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August 10, 2008

MD評価表の見方、着眼点!

   ここへ来て、MD評価表が小売業だけでなく、メーカーも活用し始め、流通業界に浸透しはじめた。MD評価表はPOS分析の基本帳票の決定版といっても過言ではなく、実に便利な帳票である。MD評価表をさまざまな角度からソートを掛け、グラフをつくり、分析すると10店舗クラスのチェーンストアはもちろん、50店舗クラス、100店舗クラスのチェーンストアでも一瞬の内に課題を見つけ、改善点の仮説を立てることができる。また、一方で、ベストプラクティスの店舗を瞬時に見つけだし、水平展開につなげることも可能となる、実に便利な帳票である。そこで、ここでは、そのMD評価表を活用する際のポイントをまとめてみたい。

   MD評価表とは、POS分析の帳票のひとつであるが、原理は極めて単純明快である。売上金額、売上数量を客数で割って、一人当りの売上金額(金額PI値)、一人当りの売上数量(PI値)、さらに、売上金額を売上数量で割って、平均単価を算出し、これを一覧表にしたものである。金額PI値=PI値×平均単価となるので、一覧表にする時は金額PI値がPI値と平均単価の掛け算であることがわかるように表現することがポイントである。この指標をもとに、横を店舗、縦を商品で一覧表を作成したものがMD評価表である。商品が100SKUぐらいになると、10店舗の場合は100品×10店舗=1,000の一覧となり、100店舗の場合は100品×100店舗=10,000の一覧となる。したがって、100店舗クラスになると10,000の行列、マトリックスの中からベストプラクティスと課題を抽出することとなるので、若干の訓練が必要であるが、訓練をつめばコツをつかむことができる。もちろん、数表だけを眺めていてはわかりにくいので、本質を一瞬でつかむための補助となるグラフやサブ帳票をつくることもポイントである。ただ、慣れると、楽譜の音符のように、MD評価表から音が聞こえてくるようになり、ベストプラクティスはもちろん、課題も次々とみつかるようになる。

   さて、では、この10,000のマトリックスの中からどのようにベストプラクティスを見つけ出し、また、課題を抽出するかであるが、そのためには、MD評価表のソートとグループ化が決め手となる。また、MD評価表のグラフ化も有効なツールとなる。特に、グラフは100店舗クラスのチェーンストアとなると、100店舗の分布図となり、これを見ているだけで、様々なイマジネーションが浮かびあがるので、まずはグラフを作ってしまい、そのグラフをじっと眺めるのが早いかも知れない。

   グラフとは横軸をPI値、縦軸を平均単価とし、基準値を全店平均とし、その中に100店舗を落とし込むことである。落とし込むと100店舗がまさに万華鏡のように分布し、ここから、ベストプラクティスを右上の店舗、右下の店舗、左上の店舗から抽出すれば良い。右上はPI値も平均単価も高いまさにベストプラクティスであり、右下はPI値のベストプラクティスであり、左上は平均単価のベストプラクティスであるからである。そして、その店舗をMD評価表でチェックし、その店舗がなぜべストプラクティスとなっているかの原因を100品の中から、重点商品を抽出できれば、MD評価表の解明は80%はできたといっても過言ではない。できれば、MD評価表を金額PI値で縦、横ソートをかければ、グラフの右上、右下、左上が表の左により、一方で、重点商品が上に集まってくるので、10,000のトリックスも10店舗×10品の100ぐらいの最重要帳票となり、ここを深く掘り下げれば良いといえよう。

   一方、課題の抽出であるが、これは全く逆のプロセスとなる。MD評価表をグラフにした時、左下、右下、左上の店舗を抽出することである。この際、右下、左上はベストプラクティスと重なるが、抽出のポイントは金額PI値が全店平均よりも著しく下回る店舗を選ぶことである。グラフがうまくできればy=1/xの金額PI値の双曲線を入れれば、それより著しく上をベストプラクティス、下を課題店舗と判断できるが、双曲線が描けない場合は金額PI値の著しく低い店舗を抽出すれば良い。

   店舗が抽出できたら、あとはその店舗をMD評価表で確認し、なぜ、その店舗が課題店舗なってしまうのかを100SKUの中から問題の単品を抽出すれば良い。このように、ベストプラクティスの店舗、課題の店舗から単品レベルで要因が抽出できれば、そこからその単品の数字改善をはかる仮説をつくってゆくことが可能となる。

   実際にこの作業を実行すると、思ってもいない場面にも出くわし、新しい発見がある場合も多い。たとえば、ベストプラクティスの店舗でも課題の単品が見つかったり、逆に、課題店舗でもベストプラクティスの単品が見つかったりである。このような発見があると、次の新たな展開につながり、より、全体の改善につながってゆくこととなる。

   このように、MD評価表を活用するとベストプラクティスの店舗、課題店舗が一瞬の内にみつかり、その原因を単品レベルで特定することができ、そこから、様々な改善仮説をつくることができるようになる。あとは、その仮説を実行すれば、どのくらい数字が改善でき、結果、全体の数字、MD評価表で見れば左上の全店全商品の平均金額PI値がどのくらい上がったかを検証すれば良い。MD評価表の活用は無限といえ、様々な工夫をこらし、実践で活かして欲しい。

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August 10, 2008 in 経済・政治・国際PI値 |

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