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January 21, 2009

ID-POS時代の客数、どうとらえたら良いのか?

   ID-POS分析が即実践に応用しにくい大きな要因のひとつに客数という問題がある。一般的にPOS分析では客数というとレジ通過客数、すなわちレシート枚数のことであり、しかも、来店総客数、総レシート枚数のことである。この客数を分母にし、売上金額、売上数量、粗利金額など様々な営業数値を分子にし、算出するのがPI値であり、POS分析はPI値分析のことといっても過言ではない。では、ID-POS時代の客数はどう考えたらよいだろうか。これがなかなか共通認識がなく、様々な客数が使われ、ID-POS分析に混乱をきたしているといえる。そこで、ここでは、ID-POS時代の客数をどうとらえたら良いかをまとめてみたい。

   まず、ID-POSで抑えなければならない最も重要な客数は総ID数である。この総ID数はある一定期間に1度でも来店されたIDの総数であり、この客数がID-POS分析では基本になる。そして、これに対応する客数がそのIDの総レシート枚数である。通常のPOS分析の時のレジ通過客数のように思えるが、少し、違うのは、この総レシート枚数はあくまでも、IDのレシート枚数であって、IDとして把握できていない、いわゆる非会員のレシート枚数は含まないので注意が必要である。ID-POSの場合は、必ず、IDが把握できる会員、IDが把握できないレシートのみの非会員とに大きく分かれ、レシート枚数も会員のIDが把握できるレシート枚数とIDが把握できないレシート枚数に分かれる。この2つを足したものが、レジ通過客数であり、従来のPOS分析の客数のことである。

   したがって、ID-POSの場合は会員比率が重要であり、売上金額、売上数量、粗利などすべて会員と全体、そして、非会員とに分けることがポイントとなる。ちなみに、会員比率といった場合、IDの比率は非会員のID数が把握できないので、算出は不可能である。可能な会員比率はレシート枚数、売上金額、売上数量、粗利などである。一般的な食品スーパーマーケットでは大体会員比率は80%から90%ぐらいになるのが通常であり、残り10%から20%は会員化は難しいのが現状である。

   このように、まず客数といった場合、会員、非会員を含めた総レシート枚数、これが、従来のPOS分析の客数であり、ID-POSになると、これに、会員ID数、会員レシート枚数が加わり、基本の分析は、会員ID数となり、分析が進んでゆく。たとえば、会員のレシート枚数÷ID数をID客数PI値といい、ID1人当たりのレシート枚数を表し、購入頻度分析などが可能となる。このID客数PI値がID-POS特有の指標のひとつであり、この指標がID-POSでは縦横無尽に活躍することとなる。

   この3つの基本客数に加え、ID-POSではさらに、一歩踏み込んで、購入客数と未購入客数とに分けるのが一般的である。この分解は従来のPOS分析でもレシートだけであれば可能ではあったが、そこまで分析し、実践に活用していた事例は皆無に近いといえ、ほとんどのケースが総客数、すなわち、総レシートどまりであったといえよう。

   通常のPOSの時代ではあまり実用性がなかった客数の分類であるが、ID-POSの時代には必須の分析ともいえ、購入と未購入に分けて客数をとらえることは実践面でも重要な分類である。では、どのように購入と未購入を分けるかであるが、まず、ID全体を購入IDと未購入IDに分けることができる。そして、さらに、購入IDのレシート枚数、未購入IDのレシート枚数を算出することが可能となり、客数は先ほどの3つの客数、総レシート、総ID、総IDレシートが購入、未購入に分かれ、全部で3×2=6通りの客数が理論的には区別することができる。これがID-POS時代の客数の基本である。

   整理すると、客数はまず、総レシート枚数からはじまる。そして、IDの把握ができるようになると、ID客数の把握が可能となる。これがID-POS分析の第1歩となる。そして、そこから、IDのレシート客数が生まれ、客数は総レシート枚数、ID数、IDのレシート枚数と3つの基本客数ができあがる。これが基本である。そして、ここから応用となるが、今度はこの3つの客数それぞれを購入客数と未購入客数に分けることがポインとなる。まず、総レシート枚数であるが、購入レシートと未購入レシートである。次に、IDであるが、購入IDと未購入IDである。そして、最後が、購入IDのレシート枚数と未購入IDのレシート枚数である。これで全部で6つの客数ができあがる。

   このように、ID-POSの時代の客数はこの6つの基本客数が存在し、顧客の購買行動をより深く分析することができ、ここから様々なマーチャンダイジングの仮説をつくることが可能となり、検証の精度も向上する。また、通常のPOS分析では、顧客を細分化できなかったため、顧客分析よりも商品分析が重点となったが、ID-POS分析では、商品分析に加え、顧客分析が重要な分析手法となり、マーチャンダイジングもより顧客起点のものとなってゆく。また、工夫次第では、さらに、購入者IDをつきつめ、リピート分析に踏み込むことも可能となる。POS分析もIDを把握できたことにより、これまで見えなかった、また、踏み込むことができなかった領域に踏み込むことが可能となり、様々なマーチャンダイジングの可能性を広げることができるようになる。ID-POSはまだまだ始まったばかりであり、今後より実践的な研究開発に踏み込んでゆきたい。

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January 21, 2009 in 経済・政治・国際CRM、FSP |

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