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January 21, 2010

電卓でPI値を計算し、売れ筋(重点商品)を見つけ出せ!

   PI値の実践的な活用方法は、POSデータと電卓をもって売場にゆき、目の前の商品のPI値を実際に電卓で計算し、売れ筋(重点商品)を見つけ出し、その商品を絶対に欠品させないようにすることである。これがPI値の最初に取り組むべき実践論である。PI値を勉強したら、これだけで良い。まず、これをすぐに売場で実践することである。PI値の最大の特徴は、売れ筋(重点商品)を見つけ出すことにあり、しかも、誰でも、POSデータと電卓さえあれば、売れ筋(重点商品)を自ら、しかも、簡単に見つけ出すことができるからである。

   たまたま、1/20の日経MJに書籍取次のトーハンの記事がのっていたが、まさに、書籍のPI値の実践論である。記事の見出しは、「POSデータ、追加配本に活用」、「売れ筋の品切れ防ぐ」というものであり、サービス名は、「MVPサプライ」、この夏から書店で本格稼働するという。仕組みは極めてシンプルで、まさに売れ筋(重点商品)に絞ったPOSデータの活用である。PI値という表現はないが、やろうとしていることはまさに、PI値の実践ともいえる内容であり、恐らく、成功するのではないかと思われる。筋がいいからだ。

   記事の中身と、概念図を見ると、まずは、書店から、過去のPOSデータをもらう。これは、事前診断といえよう。ここから、初回の配本部数を提案するという。すなわち、仮説の構築である。記事によれば、出版、書店、取次業界ではここまでは、トーハン以外でも、同様のサービスを実施しているという。今回の「MVPサプライ」はここからが、真骨頂であり、初回配本後のPOSデータを書店からもらい、検証を行う。そして、再度、売れ筋(重点商品)を見つけ出し、トーハンの専用センターから、売れ筋(重点商品)の追加配本を行うというものである。

   この再度POSデータを分析し、追加配本を行うところが味噌であり、従来は、ここの部分は、書店の店員にゆだねられており、店員は日常の業務に追われ、適切な発注=売れ筋(重点商品)を把握し、欠品をさせない追加発注、これができなかったり、逆に、余分に発注をしてしまい、売れ残りが出て、返本につがるケースも多かったという。 

   実際、トーハンでは、昨年1,300店の書店で9,000タイトルの漫画本で同様なサービスを実施した結果、通常の店舗と比べて、売上高の減少率が9ポイント小さく、返品が10ポイント低くなったという。少し、分かりにくい表現であるが、要は在庫が減り、売上げ減少の歯止めがかかったということであろう。今後、トーハンでは、効果があったと見て、順次、文庫本、一般書籍へと、この仕組みを広げてゆくという。

   実にシンプルな仕組みであり、売れ筋(重点商品)に焦点を絞ったPOSデータの活用であり、しかも、追加配本を重視しており、出版、書店、取次業界では、これまで踏み込めなかった領域であるという。  

   話をもとにもどす。実は、このような仕組みは、本来、食品スーパーマーケットでこそ、はじめに作るしくみであり、しかも、本部ではなく、店舗、現場で実践すべきものであると思う。特に、食品スーパーマーケットの商品群の主力部門、生鮮、惣菜、日配は書籍と違い、圧倒的に売れ筋(重点商品)の構成比が高く、ここの品切れをなくすことができれば、極論すれば、それだけで、既存店の売上を押し上げることができる潜在的なパワーがあるからである。グロサリー(食品、菓子)、雑貨は書籍に似ており、今回は、書籍でも効果が確認されたということでもあるので、グロサリー、雑貨でも十分に効果が期待できよう。 

   では、どうすれば売れ筋(重点商品)が把握できるか、それがPOSデータと電卓である。通常のPOSデータをただ眺めていただけでは、売れ筋(重点商品)はわかりにくい。売上げは時間ごとに変化し、日々変化し、店舗ごとに全く違うからである。1日1,000人の店舗では、1,000円以上の売上げの商品が売れ筋(重点商品)といえるが、1日3,000人の店舗では1,000円の売上げは死に筋になってしまう。3,000円を超えてはじめて売れ筋(重点商品)といえよう。せっかくのPOSデータもこれでは十分に活かすことができない。

   そこで、電卓の登場である。売上げを客数(レシート枚数)で割って見るのである。1,000円÷1,000人=1.00円、1,000円÷3,000人=0.33円、3,000円÷3,000人=1.00円、この瞬間に1.00円を超えたものが売れ筋(重点商品)である。したがって、1,000人の客数の場合は、1,000円以上、3,000人の客数の場合は3,000円以上が売れ筋であり、1,000円は売れ筋ではないとなる。さらに、応用問題であるが、販売数量を客数で割る、粗利を客数で割る、在庫を客数で割ると、次々に電卓で計算してゆけば、その商品の本質が見えてくる。また、単品だけでなく、カテゴリー、部門を客数で割れば、単品との関係も見えてくる。

   このように、応用問題はともかくとして、まずは、単純に売上げを客数で割って、PI値、この場合は金額PI値(客単価)を計算し、1円を超えたら売れ筋(重点商品)と決めるところからスタートすれば、まずは、一歩踏み出したといえよう。そして、その商品を最優先で管理、すなわち、フェイス、発注、販促、在庫管理をしてゆけば、それだけで、売場の活性化がはじまる。慣れてきたら、気になる店舗にでかけてゆき、自分の店と比較すると、新たな世界が開かれると思う。まずは、売れ筋(重点商品)を見つけるところから始めて欲しい。

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January 21, 2010 in 経済・政治・国際PI値 |

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