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January 12, 2010

レシート(客数)とIDの売上げを考えてみる!

   売上は客数と客単価の掛け算であるが、ID-POS分析に取り組むようになり、売上にはもうひとつ別の世界が存在することが明らかになった。同じ客数、客単価であるが、IDとIDの客単価である。客単価は金額PI値のことでもあるので、数式でいえば、売上=客数×金額PI値であり、もうひとつの世界が売上=ID×ID金額PI値である。ここから、客数も、金額PI値(客単価)も、2つ存在することがわかり、この2つの世界は交わることがなく、パラレルで存在しているのが実態である。なお、IDに対して、従来の客数は、中身はレシートのことであり、すなわち、2つの世界とはIDとレシートの世界のことであるといえる。

   通常のPOS分析では、IDの世界を見ることができないので、もっぱら、レシート(客数)の世界のみの分析となる。どこが違うかであるが、ひとつ例を示すと、バナナの売上げが1,000円であった場合、この時、客数、すなわち、レシートが10枚であった場合、売上=レシート(客数)×金額PI値であるので、1,000円=10枚×(1,000円÷10枚)=10枚×100円となる。これは、1,000円のバナナの売上げはレシート(客数)1枚当たり100円の売上があり、そのレシート(客数)が10枚あるということである。

   この1,000円の売上をIDでみたらどうなるであろうか。ここで、IDを5人とした場合、IDの世界では、売上=ID×ID金額PI値であるので1,000円=5人×(1,000円÷5人)=5人×200円となる。これは何を意味しているかであるが、同じバナナの売上げのIDから見た中身は、5人のIDが平均200円分バナナを購入し、結果、1,000円の売上げになったということである。

   全く、同じバナナ1,000円の売上げであるが、2つの見方が存在するということである。ひとつはレシート(客数)から見たバナナの売上げであり、もうひとつはIDから見たバナナの売上げである。この2つは同時に存在しており、どちらも正しいバナナ1,000円の売上げの分解である。バナナの売上げをレシート(客数)で見るか、IDで見るかの違いである。

   そこで、もう一歩進め、レシートと、IDの関係を作ってみたい。売上=レシート(客数)×金額PI値=ID×ID金額PI値であるので、ここから、ID金額PI値を求めてみると、ID金額PI値=(レシート÷ID)×金額PI値となる。この( )、レシート÷ID=ID客数PI値とすると、この数式は、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値となり、IDとレシートの関係が生まれる。これまで並行して走っていたレシートとIDが交わった瞬間である。これにより、レシートとIDの関係が導かれ、ID金額PI値は金額PI値にID客数PI値を掛けて結ばれることがわかり、ID客数PI値が2つの世界を媒介していることがわかる。このID客数PI値はレシート÷IDであるので、これは、ID当たりのレシート枚数、すなわち、頻度を表しているともいえる。

   これで、さらにレシートとIDの関係がはっきりしたといえる。すなわち、ID金額PI値は金額PI値に頻度を掛けたものであり、レシートの中から同じIDのレシートを集め、集計したものであることがわかる。わかりやすくするために、先のバナナの事例で考えてみる。バナナの売上げは1,000円であった。この時、レシート枚数は10枚、IDは5人であった。したがって、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値であるので、ID金額PI値(1,000円÷5人)=ID客数PI値(10枚÷5ID)×金額PI値(1,000円÷10枚)となり、200円=2枚/ID×100円となり、この数式が成り立っていることがわかる。これは、何を意味しているかであるが、バナナのID当たりの売上げ200円は、バナナの100円のレシートが2枚/IDとなり、結果、1ID当たり200円の売上げとなっているということである。

   すなわち、バナナ1,000円の売上げが上がった場合、今回の事例でいえば、顧客が5人(ID)いて、その顧客が平均2枚のバナナのレシートをもっており、その金額がレシート当たり100円であるということである。したがって、バナナの売上げ1,000円はレシートのみで見た場合、IDのみで見た場合、そして、レシートとIDを融合して見た場合の3つの見方が存在するということである。実際に計算するかどうかは別として、すべての商品において、売上げが1円でもあがった場合は、必ず、レシートから見た売上げ、IDから見た売上、双方を融合させた場合のキー指標、ID客数PI値から見た売上げと3つに分解することができるということである。

   そして、売上げをそれぞれの指標に分解し、それぞれの角度から見ることによって、売上を引き上げるヒントがつかめ、新たな仮説づくりにつながってゆくことになる。同時に、売上げはこの3つの角度から、検証することができ、レシートに問題があるのか、IDに問題があるのか、ID客数PI値に問題があるのかがつかめ、次の一手につながってゆくことになる。

   バナナに戻れば、バナナ1,000円の中身は、ID(5人)、ID金額PI値(200円)、レシート(客数)(10枚)、金額PI値(100円)、そして、ID客数PI値(2枚/ID)の3つの角度、5つの指標が基本であり、これらを数字で検証するかどうかは別として、バナナのマーチャンダイジング改善の仮説を考える上には、思い浮かべて欲しいイメージである。バナナの売上げに変化があった時には、必ず、この5つの指標のいずれかが変化しているはずであり、どの指標改善を強く打ち出すかがマーチャンダイジング戦略そのものといえる。

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January 12, 2010 in 経済・政治・国際CRM、FSP |

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