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January 17, 2012

ID-POS時代の商談、顧客からのキャッシュ最大を目指せ!

   ID-POS分析時代の食品スーパーマーケットの商談はどのようになってゆくのかを考えて見た。恐らく、大きく変わる点が2つ考えられる。ひとつは、商談の目的である。そして、もうひとつは商談のスタイルである。この2点がID-POS分析時代になると、大きく変化してゆくのではないかと思われる。なぜなら、ID-POS分析時代の商談は、大前提に、商談する商品の詳細なID-POS分析の結果があらかじめ、小売業、メーカー、卸との間で共有されている可能性が高いからである。これまでの商談でもPOSデータの共有はあったが、ID-POS分析データではなく、通常のPOSデータでの共有であり、そこには、顧客1人1人の購入履歴が共有されてはいなかった。したがって、商品が売れる、売れないを商談することになり、顧客へ対しての戦略は、CM等、マーケティング面からの商談は可能であったが、こと、小売業の個々の店舗の顧客への戦略は描きようがなかったからである。

   したがって、ID-POS分析時代の商談は、仕入れ原価を決めることよりも、ID-POS分析の結果を共有し、先に、どこまで顧客からのキャッシュを増やすことができるのか、その結果、そのキャッシュを双方でどう分配するかが、商談の最大のテーマとなると思われる。そして、そのためには、商談のスタイルも、ID-POS分析の結果をもとに、どのようなマーチャンダイジング戦略を構築すれば、顧客からの最大のキャッシュが得られるのかを、小売業、メーカー、卸、すなわち、販売、製造、配送の観点から見直し、検討することになろう。こうなると、あらかじめ、原価を決めることは、あまり意味がなく、せいぜい、初期原価は決めておきながら、あとは、キャッシュの量に応じて、その配分を検討するということになるのではないかと思う。

   実は、ID-POS分析になると、そもそも、価格に意味があるかどかも怪しくなる。通常、商品の価格は原価をもとに決めるか、小売業が競合店を意識し、戦略的に相乗積を駆使して決めるかにより決定される。ところが、ID-POS分析の時代になると、価格は顧客にとって、初回のみの価格となり、その後、その商品の購入履歴が進んでゆくと、ポイント、あるいは、キャッシュにより、購入金額に応じた価格還元がなされ、初回の購入価格よりも徐々に安い価格での商品の購入が可能となってゆく。

   百貨店のカード戦略などを見ると、単品ごとの価格ではないが、年間購入金額がトータルで100万円を超えると、すべての商品が10%引きで購入できたり、さらに、購入が進むと、外商がついたりし、もはや、店頭価格そのものが意味をなさなくなる世界となる。このようなことが、ID-POS分析の時代になると、食品スーパーマーケットでも単品レベルで、顧客ごとに可能になるといえ、結果、店頭価格が一見さん用の初回購入価格でしかなくなる。あとは、顧客、個々人の購入履歴に応じた還元価格となってゆくことになり、価格そのものの概念が変わることになろう。よく言う、Everyday Low Priceの時代から、Everyday Your Priceの時代へとなろう。

   したがって、ID-POS分析時代の商談も、この流れを前提として、実施されることになるといえ、単なる原価交渉がその目的ではなく、まずは、ID-POS分析を共有し、双方が知恵を出し合うことにより、どこまで顧客からキャッシュをいただけるかの限界へ、双方が挑戦し、結果、得られたキャッシュをどう配分するかが商談の最優先事項となろう。商品の価格が顧客の購入履歴に応じた還元価格となってゆくように、小売業、メーカー、卸、双方のID-POS分析を前提とした顧客へ対しての販促企画次第で、原価が大きく変化してゆくことになろう。

   販売促進そのものも、価格訴求中心の世界から、顧客還元重視の政策へと転換し、いかに、顧客個々人の購入頻度を引き上げ、顧客ごとの価格、見方を変えれば、顧客ごとの原価設定がID-POS分析時代の課題となろう。そして、そのために、小売業、メーカー卸、双方が納得のゆくシミュレーションが前提となろう。したがって、必然的に、商談スタイルも、紙ベースから、その場でID-POS分析の結果を共有し、その場でシミュレーションができる体制が前提となり、おそらく、タブレット、ないしは、スマートフォンを通じての商談となってゆくのではないかと思う。さらに、双方の背後には、それぞれ、ID-POS分析の部隊が控え、商談担当者である小売業のバイヤーとメーカー、卸の営業担当者を背後で支えることになろう。

   このように、ID-POS分析時代になると、商談そのものが大きく変化し、特に、商談の目的が原価交渉から、顧客からのキャッシュをいかに大きくするかの企画の妥当性を交渉することになるのではないかと思う。そして、それにともない、商談スタイルも、ID-POS分析データを共有し、双方が商談前に様々な企画立案を済ませ、実際の商談では、さらに、細部をつめ、その場で様々なシミュレーションを実施し、企画内容の完成度を上げ、初回の原価交渉とその後のキャッシュに応じた配分を決定することになるのではないかと思う。ID-POS分析はまだまだはじまったばかりではあるが、商談そのものも大きく変える可能性が高いといえ、今後、商談がどのように変化してゆくのか、興味深いところである。

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January 17, 2012 in CRM、FSP |

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