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October 08, 2011

商品の購入履歴をどうMDに活かすか?

   商品には1品1品、必ず、その背後に顧客の購入履歴が存在している。実際の売場で商品を見る限り、フェイスとプライスカートがあるだけで、そこから、その商品の背後に存在する顧客の購入履歴を読み取ることは難しいが、実際には、日々商品は顧客が購入しており、その顧客の購入履歴は日々蓄積されてゆく。したがって、その蓄積された商品の購入履歴を分析すれば、その商品の様々な特徴が浮かび上がり、マーチャンダイジングの改善につなげることが可能なはずである。

   ところが、商品の購入履歴はデータとしては存在していても、実戦に活かすことは中々難しいのが実態である。その最大の要因は、実際に商品の購入履歴をつぶさに分析してみると、どんな商品も売上げの大半が年間1回しか購入しない顧客で占められているのが実態であり、購入頻度が高い生鮮食品の中の売れ筋商品でも30%から40%はあり、グロサリーになると、50%を優に超え、70%から80%の商品が大半を占めるといえる。この膨大な、いわゆるトライアル顧客も含めて、商品の売上げは成り立っており、マーチャンダイジングは、このトライアル顧客への政策なくして、成立しないからである。したがって、この顧客をどうマーチャンダイジングに活かすかが大きな課題となる。

   一方、商品にはその反対、ファンも確実に存在しており、この顧客は年間1回どころか、月1回、さらに、熱狂的なファンになると週1回購入する顧客も存在する。しかも、この顧客の比率はわずかであるにもかかわらず、売上構成比では、50%以上を超えることもあり、この顧客なしでは、商品の存在そのものが成り立たないといえ、マーチャンダイジング政策でも最優先で最大級の政策を打ち出す必要があるといえる。

   そして、これ以外の顧客も当然存在しており、この顧客はマーチャンダイジング政策次第で、どちらにも動きかねない顧客層であるといえる。しっかりフォローができれば、ファンへとつながって行く可能性も高いが、何もしないと、トライアル顧客へと移ってしまい、やがては、未購入顧客にもなりかねない不安定な顧客であるといえる。

   通常のマーチャンダイジングではこれらの顧客の実態をつかむことができないため、日々の売上げを追いかけ、週別にチェックし、さらに、月別の販売方針を検討するということになるが、そもそも、商品の背後に、顧客の購入履歴を分析すると、このような実態があるわけであるので、この実態がつかむことができるのであれば、この実態にあったマーチャンダイジングの検討が必要といえよう。しかも、実際の商品の購入履歴を見ると、かなりの顧客が年間1回しか購入しない顧客が存在することは事実であるので、この顧客の動向もフォローできるように、少なくとも、購入履歴の把握は1年は欲しいところである。

   通常の商品の売上げの評価は1日1日で評価してゆくが、顧客の購入履歴は、今日、顧客が何人購入したかではなく、過去1年の購入履歴の中から、ファンの顧客がどう動いたか、トライアルの顧客がどう反応したか、それ以外の顧客がどう動きはじめているのか、ここを評価する必要がある。したがって、マーチャンダイジングのテーマも、瞬間の売上げを上げることから、顧客の購入構造を変化させ、全体をファン、そして、熱狂的なファンへと導くことがテーマとなる。

   従来のマーチャンダイジングでは、どうしても、価格政策が中心となり、可能な限り、価格訴求をかけることがマーチャンダイジング戦略の中心的な課題であったといえる。実際、大半の商品の売上げは需要供給の原理に従っており、価格と売上げとは反比例の関係にあり、価格を下げれば下げるほど売上げは上がり、逆に価格を上げれば上げるほど、売上げは下がるという関係にある。

   では、顧客の購入履歴が把握でき、先のような構造が明確になった時、この問題をどうとらえるかである。一般に顧客はファン、そして、熱狂的なファンほど価格はいわゆる値頃感があれば、購入が継続するが、トライアル、未購入顧客はかなり思いきった価格政策を打たないと反応しないといえる。また、その期間もファンであれば短くても購入機会は得られるが、トライアルは長期間でないと購入の機会は得られないといえる。したがって、価格政策ひとつとっても、購入履歴を前提とした場合は、その価格訴求の大きさと期間により、顧客の対象が変わるといえ、何パターンも存在することになる。

   このように、顧客の購入履歴をマーチャンダイジングに活かすためには、まずは、商品の顧客の購入履歴をしっかり分析し、その構造を理解することが大前提である。そして、ここから、これまでのような価格政策中心のマーチャンダイジングにおいても、顧客ごとに価格と期間を慎重に選定する必要があり、かつ、その検証も瞬間の売上げではなく、常に、年間の顧客構造の変化で検証すべきであるといえる。価格ひとつとっても、様々なバリエーションが年間を通じて組むことができ、さらに、これ以外の従来のマーチャンダイジングの手法もすべて、この観点から見直す必要がある。また、顧客IDを把握できることから、ポイント、クーポン等の独自のマーチャンダイジング政策も可能になるといえる。顧客の購入履歴が把握できるのであれば、是非、独自のマーチャンダイジングに挑戦して欲しいところである。

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October 8, 2011 in CRM、FSP |

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