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January 27, 2009

ID-POS時代のMD評価表とは?

   MD評価表とは、POS分析におけるマーチャンダイジング(MD)を評価するための基本フォーマットである。通常、POS分析では商品1品1品を金額PI値=PI値×平均単価に分解し、この商品を小分類、中分類、大分類などにまとめ、マーチャンダイジング改善の仮説を立ててゆくことになる。この時、マーチャンダイジングの仮説を立てやすくするために、一目でわかりやすくまとめた一覧表がMD評価表である。当然、評価をすることになるが、金額PI値=PI値×平均単価であるので、評価は金額PI値で評価される。その際、金額PI値がアップする場合がPI値だけ、平均単価だけ、双方となるので3パターン、ダウンする場合もPI値だけ、平均単価だけ、双方となるので、3パターン、合わせて6パターンとなる。
  
   これが通常のPOS分析におけるMD評価表であり、基本は商品を評価することがポイントとなる。では、ID-POSの場合はどうか。ID-POS分析の場合はIDが主体となり、客数は以前、本ブログでも解説したように6パターンある。会員、非会員、そして、この会員が購入会員、未購入会員に分かれ3パターン、さらに、会員は購入、未購入がID、レシートに分かれ、非会員が購入、未購入に分かれ、全部で6パターンである。したがって、ID-POS分析を行う場合は、客数が基本6パターンとなり、しかも、IDが把握できる会員とIDが把握できない非会員とに分かれる。通常のPOS分析が原則、客数は総レシート枚数のみであったことを考えると、客数が6パターンあり、金額PI値ひとつとっても様々な金額PI値が存在し、よく整理して活用しないと、袋小路に陥ってしまい、収集がつかなくなってしまうので、気をつけける必要がある。
  
   ただ、基本方程式はひとつであり、通常のPOS分析が金額PI値=PI値×平均単価であるのに対し、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値のみである。もちろん、金額PI値=PI値×平均単価であるので、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値=ID客数PI値×PI値×平均単価となる。さらに、ID客数PI値×PI値=IDPI値であるので、IDPI値を付けくわえても良い。ちなみに、粗利まで把握するのであれば、金額PI値×粗利率=粗利PI値となるので、ID客数PI値×粗利PI値=ID粗利PI値ともなり、これらを必要に応じて追加し、マーチャンダイジングを売上面だけでなく、粗利面からの評価を入れても良い。
   
   さて、ここからが本論であるが、この基本方程式、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値をもとに作成されるマーチャンダイジングの評価表がID-POS分析におけるMD評価表である。基本はこの式だけであるので、あとは、縦軸、横軸、そして、客数変換が新たに加わり、ID-POSのMD評価表ができあがる。

   まず、基本フォーマットであるが、縦軸がID、横軸がID金額PI値、ID客数PI値、金額PI値となる。これが基本形である。あとは応用で、金額PI値の次に、PI値、平均単価、粗利率、粗利PI値、ID客数PI値などの関連指標をつけておくと便利である。さらに、その指標のもととなった、総ID数、総レシート枚数、売上金額、売上数量、粗利高、売上構成比、ID構成比などをつけておくとさらに、活用しやくなろう。
  
   そして、客数変換であるが、これは、まず、全体の会員を基本にしたもの、購入IDのみに絞ったもの、特定IDに絞ったものなど、様々な客数を分母にしたものが考えられるので、これは目的に応じて客数を自由に変換すれば良い。通常は、ID-POS分析であるので、購入IDを基本形にした方が良いかもしれない。たとえば、青果でいえば、青果購入IDであり、バナナであれば、バナナの購入IDである。
  
   ここまでできれば、あとは縦軸であり、この縦軸がもうひとつのID-POS分析ならでの軸となる。まず、基本はID分類となる。分類ができなければ、全IDをそのまま縦一直線に並べれば良い。1,000行でも、2,000行でも、10,000行でも、100,000行でも並べれば良い。そして、これを様々な角度から顧客分類を考え、3パターン、5パターン、10パターン、100パターン等に分類し、意味のある顧客グループをつくることがポイントである。
  
   統計学的には因子分析をもとにデンドログラムをつくるなどもひとつの方法である。あるいは、単純に年齢別、男女別、地域別、家族構成などで分類してみることも良いと思う。さらには、各指標で分類し、ID金額PI値の高いグループ、低いグループ、ID客数PI値の高いグループ、低いグループなどである。これ以外にも、RFM分類、単純な売上金額によるデシル分類など様々な分類が考えられる。そして、もう一点、この縦軸を商品分類とすることもありである。これは、通常のPOS分析の応用系であり、縦軸を顧客分類で見るのではなく、商品分類に転換して見てみることである。
  
   このように、ID-POS分析におけるMD評価表はダイナミックに変化するフォーマットであり、客数によるパターン、縦軸を顧客IDにしたパターン、商品分類にしたパターンなど同じフォーマットが次々に七変化してゆき、ひとつのフォーマットでマーチャンダイジングが判断されるわけではなく、様々な変化の中でマーチャンダイジングの仮説をつくことがポイントであるといえよう。まずは、縦ID、横指標、客数は購入IDでつくり、様々な商品のMD評価表をじっくり見てみることからはじめると良いと思う。それだけでも、これまでのマーチャンダイジングの固定観念が大きく変わり、思いがけない発見があると思う。

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January 27, 2009 in 経済・政治・国際CRM、FSP |

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