« March 2008 | Main | May 2008 »

April 30, 2008

オークワ、2008年2月期決算、増収増益、自己資本充実!

   オークワが4/3、2008年2月期の決算を公表した。営業収益2,513.51億円(102.9%)、営業利益78.47億円(110.8%:営業収益3.12%)、経常利益80.84億円(112.6%:営業収益比3.21%)、当期純利益40.65億円(103.7%:営業収益比1.61%)と増収増益の好決算となった。ただ、若干、売上が伸び悩んだが、これは、既存店は101.0%と堅調な伸びであったが、主力業態のSSMは2店舗、スーパーセンター、メッサは0と主力業態の新規出店が抑制されたことによるといえよう。

   反面、今期はディスカウント業態のプライスカットに力を入れ、プライスカット海南下津店、プライスカット和泉鶴山台店、プライスカット御坊店の3店舗を新規出店した。プライスカットはこれに加え、既存の食品スーパーマーケット6店舗を業態転換したため、現在32店舗となった。オークワは現在、145店舗であるので、プライスカットの店舗構成比22.0%となり、オークワの中でも大きな柱となりつつある。特に、食品の値上げ問題が本格化する中、価格にこだわったプライスカットは、プライスラインで優位な位置を占めることになり、今期はさらに出店が加速するものといえよう。

   オークワは現在、和歌山、奈良、大阪、三重を中心に東海、阪神へとドミナントエリア拡大を目指し、近畿の食品スーパーマーケット業界の中で、最も競争力の強いスーパーリージョナルチェーンを目指しているが、これらの地域で最適な食品スーパーマーケット業態を展開してゆく方針といえ、商圏環境、競合環境に応じた幅広い業態の選択肢があり、柔軟に対応できるという特徴が強みといえよう。

   今期は特に、SSM(スーパー・スーパーマーケット)において、愛知県初出店となる愛西プラザを新規出店しており、いよいよ東海戦略がスタートし、今後、愛知県から和歌山県までの東海道沿線への出店が中長期的に展開されてくるものといえ、阪神戦略を含め、近畿を主体に2正面作戦がスタートしたといえよう。ちなみに、愛西プラザであるが、売場面積747坪の食品スーパーマーケットであり、年商目標は19億円である。周辺にはホームセンターのカーマ、衣料品のあかのれん、パチンコのセントラル等を配したNSC(近隣型ショッピングセンター)業態での出店である。

   オークワは今期はこのように新規出店が抑制ぎみであるが、その分、財務体質が強化されており、今期の自己資本比率は58.9%となり、ここ数年では最高の数字である。過去5年間の自己資本比率を見てみると、58.9%(2008年)、55.3%(2007年)、55.0%(2006年)、49.0%(2005年)、49.2%(2004年)という状況であり、自己資本が充実してきているのがわかる。オークワは経営目標に経常利益率4.0%、ROE10.0%を掲げているが、現状は3.21%、5.7%であり、目標値には届いていないが、ROE×自己資本比率=ROAであるので、今後、経常利益率、ROEが高まれば、自己資本比率が上昇しているので、結果、ROAも高まり、経営全体の効率も一段と上昇することになる。

   オークワは現在、出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計は860.85億円(昨年895.47億円)と昨年に比べ約30億円減少しており、総資産に占める割合は69.43%である。したがって、自己資本比率58.9%では若干バランスがとれず、負債の主要項目である長短借入金等の合計201.09億円(昨年254.11億円)、総資産の16.21%でバランスをとっている構図である。ただ、このまま、増益の好決算が続けば、今期約50億円の長短借入金が削減されているように、借入金の削減が進み、自己資本比率がさらに充実すれば、強固な財務体質となり、今後、新規出店の余力がさらに高まり、積極的な成長戦略をとることも数年以内に可能な状況といえよう。その意味で、今期、出店を抑制した結果、財務体質は確実に強化されており、出店余力が高まりつつあるといえよう。

   ちなみに、この決算発表後のオークワの株価であるが、決算発表の4/3以前の3月中旬ごろから株価はきれいな右上がりの上昇を続けており、4/11には年初来最高値となる1,569円をつけ、その後は1,500円前後で推移している。年初来最安値が3/8の1,064円であるので、わずか1ケ月で500円(150%)の株価上昇であり、投資家は買いと判断したといえよう。また、この間、オークワは3/5に約15億円を投じての3/6から7/14まで100万株(2.22%)の自社株買いを公表しているので、それも追い風となっているといえよう。

   このように、オークワが2008年2月期の決算を公表したが、やや新規出店を抑制しての増収増益という決算であった。特に増収率が102.9%と微増であったが、反面、自己資本比率が58.9%と上昇しており、財務体質が確実に改善されつつある。今期、オークワは愛知県という東海地区にドミナントエリアを拡大しており、いずれ、この地区でも積極的な新規出店に踏み切ると思われるが、そのための財務体制を現在着々と整えているようにも思える。今後、数年間でオークワがどこまで、財務体質を強化し、いつ、積極的な新規出店に打って出るかに注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1141人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在390人)

April 30, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 29, 2008

イズミヤ、2008年2月期、増収減益、スーパーセンター好調!

   イズミヤが4/9、2008年2月期決算を公表した。営業収益3,810.66億円(100.6%)、営業利益67.94億円(88.1%:営業収益比1.78%)、経常利益55.51億円(83%:営業収益比1.45%)、当期純利益20.10億円(89.9%:営業収益比0.52%)と増収減益となる厳しい決算であった。増収もわずか0.6%の伸びにとどまったが、既存のスーパーセンターに関しては好調であったという。特に、八幡店、堅田店、神戸ポートアイランド店、神戸玉津店が客数、客単価を伸ばし、4店全ての売上の昨対が2桁の伸びとなったという。

   イズミヤは様々な業態開発に積極的に取り組んでいるが、その中でも、現在、最も力を入れているのが、このスーパーセンターであり、すでに5店舗を出店している。その5店舗の内、4店舗が2桁の売上増ということでスーパーセンターがイズミヤの売上を牽引しつつあるが、売上構成比はまだ10%以下と、全店へのインパクトを与えるには10店舗ぐらいの店舗数が必要といえよう。ただ、この4/23に、6号店となるイズミヤスーパーセンター紀伊川辺店を和歌山県和歌山市にオープンしており、年商55億円を目指すという。これまでのスーパーセンター5店舗のノウハウを投入し、よりEDLC(エブリディ・ローコスト)を追求し、EDLP(エブリディ・ロープライス)を徹底するとのことである。スーパーセンターはこの値上げ問題の中で価格面において有利なポジションとなり、追い風が吹いているといえ、今後、イズミヤにとって、より、重要な戦略業態となろう。

   また、今期、イズミヤは小型業態でもEDLPを追求する新業態「まるとく市場」の開発に取り組み、2007年3月にデイリーカナートイズミヤ平田店、デイリーカナートイズミヤ北助松店をまるとく市場に業態転換している。この新業態は、販促経費、及びクレジットカード決済、商品券、サービスコーナーなどのサービス機能を削減して、EDLPに徹する食品スーパーマーケット業態であり、今後、業態転換を中心に店舗数が増えてくるものと予想される。

   ただ、主力のGMSについては苦戦が続いており、今期は新規出店がなく、既存店3店舗を改装し、不振店の2店舗を閉めた。特に衣料品の既存店が96.2%と厳しい状況であった。今後、GMSについては、国内よりも、海外、特に、中国にシフトする方針を打ち出しており、中国蘇州市に、昨年11 月に駐在員事務所を設立し、この1月にはマーケット調査をもとに取締役会において出店することを決議しており、GMSは海外、特に中国への新規出店が主体になってゆくのではないかと予想される。

   イズミヤはこのように国内ではEDLPを営業政策の根幹にすえ、スーパーセンターとまるとく市場を主力業態に新規出店、業態転換を積極的に行い、海外においては中国においてGMSを主体に展開してゆく方針といえる。そこで、これらをささえる財務状況を見てみると、今期の自己資本比率は40.4%(昨年40.2%)という状況である。今期の出店にかかわる資産である土地、建物、敷金及び保証金の合計は1,819.53億円(昨年1,834.25億円)と総資産に占める割合は69.27%であり、自己資本では賄えず、かなりの部分を負債に負う出店構造となっている。負債の主要項目である有利子負債は1,044.61億円(昨年1,032.01億円)であり、総資産の39.29%である。ちょうど、自己資本比率40.4%を足すと出店にかかわる資産を約10%上回るが、イズミヤはGMSが主体であるので、棚卸資産が264.54億円(昨年260.42億円)と総資産の約10%と在庫負担も大きく、これを足すとちょうどバランスがとれる状況である。ちなみに、イズミヤ全87店舗で出店にかかわる資産を割ると20.91億円となり、GMSが主力業態である分、出店にかかわる資産が食品スーパーマーケット業態と比べると、巨額な構造である。

   したがって、今後、スーパーセンターを主力業態として国内での出店を増やし、海外においてはGMSの新規出店を行ってゆくためには有利子負債を削減し、一層、自己資本比率を引き上げ、安定した出店をささえる財務体質の改善が経営課題といえよう。今期は増収減益という厳しい数字となったが、今後、売上だけでなく、収益性の高い業態開発も課題といえよう。

   これを受けてのイズミヤの株価の推移であるが、3/17、1,300円と年初来最安値をつけてから、株価は上昇に転じており、この決算発表があった4/9以降も株価は上昇傾向が続いており、特に、4/14、4/16と通常数10万株の商いが、100万株を超える大商いとなった。直近の4/25には年初来最高値となる1,791円を付けた。投資家はイズミヤの今期決算、来期以降の経営方針に買いと判断したようである。

   このようにイズミヤの今期決算は増収減益と厳しい決算であったが、今後の戦略業態にすえたスーパーセンター5店舗の内、4店舗が2桁の売上増と好調に推移しており、6号店も4/23に和歌山県にオープンしている。さらに、今後、成長が期待できる中国へのGMS等の出店も決まり、業績が回復する兆しがみえはじめたといえよう。ただ、依然として、主力業態である国内のGMSの活性化については課題が残っているといえ、今後、この国内のGMSに対しどのような思い切った改革に踏み込むかが注目される。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1141人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在390人)

April 29, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 28, 2008

東急ストア、2008年2月期決算公表、東急電鉄と合併!

   東急ストアが4/17、2008年2月期の決算を公表した。営業収益3,102.53億円(101.2%)、営業利益64.83億円(95.7%:営業収益比2.08%)、経常利益56.38億円(95.0%:営業収益比1.81%)、当期純利益-65.57億円となる増収減益、特に当期純利益が赤字となる厳しい決算となった。当期純利益に関しては特別損失として、一部店舗で減損損失を計上したほか、繰延税金資産のうち回収が見込めない部分について取崩しをおこなった結果であるという。この7/1には株式交換による東急電鉄への合併も決定しており、東急ストアは東急電鉄のもとで、この決算結果を踏まえた新たなリテールンビジネスの再構築に入ることとなる。

   この決算に先立って、3/27に公表された、「東京急行電鉄株式会社による株式会社東急ストアの株式交換による完全子会社化に関するお知らせ」によれば、今後、東急グループの中核会社である東急電鉄との協調体制のもと、スピーディな経営判断を行っていくことにより東急グループのシナジー拡大に貢献することが必要であると判断して合併を決めたとのことで、東急ストアも今後上場廃止となり、東急電鉄に吸収されることになる。東急ストアではすでに、平成20年度からの新中期3か年経営計画を策定しており、その骨子は、「継続して成長できる企業力の確立」に向け、「スクラップ&ビルドによる利益改善」、「既存店収益力の回復」、「業務改革、業務改善による効率化の推進」の3項目であり、この中期経営計画を確実なものとするためにも、東急電鉄との合併が望ましいとの判断であったという。


   さらに、具体的には次のような政策が中心となるという。「不採算店舗の抜本的な収支改善をスピードをあげて実行していくほか、計画期間中、東急線沿線中心にスーパーマーケット業態を基本とした出店を10店舗程度おこなうなど、スクラップ&ビルドを推進」してゆくという。また、「営業面におきましては、FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)を利用した顧客情報分析を活用し、新しい販売・販促方法を検討していくほか、接客や加工技術の研修を強化し、既存店収益力の回復をはかって」ゆくという。さらに、「商品面におきましては、PB商品の開発・拡販に注力し、売上高構成比を30%まで高め、売上総利益率の改善をはかって」ゆくとのことで、出店政策、営業政策、商品政策の思い切った展開がなされてゆく計画であるという。

   ただ、現在、東急ストアの自己資本比率は 25.9%(昨年29.0%)とかなり厳しい比率となっており、安定的な成長路線をとってゆくには一層の自己資本比率の改善が必要といえよう。東急ストアの今期の出店にかかわる資産である土地、建物、差入敷金保証金の合計を見ると、855.08億円(昨年936.38億円)と減損会計を計上したこと等にもより、約80億円削減されているが、総資産に占める割合は71.39%と大半を占めており、現在の自己資本比率ではバランスがとれず、負債に大きく依存する形での出店構造となっており、財務的には成長余力が厳しい状況にあるといえる。現在、全店舗数は99店舗であるので、1店舗当たりの出店にかかわる資産は8.63億円となっており、食品スーパーマーケットというよりもGMSに近い資産状況であり、かなり、重い出店構造である。

   これを支える負債であるが、その主要項目である長短借入金の合計は468.03億円(昨年497.83億円)と多額の借入状況であり、総資産に占める割合は39.0%となる。これに自己資本比率25.9%を足すと64.9%となるが、これでも出店にかかわる資産の71.39%には届かず、さらに、補う形で、預かり敷金保証金65.93億円(総資産の5.5%)を加え、ほぼバランスがとれる構造である。この状況では今後の新規出店が非常に厳しい状況であるといえ、食品スーパーマーケットとしては極めてバランスの悪い財務構造といえる。

   今回、東急電鉄と合併しても、この財務構造を変えることはなかなか難しい状況といえ、出店にかかわる資産を半減できる立地、新業態の開発が今後の大きな課題といえよう。実際、今期の東急ストアの営業利益の構造を見てみると、商品売買から得られる売上利益は27.1%(昨年27.1%)であり、販売費及び一般管理費は29.0%(昨年28.6%)と商品売買の利益では販売費及び一般管理費が賄えない構造となっており、これを補う形で不産賃貸収入、その他営業収入等4.1%(昨年3.8%)がのり、営業総利益を31.2%(昨年30.95)とし、バランスをとっている状況である。不動産収入等の営業収入への依存度が高く、小売業としてのマーチャンダイジングによる利益算出力が弱いといえ、その意味でも、食品スーパーマーケットとしての収益性が高く、資産の圧縮された新業態の開発も今後の課題といえよう。

   このように、東急ストアが上場後最後の決算を公表したが、内容は出店にかかわる資産が経営に重くのしかかり、十分な新規出店ができず、また、減損損失の計上等により、当期純利益も赤字となる厳しい決算となった。今後、東急ストアは東急電鉄に吸収合併されることになるが、この構造はそのまま引きつがれるため、今後、食品スーパーマーケットとして、成長性、収益性を高めてゆくには、財務構造の抜本的な見直しが必要といえ、合併後、どのような思い切った財務改善がなされるかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1141人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 28, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 27, 2008

ユーストア、2008年2月期、厳しい決算、ユニーと合併へ!

   ユーストアが4/10、2008年2月期の決算を公表した。営業収益1,453.82億円(97.8%)、営業利益23.09億円(110.3%:営業収益比1.58%)、経常利益22.06億円(105.0%:営業収益比1.51%)、当期純利益-31.97億円となり、減収、当期純利益は赤字となる厳しい決算となった。特に、今期は全73店舗の内、61店舗(83.5%)の既存店が前年を割る結果となり、既存店全店の売上高は96.9%という厳しい結果となった。また、減損損失も71.22億円が発生したため、当期純利益も31.97億円の損失となり、売上だけでなく、利益も厳しい決算となった。

   これを受けて、同日、4/10、ユーストアは今年の8/21付けで存続会社をユニーとする合併を公表しており、今決算がユーストアとしては最後の決算となる。現時点でもユニーはユーストアの64.41%の総株主の議決権の株式を所有しており、ユニーの子会社であるが、今回の合併により、ユーストアは消滅会社となり、ユニーに完全吸収となる。合併方式は株式交換となり、ユーストア株1株につき、ユニー株0.83株が割当てられることとなる。ただ、吸収合併するユニーの方もここ最近の売上高の推移は1兆377.64億円(2006年度)、1兆617.11億円(2007年度)、1兆461.26億円と伸び悩んでおり、当期純利益は161.01億円(2006年度)、93.02億円(2007年度)、3.77億円(2008年度)と厳しい状況であり、ユーストア合併後、食品スーパーマーケット部門を活性化できるか否か厳しい状況ともいえよう。まずは、リストラが最優先の経営課題といえ、来期、ユニーの連結決算で公表されるユーストアの数字が注目される。

   ユーストアは食品スーパーマーケット業態ではあるが、商品戦略が通常の食品スーパーマーケットと違い、衣料品とテナントを重視しているのが特徴である。衣料品の構成比は約20%弱であるが、粗利率が食品の21.0%に対し、29.7%と高いため、衣料品の構成比が上がれば上がるほど粗利があがる構造である。そのため、集客にテナントを活用しており、鮮魚、精肉の生、惣菜の3部門の食品スーパーマーケットの中核部門をテナントが占めており、テナントの強さがそのままユーストアの売上だけではなく、利益にも直結する構造となっている。

   ただ、かつて一世を風靡したカテゴリーキラーの時代が終わり、テナントの競争力が落ちた現在では、このビジネスモデルで集客をはかることは難しくなりつつあったといえよう。本来であれば、食品スーパーマーケットの中核部門、利益の源泉である生鮮、惣菜を自社にきりかえ、食品スーパーマーケットとしての商品戦略を再構築し、集客よりも、利益を重視する経営戦略を打ち出す政策に切り替えることができていれば、状況は変わっていたのではないかと思われる。今期、粗利率は22.1%から22.6%へと上昇してはいるが、これは粗利率の高い衣料品が貢献したのではなく、衣料品はむしろ落ち込みが大きく、既存店の売上高は前期実績に比べ5.2の減少となっており、食品の粗利率、特に、ドライ関連が上昇したことが大きかったようである。したがって、今後、生鮮重視の本来の食品スーパーマーケットモデルを再構築することができれば、衣料品に頼らない高収益のビジネスモデルも可能であると思われる。

   また、今期、既存店の83.5%が昨対割れを起こした状況を営業エリア別に見てみると、全体の数字で見て、昨対をクリアーしたのは、売上構成比13.5%、唯一新店を出した静岡地区の105.3%のみであり、この地区を除くと、すべてのエリアで昨対を割っており厳しい状況である。特に、売上構成比60.5%を占める地元愛知県は97.4%、三重県は96.2%、岐阜県94.0%、そして、関西エリアの滋賀県94.4%、京都府は1店舗であるが、87.6%という厳しい状況である。出店戦略を地元愛知県を中心に周辺の三重県、岐阜県だけでなく、東の静岡県、西の滋賀県、京都府へと拡大し、戦線の拡大に従い、業績をさらに厳しくした結果となった。

   今期、ユーストアは減損損失を71.22億円計上しているが、これは建物53.49億円その他であり、特に、1店舗しか出店していない京都の減損損失が46.21億円と最も大きかった。今後、売上が下がり、収益が厳しくなると、今後とも減損損失が発生する可能性があり、いかに競争力を高め、売上を向上させ、同時に収益の改善が急務であるといえよう。現在、自己資本比率は54.5%と比較的高い状況にあるので、ここで、商品構成、出店エリアを含めた成長戦略を抜本的に見直すぎりぎりの段階ともいえ、その意味でユニーとのM&Aにより、どこまで経営戦略が見直されるかが注目である。

   このように、ユーストアが上場後、最後の本決算が公表されたが、内容は、かなり厳しい状況であり、今後、ユニーとの合併により、どのような経営戦略の見直しがなされるかが注目される。ユニー本体は、新生活創造小売業を標榜し、2008年度から2010年度までの中期経営計画を策定しており、その一環としての今回のM&Aであり、かなり思い切った改革が実行されるものと予想される。今後のユーストアの商品、売場づくり、出店戦略がどのように変わり、経営数字がどのように改善されてゆくかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1141人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 27, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 26, 2008

日経MJ、新製品ランキング、4/25、味の素餃子復活!

   恒例の日経MJ新製品ランキングが4/25、公表された。注目は冷凍食品No.1の味の素、ギョーザ12個入りであり、客単価Aランクの500円を超え、600円(1人当り0.6円)となった。冷凍食品で客単価Aランクとなるのはまれであり、この1月末から続いた中国冷凍餃子事件でのダメージを回復し、復活の兆しがうかがわれる快挙といえよう。カバー率も86.4%であり、対象45チェーン250店舗の大半での数字であり、客単価600円は極めて高い数字である。ただ、平均単価が先週の181円から117円と4円下がっており、若干特売での数字が入っていると思われ、来週以降、この600円が維持されるかどうかが注目である。

   冷凍食品No.2にも味の素、エビシューマイ12個入り168gが客単価451円で入っており、これも先週比115円アップと好調である。冷凍食品はランキング全20品中13品、約70%を占めており、冷凍食品の数字が急激に回復しはじめている傾向が鮮明であり、中国冷凍餃子事件も約3ケ月、厳しい状況が続いたが、ここで一段落といえよう。ちなみに、アイスクリームはNo.5に江崎グリコ、Newジャイアントコーン<チョコナッツ>・<クッキー&チョコ>・<クッキー&バニラ>140mlが客単価Cクラスの200円を超え、254円で入っており、カバー率も90.5%とカバー率は極めて高い数字である。

   今週はまた、ここ数週間続いている値上関連商品も注目といえ、その他食品、飲料においてもとうとう、客単価超Aクラス1,000円を超える新製品が3品登場しており、活況を呈している。新製品ランキングというよりも、売れ筋ランキングといってよいほど、通常の定番商品の中でも重点商品がランキングに登場しており、現状の売場の見直しにも十分役立つランキングとなっている。新商品ランキングに登場する期間は13週であるので、6月ぐらいまでは現状の商品が掲載されるので、この機会に新製品だけでなく、定番商品の見直しも一緒にやってしまいたいところである。

   まず、その他食品であるが、No.1は明治乳業、ブルガリアヨーグルトLB81 500gであり、客単価は先週比120円落ちたが、何と1,681円という高い数字であり、しかもカバー率は100.0%と全対象チェーンに導入されての数字であり、驚異的な数字である。PI値も逆算すると(1,681円÷1,000人)÷154円=1.09%と1%を超え、新製品のレベルを優に超え、店舗全体で細心の注意を払い、店長管理にするくらい重要な商品といえる。No.2には森永乳業、森永ビヒダスプレーンヨーグルトBB536 500gが客単価Aクラスの732円で入った。No.3は明治乳業、プロビオヨーグルトLG21 120g、客単価702円とこれも客単価700円台と高い数字である。これらを含め、その他飲料には客単価Aクラスの500円を超える新製品が9品も入っており、新製品ではありえない極めて高い客単価である。

   同様に、飲料でも客単価の異常値が続いており、No.1には明治乳業、おいしい牛乳1000ml、客単価1,330円が入った。ただ、ヨーグルトと違い、カバー率は74.0%であり、26%の店舗は未導入といえ、客単価1,330円のチャンスロスを考えるともったいないといえよう。No.2は日本ミルクコミュニティであり、メグミルク牛乳1Lであり、客単価は1,117円とこれも客単価1,000円という超Aランクであり、極めて高い数字である。カバー率も87.2%と高い。No.3、No.4は明治乳業のおいしい牛乳スーパーESL1,000ml、客単価759円、ラブ1000ml、客単価579円が入った。そして、No.5には日本ミルクコミュニティの雪印コーヒー1Lが客単価502円で入り、以上が客単価Aクラスの500円以上の新製品である。この中で、明治乳業、おいしい牛乳スーパーESL1,000mlはカバー率が26.0%とわずかな導入率であるが、導入されている26.0%の店舗では客単価759円と客単価はAクラスであり、おもしろい新製品であるといえよう。一般に、カバー率が低く、客単価の高い商品はひそかに高い支持を受けている新製品といえ、注意が必要である。

   これ以外では菓子部門でNo.1となったのがネスレコンフェクショナリー、キットカットミニ15枚であり、客単価はBクラスの300円を超え、347円であった。カバー率も89.6%と高く、安定した数字である。No.2にもきなこ14枚が客単価295円で入り、No.4にもミニ塩&キャラメル14枚が客単価238円で入り、キットカット商品はどれも高い客単価であるといえよう。No.3には初登場の不二家、カントリーマアム(濃いお茶)16枚が客単価257円で入り、不二家はNo.10にも初登場の抹茶ミルキー袋100gが客単価162円で入った。不二家の新製品もここへきて順調である。家庭用品ではNo.1に先週223位からいっきに踊りたカネボウ化粧品、ブランシールスペリアホワイトニングコンクルージョン(医薬部外品)45mlが登場しており、客単価も877円とAランクであり、注目である。ただ、平均単価が9,919円であり、カバー率も19.2%と低く、客数の多い店舗でないと難しいといえよう。

   このように、今週の新製品は冷凍食品の復活が見え始めたといえ、今後、行楽シーズンに向けて注目の新製品のラッシュといえよう。また、ここ数週間、そして、今後数週間に渡って値上関連商品がトップを占める状況が続くと思うが、逆に、定番の重点商品を見直すチャンスでもあり、客単価の動向をしっかりと追ってゆきたいところである。来週以降もこれら新製品の動向にも注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1141人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 26, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 25, 2008

食品スーパーマーケット、売上速報、既存店好調!

   食品スーパーマーケット、上場企業約20社の3月度の売上速報が明らかになった。3月度は値上げ商品が浸透しはじめ、その影響が食品スーパーマーケット業界にどのように表れるかが注目されたが、結果を見ると、食品スーパーマーケット業界の売上は好調に推移しており、約20社の平均を見ると、全体では106.7%、既存店も102.0%と堅調な伸びとなった。値上げ問題は、こと食品スーパーマーケットにとっては、現段階ではプラスに左右しているといえよう。既存店の客数、客単価もともに101.0%、101.1%となり、バランスの良い伸びとなり、既存店で昨対を割った食品スーパーマーケットはわずか5社であり、3月度は好調な結果となった。
 
   No.1は唯一120%を超えたマックスバリュ中部であり、124.6%であった。既存店も100.2%となり、好調さを維持している。昨年10月に吸収合併したマックスバリュ名古屋が加わったことにより、売上が130%前後で推移しているが、それ以前も110%近い売上の伸びを示しており、ほぼ1年間以上110%以上の成長を維持しており、好調な売上である。マックスバリュグループは、ここへきて、新規出店に加え、積極的なM&Aにも踏み込んでおり、マックスバリュ中部にかかわらず、売上は好調である。No.6には、マックスバリュ西日本が110.1%、既存店も105.4%、No.7にはマックスバリュ北海道が109.0%、既存店100.7%、そして、No.9にはマックスバリュ東海が106.6%、既存店102.0%で入っており、売上速報を公表しているマックスバリュすべてがベスト10に入る好調さであり、売上重視の戦略が鮮明である。

   No.2には大黒天物産が117.0%で入った。ただ、既存店は97.4%であり、売上上位店舗の中では唯一、昨対を割っており、苦戦が続いている。既存店に関しては、客数、客単価ともにダウンしており、客単価については、平均単価は103.8%と高めであるが、PI値が96.1%と厳しい状況であり、全体のPI値も95.4%とPI値が大きく下がっていることが既存店の客単価だけでなく、客数にも影響を与えているといえよう。

   No.3はイズミが115.0%で入った。ここ最近、イズミが上位に入ることはなかったが、この2/22に約30年ぶりに地元広島に大型出店をした「ゆめタウン広島」の数字が3月からまるまる加算されたために、数字が大きく跳ね上がったものと思われる。イズミのそれまでの数字はここ1年近く105%前後で推移していたので、いきなりの115.0%のアップであり、いかに大型店のグランドオープンの全店へ与える影響が大きかったがわかる。既存店も先月、今月と102.0%前後で推移しており、好調である。

   No.4はヤオコーであり、112.3%、既存店も104.0%と堅調な売上の伸びである。全店、既存店ともに客数、客単価が100%をクリアーしており、バランスのよい売上伸び率である。客単価に関しては、平均単価が全体、既存店ともにわずかに昨対を割ったことが気になるが、PI値は伸びおり、売上は好調である。No.5はマルエツであり、110.2%、既存店も104.8%と好調であり、ここ最近、売上は絶好調である。特に、既存店の客数101.9%、客単価102.8%とどちらも堅調に伸びており、ここへきて、マルエツの業績が確実に上向いているといえよう。No.6は先に見たマックスバリュ西日本であり、以上がこの3月度110%以上、売上が伸びた食品スーパーマーケット業界の中でも好調な企業である。

   これに対し、この3月度、売上が厳しかった食品スーパーマーケットは、九九プラスの101.1%、特に既存店は95.7%と厳しい数字であり、既存店だけで見ると、最も伸び率が低い数字である。ローソンの支援効果がまだ顕在化していない状況といえ、厳しい状況が続いている。PLANTも100.7%と伸び悩んでいるが、既存店は103.1%と回復基調にあり、今期も厳しい状況の中、新店が予定されており、売上は回復に向かいつつあるといえよう。いなげやも100.4%、既存店も100.6%と伸び悩んでいる。そして、エコス、99.5%、トーホー99.4%とこの2社はこの3月度の売上速報を公表している上場食品スーパーマーケットの中で唯一全体して100%を下回ったが、0.5%前後とわずかであり、ほぼ100%に近い数字といえよう。

   また、110%までは伸びなかったが、105%以上の食品スーパーマーケットを見てみると、No.7が先に見たマクスバリュ北海道109.0%であり、No.8がカスミ107.2%である。No.9も先に見たマックスバリュ東海の106.6%であり、No.10はユニバースの106.4%、既存店も104.7%と好調である。No.11はダイイチの106.3%であり、ダイイチはここ最近新店がないので、既存店=全店であるので、既存店も106.3%である。

   このように、この3月度の食品スーパーマーケット業界の売上は先月の2月度も同様な傾向であったが、極めて好調な数字で推移しており、この2ケ月の数字を見る限り、値上げ問題は食品スーパーマーケットにとって追い風になっているといえよう。ただ、この4月から小麦関連の商品であるパン、カップ麺、パスタ、ビールなどの値上げ、再値上げが予定されており、4月以降もこの好調さが維持されるかどうかは予断を許さない状況といえ、次の4月度の数字が今回同様に好調さを維持できるかが注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1139人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 25, 2008 in 経済・政治・国際, 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 24, 2008

マックスバリュ東海、2008年2月期決算、成長路線鮮明!

   マックスバリュ東海が4/7、2008年2月度の決算を公表した。マックスバリュ東海は昨年、年商1,000億円の大台を超え、1,026.31億円(117.4%)となり、今期はさらに増収となり、売上高1,137.74億円(110.9%)と2桁の伸びとなった。現在、2009年度までの第2次中期3ヵ年経営計画の目標値として、売上規模1,500億円、店舗数80店舗体制の構築を掲げているが、その目標までには売上規模であと約400億円弱、店舗数で約20店舗が必要であり、今後、成長のペースがさらに加速されるものといえよう。そして、そのためには積極的な新店開発に加え、M&Aも視野に入れているという。

   実際、その中期経営計画の骨子は、①確実な新規出店とM&Aの推進による持続的成長、②マーケット変化に適応した新しいマーチャンダイジングの構築、③選択と集中によるインストア製造の強化、④100店舗体制に向けた組織・仕組みの構築、⑤従業員満足度の向上、⑥企業の社会的責任(CSR)の観点に基づくコンプライアンス・内部統制・環境問題への取組みを掲げており、M&Aが経営戦略にしっかり組み込まれている。

   また、今期の利益面であるが、営業利益48.31億円(106.2%:売上対比4.24%)、経常利益49.46億円(107.7%:売上対比4.34%)、当期純利益25.27億円(97.3%:2.22%)となり、営業、経常段階では増益となったが、当期純利益では減損損失等が響き、若干の減益となった。

   マックスバリュ東海は、意欲的な成長戦略を掲げているが、その裏づけとなるのが、マーチャンダイジングの強さと、強固な財務体質である。マーチャンダイジングについては、特に、客数とPI値(買上点数)にこだわっており、今期のスローガンも「客数増と買上点数増で“異常値”を創ろう!」であり、その具体的な政策として、火曜・水曜市をはじめとした買上点数増にこだわる恒例企画に継続して注力し、“異常値”作りに挑戦しているという。さらに、買上頻度の高い生活必需品を選定し、上限価格を凍結してお買得価格を訴求した「生活応援宣言」企画を対象商品を季節に応じて入れ替えながら継続実施してきたという。この生活応援宣言はすでに300品を超え、その期間内の売上構成比は4.0%を超えたという。さらに、イオンのPB、トップバリュ商品の販売強化を進め、継続的な販促企画とともに売場での訴求を高めた結果、その売上構成比は前期に比し0.6ポイント増加し6.1%となったという。

   実際、マックスバリュ東海の商品構成比、粗利率を見ると、客数に直結するPI値の高い青果とグロサリーの粗利率を全体の粗利率が26.0%に対し、どちらも19%台、青果が19.7%、グロサリーは19.4%と低く抑えており、しかも、青果の売上構成比は12.6%と鮮魚の8.8%、精肉の8.0%と比べても生鮮3品の中でダントツである。グロサリーも19.4%であり、構成比は27.8%とデイリーの23.9%を超えるNo.1部門である。徹底的にPI値にこだわった結果としての商品戦略であるといえよう。ちなみに、粗利貢献度商品としての惣菜であるが、粗利率は46.2%、商品構成比は11.3%であり、掛けた相乗積が5.2%あり、粗利貢献度では26.0%の約20%と、惣菜が極めて重要な部門となりつつある。青果の相乗積が2.4%、グロサリーが5.3%であるので、グロサリーとほぼ同じ相乗積であり、この点からも惣菜は戦略部門といえよう。

   一方、マックスバリュ東海の強固な財務体質であるが、今期の自己資本比率は70.5%(昨年71.3%)と昨年よりは若干下がったが、極めて高い数字である。負債の主要項目である長短借入金が5億円(昨年5億円)しかなく、総資産に占める割合は1.02%であり、実質無借金経営となっており、借入に全く依存しない経営体質となっている。また、資産の主要項目である出店にかかわる資産である土地、建物、敷金・差入保証金の合計については、223.8億円(昨年197.8億円)であり、総資産に占める割合は45.9%であり、これは自己資本比率70.5%で十分に賄えているバランスである。ちなみに、この出店にかかわる資産を全店61店舗で割ると3.6億円であり、通常の食品スーパーマーケットと比べも低い出店にかかわる資産である。

   これを受けてマックスバリュ東海の株価であるが、4/7、1,380円(前日比104.1%)、4/8、1,454円(105.3%)、4/9、1,458円(100.2%)、4/10、1,450円(99.4%)、4/11、1,461円(100.7%)と徐々に上昇し、ここ数日では、4/22、1,520円(0%)と4/7の株価と比べ140円の上昇であり、実際、チャートを見ても3月中旬ぐらいから株価が反転し、右上がりで推移しており、投資家は買いと判断しているようである。

   このように、マックスバリュ東海の2008年2月期の決算が公表されたが、減損損失等があり、当期純利益は若干減少したが、営業、経常段階では増収増益の好決算であった。今後、中長期的にマックスバリュ東海は80店舗、1,500億円ヘ向けて高成長路線の舵をきっており、M&Aも含め、積極的な新規出店が見込まれる。また、それを支えるマーチャンダイジングと財務戦略にも一層の磨きがかかっており、今後のマックスバリュ東海の動向には注目といえよう。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1135人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 24, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 23, 2008

ベルク、2008年2月期決算、増収増益、好調な決算!

   ベルクが4/9、2008年2月期の決算を公表した。ベルクはこの2/22、ジャスダックから東証2部へ上場しており、東証2部上場後初の決算となった。売上高908.36億円(108.3%)、営業利益40.86億円(115.7%:売上対比4.49%)、経常利益42.19億円(115.3%:売上対比4.64%)、当期純利益22.56億円(123.0%:売上対比2.48%)となる、増収増益の好決算であった。イオンとの資本・業務提携も着実に経営に反映されはじめており、トップバリュの売場への導入が本格化する一方、この株主総会で社外取締役として、坂野邦雄氏(マックスバリュ九州株式会社 代表取締役社長)を迎えることが決まった。

   今期、ベルクの売上が好調な要因は、2007年4月、東京都八王子市に「ぐりーんうぉーく店」、7月、千葉県松戸市に「松戸秋山店」、9月、群馬県館林市に「館林大街道店」、10月、埼玉県狭山市に「ベスタ狭山店」、そして、11月、埼玉県深谷市に「深谷稲荷町店」の5店舗を新設したことに加え、既存店の改装を4店舗実施したことが大きかった。既存店も101.4%と堅調な伸びを示しており、売上は好調に推移した。ただ、既存店の売上の中身は客数が101.4%、客単価が100.1%と客単価が伸び悩んでいることが気になるところである。実際、今期は、客数増の政策として、「水曜恒例99円均一企画」の充実、プライベートブランド「トップバリュ」の取扱品目の拡大、さらに、購買頻度の高い商品群の価格強化を実施したといい、これらの政策が客数増に結び付いたといえよう。

   一方、客単価に関しては、今期ベルクの客単価は1,881円であり、PI値が1,050%(1人当り10.5点)、平均単価178円であった。PI値は昨年の1030%から30%伸び、102.3%となったが、平均単価が183円から、179円と97.9%となり、客単価の昨年1,879円からわずかしか上回ることができなかった。ベルクの客単価の歴史は、2002年(2,268円、94.4%)、2003年(2,168円、95.6%)、2004年(2,099円、96.8%)、2005年(1,984円、94.5%)、2006年(1,911円、96.3%)、2007年(1,879 円、98.3%)、そして、2008年(1,881 円、100.1%)と、厳しい状況が続いており、やっと、今期数年ぶりに、昨年をクリアーすることができ、来期以降いかに客単価の改善をはかるかが課題といえよう。

   さて、今期好調の大幅増益をもたらしたベルクの営業利益であるが、売上総利益は26.0%(昨年26.0%)と大きな変化がなく、トップバリュが本格的に導入されはじめたといえ、まだまだ、粗利率の改善には結びついていないようである。営業収入は3.7%(昨年3.6%)と昨年よりも0.1ポイント改善したが、これはテナント収入が伸びたためである。ベルクの営業収入はテナント収入、物流収入、その他に分かれるが、約70%は物流収入であり、いかに物流収入が大きいかがわかる。結果、営業総収入は29.7%(昨年29.6%)と0.1ポイント改善し、販売費及び一般管理費が25.2%(昨年25.4%)と0.2ポイント改善し、差し引き営業利益は4.5%(昨年4.2%)と0.3ポイント改善し、107.1%となった。これに売上の伸びが加わり、結果、営業利益が115.7%と2桁増の好決算となった。粗利、経費、双方の改善であり、バランスのよい営業利益となった。

   これに対して、ベルクの財務状況であるが、自己資本比率は51.8%(昨年55.1%)とやや下がっており、今後、積極的な新規出店が予定されているだけに、少し気になる数字である。ベルクの出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計は372.18億円(昨年320.17億円)と約50億円増加しており、総資産に占める割合は75.1%であり、大半を占める。これは、自己資本比率51.8%を大きく超えており、そのバランスを負債面でカバーすることになるが、その主要項目である長短借入金で見てみると、120.99億円(昨年88.44億円)と約30億円強増加しており、総資産に占める割合は24.4%とかなりの割合である。自己資本比率51.8%にこの24.4%を足すと76.2%となり、ちょうど、出店にかかわる資産とほぼ同じになり、バランスがとれている状況である。今後、積極的な新規出店をしてゆくためにも、もう一段、自己資本比率をためることが課題となろう。ちなみに、ベルクの店舗数は現在、54店舗であり、1店舗当たりの出店にかかわる資産は6.89億円であり、通常の食品スーパーマーケットと比べ、早くから大型化を図り、標準化を行ってきたので、やや大きい数字といえ、その意味でも自己資本比率の改善は重要な経営課題といえよう。

   これ受けて、ベルクの最近の株価であるが4/9(930円、103.9%)と上昇したが、その後、4/10(880円)、4/11(876円)、4/14(877円)、4/15(870円)、4/16(874円)、4/17(880円)、4/18(874円)、4/21(894円)、4/22(893円)と投資家からの反応が鈍い状況である。東証2部に上場した2/22は975円であったので、この約2ケ月で株価は100円近く下げており、厳しい株価が続いている。

   このように、ベルクの2008年2月期の決算は増収大幅増益の好決算となったが、好決算の割には株価が鈍い動きである。これはイオンの決算が厳しい決算となり、今後、中長期計画では国内よりも海外への投資に重点を移すという方針でもあり、これらを懸念してのイオン関連会社としてのベルクへの投資が弱くなった面もあったといえよう。ただ、今期の決算を見ると、客単価と自己資本比率に関してはまだまだ気になる状況といえ、今後、この2点に関してベルクがどのように営業面と財務面の改善に取り組むかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1133人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 23, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 22, 2008

ライフコーポレーション、2008年2月期、増収大幅増益!

   ライフコーポレーションが4/14、2008年2月期の決算を公表した。営業収益4,396.06億円(105.0%)、営業利益104.37億円(116.9%:営業収益比2.37%)、経常利益97.43億円(117.9%:営業収益比2.21%)、当期純利益42.78億円(260.8%:営業収益比0.97%)となり、増収、大幅増益の好決算となった。既存店の売上も103.2%と昨年の103.0%を上回る好調さであり、しかも、既存店の客数が101.8%、客単価101.4%と双方が改善しての既存店の売上アップであり、バランスの良い内容である。

   ライフコーポレションはこの数年ポイントカードを導入し、営業時間の延長にも積極的に取り組み、どちらかというと既存店の客数アップ戦略に力を入れてきた。実際、昨年も既存店は103.0%と好調であったが、その中身は、客数102.7%、客単価100.2%と客数の伸びで既存店の売上を底上げしてきたが、今期は客数の伸びがやや下がり、逆に客単価の伸びが表れており、昨年増加した新規顧客を含め、既存店の顧客へのマーチャンダイジング政策が顧客から評価されはじめた結果といえよう。今期で終了となる第2次中期経営計画で取り組んだ15の改革が各実に現場にまで落ちた成果といえよう。

   その中期経営計画であるが、すでに第3次中期経営計画が3ケ年計画で策定されており、これまでの15の改革に対し、今回は12の課題になるという。その骨子は、「従業員に信頼される日本一のスーパーマーケット」すなわち「働きがいのある会社」の実現に向け、「人材の確保・育成・評価・活用」に全社をあげて取り組むという。また、経営目標のひとつとして、安定的に経常利益100億円超を計上できる企業体質を作り上げてゆくという。ちょうど、この第3次中期経営計画が終了する翌年度、2011年度が創業50周年となり、その時までには250店舗、売上高5,000億円、経常利益150億円(経常利益率3%)の達成を目指したいという。

   現在、ライフコーポレーションは、食品スーパーマーケットを首都圏89店舗、近畿圏108店舗の合計197店舗を展開しており、ここ数年毎年5店舗前後の新規出店であったので、単純計算では15から20店舗の上乗せにしかならず、目標を達成するためには、どこかで大量出店かM&Aが必要であり、250店舗をどのような戦略で実現するかが注目される。

   ただ、気になるのは自己資本比率である。現在、23.8%(昨年23.0%)であり、昨年よりは若干改善されているが、積極的な新規出店をはかってゆくにはやや不安な数字である。ライフコーポレションの出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計は958.26億円(昨年985.86億円)とやや下がってはいるが、総資産に占める割合は60.65%であり、自己資本比率23.8%ではカバーできないバランスであり、これを補う形で、負債の主要項目である長短借入金等の合計666.91億円(昨年706.16億円)が当てられている構図であり、総資産に占める割合は42.2%である。ちょうど自己資本比率23.8%を足すと66.0%であり、バランスがとれる状況である。したがって、現状、自己資本1に対し、借入2の割合での出店構造となっており、大量に新規出店をしてゆくには少し現状は無理があるといえ、財務戦略の見直しが必要といえよう。実際、ライフコーポレーションも、今後の新規出店に関し、「継続的な企業成長を図るため、新規出店、既存店舗の改装など投資を積極的に行う計画でありますが、これらの資金は、極力、営業活動によるネット・キャッシュ・フローに依ることとし、不足分を金融機関からの借入にて調達することとしております。」とコメントしているが、一歩バランスを崩すと、借入過多となり、経営を圧迫しかねない財務状況といえる。その辺が、次の第3次経営計画の課題といえ、今後、好調な決算数字をいかに自己資本の充実につなげてゆくかも大きな課題といえよう。

   一方、今期のライフコーポレーションの決算が好調であった営業利益の状況であるが、売上総利益は26.2%(昨年26.1%)と0.1ポイント改善している。これに不動産収入、物流センター手数料収入等の営業収入が2.6%(昨年)乗り、営業総利益は28.8%(昨年28.7%)と0.1ポイント改善した。ちなみに、営業収入のうち、不動産収入と物流センター手数料との比率であるが、5倍以上物流手数料が大きく、食品スーパーマーケットにとって物流手数料は大きな収益源となりつつある。そして、販売費及び一般管理費であるが、26.4%(昨年26.5%)と0.1ポイント改善し、結果、営業利益が2.4%(昨年2.2%)と差引0.2ポイントの改善(比率では109.0%)となり、営業収益の105.0%と相まって、営業利益が116.9%と大幅に上昇した。

   このように、ライフコーポレーションの決算は増収増益の好決算となり、特に、利益は2桁以上の増益となり、しかも、昨年から既存店の伸びが103%台となる好調さを示している。ポイントカードの全店導入、営業時間の延長、積極的な店舗改装など既存店の活性化が確実に数字に表れてきているといえよう。ただ、自己資本比率は依然として低い状況であり、今後、第3次中期経営計画では積極的な新規出店も組み込まれており、財務面での改善が今後の経営課題といえよう。ライフコーポレンンが財務面の改善を含め、どのような成長戦略を打ち出すかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1130人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 22, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 21, 2008

アークス、2008年2月度決算、増収増益の好決算!

   北海道のアークスが2008年2月期の決算を4/14公表した。売上高2,414.55億円(105.1%)、営業利益81.33億円(110.7%:売上対比3.36%)、経常利益88.82億円(109.5%:売上対比3.67%)、当期純利益49.08億円(123.8%:売上対比2.03%)と増収増益、特に利益が2桁増となる好決算であった。アークスは主要な子会社10社、その他の子会社3社、関連会社1社の計15社で構成され、スーパーマーケット事業を主な事業とする持株会社であり、CGCグループに加盟している。現在、北海道の食品スーパーマーケット業界は、アークス、コープさっぽろ、イオングループの3つ巴の激しい市場争奪戦が繰り広げられており、この厳しい競争の中で増収増益、しかも、利益が2桁増となったことはアークスのこの5年間の経営戦略が北海道の消費者にしっかり受け入れられたことを示しているといえよう。

   アークスの2桁の増益の状況を見ると、売上総利益が22.6%(昨年22.3%)と0.3ポイント改善しており、CGCジャパンと連携し、加工食品、飲料、菓子、日用雑貨等の生活必需品の販売価格を凍結する特別企画「食卓応援価宣言」を継続実施したにもかかわらず、粗利率は上昇しており、粗利率、売上構成比の高い生鮮食品等の売上が伸びた結果といえよう。食品スーパーマーケットは相乗積の世界であり、あるカテゴリーで極端に価格を下げても、粗利率の高い他のカテゴリーの売上構成比を引きあげる政策を同時に打てれば、全体の粗利率を引き上げることは可能であり、値上げのこの時期は特に、メリハリの利いた大胆な価格政策が、しっかり相乗積を計算することによって、全体としては高収益をもたらすことが可能となる。このまま値上げ状況が続けば、来期は食品スーパーマーケット間の粗利格差が拡大し、大幅な増益を達成する企業と逆に減益となる企業とに2極化する可能性が高いといえよう。

   アークスの粗利率であるが、今期は粗利率を結果的に昨年より0.3ポイント引きあげており、これが販売費及び一般管理費19.2%(昨年19.1%)の0.1ポイントの上昇を相殺し、差し引き、営業利益を3.4%(昨年3.2%)と0.2ポイント、率では106%以上の改善となり、売上の105.1%と相まって、営業利益を110.7%と2桁の増加をもたらす、好決算となった。

   また、今期は新業態スーパーアークスの新規出店についても、ホームストアにおいて3店舗目となるスーパーアークス中島店を昨年4月に北海道室蘭市に、また6月には道南ラルズにおいて4店舗目となるスーパーアークス港町店を北海道函館市にオープンし、合計4店舗となり、各連結会社へ水平展開が進んだ。さらに、2009年2月期には、待望のカインズとのフランチャイズ契約に基づきエルディが運営するカインズホーム大曲店(仮称)をホームセンター事業の第1号店として出店することが決まっており、同時にラルズが運営するスーパーアークス業態としてグループ5店舗目となるスーパーアークス大曲店(仮称)を同ショッピングセンター内の中核店舗として出店する予定であるという。利益面だけでなく、中長期的な成長戦略を担う業態開発も進んでおり、数年後には大幅な増収も期待できる体制が徐々に整いつつあるといえよう。さらに、この2月にはラルズにおいて都市型実験店舗の位置づけとなる「ラルズマート大麻銀座店」を出店しており、都市型小型店の確立にも着手しており、大型店、小型店の同時展開が可能な状況となりつつある。

   その今後の成長戦略をささえる財務状況であるが、自己資本比率が好調な決算を受け、徐々に上昇しており、今期は58.0%(昨年55.8%)と改善されつつある。この5年間では最高の数字であり、今後、好調な決算が続けば、さらに上昇してゆくものといえよう。その中身であるが、アークスは現在169店舗を展開しているが、出店にかかわる資産である土地、建物、敷金・保証金の合計は709.64億円(昨年705.01億円)と総資産の73.19%とかなり大きな資産構造となっている。1店舗当りに換算すると4.19億円であり、食品スーパーマーケットとしてはさほど大きな資産ではないが、自己資本比率の58.0%を大きく超えている。これを補うのは負債の主要項目である長短借入金であり、139.07億円(昨年168.35億円)と昨年よりは約30億円削減しているが、総資産に占める割合は14.34%あり、自己資本比率の58.0%を加えると72.34%となり、ちょうどバランスがとれており、約20%を借入に頼る構造であり、安定成長をはかる上にはもう一段の自己資本比率の充実が課題といえよう。また、現在の棚卸資産は60.50億円(昨年59.05億円)と総資産の6.23%と食品スーパーマーケットとしては若干多めであるが、今後、カインズのFCとしてホームセンターを出店してゆくとホームセンターの棚卸資産は総資産の約20%前後と大きくなり、そのための財務対策も今後課題となろう。

   このように2008年2月期のアークスの決算は増収増益の好決算となり、今後さらに厳しくなるであろう北海道の食品スーパーマーケット業界の中で存在感を増しつつある。財務的にも自己資本比率が上昇し、今後の成長余力が増しつつあり、新業態スーパーアークス、そしてホームセンターカインズのFCとして、今後の成長業態も明確であり、今後、アークスが本格的な成長戦略をいつ打ち出すかに注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1128人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 21, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 20, 2008

内閣府、国民生活モニター、価格調査2月、3月を公表!

   内閣府が今年2回目の国民生活モニターを活用しての生活関連物資等の価格動向調査結果を4/15、公表した。この調査は第1回目が2/19に1月度の調査結果を公表しており、その続編の調査である。今回は特に、2月度、3月度の2ケ月分の調査結果であり、その後の価格がどのように変化したかが注目である。調査対象項目は、スパゲッティ、即席めん(カップラーメン、カップ焼きそば)、食パン、小麦粉、食用油、マヨネーズ、みそ、ソーセージ、ツナ缶、冷凍コロッケ、ビスケット、ポテトチップス、ビール、ティッシュペーパー、ガソリン(レギュラー)、灯油、クリーニング代の17品目23品である。まさに、原油価格、穀物等の原料価格の高騰により、大きな影響を受ける商品群であり、実際、食品スーパーマーケットでもこれらの価格が上昇しはじめている。

   今回の調査対象は全国47都道府県の国民生活モニター2,000名(有効回答者数 1,625名(回答率 81.3%))の調査結果であり、実際の店頭価格の結果を集計したものであるので、価格動向の実情を反映したものといえよう。調査項目は実際の価格を平均価格と定番価格、特売価格の3つに分けて調査されており、それぞれの違いをみることができる。また、意識調査も行われており、それぞれの商品について高く感じるようになったか否か、買い物に際しての具体的な対策に加え、家計への影響等の意識調査も行っている。

   まず、価格動向であるが、1月度と比べ、3月度の方が10%以上高くなったと感じる商品は平均価格ではカップラーメン(10.7%)とスパゲッティA(袋入り300グラム)(10.1%)の2品である。定番価格ではカップメン(10.2%)であり、特売価格ではカップメン(15.9%)、カップ焼きそば(13.5%)、クリーニング代(ワイシャツ1枚)(10.1%)である。カップメンがどの価格帯でも登場し、特に特売価格では15.9%と1月は107円であったが、3月は124円と特売価格も大きく上昇していることがわかる。

   同様に、5%で見た場合は、平均価格ではカップ焼きそば(9.5%)、みそA(1キログラム)(7.9%)の2品である。定番価格ではカップ焼きそば(9.1%)、スパゲッティA(袋入り300グラム)(8.3%)、みそA(1キログラム)(8.3%)であり、特売価格では、スパゲッティA(袋入り300グラム)(8.0%)、みそB(1キログラム)(7.9%)、スパゲッティB(袋入り300グラム)(6.4%)、みそA(1キログラム)(6.4%)である。

   こう見ると調査項目は17品目23品であるが、10%以上価格が1月度と比べ3月度に上昇したのが数品、5%でも数品であるので、大半は5%以下の上昇であり、3月時点では小幅な上昇であったといえよう。逆に、価格が下げっているものもあり、ツナ缶A(1缶)(-2.4%)、ツナ缶B(1缶)(-2.0%)、ポテトチップスA(1袋)(-2.5%)、ガソリン(レギュラー、1リットル)(-2.0%)など9品が下がっており、急激かつ全体的な価格上昇ではなく、一部の商品が大きく上昇しているが、大半は小幅な上昇にとどまっており、また、全体の約3割は逆に下がっている状況ともいえよう。

   これらを受けて、消費者意識の実態であるが、まず、値段が高くなったと感じる商品で70%以上の方が高くなったと感じているのは、1月度はガソリン、灯油であったが、3月度はガソリンのみであった。50%以上で見てみると、1月度はティッシュ、食パン、小麦粉、マヨネーズであったが、3月度はカップラーメン、カップ焼きそば、食パン、マヨネーズ、ティッシュとやや増えているといえよう。ただ、1月度と比べるとほとんどの項目で右下がりの傾向といえ、価格上昇は3月度は少し落ち着いた感じである。

   そして、さらに、価格上昇への対策として、複数回答で5項目の調査が行われた。その5項目とは、特売日を狙って商品・サービスを購入する、商品・サービス購入量を減らす、いくつかのお店を比較して安いところを選ぶ、ポイント割引等が充実している店舗で商品を購入する、メーカー品ではなく、スーパー等の自社開発商品(プライベートブランド)をなるべく購入するである。この中で最も数字が高かったのは、特売日を狙って商品・サービスを購入するであり、大半の商品で70%前後となった。ついで、いくつかのお店を比較して安いところを選ぶがほぼ30%前後であり、残りは20%前後となる。少し意外なのが、食品スーパーマーケットの値上げ対策として実施しているポイント、PBが20%ぐらいしかないことであり、消費者は複数のお店でリスクヘッジをかけ、店頭、チラシ等で特売日を知り、特売日を目当てに購入している状況が浮かびあっている点である。また、現時点では商品・サービス購入量を減らすも20%以下であり、消費を減らすことなく、賢く買う状況が浮かび上がっているといえよう。

   このように、少し意外であったのは1月度の調査の時と比べ3月度の調査の方が価格上昇傾向がやや落ち着いた結果となっていることであり、消費者の意識も一部の急激な価格上昇に惑わされず、堅実な消費を行っている状況が浮かび上がったことである。ただ、4月以降も小麦粉の値上げ等が控えており、さらに、価格上昇が予想されるので、次の調査がどのような結果になるかが注目される。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1128人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 20, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 19, 2008

日経MJ、新製品ランキング、4/18、値上げ商品独占!

   日経MJ、新製品ランキングで異変が起こっている。ここへ来て、値上げ問題が重なったため、各社の既存の商品のバーコードも変わり、新製品以外の定番商品も新製品と見なされ、これまで登場することのなかった定番、しかも、トップランクの商品が新製品ランクに登場しはじめている。したがって、この新製品週間ランキングが新製品ランキングというよりも、カテゴリーごとの定番を含む全商品の売れ筋ランキングに近い内容となりつつある。客単価もここ最近では、新製品としては異常値に近く、Aランクの500円(1人当り0.5円)を超える商品が急増しており、今週は13品もランクインしている。中でも、その他食品部門は、日配、パン、加工肉、一般食品等の総合部門であり、Aランクの500円以上の新製品が9品となり、そのほとんどはこれまでの定番の売れ筋商品となっており、逆に、定番の重点商品をチェックする上に参考になる内容となっている。

   No.1は客単価1,801円というダントツの数字で明治乳業、ブルガリアヨーグルトLB81 500gが入り、カバー率も100%、対象45チェーン、250店舗全店へ導入されての数字である。それにしても客単価1,801円(1人当り1.801円)はすごい数字である。平均単価151円からPI値を逆算すると1.801円÷151円=約1.2%となり、PI値1%を超えるという極めて高いPI値の商品である。PI値1%水準を超える単品は食品スーパーマーケット全商品約1万品の中でもわずか数百品しか存在しない商品であり、その1品に入る水準であり、超重点商品のひとつである。

   その他食品部門にはNo.2からNo.9まで客単価500円を超える新製品がランクインしており、順番に追って見ると、No.2森永乳業、森永ビヒダスプレーンヨーグルトBB536 500g、客単価746円、カバー率82.8%、No.3明治乳業、プロビオヨーグルトLG21 120g、客単価683円、カバー率99.6%、No.4雪印乳業、ネオソフト400g、客単価636円、カバー率96.4%、No.5明治乳業、ブルガリアヨーグルトLB81そのままでプレーン500g、客単価588円、カバー率92.0%、No.6森永乳業、アロエヨーグルト2連85g×2個、客単価579円、カバー率97.6%、No.7雪印乳業、6Pチーズ120g、客単価549円、カバー率95.2%、No.8雪印乳業、とろけるスライス8枚入り、客単価545円、カバー率84.4%、そして、No.9ダノンジャパン、「ダノンビオ」ヨーグルトプレーン加糖85g×4、客単価513円、カバー率77.2%である。

   これらは、ダノンビオを除き、いずれも新製品といよりも定番商品といえ、即、現状の棚割の改善につながる重点商品といえ、カバー率が90%前後での客単価であり、再度、定番をしっかり確認したい商品であるといえる。新製品としてはダノンビオが注目であり、先週No.43からの急上昇であり、客単価も346円のアップである。これ以外にもその他食品部門は客単価の高い商品のオンパレードであり、No.20でも客単価Bクラスの300円を超える高い数字である。

   また、同様な傾向は飲料部門でも顕著であり、No.1には明治乳業、おいしい牛乳1000mlが客単価1,303円で入った。このおいしい牛乳シリーズはNo.3にもおいしい牛乳スーパーESL1000ml、客単価696円、No.6にも、おいしい牛乳500mlが客単価439円で入っている。これらも新製品というよりも、定番商品といえ、その意味で注目である。No.2には日本ミルクコミュニティ、メグミルク牛乳1L、客単価1,191円と客単価超Aクラスの1,000円を超えており、極めて高い客単価である。通常の飲料はNo.8にキリンビバレッジ、生茶2Lが客単価361円で入ったが、7割は値上げ関連の日配であり、飲料部門もしばらくはこの傾向が続くものといえよう。

   今週は冷凍食品の復活もうかがわれる兆候が見え始めた。No.1には味の素、ギョーザ12個入り、客単価485円、カバー率85%が入り、No.2にも味の素、エビシューマイ12個入り168g、客単価318円、カバー率73.6%、そして、No.3にも日清フーズ、マ・マーお弁当用スパゲティナポリタン、客単価271円、カバー率80.4%が入り、冷凍食品部門では、冷凍食品が独占した。No.4にアイスクリームのハーゲンダッツジャパン、クリスピーサンドプディング66ml、客単価258円がカバー率72.4gで入ったが、約70%を冷凍食品が占め、冷凍食品復活といえる活況を呈しはじめた。

   それ以外では、菓子部門ではネスレコレクショナリーがNo.1からNo.3までを独占し、No.1がキットカットミニ15枚、客単価351円、No.2がミニきなこ14枚、客単価337円、No.3が塩&キャラメル14枚、客単価269円と初登場であり、今後、注目の新製品といえよう。家庭用品部門では、No.1はマックスファクター、SK-Ⅱホワイトニングソースダームデフィニション50mlが客単価354円で入ったが、先週比171円のダウンであり、平均単価も13,184円と高額、カバー率も15.2%で厳しい数字である。家庭用品部門はすべてが先週比の客単価を落としており、ここ最近は低迷気味といえる。

   このように、いよいよ値上げ関連商品が本格的に新製品週間ランキングに登場しはじめており、今後、しばらくはこれらの商品中心に新製品週間ランキングが動いてくるものといえ、逆に、定番を見直す意味でも最新動向をしっかりつかむ必要があろう。来週以降も最新の数字の動きに注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1128人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在385人)

April 19, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 18, 2008

東武ストア、堅実な決算、2008年2月度、増収増益!

   東武ストアが4/10、2008年2月期の決算を公表した。売上高809.56億円(101.7%)、営業利益23.26億円(102.5%:売上対比2.87%)、経常利益24.96億円(105.7%:売上対比3.08%)、当期純利益19.97億円(114.4%:売上対比2.46)と増収増益、堅実な決算となった。東武ストアはここ数年、堅実な決算となっており、昨年も増収増益であり、2年連続の増収増益となった。また、営業面だけでなく、財務面でも自己資本比率が上昇しており、今期は65.3%となり、この3年間では昨年が61.2%、一昨年が54.2%であるので、急激に財務体質が改善しており、食品スーパーマーケットとして健全な経営状況となりつつある。

   東武ストアは現在、今期を初年度とする「新中期経営計画“CHALLENGE 1000 PLAN”」(平成19 年度~平成22 年度)の真っ最中であり、最終的には連結売上高1,000億円、連結経常利益30億円を目指すという。その具体的な施策は3つあり、① 新店開発(4 年間で20 数店舗を出店)、② 従業員の採用、教育の拡大、充実、③ 既存店の改装を通じて活性化と収益基盤の一層の充実であるという。①が客数アップ、③が客単価のアップであり、②はマネジメント政策といえ、シンプルであるが、小売業の急所をついた施策であるといえよう。

   小売業のビジネスモデルは突き詰めれば、シンプルである。まず、客数、客単価を極限まで引き上げ、売上の最大化をめざすことである。次に、その売上を可能な限り維持し、原価と経費を同時に引き下げ、利益を生み出すことである。そして、その利益をもとに、可能な限り、最小の資産で新規出店を行ってゆくことであり、この一連の流れを好循環させ、株主への還元の最大化をはかり、さらに資本の増強を行い、事業を発展させることについきるといえる。ただ、これらは相互に複雑な関係となっており、売上の極大化は原価と経費の増大につながり、逆に原価と経費の削減は売上のダウンとなりがちである。また、新規出店は株主への還元が減り、株主への還元を増やせば、新規出店が減るというようにどちらかというと正の相関というよりも、負の相関関係となっており、その意味で小売業の経営はバランスといえ、その最適解をどこに求めるかにあるといえよう。

   今期の東武ストアの決算結果を見る限り、売上よりも利益をやや重視した決算結果であり、新規出店よりも、株主への還元、ただ、今期に関しては、まずは自己資本の充実を図ったといえよう。実際、自己資本の充実に関しては、ここ数年見違えるような健全な数字となりつつあり、今後、数年で安定成長が可能な財務体質が可能な状況となろう。今期すでに公表されている食品スーパーマーケットの決算を見ても、自己資本比率が60%を超える食品スーパーマーケットは多いとはいえず、東武ストアは、このまま安定利益が継続すれば、70%は超え、数年で無借金経営も可能な段階に入ったといえよう。

   実際、今期の負債の主要項目である長短借入金は21.03億円(昨年37.05億円)と15億円以上削減されており、総資産に占める割合は6.92%であり、早ければ来年、遅くとも再来年のCHALLENGE 1000 PLAN最終年度の平成22年には自己資本比率は70%を超え、無借金経営となり、極めて健全な経営体質になる可能性は極めて高いといえよう。この堅固な財務体制ができれば、積極的な新店開発が可能となり、高成長が期待できることになる。

   東武ストアの今期は新店は平成20 年1 月の新船橋店(千葉県船橋市)、同年2 月の下高井戸店(東京都杉並区)の2店舗のみであり、財務的に無理のない堅実な出店である。食品スーパーマーケットの新規出店には土地、建物、差入保証金・敷金等がかかるが、東武ストアの今期のこれら出店にかかわる資産の合計は181.26億円(昨年188.11億円)と2店舗新規出店したにもかかわらず、削減されており、総資産に占める割合は59.68%と自己資本比率65.3%の範囲内に十分におさまっており、極めてバランスのよい出店構造といえよう。ちなみに、通常、小売業は在庫(棚卸資産)も出店にかかわる資産であるが、食品スーパーマーケットの場合は、東武ストアを見ても6.4%であり、衣料品等がある分少し多めであるが、オオゼキは2.2%であり、ホームセンター、ドラックスト、GMS等の業態と比べるとわずかな資産であり、新規出店へのインパクトは低いといえる。

   さて、これを受けて東武ストアの株価であるが、4/17現在360円(+5、+1.40%)と上昇しているが、360円はまだまだ低く、今後、CHALLENGE 1000 PLANが確実に実行され、堅固な財務体質となり、積極的な新規出店が再開され、株主への十分な還元が可能となった時には投資家の評価もさらにあがるのではと思うが、現段階ではこの好調さが継続するのかどうかを投資家が慎重に見極めている段階といえよう。

   このように、東武ストアの2008年2月期の決算が公表されたが、増収増益の好決算であり、堅実な決算であったといえよう。また、この売上、利益以上に財務内容が急激に改善しており、食品スーパーマーケットの経営としては極めて健全な財務体質となりつつある。今後、東武ストアがいつ積極策な新規出店戦略に打ってでてもおかしくない状況といえ、今後の東武ストアの経営戦略に注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1127人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在383人)

April 18, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 17, 2008

マルエツ、2008年2月期決算、増収大幅増益、復活?!

   マルエツが4/15、2008年2月度の決算を公表した。営業収益3,355.43(102.6%)、営業利益75.70億円(129.1%:営業収益比2.25%)、経常利益69.31億円(124.7%:営業収益比2.06%)、当期純利益47.12億円(133.6%:営業収益比1.40%)となり、増収はわずかであったが、利益が大きく改善し、2桁の伸びとなる増収増益の好決算であった。また、来期予想も営業収益3,380.00億円(105.4%)、営業利益 78.00億円(110.6%:営業収益比2.30%)、経常利74.00億円(109.3%:営業収益比2.18%)、当期純利益61.00億円(134.2%:営業収益比1.80%)と増収増益予想であり、マルエツ復活の兆しが確かなものになってきたといえよう。

   今期は新店に関しては、港南ワールドシティ店(東京都)のみであったが、既存店が103.6%と堅調な伸びを示し、既存店客数前年比は、平成18年12月から15ヶ月連続で前年を上回る状況であるといい、確実にお客さまからの支持を獲得しはじめたといえる。実際、今期の売上総利益は27.9%(昨年27.7%)と商品売買から得られる、いわゆる粗利が0.2ポイント改善しており、収益性が増している。これに不動産収入等の営業収入が2.0%(昨年2.0%)加わり、営業利益は29.9%(昨年29.7%)となり、利益改善が進んでいる。現段階では業務提携したイオンのPB、トップバリュは10店舗、360品目という実験段階であり、PB効果ではなく、マーチャンダイジングの活性化による粗利率の改善といえ、確実に営業力が増しているといえよう。また、販売費及び一般管理費も27.6%(昨年27.9%)と0.3ポイント改善しており、経費の削減もすすみ、粗利、経費双方の改善により、営業利益を押し上げ、2.3%(昨年1.8%)となり、0.5ポイント改善した。これに、既存店の伸び、及び新店が1店舗であるが、加わり、営業利益を昨対129.1%と大幅に改善した結果となった。

   マルエツは現在、平成21年度を最終年度とする新中期2ヵ年計画(キャロフィプラン)を策定し、実行しているが、ほぼ計画どおり推移しているといえ、順調に経営改善が進んでいるといえよう。特に、首都圏で今後重要な戦略業態となる都市型小型店の展開について、昨年12月に、100%子会社であったポロロッカを吸収合併し、小型店舗のサンデーマートを含め、小型食品スーパーマーケット業態をひとつに集約し、戦略的に展開できる体制を整えており、今後、これら小型店が都心部で積極的な出店してゆくことになろう。

   ただ、そのためには、営業数値に加え、財務体質の改善も課題であり、ここが今後、好調な営業数値をもとにどう改善をはかるかがポイントとなろう。今期、マルエツの自己資本比率は37.7%であり、昨年の34.5%よりは改善しているが、安定的な出店を行う上にはまだまだ低い数字である。ここ数年の自己資本比率を見ても、44.2%(2004年)、34.8%(2005年)、29.3%(2006年)、34.5%(2007年)、そして、37.7%(2008年)と低迷しており、自己資本比率は厳しい状況で推移しており、その意味でもキャロフィプランの計画数値を確実に達成し、財務の改善につなげることが、今後の安定的な成長をはかってゆくためには重要な経営課題となろう。

   その要因であるが、まず、負債面を見ると、長短借入金が361.01億円(昨年395.32億円)と、好調な営業数値を受け、昨年よりは約35億円削減されたが、総資産に占める割合は29.02%とまだまだ大きな負担となっている状況である。また、資産面を見てみると、出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計は893.55億円(昨年859.93億円)と総資産の71.8%を占めており、自己資本比率37.7%ではバランスがとれず、長短借入金の29.02%を足しても、それを上回る状況であり、今後、新規出店を安定的に実行してゆくには一層の財務改善が必要といえる。ちなみに、現在の全237店舗で割ると、1店舗当たりの出店にかかわる資産は3.77億円であり、首都圏という立地への出店が多い割には低い数値といえ、自己資本比率が改善すれば、安定的な出店がしやすい構造であるといえよう。その意味でも確実に中期経営計画のキャロフィプランの数値目標を達成することが求められる。

   さて、これを受けて、ここ最近のマルエツの株価であるが、4/15、大量に売りが出た。この好決算が公表された4/15の株価は日経平均が13,146.13円(+155.55円)となったにもかかわらず、マルエツの株価は846円(-38円、-4.29%)となり、株価が下がった。ただ、この日、一時955円という年初来最高値をつけており、これをさかいに売りが大量にでた。売買高は前日が19万株であったが、この日は78.1万株の大商いとなり、株価が下がる結果となった。ただ、年初来最高値を見極めての売りであり、この決算結果と現状の取り組み、今後の業績改善予想を見る限り、株価は高いとはいえず、明日以降の株価がどのように動くかに注目といえよう。

   このようにマルエツの株価はこの日、下がったが、業績は急回復しており、中期経営計画のキャロフィプランもほぼ目標通り進んでおり、マルエツ復活に向けて着実な実績をともなった決算結果であったといえよう。今後、自己資本比率の改善をはかり、安定成長路線に軌道を乗せられるかが、次の経営課題といえ、イオン、丸紅の支援を受け、マルエツの財務改善がどのように進んでゆくかにも注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1124人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在381人)

April 17, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 16, 2008

オオゼキ、2008年2月度決算、増収増益、無借金へ!

   オオゼキが2008年2月期の決算を公表した。売上高650.13億円(103.9%)、営業利益49.95億円(108.6%:売上対比7.68%)、経常利益50.84億円(110.1%:売上対比7.81%)、当期純利益29.52億円(107.8%:売上対比4.54%)と増収増益となる好決算であったが、売上高の方がこの2年間新店がなく、既存店のみの数字となり、伸び率がやや低い数字となった。

   食品スーパーマーケットの売上は新店で決まるといえるが、オオゼキは2006年6月、 東京都品川区に戸越公園店を開店して以来、約2年間新店がなく、ここ最近は、既存店の活性化と改装に専念し、売上を伸ばしてきた。新規出店に関してオオゼキは、「出店につきましては、年度当初に新規出店確定案件がなく予算計上を見送りましたが、店舗開発の専従スタッフを配置し、当社からの開発提案も手掛けてきたものの、期内出店には至りませんでした。提案中、交渉中の案件を継続して契約締結を進めるとともに、安定的かつ計画的出店の基盤造りを今後とも構築してまいります。」としており、さらに、「昨年6月より、店舗開発担当者を、兼任から専任へと変更いたしました。早期出店が見込める入替出店、その他新築案件等交渉中の案件は保有しており、また、日々の新規情報にも迅速に対応しておりますが、現段階においての既契約物件はない・・。」とのことで、当面、新規出店の意欲はあるが、思うように進まないという状況であるという。

   財務的には、今期、長期借入金1.7億円を返済し、無借金経営となり、自己資本比率がここ数年では最高の77.8%となり、超健全な財務体質となった。過去数年の自己資本比率は74.8%(2007年2月期)、73.9%(2006年2月期)、70.7%(2005年2月期)であるので、着実に自己資本比率を引き上げており、財務体質が改善されている。出店にかかわる資産である土地、建物、長期差入保証金の合計も155.34億円(昨年158.1%)である。総資産に占める割合は50.18%であり、全29店舗で割ると、1店舗当たり5.3億円と東京の都心部への出店だけあって、通常の食品スーパーマーケットよりも、やや高い出店にかかわる資産となる。ただ、自己資本の十分な範囲内であり、現状の当期純利益29.52億円で約5店舗は出店が可能であり、少なくとも安定的に毎年数店舗は出店余力が十分にある財務状況といえよう。

   一方、オオゼキの営業利益率であるが、何と7.7%となり、まだすべての決算発表が終わってはいないが、恐らく、今期日本一の食品スーパーマーケットの営業利益率となろう。その要因を見ると、売上総利益が24.8%(昨年24.3%)と0.5ポイント粗利率が改善しており、不動産賃貸収入1.1%(昨年1.2%)が加わり、営業総利益が25.9%(昨年25.5%)と0.5ポイント改善したことが大きい。販売費及び一般管理費が18.2%(昨年18.1%)と昨年よりは0.1ポイント増加したが18.2%は驚異的な販管費であり、差し引き、7.7%(昨年7.4%)と食品スーパーマーケットではありえないような高い営業利益率を達成した。

   オオゼキがここまで高い営業利益率を達成できるのは、その販管費の低さにあるが、それを支えるのが、業界常識を超える坪売上の高さである。通常の食品スーパーマーケットは店舗面積がここ最近拡大し、年間約400万円(坪)ぐらいが平均であるが、オオゼキの今期の坪売上は1,276.77万円(昨年1,243.77万円)と昨年をさらに上回った驚異的な数字である。これが、固定費を激減させ、社員比率70%弱の人件費、都心部の高家賃をも相殺し、販管費18.2%を達成している理由である。また、オオゼキは食品スーパーマーケットの大型化には踏み込まず、平均売場面積は175.57坪であり、この店舗面積であることも、経費を下げる要因といえよう。

   したがって、この豊富な社員の潜在能力を最大限に引き出す、個店主義を採用し、全面的に店舗へ裁量権を与えていることも既存店の活性化へつながっているといえよう。オオゼキはこれについて、「当社では、「個店主義」を採用し、店舗運営に関する主な権限を各店舗に委譲しております。当社の各店舗は、地域のお客様毎のニーズにあわせたきめ細やかな運営を行うよう努めており、「個店主義」は当社の強みであると認識しております。一方、この「個店主義」が維持されるためには、「お客様第一主義」の意識と販売する商品知識及びノウハウを持った幹部社員の確保・育成が不可欠となります。当社では、今後新規に出店する店舗においても、既存店同様に「個店主義」を導入していく方針であります。」としており、個店主義は今後とも堅持する方針である。

   さらに、オオゼキのマーチャンダイジングの強さは、青果の売上構成比21.6%にも表れており、日配(19.4%)、食品(18.0%)を超え、すべての部門でトップの売上構成比といえ、PI値最高の商品に経営資源を集中させる戦略が徹底していることも強さのポイントといえよう。最近、やっと惣菜の強化にも踏み込み、戸越銀座店、戸越公園店に続き、上町店でも惣菜部門を直営化し、まだ、売上構成比は全体では0.4%に過ぎないが、伸び率は153.1%となり、今後、数年で都心部という立地上からも驚異的な成長が予想される。

   なお、オオゼキを創業した佐藤達雄氏が平成19 年4 月に逝去されたが、オオゼキは今後、その創業の精神として、創業者夫妻の言葉に凝縮された「あのお客様、また明日来てくれるかね?」という言葉を創業の精神として発展、継承してゆくという。

   このように、2008年2月期のオオゼキの決算が公表されたが、増収増益の好決算となり、今期、無借金経営となり、自己資本比率77.8%と極めて健全な財務状況となった。あとは、ここ約2年間新規出店がストップしており、いつ、新規出店を再開するかにかかっており、次の新店がいつかが注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1122人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在380人)

April 16, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 15, 2008

ウォルマート売上速報、2008年3月度、107.9%!

   ウォルマートが4/10、2008年3月度の売上速報を公表した。海外を含めたウォルマート全体の売上は、369.73億ドル(3兆7,000億円)、107.9%となる堅調な売上の伸びであった。ウォルマートの3月度は3/1(土)から4/4(金)の5週間の売上である。累計では9週間となる。ウォルマートは年間を13週づつ、4半期に分け、月度は13週を4週、4週、5週の3つに分けて管理している。前月の2月度は4週間、今月の3月度は5週間であるので、累計が9週間となる。その9週間の売上は108.4%であるので、2月度は若干下がってはいるが、ほぼ横ばいといえよう。
  
   さて、その中身であるが、ウォルマートは売上を3つに分けて管理しており、ウォルマートの中核業態であるスーパーセンター、ディスカウントストア、ネバーフッドマーケット(食品スーパーマーケット)等をウォルマートストアーズ部門でくくり、サムズホールセールクラブ(会員性業務スーパー)をサムズクラブ部門でくくり、そして、西友を含む海外を海外部門でくくっている。まず、ウォルマートストアーズ部門であるが、売上は232.13億ドル(約2.3兆円)となり、105.0%の伸びであった。9週間累計では105.3%であるので、ほぼ2月度と同じ伸び率である。サムズクラブ部門は42.87億ドル(約4,300億円)で103.2%、9週間累計が104.6%であるので、やや3月度は伸び悩んだといえよう。そして、ここ数年、絶好調の海外部門であるが、94.73億ドル(約9,500億円)となり、118.7%と依然として高成長が続いている。ただ、9週間累計が119.2%であるので、若干伸び率が下がっているのが気になるところだ。全体の構成比も25.62%といよいよ、1/4を超え、ウォルマートにとって、海外部門は経営の根幹を担う重要な部門となったといえよう。イオンが海外に活路を求めるのも、この数字を見るとよくうなずける。

   では、海外を抜いた国内の既存店はどうかというと、全体では101.1%となり、昨対はクリアーしたものの、やや厳しい結果であった。アメリカではサブプライムローンによる影響により、消費環境が厳しさを増しており、その影響が徐々にウォルマートに表れつつあるといえよう。ウォルマートは既存店をウォルマートストアーズ部門とサムズクラブ部門の2つに分け、さらに、それを全体とガソリン等の燃料が加わった場合と加わらなかった場合とに分けて管理している。以前と比べ、燃料の貢献は少なくなっているが、サムズクラブ部門は貢献が大きく2.8%ほど、売上に貢献した。ただ、この燃料を抜くと、99.7%と昨対割れとなり、燃料の貢献度を入れて102.1%という結果であった。ウォルマートストアーズ部門であるが、全体では100.9%と昨対ぎりぎりとなる厳しい伸び率であった。燃料の貢献は0.0%と全くない状況であり、消費の落ち込みがじわじわと表れつつあるといえよう。9週間累計は101.9%であるので、やや、既存店の伸び率も下がりつつあり、来月以降の数字が気になるところである。

   ウォルマートはこの売上速報について、ウォルマートストアーズ部門は、グロサリー、健康関連、そして、娯楽関係は力強い伸びがあったということであり、特にイースター祭での食品は好調であったという。逆に、この時期、不調だったのは衣料品であり、天候不順によりアパレル関係が、Tシャツ、ブランドものを除き、厳しいものがあったという。サムズクラブ部門は、イースター祭での生鮮、グロサリーの好調さに加え、ガソリンが昨年に比べ、約28%上がり、これが、売上に2.8%貢献し、売上を伸ばした要因であるという。そして、ウォルマートの成長を支えている海外部門であるが、現在、ウォルマートが重視している海外はイギリス、カナダ、ブラジル、中国であるという。残念ながら、日本が出てこないが、この4つの地区が、海外最重点地区であるという。イギリスではアズダが好調であったといい、カナダも好調が続いており、特に、家電関係がよく伸びているという。ただ、アパレル、靴は厳しかったという。また、ブラジルではハイパーマーケットが好調であるといい、中国も好調に推移しているという。

   これを受けて、ウォルマートの最近の株価の動きであるが、ここ最近絶好調であり、右上がりの株価が続いている。今年に入り、一時は43.11ドルまで下がった株価が、2月に入ると50ドル台を回復し、3月に入り、52ドル、53ドルと1ドルつづ株価が上昇し、この売上速報のあった4/10は54.66ドルとなり、翌日の4/11は54.80ドルとさらに上昇した。当然、年初来最高値となり、この1年間でも最高の株価で推移している。過去3年間で見ても株価は最高水準であり、投資家はウォルマートを買いと判断したようである。

   このように、ウォルマートの3月度の売上速報が4/10に公表され、107.9%と堅調な売上となり、特に、海外が絶好調でウォルマート全体の伸びを支えている状況が鮮明である。ただ、ウォルマートの既存店は101.1%とやや厳しい状況といえ、今後、燃料、原料の値上げ、サブプライムローンの影響等を考えると、消費は不透明な状況が増すことになるが、投資家は、このような中で、ウォルマートを買いと判断したようであり、厳しい消費動向の中で、ますますウォルマートの強さが際立つのではないかという期待の表れともいえよう。今後、ウォルマートの動向に注目である。次回は、第1四半期決算も公表される月でもあり、ウォルマートの売上だけでなく、利益にも注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1115人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在380人)

April 15, 2008 in ウォルマート、海外情報, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 14, 2008

ヨークベニマル、2008年2月期決算、絶好調、増収増益!

   セブン&アイ・ホールディングスが4/10、2008年2月期決算を公表した。すでに、新聞等で報じられているように、営業収益5兆7,523.92億円(107.8%)、営業利益2,810.88億円(98.0%:営業収益比4.88%)、経常利益2,782.62億円(98.7%:営業収益比4.83%)、当期純利益1,306.57億円(97.9%:営業収益比2.27%)と、増収減益となる厳しい決算となった。その要因は、事業部門別に見ると、営業利益の好調な事業部門はその他事業の153.5%を除くと、スーパーストア事業の116.8%増のみであり、フードサービス業は赤字、百貨店事業は96.2%、中核のコンビニエンス事業も97.5%と減益となった。
 
  ただし、スーパーストア事業の中でも、営業収益の約70%を占めるGMSのイトーヨーカ堂の営業利益は93.5%と減益、営業収益も98.5%と減収になるという厳しい状況であった。スーパーストア事業が増収増益となったのは営業収益の約15%を占めるヨークベニマルが増収増益となったことが大きく、営業収益105.2%、営業利益104.9%という堅調な決算が貢献したといえる。セブン&アイ・ホールディングスの主要企業の中では、ヨークベニマルのみが増収増益の好決算であり、セブンイレブンジャパン、アメリカのセブイレブンインク、イトーヨーカ堂、そごう、西武百貨店、セブン&アイ・フードシステムズ、すべてが減益となる状況であり、ヨークベニマルの際立った収益性の高さが注目される。

   そのヨークベニマルの決算内容であるが、営業収益3,301.45億円(105.2%)、営業利益112.27億円(108.9%:営業収益比3.40%)、経常利益125.25億円(111.2%:営業収益比3.79%)、当期純利益91.50億円(306.0%:営業収益比2.77%)と増収大幅増益となる絶好調な決算となった。

   営業収益が105.2%となった要因は、既存店は97.4%と昨対を割ったが、M&Aによるスーパーカドヤ16店舗と新規出店8店舗、閉店3店舗の合計21店舗の店舗増が大きく貢献したといえる。現在ヨークベニマルは149店舗となり、1店舗当たり約22億円である。今期のヨークベニマルの新店であるが、南中山店(2007年3月)、小山ゆうえんち店(2007年3月)、那須塩原店2007年(4月)、相馬黒木店(2007年7月)、山形嶋店(2007年9月)、足利大月店(2007年9月)、涌谷店(2007年10月)、メガステージ須賀川南店(2008年2月)の8店舗である。

   また、営業利益が108.9%となった要因は、売上総利益24.4%(昨年24.0%)と0.4ポイント粗利が改善したことが大きい。さらに、受取手数料、不動産収入等の営業収入が3.2%(昨年3.0%)と0.2ポイント上昇し、結果、営業総利益が27.6%(昨年27.0%)と0.6ポイントと大幅に改善した。ただ、販売費及び一般管理費は24.1%(昨年23.6%)と0.5ポイントと大きく上昇しており、結果、営業利益が3.5%(昨年3.4%)と0.1ポイントの上昇に留まったことが残念であるが、営業収益の105.2%と相まって、大幅な増益となった。販売費及び一般管理費の主な増加要因は人件費と地代家賃の上昇が大きかった。       

   一方、ヨークベニマルの自己資本比率であるが、79.7%(昨年81.4%)と昨年よりは、若干下がったが、極めて高い数字であり、イトーヨーカ堂の70.8%、80.3%と並び、いかに負債に頼らない経営に徹しているかがわかる。負債については、長短借入金なしの無借金経営である。ちなみに、セブン&アイ・ホールディングスは、この決算と同時に3ケ年の中期経営計画を公表しているが、その最優先の目標数値として、連結営業利益と連結自己資本当期純利益率(ROE)を掲げており、特にROEの目標数値は現在の6.7%から3年後には8.0%を目指し、さらに将来的には10%を目指すという。ただ、ヨークベニマルの場合はすでにROEが8.19%と8%を超えており、この中期経営計画では10%が目標になるものといえよう。ROEはROA=自己資本比率×ROEでもり、ヨーベニマルは自己資本比率が限界に近く、結果、ROEがさらに高まれば、ROAも限界に近い数値となり、事業構造として見ると、極めて完成度の高いビジネスモデルができあがるといえよう。 

   また、資産の方に目を転じてみると、今期6店舗の新規出店をはたしているが、出店にかかわる資産である土地、建物、長期差入保証金の合計は735.10億円(昨年648.80億円)と総資産の50.61%であり、自己資本比率79.7%の十分な範囲内であり、極めて健全な出店構造となっている。ちなみに、これを全店149店舗で割ると4.93億円であり、通常の食品スーパーマーケットよりも、NSC(近隣型ショッピングセンター)等が中心業態となっており、やや大きめな出店にかかわる資産であるが、その分、平均年商20億円を超える売上であり、バランスは十分にとれているといえよう。

   このように、この2008年2月期のヨークベニマルの決算は増収増益、特に増益幅の大きい好調な決算となった。セブン&アイ・ホールディングスが増収減益となった厳しい決算の中での好決算であり、改めて、食品スーパーマーケットの底堅さと強さを示した決算結果であったといえよう。今期は軒並みGMSグループの決算数字は思わしくないが、ヨークベニマルにみるように、食品スーパーマーケットの決算数字は比較的好調であり、来期は値上げ問題等消費環境は一段と厳しくなる中、食品スーパーマーケット業界の好調さを維持できるかが課題といえよう。ヨークベニマル自身は来期も増収増益を予想しているが、次の中間決算の動向に注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1115人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在380人)

April 14, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 13, 2008

サンエー、2008年2月期決算、増収増益、13期連続!

   沖縄のサンエーが4/7、2008年2月期の決算を公表した。営業収益1,276.24億円(105.0%)、営業利益85.15億円(105.2%:営業収益比6.7%)、経常利益87.72億円(107.3%:営業収益比6.8%) 、当期純利益50.35億円(113.1%:営業収益比3.9%)と13期連続の増収増益の好決算であった。既存店も101.3%と堅調な数字となり、食品スーパーマーケットの新店3店舗を含め、バランスの良い売上を達成した。自己資本比率も67.6%(昨年65.2%)と一段と改善しており、財務的にも安定した数字であり、食品スーパーマーケットとしては、極めて健全な決算結果である。なお、サンエーは来期も1,307.63 億円(102.5%)、営業利益86.54億円(101.6%)、経常利益88.03 億円(100.4)、当期純利益52.81 億円(104.9%)と微増ながら増収増益を予想しており、消費環境が不透明な中、堅実な経営目標である。

   サンエーは沖縄という商圏が限られた立地上、全需要対応型の各種業態を展開し、高い売上とシェアを確保する企業戦略を採用している。そのため、現在、衣料品・住居関連用品・食料品を全て取り扱う「総合店舗」が20 店舗、衣料品・住居関連用品を取り扱う「衣料・住関店舗」が2店舗、「ドラッグストア」が1店舗、食料品・住居関連用品を取り扱う「食品店舗」を37 店舗有し、これ以外にも「外食店舗」を16 店舗、ビジネスホテル1軒、ペンション1 軒を有している。部門別の売上構成比は、市場規模に応じて大型SC、近隣型SC、小型食品館を展開しているスーパーマーケット部門が95.4%と大半を占めており、残り約5%が外食その他となる。そのスーパーマーケット部門であるが、衣食住の構成比を見ると、衣料品が12.7%、食料品が58.3%、住居関連用品が28.9%であり、衣料品の構成比が通常の食品スーパーマーケットよりは高いが、ほぼ食品スーパーマーケットに近い数字である。

   今期を含め、サンエーの決算数字の中で最大の特徴は営業利益率の高さである。今期も6.9%となったが、前期も6.9%であり、サンエーの営業利益率はほぼ平均して7%前後で推移している。その要因を粗利と経費から見てみると、まず、経費比率は26.2%(昨年26.1%)であり、経費比率が極端に低く、営業利益率を引き上げているわけではないことがわかる。一方、売上総利益、商品売買から得られる、いわゆる粗利は30.2%(昨年30.1%)であり、まず、ここが通常の食品スーパーマーケットよりも高いことがポイントである。

   これは通常の食品スーパーマーケットと比べ衣料品、住関連用品の合計が41.6%と高いが、この部分の粗利構成比が高いかというと、そうではない。今期の決算短信では公開していないが、以前、2006年度のサンエーの決算短信の数字を見てみると、食品の売買差益は27.6%であり、衣料品は36.0%、住居関連用品は25.1%である。これらの相乗積を取ってみると27.7%であり、衣料、住居関連が粗利率を引き上げているわけではないことがわかる。

   では、何が粗利30%へ引き上げている要因かと見てみると、食品スーパーマーケット以外の事業、ホテルなどのサービス業であることがわかる。これを見ると、売上構成比はわずか4.5%であるが、売買差益が65%もあり、相乗積は何と約3%となる。これがスーパーマーケット事業の約27%に上乗せされ、約30%という高い粗利率を獲得しているこがわかる。さらに、サンエーは大型SC、SC、NSC等もあり、テナント賃貸収入等が2.9%(昨年2.9%)あり、その結果、営業総利益が33.1%となり、通常の食品スーパーマーケットでは考えられないような高粗利率となる。ここから、経費比率26.2%を引けば、営業利益率は6.9%となるという構造である。すなわち、経費比率26.2%とスーパーマーケット部門のみの粗利率約27%はほぼトントンとなっており、これに約3%のホテルなどのサービス部門、約3%のテナント収入等の約6%が乗り、食品スーパーマーケット業界では類稀なサンエーの高収益体質が作られていることがわかる。

   さて、一方、サンエーの自己資本比率であるが、67.6%(昨年65.2%)と極めて高い数字であり、その要因は負債面の長短借入金が37.91億円(昨年52.7億円)と総資産の5.3%しかなく、いつでも無借金経営が可能な状況にある。これに対し、資産の大半を占める出店にかかわる資産、土地、建物、長期差入保証金の合計を見ると、404.91億円(昨年386.77億円)と総資産に占める割合は57.2%であり、自己資本比率で十分な範囲内であり、出店余力が十分にある財務状況といえよう。

   このように、サンエーが13期連続の増収増益となる2008年2月期の決算を公表した。サンエーは食品スーパーマーケット業界の中でも沖縄という独特な商圏で高収益を上げている企業であり、そのポイントは多角化による外食、ホテル等のサービス事業に加え、多業態の展開による不動産収入等が合計約6%近く加わることによる。また、自己資本比率も極めて高く、新規出店を借入なしで出店してゆくことも十分可能な財務状況であり、今後の厳しい競争の中でも成長余力が高いといえる。サンエーが今後、どのような成長戦略を打ち出すかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1115人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在380人)

April 13, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 12, 2008

日経MJ、新製品ランキング、4/11、値上げラッシュ!

  今週は何といっても、値上げ商品のオンパレードとなった。このPOSデータが、3/30から4/5までということもあり、4/1から値上げに入った牛乳類をはじめ、すでに値上がなされていた新製品を含め、値上げ関連商品が目白押しとなった異常なランキングである。本来、値上げ商品を新製品とするかどうかは微妙なところであるが、各メーカーがリニューアルするしないを区別せずに、バーコードを変更する場合が多く、既存商品でも値上げ対象となった場合はバーコードを変更することが多い。これらは、POSデータ上は新製品として認識されてしまうので、今回、そして、ここ最近、新製品ランキングが異常な状況である。ここしばらくはこのような変則な状況が続くものといえよう。

  さて、今週は先週と比べ、飲料に値上げ関連商品が増えたのが特徴である。No.20まですべて、客単価Cクラスの200円以上の新製品が占め、その他商品と並び、全体の客単価が急上昇している。また、今週から初登場の新製品も4品登場しており、最もアクティブに新製品が動いた部門である。No.1には客単価722円、カバー率70%で明治乳業のおいしい牛乳1000mlが入った。平均単価が219円であるので、値上げされての数字かどうか微妙な価格であるが、今週の飲料No.1である。おいしい牛乳は500mlもNo.15にランクインしており、客単価は240円、カバー率は84.0%と1000mlよりも高い数字である。500mlの方が客単価は低いが、カバー率は高くなった。

   No.2には、やはり初登場の日本ミルクコミュニティ、メグミルク牛乳1L、客単価はAクラスの568円であり、カバー率も83.2%と高い数字である。No.3は、初登場ではないが、やはり牛乳関連の明治乳業、ラブ1000ml、客単価542円、カバー率88.4%である。飲料はこの3品の牛乳が上位を独占しており、いずれも、客単価がAクラスの500円を超える。これ以外にも、値上げ関連の新製品としては、No.6に明治乳業、プロビオヨーグルトLG21ドリンクタイプ120mlが客単価375円でランクインしており、カバー率は何と100%と対象45チェーン、250店舗全店に導入されており、すごい商品である。No.7も明治乳業、ブルガリアのむヨーグルトLB81プレーン1000ml、客単価361円、No.9にも明治乳業、おいしい牛乳スーパーESL 1000mlが客単価344円で入っている。

   飲料ではこれら値上げ関連以外でも、No.4に日本コカ・コーラ、一茶花500mlペットボトル、客単価401円、カバー率90.58%、No.5にも日本コカ・コーラ、アクエリアス2L×6、客単価386円、カバー率33.2%が入った。一はNo.13にも2Lが客単価264円で、カバー率86.4%で入っている。

   飲料についで、値上げ関連が多い部門は、ここ数週間、その他食品部門であり、この部門もべスト20がすべて客単価Cクラスの200円を超える数字となった。特に、No.1は明治乳業のブルガリアヨーグルトLB81 500gであり、客単価は何と1,789円(1人当り1.789円)と新製品ではありえない数字であり、極めて高い客単価である。また、カバー率も100.0%と極めて高い数字である。カバー率100%はもう1品あり、No.3に入った明治乳業のプロビオヨーグルトLG21 120g、客単価Aクラスの696円である。カバー率が100%を超える新製品はめったになく、今週は、値上げ商品が多く、さきほど、飲料部門でもあげたプロビオヨーグルトを含め、3品目である。No.2は森永乳業、森永ビヒダスプレーンヨーグルトBB536 500g、客単価702円、カバー率82.4%である。飲料はこのベスト3を含め、今週の新製品の大半が値上げ関連で占められた状況である。明治乳業が11品、森永乳業が4品、雪印乳業が3品と乳業メーカーが18品を占め、ほぼ完全に独占した形である。

   もうひとつ、今週の特徴は、先週、先先週ぐらいから、回復基調が見え始めた、冷凍食品である。No.1に味の素、ギョーザ12個入りが客単価339円、先週比31円プラスで入り、カバー率も78.8%となった。No.2は加ト吉、ごっつ旨いお好み焼1食294g、客単価275円、先週比93円で入り、カバー率は70.8%であった。No.3、No.4には味の素のエビシューマイ12個入り168gとHot1!エビピラフ2人前450gが客単価244円、222円でカバー率68.8%、64.8%で入った。このように冷凍食品が上位を独占しており、ランキング20位の中に13品と半分以上を占めた。

   これ以外の部門では菓子部門では、No.1がネスレコンフェクショナリー、キットカットミニ15枚が客単価429円、No.2には初登場のチロルチョコ花より濃厚団子10個、客単価239円が入った。また、家庭用品部門では、No.1には先週同様、マックスファクター、SK-Ⅱホワイトニングソースダームデフィニション50mlが客単価525円で入った。No.2には旭化成ホームプロダクツ、サランラップ22cm×50mが客単価414円で入った。

   このように、今週は4/1値上げとなった新製品がのきなみランクインしており、異常な新製品週間ランキングとなったが、この傾向は、少なくとも今後、数ケ月は優に続くことが予測される。本当の新製品と既存商品の値上げにより、バーコードが変わったことによる値上げとが混在してランキングに入ってくることになるといえ、ここしばらくは落ち着かないランキングとなろう。ただランキングはともかく、重要なのは客単価であり、客単価Aクラスの500円、Bクラスの300円は無条件で導入してもよいくらい高い数字であり、Cクラスの200円は導入を検討して水準といえ、この辺の基準で見るとランキングにまどわされず、新製品の見極めがしやすいと思う。来週以降も値上げ関連商品には大いに注目である。 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1113人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在374人)

April 12, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 11, 2008

アオキスーパー、2008年2月期決算、販管費率16.8%!

    アオキスーパーが2008年2月期の決算を4/4公表した。アオキスーパーは何といっても、日本の上場食品スーパーマーケットの中で最も低い販管費率を誇る企業であり、今期も16.8%(昨年16.9%)という驚異的な販管費率であった。営業収益は824.44億円(103.7%)と微増ではあったが、営業利益26.87億円(109.0%:営業収益比3.25%)、経常利益27.56億円(109.2%:営業収益比3.34%)、当期純利益14.56億円(108.2%:営業収益比1.76%)ともにほぼ2桁のびであり、営業収益比も3%を超え、増益となり、好調な決算となった。自己資本比率も58.8%(昨年57.1%)と、ここ最近では最高の数字となり、財務的にも負債に依存しない出店構造となり、今後もさらなる成長が期待できる決算結果であったといえよう。

    アオキスーパーは経営理念にローコストを強くうたっており、目標とする経営指標も売上総利益率と販管費率を重要な経営指標として掲げている。特に、販管費率については、「ローコスト経営に徹し、同業他社に勝る競争力を維持するため、特に販管費率に注目し、その進捗状況に注意をはらっております」と決算コメントでも述べており、16.8%はアオキスーパーの強い意志がはたらき、達成したものであるといえよう。日本の食品スーパーマーケットで、これだけ、ローコストを意識し、経営理念に組み込み、経営目標とし、細心の注意を払う食品スーパーマーケットは少ないといえよう。今期の販管費率16.8%はウォルマートの創業の頃のサムウォルトンの心意気を彷彿とさせるといえ、アオキスーパーの経営への強い意思を感じる数字である。

   アオキスーパーはこの数字を実現するために中長期的に取り組む課題として、以下の4点を挙げている。①生鮮三品に強みを発揮する地域密着型スーパーを目指すこと、② 人材強化等販売体制の整備に加え、同業他社との差別化コストダウンの推進等、高効率、高収益を実現できる経営基盤づくりを目指すこと、③お客様に満足していただけるよう、当社の原点である食品に特化、カテゴリーキラーを目指すとともに商品の自己管理を強化すること、④実力主義、成果主義を定着させ、社員の育成を通してより挑戦的に業績向上を目指すこと、である。

   特に生鮮3品の強化に関しては、不動産、その他の収入を抜いた売上合計での構成比を見ると、農産14.9%、水産18.8%、畜産14.4%と合計48.1%という高い数字であり、特に水産が何と18.8%と驚異的な数字である。通常はPI値の高い農産の構成比が高い食品スーパーマーケットが多いが、アオキスーパーは水産が生鮮3品のNo.1部門となっており、集客の柱といえよう。この生鮮3品の強さが店舗の売上を支えており、現在41店舗であるので、年商824.44億円を41店舗で割ると20.10億円となり、食品スーパーマーケットとしては高い売上高である。今期のアオキスーパーの客単価が1,931円であるので、客数は逆算すると約2,850人となる。この生鮮3品、特に水産の強さが、この驚異的な集客と売上を達成しているといえ、アオキスーパーの強さの源泉であるといえよう。

    ちなみに、資産の中の出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計を見ると、117.19億円(昨年116.54億円)であり、総資産の52.71%であり、自己資本比率58.8%の範囲内であり、負債に依存することなく、新規出店が可能な財務状況であることがわかる。また、この出店にかかわる資産を41店舗で割ると2.85億円であり、ここでも通常の食品スーパーマーケットよりも1億円近い出店にかかわる資産の低さであり、ローコスト経営が徹底されているといえよう。

   ここで、アオキスーパーの売上、粗利、経費バランスを見てみると、売上総利益は17.0%(昨年16.9%)と販管費率16.8%とほぼ同じ数字である。生鮮構成比が48.1%と高いにもかかわらず、粗利が17.0%であり、生鮮を含め、全体的にかなり低く値入れを抑えたマーチャンダイジングといえ、競争力のある驚異的な粗利率といえよう。結果、これが客数2,850人/日という集客をもたらしているといえ、競合店に打ち勝つ強さのポイントといえよう。そして、この売上総利益17.0%に、不動産賃貸収入等の営業収入が3.2%(昨年3.2%)入り、結果、営業総利益が20.2%(昨年20.1%)となり、差し引き、営業利益が3.4%(昨年3.2%)となる。営業構造的には、商品売買から得られる粗利分が経費と相殺され、不動産収入等の営業収入がそっくり、営業利益になるという状況である。ローコス、ロープライスのマーチャンダイジングを武器に強力な集客をはかり、そこに出店するテナント等からの不動産賃貸収入等で稼ぐという構造である。

   それにしても、販管費率16.8%は驚異的な数字であり、また、粗利率17.0%も驚異的なロープライスを実現できる数字である。今後、強力なマーチャンダイジングをもとに、現在、アオキスーパーは、愛知県の名古屋、尾張、三河を中心にドミナント展開しているが、財務的に十分な出店余力もあり、次のドミナントをどこに定めるかが興味深いところである。アオキスーパーの今後の成長戦略に注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1113人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在374人)

April 11, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 10, 2008

丸和、2008年1が決算を公表、11期ぶりの増収!

   福岡で43店舗の食品スーパーマーケットを展開する丸和が3/31、2008年1月度の決算を公表した。売上高397.24億円(109.0%)、営業利益6.67億円(205.2%:売上対比1.67%)、経常利益3.63億円(85.2%:売上対比0.91%)、当期純利益1.40億円(700.0%:売上対比0.35%)と営業利益段階では増収増益となる好決算となった。丸和のここ最近の売上推移は2007年(364億円)、2006年(395億円)、2005年(436億円)、2004年458億円)、2003年(483億円)、2002年(501億円)、2001年(519億円)、2000年(540億円)、1999年(578億円)と厳しい状況が続いていた。今期の増収は何と11期ぶりの増収であり、しかも、2期連続の黒字が確保でき、3年前から、本格的に取り組んできた構造改革が数字となって表れ始めたといえよう。

   丸和は2005年1月に広島のユアーズとの資本・業務提携を締結し、現在、ユアーズが株式の41.2%を所有する親会社となっている。そのユアーズの全面支援を受けて、中期経営計画を策定し、2006年1月期の下期から実施してきた。この中期経営計画の実行により、2009年1月期に経常利益10 億円、有利子負債100 億円未満の達成、及びこれに伴う企業価値の更なる向上を目指すとしている。今期決算を見る限り、その成果が表れつつあるが、中期経営計画の今期の経常利益目標は6.45億円、有利子負債は118.63億円であるので、やや厳しい状況で推移している。中期経営計画を確実に達成するには、さらに、経常利益の増額と有利子負債の一層の削減が必要といえ、今期、さらに経営改善にどこまで踏み込めるかが課題といえよう。

   その中期経営計画の骨子であるが、ユアーズの全面バックアップを受けており、大きくフロントオフィスの改革とミドルオフィスの改革に分かれての計画である。フロントオフィスの改革には店舗運営の改革、商品販売政策の改革、外食事業の改革の3つの改革があり、ミドルオフィスの改革は物流業務の改革、情報システムの改革、人事政策の改革、財務政策の改革の4つの改革がある。この7つの改革の中で特に注目の改革は、まず店舗運営の改革であり、24時間営業に挑戦することである。これにより、客数増を目指すことになる。また、情報システムの改革も注目であり、販売系システム・管理系システム・債権債務管理システム・労務管理システム等経営に関わるすべての基幹系システムを更新あるいは新規に導入し、親会社のユアーズと共同でデータセンターを利用し、チェーンストア運営ができる環境となるという。これら7つはすべてユアーズで実施検証済みの項目であるという。

   そのユアーズであるが、2006年9月期の決算が丸和から公表されているが、営業収益393.10億円、粗利25.5%、販売費及び一般管理費22.9%、営業利益2.6%、経常利益2.8%、当期純利益0.4%である。また、自己資本比率は12.6%、有利子負債133.4億円、総資産に占める割合は60.4%である。資産の内、出店にかかわる土地、建物、差入敷金保証金の合計は113.2億円、総資産に占める割合は51.3%であるので、出店構造は自己資本では賄えず、負債に大きく依存する構造となっているのが気になる。

   同様に、丸和の今期決算状況を見てみると、売上総利益は23.6%(昨年26.5%)と粗利率が約3ポイントと大きく落ちている。これに営業収入が0.9%(昨年1.1%)乗るが、昨年より、0.1ポイント下がったため、営業総利益は24.5%(昨年26.5%)と3ポイント下がってしまった。ただ、販売費及び一般管理費が22.8%(昨年26.7%)と4ポイント下がったため、結果、営業利益が1.7%(昨年0.9%)となり、増収となった。ただ、これほど、劇的に数字が変化するのも珍しく、今期は粗利も経費も下げ、しかも、経費が異常に下がっており、思い切った経費削減を実施したといえよう。実際、経費項目の中身を見てみると、広告宣伝費1.5億円(63.1%)、役員報酬並びに給与及び手当が約2億円(95.6%)、その他約2億円(93.7)とこの3つの項目の削減が大きかったといえよう。

   一方、財務面であるが、自己資本比率は11.7%と厳しい状況である。今後、成長と直結する出店にかかわる資産を見てみると、土地、建物、敷金保証金の合計は163.1億円(164.7億円)と総資産の75.8%であり、自己資本では新規出店ができない構造である。したがって、負債面の主要項目である有利子負債は118.6億円(123.8億円)と総資産の55.1%となるが、これを足してもバランスがとれない状況であり、中期計画の有利子負債、今期100億円以内は、今後の成長戦略を考えると重要な数字であるといえよう。

   このように、丸和の2008年2月期決算を見ると、ユアーズの全面バックアップを受け、増収増益という結果となったが、中期計画の目標を達成するにはもう一歩経営改革に踏み込む必要があるといえよう。また、現状の自己資本比率も11.7%と低く、今後、安定的に新規出店を果たし、成長してゆくには厳しい数字であり、この面からもさらなる経営改革が必要といえよう。この4/2には懸案の石原商事の更生計画の認可の決定がなされ、今後は、ユアーズを中核に、丸和、石原商事の3社の食品スーパーマーケットグループが誕生することになるといえ、その意味でも、丸和の中期計画、最後の年となる今期の数字がどこまで改善されるかに注目である。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1109人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在372人)

April 10, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 09, 2008

客数PI値はおもしろい!

    客数PI値は実におもしろい指標である。おもしろい指標なのだが、実物を見る機会は意外に少ない。なぜならば、客数PI値はレシート分析が基本になるからである。客数PI値とは客数を客数で割って算出するため、全体の客数、大分類の客数、カテゴリーの客数、単品の客数、さらには、様々な商品グループの客数や購買行動による客数など、多種多様であり、それこそ無限に存在する。原則、何らかの客数がとれれば、客数PI値は算出することができる。また、さらに、おもしろいことに、客数PI値は点数、金額が存在しない場合でも存在しうる、独特な指標でもある。ある商品を購入しない顧客がいた場合、当然、その商品の点数、金額は存在しないので、PI値、金額PI値は存在しないが、客数PI値は存在する。その商品を購入しない顧客の客数÷全体客数であり、これはその商品を購入しない顧客の客数PI値である。当然、その商品を購入した顧客の客数PI値もあり、その商品を購入した顧客÷全体客数となる。

    客数PI値はこのように独特な指標であり、これを使うことにより、これまで見えなかった世界が見え始め、使いこなしてゆくと意外におもしろい指標であることがわかる。客数PI値はレシート分析が基本になるといったが、レシート分析なしで、活用できる事例が現実には存在する。チェーンストアにおけるPI値の算出の場合である。あるいは、ほぼ同じイメージだが、本ブログでもよく取り上げている日経MJ、新製品週間ランキングのように、複数の店舗のPI値を算出する場合などである。どちらも、レシート分析はおこなわないが、客数PI値を算出し、実践的に活用することが可能である。そこで、ここでは、チェーンストアにおけるレシート分析を使わずに、客数PI値を活用して、実践的にPOSデータを活用するケースを考えてみたい。

   よくあるケースであるが、チェーンストア全体、すなわち、全店のPI値を算出する場合、通常、ある商品のある店舗のPI値はその店舗の客数で割って算出する。ところが、そのチェーンストアの別の店舗にその商品が導入されていなかった場合は、当然、その店舗のその商品のPI値は存在しない。この場合、このチェーン全体のPI値はどう計算するかであるが、通常、PI値はその商品があろうが、なかろうが、全店の客数で割ってPI値を算出する。すなわち、その商品の売上が上がった店舗の合計点数を全チェーンの合計客数で割ったPI値となる。ところが、ここで問題が発生する。では、その商品の売上だけが上がった店舗のみの客数で割ったら、これはPI値でないのか、そうでないかである。結論からいえば、これもPI値である。ただし、客数が違うPI値であり、全店の客数を使った場合のPI値と売上が上がった店舗のみの客数を使ったPI値となり、分母が違うPI値となる。そして、この時、双方のPI値の関係はどうなるかである。

   よくあるケースが、どちらかに一本化しようという場合である。これは喧々諤々の議論となり、中々、結論が出ない場合が多い。その結果、通常は全体の客数で割ったPI値を採用することが多い。なぜなら、PI値はある意味構成比と同じであり、分母が同じであれば、それぞれのPI値を足せば合計が簡単に算出でき、すべての商品のPI値を足せば、チェーン全体のPI値となるからである。逆に、売上が上がった店舗のみの客数で割ったPI値の場合、分母がばらばらとなり、それらを足しても、全体のPI値を算出することはできず、チェーン全体のPI値と全体のPI値は整合性が取れなくなってしまう。このようなことを考えると、整合性が取りやすい、全チェーンの客数で割ったPI値を採用したくなるのは当然といえば当然である。

   そこで、客数PI値の登場である。この2つのPI値は実は密接な関係があり、客数PI値で結ばれている。ここでいう客数PI値とは分母はチェーン全体の客数であり、分子が売上が上がった店舗のみの客数である。数式にすれば、売上が上がった店舗の客数÷チェーン全体の客数である。これが客数PI値であるが、この客数PI値を算出することにより、一見結び付きそうにない2つのPI値が、チェーン全体のPI値=客数PI値×売上が上がった店舗のみのPI値、となり客数PI値を媒介にして関係づけられることになる。

   ここがポイントであり、客数PI値とは分母の違う様々なPI値を結びつけてしまう役割を果たす指標であることがわかる。この客数PI値の出現により、チェーンストア全体のPI値は理想的には2つ必要であり、双方のPI値を示した上で、その関係を客数PI値で結びつければ良いことがわかる。これにより、売上が上がった店舗のPI値が客数PI値を見た場合、小さけれ、店舗数が少ないことがわかり、逆に多ければ、店舗数が多く、全店で売上が上がれば、客数PI値は1となり、全チェーンの客数を使ったPI値も、売上が上がった店舗だけのPI値も同じ数字になる。すなわち、客数PI値は0から1までの数字となり、その度合いを見ることによって、双方のPI値の関係をつかむことができ、より、チェーンストアの商品展開の実態を理解することが可能となる。

   客数PI値については、さらに、理論的な展開、実践的な使い方がたくさんあるがそれについては、また、稿を改めて取り上げてみたい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1109人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在372人)

April 9, 2008 in 経済・政治・国際, PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 08, 2008

イオングループの食品スーパーマーケットを見る!

   イオンが4/7、2008年2月期の決算を公表した。4/8の新聞にはこの決算の状況が詳しく報じられるかと思うので、ここでは、今回の決算の中で、特に食品スーパーマーケットにかかわる部分を中心に今回の決算の状況を見てみたい。まず、イオンの全体の連結決算の状況であるが、営業収益5兆1,673.66億円(107.1%)、営業利益1,560.40億円(82.2%:営業収益比3.01%)、経常利益1,663.26億円(88.3%:営業収益比3.21%)、当期純利益439.32億円(76.2%:営業収益比0.85%)となり、増収減益の厳しい決算となった。

   イオンは事業区分を大きく4つに分けており、それぞれの営業収益と営業利益を公表しているが、それによれば、総合小売事業(GMS、食品スーパーマーケット、コンビニエンスストアなど)は107.7%、92.2%、専門店が105.0%、赤字、デベロッパ-事業が111.8%、93.0%、サービス等事業111.0%、84.0%と営業収益はすべての事業区分で増収となったが、営業利益が逆にすべての事業区分で減益となり、特に、専門店が赤字になったことが大きかったといえよう。

   この状況について、イオンは決算コメントの中で、「米国タルボット(The Talbots, Inc.)が米国での消費低迷の影響を受け大幅な減益となったこと、改正貸金業法施行の影響によりイオンクレジットサービス株式会社の国内業績が低迷したこと、当社業績が天候不順の影響を受け想定水準に至らなかったことなどにより、10 期ぶりに連結営業利益は減益となりました。また、株式会社ダイエーの“のれん相当額”について損失処理を行なったこともあり、・・」と解説しており、全体的として厳しい決算となったという。

   さて、このような中で、イオンの食品スーパーマーケット事業はどのような状況であったかを見てみたい。イオンの食品スーパーマーケット事業は全体の営業収益の中で16.1%の構成比である。GMSが最も多く50.7%であり、ついで、コンビニエンスが2.1%、その他4.3%であり、合計、総合小売業で73.2%となる。これに専門店11.3%、デベロッパー2.5%、金融等サービスが13.0%加わり、5兆1,673.66億円を構成している。したがって、まだまだ、食品スーパーマーケットの構成比はイオンの中では小さいといえ、依然として、売上の中核部門は50%を超えるGMSである。

   その食品スーパーマーケットの状況を見てみると、大きく6つに分かれており、マックスバリュ東北、東海、西日本、中部、北海道、その他である。この内、営業収益で昨対をクリアーしたのはマックバリュ東海110.1%、マックバリュに西日本106.8%であるが、マックスバリュ中部97.7%、マックスバリュ北海道84.8%は、今期は3月から1月に決算変更をしての変則決算であるので、実質、昨対は超えているといえよう。したがって、営業収益ではマックスバリュ東北のみ、96.9%と昨対を割ったが、それ以外は好調であり、SMグループ全体としては106.6%となった。

   これに対し、営業利益については、赤字はなかったが、増益となったのはマックスバリュ東海とマックスバリュ西日本のみであり、それ以外のマックスバリュはすべて減益となった。また、最終利益の当期純利益については、マックスバリュ西日本のみ増益であり、残りのマックスバリュは東海も含め、すべて減益となり、特に、マックスバリュ東北は赤字決算となった。これについても、マックスバリュ中部、マックスバリュ北海道が変則決算であったので、実質の数字は判断が難しいものがあるが、利益に関しては厳しかったといえよう。結果、すべてプラスとなったのはマックスバリュ西日本のみであり、食品スーパーマーケットのマックスバリュグループは営業収益こそ、好調に推移したが、利益の方は厳しい結果であったといえよう。
   
   また、食品スーパーマーケットの店舗数であるが、イオンはコンビニエンスも含め、全部で11,274店舗であり、昨年と比べ930店舗増加している。この内、食品スーパーマーケットは1,182店舗となり、昨年より417店舗増加し、最も店舗数の増加の多かった部門である。これは、新店よりもM&Aによる店舗数の増加が多かったことによるといえよう。その新店については、食品スーパーマーケットは69店舗であるので、417店舗の増加の内16.5%であり、80%以上がM&Aによる食品スーパーマーケットの増加であることがわかる。ちなみに、来期、すなわち、2009年度の食品スーパーマーケットの新店予定は今年とほぼ同じ63店舗の予定であるが、今年は8月から持株会社制に移行することが決まっており、M&Aによる新店が増えるのではないかと予想される。

   なお、営業収益、営業利益ではその他の食品スーパーマーケットになっていたマックスバリュグループ以外の食品スーパーマーケットはジョイ、光洋、ジョイフル東海、カスミ、ベルク、マルエツ、イオンタイランド(タイ)であり、これら連結企業を含めて、イオンの食品スーパーマーケットグループが形成されている。

   このように、4/7、イオンの2008年2月期の決算が公表され、増収ではあったが、減益となる厳しい決算となったが、その中で、イオンの16.1%の営業収益を構成する食品スーパーマーケット、マックスバリュ他、連結会社の状況を見てみたが、営業収益は好調ではあったが、営業利益、当期純利益に関しては、全体同様、厳しい決算となり、食品スーパーマーケットに関しても収益性が改めて課題として浮かび上がったといえよう。近々公表される予定の中長期経営計画で、この点に関してどのような方針と具体策を示すかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1107人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在372人)

April 8, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 07, 2008

イオン、光洋を軸に関西を再編!

   4/4、イオンが、岡田元也代表執行役社長の決定により、イオン直営の近畿圏の京阪神地区の食品スーパーマーケット15店舗を光洋に承継させる吸収分割契約を2008年6月21日に実施するとことを公表した。通常であれば、光洋がイオンに吸収合併されるところであろうが、光洋にイオンの食品スーパーマーケットを合体せ、近畿圏の中核食品スーパーマーケットとして再スタートを切るということであり、事実上のマックスバリュ関西の立ち上げということになる。ただ、イオンは現在、光洋の株式を89.93%を持っているので、子会社であり、光洋というブランドを残した形でのイオンの事業といえる。これで、イオンはマックスバリュ北海道、東北、東海、中部、西日本、九州に加え、関西が新たに再編されたことにより、日本ではじめての全国的な食品スーパーマーケットチェーンを構築したことになる。

   イオンは今回の食品スーパーマーケット事業の統合の意義を次のように解説している。「生鮮やデリカ部門の強みを有する光洋と、商品の品揃えや価格、金融サービスなどに競争力を持つ近畿地区のマックスバリュ事業を一体化させ、近畿地区でのSM事業を担う中核会社を創出する」という。また、これにより、「新たに誕生する光洋は、双方の経営資源を活用することにより、立地に応じた多様な店舗展開や、IT・物流等のインフラを最大限に活用し、これまで以上に充実した商品やサービスの提供を行う」とのことである。そして、その結果、「今まで以上にお客さま満足を追及する事が可能となり、光洋の成長と発展をより確実なものとする」という。

   イオンはCFSでドラクストア業界へのゆるやかな連帯を強固な連帯に再構築し、今回は、食品スーパーマーケット業界でさらに強固な連帯、実質子会社化をはかるというこれまでの経営哲学を大きく変更し、強力なイオングループ構築へ向けて本格的に動き始めたといえよう。今週には、新たな経営計画が公表される予定であり、ここではこれらの一連の動きを中長期的に方針づける内容となるものと思うが、イオンのこれまでの経営哲学の変革をうたうものになろう。

   ちなみに、イオンが光洋に分割する食品スーパーマーケットは以下の15店舗となる。難波湊町店、平野駅前店、淀川三国店、瓢箪山店、小阪店、吹田千里丘店、江坂店、高槻南店、豊中緑丘店、箕面外院店、羽倉崎店、東鴻池店(本年4月下旬開店予定)、生駒南店、膳所店、武庫元町店であり、すべてマックスバリュである。

   また、今後、事業主体となる光洋の現状であるが、これにともない、光洋は決算期を8月から1月に変更しているので、昨年8月度の決算数字と、この1月度の5ケ月間の変則決算の数字を見てみると、売上高422.95億円(178.07億円)、営業利益11.31億円(4.72億円)、経常利益13.43億円(6.19億円)、当期純利益6.06億円(-4.35億円)とこの1月期は当期純利益が赤字に転落しており、厳しい決算であったことがわかる。

   さらに、財務面を見ると、自己資本比率は9.91%であり、特に、流動負債と固定負債の合計が総資産の56.54%、出店にかかわる資産の固定資産の総資産に占める割合が72.1%という状況であり、出店構造が自己資本ではまわらず、大半を負債に負っていた構造であり、今後の成長をはかるにはかなり厳しい財務状況であったことがわかる。今回、光洋は新たに普通株式を普通株式347,760株イオンに対し発行するというので、これにより、自己資本の増強が図れると同時に、新たにイオンから光洋に分割されるマックスバリュ15店舗の利益が増加するので、利益構造、資本構造が改善され、現状の厳しい財務状況が大きく改善されるものとなろう。

   そして、経営体制については、光洋の株主総会が本年4 月14 日に開催される予定であるが、そこでイオン従業員の取締役3 名(内常勤2 名)、監査役1 名の就任・派遣を予定しているといい、経営権をイオンが握り、その後、イオン従業員の出向が行われる予定であるという。

   ただ、今回の新生光洋の売上は合計で約1,000億円であり、関西圏で食品スーパーマーケット業態がシェアをとるには、すでに2,000億円クラスの食品スーパーマーケットが数社展開しており、今後、少なくとも2,000億円以上の売上規模が必要といえよう。そのためには、自社の新店のみで、2,000億円以上を目指すには、現状の約2倍の30店舗の新規出店が必要といえ、新規出店のみでは数年以内に2,000億円の規模は難しいといえ、今後、次のM&Aも視野に入っているものといえよう。この8月には持株会社となることでもあり、より、M&Aはしやすい経営環境になるといえよう。

   このように、4/4、イオンが光洋に関西圏で展開している食品スーパーマーケット業態、マックスバリュを15店舗割譲し、これまで空白といわれた関西圏に本格的な食品スーパーマーケット事業を立ち上げた。ただ、これは、まだ、スタートといえ、次のイオンの展開がどのような手を打ってくるかに注目といえよう。当面、今週には公開される予定のイオンの中期経営計画に注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1107人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在372人)

April 7, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 06, 2008

CFS、2008年2月期決算を公表、増収増益、既存店好調に推移!

   イオンとの間で3/17、資本・業務提携の基本合意がなされ、プロキシーファイト(委任状争奪戦)にまで発展したCFSとイオンとの対立関係も修復され、4/4、2008年2月期のCFSの決算が公表された。売上高1,456.31億円(102.4%)、営業利益11.13億円(昨年は赤字:売上対比0.76%)、経常利益10.67億円(847.7%:売上対比0.73%)、当期純利益 4.25億円(昨年は赤字:売上対比0.29%)と売上対比では厳しい数字であるが、昨年の厳しい決算に対し、増収増益を達成した。特に、この10月以降、既存店の売上が上回ったといい、当初計画を上回る利益を計上することができたという。

   実際、直近の3月度の数字を見ると、既存店は107.1%という大幅な伸びで推移しており、ドラクスアトア105.9%、コンビネーションストア117.5%、スーパーマーケット107.4%という好調な数字である。全体も106.5%と好調であり、特に客数が伸びているのが特徴である。昨年1年間の既存店の月別の売上推移を見てみると、3月(100.0%)、4月(95.7%)、5月(99.5%)、6月(96.8%)、7月(95.1%)、8月(96.8%)、9月(97.5%)、そして、10月(101.5%)、11月(102.3%)、12月(102.4%)、1月(102.3%)、2月(101.6%)という状況であり、10月が既存店の転機であったことがわかる。

   また、このような既存店の好調な推移に加え、今期、CFSは新店に関してもドラックストアを主体に出店を行い、神奈川県6店、静岡県6店、東京都6店計18店舗を出店し、12店舗を閉鎖した結果、店舗数は、ドラッグストアが258店舗(内調剤62店舗)、スーパーマーケットおよびコンボ(コンビネーションストア)が23店舗、ドーナツ製造販売が13店舗で、合計294店舗となった。この結果、CFSの業態売上構成比はドラックストア1,013.83億円(69.6%)、フード事業414.77億円(28.4%)、その他数%となった。

   CFSの今期の売上、粗利、経費のバランスであるが、売上総利益が28.7%(昨年28.3%)と0.4ポイント粗利が改善している。また販売費及び一般管理費も27.9%(昨年28.3%)と0.4ポイント改善しており、結果0.8%(昨年0.0%)と0.8ポイントの改善となり、営業利益が赤字から一転黒字に転換した。粗利、経費双方が改善しての営業利益の改善であり、既存店の好調さが、そのまま、営業利益にも反映した数字となったといえよう。

   一方、CFSの自己資本比率であるが、35.7%と昨年の33.7%に比べるとやや改善しているが、まだまだ厳しい状況であるといえ、今後、積極的な新規出店を果たしてゆくには一層の改善が必要な状況といえよう。その要因を資産面と負債面の両面から見てみると、まず、資産面の主要項目である出店にかかわる資産項目の土地、建物、差入保証金の合計は224.45億円(昨年229.66億円)とほぼ昨年と同じ数字であり、総資産に占める割合は45.7%である。また、これに加え、ドラクストア特有の資産である棚卸資産が122.63億円(昨年120.16億円)と新規出店の分増加しており、総資産に占める割合は25.0%と通常の食品スーパーマーケットと比べると極めて大きい数字となり、在庫負担が大きい。これを合わせると45.7%+25.0%で70.7%となり、自己資本比率35.7%とはバランスがとれず、その分、約半分の資産を負債で補った出店構造となっており、積極的な出店戦略を取りにくい財務構造といえる。

   実際、負債面を見てみると、長短借入金が93.45億円(昨年125.00億円)と大きく削減されてはいるが、総資産に占める割合は19.05%である。これを自己資本比率に足しても35.7%+19.05%で54.75%であり、在庫負担分以外の出店関連の資産とは相殺できているが、在庫の122.63億円はこれではまかなえず、この金額がそっくり、買掛金となっており、金額では122.76億円、総資産の25.0%となる。この在庫と買掛金の大きさは、ドラックストアの売上構成比が約70%となることによるといえ、今後、この辺の経営バランスもどのようにとってゆくかが経営課題といえよう。

   CFSはイオンと資本・業務提携の合意にもとづき、この5月までに中期経営計画を策定し、公表する予定であるというが、売上、粗利、経費バランスの一層の改善に加え、この財務バランスの改善も今後の安定的な成長戦略を目指す上には重要な課題といえよう。そのイオンとの今後のかかわりであるが、この決算の中では、3つの重要なポイントが挙げられている。ひとつは、出資比率が33.3%となり、重要な議案に対する拒否権をイオンがもつことであり、これにより、これまでのイオンとのゆるやかな連携がより強固な連携となる点である。2つ目は、イオンより新たに常勤の取締役(副社長に就任予定)を1名受け入れ、社外取締役を増やすことである。これにより、イオンが取締役会の主導権を握ることになる。実質、イオン主導型の経営体制に移管するといえよう。そして、今回、イオンが33.3%へ出資比率を引き上げる方法が280万株まではTOB(公開買付)であり、残りの600万株は第三者割当増資となり、4/4現在の株価569円を掛けると34.14億円が資本の増加となり、総資産の約7%となることである。

   このように、CFSの2008年2月度の決算は増収増益となったが、営業利益、自己資本比率ともに経営的には厳しい状況といえ、この5月までにイオンとの間で策定される中期経営計画がどのような内容になるかが注目される。現状の経営数値を大胆に改善する具体的なマーケティング、マーチャンダイジング、そして財務戦略が策定されることが予想され、その内容がどのようなものとなるかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在372人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1107人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

April 6, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 05, 2008

日経MJ、新製品週間ランキング、冷凍食品が動いた!

   4/4、恒例の日経MJ、新製品週間ランキングが公表された。今週は久しぶりに、冷凍食品が動いた。これまで、冷凍食品部門は1月末の中国冷凍餃子事件が起こって以来低迷を続け、上位はアイスクリームが独占している状況がしばらく続いていた。しかし、今週のランキングでは、久しぶりに、冷凍商品が上位を独占し、しかも、客単価も200円を超える数字となった。No.1は味の素、ギョーザ12個入り、客単価308円、カバー率63.6%、No.2も味の素、Hto!エビフライ2人前450g、客単価250円、カバー率57.2%、そして、No.3も味の素、エビシューマイイ12個入り168g、客単価224円、カバー率56.0%であり、味の素がトップ3を独占した。

   冷凍食品部門は冷凍食品とアイスクリームを合わせた部門となっており、ここ数ケ月は客単価も200円のCクラスを超える新製品は少なく、しかも、上位をアイスクリームが占めていたが、ここへ来て、新たな展開に入ったようである。今後は気温も上昇し、アイスクリームの客単価が上昇してくると思うが、冷凍食品も今週の数字に表れたように、回復の兆しが見え始めたといいえ、今後、注目の部門といえよう。No.4にはアイスクリームの江崎グリコ、Newジャイアントコーン<チョコナッツ>・<クッキー&チョコ>・<クッキー&バニラ>140mlが客単価205円で入ったが、No.5には冷凍食品、加ト吉、ごっつ旨いお好み焼1食294gが客単価182円で入り、べスト5に冷凍食品が4品入るという状況である。全20品の中にも今週は12品が冷凍食品となり、冷凍食品復活の兆しが見え始めたといえよう。

   これについで、注目の部門は何といっても、値上げ問題と直結する、その他食品部門であり、先週同様、明治乳業、森永乳業、雪印乳業が上位を独占した。全20品の内、15品がランキングに入っており、ベスト5も独占している状況である。No.1は明治乳業、ブルガリアヨーグルトLB81 500g、客単価1,599円、カバー率100%である。まさに値上げ対応の商品であり、今週の全新製品の中で、圧倒的な客単価であり、トップである。No.2も明治乳業、プロビオヨーグルトLG21 120g、客単価723円、カバー率100%である。この2品はカバー率も100%と対象45チェーン、250店舗すべての店舗に導入され、この数字も全新製品の中で当然であるが、最高の数字である。

   No.3は森永乳業、森永ビヒダスプレーンヨーグルトBB536 500g、客単価667円、カバー率82.4%である。No.4は明治乳業、ブルガリアヨーグルトLB81そのままでプレーン500g、客単価523円、カバー率92.4%である。そして、No.5が雪印乳業、ネオソフト400g、客単価515円、カバー率95.2%である。このベスト5がいずれも、客単価Aクラスの500円を超える高い数字であり、しかも、その他食品の20品すべてが客単価Cクラスの200円を超えるという異常値といえる状況である。ここ最近の値上げにより、通常の定番商品がリニューアルされたり、新たにバーコードを変え、再登録されたことによる異常事態といえ、しばらく、このような混乱がつづくものといえよう。

   また、この値上げ問題の影響は、飲料にも及んでおり、飲料のNo.1も明治乳業、ラブ1000mlが客単価470円、カバー率88.8%でトップとなった。No.2は日本コカ・コーラ、一茶花500mlペットボトル、客単価463円、カバー率463円であるが、No.3にも明治乳業、プロビオヨーグルトLG21ドリンクタイプ120mlが客単価450円、カバー率100.0%、No.4にも明治乳業、ブルガリアのむヨーグルトLB81プレーン1000mlが客単価382円、カバー率96.4%で入り、上位を独占するという状況である。

   ただ、この3品以外は飲料の新製品が順調にランクインしており、No.5にはサントリー、ペプシネックス500mlペットボトルが客単価342円、カバー率89.3%、No.6にはキリンビバレッジ、生茶500mlペットボトル、客単価320円、カバー率90.8%等、No.19まで飲料の新製品がランクインしており、しかも、No.14まで客単価Cランクの200円を超える客単価であり、飲料がここへきて数字が伸び始めたといえよう。来週以降、飲料の動向には注目であろう。

   菓子部門では客単価Cクラスの200円を超えた新製品は2品のみであり、No.1がネスレコンフェクショナリー、キットカットミニ15枚、客単価279円、カバー率67.6%、No.2がカルビー、じゃがりこSpeciality SPICYCHEESE 58g、客単価252円、カバー率82.8%である。そして、家庭用品部門であるが、No.1はマックスファクター、SK-Ⅱホワイトニングソースダームデフィニション50ml、客単価1,038円と客単価はAクラスであるが、カバー率は16.00%と限られた店舗のみでの数字である。No.2はコーセー、白澄美白エッセンス30ml、客単価715円とこれも客単価はAクラスであるが、やはり、カバー率は27.2%と低く、どちらも、平均単価が12,808円、3,666円と高額商品であるので、食品スーパーマーケットとしては定番化は厳しいといえよう。ただ、No.3の資生堂、TSUBAKIシャンプーつめかえ用400mlは客単価410円と客単価はBクラスではあるが、カバー率が77.2%、平均単価も478円、先週比の客単価は263円プラスと今週の家庭用品の中では最も注目すべき新製品といえよう。

   このように、今週は冷凍食品に復活の兆しがみえはじめた傾向がではじめており、今後、冷凍食品の動向には注目といえよう。また、食品の値上げが本格化し、今後、この値上げと関連する新製品にも注目であり、ここしばらくは、新製品の動向を注意深く見守る必要があろう。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在369人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1102人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

April 5, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 04, 2008

平和堂、2008年2月期、決算を公表、増収増益、堅実な決算!

   いよいよ、2008年2月期の決算の公表がはじまった。来週、再来週がピークとなると思うが、本ブログではできるだけ、早く、今期の決算内容を分析し、取り上げてゆきたい。今回は4/2に公表された平和堂の決算を取り上げてみたい。まず、営業収益であるが、4,209.97億円(102.0%)となり、増収となった。平和堂は今期、創業50周年の節目となる年を迎えての決算であったが、昨年、4,000億円を超え、今期はさらにそれを上回る営業収益となった。食品スーパーマーケット業界でも年商4,000億円を超える企業は数社であり、今後、日本の食品スーパーマーケット業界としては、平和堂を含め未知の売上規模への挑戦となる。営業収益についで、営業利益は136.40億円(101.1%、営業収益比3.2%)、経常利益139.51億円(103.5%、営業収益比3.3%)、当期純利益62.98億円(106.6%、営業収益比1.55%)と、増益となり、堅実な増収増益の好決算であった。

   平和堂は本体以外の主な営業収益として、東海地区の平和堂東海、中国湖南省の湖南平和堂実業有限公司、CD・DVDのダイレクトショップ、外食等があるが、今期は特に中国事業が好調に推移したという。昨年9月に2号店を出店したが、初年度から黒字となる好決算となり、中国事業は増収増益となったという。ただ、東海地区は苦戦しているようで、昨年11月にアルプラザ小牧店を新規出店し、増収とはなったが、まだ事業としては黒字に至っていないという。また、本体については、昨年11月に滋賀県守山市にフレンドマート守山水保店、7月に京都府京都市にフレンドマート梅津店、滋賀県草津市にフレンドマート守山水保店、6月に滋賀県近江八幡市にフレンドマート彩都店、3月に大阪府茨木市にフレンドマート彩都店と5店舗を新規出店している。

   ただ、売上高、すなわち、不動産収入等を引いた店舗売上の状況を見ると、売上高は全体で100.6%、既存店は97.6%という、やや厳しい状況であり、特に既存店の客数が98.4%という状況である。平和堂はSC、GMS等の売上構成比が大きく、SCタイプのアルプラザが35店舗、67.6%、GMSが25店舗、16.5%と合計総売上の84.1%を占め、純粋なSMフレンドマートは全102店舗の内42店舗と最も多いが、売上構成比は15.9%である。今期は特にその売上構成比の高いアルプラザ、GMSがいずれも99.1%、96.4%と厳しい状況となり、フレンドーマートは107.1%と好調であったが、カバーしきれず、売上が厳しい状況となったといえる。ちなみに、平和堂の不動産収入等の営業収益に占める割合は6.7%(昨年6.8%)と極めて大きな数字であり、この6.7%が経費比率32.5%(昨年32.6%)と売上総利益の29.3%(昨年29.3%)のマイナスをカバーし、売上高に対する営業利益率を3.5%に押し上げている構造である。

   また、平和堂の商品別構成比を見ると、純粋な食品スーパーマーケットのフレンドマートの売上構成比は15.9%と少ないが、食品は55.3%と中核部門であり、アルプラザ、GMSの中でも食品は極めて重要な部門となっている。衣料品が18.1%、住居関連品が14.9%、その他11.7%であり、食品が経営の根幹といえ、その意味で、食品スーパーマーケットを主体とした企業ともいえよう。今期の数字を見ると、食品は100.6%と堅調な数字であったが、衣料品96.5%、住居関連品98.3%と、この両部門の数字が昨対を割っており、既存店が97.6%となった。

   したがって、今期は不動産収入等の貢献が大きかったといえ、今後、好調な食品を軸に既存店をいかに活性化してゆくか、衣料品、住居関連の底上げをどう図ってゆくかが当面の経営課題といえよう。食品に関しては、ここ最近、作業改善の水平展開を推進するとともに、棚割商品に対しての自動補充システムの導入を図っているという。そして、今期に関しては作業改善の全店展開、定着を推進するための店舗組織改革を実施するとのことである。現在、食品が全社を引っ張り、全体の売上の55.3%を担う中核部門であるだけに、この業務改革が急がれるところであろう。

   さて、財務の方であるが、今期の自己資本比率は35.2%(昨年35.5%)と依然として、食品スーパーマーケット業界の中では低い数字であるが、SCのアルプラザ、GMSの売上構成比が84.1%という状況であり、大きな資産を前提とした業態構造となっているため自己資本比率が低くならざるをえない状況といえよう。特に出店にかかわる資産である土地、建物、差入敷金及び保証金の合計は1,969.14億円(昨年1,960.19億円)と総資産の何と71.35%を占めており、これを全102店舗で割ると19.30億円となり、これは、通常の食品スーパーマーケットの約5倍といえ、経営に重くのしかかっている構造である。自己資本比率35.2%のちょうど倍であり、これを補うのが、負債面の社債を含む長短借入金の合計870.01億円(昨年877.24億円)であり、総資産の31.52%となる。自己資本比率にこれを足すとほぼ出店にかかわる資産となり、現状の出店構造は、自己資本半分、借入半分という状況であり、新規出店を積極的に実施してゆくには少し重い構造といえ、今後の安定的な成長戦略を構築するには財務面の改善も課題といえよう。

   このように、平和堂の2008年2月期の決算が公表されたが、増収増益にはなったもの、不動産等の営業収入を抜いた売上高は100.6%、既存店は97.6%と伸び悩んでいる状況である。特に、食品は好調であるが、衣料、住居関連が厳しい状況であり、今後、主力業態であるアルプラザ、GMSの活性化が急務であるといえよう。また、財務的にも自己資本比率が低く、借入れに依存する出店構造となっており、今後の安定的な成長を目指す上においても財務の改善が急務といえよう。今期、平和堂が既存店の活性化と財務改善にどのように取り組むのかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在369人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1102人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

April 4, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (2)

April 03, 2008

マックスバリュ中部、2008年1月期決算、10ケ月を公表!

   マックスバリュ中部が3/19、2008年1月期の決算を公表した。マクスバリュ中部はこれまで3月決算であったが、イオンの決算と連動をはかるために、今期から1月に決算を変更したために、10ケ月の変則決算となった。そのため、昨年対比がない決算である。営業収益は932.77億円、営業利益は9.15億円(営業収益比0.98%)、経常利益9.12億円(営業収益比0.97%)、当期純利益6.68億円(営業収益比0.71%)となり、営業利益、経常利益ともに1%を切る厳しい決算であった。ただ、すでに公表されている直近、2月度の売上を見ると、昨対129.5%と食品スーパーマーケット業界屈指の売上伸び率であり、昨年10月、マックスバリュ名古屋を吸収合併したことにより、店舗数も89店舗となり、急激な増収となっている。

   これを受けて、マックスバリュ中部の株価であるが、3/19(875円)、3/20(860円)、3/24(857円)、3/25(865円)、3/26(861円)、3/27(846円)、3/28(850円)、3/31(860円)、4/1(860円)、4/2(883円)と株価は850円前後で推移している。チャートを見ても、昨年暮れは1,000円を超えていた株価が今年に入り、950円を割り、2月いっぱい、横ばいをつづけていたが、3月に入り、株価は850円近辺まで下落し、今回の本決算の公表があった3/19以降も先に示したように厳しい株価が続いている。成長性は食品スーパーマーケット業界屈指であるが、収益性が厳しい状況にあるといえ、積極的な買いにつながっていないものといえよう。

   マックスバリュ中部の営業利益が低い要因であるが、商品売買から得られる売上総利益は24.9%(昨年25.6%)と0.7ポイント下がっており、厳しい競争による影響が大きかったものと思われる。不動産等の営業収入は2.4%(昨年2.3%)とこちらは0.1ポイント上昇しており、結果、営業総利益は27.3%(昨年27.9%)と0.6ポイント下がった。また、販売費及び一般管理費は26.3%(昨年25.8%)と0.5ポイント上昇しており、経費が上昇したことにより、ダブルで収益を圧迫しており、結果、営業利益1.0%(昨年2.1%)と1.1ポイント下がってしまい、今期の営業利益が厳しい結果となった。粗利、経費ともに厳しい状況となり、今後、経費を削減するだけでなく、粗利の改善も急務であり、マーチャンダイジングの再構築が経営改革の大きな課題といえよう。

   そのマックスバリュ中部のマーチャンダイジングの状況を見ると、客単価がここ数年下がっており、厳しい状況が続いている。この過去5年間の推移を客単価=PI値×平均単価の関係で見てみると、2004年(1,979円=960%×206円)、2005年(1,849円=940%×197円)、2006年(1,829円=940%×194円)、2007年(1,833円=960%×191円)、そして、2008年(1,792円=950%×187円)という状況であり、客単価の下落はPI値よりも、平均単価のダウンが大きく、5年前と比べると20円と約10%と下がったことが大きい。ちなみに、客数であるが、4,652.4万人であるので、これを10ケ月、87店舗で割ると約1,800人/日となる。5年前は58店舗で客数は3,359.9万人であるので、約1,600人/日であるので、客数は増加しているが、平均単価が下がったため客単価が下がっており、結果、マーチャンダイジング力が下がっている状況といえよう。

   さらに、その中身を見てみると、マックスバリュ中部の商品構成比が5年前と比べると、農産が11.2%から10.4%、水産が9.2%から7.7%とこの2部門が特に下がっており、逆にデイリーが22.9%から24.0%、一般食品・リカーが21.9%から23.6%と、この2部門が大きく増加しており、生鮮の構成比が下がったことが大きいといえる。デイリー、グロサリーの価格訴求で集客を図ることには成功しているが、生鮮食品の強化がそれに応じて十分になしえておらず、結果、平均単価が下がり、客単価が下がっている状況といえよう。今後、いかに生鮮食品の改善を図るかがマーチャンダイジング再構築の課題といえよう。

    一方、マックスバリュ中部の自己資本比率であるが、32.3%とかなり厳しい数字である。ここ数年の数字を見ても、2007年(32.4%)、2006年(43.9%)、2005年40.5%、2004年37.1%)と昨年から、急激に下がっており、このまま下がり続けると、今後の新規出店も厳しい状況となり、成長そのものが厳しい状況となろう。その要因を負債面と資産面で見てみると、負債面では、有利子負債は72.34億円(総資産の17.5%)と、さほど大きくはないが、未払金及び未払費用25.39億円、設備支払手形18.29億円、預かり保証金39.72億円とこの3つで83.4億円となり、総資産の20.2%となる。これらが、自己資本比率を低めている要因といえよう。これに対し、資産面の特に出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計を見てみると、278.2億円となり、総資産の67.5%となる。自己資本比率の32.3%、有利子負債の17.5%の合計約50%を大きく上回っており、未払金及び未払費用、設備支払手形、預かり保証金が出店にかかわる資産の鍵を握っている構造となっており、自己資本の充実は今後の安定成長をはかる上には急務といえ、今後、マーチャンダイジングの改善に加え、財務的な改善も経営課題といえよう。

    このように、今期から3月度から1月度に決算を変更し、いち早く、マックスバリュ中部の本決算が公表された。ただ、成長性は食品スーパーマーケット業界屈指の数字となったが、利益の方が厳しい状況であり、また、今後の成長性の鍵となる自己資本比率も低い状況であり、今後、マーチャンダイジングと財務改善の双方を同時に取り組むことが強く示された決算結果といえよう。M&Aによる急激な成長がマーチャンダイジングと財務を圧迫した構造となっており、今期、どのように双方を同時に改善するかが課題といえよう。マックスバリュ中部が、この決算結果を受けて、今後、どのような経営戦略を打ち出すかに注目したい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在369人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1102人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

April 3, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

April 02, 2008

家計調査データ、2008年2月度、食品好調、104.1%!

   家計調査データ2008年2月度が総務省から3/28公表された。すでに本ブログでもとりあげたCPI(消費者物価指数)とともに、食品スーパーマーケットにとっては重要な統計データであり、消費の実態を知る上において参考となる。特に、ここ数ケ月は食品の値上げ問題、中国餃子事件による冷凍食品の影響を知るためにも貴重なデータといえよう。本ブログでは、家計調査データについては、食品スーパーマーケットのマーチャンダイジングと連動を図るために、客単価とほぼ一致する1日当たりのデータに換算している。また、さらに、家計調査データは購入世帯も購入していない世帯もすべて含まれた1世帯当たりの消費額を示しているので、これを購入世帯の割合と購入世帯のみの消費額を算出し、より消費実態を深く落とし込んでいる。数式では家計調査データ=購入世帯の割合×購入世帯のみの消費額という式になり、客単価3D分析のノウハウを取り入れている。

   さて、この2月度の数字であるが、外食を除く食料品の消費額は1,944.72円(104.1%)と好調な数字である。衣食住サービス等を合わせた全体の消費額が9,511.28円(101.1%)であるので、特に食品の消費額が好調であることがわかる。1月度 2,226.84円(97.9%)、12月度 2,648.74円(100.6%)、11月度1,962.13円(100.3%)であるので、あきらかに数字が上昇していることがわかる。もちろん、今年はうるう年ということで、例年よりも1日営業日数が多いこともあったかもしれないが、この数字は1日当りに換算しているので、それは相殺されているので、明らかに2月度の食品の消費額は良かったといえよう。

   気なる冷凍食品、すでに値上げされたカップめん、マヨネーズ等であるが、実際の数字を見てみたい。まず、冷凍食品であるが、中国餃子事件が起きたのが1月末であったので、このデータにはまるまるその影響が表れているといえ、その数字は、冷凍調理食品10.00円(73.4%)、購入世帯のみの消費額33.89円(93.0%)、購入世帯の割合29.5%(78.9%)という結果であり、購入世帯が約20%強減り、購入した世帯も10%弱減り、ダブルでの消費額の減少となり、約30%弱減という厳しい数字となった。1月度が13.03円(94.6%)、12月度が12.84円(101.0%)であるので、明らかな中国餃子事件の影響といえ、冷凍食品に関してはかなり厳しい2月度であったといえよう。

   次にカップめん、マヨネーズであるが、カップめんについては、8.59円(108.3%)購入世帯のみの消費額19.93(111.2%)、購入世帯の割合43.1%(97.4%)と、絶好調な数字である。購入世帯はやや減少しているが、購入世帯のみの消費額が2桁増加しており、その中身がPI値か平均単価かは、ここからは見えないが、CPI(消費者物価指数)、実際のPOSデータ等をみると平均単価が明らかに上がっており、値上げが、予想以上にPI値の落ち込みにつながらず、金額PI値を引き上げ、消費額の上昇につながったといえよう。家計調査データでも、平均単価のとれるものも一部あるが、g単価である場合が多く、平均単価はCPI(消費者物価指数)を参考にした方が良いといえよう。一方、マヨネーズについては、7.83円(106.1%)、購入世帯のみの消費額14.14円(105.6%)、購入世帯の割合55.4%(100.5%)という結果となり、やはり好調な数字である。その中身も購入世帯の割合は横ばいであり、購入世帯のみの消費額が伸びており、これもCPI(消費者物価指数)を見ると、平均単価の上昇が著しく、PI値よりも平均単価のアップが消費額に反映されての数字といえよう。

   また、全体が好調に推移した要因を大分類で見てみると、肉類220.34円(110.5%)、油脂・調味料108.69円(109.5%)、野菜・海藻275.66円(108.4%)、穀類211.93円(106.8%)、酒類104.79円(105.6%)、菓子類224.62円(105.3%)の6部門である。特に、肉類、油脂・調味料、野菜・海草が好調であり、この3部門が食品全体の消費を押し上げた要因であるといえよう。その中でも特に好調な項目は肉類では、鶏肉36.41円(120.8%)であり、油脂・調味料では、つゆ・たれ10.52円(116.0%)、ふりかけ4.45円(115.2%)、ケチャップ1.90円(114.6%)、風味調味料5.79円(113.5%)、カレールウ 4.45円(113.2%)、乾燥ス-プ7.45円(112.5%)である。そして、野菜・海草では、はくさい4.03円(156.0%)、キャベツ6.24円(132.1%)、かんしょ3.97円(130.7%)、干ししいたけ1.48円(130.3%)が相場の関係もあり、大きく消費額を牽引している。

    逆のこの好調な数字の中で厳しかった大分類は、調理食品251.59円(95.6%)、果物91.72円(99.0%)であり、やや苦戦したのは、魚介類238.52円(100.8%)、飲料108.72円(100.9%)、乳卵類108.17円(103.3%)の5部門である。その中でもうなぎのかば焼き4.34円(63.0%)、ぎょうざ3.72円(60.0%)とこの2項目が大きく、下がっているが、冷凍食品と並び、中国餃子事件の影響をもろに受けたといえよう。これ以外では、他の柑きつ類13.41円(78.1%)、煮干し1.14円(73.3%)、いわし2.21円(73.6%)、かに4.21円(79.7%)、紅茶 2.28円(88.0%)である。

    このように、この2月度の家計調査データは、まさに中国餃子事件と食品の値上げの影響をもろに受けた数字となっており、中国餃子事件では冷凍食品、調理食品(惣菜)のうなぎのかば焼き、ぎょうざが厳しい状況といえる。ただ、値上げ食品に関してはいずれも好調な数字となっており、平均単価のアップがPI値のダウンにダイレクトに反映されず、金額PI値がアップし、消費額に反映されるという結果となっており、現時点では値上げがプラスに作用している状況といえる。さて、今後についてであるが、さらに値上げ商品が増えるため、3月度、4月度、5月度ぐらいまで消費状況は不安定な状況が続くといえ、来月以降も注意深く、家計調査データを見てゆく必要があるといえよう。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在369人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1102人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

April 2, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

April 01, 2008

日経MJで菓子パンを特集、薄皮ミニパンNo.1!

   日経MJ、3/31の記事で菓子パンが特集された。ちょうど、前回のブログでも紹介したが、Chain Store Ageの4月最新号で菓子パンのPOS分析を取り上げているので、合わせてお読みいただければと思う。日経MJの記事のタイトルであるが、「菓子パン、ガリバー山崎、売場席巻、薄皮ミニパン、納得の量」というものであり、166社のバイヤーへのアンケート調査をもとに、菓子パンのブランド採点とメーカー採点、そして、仕入基準を分析し、まとめたものである。バイヤーの採点方法は、総合評価は5点満点での評価であり、それ以外の各項目は評価できると回答したバイヤーの割合である。回収回答数が101社ということであるので、総合の最高得点は505点となる。

   まず、ブランド採点表を見てみると、今回対象となったブランドは15品であり、総合得点順にあげると、薄皮ミニパン(山崎製パン、372)、ランチパック(山崎製パン、371)、ナイススティック(山崎製パン、303)、まるごとソーセージ(山崎製パン、192)、ミニスナックゴールド(山崎製パン、270)、十勝バタースティック(敷島製パン、268)、ぶどうぱん(フジパン、241)、ピザパン(フジパン、239)、スナックパン(敷島製パン、235)、黒コッペ(フジパン、233)、カスタードクリームパン(敷島製パン、175)、一口包みパン(第一屋製パン、164)、もちもち工房(神戸屋、161)、ミニクロワッサン(第一屋製パン、149)、とろけるクリームパン(神戸屋、138)である。タイトルどおり、山崎がべスト5を独占している状況である。

   この中でも薄皮ミニパンとランチパックはわずか1票差と接戦であり、評価項目が全部で13項目あるが、トップ評価は、4項目対8項目でむしろ、ランチパックの方がトップ項目が多いという状況である。残り1項目のトップは黒コッペであり、その内容は利益率であった。薄皮ミニパンがトップをとった項目は味・食感、容量・ボリューム、商品価値と価格のバランス、リピート購入率の4項目である。この商品はChain Store Ageでも菓子パンのA商品を3品掲載したが、この3品のひとつであり、客数PI値が78.1%と極めて高く、金額PI扱店も635.51円(1人当り0.63551円)、数量PI扱店5.70(0.57%)、平均単価111.42円という数字である。菓子パンでPI値が0.5%、金額PI値が0.5円を超える商品はトップクラスであり、今回、No.1と、各社のバイヤーの評価を裏付けるPOS分析結果となっている。

   ランチパックについては、テレビCMなどの広告・宣伝、パッケージ、ブランド力、商品の種類・コンセプト、消費者キャンペーン・イベント、ネーミング、ターゲット設定、POPなど店頭販促でトップ項目となっている。両者を比べると、商品の中身では薄皮ミニパン、商品の訴求力ではランチパックという違いが鮮明であるといえよう。

   一方、メーカー採点については、ブランド採点トップの山崎製パンが371点でトップであり、2位の敷島製パン271点、3位のフジパン240点、4位の神戸屋171点、5位の第一屋製パン155点を大きく引き離している。評価項目で見ると、取引条件以外の新商品の開発力、市場の話題作り・活性化への貢献、商品供給体制、ブランド育成力、商品構成(ラインアップ)、商品情報(改廃、売れ筋)の早さ・量、営業担当者、企業イメージ、売り場での販促策の提案・店舗の応援すべてでトップである。取引条件トップはフジパンであり、営業担当では敷島製パンが山崎製パンとならびトップを獲得している。菓子パンはChain Store AgeでもPOS分析で示したように品揃えが、金額PI値アップの大きな決め手となるので、この項目の中でも新商品の開発力、商品情報(改廃、売れ筋)の早さ・量がポイントとなるが、どちらも総合評価をとった山崎製パンがトップであり、特に、新商品の開発力は89点と最高得点を獲得している。

   最後に仕入基準であるが、味・食感(80%以上)、容量・ボリューム(60%以上)とこの2項目が突出しており、ついで、取引条件(仕入価格など)、商品価値と価格のバランス、利益率、リピート購入率、テレビCMなどの広告・宣伝と続き、意外に低いのがパッケージ、ブランド力、新商品の開発力であった。特に、意外なのは菓子パンの金額PI値の決め手となる新商品の開発力が最も評価が低く、自らの感覚である味・食感を最も重視している点である。ただ、菓子パンはChain Store Ageでも示したように、現在約3,000種類あり、この中から絞り込んでも1000種類ぐらいはあるので、この味と食感を見極めることは不可能なことであり、味と食感に頼らないPOSデータ分析による顧客の声をもっと重視することも、今後の課題であろう。

   このようにたまたまChain Store Ageの記事とタイミングが重なったので、今回、少し詳しく、日経MJの菓子パンの記事を見てみたが、菓子パンのマーチャンダイジングはまだまだ確立されているとはいえず、やり方次第では110%、120%ではなく、150%、200%と数字改善ができる数少ない食品スーパーマーケットの重点カテゴリーであり、大いに研究の余地があるといえる。ポイントは逆説的な表現になるが、自らの食感、味を信じないことであり、第3者、特に、顧客の声に委ねることである。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在369人)
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1099人)
PI研厳選!オリジナルe-book、CD 発売!

April 1, 2008 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)