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September 30, 2009

百貨店とヨークベニマルの財務構造の違いを見る!

   前回のブログ、「日経MJで西武池袋店、ベニマルに学ぶ、を特集!」で、西武池袋店とヨークベニマル、イトーヨーカ堂のP/L構造を比較してみた。その結果、数字を見る限りでは、西武百貨店のP/L構造が意外に良く、原価(粗利)、経費面でも、ヨークベニマル、イトーヨーカ堂、双方に遜色のない結果であったことがわかった。それでは、B/S面ではどうかを改めて、今度はヨークベニマルと西武百貨店に加え、そうご、三越伊勢丹を含めて比較してみたい。比較数字は、2009年度の本決算数字である。

   まず、前回のブログの結論、P/L構造の違いであるが、改めて4社を見てみたい。原価YB75.7%、西武76.7%、そごう76.1%、三越伊勢丹72.1%であり、結果、売上総利益(粗利)は、YB24.3%、西武23.3%、そごう23.9%、三越伊勢丹27.9%である。西武、そごうはほぼ同じ数字であり、ヨークベニマルもやや高いが、西武、そごうに近い数字である。三越伊勢丹はこの3社と比べ、約3.0ポイント高く、比較的、原価が低く、高粗利であるといえよう。食品スーパーマーケット業界でいえば、ちょうど、ヤマザワ、マルエツ、カスミとほぼ同じ原価、粗利構造である。

   次に、経費を見てみると、YB24.0%、西武22.3%、そごう22.8%、三越伊勢丹26.5%であり、ここでも、西武、そごうは良く似た数字であり、ヨークベニマルがやや高めであり、三越伊勢丹はそれ以上に経費比率が高く、この4社の中では最も経費比率が高い。結果、差し引き、マーチャンダイジング力であるが、YB0.3%、西武1.0%、そごう1.1%、三越伊勢丹1.4%であり、三越伊勢丹が最も高く、ついで、そごう、西武となり、ヨークベニマルが最も低い数字となった。これに、不動産収入等のその他営業収入がのり、営業利益となるが、その、その他営業収入を見ると、YB3.2%、西武1.5%、そごう1.4%、三越伊勢丹0.0%であるので、結果、営業利益はYB3.5%、西武2.5%、そごう2.5%、三越伊勢丹1.4%となり、ヨークベニマルが最も高く、ついで、西武、そごうが並び、三越伊勢丹が最も低い数字となる。原価(粗利)、経費では、三越伊勢丹の数字が最も良い数字であったが、その他営業収入を足すとヨークベニマルが最も良い数字となった。ただ、原価(粗利)、経費では食品スーパーマーケットも百貨店も極端な差がなく、こと、P/L構造は良く似ているといえよう。

   そこで、次にB/S構造を見てみたい。まず、純資産比率であるが、YB79.0%、西武11.1%、そごう21.6%、三越伊勢丹36.2%という状況であり、ここで、ヨークベニマルと百貨店各社との間で決定的な差が出たといえよう。P/L構造ではさほど差がなかったが、B/S、純資産比率では、大きな数字の開きがあり、三越伊勢丹がやや良い数字であるが、それでも、40%を割っており、西武に関しては約10%と厳しい数字である。これを見る限り、百貨店は負債に大きく依存するB/S構造であり、逆に、ヨークベニマルは負債に依存せず、自らの資本で自由に経営活動ができるB/S構造であるといえよう。

   では、その負債の状況であるが、有利子負債を総資産対比で見ると、YB0.0%、西武67.8%、そごう55.2%、三越伊勢丹17.2%であり、西武、そごうは極端に有利子負債が多く、経営を圧迫しているといえよう。これに対し、三越伊勢丹はさほど有利子負債は負担にはなっておらず、食品スーパーマーケット上場企業の平均が約30%であるので、食品スーパーマーケット業界よりも軽い有利子負債の比率である。ちなみに、純資産比率であるが、三越伊勢丹の36.2%は、食品スーパーマーケット上場企業の平均が約40%であるので、食品スーパーマーケットの経営構造と良く似ているといえよう。

   こう見ると、西武、そごうは有利子負債が経営に重くのしかかり、苦しいB/S構造であるが、三越伊勢丹は食品スーパーマーケット上場企業の平均にほぼ近い数字であり、数字を見る限りでは、全く見分けがつかないくらい、食品スーパーマーケットと良く似たB/S構造といえよう。これに対してヨークベニマルは、この4社の中では突出したB/S構造であり、食品スーパーマーケット上場企業の中でも、トップクラスのB/S構造であり、極めて健全な財務状況である。

   では、もう一方の資産面も見てみたい。資産の中でも店舗関連の有形固定資産の総資産に占める割合を見てみると、YB42.6%、西武56.3%、そごう53.8%、三越伊勢丹58.0%であり、百貨店3社は良く似た構造であり、約60%弱となる。これに対して、ヨークベニマルは約40%であり、ここが百貨店と大きな違いといえ、都心部に重装構造の建物で商売している百貨店と郊外で軽装構造の建物で商売している食品スーパーマーケットとの違いがあるといえよう。したがって、三越伊勢丹も含め、百貨店3社は純資産の範囲内では治まっておらず、負債に依存した店舗関連の資産であるといえ、特に、西武、そごうは、このB/S構造を今後、どう改善するかが、経営改革の大きな課題といえよう。

   このように、ヨークベニマルと百貨店3社のP/L、B/S構造を比較してみると、P/Lはほとんど大きな差がないが、B/S構造に大きな差があり、特に、西武、そうごは、負債に大きく依存する経営構造となっており、今後、ヨークベニマル等の支援を得て、さらに、収益を引き上げ、B/Sの改善につなげられるかが、課題といえよう。西武百貨店が今後、どのように変わるか、その動向に注目である。

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September 30, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 29, 2009

日経MJで西武池袋店、ベニマルに学ぶ、を特集!

   9/28の日経MJで、西武池袋店の特集が組まれた。見出しは、「西武池袋、覚悟の船出」、「ベニマルに学ぶ新百貨店モデル、意識も改革、従業員にセブン流浸透」、「百貨店価格と決別、PB衣料、価格4割安く」である。記事を読むと、そごう・西武が、これまで否定的だったセブン&アイHグループとの連携強化に舵を切り、PB商品の開発などで新しい百貨店ビジネスモデルの構築を急ぐという内容である。

   そのさきがけとなったのが、ヨークベニマルによる食品売場の活性化支援であるという。記事の冒頭が、「サンマ一尾100円、・・」という書き出しではじまるが、西武池袋店の鮮魚売場が急激に変化し、従来の高級感中心の商品だけではなく、割安品を展開したり、魚とポン酢とのクロスマーチャンダイジングを実施したりと、食品スーパーマーケットの鮮魚のマーチャンダイジングが、西武百貨店の鮮魚売場のテナント、魚喜、魚耕でも実施されてはじめたという内容である。また、鮮魚売場だけでなく、生鮮食品全体も急激に食品スーパーマーケットのノウハウが導入され、変わりつつあるという。

   そのノウハウを伝授したのが、ヨークベニマルとイトーヨーカ堂であるという。特に、ヨークベニマルの貢献度は大きいとのことで、各テナントの店長自らヨークベニマルの店頭などで研修を積み、その成果を売場に活かしはじめたという。結果、生鮮売場全体の売上高は3月以降、前年同月比で1割以上伸びているとのことである。また、ヨークベニマルの大高社長が指揮をとっているPB、セブンプレミアムも、この8月には西武池袋店内に700品目を集めた本格的なコーナーができあがったという。

   これ以外にも、セブン&アイHのグループをあげて、来春にはグループ企業の「赤ちゃん本舗」やドラックストアの「アインズ&トルペ」等の専門店も西武池袋百貨店に入る予定であるという。特に、今回は約30年ぶりに300億円に上る改装に着手しており、内、200億円を来年秋までにつぎ込むとのことで、ソフトだけでなく、ハード面でも西武池袋店が新たなビジネスモデルづくりに挑戦するとのことである。

   また、衣料品でも新たなビジネスモデルづくりが始まっているとのことで、9/9に婦人衣料のPB、「リミテッドエディションbyアツロウタヤマ」を新規投入したという。鮮魚の「サンマ一尾100円、・・」の衣料版ともいえ、4,800円のデニムパンツ、5,800円のカットソー、6,300円のスカート、・・等、従来の百貨店の価格よりも約4割安い割安感があるという。すでに、目標の3倍の売上で推移しているとのことである。これだけの割安感を出せた背景には、原価を下げるために、中国の工場を活用したり、原料調達に踏み込んだり、完全買い取りに移行したりと、ユニクロ等のSPA的な手法が随所に取り入れられているという。

   このように、日経MJによれば、西武池袋店がセブン&アイHグループの総力を挙げて、脱百貨店の新たなビジネスモデルに取り組み始めたとのことであるが、ビジネスモデルを変えるには、売場、商品政策だけでなく、P/L、B/S構造の変革も伴うことが必要といえる。そこで、現状の西武百貨店、ヨークベニマル、そして、イトーヨーカ堂の財務構造を比較してみたい。2009年2月期本決算の数字を見ると、原価、西武76.7%、YB75.7%、IY74.4%であり、原価は極端な差がないといえる。結果、売上総利益は、西武23.3%、YB24.3%、IY25.6%となる。意外に、西武百貨店の売上総利益、粗利が最も低い数字である。

   ついで、経費であるが、西武22.3%、YB24.0%、IY26.7%であり、ここでも意外に西武百貨店の経費比率が最も低い数字である。ここから、差し引き、マーチャンダイジング力であるが、西武1.0%、YB0.3%、IY-1.1%と、何と、イトーヨーカ堂のみマイナスであり、しかも、西武百貨店が最も高い数字となった。西武百貨店は粗利も低く、経費も低く、マーチャンダイジング構造は、この数字を見る限り、3業態の中では最も良い数字である。そして、営業利益であるが、これに、その他営業収入が加わるので、その他営業収入を見ると、西武1.5%、YB3.2%、IY1.8%となり、結果、営業利益は西武2.5%、YB3.5%、IY0.7%という数字である。マーチャンダイジング力では西武百貨店の方が良かったが、その他営業収入でヨークベニマルが抜き去り、結果、営業利益ではヨークベニマルが1.0%の差を付け、トップとなり、ついで、西武百貨店、イトーヨーカ堂となる。
 
   こう見ると、ことP/L構造では西武百貨店はヨークベニマル、イトーヨーカ堂と比べ、むしろ、優位性があるといえ、粗利が少し低いのが気になるが、それ以上に経費が低いため、利益もしっかり確保しており、その他営業収入がそのまま営業利益に加算され、利益も確保できているといえる。したがって、今回の西武池袋店のセブン&アイHグループをあげての新たなビジネスモデルづくりは、ことP/Lの観点から見る限りでは、売上高を引き上げ、原価を下げ、結果、粗利を引き上げることが目的といえ、現状の23.3%の西武百貨店の粗利をどこまで改善し、結果、営業利益2.5%をどこまで引き上げられるかにあるといえよう。なお、B/S構造に関しては、稿を改めて、取り上げてみたい。

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September 29, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 28, 2009

アオキスーパー、2010年2月期中間、増収減益!

   食品スーパーマーケット業界、2009年2月期の中間決算の公表が始まった。9/25、名古屋のアオキスーパーが中間決算を公表した。アオキスーパーは、食品スーパーマーケット業界では屈指の経費比率を誇り、そのマネジメント力を武器に、強力なディスカウント戦略を展開し、競争力を高め、売上を伸ばしてきた。決算公開企業約50社の2009年度決算の経費比率のランキングでは、オーケーの14.9%、トライアルカンパニーの16.3%についで、16.8%で第3位であり、しかも、売上総利益、いわゆる粗利率では、トライアルカンパニーの15.6%についで、16.6%と、第2位である。

   これだけ、経費比率、粗利率、ともに低い食品スーパーマーケットは稀である。通常は、経費比率を低く抑えるマネジメントを確立した場合は、ある程度利益を確保しても十分に価格競争が可能であるので、粗利率は引き上げるケースが多いが、アオキスーパーは、全く逆の戦略をとり、経費比率と粗利率を一致させ、さらに、引き下げ、結果、2009年2月期決算では、差し引き、マーチャンダイジング力が-0.2%とマイナスとなっており、ここまで、徹底して売価にこだわるのが特徴である。したがって、営業利益は、その他営業収入に負うところが大きく、3.2%が乗り、結果、3.1%の営業利益を計上するという、通常の食品スーパーマーケットではけっして採用しない独特な経営哲学をもっているのが特徴である。

   さて、この2010年2月期の中間決算であるが、営業収益451.63億円(101.5%)、営業利益7.03億円(52.2%:営業収益比1.6%)、経常利益7.27億円(52.0%:営業収益比1.6%)、当期純利益3.79億円(51.1%:営業収益比0.8%)という、増収減益の厳しい結果であった。特に、利益面での落ち込みが大きく、アオキスーパーも、「個人消費の低迷や業種・業態を超えた値下げ等による店舗間競争が激化し、厳しい経営環境が続いており、・・」と値下げ競争が厳しく、さらに、「利益面においては、店舗間競争や客単価減による粗利益率減(前年同期比1.0%減)となり、・・」とコメントしているように、ここへ来て、経営環境が急激に悪化している様子が伺える。

   実際、この中間決算時の原価、経費の状況を見てみると、原価は84.6%(昨年83.6%)と、1.0ポイント上昇しており、結果、売上総利益、粗利は15.4%(昨年16.4%)と、下がっている状況である。昨年の16.4%の数字そのものが、すでにかなり低い数字であるにも関わらず、それ以上に、原価が上昇し、結果、粗利が下がっており、激しい価格競争があったものと思われる。一方、経費の方であるが、17.0%(昨年16.5%)と、経費も0.5ポイント上昇しており、結果、ダブルでの利益の圧迫となり、利益が激減していることがうかがわれる。したがって、差し引き、マーチャンダイジング力は、-1.6%(昨年-0.1%)であるので、大きく逆ざやとなっており、厳しい状況である。

   営業利益はこれに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入がのるが、その数字は昨年同様、3.2%(昨年3.2%)となり、合計、営業利益は1.6%(昨年3.1%)と、半減する結果となった。その他営業収入は変わらなかったが、原価、経費双方が上昇しており、結果、マーチャンダイジング力が激減し、利益を圧迫した構図であり、それだけ、前決算時の2009年2月以降、この6ケ月間で経営環境が急激に悪化したことがうかがえる。

   これを受けて、キャッシュフローの状況であるが、当然、当期純利益に大きく依存する営業キャッシュフローは5.27憶円と、売上げ対比1.2%となり、前決算時が3.3%であったので、激減している。これに対し、投資キャッシュフローは、出店関連等への投資を実施し、-6.66億円となり、結果、フリーキャッシュフローは-1.39億円のマイナス、逆流となった。前決算時のフリーキャッシュフローは、大きくプラスであったので、キャッシュフローも、この厳しい決算を受け、一変したことになる。

   そして、財務キャッシュフローであるが、自己株式、配当、そして、返済を行い、結果、-3.42億円となり、トータルキャッシュフロー-4.81億円となり、現預金を取り崩す結果となった。前決算時は10.56億円の内部留保ができたことと比べると、かなり厳しい、キャッシュフローであったといえよう。ただ、アオキスーパーの有利子負債は1.25億円と、総資産のわずか0.75%であるので、財務的には問題のない金額であり、利益は厳しかったが、財務を圧迫するまでにはいたっておらず、自己資本比率も60.5%(昨年59.6%)と、健全である。

   このように、2010年2月期のアオキスーパーの中間決算は増収減益、特に、利益が原価、経費双方上昇したことにより激減し、キャッシュフローも厳しい状況ではあったが、財務的には、自己資本比率も60.5%と高く、キャッシュフローのマイナスを借入ではなく、内部留保で埋めており、健全性が保たれている。ただし、通期予想を見ると、この中間決算と同様、増収減益予想であり、しかも、利益がこの中間決算ほどではないが、約35%減益となる予想であり、後半以降も、前半同様、厳しい経営環境が続くものといえよう。今後、後半、アオキスーパーが、原価、経費改善に向けて、どのような手を打ち出すのか、その動向に注目である。

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September 27, 2009

コンビニ売上速報、2009年8月、既存店大きくダウン!

   9/25、16:00、(社)日本フランチャイズチェーン協会から、2009年8月度の売上速報が公開された。この売上速報は、正会員であるエーエム・ピーエム・ジャパン、ココストア、サークルK サンクス、スリーエフ、セイコーマート、セブン-イレブン・ジャパン、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、ポプラ、ミニストップ、ローソンの11社の集計結果であり、総店舗数は42,557店舗と、ほぼ、日本全土のコンビニを網羅しており、極めて精度の高いコンビニの数字である。結果であるが、全体が-2.9%(97.1%)、既存店-5.5%(94.5%)となり、既存店は特に3ケ月連続で大きくダウンする厳しい結果となった。

   たばこのtaspo効果による客数増が見込めなくなったことに加え、昨年に比べ、平均気温が低く、日照時間が少なかったことが客単価に響き、ダブルでの売上げダウンとなったことが大きかったという。実際、全体と既存店のここ数ケ月の数字を見ると、1月度9.6 %(既存店7.0%)、2月度4.8%(2.0%)、3月度6.5%(4.2%)、4月度6.5%(4.3%)、5月度3.2%(1.0%)、6月度0.9%(-2.3%)、7月度-5.0%(-7.5%)、そして、8月度-2.9%(-5.5%)という結果であった。この推移をみると、この8月度は、昨年猛暑の7月度よりは、マイナス幅が少ないとはいえ、依然として、高水準でのマイナスであり、特に、既存店の売上ダウンが大きいといえよう。

   では、既存店の売上げがダウンした要因を客数と客単価で見てみると、この7月度が客数-4.5%(客単価-3.1%)、8月度が客数-1.7%(客単価-3.8%)である。これに対して、昨年のtaspoがコンビニ業界へ与えた時の、昨年の7月、8月度の数字を見ると、7月度の既存店の客数が11.8%(客単価-0.1%)、8月度が客数3.7%(客単価1.5%)であるので、明らかに客数増が大きかったといえる。ところが、この7月度、8月度は、客数もさることながら、客単価の方がむしろ影響が大きく、taspoによる客数ダウンに加え、天候不順による客単価ダウンも大きかたっと推測され、まさに、ダブルでの売上げダウンとなったといえよう。

   さらに、商品別で見ると、コンビニの商品構成比は大きく4つに分かれ、この8月度は、日配食品34.8%、加工食品30.0%、非食品31.4%、サービス3.8%である。それぞれ、1月度からの売上げの推移をみると、1月度(日配1.2 、加工2.9%、非食品28.0%、サービス7.1%)、2月度(-3.4%、-1.7%、22.7%、1.3%)、3月度(-1.8%、0.5%、23.2%、12.2%)、4月度(-0.9%、0.3%、23.0%、5.2%)、5月度(-0.8%、0.3%、10.2%、6.6%)、6月度(-1.8%、0.6%、3.1%、7.0%)、7月度(-5.4%、-11.8%、1.8%、0.4%)、そして、8月度(-4.6%、-3.4%、-1.0%、5.4%)という結果である。

   この結果を見ると、たばこの含まれる非食品は5月度からダウン傾向が強く、6月からは昨年並みとなり、伸び率が止まっているが、日配食品、加工食品は7月度、8月度が大きくダウンしており、この2ケ月のダウンが特に大きく、明らかに、taspoでは説明できない要因、天候不順等が影響を与えたと推測されよう。9月以降は昨年の猛暑のような影響は少なくなると思われ、この7月、8月度よりはダウン幅が小さくなることも予想されるが、tasop効果による客数ダウンは如何ともしがたく、今後もコンビニの売上げはマイナスで進むものといえよう。

   では、taspo効果以前の一昨年の水準まで下がる可能があるのかどうかであるが、一昨年2007年6月度、7月度、8月度の売上げと比べて見ると、一昨年(2007年度)6月度の既存店の売上は5,621.28億円、2009年度が6,059.15億円であるので、伸び率107.7%である。7月度を同様に計算すると、108.5%、そして、8月度が104.4%であるので、taspo効果を帳消しにするまでの落ち込みはないと思われ、昨対ではマイナスは続きそうであるが、一昨年対比では、堅調な伸びが維持されそうであるといえよう。9月度以降も売上げの推移をみる必要があるが、こう見ると、taspo効果は、コンビニ全体へ105%ぐらいの売上のインパクト、しかも、その中身は客単価ではなく、客数増に結びついたと総括できよう。

   ここ数ケ月、コンビニ各社は総力をあげて、このtaspo効果が一段落し、売上げが低迷することを想定し、客数、客単価のアップ対策を図ってきたといえるが、どうも、この数ケ月の数字を見る限り、その効果は十分に表れているとはいえず、今後とも厳しいことが予想される。特に、既存店の売上が低迷すると、相対的に固定費が上昇し、経費増となり、利益に直接影響がでる可能性が高い。

   9/26の日経でも、セブンイレブンが弁当の消費期限を従来の27時間から28時間を3日から4日へと、弁当のチルド化(冷蔵)することによって伸ばす方針であるという。これによって、廃棄削減が進み、結果、売上だけでなく、利益の改善が大きく進むと思われる。恐らく、今後は、コンビニ業界あげて、売上げが伸び悩む中、利益改善が競争の中心テーマとなることになるのではないかと思う。来月以降、コンビニが、売上を上げるための客数、客単価対策に加え、どのように利益改善を打ち出してくるかに注目といえよう。

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September 27, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 26, 2009

日経MJ新製品週間ランキング、9/25、菓子絶好調!

   日経MJ新製品週間ランキングが9/25に公表された。先週に引き続き、今週も菓子が熱い。特に、チョコレートの季節となり、今週初登場の新製品が5つあるが、いずれもチョコレート関連の菓子であり、さらに、菓子全20品の内14品がチョコレートであり、しかも、ベスト5の内4品がチョコレートとなった。これだけ、ひとつの部門にひとつの商品群が集中するのも珍しく、チョコレートは菓子だけでなく、今週の全新製品の中でも異色の存在感を発揮している。

   その菓子であるが、No.1は明治製菓、ミルクチョコレート58gであり、金額PI値は498円と、Aランクの500円に限りなく近い数字である、菓子では、極めて高い金額PI値である。この商品は日経MJの解説にもあるように、38年ぶりにパッケージデザインを一新した、リニューアル商品であり、9/5初登場、カバー率も92.8%と、対象49チェーン、250店舗の大半に導入されての数字であり、菓子としては、極めて高い数字である。平均単価が84円であるので、PI値を逆算すると、(498円÷1,000人)÷84円=0.6%となり、2,000人/日クラスの食品スーパーマーケットでは1日平均、2,000人×0.6%=12個売れる商品であり、菓子としては、超トップクラスである。これだけ、PI値が高いと、欠品気味となるので、当面、週間在庫、12個×7日=84個は在庫を確保したいところである。

   菓子No.2は、同じく明治製菓、チップチョップ75gであり、金額PI値272円である。当初、スタート時点は、934円という菓子ではありあえない数字であったが、3週たっての数字は272円であり、先週比-176円となり、まだ、落ち着いていないようで、今後、どの辺で金額PI値が落ち着くかしばらく様子を見る必要があろう。No.3も明治製菓であるが、チョコレートではなく、スナック菓子である。ガリレオバター味46gが、金額PI値207円で入った。この商品は7/10初登場の新製品であり、先週95位からの、いきなりのランクアップである。先週比+184円であり、カバー率も75.2%と高く、今週、急進した注目の新製品といえよう。No.4、No.5はいずれもロッテ商事であり、今週初登場のチョコレートである。No.4が紗々<オリジナル>73g、金額PI値183円、No.5が紗々<和栗>73g、金額PI値183円と、同じ数字である。これ以外にも、菓子では、チョコレートが新製品20品中、10品、合計14品ランクインしており、今週は、チョコレートが菓子はもちろん、新製品全体をひっぱっているといえよう。

   菓子についで、今週初登場の新製品が上位に入った部門は家庭用品である。No.1、No.3に初登場の新製品がランクインしたが、No.1はマックスファクター、SK-Ⅱスキンシグネチャー80g、金額PI値は何と838円で、今週の全新製品の中で、1番である。ただ、平均単価が14.498円と高額であり、PI値は逆算すると(838円÷1000人)÷14,498円=0.005%であり、2,000人/日クラスの食品スーパーマーケットで、2,000人×0.0057%=0.1個、10日に1個売れる商品である。通常の食品スーパーマーケットでは中々定番化できないPI値であり、カバー率も17.2%と、客数の多い限られた食品スーパーマーケットのみでの数字となっている。

   No.2もマックスファクターであり、SK-Ⅱフェイシャルトリートメントエッセンス215gであり、金額PI値562円と、全新製品の中で2番目である。ただ、これも、平均単価が14,214円と高額であり、カバー率も18.4%である。No.3は、今週初登場の花王、グレイスソフィーナメディケイテッド薬用集中アイクリーム15gであり、金額PI値479円である。平均単価は5,468円と、No.1、No.2同様、高額である。家庭用品のベスト3はいずれも高額商品の化粧品となった。ただ、No.4には、平均単価281円の家庭用品、洗剤が入った。花王のアタックNeo本体400gであり、金額PI値350円である。PI値は逆算すると、0.12%であるので、2,000人/日の食品スーパーマーケットで、2.4個であり、これであれば定番化が通常の食品スーパーマーケットでも可能といえ、家庭用品としては、金額PI値はもちろんであるが、PI値も高く、定番を含めてもトップクラスの数字である。

   その他の新製品では、飲料のトップ、No.1が今週初登場の新製品であり、キリンビバレッジ、午後の紅茶、茶葉2倍ミルクティー460ml、金額PI値258円である。ただ、No.1であるにもかかわらず金額PI値258円であり、季節的に厳しい面があるとはいえ、低い数字である。また、冷凍食品では、No.3に今週初登場の新製品、ハーゲンダッツジャパン、ミニカップアーモンドプラリネクリーム120ml、金額PI値143円が入った。そして、その他食品では、No.5に今週初登場、日清食品、カップヌードルカレー85gが金額PI値299円で入った。また、No.1には、今週初登場ではないが、先週同様、ハウス食品、北海道シチュークリーム190gが金額PI値518円で入り、菓子のチョコレート同様、この季節特有の新製品がトップに来ている。

   このように、今週の新製品週間ランキングは、菓子のチョコレートの新製品が続々と登場しており、菓子はもちろん、新製品全体を引っ張っているといえる。当面、この傾向は続くものといえ、来週以降もどのようなチョコレートが新製品としてランクインしてくるか楽しみである。

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September 26, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 25, 2009

減価償却費、食品スーパーマーケットの現状!

   食品スーパーマーケットの経営にとって、キャッシュフローは経営の根幹指標ともいえ、極めて重要な数字である。通常、食品スーパーマーケットの利益は、P/Lの営業利益、経常利益、当期純利益を見るが、この利益には、実際には現金の動きがない減価償却費が経費として差し引かれており、食品スーパーマーケットが運用できる現金、すなわち、キャッシュはこの減価償却費分が足されたものであり、これが、営業キャッシュフローである。営業キャッシュフローはまさに、食品スーパーマーケットの使用可能なキャッシュそのものを表しており、P/Lの当期純利益よりも、約3倍ぐらいになるのが実態である。

   そこで、食品スーパーマーケットにとって、減価償却費がどのようなインパクトがあるのか、その実態を見てみたい。まず、上場食品スーパーマーケット約50社の2009年度決算の全体像であるが、減価償却費は売上高の1.6%、総資産の3.2%、そして、営業キャッシュフローの何と42.7%となる。売上高、総資産対比もさることながら、営業キャッシュフローの42.7%は極めて巨額な金額であり、この分がP/Lのすべての利益から差し引かれていることを考慮すると、営業キャッシュフローにおける減価償却費のインパクトは極めて大きいといえよう。

   実際、当期純利益が赤字になっても、営業キャッシュフローは、減価償却費がその分プラスになるため、ほとんどの場合、プラスになるのが実態である。上場約50社の中で、当期純利益が赤字になった食品スーパーマーケットは7社あるが、この中で、営業キャッシュフローがマイナスになったのは、1社だけであり、残り、すべての食品スーパーマーケットは営業キャッシュフローがプラスとなっており、減価償却費が大きく営業キャッシュフローに貢献していることがわかる。

   ちなみに、減価償却費の大本は、投資、特に、食品スーパーマーケットでは新店関連がほとんどであり、これは、投資キャッシュフローにおいて、新店関連に投資したキャッシュの一部が減価償却費として戻ってくることによる。時間差はあるものの、投資キャッシュフロー、資産の増加、減価償却費の発生、営業キャッシュフローの増大という循環になっており、投資キャッシュフローとは裏腹の関係になる。したがって、新店投資が十分でない食品スーパーマーケットは減価償却費も低くなり、結果、営業キャッシュフローが小さくなり、十分な投資もできなくなり、成長が止まることになる。

   では、売上げ対比で全体平均は1.6%であるが、減価償却費が高い食品スーパーマーケットを見てみると、アークランドサカモト3.2%、イズミ3.0%、平和堂2.6%、イオン九州2.6%、バロー2.5%、原信ナルスH2.2%、天満屋ストア2.2%、サンエー2.0%の8社が2.0%以上である。見事に、GMSタイプの食品スーパーマーケットが上位に来ており、いかに、投資が大きく、結果、減価償却費が大きくなるかがわかる。

   ついで、平均の1.6%以上の食品スーパーマーケットを見てみると、オークワ1.9%、イズミヤ1.9%、PLANT1.9%、ベルク1.8%、ドミー1.8%、ジョイス1.8%、カスミ1.7%、丸和1.7%、マルヨシセンター1.7%、フジ1.7%、マックスバリュ中部1.7%、マックスバリュ西日本1.6%、エコス1.6%、Olympic1.6%、マツヤ1.6%、タイヨー1.6%、マルキョウ1.6%となる。

   逆に、売上げ対比で1.0%以下の食品スーパーマーケットを見てみると、アオキスーパー1.0%、マルエツ1.0%、ダイイチ0.9%、アークス0.9%、スーパーバリュー 0.9%、北雄ラッキー0.7%、オオゼキ0.7%、オーケー0.6%であり、経費比率の低い食品スーパーマーケットがほとんどであるといえよう。減価償却費は、経費であるので、当然、経費比率を下げるには、減価償却費を下げることが望ましく、そのためには、出店を抑制すれば良いと思いがちであるが、ここに上がった食品スーパーマーケットは、出店意欲が高く、減価償却費も高い食品スーパーマーケットが多い。ところが、実際は、このように低くなるのは、もうひとつの特徴として、坪売上げが高い傾向にあることである。坪売上げが高まれば、当然、売上げ対比では、減価償却費は下がることになり、ここにあがった食品スーパーマーケットの実際の数字を見ると、1.0%以下にまで下げることができるといえよう。

   最後に、営業キャッシュフローの中で、減価償却費が占める割合が低い食品スーパーマーケットを見てみたい。マルヨシセンター29.2%、マックスバリュ東海28.2%、ジョイス26.7%、大黒天物産22.1%、タイヨー22.0%、サンエー21.8%、ライフコーポレーション17.5%、ハローズ13.0%、スーパーバリュー11.6%、オオゼキ11.2%、オーケー11.1%となり、見ごとに高収益の食品スーパーマーケットが集結したといえよう。減価償却費が売上げ対比で高くとも、それ以上に、当期純利益が高ければ、営業キャッシュフローに占める減価償却費の割合は相対的に低くなるので、このような結果となったといえよう。

   こう見ると、全体では営業キャッシュフローの42.7%と減価償却費は重要なキャッシュではあるが、食品スーパーマーケットの営業キャッシュフローは当期純利益をいかに高めるかがやはり本質であり、そのためには、マーチャンダイジングを強化し、キャッシュを増やすと同時に、坪当りの売上げを増やし、相対的に費用である減価償却費を引き下げ、結果、利益を引き上げることが、継続的な投資を行い、安定した経営を維持するためには重要な経営戦略であるといえよう。

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September 25, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 24, 2009

食品スーパーマーケットの配当を見る!

   企業経営にとって、重要な経営課題のひとつに、配当への利益配分がある。配当は、株式会社である以上、株主還元として、最優先で取り組むべき優先事項のひとつであり、この配当が継続的に、しかも、可能な限り多く配当できるかどうかが、株主が経営者にもとめている役割であるといえ、また、経営者の手腕が最も問われるところでもある。では、配当とは、どのくらいが、平均的な数字かであるが、様々な統計データを見ると、一般的にはここ最近の数字は経常利益の30%前後であるが、食品スーパーマーケットはどのくらいかを見ると、上場約50社の単純平均は、経常利益に対して、10.6%であり、その総金額は217.89億円である。残念ながら、かなり、低い数字といえよう。

   ただ、この10.6%は全体の平均値であるので、もちろん高い配当をしている食品スーパーマーケットもあり、対経常利益で見た場合、20%以上の配当を出している食品スーパーマーケットは、フジ61.93%、Olympic56.60%、イオン九州49.34%、ドミー39.24%、マックスバリュ北海道25.35%、北雄ラッキー24.54%、イズミヤ24.35%、PLANT23.51%、ダイイチ23.43%、関西スーパーマーケット23.04%、マツヤ21.64%、東武ストア20.56%の12社である。

   では、この12社がさらに、キャッシュフローで見た場合、どのように配当金額を配分しているかであるが、営業キャッシュフロー比で見ると、フジ12.19%、Olympic9.37%、イオン九州5.85%、ドミー16.73%、マックスバリュ北海道3.11%、北雄ラッキー6.69%、イズミヤ7.35%、PLANT31.90%、ダイイチ 23.84%、関西スーパーマーケット106.04%、マツヤ5.79%、東武ストア14.89%という数字である。営業キャッシュフロー比の全体の平均が7.32%であるので、両極端の食品スーパーマーケットがあり、経常利益で見ただけでは、配当への企業の姿勢が分かりにくいといえよう。

   たとえば、関西スーパーマーケットは経常利益では23.04%であるが、営業キャッシュフローの何と106.04%となっており、配当へのキャッシュが営業キャッシュフローでは足りず、営業活動以外のキャッシュを配当に充てている。また、イオン九州、マックスバリュ北海道、マツヤ等は、逆に、営業キャッシュフローからの配当への配分が低く、投資、返済等へキャッシュを配分せざるをえない状況であり、経常利益で高い配当比率の食品スーパーマーケットが必ずしも、キャッシュフローでの配当が十分になされているわけではない状況である。

   そこで、営業キャッシュフローの中で、どれくらいの金額を配当に振り向けているかであるが、全体の平均が先に見たように7.32%であるので、10%以上の食品スーパーマーケットを見てみると、関西スーパーマーケット106.04%、PLANT31.90%、ダイイチ23.84%、アークス20.86%、ヤマナカ18.63%、ドミー16.73%、オークワ15.91%、ヤマザワ15.81%、東武ストア14.89%、いなげや14.53%、ユニバース12.83%、オオゼキ12.45%、マックスバリュ西日本12.23%、フジ12.19%、カスミ12.08%、ベルク12.08%、ヤオコー11.12%、マルキョウ10.23%という状況である。こう見ると、食品スーパーマーケットの現状は、営業キャッシュフローで10%以上配当に配分できる食品スーパーマーケットがトップクラスといえそうである。

   さらに、参考に、売上対比で配当はどのくらい食品スーパーマーケットは配分しているかを見ると、全体平均は0.28%であるので、0.30%以上の食品スーパーマーケットを、見ると、オオゼキ0.73%、東武ストア0.60%、アークス0.55%、ベルク0.51%、マックスバリュ東海0.49%、ダイイチ0.48%、関西スーパーマーケット0.48%、アークランドサカモト0.47%、オークワ0.45%、カスミ0.45%、オーケー0.44%、マックスバリュ西日本0.43%、ユニバース0.43%、サンエー0.43%、ドミー0.42%、ヤオコー0.41%、原信ナルスH0.40%、Olympic0.39%、平和堂0.37%、イズミ0.32%、ヤマザワ0.32%、ハローズ0.32%、いなげや0.32%、アオキスーパー0.31%、バロー0.30%という状況である。

   こう見ると、食品スーパーマーケットで配当を重視している食品スーパーマーケットの基準は売上げで0.3%以上、経常利益で10%以上、営業キャッシュフローで10%以上といえそうである。

   では、営業キャッシュフローの残り90%は何に配分されているかであるが、全体の単純平均を見ると、約80%が投資へ、約10%が返済へとなる。したがって、現状は、投資が食品スーパーマーケットにとっては最大のキャッシュの配分であり、その大半は出店関連であることから、成長性を80%と極端に重視し、返済と配当がほぼ10%の配分であり、配当へ十分にキャッシュを振り向ける余裕がない状況といえよう。

   最後に、実質借り入れなし(借入-返済がプラス)で、営業キャッシュフローから投資、財務キャッシュフローを配分し、内部留保の高い食品スーパーマーケットを見てみると、オオゼキ66.7%(対営業キャッシュフロー12.45%)、スーパーバリュー56.2%(1.10%)、タイヨー53.1%(3.09%)、相鉄ローゼン45.7%(8.36%)、いなげや43.6%(14.53%)、東武ストア40.4%(14.89%)、オーケー39.9%(7.83%)、アオキスーパー 36.5%(9.41%)、ジョイス29.4%(3.98%)、サンエー29.4%(4.53%)、マルヨシセンター19.4%(0.96%)、ライフコーポレーション16.5%(3.04%)、北雄ラッキー15.2%(6.69%)、Olympic11.2%(9.37%)、大黒天物産8.1%(4.12%)、イズミヤ8.0%(7.35%)、平和堂7.6%(7.65%)、天満屋ストア6.7%(2.01%)、マックスバリュ中部5.7%(5.52%)、アークス1.4%(20.86%)という状況である。トップクラスの食品スーパーマーケットは配当よりも、内部留保を厚くする傾向が高いともいえよう。

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September 24, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 23, 2009

新店情報、ここ最近の食品スーパーマーケットの動向!

   ここへ来て、食品スーパーマーケット業界へもデフレの影響が出始め、業績、特に利益を確保しにくい状況となり、この中間決算の数字も増収減益となる食品スーパーマーケットが多い。このような中で、あえて、新規出店を行い、積極的な経営戦略をとりはじめた企業もある。そこで、ここでは、今年に入り、積極的な新規出店を果たしている食品スーパーマーケットの現状を見てみたい。

   まずは、ベイシアがここ最近、積極的な新店を出店しており、9/18、ベイシアフードセンター大利根店(埼玉県北埼玉郡大利根町)、9/5、ベイシアスーパーセンター野田さくらの里店(千葉県野田市)、 5/30、ベイシアスーパーセンターちば古市場店(千葉県千葉市)、4/24、ベイシアスーパーセンター関店(岐阜県関市)、昨年、9/18、「まちづくり3法」対応型スーパーセンター ベイシア益子店(栃木県芳賀郡益子町)と、昨年来5店舗をオープンした。特に、ベイシア益子店は、まちづくり3法対応型であり、今後のベイシアの戦略業態となるタイプである。また、直近の新店、ベイシアフードセンター大利根店により、ベイシアの総店舗数は12県下97店舗となり、いよいよ、100店舗が真近となってきた。この内、スーパーセンターはベイシアスーパーセンター野田さくらの里店のオープンにより34店舗となり、スーパーセンターについても、新業態として軌道に乗り始めたといえよう。

   また、ベイシアと並び、全国にスーパーセンターを展開している九州のトライアルカンパニーも、積極的に新店を出店しており、9/17、西那須野店(栃木県)、9/9上峰店(佐賀県)、7/15、八女店(福岡県)、5/27、別府店(大分県) 、4/22、出雲店(島根県) 、4/8、わさだ店(大分県)と、この半年で6店舗を新規出店し、99店舗となり、ベイシア同様、100店舗真近である。また、トライアルカンパニーは6/5、カウボーイの第三者割当増資を引き受け、69.19%の株式を取得し、カウボーイを連結子会社としており、すでに、北海道のカウボーイはすべてトライアルカンパニーに代わっている。

   一方、食品スーパーマーケットであるが、ヨークベニマルが、9/18、ヨークベニマル好間店(福島県いわき市)、7/31、ヨークベニマル結城四ツ京店(茨城県結城市)、7/17、ヨークベニマル太平寺店(福島県福島市太平寺)、5/29、ヨークベニマル希望ケ丘店(福島県郡山市)、2/27、ヨークベニマル日立会瀬店(茨城県日立市)、昨年11/14、ヨークベニマル天童老野森店(山形県天童市)、昨年9/26、ヨークベニマル片平店(福島県郡山)と、この1年間で7店舗の新規出店を果たしている。ヨークベニマルは直近のヨークベニマル好間店の出店により、福島県63店舗、宮城県40店舗、山形県14店舗、栃木県19店舗、茨城県24店舗の合計160店舗となった。

   また、ヤオコーも、9/30、ヤオコー 新座店(埼玉県新座市)の出店を予定しており、これにより、埼玉県64 店舗、千葉県12 店舗、群馬県10 店舗、茨城県8店舗、栃木県5 店舗、東京都1 店舗となり、とうとう100店舗目となる。食品スーパーマーケット業界も、100店舗規模のチェーンストアの時代となったといえ、今後、各地区において、100店舗を超える食品スーパーマーケットが続々と登場することになろう。  

   さらに、北海道ではアークスが4/24、スーパーアークス長都店をオープンし、現在173店舗となったが、この9/14、札幌東急ストアの全株式を取得し、子会社化することが決まり、今後新たに、28店舗が加わることになり、総店舗数がいよいよ200店舗を超え、201店舗となる予定である。食品スーパーマーケット業界で200店舗を超えるのはマルエツの245店舗、ライフコーポレーション210店舗についで、3社目であり、食品スーパーマーケットもトップクラスのチェーンは200店舗の時代に入ったといえる。

   そのライフコーポレーションであるが、9/18、ライフ出屋敷店(大阪府枚方市)、9/10ライフ下寺店(大阪府浪速区)、7/23、ライフなんば店(大阪府浪速区)、7/22、ライフ吉祥寺駅南店(東京都武蔵野市)、6/25、ライフ三津屋店(大阪市淀川区)、5/21、ライフ太平寺店(大阪府東大阪市)、4/23、ライフ大谷田店(東京都足立区)、2/26、ライフ天神橋店(大阪市中央区)と、今年に入って8店舗オープンしており、速いペースで新店が立ち上がっている。    

   その他の食品スーパーマーケットの新店であるが、オオゼキが4/15、オオゼキ市川店(千葉県市川市)、ユニバースが7/17、ユニバースむつ旭町店(青森県むつ市)、4/17、ユニバース紫波店(岩手県紫波店)、バローが9/3、バロー諏訪店(長野県茅野市)、7/30、バロー南松本店(長野県松本市)、7/16、バロー黒瀬店(富山県富山市)、そして、ハローズが6/2、ハローズ花尻店(岡山県岡山市)、4/28、ハローズ岡南店(岡山県岡山市)、2/17、ハローズ総社店(岡山県総社市)を新規オープンしている。

   このように、主要な食品スーパーマーケットの、ここ最近の新店動向を見てみたが、好調な食品スーパーマーケットはこの厳しい経営環境の中でも積極的な新規出店を果たしており、成長速度を高めているのが実態といえよう。特に、食品スーパーマーケットもいよいよ、トップクラスは200店舗台に突入し、各地域でも100店舗が視野に入った食品スーパーマーケットが増え始めており、食品スーパーマーケット業界も新たな段階に入りつつあるといえよう。今後、成長余力のある食品スーパーマーケットと、ない食品スーパーマーケットでは大きな差がつくものといえ、今後の各社の出店動向に注目である。

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September 23, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 22, 2009

どっちがどっち、このP/L、ユニクロ、ニトリ?

   A:売上高100%、売上原価47.0%、売上総利益53.0%、販売費及び一般管理費35.9%、営業利益17.1%、B:売上高100%、売上原価49.8%、売上総利益50.2%、販売費及び一般管理費32.1%、営業利益18.1%という、最新の決算結果がある。さて、このA、B、どちらがユニクロで、どちらがニトリであるかわかりますか?

   びっくりするほど良く似たP/L構造である。売上高を比較しやすいように、どちらも100%とし、すべての指標を%で統一したが、見れば見ると程、瓜二つであり、数字だけでは、区別がつかないほど良く似ている。そこで、昨対を入れてみると、A:売上高118.7%、営業利益150.9%、経常利益149.1%、当期純利益130.2%、B:売上高117.2%、営業利益128.2%、経常利益122.3%、当期純利益123.9%と、見事な増収増益、しかもどちらも2桁である。どちらが、ユニクロ、どちらがニトリでしょうか?

   売上高はほぼ同じ伸び率、営業利益で差がでたが、最終の当期純利益では、かなり近い数字である。ついでに、両企業が予想している通期予想を見てみたい。A:売上高114.8%、営業利益124.2%、経常利益124.5%、当期純利益115.0%、B:売上高116.3%、営業利益123.4%、経常利益117.9%、当期純利益119.5%、これでわかったでしょうか?ますます、数字が似てきて、ほとんど区別がつかない状況かと思う。

   さて、答えであるが、Aがニトリ、Bがユニクロである。Aはニトリが9/18に公表したばかりの2010年2月期の第2四半期決算であり、Bはユニクロが7/9に公表した2009年8月期の第3四半期決算である。いずれも、現在、最新の決算結果であり、現状の経営状況を反映しているといえる。それにしても、数字だけ見ると、P/L構造が全く同じであり、しかも、昨年対比もほぼ同じ、さらに、通期予想もほぼ同じ伸び率となっている。衣料品と住関連用品と、全く扱い商品が違い、業種が違うにも関わらず、ここまで、経営構造が同じになり、しかも、成長率まで類似してくるのにはびっくりである。

   こう見ると、極論すれば、儲けるためには、商品は何でもよく、儲かるための経営構造、すなわち、ビジネスモデルを作り上げることができるかどうかにあるといえそうである。ユニクロもニトリも売価に対し、どちらも約50%の原価である。まずは、この50%の原価を実現できるかどうかが、最初の難関といえる。もちろん、売価を上げる、極論すれば仕入れ原価の2倍の売価を付けて売れば、原価は50%となるが、それでは当然、同業他社と比べ高くて売れなくなる。少なくとも同業他社なみの価格か、できればそれ以下で原価50%が求められる。ちなみに、食品スーパーマーケット上場企業の原価平均は74.8%であり、No.1がサンエーの70.0%、ついで、イズミヤ70.2%、平和堂70.5%、ヤオコー71.2%、・・となる。

   では、ユニクロ、ニトリはなぜ、売価を競合他者と同等か、下げ、しかも、原価50%が可能なのかであるが、これは、両社が自ら、独自のビジネスモデルを提示しているように、ユニクロはSPA(製造小売業モデル)であり、ニトリは従来型のSPA(製造小売業モデル)を、さらに進化させた製造物流小売モデルと、規定しているところにあるといえよう。利はもとにありという格言があるとおり、原価構造を自らの力で変えないかえない限り、原価率50%はありあえない数字であり、これが両社が流通業界に提示したビジネスモデルといえ、今後、流通業界、特に食品スーパーマーケット業界が学ぶべきモデルのひとつといえよう。

   しかも、原価50%を維持するために、経費を下げて価格を下げる必要がなく、ユニクロ、ニトリの経費比率は32.1%、35.9%であり、食品スーパーマーケットの上場企業平均の25.6%と比べても、約10%高い数字である。ちなみに、イオンの経費比率は36.8%、セブン&アイHは31.0%であるので、GMS業態とかわらない経費比率である。

   通常の小売業は利益を出すために、経費を下げることが戦略的な取り組みだが、ユニクロ、ニトリは経費を下げず、むしろ上げ、逆に、原価を下げるという、着眼点を変えるビジネスモデルを作り上げたところに、結果、異次元の小売業となり、圧倒的な競争優位を勝ちとったといえよう。

   ただ、ユニクロもニトリも気になる数字もある。直近の売上構造を見ると、ユニクロの8月度の売上高は111.2%だが、客数110.1%、客単価101.3%であり、ニトリの8月度の売上高は122.5%だが、客数133.5%、客単価91.8%という数字であり、どちらも、客数に支えられた好調な売上高となっているところだ。売上は客数と客単価のバランスであり、特に客数のみ増えるのは、競合上優位にたっていることにはなるが、必ずしも、需要創造ができているとはいえず、何かの拍子に客離れが起こりうる懸念があるからだ。

   それにしても、ビジネスモデルが確立すると、商品が違っても経営構造が全く区別がつかなくなるくらいまで、似てくることが、今回のユニクロ、ニトリの最新の決算を見るとわかる。衣料、住関連で確立されたこのSPAモデルが、はたして、食品でも成立つのかどうかが、食品スーパーマーケット業界にとっては挑戦課題かと思う。食品スーパーマーケットのユニクロ、食品スーパーマーケットのニトリがいつ登場するか、期待したいところだ。

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September 22, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 21, 2009

食品スーパーマーケット売上速報、2009年8月、低迷!

   食品スーパーマーケット上場企業約20社の2009年8月度の売上速報を独自に集計した。結果は、全体101.2%、既存店96.1%と低調な結果となり、ここへ来て、食品スーパーマーケット業界も売上げが伸び悩み始めたといえよう。ここ数ケ月の同様の売上集計の推移を見てみると、先月の7月度は100.4%(既存店96.0%)、6月度101.3%(既存店96.5%)、5月度104.9%(既存店99.0%)、4月度102.2%(既存店96.9%)という状況であり、6月度以降、全体が昨対ぎりぎりの状況であり、既存店は96%台前半となるなど、全体的に伸び悩みが続いている状況である。特に、今期は昨年の猛暑が一転、肌寒い日がつづくなど、気候の違いもあり、売上げに与える影響も大きかったといえよう。

   売上げを公表しているこの約20社の中で、客数、客単価を公表している食品スーパーマーケットは16社と大半であるが、それを見ると、既存店の客数99.0%、客単価96.8%であり、客単価の落ち込みの方が大きかったといえる。さらに、その中身であるが、PI値、平均単価まで公表している食品スーパーマーケットはわずか5社であるが、既存店の数字を見ると、PI値が99.5%、平均単価が97.2%であり、平均単価の方が落ち込みが大きいことがわかる。こう見ると、売上が低迷している要因は、気候の問題も当然あったと思うが、平均単価の落ち込みも大きく、これは、経済がデフレ環境となる中、消費者の節約志向が高まり、大手小売業をはじめ、各食品スーパーマーケットが激しい価格競争に入ったことも大きかったといえよう。

   では、具体的に個々の食品スーパーマーケットの、この8月度の売上げの状況を見てみたい。通常は、好調な食品スーパーマーケットから見てゆくが、今回は、全体的に売上げが低迷気味であり、全体が昨対を割ったすべての食品スーパーマーケットの現況から先に見てみたい。アークランドサカモト91.6%(既存店93.2%)、PLANT94.5%(既存店94.5%)、Olympic95.1%(既存店94.6%)、マックスバリュ北海道96.0%(既存店91.6%)、CFSコーポレーションSM97.0%(既存店91.7%)、マックスバリュ東北97.3%(既存店95.8%)、マックスバリュ西日本97.3%(既存店91.9%)、イズミ97.5%(既存店94.9%)、ヤマザワ97.8%(既存店 93.9%)、トーホー98.0%(既存店98.5%)、いなげや98.4%(既存店94.6%)、マルエツ 99.0%(既存店97.2%)という状況である。

   特に、ホームセンター主体、ハイパーマート主体の食品以外の業種に強い企業が軒並み厳しい結果であり、食品以上に他の業種は厳しさが増しているようであ。ちなみに、昨年の8月度の全体は104.7%(既存店99.5%)と、堅調な結果であり、やはり、今期は厳しい状況であるといえよう。

   一方、この厳しい状況の中でも好調な食品スーパーマーケットもあり、全体が105.0%以上の企業を見てみると、スーパーバリュー119.5%(既存店101.6%)、マックスバリュ東海114.9%(既存店95.1%)、ハローズ109.8%(既存店96.8%)、ダイイチ107.1%(既存店99.1%)、オオゼキ105.5%(102.5%)の5社のみである。ただ、この好調な食品スーパーマーケットの中でも既存店が昨対を超えたのはスーパーバリューの101.6%、オオゼキの102.5%のみであり、しかも、今回の全約20社の中でも既存店が昨対を超えたのはこの2社のみであり、食品スーパーマーケット全体が既存店が厳しい状況にあるといえよう。したがって、この5社が105.0%以上の好調さであった理由は、既存店ではなく、明らかに、新店、ないしは、M&Aにより、店舗増となった食品スーパーマーケットであるといえ、改めて、食品スーパーマーケットの成長は新店開発が大きな鍵を握っているといえよう。

   実際、No.1のスーパーバリューは最近3店舗の新規出店を行い、8店舗となった。8店舗の内の3店舗が新店である。No.2のマックスバリュ東海はM&Aと新店との相乗効果による売上増であり、No.3のハローズ、No.4のダイイチも新店による売上増である。そして、No.5のオオゼキも3年ぶりの新店の効果が大きいといえる。ただし、オオゼキは今回の集計食品スーパーマーケットの中では、No.1の既存店伸び率であり、オオゼキに関しては既存店の堅調な数字による売上増も大きいといえよう。

   最後に、105.0%以下、100%以上の食品スーパーマーケットであるが、マックスバリュ中部103.0%(既存店97.1%)、カスミ102.4%、ユニバース101.8%(既存店95.8%)、ヤオコー101.6%(既存店99.9%)、九九プラス101.2%(既存店99.2%)、バロー100.6%(既存店94.6%)である。現在、食品スーパーマーケット業界で注目のユニバースも、この8月度は伸び悩んでおり、既存店は95.8%と厳しい状況である。

   このように、2009年8月度の食品スーパーマーケット業界の一部であるが、上場企業の代表的な食品スーパーマーケットの売上速報を見ると、明らかに、6月頃から失速気味で推移しており、比較的堅調な売上を維持してきた食品スーパーマーケット業界も、ここへきて売上げが伸び悩みはじめたといえよう。家計調査データ、消費者物価指数(CPI)を見てもデフレ気味に推移しており、それに呼応するかのように、大手GMSはもちろん、各食品スーパーマーケットも価格訴求を強めており、これらを考慮すると、来月以降も食品スーパーマーケット業界の売上げは厳しい結果が続くものと予想される。

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September 21, 2009 in 経済・政治・国際, 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 20, 2009

PI値を理解するためには?

   最近、PI値の基礎研修をする機会が多い。そこで、PI値を理解し、実践に活用する上で、重要なポイントをまとめてみたい。PI値には、数量PI値、金額PI値、客数PI値があり、状況に応じて、粗利PI値、経費PI値など、様々なPI値がある。さらに、最先端のPI値、ID-PI値、ID-金額PI値も開発され、ID-POS分析が可能な場合は、ID-PI値、ID金額PI値がもっぱら活用される。このように、PI値は様々な指標が開発されてきたが、すべてに共通しているのは、顧客1人当たりの指標という点である。PIがついた指標はすべて、顧客1人当たりの指標であり、分子が数量、金額、客数、粗利、経費と変わる点が大きく違うといえる。

   基本はこれだけであるが、ここ最近の研究により、ID-PI値、ID金額PI値が開発されたことにより、従来のPI値にも変化が表れてきた。最も、大きな変化は、分母の客数をより、細かくとらえることができるようになったことである。従来のPI値、数量PI値、金額PI値、客数PI値、粗利PI値、経費PI値等は原則、分母は総客数、すなわち、レジ通過客数=総レシート枚数が基本であった。したがって、分母に関しては、意識することなく、PI値を活用することが可能であった。

   ところが、ここ最近では、ID-POS分析へのPI値活用が進みはじめ、自然、ID-PI値、ID金額PI値が使われ、分母の客数がレシートだけでなく、IDも使うようになり、というよりも、IDがメインになり、分母の客数を改めて見なおす必要が生じた。しかも、IDとレシートの関係は、ID客数PI値で結ばれ、これまでのレシートの客数はIDの客数に包含される関係となった。したがって、改めて、従来のPI値も再定義が必要となり、IDという観点から、PI値そのものを再構築せざるをえなくなったのが現状である。

   そのPI値の再構築を迫られた転機となった数式が、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値の開発である。これは、ID金額PI値が売上÷IDを示し、ID客数PI値がレシート÷ID、金額PI値が売上÷レシートを示しており、右側はレシートが約分され、左側に一致するので、正しい数式であることがわかる。

   この数式が開発されたことにより、PI値を体系的、総合的にとらえることができるようになり、レシートのPI値、IDのPI値と分けて考えるのではなく、双方は一体であり、ID客数PI値により、関係づけることができるようになった。また、この数式が成り立つことにより、IDとレシートの一体感が維持されれば、自由に、ID、レシートを変換することができるようになり、従来のPI値も総レシートにこだわることなく、様々なレシート、すなわち、客数のPI値をつくることができるようになった。

   たとえば、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値の金額PI値のレシートを総レシートとした場合は、IDもそれに応じて、総IDとなり、左右は一致する。金額PI値のレシートを特定商品の購入レシートとした場合は、IDもそれに応じて、購入IDとなり、左右は一致することになる。これをレシートから見れば、レシート変換と呼び、IDから見れば、ID変換と呼び、レシート、IDが同じ数式を使いながら、次々と変換してゆき、ひとつの商品を様々な角度から捉え、その商品の消費実態を顧客面、ID、レシートから明らかにしてゆこうというのが、ここ最近のPI値理論の最先端の研究課題である。

   すでに、数式、フォーマットの開発は終え、一部、実践投入しているが、中々、おもしろい成果が表れ始めており、今後、次世代の新たなマーチャンダイジング戦略の根幹を占めることになるのではないかと思っている。

   したがって、PI値を理解するためには、どうも、この最先端のPI値を理解した方が早いのではないかと最近では考えるようになり、従来のPI値関連の基礎テキストも、現在、見直しをかけ、ここ最近の研修でも、少しづつではあるが、PI値の全体像を示し、最先端のPI値理論をもとに体系的な内容に差し替えはじめている。

   ただ、残念なことは、ID-POS分析が自由に使える環境が小売業側に整っているケースはまだまだ少なく、PI値の理論、解説が先に走ってしまい、たとえば、ID-PI値、ID金額PI値、ID客数PI値、あるいは、金額PI値のレシート変換の数字を実際に見ることができず、実際の研修の面では歯がゆいことが多い。それでも、PI値を体系的、総合的、そして、実践的に理解するには、従来の総客数(総レシート枚数)だけの単純なPI値だけの解説よりも、理解が早いのではないかと思い、ここ最近では、できるだけ、最新の研究成果も交えて、PI値の基礎研修を実施するようにしている。

   恐らく、3年ぐらいすれば、ID-POS分析はごく普通に、少なくとも、食品スーパーマーケット業界では使える環境が整うではないかと、期待を込めて願っている。その来たる日が来ることを目指し、いまの段階でも、少し早いかもしれないが、PI値の基礎研修に関しても、最先端の研究成果を組み込んだPI値の研修を実施しはじめている。どうも、その方が、多少の歯がゆさは残るが、現状のPI値を理解する上においても、早く、深く理解できるのではないかと、ここ最近の研修を通じて感じる。

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September 20, 2009 in 経済・政治・国際, PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 19, 2009

日経MJ、新製品週間ランキング、9/18、菓子ラッシュ!

   日経MJ、新製品週間ランキングが9/18公表された。今週は、菓子の初登場の新製品ラッシュとなり、全20品中8品を占めた。菓子はまさに秋の新製品が目白押しであり、特にチョコレート関連が多く、しかも、上位にランクインしている。菓子ベスト10の内、8品がチョコレート関連であり、今後、さらに、チョコレート関連は充実してくるものと思われる。

   先週から、そのチョコレート関連で気になっていた新製品がある。先週も、今週も1位となった明治製菓、チップチョップ75gである。先週の金額PI値が934円と異常値であり、しかも、カバー率が約80%であったので、この数字がどの辺で落ち着くか、気になっていた。結果は、448円、先週比-486円と大きく落ち込むことになったが、それでも、菓子部門No.1をキープしており、しかも、448円は菓子としては、依然として、極めて高い数字である。これで落ち着くか、まだ下がるのか、来週の数字がまた気になるところである。

   ところで、この日経MJの金額PI値であるが、今日、たまたま、PI値の研修の教材として使い、この数字が総店の金額PI値か導入店の金額PI値か議論になった。この種のPOS分析では、金額PI値が2種類あり、この日経MJの場合では、対象49チェーン、250店舗の総客数を分母にした金額PI総店と、その商品を扱っている店舗のみの客数を分母にした金額PI扱店とがある。日経MJの金額PI値を一見しただけでは、分かりにくく、解説でもそのことには触れていない。したがって、どちらかを判断するには、難しいものがある。

   そこで、9/18ではないが、極めて分かりやすい事例で、少し前であるが、6/5の飲料No.1の森永乳業、まきばの空の数字を、たまたま、別のPOS分析の数字が手元にあるので、見比べてみたい。日経MJ、6/5のまきばの空の金額PI値は2,052円であり、平均単価160円、カバー率39.6%である。この2,052円が総店か導入店かであるが、別のPOS分析を見ると、同じく6月度のデータであるが、まきばの空は、金額PI導入店が2,302.64円、金額PI総店が868.86円、客数PI値が37.7%であるので、2,052円は明らかに、金額PI導入店であることがわかる。これで、日経MJの金額PI値は導入店であることが判明したといえよう。

   さて、話をもとにもどし、9/18の日経MJ新製品週間ランキングであるが、菓子部門、2位は、今週初登場の明治製菓、ミルクチョコレート58gである。金額PI値377円であり、カバー率85.2%としては、高い数字である。本ブログでは、金額PI値が200円を超えればCランク、300円を超えればBランク、500円を超えればAランクとしているが、377円はBランクといえ、菓子としては高い数字である。明治製菓の今週初登場のチョコレートは、これ以外にも、5位にブラックチョコレート58g、金額PI値125円、8位にハイミルクチョコレート、金額PI値106円もランクインしており、好調である。

   これ以外の今週初登場の菓子の新製品であるが、7位に、江崎グリコ、ポーキー<極細>34g×2袋、金額PI値119円、9位に同じく江崎グリコ、ポッキーチョコレート35g×2袋、金額PI値104円が入った。さらに、14位に東ハト、キャラメルコーン、スイートポテト味75g、金額PI値83円、16位にカルビー、かっぱえびせん味紀行柚子こしょう55g、金額PI値81円、そして、17位にロッテ商事、マロンのデザートケーキ6個、金額PI値77円が入った。以上が、今週初登場の菓子の新製品であり、チョコレート関連が初登場で、上位を占めているのが、特徴といえよう。

   他の部門でも今週初登場の上位の新製品を見てみると、飲料では1位に、カルピスの「カルピスソーダ」グレープゼロカロリー500mlペットボトルが金額PI値349円で入った。また、3位に、泉南乳業、牧場のやさしい想い1000mlが金額PI値268円で入った。特に、この新製品は、カバー率がわずか4.0%であり、まさに、この268円は、この4.0%のカバー率の店舗のみの数字、金額PI導入店を表しており、総店に換算すると10.7円となる。今後、カバー率が上がった時の数字がどの辺で落ち着くかがポイントといえよう。

   さらに、飲料では、8位に伊藤園、おーいお茶玉露の旨み500mlペットボトル、金額PI値184円、17位にサントリー、炭酸文明500mlペットボトル、金額PI値100円が初登場で入った。また、冷凍食品では、5位に赤城乳業、デッカルチェ苺のショートケーキ210mlが初登場で金額PI値103円であった。その他食品では、9位に、日清食品、カップヌードルシーフードヌードル75g、金額PI値330円、12位にも日清食品、江戸そば76gが金額PI値154円で初登場で入った。

   以上が、今週、9/18の日経MJ新製品週間ランキングの全初登場の新製品であり、菓子で8品、飲料で4品、冷凍食品で1品、その他食品で2品、家庭用品0品と、合計15品である。こう見ても、菓子の8品は極端に多いといえ、まさに、今週は菓子の初登場の新製品のラッシュといえよう。来週以降も、まだまだ、増えることが予想され、特に、チョコレートは秋から、冬にかけてが本番であり、今後、どのような新製品が登場する楽しみである。

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September 19, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 18, 2009

PI値か平均単価か?

   マーチャンダイジングには様々な評価指数がある。通常のPOSデータから得られる評価指標のひとつは、金額PI値=PI値×平均単価であり、いかに、金額PI値を引き上げられるか否かが、マーチャンダイジングの評価そのものといえる。金額PI値を引き上げるには、この数式が示す通り、PI値を引き上げるか、平均単価を引き上げるか、ないしは、双方を引き上げるかがあるが、通常、はじめに着手する方法は、PI値アップが最優先で取り組まれ、PI値をどこまで引きあげ、結果、金額PI値を引き上げるかであることが多い。

   ところが、ここ最近、このセオリーに異変が起こりつつある。PI値を必死に引き上げても、それ以上に、平均単価が落ち、結果、金額PI値が下がってしまい、マーチャンダイジングの強化につながらないケースが続出しているのである。特に、PBが重点商品に置き変わり、そのPBを最優先で強化した場合にその傾向が顕著に表れている。本来、顧客の支持を獲得していたNBが、PBに圧迫され、PB最優先の売場となった時などには、この傾向が強い。また、ここ最近の消費環境が節約志向になった影響もあり、これまでの、単純な最重点商品のみの強化だけでは、その商品の強化はできても、その重点商品が属するカテゴリー全体の数字は伸び悩み、結果として、全体の金額PI値が落ちるということが良く起こるのが現状である。

   これは、どこに問題があるのかであるが、その答えは、金額PI値アップは、PI値アップが最優先であり、ここにすべての経営資源をかけることが正しいという思い込みが大きいように思う。金額PI値アップは、先に示したように、3択の問題であり、確かにPI値アップでも上がるが、その上がる条件は、PI値のアップ以上に平均単価が落ちないということが前提である。PI値105%、平均単価90%の場合は、金額PI値は95%となる。平均単価が95%となって、初めて金額PI値は100%となるが、この平均単価の歯止めがかからない場合が、現在の消費環境、デフレ傾向の中では往々にして起こっているのが現状である。

   では、どうすれば良いか、その一つの大胆な仮説が、PI値に着目するのではなく、平均単価に着目することである。この消費環境から見ると逆行しているように思えるが、金額PI値を引き上げる方向は、PI値アップも平均単価アップも、同等の価値があり、PI値だけを優先することが正しいわけではない。平均単価アップもPI値アップ同様、重要な金額PI値アップの手法であり、仮説としては十分に成り立つ方向である。

   簡単な数字のシミュレーションをすれば、平均単価が5%アップした場合、PI値は95%で金額PI値はプラスマイナス0であり、平均単価が10%アップした場合は、PI値は95%で金額PI値は105%、90%でもプラスマイナス0である。しかも、このほとんどの場合、金額PI値では把握できない、粗利は向上する可能性が高いといえる。PI値を上げるために、平均単価を下げれば、当然、粗利が率では下がる。逆に、平均単価が上がれば、確実に粗利率は上がり、金額PI値が落ちなければ、粗利改善が可能となるからである。

   どうも、ここ最近のマーチャンダイジング戦略は、この平均単価にどう着目するかが、大きな課題となってきたように思う。これまでは、確かに、PI値を最優先で引き上げ、金額PI値を押し上げようとし、実際、押し上げることができたが、各食品スーパーマーケットが消費環境の変化により、PB強化、NBの価格訴求に本格的に取り組むようになってからは、PI値アップによる金額PI値アップが思うように、成果をあげることができなくなったように思う。

   ここは、戦略転換をはかり、平均単価に取り組むべき時がきたのではないかと思う。そこで、平均単価アップであるが、これは、値上げをすることではない。値上げをすれば、当然、平均単価をあげることができるが、それは、返って、PI値を極端に落とし、金額PI値を下げることにつながる。平均単価アップとは、平均単価の高い商品のPI値を引き上げることであり、これまで、見向きもされなかった重点商品以外の商品、特に、付加価値の高い商品や、重点商品につぐ、平均単価の高い商品のPI値を思い切り、ひき上げることである。また、もうひとつの方法として、重点商品よりも、付加価値の高い商品の商品開発を行い、その商品を徹底的に強化することである。

   このような平均単価アップ政策を意識的にとることによって、商品全体の活性化がはかれ、結果として、PI値は落ちても、それ以上に平均単価の上昇分でカバーできれば、金額PI値は上がり、マーチャンダイジングの成果が徐々に表れてくる。もちろん、同時に、重点商品のPI値もアップすれば、PI値、平均単価ともにアップし、理想的なマーチャンダイジングの成果が得られるが、どうも、ここ最近の異常なPI値アップ、平均単価ダウン、結果、金額PI値ダウンの状況を多々見ると、ここは、発想を変えて、平均単価アップ、PI値ダウン、それでも、金額PI値を引き上げるという方向を検討し、実践する段階に入ったように思う。これだけ、厳しい消費環境になったからこそ、あえて、平均単価アップの仮説を真剣に考える時が来たように思う。

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September 18, 2009 in 経済・政治・国際, PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 17, 2009

マルシェ・ジャポン、スタート!

   マルシェ・ジャポンが、9/13、お台場でもスタートした。マルシェ・ジャポンとは、農林水産省が経済危機対策として企画した農家支援のプロジェクトであり、日本全国の大都市で全国の意欲的な農家の農産物の直売所の運営を支援をするという企画である。9/4、新潟マルシェが全国に先駆けてスタートし、9/5には赤坂マルシェ、青山・表参道マルシェと、首都圏でもマルシェがはじまった。そして、9/13には、お台場マルシェがスタートし、9/18には大阪、湊町・とんぼりマルシェがスタートする。さらに、9/21には、九州、福岡マルシェもスタートし、9/27からは、横浜マルシェ、中之島公園・靱公園 他マルシェ(大阪)、9/30には川崎マルシェもスタートする予定である。これで、北海道から、新潟、首都圏、大阪、九州までのマルシェがはじまり、主に土日、祭日、そして、週末等、野菜、果物の市場、まさに、マルシェが1年間、約200日間、各地の都心部を中心に開催されることになる。

   ちなみに、私も、このプロジェクトには少しかかわっており、お台場マルシェを運営する野菜ビジネスを支援している。特に、今回、農林水産省が掲げているプロジェクトの目標のひとつに、「2011年3月までに、参加する生産者のマルシェでの手取り額(売上から販売費用を差し引いたもの)を、卸売市場に出荷する場合に比べ、1.5から2倍に向上させることを目指す。」がある。そこで、そのために、各生産者が何をどのように販売すれば良いか、全体のレイアウトはどうすれば良いか、販売予想、在庫予想はどのくらいが良いかなどを、PI値分析を通じて支援してゆくことになった。ちなみに、農林水産省も、客数が目標値を下回る場合、客単価が目標値を下回る場合の対応手段を複数用意しておくことと、マルシェ運営者への指針を出しており、まさに、PI値分析の神髄、客単価、客数アップのノウハウが問われることでもある。

   また、今回の全マルシェを統括する全国事業者がグルナビに決まったこともあり、グルナビとも連携をとりながら、進めてゆくことになる。グルナビは、このマルシェプロジェクトの中では、唯一の全国事業者であり、「農林水産省の指導・助言の下で、統一的なロゴや名称、テントのデザインなども含めた称号・商標・意匠の管理を行ったり」、お台場でマルシェを展開している野菜ビジネスへの私の支援内容にも関わってくることであるが、「売上管理システムの全国的な導入検討や全国的なPR・イベントの開催等を実施」することになる。

   このマルシェプロジェクトが成功するかどうかは、全国各地で開催されるマルシェを運営する各企業にかかわってくるといえるが、現在の運営者は、以下の通りである。まず、北海道であるが、札幌は、サッポロ・マルシェ・プロジェクト協議会(事務局/株式会社トライ・ビー・サッポロ)が主催している。ついで、新潟は、万代にぎわい創造株式会社である。そして、首都圏が最も多く、赤坂は株式会社TBSテレビ、六本木は森ビル株式会社、青山・表参道は株式会社マインドシェア、お台場は株式会社野菜ビジネス、川崎、横浜は株式会社NKBである。また、大阪であるが、湊町・とんぼり、中之島公園・靱公園 他は東果大阪株式会社である。最後に、九州であるが株式会社西日本新聞社である。

   こう見ると、顔ぶれが多士済済、業種もまちまちであり、当面、この運営者が全国でマルシェを展開してゆくことになる。すでに、続々と、農産物の生産農家が各運営者と出店契約をしており、今後、急激に生産農家の参加が増えることが予想される。

   では、その農家、生産者のマルシェ参加のメリットであるが、農林水産省は、6つの価値を上げている。①都市の中心部で消費者へ直接販売ができる。②消費者ニーズや反応をダイレクトに把握でき、価格や量、生産方法等を自分が決められることから、マーケティング力が高まる。③固定客やファンの獲得による所得向上の機会が得られる。④出店者同士の情報交換や切磋琢磨を通じて、新たな商品・サービスのヒントが得られる。⑤マルシェ運営者から、販売計画、収支計画の作成指導、経営指導、売上拡大策のアドバイスや援助が受けられる。⑥自分で運搬したり販売することが難しい場合、マルシェ運営者がサポート体制を用意。というものであるが、何といっても、①の都心での直接販売が最大のメリットといえよう。

   今回、私も野菜ビジネスを通じて、マルシェプロジェクトにかかわるようになり、農産に関しては、これまで、食品スーパーマーケットの青果部門のマーチャンダイジング支援が主な内容であったが、今回は、農家へのマーチャンダイジング支援ということになる。これまでのPI値分析にもとづいたマーチャンダイジング支援の経験をどのように活かしてゆけるかが、私にとっても新たな挑戦課題である。週末、東京に来たら、是非、お台場のマルシェを見て、新鮮な野菜、果物を買って、食べて見て欲しい。

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September 17, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 16, 2009

神戸物産、2009年10月期、第3四半期、増収減益!

   業務スーパーを全国にFC展開する神戸物産が9/4、2009年10月期、第3四半期の決算を公開した。売上高938.61億円(122.3%)、営業利益3.20億円(47.5%:売上対比0.34%)、経常利益2.13億円(32.4%:売上対比0.22%)、当期純利益0.86億円(24.2%:売上対比0.09%)と、増収とはなったが、利益は大きく減少し、増収減益の厳しい決算となった。すでに、公表された食品スーパーマーケット業界の最新の決算結果も、利益が厳しい状況であり、外食専門の食品スーパーマーケットである業務スーパーも同様に利益が厳しい結果であり、外食を取り巻く消費環境も厳しさが増しつつあるといえよう。

   外食産業関連では、同じく、外食向け事業を展開し、業務スーパーとも激しく競合しているAプライスを展開するトーホーの2010年1月期の中間決算も9/14に公表されたたが、減収減益の決算であり、特にAプライスは昨対3.7%減と伸び悩んだ。ここへ来て、外食を取り巻く、消費環境も厳しさが増しているといえ、食品スーパーマーケット業界も含め、食に関しても、消費環境全体が厳しい状況になりつつあるといえよう。

   さて、神戸物産の売上が好調に推移した要因であるが、新規出店が順調に進み、この第3四半期までに、新店を24店舗出店し、7店舗を閉店、純増17店舗となり、合計497店舗となったことが、売上を大きく押し上げた要因である。神戸物産のこれまでの店舗数の推移をみると、2001年34店舗、2002年66店舗、2003年161店舗、2004年252店舗、2005年362店舗、2006年433店舗、2007年473店舗、2008年481店舗、そして、現在、497店舗である。この推移をみると、2003年から2005年までは、毎年約100店舗を全国に新規出店し、急成長を遂げたが、その後、徐々に伸び率が下がり、2008年度は、中国問題もあり、わずか10店舗弱となった。その流れを受けて、現在、今期は17店舗の純増であり、やや回復傾向となり、今後は急成長から安定成長へ向けての企業基盤をどう作るかが課題といえよう。

   その安定成長を支える出店余力であるが、神戸物産はFCが497店舗の内、495店舗、直営はわずか2店舗であり、自ら土地を取得し、建物を建て、敷金・保証金等を払って出店することはない。したがって、神戸物産の出店余力は、各FCへ商品を安定供給するための、原料調達、商品加工のための工場等への投資が、自己資本でどれだけ賄えるかどうかであるといえよう。神戸物産はその意味で、自らもいっているように、SCMを自社で行う製造小売業といえ、製造、物流への投資がFCの出店余力を増し、安定した成長が可能となるビジネスモデルといえよう。

   これまで、神戸物産はその製造拠点を中国にしかもたず、安く安定した商品供給ができていたが、昨年の一連の中国問題により、中国製品の信頼感が崩れ、生産拠点の分散が大きな経営課題となっていた。そこで、生産拠点をエジプト、カンボジアへと広げるなど、これらの投資が、ここ最近増加しており、この第3四半期は土地37.48憶円(前期決算時:19.17億円)、建物35.29億円(前期決算時:31.85億円)と、約20億円強増加し、合計、72.77億円と総資産の23.3%(前期決算時19.0%)となった。

   一方、自己資本比率が39.4%と昨年の48.3%と比べ10ポイント近く下がっているのが気になるところであるが、それでも、この土地、建物の合計23.3%を上回り、さらに、固定資産の総額30.6%をも上回っており、FCの新規出店を支える財務余力は高いといえよう。

   今期、自己資本比率が下がった要因は、これらの土地、建物等の資金を有利子負債で賄ったためと思われるが、その有利子負債の状況を見ると、46.03億円(昨年の決算時:0.68億円)と、確かに、ほぼ無借金であったところが、今期は、大きく増加しており、この分が、ほぼそっくり負債を増加させていることがわかる。ただ、総資産に占める割合は14.7%であり、現金の106.97億円、総資産の34.3%の約半分と、十分に現金相殺できる金額であり、過剰感はない。

   それにしても、神戸物産の財務構造は、通常の小売業とはほぼ反対であり、流動、固定バランスが70%対30%と、流動率が極めて高いのが特徴である。これまでは、固定資産をほとんど持たず、流動資産で商売をするという、まさにFCビジネスのメリットを十分に享受したビジネスモデルであったが、ここへ来て、今回のエジプト、カンボジア等への投資のように、固定資産を取得し、FCを支える商品の安定供給を可能とする経営基盤の確立が経営課題となってきたといえよう。その意味で、神戸物産にとっても、経営戦略の転換の時期に入ったともいえる。

   このように、神戸物産は、これまでの、FCビジネスによる流動資産中心のビジネスモデルから、自ら土地、工場を建てるなど、商品の安定供給を目指す固定資産を重視したビジネスモデルへと展開しつつあり、新たな段階に入りつつあるといえよう。今後、エジプト、カンボジアの生産拠点がどこまで、中国の生産拠点をカバーし、2極、3極構造をつくり、リスクの分散と商品の安定供給体制をもたらすことができるか、神戸物産の今後の動向に注目といえよう。

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September 16, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 15, 2009

イチローに見る、打数と打率、目標はどっち?

   9/14のNHK、スポーツ大陸「イチロー、大記録への闘い」を見ていて、印象深かったシーンがある。記者のインタビューに答えて、イチローが、200安打という打数に強くこだわっていて、打率にはあまりこだわっていないと語ったシーンである。その理由として、イチローは、ヒットの数は減らず、着実に積み重ねてゆくしかないが、打率は、打席から逃げたくなる自分が必ず出てきてしまう、というような趣旨のことを語っていたことである。

   このシーンを見ていて、目標をつくる時の重要性を改めて感じた。確かに、打率を目標に置くと、ヒット数÷打席数であるため、打率を高めるためには、ヒット数を高めるか、打席数を減らすか、どちらも、打率は高まるため、目標があいまいになる。特に、分母を小さくする方向に動いた場合は、イチローも言っていたが、打席に入りたくなくなる弱い自分が出てくることになりかねない。ある程度、ヒットを打って打率が上がったら、その打率を落とさないために、さらにヒットを打とうと思うか、それとも、打席数を減らすために、ヒットを狙わず、フォアボール、デットボール等を敢えて狙ったり、極端な場合、途中交代、最悪の場合は、試合を休もうとしたりしかねないといえよう。率にこだわれば、どうしても、プラス発想だけでなく、マイナス発想も入ってしまうことになり、そこが、イチローにとっては、絶対に、納得できない目標設定であるといっていたのだと思う。

   確かに、打数、200安打に目標設定をすれば、打率がどうであろうが、ヒットを1本づつ、着実に積み重ねてゆくしかなく、そこに、マイナス発想が入り込む余地はない。プラス発想でどんな手段を使っても、ヒットを打ち、1本1本、積み重ねることでしか、目標を達成できないからである。イチローの強さの秘訣は、この目標設定そのものに答えがあったように感じた。

   このイチローのこのシーンを見て、はじめに、感じたのは、ROEである。ROEは当期純利益を株主資本で割った数字であり、株主から見た会社の価値を見るひとつの尺度であるが、この数字にこだわりすぎたことが、リーマンブラーズショックの遠因になったのではいかと思えた。ROEを上げるには、打率同様、分子の当期純利益を引き上げる方向と、逆に、分母の株主資本を下げる方向とがある。昨年のちょうど、この時期、まさに9/15のリーマンブラザーズショックまでは、ROEが強く支持され、当期純利益を引き上げる方向よりも、むしろ、株主資本を相対的に減らす方向に動いたように思う。実際、特に、ヘッジファンド等は、株主資本を増やさず、負債を大幅に増やし、いわゆる、レバレッジをかけ、結果、資産を大きく増やし、当期純利益を結果として増やすという方向に動いていた。

   当期純利益を増やすということでは、ある意味、目標は分子の当期純利益であったともいえるが、株主資本よりも、レバレッジをかけ、負債を極端に重視したことは、結果、分母の価値を減らしたことであり、これが、サブプライムローンという莫大な不良資産を抱え、それを株主資本で賄うことができず、極端な資本不足に陥り、金融危機を招く一因になったのではないかと思う。これは、野球でいえば、相対的に株主資本という打席を減らし、打率を上げる方向をとったと同じことであり、結果、多くの企業の経営破綻につながったのではないかと思う。

   では、どうすれば良かったのか、打数にこだわるとすれば、当期純利益の絶対数字の目標をまず掲げることであり、そして、もうひとつは、株主資本の価値を下げないために、自己資本比率を下げないという歯止めが必要だったように思う。自己資本比率は株主資本÷総資産であり、レバレッジがかかると、負債が増加し、総資産が増え、結果、この自己資本比率がどんどん小さくなる。ROEだけで見ると、一見、当期純利益が増えているようであるが、自己資本比率は小さくなっており、結果、相対的に、株主資本の価値が下がっているからである。実は、この2つ、ROEと自己資本比率は、かけると、ROA(総資本利益率)となり、ROA=ROE×自己資本比率となる。したがって、当期純利益だけでなく、分母の株主資本の価値を下げない歯止めとして、自己資本比率を少なくとも一定に保つ、できれば、ひき上げ、さらに価値をあげるということが目標設定としては、必要であったように思う。

   同様に、もうひとつ思ったのが、マーチャンダイジングの世界である。マーチャンダイジングの世界の金額PI値、ID金額PI値も、イチローの打数にこだわるという点から考えてみると、どちらも、率である。この数字を引き上げることも重要だが、打数にあたる、売上金額、そして、株主資本の価値に当たる、客数、すなわち、レシート枚数、ID数にもこだわり、率だけでなく、むしろ、絶対的な数の目標設定も同時に掲げることが、重要であると改めて感じた。金額PI値、ID金額PI値は指標としては、確かに目標とすべき重要な指標であるが、最終的にはキャッシュにこだわり、1円でもキャッシュを増やすことが経営の神髄であると、イチローが野球を通じて、語っていたように思う。

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September 15, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 14, 2009

マックスバリュ中部、2010年1月期中間、増収減益!

   マックスバリュ中部が9/9、2010年1月期の中間決算を公表した。その結果であるが、営業収益572.93億円(101.4%)、営業利益3.08億円(41.8%:営業収益比0.54%)、経常利益3.12億円(38.7%:営業収益比0.54%)、当期純利益0.16億円(10.0%:営業収益比0.02%)と、増収とはなったが、大幅な減益、特に当期純利益は昨対1/10となる厳しい決算となった。また、通期予想も営業収益1,185.00億円(102.9%)、営業利益20.10億円(97.5%:営業収益比1.69%)、経常利益20.00億円(92.4%:営業収益比1.68%)、当期純利益5.00億円(80.6%:営業収益比0.42%)と、当初予想には変更がないものの、同様に増収減益予想であり、今期、マックスバリュ中部は厳しい決算が予想である。

   まず、営業収益であるが、全体は101.4%と微増とはなったが、既存店は96.3%と伸び悩んでおり、その中身は、客数99.4%、客単価96.9%と、客数よりも、客単価の落ち込みが大きかった。さらに、客単価の落ちた要因を見ると、PI値が100.9%と微増となったが、平均単価が96.1%と下がった。その要因について、マックスバリュ中部は、トップバリュの拡充により、PBの売上構成比は11.9%と、好調に推移したが、今期はさらに低価格のベストプライスbyトップバリュを投入したため、価格が下がり、それに見合う数量の確保ができなかったことが大きかったとコメントしている。これに加え、恐らく、NBの価格競争も激しく、その面での平均単価への影響もあったものと思われる。

   こう見ると、明らかに、デフレ傾向が鮮明といえ、平均単価が5%前後落ち込みつつあるといえ、PI値、すなわち、数量を5%以上は引き上げるマーチャンダイジング政策が同時に実施されないと、客単価(金額PI値)が下がり、結果、売上げを確保するのは難しい段階に入ったといえる。今後、いかに、数量(PI値)を引き上げるかが、食品スーパーマーケット業界にとっては、重要な経営課題となったといえよう。

   結果、売上げだけでなく、利益にもその影響が表れており、今回の営業利益が半減、当期純利益は1/10になるという厳しい結果となった。そこで、原価、経費の状況を見てみると、原価は75.59%(昨年75.08%)と、0.51ポイント上昇しており、結果、売上総利益は24.41%(昨年24.92%)と下がった。一方、経費は26.06%(昨年26.08%)、ほぼ昨年並みとなり、結果、差し引き、マーチャンダイジング力は-1.65%(昨年-1.16%)とマイナス幅が広がった。これにその他営業収入が2.54%(昨年2.51%)のり、営業利益が0.89%(昨年1.35%)となり、減益となった。こう見ると、この中間決算においては、原価の上昇が減益の要因であったといえ、本来、トップバリュの売上構成比が11.9%と上昇しているにも関わらず、原価改善がみられないという厳しい結果であり、少なくとも、現時点では、PBによる原価改善効果が表れていないといえよう。

   したがって、今後、PBの構成比を20%、さらに、30%へ引きあげてゆくか、それとも、残り90%弱のNBの原価改善に入るか、再度、マーチャンダイジング戦略を明確にする必要があろう。イオングループとしては、当然、PB強化の方向であると思われるが、食品スーパーマーケットのマーチャンダイジングの根幹は生鮮食品、日配、そして、NBであり、この面での競争力をいかに強化するかが、マックスバリュ中部としては、PB戦略以上に、優先度の高い課題であるといえよう。

   結果、食品スーパーマーケットの経営にとって、最も重要なキャッシュフローが回らない状況となり、財務的にも厳しい状況である。そのキャッシュフロー、営業キャッシュフローを見ると、昨年の25.43億円が、今期は8.60億円、1/3と激減しており、キャッシュ不足が起こっている。投資キャッシュフローが-25.65億円と昨年の-16.06億円よりも増加しており、結果、差し引き、フリーキャッシュフローは9.37億円のプラスから-17.05億円と、大きくマイナスとなっており、逆流のキャッシュフローとなり、資金が足りない状況となった。したがって、財務キャッシュフローは4.0億円のプラスとなり、その大半を借入で調達したが、それでも足りず、現金を13.03億円、取り崩す結果となった。現在、キャッシュフロー上の現金は0.91億円と、残りわずかとなり、ぎりぎりの経営状況といえよう。

   また、自己資本比率も32.3%と、約70%を負債に依存する財務構造であり、負債の主要項目である有利子負債も83.62憶円(前期決算時:67.54億円)と増加しており、総資産の20.22%にまで上昇し、積極的な経営戦略が打ち出しにくい財務構造といえよう。

   このように、2010年1月期のマックスバリュ中部の中間決算は、増収とはなったが、大幅な減益となり、厳しい結果となった。特に、当期純利益が大きく減益となったことから、キャッッシュフローが逆流となり、投資分を借り入れただけでなく、現金をも取り崩し、賄わざるを得なくなり、財務状況が一層厳しい状況となった。また、通期も消費環境は依然として厳しい状況が予想され、その決算予想も増収減益予想であり、今期、マックスバリュ中部は厳しい決算が予想されよう。まずは、既存店の活性化、マーチャンダイジング力の改善が急務といえ、今後、マックスバリュ中部が、PBの強化に加え、どのような既存店の思い切った活性化策を打ち出すかに注目したい。

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September 14, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 13, 2009

デジタルサイネージと食品スーパーマーケット!

   チェーンストアエイジで昨年12月にデジタルサイネージの特集が組まれた。当時は見過ごしていた資料ではあるが、最近、よく、デジタルサイネージが話題になり、コンビニ、食品スーパーマーケットでも導入がはじまっており、改めて、この資料を読み直してみた。当時、わずか半年前と比べても、デジタルサイネージは着実に進化しており、恐らく、急激に、今後、食品スーパーマーケットではデジタルサイネージが拡大してゆくのではないかと思う。

   この特集記事では、4つのケースを取り上げている。JR東日本、ヨドバシカメラ、エーエム・ピーエムジャパン、カスミである。さらに、海外事情として、ウォルマートの事例を取り上げており、特に、この中でも、カスミとウォルマートが食品スーパーマーケットにとっては、興味深いケースといえよう。

   まず、カスミのケースであるが、まだ実験段階ということで、フードスクエアカスミつくばスタイル店1店舗のみのであるという。デジタルサイネージは、小売業側からだけでは、すべてのシステムを構築することは難しく、少なくともネットワーク関係の企業、広告代理店等が必要といえ、今回のカスミのケースでも、富士通とアサツーディ・ケイが全面フォローする体制で取り組まれているという。店内には入口に1台の大型ディスプレイ、各売場に13台(内レジに4台)のディスプレイが置かれ、ここが情報発信の場となっているという。カスミはすでに、毎週発行する情報誌、「ちゃーぶる」をもっており、今回のデジタルサイネージは、この「ちゃーぶる」とも連動しており、カスミ、独自の販促も可能であるという。1クルー10分弱の内容であり、「ちゃーぶる」の合間合間にメーカーの広告が流れるという。

    カスミのこの実証実験を見る限り、まだ、大型ディスプレイ中心であり、棚そのものに小型ディスプレイを付け、まさに、メーカーと共同で販促を行うというところまではいっていないようであるが、今後、小売業がデジタルサイネージを活用してゆくには、POPの代替としての活用が大きなテーマとなろう。POPはまさに、Point of Purchaseの略であるように、顧客と商品との接点での販促を意味しており、現在、ここは紙ベースがほとんどであるが、これがデジタルに置き換わる、すなわち、デジタルサイネージ化することが、食品スーパーマーケットにとっては本命であるといえよう。

    しかも、その背後に、POSデータ、特に、CRMデータがあり、そのデータとリアルタイムで連動し、次々に、販促内容が映像で切り替わってゆくことが課題となろう。通常の紙ベースのPOPでは十分に説明できなかった詳細な解説やメーカーの生産過程、産地の状況なども映像に流すことができ、まさに、販促に直結することになろう。特に、ワイン、チーズなど、初回購買が決め手になる商品、リピート購買の中から、さらに、付加価値の高い商品を推奨することなども、CRMデータから判断することができ、デジタルサイネージと連動することで、販促効果は高いと思う。

    一方、ウォルマートのデジタルサイネージは次元の違う活用ともいえ、スケールメリットを生かした本格的なデジタルサイネージネットワーク、いわば、ウォルマートの放送局を作り上げるような活用である。その名前も、「ウォルマート・スマート・ネットワーク」というものであり、全米2,700店舗のウォルマートに27,000台のディスプレイを導入し、一大ネットワークを構築しようというもので、2010年第1四半期までに完了する予定であるという。すでに、10億円の投資をし、本格的な展開が始まっているという。

    ディスプレイも入口は、「ウエルカムスクリーン」、各売場には「カテゴリースクリーン」、さらには、「エンドキャップスクリーン」をエンドに設置し、商品ごとに週次、日次のほか、店舗ごとに検証が可能であるといい、広告効果の測定が可能な仕組みを目指しているという。ここまで来ると、もはや、放送局と広告代理店とが一体となったデジタルサイネージの仕組みともいえ、実際、10秒間の広告を2週間、2,500店舗に流した場合の広告料金が10万ドルという相場もできつつあるという。現在、ウォルマートの客数は週1億4,000万人という数字であるといい、確かに、これをデジタルサイネージでネットワーク化すれば、十分な広告効果が生まれるといえよう。

   こう見ると、デジタルサイネージは、食品スーパーマーケットにとっては、自社の売場の活性化につなげる方向と、ウォルマートのように、ネットワーク化をはかり、マスメディアと同等のパワーを作りあげ、メーカーに広告料を促す方向があるといえる。日本ではウォルマートのような店舗数をもっている小売業がなく、まずは、自社の活性化に活用する方向からデジタルサイネージが広がり、ある一定の段階にいたった時、これらのデジタルサイネージがネットワーク化され、そこに、巨大な広告市場が生まれるような流れになるのではないかと思う。いずれにせよ、今後、デジタルサイネージは食品スーパーマーケットにとっては、新たな販促手段として、まずは、広まってゆくのではないかと思う。

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September 13, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 12, 2009

CRMデータのみの広告登場!

   日経MJには、様々な商品の広告が掲載されるが、9/11にも、ヤクルトの番爽麗茶の全面広告が掲載された。通常、この種の広告の場合は、何らかの検証データが提示され、その数字を根拠に、強く、消費者、小売業に訴えることが多いが、このヤクルトの全面広告では、その検証データに、CRMデータがメインで取り上げられた。しかも、対象は小売業への訴求であり、そのCRMデータを根拠の一つとして、棚割の提案、売場づくりへの提案も写真入りで、提示されており、CRMデータを全面に出した広告としては、かなり思い切った試みであるといえよう。

   現在、商品の検証には通常のPOSデータが活用されることがほとんどである。その背景には、CRMの研究開発は進んでいるが、小売業側に、CRMデータを検証する仕組みが十分でないことが大きいといえよう。通常のPOSデータは、小売業、特に、食品スーパーマーケットでは、ほぼ100%、自店で検証ができるため、メーカーが広告に、通常のPOSデータを検証結果として掲載した場合、そのデータが正しいか、正しくないかの判断を、自ら、追検証できるため、数字の客観性が確認できる。ところが、CRMデータの場合は、小売業側に自社で十分に分析できる体制がほとんど確立されていないために、自社での検証は難しいものがあり、広告に掲載されたCRMのデータの数字をそのまま受け入れることが難しいのが現状である。

   今回のヤクルトの広告では、番爽麗茶の小容量と大容量のユーザー、及び、両ユーザーの割合を数字と円グラフで示し、大容量のユーザーは51%、小容量のユーザーは35%、両ユーザーは14%、合計100%という検証結果を提示している。さらに、そのグラフの上に、アンケート調査結果として、番爽麗茶を飲むユーザーの91.8%が毎日飲むとの円グラフを掲げており、シンプルな数字の提示である。また、CRM特有の解説として、小容量はトライアルユーザーが多く、大容量はロイヤルユーザーが多いと付け加えており、まさに、CRMデータを全面に押し出した広告である。

   ここで、提示されたデータ、解説は、すべてCRMデータに基づくものであり、通常のPOSデータ分析からはけっして得られない数字であり、恐らく、ほとんどの食品スーパーマーケットでは、いずれのデータも検証することができない数字である。

   一見すると、大容量51%、小容量35%は売上構成比とどこが違うのかと思ってしまうかもしれないが、これは、IDの数を表しており、数字の算出過程が全く違う。売上は、売上金額=ID数×ID金額PI値と分解でき、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値と、落とし込むことができる。したがって、売上金額とID数とは正の相関関係にはならず、ID数が少なくても、ID金額PI値が高い場合もあり、逆に、ID数が多い場合でも、ID金額PI値が低い場合もあり、売上金額とID数とは正の相関というよりは、むしろ、逆相関となることすらあるといえる。一方、通常のPOS分析で可能な金額PI値は、客数を一定とした検証の結果は、売上げ構成比そのものを表しているといえ、直感的に理解しやすい数字である。

   その意味で、今回のCRMデータで最も大事な数字は、両ユーザー14%という数字であろう。この数字も、CRM特有の数字であり、これは、小容量と大容量との相関性は弱く、容量の違いが、客層の違いになっている可能性が高いことを表しており、双方の品揃えが必要であるという根拠を示す数字ともいえ、容易にイメージができるからである。また、今回、ヤクルトでは、新たに、中間の1000mlの中容量を新発売したということであるが、これは、1000mlが、小容量、大容量と違う新たな客層をつかむ可能性が高いという仮説の提示といえ、小容量、大容量と、ユーザーがどう重なるか、その結果、総ユーザーが拡大するのかが、今後の検証ポイントといえよう。

   今回、この広告の主要なテーマが、ロイヤルユーザーの囲い込みと新規トライアルユーザーの獲得を目指すということであるが、CRM分析を全面に出すのであれば、さらに、店舗のロイヤルユーザーの囲い込みと新規トライアルユーザーの獲得を目ざすための、検証データを示しても良かったのでは思う。ロイヤルユーザーはメーカーにとっては、その商品のヘビーユーザーであるが、食品スーパーマーケットにとっては、店舗に貢献度の高いユーザーのことであり、必ずしも、メーカーのロイヤルユーザーと重ならない面がある。番爽麗茶がどれだけ、店舗貢献度が高いか、すなわち、商品はもちろん、店舗のロイヤルユーザーをつかんでいるかを示せたら、より、この広告はCRMデータを駆使し、食品スーパーマーケットに強く訴えることができたように思う。

   このように、今回のヤクルトの番爽麗茶の日経MJでの全面広告は、CRMでの検証データをメインにした内容となっており、これまでの通常のPOSデータでの検証ではなく、非常に興味深い内容であり、新たなCRMデータの検証結果を広告に活かす可能性を示したものといえよう。CRMデータの検証は、まだまだ始まったばかりであり、特に、食品スーパーマーケット側ではこれから検証体制が構築される段階といえ、今後、有望な検証データとなってゆくものといえよう。今回の広告はその意味で、今後につながる試みであり、次の、第2弾に期待したいところである。

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September 12, 2009 in CRM、FSP, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 11, 2009

マックスバリュ北海道、厳しい中間決算、2010年1月期!

   食品スーパーマーケット上場企業、2010年度中間決算、第2号となるマックスバリュ北海道の2010年1月期の中間決算が9/9、公表された。この日は、マックスバリュ中部も公表されており、これで、中間決算公表の食品スーパーマーケットは3件となった。その結果は、営業収益384.43億円(102.8%)、営業利益-5.95億円、経常利益-5.68億円、当期純利益-9.40億円となる、増収減益、利益はすべての段階で赤字となる厳しい結果となった。

   この結果を受けて、9/10のマックスバリュ北海道の株価であるが、1,580円(+20円、+1.28%)と、微増となった。ここ最近の株価も、5日移動平均が0.82%と、安定しており、投資家は冷静に今回の決算発表を受けとめているといえよう。ただ、同じ、北海道の上場食品スーパーマーケット、アークスの株価は9/10現在、1,488円(+65円、+4.56%)、一時は、1,535円まで急騰しており、年初来最高値1,614円に迫る勢いであり、売買高も通常の5倍、10万株を超え、投資家はアークスに熱い視線を注いでいるといえよう。

   マックスバリュ北海道は、この中間決算公表の2日前、9/7に「業績予想の修正に関するお知らせ」を公表しているが、その中で、当初予想を大きく下方修正している。その理由を、「個人消費につきましては、生活必需品に至るまで節約志向が一段と強まり低調のまま推移いたしました。」という認識のもと、「経済環境、天候不順などから全体的に厳しく、業績面への影響が顕著となりました。」とのことで、その対策として、「営業収益の減少、売上荒利益率の低下をカバーするため経費削減に努力し、・・」と、経費削減を実施したが、営業利益が予想以上に減少し、しかも、減損損失も発生したため、大幅な減益となったとのことである。

   実際、この中間決算の原価、経費の状況を見ると、原価は77.31%(昨年76.10%)であり、原価は1.21ポイント上昇しており、結果、売上総利益は22.69%(昨年23.90%)と、減少しており、利益面が厳しい状況であった。原価に関しては、今期、トップバリュに加え、さらに、低価格のベストプライスbyトップバリュを投入し、改善を図っているとのことであるが、それ以上に、NBの原価が、北海道商圏の激しい価格競争により、価格が下がった分をカバーできず、PBの原価改善の効果を打ち消し、さらに、原価上昇、結果、粗利の低下を招いたものと思われる。こう見ると、北海道商圏は10%から20%の構成比と見られるPBでは、原価改善効果を出すのは難しく、残り、80%のNBの原価改善が経営の盛衰を握るまでに、厳しい価格競争に入ったと推測される。

   一方、経費の方であるが、今期は26.16%(昨年25.98%)と、こちらも、0.18ポイント上昇しており、原価上昇に加え、経費も上昇するという、ダブルでの収益圧迫となり、マックスバリュ北海道としては、厳しい局面に入ったといえよう。今期は業績予想の説明のコメントにもあるように、強い経費削減を実施したにも関わらず、売上対比では経費増となっており、同時に、既存店の活性化を行い、相対的に固定費を下げ、経費削減を行う政策が十分でなかったためと思われる。それにしても、経費比率26.16%は、上場食品スーパーマーケットの2009年度決算の中では、20番目となる高さであり、単純平均が25.6%であるので、既存店の活性化が、今後、最大の経営課題となろう。

   結果、差し引き、マーチャンダイジング力であるが、-3.47%(昨年-2.08%)と大きく、下がっており、本決算時が-1.6%であるので、厳しい数字である。マーチャンダイジング力が-3.0%を超える食品スーパーマーケットは、そのほとんどがGMSタイプの食品スーパーマーケットであり、その他営業収入が極めて大きく、その余力で営業利益をプラスにもってゆくビジネスモデルであるが、マックスバリュ北海道は、その他営業収入が1.90%(昨年1.82%)であるので、マーチャンダイジング力のマイナスをカバーできず、結果、営業利益が大きく減益、赤字となった。

   ちなみに、北海道で激しい競争を繰り広げている最大のライバルの食品スーパーマーケット、アークスの経費比率は、2009年の本決算時では19.4%であり、食品スーパーマーケット上場企業約50社の中でもベスト10に入る経費比率の低さである。したがって、それに応じて、原価も77.2%、結果、粗利は22.8%で走っており、マックスバリュ北海道とは、原価、経費ともに、格差があり、直競合となり、価格競争になった場合は、PBでは勝てても、残り、約80%のNBでは厳しく、特に、グロサリーでは、厳しいものがあるといえよう。したがって、生鮮食品を圧倒的に強化する戦略が、今後の北海道マックスバリュにとっては、マーチャンダイジング上の最大の課題といえよう。

   マーチャンダイジング力は、食品スーパーマーケットにとって、経営の要であり、ここが安定した収益を稼ぎださないと、結果、キャッシュフローが縮小し、投資ができず、成長が止まりかねない。さらには、返済は進まず、配当も滞り、経営そのものが回らなくなる。今後、マックスバリュ北海道としては、原価、経費を抜本的に見直すとともに、既存店の活性化が急務といえよう。すでに、様々な、経営改革案が練られているとのことであるが、今後、どのような思い切った経営改革を打ち出すか、その動向が気になるところである。

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September 11, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 10, 2009

営業キャッシュフロー、売上対比7%がトップクラス!

   財務3表連環表を作成してみて、改めてキャッシュフローの重要性を再認識した。キャッシュフローには、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの3つがあるが、当然、この中で重要なキャッシュフローは、自らの営業活動で生み出す営業キャッシュフローである。営業キャッシュフローがすべてのキャッシュの大本であるといえ、この営業キャッシュフローが潤沢な食品スーパーマーケットが投資余力を生み、十分な配当を出すことができる。そこで、ここでは、営業キャッシュフローに焦点当て、決算公開企業約50社の概況を見てみたい。

   まず、潤沢な営業キャッシュフローとはどのくらいなのかを2009年度の本決算の数字をもとに見てみる。営業キャッシュフローを絶対金額で見れば、当然、売上規模の大きな食品スーパーマーケットが多くなる傾向があるので、ここでは、売上対比で比較してみると、No.1はハローズの9.7%である。No.2はサンエーの9.4%であり、No.3はイズミの7.6%である。さらに、もう数社見てみると、スーパーバリュー7.5%、ライフコーポレーション7.5%、タイヨー7.1%となる。したがって、潤沢な営業キャッシュフローとは、売上対比で約7%前後といえよう。決算公開企業約50社では、このハローズとサンエー、そして、イズミの3社を含め、上記数社のみであり、いかに、売上対比約7%前後が高い数字、すなわち、潤沢な営業キャッシュフローであるかがわかる。

   ただし、No.1となった今期のハローズは、決算時と金融機関への支払いのタイミングもあり、仕入れ債務が昨年より大きく膨らんでおり、これを考慮し、さらに昨年の営業キャッシュローを参考に、今期を算定しなおすと、約半分強が順等といえ、約5%と見た方が、良さそうである。したがって、約10%近い営業キャッシュフローの食品スーパーマーケットは、今期はサンエーのみといえよう。

   ついで、約5%以上の営業キャッシュフローの食品スーパーマーケットを見てみると、ジョイス6.6%、オオゼキ5.9%、マルヨシセンター5.8%、オーケー5.6%、大黒天物産5.6%、アークランドサカモト4.9%、マックスバリュ東海4.9%、平和堂4.8%である。先のトップクラスの企業を含め、全部で14社であり、これを見ても、売上対比で5%以上のキャッシュフローを生み出すのがいかに難しいかがわかる。

   では、約50社全体の営業キャッシュフローはどうかであるが、総合計は約3,000億円であり、売上対比では約4%である。したがって、食品スーパーマーケットとしては、少なくとも、売上対比で4%は営業キャッシュフローを確保したいところである。こう見ると、先にあげた、7%前後の食品スーパーマーケットがいかに高い数字かがわかる。

   ところで、営業キャッシュフローの中身は何かであるが、90%以上、たった2つの要素で説明できる。ひとつは当期純利益であり、そして、もうひとつは減価償却費である。営業キャッシュフローは、この2つが原資といえるが、その割合はどうかを見ると、決算公開企業約50社では、当期純利益が約1,500億円で、比率にして、約50%となる。減価償却費は約1,200億円であり、比率にして約40%である。意外に、減価償却費の割合が高く、その減価償却費の大半は出店にかかわる資産から生じており、つきつめると、出店戦略が営業キャッシュフローを支えているともいえる。

   こう見ると、営業キャッシュフローは、食品スーパーマーケットの経営にとって、最も重要なマーチャンダイジング戦略と出店戦略とに深く関係しているといえ、まさに、財務3表は、この2つの要素を通じて相互に連環しているといえよう。

   ちなみに、営業キャッシュフローNo.1のハローズの割合であるが、先ほども説明したように、仕入れ債務が大きな割合を占めており、当期純利益は約35%、減価償却費は約15%、合計約50%である。No.2のサンエーは、当期純利益が約70%、減価償却費が約20%で、合計約90%である。No.3のイズミは当期純利益が約45%、減価償却費が約40%、合計約85%である。全体を見ると、興味深いことに、下位にゆくほど、減価償却費の割合が高くなる傾向があり、結果、差し引き、当期純利益の割合が低くなる。

   営業キャッシュフローは全体として見れば、当期純利益と減価償却費の割合が約50%対約40%であるが、営業キャッシュフローのトップクラスの食品スーパーマーケットは当期純利益が高めであり、50%超える企業が多いが、下位クラスは、逆に、減価償却費の割合が50%を超える企業が多いのが実態である。したがって、営業キャッシュフローを強化するには、まずは、マーチャンダイジング力をいかに高めるかが、最優先課題といえよう。ついで、安定した新規出店を行い、減価償却費を高め、営業キャッシュフローを高めるかが課題となる。

   このように、営業キャッシュフローは経営の要ともいえ、この数字をいかに高めるかが強固な経営を築くためのポイントといえる。そして、そのためには、マーチャンダイジング力を強化し、当期純利益の極大化をはかり、ついで、安定した新規出店を行い、減価償却費を高めてゆくことが課題といえよう。改めて、食品スーパーマーケットにとって、営業キャッシュフロー、そして、それを支えるマーチャンダイジング戦略と出店戦略がいかに重要な要素であるかがわかる。

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September 10, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 09, 2009

品揃えをどう評価するか?

   これまで、品揃えの数字評価は、POSから上がってくるデータをもとに、様々な分析を行い、その結果をもとになされてきた。基本はABC分析であり、売れ筋をA、死に筋をCとし、A商品を強化し、C商品をカットし、新商品と入れ替えることによって、結果、品揃えが改善されるという考え方が基本にあった。ただ、売れ筋、死に筋を数量で見るか、金額で見るかは長い間、論争が繰り広げられ、中々、決着がつかず、多くの場合、両方を見比べながら、バランスをとるという形で、売れ筋、死に筋を判断してきたといえる。

   その後、PI値分析が普及しはじめてからは、売れ筋、死に筋を金額PI値で判断し、さらに、その中身をPI値(数量)と平均単価、双方から判断するようになり、売れ筋の中にも、PI値の高い商品、平均単価の高い商品、PI値、平均単価、双方が高い商品を区別するようになった。同様に、死に筋も、PI値が低い商品、平均単価が低い商品、PI値、平均単価双方が低い商品を区別し、この死に筋の中でも、PI値、平均単価双方が低い商品を、品揃えの優先度が低いと判断し、カット対象とし、新商品と入れ替えるという流れができあがった。

   従来の売上金額、売上数量だけでは、単純な判断しかできなかった売れ筋、死に筋も、PI値分析ができるようになってからは、少し、顧客の購買実態に踏み込むことができ、品揃えを以前よりは、深く考えることができるようになったといえよう。ただ、どちらも、基本は2元論の域を出ず、高いか低いかを1次元で見るか、2次元で見るかの違いであり、2次元で見た方がやや深く、高いか低いかを判断できるというにすぎない。

   本来、品揃えは、売れ筋、死に筋という2元論的な捉え方ではなく、必要か必要でないかという観点が先にあるはずであり、この点を最優先に考えて品揃えを決めるべきであるといえる。ところが、現状のPOSからは、必要であるか、必要ないかの判断に足るデータはあがってこないため、極論すれば、売れ筋は必要、死に筋は必要ないと同義語となり、品揃えの基準が本来の必要、必要ないから、売れ筋、死に筋に置き換わってしまっているのが現状であるといえる。

   よく、コンビニなどでは経験することであるが、いつも、いきつけのコンビニで買っていた商品が突然なくなってしまうということが起こる。これは、まさに、売れ筋、死に筋のことであり、自分にとっては売れ筋でも、コンビニにとっては死に筋であると判断され、カットされてしまうケースである。A商品を残し、C商品をカットすれば、C商品をよく買っていた顧客のA商品は当然カットされてしまう。この背景には、A商品は売れ筋であり、誰でもが買う商品であり、誰でも必要な商品であるという暗黙の了解があり、同様に、C商品は誰も買わない商品であり、必要ない商品であるという無意識の認識があるからであろう。

   ここ最近、CRM分析に取り組むようになって、どうも、この暗黙の了解、無意識の認識がおかしいのではないかと思うようになった。すでに、約20年に渡って、PI値分析をあらゆる商品で行ってきたが、金額PI値の高いもの、すなわち、A商品である売れ筋を強化しても、売上げが上がらない商品群が厳然としてあり、しかも、A商品を強化して売上が上がった商品群でも、ある段階に来ると、限界が訪れ、そこから先にゆくには、C商品を強化することが決め手となる場合が多々発生している。

   ところが、C商品の評価は従来の売れ筋、死に筋論では歯がたたず、全く、別の角度、次元の違う分析が必要といえ、どうも、その決め手として、CRM分析が有力な手法であることが、わかってきた。CRM分析には様々な方法があるが、品揃えを評価する方法としては、相関分析、ID金額PI値分析が有効である。

   いくつか事例を上げると、たとえば、牛乳の売れ筋は1,000mlであるが、500ml、200mlの品揃えは必要か必要でないか、また、同じ1,000mlの中でも、ABCがあり、C商品の品揃えは必要か必要でないかをどう判断するかである。この時、同じメーカーの同じ牛乳の1,000ml、500ml、200mlの相関分析をしてみると、当然、価格は大容量がお買い得であり、小容量が高めであるが、CRM分析で相関関係を見ると、あまり高い相関関係がないことが多い。それぞれが、独自の顧客を獲得し、相互交流があまり起こっていないことが見られる。このようなことが明らかになれば、いずれも、しっかり品揃えすべきであることが明らかになる。また、同じ、1,000mlのAとC商品のID金額PI値分析を試みると、C商品の方がA商品よりもID金額PI値の高い商品、すなわち、優良顧客がしっかり購入している商品がたくさん見つかる。これを果たしてC商品というのか、ID金額PI値で見れば、むしろ、A商品と定義でき、これまでのAとCが逆転する商品が見つかる場合が多い。

   このように、品揃えとは、本来、商品の単純な売上金額だけで判断できない要素が厳然として存在しているといえ、CRM分析は、これまでの分析では見えなかった判断基準を新たに提示する分析手法であり、特に、品揃えの評価には、必須の分析手法といえよう。CRM分析はまだ始まったばかりともいえるが、まずは、品揃えの再評価に活用してゆくところから入ると、実践的で、わかりやすく、また、効果も期待できるのではと思う。

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September 9, 2009 in CRM、FSP, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 08, 2009

YouTubeの可能性!

   本ブログでは、YouTubeについて、何度か取り上げている。特に、オバマ大統領が、民主党の大統領候補選定の選挙の時、クリントン候補と争った際に、選挙戦術でYouTubeを全面活用し、その勝利へ貢献する有力な武器のひとつとなったことを取り上げた。また、その後も共和党のマケイン候補との大統領選挙の時に、同様にYouTubeを活用し、勝利へ貢献することになったことも取り上げた。いずれも、YouTube上では圧倒的なオバマ大統領の勝利であり、実際の投票でも勝利となり、改めて、YouTubeのメディアとしての様々な可能性を示したといえよう。

   日本では、残念ながら、公職選挙法により、YouTubeは、選挙活動には活用できない状況にある。選挙前に自民党が民主党を批判するネガティブキャンペーンを張り、少し話題にはなったが、YouTubeの醍醐味は、選挙戦そのものをライブで刻々と伝えるところに、その魅力があり、政治、特に、選挙への活用は、現段階では難しいものがあるといえよう。ただ、民主党が政権を獲得したことにより、公職選挙法が改正され、来年の参議院選挙には、もしかすると、YouTubeが解禁される可能性もあり、期待したいところである。

   ところで、最近、YouTubeの活用で、見事に、成功したといってよい、日本での事例がある。ロッテのガム、フィッツのCMである。フィッツは3月に発売以来、本ブログでもガムのマーチャンダイジングについては何度か取り上げているが、様々なPOSデータを見ると、ガム全品の中でベスト10に入る快挙を示しており、日経MJ、新製品週間ランキングでも、初登場以来、菓子の上位をキープし続けていた。新商品としては、異例の大ヒットといえ、すでに、コンビニ、食品スーパーマーケットのガムの定番中の定番のひとつとなったといえよう。

   その大ヒットを演出したCM戦術の有力な武器となったのが、TVコマーシャルはもちろんであるが、YouTubeであったといえよう。どのようにYouTubeが活用されたかであるが、YouTubeの最大の魅力は、誰でも、いつでも、どこからでも、映像を投稿できることであり、しかも、その映像をパソコンで、携帯で、どこでも、いつでも見るとことができることである。フィッツのYouTubeの活用はまさに、この2点、動画投稿とその投稿動画を見るという双方を、ダンスコンテストというイベントを通じて実現したことにある。

   実際、現在のフィッツのYouTubeを見てみると、YouTubeにはチャネルという動画のホームページを作ることができるが、ここに、「ロッテ Fit's ≪フィッツ≫」というチャネルを作り、ここで、フィッツダンスコンテストを実施したことである。現在、このチャネルには、TVコマーシャルの動画を含め、投稿動画が1,767本投稿されており、すべての、動画を見るとことができる。ちなみに、現在のオバマ大統領のYouTubeのチャネルの動画は1,866本である。

   その1,776本の動画の中で、No.1はもちろん、TVコマーシャルの佐々木稀、佐藤健が、噛むとフニャンニャン、・・を踊る場面であるが、再生回数は、4,042,964回である。ちなみに、オバマチャネルのNo.1の動画は7,959,136回であり、その動画は、オバマ大統領が奇しくも、フニャフニャと踊っている動画である。No.3が5,052,863回、No.4が3,137,028であるので、4,042,964回は、すごい再生回数であるといえよう。そして、フッィツのNo.2から、ダンスコンテスト関連の動画となるが、No.2は1,148,028回、No.3は815,938回、No.4は577,714 回、No.5は557,141回であり、10万回以上が約50件ある。

   ちなみに、ダンスコンテストの上位の動画の現在の再生回数であるが、No.1となったベリーダンス風の動画は74,092 回、No.2の教室での掃除道具との踊りの動画は、305,037 回であり、こちらの方が、現在では、人気動画である。No.3は中庭でのチアガールの集団ダンス風であり、31,579 回である。現在では、コンテストの順位と再生回数とは一致していないが、いずれも、トップクラスの動画は10,000回単位での再生がなされており、コンテスト終了後も、その勢いが衰えていないといえよう。

   こう見ると、少なくとも、YouTubeがフィッツの大ヒットをもたらした効果は大きかったといえ、ロッテ Fit's ≪フィッツ≫チャネルは、YouTubeの様々な可能性を示すひとつの成功事例を作り上げたといえよう。ホームページが普及しはじめた時もそうであったが、通常の営業活動の会社案内やパンフレット等をそのまま、ホームページにアップし、その後の活用がなかなか進まないのが現状であった。そこに、ブログが登場し、いまや、ブログがホームページそのものともなりつつあり、この食品スーパーマーケット最新情報もまさに、ブログ型ホームページといえる。

   これに対して、YouTubeのホームページ、チャネルは、動画のホームページともいえ、しかも、誰でも、自分の動画を簡単に投稿できるという、視聴者参加型の動画ホームページであるといえよう。この動画参加型という観点からYouTubeをとらえなおすことにより、YouTubeの新たな可能性があるように思える。今回のフィッツは、YouTube世代と対象商品のコアの消費者がぴったり重なったということも、成功の大きな要因といえると思うが、YouTubeの潜在的な可能性を発掘したことは確かであり、YouTubeには、まだまだ大きな可能性があるといえよう。本ブログでもその活用を探ってみたいと思う。

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September 8, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 07, 2009

2010年度、中間決算公表はじまる、丸和、減収減益!

   食品スーパーマーケット業界、2010年度の中間決算の公表がいよいよはじまった。9/4に1月決算期企業の丸和が、第1号となり、いち早く、中間決算を公表した。今後、2010年度の中間決算公表予定は、1月期が9/9、マックスバリュ中部、9/14トーホー、9/18マックスバリュ北海道、同じく、9/19、2月期決算企業、第1号として、マックスバリュ東北、9/29、CFSコーポレーション、マックスバリュ西日本、そして、10月に入ると、10/1、セブン&アイH、10/2、オークワ、アオキスーパー、平和堂、10/5ベルク、カスミ、サンエー、10/6イオン、イオン北海道、イズミヤ、マックスバリュ東海、10/7、イズミ、丸久、天満屋ストア、10/8オオゼキ、イオン九州、マルヤ、10/9、ハローズ、ダイエー、マルエツ、北雄ラッキー、・・と続く。本ブログでは中間決算については、いち早く、財務3表の連環分析を実施し、その結果を解説してゆく予定である。

   さて、9/4に公表された丸和の2010年度1月期の中間決算の結果であるが、残念ながら、厳しい結果となった。売上高188.47億円(95.6%)、営業利益-1.96億円、経常利益-3.36億円、当期純利益-4.09億円となり、減収減益、しかも、すべての段階で利益は赤字となる厳しい結果であった。この3/17に、広島のユアーズが丸和の株式66.62%を取得し、親会社となり、経営再建に取り組んでいる真っ只中であり、その成果が問われる決算でもあったが、まだ、結果が表れていないといえよう。ただし、通期予想は、売上高400.00億円(99.3%)、営業利益3.60億円(前期赤字)、経常利益1.70億円(前期赤字)、当期純利益3.60億円(前期赤字)であるので、赤字は脱却する予想であるが、依然として、厳しい経営が続くものといえよう。

   丸和は、この9/4の中間決算の公表と同時に、業績予想の修正を公表し、今回の公表はその修正後であるが、それを見ると、当初予想よりも、売上高が-3.3%、営業利益が黒字から、赤字への転換であり、ここへ来て急激に数字が悪化したことがわかる。その要因を丸和は売上げについては、7月の集中豪雨の影響が大きく、利益に関しては、固定資産の減損損失の影響等が大きかったという。また、同じく、9/4にこのような厳しい経営環境の中、事業構造改革下の取り組みを公表しているが、それによると、「エリアドミナント戦略の見直しを軸として、付随する不動産賃貸借契約、光熱費等含めた固定費の総合的な検討を行い、店舗利益の極大化を目指して取組む方針」を、3ケ月を目途に取り組むとのことであり、9/4に開催された取締役会で決議したとのことである。

   では、今回の丸和の営業利益が赤字となった要因を原価、経費面からみてみたい。まず、原価であるが、74.2%(昨年76.2%)となり、原価は下がっており、結果、売上総利益は25.8%(昨年23.8%)と2.0ポイントと大幅に上昇しており、原価の上昇は見られず、むしろ、原価は改善されている。一方、経費であるが、27.3%(昨年25.4%)と大きく上昇しており、原価とは対照的な結果となった。したがって、差し引き、マーチャンダイジング力は、-1.5%(昨年-1.6%)と、昨年よりは若干プラスとなったが、依然として、マイナスのマーチャンダイジング力である。これに不動産収入等の当期純利益が1.0%(昨年0.9%)のり、営業利益が-0.5%(昨年-0.7%)と、マイナス幅はやや縮まったといえ、依然としてマイナスとなり、厳しい結果となった。特に、今期は、経費が予想以上に上昇したことが大きかったといえ、仮に、昨年並みに抑えられれば、営業利益が黒字に転じたといえるが、経費増が原価の改善をカバーできなかったことが、営業赤字となった要因といえよう。

   これに対して、丸和の財務状況であるが、昨年の自己資本比率9.3%(株主資本と累計損失(-58.18億円)との差がほぼイコールとなる経営のぎりぎりの厳しい状況)からは、ユアーズの資本増強により、13.5%まで上昇し、やや改善した。ただ、自己資本比率13.5%は上場食品スーパーマーケットの中ではワースト5に入る厳しい状況であり、今後、一層の改善が必要といえる。また、有利子負債は121.12億円(前期決算時121.14億円)と、当期純利益が赤字になったり、営業キャッシュフローが厳しい状況にあり、その削減も進まず、総資産に占める割合は46.2%(前期決算時44.6%)と、若干増加している。今後、経営の最優先課題が、負債の削減となり、食品スーパーマーケット本来の成長戦略、出店へ原資を回すことが厳しい状況である。9/4の取締役会で決議した「店舗利益の極大化」により、原資を生み出すこと以上に、待ったなしでの資産の圧縮、さらなる資本の増加も経営課題となろう。

   このように、ユアーズの子会社として、経営再建に取り組んでいる丸和であるが、この中間決算は減収減益、赤字決算となる厳しい結果となった。親会社ユアーズの資本増強により、自己資本比率はやや改善したが、累積損失は依然として大きく、有利子負債の削減も進んでおらず、今後、経営改革を一層加速させる必要があろう。今期は黒字予想、残り後半で経営状況が反転する予想ではあるが、消費環境はより厳しさを増しており、丸和としては、より、思い切ったリストラ案が必要といえ、後半、どのような経営改革を打ち出すかに注目したい。

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September 7, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 06, 2009

商品には2つの売上げがある!

   従来、売上げというと、商品の売上げをさし、商品ごとの売上金額を分析し、その結果をマーチャンダイジングに活かしてきたといえる。たとえば、豆腐の売上といえば、豆腐に分類される全商品の個々の売上げを合計したものであり、通常は約50種類ぐらいで構成されている。その約50種類の豆腐の中から、売上げの高い商品を重点商品とし、まずは、その重点商品の鮮度を高め、いかに欠品させないかを最優先に取り組み、豆腐全体の売上げアップを図ってきたといえる。これが、豆腐で最初に取り組むマーチャンダイジング政策といえよう。ついで、その他の商品をつぶさに調べ、商品の品揃えを見直し、豆腐全体の最適な品揃えに取り組むというのが次のステップである。

   このように、豆腐のマーチャンダイジングを考える時は、まず、豆腐の売上げを把握することがそのスタートとなる。ところが、ここ最近、CRM分析が導きだした答えは、豆腐の売上げにはもうひとつの売上げがあるということを発見したことである。通常、CRM分析を行うには、すべての商品をID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値で分解し、従来の商品分析から得られる売上げに対して、IDから得られるID金額PI値を基盤にすえる。すなわち、商品からの売上げに対し、ID金額PI値は、ID、すなわち、顧客からの売上げを表していることになる。

   具体的な数字を当てはめてみると、豆腐の売上げが10万円であった場合、これを従来のPOS分析で見ると、豆腐の価格が100円とすると、点数は1,000個となり、10万円=1,000個×100円となる。これに対して、CRM分析を行うと、ID、すなわち、顧客という概念が入り、たとえば、豆腐を100人(ID)が購入した場合、顧客1人(ID)当たりの売上げ、ID金額PI値は、10万円÷100人(ID)=1,000円となり、さらに、この100人が1,000枚のレシートをもたらしているとすると、ID客数PI値は、1,000枚÷100人(ID)=10枚/IDとなる。まとめると、CRM分析では、ID金額PI値(1,000円)=ID客数PI値(10枚/ID)×金額PI値(100円)ということになる。

   この時、豆腐の売上げ10万円はどうなったかであるが、ひとつは、従来のPOS分析の商品そのものの販売数とその価格とを掛けた、1,000個×100円=10万と、まさに商品の売上げでとらえることができる。そして、もうひとつは、CRM分析を行い、ID、1人当たりの売上げに着目し、ID金額PI値1,000円×ID数100人=10万円としてとらえることができる。これは、豆腐には2つの角度から売上げをとらえることできるということであり、ひとつは、商品そのものの売上げ、そして、もうひとつは豆腐を購入する顧客の売上げということである。CRM分析が確立される以前には、顧客の売上げが存在せず、売上げといえば、商品からの売上げしかなく、顧客からの売上げという概念も、計算もできなかったのが実情である。

   なお、初期のPI値分析は、商品の売上げから、一歩、顧客の売上げに近づいたものであり、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値の金額PI値で商品の売上げ把握するものであり、その意味で、CRMの一部、範疇とみることができよう。IDではなく、レシートまでが限界ではあるが、従来の商品からの売上げに対して、一歩、顧客からの売上げに近づいたのが初期のPI値分析といえよう。

   さて、最近のCRM分析は、さらに、もう一歩踏み込み、ID金額PI値を豆腐だけにこだわらず、豆腐以外の商品にも広げた分析にも入りつつある。いわゆる、商品変換といわれる視点の転換である。これは、豆腐を購入している10人のIDが豆腐以外に何を買っているかまで、踏み込む分析であり、ここまで踏み込むと、豆腐の購入IDが店舗全体にもたらす売上げへの貢献分析が可能となる。一見、デシル分析に似ているが、店舗全体ではなく、豆腐、しかも、最終的には豆腐の単品、1品1品にまで分析対象を広げるので、単純なデシル分析とは違い、CRM分析の商品変換といった方がわかりやすいかと思う。

   先のID金額PI値(1,000円)=ID客数PI値(10枚/ID)×金額PI値(100円)の同じIDの購入商品を豆腐以外の全品に広げたものである。たとえば、1レシート当たり、2,000円の買い物をしていたとすれば、ID金額PI値はID客数PI値(10枚/ID)×金額PI値(2,000円)となり、20,000円となる。この20,000円とは何か、これが豆腐の購入顧客10人(ID)がもたらす、店舗全体へのID当たりの売上げである。

   ということは、豆腐の売上げには、豆腐からのみ把握できる10万円という売上げと、ここで導きだしたように、豆腐の購入顧客10人(ID)が店舗全体にもたらす、20,000円×10人=20万円という売上が存在しているということであり、豆腐にはこの2つの売上げが存在しているということである。

    そして、この2つ目の売上げがCRM分析のみで得られる独特な売上げであり、しかも、この2つ目の売上げはすべての商品に存在している。この観点からマーチャンダイジングを再構築した時、これまでの商品の売上げをもとにしたマーチャンダイジングから新たなマーチャンダイジングの世界をつくることができ、豆腐の新マーチャンダイジングを新たに作り上げることが可能となる。また、これは、P/Lそのものを見直し、CRMのP/Lを要求しているともいえ、マーチャンダイジングだけでなく、経営そのものへの変革につながる力を秘めているといえよう。まだまだ、CRM分析は始まったばかりといえるが、今後、どのように発展してゆくか楽しみである。

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September 6, 2009 in CRM、FSP, 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 05, 2009

日経MJ、新製品週間ランキング、9/4、8月ラッシュ!

   9/4、今週の日経MJ新製品週間ランキングが公表された。一時、低迷していた新製品も、8月に入り、ラッシュともいえる様相を呈している。特に、菓子は、異常ともいえ、ベスト20の中に、8月以前に登場した新製品はわずか3品であり、17品が8月にはじめて登場した新製品となった。飲料でもベスト20品の中で、8月以前に登場した新製品は6品であり、14品がこの8月に登場した新製品である。また、冷凍食品では20品中、10品、その他食品では20品中13品、そして、家庭用品では最も少なく、10品中1品であったが、合計、全90品中、55品、約60%がこの8月に登場した新製品といえ、まさに、新製品ラッシュである。

   これほど、わずか1ケ月の間に登場した新製品が上位を独占するのは久しぶりといえ、しかも、今週は、菓子No.1の明治製菓、チップチョップ75gが金額PI値954円と、全新製品の中でトップとなるなど、菓子に異変が起きている。しかも、カバー率も86.8%と極めて高い数字であり、対象49チェーン250店舗の大半の店舗に導入されての数字といえ、びっくりである。来週以降、どの辺で落ち着くか、気になるところである。また、菓子No.2も明治製菓であり、ガルボチップス70gが、金額PI値、先週比95円アップの239円という結果であった。テレビコマーシャルも現在、広末涼子を起用し、その効果もあってか、カバー率も82.8%と高い数字である。

   これについで、No.3、No.4にはカルビーが入り、四季ポテトこんがり焼きしょうゆ味58g、金額PI値118円、四季ポテト秋じゃがベーコン味58g、金額PI値118円となった。平均単価も両新製品ともに95円と値ごろを抑えており、しかもカバー率も78.8%、76.4%と高い数字である。また、今週は日経MJでも解説されているが、No.6に亀田製菓、柿の種ペッパーコンソメ240gが、何と先週147位から急上昇しており、注目である。金額PI値は100円と、先週比88円アップであり、来週以降の数字がどの辺で落ちつくか気になるところである。いよいよ、柿の種もポテトチップス化してきたといいえ、今後、どのようなフレーバーが開発されるか楽しみである。ただ、カバー率がまだ34.4%と低く、今後、各チェーンがどこまで、この商品を採用するかが課題といえよう。

   これ以外にも今週の菓子は金額PI値は100円を切るが、まさに新製品のラッシュであり、今週初登場の新製品が、No.1のチップチョップを除き、5品もある。江崎グリコ、クラッシュポッキー<アーモンド>24本<4本×6袋>、明治製菓、カール焼きもろこし味72g、東ハト、ハーベストスィートポテト105g、不二家、ルック(パフェア・ラモード)12粒、不二家ルック(ア・ラモード)12粒である。

   また、飲料も、今週は新製品の新規投入が多く、No.1が今週初登場の日本コカ・コーラファンタワールドイタリアピーチ500mlペットボトル、金額PI値357円である。この新製品はNo.7にも1.5Lが金額PI値173円で入っており、注目といえよう。No.2にはサントリー、C.C.レモンゼロ500mlペットボトルが、金額PI値250円で入り、以下、No.5まで、サントリーが独占し、今週の飲料の新製品は、サントリーの勢いがある結果となった。No.3、ボスレインボーマウンテンブレンド190g、金額PI値222円、No.4伊右衛門焙じ茶500mlペットボトル、金額PI値216円、No.5白い桃のなっちゃん500mlペットボトル、金額PI値203円と、いずれも、金額PI値が200円のCランクを超えた。

   今週は、この菓子、飲料が特に、新製品ラッシュとなったが、その他食品、冷凍食品、家庭用品にも、今週初登場の新製品を含め、この8月度に登場した新製品が数多くある。その中で、今週初登場でランキングの上位に入った新製品をいくつか見てみると、まず、冷凍食品ではNo.1に森永乳業、エスキモー「MOW(モウ)クリーミーカスタード」150mlが金額PI値144円である。家庭用品では、No.2に花王、アタックNeo本体400gが金額PI値352円である。その他食品では残念ながら、トップクラスにはなく、No.11にキューピー、テイスティドレッシング和風香味野菜210mlが金額PI値115円であった。

   また、ここへ来て、冷凍食品の中の冷凍食品の新製品が増えつつあり、全20品中7品と半分近くになりつつある。ここ最近の家計調査データ等の消費動向を見ても、冷凍食品が復活してきており、この新製品のランキングでもそれが確認できる状況になってきたといえよう。ちょうど、No.7に、ニチレイフーズ、お弁当にGood!さけの塩焼き&ブリの照焼き4個入68gが初登場で金額PI値51円で入ったが、これ以外にも、今週初登場の冷凍食品が4品入っており、今後、注目といえよう。

   このように、日経MJ新製品週間ランキングは、夏も終わり、秋となり、まさに新製品ラッシュとなり、特に、菓子は異常ともいえるラッシュとなった。また、菓子以外でも、飲料、その他食品、冷凍食品でも同様な傾向が見られ、今後、当面、新製品ラッシュが続くものといえよう。今後、食品スーパーマーケットとしては、これら新製品から、何を定番に残し、何をカットするか、金額PI値、カバー率をもとに、しっかり見極める必要があろう。来週以降の日経MJ、新製品週間ランキングにも注目である。

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September 5, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 04, 2009

家計調査データ、2009年7月度、-4.5%!

   8/28、2009年7月度の家計調査データが総務省統計局から公表された。結果は、全体の消費が1世帯1日あたり9,196.06円(95.5%)、食品(外食を除く)が1,989.71円(98.9%)となり、食品は比較的堅調であったが、全体の消費はやや厳しい結果となった。特に、住居580.58円(92.5%)、交通・通信1,277.32円(93.6%)、教育297.81円(94.2%)等が95%を下回っており、これらが全体の消費を押し下げた要因である。ただ、食品の中でも、飲料147.35円(94.3%)、酒類126.90円(89.9%)と、昨年の猛暑の影響もあり、この2部門が95%を切っており、厳しい結果であった。

   昨年の猛暑の影響については、総務省でも別途、「天候の影響により支出が大きく減少したとみられる主な品目」というレポートを実質値で公表している。それを見ると、食品関係では、乾うどん・そば-12.5(寄与度-0.03)、 ゼリー -14.4(-0.02)、アイスクリーム・シャーベット -9.8(-0.04)、飲料 -3.1(-0.05)、ビール -15.9(-0.11)、食事代 -6.4(-0.24)、飲酒代 -11.6(-0.05)という結果であった。特に、寄与度をみると、食事代、ビールが特に大きかったといえる。

   そこで、家計調査データの食品の項目で95%を切った飲料、酒類について、その詳細を見てみたい。まず、飲料であるが、紅茶1.39円(74.1%)、果実・野菜ジュース29.35円(84.5%)、他の茶葉4.19円(87.2%)が、落ち込みが大きかった項目である。特に、果実・野菜ジュースは29.35円と飲料の中でも最も消費額の大きな項目であり、飲料全体に与える影響が大きかったといえよう。

   この果物・野菜ジュースについては、ここ数ケ月の数字を見ると、6月度26.20円(99.6%)、5月度25.19円(98.1%)、4月度22.57円(94.8%)、3月度20.06円(94.7%)、2月度19.36円(103.0%)、1月度17.19円(91.4%)という状況であり、もともと厳しい状況が続いてはいたが、この7月度の84.5%は、ここ数ケ月では最大の落ち込み幅であり、厳しい結果であった。ちなみに、昨年7月度は34.74円(114.6%)であるので、一昨年にもどったともいえ、猛暑の異常値を抜けば、実質、3年間横ばいが続いているともいえる。

   一方、酒についてであるが、やはり、ビールの落ち込みが56.58円(82.7%)と大きく、酒では最大の消費額であるだけに、酒全体への影響も大きかったといえよう。これについても昨年の7月度を見ると、68.42円(107.0%)であり、果実・野菜ジュースと違い、もとにもどった分けではなく、それ以上に今年の落ち込みは大きく、ビールはかなり苦戦したといえよう。特に、発泡酒18.29円(95.1%)、他の酒13.71円(103.4%)という状況を見ると、猛暑の影響以上に発泡酒、第3のビール等へ需要が移っているようである。

   また、酒は食品スーパーマーケットの中では、客数PI値、すなわち、購入客数の割合が最も少ない、限られた方のみ購入する典型的な商品群である。この7月度の家計調査データを見ても、酒全体は、客数PI値は97.8%、購入世帯のみの消費額は91.9%であり、ビールは94.0%、88.0%という数字を見ても、購入世帯数が減った以上に、購入世帯の消費金額が減っており、需要がまさに減少したといえる。ちなみに、酒の購入世帯、客数PI値は67.4%であり、約30%強が1ケ月に1回も酒を買わない世帯がいるということであり、このような商品は家計調査データの食品の中では、酒だけであり、酒は独特な商品群であることがわかる。

   では、このようにやや厳しい消費環境となったこの7月度、消費を伸ばした項目を見てみたい。大分類では、穀類が226.39円(104.1%)と、堅調な数字となり、これ以外では、乳卵類108.90円(102.3%)、調理食品278.97円(101.6%)、菓子類206.77円(100.4%)という状況であった。さらに、その項目を見てみると、穀類では、カップめんが7.58円(116.9%)と絶好調であり、小麦粉1.81円(107.7%)、米も75.00円(107.1%)と堅調な数字であった。乳卵類ではバター1.97円(113.0%)、チーズ9.68円(112.8%)が2桁の伸びであった。調理食品ではしゅうまい2.65円(118.8%)、冷凍調理食品14.68円(114.0%)が絶好調である。ちなみに、ぎょうざ5.61円(104.8%)、うなぎのかば焼き29.06円(106.6%)等も堅調であり、昨年の中国関連の食品問題は、この数字を見る限り、払拭されたといえそうである。

   そして、菓子類であるが、チョコレート菓子2.48円(128.3%)、まんじゅう3.94円(125.8%)、キャンデー5.55円(112.4%)が2桁の伸びであり、全体的に菓子は消費は堅調である。ただ、先にも取り上げたが、天候不順の影響を受けたアイスクリーム・シャーベットは34.58円(90.7%)と厳しい数字であり、食品スーパーマーケットの売場では冷凍食品とアイスクリームは同じ冷凍什器の中で併売されることが多いが、明暗を分けた結果となった。

   このように、この7月度の家計調査データは昨年の猛暑の影響が大きく、飲料、酒類に影響が出たが、これをカバーする形で、好調な部門として、穀類、乳卵類、調理食品、菓子類が上昇し、バランスをとった格好である。特に、好調な部門を見ると、大部分が値上げ関連商品ともいえ、値上げによる消費の底上げが、消費を支えているともいえる。ただ、この値上げは、消費者物価指数等を見ると、明らかに、デフレ傾向が鮮明であり、今後、徐々に解消されてくるものと予想され、今後、消費環境はかなり厳しい状況が予想されよう。来月、そして、秋以降の消費動向が気になるところである。

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September 4, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 03, 2009

ユニバース、証券業界が注目!

   ユニバースの株価にここ最近注目が集まっている。9/2現在、1,490円(4円、0.26%)であるが、8/20以降、株価が急上昇、ここ数日は落ち着いているが、チャートは明らかに、右上に力強く上昇しており、2007年4月24日に付けた1,590円の上場来最高値に迫る勢いである。しかも、5日移動平均0.06%、25日移動平均5.82%、13週移動平均14.43%、そして、26週移動平均26.37%という数字が示す通り、中長期的にも上昇トレンドを示しており、投資家からも、ここ最近だけでなく、注目の株価となっている状況である。

   では、なぜ、8/20以降、ユニバースの株価が注目されているかであるが、8/20付けのブルームバーグによれば、野村証券が8/19付けで、「投資判断を「1(買い)」でカバー開始。目標株価は1,850円と、前日の終値(1,415円)を30%以上上回る水準だ。」とのことで、野村証券が買いを推奨したことにあるという。この記事の中では、さらに、野村証券の担当アナリストの皆川良造氏が、東北の厳しい消費環境下で、「新規出店する競合企業は少なく、実質的にユニバースのみが店舗数の純増を維持している」と指摘し、「北東北の食品スーパーで一人勝ちの状態」と、投資家向けのメモを出したとのことである。

   このことが契機となり、8/20以降、ユニバースの株が大商いとなり、株価が急上昇したという。再度、8/20前後のユニバースの株価と売買高を追ってみると、8/19(1,415円、9.7千株)、8/20(1,540 円、78.7千株)、8/21(1,548円、48.5千株)、8/22(1,479円、62.1千株)となり、その後、1,500円をうかがう動きが、現在まで続いている。特に、8/20は、通常の約10倍という大商いとなっており、株価も大きく値を上げているのがわかる。

   本ブログでも、8/21に公表されたユニバースの第1四半期決算の増収減益の状況を解説したが、まさに、その直前に野村証券が投資判断を買いにしており、8/21は若干株価は上昇したが、翌日の8/22の株価は下がっている。投資家は、かなり混乱したのではないかと思う。ただ、ブログでも解説したが、ユニバースの減益は前向きの減益であり、敢えて新規出店の前倒しをしての経費増である。実際、2010年度4月期の決算予想は増収増益であり、この時期に、減益を恐れず、前向きの投資ができること事態が、ユニバースの強さを示しているといえる。その意味で、野村証券の買い判断と、今後のユニバースが北東北の食品スーパーで一人勝ちという予想は順等といえよう。

   ここで改めて、ユニバースの東北の上場企業の中での位置づけを確認してみたい。すぐに東北で思い浮かぶ超優良食品スーパーマーケットはヨークベニマルであり、ヤマザワであると思うが、この3社を様々な角度から比較してみたい。まず、1店舗当たりの売上高であるが、3社の中では、ユニバースがNo.1であり、21.7憶円となる。ヨークベニマルは21.5憶円でわずかであるが、ユニバースを下回る。ただ、その他営業収入を加えた営業収益で見ると、ヨークベニマルが22.2億円と、ユニバースの21.7億円を上回るが、その差はわずかである。ちなみに、ヤマザワは売上高15.2億円であり、やや規模が小さくなる。したがって、北東北というよりも、東北でも、恐らく、全国的に見ても、ユニバースの売上高は1店舗当たり、食品スーパーマーケットではトップクラスといえる。

   また、マーチャンダイジング力、すなわち、売上総利益から経費を引いた利益は3.5%と、これも東北No.1であり、全上昇食品スーパーマーケット約50社の中でも、ベスト5に入る高い数値である。ちなみに、ヨークベニマルは0.3%、ヤマザワは2.4%である。この2点から、ユニバースの収益性は規模、質ともに高い数字であるといえ、これが、キャッシュフローへとつながってゆく。前期決算では、営業キャッシュフローが31.9憶円となり、マーチャンダイジング力が強いため、安定したキャッシュを生み出しているといえる。

   ユニバースの1店舗当たりの出店関連資産は5.4億円であるが、この安定した営業キャッシュフローが確保できれば、毎年、最大5店舗の新規出店が可能といえ、実際、前期決算では、20.5億円の出店関連への投資キャッシュフローを行っており、単純計算で4店舗程度の出店に関する資産への投資となる。また、出店余力、すなわち、純資産と出店にかかわる資産とのバランスを見ると、-5.1%とやや負債に依存する財務構造となっているが、自己資本比率は60.6%と高い。一方、有利子負債は32.71億円と総資産の8.9%であり、現預金が58.76億円と総資産の16.1%あり、実質無借金といえ、出店余力は-5.1%以上に高いといえよう。しかも、キャッシュフローの範囲内で安定した新規出店が可能な強固な財務基盤である。

   したがって、野村証券が8/19に出し北東北で見ると一人勝ちというよりも、東北で見ても、ユニバースは食品スーパーマーケットとしては、競争力、出店余力ともに抜群であり、上場食品スーパーマーケットの中でもトップクラスであるといえ、全国的に見ても勝ち組の食品スーパーマーケットといえよう。今後、ユニバースが、北東北から、北上するのか、南下するのか、あるいは、秋田方面へ西へ向かうのか、その出店戦略、さらには、M&A戦略に注目といえよう。

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September 3, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 02, 2009

政権交代、民主党とCRM?

    8/30の衆議院選挙で民主党が308議席(過半数240議席)を獲得し、自民党から民主党への政権交代が実現した。第2党となった自民党の獲得議席は119議席であるので、その差、約3倍と、圧倒的な大差がついた。これは、小選挙区制度という選挙の仕組みが、これだけの大差を生んだ要因もあるが、それ以上に、もっと大きな要因は、政治、そのものの仕組み、システムの違いが、民主党と自民党にあったように思う。

   では、民主党と自民党の政治の仕組み、システムは、どこが決定的に違ったのかを考えてみたい。まず、決定的な違いは、政党名から連想されるイメージの違いである。民主党は国民が主体であるという理念がそのまま感じられ、そこには、特定の集団を意識せず、国民一人一人につながっているイメージがある。スローガンの「国民の生活が第一」も、民主という名前を具現化しており、違和感がない。 

   これに対して、自民党は自由民主党の略であり、民主という言葉も含まれているが、それ以上に自由という言葉が強く打ち出されている名前である。その自由は、そもそも、その出発点は共産主義に対する自由主義、すなわち、資本主義を堅持するというイデオロギーがその根底にあり、極めて、政治的な言葉である。したがって、自然、共産主義を意識し、その対立軸があってこそ、価値のある言葉である。ところが、その共産主義そのものが、もはや、自由主義に対立する力がなくなり、自由主義が圧倒的に優位になったにもかかわらず、自由を全面に押し出した名前そのものが時代にそぐわない面があるといえよう。本来であれば、自由より、民主をむしろ全面に押し出したいところであろうが、民主党がある以上、民主を強く押し出すわけにもいかず、自由を全面に出さざるをえないところに問題があるように思う。

   今回の選挙結果を見ていると、いわゆる無党派層の動向が大きな決め手になっていることがわかる。たまたま、私の出身地、埼玉県の比例の得票数を見てみると、前回2005年の小泉郵政選挙の時と、今回の選挙の民主党と自民党の合計得票数は約250万票でほとんど差がない。ところが、前回は自民党が約140万票、民主党が約110万票と自民党が圧勝したのに対し、今回は、民主党が約160万票、自民党が約90万票と民主党が圧勝している。特に、今回は出口調査などの状況を見ると、埼玉県は自民党支持者の20%ぐらいが民主党に投票していたこともあり、これを考慮すると、双方、基礎票は100万票ぐらいであり、これを差し引いた無党派層が約50万票ぐらいあると推測される。

   したがって、各政党のコアの支持者を固めることは、この結果からも重要であるが、それ以上に、もっと重要なのは、無党派層の約50万票に対する、まさに、個に対するアプローチであるといえる。特に、小選挙区制度では、その差が決定的なものになるといえよう。ちなみに、公明党は約45万票、日本共産党は約30万票と前回、今回とほとんど変化がなく、無党派層はこの2党にはほとんど影響を与えていないといえる。

   この無党派層への民主党、自民党どちらが強くアピールでき、その心をつかめるかが政権そのものを左右する時代になったということであろう。これは、食品スーパーマーケットでいえば、まさに、CRM戦略そのものともいえる。顧客全体(マス)の欲しい商品をつかみ、その商品を強化すれば、売上げが上がった時代から、顧客個々の購買履歴を分析し、顧客個々への極め細かい対応が、まさに、CRMが、売上げ、そして、利益を左右する時代になったのに似ている。

   その象徴的な民主党のCRM戦略が子供手当てであり、農業の個別所得補償であるといえよう。どちらも個別に重点をおいた政策であり、前者は明らかに無党派層に焦点を当てており、後者はどちらかというと自民党のコアな層に焦点を当てるという、対極的なCRMの応用である。これまでの自民党の政治手法では、国民一人一人に焦点を当てる政策はメインではなく、全面に押し出しにくかった政策でもある。このような、まさにCRM的な発想での政策を立案し、実行する政治の仕組み、システムが、特に、無党派層をつかむには必須となってきたということであり、これに、いち早く、対応しようとしている民主党と対応できていない自民党との差が、決定的な段階にまでなってしまったのではないかと思う。

   このようにCRMは票の獲得に対しても効果があるが、もう一方で、財源の確保に対しても効果があり、むしろ、CRMのスタートは、どの顧客からの売上げ多いかを分析し、その顧客を優遇することで売上げを最大にしようという政策立案から始まっている。

   民主党も今回財源はどこからという問題がさかんに指摘されたが、予算の組み替えも重要な財源確保の手法であるといえるが、食品スーパーマーケットでも最も利益を出している企業は経費を削減して利益を出している企業ではない。むしろ、客数を増やして、坪売上げを引き上げ、売上げ効率を高めている企業が、結果的に経費比率を落とし、利益を出しているのが実態である。票の獲得だけでなく、財源の部分にも個別アプローチ、すなわち、CRMの発想を入れ、経済を活性化し、税収を増やす政策も打ち出して欲しいところである。逆に、この部分は自民党が強い領域でもあり、自民党が再生するためにも、CRMの発想で、自民党の強みを生かし、経済の活性化を政策立案に活かしてはどうかと思う。

   いずれにせよ、今回の選挙は政治の仕組み、システムが大きく変わった、そして、変わりつつあることを示しており、民主党はいち早くその変化をつかみ、自民党はその変化をつかみ切れず、ネーミングから来るイメージを含め、依然として、新たな政治の仕組み、システム構築への取り組みができない状況にあり、その差が、無党派層をつかみきれず、小選挙区制度の中で、決定的な議席数の差になってあらわれたように思う。


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September 2, 2009 in 経済・政治・国際 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 01, 2009

消費者物価指数(CPI)、2009年7月度、-2.2%!

   8/28、消費者物価指数(CPI)が総務省統計局から公表された。結果は、総合指数が昨年同月比で-2.2%となり、デフレ傾向が鮮明になった。8/29の日経新聞でも、「デフレ懸念じわり」、「日用品や衣料、下落品目広がる」という見出しで、記事が掲載されているが、昨年のインフレの反動もあり、デフレ傾向は当面続きそうである。日経新聞にはデフレの解説が掲載されているが、IMFなどでは、2年程度、物価の下落が続いている状況をデフレというとのことで、ここから判断すると、日本では、消費者物価指数がマイナスに転じたのは、ここ数ケ月であるので、現段階ではデフレではないという。ただ、デフレ基調であることは明らかであり、今後の動向が気になるところである。
   
   消費者物価指数は3段階に分けて計算されており、1つ目が総合指数であり、前年同月比で-2.2%となった。2つ目が生鮮食品を除く総合指数であり、これも、前年同月比は-2.2%の下落となった。そして、3つ目が食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数であり、前年同月比は-0.9%の下落となった。したがって、ここからもわかるように、現在のデフレ基調は、食料とエネルギーの影響が大きいといえる。実際、その寄与度を見てみると、食料は生鮮食品が-0.18ポイント、光熱・水道が-0.61ポイントと大きいが、もうひとつ、実は、これ以上に大きい項目があり、交通・通信-1.06ポイントである。10大費目の中では、最大の落ち込みであり、しかも、寄与度が大きい。また、これ以外にも、教養娯楽も0.30ポイントと生鮮食品よりも大きく、この7月度のデフレ基調は、この4つ、交通・通信、光熱・水道、教養娯楽、そして、生鮮食品がその原因であるといえよう。
   
   そこで、さらに、踏み込んで、この4つの項目の中で、特に、消費者物価が昨年同月比で下落した項目を見てみると、交通・通信では、何といっても自動車関係費が-11.7%と大きく下落している。その中でも自動車維持費が-14.7%と大きく、さらに、その中のガソリンの-30.5%が最大の落ち込みである。次に、光熱・水道であるが、-8.1%であり、その中でも、灯油が-43.4%と半値近い数字の落ち込みであり、ついで、電気代の-4.4%、都市ガス代の-4.1%と続く。3つ目の教養娯楽であるが、これは教養娯楽用耐久財が軒並み下落しており、パソコン(ノート型) -48.4%、パソコン(デスクトップ型)-39.0%、テレビ(薄型) TV sets (LCD)-30.6%、カメラ-30.6%、ビデオカメラ-24.1%、携帯オーディオ機器-23.5%、DVDレコーダー-22.8%、ステレオセット-15.8%と大きく下落しており、家電関連は厳しい価格競争となっている状況といえよう。

   そして、4つ目の生鮮食品であるが、魚介類が-1.1%、その項目を見ると、たこ-13.7%、いか-11.0%、いわし-9.9%、さば-7.2%、あじ-4.5%、まぐろ-4.2%、ほたて貝-4.1%、えび-3.5%、たい-1.9%、かれい-1.4%、ぶり-1.2%である。主力の鮮魚が軒並み、下落している状況である。肉類はさらに下落しており、-2.1%である。その項目を見ると、牛肉B-9.8%、鶏肉-3.3%、牛肉A-1.9%と、特に、牛肉の下落が大きく、さらに、昨年は絶好調であった鶏肉が下落している。生鮮野菜、生鮮果物も-4.8%、-5.2%と下落しており生鮮3品すべての消費者物価が前年同月比を大きく割り込んでいる状況である。

   その生鮮野菜の項目では、にんじん-18.4%、かんしょ-17.7%、はくさい-15.7%、れんこん-13.4%、キャベツ-13.1%、ピーマン-12.7%、えだまめ-12.0%、なす-12.0%、さといも-11.0%、アスパラガス-8.3%、レタス-8.0%、えのきだけ-7.7%、ごぼう-6.7%、ブロッコリー-6.1%、もやし-4.7%、生しいたけ-4.7%、しめじ-4.6%、かぼちゃ-4.5%、きゅうり-4.4%、さやいんげん-4.3%、ながいも-2.2%と、軒並み、しかも、大きく下落している。また、生鮮果物はレモン-21.6%、もも-8.9%、ぶどうA-8.5%、すいか-8.3%、グレープフルーツ-6.9%、りんごB-6.2%、ぶどうB-6.1%、キウイフルーツ-3.3%、さくらんぼ-2.7%、メロン-2.4%という状況である。こう見ると、食品の中では、生鮮3品の落ち込みが、この7月度はいかいに大きかったかがわかる。

   総務省の公表データには、過去1年間の月別の折れ線グラフも掲載されているが、これを見ると、昨年の4月頃から10月までインフレ基調であり、10月がピークである。まさに、9.15のリーマンブラザーズショックまではインフレ基調、その後はデフレ基調、となっており、このデフレ基調は少なくともこの10月までは続き、しかも、加速傾向となることが予想される。したがって、あと3ケ月間はデフレ基調が強まるといえるが、その後は、グラフを見る限り、落ち着いてくるのではないかと予想される。ただ、昨年以上に、落ち込み幅が大きれば、デフレ基調が継続することも懸念され、ここ数ケ月の動向が、今後のデフレ基調を決めることになろう。その意味で、来月、再来月の消費者物価指数がどこまで下がるか、その動向に注目である。

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