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March 25, 2008

リクルート、ID-客数PI値を活用!

   3/24の日経新聞にリクルートの記事が載った。見出しは、「旅館、ホテルの販促支援、特定客に秘密プラン」である。内容は、この3月末から、旅館、ホテル向けにインターネットを使った新しい販促支援サービスを始めるというものでる。何が新しいかというと、見出しにある「特定客に秘密プラン」、ここがポイントであり、ここには、2つの要素、特定客と秘密プランがからんでおり、この2つの要素を満たす販促がいままで簡単にはできなかったことが、今回のサービスでは簡単にできるようになったということである。

   この背景には、PI値分析が絡んでおり、しかも最新の研究テーマであるID-3D分析がその背景にある。小売業界ではIDの特定、システム開発、投資、顧客のアプローチ方法の開発の遅れなどがあり、理論は先行するものの、実用化が遅れがちであるが、今回のリクルートの仕組みはインターネットを活用するため、システム開発、投資、顧客へのアプローチ方法とすべての面でリーゾナブルであり、実用化にいたったといえよう。

   まず、特定客であるが、今回の仕組みは、リクルートのじゃらんネットを活用するために、すでに約1万7,400件の宿泊施設へ申し込んだ実際の顧客ID、恐らく数10万件以上であると思うが、があるため、このIDを活用することができる。しかも、宿泊経験のあるIDであるため、氏名、住所、性別、電話番号、メールアドレス、年齢、宿泊場所、宿泊料金等、詳細かつ精度の高いID属性、ID履歴データがあるため、これを活用することが可能となる。小売業の場合だと、通常のポイントカードでは、属性データを中々把握するのが難しい。特に、氏名、住所、電話番号、メールアドレス等が把握できないと顧客へ直接アプローチする手段がなく、直接顧客へ販促プログラムを提供することが難しい状況となる。今回のリクルートの場合はじゃらんネットというインターネットを活用しており、かつ、実際の宿泊経験のある顧客であるので、この点は全く問題がないといえよう。

   次に肝心の秘密プランであるが、これは当然、特定客を前提とする内容になるが、基本は値引きであり、ついで、逆の付加価値サービスであり、実質、値引きである。要はディスカウントプランであるが、これまでのプランとの違いは、秘密にある。この秘密がこれまではなかなか難しい課題であったが、今回は顧客を特定化できるので、特定顧客向けのプランをつくることができ、それをその特定顧客のみに伝えることが、メールかダイレクトメールで可能となったことが大きい。

   記事の中でも、これまでのプランの弊害として、誰でも閲覧できるサイトへの掲載の場合とメールでの配信の場合をあげている。サイトの場合だと、「稼働率を上げたい施設が激安プランを誰でも閲覧できるサイト上に掲載すると、安いプランに予約が集中。通常プランで予約していた人がキャンセルして安いプランに乗り換えるケースも想定され、宿泊単価が下落するリスクが高まる。」という。また、メールの場合は、「メールで案内すると、頻度によっては顧客の印象を悪くするリスクがある。」という。どちらの場合もこれまでは、結果として、単価下落につながり、肝心の稼働率の上昇にもなかなかつながりにくかったのではいないかということで、今回の、「特定顧客に秘密プラン」の販促サービスが開発されたという。これにより、単価下落を極力回避し、同時に稼働率を向上できるのではというのが、リクルートの狙いであるといえよう。

   さて、今回の記事では触れられていないが、ここにもうひとつのポイントがある。それはこのような「特定顧客に秘密プラン」を実現するためには、これまでの客数の把握の仕方が根本的に変わったことである。PI値分析でいえば、客数PI値の採用といえよう。これまで客数は全体客数のみであった分析が、客数を自由にグルーピングできるようになり、そのグルーピング客数に合わせた商品開発ができるようになったことである。たとえば、過去2回以上、その旅館に3日以上泊まった顧客をグルーピングし、その顧客を特定し、その顧客特有の秘密プランを立案し、その顧客にみに秘密プランを提供するということが可能となる。しかも、特定顧客のみの金額PI値(客単価)に、客数PI値を掛ければ、全体客数で割った、金額PI値となるため、従来の全体客数を分母とした金額PI値と客数PI値を媒介にして比較可能となり、その特定顧客への秘密プランがどのくらいの効果をもたらしたかについても比較検討が可能となる。今後、つくられる様々な秘密プランについても、客数PI値、金額PI値を算出すれば、それらのプランどうしも比較検討可能となり、より効果的なプランの実現につながってゆくことになろう。

   このように、今回のリクルートの販促プランはインターネットだからでき客数PI値をフルに活用したものであるが、これは顧客のIDの把握が可能であれば、理論的には食品スーパーマーケットでも可能なことである。ただ、食品スーパーマーケットの場合は、プランづくりまではゆけるが、顧客に直接働きかける手段がちらし、DM、レシート等なかなか決め手がないため、これをマーチャンダイジングにどう活かすかがポイントとなろう。いずれにせよ、今回の動きは、顧客IDを本格的に活用する時代がごく身近になったことを示しているといえよう。

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March 25, 2008 in 経済・政治・国際 |

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