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December 15, 2011

MD評価表からレポートを作成するポイント、その1!

   MD評価表は文字通り、マーチャンダイジングを評価するための帳票であるが、どの指標をもとに、どのように評価し、さらに、それをレポートにするには、それなりのコツが必要である。特に、商品数が多く、店舗数も多い場合には1枚の帳票では足りず、縦横に帳票が広がってゆくので、何がポイントなのかがわかりにくくなり、マーチャンダイジングの評価があいまいになってしまいかねない。そこで、ここでは、MD評価表から、どのようにマーチャンダイジングを評価し、その評価レポートをどのように作成してゆけば良いのかを解説してみたい。

   MD評価表は、この20年間で、様々な進化を遂げ、最新のMD評価表はID-POS分析で用いる新MD評価表であるが、ここでは、その原点ともいうべき、基本中の基本のMD評価表をもとに、マーチャンダイジングの評価とその評価レポート作成のポイントを解説してみたい。これができれば、ID-POS分析の場合も、商品からID、すなわち、顧客への転換に過ぎず、基本は同じ、応用が可能であるので、まずは、ここを抑えることがポイントといえよう。ただし、将来、ID-POS分析が一般に普及すれば、これが逆転し、先に、ID、顧客からマーチャンダイジングを抑え、次に商品への応用となろう。

   まずは、MD評価表の基本構造であるが、商品の数字を3つの角度から見るのが基本である。客数(レシート枚数)、買上金額、買上点数である。そして、これを商品間、店舗間のマーチャンダイジングを比較するために、PI値、すなわち、客数当たり(レシート1枚当たり)に換算して、指標化することになる。ここで客数(レシート枚数)のとらえ方であるが、基本は全客数(総レシート枚数)を原則とするが、商品ごとの客数(レシート枚数)が把握できるのであれば、新たに客数PI値を加え、PI値も全体で割ったPI値、商品ごとの客数で割ったPI値(PPI)も算出するが、ここでは、全客数(総レシート枚数)の場合を取り上げる。したがって、MD評価表の指標は、ここから、金額PI値=PI値×平均単価のたった3つの指標となる。金額PI値が買上金額/客数、PI値が買上点数/客数、平均単価が買上金額/買上点数であるので、この数式が成り立っていることがわかる。

   さて、マーチャンダイジングの評価であるが、MD評価表はこの3つの指標、すなわち、金額PI値=PI値×平均単価で成り立っており、しかも「=」で結ばれているので、左右を分けて考えることがポイントである。すなわち、左、金額PI値が結果、右、PI値と平均単価が原因であり、因果関係を表している。したがって、金額PI値が高いのか、低いのか、上がったのか、下がったのかを見極めることが最初の着眼点であり、その次のポイントが、その原因がPI値にあるのか、平均単価にあるのかを見極めることである。基本はこの1点であり、これがマーチャンダイジングを評価するポイントである。

   ちなみに、このMD評価表から仮説を作る場合も、この応用であり、まず、結果、すなわち、金額PI値の目標設定が先であり、次に、仮説、すなわち、PI値を引き上げるのか、平均単価を引き上げるのか、あるいは、平均単価を引き下げて、それ以上にPI値を引き上げるのかなどの方針を決定し、その具体策、すなわち、仮説を策定することになる。

   次に、マーチャンダイジングの評価ポイントであるが、MD評価表をもとに、評価する際には必ず、縦、横のソートをかけることが必須である。ソートは、まずは、結論、金額PI値のソートであり、ついで、必要に応じて、PI値、平均単価のソートである。その結果、左上に金額PI値の高い商品、金額PI値の高い店舗が来ることになる。したがって、どんなに商品数が多くても、どんなに店舗数が多くても、たった1枚のMD評価表で重点商品、重点店舗を一目で把握することが可能となる。ちなみに、左に店舗の平均値(合計)、上に商品の平均値(合計)をもってくれば、左上の数字がMD評価表全体の結論であり、この数字を引きあげることが、全商品、全店舗のマーチャンダイジングの水準を引き上げることになるといえ、この数字をいかに高めるかが、マーチャンダイジングの最終目標となる。

   そして、そのために、縦に見てどの商品が全体へ対してインパクトがあるのか、あるいは、今後、伸びる可能性があるのか、横に見て、どの店舗が全体へのインパクトがあるのか、あるいは、今後、伸びる可能性があるのかを見極めることが、マーチャンダイジングの評価レポート作成へとつながってゆく。そして、そのためには、MD評価表のサブ帳票として、先月との比較、昨年との比較、すなわち、時間の観点を入れることもレポートを作成するには必須といえよう。

   このように、MD評価表は単純な縦、商品、横、店舗の帳票であるが、これを縦横の金額PI値でソートすることにより、たった1枚の結論が導かれ、これをもとにまずは評価レポートを作成し、ついで、時間、すなわち、先月、昨年比較を加味すれば、さらに、レポートに深みが増すことになる。まずは、MD評価表に金額PI値でソートをかけ、ラインマーカーで縦、商品、横店舗を俯瞰し、両極端、すなわち、数字の良い商品、店舗と悪い商品、店舗を色塗りし、ついで、先月、昨年対比も同様に色塗りすれば、商品ごと、店舗ごとの強さ、弱さが鮮明になる。これができれば、あとは、MD評価表から浮かび上がった事実をもとに、数字改善の方向性を店舗、商品双方から検討すれば良い。ここまで来れば、後は、それをわかりやすくレポートにするだけであり、結果、論旨明快な簡潔なマーチャンダイジングの評価レポートが作成できよう。

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December 15, 2011 in PI値 |

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