関西スーパー、2009年3月期第1四半期、厳しい決算!
関西スーパーマーケットが東証上場後、初の第1四半期決算を公表した。東証上場は2008年3月であるので、新年度に入っての上場あり、その意味で昨年対比がこの四半期に関してはなく、昨対は参考資料としてのみ公表された決算となった。その数字であるが、営業収益267.83億円、営業利益3.75億円(営業収益比1.40%)、経常利益4.98億円(営業収益比1.85%)、当期純利益0.81億円(営業収益比0.30%)となり、営業利益率、経常利益率ともに低く、当期純利益はわずか0.30%という厳しい決算となった。
ちなみに、東証上場後の株価の動きであるが、上場後、6月いっぱい760円前後で、株価は低迷し、厳しい状況が続いていた。ところが7月に入り、株価は上昇に転じ7/7、東証上場来最高値の810円をつけた。ただ、その後は一進一退を繰り返し、現在、800円前後で株価は推移している。ちなみに、大阪市場では年初来高値は7/7の830円であり、同じ日、東証でも上場来最高値の810円となっているが、大阪の方が若干高値で取引された。関西スーパーマーケットは上場来最高値は1992年2月10日の2,970円であるので、現在の800円はかなり、厳しい株価であるといえよう。
さて、今期、関西スーパーマーケットの第1四半期が厳しい数字となった要因を売上、原価、そして、利益、経費から見てみみたい。まず、売上であるが、今期は263.18億円であり、昨年が253.07億円であるので、103.9%であった。これは、この4月に兵庫県尼崎市に出屋敷店を出店したことが大きく、この店舗を加え、全部で53店舗となった。一方、原価であるが76.3%となり、昨年の76.0%と比べ、0.3ポイント上昇している。やはり、値上げ問題の影響が若干この決算に反映されているといえよう。その結果、いわゆる粗利率、売上総利益は23.7%(昨年24.0%)となり、粗利率が若干下がった。これに不動産収入等の営業収入を入れると、営業総利益は、25.4%(昨年25.9%)であるので、0.5ポイント昨年より下がっている。したがって、原価で0.3ポイント、営業収入で0.2ポイント下がっているので、今期の営業利益率はダブルで下がってしまい、苦しい状況であったといえよう。
これに対して、経費の方であるが、販売費及び一般管理費は23.9%(昨年24.3%)であるので、0.4ポイント改善しているが、営業総利益の0.5ポイントを挽回するまでにはいたってなく、営業利益は1.4%(昨年1.6%)と0.2ポイント(小数点以下の誤差で0.1ポイントとならない)下がるという厳しい結果となった。しかも、率も1.4%であるので、食品スーパーマーケットの平均約3%と比べても半分であり、厳しい決算であったといえよう。これに加え、当期純利益についても、今期は特別損失が約3億円計上せざるをえなくなり、0.3%という、さらに厳しい決算となった。この特別損益について、関西スーパーマーケットは、「取引先である株式会社ミキシングに対する債権について、3億17百万円の貸倒引当金を設定いたしました。」とのことであると説明している。
これを受けて、通期予想であるが、営業収益は1,100.40億円(104.1%)と堅調な数字であるが、営業利益21.20億円(91.8%:営業収益比1.92%)、経常利益22.60億円(88.3%:営業収益比2.05%)、当期純利益10.50億円(189.7%:営業収益比0.95%)と、やはり厳しい決算予想である。
一方、関西スーパーマーケットの財務面であるが、自己資本比率46.5%となり、前期本決算の時の45.9%と比べ、若干改善した。その状況を負債と資産の両面から見てみると、まず、負債面であるが、長短借入金が102.0億円あり、3月本決算時点の104.5億円と比べると若干減っているが、100億円を超える負債は、総資産の19.3%と重い負担といえよう。資産面に目を転じてみると、出店にかかわる資産である土地、建物、差入金の合計は291.4億円と総資産の55.2%となり、自己資本比率の範囲内では賄えない構造となっており、借入に約10億円強依存する状況といえる。また、これを全53店舗で割ってみると、1店舗あたりの資産は5.49億円であり、食品スーパーマーケットの平均よりも、都心部へ出店が多い関係上、やや重い出店コストといえよう。今期、関西スーパーマーケットは、この12月に今福店(大阪市城東区)、来年2月に倉治店(大阪府交野市)への新規出店を予定しており、新店開発を増加してゆくという。その意味でももう少し、自己資本比率を増加させたいところであり、今後の財務面での改善も課題といえよう。
このように、この2009年3月期の第3四半期の関西スーパーマーケットの決算が公表されたが、今期は特別損失の計上もあるが、粗利、経費の面でも原価が上昇し、結果、粗利が下がっており、これを経費削減で吸収できない状況といえ、営業利益も減益となる厳しい決算となった。また、財務面でも100億円強の長短借金額が経営に重くのしかかっており、今後の成長戦略の安定的な体制を築くためにも、もう一歩踏み込んだ財務改善が必要といえよう。今後、関西スーパーマーケットが原価の改善にどう取り組み、結果、粗利の改善にどう結びつけ、どのように収益性を高めて行くかに注目したい。
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August 5, 2008 in 経済・政治・国際 | Permalink
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