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July 15, 2008

大黒天物産、2008年5月度決算、大幅増収増益!

   大黒天物産が7/10、2008年5月期の決算を公表した。大黒天物産は食品スーパーマーケットでは珍しい決算月であり、6/1から5/31までの5月期決算である。その数字であるが、売上高643.99億円(122.6%)、営業利益27.60億円(114.6%:売上対比4.28%)、経常利益27.15億円(112.8%:売上対比4.21%)、当期純利益14.09億円(113.1%:売上対比2.18%)となり、増収増益の好決算であった。特に、売上が122.6%と食品スーパーマーケット業界屈指の急成長を遂げたが、その背景にはここ数年の新規出店ラッシュがあり、今期も7店舗の新規出店を果たしている。2007年11月、ラ・ムー明石南店、2007年11月、ラ・ムー米子西店、2007年9月、ディオ松江東店、2007年8月、ラ・ムー津山店、2007年7月、ラ・ムー松山西店、2007年6月ラ・ムー八幡店、2007年6月ラ・ムー此花店である。この新規出店が大黒天物産の急成長を支えているといえよう。

   来期についても、今期とほぼ同じ6店舗の新規出店を予定しているが、出店が下期にづれ込むため、通期予想は、売上高673.00億円(104.5%)、営業利益29.00億円(105.0%:売上対比4.30%)、経常利益28.55億円(105.1%:売上対比4.24%)、当期純利益14.80億円(105.0%:売上対比2.19%)と堅調な数字予想である。この結果、メガディスカウントランド、ラ・ムー27店舗、スーパーディスカウントストア、ディオ26店舗、生鮮市場ハッピィ2店舗、バリュー100、1店舗の計56店舗となる予定である。

   この好調な決算の要因をここ最近の大黒天物産の売上速報で見てみると、6月度119.6%(既存店103.7%)、5月度120.1%(既存店102.2%)、4月度117.2%(既存店97.9%)、3月度117.0%(既存店97.6%)、2月度119.8%(既存店98.8%)、1月度121.6%(既存店97.3%)と5月以降既存店もプラスに転じており、新店効果だけでなく、既存店もここへ来てプラスに転じつつある。特に、6月度の既存店は客数101.7%、客単価101.3%とバランスのよい成長となっており、さらに、客単価の中身はPI値100.0%、平均単価103.0%と値上げの影響により、平均単価が上昇気味で推移しているが、PI値が横ばいとなっており、結果、客単価が上昇している。ディスカウントスーパーを主体とする大黒天物産にとって、この値上げ問題が追い風になりつつあるといえよう。

   大黒天物産のこの決算時の原価、粗利、経費の状況を見てみると、売上原価は昨年の76.7%から76.9%へと0.2ポイント上昇しており、やはり、値上げ問題が仕入に影響しているといえよう。その結果、売上総利益は昨年の23.3%から23.1%へと同様に0.2ポイント下がった。また、販売費及び一般管理費については、昨年の18.7%から18.8%へとわずかであるが、0.1ポイント上昇しており、結果、営業利益は昨年の4.6%から4.3%へと0.3ポイント下がり、率では93.4%となった。ただ、売上が122.6%伸びたので、営業利益のダウンをカバーし、114.6%と大幅な増益となった。今期はこのように原価の上昇がそのまま利益の減少に直結した形となったが、先に見たように、5月以降既存店が伸びはじめており、このまま既存店が安定成長してゆけば、固定費が相対的に削減され、結果、経費が削減され、今期は利益の回復も見込めるといえよう。次の第1四半期決算がどのように数字が変化するか注目といえよう。

   これを受けて、大黒天物産のここ最近の株価であるが、大黒天物産は昨年から今年にかけて、自社株買いを盛んに実施している。直近の自社株買いからさかもどってみると、6/1から6/30(37,000株)、5/2から5/31(34,400株)、4/1から4/30(35,700株)、3/1から3/31(33,500株)、2/1から2/25(25,500株)、1/18から1/31(23,700株)、12/1から12/31(5,500株)、11/1から11/30(26,900株)、10/1から10/31(42,400株)、9/5から9/30(44,000株)という状況である。実際、この決算でも、自己資本の自己株式が昨年は0円であったが、今期は-2.00億円となっており、約2億円の自己株式が購入されている。これにより、株価も5月下旬までは右上がりに上昇し、5/21には年初来最高値の885円まで上昇した。ただ、その後、株価は反転し、下がりはじめ、650円近辺まで下がった。その後、6月中旬以降は再び株価をもどし、800円前後まで戻しているが、横ばいの状況である。7/10にこの好調な本決算が公表されたが、7/11の株価は、736円(+6円、+0.82%)であった。

   一方、大黒天物産の自己資本比率であるが、48.1%(昨年46.5%)とやや上昇しているが、一昨年は60.4%と高い数字であったので、この数年の怒涛の新規出店が自己資本比率をやや引き下げている状況といえよう。ただ、自己資本比率48.1%は今期上場食品スーパーマーケット約50社の中では17番目に当り、上位の数字である。

   このように大黒天物産の2008年5月期の決算が公表されたが、大幅な増収増益となる好決算であり、特に、5月以降は既存店の売上もプラスに転じており、この値上げ問題が追い風となっている状況といえよう。大黒天物産の通期の予想を見ると小幅の増収増益予想であるが、この好調な状況が続けば、さらに増収、そして増益となることも予想され、今期も好決算が期待できそうである。ただ、消費環境は予断をゆるさない状況が続いているので、当面、注意深く経営状況を見てゆく必要があろう。大黒天物産の7月以降の売上、特に既存店の進捗状況に注目したい。

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July 15, 2008 in 経済・政治・国際 |

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