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September 21, 2009

食品スーパーマーケット売上速報、2009年8月、低迷!

   食品スーパーマーケット上場企業約20社の2009年8月度の売上速報を独自に集計した。結果は、全体101.2%、既存店96.1%と低調な結果となり、ここへ来て、食品スーパーマーケット業界も売上げが伸び悩み始めたといえよう。ここ数ケ月の同様の売上集計の推移を見てみると、先月の7月度は100.4%(既存店96.0%)、6月度101.3%(既存店96.5%)、5月度104.9%(既存店99.0%)、4月度102.2%(既存店96.9%)という状況であり、6月度以降、全体が昨対ぎりぎりの状況であり、既存店は96%台前半となるなど、全体的に伸び悩みが続いている状況である。特に、今期は昨年の猛暑が一転、肌寒い日がつづくなど、気候の違いもあり、売上げに与える影響も大きかったといえよう。

   売上げを公表しているこの約20社の中で、客数、客単価を公表している食品スーパーマーケットは16社と大半であるが、それを見ると、既存店の客数99.0%、客単価96.8%であり、客単価の落ち込みの方が大きかったといえる。さらに、その中身であるが、PI値、平均単価まで公表している食品スーパーマーケットはわずか5社であるが、既存店の数字を見ると、PI値が99.5%、平均単価が97.2%であり、平均単価の方が落ち込みが大きいことがわかる。こう見ると、売上が低迷している要因は、気候の問題も当然あったと思うが、平均単価の落ち込みも大きく、これは、経済がデフレ環境となる中、消費者の節約志向が高まり、大手小売業をはじめ、各食品スーパーマーケットが激しい価格競争に入ったことも大きかったといえよう。

   では、具体的に個々の食品スーパーマーケットの、この8月度の売上げの状況を見てみたい。通常は、好調な食品スーパーマーケットから見てゆくが、今回は、全体的に売上げが低迷気味であり、全体が昨対を割ったすべての食品スーパーマーケットの現況から先に見てみたい。アークランドサカモト91.6%(既存店93.2%)、PLANT94.5%(既存店94.5%)、Olympic95.1%(既存店94.6%)、マックスバリュ北海道96.0%(既存店91.6%)、CFSコーポレーションSM97.0%(既存店91.7%)、マックスバリュ東北97.3%(既存店95.8%)、マックスバリュ西日本97.3%(既存店91.9%)、イズミ97.5%(既存店94.9%)、ヤマザワ97.8%(既存店 93.9%)、トーホー98.0%(既存店98.5%)、いなげや98.4%(既存店94.6%)、マルエツ 99.0%(既存店97.2%)という状況である。

   特に、ホームセンター主体、ハイパーマート主体の食品以外の業種に強い企業が軒並み厳しい結果であり、食品以上に他の業種は厳しさが増しているようであ。ちなみに、昨年の8月度の全体は104.7%(既存店99.5%)と、堅調な結果であり、やはり、今期は厳しい状況であるといえよう。

   一方、この厳しい状況の中でも好調な食品スーパーマーケットもあり、全体が105.0%以上の企業を見てみると、スーパーバリュー119.5%(既存店101.6%)、マックスバリュ東海114.9%(既存店95.1%)、ハローズ109.8%(既存店96.8%)、ダイイチ107.1%(既存店99.1%)、オオゼキ105.5%(102.5%)の5社のみである。ただ、この好調な食品スーパーマーケットの中でも既存店が昨対を超えたのはスーパーバリューの101.6%、オオゼキの102.5%のみであり、しかも、今回の全約20社の中でも既存店が昨対を超えたのはこの2社のみであり、食品スーパーマーケット全体が既存店が厳しい状況にあるといえよう。したがって、この5社が105.0%以上の好調さであった理由は、既存店ではなく、明らかに、新店、ないしは、M&Aにより、店舗増となった食品スーパーマーケットであるといえ、改めて、食品スーパーマーケットの成長は新店開発が大きな鍵を握っているといえよう。

   実際、No.1のスーパーバリューは最近3店舗の新規出店を行い、8店舗となった。8店舗の内の3店舗が新店である。No.2のマックスバリュ東海はM&Aと新店との相乗効果による売上増であり、No.3のハローズ、No.4のダイイチも新店による売上増である。そして、No.5のオオゼキも3年ぶりの新店の効果が大きいといえる。ただし、オオゼキは今回の集計食品スーパーマーケットの中では、No.1の既存店伸び率であり、オオゼキに関しては既存店の堅調な数字による売上増も大きいといえよう。

   最後に、105.0%以下、100%以上の食品スーパーマーケットであるが、マックスバリュ中部103.0%(既存店97.1%)、カスミ102.4%、ユニバース101.8%(既存店95.8%)、ヤオコー101.6%(既存店99.9%)、九九プラス101.2%(既存店99.2%)、バロー100.6%(既存店94.6%)である。現在、食品スーパーマーケット業界で注目のユニバースも、この8月度は伸び悩んでおり、既存店は95.8%と厳しい状況である。

   このように、2009年8月度の食品スーパーマーケット業界の一部であるが、上場企業の代表的な食品スーパーマーケットの売上速報を見ると、明らかに、6月頃から失速気味で推移しており、比較的堅調な売上を維持してきた食品スーパーマーケット業界も、ここへきて売上げが伸び悩みはじめたといえよう。家計調査データ、消費者物価指数(CPI)を見てもデフレ気味に推移しており、それに呼応するかのように、大手GMSはもちろん、各食品スーパーマーケットも価格訴求を強めており、これらを考慮すると、来月以降も食品スーパーマーケット業界の売上げは厳しい結果が続くものと予想される。

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September 21, 2009 in 経済・政治・国際食品スーパーマーケット売上速報 |

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