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July 09, 2008

ハローズ、2009年2月期第1四半期、大幅増収増益!

   広島のハローズが6/27、2009年2月期の決算を公表した。売上高149.99億円(109.8%)、営業利益5.33億円(142.8%:売上対比3.55%)、経常利益5.29億円(143.5%:売上対比3.52%)、当期純利益2.99億円(149.3%:売上対比1.99%)と大幅な増収増益となる好決算となった。この第1四半期は3月、4月、5月の決算数字であるので、まさに値上げ問題の影響が反映される決算であり、注目された決算であるが、ハローズのこの数字は大幅な増収増益であり、値上げ問題がプラスに左右していることが鮮明となったといえよう。また、通期見通しは、売上高630.00億円(110.2%)、営業利益21.10億円(103.2%:売上対比3.34%)、経常利益20.70億円(102.3%:売上対比3.28%)、当期純利益11.60億円(102.0%:売上対比1.84%)と堅調な増収増益予想である。

   まず、この好調な決算となった要因を粗利、経費の関係で見てみると、今期の売上原価が昨年の77.2%から76.8%へと0.4ポイント下がっており、この値上げラッシュの中で原価を引き下げているのが大きな特徴である。結果、売上総利益が昨年の22.8%から23.2%へと0.4ポイント上昇しており、この原価改善がまず好決算をもたらした大きな要因であるといえよう。特に、今期、ハローズは、今年1/1に続低価格そのまんま宣言を出し、重点商品100品の価格を据え置き、4/1には低価格そのまんま宣言を6月まで延長し、さらに、7/1、低価格そのまんま宣言を8月まで延長と、再三にわたって、低価格路線を打ち出しており、厳しいメーカーとの価格交渉に臨んだものと推測される。さらに、ここ数年、ハローズが最も力を入れてきた政策のひとつ、PB戦略がここへきて加速し、昨年はPB構成比が6.1%であった数字が6.8%へと111.4%伸び、PBの強化が粗利改善につながったといえよう。

   また、今期のハローズの商品構成比を見ると、生鮮食品の中で精肉の構成比が昨年の11.1%から11.6%へと上昇しており、結果、生鮮全体の構成比も40.3%から40.6%へと上がった。さらに、日配の構成比も昨年の21.9%から22.2%へと上昇しており、どちらも粗利率が高い部門であることから、相乗積(粗利構成比)が上昇していると推測され、これも粗利率を引き上げた要因といえよう。いま、食品スーパーマーケットではこの値上げ問題の影響で消費の内食回帰が起こっており、このハローズのように、生鮮の精肉、日配の数字が改善されつつあり、これらが粗利率の改善につながっているといえる。今後、値上げが浸透すれば、さらに、この傾向は高まる可能性が高いといえよう。

   ハローズの売上総利益の好調さに加え、営業収入も2.3%から2.6%へと増加しており、結果、営業総利益は昨年の25.1%から25.8%へと0.7ポイント上昇した。これに加え、今期は販売費及び一般管理費が昨年の22.4%から22.2%へと0.2ポイント改善されており、結果、営業利益が2.7%から3.6%へと0.9ポイントと大幅に営業利益が上昇したことが、ハローズの好決算をもたらした要因といえる。原価を改善し、粗利率を引上げ、不動産収入等の営業収入を増加させ、さらに、経費まで削減し、ダブルでの改善が今回の好決算をもたらした要因といえよう。

   ただ、少し気になるのは自己資本比率が34.8%と昨年の40.3%から大きく低下したことである。その要因を見ると、決済日が昨年と異なり、未決済金が31.11億円発生したためであることがわかる。そのため、昨年と比べ、買掛金が30.98億円から63.87億円と約30億円増加しており、これとバランスを取る形で、現金及び預金が13.82億円から44.46億円と約30億円増加している。これにより、負債が増加し、自己資本比率が下がったことによるといえよう。したがって、この約30億円を引いて単純計算した場合は、ほぼ昨年並みの約40%となるので、実際には自己資本比率は下がっているとはいえず、ほぼ昨年に近い数字である。今後、この好調な決算をもとに、いかに自己資本比率を高めてゆくかが課題といえよう。

   これを受けて、ハローズの株価であるが、昨年の本決算が公表された4月中旬以降は好調な株価が続いていた。600円前後の株価が5月下旬になると750円強まで、ほぼ右上がりの上昇であった。ところが、6月に入り、株価は一転、下がりはじめ、この第1四半期の決算が公表された6月下旬までほぼ右下がりの株価となり、ほぼ650円近辺まで下がった。この決算が公表された6/27以降も、この好決算を受けても株価は安定せず、現在、650円を割り込み、7/7現在635円と厳しい株価となっている。投資家は今回のハローズの好決算を買いとは判断しなかったようである。

   このようにハローズの第1四半期の決算は大幅な増収増益の好決算となった。しかも、その中身は、原価が改善し、粗利が上昇する一方で、経費も削減されるというダブルで営業利益を押し上げ、これに、売上の伸びも加わり、昨年と比べ大きく数字が好転した決算となった。ただ、この好決算が、意外に株価に反映されず、逆に、株価は下がり気味で推移しており、この好決算が公表された6/27以降も株価は低迷している状況が続いている。今回の決算数字を見る限り、次の中間決算も期待がもてる決算となると思われるが、ハローズの株価が今後、どのように推移するか気になるところである。

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July 9, 2008 in 経済・政治・国際 |

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