« 売上速報8月度、食品スーパーマーケット、104.7%! | Main | 食品スーパーマーケット、中間決算報告はじまる! »

September 23, 2008

現場のためのID-POS活用のポイント!

   食品スーパーマーケット業界のID-POSの時代が真近に迫ってきたように感じる。来月から、私のクライアント、数店舗の食品スーパーマーケットチェーンであるが、ID-POSの運用がはじまる。これまでもポイントカードは導入していたが、そのデータをマーチャンダイジングに活用することができない状況であったが、今回、システムを一新して、ポイントカードのIDデータとPOSデータとのリンクが可能となり、ID-POS分析が可能となった。いま、そのシステムの最終調整に入っているが、恐らく、この10月からはID-POS分析が可能となろう。

   POS分析とID-POS分析では何が決定的に違うかであるが、最大の違いはレシート1枚1枚にIDが振られることである。この1点がPOS分析とID-POS分析の決定的な違いであり、これによって分析の幅が広がり、これまで見えなかった世界が見えるようになり、新たなマーチャンダイジングの政策が企画立案できるようになることである。当然PI値分析もこれまでの金額PI値=PI値×平均単価から、この金額PI値そのものをより深く分析することができるようになる。金額PI値はそもそも、レシート1枚当たりの売上金額である。金額PI値=売上金額÷客数であり、この客数がPOS分析ではレシート枚数であるので、金額PI値=売上金額÷客数(=レシート枚数)となるので、金額PI値はレシート1枚当たりの売上金額ということになる。

   では、この金額PI値にIDがつくとどうなるかであるが、レシート1枚1枚にIDが振られるので、これまで、あるIDのレシートがある期間に2枚、3枚あってもこれを区別することができなかったため、金額PI値を掘り下げることは、ID、顧客視点という観点からはできなかった。ただ、商品視点という観点からであれば、金額PI値を掘り下げることはできたが、そこまで掘り下げているPOS分析は皆無に近い状況であったのが実情である。実は、商品視点から金額PI値を掘り下げるのも、顧客視点、すなわち、ID視点から金額PI値を掘り下げるのも、理論的には全く同じであり、POS分析から、金額PI値を掘り下げる仕組みがもっと実用化されてもよかったと思うのだが、現実は、単純な金額PI値止まりであるのが実状である。恐らく、今後もこの商品視点からの金額PI値の掘り下げはなかなか進まず、一気に、顧客視点、すなわち、ID視点からの金額PI値の掘り下げが先行し、これが、商品視点を包み込んでしまうのではないかと思う。実際、今回、私のクライアントで起こっている現実はまさにこの方向である。

   そこで、この顧客視点、すなわち、ID視点からの金額PI値の掘り下げのポイントであるが、結論からいえば、金額PI値とIDの関係を導くことにあり、数式ではID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値となる。この数式がID-POS時代の新たなマーチャンダイジング方程式の基本となる。ここで、ID客数PI値は、ID数÷客数(レシート枚数)であり、ID金額PI値は売上金額÷ID数である。したがって、これまでの金額PI値の研究成果が無駄になるわけではなく、むしろ、ID客数PI値によって、ID-POS分析に組み込まれることになる。
   
   この数式の重要性は、これまで、マーチャンダイジングは金額PI値を引きあげることが重要なテーマであった。そして、そのためには、金額PI値=PI値×平均単価であるので、PI値を引き上げるか、平均単価を引き上げるか、あるいは双方を引き上げるかが重要な課題であった。これが、ID金額PI値では、それにもうひとつの指標、ID客数PI値をひきあげることが、さらに、マーチャンダイジングにとって重要であるということを示していることである。数式からもわかるように、金額PI値だけがあがっても、ID客数PI値が下がってしまったら、ID金額PI値は落ちる場合があるからである。あるいは、逆に、金額PI値が下がっても、ID客数PI値が上がれば、ID金額PI値はあがるということであり、必ずしも金額PI値のアップだけにこだわる必要はなく、場合によっては金額PI値を落として、ID客数PI値を引き上げる戦略的なマーチャンダイジングもありということなる。
   
   ここで重要なことは、ID客数PI値であり、この指標がID-POS分析の最重要指標であるということである。したがって、ID-POS分析にあたっては、まず、IDを把握し、そのIDのレシートが何枚であるかを、正確に把握することが最重要課題であり、それが把握できたならば、そのIDのレシート枚数を増やす、すなわち、来店頻度を引きあげることに全力を傾け、その後、そのレシート当りのPI値(購入点数)と平均単価(購入単価)を引き上げる金額PI値アップへ取り組むということがポイントとなることである。
   
   したがって、現場がID-POS分析ができるようになったならば、まず、取り組むべきは、自分の担当する商品のID数とそのレシート枚数の把握であり、それを把握したら、各IDのレシート枚数をいかに増やすか、すなわち、ID客数PI値(来店頻度)を引きあげるかを必死で考え、その次に、これまでどおり、金額PI値=PI値×平均単価にそって金額PI値アップに取り組むことがポイントとなる。また、ID金額PI値が上がってきたら、IDそのものも増やすことも、現場の課題である。これまでは客数を増やすことがなかなかイメージできなかったが、自分の管理する商品のIDを増やすことは誰でも可能であり、結果、これが、店舗全体の来店頻度アップにつながり、客数アップにつながってゆく。ID-POSはその意味で、金額PI値を包み込み、新たに、客数をも増やす戦略的なマーチャンダイジングが可能になる分析とえいよう。来月以降のこの食品スーパーマーケットでの取り組みが楽しみである。

まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1228人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在505人)

September 23, 2008 in 経済・政治・国際CRM、FSP |

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 現場のためのID-POS活用のポイント!:

Comments

Post a comment