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September 09, 2008

食品商業でPB特集、2008年8月度、巻頭!

   先月号の食品商業8月号でPBの特集記事が組まれた。「NB値上げで追い風、PBの潮目が変わる、主要流通グループのMDパワー総検証」と題し、31ページにわたる内容である。特に、トップバリュ、セブンプレミアム、CGC、くらしモアの4大PBブランドを取り上げての記事であり、現状の食品スーパーマーケットにおけるPBの状況をわかりやすくまとめている。その中でも、トップ記事のイオントップバリュの朝長哲社長へのインタビュー記事、店頭調査&分析と題し、ジャスコ入間店、イトーヨーカドー木場店、西友東陽町店、マミーマート坂戸入西店、ライフ深川猿江店、コープ高階店の主要PB、食パン、ポークウィンナー、ヨーグルト、納豆、マーガリン、マヨネーズ、しょうゆ、冷凍うどん、緑茶、缶チューハイ、ポテトチップス、ボディソープ、柔軟剤の実地調査記事はPBの現状を知る上で参考になる。そこで、これらの記事をもとに、食品スーパーマーケットのPBの現状、そして、今後を考えてみたい。

   まず、今回、食品商業8月号で取り上げた4大PBの規模であるが、トップバリュは約5,000品目、2,700億円、セブンプレミアム380品目、800億円、CGC約1,500品目2,181億円、くらしモア約950品目540億円という状況である。この中で、トップバリュは、2010年には7,500億円(277.7%)、セブンプレミアムも2010年には3,200億円(400.0%)と大幅増の販売計画を立てており、記事の中のインタビューではどちらも、目標達成に自信を示しているのが印象的である。ちなみに、現状の1SKU当たりの売上を単純に計算してみると、トップバリュ0.54億円(14.7万円/日)、セブンプレミアム2.10億円(57.5万円/日)、CGC 1.45億円(39.7万円/日)、くらしモア0.56億円(15.3万円/日)となり、2極化しており、セブンプレミアム、CGCは販売ボリュームが大きく、トップバリュ、くらしモアは規模の割には品揃えが多く、販売ボリュームが小さいことがわかる。

   日本の食品スーパーマーケットではまだ自社製造工場をもってPBを作っているケースは日配、惣菜などの一部を除き、ほとんどなく、メーカーに生産委託をしているのが現状といえる。したがって、生産委託に値するボリュームが必要といえ、最低1億円は欲しいところであろう。トップバリュについても、記事の中では20億円から50億円の商品が50ぐらい出てきているとのことで、トップバリュ専用工場のような場合もあるという。今後、品目を増やす一方、商品ボリュームをいかに引きあがるかがトップバリュ、くらしモアではこの数字を見る限り、課題となろう。

   ちなみに、食品スーパーマーケットで1億円の売上を上げるには、年商2,000億円クラスでは、ちょうど客数が年間1億人近くとなるので、金額PI値1円が必要となる。これをCGCで換算してみると、現在CGCの加盟企業の店舗数は約3,000店舗であるので、客数を2,000人/日で換算すると、年間約20億人となるので、金額PI値は0.05円となる。3,000店舗のボリュームがいかに大きいかがわかる。金額PI値1円ではトップ商品しかPB化ができないが、金額PI値0.05円となれば、各カテゴリーのベスト5ぐらいまで可能であり、CGCの約3,000店舗はいかにPB開発にとって魅力的かがわかる。

   食品商業8月号にもどるが、この記事の中に詳細な店頭調査結果が掲載されているが、これを見ると、トップバリュのフェイシングが異常値となっていることが気になる。たとえば、マヨネーズはPB30フェースに対し、NB3フェース、しょうゆPB11フェースに対し、NB2フェース、食パンPB20フェースに対し、NB14フェースなどであるのに対し、イトーヨーカドーは食パンPB3フェースに対し、NB6フェース、マミーマート(CGC)は食パンのPB8フェースに対し、NB4フェース、しょうゆPB6フェースに対し、NB6フェース、マヨネーズPB5フェースに対しNB5フェースという状況である。本来PBはNBの対抗ブランドであり、NBとの比較購買の中で顧客の支持を獲得し、カテゴリー全体の数字を引きあげてゆくことが役割であるといえよう。イオンのPBのフェースを見る限り、PBがNBを逆転し、むしろNBが比較購買商品となっており、カテゴリーの全体の数字への影響、ひいては顧客の支持に影響がでないか気になるところである。

   PBは現在、NBのあいつぐ値上げにより、家計が節約志向を強め、追い風が吹いている。今回、食品商業で取り上げた主要PB以外でも、各有力食品スーパーマーケットが次々とPB戦略を強化しており、食品スーパーマーケットの中でのシェアを確実に引きあげている。ここ最近、PBの売上構成比が10%を超える店舗が続出しており、今後、数年で15%から20%近くまでは引きあがる勢いである。ただ、それでも、残り80%から85%はNBであり、NBは当面圧倒的な存在価値を持ち続けることに変わりないのが実態といえよう。その意味で、PBはNBとの併売ではじめて、顧客からの支持を獲得し、カテゴリー全体、ひいては店舗全体の顧客の支持を獲得するという商品であるといえる。PBに追い風が吹いているいま、PBとNBとのバランスをどうとっていくかが今後とも食品スーパーマーケットにとっては、重要なテーマであろう。

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September 9, 2008 in 経済・政治・国際 |

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