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September 15, 2008

リーマン・ブラザーズ秒読み、経営危機!

   リーマン・ブラザーズのニューヨーク証券取引所の株価が下げ止まらない状況である。9/12現在3.65ドルとなり、それまでの数日の動きを見ると、9/11(4.22ドル)、9/10(7.25ドル)、9/9(7.79ドル)、9/8(14.15ドル)、9/5(16.2ドル)であるので、9/10以降、急落した。しかも、売買高が9/12(3億713万株)、9/11(4億7,263万株)、9/10(2億5,653万株)、9/9(3億8,351万株)、9/8(1億1,140万株)、9/5(4,332万株)という状況であり、通常は数千万株の商いが、ここ数日は10倍となり、加熱、沸騰している状況である。

   リーマン・ブラザーズの株価は昨年前半は80ドル前後で取引されており、株価が下げ始めたのは昨年後半からである。ただ、この時も60ドル前後での取り引きであり、これが今年2月頃まで続いていた。ところが、その後、株価は下がり始め、6月に公表された第2四半期の決算が28億ドル(約3,000億円)の赤字となると、株価が急落しはじめ、7月には20ドル台まで下がった。その後も株価は下げ止まらず、8月に入ると20ドルを割り込み、9月に入り15ドル台となった。そして、9/10に第3四半期の決算が本来9/18公表の予定を前倒しして発表され、赤字幅がさらに増え、39億ドル(約4,000億円強)となると、株価は急落、大商いとなった。

   まさに、アメリカの金融が大揺れに揺れている状況といえよう。9/15(日本時間9/16)、リーマン・ブラザーズの経営のゆくえが決まると思われるが、売却(全部、一部)か救済か、それとも破綻か、予断を許さないまったなしの秒読みの状況が続いている。9/14の日経でも、「リーマン問題、官民緊急会合」、「米当局、公的救済に慎重」、「ベアーなどとは一線、過度な財政負担回避狙う」という記事が掲載され、週末をまたいで、官民の緊急会議が開催されている様子を伝えている。

   日経新聞でも触れているが、つい先日も、ベアーについては買い手となったJPモルガンにFRBが特別融資の形で最大290億ドル(約3兆1,030億円)の損失補填契約を結んで買収が実現した。同じく、経営危機に陥った住宅公社2社については、米政府が合計2,000億ドル(約21兆4,000億円)の優先株購入枠を設定し、住宅ローン担保証券を買い取ることを決め、破綻を免れた。ただ、今回のリーマン・ブラザーズの件に関しては、米政府が慎重になっており、救済に動くかどうか微妙な状況であるといえ、まさに、9/15(日本時間9/16)の結論待ちとなった。
 
   ちなみに、9/12の日経で、米政府の救済が決まった住宅公社2社、連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)についての記事が掲載され、その中で日本の主な金融機関の投資状況を一覧表で説明しているが、これを見ると、アメリカの金融と日本の金融との密接な関係がわかる。投資額の多い順に見てみると、農林中金約5兆3,000億円、日本生命約2兆9,000億円、三菱UFJ約2兆8,500億円、第一生命約1兆3,000億円をはじめ、日本のトップクラスの銀行、保険会社が多額の投資をしていることがわかる。
 
   リーマン・ブラザーズとはここまで日本の金融機関と深い関係はないようだが、リーマン・ブラザーズが経営破綻をすれば、それをきっかけにアメリカの金融恐慌に発展する可能性を秘めているといえ、単にアメリカの一投資銀行の問題を超えて、アメリカ、そして、日本、さらには、世界の金融不安へと波及する可能性は高いといえ、9/15(日本時間9/16)に公表されるであろうリーマン・ブラザーズのアメリカ官民の対策会議がどのような結論になるか予断をゆるさない状況といえよう。
 
   さて、ここから日本の食品スーパーマーケットとしては何を読み取るべきかであるが、最も重要なシグナルは出店戦略の見直しであろう。日本の食品スーパーマーケット業界は、いよいよ、100店舗から200店舗のチェーンストアの時代に入ろうとしており、そのための戦略が新規出店戦略とM&Aである。M&Aの場合は株式交換による場合が今後は主流となると思われるので、時価総額をいかに高めるかが急務である。一方、新規出店に関しては、直近の財務諸表を見ても、総資産の20%から30%近い金額を金融機関から借入れての出店構造となっている。借入に依存しない新規出店が可能な食品スーパーマーケットはヨークベニマル0%、オオゼキ0%、マックスバリュ西日本1.0%、マックスバリュ東海1.0%、アオキスーパー1.1%等、わずか数社である。したがって、金融機関から返済を迫られた場合には、新規出店が難しくなる経営状況といえる。
 
   このように、リーマン・ブラザーズの経営危機が秒読みの段階に入った現在、どのような結論が出ても、当面、アメリカの金融情勢は不安定な状況が続くといえ、これが日本の金融機関に波及し、ひいては食品スーパーマーケットの財務戦略、特に今後、最も重要な経営戦略である新規出店戦略へ影響がでることが懸念される状況である。その意味で、食品スーパーマーケット業界としては、借入に依存しない強固な財務体質の構築と、M&Aに備えた時価総額を高める経営が当面の課題となろう。

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September 15, 2008 in 経済・政治・国際 |

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