表した。売上高188.09億円(92.8%)、営業利益 1.43億円(昨年対比なし:売上対比0.76%)、経常利益1.27億円(267.6 %:売上対比0.67%)、当期純利益0.55億円(563.3%:売上対比0.29%)であった。売上高は新潟沖中越地震の影響を受けたPLANT-5刈羽店を閉めたことにより、厳しい結果となったが、利益については、売上対比は依然として厳しい数字ではあるが、昨年の営業赤字を脱却し、僅かではあるが、プラスの方向へと改善している。なお、現時点での通期予想は、売上846.00億円(102.5%)、営業利益5.74億円(228.9%:売上対比0.67%)、経常利益7.00億円(145.9%: 売上対比0.82%)、当期純利益4.60億円(昨年対比なし:売上対比0.54%)と増収増益の予想である。

    一方、PLANTの自己資本比率であるが、17.9%となり、昨年の20.8%、昨年9月期の本決算時の18.4%と比べてもさらに厳しい数字となっており、減収増益と利益が若干向いているとはいえ、財務的には非常に厳しい状況にあるといえよう。自己資本比率17.9%の中身を、負債面と資産面の両面から見てみると、まず、負債面であるが、負債の主要項目である長短借入金が158.23億円(昨年156.84億円)と依然として総資産の48.39%を占めており、負債が経営に重くのしかかっている状況である。

   また、資産面を見てみると、PLANTはスーパーセンター業態であり、出店にかかわる資産である土地、建物、敷金保証金に加え、在庫資産が大きいのが特徴である。残念ながら、四半期決算では要約のみの公表であり、明細がわからないので、直近の9月期の本決算時の数字を参考に見てみると、出店にかかわる資産は150.56億円(昨年156.21億円)とほぼ横ばいであり、総資産に占める割合は47.4%である。在庫資産については、この第1四半期でも公表されており、76.13億円(昨年84.99億円)とPLANT-5の刈羽店が減った分、在庫が削減されているが、それでも総資産に占める割合は23.28%と大きな資産となっている。食品スーパーマーケットの在庫資産は約5%前後であることを考えると、20%を超える在庫資産は大きな負担であるといえよう。

   その結果、PLANTの現状はわずか17.9%の自己資本で、出店にかかわる資産、47.4%、在庫資産23.28%を支えている状況であり、借入金の48.39%に全面的に依存している構造となっており、これ以上、新規出店をしてゆくには、非常に厳しい財務構造となっているといえよう。今後、この厳しい状況を改善するには、まずは、収益性を引き上げ、キャッシュフローを増加させ、自己資本比率を引き上げることが当面の課題といえよう。

   そこで、売上、利益面を見てみると、売上総利益率である、いわゆる粗利率は、18.76%であり、昨年が18.23%であるので、約0.5ポイント改善している。ただし、この売上には昨年までは計上されていなかった不動産収入等の賃貸料収入も加わっており、その分、昨年よりも粗利率が改善しているといえよう。PLNTは、今期から、定款を変更し、不動産賃貸業を追加しており、それに応じた会計基準の変更を行っており、この第1四半期から適用されている。一方、販売費及び一般管理費は17.99%であり、昨年の18.32%と比べ、約0.3ポイント改善しており、差し引き、営業利益率は0.76%と昨年のマイナスをカバーし、営業利益が粗利、経費両面から改善されており、収益がプラスの方向へ上向きつつあるといえよう。

    さて、このような状況の中で、PLANTのここ最近の株価を見てみたい。PLANTの1/29現在の株価は301円 (-4円、-1.31%)と1/23につけた上場来最安値の294円に近い株価となっており、厳しい状況が続いている。この第1四半期の決算が公表された1/25以降の数字を見ると、1/25(305円)、1/28(305円)、1/29(301円)であり、この決算後も依然として厳しい株価が続いているといえる。PLANTは、5日移動平均は0%であるが、25日-10.14%、13週-13.50%、26週-14.00%と中長期的には大きく右下がりの傾向となっており、実際、チャートを見ても、昨年12月以降、右下がりの傾向が続いており、現在、上場来最安値近辺でもみ合っている状況である。投資家は依然として、この増益の第1四半期決算を受けても、財務的に厳しい状況が続いており、買いにはは転じていないといえよう。

   このように、PLANTの2008年度9月期の第1四半期決算が公表されたが、減収増益と収益が若干回復されつつあるが、依然として、財務的には自己資本比率が17.9%と厳しい状況にあり、株価も上場来最安値近辺という厳しい経営状況が続いている。今後、今期から新たな収益確保を目指したテナントの積極的な誘致による不動産収入による収益改善戦略が本格的にはじまるが、この第1四半期の決算結果を見る限りではややプラスに推移しはじめたといえるが、小売業は本業の収益改善が最優先課題であり、この本業の改善がどこまで回復し、収益を生み出す経営改善が打ち出されるかが課題といえよう。PLANTの本業への取り組みが、今後、どのように進んでゆくかに注目したい。

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January 30, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

January 29, 2008

日経MJ、1/28、日経POSデータ分析2007を公開!

   1/28の日経MJに昨年2007年度の1年間の新製品売れ筋ランキングが公表された。通常は毎週金曜日に先週のデータが掲載されるが、今回は、2007年度の1年間に渡っての集計データである。週間版は、客単価(1,000人当り販売金額)、平均単価、カバー率のみのデータを客単価でランキングした新製品が公開されるが、この1年間のまとめに関しては、新たにPI値(1,000人当りの販売個数)が加わり、カバー率が非公表となる。また、公開部門も酒類が加わり、家庭用品が化粧品と家庭用品に分かれての公表となる。

   2007年度、年間ランキング、No.1は、化粧品部門のフェースアップパウダー<ミラノコレクション2008>24g(カネボウ化粧品)、客単価1,405円(1人当たり1.450円)であった。平均単価は何と9,332円であり、当然、PI値は低く、0.015%であり、通常の2,000人/日クラスの食品スーパーマーケットで1日0.3個、3日で1個売れるか売れないかの商品であるが、平均単価が10,000円近い数字であり、客単価No.1の1,405円となった。

   No.2は、その他食品部門のヤクルト65ml×5(ヤクルト本社)、客単価1,140円であった。平均単価168円、PI値0.68%とPI値が極めて高いのが特徴であり、2007年度の全新製品の中でNo.1のPI値である。これも2,000人/日の食品スーパーマーケットで換算すると、1日15個弱であり、先のフェースアップパウダーとは対照的な新製品である。このように、客単価は平均単価アップか、PI値アップかのどちらも正しい戦略であり、商圏環境、顧客のニーズにより、戦略的に品揃えしてゆくことがポイントである。客単価1,000円を超えた新製品は1年間でこの2品だけであり、いかに、客単価1,000円が高い数字であるかがわかる。

   ちなみに、客単価1,000円以上の超Aクラスの新製品はこの2品であるが、500円以上のAクラスの新製品はこの2品を除き14品である。客単価Bクラスの300円以上は17品、Cクラスの200円以上は17品であり、客単価を超A、A、B、C合計でちょうど50品である。2007年度も1年間で数々の新製品が登場したと思うが、客単価200円を超える新製品はわずか50品であり、いかに顧客からの支持を獲得することが難しいかがわかる。

   ここで、客単価Aクラスの500円以上の新製品14品を参考に全部あげてみると以下の通りである。メグミルク牛乳紙パック1L(日本ミルクコミュニティ)、客単価962円、HAKUメラノフォーカス245g(資生堂)、客単価858円、朝のフレッシュロースハム38g×4(伊藤ハム)、客単価810円、SK-Ⅱサインズトリートメントトータリティ80g(マックスファクター)、客単価808円、リバイタルクリームエンサイエンス(資生堂)、客単価699円、SK-Ⅱホワイトニングソースダームデフィニション50ml(マックスファクター)、客単価615円、ザ・ゴールド350ml×6缶、客単価612円、スタイルフリー350ml×6缶(アサヒビール)、客単価607円、ジョッキ生350ml×6缶(サントリー)、客単価603円、ブルガリアヨーグルトLB81そのままでプレーン500g(明治乳業)、客単価594円、メグミルク毎日骨太3つのチカラ紙パック1L(日本ミルクコミュニティ)、客単価545円、金麦350ml×6缶(サントリー)、客単価530円、黒烏龍茶PET1L(サントリー)、客単価523円、おーいお茶PET500ml(伊藤園)、客単価518円となる。

   この上記14品の客単価500円以上の新製品をPI値と平均単価でグラフ化すると、PI値が高くて平均単価が低い新製品と平均単価が高く、PI値が低い新製品に大きく分かれる。この内、PI値が高い商品に属するものが、PI値0.3%以上で見ると、おーいお茶、メグミルク牛乳、ブルガリアヨーグルトであり、平均単価が高い商品に属するものが、平均単価500円以上で見ると、ザ・ゴールド、スタイルフリー、ジョッキ生、金麦、HAKUメラノフォーカス、SK-Ⅱサインズトリートメント、リバイタルクリーム、SK-Ⅱホワイトニングソースである。平均単価が高く、客単価の高いものが酒類部門、化粧品の全品であり、この2部門に集中していることがわかる。

   残念ながら、客単価Aクラスの500円を超える新製品が2007年度の1年間に1品もなかった部門があり、菓子部門と家庭用品部門である。この2部門については、ベスト3を見てみてみると、菓子部門ではNo.1がじゃがりこサラダ60g(カルビー)、客単価357円、No.2がキットカットミニファミリーサイズ15枚(ネスレコンフェクショナリー)、客単価353円、No.3がキシリトールガムファミリーボトル<ニューライムミント>150g(ロッテ商事)、客単価307円であった。また、家庭用品分門では、No.1はマミーポコパンツL36枚(ユニチャーム)、客単価264円、No.2がネピアティッシュ200組5コパック(王子ネピア)、客単価254円、No.3がネピアネピネピティッシュ160組5コパック(王子ネピア)、客単価251円であった。

   このように、毎週毎週、本ブログでも取り上げている日経MJの新製品週間ランキングの総まとめともいうべき、2007年度の年間版が公開されたが、年間で見て、客単価1,000円(1人当り1円)を超える新製品はわずか2品、500円でも14品あり、客単価500円の壁が厳然とあるように見え、客単価500円がいかに大きな数字であるかがわかる。また、この500円を超えるには、PI値アップと平均単価アップの戦略があり、どちらも、実際、500円を超えた新製品があり、バランスよく育成してゆくことがポイントである。今週もこの金曜日には週間新製品ランキングが公表されると思うが、今後、どのような新製品が登場するか楽しみである。

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January 29, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 28, 2008

消費者物価指数(CPI)上昇、直近12月度、昨対100.8%、じわり!

   日経新聞、1/26に「物価上昇、消費に寒風、昨年12月0.8%」、「燃料、食品の値上がり主因、家計の購買力低下、脱デフレはまだ遠のく」という記事が1/26掲載された。この記事は1/25に総務省統計局から公表された消費者物価指数(CPI)をもとに書かれた記事であり、ここ最近の資源高による経済の影響が家計、特に、食品へ影響がではじめたことを裏付けるはじめての経済指標として注目されよう。本ブログでは、毎月、月末に、同じく、総務省統計局から公表される家計調査年報については取り上げているが、今後、この消費者物価指数(CPI)についても、この記事を機会に取り上げてゆきたい。ちなみに、CPIの略はConsumer Price Indexであり、PI値がPurchase Indexであるので、Priceに注目した顧客支持率であるともいえ、PI値を補う指標としても今後活用していければと思う。

   さて、記事では、消費者物価指数(CPI)の上昇率を、過去2年間に渡って折れ線グラフ化している。消費者物価指数(CPI)は平成17年(2005年)が基準となっており、この年を100%とした場合の上昇率を示しているが、これを見ると、この2年間、毎月の若干の変動はあるものの、概ね、100%前後で推移していたが、11月から急角度に右上がりとなり、この直近の12月はさらに跳ね上がり、右上がりのかなり急角度な直線となりつつある。

   実際の数字は、1/25に公表された総務省の消費者物価指数(CPI)を見てみてみると、昨年12月(0.1%)、今年1月( 0.0%)、2月( ▲ 0.1%)、3月( ▲ 0.3%)、4月( ▲ 0.1%)、5月( ▲ 0.1%)、6月( ▲ 0.1%)、7月( ▲ 0.1%)、8月( ▲ 0.1%)、9月( ▲ 0.1%)、10月( 0.1%)、11月( 0.4%)、そして、この12月( 0.8%)という推移であり、これをグラフで見ればさらに明らかなように、11月以降、右上がりに大きく跳ね上がっているのがわかる。

   問題はこの11月から何が起こっているかであるが、日経の記事では、この上昇の要因は資源インフレの色彩が濃いとした上で、100.8%の0.8%の内、0.61%はガソリン、灯油などの石油製品であり、もうひとつウェートが大きい項目が生鮮食品を除く食料で0.16%であるという。この2つの項目で、この12月度の100.8%の上昇を説明できるとし、この2つが相互に関連し、川上の原材料調達コストの上昇が、消費者向け販売価格に転嫁しはじめた危険な物価上昇の兆候が現れたとしている。

   消費者物価指数(CPI)の公表数字を見ると、実際、様々な項目の明細が公表されているが、エネルギー関連の中でも電気、都市ガスはほとんど上昇していないが、石油製品であるプロパンガス、灯油、ガソリンが急上昇しており、ガソリンだけで0.39%、消費者物価指数(CPI)を押し上げている。また、生鮮食品を除く食品については、主な品目として、マヨネーズ、キャンデー、食パン、ポテトチップス、干ししいたけ、かつお節、スパゲティ、チューハイ、冷凍調理コロッケ、ソーセージが主な調査項目であるが、ほぼ満遍なく、少しづつではあるが上昇しており、じわりと上向きな状況であることがわかる。今後、日経の記事でも関連として掲載されている、1月から4月までの食品メーカーの値上げの状況を見ると、まさに、これらの項目と一致しており、今後、4月までは、この食料品の消費者物価指数(CPI)がさらに上がることが予想されるといえよう。

   消費者物価指数(CPI)では、これ以外にも耐久消費財として、テレビ、パソコン(デスクトップ型)、パソコン(ノート型)、カメラも公表されているが、この項目はむしろ消費者物価指数(CPI)がマイナスとなっている。これらの情報は、現在、大手家電量販店からPOSデータをもらい、統計をつくっているといい、この世界にもPOSデータ分析が活かされはじめたという。しかも、解析方法にべトニック法を採用し、単なる数量、金額の分析に加え、パソコンの質の分析も行っているという。具体的にはパソコンの諸特性(例えば、パソコンなら画面の大きさ、CPUのクロック周波数、HDD記憶容量など)と各製品の価格との関係を、重回帰分析という統計的手法で解析することにより、製品間の価格差のうち品質に起因する部分を計量的に把握しようとする手法であり、価格差から統計的な手法を駆使し、品質を読みとり、質の差で新たな商品分類をつくっているという。今後のPOS分析の新たな方法として示唆に富むといえよう。そのため、大量のデータを分析する必要があり、大手家電量販店のPOSデータが必要となっているという。

   この消費者物価指数(CPI)は、日本の経済政策を決める上で重要な指標のひとつであり、現在、国民年金や厚生年金などでは、物価変動に応じて実質的な給付水準を見直すことが法律によって定められていたり、さらに、日本銀行が金融政策における判断材料として使用しているほか、賃金、家賃や公共料金改定の際の参考に使われるなど、官民を問わず幅広く利用されているのが実態であるという。

   今回、2ケ月連続での消費者物価指数(CPI)が右上がりの傾向がでており、さらに、この4月まで、食品メーカーの値上げ、電気料金の値上げが予想されていることを考えると、日本の経済政策が大きく動くことも予想され、政府、日銀、産業界の動向が気になるところである。そして、それ以上に、この消費者物価指数(CPI)は、家計調査データと並ぶ食品スーパーマーケットの戦略策定の基本指標ともいえ、来季は今期の延長としての経営戦略では乗り切れないことを意味しており、この数ケ月の動向を見極めた上で、来期は大胆な経営戦略を策定する必要があるといえよう。今後の食品スーパーマーケット各社の経営戦略に注目したい。

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January 28, 2008 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 27, 2008

ドラックストア株価速報1/25、CFS、26週移動平均乖離率トップ!

   1/22のCFSの臨時株主総会において、アインファーマシーズとの経営統合案がプロキシーファイト(委任状争奪戦)にまで発展し、イオン等の反対により否決された騒動が冷めやまぬ中、CFSを含め、今週、1/25時点のドラックストア業界の上場企業の株価を見てみたい。ここ最近の日経平均は、危機的なアメリカにおけるサブプライムローン問題が米連邦準備制度理事会(FRB)の緊急利下げ、0.75%により、3.50%となり、一時的には危機が解消され、上昇気味で推移している。これを受け、食品スーパーマーケット、ドラックストアの株もここ最近上昇気味で推移しているが、1/25現在の26週移動平均乖離率(中長期的)で、ドラックストア業界を見てみると、No.1はCFSの12.31%であった。ドラックストア業界は上場企業が約20社であるが、現在、CFSの株式に注目が集まっているといえよう。

   1/25現在、CFSの株価は520円(+31円、+6.33%)であり、26週移動平均乖離率は21.31%、5日(5.05%)、25日(10.40%)、13週(6.33%)といずれの指標もプラスで推移しており、しかも、26週では小売業の上場企業全約400社の内、7位であり、小売業界の中でも投資家から関心を集めているといえよう。実際、CFSの株価の終値を見ると、1/22の臨時株主総会が行われる前から株価は上昇気味で推移しており、1/22以降もプラスで推移している。今後、イオンがどのような提案をするかが注目であるが、投資家は買いと判断しているようである。一方、アインファーマシーズは1/25現在、1,677円(+10円、+0.59%)と、ここ最近は株価が上昇しているが、26週移動平均乖離率は-3.89%とマイナスであり、小売業界の中では99位と中長期的には株価は下がり気味で推移しているといえる。

   CFSについで、ドラックストア業界で、26週移動平均乖離率が高いドラックストアは、サンドラックであり、7.68%である。サンドラックの株価も5日(6.04%)、25日(0.93%)、13週(2.48%)とすべての指標がプラスであり、小売業界の中でも15位となる26週移動平均乖離率である。実際のチャートを見ると、12月以降、下げ気味で推移しているが、26週という6ケ月の流れで見ると、株価は上昇気味で推移しており、1/25現在、2,930円(+125円、+4.45%)であるが、以前は2,500円前後で推移していたので、その当時と比べれば、約500円上昇しており、中長期的には株価は上昇気味で推移しているといえよう。

   ついで、ウェルシアであり、26週移動平均乖離率は4.68%で小売業界の中では22位である。ただ、5日(1.37%)、25日(-1.96%)、13週(-0.69%)と短中期的には伸び悩んでいるが、長期的には上昇傾向である。1/25現在の株価は3,550円(+40円、+1.13%)である。ウェルシアはイオンのドラックストア戦略の中核企業でもあり、今回のCFSの件を含め、今後の動向が気になるところである。ウェルシア以降のドラックストアの26週移動平均乖離率は1.0%を切ってしまうが、プラスで推移しているドラックストアを見てみると、スギ薬局0.99%、アインメディカルシステムズ0.96%、メディカル一光0.50%の6社である。これ以外のドラクストアは26週移動平均乖離率がマイナスとなっており、中長期的には厳しい株価であるといえよう。

   その中で、現在、26週移動平均乖離率が最も低いドラックストアは、キリン堂であり、-28.22%である。キリン堂の株価は1/25現在、585円(+5円、+0.86%)と、この日は上昇しているが、5日(-0.84%)、25日(-18.41%)、13週(-23.12%)と、短中長期ともマイナスとなる厳しい株価が続いており、実際、チャートを見ても、昨年10月には900円前後で推移していたので、その後、ほぼ右下がりで推移している。

   ついで、レディ薬局であり、26週移動平均乖離率は-27.51%である。レディ薬局も5日(2.45%)、25日(-15.51%)、13週(-21.39%)と短期は上昇気味であるが、中長期的には厳しい状況であり、1/25現在の株価は117,000円(+5,000円、+4.46%)と跳ね上がっているが、チャートを見ると、昨年10月は180,000円前後で推移していたので、かなり、厳しい現在の株価といえよう。これ以外のドラックストアは、薬王堂-27.05%、ゲンキー-24.85%、コスモス薬品-21.47%、日本調剤-19.97%、カワチ薬品-11.70%、ミドリ薬品-11.12%と、以上が10%以上、26週移動平均乖離率が下がったドラックストアである。

   なお、26週移動平均乖離率では上場期間が足りず対象外になったマツモトキヨシホールディングスであるが、上場当初の2,000円前後と比べると、1//25現在2,435円(-35円、-1.41%)と上昇気味で推移しているが、5日-1.33%、25日-7.76%、13週0.28%と短中期的には厳しい株価が続いている。

   このように、ここ最近のドラックストアの株の動きは全体的には厳しい株価で推移しているといえ、否決はされたが、今回の筆頭株主であったイオンの反対を押し切ってCFSとアインファーマシーズの経営統合が役員会段階では決定されるなど、いつ、このようなM&Aの動きが起こっておかしくない状況にあるといえる。今後、イオンを軸に、ドラックストア業界全体が大きく動いてゆくことになるといえ、今後のイオンの動向に注目である。

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January 27, 2008 in ドラックストア, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

January 26, 2008

日経MJ新製品週間ランキング、2008、1/25、キットカットNo.1!

   恒例の日経MJ新製品週間ランキングが1/25、公表された。今週の注目は、全新製品でNo.1となった菓子部門のネスレコンフェクショナリー、キットカットミニきっとサクラサクよ紅白パック15枚、客単価510円(1人当たり0.51円)であった。今週、客単価500円のAクラスとなった新製品はこの1品のみであり、菓子の中でも飛びぬけてダントツのNo.1であった。今週は、まさに、受験シーズンでもあり、菓子部門には、これ以外でも合格祈願関連の新製品が数多く登場しており、菓子と受験の相性の良さを示した結果となった。

   このキットカットは先週比でも客単価が63円伸びており、平均単価は277円、カバー率は89.2%という菓子部門はもちろん、全新製品の中でもトップであり、今週の象徴的な新製品といえよう。89.2%は対象45チェーン、250店舗の数字であり、首都圏、近畿圏での食品スーパーマーケットでは大量にエンドに陳列された結果ではと想像される。

   菓子部門の合格祈願関連では、さらに、No.5にロッテ商事、めざせ合格!コアラのマーチ55gが客単価177円で入った。No.1の510円の客単価とは大きな差がある。これ以外にも、明治製菓のカール合格祈願チーズあじ84g、客単価114円がNo.12に、そして、No.20にも亀田製菓の受験に勝ちの種174gが客単価84円で入った。菓子部門では、これ以外にも、No.2にカルビー、デリシャスポテト桜塩味65gが客単価205円で初登場でランクインしており、カバー率も68.4%と高い数字での登場である。No.3にはキャドバリージャパンのクロレッツアイスアイスブルーミント9粒が前週の8位から躍進し、客単価201円で入った。これもカバー率77.2%と高い数字である。今週の菓子はその意味で実におもしろいランキングとなり、今週の注目の部門といえよう。

   菓子部門についで、注目部門は飲料である。飲料の本番は夏であるが、真冬の飲料のランキングも興味深いものがある。意外なのは、今週、まさに新製品、初登場で上位にランクインした商品が多く、飲料部門では、No.1、No.2、No.4、No.5、No.8が初登場の新製品であり、注目といえよう。そのNo.1、No.2は、いずれも日本コカ・コーラであり、No.1がファンタグレープフルーツ500mlペットボトル、客単価234円、No.2がグレープフルーツ1.5L、客単価189円であった。

   客単価は500mlの方が高くなったが、この要因を客単価=PI値×平均単価で分析してみると、500mlは客単価234円=PI値0.25%×平均単価93円であるが、1.5Lは189円=0.11%×169円となり、平均単価は当然1.5Lの方が高いが、PI値が500mlの半分以下である分、客単価に差が生じたといえよう。飲料は一見、1.5Lの方が客単価が高いと思いがちであるが、最近は500mlペットボトルが検討しており、500mlの方が高いケースが多いといえよう。今週の飲料部門の中でも、No.9、No.10のやはり日本コカ・コーラのQoo(クー)白ぶどう&レモンも500mlの方が1.5Lよりも客単価が高くなっており、飲料500mlはいまや数字で検証しみても、戦略商品といえよう。

   今週はこの2部門が注目部門であるが、この2部門以外で、今週の特徴のある新製品を見てみたい。まずあげられるのは、冷凍食品No.1、全部門ではNo.2となった味の素、やわらか若鶏から揚げ325g袋であり、客単価は421円という高い数字である。カバー率も68.0%と高く、冷凍食品No.2が森永乳業、エスキモー「ピノ濃厚ビターチョコ」10ml×6粒の客単価132円であり、ダントツの強さといえよう。先週も冷凍食品No.1であったが、先週より客単価が79円ダウンしており、しかも、平均単価が先週の371円から355円と下がっての客単価ダウンであり、来週以降どの辺で数字が落ち着くかが見極めポイントといえよう。冷凍食品部門では、No.3にハーゲンダッツジャパン、ミニカップ・マルチパック6個入り(リッチミルク・ショコラクラシック・カスタードプディング)、客単価125円が入ったが、No.3以下は客単価が100円を下回ってしまい、厳しい客単価である。ランキングだけで見るとアイスクリームが健闘しているが、客単価で見ると、低い数字であり、需要そのものはやはり冬は弱いといえよう。

   その他食品部門では、No.1には東洋水産のマルちゃん玉うどん3食入600gが客単価238円、No.2にモンテール、牛乳と卵の手巻きロール・ミルク1本が客単価212円、No.3に中野食品、国産小麦三玉うどん600gが客単価203円で入り、これ以外は100円台の客単価である。この100円台の中で、依然、初登場では華々しくNo.1の圧倒的な客単価であった日清食品のカップヌードルミルクシーフードヌードル83gがあるが、客単価は111円であり、ほぼ、この100円強の客単価で落ち着いたといえよう。

    最後に家庭用品部門であるが、以前は高額で客単価の極めて高い新製品が上位を独占したが、ここ最近は客単価がAクラスの500円を超えることはまれであり、No.1はユニ・チャームのマミーポコパンツ、ミッキー&ミニーパーティスタイルL36枚、客単価196円であり、客単価Cクラスの200円を切っており、ここ最近はこのように厳しい客単価が続いている。

   このように、今週の日経MJ新製品ランキングは菓子部門が受験シーズン到来で、最も注目すべき部門となり、それ以外でも、菓子部門は新製品がアクティブに動いているのが特徴である。また、菓子部門の年間最大のイベントのひとつ、バレンタインデーも近づいている、来週以降も菓子部門の動向には注目といえよう。食品スーパーマーケットに行ったら、菓子のエンドにどんな新製品が訴求されているかが興味深いところである。

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January 26, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

January 25, 2008

Google Analyticsにはまる、ID-POS分析のモデルがここにある!

   最近、Google Analyticsにはまっている。Google Analyticsは1年前ぐらいから使いはじめたが、つい最近、リニューアルをし、私にとっては実に使いやすくなった。Google Analyticsはホームーぺージの解析ソフトであり、Googleが無料で提供しているものである。使い方は簡単で、ホームページの各コンテンツにGoogleが提供するトラッキイングコードを張り付けるだけでよく、あとはGoogleが独自に集計し、分析をしてくれる。ちょうど、食品スーパーマーケットのバーコードと同じ役割であり、このGoogleのバーコード(トラッキングコード)をつければ、GoogleというPOSレジが、サイト訪問者の履歴を集計分析するという仕組みである。私が、特に、このGoogle Analyticsに興味を持ったのは、ID-POS分析に極めてよく似た分析を提供していたからであり、このGoogle Analyticsを理解することが、ほぼ、イコールでID-POS分析を理解することにつながるように思えたからである。実際に活用して、まさに思った通りであり、Google Analyticsを勉強し、使いこなすことはID-POSを理解し、使いこなすことに通じると確信した。

   ただ、いくつか不満な点があるといえばあり、ID-POSのIDの考え方が、Google Analyticsでは2つにわかれている。技術的には完全なIDでの分析が可能であるはずであるが、必要ないと判断して提供していないか、あえて提供してないかがわからないが、ここが若干不自由なことである。どういうことかというと、Google AnalyticsにはIDにあたる概念として、セッションとユニークユーザーとがある。この2つはページビューに対応する顧客の把握概念であり、セッションがそのサイトに30分以上滞在していたサイト訪問者のIDを表しているのに対し、ユニークユーザーは時間制限がなく、IDそのもののサイト訪問者、まさにIDを表しており、微妙に違いがある点である。全体のサイト分析ではサイト訪問者をこの3つの指標で分析しているが、個々のコンテンツになると、セッション分析まではするが、ユニークユーザー分析はしていないのが実態であり、ID分析が、セッション分析までとなってしまう点である。

   そのため、POS分析でいえば、通常の全体客数のPI値-POS分析、レシート客数のグループ客数のPI値-POS分析まではほぼ可能であるが、ID客数によるID-POS分析が十分にできないため、リピート分析等が十分でない点である。ただ、セッションもユニークユーザーに近い概念であるため、レシート分析よりは、ID-POS分析に近いところまで迫るこができるので、とりあえず、現在はこれで我慢して活用している。将来、ユニークユーザ分析が各コンテンツでもできるようになるとほぼ、POS分析のID-POS分析とイコールになるので、期待している。ただ、Googleの目的は、Google Adwordsの広告収入の不正を見つけるためのIDの把握が目的であるようであり、セッションとべージビューを区別できれば、ある意味十分といえ、ユニークユーザーまで今後把握し、提供するかは何ともいえないといえよう。

   ただ、この時点でも、Google AnalyticsはID-POS分析に極めて近い分析をし、様々な工夫された帳票を公開しているので、ID-POSを個人で勉強するには、このGoogle Analyticsが最適な仕組みといえよう。私個人はこの分析に加え、客単価3D分析のノウハウを導入し、サイト訪問者の時間の3D分析をしているが、独自の工夫を加えなくとも、様々な分析指標、基本帳票が用意されており、十分、実践に活用できる内容であるといえよう。

   実際、どのようなサイト訪問者の分析が行われているかをいくつか見てみると、基本サマリーはセッション、ユニークユーザー、ページビュー、平均ページビュー、平均サイト滞在時間、直帰率、新規セッション率の7項目であり、この7項目すべてが、時系列でグラフですぐに見れるようになっている。しかも、時間の指定は自由に指定でき、初期設定は直近の1ケ月の30日間の日別折れ線グラフである。このグラフが、この7項目をクリックすると、すぐに表示され、時間の指定も自由であり、2つの時間を指定し、重ね合わせ、比較することもできる。実によくできた構造である。この7項目の平均ページビューはページビュー÷セッションとなっており、ユニークユーザー=IDで割っているわけではなく、Google AnalyticsのIDの基本的な把握はセッションであることがわかる。

   Google Analyticsにはおもしろい指標もあり、直帰率、離脱率などというものがあり、各コンテンツごとに表示される。直帰率は、別のサイトからこのサイトに来た訪問者がそのまま他のサイトへ飛んでいった比率であり、離脱率は、同様にこのサイトに来た訪問者がこのサイトのコンテンツをいろいろ見て、どのコンテンツから他のサイトへ移ったかを見る指標であり、よく考えられていると思う。これを食品スーパーマーケットでとろうとしたら、簡単ではなく、ICカードを活用すればできるのかもしれないが、把握できれば、マーチャンダイジングに役立つといえよう。

   このように、Google Analyticsは将来のID-POS分析の先行分析指標、先行帳票を提供しているといえ、使えば使うほど、実におもしろいし、示唆に富む内容である。現在、各食品スーパーマーケットでID-POSデータが算出されつつあるが、まずは、このGoogle Analyticsで慣れた上で、さらに自由に加工ができるので、工夫を加えながら、その結果を参考に取り組んでゆくといいのではないかと思った。ちなみに、以前も本ブログでも触れたが、GoogleはGoogle Adsenceの広告料金算定にPI値、金額PI値を活用し、PI値の概念はすでに取り入れられており、この面でもPI値分析と実に相性が良い。

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January 25, 2008 in CRM、FSP, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 24, 2008

CFS臨時株主総会、統合案否決、反対42.87%!

   1/22、注目のCFSの臨時株主総会が開催され、CFSがアインファーマシーズとの経営統合する議案が反対票42.87%で否決された。1/23の日経新聞、日経MJで詳細が掲載されているので、ここではその掲載内容をもとに、今回のプロキシーファイト(委任状争奪戦)にまで発展したCFSとイオンとの壮絶な戦いを見てみたい。

   イオンのCFSへのこの時点での持株比率は15%であり、42.87%は、倍以上の27.87%の株主がイオン側についたことになり、予想以上の大差での否決といえよう。今回、統合案を否決するには33.3%(1/3)の議決があれば良く、このプロキシーファイトでイオンは残り約15%以上の支持を獲得しなければいけない状況にあった。一時は、否決は難しいのではないかという情勢も報道されていた。特に、1/11にCFSが公表したお知らせでは、「本件統合案に対し、先日、米国の議決権行使助言機関であるインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズとグラス・ルイスの大手2社が、それぞれ独自の分析の結果として、本件統合案を支持するレポートを機関投資家などに配布いたしました。」とあるように、海外の議決権行使助言機関が統合案に賛同するなどの情報が流れた。にもかかわらず、今回、予想以上の大差となった背景には日経新聞によれば、金融機関の6割が反対したことが大きかったという。

   CFSの現在の株主構成は筆頭がイオンの15%であるが、それ以外で大きいのは、CFSの創業家等の25%を除けば、個人の23%、金融機関の20%、事業法人の12%、機関投資家の5%であり、残り15%強の支持を獲得するには、個人投資家と金融機関の動向が鍵を握っていた。日経新聞によれば、当初はCFS寄りとみられていた金融機関の一部がどたんばでイオン支持にまわったり、この臨時総会直前に「イオン側有利」の見方が強まり、相次ぎ反対や棄権にまわり、結果、金融機関の6割が反対票を投じたという。これに、個人でイオンに賛同する方の反対票が加わり、42.87%という大差での否決となったという。

   ちなみに、1/23の株価であるが、CFSは481円(-1円、-0.20%)であり、大きな下げはなかった。CFSの株価は、先の1/11のお知らせが公表されてからの動きを見ると、1/11(427円)、1/15(429円)、1/16(423円)、1/17(439円)、1/18(465円)、1/21(503円)、1/22(482円)、そして、1/23(481円)という推移であり、一時は423円まで下がったが、その後、この数日は上昇気味で推移しており、1/21からは、毎日10万株以上の大商いとなり、右上がりの上昇を続けていた。この時点では、まだ予断を許さない状況であった中での株式の上昇であり、投資家は買いと判断していたようである。しかも、否決された翌日の株価も前日同様の大商いであり、11.3万株の取引である。投資家は今後、イオンの再建への期待感を表しているともとれる株価の動きといえよう。

   一方、イオンの株価は1,279円(+18円、+1.42%)と若干プラスに動いているが、ここ最近厳しい株価がつづいており、12月中旬には1,700円近い価格であった株価が、その後、ほぼ右下がりに大きく下がり、1/22には年初来最安値となる1,253円をつけていた後での、反発であるが、今回のCFSの影響はこの流れを見る限り、株価にはあまり影響はなかったようである。また、もう一方の当事者であるアインファーマシーズの株価であるが、1/23は1583円(+95円、+6.38%)と大きく反発した。ここ最近のアインファーマシーズの株価の推移は、この臨時株主総会が近付くにつれ、株価は徐々に下がりはじめ、先のCFSのお知らせが流れた1/11には一時1,870円まで急騰したが、その後、株価は下がりはじめ、ここ最近は、11/15(1,650円)、1/16(1,625円)、1/17(1,590円)、1/18(1,500円)、1/21(1,545円)、1/22(1,488円)となり、そして、1/23、1,583円となった。この株価の推移を見る限り、投資家は今回の否決案をプラスと見ているように見える。ちなみに、1/22、アインファーマシーズも臨時株主総会を開催しており、ここでは、統合案は可決されたという。

   この結果を受けて、CFSは、1/22、「株式移転計画の失効並びに決算期変更及び定款の一部変更の中止について」というお知らせを公表している。その中で、「一部の株主様から本件統合議案の承認に達するまでの十分なご理解・ご賛同が得られず、共同持株会社の設立に至ることができなかったことは誠に残念であります。」とし、無念さを滲ませている。また、今後については、「中長期的に企業価値を高めるための戦略を再構築し、株主の皆様の期待にお応えしていきたいと考えております。」とし、戦略を再構築するとのことである。さらに、「イオン株式会社様とは今後お話し合いをし、株主の皆様にご納得のいただけるよう、できる限り努力してまいりたいと思います。」としており、イオンと関係修復の方向性を打ち出し、「株式会社アインファーマシーズ様とは、引き続き友好と信頼の関係を築いていきたいと考えております。」と、アインファーマシーズとは今後とも友好関係を維持してゆくとのことである。ただ、イオンの岡田社長は日経新聞によれば、「結果を重く受けとめ、進退についても冷静に考えてもらいたい」と記者会見で述べているということであるので、今後、余談をゆるさない状況が当面続くといえよう。

   このように、今回のCFSとイオンとのプロキシーファイトはイオンの勝利に終わったが、これは完全勝利ではなく、今後、すぐに第2幕の攻防戦がはじまる、次のステップへの序章ともいえる。イオンにとっては現在の15%の議決権比率では、CFSの経営権の主導権を握ることは難しい状況であり、株式をさらに買い増すか、思いきってTOBをかけ、経営権を取得するかの決断が必要となったといえよう。経営環境がある程度安定していた時には、議決権比率15%でも経営方針の決定的なズレにはつながることは少なかったが、経営が激変する状況の中では経営方針を統一することは15%では、極めて難しことであることを今回は示したといえよう。イオンの次の経営決断が注目される。

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January 24, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 23, 2008

食品スーパーマーケット、売上速報、2007年12月度、105.3%

   食品スーパーマーケットの直近、2007年12月度の売上速報をまとめた。食品スーパーマーケットは、現在約50社強が上場しているが、その中で、月次の売上速報を公表している企業は約20社であり、店舗数では九九プラスの約800店舗を入れ、約2,500店舗となり、抜いても1,500店舗以上の売上速報となるので、食品スーパーマーケット業界全体としての売上速報としての先行指標となるといえよう。現在、直近の数字は2007年12月度であり、全体では105.3%となった。11月度が105.2%、10月度が104.8%であるので、ここ数ケ月の動きとほぼ同じ伸び率で推移している。ちなみに、2006年12月度は105.9%、11月度は106.8%、10月度は108.5%であるので、昨年と比べると若干伸び率が下がったといえる。

   このような中で、この12月度、No.1となった食品スーパーマーケットはマックスバリュ中部の127.2%であった。この10月にこれまでNo.1の売上伸び率をほぼ1年以上維持してきた大黒天物産を逆転し、3ケ月連続のトップを維持している。既存店も好調で102.1%であり、当面、No.1の座を維持するものと予想される。No.2は9月度までNo.1であったその大黒天物産であり、125.5%であった。差はわずか2ポイント弱であるが、大黒天物産は、2008年5月度の中間決算が増収減益となったこともあり、今期の新店を見合わせて、今期は既存店の活性化に集中するとのことで、伸び率は今後、大きく伸びることは難しいといえ、今後、安定的な数字に落ち着いてゆくのではないかと予想される。既存店は99.6%と100%に近い数字まで回復しており、今後は全体の伸びよりも、既存店の動向に注目といえよう。

   No.3は、マックスバリュ東海であり、113.2%であった。No.1のマックスバリュ中部とともに、マックスバリュグループは現在、積極的な新規出店戦略に入っており、グループ全体の売上は好調である。No.7にマックスバリュ北海道が108.0%、No.9にもマックスバリュ西日本が107.5%と月次売上を公表しているマックスバリュグループすべてが上位にランクインしており、売上の好調さを物語っているといえよう。マックスバリュ北海道の既存店が98.7%と昨対を下回っているが、マックスバリュ東海の既存店は102.2%、マックバリュ西日本は103.1%と好調であり、マックスバリュグループは既存店も含め、売上は好調に推移しているといえる。

   No.4は、現在、食品スーパーマーケット業界で最も注目度の高いマルエツであり、この1年間ベスト10以内に入ることはなかったが、109.4%と110%近い売上伸び率となった。これは、これまで連結子会社であった小型食品スーパーマーケット業態のポロロッカ、サンデーマートをこの12/1から吸収合併及び子会社間の吸収分割をしたために店舗数がこれまでの192店舗から239店舗へと約50店舗増加したことにもよる。また、既存店も103.1%と好調であり、今後、マルエツの数字には注目である。

   No.5はヤオコーであり、108.3%、既存店も101.7%と堅調である。ヤオコーは売上速報に加え、客数、客単価、PI値、平均単価も公表しており、その数字を見ると、客数108.7%(既存店102.0%)、客単価99.6%(99.6%)、PI値101.7%(101.7%)、平均単価97.9%(97.9%)であり、客単価よりも、客数アップでの売上増であることがわかる。ただ、客単価の中身は平均単価ダウン、PI値アップであり、PI値のアップが既存店の客数に影響を与え、売上の増加につながっているとみられ、値上げラッシュの続くなか、平均単価よりも、PI値重視のマーチャンダイジングが実践されているといえよう。

   No.6はハローズであり、ヤオコーと並び108.3%であった。既存店も104.9%と好調であり、客数107.3%(既存店103.3%)、客単価101.3%(101.5%)とすべての指標がプラスで推移しており、好調な売上であるといえる。No.7、No.8は先に言及したマックスバリュ北海道、西日本であり、No.9がカスミである。カスミは全体の売上のみ公開しているが、105.8%と堅調な数字である。以上が、105%以上の、この12月度の食品スーパーマーケットの売上速報である。

   これに対し、この12月度売上が厳しかった食品スーパーマーケットは、アークランドサカモト91.9%、PLANT92.9%、九九プラス98.5%、Olympic99.6%であり、この4社が100%を下回った食品スーパーマーケットである。特に、昨年は常に上位を維持していたアークランドサカモト、PLANTが急激に数字を落としており、スーパーセンタータイプの業態が厳しい状況であるといえよう。Olympicもハイパーマーケットというスーパーセンター業態に近い業態といえ、スーパーセンター業態は、ひところは食品スーパーマーケットを凌駕する勢いで新規出店をつづけ、急激に売上を伸ばしていたが、ここへ来て、一転、厳しい数字となり、今後の活性化が極めて厳しい状況となりつつある。

   このように、この12月度の売上速報は、両極端の2極化となりつつあり、好調な食品スーパーマーケットは2桁近い伸び率を示す一方、スーパーセンター業態の企業は2桁近いダウンとなるなど、明暗が分かれたといえる。また、好調なトップの食品スーパーマーケットも、上位間の動きは大きく変動しており、次回以降、1月のデータが公表されるが、今年は各食品スーパーマーケットの数字が大きく動きはじめており、今後の動向に注目である。

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January 23, 2008 in 経済・政治・国際, 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 22, 2008

オオゼキ、第3四半期決算、新店なしで増収増益、好調な決算!

   オオゼキが1/10、2008年2月期の第3四半期決算を公表した。増収増益の好決算であり、この数字はこの約1年半以上新規出店がない中での既存店のみの数字であり、オオゼキの既存店の強さを改めて示した数字といえよう。反面、2006年6月の戸越公園店以降、新規出店がストップしており、財務的には全く問題がない中、気になるところである。オオオゼキのこの第3四半期の数字であるが、売上高485.35億円(104.2%)、営業利益36.42 億円(109.1%:売上対比7.50%)、経常利益37.06億円(110.7%:売上対比7.63%)、当期純利益21.80億円(110.5%:売上対比4.49%)と増収増益の好調な決算であり、特に、営業利益率は業界屈指の数字であり、通常の食品スーパーマーケットとは一線を画す高収益な営業利益率である。

   また、この第3四半期のオオゼキの自己資本比率は77.9%となり、昨年の74.6%、2007年2月期、本決算時の74.8%と比べてもさらに上昇しており、きわめて健全な財務状況といえよう。すでに、この中間決算から無借金経営となっており、この第3四半期も長短借入金は0である。したがって、負債項目では買掛金が、最も大きな負債となり、その額は約30億円弱であり、流動負債、固定負債合わせても、66.15億円と総資産の22.1%と超健全経営である。一方、今期は新規出店がなかったが、出店にかかわる資産である土地、建物、長期差入保証金の合計は155.99億円(昨年159.30億円)とわずかであるが、減少しており、総資産に占める割合は52.14%である。自己資本比率77.9%で十分賄える構造であり、いつでも新規出店が自己資本で可能な状況といえる。今後、いつオオゼキが新店ラッシュになってもおかしくない財務状況といえよう。

   一方、オオゼキの営業利益の状況であるが、この第3四半期は、売上総利益が24.57%と昨年の24.18%と比べ、約0.4ポイント改善している。これに不動産賃貸収入が1.09%(昨年1.17%)加わり、営業総利益は25.66%(昨年25.35%)と約0.3ポイント改善した。特に商品売買から得られる、いわゆる粗利である売上総利益がアップしたことが大きい。既存店の粗利改善が進んでいるといえよう。これに対し、販売費及び一般管理費は18.17%と昨年の18.18%とほぼ同じ数字であり、食品スーパーマーケット業界でも極めて低い販管費である。

   これは、オオゼキが一般の食品スーパーマーケットと比べ、経費を抑えているわけではなく、オオゼキの類まれな出店戦略にある。通常の食品スーパーマーケットの1日当たりの客数は2,000人前後であるが、オオゼキの場合はその倍の約4,000人近い客数となり、しかも、売場面積が200坪前後と小型店が多く、結果、坪効率が日本有数の食品スーパーマーケットとなり、相対的に経費が劇的に下がるためである。その結果、営業利益率は今期7.50%(昨年7.17%)と食品スーパーマーケットでは屈指の営業利益率となる。

   ちなみに、この第3四半期のオオゼキの商品構成比であるが、青果が何と21.9%と最も高く、日配の19.3%、一般食品の18.0%を抜きトップである。オオゼキの集客力はこの青果の強さにもあるといえよう。青果以外の生鮮食品では鮮魚が12.8%、精肉が12.1%であり、青果が大きく突出しているのが特徴である。オオゼキはまだ、惣菜部門が確立されていないため、惣菜の売上構成比はわずか0.4%であり、今後、中長期的には惣菜の確立は課題といえよう。

   これを受けて、オオゼキの株価であるが、1/21現在、2,900円(+20円、+0.69%)と、この日は日経平均が13,325.94円(-535.35円)となる厳しい状況の中でもアップしているが、残念ながら、この第3四半期決算が公表された1/10以降を含め、今年に入り、オオゼキの株価は下がり気味で推移しており、厳しい状況である。5日移動平均乖離率-0.24%、25日-4.44%、13週-4.29%、23週-4.91%と短期、中長期ともにマイナストレンドとなっており、この第3四半期の好決算も株価を押し上げるには至らなかったようである。

   このように、この第3四半期のオオセキの決算は増収増益の好決算となり、売上は伸び悩んだものの、利益はほぼ2桁の増益となった。新店がここ1年半ないものの、既存店のみでの増益となる好決算であった。ただ、やはり、今後の成長をはかってゆくには、食品スーパーマーケットは既存店のみでは限界があり、新店をいかにタイミングよく出店してゆくかがポイントとなる。オオゼキはこの第3四半期の決算数値を見ても、財務的には新店を出店する十分な余裕があることから、今後の新規出店戦略による安定成長をはかってゆくことが当面の最大の経営課題といえよう。オオゼキの新店がいつ再開されるかに注目したい。

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January 22, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

January 21, 2008

大黒天物産、2008年5月期中間、増収減益、厳しい決算!

   大黒天物産が2008年5月期の中間決算を1/17、公表した。売上高305.17億円(125.2%)、営業利益9.30億円(89.3%:売上対比3.0%)、経常利益9.02億円(86.4%:売上対比2.6%)、当期純利益4.70億円(83%:売上対比1.5%)と増収減益の厳しい決算となった。売上は125.2%と大きく伸びているが、営業利益、経常利益、当期純利益ともに2桁のダウンであり、積極的な新店開発による高成長が高収益に結び付かず、今後、経営戦略の修正が必要といえよう。ちなみに、昨年10/11に公表された第1四半期決算数字は、売上高152.18億円(128.1%)、営業利益5.47億円(103.0%:売上対比3.6%)、経常利益5.45 億円(105.1%:売上対比3.9%)、当期純利益2.96億円(102.1%:売上対比1.9%)と増収増益であり、堅調な決算であったことから、この中間決算はかなり厳しい収益の圧迫となったといえる。

   これを受けて、大黒天物産の1/18の株価は640円(-14円、-2.14%)となり、1/16につけた上場来最安値624円近辺となる厳しい株価が続いている。大黒天物産の株価は、第1四半期の増収増益の堅調な決算が公表された10月中旬は950円前後まで上昇し、一時は1,000円を伺う様相を呈していたが、その後、株価は反転、急激に下降を続け、11月に入ると850円を割り込み、12月に入ると800円を割り、今年に入り、とうとう700円を割り込んでしまった。その後も株価は安定せず、1/16、650円を下回り、上場来最安値となる624円をつけた。現在、650円前後でもみ合っているが、今後の株価がどの辺で落ち着くか予断を許さない状況といえよう。

   大黒天物産もこの株価の下げを止めるべく、ここ最近、自社株買いを積極的に行っており、1/17、自己株式の取得に係る事項の決定に関するお知らせを公表し、200,000株(1.4%)、240,000,000円を上限とする自社株買いを4/30までに東京証券取引所で実施するという。同様な自社株買いは、12/4、9/4にも公表しており、1/17現在、14,375,000株(自己株式数 118,800株)という状況である。

   なお、通期予想は売上高632.77億円(120.5%)、営業利益27.19億円(112.9%:売上対比4.3%)、経常利益26.80億円(111.3%:売上対比4.2%)、当期純利益13.24億円(106.3%:売上対比2.1%)と増収増益の予想であるが、この中間期との差が大きい。これについて、大黒天物産はこの見通しを変えなかった理由として、前期に、新規出店した7店舗に加え、既存店のリニューアルが7店舗あったが、その経費を前倒しで計上したため営業利益が大きく下がったが、後期は既存店が好調であり、また、新規出店を予定していた3店舗を取りやめ、既存店の活性化に注力することにより、可能であるとしている。実際、ここ最近の大黒天物産の既存店の売上は10月97.4%、11月101.8%、12月99.6%と昨対をクリアーする月もあり、ひところの95%前後と比べると上向きで推移しており、今後、既存店がどこまで回復するかが、通期予想達成の鍵を握っているといえよう。

   今後、これまで続けてきた怒涛の出店戦略が見直され、既存店の活性化に注力する体制がしばらく続くことになるが、現時点の新規出店にかかわる資産と自己資本比率とのバランスを見てみると、まず、自己資本比率であるが、47.7%と昨年5月の本決算時の46.8%よりは約1ポイント上昇しているが、昨年の中間期の決算時の53.6%と比べると約6ポイント下がっている。負債の主要項目である長短借入金は40.97億円(昨年24.30億円)と約17億円弱増えており、総資産に占める割合は22.3%となった。一方、出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計は90.71億円(昨年80.25億円)と約10億円増加しており、総資産の49.4%であり、ほぼ自己資本比率の47.7%とイコールであるので、借入金に依存した新規出店構造とはいえず、ぎりぎりバランスがとれている構造である。ただ、借入金が増えつつあり、これ以上、出店にかかわる資産が増えつづけると財務バランスを崩しかねないので、今回の新規出店抑制、既存店の活性化に注力する経営戦略の転換は適切なタイミングといえよう。

   一方、営業利益の方であるが、売上総利益が昨年の23.1%から22.8%へと0.3ポイントダウンしており、いわゆる粗利が下がっており、競争の厳しさを反映した結果となった。販売費及び一般管理費は昨年の18.8%から19.8%へと1.0ポイント上昇しており、ダブルで営業利益を下げており、結果、差し引き、営業利益は昨年の4.3%から3.0%へと1.3ポイントダウンするという厳しい結果となった。

   このように、大黒天物産は5月が決算月であるため、この時期がちょうど中間決算の公表の時期となるが、増収減益の厳しい決算となり、これまでの成長路線を見直さざるをえなくなり、今期の新規出店3店舗を見直し、既存店の活性化に注力する経営戦略の見直しに着手した。これを受ける形で、株価も下げ止まらず、この1/16には上場来最安値を更新するなど、投資家も厳しい目で見ており、今期決算予想が予想どおり増収増益となるかが微妙な状況といえよう。次の、決算短信の公表は第3四半期となり、4月中旬となる予定であるが、どのような決算数字になるかが注目といえよう。来週以降の大黒天物産の株価にも注目である。

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January 21, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 20, 2008

食品スーパーマーケット、今週の株価速報、1/18、マルエツ好調!

   今年に入り、日経平均は下がり続け、株価は厳しい状況を続けている。昨年暮れは15,500円前後で推移していた日経平均であるが、新年に入り急落、15,000円を割り、さらに14,000円を割り込み、1/18現在、13,861.29 円であり、13,500円前後でもみ合っている状況である。これを受けて、食品スーパーマーケットの株価も厳しいものがあり、全体としては、株価は低迷気味である。ただ、その中でも中長期的に株価が上昇している食品スーパーマーケットもあり、ここでは、26週移動平均乖離率(中長期トレンド)をもとに株価が上昇気味の食品スーパーマーケットをみてみたい。

   1/18現在、26週移動平均乖離率が最も高い食品スーパーマーケットはマルエツであり、19.36%である。上場小売業全体約400社の中でもNo.2であり、マルエツは注目株といえよう。マルエツは26週移動平均乖離率だけでなく、5日3.67%、25日 6.47%、13週 6.62%とすべてのトレンドでプラスとなっており、チャートを見ると、日々では上下している時もあるが、8月以降、約半年間、ほぼ右上がりで推移している。株価は1/18現在789円(+21円、+2.73%)と好調である。

   これについで、26週移動平均乖離率の高い食品スーパーマーケットはマミーマートである。5日0.16%、25日 4.07%、13週 8.87%、26週 11.10%と、マルエツ同様すべてのトレンドでプラスとなっており、小売業全体で見てもNo.8と高い数字である。チャートを見ると、11月中旬以降、株価は右上がりで推移しており、それ以前は一時1,000円近辺まで落ち込んだ株価が、1/18現在1,251円(+21円、+1.70%)であり、今後、マルエツと並び、注目の株価といえよう。

   No.3はハローズであり、26週移動平均乖離率は8.38%である。小売業全体ではNo.11と上位であるが、5日-0.43%、25日 -1.58%、13週 0.73%と5日と13週の短期トレンドはマイナスであり、チャートを見ても、今年に入り株価は低迷しており、今後の動向が読みにくいところである。ハローズは過去5年間増収増益を続けており、この2008年2月期の決算も増収増益の予想であり、安定した経営基盤が確立しつつある。1/18現在の株価は685円(+4円、+0.58%)であり、ここ最近下がり気味ではあるが、今後の株価がどのように推移するかが気になるところである。No.4はアオキスーパーであり、26週移動平均乖離率は8.03%であり、小売業全体ではNo.12となり、ハローズの次となる。5日-0.10%、25日 1.64%、13週 3.80%と短期のみマイナスであるが、全体的には右上がりの推移である。実際チャートを見ると、この1ケ月位は上下変動が激しかったが、全体の傾向としては9月中旬以降、右上がりの推移であり、800円すれすれであった株価が、1/18現在928円(-2円、-0.21%)であり、1,000円まであと一息である。
 
   No.5は丸久であり、26週移動平均乖離率は6.69%であり、小売業全体では18位である。丸久は5日0.09%、25日1.41%、13週3.50%とすべてのトレンドがプラスとなっているが、5日はわずかな伸び率であり、短期的にはやや厳しい株価の推移である。チャートを見てみると、12月中旬以降、1,000円の壁があるように、ぴたり、1,000円弱で株価が横ばいとなっており、日々では1,000円を超えることもあるが、なかなか、1,000円を突破することができず、もみあっている状況といえよう。今後、一気に1,000円を突き抜けるかどうかがポイントといえよう。No.6はマックスバリュ北海道であり、5日0.20%、25日 2.16%、13週3.75%、26週4.82%とすべてのトレンドでプラスとなっている。チャートを見ても、12月までは1,800円前後で推移していた株価が、その後、右上がりのトレンドに乗り、1/18現在、1,933円(+3円、+0.15%)である。v
 
   これ以外の食品スーパーマーケットの株価であるが、No.7はマツヤ5日判定不能、25日判定不能、13週0.48%、26週2.14%、No.8はマルヨシセンター5日判定不能、25日判定不能、13週3.64%、26週2.09%、No.9はマックスバリュ中部5日0.19%、25日0.09%、13週1.10%、26週1.10%、そして、No.10はいなげや5日0.66%、25日0.00%、13週0.11%、26週0.11%である。
  
   これに対して、26週移動平均乖離率が最も下がっている食品スーパーマーケットは、カウボーイであり、1/18現在56円(+5円、+9.80%)と株価は厳しい状況であり、26週移動平均乖離率は-55.90%である。チャートを見ると、昨年の6月以降、約400円前後であった株価が右下がりで推移している。これについで、マルヤ-42.59%、イオン北海道-39.39%、アークランドサカモト-31.81%、ベルク-28.14%、九九プラス-27.58%、大黒天物産-24.88%と続く。小売業全体で見ると、全約400社のうち、約350社が26週移動平均乖離率ではマイナスであり、プラスはわずか約50社である。食品スーパーマーケットはこの50社の内、11社であり、上場食品スーパーマーケットが約50社強であるので、ほぼ同じ比率約20%であり、全体としては厳しい株価が続いているといえよう。
  
   このように、現在の食品スーパーマーケットは全体としては厳しい株価が続いているといえるが、このような厳しい中でも、先にあげたマルエツ、マミーマート、ハローズ、アオキスーパー、丸久、マックスバリュ北海道等は26週移動平均乖離率がプラスで推移しており、現在、数少ない注目の食品スーパーマーケットといえよう。今後の食品スーパーマーケットの株価についても本ブログでは注意深く見守ってゆきたい。

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January 20, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

January 19, 2008

日経MJ、新製品週間ランキング、20080118、味の素トップ!

    新年に入り、2回目の日経MJ、新製品週間ランキングが1/18、公表された。今週は異変が起こり、冷凍食品部門のNo.1となった味の素、やわらか若鶏から揚げ325g袋が客単価500円で、全新製品の中でもトップとなった。ただ、先週比が332円の客単価アップであり、異常値といえ、通常では考えられない客単価アップである。今週、極端な販促がかなりの食品スーパーマーケットでかった可能性があるといえよう。平均単価は先週の381円から371円とちょうど10円落ちており、価格訴求はそれほど異常値ではなく、カバー率も66.4%と高い数値である。このPOSデータの対象45チェーン、250店舗の150店舗以上での数値であり、一部の食品スーパーマーケットではなく、かなりの食品スーパーマーケットでの数値であるといえ、極端な価格訴求ではない広範な販促が全体的にかかったものといえよう。

    冷凍食品部門では、先週No.1、今週No.2のハーゲンダッツジャパン、ミニカップ・マルチパック6個入り(リッチミルク・ショコラクラシック・カスタードプディング)も異常値となっている。今週は客単価159円であるが、先週比444円のマイナスであり、これは逆に極端な落ち込みである。平均単価を見ると、先週678円であったが、今週は728円と50円アップしており、先週がかなりの価格訴求がかかっていたための数字であったといえ、今後、客単価がどの辺で落ち着くかがポイントであろう。また、冷凍食品No.3のハーゲンダッツジャパン、ドルチェモンブラン105mlも客単価126円と先週比199円のダウンであり、これも異常値といえよう。平均単価が先週の264円から今週は267円と若干上がっているが、客単価は価格差以上であり、気になるところである。

   また、今週はこの冷凍食品部門についで、飲料部門の動きが激しく、今年初登場でランキングに入った新製品がオンパレードといえ、飲料部門ベスト10の中に4品入った。飲料部門のNo.1は先週No.3のカゴメ、野菜生活100黄の野菜1L、客単価145円であるが、No.2には、初登場のアサヒ飲料、練乳が入った三ツ矢サイダー500mlペットボトルが客単価124円で入った。カバー率はまだ46.8%と50%をわずかに割っているが、いきなり、No.2となった。この新製品は、No.6にも1.5Lが客単価81円で入っており、今後の動向に注目である。

   No.3は先週No.2であった森永乳業、マウントレーニアカフェラッテヘーゼルモカ240ml、客単価112円であるが、No.4にも初登場の新製品が入った。日本コカコーラ、Qoo(クー)白ぶどう&レモン500mlペットボトル、客単価110円である。このQooはNo.9にも1.5Lが客単価68円で入っている。三ツ矢サイダー同様、注目の新製品といえよう。この2つのケースのように、新製品は500mlも1.5Lも双方ランキング入りするケースが多く、しかもこのケースのように、500mlの方が、1.5Lよりも客単価が高いのが特徴といえよう。ただ、今週の飲料部門の客単価は100円前後と低いので、売上貢献度は飲料はさほど高いとはいえない。

   今週、客単価が比較的安定して高めな部門は菓子部門である。菓子部門No.1は、先週No.5のネスレコンフェクショナリー、キットカットミニきっとサクラサクよ紅白パック15枚、客単価447円である。この客単価は今週の全新製品の中で2番目の客単価の高さであり、平均単価は先週よりわずか1円安い282円であるが、客単価は先週比273円アップという、これも冷凍食品のトップクラスと同様、異常値である。ただ、冬の需要拡大期のチョコレートであり、しかも、受験シーズンにターゲットを絞った点がうけたといえよう。菓子部門No.2は先週同様、カルビー、ポテトチップスコンソメパンチ65gであり、客単価は189円である。No.3は今週初登場のロッテ商事、めざせ合格!コアラのマーチ55g、客単価186円である。これもNo.1と同様、受験シーズン用のチョコレートであり、今後、しばらくは上位を独占するのではないかと思う。

   これ以外はその他食品部門、家庭用品部門であるが、どちらも今週は客単価の高い商品が少なかった。その他食品部門No.1はサンヨー食品、さっぽろ一番ポケモンヌードル2個セットはし・はしおき付き祝!2008年81gであり、客単価は259円であった。No.2、No.3はモンテールの牛乳と卵の手巻きロール・ミルク1本、客単価200円と生チョコ1本、客単価195円である。No.4には今週初登場のタカノフーズ、おかめ納豆75週年うまい醤油たれ付納豆45g×4、客単価170円である。一方、家庭用品部門では、No.1、No.2ともユニ・チャームのマミーポコパンツミッキー&ミニーパーティスタイルL36枚、客単価182円とビック32枚、客単価175円である。

   このように今週の日経MJ、新製品週間ランキングは冷凍食品部門が異常値続出となるランキングとなった。また、菓子部門は受験シーズン突入とともに、そこにターゲットを絞ったチョコレートが上位を占めている。さらに、客単価は低いが飲料も今週は初登場の新製品が数多く登場しており、興味深い動きを示している。今後、本格的な受験シーズン、そして、冬を向かえることになるが、それに応じた新製品が上位を占めるとみられ、来週以降も注目といえよう。

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January 19, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

January 18, 2008

マルエツ、2008年2月期、第3四半期決算、増収増益!

   マルエツが1/10、2008年2月期の第3四半期決算を公表した。連結の営業収益2,506.36億円(102.2%)、営業利益55.17億円(162.9%:営業収益比2.20%)、経常利益50.56億円(162.2%:営業収益比2.01%)、当期純利益33.32億円(116.7%:営業収益比1.32%)と増収増益の好決算であった。既存店も103.4%と好調に推移し、昨年10月に“復活と挑戦”をテーマとした、平成21年度を最終年度とする2ヵ年の新中期経営計画(キャロフィプラン)の初年度を迎えるにあたり、まさに復活といえる業績の回復といえよう。特に、自己資本比率が38.0%と昨年の33.6%、2月決算時の34.5%と比べ大きく改善しており、この好決算が財務的にも好結果をもたらしたといえよう。

   ちなみに、個別に関しては、営業収益2,360.32億円(102.3%)、営業利益50.57億円(171.5%:営業収益比2.14%)、経常利益49.38億円(170.7%:営業収益比2.09%)、当期純利益34.53億円(119.7%:当期純利益1.46%)と同様に好決算であった。この数字には含まれてはいないが、マルエツは昨年12月に子会社であったポロロッカとサンデーマートを吸収合併し、今後、個別の売上はさらに増加することになり、連結よりも、個別の重みが増すといえよう。

   マルエツの今期の営業収益、利益の改善もさることながら、自己資本比率が改善しはじめたことは、今後の新規出店戦略を考える上において重要なポイントといえよう。特に純資産が昨年の459.46億円から503.55億円と約44億円増加しており、これは昨年はマイナス39.19億円であった利益剰余金が今期は好調な決算を受け、約40億円改善し、プラス0.85億円となったことによる。また、総資産も差入保証金が約15億円減少し、昨年の1,228.12億円から1,209.83億円と減少しており、双方が改善したことにより自己資本比率が改善したといえる。

   これをさらに、詳しく見てみると、負債の主要項目である長短借入金が310.32億円(昨年378.39億円)と約70億円弱削減されており、総資産の25.9%となった。また、資産面に目を転じれば、その主要項目である、出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計は842.26億円(昨年885.82億円)と約40億円強削減されており、総資産の70.37%となった。ただ、まだまだ、総資産に占める比率は大きく、自己資本比率38.0%では十分に賄いきれず、長短借入金に大きく依存している状況であり、キャロフィプランにもとづき、さらに収益を改善し、財務改善を実施してゆく重要性があるといえよう。ちなみに、マルエツは239店舗であり、1店舗当たりの出店にかかわる資産は3.52億円であり、首都圏に展開している食品スーパーマーケットとしてはさほど大きい数字ではないといえ、純資産を今後、一層改善し、自己資本比率をさらに引き上げて行くことが、今後の新規出店を考えてゆく上において当面の経営課題といえよう。

   また、マルエツの営業利益の状況を見てみると、今期の商品売買から得られる売上総利益は、27.7%であり、昨年の27.3%と比べ0.4ポイント改善しており、これに不動産収入等が昨年と同じ2.0%加わり、営業総利益が売上対比では昨年の29.3%から、今期は29.7%と0.4ポイント改善しており、粗利の改善がみられる。これに販売費及び一般管理費が売上対比で昨年の27.8%から、今期は27.4%と約0.4ポイント改善しており、結果、営業利益が昨年の1.4%から今期は2.2%と0.8ポイントと大きく改善している。粗利、特に商品売買から得られる粗利と、経費双方を改善しての営業利益率のバランスのよい改善であり、マーチャンダイジング、マネジメントの改善が確実に進んでいるといえよう。

   これをうけて最近のマルエツの株価は売買高がここ最近急激に増えている。通常は30万株から40万株の売買高が、1/10、64.8万株、1/11、68.7万株、1/15にはとうとう114.6万株と100万株を超えた。1/16はさすがに、日経平均が全面安となったが、売買高は92.4万株と大商いが続いている。これにともない、ここ最近の株価も12月後半は700円前後で推移していたが、今年に入り、日々では上げ下げを繰り返しながらも、大商いとともに右上がりに推移しており、1/16現在、747円である。

   なお、連結の通期の予想であるが、営業収益3,310.00億円(101.2%)、営業利益64.00億円(109.1%:営業収益比1.93%)、経常利益59.00億円(106.2%:営業収益比1.78%)、当期純利益42.00億円(119.1%:営業収益比1.26%)と増収増益の予想であり、昨年10月に立てた今後2年間のキャロフィ計画の計画値通りの数値予想である。

   このように、マルエツのこの第3四半期決算は増収増益の好決算となり、特に、利益が大きく改善し、来年からはじまる今後2ケ年の中期経営計画、キャロフィプランを確実に実行し、経営改善をはかるための条件が整ったといえよう。特に、既存店が103.4%と回復が見られ、粗利も経費も改善しており、結果、営業利益が改善し、この収益の改善が自己資本比率の改善にも結びついており、経営が好循環を始めたといえる。今後、一層、収益性を高め、さらに自己資本比率の改善につながれば、新規出店戦略も組みやすくなり、成長軌道に乗せることも可能となろう。来期からはじあまるマルエツのキェロフィプランの進捗に注目したい。

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January 18, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 17, 2008

日経MJ、1/16、営業現場でPOS分析の記事掲載!

   1/16、日経MJで「営業現場でPOS分析」、「日本アクセス、競合店の売れ筋など、食品売り場提案」という記事が載った。内容は、日本アクセスが今春に食品スーパーマーケットへの営業でPOS分析を本格導入するとのことで、約800人の全営業社員にPOS分析手法を学ばせ、食品スーパーマーケットへの売れる売り場づくりを提案するという。その背景には、値上げで、人気商品の入れ替わりが激しくなることもあり、経験や勘に頼らない数字に基づいた提案力が不可欠と判断したということにあるという。

   現在、日本アクセスでは約30社の取引先の食品スーパーマーケットからのPOSデータがあり、このPOSデータをもとに売れ筋商品のランキング、時期・店舗立地による変動、売れやすい価格設定など基本的な分析手法を全国40支店の日本アクセスの全営業社員に順次教えてゆくという。現場ではこのPOS分析に加え、顧客属性、買い方の特徴、競合店の品揃えなど担当店舗の地域性を加味し、売場づくりに活かすという。特に、今月出荷分から日清食品などが値上げした即席麺、商品数が多く、売れ筋の入れ替わりが激しい菓子、中小メーカーが多く売れ筋を把握するのが難しい豆腐、納豆などの売り場で効果が出るとみているという。

   大枠、上記のような記事内容であるが、今回の日本アクセスのPOS分析のポイントは、2つあるといえよう。ひとつは、取引先の約30社のチェーンのPOSデータを集約してランキングを算出し、売れ筋を確実に、しかもタイムリーに提案してゆくことであろう。そのチェーンだけの売れ筋を分析していては、その地域で売れている、記事では競合店の売れ筋といっているが、これが漏れてしまい、チャンスロスが改善されないことから、この商品をも売れ筋として提案してゆくことである。恐らく、本ブログでも毎週取り上げているが、日経MJの新製品ランキングに近い内容を各カテゴリーごとに約30社のチェーンストアのPOSデータからランキングを算出し、提案に活かしてゆくのではないかと思う。日経MJのように金額PI値、PI値、平均単価、カバー率(客数PI値)が使われるのではないかと予想される。

   そして、もうひとつのポイントは現場で営業社員がパソコンで食品スーパーマーケットの担当者にデータを見せながら売り場づくりを行うことである。記事の中でも言及しているが、多くの卸では本社の専門部署、別会社などが分析を担当しているため、営業現場とかけ離れた分析となることもあったという。今回の仕組みは、その弊害をなくすために、食品スーパーマーケットの現場でデータが確認でき、直接、日本アクセスの営業担当が食品スーパーマーケットの売場担当者、店長、バイヤー等に売場づくりの提案をする点である。したがって、それを集約し、成功事例を共有する仕組みもつくるという。

   現在、食品スーパーマーケットの売り場では何が問題かというと、自店のPOSデータはストコンをたたけば、すぐに見ることが可能であるが、そのデータをもとに売り場を改善した場合、基本的に自分の経験=過去のデータからしか仮説をつくることができず、自分の世界に入ってしまい、顧客の本当に求めているニーズとずれた売場を作ってしまうことが多いことである。それを修正するのがバイヤーからの指示であり、店舗運営部からの指導であるが、データから現場が判断するというよりも、先に結論があり、指示通りの売場をつくってしまいがちとなり、バイヤーが考えた売場づくりの意図、店舗運営部の指導が十分に理解されないことが多いのが実態といえよう。理想的には売場で全店のデータが閲覧でき、自分の店舗のポジションが明確になり、自分の経験を超える事例をデータで確認できることであるが、なかなか売場で全店のデータや自店のポジションをデータで確認できるまでにはいっていない場合が多いといえる。

   その意味で、今回の日本アクセスのPOS分析を自店を含む30社のチェーンストアのランキングを現場でみることができることは、チェーンストアの各売り場担当者にとっては実践的で自社内のPOS分析を補完する有効なPOS分析データとなる可能性が高いといえよう。また、現場で成功事例が全国で生まれ、それが共有され、各チェーンストアに提案されていけば、各チェーンストアにとっても実践的で効果の高い仮説を導入できるようになり、本部の提案を補強、場合によっては覆すことも起こると思うが、より、店舗の実態にあった売場となってゆくことにもなろう。

   このように今回の日経MJの記事は、これまでのチェーンストア内のPOS分析から日本アクセスが主体となった主要30社の取引先のPOSデータをもとにした売場提案が可能となり、機能すれば有効な提案となろう。特に、この30チェーンは自社のPOSデータを加味した他のチェーンのPOSデータをも参考にした現場での提案が可能になるとのことである。POS分析が本部主導型から、事実上、現場主導型に活用されてゆく新たな動きといえ、来春以降の日本アクセスの営業担当者が実際のチェーンストアの売り場でどのような提案をするかに注目したい。

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January 17, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 16, 2008

ウォールマートの海外部門の最新状況を見る!

    前回、ウォールマートの2007年12月度の売上速報を取り上げたが、その中で、ここ最近ウォールマートの成長分野は海外に重点が移っていることを示した。この12月度も全体が108.4%に対し、海外は118.4%という高い伸びを示している。そこで、ここでは、ウォールマートの海外部門の最新の現状を見てみたい。1/14、まさにウォールマートから、その最新の情報が公開された。海外、アジア部門のトップが、現在、ウォールマート、ブラジルの社長兼CEO、Vicente Trius氏がウォールマートの上級副社長兼海外部門のアジアの社長兼CEOに昇進したというニュースである。今後、中国の101店舗の直営と関係先102店舗、日本の西友の394店舗、それに、今年参入するインドを統括するという。Vicente Trius氏はこれまでウォールマートでサムウォルトン賞を受賞するなど、優秀な方でDarden School of BusinessでMBAを取得し、ハーバートビジネススクールでも学んだ秀才であるという。今後のウォールマート、アジアは彼にかかっているといえ、西友もどのように変わってゆくかが楽しみでである。ただ、成長著しい中国、インドと成熟市場である日本をアジアという地域性で一緒に統括することが良いのかどうか何ともいえないところではある。

   さて、ウォールマートの海外部門の現状であるが、展開地域は2008年1月現在、メキシコ(1020店舗、1991年)、プエルトリコ(54店舗、1992年)、カナダ(298店舗、1994年)、アルゼンチン(21店舗、1995年)、ブラジル(313店舗、1995年)、中国(203店舗、1996年)、イギリス(352店舗、1999年)、日本(394店舗、2002年)、コスタリカ(149店舗、2005年)、エルサルバドル(70店舗、2005年)、グアテマラ(145店舗、2005年)、ホンジュラス(47店舗、2005年)、ニカラグア(45店舗、2005年)と13ケ国、3,111店舗である。これに今年、アジアではインドが加わることになる。

   この中で最も早くに海外展開をはじめ、現在、店舗数の最も多いメキシコについて見てみると、スーパーセンターが134店舗、サムズクラブ83店舗が直営であり、残りの約800店舗は現地の子会社の様々な業態で構成されている。たとえば、Bodegaという店舗名で241店舗、Mi Bodegaで58店舗、Mi Bodega Expressで4店舗、あるいは、レストランが335店舗など、多彩な業態展開である。これはウォールマートがはじめに現地企業とのジョイントベンチャーから入ったためである。

   海外の店舗数で次に多いのが日本の西友であるが、西友の業態もウォールマートは西友スーパーマーケット276店舗、西友GMS114店舗、西友GM4店舗とGMSとGMを分けている。また、西友について、ウォールマートは環境をリードする小売業として著名であるとコメントしている。ついで、店舗数が多いのがイギリスであり、子会社化したアズダでの展開がほとんどであり、主な業態は、アズダスーパーストアが258店舗、アズダスモールタウンが42店舗等であるが、ウォールマートスーパーセンターも27店舗展開している。イギリスでもスーパーセンターが展開されていることがわかる。

   もう、数ケ国、特徴的な国を見てみたい。ウォールマートの海外部門でも最も注目されている国のひとつがブラジルであるが、そのブラジルでは1995年にスーパセンターとサムズクラブを2店舗づつオープンしたのが最初であるが、その後、店舗数を増やし、スーパーセンターは29店舗、サムズクラブは20店舗になった。これに加え、現地の企業を子会社化し、2004年にはBompreço stores 118店舗を、Sonae storesを140店舗を加え、300店舗を超えるまでになった。さらに、もう1ケ国300店舗近い店舗数を展開しているのがカナダである。カナダではアメリカ国内と反対に圧倒的にウォールマートのディスカウントストアが多く272店舗であり、スーパーセンターはわずか20店舗しかない。サムズクラブもわずか6店舗であり、現在のカナダではディスカウントストア中心の展開といえる。

   また現在、日本と並びアジアで海外展開しているのは中国だけであるが、その中国では圧倒的にスーパーセンターが多く、88店舗展開している。サムズクラブはわずか3店舗であり、食品スーパーマーケットのネバーフッドマーケットも2店舗である。これに加え、現地企業を子会社化(35%の出資)しており、Trust-Mart Hypermarketsが102店舗が加わり、さらに、この1月に8店舗増え、200店舗を超え、203店舗となった。

   これ以外の海外展開の特徴としては、ここ最近南米に力を入れており2005年に一気に5ケ国(コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグワ)へ参入した。これらは現地企業や現地にすでに参入していたヨーロッパの小売業から買収をするなどし、その後、子会社化しているのが特徴である。

   このように、いま最も成長著しいウォールマートの海外展開の状況をみると、初期のころは独自に展開し、軌道に乗ったところで現地企業の買収が多かったが、最近ではいきなり、現地企業を買収するケースが増えており、M&Aがウォールマートの海外展開の基本戦略となりつつある。また、現在の海外展開は南米が主力であり、ヨーロッパ、アジアはまだまだ本格化しているとはいえず、急激な海外の成長を支えているのも南米といえよう。ただ、今後、その南米からアジア統括のCEOとしてがVicente Trius氏が選ばれたことから、インドを含め、どのようにアジアへの展開が進んでゆくか注目といえよう。

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January 16, 2008 in ウォルマート、海外情報, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

January 15, 2008

ウォールマート、売上速報、2007年11月度、108.4%!

   ウォールマートが1/10、2007年12月度の売上速報を公表した。12月度は12/1(土)から1/4(金)までの5週間の売上速報であり、ウォールマートは年間を4週、4週、5週と分けて管理しているため、12月度は5週間となり、年間では、48週目となる。残りあと、4週間で年間52週となり、次回売上速報で1年間52週となる。さて、その売上速報の数字であるが、12月度は108.4%と48週累計の108.6%とほぼ同じ数字となり、年間平均に近い売上伸び率であった。

   ウォールマートは売上を3つの部門で管理しているが、最も伸び率の高い部門は海外部門であり、118.2%と48週累計の117.3%を上回り、ウォールマート全体への売上に貢献したといえる。金額は119.70億ドル(約1.3兆円)となり、全体の25.6%と1/4を超えた。海外部門はここ数年ウォールマートの売上を力づよく牽引しており、2桁以上の伸びで急拡大している。この11月には海外店舗の累計がとうとう3,000店舗を超えており、海外戦略がウォールマートにとって最重要な成長戦略となってきたといえる。ウォールマートは1991年にメキシコに1号店を出店して以来16年目での3,000店舗の達成であり、年間平均200店舗弱の店舗数の増加であり、この中には日本の西友390店舗も入っており、まさに急成長といえよう。ちなみに、記念すべき3,000店舗目は現在370店舗展開しているブラジルのスーパーセンターの店舗である。また来年にはインドへもサムズクラブタイプで参入することも決まっており、海外部門は当面、高成長が続くものと予想される。

   海外部門についで、伸び率の高かった部門は2つ目の国内のウォールマート部門であり、ここには成長著しいスーパーセンターを含め、ディスカウントストア、食品スーパーマーケットのネバーフッドマーケットが入る。この12月度の成長率は105.6%であり、48週累計の105.9%をわずかに下回ったが、ほぼ年間平均の成長率を維持しており、12月度も国内は堅調な売上推移であったといえよう。売上金額は296.89億ドル(約3.2兆円)である。これは月間であり、3兆円は日本のイオン、セブン&アイの年収に匹敵する売上規模であり、いかに、ウォールマートの売上が巨大かがわかる。全体の構成比は63.7%となり、ウォールマートの中核部門である。ついで、3つ目のサムズクラブ部門であり、104.3%であった。48週累計では106.7%であるので、やや成長が鈍化しているが、12月度も堅調な成長を維持したといえよう。金額は49.38億ドル(約5,000億円)であり、売上構成比は10.5%である。

   一方、ウォールマートの既存店であるが、既存店は海外が抜け、ウォールマート部門とサムズクラブ部門の2部門であるが、トータルでは102.4%(昨年102.6%)と漸増であったが、この中でもウォールマート部門が102.6%、サムズクラブ部門が101.3%であり、ややウォールマート部門の方が伸び率が高かった。48週累計では、全体が101.5%、ウォールマート部門が101.0%、サムズクラブ部門が104.4%であるので、ウォールマート部門がこの12月度は好調であり、サムズクラブ部門が厳しい売上であった。

   これを受けて、ウォールマートは、「この12月度は既存店が好調に推移し、特にグロサリー、医薬品、家電が良かった」というコメントを出しており、12月度の既存店は好調であったという。この12月度はクリスマスに加え、年末年始のイベントが入っており、これについてもウォールマートは「私どものプライスリーダーシップがこの一連のイベントではいかんなく発揮された」と総括しており、Everyday Low Price政策への自信を覗かせるコメントである。

   さて、ウォールマートの株価であるが、この売上速報が公表された1/10は48.4ドルと前日の46.9ドルから約2ドル上昇しており、投資家は買いと判断したようである。翌日の1/11は47.72ドルとやや値を下げたが、ウォールマートの株価は今年に入って上昇気味で推移しており、今週の株価がどのように推移するかが気になるところだ。ここ最近のウォールマートの株価であるが、9月前半に40ドル近辺にまで一時下がったが、その後、株価は上昇に転じ、10月中旬には47ドルまで回復した。ただ、その後、また株価が下がり、11月の前半には42ドル前後まで下がった。そして、また反転し、12月前半には49ドル台まで上昇を続け、ここから一転、下げに転じ1/4には45ドル台まで下がり、その後、この近辺でもみ合っていたが、1/10また上昇気味で推移しているという状況である。

   このように、この12月度のウォールマートの売上速報は既存店が好調に推移し、全体としても108.4%となる堅調な売上となった。12月度は年間最高のイベントであるクリスマスに加え、年末年始と大イベントが重なる年間最高の売上となる季節であり、ウォールマートの低価格政策、Everyday Low Price政策の強みが発揮されたといえよう。ただ、ウォールマートの現在の成長を大きく牽引しているのは、3,000店舗を突破した海外部門の貢献が大きいといえ、12月度は国内が確かに好調ではあったが、伸び率は鈍化しており、今後、絶好調な海外に比べ、国内、特にスーパーセンターの既存店をどう活性化するかがポイントであろう。今後のウォールマートのスーパーセンターの動向に注目したい。

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January 15, 2008 in ウォルマート、海外情報, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 14, 2008

セブン&アイ・H、2008年2月期、第3四半期、増収減益!

   1/10、セブン&アイ・ホールディングスが2008年2月期、第3四半期の連結決算を公表した。結果は増収減益となる厳しい決算内容であった。営業収益4兆2,559.73億円(108.1%)、営業利益 2,090.94億円(98.1%:営業収益比4.9%)、経常利益 2,082.60億円(98.9%:営業収益比4.9%)、当期純利益1,022.86 億円(97.6%:営業収益比2.4%)となり、営業収益は順調に推移したが、営業利益、経常利益、当期純利益すべてが、わずかではあるが減益となる厳しい決算であった。なお、通期についても、営業収益5兆7,440.00億円(107.6%)、営業利益2,800.00億円(97.6%)、経常利益2,770.00億円(98.2%)、当期純利益1,270.00億円(95.2%)と増収減益予想であり、今期は厳しい決算となりそうである。

   この結果について、セブン&アイ・ホールディングスは増益要因についてはヨークベニマルとロフトに加え、この第3 四半期より赤ちゃん本舗が新たに連結対象となったことが大きかったという。また、問題の減益要因については、「フードサービス事業の業績が引き続き厳しいまま推移したことに加え、国内のコンビニエンスストア事業と金融関連事業における電子マネー「nanaco(ナナコ)」導入などの先行投資による費用の発生や、米国コンビニエンスストア事業において前年同期のガソリン荒利額の反動から一時的に収益性が悪化したこと」にあるという。さらに、当期純利益については、「特別損失における会計基準変更への早期適用に伴う商品券回収引当金繰入額の計上などにより1,022 億8 千6 百万円(同2.4%減)」が計上されたことが要因であるという。

   セブン&アイ・ホールディングスの事業区分は現在、コンビニエンス事業、スーパーストア事業、百貨店事業、フードサービス事業、金融関連事業、その他事業の6つに別けているが、問題の営業利益を見ると、フードサービス事業が32.30億円の赤字となり、金融関連事業も15.3%の減益、売上構成比で40%強を占めるコンビニエンス事業も4.1%の減益となっている。営業利益で好調な事業は、スーパーストア事業の142.1%と売上構成比は0.58%しかないが、その他の事業の235.5%であり、スーパーストア事業が今期は最も全体に貢献した結果となった。スーパーストア事業の中にはイトーヨーカ堂のGMS、食品スーパーマーケットのヨークベニマル、ヨークマート等が中核であり、食品スーパーマーケットが好調であったといえよう。

   また、コンビニエンスストア事業の内容であるが、アメリカ、カナダ等の北米の営業収益が圧倒的に高く、この第3四半期では北米が1兆4,131.32億円であり、合計が1兆8,182.43円であるので、こと営業収益で見ると、北米比率が約80%弱となり、営業収益では北米が圧倒している。また、セブン&アイ・ホールディングス連結の約35%弱となり、北米の経営のインパックトは大きいといえ、今期、その北米のコンビニエンスストア事業の営業利益が昨年の319.85億円から275.65億円と約15%近い減益となったことがコンビニエンス事業の減益につながったといえよう。ただし、営業利益で見ると、コンビニエンスストア事業全体は1,587.69億円であるので、営業利益の北米の構成比は約17%であり、営業利益は日本のセブンイレブンが圧倒的な利益を稼ぎ出している。

   これは日本とアメリカのコンビニエンスストア事業の計上の違いにあり、日本の場合はFCが大半を占めているため加盟店からの収入が大半を占めるが、北米の場合は直営も多いためか、新たに売上高が加わるためである。日本と北米の営業収入に占める売上高の比率は、平成17年のIYG Holding Companyを連結した時のセブンイレブン単体の数字を見ると、約30%であるが、北米はほぼ100%近くとなり、北米は加盟店収入以外の売上が圧倒的に高い結果となるためである。ただ、当然、販売費及び一般管理費が加わるため、当時の営業利益はIYG Holding Company連結前は34.7%の営業利益であったが、連結後は11.0%となり、損益構造が大きく構造変化している。今期、第3四半期のコンビニエンスストア事業部も詳細な数字は公表していないが、同様な決算構造であると思われる。
 
   さて、これを受けて、自己資本比率であるが、昨年の49.6%に対し、今期も同様49.6%であり、変化はなかった。総資産も純資産もほぼ同率で増加しており、財務、構造は減益幅が小さかった分、大きな変化はなかったといえよう。ちなみに、セブン&アイ・ホールディングスの現在の長短借入金であるが、社債等を含め7,837.11億円(昨年7,645.71億円)と若干増えており、総資産に占める割合は19.96%である。また、出店にかかわる資産である土地、建物、長期差入保証金を見ると、合計1兆5,810.19億円(昨年1兆5,823.31億円)とほぼ昨年と同額であり、総資産に占める割合は40.2%であり、自己資本49.6%の範囲内での出店にかかわる資産となり、借り入れに依存しない構造となっているといえる。現在、セブン&アイ・ホールディングスは国内約13,000店舗、北米約6000店舗であるので、合計19000店舗で出店にかかわる資産を割ってみると、0.8億円となる。セブンイレブンの店舗数多いために1億円を切る出店にかかわる資産となる。

    このように、この第3四半期は増収減益となる厳しい決算となり、通期予想も同様の増収減益となる予想であるが、財務内容は大きな変化がなく、影響は見られない。また、減益となった要因もフードサービス事業以外のコンビニエンス事業は北米のガソリンの問題、nanacoの先行投資の費用と明確である。逆に、スーパーストア事業は食品スーパーマーケットが好調であり、全体を牽引していることからも、今後の課題はフードサービス事業に絞られえたともいえ、来期、フードサービス事業をどう立て直すかに注目である。

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January 14, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 13, 2008

ライフコーポレーション、2008年2月期、第3四半期増収増益!

   1/7、ライフコーポレーションが2008年2月期、第3四半期の決算を公表した。営業収益は3,257.55億円(104.6%)、営業利益 74.18億円(111.0%:2.27%)、経常利益69.80億円112.6%:営業収益比2.14%)、当期純利益37.84億円(633.9%:営業収益比1.16%)となり、増収増益の好決算となった。特に、利益が2桁と大幅に伸びており、増収よりも増益幅の大きい好決算となった。今期は前期でほぼ一掃した減損会計の適用による特別損失もほぼ一段落し、当期純利益は昨対で見ると600%を超えるという急回復ぶりであり、ここ数年の小売業界がいかに減損会計の影響が大きかったがわかる。ただ、今回の決算数字は確かに好決算ではあるが、ライフコーポレーションの自己資本比率は23.5%と昨年の22.0%、この2月期決算時の23.5%よりは改善しているが、依然として厳しい数字であり、財務的には現在進めている15の改革を一層すすめ、自己資本比率の改善をはかることが当面の課題といえよう。

   1/9の日経流通新聞でライフコーポレーションの社長、岩崎高治氏のインタビューが掲載されているが、その中で、今年はライフコーポレーションにとってどんな年になるとの質問に対し、「持続的に成長できるかどうかの節目となる年となるだろう。ここ3年は5店舗程度にとどまっていた新店を来期(09年2月期)以降は8、9店に増やす計画だ。そのためにも新店の投資負担、加工食品の値上げ、人件費高騰といった逆風に耐えられる仕組みを作ることが必要だ。非常に厳しい年になるが、ここを乗り切れれば将来が展望できる」と述べており、今後、積極的な新店を展開してゆく方針を示唆している。

   ただ、そのためには、現在の自己資本比率23.5%は厳しい状況といえよう。現在、ライフコーポレーションの負債面の主要項目である長短借入金は672.72億円(昨年711.76億円)と昨年よりは約40億円削減され、好調な決算を受け、返済が進んでいるが、総資産に占める割合は42.26%と、まだまだ重い負担となっている。一方、出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計は964.12億円(昨年1,005.28億円)と約40億円削減されているが、総資産に占める割合は60.57%であり、自己資本比率の23.5%でカバーできず、ちょうど長短借入金の42.26%でまかなっている構図となっており、借入依存型の出店構造といえる。また、ライフコーポレーションの現在の総店舗数197店舗で割ると、1店舗当たり4.89億円となる。単純に8から9店の新店をつくるには40億円から50億円の資金が必要となり、今後とも好調な決算が続けばキャッシュフローの範囲内で可能とはいえるが、借入金の削減とのバランスも考慮すると、急激な成長は難しく、今期同様、105%前後の堅調な成長戦略がポイントといえよう。

   ライフコーポレーションの通期予想は、営業収益4,330.00億円(103.4%)、営業利益93.00億円(104.1%:営業収益比2.14%)、経常利益87.00億円(105.3%:営業収益比2.00%)、当期純利益42.00億円(156.0%:営業収益比0.96%)と、この第3四半期のように、利益が2桁成長という予想ではないが、増収増益の堅実な決算予想である。

   一方、ライフコーポレーションの好調な営業利益の状況を見てみると、商品売買から得られる売上総利益が26.0%(昨年26.0%)に加え、不動産収入等の営業収入が2.6%(昨年2.6%)あり、合計、営業総利益が28.6%(昨年28.6%)となった。びっくりするのは、偶然ではあると思うが、売上高は違うが、昨年と全く同じ比率である点である。また、販売費及び一般管理費は26.3%(昨年26.4%)と昨年よりも0.1ポイント改善しており、結果、差し引き、営業利益が2.3%(昨年2.2%)となり、これに売上の伸びが相まって、営業利益を2桁に伸ばしたといえよう。ただ、売上総利益の26.0%と販売費及び一般管理の26.3%のバランスが若干崩れており、不動産等の営業収入の2.6%が営業利益をプラスにもっていっている構図であり、今後、いかに、粗利改善を行い、経費削減の改善をしてゆくかが問われるところである。

   また、先にもあげた日経MJのインタビュー記事では、岩崎社長は食品の値上げ対策について聞かれ、「結果的には価格凍結の商品があっても価格凍結宣言はしないし、プライベートブランド(PB=自主企画)も基本的にやらない。価格だけで店を選ぶお客様はいるけれども、大多数ではない」と応え、今後は近隣の顧客の支持を高めるためにも生鮮品の一層の強化をはかってゆく方針であるという。

   このように、ライフコーポレーションの2008年2月期の第3四半期の決算が増収増益、特に利益が回復し、2桁となる好決算となった。今後、この好決算を受け、15の改革をもとに、どこまで、課題の自己資本比率の改善をはかってゆけるかが、成長戦略の鍵を握っているといえ、ひいては、大目標の250店舗、5,000億円を確実なものとすることになろう。今後、中長期的にライフコーポレーションがどのように自己資本比率の改善をはかってゆくかに注目したい。

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January 13, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 12, 2008

日経MJ、新製品週間ランキング、年末年始の動向を見る!

    1/11、3週間ぶりに、日経MJに、新製品週間ランキングが公表された。この紙面は12/30から1/4まで1週間のデータであるので、まさに年末、30、31、年始の1、2、3が入るという、年間でも食品スーパーマーケットにとっても、もっとも特徴ある1週間のデータである。それゆえ、通常の新製品とは少し傾向が違う数字となり、年末、年始を見る上で貴重な週間ランキングといえよう。最も特徴が表れているのは、日配を含むその他食品と冷凍食品の動向である。そこで、今回は、この2つを重点的に見てみたい。

   まず、その他食品のNo.1であるが、紀文食品、鯛入り伊達巻桜春すだれ巻350gであり、客単価683円(1人当り0.683円)と客単価Aクラスとなった。平均単価が875円と高額でありながらも、この数字であり、まさにお正月、おせち用としての新製品といえ、今週の全新製品の中でも客単価No.1となった。ただ、さすがに、カバー率は低く、21.6%であり、対象45チェーン、250店舗の約2割であり、和日配はいかに地域性が高い商品であるかがわかる。No.2もお正月、おせち用のフジッコ、AD丹波黒黒豆大袋190g、客単価491円であった。平均単価が458円とこれも高額気味であり、やかりカバー率が19.6%と、No.1の伊達巻きとよく似た傾向である。No.3もお正月用といえ、佐藤食品工業、サッと鏡餅まる餅入り小330g、客単価485円であった。やはり、No.1の伊達巻き、No.2の黒豆同様、平均単価857円と高額であり、カバー率も30.0%と低く、いかに地域性が高いかがわかる。その他食品ベスト3はいずれもお正月商品といえ、しかも、高額、カバー率が低いのが特徴である。

   これ以外にもその他食品のトップクラスにはお正月用品がランキングに入っており、おもなものを上げると、No.5に、紀文食品、鯛入り蒲鉾桜春紅250g、客単価323円、平均単価695円が、No.6に佐藤食品工業、サッと鏡餅まる餅入り、極小132g、客単価301円、平均単価577円が、No.7に紀文食品、鯛入り蒲鉾桜春白250g、客単価283円、平均単価699円が入るなど、お正月、おせち関連が上位を占めた。お正月、おせち用以外ではNo.4にサンヨー食品、サッポロ一番ポケモンヌードル2個セット、はし・はしおき付き祝!2008年81gが客単価357円、No.8にモンテール、牛乳と卵の手巻きロール・ミルク1本、客単価222円、No.10にもモンテールの生チョコ1本、客単価202円が入った。そして、No.9には、日清食品、どん兵きつねそば98gが客単価213円であった。以上がその他食品ベスト10であり、今週もっとも特徴的な年末、年始、特にお正月、おせち関連のオンパレードとなった。

   これについで、特徴的な動きを示したのは冷凍食品である。No.1はハーゲンダッツジャパン、ミニカップ・マルチパック6個入り(リッチミルク・ショコラクラシック・カスタードプディング)、客単価603円という、全体でNo.2であった。平均単価が678円と高額であるが、マルチパックという6個入りであり、年末年始での需要が増したといえよう。カバー率も66.4%であり、高額商品の割にはかなり高い数値であり、各食品スーパーマーケットとも年末でしっかり品揃えをしたといえよう。

   No.2もハーゲンダッツジャパンであり、ドルチェモンブラン105ml、客単価325円である。平均単価264円、カバー率は何と83.6%であり、全新製品に中でもトップクラスである。No.3は森永乳業、エスキモー「ピノ限定アソート」10ml×28粒、客単価202円、カバー率は53.2%である。No.4はハーゲンダッツジャパン、ミニカップ黒唐黒みつ120ml、客単価187円であり、カバー率はドルチェ同様83.6%である。ここまでは、アイスクリームであるが、ここからは、冷凍食品が入った。No.5は味の素、やわらか若鶏から揚げ325g袋、客単価168円、そして、No.6にはまさに年末特有のクラレイ、冷凍カニ、バルダイ種HP450gが客単価81円で入った。カバー率はわずか4.4%であるが、平均単価1,469円の高額商品である。4.4%以外の他の食品スーパーマーケットでも同様にカニがおそらく上位を占めたと思われる。

   以上が年末、年始特有の新製品であり、日配を含むその他食品と冷凍食品が典型的な動きとなったが、これ以外でも、年末、年始特有の動きを示した今週の客単価上位の新製品を見てみたい。菓子ではNo.1、No.2にカルビーが入り、ポテトチップスコンソメパンチ160gがNo.1で客単価484円、65gがNo.2で客単価302円であった。160gが平均単価190円、65gが91円であるので、1g当りに換算すると1.18円、1.40円となり、約20%お得となり、年末年始としては、容量の多いお得なコンソメパンチが好まれたといえよう。No.3にはまさに年始用のあわしま堂、初春鶴亀6個入り、客単価234円が入った。平均単価514円と高額であるが、年始用の典型的な商品といえよう。

   飲料ではNo.1はキリンビバレッジの小岩井純粋ぶどう1.5L、客単価127円であったが、No.4に伊藤園、壽おーいお茶京都濃い宇治茶500mlペットボトルが年始用として入っており、客単価は102円であった。そして、家庭用品では年末年始特有の商品のランキング入りはなかったが、No.1は資生堂、リバイタルクリームエンサイエンスAAEX40g、客単価348円であった。平均単価は何と14,487円と超高額であり、カバー率も22.0%と客数の多い店舗に限定された商品ではあるが、客数が多ければ導入を検討したい新製品といえよう。

   このように、今週の日経MJ、新製品週間ランキングはその他食品、冷凍食品、菓子を中心に年末、年始特有の新製品がランキングの上位を占めるという、1年の中でも最も特徴のある新製品ランキングの週となった。来週以降は、通常の食生活にもどり、落ち着いたランキングとなると追われるが、今年もしっかり新製品の動向を追いかけてゆきたい。

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January 12, 2008 | | Comments (0) | TrackBack (3)

January 11, 2008

ポストペイかプリペイカ?

   1/7の日経MJに「iD、加入500万件、07年11月末」、「後払い電子マネーで初」という記事が載った。iDはNTTドコモが運営するポストペイの電子マネーのことであるが、現在の電子マネーの主流はSuica(スイカ)、nanaco(ナナコ)、Edy(エディ)などのプリペイ方式であるので、iDはポストペイで、短期間に、これでけの人気を集めており、今後の電子マネーの普及を占うで、注目の電子マネーの出現といえよう。日経MJには記事に加え、グラフが2つ載っており、ひとつは、この1年間のiD契約数の棒グラフ、もうひとつは決済端末設置台数の棒グラフであるが、いずれも2006年10月から2007年11月までの約1年であるが、どちらも右上がりのグラフとなっている。iD契約数は約100万件からこの1年で5倍の500万件となってり、端末設置台数は、約5万件から25万件のやはり5倍となっており、勢いが感じられる。

   記事の中でも言及されているが、iD対応クレジット会社は現在57社もあるが、その中でも、ドコモが運営する携帯電話クレジットサービスのDCMX会員が急増し、約8割から9割を占めているという。さらに、その中でも、2種類あるサービスの中でDCMX miniに人気が集中しているという。その理由は、利用限度額が月額1万円まで月々の携帯電話料金に上乗せして請求する利便性が特に若者に受けたことによるという。

   iDのホームページを見ると、すでに大手コンビニエンスストアのローソン、ファミリーマート、am/pm、サンクス等が対応しており、イオン、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、コジマ、マクドナルドなどもiDに対応している。また、私の地元、東京都の北区で検索すると、小松歯科医院、No.1SHOP! 王子店、共和堂、王子本町動物病院、居楽屋白木屋王子駅前店、 温野菜 王子店 、MA CHERIE 、魚民王子北口駅前店、きざみ 王子店、 かまどか 王子店、黄金の蔵 王子店、土間土間 王子店、半平、am/pm 王子駅前店、プリマベーラ、ARKHOTEL・NINETY東B咫 、K・FACTORY 、ドコモショップ 王子店 、ampm 王子明治通り店、もんじゃ おしお 回店 、イリュージョン の21店舗が加盟しているが、いまこの瞬間にさらに、いんてりあムラタ、アライ武道具、もりや歯科、ローソン 王子二丁目店、メンズショップ ヤマモト、インテリア速水の6店舗が追加された。かなり、身近なお店も加盟しており、様々なお店での活用が広がっているといえよう。

   ポストペイは本来クレジットが前提となるため、所得の保証が十分でない顧客にはニーズはあっても、仕組みとしてなかなかなりたたないビジネスモデルであった。ところが、今回のiDはクレジットビジネスではあるが、所得の少ない顧客でも可能な仕組みをつくったことと、少額に決済を絞ったことにポイントがあるといえよう。

   まず、所得の少ない顧客へのビジネスモデルであるが、何とこのDCMX miniは満12歳以上であれば入会が可能であり、DCMXの満18歳以上や通常のクレジットカードとは一線を画しており、この時点ですでに勝負があったといえよう。特に今回のクレジットの仕組みが携帯電話と連動しているので、誰でも相当額の通話料を払っているのが実態といえる。昔はエンゲル係数という食品への所得構成比という指標があったが、現在は携帯構成比、携帯係数ともいうべき指標で見ると、所得の少ない顧客層であればあるほど、高くなる傾向がある。仮に、携帯料金を払えなくなれば、携帯が止まってしまい、コミュニケーション手段を奪われ、仲間から、そして、社会から孤立してしまう。特に、若年層は社会からの隔絶よりも、仲間からの隔絶は致命的といえ、携帯の支払い率は電気、ガス、水道、新聞、NHK受信料、年金、保険なみの高さ、あるいはそれ以上の高さといえよう。したがって、若年層でも携帯保持者にクレジットをかけることは、携帯をもっていることそのものが信用に値するといえ、ここにクレジットが成立する意義があるといえよう。

   また、さらに、今回のiDは少額決済にこだわっており、DCMX miniは月額1万円までの利用限度額であり、しかも、これが電話料金と一緒に請求されるという。この点も若年層の購買状況に合致しており、コンビニ、マクドナルド、自動販売機など、消費実態とあっているといえよう。

   このようにiDは、非常によく練れたビジネスモデルであり、このDCMX mini対応のiDが短期間に若年層を中心に500万件の会員を獲得したことも頷ける話である。これまでは電子マネーというとプリペイドが主流となると思われていたが、このiDの状況を見ると、こと若年層にはポストペイの電子マネーも十分に成たつテーマであるといえよう。食品スーパーマーケットとしても、現在、激しい勢いでポイントカードをはじめ、様々な顧客カードが導入されはじめたが、ポストペイの電子マネー、iDも今後有力な選択肢のひとつとなろう。あとは、そのiDのまさにIDデータをマーチャンダイジングにいかせるかどうかがポイントといえ、今後の動向に注目といえよう。

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January 11, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

January 10, 2008

食品スーパーマーケット各社の価格凍結宣言を見る!

   バーモントカレー(甘口・中辛・辛口) 各250g 各198円、ライトツナフレーク 3缶パック 248円、お徳用 かつおパック 3g×20 袋入298円、マ・マー スパゲティ 1.6㎜ 450g 198円、ソテースパゲティ ナポリタン 260g 178円、クリーミーカルボナーラ 260g 178円、なす入りミートソース スパゲティ 300g178円、マ・マー マカロニグラタン ホワイトソース 205g(4 人前)158円、中華丼の具 210g×2 個 298円、超熟ロール 7個入り158円、ミニクリームクロワッサン・ミニチョコクロワッサン 各10 個入り 各178円、ビオヨーグルト、ビオヨーグルト(砂糖不使用) 各85g×4 各198円、ホームパイ 48枚入り278円、のど飴袋 110g 158円、オリジナルブレンド(コーヒー) 400g498円、ネスカフェエクセラ 詰替え用袋 220g698円、ウェルチ(オレンジ100・グレープ100) 各800g 各298円、ミニッツミイド 朝の健康果実100%(オレンジ・ピンクグレープフルーツ・レッド&グリーンアップル)各1000ml 各198円、カルピス 紙パック 500ml 298円、サランラップ レギュラー 30cm×50m368円、クリネックスティシュ 180組×5 個298円、スコッティ フラワートイレット(シングル・ダブル)50m×12 ロール、25m×12 ロール328円、エリエール 超吸収キッチンタオル 50 カット×4 ロール158円、イオンが12/25に公表した価格凍結宣言の商品の一部である。

   今年前半の最大の食品スーパーマーケットの経営課題はメーカー各社の値上げに対しどのような対策を打つかであるが、ここへきて各食品スーパーマーケットが価格凍結宣言を公表しはじめた。イオンも上記1例であるが、生活必需品やその季節に購買頻度が上昇する商品約100品目の価格を凍結するという。購買頻度まさにPI値にもとづく主力100品の価格凍結であり、マックスバリュグループを含む、イオン各社約1,100店舗で12/25から2/29まで実施されるという。これに合わせ、イオンのPB、トップバリュも値下げされるといい、食品スーパーマーケット日本最大の店舗数を誇るイオングループが本格的に価格凍結に動いたことにより、今後の日本中の各食品スーパーマーケットも同様な価格凍結宣言に踏み切る(すでに踏み切っている食品スーパーマーケットもあるが)ことになろう。

   まさに、これに呼応するように、1/4には関西最大規模の食品スーパーマーケットを擁するイズミヤも「価格STOP宣言」を公表しており、1/7から2/29までの約2ヶ月間、300品目の価格を据え置き、または値下げするとのことで、全83店舗で実施されている。その一例をあげれば、味の素 ピュアセレクトマヨネーズ 400グラム 318円→198円、日清オイリオ ヘルシーリセッタ 600グラム 732円→ 498円、エスビー 本生わさび 43グラム 186円→ 138円、味の素 エビシューマイ(冷凍食品) 12個 302円→ 198円、 明治 十勝カマンベールチーズ 100グラム 399円→298 円、 タカノ 国産中粒納豆 3パック 178円→138円、花王 ふんわりニュービーズ(コンパクト洗剤) 1.1キログラム 398円→298円、 ライオン アクロン詰替用(おしゃれ着用液体洗剤) 450ミリリットル 258円→198円、 花王 キュキュット詰替ジャンボ(食器用洗剤) 650ミリリットル 398円→298円、サンスター トニックエナージングシャンプー詰替用 400ミリリットル 448円→398円、 サンスター Doクリア コンパクト(歯ブラシ) 各種 各198円→各158 円と対象商品は劇的な値下げとなっており、今後対象商品は、計 300品目(食料品200品目、日用品100品目)、PB商品「good-i」 90品目(食料品50品目、日用品40品目)、NB商品 210品目(食料品150品目、日用品60品目)となる。

   また、広島の食品スーパーマーケット、ハローズも12/21に「「新・くらしらくらく宣言」及び「続・低価格そのまんま宣言」のお知らせ、― 物価高騰に挑戦!―」を公表しており、この中で、「新くらしらくらく宣言」として、オリジナル商品の「ハローズセレクション」のうち、厳選した25品目の値下げと、「続低価格そのまんま宣言」として、消費頻度の高い人気商品100品目を1/1から3/31まで 価格据え置きとなるという。特にPBのハローズセレクションの一例をあげれば、本場さぬきうどん200g×5、198円→188円(5.1%)、本場さぬきうどん200g×2、100円→95円(5.0%)、焼きそば150g×3、128円→118円(7.8%)、キャノーラオイル100マーガリン454g、178円→148円(16.9%)、かき醤油600mℓ、328円→298円(9.1%)、ハローズサラダ油1500g、368円→298円(19.0%)、緑茶缶340g、39円→35円(10.3%)、烏龍茶缶340g、39円→35円(10.3%)、麦茶2ℓ、158円→148円(6.3%)、麦茶500mℓ、78円→68円(12.8%)となる。

   このように、食品スーパーマーケット最大手のイオングループ、近畿圏の最大手の食品スーパーマーケットイズミヤ、広島の有力食品スーパーマーケット のハローズが価格凍結宣言に本格的に動き始めたことは、各食品スーパーマーケットに与える影響は大きく、今後、続々と各食品スーパーマーケットの価格凍結宣言がなされてくるものと予想され、ここ数ケ間はPI値の高い商品の価格競争が全国で繰り広げられることになろう。食品スーパーマーケット各社の2月期、3月期決算がどのような数字になるか予断を許さない状況といえ、今後の各食品スーパーマーケットの当面の価格政策が注目される。

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January 10, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 09, 2008

イオンの11月度、売上速報、価格凍結宣言、客数増!

   イオンが12/27、売上速報を公表した。イオンは毎月売上速報を公表しており、グループ全体の連結と、イオン本体の単体、双方の売上速報を公表している。特にグループの店舗数にはこの9月から持ち分法適用となったダイエー、マルエツ、ベルクも加わっており、日本最大の食品スーパーマーケットグループの動向を見ることができる。公表内容は多岐に渡っており、単体では全店および既存店の売上、客数、客単価、商品部門別売上、店舗業態別売上、店舗数が公表され、連結では、各連結企業の全店、既存店の売上、業態別開閉店数を公表している。

   現在、12/27に公表された11月度の売上速報が最新であるので、まず、その単体の売上速報を見ると、全体では100.3%、累計102.6%と11月はやや苦戦気味であるが、昨対をクリアーしている。既存店の方がむしろ好調であり、100.3%、累計では99.3%という結果であった。客数、客単価を見ると、客数は全体では100.9%(累計102.9%)、客単価が99.5%(累計99.7%)であるので客数の伸びに支えられた売上増であることがわかる。既存店においては逆に客数が99.7%(累計99.1%)、客単価が100.5%(累計100.2%)であるので、客単価の方が好調であったといえよう。

   また、商品別では食品の伸びが堅調であり、102.8%(累計101.9%)となり、衣料97.2%(累計98.3%)、住居余暇97.9%(累計98.7%)と食品以外は苦戦した11月度であったが、累計でも苦戦しており、11月度以前も苦戦しているといえよう。さらに、業態別を見ると、SMが113.9%(累計104.3%)、GMSが99.6%(累計100.2%)であるので、SM、食品スーパーマーケットが売上を牽引しているといえよう。店舗数はSM89店舗、GMS255店舗、その他57店舗の合計401店舗という結果であった。

   イオン単体ではSM、食品の貢献度が大きく、イオンが「食品は、「価格凍結宣言」以降、1点単価は低下しましたが、客数と買上点数の増加により、10月度から既存店売上が前年同月より増加しています。」とコメントしているように、食品、SMがイオン全体を牽引している状況が浮かび上がった結果となった。

   一方、連結のイオンの11月度の売上速報を見ると、11月度の全体は4,359億円(104.99%)と堅調な伸びであった。イオン本体も食品スーパーマーケットが好調であったが、連結でも食品スーパーマーケットは好調であり、特に、マックスバリュ中部130.3%(既存店111.8%)、マックスバリュ東海114.1%(累計109.0%)、マックスバリュ西日本107.7%(累計106.5%)と全体を牽引している。これに、M&A等で集約が進んでいるイオン北海道が165.4%(累計121.1%)、イオン九州が128.6%(累計111.1%)と売上では絶好調であり、イオングループ全体の売上に大きく貢献しているといえよう。

   ただ、食品スーパーマーケットの中でもマックスバリュ東北96.7%(累計96.6%)、マックスバリュ北海道98.3%(累計97.9%)、それに加え、マイカルも99.2%(累計99.4%)と厳しい状況である。また、食品スーパーマーケット以外では、ミニストップ103.1%(累計105.4%)とコンビニは堅調な売上であったが、ブルーグラス88.3%(累計90.2%)、コックス99.9%(累計95.9%)、イオンファンタジー96.8%(119.2%)と苦戦しており、食品以外は厳しい11月度であったといえよう。さらに、イオンの売上を支えるカード事業であるイオンクレジットサービスはカードショッピング116.7%(累計117.6%)、カードキャッシング102.6%(累計96.2%)と特にカードショッピングが絶好調であった。

   そして、店舗数であるが、総合スーパーは2店舗開店(累計12店舗)の609店舗、スーパーマーケットは9店舗開店(累計49店舗)の1,105店舗、スーパーセンターは2店舗開店(累計4店舗)の26店舗となり、合計1,740店舗となった。この中には、先にも述べたがダイエー、マルエツ、ベルクも入っており、1,40店舗は、イオングープ全体の店舗数である。ここでも、食品スーパーマーケットの好調さが際立っており、積極的な食品スーパーマーケットの新規出店が顕著である。

   この状況についても、イオンは本体同様「食品は、「価格凍結宣言」以降、1点単価は低下しましたが、客数と買上点数の増加により、10月度から既存店売上が前年同月より増加しています。」とコメントしており、価格凍結宣言が食品スーパーマーケットの客数、買上点数増に結び付いたという。

   このように、イオンのこの11月度の売上速報を見ると、本体の単体、グループの連結双方ともに、業態では食品スーパーマーケット、商品では食品の貢献度が大きかったといえ、その背景には10月からはじまった価格凍結宣言以降、客数と買上点数増となる効果が顕著になったといえ、食品スーパーマーケットの重要性が改めてクローズアップされた形となった。次の12月度の売上速報は1月下旬となるが、いよいよ、値上げが本番を迎えつつあり、今後、日本最大の食品スーパーマーケットグループをかかえるイオンがどのような戦略で臨むか、来月以降も注目してゆきたい。

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January 9, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

January 08, 2008

オークワ、2008年2月期、第3四半期決算、増収増益!

   オークワが12/20、2008年2月期、第3四半期の決算を公表した。営業収益1,854.42億円(103.0%)、営業利益51.64億円(110.3%:営業収益比2.78%)、経常利益53.46億円(112.4%:営業収益比2.88%)、当期純利益28.80億円(111.8%:営業収益比1.55%)となり、増収幅は少なかったが、増益は2桁の高収益となり、増収増益の好決算であった。通期予想も営業収益2,520.00億円(103.1%)、営業利益76.00億円(107.3%)、経常利益78.00億円(108.7%)、当期純利益40.50億円103.3%)と、この第3四半期ほどではないが、増収増益予想であり、好調な決算が予想される。

   特に、この第3四半期決算で2桁と好調な利益の要因を見てみると、売上総利益が昨年の25.2%から25.3%へと0.1ポイント改善しており、不動産収入等の営業収入は3.5%と横ばいであったが、合計の営業総利益が28.7%から28.8%へと0.1ポイント改善した。これに販売費及び一般管理費が昨年の26.0%から25.9%へと0.1ポイント下がったため、差し引き、営業利益が昨年の2.7%から2.9%へと0.2ポイント改善し、売上の増加と相まって、営業利益が昨対で110.3%と2桁の上昇となった。粗利、経費双方を改善しての営業利益の改善であり、バランスのよい収益改善ができた第3四半期決算であったといえよう。

   また、この好調な収益を受けて、財務面の改善も見られ、自己資本比率が56.8%と昨年の53.6%、この2月期決算時の55.3%と比べて上回っており、財務基盤が改善されたといえる。特に、純資産が昨年の693.23億円から720.21億円と約20億円増加したことに加え、総資産も昨年の1,291.36億円から1,267.91億円と20億円強減少しており、結果、自己資本比率が上昇している。その中身を見てみると、好調な決算を受け、利益剰余金が約30億円増加し、427.60億円となったことが大きい。営業利益の増加がいかに財務の改善につながるかを示しているといえよう。

   さらに、負債の主要項目である長短借入金を見ると、211.54億円と昨年の240.07億円と比べ、約30億円減少しており、総資産に占める割合も16.68%であった。やはり、好調な決算が借入金の削減につながっており、財務バランスが負債面、純資産面双方で改善されている。結果、キャッシュフローも現金及び現金同等物が16.88億円増加し、113.88億円となり、資金の増加にもつながった好決算であったといえよう。

   一方、資産面を見てみると、オークワの第3四半期決算では明細が公表されていないので、出店にかかわる資産面の状況はわからないが、固定資産の内、有形固定資産が昨年の776.07億円から今期は744.74億円と約30億円減少しており、総資産に占める割合は58.7%である。また、敷金・保証金が投資活動によるキャッシュフローの変動として約10億円返還されており、出店にかかわる資産は確実に減少しているといえ、資産面の削減も進んだといえよう。このように、ほぼ、出店にかかわる資産と自己資本比率のバランスがとれており、借入に依存しない出店構造になりつつあるといえよう。

   その出店政策であるが、いよいよ、オークワも関西を脱し、あらたなドミナント展開地域として、中部、愛知県に新店を出店した。今後、この中部地区がオークワの新たな成長をめざす重要なドミナント地域となる予定であり、大きな一歩を踏み出したといえよう。その第1号店であるが、11/21に愛知県愛西市にオークワ愛西プラザ店をオープンした。オークワ138店舗目の店舗であり、業態はNSC(近隣型ショッピングセンター)での出店であり、ホームセンターのカーマ、衣料のあかのれん、スポーツクラブのザ・ビックスポーツ等が出店し、総敷地面積は68,393㎡(約2万坪)である。核店舗となるオークワの売場面積は747坪であり、駐車場160台、年商は19億円の予定である。

   これを受けて、11月後半の株価は急騰しており、11/20は1,402円であったオークワの株価は、その後、1,407円、1,436円、1,466円、1,480円、1,483円となり、11/29にはとうとう1,519円となった。その後も株価は上昇し、12/5には1,614円まで上昇した。が、その後は日経平均と連動するように下落を続け、1/4の大発会では1,427円ともとにもどりつつある。ここ最近はオークワに限らず、日経平均も下降気味の厳しい株価が続いていることを考慮すると、11/20以降の株価上昇は投資家がオークワの中部地区への新規ドミナント展開を好意的に受け止めたととらえることができよう。

   このように、オークワのこの第3四半期決算を見ると、特に、2桁アップの好調な増益決算をうけ。財務体質が確実に改善しており、いかに、増収増益、特に増益が経営に大きなインパクトを与えており、財務体質の改善はまず、決算数字、特に増益を確保することが重要であることがわかる。また、オークワは今期、新たなドミナント地域として中部地区を選択し、今後、関西、中部での2正面展開の経営が本格化することになる。今後のオークワの動向には注目である。

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January 8, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 07, 2008

IDと時間で販促を考えてみる!

   ちょうど、本日の食品スーパーマーケット最新情報、まぐまぐ版の「コンサルティング、現場からのミニレポート」に第65回目として、「IDと時間について」というミニレポートを掲載したが、これを書いていて、食品スーパーマーケットの販促が気になった。そこで、改めて、IDと時間という、恐らく、今年の最大のテーマ、キー概念となると思われるが、このキー概念をもとに食品スーパーマーケットの販促を考えてみたい。

   食品スーパーマーケットにおける販促の大半はちらしといっても過言ではなく、その目的は近隣世帯へ特売商品を価格訴求することにより、集客をはかることにあるといえる。売上は客数×客単価であるので、ちらしは、この客数をいかにあげるかに焦点を絞った販促方法であるといえよう。そこで、ここに、先のキー概念、IDと時間を入れるとどのような販促になるのかを考えてみたい。まず、IDであるが、客数はIDを入れることにより、客数=ID客数×頻度という式になる。客単価も同様に、客単価=ID客単価×頻度という式になる。そして、この2つを結合すると、売上=(ID客数×頻度)×(ID客単価×頻度)となる。したがって、先のちらしの目的である客数アップをはかるためには、客数=ID客数×頻度となるので、ちらしの目的が2つとなり、ひとつは、IDを増やすことができるか、そして、もうひとつは、頻度を増やすことができるかとなる。ここから、ちらしを見直すと同時に、ちらしでは補えない手段を新たに開発することも必要となる。

   まず、IDを増やすには、ちらしの撒き方、頒布地域とその方法を見直す必要があろう。頒布地域を見直すには、新規IDを獲得したい地域、IDが十分に獲得できていない地域にちらしを撒くことになるので、事前にIDの少ない地域を調べる必要がある。そして、そこに重点的にちらしをまくことになるが、当然、可能であれば、ちらし内容を変える必要もあろう。一番良い方法は、ちらしを来店販促クーポンのように使い、このちらし持参の方、お好きな商品20%引き、30%引きなどが、新規IDに焦点を絞ったちらしとなろう。

   次に、頻度を増やすには、ちらしの中身を見直す必要が最も重要な販促であると思われる。頻度は突きめれば、単品1品1品の頻度の集積でもあるので、全商品の頻度分析を行い、頻度の高い商品ベスト100品をちらしに載せるなどすることにより、既存のID顧客の来店頻度をさらに促すことにつながってこよう。また、ここでもちらしを来店頻度促進クーポンのように使い、ID増加策同様、お好きな商品20%引き、30%引きも有効な手段となろう。この頻度分析はIDデータなしに算出することは不可能な数字であり、PI値が高いから頻度が高いとは限らず、PI値分析だけでは頻度の高い商品を把握することは困難である。

   さて、これに時間というキー概念を組み入れるとどのような販促となるかであるが、時間を組み入れるとは、客数を増加させる手法にもなるが、むしろ客単価を増加させる手法に重点があるといえ、客単価=ID客単価×頻度の頻度とID客単価の増加策のひとつととらえることができるように思う。時間とは一般的には店舗に入り、買い物をし、レジで精算するまでの一連の時間を指しているように思われているが、実は、時間とはもう少し、広くとらえることがポイントであり、その一瞬の時間ではなく、顧客の生涯の時間のどのくらいを店舗で費やしてもらえるかを時間ととらえることがポイントである。いわば、ライフタイム時間バリュといってもよく、顧客一人一人の生涯時間の店舗での時間構成比ともいえよう。

   このように考えると、時間とは客単価3D分析同様、3つの軸でとらえることが可能となり、ひとつは客数PI値にあたる注目度、2つ目は、PPIにあたる来店頻度、3つめは、一般的な時間観念に近い買い物時間であるその商品を選定する時間である。この3つをバランスよく増やすことが、顧客のライフタイム時間バリュを増大させる方向になるといえよう。特に、頻度は客単価=ID客単価×頻度、客数=ID客数×頻度の客単価、客数双方のキー概念であり、重要な政策であるといえる。また、注目度、商品選定時間を上げることにより、商品購入に結びつく可能性が増え、ID客単価の増大につながるといえよう。その意味で、時間を増大させる、すなわち、ライフタイム時間バリュの増大は極めて重要な政策といえよう。

   では、具体的にはどのような政策が時間増大、ライフタイム時間バリュに結び付くかであるが、注目度をあげるためには主動線からわかりやすい場所、注意を引きつけるための5感に訴える販促がポイントとなろう。商品選定時間を引き上げるには、商品の価値をしっかり説明するPOP、試食、場合によっては対面サービスなどがポイントとなろう。POPも無味乾燥なものではなく、商品一品一品にふさわしいPOPが望ましい。メーカーは必死で商品一品一品のパッケージ、説明、デザイン等を考えているが、小売業の棚に入ると統一POPとなり、商品選定時間を引き上げるどころか、素通りしてしまうPOPとなってしまい、ライフタイム時間バリューとは逆行するPOPが多いのが残念である。そして、来店頻度であるが、これは一度商品を購入したら、次に同じ商品を購入してもらえるような仕組みを入れることがポイントであり、次回来店クーポン、ホームページと連動させ、クーポンを発券するなどの仕組みがポイントとなろう。

   このようなIDと時間を販促に組み込むことにより、現状のちらしを中心にした販促の見直し、新たな販促手法の開発、客数だけでなく、客単価をも意図した販促が考えられ、また、そのためには小売業だけでなく、メーカーの協力も得ながら、新たな販促手法を生み出すことも可能となろう。今年はこの2つのキー概念、IDと時間にこだわった課題に挑戦してみたいと思う。

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January 7, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (3) | TrackBack (1)

January 06, 2008

大発会、速報、食品スーパーマーケットの株価、今年のゆくへは?

   1/4の大発会により、今年も、日本の株式相場が波乱の中でのスタートを切った。かつてない原油高に加え、円高が進行しはじめており、日経平均は616.37円(4.03%)安の14,691.41円という厳しい数字でのスタートとなった。これに連動する形で食品スーパーマーケット業界も厳しい株価となり、年末ストップ高で食品スーパーマーケット業界の株価を牽引していた九九プラスも-2,500円(-4.16%)安の57,500円の株価となる厳しい展開であった。食品スーパーマーケット上場企業約60社の中でも、値上がりした株はわずか5社であり、全面安という展開といえよう。ちなみに、値上がりした5社は、ドミー(590円、+13円、+2.25%)、PLANT(353円、+7円、+2.02%)、天満屋ストア(934円、+14円、+1.52%)、アオキスーパー(885円、+9円、+1.02%)、マックスバリュ東海(1,679円、+3円、+0.17%)であった。

   この上昇した5社の株価の中では、PLANTとマックバリュ東海が注目といえよう。PLANTの株価であるが、1/4の大発会は異常な動きとなった。始値がいきなり前日比68円(+119.6%)高の414円ではじまり、その後415円まで上昇したが、その後、352円まで急落、終値は前日比7円(102.0%)高の353円で引けた。ここのところPLANTの株価は下げ続けていただけに、一時的に急上昇した形であり、今後の動きが気になるところである。また、マックスバリュ東海については、12月に入り、厳しい株価が続いており、12/21には上場来最安値となる1,540円をつけたが、その後、株価は反転、上昇し始め、年末には1,676円まで上昇した。そして、1/4の大発会では1,679円 (+3円、+0.17%)となり、この厳しい経済情勢の中でも、上昇気味で推移しており、今後の株価の動きに注目といえよう。

   1/4は食品スーパーマーケットのこの状況を見ても全体的に厳しい株価となっており、上昇した株価はわずか5社であるので、ここでは、逆に、大きく下落した食品スーパーマーケットの株価ワースト10を見てみたい。そのワースト10は、マルミヤストア460円(-70円、-13.20%)、イオン北海道261円(-32円、-10.92%)、アークランドサカモト1,310円(-139円、-9.59%)、Olympic 639円(-60円、-8.58%)、アークス1291円(-97円、-6.98%)、CFS 440円(-29円、-6.18%)、イズミ1,575円(-98円、-5.85%)、ヤマザワ1,480円(-90円、-5.73%)、ライフコーポレーション1,388円(-82円、-5.57%)、原信ナルスホールディングス1,015円(-56円、-5.22%)であった。

   この中でもイオン北海道とOlympicはともに上場来最安値となり、この1/4の大発会で底値を付けており、厳しい株価であったといえよう。イオン北海道のチャートを見ると10月中旬までは400円前後で安定していたが、その後、株価急落、11月、12月と右下がりで推移し、年末は300円前後でもみ合っていたが、この大発会の1/4、大納会の株価を10%以上下回る売りとなり、上場来最安値となった。また、Olympicについても、1/4は上場来最安値となる株価となったが、ここ数ケ月は2週間から3週間周期で上げ下げを繰り返していたが、この1/4はこれまでの流れでは上げるトレンドとなっている時期であるが、急落し、厳しい株価となった。

 また、このワースト10の中ではイズミも5%以上、1/4の大発会の株価が下がっているが、特に、ここ数ケ月、下がり続けており、5日移動平均乖離率を見ると、全小売業の約400社の中でワースト1となる下げ率で推移しており、厳しい株価が続いている。イズミの株価は1,575円であるが、5日移動平均乖離率-14.47%、25日-16.87%、13週-16.30%、26週-16.91%とどのトレンドを見ても15%前後の下落率で推移しており、チャートを見ても、12月に入り、右下がりの厳しい株価が続いている。

   そして、もう1社、注目のCFSであるが、すでにイオンの株主説明会が開催され、現在、激しい委任状争奪戦(プロキシーファイト)を繰り広げているが、ここ最近の株価は厳しい状況で推移している。12/13にCFSがアインファーマシーズとの経営統合を付議するための臨時株主総会を今月1/22に召集することを公表してからも厳しい株価は続いており、当時520円前後の株価が現在440円と約15%株価が下落している。投資家はやや厳しく成り行きを見つめているといえよう。逆に、アインファーマーシーズの株価はゆるやかに株価が上昇しており、対照的な動きとなっている。

   このように1/4の大発会の食品スーパーマーケットの株価は全体の動きと連動する形で厳しい株価となり、この日、上昇した株価はわずか5社、残り約50数社の上場食品スーパーマーケットが株価を下げており、厳しい状況での今年の相場スタートを切った。今後、石油(原油)の相場、商品先物取引き、サブプラムローンの問題等、海外、特にアメリカの経済情勢の状況、これに呼応する形での円高の進行等、国内情勢も不安定な様相がくすぶっており、株価が回復するのは当面難しい状況といえよう。本ブログでも状況に応じて、食品スーパーマーケット各社の株の動きを注意深く見守ってゆきたい。

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January 6, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 05, 2008

相乗積のケーススタディ、ハローズのPB戦略を見る!

   前回に引き続き、ハローズを取り上げてみたい。前回のブログではハローズの2008年2月期の第3四半期決算の速報を取り上げた。その中で、ハローズのPB戦略について言及したが、ハローズはそのPBの効果測定に相乗積をうまく活用しており、相乗積を実践的に理解する上において、参考になるケーススタディといえ、再度、ここではその相乗積に焦点を当てて取り上げてみたい。

   ハローズは前回のブログでも言及したが、PB戦略のスローガンを「NBと同品質で、価格は3割安く、値入率は30%以上」としている。この第3四半期の最新の売上総利益は23.1%であり、2007年2月期の決算時は23.4%、相乗積でのPBの効果測定を公表した中間決算時では23.0%、一昨年の中間決算時が22.7%、その時の2006年2月期が23.4%でる。したがって、中間決算時での昨対は0.3ポイント粗利率が改善されているが、2006年2月期と比べると0.4ポイント下がっているのが気になるところである。が、この中間決算時点から次の2007年2月期には0.4ポイント改善し、直近の第3四半期では、0.4ポイント下がってはいるが、中間決算時と比べると0.1ポイント改善しており、年末年始等の異常値が入る本決算時を除けば、若干ではあるが、粗利率が改善されつつあるといえよう。

   特に、今回取り上げる、中間決算時の粗利率は昨年と比べ、0.3ポイント改善されており、その要因を相乗積をもとに分析しておくことは重要なことであり、今後のPB戦略の方向性を決めることにもなる。そこで、ここでは、この中間決算時の相乗積の活用事例を見ながら、相乗積の実践的な活用方法を考えてみたい。

   まず、ハローズの相乗積の算出方法であるが、すでに、本ブログでも相乗積については取り上げたが、相乗積とは、粗利構成比のことであり、売上構成比×粗利率で算出する指標のことである。売上構成比は対象商品(群)の売上高÷全体の売上高、粗利率は対象商品(群)の粗利高÷対象商品(群)の売上高となるので、双方を掛け合わせると、対象商品(群)の粗利高÷全体の売上高となるので、まさに粗利構成比となる。したがって、構成比どうしは分母が同じ全体の売上高となるので、相乗積は単純に足せば、その足した商品(群)の粗利率となるという特徴があり、これを活用して、粗利構造の違う商品間の粗利率を簡単に計算することが可能となる。

   ちなみに、相乗積をどう表現するかであるが、一般的には売上構成比が10%、粗利率が20%の場合は、10%×20%で200と表現されることが多いが、その本質が粗利構成比であることを考えれば、10%の20%で2%とダイレクトに表現した方が、実はわかりやすい。これと20%で10%の1%の相乗積の商品(群)を足せば、2%+1%で3%の粗利構成比となるので、200よりも、2%の方が実践的といえよう。ハローズのケースもこれと同様、相乗積は%で表現し、より実践的な活用をしているのが実態である。

   さて、そのハローズの中間決算時の相乗積の実態であるが、ハローズは食品スーパーマーケットの商品構成を大きく10部門に分けているので、その相乗積を昨年の中間決算と比較してみると、次のような数字となる。青果±0%(今年中間1.7%、昨年中間1.7%)、鮮魚±0%(2.3%、2.3%)、惣菜+0.1%(4.7%、4.6%)、精肉-0.2%(3.0%、3.2%)、一般食品+0.3%(2.8%、2.5%)、デイリー+0.2%(4.7%、4.5%)、菓子+0.1%(1.6%、1.5%)、雑貨-0.1%(1.1%、1.2%)、酒類±0%(1.0%、1.0%)、その他-0.1%(0.1%、0.2%)となる。したがって、合計の相乗積は0.3%(23.0%、22.7%)となり、粗利率が0.3%改善しているが、それは惣菜0.1%、一般食品0.3%、デイリー0.2%、菓子0.1%と合計0.7%のプラスが精肉-0.2%、雑貨-0.1%、その他-0.1%の合計-0.4%を上回ったからであることがわかり、特に改善効果の大きかった部門は一般食品の0.3%、デイリーの0.2%であることがわかる。この2部門とも粗利率の高いPB商品の売上構成比がここ最近あがっていることから、PB戦略の効果がではじめたという推測がたつ。

   ちなみに、生鮮と惣菜の合計の相乗積は-0.1%(11.7%、11.8%)、ドライ合計の相乗積は+0.4%(11.3%、10.9%)であり、相乗積で見る限り、生鮮と惣菜の合計とドライの合計はほぼ同じ相乗積であり、バランスがとれているといえよう。特に、今期はドライの粗利改善が進んだことが全体の粗利率を改善したことになったといえ、その原動力がPBであったと推測できよう。さらにその商品を見てみると、今期ハローズが力を入れたPB、天然水、スポーツドリンク、冷凍うどん、食パン等であたったという。

   このように、ハローズの相乗積の活用の仕方は極めて実践的であり、このケースではPB商品の粗利改善の効果測定に活用しており、結果を見てもPB商品が一般食品とデイリーの粗利率を改善し、企業全体の粗利率改善に寄与したことが推測される好事例となっている。相乗積はこのケースのように、何がどれくらい粗利率の改善あるいは逆に下げた要因となったかがすぐに計算できる技術であり、食品スーパーマーケットの計数管理技術としては実践的でわかりやすい指標のひとつといえよう。また、以前、本ブログでも言及したが、これを各店と全店で算出してゆけば、各店の全店への粗利貢献度も明確になり、チェーンストア全体の粗利コントロールにも最適な指標である。古くて新しいテーマであるが、相乗積はPI値同様、しっかり身につけたい実践的な計数管理の技術といえよう。

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January 5, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 04, 2008

ハローズ、2008年2月期、第3四半期決算、増収増益の好決算!

   食品スーパーマーケットの2008年度の第3四半期の公表がはじまり、年末から年始にかけて2月度決算企業の公表があいついでいる。来週から再来週にかけてピークとなるものと予想されるが、今期はここ最近株価も上昇ぎみのハローズについて見てみたい。ハローズは現在、広島に19店舗、岡山に16店舗の合計35店舗を展開している食品スーパーマーケットである。この第3四半期決算の概要は、売上高423.11億円(109.6%)、営業利益14.47億円(116.3%:売上対比3.41%)、経常利益14.36億円(116.6%:売上対比3.39%)、当期純利益7.75億円(119.1%:売上対比1.83%)と大幅な増収増益となる好決算であった。特に利益が2桁以上で伸びており、好調な決算であったといえよう。

   利益が2桁以上で伸びた要因であるが、売上総利益は昨年同様23.1%と変わらなかったが、不動産、センターフィーなどの営業収入が昨年の2.1%から2.3%へと0.2ポイント改善し、営業総利益が昨年の25.2%から25.5%へと伸びたことが大きい。販売費及び一般管理費は昨年より0.1ポイント上昇し、22.1%となったが、差し引き、営業利益は昨年の3.2%から3.4%へと0.2ポイント改善したことが好調な増益となったといえる。ハローズは
現在、NSC(近隣型ショッピングセンター)への積極的な出店と、センター化による物流効率化に取り組んでいるが、これらが、営業収入に加え、売上げをも押し上げた要因といえよう。

   ハローズのNSC化への取り組みであるが、ハローズは現在、NSCを2つのタイプに分けて取り組んでいる。450坪型と600坪型である。年商規模はそれぞれ、約18億円、約20億円となり、600坪型の方がより郊外での出店となり、その分駐車場等が多くなり、敷地面積が450坪型の2,000坪から10,000坪に対し、600坪型は4,000坪から10,000坪と一回り大きい。したがって、土地を含まない平均投資金額が450坪型が3.8億円に対し、600坪型は5.6億円となる。

   この2つのタイプを駆使し、広島と岡山にドミナント展開を積極的にはかっている。その結果、600坪以上の店舗の売上構成比が40%以上となり、平均店舗面積も今期の決算では500坪を超えると予想される。また、最近では、NSCの出店方式も以前の建物賃貸型から、土地転貸型、そして、デベロッパーを活用した土地の転々借型へと発展しており、これも投資コストを削減し、キャッシュフローの改善につながっている。また、物流センターについても、この4月には冷凍物流センターが稼働しており、これまでは各ベンダーから35店舗へ配送していた冷凍物流がセンターへ一本化されたため、冷凍物流の効率化がはかれ、人件費等の経費削減、商流利益の改善、センター収益が上がるなどの改善が進んだ。これらの結果、営業収入がアップしたものといえよう。

   さらに、商品構成も店舗の大型化とともに変化しつつあり、生鮮・惣菜の構成比を見ると、惣菜の伸びが徐々に上がっており、この第3四半期では10.9%となり、生鮮No.1の精肉の11.0%とほぼ並び、店舗を牽引する商品となりつつある。青果10.3%、鮮魚7.8%であるので、近い将来、惣菜が生鮮3品を抜き、No.1となるのは時間の問題といえよう。また、酒の構成比もあがっており、この2月期の本決算時は6.1%であったが、第3四半期決算では6.4%となったのも特徴である。

   商品戦略については、ハローズは35店舗という小規模ではあるが、PBにも積極的に取り組んでいる。ハローズのPBのスローガンは「NBと同品質で、価格は3割安く、値入率は30%以上」であり、現在、売上構成比は6%を超えつつあり、粗利貢献度も徐々に成果がではじめている。中間決算時の相乗積を見ると、特にPB比率の高い一般食品が昨年の2.5%から2.8%へと0.3ポイント相乗積(粗利構成比)を引き上げており、デイリーも昨年の4.5%から4.7%へと0.2ポイント相乗積を引き上げている。ちなみに、相乗積No.1は惣菜とデイリーの4.7%であり、ついで、精肉の3.0%、一般食品の2.8%、鮮魚の2.3%となる。生鮮食品を除けば、デイリーと一般食品へのPBへの取り組みが、相乗積を引き上げるポイントであることがわかり、ハローズはまさに狙い通りのPBの効果がではじめたといえよう。

   ただ、若干気になるのは、自己資本比率が好調な決算が続いているが、依然として40.1%と低めである点である。昨年の38.9%よりは改善しているが、2月の本決算時の41.4%よりは若干下がっている点である。その要因を負債と資産の両面から見てみると、負債の主要項目である長短借入金が55.87億円(昨年53.35億円)と総資産の25.96%である。これに対して、資産の主要項目である出店にかかわる資産である土地、建物、差入敷金保証金は143.65億円(昨年127.47億円)と総資産の66.77%となり、自己資本比率40.1%ではカバーできず、長短借入金の25.96%で補っている構図となっており、借り入れに依存した新規出店構造となっている点である。ちなみに、これを35店舗で割ると、4.10億円となる。

   このように、この第3四半期のハローズの決算は増収増益、特に利益が大きく伸び、好決算であった。ここ最近ハローズが取り組んできたNSCへの業態転換、物流の効率化、PB戦略の推進等が功を奏しはじめており、決算内容に確実に反映されつつある。今後は、この好調な決算をもとに、自己資本比率をいかに引き上げ、借入に依存しない自己資本内での新規出店体制をつくることが、安定成長を達成するための当面の経営課題といえ、50%から60%へ自己資本比率をひきあげてゆけるかがポイントであろう。今後のハローズの財務改善にも注目したい。

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January 4, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 03, 2008

大発会、1/4直前、大納会の株価をチェック!

   日本の株式市場は年始の大発会に始まり、年末の大納会で終わる1年間の株式相場となるが、今年も1/4、大発会が目前となった。そこで、ここでは、12/28の大納会時点での食品スーパーマーケット各社の株価をチェックし、今年はどのような株価が予想されるかを考えてみたい。まず、大納会時点までの日経平均の動きであるが、12/28は前日比256.91円安の15,307.78円で引けた。日経平均は10月中旬頃までは順調に上昇を続け、17,500円近くまでいったが、その後、約1ケ月に渡り下降し続け、11月中旬には15,000円を割り込む展開となった。それ以降やや上昇を続け、12月に入ると一時は16,000円まで回復したが、12月は一進一退を繰り返し、15,500円前後で推移し、12/28、15,307.78円となった。

   さて、食品スーパーマーケット各社の動きであるが、12/28の大納会では日経平均が下げる中、株価が急上昇し、ストップ高となった食品スーパーマーケットがある。九九プラスである。この日、前日比5,000円(9.09%高)のストップ高の60,000円まで上昇した。九九プラスは本ブログでも触れたように、12/25にローソンとの第2弾の資本・業務提携を公表しており、これにより、ローソンが九九プラスの筆頭株主となることが確定し、この動きを好感しての買いが殺到したための株価急上昇である。なにせ、九九プラスの株価は12/25が上場来最安値の43,500円をつけ、この資本・業務提携が公表されるまでは株価が下げ止まらず、底が見えない状況で推移していた。それが、この日を境にまさに、株価が反転し、12/26(50,000円)、12/27(55,000円)、そして、12/28(60,000円)とストップ高の急上昇となった。小売業全上場企業約400社の中でも5日移動平均乖離率はNo.2の18.15%の上昇率であり、26週の移動平均乖離率が-12.13%であるので、いかに、この短期間に異常な買いが入ったかがわかる。今後、しばらくは、九九プラスの株価は落ち着かない状況が続くものといえよう。

   12/28の大納会の食品スーパーマーケットの株価の動きはこの九九プラスが突出した動きであり、これ以外ではマルキョウの660円 (+15 円、+2.32%)、マルヤの244円(+4円、+1.66%)、イオン九州の1,800円(+22 円、+1.23%)の3社が1%以上の前日比高であり、全体としては厳しい株価であった。食品スーパーマーケットの上場企業は現在約60社であるが、12/28前日比が上昇したのは上記食品スーパーマーケットを含め、わずか12社であった。

   そこで、さらに5日移動平均乖離率の短期的なトレンドではなく、26週移動平均乖離率の中長期的な動きを見てみると、食品スーパーマーケットのNo.1はハローズである。12/28時点の株価は702円(+2円、+0.28%)とわずかな上昇ではあったが、26週移動平均乖離率は13.04%とトップであり、小売業全体の中でもNo.7である。ハローズのここ数ケ月の株価のチャートを見てみると、絵に書いたような右上がりの直線となっており、12/25が年初来高値の730円となった。9月の初めは550円前後であったので、この数ケ月で130%以上の上昇率である。

   ハローズについで、26週移動平均乖離率が高かったNo.2の食品スーパーマーケットはマルエツである。11.19%の上昇率であるが、5日(-1.10%)、25日(-4.02%)、13週(-0.83%)であるので、ここ最近は厳しい株価が続いているといえよう。実際、チャートを見てみると、11月まではきれいな右上がりの上昇であったが、11月以降はほぼ2週間ごとに山谷の繰り返しであり、大納会の12/28も715円(-14円、-1.92%)という状況であり、今後が読みにくい流れである。No.3はマミーマートである。26週移動平均乖離率は9.60%と高く、5日(0.41%)、25日(4.94%)、13週(8.71%)とすべてプラスで推移しており、チャートも、11月まではあまり動きのない状況であったが、11月に入ると、株価は一転、急上昇を続け、12/28の大納会までほぼ右上がりで上昇している。1月以降も注目の株価であるといえよう。

    No.4は丸久であり、26週移動平均乖離率は8.33%であり、5日(2.08%)、25日(4.36%)、13週(8.79%)とすべてプラスで推移している。チャートを見ると、9月以降、急角度ではないが、ゆるやかな右上がりの上昇である。No.5はマツヤの6.48%である。ただ、マツヤはほとんど売買がないため、少しの買いで株価が上昇するため、チャートを見ると、あまり大きな動きではない。No.6は東武ストアの6.26%である。ただ、5日(-0.73%)、25日(-3.32%)、25日(0.74%)であり、短期的にはマイナスである。チャートを見ても11月中旬までは株価はきれいに右上がりで上昇していたが、その後、株価はやや下降しはじめ、現在400円強で横ばいである。

    これ以外では、マックスバリュ北海道、マックスバリュ中部がここ最近右上がりの株価となっており、注目といえよう。このように、大発会直前の食品スーパーマーケット業界の株価は全体としては、上昇基調で推移している株価は数社であり、厳しい状況といえよう。ただ、今年は、今回の九九プラスのケースのように資本・業務提携が業界内、業界の垣根を越えて起こる可能性も高く、ひとたび、提携となれば、株価は急上昇するケースも多く、先が読みにくい状況といえよう。大発会以降の今年も食品スーパーマーケットの株価に注目してゆきたい。

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January 3, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

January 02, 2008

平和堂、2008年2月期、第3四半期決算、増収増益!

    昨年末から食品スーパーマーケット業界の第3四半期決算の公表がはじまった。本ブログでも、マックスバリュ東海、西日本を取り上げたが、現在、さらに数社が第3四半期決算を公表している。ここでは、食品スーパーマーケットよりもショッピンセンター、GMSを主力業態とする平和堂の第3四半期決算を取り上げてみたい。平和堂はショッピングセンターの売上構成比が約70%と、ここ最近は、ショッピングセンターを地元滋賀県はもとより、京阪神地区、北陸地区に出店し、成長を遂げている企業である。ただ、食品の構成比は約55%であり、その中核部門は食品にあり、地元滋賀県では食品スーパーマーケットの出店にも力を入れている。

    まず、平和堂の連結の第3四半期決算であるが、営業収益が3,066.75億円(102.2%)、営業利益84.21億円(109.0%:営業収益比2.74%)、経常利益85.50億円(112.5%:営業収益比2.78%)、当期純利益 42.15億円(121.4%:営業収益比1.37%)と増収増益の好決算であった。特に、営業収益よりも利益が大きく伸びたのが特徴といえよう。その要因を見てみると、売上総利益が昨年の29.2%から29.4%と0.2ポイント増加しており、粗利率が上がったことが大きい。さらに、販売費及び一般管理費も昨年の33.6%から33.5%へと0.1ポイント改善しており、粗利と経費双方の改善が進んだことが大きいといえよう。ただし、平和堂の大きな収入となっているテナント収入等の営業収入が昨年の7.2%から7.0%へと0.2ポイント下がっており、差し引き、営業利益が昨年の2.8%から2.9%へと0.1ポイントの改善にとどまったが、これが営業収益の伸びと相まって、大幅な増益となったといえよう。

    ただ、平和堂は自己資本比率が33.5%と依然として低い数字であり、財務面の改善が今後の成長を維持するためにも課題といえよう。自己資本比率が33.5%にとどまっている要因を見ると、出店にかかわる資産である土地、建物、差入し資金及び保証金の合計が1,983.25億円(昨年1,927.97億円)と総資産の69.7%と約70%を占めており、自己資本比率の33.5%ではカバーしきれない構造となっているためである。そのため、負債面の主要項目である社債を含む長短借入金が902.73億円(昨年937.01億円)と総資産の31.7%となり、自己資本比率の33.5%と合わせて、出店にかかわる資産をカバーしている状況といえる。平和堂は現在102店舗であるので、1店舗当たりの資産を算出してみると、19.44億円となり、通常の食品スーパーマーケットの4倍から5倍となっており、食品スーパーマーケットというよりも、ショッピングセンター、GMSといえる業態構造といえよう。

   平和堂は現在、業態を大きく3つもっており、ショッピングセンタータイプのアルプラザ35店舗(年商約60億円、約70%の構成比)、GMS25店舗(年商約20億円、約15%の構成比)、そして、食品スーパーマーケットのフレンドマート41店舗(年商約12億円、約15%の構成比)であり、GMSはほぼ横ばい、ショッピングセンターは微増、食品スーパーマーケットが漸増と食品スーパーマーケットと食品スーパーマーケットとショッピングセンター業態に力をいれている。ただ、ショッピングセンターとGMSを合わせて約85%の売上構成比となることから、出店にかかわる資産が食品スーパーマーケットと比べ極端に大きな数字となるといえよう。この第3四半期においても、スーパーマーケットタイプのフレンドマート守山水保店(滋賀県守山市)を11月に出店しており、食品スーパーマーケットは今後とも新規出店の主力業態となってゆくものといえよう。

   したがって、平和堂の商品構成比も通常の食品スーパーマーケットとは若干異なり、食品の比率が55%前後であり、ついで、衣料品が18%前後、住関連品が15%弱、その他商品供給が7%前後、その他となる。食品の中でも生鮮食品が25%、一般食品等グロサリーが30%であるので、食品内での生鮮食品の比率は45%強となる。GMS、ショッピングセンター特有の衣料品、住関連品が合計で30%を超え、食品スーパーマーケットとは商品構成がかなり違うといえよう。それでも、純粋なGMSと比べると食品の役割が大きく、業態の中核は食品にあるといえ、食品をいかに強めるかが成長のポイントといえよう。

   また、ここ最近では地元滋賀県の売上構成比が徐々に下がっており、現在50%を切り、47%前後で推移している。これに代わり、京阪神地区の京都府、大阪府、兵庫県の比率が高まっており、30%弱まで構成比があがってきている。もうひとつの展開地域である北陸地方の石川県、福井県、富山県はこの3年間12店舗で店舗数が横ばいであり、売上構成比も約15%強であり、その他、商品供給が5%強である。今後は、これを見ても、京阪神地区へのショッピンセンターでの出店と地元滋賀県での食品スーパーマーケットの出店が成長の鍵を握っているといえよう。

   このように、この第3四半期の平和堂の決算数値を見ると、営業収益は微増であるが、営業利益、経常利益、当期純利益とともに利益が2桁前後で伸びており、大幅な増益となる好決算であった。ただ、自己資本比率が、ここ最近ショッピングセンター主体の出店となっており、33.5%と低く、今後のさらなる成長を安定的に維持してゆくには、この自己資本比率の改善が急務といえよう。今後、好調な決算数値をもとに、どこまで、自己資本比率の改善がはかれるかが、ポイントといえよう。平和堂の今後の中長期的な財務戦略に注目したい。

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January 2, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 01, 2008

相乗積とは何か、その活用方法、粗利率を改善せよ!

   チェーンストアにおける粗利管理の極意は相乗積を使いこなすことにある。相乗積とは一般には売上構成比×粗利率で示され、いわゆる粗利ミックスを暗算に近い形で即時に計算できる粗利率算出の計算技術のひとつといえる。ちなみに粗利PI値を活用すれば、粗利PI値の総和÷金額PI値の総和で計算できるので、PI値を活用しているのであれば、この数式を用いた方が簡単かもしれない。相乗積に話をもどすが、相乗積とは何かであるが、これは数式でいえば、売上構成比×粗利率であるので、(グループ売上高÷全体売上高)×(グループ粗利高÷グループ売上高)となるので、グループ売上高が相殺され、=グループ粗利高÷全体売上高となり、何を隠そう、相乗積とは粗利構成比のことである。したがって、通常の構成比=売上構成比と全く同じように考えればよく、売上構成比に対する粗利構成比と考えればよい。相乗積という言葉で表現されるため、あたかも魔法のような計算技術のように思われているが、相乗積とは粗利構成比そのもののことである。

   余談だが、小売業界に相乗積が広まったのは粗利ミックスをすばやく計算する技術、ノウハウのひとつとして広まったといえよう。目の前の商品の単品はすぐに粗利率は分かっても、これが粗利率の違う2つの単品、3つの単品となると、簡単には粗利率が計算できないため、その簡単な計算方法として伝統的に小売業界で伝承されてきた計算技術の一つといえよう。

   たとえば、2つの単品の場合の相乗積の算出方法は、その単品の粗利率が分かっていれば、合計売上高を出し、個々の単品の売上構成比を算出し、各単品の売上構成比と粗利率を掛け、相乗積=粗利構成比を算出し、その和を求めれば、この2つの単品の合計の粗利率が計算できる。これを売上予想に換えれば、粗利率予想にもつながり、2つの単品を同時に販売した場合にどのくらいの粗利率となるかが予想でき、ここから、粗利率をあげるためには、売上構成比を変えるか、粗利率を見直すか、ないしはもう1品追加するかなどの粗利戦略の仮説をたてることもでき、利益にも重点をおいた売上戦略を立てることが可能となる。

   では、この相乗積をチェーンストアで活用するにはどのような方法があるかを考えてみたい。チェーンストにおいて、最も重要な課題は店舗全体の粗利率と部門全体の粗利率を即座に把握し、どの店舗のどの部門の粗利貢献度に問題があるのかをすばやく把握し、改善、活性化をすることにあるといえよう。これが、正確に、素早く、確実にできないと、店舗全体、部門全体の粗利の改善が遅れ、チェーンストア全体の粗利率の改善に結びつかず、折角もうけた利益が垂れ流し状態となりかねない。したがって、ここに相乗積を用いることが、チェーンストアの粗利管理のための大事なテーマであるといえ、相乗積を駆使し、いち早く、課題の店舗、課題の部門を特定することが最大のテーマといえよう。

   具体的にはどのように相乗積を用いたらよいかであるが、チェーンストアは、食品スーパーマーケットでいえば約10の部門を持った店舗が、数100店舗、数1,000店舗となるが、ここでは分かりやすくするために、10部門、10店舗で考えてみたい。実はチェーンストアの相乗積には2つあり、商品から見た相乗積と店舗から見た相乗積がある。一般的には商品から見た相乗積を思い浮かべがちとなるが、チェーンストアとはまさにチェーン、店舗がじゅつ繋がりとなったビジネスモデルのことであり、店舗間の相乗積を見ることがさらに重要なことであるといえる。店舗間の相乗積とは全体売上におけるその店舗の売上構成比とその店舗の粗利率を掛けた相乗積を店舗全体、各部門で算出し、どの店舗に問題があるのかを店舗サイドから明確にすることである。これに、その店舗内の部門別の相乗積を補足することにより、どの店舗のどの部門、どの部門のどの店舗の粗利貢献度に問題があるかが明確になる。さらに、これを昨年の相乗積と比較すれば、チェーンストア内の問題だけではなく、昨年と比べ、粗利構造がどうのように変化したかも明確になり、課題の店舗、課題の部門がより明確になる。

   10店舗、10チェーンでいえば、昨年との差異だけで、全体で10×10、部門で10×10の200のマトリックスができあがり、このマトリックスを縦横ソートをかけ、課題の店舗、課題の部門、逆に、貢献度の高い店舗、貢献度の高い部門を明確にすることにより、ピンポイントで粗利率の改善ポイントが明確になる。これができれば、あとは、課題の相乗積が=売上構成比×粗利率であるので、どちらに問題があったかを確認し、売上構成比であれば、まさにマーチャンダイジングの問題であり、PI値を活用したMD評価表をもとにマーチャンダイジングの改善をはかれば良い。逆に、粗利率の問題であれば、仕入改善、値入れの見直し、値引きの見直し、販促の見直し、欠品、鮮度管理の見直しなどを徹底してゆくことが課題となる。

   このように相乗積をチェーンストアで活用してゆくことにより、どの店舗のどの部門の粗利貢献度に問題があるかが明確になるので、あとは、チェーン全体の構造上の問題であるか、それとも特定個人の管理上の問題であるかを見分け、構造上の問題であればシステム的なアプローチが必要であり、個人の問題であれば研修教育の実施が必要であるので、どのような対応をしてくかを見極めれば良い。今年は値上げ問題、競争の激化が予想される1年となるものといえ、相乗積を駆使し、しっかり粗利改善に取り組みたいところである。

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January 1, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)