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June 20, 2008

ウォルマート、2008年5月度売上速報、109.8%!

   ウォルマートの2008年5月度の売上速報が6/5、公表された。前日の6/4にはウォルマートの株主総会が朝7:00から地元アーカンソー州で開催されており、6月第1週はウォルマートにとって年間でもっとも重要な月であるといえよう。その株主総会で、ウォルマートは、これまでスローガンとしてきたEveryday Low Price(Always Low Price)政策を進化させたSaving people money so they can live better政策を新たなスローガンとして公表した。すでに、ウォルマートのホームページのトップからはEveryday Low Price(Always Low Price)という言葉はなくなり、かわりに、Saving people money so they can live betterが打ち出されている。株主総会当日のCEOのリー・スコット氏のスピーチを見ると、この言葉を何度も繰り返し、説明しており、今後のウォルマートの新たな経営理念として、全社をあげて打ち出してゆく方針といえよう。

   日本ではすでに、同様なスローガンをベルクがBetter Life with Communityという言葉で表現し、それを社名としているが、今後は、「And among retailers … we are the best positioned to lead in the world of tomorrow.」という自負をもつウォルマートが打ち出したことにより、このスローガンが全世界の小売業界のスローガンとなってゆくのではないかといえよう。小売業もいよいよ、顧客の生活を根底からささえ、ライフラインの一角を担う生活産業といえる段階に入ったといえよう。

   さて、そのウォルマートのこの5月度の数字であるが、109.8%と17週累計の109.1%を若干上回り好調な売上となった。特に、国内の数字が好調であり、ウォルマート部門が107.8%(17週累計106.2%)、サムズ部門が107.3%(17週累計106.6%)といずれも17週累計を上回っており、堅調な伸びであるといえる。一方、これまでウォルマートの成長を牽引してきた海外部門は116.6%と高い伸びを維持してはいるが、17週累計の118.3%と比べると若干鈍化しており、気になるところである。

   5月度の売上速報は5/3(土)から5/30(金)の4週間の売上であるが、全体では310.36億ドル(約3兆2,500億円)であり、海外部門は77.40億ドル(約8,000億円強)と24.9%を占め、ほぼ1/4となっており、いまや海外部門はウォルマートにとって最重要成長部門となっている。その海外部門でも、この5月はイギリスとブラジルが特に好調であったという。ウォルマートはイギリスではアズダをM&Aにより参入しており、そのアズダがこの5月度は暖冬のためか、季節商品や食品が良く売れたという。また、ブラジルではハイパーマーケットが好調であるといい、この2カ国が海外部門を牽引したという。また、中国では四川省の地震の影響が20店舗近くであり、現在でも2店舗が店舗を閉めているというが、中国全土では好調な売上であったという。残念ながら、日本の西友についての言及がないが、この5月度のウォルマートの海外部門は好調であり、今後、インド、ロシアへも参入が決まっており、ますます、海外部門の重要性が増してゆくものといえよう。

    一方、ウォルマートの既存店の数字であるが、全体ではガソリン等の燃料が入った数字では104.4%と昨年の101.3%と比べ好調であり、17週累計の102.8%と比べても高い数字であり、この5月の既存店の売上は絶好調であったといえよう。ちなみに、燃料を抜いた数字は103.9%(17週累計102.4%)であるので、燃料のインパクトは0.5%といえる。ただ、ウォルマート部門はほとんどプラスマイナス0であり、燃料はサムズクラブ部門の伸びがほぼすべてである。ウォルマート部門は104.0%(昨年104.0%)であり、サムズクラブ部門が106.5%(昨年103.6%)であるので、いかに、サムズクラブ部門は燃料の影響が大きいかがわかる。ウォルマート全体では0.5%であるが、サムズクラブだけを見ると2.9%もあり、極めて大きな数字であるといえよう。

    これを受けてのウォルマートの株価であるが、今回は前日が株主総会ということもあり、株価の動向が気になるが、6/18現在、57.67ドルと高値水準で推移している。ウォルマートの株価を5年間のロングスパンで見ると、60ドル近辺にまで株価が上昇したのはまさに5年ぶりといえ、5年前の2003年当時が60ドル前後での株価であった。その後、2004年、2005年と株価は下がり続け、一時は40ドル近辺にまで下がった。そして、2007年、2008年となると、若干株価は上昇するが、48ドル近辺でほぼ横ばいで推移していた。そして、2007年後半から株価は再び、上昇に転じ、前期決算の2008年1月以降はほぼ右上がりで株価は推移し、55ドルを超え、6月に入ると58ドルまで上昇する。そして、株主総会のあった6/4の翌日、6/5の株価は60ドル手前の59.8ドルまで跳ね上がった。その後も60ドル弱の58ドル近辺で横ばいで推移しており、投資家は、ウォルマートの新スローガンSaving people money so they can live betterを好意的に受け止めたといえよう。

   このようにウォルマートの恒例の株主総会において新たなスローガンが披露され、その翌日、5月度の売上速報が公表され、堅調な成長が持続していることが明らかになった。特に、好調な海外部門に加え、5月に入り、国内部門、ウォルマート部門、サムズ部門も好調に推移しており、さらに、既存店も104.4%と順調であり、ウォルマートの売上は極めて良好な状況にあるといえよう。今後、新たなスローガンSaving people money so they can live betterを掲げたウォルマートが、どのようにこれまでの経営戦略を再構築してゆくかに注目したい。

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June 20, 2008 in 経済・政治・国際海外情報 |

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