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March 10, 2010

ロイヤルカスタマーを考えてみる!

   最近、ID-POS分析にかかわることが多くなり、様々な商品に関して、ID-POS分析をいろんな角度から分析するようになった。分析してゆく内に、ID-POS分析の最終目的とでもいうべき、どうやってロイヤルカスタマーへ顧客を導いてゆくかが課題となるのだが、そもそも、そのロイヤルカスタマーとは何かを定義することが、実はかなり難しく、一筋縄では定義できないといえる。ロイヤルカスタマーをひとつの指標で決定できれば、これほど簡単なことはないが、どうもそうはいかない。これは、通常のPOS分析の時も、売れ筋をどう定義するかで論争があったように、ロイヤルカスタマーも同様に、今後、一大論争に発展することは必至であろう。
 
   ちなみに、通常のPOS分析の時の売れ筋は、スタート時点は単純な売上金額でのABC分析であった。その後、単品管理が全盛となると、売上数量が重要な要素として浮上し、売れ筋の定義となり、売上数量でのABC分析となっていった。ところが、売上数量のABC分析と売上金額とのABC分析が一致しない商品が多々登場し、どちらを優先すべきか判断が難しい場面が起こり、その後、その折衷案が生まれ、どちらかを第1優先にし、双方でのA商品を売れ筋とするというものになっていった。
 
   そして、その後、PI値分析が確立されると、売れ筋は2次元で定義され、金額PI値を前提に、数量PI値を第1優先、平均単価を第2優先として、売れ筋を定義し、結果、6象限の商品の評価が生まれ、今日に至った。その6象限とは、金額PI値が高く、PI値、平均単価が高い場合、PI値のみが高い場合、平均単価のみが高い場合であり、金額PI値が低く、PI値、平均単価が低い場合、PI値のみが低い場合、平均単価のみが低い場合である。

   では、ロイヤルカスタマーとはどう定義したらよいだろうか。これは、IDが絡み、分析手法もより複雑になる分、簡単に定義するのが難しいといえる。商品分析の結果定義された売れ筋を購入する顧客=ロイヤルカスタマーと定義できれば単純明快であり、それが単純な売上金額、売上数量、その折衷案、あるいは、PI値分析でもいいが、どれかと一致すれば定義できる。ところが、実際に、ID-POS分析を実施してみると、まず一致しない。ごく単純化すれば、ロイヤルカスタマーは売れ筋を買う場合もあれば、買わない場合もあり、逆に、いわゆる死に筋の方にロイヤルカスターの売れ筋が潜んでいることが多く、どうも、商品分析と顧客分析は正の相関ではなく、負の相関と考えた方が近いように思える事実が次々に発見される。

   したがって、従来のPOS分析でどのように売れ筋を定義しても、その売れ筋をロイヤルカスタマーが好んで購入していることは少なく、ロイヤルカスターの定義は従来の単純なPOS分析からは定義できないという結論になる。ロイヤルカスタマーは当然のことであるが、ID-POS分析で定義すべきであり、従来のPOS分析で定義し、その商品を強化するとロイヤルカスタマーが店舗から離れてゆき、顧客離れ、しかも、ロイヤルカスタマーの顧客離れを起こしかねないという結果になる可能性が極めて高いといえる。

   では、ID-POS分析でどのようにロイヤルカスタマーを定義すれば良いかであるが、これが実はなかなか難題である。最も定評があり、分析の歴史もあるのがRFM分析であり、R(recency)、 F(frequency)、M(monetary)からみる見方である。ただ、そもそもの出発点は通販業界であり、その目的は多額の費用のかかるダイレクトメールの顧客を絞り込むことにあり、食品スーパーマーケットのように、商品の絞り込みとは逆の発想、顧客の絞り込みである。

   RとFという概念を組みいれたことはまさに、これがID特有の分析であり、学ぶべき点がある。そこで、ロイヤルカスタマーの定義であるが、ID-POS分析の分析対象は顧客ではなく、あくまで商品であり、商品ごとのロイヤルカスタマーを分析することが目的となる。したがって、IDを加えた商品分析としては、ID金額PI値を活用するのが合理的といえ、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値=ID客数PI値×数量PI値×平均単価でロイヤルカスタマーを、商品、あるいは商品群ごとに見つけ出すのがIDを組み込んだロイヤルカスタマーの抽出方法としては良いように思う。すなわち、まずは、商品、あるいは、商品群ごとにID金額PI値の高い顧客を抽出し、そこから、ID客数PI値、金額PI値の高い顧客を抽出し、その後、金額PI値をさらに落とし込み、数量PI値、平均単価の高い顧客を抽出することが良いといえよう。

   まとめると、まずは対象商品、商品群を決め、ID金額PI値をもとに、ID客数PI値、金額PI値で分析し、次に、金額PI値をもとに、数量PI値、平均単価で分析をするという2段階選抜が良いように思う。いきなり、3次元、ID金額PI値をもとに、ID客数PI値、数量PI値、平均単価で分析に入っても良いが、パターンが複雑すぎて、袋小路に入ってしまいかねない。優先度はID金額PI値、金額PI値であるといえ、この2点からロイヤルカスタマーを抽出してゆくことが無理のない方法ではないかと思う。食品スーパーマーケットのカテゴリーは約300であるので、まずは、この約300の優先順位の高いカテゴリーから、ロイヤルカスタマーを選定し、すべての顧客をロイヤルカスタマーへ誘導するマーチャンダイジングを確立することが先決といえよう。

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March 10, 2010 in 経済・政治・国際 |

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