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September 24, 2008

食品スーパーマーケット、中間決算報告はじまる!

   食品スーパーマーケット業界の中間決算の発表がはじまった。食品スーパーマーケットの決算は大半が2月度決算であるが、数社1月度決算の企業があり、その1月度決算の食品スーパーマーケットの中間決算の公開が先週ぐらいからはじまった。2月度決算の食品スーパーマーケットは来月中旬以降がピークとなる予定である。さて、1月度の決算企業であるが、今回公表があった食品スーパーマーケットはマックスバリュ中部とマックスバリュ北海道である。この2社は食品スーパーマーケットの中でもめずらしい1月度決算であり、先週、食品スーパーマーケット業界の先陣を切っての中間決算の公表であった。

   その結果であるが、マックスバリュ中部は、営業収益564.80億円(103.3%)、営業利益7.36億円(200.2%:営業収益比1.30%)、経常利益8.05億円(218.4%:営業収益比1.42%)、当期純利益1.59億円(昨年赤字)と増収増益の決算となったが、利益率は1%台と伸び悩んでいる。一方、マックスバリュ北海道は、決算期変更のため昨年と比較できないが、営業収益373.83億円、営業利益-0.98億円、経常利益-0.66億円、当期純利益3.73億円(営業収益比0.99%)と当期純利益は黒字となったが、営業利益、経常利益は赤字となる厳しい決算となった。なお、通期に関しては、マックスバリュ中部は、営業収益1,120.00億円、営業利益17.50億円(営業収益比1.56%)、経常利益17.50億円(営業収益比1.56%)、当期純利益4.00億円(営業収益比0.35%)の増収増益予想である。一方、マックスバリュ北海道に関しても、営業収益800.00億円(154.3%)、営業利益8.00億円(171.6%:営業収益比1.00%)、経常利益8.10億円(159.0%:営業収益比1.01%)、当期純利益7.00億円(411.9%:営業収益比0.87%)と利益率は1%と低いが、増収増益の予想である。
   
   また、両食品スーパーマーケットの自己資本比率を見ると、マックスバリュ中部は31.1%(昨年30.6%)、マックスバリュ北海道は25.4%(30.6%)と、どちらも、食品スーパーマーケットとしては低い数字であり、借入に依存せざるをえない出店構造となっている。特に、マックスバリュ北海道が昨年と比べ、自己資本比率が急激に悪化しており、この4月に吸収合併したジョイが財務的には現段階では影響を与えており、この状況を改善する意味でも、M&A効果をいかにプラスにもってゆくかが当面の経営課題といえよう。M&Aは売上を拡大する意味では大きな効果を生むが、財務状況が思わしくない企業を買収した場合は、自己資本比率が下がり、次の成長戦略に支障をきたす場合があり、いかに財務面への影響を最小にとどめるかが課題であるといえよう。
   
   さて、ここで、この中間決算時において、この2社が値上げ問題の影響が決算数字にどのように表れているかを見てみたい。まず、マックスバリュ中部であるが、原価、粗利、経費、そして、営業利益の状況であるが、原価は75.1%(昨年75.2%)と0.1ポイント改善している。この値上げ攻勢の中、0.1ポイントの原価改善は仕入努力、PBの強化等の結果といえよう。結果、粗利は24.9%(昨年24.8%)と0.1ポイント改善し、さらに、不動産、物流収入等が0.1ポイント増え、営業総利益は27.4%(昨年27.2%)と0.2ポイントの改善となった。一方、経費であるが、26.1%(昨年26.5%)と、さらに0.4ポイント改善し、結果、粗利と経費、ダブルでの改善となり、営業利益が1.3%(昨年0.7%)と0.4ポイントの改善となり、増益となる好決算となった。マックスバリュ中部に関しては、昨年と比べ、この値上げ環境の中、原価を引き下げ、さらに、経費も引き下げ、結果ダブルでの改善となり、営業利益を押しあげる好決算となった。
   
   これに対して、マックスバリュ北海道であるが、原価は76.1%(昨年76.6%)と0.5ポイントと大幅に原価を改善しており、マックスバリュ中部以上に原価の改善が大きく進んだ。結果、粗利は23.9%(昨年23.4%)と0.5ポイント改善したが、不動産収入、物流収入等が0.3ポイント下がったため、営業総利益は25.7%(昨年25.5%)と0.2ポイントの改善にとどまってしまった。一方、経費であるが、26.0%(昨年24.5%)と1.5ポイントと大幅に上昇し、結果、営業利益は-0.3%(昨年1.0%)と営業赤字に転落した。原価は改善できたが、残念ながら、経費が大幅に上昇したため、営業利益のバランスが崩れてしまい、赤字転落となってしまったといえよう。ただ、北海道の競争は一層厳しさを増しており、最近ではトライアルカンパニーがカウボーイと業務提携し、北海道1号店の出店を果たすなど、低粗利競争は一層進むものといえよう。したがって、よりローコスト経営、すなわち、経費削減が大きな課題といえ、今後、マックスバリュ北海道はいかにローコスト経営の経営改革に踏みきれるかが課題となろう。
   
   このように、マックスバリュ中部とマックスバリュ北海道の中間決算を見てみたが、この値上げ環境の中でも両食品スーパーマーケットとも原価の改善がなされており、粗利率の向上が見られる。特にマックスバリュ中部は経費の改善も進み、結果、営業利益が増益となったが、マックスバリュ北海道は逆に、経費が大幅に増加し、赤字に転落してしまった。まさに、経費比率で経営の明暗が分かれたといえ、今期、この不透明感の経営環境の中では原価改善はもちろんであるが、いかに、経費削減、ローコスト経営に徹することができるかが、両食品スーパーマーケットを見る限り、利益の明暗を分けるポイントであるように思える。

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September 24, 2008 in 経済・政治・国際 |

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