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October 02, 2011

ID-POS分析における仮説の検証とは?

   食品スーパーマーケットにおいて、マーチャンダイジングの仮説検証のPDCAのサイクルをつくることは重要なテーマであり、ある意味、インフラをつくることに近い。ここ最近、POS分析においても、このインフラ整備が進んでおり、通常のPOS分析では月間をベースに、週間、日別、そして、四半期、年間、10年、・・と、様々な集計方法が考案され、PDCAサイクルが確立されつつある。では、ID-POS分析ではどうか、これは、まだまだ模索段階といえ、試行錯誤が続いているといえよう。そこで、ここでは、ID-POS分析の仮説検証におけるPDCAのサイクルについて考えてみたい。

   ID-POS分析において、PDCAのサイクルが決まらないのは、マーチャンダイジングは日々実戦しているのに対し、その検証の評価期間が中々決めにくいからである。答えが1日で出るものもあるが、ID-POS分析は、週間、月間では目に見えた効果が出にくいといえ、数ケ月単位、場合によっては年間単位で、評価する必要があるからである。その最大の要因は、通常のPOS分析が商品の売上げを評価しているのに対し、ID-POS分析は顧客の売上げを評価しており、顧客の売上げは瞬間で決まるものではなく、長い時間をかけて、顧客との関係を築き、その絆を強固にする、ID-POS分析風にいえば、顧客ランクを安定させ、顧客のランクアップをはかることであり、これは一朝一夕ではなしえない課題であるからである。

   どんな商品にも、必ず、その背後には顧客明細が存在する。商品でみると、単純な売上高であっても、その売上高を支えている顧客が必ず存在しており、売上高が上がった場合、逆に下がった場合は、その背後で顧客の変化が起こっている。したがって、売上高を上げるとは、顧客構造を変えることに他ならず、この顧客構造を変化させない限り、売上高の変化はないといえる。

   では、その構造とはどのようなものか。これはID-POS分析を丹念に実施すれば明らかになることであるが、通常の商品の場合、大きく、SAB、そして、Cに分解することができる。Sとは、その商品のロイヤルカスタマーであり、定義にもよるが、ほぼ毎月商品を購入している顧客である。Aとはレギュラーカスタマーであり、年数回、すなわち、数ケ月に1回程度購入している顧客である。B顧客とはトライアルカスタマーであり、年1回購入している顧客である。そして、C顧客とは、未購入カスタマーであり、IDは把握できているが、年1回も購入していない顧客である。

   このように大抵の商品は顧客を年間で見て、SAB、そしてCにランク分けることが可能であり、しかも、期間、いわゆる購入頻度で見ると、1年というサイクルで購入しているトライル顧客が購入頻度が高い生鮮食品でも30%から40%を占め、加工食品においては、その倍60%から80%を占めるのが実態である。したがって、商品の売上げを上げるとは、ID-POS分析では、この顧客の構造を理解し、その顧客構造を変化させることであるといえる。しかも、年間1回しか購入しない顧客がかなりの比率を占め、この顧客のランクアップがはかれなければ、顧客構造の変化は望むべくもなく、ここがID-POS分析が通常のPOS分析と決定的に違う点である。

   したがって、仮説検証は、当然、週、月ではなく、1年を前提とすべきであり、どんなマーチャンダイジングの仮説検証も年間の顧客構造の変化を前提に検証すべきであるといえる。仮に月間で検証すると、S顧客は問題ないが、B顧客は大半が漏れ、A顧客もかなりの顧客が対象外となるからである。そう考えると、これまでの、マーチャンダイジングはあまりにも顧客に配慮が欠けていたといえ、大雑把なマーチャンダイジングであったことがわかる。商品の瞬間的な売上げを上げることが前提となっていたといえ、顧客との関係を築き、顧客との絆を深める配慮が欠けていたいといえよう。

   では、ID-POS分析の検証とは、どのようにすべきか。まずは、常に、12ケ月、1年を前提として顧客構造の変化を見るべきである。したがって、数字は毎月毎月算出しても、その評価期間は常に12ケ月、1年の移動平均を使って評価してゆくことが望ましい。これによって、SAB顧客の顧客構造の変化が鮮明に読み取ることができ、マーチャンダイジング政策がS顧客にリーチしているのか、それとも、AかBかが判断でき、特に、C顧客が反応した時、どのようなマーチャンダイジング政策が実施されたのかなどが検証できる。そして、この検証結果が積み重なってゆくと、当然、仮説づくりにつながってゆき、これまでのマーチャンダイジング政策がすべてID-POS分析の観点から検証し直されることになる。恐らく、このPDCAを繰り返せば、数ケ月以内には、ID-POS分析の新たなマーチャンダイジング政策が完成することになろう。

   このように、仮説検証はこれまで通常のPOS分析をもとに、商品の売上高を前提に検証してきたが、ID-POS分析の時代になると、商品の売上高から、顧客の売上高へと検証の内容が転換することになり、マーチャンダイジング戦略が知らぬ間に、自然と顧客に目が向くようになり、マーチャンダイジングの戦略転換が促されることになる。その意味で、ID-POS分析を理解する最善の方法は、ID-POS分析の検証体制の確立にあるといえよう。

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October 2, 2011 in |

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