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May 18, 2008

NHK、ドキュメントで鹿児島巨大スーパーを特集!

   5/17、NHKで鹿児島の巨大スーパーを取り上げていた。関係先の方から番組紹介をいただいき、早速、夜10:25からはじまった番組を見た。番組名は「ドキュメントにっぽんの現場」であり、今回のタイトルは、「千客万来、まちの“不夜城”、鹿児島・巨大スーパー」である。番組冒頭で、「車、車、車、24時間スーパーマーケットは今日も大賑わい、・・」というナレーションではじまり、その全貌が映しだされるところから番組が始まった。この巨大スーパーについては、話には聞いていたが、映像で見るのははじめてであり、興味深く、30分間を見た。なお、再放送は5/23(金)午前3:40(木曜深夜)だそうですので、見逃した方は必見です。

   番組の中でも紹介されていたが、この巨大スーパーの創業者、牧尾英二社長が11年前に脱サラをして、鹿児島県の地元、阿久根市にオープンしたという。NHKのホームページの解説を見ると、少し長いが引用してみると、「鹿児島県北東部、人口2万5千人の阿久根市。年々過疎化が進む町にちょっと“不釣り合い”な24時間営業の巨大スーパーマーケットがある。5千坪の広大な店舗に食料品から軽自動車まで33万品目の品揃え。年間の来客数は実に600万人をこえる。過疎地でなぜこれほど賑わうのか。周辺に店がなく、買い物バスに30分乗ってやってくる高齢者。ここに友人とやってくるのが唯一の楽しみだという主婦グループ。高校生たちは「町にはファストフードの店もゲームセンターもない」と少々不満を云いながら、放課後、友達とのおしゃべりに興じる。スーパーは深夜でも人の姿が消えることはない。残業に追われこの時間しか買い物ができないと、子供連れでやってくる家族もいれば、仕事の疲れを癒すため、帰宅前ここで一人の時間を過ごす女性もいる。 過疎化が進む町で人々が集まる巨大スーパー。浮かび上がってくる地方での暮らしを見つめる。・・」という内容であり、これらが映像でインタビューを交えて淡々と番組が進んでゆく。

   平日でも客数が15,000人来店し、年間約600万人の延べ客数になるという。単純に365日で割ると1日平均16,438人であるので、確かに計算上は平日15,000人が来店しているといえよう。しかも、24時間営業であり、深夜の売上も約30%というので、深夜だけでも単純に割ると、平日4,500人となり、客数の多さに圧倒される。では、客単価はどうかと年商約90億円から逆算すると、90億円÷600万人=1,500円となり、通常の食品スーパーマーケットよりも低い数字である。これは逆に意外な数字であり、びっくりである。

   番組の中では年配の方がビールなどまとめ買いをし、2ケ月分を1回に9万円から10万円はいつも買うというシーンがあり、さらに仏壇、車まで販売している場面もあった。また、ほとんどの客が大型カートを活用しており、深夜の家族連れの買い物シーンもあり、客単価は異常に高いのではと勝手に想像していたが、1,500円とは意外だった。番組の映像を見る限り、高額商品が豊富に品揃えされ、上限100万円ぐらいまであるので、平均単価も高いのではと思っていたが、客単価が1,500円であると、1人仮に5点(PI値500%)であれば300円であり、10点(PI値1000%)であれば、150円であり、3点(PI値300%)であれば500円であるので、平均単価もおそらく400円から500円ではないかと想定される。また、坪売上を逆算すると、90億円÷5,000坪であるので、180万円となり、かなり低い数字である。商品がゆっくり回っているイメージであり、これも、番組で見る限りあれほど賑わっているので、商品も高回転し、坪売上もかなり高いのではと想像していたが、意外である。

   ということは、この巨大スーパー、番組の中ではAZスーパーセンターの看板がかかっていたが、客単価ではなく、客数の極限を追求した業態であるといえよう。どんな顧客に対しても、顧客が望めば、顧客が欲しい商品は限界まで品揃えし、しかも、いつでも欲しい時にその商品を顧客は購入できるという哲学ともいうべき、信念がつらぬかれており、商品ではなく、顧客に焦点を当てた顧客志向の究極を追求した小売業態といえよう。

   現在、日本の小売業の組織はチェーンオペレーションが定着し、商品と販売の機能が分かれ、商品部が主体となり、商品部が仕入れた商品をいかに各店が販売するかが商売の中心になっている。ところが、この鹿児島の阿久根市の巨大スーパーは、全く逆の発想であり、顧客が欲しいものは何でも揃える。しかも、その顧客ターゲットを絞らないところがすごいところである。現在、業績が思わしくないGMS業態は一見品揃えは豊富であるが、どちらかというと顧客ターゲットを30代から50代までに絞り込んだ品揃えとなっており、20代以下、50代以上の顧客にとっては不満のある品揃えであり、商品の絞りみというよりも、顧客の絞り込みを行っている小売業態であるといえよう。

   商売は商品と顧客の関係で決まるが、商品に顧客を合わせるか、顧客に商品を合わせるか、さらに、顧客をどこまで絞り込むかの選択であるが、この巨大スーパーは顧客に商品を合わせ、しかも顧客を絞り込まなかったところに、顧客から圧倒的な支持を受け、客数が究極にまで伸びた答えがあるのではと感じた。それにしても商売は奥が深いものであるとつくづく思う。

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May 18, 2008 in 経済・政治・国際 |

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