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January 31, 2012

Google+とPaul Adams氏、そして、 ID-POS分析!

   Google+のサークルという概念は実にユニークであり、この基本概念をもとに、SNS(Social Networking Service)では、Facebookに大きく後れをとっているGoogleが反転攻勢にでたといえる。では、Googleがこのサークル概念の確立、そして、SNS、google+への実現に至る上でのキーパーソンは誰かであるが、Paul Adams氏であるといえよう。彼が、2010年6月にサンフランシスコで開かれたVoices That Matter Web Design Conferenceでのプレゼンテーション資料がネット上に公開されているが、全部で224枚ある。テーマは、「THE REAL LIFE SOCIAL NETWORK」である。この辺の事情は、ITジャーナリスト、大元隆志氏が詳しく報じているので、ここでは、その中身について見てみたい。

   この224枚の中身を見て、感じたことは、SNSは、ID-POS分析と実に共通点が多く、ID-POS分析を理解するには、SNSを理解することが速く、そのためには、体験することが速いということである。特に、google+は現時点では、最もID-POS分析の基本概念に近いSNSであり、これを使いこなすことにより、ID-POS分析を理解し、活用できるのではないかと思った。もちろん、Facebookも、ここへ来て、タイムライン等、対抗策を打ってきており、恐らく、双方が競い合いながら、SNSの世界を極めてゆくことになるので、双方を使いこなし、SNSを実生活で活かしながら、ID-POS分析の基本を学んでゆくのがひとつの方法であろう。

   そこで、まず、ここでは、Paul Adams氏の224枚の中で、ID-POS分析に共通する内容をいくつか取り上げてみたい。Paul Adams氏は、はじめに、「People have multiple independent groups of friends.College friends(life stage),New York friends(Shared experience),Surfing friends(Hobby),Family」と、友達は、いくつかの独立した複数のグループで構成されているというところからスタートし、その事例を、大学の友達、ニューヨークの友達、サーファーの友達、家族などの例をあげている。

   そして、「How real world social networks work.」と、この現実の世界をどのように、ソーシャルネットワークに落とし込むかがポイントであるといい、特に、「People tend to have 4 and 6 groups.」、「Each of which tends to have 2 and 10 people.」、通常、友達は、4から6グループぐらいに分かれ、それぞれは2人から10人で構成されると、分析結果を提示する。さらに、このそれぞれのグループに、Strong ties(強い絆)とWeak ties(弱い絆)があり、さらに、その外にTemporary ties(一時的な関係)という、3つの集合関係が見られるという、google+そのものの基本コンセプトがここで提示される。

   また、この中で、実際の調査結果から、友達の12%がterm friends(言葉上の友達)であり、たった3%がfriends(本当の友達)であり、残り、85%がfriendsとは呼べないと結論づける。そして、特に、この friendsであるStrong tiesは1週間以内にあっているか、電話等で話を交わしているという間柄であるという。

  google+は、この基本概念とそれを裏付ける調査結果をもとに組み上げられたSNSであるといえ、サークルそのものが、個人個人のStrong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)を自由にくくることができるようになっており、まさに、real worldがsocial networksで実現されつつあるといえる。

   さて、問題は、ID-POS分析との関係であるが、この中のPeopleをBrandに置きかえると、そのままID-POS分析となる。ID-POS分析はまさにBrandを中心において、そのBrandを購入している全顧客の購入履歴を分析し、そこから、Brandの確立をどうはかるかが課題となるが、それは、Paul Adams氏がとなえるSNSの世界と全く同じ構造であり、ほぼシンクロナイズしているといっても良い。

   実際、様々なBrandをID-POS分析にかけて見ると、どんなBrandにも必ず、Strong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)があり、しかも、Strong ties(強い絆)は、昨年のID-POSセミーでも事例として取り上げたように、約1万人のバナナの購入者を調査した結果、わずか3.5%、しかも、この3.5%は1週間に1回、バナナを購入していることが判明している。また、Temporary ties(一時的な関係)である年間1回しかバナナを購入しない顧客は約60%であり、残りが、Weak ties(弱い絆)、40%弱という結果であった。ほぼ、Paul Adams氏がGoogleで実施したSNSの調査結果と近い構造となっており、ID-POS分析で明らかになりつつあるBrandと顧客の関係は、People個々人の人間関係と同様な関係にあることがわかる。

   したがって、SNSを通じて、人間関係が洗い直され、Strong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)とのコミュニケーションが磨かれることにより、個人個人が輝きを増すことになろう。これをID-POS分析で見れば、Brandが購入顧客によって洗い直され、Brandと顧客の関係がweekly ties(週間の絆)、monthly ties(月間の絆)、そして、yearly ties(年間の絆)によって磨かれ、輝きをまし、Brand確立が成されてゆくことになろう。まさに、People=Brandであり、SNSをBrand確立に応用でき、同時に、Brandの世界をSNSに応用することもできよう。

   このように、一見、対極にあるSNSとID-POS分析の世界であるが、実は、PeopleとBrandとの違いであり、これを入れかえてもわからないくらい良く似た構造の世界であったといえ、その本質は同じもの、限りなく近い世界であるといえよう。したがって、この両者は今後、ITという共通の技術で双方の研究成果を交換しあいながら、それぞれを高めてゆくことが可能であるといえ、SNSはID-POS分析をID-POS分析はSNSを、お互いに研究しあい、ノウハウを交換し、最終的には融合してゆくことになるのではないかと思う。ちなみに、Paul Adams氏は、昨年1月に、GoogleからFacebookへと活動の拠点を移しており、今後、google+だけでなく、Facebookの動向にも注目といえよう。

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January 31, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 30, 2012

Google+の可能性、AKB48、ID-POS分析とよく似ている!

   ここ最近、Facebookを活用しはじめ、船井総研時代の同僚、慶応大学の村田ゼミの同僚、先輩、後輩、友人、そして、クライアント関係など、様々な方と友達となり、コミュニケーションをはかりはじめた。また、ここ最近では、Facebookのグループ機能を使い、コーチング等にも活用しはじめた。いわゆる、いまはやりのSNS(Social Networking Service)であるが、意外に、日常生活、そして、ビジネスにも活用できるのではないかと実感した。

   このSNSの世界は日進月歩であり、Facebookが先行してはいるが、昨年の6月からスタートしたGoogleが満を持してといって良いと思うが、google+の動きも見逃すことはできない。数日前から、Facebookと並行して使いはじめたが、直観的におもしろいと思った。Facebookを使っていると、どこかのテーマではないが、「友達の友達は皆友達、世界に広げよう、友達の輪」がぴったりのイメージである。とにかく、まずは、友達を広げることが大前提であり、この点ではすごいパワーがあり、圧倒される。ただ、その友達を関係づけるには、グループという機能はあるが、そのグループは友達との共通のグループとなり、グループを自由に作り替えたり、変更したりするのは、グループを作った本人のみであり、意外に使いづらい面があるといえる。

   Google+は、その意味でまさに、この点に戦略を絞っており、グループに対して、サークルという概念を導入し、まさに、Social Networking Serviceの極限を追究したようなつくりとなっているのが特徴である。このサークルは個人個人で自由につくることができ、しかも、誰をサークルに入れるかは個人の自由であり、自分のサークルは自分で管理するので、共有者がわかるが、自分がどのサークルに入っているかはわからない仕組みになっている。したがって、共有したいものとのみ情報を共有すればよく、自らの発言は、自らが作ったサークルの共有者にしか伝わらない仕組みとなっている。極論すれば、共有する相手とサークル名を同じにする必要は全くなく、共有人数も同じにする必要がない。

   ひとつ事例を示せば、仮に友人というサークルを作った場合、Aさんの友人のサークルではBさんがおり、Bさんの友人のサークルではAさん以外にCさんがいてもよく、さらに、サークル名をAさんは友人、Bさんはfriendsとしても、問題ない。要は、Aさんが誰を友人とし、情報を共有するか、Bさんが誰を友人として情報を共有するかが重要であり、サークルは、このように、自由に情報共有をしたい友人とのみ作ればよいといえる。google+には様々な有名人がすでに活用しているが、たとえば、勝間勝代さんのgoogle+を見ると、勝間さんのサークルには1/30現在343人がいるが、勝間さんをサークルに入れている人数は33,903人であり、100倍の違いがある。これは勝間さんと一般公開の情報共有はできるが、親密な情報交流は343人のみであるということであり、これがサークルの最大の特徴といえる。

   では、google+は何で、ここ、すなわち、サークルに照準を絞って、SNSを満を持してスタートしたか、さらには、これがfacebookへ対してのキラーコンテンツとなるかであるが、そのなぞを解く鍵を握っているのがAKB48である。AKB48は、google+の象徴的な存在となっており、googl+とシンクロしており、google+の力強い推進役となっている。すでに、AKB48をサークルに入れている人数は1/28現在65,212人であり、さらに、1/27には、「これまで13歳以上18歳未満のメンバーは「部屋っ子」ページにて投稿を行ってきましたが、 AKB48/SKE48/NMB48/HKT48 合わせて “総勢109名” のメンバーが、本日1/27より新たに個人プロフィールを開設します。」とのことで、それぞれのメンバーがgoogle+を使い始めることになる。その結果、109名のそれぞれのメンバーをサークルに加えるgoogle+のユーザーが増え、AKB48全体ではサークルへ入れる人数は、現在の65,212人から、10倍、20倍と増加してゆくのではないかと想定される。

   ここがgoogle+のポイントであり、恐らく、はじめから、AKB48全員にgoogle+をつくることを想定し、AKB48をgoogle+の推進役にしたのではないかと思う。これまでのSNSはどちらかというと個人個人のあらゆる関係者を一堂に集め、その中でコミュケーションをはかってゆくスタイルであったといえるが、google+は全く正反対であり、個人個人のコアな関係者、ないしは、今後関係を築きたいと強く望むあこがれの存在を、まずはサークルとしてバーチャル上で関係づけ、その中でのみ、コミュニケーションをとってゆく仕組みであり、先に、サークルありきである。

   まさに、AKB48のコンセプトそのものであるといえる。これまでは、スター、アイドルといわれた巨大な存在感のあるタレントのもとにファンを一堂に集めることにより、ビジネスを展開してきた。ところが、AKB48には、巨大なスター、アイドルは存在しない。センターポジションをじゃんけんで決めてしまう訳であり、48人、それぞれにコアなファンが存在しているといえる。神7といわれる不動のトップグループはいるが、これまでのスター、アイドルとは、全く違う存在といえる。そして、この48人のコアなファンが集まると、結果、スター、アイドルを凌ぐビジネスにつながるという結果となる。

   google+はまさに、このAKB48そのものとビジネスコンセプトが同じといえ、シンクロしているといえる。今後、google+がどこまで日本、そして、世界で広まってゆくか、現段階では未知数である。が、SNSとしては、これまでの延長ではなく、新たなサークルという概念を導入しており、日常生活にぴたりはまる可能性は高く、理に適った仕組みを追究しているといえる。しばらくは、facebookと並行して使い、その可能性を探ってみたい。

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January 30, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 29, 2012

消費者物価指数(CPI)、2011年12月度、99.4%!

   総務省、統計局から1/27、2011年12月度の消費者物価指数(CPI)が公表された。消費者物価指数には、総合指数が3つある。そのそれぞれの結果であるが、「(1) 総合指数は平成22年を100として99.4となり、前月と同水準。前年同月比は0.2%の下落となった。(2)生鮮食品を除く総合指数は99.6となり、前月と同水準。前年同月比は0.1%の下落となった。(3)食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は98.6となり、前月比は0.1%の下落。前年同月比は1.1%の下落となった。」とのことで、いずれもマイナス、デフレ傾向が鮮明である。

   特に、(3)の相場変動の激しい食料品、エネルギー関連を除く総合指数は、グラフで見ると、この1年間、昨年と比べ一度も上回ったことがなく、ここへ来て、この数ケ月はその乖離がさらに広がっているといえ、厳しい状況にあるといえよう。(1)、(2)の総合指数は、昨年を下回ったとはいえ、かなり、近い位置におり、いかに、全体のデフレ圧力を生鮮食品とエネルギーが底支えしているかがわかる消費者物価指数の推移である。

   これについては、1/28の日経新聞でも、「デフレ圧力、企業に重く」、「消費者物価3年連続下落、価格転嫁進まず」との見出しを掲げ、「消費者に近いモノほど価格は上がっていない」との図をもとに解説している。特に、印象的なのは、記事の書きだし、「日本経済を覆うデフレ圧力の根強さが鮮明になっている。」であり、日本経済への影響を懸念している内容となっていることである。先の図でも鮮明であるが、このデフレは特に「消費者に近いモノ」、自動車や家電が大きくデフレ傾向が強く、反対に川上、原油や鉄鋼はむしろ上昇しているとのことである。したがって、上下から日本経済全体が圧迫されている構図であり、これが企業収益の悪化につながるのではないかと懸念している点である。

   では、この12月度の消費者物価指数の状況であるが、品目で見ると、エネルギー全体が106.9%(寄与度0.54)と、大きく上昇している。その中身であるが、電気代106.4%(寄与度0.20)、都市ガス代107.3%(寄与度0.07)、石油製品107.3%(寄与度0.27)と、いずれも上昇、これが全体のデフレを底支えしている品目である。ちなみに、石油製品の中身であるが、プロパンガス102.8%(寄与度0.02)、灯油113.2%(寄与度0.07)、ガソリン107.6%(寄与度0.18)であり、寄与度ではガソリン、上げ幅では灯油が大きいといえる。

   一方、下落した品目であるが、家庭用耐久財-18.6%(寄与度-0.21)、教養娯楽用耐久財-27.6%(寄与度-0.41)、中でもテレビ-32.8%(寄与度-0.27)と、テレビの下落は大きい。日本の各家電メーカーのテレビの不振がまさに、この数字に象徴されているといえよう。ついで、ここからはあまり大きく下落してはいないが、航空運賃-2.4%(寄与度-0.01)、高速自動車国道料金-2.8%(寄与度-0.01)、宿泊料-1.9%(寄与度-0.02)等である。

   まさに、川上、川下の対照的な構図となっており、川上はインフレ、川下はデフレ傾向であり、結果、価格が上下から圧迫され、利幅が厳しい状況に陥りつつあるといえよう。このまま、この傾向が続けば、日経新聞が懸念しているように、「デフレ圧力、企業に重く」ということになりかねず、今後、企業はいかに収益を確保するかが厳しい状況になるといえよう。

   では、食品はどうかであるが、食品は大きく2つに分かれ、消費者物価指数が集計されている。その2つとは、生鮮食品と生鮮食品を除く食料である。その結果であるが、生鮮食品は-2.4%(寄与度-0.09)、生鮮食品を除く食料は100.3%(寄与度0.07)であり、対照的な結果となった。実際の大分類を見てみると、穀類103.5%、魚介類101.4%、肉類-0.2%、乳卵類-1.8%、野菜・海藻-2.8%、果物-3.5%、油脂・調味料-0.4%、菓子類-0.6%、調理食品101.1%、飲料0.1%、酒類-1.1%という結果である。生鮮食品では野菜・海藻、果物の下落が大きかったといえ、魚介類はプラス、肉類もわずかなマイナスである。やや気になるのは酒の-1.1%であり、これ以外は堅調な数字であるといえ、その意味で食品は青果部門、酒の下落が気になるが、全般的に安定した消費者物価指数であるといえよう。

   ちなみに、野菜・海藻、そして、果物で特に、消費者物価指数の下落が大きいのが、野菜では、キャベツ-26.7%、とうが-25.9%、たまねぎ-23.7%、ねぎ-18.3%、はくさい-18.2%、じゃがいも-14.7%、さつまいも-10.1%であり、果物ではみかん-9.9%、グレープフルーツ-7.5%、かき(果物)-7.2%、レモン-6.2%、いちご-5.1%である。

   このように2011年12月度の消費者物価指数は全体の総合指数が99.4%となり、デフレ傾向が鮮明である。しかも、このデフレは川下が現況といえ、川上はむしろインフレ気味であるといえる。ただ、食品では全く逆で、川下、すなわち、生鮮食品がデフレ、川下、加工食品がインフレ気味であり、対照的な構図である。これが、食品スーパーマーケットが比較的好調な要因といえ、特に、利益確保ができている理由のひとつといえよう。今期、食品スーパーマーケットが、このような大きな波の中で、どのような経営戦略を打ち出すか注目である。

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January 29, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 28, 2012

来店動機を考えて見る!

   これまでのPOS分析では、顧客の来店動機を押しはかる方法はなかった。その理由は、POS分析の基本指標が商品ごとの販売金額、販売数量、購入回数の3つの情報しかとれなかったからである。この3つの基本指標をどう組み合わせても、ここから顧客の動機を探るとことは不可能であったといえる。ところが、ID-POS分析では、これにIDが加わるため、ID及び商品ごとの販売金額、販売数量、購入回数が把握できるため、これまで押しはかることができなかった来店動機を推測することが可能となる。

   来店動機とは、顧客がなぜ、その店に来店するかの理由である。もちろん、顧客は様々な理由でその店に来店していると考えられるが、ここでは、あくまで、ID-POS分析から、数値で推し量ることができるものについて考えてみる。当然、ID-POS分析では推し量れない理由もあると思われるが、ひとつの有力な動機を導くことはできるのではないかと思う。

   では、どのように、ID-POS分析を通じて、顧客の来店動機を数値化するかであるが、そのポイントは、先の3つの要素、ID及び商品ごとの販売金額、販売数量、購入回数の内、3つ目、ID及び商品ごとの購入回数に着目することである。ID-POS分析とは、ひとことでいえば、単品「顧客」管理のことであり、これまでのPOS分析が単品管理を推し進めてきたのに対し、単品ごとの「顧客」管理を推し進めることができるのが最大の特徴である。

   実際、これまで、様々な商品でID-POS分析を実施してきたが、それを見ると、これまで想像もできなかった事実が次々と判明している。ID-POS分析ではよく、リピート、トライアルが注目され、商品ごとのリピート、トライアル分析が試みられ、そこから、これまでの単品管理を補強し、単純な商品のABC分析から、これに、リピート指標を加え、C商品でもリピート指標が高ければ、その商品をカットせずに、品揃えに加えることが、売上げを引き上げる秘訣であるといわれる。 

   確かに、その通りであり、これがこれまでの単純な単品管理の限界を超える新たな試みであるといえ、ここから再度、商品の品揃えを見直そうという試みがなされているのが実態である。まさに、ID-POS分析がもたらしたひとつの成果といえよう。ただ、ID-POS分析はここで終わっては実にもったいない。もう一歩踏み込み、顧客の来店動機にまで迫ることが可能であり、そこまで分析を進めた方がID-POS分析の醍醐味を味わうことができるといえる。

   そこで、ID-POS分析を通じて、来店動機にどう迫るかであるが、ポイントは2点である。ひとつは、分析期間をできるだけ長く、できれば1年以上に広げることである。そして、もうひとつは対象商品のみに分析をとどめず、全体の商品にまで分析対象を広げることである。この2つが、来店動機を探る鍵といえる。

   なぜなら、これまでのID-POS分析はどちらかというと、期間は月度、ないしは数ケ月での分析が通常であった。ところが、実際、ID-POS分析を実施し、様々な商品の購入履歴をとってみると、商品購入者の50%から60%は年間1回しか購入実績のない顧客で占められているのが実態である。したがって、これらの顧客も対象とするには、少なくとも1年間の分析期間が必要であるといえる。

   そして、もうひとつのポイント、全体の商品にまで分析対象を広げることであるが、来店動機とはまさに、対象商品が店舗の来店との関係を見ることにあるといえるので、ここを分析することが重要である。ID-POS分析では、IDを基点に商品を分析することができるため、対象商品のみではなく、IDが購入している全購入商品を分析することができる。したがって、分析対象を全商品に広げることが可能となり、この関係を組み込むことで来店動機に迫ることができるからだ。

   これで、来店動機を推し量る前提が整ったといえ、後は、ここから、実際の来店動機を推し量る指標をつくることである。その指標とは、ある顧客が対象商品を購入する回数が全体の商品を購入する回数と比べ、どのくらいの比率となっているかである。この比率がまさに来店動機を表している指標であるといえ、この指標が高ければ高いほど、その顧客はその商品を購入するために店舗に来店していると推測することができよう。

   実際、様々な商品で、この来店動機を算出して見ると、100%の顧客が存在する商品もあり、びっくりする。通常は30%から40%を超えれば、その商品は、顧客にとって十分来店動機となっているといえ、このような商品を顧客ごとに見つけ出し、その顧客にその商品を通じてコミュニケーションをとることにより、より、商品はもちろん、店舗との絆を強くすることが可能となる。また、商品ごとに来店動機の高い顧客を見つけ出すこともでき、その顧客と特にコミュニケーションをとることにより、対象商品のブランド確立にもつながってゆくといえる。

   このように、ID-POS分析の特徴のひとつはID-POS分析を通じて、顧客1人1人の来店動機を推し量ることができることであり、どんな商品にも、その商品を来店動機にしている顧客が存在すると同時に、顧客が店舗に来店している限り、その顧客は何らかの来店動機となる商品をもっているといえ、ID-POS分析は、その答えを見つけるための有力な分析手法のひとつであるといえよう。

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January 28, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 27, 2012

食品スーパー売上速報、2011年12月、103.9%!

    食品スーパーマーケット、売上公開企業22社、約2,000店舗の2012年12月度の売上速報を独自に集計した。結果は、全体の売上高は103.9%(既存店100.2%)となり、堅調な数字である。特に、客数100.1%(既存店97.8%)、客単価102.3%(既存店102.1%)と客単価が売上げを支えており、この12月度は、商品戦略が寄与しているといえよう。また、数社であるが、客単価の中身、PI値、平均単価を公表している食品スーパーマーケットもあるが、それを見ると、PI値102.1%(既存店103.4%)、平均単価98.7%(既存店99.2%)であるので、ここへ来て、価格競争が激化している様子が伺え、そのような中で、PI値アップを強く打ち出し、客単価アップを図っている構図が鮮明である。

    PI値について、主要食品スーパーマーケットを見てみると、マックスバリュ中部103.3%(既存店102.9%)、ヤオコー102.0%(既存店101.9%)、マックスバリュ東海105.2%(既存店104.1%)、オオゼキ103.1%(既存店103.1%)、エコス既存店103.3%という結果であり、いずれも、PI値が堅調な伸びであり、平均単価のダウンをカバーし、客単価を引き上げている。したがって、この12月度はPI値アップが客単価を引き上げ、伸び悩む客数を補い、売上増に結びつけたといえよう。

    さて、このような中で、特に、売上げが好調であった食品スーパーマーケットを見てみたい。まずは、110%以上であるが、スーパーバリュー117.6%、アークランドサカモト115.4%(既存店102.5%)、ヤマザワ112.4%(既存店108.8%)である。特に、スーパーバリュー、アークランドサカモトがホームセンター主体のスーパーセンターが主力業態であり、東日本大震災以降好調なホームセンター用品に支えられているといえよう。また、スーパーバリューはこれに加え、積極的な新店開発も行っており、ダントツの伸び率となった。

    これに対してヤマザワは、純粋な食品スーパーマーケットであり、食品スーパーマーケット業界の中でも突出した数字である。特に、既存店が108.8%と高い数字を示しており、しかも、客数108.2%(既存店104.3%)、客単価103.7%(既存店104.1%)と客数よりも客単価の伸びが高く、これが好調さの要因である。ヤマザワは地元、山形県に加え、宮城県にもドミナント展開しており、東日本大震災以降、復興需要を吸収し、高い伸びを維持し続けており、今後とも、高水準で売上げが推移してゆくものと予想される。ちなみに、ここ数ケ月の数字であるが、11月度 110.1%(既存店108.7%)、10月度 111.5%(既存店109.2%)、9月度 109.4%(既存店106.7%)、8月度 110.2%(既存店108.2%)、7月度 119.1%(既存店117.0%)、6月度 114.2%(既存店112.3%)、5月度112.1%(既存店110.2%)、4月度104.7%(既存店103.6%)、そして、3月度110.5%(既存店107.7%)という推移である。

    これについで、105%以上の食品スーパーマーケットであるが、バロー109.9%(既存店101.0%)、ハローズ107.3%(既存店100.0%)、マックスバリュ中部107.2%(既存店103.0%)、ヤオコー106.8%(既存店101.8%)、ダイイチ106.3%(既存店103.2%)、マックスバリュ東海105.2%(既存店99.6%)と続く。ただ、これらの食品スーパーマーケットはどちらかというと既存店よりも、新店に支えられての売上げであるといえ、ここへ来て、攻めを重視している食品スーパーマーケットが比較的多いといえよう。
 
    一方、売上げが伸び悩んでいる食品スーパーマーケットであるが、いなげや100.7%(既存店97.9%)、トーホー100.6%(既存店96.1%)、マルエツ95.9%(既存店94.6%)、PLANT 94.2%、Olympic:フード84.8%(既存店84.8%)という結果である。これらの食品スーパーマーケットは新規出店、すなわち、成長戦略よりも、守りを重視し、利益確保に重点を置いている食品スーパーマーケットである。特に、マルエツ、PLANTは、この直近の決算でも利益は好調な結果となっており、新店開発を抑制し、内部体制の充実を優先した経営に取り組んでいるといえる。

    そして、これ以外の食品スーパーマーケットであるが、イズミ推定104.0%(既存店100.8%)、マックスバリュ東北103.7%(既存店104.2%)、マックスバリュ北海道103.5%(既存店103.5%)、カスミ103.5%、エコス103.5%(既存店102.4%)、マックスバリュ西日本101.6%(既存店96.9%)、アークス101.4%(既存店100.8%)、オオゼキ101.3%(既存店101.3%)という結果である。いずれも、堅調な数字であり、マックスバリュ東北、マックスバリュ北海道、エコス等は既存店が売上げを支えているといえよう。

   このように、2011年12月度の売上げを公開している食品スーパーマーケット22社の数字を見る限り、食品スーパーマーケット業界は堅調な売上げであったといえよう。特に、客数よりも客単価が売上げを押上げており、さらに、平均単価のダウンをPI値で補っている構図が鮮明である。したがって、一部の食品スーパーマーケットを除き、全体的には新規出店による攻めよりも、内部体制を充実させ、守りを固め、どちらかというと利益重視という意識が強いといえよう。ただ、それにしても、ホームセンター関連のスーパーバリュー、アークランドサカモト、そして、東日本大震災の復興需要を受けてのヤマザワの売上高の伸び率は極めて高く、今期決算はこれまでにない好決算が期待されよう。

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January 27, 2012 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 26, 2012

食品スーパーマーケット、好調、日経新聞で特集!

  1/12の日経新聞に、食品スーパーマーケットの2012年度の第3四半期決算の記事が掲載された。記事のタイトルは、「10社中9社が増益に、食品スーパーの3~11月経常」、「「内食志向」が追い風」である。広域スーパーとして、本ブログでも取り上げたライフコーポレーション、マルエツ、アークス、オークワ、マックスバリュ西日本、そして、地域スーパーとして、カスミ、マックスバリュ東海、サンエー、タイヨー、ベルクの10社の売上高と経常利益の一覧表が掲載された記事である。

   この一覧表を見ても、鮮明なのは経常利益である。見出しにあるように、10社中9社が増益であるだけでなく、この内、7社が2桁増であり、伸び率が顕著である。これに対して、売上高は、経常利益同様10社中9社が増収であるが、2桁の伸びは1社のみであり、ほとんどが数%の伸びに留まっているのが実態である。したがって、各食品スーパーマーケットが、この第3四半期決算では、売上げよりも利益、攻めよりも、守りを重視しているといえる。

   そこで、特に、この記事に掲載された広域スーパー5社の利益構造をさらに掘り下げてみたい。すでに、本ブログでは、この5社については、この第3四半期決算の内容を取り上げているので、これをもとに比較検討してみる。記事では経常利益について取り上げているが、ここでは、営業利益について、特に、食品スーパーマーケットにとって、最も重要な、原価、経費の関係、マーチャンダイジング力の面から比較検討してみる。

   まずは、原価であるが、ライフコーポレーション73.38%(昨年73.84%)、0.46ポイントの改善、結果、売上総利益26.62%(昨年26.16%)、マルエツ70.02%(昨年71.57%)、1.55ポイントの改善、結果、売上総利益29.98%(昨年28.43%)、アークス76.89%(昨年77.15%)、0.26ポイントの改善、結果、売上総利益23.11%(昨年22.85%)、オークワ75.01%(昨年75.09%)、0.08ポイントの改善、結果、売上総利益24.99%(昨年24.91%)、そして、マックスバリュ西日本76.78%(昨年76.06%)、0.72ポイントの上昇、結果、売上総利益23.22%(昨年23.94%)という結果である。

   こう見ると、記事の一覧表にもあったとおり、経常利益が減少したマックスバリュ西日本のみ原価が上昇し、厳しい結果であったといえる。他の4社はいずれも、原価が改善しており、特に、記事の中でも言及されているが、マルエツの原価改善が顕著である。したがって、食品スーパーマーケットのこの第3四半期の増益の要因はまずは、この原価改善が進んだことにあるといえよう。

   一方、マックスバリュ西日本は唯一原価の上昇が見られるが、これは、売上げを重視し、ディスカウント路線を鮮明に打ち出し、積極的にディスカウント業態、ザ・ビックを出店し、価格競争に打って出たことも大きいといえよう。ちなみに、この地域で競合となる大黒天物産の直近の決算、2012年5月期中間も減益となっており、この地区では激しい価格競争が繰り広げられているといえ、その影響も大きいといえよう。

   次に、経費の方であるが、ライフコーポレーション27.57%(昨年27.17%)と、0.40ポイント上昇、マルエツ29.91%(昨年28.79%)、1.12ポイントと大きく上昇、アークス20.08%(昨年19.93%)、0.15ポイント上昇、オークワ26.47%(昨年26.67%)、0.20ポイント減少、そして、マックスバリュ西日本23.49%(昨年23.84%)、0.35ポイント減少と、ここでは、2つに分かれた。

   結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は、ライフコーポレーション-0.95%(昨年-1.01%)、0.06ポイント改善、マルエツ0.07%(昨年-0.36%)、マイナスからプラスへと転換、アークス3.03%(昨年2.92%)、0.11ポイント改善、オークワ-1.48%(昨年-1.76%)、0.28ポイント改善、そして、マックスバリュ西日本-0.27%(昨年0.10%)、一転、プラスからマイナスへと転じた。したがって、マックスバリュ西日本以外は、マーチャンダイジング力がプラスとなった。原価改善が寄与したライフコーポレーション、マルエツ、アークス、双方が寄与したオークワ、そして、経費の改善はできたが、原価の上昇が響いたマックスバリュ西日本という結果である。

   こう見ると、この第3四半期決算の増収要因は原価が鍵を握っているといえ、原価を改善できたライフコーポレーション、マルエツ、アークス、オークワはいずれも増益、原価を改善できなかったマックスバリュ西日本が減益と明暗が分かれた。ただ、原価は価格と密接な関係があるため、原価改善=売価上昇となりかねず、ここをいかに、コントロールするかが課題といえよう。

   このように、日経新聞の記事で取り上げられた食品スーパーマーケットの好調さの要因は、特に、広域スーパーの中身を分析すると原価改善による効果が大きったといえる。この第3四半期決算はその意味で、いかに原価を改善できかたかどうかが増益の鍵を握っていたといえよう。改めて、食品スーパーマーケットにとって、原価の重要性が浮き彫りになったといえ、今後、残された本決算に向けて、原価の改善をいかにはかるかが、増益をもたらす課題といえよう。その意味で、各社、どのように、原価改善に踏み込み、増益決算を目指すか、今後の動向に注目である。

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January 26, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 25, 2012

マックスバリュ西日本、2012年、第3四半期、増収減益!

   マックスバリュ西日本が12/26、2012年2月期、第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益1,889.62億円(5.1%)、営業利益 38.11億円(-8.9%)、経常利益 39.94億円(-8.4%)、当期純利益 9.87億円(-54.4%)と、増収とはなったが、利益はいずれの段階でも減益となる決算となった。この第3四半期決算は、食品スーパーマーケット各社が増収減益、ないしは減収増益と、大半が増益となる決算であるが、マックスバリュ西日本は、このような中で、守りよりも、攻めを重視しているといえ、強気の経営戦略といえる。

   実際、この第3四半期決算では、「マックスバリュグランドイオンタウン姫路店(兵庫県姫路市)、マックスバリュ中島店(兵庫県高砂市)、ザ・ビッグ丸亀城南店(香川県丸亀市)、ザ・ビッグイオンタウン防府東店(山口県防府市)、マックスバリュ溝口店(兵庫県姫路市)、マックスバリュ宮上店(兵庫県姫路市)、ザ・ビッグエクストラ萩店(山口県萩市)、マックスバリュ段原店(広島市南区)、マックスバリュ城の西店(兵庫県姫路市)を開店いたしました。なお、当期末の店舗数は、SSM業態136店舗、ザ・ビッグ業態31店舗の合計167店舗になりました。」と、積極的な新規出店を展開している。

   マックスバリュ西日本のキャッシュフローを見ても、営業活動によるキャッシュフローは35.54億円(昨年54.94億円)と、大きく減少しているが、投資活動によるキャッシュフローは-43.23億円(昨年-62.11億円)と、2期連続で営業活動によるキャッシュフローを大きく上回っている。しかも、財務活動によるキャッシュフローは-4.01億円(昨年-16.98億円)であるので、内部留保を取り崩して、投資へキャッシュを配分しており、資産の現金及び預金も36.42億円(前期決算時48.13億円)と、減少している。特に、この第3四半期決算では、財務活動によるキャッシュフローの有利子負債関連が5.32億円(昨年-7.68億円)とプラスになっており、借入を増やしての積極的な投資である。いかに、投資、先にあげた新規出店を最優先で取り組んでいるかがわかる。

   では、なぜ、マックスバリュ西日本の、この第3四半期決算の営業利益が減益となったのかを原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、76.78%(昨年76.06%)と、0.72ポイントと大きく上昇している。結果、売上総利益は23.22%(昨年23.94%)となった。マックスバリュ西日本としては、今期、「プライベートブランドである「トップバリュ商品」についても、品揃えの拡充やお客さまに分かりやすい売場づくりに取り組んだ結果、トップバリュ商品の売上高構成比は前年同四半期累計期間より1.2%伸張し、10.0%に達しました。」とのことである。

   ただ、同時に、「お客さまの価格志向の高まり並びに競合各社との価格競争に対応するために、EDLP(エブリデー・ロー・プライス)商品の拡販に注力いたしました。EDLP商品である「家計応援商品」、「家計応援スペシャル商品」では、お客さまの生活に密着した購買頻度が高い商品を再選定し、該当商品に係る様々な商品コストを見直すことにより、継続的にお買得な価格を実現いたしました。」とのことで、相殺され、むしろ、EDLPの価格訴求が原価改善を上回る勢いであったものと考えられる。


   一方、経費の方であるが、23.49%(昨年23.84%)と、0.35ポイント減少している。これについて、マックスバリュ西日本は、「販売費及び一般管理費面では、EDLC(エブリデー・ロー・コスト)を大前提として、全社を挙げてコストコントロールに取り組みました。その結果、当第3四半期累計期間の販売費及び一般管理費計は既存店ベースで98.5%に抑制したものの、新店等の経費計上により全社計では対前年同四半期比103.5%となりました。」とコメントしている。確かに、絶対経費は上昇しているが、経費比率は、むしろ下がっており、その意味では経費は改善されたといえよう。

   結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-0.27%(昨年0.10%)と、一転、プラスからマイナスへと転じた。原価の上昇が響いているといえ、それだけ、ディスカウント路線を鮮明に打ち出した結果といえよう。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が2.35%(昨年2.29%)加わり、結果、営業利益は2.08%(昨年2.39%)と、減益となった。マックスバリュ西日本は、ここ最近、ディスカウントストア、ザ・ビックを主体に新規出店戦略を展開しており、今後、経費削減、原価上昇が一層鮮明になってゆくといえ、いかに、そのバランスをとるかが課題といえよう。

   このように、マックスバリュ西日本の2012年2月期、第3四半期決算は、増収減益となり、多くの食品スーパーマーケットが増益となり、守りを重視した決算となっているのとは対照的に、攻めの経営を強く打ち出しており、積極的な新店展開が光る決算となった。また、ディスカウント業態、ザ・ビックを積極的に出店しており、結果、全体が経費減、原価増になりがちとなり、利益がとりにくい構造となりつつあるといえよう。したがって、今後、いかに、経費と原価のバランスをとり、利益を確保するかが課題といえよう。マックスバリュ西日本が、今後、そして、来期に向けて、さらに攻めに徹底するのか、それとも、守りを固めるのか、今後の動向に注目である。

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January 24, 2012

オークワ、2012年2月期、第3四半期、増収増益!

   食品スーパーマーケットの2012年度の第3四半期決算が次々と公表されているが、和歌山県を地盤とするオークワが12/26、2012年2月期、第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益2,219.86億円(3.9%)、営業利益42.27億円(12.7%)、経常利益45.18億円(14.6%)、当期純利益13.45億円(-18.7%)と、営業、経常段階では増収増益、特に、利益がいずれの段階でも2桁増となる好決算となった。なお、当期純利益が減益となった要因は、2月度決算企業は今期から適用される資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額2.68億円(昨年0)に加え、減損損失11.18億円(昨年0.62億円)が特別損失に計上されたためである。これらは特別損失であるので、P/L上には反映されるが、キャッシュフロー上ではプラスとなるため、キャッシュ面でみれば、増益といえ、この第3四半期決算は好決算であったといえる。

   オークワ自身も、「当第3四半期連結累計期間の販売状況は、豊富な品揃えと低価格を実現したスーパーセンター業態、こだわりの商品を取り揃えたメッサ業態などは好調に推移いたしましたが、全業態ベースの既存店売上高は100.1%となりました。」また、続けて、「連結子会社については、高質スーパーを主力とする(株)パレや食品スーパーの(株)ヒラマツが当社とのシナジー効果等により、大幅な経常利益の増加となりました。」と、コメントしており、スーパーセンター、メッサ、子会社が好調であったとのことである。

   そこで、オークワの営業利益が2桁の増益となった要因を原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、75.01%(昨年75.09%)と、0.08ポイントと、わずかではあるが、改善している。結果、売上総利益は24.99%(昨年24.91%)となった。ちなみに、この売上総利益24.99%は、前期決算における食品スーパーマーケット業界の決算公開企業約50社の平均が24.93%であるので、まさに、平均、オークワは食品スーパーマーケット業界の標準となる売上総利益、そして、標準となる原価といえる。オークワは、食品スーパーマーケットをはじめ、スーパーセンター、ディスカウントストア、高質食品スーパーマーケット、GMS等、様々な業態をもっているが、これらの業態がミックスされて、この数字となっているといえ、絶妙なバランスといえよう。

   一方、経費の方であるが、26.47%(昨年26.67%)と、0.20ポイント削減された。したがって、原価よりも、経費の改善がこの第3四半期決算では大きかったといえ、増益に貢献したといえよう。ちなみに、これも前期決算における食品スーパーマーケット業界の決算公開企業約50社の平均は25.18%であるので、やや、高めといえ、高質食品スーパーマーケット、GMS等の高コスト業態が経費を押上げていると思われる。結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は、-1.48%(昨年-1.76%)と、依然としてマイナスではあるが、その幅が、率では20%弱と、大きく改善されている。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が3.46%(昨年3.59%)加わり、営業利益は1.98%(昨年1.83%)と増益となった。

   こう見ると、営業利益を構成する原価、経費、その他営業収入の中で、大きく改善したのが経費であり、これを見る限り、この第3四半期決算におけるオークワの増益要因は経費削減効果が大きかったといえよう。ちなみに、オークワはその他営業収入を不動産賃貸収入として独立させて計上しており、これを見ると、不動産賃貸収入は、その他営業収入の44.06%(昨年45.57%)であり、約半分弱となる。したがって、物流収入等が残り、50%強となる。

   なお、オークワはこの第3四半期決算の決算短信では、キャッシュフロー計算書を公表していないので、今後の経営戦略を推し量るのが難しいが、通期予想を見ると、営業収益2,985.00億円(2.9%:第3四半期3.9%)、営業利益70.50億円(7.8%:第3四半期12.7%)、経常利益72.00億円(6.5%:第3四半期14.6%)、当期純利益20.50億円(-34.0%:第3四半期-18.7%)であり、やや、ひかえめな予想ではあるが、どちらかというと、攻めよりも守りを重視しているといえよう。ちなみに、この通期予想は、「平成24年2月期の業績予想につきましては、当第3四半期の業績を踏まえ検討した結果、現時点においては平成23年4月4日に公表いたしました業績予想からの変更はありません。」とのことであり、この第3四半期の好決算をも考慮しているとのことである。

   このように、2012年2月期のオークワの第3四半期決算は、営業、経常段階では増収増益、特に、利益が2桁増となる好決算となった。その要因は原価よりも、経費が改善したことが大きいといえる。これを受けて、通期予想は、やや、ひかえめではあるが、昨年4月時点での予想であり、この第3四半期を考慮しているとのことであるが、恐らく、通期予想を上回り、この第3四半期に近い好調な決算となるのではないかと予想される。今後、オークワがこの好調な決算を受けて、守りから攻めに転じるか、後半、そして、本決算を受けて、来期の経営戦略に注目である。

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January 24, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 23, 2012

ホームセンター、絶好調、2012年度決算、最高益か?

    3/11の東日本大震災以降、小売業界は全般的に好調であるが、その中でも特に好調な業種がホームセンターである。1/21の日経新聞でも、「ホームセンター6社最高益、今期経常、東北での販売増加」、「節電関連商品も伸びる」との記事が取り上げられた。記事の中では、「ホームセンター8社の今期連結業績」の一覧表が取り上げられており、これを見ると、DCM、コメリ、コーナン、ナフコ、アークランド、サンデー、ジュンテン、ダイユー8の8社の売上高、経常利益が掲載されている。その結果は、まさに、記事の見出し通り、すべてが増収増益、特に、経常利益は2桁はおろか、130%、150%、さらには、数倍の伸び率となっており、空前の増益予想である。

    実際、記事に掲載された売上高と経常利益であるが、DCM売上高4,386億円(104%)、経常利益198億円(150%、対売上高4.51%)、コメリ売上高3,160億円(106%)、経常利益202億円(132%、対売上高6.39%)、コーナン売上高2,980億円(103%)、経常利益177億円(135%、対売上高5.93%)、ナフコ売上高2,250億円(104%)、経常利益126億円(107%、対売上高5.60%)、アークランド売上高950億円(107%)、経常利益90億円(138%、対売上高9.47%)、サンデー売上高507億円(108%)、経常利益16億円(9倍、対売上高3.15%)、ジュンデン売上高475億円(101%)、経常利益9.2億円(2.5倍、対売上高1.93%)、ダイユー8売上高370億円(110%)、経常利益15億円(6.3倍、対売上高4.05%)という状況である。

    これを見ると、いずれも増収ではあるが、増収幅は少なく、唯一、被災地に展開しているダイユー8が110%である。これに対して、経常利益はいずれも大幅増益、昨年の状況にもよるが、2桁は当たり前、130%、150%、中には9倍などの伸び率であり、明らかに異常値である。また、対売上高対比では、アークランドサカモトが2桁近い比率であり、これも、ホームセンターとしては限界に近い数値といえ、それ以外の各社も軒並み高い経常利益率である。

    記事の中では、その要因を解説しているが、「東日本大震災後の復興需要拡大に加えて節電関連商品の販売が好調に推移。売上高総利益率の高い自主企画商品が伸びるほか、一時的な広告自粛などで販売費・一般管理費を抑制したことも寄与する。」とのことである。特に、福島県内に約7割があるダイユー8は、「木材やシートなど復興関連資材のほか、放射性物質の除染需要の増加で、住宅外壁などを水流で洗浄する販売単価が2万~5万円程度の洗浄機の販売が拡大。」とのことである。また、DCM傘下のホーマックは、「昨年秋以降、コタツや石油ストーブ、湯たんぽなど冬場の暖房・節電関連商品の販売が増加。」とのことである。さらに、西日本のホームセンター、コーナン商事も、「夏場に扇風機やすだれなどの販売が拡大したほか、消費電力の少ない発光ダイオード(LED)電球などの販売が好調に推移。」とのことである。

    そこで、実際、この記事の中でも、経常利益率が売上高対比9.47%と高い数値を示したアークランドサカモトの直近の決算、2012年2月期、第3四半期決算を見てみたい。その結果であるが、売上高725.56億円(7.9%)、営業利益68.59億円(41.7%)、経常利益72.86億円(41.8%)、当期純利益36.39億円(34.2%)となり、増収増益、特に、利益がいずれの段階でも大幅な伸びとなり、好決算となった。今回、日経で掲載された通期予想も、売上高950.00億円(7.0%)、営業利益85.00億円(37.8%)、経常利益90.00億円(37.6%)、当期純利益43.00億円(31.2%)であり、好決算の予想である。

    では、特に営業利益が大きく伸びた要因を原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが65.83%(昨年66.79%)と、0.96ポイント改善している。結果、売上総利益は34.17%(昨年33.21%)となった。一方、経費の方であるが、24.70%(昨年26.00%)と、1.30ポイントと、大きく削減した。結果、差し引き、マーチャンダイジング力は9.47%(昨年7.21%)と、大幅な利益改善となった。アークランドサカモトはその他営業収入が計上されていないので、結果、マーチャンダイジング力=営業利益となり、増益となった。原価、経費、双方が大きく改善されたことが大きく、ダブルで利益を押し上げているといえる。概ね、今期のホームセンター業界は、ほぼ、このような傾向であるといえ、東日本大震災が経営構造をプラスの方向に激変させたといえよう。

    このように、日経新聞1/21で取り上げられたように、ホームセンター業界は、小売業の中でも、今期の決算が特に好調な結果が予想され、過去最高となる企業が大半となる予想である。実際、アークランドサカモトの直近の第3四半期決算を見ても、大幅な増収増益となり、特に、利益が異常値となっている。その中身も、原価、経費、双方がバランスよく改善されての増益であり、好調さを裏付ける決算といえよう。東日本大震災は、その意味で小売業全体の構造改革をもたらしたといえ、特に、利益構造を大きく変革したといえよう。これを踏まえ、来期、ホームセンター業界がどのような経営戦略を打ち出すか、注目である。

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January 23, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 22, 2012

コンビニ、売上速報、2011年12月度、7.3%増!

   雑誌、書籍、新聞、衣料品、袋物類、文房具、ブラシ、玩具、雑貨、たばこ、ペットフード、乾電池、テープ、CD、電球・蛍光灯、電卓、燃料、人形、サングラス、履物、園芸用品、ゲームソフト、花火、洗剤、化粧品、医薬品、医薬部外品栄養ドリンク、陶磁器・ガラス器、金物、紙製品、フィルム、切手、はがき、収入印紙、装身具等、これがコンビニの増収を支える非食品である。

   この中でも、何といっても、たばこの昨年10月以降の値上げによる増収効果が大きいといえるが、これ以外にも、東日本大震災以降、乾電池、電球、蛍光灯、燃料等の貢献も大きいといえる。さらに、雑貨の主力部門、雑誌、書籍、新聞等も雑貨を支える重点商品である。また、化粧品、医薬品、医薬部外品栄養ドリンクも貢献度が高いといえよう。

   結果、この12月度の非食品の数字は全体の7.3%増を大きく上回り、11.9%増と2桁の伸びとなった。全体の売上構成比も35.2%となり、コンビニの主力部門、日配食品の33.0%を上回っており、いまや、コンビニの主力部門はたばこを中心に非食品がとってかわり、非食品がコンビニの成長を力強く支えているといえる。ちなみに、この12月度の日配食品は6.5%増(構成比33.0%)、加工食品1.7%増(構成比26.5%)、サービス9.1%増(構成比5.3%)である。

   さて、改めて、2011年12月度のコンビニの売上速報であるが、(社)日本フランチャイズチェーン協会が、正会員であるココストア、サークルKサンクス、スリーエフ、セイコーマート、セブン-イレブン・ジャパン、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、ポプラ、ミニストップ、ローソンの10社、44,403店舗の数字をまとめたものである。ほぼ日本のコンビニ全体を網羅しているといえ、信頼性の高い数字である。その結果であるが、全体が7.3%(既存店4.1%)となり、好調な結果となった。

   ここ数ケ月の数字であるが、11月度10.4%(既存店7.5%)、10月度16.6%(既存店14.1%)、9月度-2.0%(既存店-4.0%)、8月度9.1%(既存店7.9%)7月度11.5%(既存店9.5%)という推移であり、9月度、10月度は、昨年がたばこの値上げ前の特需が発生し、その前後の影響であるが、それ以外は好調な売上げが続いている。(社)日本フランチャイズチェーン協会も、この結果について、「今月は北日本から西日本にかけて月の後半を中心に寒気の影響を強く受け気温が低く、中華まん、おでん等のカウンター商材が好調であったため、全店、既存店ともに売上高は3ヶ月連続プラスであった。また、たばこの売上げは依然として好調を維持している。」とコメントしており、寒さによる暖かい日配食品関連の商品、非食品のたばこの貢献が大きかったとのことである。

   では、その中身であるが、客数3.6%(既存店0.9%)であり、全体は客数が伸びているが、これは、店舗数が44,403店舗(2.4%)となったことが大きく、新規出店による客数増といえよう。これについては、今後、特に、来期は空前の新規出店ラッシュを各社計画しているとのことで、今後、店舗数が大きく増加する可能性もあり、客数は当面、高水準で推移するのではないかと思われる。

   一方、客単価の方であるが、3.5%(既存店3.3%)であり、既存店の客単価が安定して増加しているといえ、まさに、これが先に見たたばこを中心とする非食品の効果といえよう。ちなみに、実際のコンビニの客単価は637円(既存店630円)であり、平均単価を200円前後とすれば、PI値は300%強となり、1人3点前後の購入をされているといえる。こう見ると、食品スーパーマーケットのPI値は約1,000%前後、1人約10点であるので、いかに、コンビニのPI値が限定されているかがわかる。ちょうど、売上構成比を見ると、日配食品33.0%、加工食品26.5%、非食品35.2%であるので、それぞれ1人1品づつ購入されているイメージであるといえよう。

   さらに、客数であるが、全体の客数が12億1,094.1万人であるので、総店舗数44,403店舗で割り、これを営業日数31日で割ると、1日当たり879.72人となる。これも食品スーパーマーケットと比較すると、食品スーパーマーケットの平均的な客数は1日約2,000人であるので、半分以下といえる。したがって、売上高は1日当たり637円×879.72円であるので、56.03万円となる。食品スーパーマーケットは約400万円であるので、コンビニは約1/5である。こう見ると、コンビニと食品スーパーマーケットは、大分業態が違うといえ、同じ食品を対象としていながら、全く別の業態であるといえよう。

   このように、2011年12月度のコンビニの売上速報は7.3%増と、依然として好調さを維持している。特に、非食品の伸びが11.9%増と全体を大きく牽引しており、その中の主力商品、たばこの貢献が大きいといえよう。また、これに加え、雑貨関連の商品も東日本大震災以降存在感を増しており、さらに、ここへ来て、気温が下がり、コンビニの主力部門、日配食品のおでん、中華まん等の動きも良いとのことである。当面、この好調さは続くものといえ、今期、コンビニは空前の好決算となる可能性が高まったといえよう。今後、すでに、強気の新規出店戦略を打ち出す企業も多いが、この好調さを活かし、どのような経営戦略を打ち出すか、各社の動向に注目である。

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January 22, 2012 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 21, 2012

アークス、2012年2月期、第3四半期決算、増収増益!

   アークスが1/6、2012年2月期、第3四半期決算を公表した。結果は、売上高2,395.56億円(6.6%)、営業利益72.33億円(10.8%)、経常利益77.39億円(8.6%)、当期純利益116.25億円(187.5%)となり、増収増益、特に、利益が大幅な増益となる好決算となった。食品スーパーマーケットの2月期決算企業は、今期から適用された資産除去債務会計基準の適用があり、当期純利益はプラスの企業が少ないが、アークスは、逆に、異常値となった。これは、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額としては、5.69億円を計上しているが、今期はユニバースを完全子会社化したことにより、負ののれんが83.20億円発生したためである。

   それにしても、負ののれんが当期純利益を押し上げるとは興味深いことである。のれんとは、おもしろい言葉であるが、今回アークスがユニバースを買収した金額とユニバースの純資産との差がプラスであれば、通常ののれん、逆に、マイナスとなり、純資産が買収金額を上回れば負ののれんとなり、特別利益に計上することになり、これが、今回は83.20億円という巨額の金額になったために、大幅な当期純利益の増加となった。また、これに連動し、当然、純資産も917.81億円(前期決算時671.68億円)と大幅に増加、さらに、資産の有形固定資産960.86億円(前期決算時751.42億円)と増しており、これ以外にも、財務内容が大きく変化している。結果、自己資本比率も57.98%(昨年56.7%)と上昇した。それだけ、M&Aは財務構造を大きく変えるインパクトがあるといえ、単に売上高が増加するだけでなく、財務面でも様々な変化をもたらすことになる。

   さて、このような状況の中で、アークスのキャッシュフローであるが、営業活動によるキャッシュフローは97.17億円(昨年65.84億円)と大きく増加した。ちなみに、負ののれんはキャッシュフロー上では-83.20億円となる。これは、当期純利益にすでに計上されているので、差し引いた形であり、実質、負ののれんにおけるキャッシュの増加はないといえる。したがって、キャッシュフローの改善は、負ののれん以外の当期純利益、仕入れ債務の増加等が要因である。

   そして、この増加したキャッシュをどのように配分したかであるが、まずは、投資活動によるキャッシュフローへは47.71億円(-19.78億円)と、むしろプラスになっている。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入が64.56億円発生したためである。そこで、新規出店関連への投資、有形固定資産の取得による支出を見ると、-17.36億円(-24.30億円)であり、削減しており、しかも、営業活動によるキャッシュフローの17.86%(昨年36.90%)であるので、半減、投資を抑制したといえよう。

   次に、財務活動によるキャッシュフローであるが、-65.96億円(昨年-58.37億円)であり、営業活動によるキャッシュフローの67.88%(昨年88.65%)、昨年同様、ここにキャッシュを重点配分している。その中身であるが、有利子負債への返済が-41.03億円(昨年-43.28億円)であり、負債の圧縮である。結果、有利負債は146.79億円(前決算時163.28億円)と削減され、これが自己資本比率の改善に結びついたといえよう。

   したがって、アークスはM&Aを成長戦略に活かしながら、同時に財務改善へキャッシュを振り向け、財務改善にも踏み込み、同時に財務の安定化をはかるという理想的なM&A戦略を達成したといえよう。それだけ、ユニバースの財務内容が堅実であったということであり、この財務内容を見る限り、アークスのパワーが一段と増したM&Aであったといえる。

   さて、一方で、営業利益が2桁の増加となった要因であるが、原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、76.89%(昨年77.15%)と0.26ポイント改善している。結果、売上総利益は23.11%(昨年22.85%)となった。これに対して、経費の方であるが、20.08%(昨年19.93%)と0.15ポイント上昇している。これもM&Aの影響といえ、生鮮食品の強いユニバースが連結されたことで原価を下げ、粗利が改善したが、一方で、経費比率は上昇したといえる。ただ、結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は3.03%(昨年2.92%)と上昇しており、収益は改善している。アークスはその他営業収益が計上されていないので、マーチャンダイジング力=営業利益となり、これに売上高の上昇があいまって、営業利益が2桁増となった。

   このように、アークスの2012年2月期、第3四半期決算は増収増益の好決算となった。ユニバースを完全子会社化したM&A効果が大きいといえる。特に、財務面では、キャッシュフローが増大したことより、その配分を財務改善に思い切って配分することが可能となり、財務の安定化をはかることができたことが大きい。一方、やや懸念されるのは、これまでディスカウント戦略を強く打ち出してきたアークスの原価が下がり、利益は改善されたが、価格競争力に影響がでないかである。ただ、ユニバースの強い生鮮食品のノウハウが今後浸透し、生鮮食品の強化が全社的に進むものといえ、構造変化が起こる可能性も高いといえよう。今後、アークスがユニバースとの一体化をどう進め、本体の活性化にどのように活かしてゆくのか、その動向に注目である。

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January 21, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 20, 2012

大黒天物産、2012年5月期、中間決算、増収、減益!

   大黒天物産が1/12、2012年5月期、中間決算を公表した。結果は、売上高470.74億円(9.4%)、営業利益20.94億円(-7.6%)、経常利益20.87億円(-7.7%)、当期純利益11.16億円(6.4%)と、増収減益となる厳しい決算となった。各食品スーパーマーケットの四半期決算が増収増益、ないしは、減収増益と、利益が好調な決算が多い中、大黒天物産の利益は伸び悩んでおり、ここへ来て、ディスカウント戦略が、この中間決算では、増益に結び付かなかったといえ、厳しい結果となった。ただ、通期予想は、売上高1,005.00億円(12.5%)、営業利益50.20億円(8.8%)、経常利益50.08億円(9.0%)、当期純利益26.70億円(19.2%)と一転、増収増益予想であり、今後、後半、増収増益を目指し、積極的な経営戦略を打ち出すのではないかと予想される。

   この中間決算は利益は厳しい結果となったが、売上高は好調であり、9.4%と2桁増に迫る勢いである。また、通期も高い伸び率の予想であり、年商1,000億円を突破する計画である。この中間期でも、「6月にディオ庭瀬店(岡山市北区)、7月にディオ熊野店(広島県安芸郡熊野町)、8月にラ・ムー泉南北野店(大阪府泉南市)、9月にディオ大東店(大阪府大東市)、11月にラ・ムーチャチャ店(岡山県倉敷市)をオープンいたしました。また、既存店のリニューアルとして、ディオ真備店(岡山県倉敷市)とディオ井原店(岡山県井原市)を11月に実施いたしました。」とのことで、積極的な新店戦略を展開している。

   実際、この中間期のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは1.71億円(昨年6.39億円)と厳しい中、投資活動によるキャッシュフローは-8.05億円(昨年3.69億円)と、思い切った投資を実施している。その中身の大半は、新規出店関連の有形固定資産の取得による支出-13.12億円(昨年-10.03億円)であり、昨年以上に積極的な投資である。

   一方、財務活動によるキャッシュフローであるが、-8.08億円(-7.15億円)と、財務改善にもキャッシュを配分している。その中身は、有利子負債の返済が大半を占めている。結果、双方へのキャッシュの配分が営業活動によるキャッシュフローを大きく上回り、内部留保を取り崩す結果とはなったが、有利子負債が6.00億円(昨年10.00億円)と削減、総資産272.37億円に占める割合は、わずか2.20%となり、いつでも、無借金経営が可能な財務状況となった。結果、自己資本比率も58.0%(昨年53.3%)となり、財務面でも安定化がはかれており、攻めと守りを同時に推し進めた積極的なキャッシュの配分である。

   そこで、この中間決算での課題、利益の方であるが、営業利益が-7.6%となった要因を原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、77.18%(昨年77.46%)と0.28ポイント改善した。結果、売上総利益は22.82%(昨年22.54%)となった。一方、経費の方であるが、18.36%(昨年17.26%)と1.10ポイントと、大きく上昇している。経費比率の低さは、ディスカウント戦略を押し進めるための原動力といえ、ここが、今期大きく上昇したことが、減益となった要因といえる。結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は4.46%(昨年5.28%)となり、減益となった。大黒天物産は、その他営業収入が計上されておらず、マーチャンダイジング力=営業利益であり、この中間決算では残念ながら減益となった。

   ちなみに、前期、食品スーパーマーケットの決算公開企業約50社の経費比率の平均は25.18%である。これと比べると大黒天物産の経費比率は上昇したとはいえ、18.36%と十分に低い数値である。この数値はオーケー15.19%、トライアルカンパニー16.49%、アオキスーパー17.36%につぐ低さであり、経費面での競争力は依然として強いといえよう。ただ、やや気になるは、この上位3社の原価である。オーケー79.2%、トライアルカンパニー82.8%、アオキスーパー84.4%であり、結果、売上総利益は、オーケー20.8%、トライアルカンパニー17.2%、アオキスーパー15.6%であり、大黒天物産の22.82%と比べ、かなり、低いといえる。原価は売価に直結するといえ、ディスカウント戦略を全面に押し出すには、原価をむしろ上げ、それ以上に経費比率を下げる経営戦略を打ち出すことがポイントといえよう。大黒天物産としては、いかに、原価を上げ、結果、売上総利益を下げ、競争力を一層増し、それを支える経費比率をさらに下げられるかが、今後の課題といえよう。

   このように、2012年5月期の大黒天物産の中間決算は、積極的な新規出店への投資が寄与し、大きく増収となったが、残念ながら、原価の改善は見られたが、経費の大幅な上昇が響き、結果、マーチャンダイジング力が下がり、減益となった。本来であれば、ディスカウント戦略を打ち出すには、可能な限り、原価を維持するか、敢えて上げ、競争に打ち勝つ価格を強く打ち出したいところであろうが、残念ながら、今期は経費を上げ、原価も上昇しており、ディスカウント戦略とは逆の方向に動いているといえる。したがって、今後、後半に向けて、大黒天物産がディスカウント戦略を敢えて打ち出すのか、この中間決算のように、ディスカウント戦略を緩和するのか、その決断に注目である。

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January 20, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 19, 2012

マルエツ、2012年2月期、第3四半期決算、減収増益!

   マルエツが1/6、2012年2月期の、第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益2,428.39億円(-2.4%)、営業利益54.31億円(19.9%)、経常利益52.27億円(24.2%)、当期純利益16.67億円(84.4%)となり、減益とはなったが、利益はすべての段階で大幅な増益となった。マルエツ自身は、「小売業界では、震災直後に特需があったものの、お客様の低価格志向や企業間の激しい価格競争によりデフレ状況が続いており、さらに放射能汚染による食品の安全性に対する懸念の顕在化も相まって、厳しい経営環境となっています。」とコメントしており、価格競争、放射能汚染等、厳しい経営環境とのことである。

   ただ、このような厳しい経営環境の中でも、営業利益をはじめ、すべての利益が大きく増益に転じた要因を、特に、営業利益について、原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、70.02%(昨年71.57%)と、1.55ポイントと大きく改善した。これについて、マルエツは、「商品施策面では、「お手頃価格なのに、プラスワンの価値がある」PB商品「maruetsu365」の開発を継続して推進し、低価格型のマルエツ限定販売商品と併せてご提供に努めました。」とのことで、PBの強化をはかるなど、原価の改善に取り組んだとのことである。結果、売上総利益は、29.98%(昨年28.43%)となった。

   一方、経費の方であるが、29.91%(昨年28.79%)と、原価とは一転、1.12ポイントと大きく上昇している。マルエツとしては、「オペレーション改革では、「腰の低い経営体質の実現」を目指し、川崎複合センター稼働による店舗作業の軽減化と「MOP(マルエツオペレーションプランニング)」の深耕により、店舗オペレーションの標準化と人的生産性の改善を進めました。」等、取り組んだとのことであるが、残念ながら、数字にはまだあらわれていないようである。結果、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は0.07%(昨年-0.36%)と、マイナスからプラスへと転換、原価改善が寄与したといえよう。これに今後、経費削減が加われば、マーチャンダイジング力はさらに高まり、営業利益の上昇が見込めるものと思われる。

   そして、これに、不動産収入、営業収入等のその営業収入が2.22%(昨年2.22%)と、昨年と同じ比率となり、結果、営業利益は2.29%(昨年1.86%)と、大幅な増益となった。原価の改善が大きく、営業利益に寄与したといえよう。なお、当期純利益も、2月期決算企業各社が、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額が発生し、その分減益となるところ、マルエツも6.78億円発生しているが、昨年は転貸損失引当金繰入額16.06億円が発生したため、今期はその分プラスとなり、当期純利益も増益となった。

   さて、今期、第3四半期決算の課題は営業収益の-2.4%であるが、これは、既存店の売上高が94.6%となったことが大きいといえる。新規出店は、「新店は、マルエツ屋号店舗として東京都に板橋駅前店、市ヶ谷見附店を、マルエツプチ屋号店舗として東京都に本所四丁目店、渋谷鶯谷町店、中落合一丁目店、富ヶ谷一丁目店、雑司が谷二丁目店、千葉県に千葉みなと駅店の合計8店舗を新設しました。」とのことで、8店舗を出店し、1店舗を閉店、合計262店舗と、期初の255店舗から7店舗増加しているが、この新店ではカバーできなかったといえる。マルエツとしては、既存店の活性化は急務であるが、新店も262店舗の5%、純増で13店舗は欲しいところであり、そのためにも、今後、いかに、財務内容を改善し、新規出店にキャッシュを配分するかが課題といえよう。現在、マルエツの自己資本比率は45.6%(昨年45.7%)であり、食品スーパーマーケット決算公開企業約50社の前期決算の平均が40.5%であるので、この水準は超えているが、トップクラスは60%以上であるので、もう一段階、自己資本比率の改善を目指したいところであろう。

   ちなみに、今期の営業活動によるキャッシュフローであるが90.56億円(昨年92.26億円)であり、投資活動によるキャッシュフローは-72.61億円(昨年-80.07億円)であり、約80%を投資、その大半は新規出店関連である。財務活動によるキャッシュフローは-18.88億円(昨年-12.20億円)であり、結果、強気の攻め重視の経営戦略であるといえる。したがって、今後とも攻めの経営を継続するには、マーチャンダイジング力の改善が不可欠であるといえ、同時に、財務の改善も図ってゆきたいところといえよう。

   このように、マルエツの2012年2月期、第3四半期決算は、既存店が伸び悩み、減収とはなったが、利益は特に原価改善効果が大きく、いずれの段階でも大幅な増益となった。ただ、経費が大きく下がっており、残念ながら、マーチャンダイジング力はプラスに転じたといえるが、その比率はわずかであり、今後、いかに経費を改善し、マーチャンダイジング力をさらにプラスにもってゆけるかどうかが課題といえよう。このような状況の中でも、マルエツは、この第3四半期のキャッシュフローを見る限り、攻め重視の経営戦略を打ち出しているが、今後、自己資本比率を引き上げ、出店余力を引き上げることも課題といえ、本決算、そして、来期に向け、どのような経営戦略を打ち出すか、その動向に注目である。

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January 19, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 18, 2012

ライフコーポレーション、2012年第3四半期、増収増益!

   ライフコーポレーションが、1/11、2012年2月期、第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益3,719.61億円(4.2%)、営業利益75.88億円(12.3%)、経常利益74.38億円(13.8%)、当期純利益33.31億円(-6.6%)と、営業、経常段階では増収増益、特に、利益が2桁増となる好決算となった。当期純利益に関しては、資産除去債務の過年度分6.99億円や大震災に伴う損失2.56億円を特別損失として計上したことにより、減益となったが、営業活動によるキャッシュフローは、137.99億円(昨年-54.05億円)と、昨年が仕入債務の増減額(-は減少)が、決済日の関係上もあり、-128.97億円発生したことにより、大幅な増額となった。

   そこで、この大幅に増額した営業活動により獲得したキャッシュを、ライフコーポレーションがどのように配分したかを見てみたい。まずは、投資活動によるキャッシュフローであるが、-90.54億円(昨年-103.24億円)と、昨年と比べ、やや減少しているが、営業活動によるキャッシュフローの65.61%であり、大半を配分しているといえる。その中身であるが、新規出店関連への投資である有形固定資産の取得による支出、および、差入保証金の差入による支出の合計が-89.94億円(昨年-97.02億円)であり、投資活動によるキャッシュフローのほぼすべてといえる。したがって、成長戦略を重視したキャッシュの配分といえよう。

   そして、財務活動によるキャッシュフローであるが、-70.28億円(昨年79.94億円)と、昨年と一転、プラスからマイナスへと転じた。その中身は有利子負債であり、昨年は借入、今期は返済であり、財務改善にも、キャッシュを配分している。ただ、投資活動によるキャッシュフローと財務活動によるキャッシュフローを足すと、-160.82億円となり、営業活動によるキャッシュフロー137.99億円を超えるため、内部留保も取り崩しての配分であり、やや厳しいやりくりである。

   こう見ると、成長戦略を重視したキャッシュの配分ではあるが、同時に、有利子負債を返済し、財務の安定化も図っており、内部留保を取り崩すことにはなったが、攻めと守りを同時に押ししすすめたキャッシュの配分といえよう。結果、自己資本比率は、28.8%(昨年28.3%)と、若干改善されたとはいえ、依然として、厳しい状況にあり、ライフコーポレーションとしては、財務改善にさらにキャッシュを割きたいところであろう。ちなみに、ライフコーポレーションの有利子負債は昨年531.66億円(前期本決算時595.82億円)と、前期の本決算時よりは削減しているが、総資産1,691.20億円の31.43%であり、今後、成長戦略を推し進めるためにも、もう一段と財務改善を図りたいところであろう。

   実際、ライフコーポレーションが今期重視している成長戦略であるが、「3月に久宝寺駅前店(大阪府)、4月に土佐堀店(大阪府)・奥戸街道店(東京都)、5月に大崎ニューシティ店(東京都)、7月に大淀中店(大阪府)、9月に吉川栄町店(埼玉県)・春日野道店(兵庫県)、10月に弁天町店(大阪府)、11月に葛飾白鳥店(東京都)・あびこ店(大阪府)の10店舗を出店いたしました。」とのことで、積極的な新店開発である。直近の新店は12/14のライフ二条駅前店であり、その結果、首都圏97店舗、近畿圏126店舗の合計223店舗となった。したがって、この新店を入れ、11店舗は全体の4.93%に当たり、ほぼ営業収益4.2%増と一致し、すべてが年間分寄与しているわけではないが、新店=成長戦略といえ、キャッシュフローで見たとおり、今期は、成長戦略重視の経営戦略といえよう。

   さて、次に、ライフコーポレーションが大幅な増益となった要因を、原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが73.38%(昨年73.84%)となり、-0.46ポイント改善し、結果、売上総利益は26.62%(昨年26.16%)となった。これに対して、経費の方であるが、27.57%(昨年27.17%)と、0.40ポイント上昇した。したがって、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-0.95%(昨年-1.01%)と、依然としてマイナスではあるが、0.06ポイント改善した。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が3.06%(昨年2.97%)加わり、結果、営業利益は2.11%(昨年1.96%)となり、増益となった。比率を取ると107.65%であるが、売上高が104.07%増と増収となったため、営業利益は112.34%と2桁の増益となり、好決算となった。

   このようにライフコーポレーションの2012年2月期の第3四半期決算は、増収増益、特に、利益が営業、経常段階では2桁の好決算となったが、その要因は売上高が増収となったことに加え、経費の上昇を原価の削減とその他営業収入の増加により、カバーしての増益である。ライフコーポレーションとしては、今後、いかに、経費の削減をはかるかが課題といえよう。そして、これを受けての今後に向けての経営戦略であるが、キャッシュフローを見る限り、攻め重視を鮮明にしており、今後、積極的な成長戦略を打ち出すのではないかと思われる。ただ、自己資本比率は依然として28.8%と約70%強を負債に依存している状況であり、成長戦略を軌道に乗せるためにも、財務改善も大きな課題といえよう。今期、そして、来期に向けて、ライフコーポレーションが、この点をどうバランスをとって進めてゆくのか、その経営戦略に注目である。

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January 18, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 17, 2012

ID-POS時代の商談、顧客からのキャッシュ最大を目指せ!

   ID-POS分析時代の食品スーパーマーケットの商談はどのようになってゆくのかを考えて見た。恐らく、大きく変わる点が2つ考えられる。ひとつは、商談の目的である。そして、もうひとつは商談のスタイルである。この2点がID-POS分析時代になると、大きく変化してゆくのではないかと思われる。なぜなら、ID-POS分析時代の商談は、大前提に、商談する商品の詳細なID-POS分析の結果があらかじめ、小売業、メーカー、卸との間で共有されている可能性が高いからである。これまでの商談でもPOSデータの共有はあったが、ID-POS分析データではなく、通常のPOSデータでの共有であり、そこには、顧客1人1人の購入履歴が共有されてはいなかった。したがって、商品が売れる、売れないを商談することになり、顧客へ対しての戦略は、CM等、マーケティング面からの商談は可能であったが、こと、小売業の個々の店舗の顧客への戦略は描きようがなかったからである。

   したがって、ID-POS分析時代の商談は、仕入れ原価を決めることよりも、ID-POS分析の結果を共有し、先に、どこまで顧客からのキャッシュを増やすことができるのか、その結果、そのキャッシュを双方でどう分配するかが、商談の最大のテーマとなると思われる。そして、そのためには、商談のスタイルも、ID-POS分析の結果をもとに、どのようなマーチャンダイジング戦略を構築すれば、顧客からの最大のキャッシュが得られるのかを、小売業、メーカー、卸、すなわち、販売、製造、配送の観点から見直し、検討することになろう。こうなると、あらかじめ、原価を決めることは、あまり意味がなく、せいぜい、初期原価は決めておきながら、あとは、キャッシュの量に応じて、その配分を検討するということになるのではないかと思う。

   実は、ID-POS分析になると、そもそも、価格に意味があるかどかも怪しくなる。通常、商品の価格は原価をもとに決めるか、小売業が競合店を意識し、戦略的に相乗積を駆使して決めるかにより決定される。ところが、ID-POS分析の時代になると、価格は顧客にとって、初回のみの価格となり、その後、その商品の購入履歴が進んでゆくと、ポイント、あるいは、キャッシュにより、購入金額に応じた価格還元がなされ、初回の購入価格よりも徐々に安い価格での商品の購入が可能となってゆく。

   百貨店のカード戦略などを見ると、単品ごとの価格ではないが、年間購入金額がトータルで100万円を超えると、すべての商品が10%引きで購入できたり、さらに、購入が進むと、外商がついたりし、もはや、店頭価格そのものが意味をなさなくなる世界となる。このようなことが、ID-POS分析の時代になると、食品スーパーマーケットでも単品レベルで、顧客ごとに可能になるといえ、結果、店頭価格が一見さん用の初回購入価格でしかなくなる。あとは、顧客、個々人の購入履歴に応じた還元価格となってゆくことになり、価格そのものの概念が変わることになろう。よく言う、Everyday Low Priceの時代から、Everyday Your Priceの時代へとなろう。

   したがって、ID-POS分析時代の商談も、この流れを前提として、実施されることになるといえ、単なる原価交渉がその目的ではなく、まずは、ID-POS分析を共有し、双方が知恵を出し合うことにより、どこまで顧客からキャッシュをいただけるかの限界へ、双方が挑戦し、結果、得られたキャッシュをどう配分するかが商談の最優先事項となろう。商品の価格が顧客の購入履歴に応じた還元価格となってゆくように、小売業、メーカー、卸、双方のID-POS分析を前提とした顧客へ対しての販促企画次第で、原価が大きく変化してゆくことになろう。

   販売促進そのものも、価格訴求中心の世界から、顧客還元重視の政策へと転換し、いかに、顧客個々人の購入頻度を引き上げ、顧客ごとの価格、見方を変えれば、顧客ごとの原価設定がID-POS分析時代の課題となろう。そして、そのために、小売業、メーカー卸、双方が納得のゆくシミュレーションが前提となろう。したがって、必然的に、商談スタイルも、紙ベースから、その場でID-POS分析の結果を共有し、その場でシミュレーションができる体制が前提となり、おそらく、タブレット、ないしは、スマートフォンを通じての商談となってゆくのではないかと思う。さらに、双方の背後には、それぞれ、ID-POS分析の部隊が控え、商談担当者である小売業のバイヤーとメーカー、卸の営業担当者を背後で支えることになろう。

   このように、ID-POS分析時代になると、商談そのものが大きく変化し、特に、商談の目的が原価交渉から、顧客からのキャッシュをいかに大きくするかの企画の妥当性を交渉することになるのではないかと思う。そして、それにともない、商談スタイルも、ID-POS分析データを共有し、双方が商談前に様々な企画立案を済ませ、実際の商談では、さらに、細部をつめ、その場で様々なシミュレーションを実施し、企画内容の完成度を上げ、初回の原価交渉とその後のキャッシュに応じた配分を決定することになるのではないかと思う。ID-POS分析はまだまだはじまったばかりではあるが、商談そのものも大きく変える可能性が高いといえ、今後、商談がどのように変化してゆくのか、興味深いところである。

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January 17, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 16, 2012

ChainStoreAge、PowerCategory2012へ記事投稿!

   Chain Store Ageの最新号、2012年1月15日号でPower Category 2012の特集が組まれ、冒頭の「Power Category 2012売場活性化の視点」に記事を投稿した。タイトルは、「Power Category、本決算に向けて、重点商品を再確認せよ!」である。このPower Categoryの特集は年2回組まれるが、今回は2011年4月から2011年9月までの期間を対象とし、まさに、いま、そして、今後、強化してゆくべきPower Categoryが選ばれている。Power Category選定にあたっては、RDS((財)流通システム開発センター)が全国約400店舗の食品スーパーマーケットから収集したPOSデータを独自に集計したTOPNAVI-NETを用い、文字通り、各Power Categoryの単品にまで落としての分析結果をもとにしている。昨年との比較、地域間の比較、そして、売上シェアトップ20を明示し、いま、強化すべき珠玉のPower Categoryが選定されている。

   ちょうど、この時期は、3/11の東日本大震災の影響が色濃く表れていることもあり、はじめに、「東北地方で強いPower Category(対全国平均)」を取り上げた。当然、東北地方特有のPower Categoryも含まれるが、東日本大震災という未曽有の災害により、需要が跳ねあがったPower Categoryもあるといえ、今後の参考に取り上げたものである。それを見ると、150%以上の異常値を示したものは、ローソク222.9%、除湿剤169.7%、家庭用手袋167.5%、身体洗い用品160.5%であり、いずれも雑貨である。実際、この時期は雑貨が異常値を示しているものが多く、コンビニ、食品スーパーマーケットでも雑貨の数字が高く、ホームセンター、ドラックストア等、文字通り雑貨を強化している小売業は雑貨の数字が跳ね上がっていたといえる。

   これについで、ドリンク剤146.3%、インスタントカップ麺140.2%、砂糖137.1%と食品関係も高い伸び率を示すPower Categoryが登場し、雑貨でもティッシュペーパー144.8%、たわし・スポンジ140.5%等、高いPower Categoryが続く。食品スーパーマーケットとしては、これらのPower Categoryを再確認し、東日本大震災以降も依然として高い伸び率を示しているものに関しては、改めて重点商品の確認が必要といえよう。特に、雑貨に関しては、これを機に、再度、強化すべきPower Categoryを見極め、品揃えの改善を検討したいところだ。

   一方、この期間、東北地方を含め、全国的にPI値が上昇しているPower Categoryもある。これらについては、今回のタイトル、「Power Category、本決算に向けて、重点商品を再確認せよ!」に沿うといえ、しっかり、重点商品を見直して欲しいところだ。そこで、特に、PI値が伸びているPower Categoryであるが、大人用紙オムツ124.3%、除湿剤123.3%、ワイン(果実酒)118.2%、野菜缶詰112.9%、新ジャンル(酒)110.5%、ドレッシング110.3%、漬物109.7%、ルウカレー109.1%、室内芳香剤109.1%、トイレ用芳香剤109.0%等であり、まさに、いま、強化すべきPower Categoryといえよう。

   以上が、記事の前半のテーマであるが、後半では、今回特集された全Power Categoryから重点商品を選定する上においてのポイントを、食品、酒、雑貨の3つの部門をもとにまとめてみた。食品スーパーマーケットのカテゴリーには、重点商品強化型のカテゴリーと品揃え強化型のカテゴリーがあり、今回特集したPower Categoryも、きれいに、この2つに分けることが可能である。これにより、Power Categoryの重点商品を選定する際に、重点商品を絞る方向で検討するか、広げる方向で検討するかが一目瞭然となる。

   今回選定したPower Categoryでは、売上シェアベスト10の重点商品の構成比をもとにその結果を見てみると、食品では、オリゴ糖92.4%、お茶漬けの素78.9%、マヨネーズ75.1%、酒ではノンアルコールビール90.8%、雑貨では除湿剤75.9%であり、これらが70%の上位集中、まさに、重点商品強化型の典型的なPower Categoryである。一方、食品ではドレッシング11.4%、漬物12.7%、酒ではワイン(果実酒)10.3%、雑貨では猫フード9.8%、ヘアカラー11.9%、身体洗い用品18.9%等が品揃え強化型商品であり、上位商品だけでなく、品揃えをどこまで広げるかがポイントといえる。

   本文の中でも言及したが、興味深いことに、同じ売場で展開される、たとえば、調味料のマヨネーズとドレッシングは真逆のPower Categoryであり、ペットフードの犬と猫も真逆のPower Categoryであり、重点商品の選定、品揃えをどこまで広げるか、売場の作り方、POPの訴求まですべて対照的となるので、注意が必要である。食品スーパーマーケットのカテゴリーはこのような対照的なカテゴリーがいくつもあり、今回、取り上げたPower Categoryをよく見て、重点商品の選定をして欲しいところだ。

   このように、今回のPower Categoryの特集は、2011年4月から2011年9月のPOSデータをもとに、いま、そして、今後、強化すべきPower Categoryを選定しており、今回のタイトル、「Power Category、本決算に向けて、重点商品を再確認せよ!」にふさわしいPower Categoryが選定されているといえる。食品スーパーマーケットの決算は1月からはじまり、2月がピーク、そして、3月が次の山であり、その後は5月、9月となるが、2月、3月で大半が終了する。今期、中間決算を見ると、概ね、利益が好調であり、このPower Categoryはまさに、この利益の好調さを支えたPower Categoryといえる。食品スーパーマーケットとしては、再度、このPower Categoryを確認し、本決算に活かして欲しいところだ。

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January 16, 2012 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 15, 2012

ID-POS分析で、商いの原点、顧客志向を目指せ!

   ID-POS分析は小売業が自社の顧客の詳細な購入履歴を分析し、マーチャンダイジング戦略に活用すると同時に、マーケティング、すなわち、顧客創造につなげてゆくことが可能な手法であるといえる。特に、食品スーパーマーケットはこれまで、対面販売からセルフ販売へ、そして、ここ最近ではセルフレジ、さらには、ネットスーパーへまで進み、販売に関して自動化が推進されてきた。また、業務面でも自動発注と自動棚割と自動化をめざし、企業経営そのものの完全自動化に突き進んできた歴史がある。ある意味、このID-POS分析は、セルフから対面へ、自動化から人海戦術へと、一見、歴史が逆行するような流れであるが、大きな違いが一点ある。

   それは、ITの飛躍的な進歩である。そして、その背景には、理念、理論、技術の3つのポイントがある。この3つの中でも特に、理念については、実は進歩はしておらず、「店は客のためにある」、あるいは、近江商人の「三方よし」に象徴されるように、その理念は一貫して変わっておらず、いわゆる顧客志向が、恐らく、江戸時代から現在まで日本の商いでは大原則となっているといえる。

   ただ、その顧客を把握するための理論、そして、その技術の進歩が遅れたために、誰もが口にし、実践しようとしてきた理念そのものが実現できなかったといえよう。特に、POSシステムは小売業に販売革命を引き起こし、ほとんどの商品にJANコードがソースマーキングされたことにより、単品管理が名実ともに可能となった。この流れは、コンビニ、食品スーパーマーケット、GMS、ホームセンター、専門店へと、この数10年間で飛躍的な普及が進んだ。当然、理論も従来の売上金額、売上数量から、レシート客数を活用したPI値が生れ、商品の評価も構成比、全体の割合から、PI値、レシート客数当たりの売上げへと変化していった。

   PI値はレシート客数当たりで商品を評価することに関しては、構成比に比べ、一歩、顧客志向の理念に近づいたといえるが、残念ながら、顧客1人1人の購入履歴を把握する指標ではなく、その点では課題を残しているといえる。したがって、そこに、もう一歩、顧客志向を組み込んだ理論へと発展させる必要があり、そこに応えるのがID-PI値の理論である。ID-PI値はレシート客数を基点にするのではなく、ID客数を基点するため、文字通り、顧客1人1人を分析できる理論であり、しかも、商品分析も可能、いわば、「単品顧客管理」を目指している。なおかつ、これまでのPI値の理論はすべて包み込んでいるので、矛盾なく、誰でも、簡単に、直観的に理解することができる。

   そして、最後のポイント、技術であるが、MGI(McKinsey Global Institute)の「Big data: The next frontier for innovation, competition, and productivity」のレポートに象徴されるように、まさに、ビックデータの時代に入ったといえよう。この1/12の日経新聞でも「IT各社、大量データ分析、人材育成に注力」との記事が掲載された。これを見ると、日本でも、NTTデータは「BIラボ」、日本IBMは「ビックデータ、タイガーチーム」、CTC(伊藤忠テクノソリューションズ)は「ビックデータビジネスタスクフォース」、富士通は「インテリジェントコンピューティング室」を通じて、ビックデータの人材育成、研究開発に本格的に取り組むという。市場規模も2015年には1,500億円となり、実際、IDCジャパンでは、国内のストレージの総出荷容量が、2015年には、2010年の5倍、5,000ペタバイト(ペタは1,000兆、テラが1兆)になる予想を立てている。小売業、特に、食品スーパーマーケットがこの流れの中で、どこまでかかわってゆくのかは現時点では未知数であるが、技術的な問題は数年でほぼ解決されるといえよう。

   また、1/11の日経流通新聞では、1面で、「化粧品売り場、NY発で刷新」、「買い方選べるクリニーク流」、「iPadで肌を自己診断、お薦め商品、90秒で」という特集記事が掲載された。これは、まさに、セルフ販売と対面販売を最新のIT技術をもとに融合した販売手法であるといえ、アメリカの百貨店、ブルーミングデールズのニューヨーク59丁目店で実施されているという。日本でも大丸梅田店、伊勢丹新宿本店で導入されているという。顧客のクリニークを選ぶための質問の組み合わせは、5,200万パターンあるというが、ここから90秒でお薦め商品を画面に表示するために質問を12問に絞り、必要最小限度のパターンに絞ったとのことである。

   こう見ると、ID-POS分析は、理念、理論、技術ともに、特に、小売業の基本理念、顧客志向を実現するために必要な条件が全部整ったといえ、これまでの完全自動化の歴史を否定することなく、むしろ、その流れの中で、理論とIT技術が加わることで発展してゆける可能性が高いといえよう。食品スーパーマーケットにとって、顧客の詳細な購入履歴が把握できる時代はすでにはじまっており、それをどうID-POS分析の理論にあてはめ、ITを駆使し、直接、顧客1人1人に働きかけるマーケティング、さらには、一旦商品を介して、顧客1人1人に働きかえるマーチャンダイジング、どちらも、究極の顧客志向を目指した戦略であり、これが次世代の食品スーパーマーケットが目指すべき、経営戦略ではないかと思う。

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January 15, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 14, 2012

アオキスーパー、2012年2月期、第3四半期決算!

   アオキスーパーが12/26、2012年2月期の第3四半期決算を公表した。アオキスーパーは、「当第3四半期会計期間より非連結となったことから、平成23年2月期第3四半期の経営成績(累計)及び対前年同四半期増減率については記載しておりません。」とのことで、昨年対比は算出されておらず、この決算は、第3四半期決算のみの数値となる。その結果であるが、営業収益655.46億円、営業利益7.59億円、経常利益8.19億円、当期純利益5.64億円となった。今期は、「新設店として10月に六名店をオープンし、8月に中村店を建替えオープンし、7月に加木屋店をリニューアルオープンいたしました。また、3月に総合物流センターを開設し、8月に本社社屋を建設し、本部事務所を移転いたしました。」とのこで、新店、リニューアルもさることながら、本社社屋の建設、物流センターの開設があり、多額の設備投資が発生している。

   実際、「固定資産は、前事業年度に比べ、16億11百万円増加し、160億31百万円となりました。これは、主に総合物流センター及び本社社屋等の設備投資によるものであります。」とのことで、約16億円の設備投資が発生している。これは、キャッシュフローでも確認でき、投資活動によるキャッシュフローを見ると、-17.17億円であるが、その大半は有形固定資産の取得による支出-12.73億円に加え、差入保証金の差入による支出が-5.26億円発生しており、これが新社社屋と物流センターへ投資したものと思われる。したがって、今期の新店は六名店1店舗であり、本格的な新規出店は来期の課題となろう。

   ちなみに、営業活動によるキャッシュフローは10.65億円であるので、全額を投資活動によるキャッシュフローに回しており、さらに資金調達が必要な状況であるが、財務活動によるキャッシュフローを見ると、-6.00億円とマイナスであるので、内部留保を取り崩して、投資をしていることがわかる。実際、現金及び現金同等物の増減額が-12.52億円となっており、借入金なしで、本社社屋と物流センターへの投資を賄ったことがわかる。アオキスーパーの現預金は期首111.66億円であったが、この第3四半期の決算では107.39億円と減少したが、それでも、100億円を超える現預金であり、豊富なキャッシュである。総資産が283.41億円であるので、比率は37.89%であり、この数字は、食品スーパーマーケット業界、決算公開企業約50社の中ではトップ、極めて高い数字である。

   この第3四半期の自己資本比率は51.7%であり、有利子負債は、この第3四半期決算ですべて返済し、0となり、無借金経営となった。ただ、買掛金が90.60億円と、総資産の31.96%と重く、これが自己資本比率をやや低くしている要因であるが、現金の107.39億円を下回るため、相殺すると、実質、自己資本比率は80%を超え、超安定した財務状況であり、新社社屋と物流センターへの投資が借入無しで可能であったことがわかる。

   こう見ると、アオキスーパーは、内部留保で新社社屋および物流センターへの投資を賄えるほど、健全な財務状況であるといえ、これで守りの体制が整ったことにより、来期は攻めの経営に転じることが可能となろう。そこで、攻める上で重要なアオキスーパーのP/Lであるが、営業利益が7.59億円と、営業収益の1.15%とやや苦戦しており、その要因を原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、83.96%となり、結果、売上総利益は16.04%となった。それにしても、売上総利益が16.04%とは、極めて低い数字であり、食品スーパーマーケット業界の決算公開企業約50社の中でも最も低い数値である。これに対して、経費であるが、18.51%であり、これも食品スーパーマーケット業界、決算公開企業約50社ではベスト3に入る低さである。

   これだけ、経費比率が低いにもかかわらず、それ以上に、原価を上げ、結果、売上総利益を下げており、いかに、アオキスーパーがディスカウント戦略に徹しているかがわかる。通常であれば、これだけ低い経費比率であれば、=売上総利益でもディスカウントが十分可能であるといえるが、さらに、それ以上に原価を上げ、結果、売上総利益を下げており、他の食品スーパーマーケットが追随できないマーチャンダイジングを展開しているといえよう。結果、差し引き、マーチャンダイジング力は-2.47%とマイナスである。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が3.67%加わり、営業利益は1.20%となった。アオキスーパーとしては、もう1ポイントから2ポイントは改善したいところであろう。

    このように、2012年2月期のアオキスーパーの第3四半期決算は、新社社屋と物流センターという多額の投資が発生したが、これを借入無しで、内部留保を取り崩し賄い、さらに、有利子負債を全額返済し、無借金経営となった。これで、攻めの体制が整ったといえ、今後は、この健全な財務を背景に、アオキスーパーの得意とするディスカウント戦略を打ち出し、攻めに転じることができよう。本決算までわずかであるが、今後、そして、来期、アオキスーパーがどのような成長戦略を打ち出すか、その動向に注目である。

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January 14, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 13, 2012

三越伊勢丹H、伊勢丹新宿本店メンズ館に行く!

   先日、昨年10月に有楽町マリオンの有楽町阪急が全面改装し、新たに誕生したメンズ専門館「阪急MEN'S TOKYO」に行く機会があった。この「阪急MEN'S TOKYO」は、2008年に大阪の阪急百貨店メンズ館の成功を受け、有楽町阪急がこれまでのスタイルを一新、メンズに照準を絞り、全面改装した店舗である。リニューアルの狙いは、「店舗面積は、11,000㎡と総合百貨店としては競合他店に比べて狭隘であり、激しい競合の中で生き残るには、独自のポジションが必要と考えております。」とのことで、独自のポジションの確保として、メンズを選択したとのことである。大阪の阪急百貨店メンズ館は1万6,000平米であるので、これと比べると、やや狭く、目標年商120億円を掲げてのスタートであるという。

   全体は、地下1階から8階までの9フロアであり、ざっと、全体を見て、ためしに、スーツ売場にいって、試着をしてみた。いくつかのショップを回ってみたが、残念ながら、体に合うスーツがなかった。私自身は、けっしてキングサイズではないが、大きめのゆったりしたスーツまでは対応していないとのことで、残念だった。メンズ館といってもスーツだけが専門ではないので、仕方ないといえば仕方ないといえよう。

   そこで、ついでと思い、思い切って、伊勢丹新宿本店のメンズ館にいってみようと思い立ち、有楽町から新宿に向かった。伊勢丹新宿本店のメンズ館は1968年の男性ファッション専門館のオープン以来、綿々と続く、日本のメンズの中心ともいうべき拠点である。2003年に全面リニューアルし、メンズ館となり、当時は斬新な伊勢丹特有の自主マーチャンダイジングのコンセプトを入れ、各ブランド間の垣根を取っ払ったことで有名である。その後も、進化を続け、2008年に先に言及した大阪の阪急百貨店のメンズ館がオープンしても、面積はやや小さいが、売上げでは依然として、メンズでは日本一を維持しているという。

   余談だが、約20年以上前であるが、私が船井総研に入社し、はじめて教育研修を受けもった経営コンサルタントが伊勢丹出身の方であり、自主マーチャンダイジングについての話を伺い、その時、はじめて本格的なマーチャンダイジングに触れた。大学ではマーケティングを勉強していたので、マーチャンダイジングは新鮮であり、その後も現在まで、伊勢丹の自主マーチャンダイジングについては、興味をもっている。が、私の専門分野、食品スーパーマーケットとは、これまで残念ながら接点がなく、一消費者として伊勢丹の自主マーチャンダイジングを見てきた。

   さて、伊勢丹新宿本店のメンズ館にゆき、「阪急MEN'S TOKYO」で試着した同じブランドがあったので、試着してみた。驚くべきことに、私にぴったりあったスーツがいくつもあった。品揃えが同じブランドでも、恐らく、明らかに、ライバルとなるであろう同じコンセプトのメンズ館で、ここまで違うのかとびっくりした。

   そこで、伊勢丹新宿本店のメンズについて興味が湧き、少し調べて見た。昨年の12/15に、11月現在の三越伊勢丹Hの店舗別、部門別の売上げが公表されているが、それを見ると、新宿伊勢丹本店の紳士服・洋品は34.19億円(構成比16.49%)で、百貨店の主力部門、婦人服・洋品の47.63億円(構成比22.98%)に迫る数字である。しかも、伸び率104.4%(婦人服・洋品98.0%)、堅調な伸びであり、「阪急MEN'S TOKYO」オープン後、1ケ月後の数字であるが、この時点では、その影響がでていないといえよう。伊勢丹全体の紳士服・洋品が46.36億円(構成比13.38%)であるので、新宿伊勢丹本店の紳士服・洋品は伊勢丹全体の実に73.74%となる。いかに、新宿伊勢丹本店のメンズ館に伊勢丹全体の顧客が集中しているかがわかる。さらに、同グループの三越を見て見ると、三越日本橋本店の紳士服・洋品は11.06億円(構成比6.95%)であり、婦人服・洋品は27.79億円(構成比17.48%)、新宿伊勢丹本店とは大きな差がある。しかも、伸び率は76.2%(婦人服・洋品79.0%)であるので、厳しい状況にある。三越全体の紳士服・洋品も16.13億円(構成比6.85%)であり、ほぼ三越日本橋本店と同様な数値である。

   したがって、新宿伊勢丹本店の紳士服・洋品はずば抜けた数値であり、百貨店としては、異常値といえ、東京全体の紳士服・洋品の中でも大きなシェアをとっているものと想定される。当然のことながら、同じブランドであれば、最高の品揃えが、新宿伊勢丹本店のメンズ館では実現されている可能性が高いといえ、今回のような貴重な体験となったのではないかと思う。

   今後、伊勢丹三越Hは、昨年、2010年9月(「阪急MEN'S TOKYO」オープン前)の三越銀座店増床リモデルを終え、2012年、すなわち、今年、伊勢丹新宿本店リモデルを実施し、「“真の顧客起点の店、世界最高のファッションストア確立”」を80億円から90億円の投資を行い目指すという。このメンズ館もさらに進化することになろう。そして、その後、2013年から2014年度には、三越日本橋本店リモデルを、投資額80億円から90億円で実施するとのことである。いずれも基幹店舗であり、ここに持てる経営資源を、この数年間に集中するとのことである。その結果、三越伊勢丹Hがどのような百貨店グループになるのか、特に、新宿伊勢丹本店のメンズ館がどのように自主マーチャンダイジングを進化させてゆくのか気になることころである。

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January 13, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 12, 2012

セブン&アイHとイオンのMD力を比較、異変!

   1/6、セブン&アイH、イオンの2012年2月期の第3四半期決算が同時に公表された。本ブログでは、すでに、その内容を取り上げたが、ここで、両企業のマーチャンダイジング力について改めて取り上げ、双方の比較検討を試みてみたい。両企業ともGMSを主体にした総合小売業であり、そのグループにはコンビニ、金融関連もあり、GMSだけの数値ではなく、商品売買以外の収入、すなわち、その他営業収入が大きなウェイトを占めるが、それを含め、どのような違いがあるかを見てみたい。

   まずは、マーチャンダイジング力であるが、マーチャンダイジング力は原価から売上総利益を算出し、そこから経費を差し引いたものであり、純粋に商品売買から得られる利益のことである。通常のP/Lでは売上総利益にその他営業収入が加わり、ここから経費を差し引いて営業利益を算出しており、商品売買から得られた利益、すなわち、マーチャンダイジング力が示されていない。したがって、マーチャンダイジング力を算出するには、実際のP/Lから改めて集計し直す必要がある。もちろん、その他営業収入が極めて少ない場合、あるいは、計上されていない場合にはマーチャンダイジング力=営業利益となるので、P/Lからもマーチャンダイジング力は算出できるが、チェーンストアの場合は物流収入、不動産収入等がその他営業収入となり、売上高のかなりの比率を占めるのが実態であり、マーチャンダイジング力を敢えて算出し、経営の実情を把握する必要があるといえる。

   さて、まずは、原価であるが、セブン&アイH76.75%(昨年74.24%)となり、2.51ポイントと大きく上昇した。結果、売上総利益は23.25%(昨年25.76%)となった。一方、イオンであるが、73.12%(昨年73.04%)となり、0.08ポイントとわずかに上昇した。結果、売上総利益は26.88%(昨年26.96%)となった。こう見ると、原価はイオンの方が3.63ポイント低いといえ、事業構造の違いもあると思われるが、セブン&アイHは、特に、昨年よりも大きく上昇したこともあり、厳しい状況である。

   次に、経費の方であるが、セブン&アイHは35.53%(昨年33.76%)と1.77ポイント上昇しており、原価同様、厳しい結果である。一方、イオンであるが、35.97%(昨年36.06%)と0.09ポイント改善した。したがって、セブン&アイHは経費が上昇、イオンは経費が減少し、結果、双方がほぼ近い経費比率となった。結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は、セブン&アイH-12.28%(昨年-8.00%)と、大きくマイナスとなり、一方、イオンは-9.09%(昨年-9.10%)とほぼ昨年同様の数字となった。

   それにしても、セブン&アイHもイオンもマーチャンダイジング力は大きくマイナスであり、商品売買からの利益では、営業利益を黒字化することは難しい経営構造といえる。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が加わり、営業利益となるが、その、その他営業収入は、セブン&アイH 19.56%(昨年13.21%)、一方、イオンは12.15%(昨年11.91%)となり、結果、営業利益は、セブン&アイH 7.28%(昨年5.21%)、一方、イオンは3.06%(昨年2.81%)と、双方、大幅な増益となった。
  
   実は、今期からセブン&アイHは、会計基準を変えている。これまで見たように、昨年と比べ大きな数字の変動が見られるが、これは、「米国連結子会社の7-Eleven, Inc.は、従来、フランチャイジーによる売上高、売上原価、販管費を同社の財務諸表に含めて認識しておりましたが、コンビニエンスストア事業における会計処理の整合性を考慮し、第1四半期連結会計期間より、フランチャイジーからのチャージ収入を営業収入として認識する会計処理に変更しております。これにより、営業収益は394,915 百万円減少しておりますが、営業利益、経常利益および税金等調整前四半期純利益への影響はありません。」とのことである。したがって、セブン&アイHは昨年対比に関しては、来期以降、正確な比較が可能になるといえよう。
  
   こう見ると、セブン&アイHのマーチャンダイジング力は、これまでの会計内容と比べ、原価、経費、そして、その他営業収入すべてが変化したため、昨年と比較するのが難しい状況といえる。特に、その他営業収入が大幅に増加しており、米国の7-Eleven, Inc.の会計処理の変更が、原価、経費、その他営業収入に大きく影響し、小売業特有の原価、経費の判断が難しい状況にあるといえる。それだけ、セブン&アイHにとって、コンビニエンスストア事業への依存度が大きいかがわかる決算内容といえよう。会計上からいえば、コンビニは小売業というよりも、その他営業収入で一括処理される不動産収入と同等な事業といえる。その意味で、今後、セブン&アイHの小売業としてのマーチャンダイジング力を正確に把握するためにも、事業部ごとのセグメント状況をより一層ディスクローズして欲しいところである。
  
   このように、セブン&アイHとイオンのマーチャンダイジング力、及び、その他営業収入を加えた営業利益を比較してみたが、セブン&アイHが米国の7-Eleven, Inc.の会計処理を今期から変更しため、営業利益の比較はできるが、マーチャンダイジング力の比較は昨年と大きく変わっており、構造変化が見られる。セブン&アイHはもはや小売業としての比較が難しい状況にあるといえよう。それだけ、コンビニエンスストア事業の依存度が高いためであるといえる。その意味で、セブン&アイHの経営は小売業というよりも、コンビニ主体の新たな流通事業グループであるとの再認識が必要といえよう。

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January 12, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 11, 2012

イオン、2012年2月期、第3四半期決算、増収増益!

   イオンが1/6、2012年2月期の第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益3兆7,482.96億円(0.4%)、営業利益1,018.18億円(9.1%)、経常利益1,145.60億円(13.3%)、当期純利益365.36億円(-25.6%)となり、増収増益、特に、利益が営業、経常段階では大きく改善した。なお、当期純利益は災害による損失-334.34億円、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額-177.73億円と約500億円発生したため減益となった。ただし、これはいずれも、営業活動によるキャッシュフロー上ではプラスとなるため、今期の営業活動によるキャッシュフローは1,621.81億円(昨年1,358.11億円)と、増加しており、キャッシュ面では増益である。

   そこで、特に、営業利益が増益となった要因を事業部門別に見てみると、「GMS事業が牽引、サービス、戦略的小型店事業も好調」という結果である。実際の数値は、営業収益、営業利益であるが、GMS事業1兆9,002億円(99.1%:営業利益162億円(+54億円))、SM事業8,461億円(103.9億円:営業利益98億円(+4億円))、戦略的小型店事業1,596億円(113.4%:営業利益55億円(+9億円))、総合金融事業1,242億円(98.4%:営業利益141億円(+6億円))、ディベロッパー事業1,195億円(106.7%:営業利益274億円(+5億円))、サービス事業2,348億円(104.3%:営業利益140億円(+15億円))、専門店事業2,301億円(100.3%:営業利益25億円(+0億円))、アセアン事業637億円(99.3%:営業利益43億円(-5億円))、中国事業761億円(101.88%:営業利益15億円(-4億円))、その他事業1,890億円(104.2%:営業利益-11億円(+11億円))である。

   営業収益については、伸び率の高い順に見てみると、戦略的小型店事業113.4%(構成比4.25%)、ディベロッパー事業106.7%(構成比3.18%)、サービス事業104.3%(構成比6.26%)、SM事業103.9%(構成比22.57%)と、これらが伸び率の高い事業である。残念ながら、構成比50.69%のGMS事業が99.1%であるので、全体への影響度は低く、全体が0.4%の伸びに留まったが、今後、営業収益を引き上げるには、このGMS事業が鍵を握っているといえよう。一方、営業利益の方であるが、貢献度の高い順に見てみると、ディベロッパー事業274億円(構成比26.91%)、GMS事業162億円(構成比15.91%)、総合金融事業141億円(構成比13.85%)、サービス事業140億円(構成比13.75%)であり、GMS事業の貢献度が大きかったといえ、GMS事業が回復基調にあるといえよう。

   この第3四半期決算で特に、営業利益が好調であった要因のひとつに、ここ最近、イオンがグループをあげて取り組んでいるPB戦略がある。特に、トップバリューの伸び率が顕著であり、第1四半期52品目、第2四半期104品目、第3四半期148品目と、開発品目を順調に増やし、累計3,792億円(116%)と、大きく数字を伸ばした。これを事業部の規模で見ると、第3番目の事業規模であり、トップバリューはいまやイオンの収益を支える大きな存在となったといえよう。また、今期は、生鮮、デリカのPB化にも積極的に取り組んでおり、こまつな、活〆ぶり、まろやか黒毛和牛、牛肉コロッケなどを開発、GMS事業、SM事業の収益改善につながったといえよう。

   これを踏まえて、キャッシュフローであるが、営業活動によるキャッシュフローは、先に見たように1,621.81億円(昨年1,358.11億円)と大きく増加した。キャッシュフローでは、災害による損失-334.34億円、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額-177.73億円がそのままプラスになり、これが営業活動によるキャッシュフローを大きくプラスにした要因である。そして、その増加したキャッシュの配分であるが、投資活動によるキャッシュフローへは-2,433.55億円(昨年-670.37億円)と約4倍に増やし、思い切った投資を実施した。その中身は有形固定資産の取得による支出-2,290.18億円(昨年-1,399.77億円)と大半を占め、約1,000億円の増加である。営業活動によるキャッシュフローを上回る投資額であり、超強気の攻めの投資といえよう。

   そして、財務活動によるキャッシュフローであるが、154.15億円(昨年-804.92億円)と、プラスとなり、社債、長期借入金で賄ったといえる。したがって、有利子負債は1兆3,316億円(昨年1兆2,024億円)と1,000億円強増加し、総資本に占める割合は31.98%(昨年31.37%)となり、自己資本比率も21.5%(昨年23.5%)と下がった。それにしても、思い切った投資であり、イオンとしては、ここが勝負所とみたようである。

   このように、イオンの2012年2月期、第3四半期決算は増収、営業、経常段階では大幅な増益となり、好決算となった。特に、全体の営業収益の50.69%を占めるGMS事業の営業利益が改善したことが大きいといえよう。ただ、気になるのはキャッシュフローであり、増加した営業活動によるキャッシュフローを大きく上回る投資を行い、有利子負債を増やし、自己資本比率が下がったことである。イオンとしては、ここが攻め時との決断をしたと思えるが、結果、財務改善が後手に回ったといえる。今後、残された第4四半期、そして、その後、来期に向けて、イオンがさらに攻めるのか、それとも、財務の安定を重視し、守りに転じるか、今後のイオンの経営決断に注目である。

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January 11, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 10, 2012

セブン&アイH、2012年2月、第3四半期、減収増益!

   セブン&アイHが2012年2月期の第3四半期決算を1/6公表した。いよいよ、GMS、食品スーパーマーケット業界も2月期決算の公表がはじまった。第3四半期決算は本決算前の最後の四半期決算であり、決算の75%が確定、したがって、本決算を占う上で重要な数字となる。その結果であるが、営業収益3兆5,484.80億円(-7.2%)、グループ売上高6兆46.61億円(6.4%)、営業利益2,162.16億円(23.0%)、経常利益2,172.53億円(23.3%)、当期純利益836.56億円(-7.3%)となり、減収、営業、経常段階では大幅増益となる結果となった。当期純利益が減益となったのは、「四半期純利益は、特別損失におきまして東日本大震災の発生に伴う災害による損失245 億円と資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額225 億円を計上したことなどにより836 億5 千6 百万円(同7.3%減)となりました。」とのことで、特別損失が発生したためである。

   なお、営業収益に加え、同時にグループ売上高が公表されているが、これは、「グループ売上は、セブン-イレブン・ジャパン及び7-Eleven,Inc.におけるチェーン全店売上高を含めた数値を表示しております。」とのことで、いわゆるフランチャイズフィーではなく、売上高を計上した場合の数字である。一般に、コンビニの決算は営業収益として、フランチャイズフィーを計上するので、他の小売業の売上高と比較がしにくいが、このように別途売上高を計上すると、他の小売業との比較がしやすくなる。

   では、これを事業部別にみると、どのような結果となったかであるが、営業収益、そして営業利益であるが、コンビニエンスストア事業1兆2,842.57億円(82.6%:営業利益1,669.98億円( 106.6%))、スーパーストア事業1兆4,652.55億円(99.9%:営業利益218.05億円(1,591.6%))、百貨店事業6,471.25億円(97.9%:営業利益14.67億円(前期は赤字))、フードサービス事業581.29億円(95.9%:営業利益-3.36億円(前期は赤字))、金融関連事業966.93億円(118.8%:営業利益254.37億円(115.0%))、その他の事業350.59億円(137.4%:営業利益13.69億円(前期は赤字)という結果となった。

   営業収益、営業利益ともにコンビニエンスストア事業、スーパーストア事業の貢献度が大きく、営業収益では、コンビニエンスストア事業36.19%、スーパーストア事業41.29%であり、合計77.48%を占める。一方、営業利益では、コンビニエンスストア事業77.23%、スーパーストア事業10.08%であり、コンビニエンスストア事業が大半を占めており、合計87.31%という状況である。百貨店事業は黒字転換したが、その数字はわずかであり、フードサービス事業は依然として赤字が続いており、厳しい状況である。したがって、セブン&アイHはコンビニエンスストア事業の存在があまりにも大きく、これに売上高を加えた場合は圧倒的な存在となり、コンビニエンスストア事業への事業依存度が極端な事業構造であるといえよう。

   このような中で、食品スーパーマーケット業界としては、気になるヨークベニマルの状況であるが、営業収益2,564.23億円(100.8%)、営業利益118.83億円(211.9%)となり、増収増益の好決算となった。特に、営業利益が急回復しており、東日本大震災の影響を乗り越えたといえよう。店舗数も174店舗(+4店舗)、客数は-4.7%と減少したが、客単価が5.7%増と、これをカバーしての増収である。また、部門別にみると、食品100.7%(構成比74.9%)、衣料103.3%(構成比5.0%)、住居105.2%(構成比5.8%)という結果であり、特に、住居の伸びが顕著である。

   では、セブン&アイHがこのような経営状況の中、獲得したキャッシュをどのように配分したかであるが、まずは、営業活動によるキャッシュフローであるが、3,890.74億円(昨年2,309.75億円)と、約1,500億円増加した。この豊富なキャッシュフローをどう配分したかであるが、投資活動によるキャッシュフローへは3,353.66億円(昨年2,388.16億円)と、約1,000億円増やしている。その中身であるが、有形固定資産の取得による支出-1,544.73億円(昨年-1,991.39億円)、投資有価証券の取得による支出-1,536.92億円(昨年-1,941.41億円)、事業承継による支出-1,357.94億円(昨年なし)と、ほぼ3分割し、しかも、営業活動に占める割合は86.19%であるので、キャッシュの大半を投資に充てているといえる。

   そして、財務活動によるキャッシュフローであるが、-301.38億円(昨年-382.91億円)と、営業活動によるキャッシュフローの7.74%であり、いかに、投資を重視した積極的な攻めのキャッシュの配分であるかがわかる。今期、自己資本比率は43.4%(昨年45.6%)、有利子負債は7,478.05億円(昨年7,534.83億円)、総資産に占める割合は18.9%であり、財務改善にもキャッシュを配分したいところかと思うが、この第3四半期決算では、思い切った投資への配分をしており、この厳しい経営環境の中で、強気の経営の意思が感じられるキャッシュフローといえよう。

   このように、セブン&アイHの2012年2月期の第3四半期決算が公表されたが、結果は減収、営業、経常増益となり、利益が大きく改善する決算となった。ただ、その中身は、依然としてコンビニエンスストア事業に営業収益、営業利益ともに大きく依存する構造であり、今後、回復基調にあるスーパーストア事業の収益を、いかに改善できるかどうかが課題といえよう。 また、今回のキャッシュフローを見ると、投資活動によるキャッシュフローに営業活動によるキャッシュフローの90%弱を配分するという、攻めの姿勢を鮮明にしており、今後、セブン&アイHが守りに入るのではなく、攻めに転じようとする強い、経営の意思が感じられる。残り、四半期、そして、来期へ向けて、セブン&アイHがどのような積極的な経営戦略を打ち出すか、注目である。

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January 10, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 09, 2012

ID-POS分析におけるマーチャンダイジング戦略!

   ID-POS分析におけるマーチャンダイジングは従来のマーチャンダイジングとは、基本コンセプトが大きく変わる。その理由は、マーチャンダイジングの基本方程式が変化するからである。基本方程式が変化することにより、当然のことではあるが、戦略も変わる。そこで、ここでは、ID-POS分析の時代になると、どのようにマーチャンダイジング戦略が変わるのかを、マーチャンダイジングの基本方程式にそって解説してみたい。

   マーチャンダイジングの従来の基本方程式は、売上高=客数(レシート客数)×客単価(金額PI値)であり、さらに、客単価(金額PI値)はPI値×平均単価に分解できる。ここでは、より戦略性を重視し、売上高=客数×客単価(金顔PI値)をもとに検討する。一方、ID-POS分析におけるマーチャンダイジングの基本方程式は、売上高=ID客数×ID金額PI値であり、ID金額PI値=ID客数PI値×客単価(金額PI値)に分解できる。したがって、客単価(金額PI値)はどちらも共通の指標であり、ここでの違いはない。違いがあるのは、客数(レシート客数)にあり、ここがID-POS分析では、2つの指標、すなわち、ID客数×ID客数PI値に分解されることである。

   ただ、ID-POS分析のマーチャンダイジングを理解するには、これはひとつの見方にすぎず、実は、もうひとつ重要な観点がある。それは、ID金額PI値=ID客数PI値×客単価(金額PI値)という数式であり、これがID-POS分析の本質を理解する基本数式である。客数(レシート客数)=ID客数×ID客数PI値もID-POS分析特有のマーチャンダイジングを理解する上でポイントとなるが、この方向でID-POS分析を捉えると、ID客数が主体ではなく、客数(レシート客数)が主体となってしまい、従来のマーチャンダイジングからID-POS分析のマーチャンダイジングを理解する上ではわかりやすいが、ID-POS分析から、従来のマーチャンダイジングを理解する上では、逆に理解しにくくなる。

   なぜなら、従来の客数(レシート客数)をID-POS分析で説明し、客単価(金額PI値)は、そのままであるので、客数アップ戦略を2つの角度から検討しているに過ぎず、マーチャンダイジングという本来、商品そのものに働きかける戦略性が薄れるからである。もちろん、これもID-POS分析の一面を示しており、この見方も重要ではあるが、ID-POS分析の本質を理解するには、もう一方の数式、ID金額PI値=ID客数PI値×客単価(金額PI値)の方がID-POS分析特有のマーチャンダイジングをダイレクトに表現しているといえる。

   ID金額PI値は、IDを基点にした客単価(金額PI値)のことであり、従来の客単価(金額PI値)、客数(レシート客数)を基点にした客単価(金額PI値)とは違い、まさに、ID-POS分析のための客単価(金額PI値)である。そして、このID金額PI値はID客数PI値×客単価(金額PI値)と分解できるので、従来の客単価(金額PI値)を完全に包み込んでおり、しかも、ID客数PI値が掛かっているために、客単価(金額PI値)とは反比例の関係にある。この数式をグラフにすれば一目瞭然であり、横に客単価(金額PI値)、縦にID客数PI値をとれば、掛けた面積がID金額PI値となり、同じ面積、すなわち、ID金額PI値の同じ数値を結ぶと、きれいな反比例曲線、y=1/xのグラフができあがる。

   したがって、客単価(金額PI値)が高くとも、ID客数PI値が低い場合も、逆に、客単価(金額PI値)が低くともID客数PI値が高い場合もあり、どちらも、ID金額PI値は変わらない。ID金額PI値を高めるには、客単価(金額PI値)を高めることが必ずしも正しいことではなく、ID客数PI値をも考慮する必要があり、この2つの指標のマトリクスでマーチャンダイジングを判断することがポイントとなる。ここが、従来のマーチャンダイジングと決定的に違うところであり、そのために、マーチャンダイジング戦略が大きく変化することになる。

   必然的に商品分析は、すべてがID金額PI値=ID客数PI値×客単価(金額PI値)と分解でき、さらに、その商品を購入している顧客1人1人の購入履歴を分析し、ID客数PI値順に並べた顧客明細が加わることになる。そして、マーチャンダイジングはこれまでの客単価(金額PI値)アップに加え、新たに、ID客数PI値のアップ戦略が加わり、そのためには、顧客1人1人の購入履歴をもとに、顧客構造を変化させることが課題となる。そして、そのための具体策として、ダイレクトに顧客に働きかけたり、商品を介して、間接的に価格、POP、棚割り、レイアウト、ちらし、クロスマーチャンダイジング等を実施し、顧客構造を変化させ、ID客数PI値を引き上げてゆくことになる。

   このように、ID-POS分析時代のマーチャンダイジングとは、ID金額PI値=ID客数PI値×客単価(金額PI値)が基本数式となり、これまでのマーチャンダイジングで培われた客単価(金額PI値)のアップを図ることに加え、ID客数PI値を引きあげる戦略をつくりあげることであるといえる。そして、そのためには、必然的に商品からのアプローチに加え、顧客からのアプローチが課題となり、顧客1人1人のID客数PI値、すなわち、購入頻度を直接、そして、商品を介して間接的に引き上げてゆくことがポイントとなる。その意味で、ID-POS分析は従来のPOS分析を100%包み込み、これまでのマーチャンダイジング戦略をIDという顧客視点から転換させる新たなマーチャンダイジングの構築につながってゆくことになる。

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January 9, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 08, 2012

マクドナルド、客数アップ戦略、鮮明!

   1/5の日経新聞に、マクドナルドの原田泳幸CEOのインタビューが全面広告で掲載された。マクドナルドは12月決算であるので、2012年度決算が終了したタイミングでの全面広告であり、その結果を踏まえての原田CEOのインタビューであると思われる。実際、冒頭では、「3月の東日本大震災とその後の連鎖的な環境変化で、顧客の動きをつかむのが本当に難しい1年になりました。」と、決算が終了しての感想であることがわかる。続けて、「それでも、9月以降急激に盛り返し、私がマクドナルドに移って以来、8年連続で既存店売上高が前年を上回ることがほぼ見えてきました。・・、当社にかかわるすべての人にとって自信と手ごたえを感じた年になったと思います。」とコメントしており、好決算を示唆する内容である。

   実際、マクドナルドの2012年度の既存店の売上高の推移を見てみると、1月2.2%(客数2.4%、客単価-0.2%)、2月 4.3%(客数14.0%、客単価-8.5%)、3月-7.2%(客数-6.7%、客単価-0.4%)、4月3.9%(客数3.8%、客単価0.1%)、5月1.2 %(客数-0.9%、客単価2.0%)、6月1.2%(客数1.1%、客単価0.1%)、7月-3.6%(客数-0.8%、客単価-2.9%)、8月-7.9%(客数-5.7%、客単価-2.4%)、9月5.0%(客数2.8%、客単価2.2%)、10月1.7%(客数1.9%、客単価-0.2%)、11月8.7%(客数13.5%、客単価-4.2%)、12月5.0%(客数3.3%、客単価1.6%)である。

   こう見ると、1月、2月は客数アップ、3月の東日本大震災で大きく客数が落ち込んだために、戦略転換、客単価アップ、そして、インタビューでのコメントを裏付けるように、9月以降、客数アップに大きく舵を切り、「急激に盛り返す」ことになる。いかに、マクドナルドにとって、客数アップ戦略が重要な転機となったかがわかり、実際に、数字がそれを裏付けているといえよう。

   また、10/28に公表されたマクドナルドの2012年12月期、第3四半期決算を見ると、「Big America2(テキサスバーガー、アイダホバーガー、マイアミバーガー、マンハッタンバーガー)をはじめ、イタリアンハーブ、カリフォルニアコブといったアイコンチキンシリーズや、メガマック、チキンタツタなど魅力ある商品を継続的に展開し、東日本大震災の影響による顧客数の落ち込みを最小限にとどめました。」とのことで、東日本大震災による客数の落ち込みをカバーする対策として、積極的な魅力的な商品投入により、客単価アップに走ったことがわかる。さらに、7月、8月に関しては、「夏場には炭酸ドリンク全サイズを100円で提供する等、節電要請に対応する中で売上高を確保するための施策を積極的に展開いたしました。」とのことで、客数アップも打ち出したとのことである。

   こう見ると、マクドナルドは客数アップ戦略と客単価アップ戦略を意図的に打ち出しており、その結果が既存店の客数、客単価にそのまま表れており、今回の東日本大震災という経営環境が激変する中でも冷静に状況に応じた対応がなされ、それが、9月以降の好調な要因を作り出したといえよう。

   一般に、小売業の売上高は、売上高=客数×客単価と分解でき、売上高を上げるには客数アップ戦略か、客単価アップ戦略かがポイントとなる。ただ、これがID-POS分析になると、売上高=ID客数×ID金額PI値となり、ID金額PI値=ID客数PI値×金額PI値(客単価)となるので、ID-POS分析では、実は戦略が3つとなる。そして、共通するのは金額PI値(客単価)であるので、ここは変わらないが、客数がID客数とID客数PI値に分化し、より、深い戦略構築がポイントとなる。ちなみに、客数(レシート客数)=ID客数×ID客数PI値であり、ID客数PI値=ID客数/客数(レシート客数)となる。したがって、従来の客数アップにはID-POS分析から見ると、2つの戦略が存在することになる。ひとつは、ID客数アップ戦略、すなわち、絶対客数を増やすこと、そして、もうひとつは、そのID客数のID客数PI値アップ戦略、すなわち、購入頻度を増やすことである。

   これがID-POS分析の時代の基本戦略であり、恐らく、今後は、客数アップ戦略をID客数とID客数PI値とに分けて検討してゆくことになろう。実は、マクドナルドでは、今回の原田CEOのインタビューを見ると、このことが示唆されている。「時間帯ごとの人員配置では、従来は30分単位で店舗ごとに来店客数の想定に基づいて、クルーの必要人数を定めていました。」とのことで、これは客数を前提としているが、それが、「新たに取り入れるシステムではもっときめ細かく、「何アイテム買うお客様がいつ、何人来店されるか」、という予測から必要になるクルーの数をはじき出します。」とのことで、予測ではあるが、ID-POS分析を示唆し、ID客数を想定しているといえよう。

   このように、マクドナルドは客単価アップ戦略よりも、客数アップ戦略を得意とするといえ、その効果が、東日本大震災以降如実に表れたといえよう。また、今期も全体的には客数アップ戦略が功を奏しているといえ、さらに、ここ数年も、その傾向が強いといえる。その意味で、今後、ID客数に踏み込むことで、ID客数とID客数PI値の戦略も必然的に構築してゆくことになるといえ、今後のマクドナルドの客数アップ戦略に注目である。

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January 8, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 07, 2012

キャッシュの源泉は、顧客にあり!

   キャッシュの源泉は通常、商品にあると認識されているが、実はその大本は当然のことながら顧客にある。直観的には誰もがわかっていることではあるが、その実態を正確に確認したものは少ない。なぜなら、現在の食品スーパーマーケットのPOSシステムがPLU(Price Look Up)を基本技術とした商品の売上げ、キャッシュを管理する仕組みになっているからである。したがって、キャッシュの管理は、商品の単品管理が基本であり、商品1品1品の売上げからキャッシュを把握することになる。商品分析とはつまるところ、どの商品からどれだけキャッシュが獲得できるかを分析し、その結果から、いわゆる売れ筋、死筋を見つけ、死筋をカットし、売れ筋を強化し、新たな売れ筋となる可能性の高い新商品を導入することに他ならない。

   では、その商品の大本が顧客にあることを直感どおり、正確に把握する方法があるかであるが、そのためには、キャッシュを商品からではなく、顧客1人1人から把握する仕組みを導入することが必要である。そのひとつの技術がID-POS分析である。ID-POS分析から顧客1人1人から得られるキャッシュを把握するには大きく、2つの段階がある。ひとつは、既存のPOSシステムに何らかの顧客を識別できるポイントカードなどを導入し、顧客ごとにキャッシュを把握することである。実際、これは広く普及しており、現在では大半の食品スーパーマーケットで活用されている。

   ここから、いわゆるFSP(Frequent Shoppers Program:フリークエント・ショッパーズ・プログラム)が生れ、数多くの事例ができた。最も成功した事例は、残念ながら食品スーパーマーケットではなく、航空業界であり、いわゆるマイレージが、まさに、FSPの典型的な成功事例といえる。この成功事例を食品スーパーマーケットにも導入を図ったが、残念ながら決定的なインパクトを与えるまでにはいっていないといえよう。FSPが効力を発揮するには、いくつかの条件がある。その条件とは商品数が少ない、商品単価が高い、顧客属性が比較的把握しやすい、この3つが大きなポイントとなる。

   なぜなら、FSPは顧客1人1人の購入金額を把握し、その購入金額に応じてキャッシュバック(ポイントバック)を行い、そこにインパクトを与え、顧客を囲い込むのが目的であるからである。さらに、その後、顧客1人1人の顧客属性を分析し、キャッシュをより多くもたらす可能性の高い顧客へのマーケティングを実践し、新規顧客獲得を目指すことにある。これをキャッシュの動きで見ると、既存顧客からの最大のキャッシュを引出し、その結果をもとに、新たなキャッシュを獲得できる可能性の高い新規顧客獲得を目指すことにあるといえる。実に、理にかなったキャッシュ獲得手法であり、航空業界にピタリはまるのは当然といえる。

   航空業界は食品スーパーマーケットと比べ、圧倒的に商品数が少なく、商品単価はおよそ100倍、顧客属性は安全性のためもあり、食品スーパーマーケットと比べ数倍詳細なデータが把握できる。したがって、1%の顧客還元でもインパクトが大きく、10%還元ともなれば、食品スーパーマーケットの想像を絶するインパクトとなる。また、その結果を顧客属性ごとに分析でき、マーケティングへ活かすこともできる。食品スーパーマーケットとは対照的なビジネスモデルであるといえよう。

   したがって、食品スーパーマーケットが航空業界のようなFSPを実施しても、それなりのインパクトはあるが、食品スーパーマーケットの経営構造を変えるようなインパクトは難しいといえ、食品スーパーマーケットとしては、ID-POS分析を実施するにはもうひとつの段階に踏み込む必要がある。それが、食品スーパーマーケットの取扱商品、何万という商品1品1品と顧客1人1人をリンクさせ、これまでの商品の単品管理をID-POS分析の観点から、顧客視点にもとづき全面的に見直し、商品ごとに顧客1人1人のキャッシュを正確に把握することである。

   いわば、食品スーパーマーケットが何10年にもわたって積み重ねてきた単品管理の技術とID-POS分析により新たに可能となった顧客1人1人からのキャッシュを把握する技術を融合させた、新マーチャンダイジングともいうべき、単品「顧客」管理手法を開発することである。そして、これが可能になることにより、キャッシュを商品からのみでなく、顧客1人1人から把握することが可能となり、キャッシュの源泉が顧客1人1人にあり、それは商品1品1品を通じてもたらされていることがはじめて明らかになる。

    今後、食品スーパーマーケットは恐らく、このような方向に進んでゆき、これまでのようにキャッシュを商品からのみ把握するのではなく、顧客1人1人から、商品1品1品を通じて把握することになり、単品管理から単品「顧客」管理の時代へと入ってゆくことになろう。それが、ID-POS分析の役割であるといえ、目指すべき方向であるといえる。ID-POS分析は、その意味で、顧客をキャッシュという観点から捉えなおし、最終的には食品スーパーマーケットのキャッシュフローを顧客を通じて改善する強力な武器となり、同時に、新たなマーチャンダイジング戦略を構築してゆくことになろう。

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January 7, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 06, 2012

マックスバリュ北海道、2012年1月第3四半期、増収減益!

   マックスバリュ北海道が12/8、2012年1月期の第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益598.16億円(4.2%)、営業利益1.98億円(昨年は赤字)、経常利益1.98億円(昨年は赤字)、当期純利益-2.84億円(昨年は赤字)となり、昨年の赤字決算を脱し、営業、経常段階では黒字転換したが、当期純利益は資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額が-3.01億円発生したため、昨年に続き、赤字決算となった。前回のブログでも解説したように、2012年1月期、2月期決算企業は資産除去債務の会計基準の適用がなされるため、当期純利益は今期は厳しい結果が予想される。これに対して3月度決算企業は昨年すでに計上しているので、今期は、その分、当期純利益が増加し、好決算が予想される。

   さて、まずは、マックスバリュ北海道が当期純利益は厳しい結果となったが、営業、経常段階では、赤字から黒字へと増益になった要因を原価、経費面から見てみたい。その原価であるが、77.30%(昨年77.05%)と、0.25ポイント上昇している。結果、売上総利益は22.70%(昨年22.95%)と厳しい結果となった。マックスバリュ北海道としては、「商品面では、イオンのプライベートブランドの「トップバリュ バーリアルラガービール」の販売、冬の防寒対応の機能性ウェア「トップバリュ ヒートファクト」の取扱店舗数を35店舗(昨年取扱店舗数5店舗)に拡大し販売いたしました。」とのことで、PBを積極的に扱い原価改善を図ったとのことであるが、全体への反映がまだ十分ではないということであろう。

   これに対して、経費の方であるが、24.10%(昨年25.14%)と、1.04ポイントと大きく改善している。マックスバリュ北海道も「全社で節電の取り組みを徹底するとともに、照明機器を省エネ対応機器へ順次変更する等、使用電力の削減に努めております。」とコメントしており、電力の削減に努めたとのことである。それにしても、これだけ、大幅に経費が下がることは稀であり、これ以外にも、大ナタを振るったのではないかと思われる。ただ、それでも売上総利益を大きく上回っており、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-1.40%(昨年-2.19%)と、改善してはいるが、マイナス幅が依然として大きいといえる。

   そして、これに不動産収入、物流収入等のその他営業収入が1.74%(昨年1.82%)加わり、営業利益は0.34%(昨年-0.37%)となり、赤字から黒字へと転換した。経費比率が大きく改善したことが大きかったといえるが、営業利益率はまだまだわずかなプラスにとどまっており、今後、いっそう、経費比率だけでなく、原価の改善も課題となろう。

   特に、マックスバリュ北海道の自己資本比率は25.9%(昨年25.8%)と、昨年よりは若干改善したといえは、25%台、すなわち、約75%を負債に依存する経営構造であり、いかに、負債を圧縮するかが大きな経営課題であるといえる。そこで、この約75%を占める負債の中身を見てみると、有利負債が58.97億円(昨年の本決算時78.49億円)と、昨年の本決算時と比べると、約20億円削減し、総資産238.19億円に占める割合は24.75%である。ただ、これ以上に67.02億円(昨年の本決算時65.14億円)と多額の支払手形及び買掛金があり、総資産に占める割合は28.13%であり、この2項目で総資産の50%を超える状況である。したがって、当面、これら負債が経営に重くのしかかり、いかに、負債の圧縮を行うかが最優先での経営課題といえる。

   実際、この第3四半期のキャッシュフローを見てみると、営業活動によるキャッシュフローは12.53億円(昨年7.69億円)と増加しているが、成長戦略を担う投資活動によるキャッシュフローへの配分は0.74億円(2.93億円)と、むしろプラス、建設協力金を回収している状況であり、財務活動によるキャッシュフローに-19.52億円(昨年-2.15億円)と、特に、今期は、営業活動によるキャッシュフロー以上のキャッシュを配分しており、その中身は全額有利子負債への返済である。したがって、すべてのキャッシュを有利子負債への返済へ充てざるをえない状況にあるといえ、この第3四半期決算時のマックスバリュ北海道における最優先での経営課題は、この有利子負債の圧縮にあるといえ、厳しい、やりくりである。

   このように、マックスバリュ北海道の2012年1月期の第3四半期決算は増収、営業、経常段階では、昨年の赤字から一転、黒字に転換したが、まだまだ、その黒字幅はわずかであり、経費の徹底的な削減により、生み出されたキャッシュによるといえる。ただ、そのキャッシュも現時点では自己資本比率が25.9%と、負債に約75%を追う厳しい財務構造であるため、最優先で負債の圧縮、特に、有利子負債の削減に充てざるをえない財務状況にあるといえる。マックスバリュ北海道としては、当面、財務改善に最優先で取り組まざるを得ない経営状況にあるといえ、今期、本決算、そして、来期の経営戦略も攻めよりも守りを最優先で進め、どこまで財務の改善をはかれるかが課題といえよう。マックスバリュ北海道が、今後、どのような経営改善策を打ち出すか、今期、本決算に注目である。

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January 6, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 05, 2012

マックスバリュ中部、2012年1月第3四半期、増収減益!

   2012年度の食品スーパーマーケット、第3四半期決算の公表がはじまった。食品スーパーマーケットの上場企業は約50社であるが、決算期間は2月が最も多く約60%となる。それ以外では3月が約20%、残りは数%づつであるが、1月、5月、9月となる。その1月度の第3四半期決算の公表がはじまり、今月からは、2月度決算の公表がスタートすることになろう。そこで、公表がはじまった1月決算企業であるが、12/8に2012年1月度第3四半期決算を公表したマックスバリュ中部を取り上げたい。

   まずは、結果であるが、営業収益903.33億円(2.6%)、営業利益10.16億円(-5.0%)、経常利益10.78億円(-10.4%)、当期純利益0.36億円(-87.9%)となり、増収とはなったが、減益、しかも、当期純利益は大幅の減益となる厳しい決算結果となった。特に、当期純利益が-87.9%となった要因は資産除去債務の会計基準の適用に伴う影響額が5.71億円発生したためである。今期の決算では、1月度、2月度決算企業には同様な影響額が発生するため、当期純利益は厳しい数字が予想される。3月度決算企業は、昨年計上済であるので、今期は増益となる企業が多いといえよう。

   そこで、まずは、営業収益が増収となった要因であるが、今期、マックスバリュ中部は、「2011年8月にマックスバリュ東近江店(滋賀県東近江市)、9月にマックスバリュ米野木店(愛知県日進市)、10月にはマックスバリュ長久手店(愛知県愛知郡長久手町)およびマックスバリュ大矢知店(三重県四日市市)の4店舗を開店するとともに、9月にはバリューセンター五女子店(名古屋市中川区)を食品ディスカウント業態「ザ・ビックエクスプレス五女子店」に業態転換し、売上規模の更なる拡大を図りました。この結果、当第3四半期末の店舗数は、ザ・ビックエクスプレス業態4店舗を含め91店舗となりました。」とのことで、新店が寄与した結果といえよう。ただ、既存店も客数0.7%増、客単価0.5%増と堅調に推移したとのことで、その貢献度も増収に寄与したといえよう。

   一方、営業利益が減益となった要因であるが、原価、経費面から見てみたい。まずは原価であるが、75.56%(昨年75.70%)と、0.14ポイント減少した。結果、売上総利益は24.44%(昨年24.30%)となった。次に経費であるが、25.74%(昨年25.58%)と0.16ポイント上昇した。マックスバリュ中部も、「ローコスト経営の実現に向けては、店舗オペレーションの効率化を図るための販売什器の導入、省エネ設備の導入、節電への取り組みなど、業務の効率化と経費の削減を継続的に推進しました。」とのことであるが、経費が予想以上に上昇したものといえよう。

   結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-1.30%(昨年-1.28%)と0.02ポイントとわずかではあるが、減少した。そして、これに不動産収入、物流収入等のその他営業収入が2.47%(昨年2.54%)のり、結果、営業利益は1.17%(昨年1.26%)と、減益となった。原価の削減は進んだが、経費の上昇が響き、さらに、その他営業収入も下がったことが減益の要因といえる。したがって、マックスバリュ中部としては、経費比率の低い、ディスカウント業態、ザ・ビックエクスプレスへの業態転換が、今後、経費削減の上では鍵を握るといえよう。

   さて、この結果を受けて、マックスバリュ中部の今後の経営戦略をキャッシュフローから占ってみたい。キャッシュフローは、営業活動により得られたキャッシュをどう経営戦略に反映させるかを、その配分を見ることにより、推し量ることができる。まずは、マックスバリュ中部の営業活動によるキャッシュフローであるが、24.74億円(昨年21.73億円)と増加した。その配分であるが、成長戦略が反映される投資活動によるキャッシュフローへは-5.78億円(昨年-7.73億円)であり、その比率は23.36%、しかも、昨年よりも、削減している。したがって、この時点で成長戦略への投資を抑制していることがわかる。

   そこで、財務活動によるキャッシュフローを見ると、-19.57億円(昨年-4.88億円)であり、ここに大半、79.10%を配分しており、今期は財務の改善にキャッシュを充てていることがわかる。その中身は、有利子負債の返済への配分がほとんどである。ただ、それでも自己資本比率は33.3%(昨年35.5%)と、下がっており、今後、さらに、財務の改善が必要といえ、マックスバリュ中部としては、成長戦略よりも財務基盤の安定にキャッシュを配分せざるをえない状況にあるといえよう。

   このように、マックスバリュ中部の2012年1月期の第3四半期決算が公表されたが、結果は増収とはなったが、減益となる厳しい決算となり、経費比率が上昇したことが、決算に響いたといえる。したがって、キャッシュフローもまずは経営基盤の安定に配分せざるをえなかったといえ、成長戦略を抑制せざるをえなかったといえよう。現在、自己資本比率も33.3%であることから、マックスバリュ中部としては、当面、成長よりも財務改善の方が経営の優先度が高いといえ、今期本決算、そして、来期も、攻めよりも守りを重視するのではないかと予想される。

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January 04, 2012

家計調査データ、2011年11月度、食品98.8%!

   総務省統計局から12/28、2011年11月度の家計調査データが公表された。結果は、全体の消費額が1世帯1日当たり8,820.26円(96.2%)、外食を除く、食品が1,864.55円(98.8%)となり、やや厳しい結果となった。消費者物価指数(CPI)もデフレ気味で推移しており、食品スーパーマーケットを取り巻く経営環境、特に消費は厳しい局面を迎えているといえよう。総務省統計局が公表している前年同月比の月別推移のグラフを見ると、昨年対比がプラスになったのは、2011年度は2月度の0.5%のみであり、それ以外はすべてマイナスであり、2011年度は厳しい消費が年間を通じて、継続している。特に、昨年3/11の東日本大震災のあった3月度は-8.2%と最大の落ち込みがあったこともあり、その後、回復基調にはあるといえるが、依然としてマイナスから脱却することはできず、厳しい状況である。

   ただ、食品と全体とを比べると、全体の方が下げ率が強く、食品も下がってはいるが、その幅は小さく、比較的堅調な数字ではある。そこで、まずは、全体の消費が大きく下がった要因であるが、外食410.68円(99.4%)、住居615.48円(94.4%)、光熱・水道619.06円(96.9%)、家具・家事用品341.19円(89.7%)、被服及び履物453.0円(105.9%)、保健医療423.39円(97.6%)、交通・通信1,186.00円(100.1%)、教育355.00円(119.8%)、教養娯楽904.58円(76.5%)、その他の消費支出1,647.23円(98.6%)という状況であり、教養娯楽が異常値となっていることが大きいといえよう。

   その要因であるが、最大の落ち込みはテレビ18.39円(8.4%)、消費世帯のみ1,895.58円(53.7%)、消費世帯の割合1.0%(15.6%)であり、テレビを購入する世帯が激減していることがわかる。総務省統計局でも、テレビについては、特別にレポートを公表しているが、それを見ると、「平成23 年11 月の100 世帯当たりのテレビの購入数量は,1.0 台となっている。」と、PI値が1%であるという。このPI値1%は昨年の11月度が7.8%、一昨年が2.2%であるので、大きく減少している。これは、昨年4/1に、「家電エコポイント制度対象製品のうち地上デジタル放送対応テレビの省エネ基準の改定」があり、昨年12/1に、「付与される家電エコポイント数の変更」があったことが特に響いているといえ、結果、家電全般に大きな影響が生じているといえよう。

   さらに、総務省統計局では、テレビと同様、電気使用量についても特別レポートを公表しているが、これを見ると、昨年3/11の東日本大震災以降、電気使用量が減少傾向にあり、節電が家計に浸透していることがわかる。ただ、9月以降、やや上昇傾向にあり、この11月度は昨対-7.2%となっており、今後、どこまで電気使用量が増加するか懸念されるところである。また、気になるたばこの動向であるが、この11月度は34.74円(153.0%)、消費世帯のみ256.78円(123.4%)、消費世帯の割合13.5%(124.0%)と、大きく増加しており、しかも、消費世帯の割合も増加、値上げ分がそっくり、消費を力強く押し上げているといえる。

   そこで、食品についてであるが、穀類203.42円(94.4%)、魚介類205.74円(97.5%)、肉類213.32円(102.3%)、乳卵類103.71円(99.6%)、野菜・海藻255.10円(94.5%)、果物92.81円(97.6%)、油脂・調味料113.77円(101.1%)、菓子類187.77円(98.7%)、主食的調理食品114.26円(106.5%)、飲料119.06円(108.9%)、酒類103.42円(96.0%)という結果である。飲料、肉類、油脂・調味料は調であり、全体が伸び悩んでいる要因は野菜・海藻、果物、魚介類、穀類、酒類、菓子類等であるといえる。

   さらに、その要因を項目にまで落として見ると、伸びているのは、特に、飲料では紅茶2.61円(117.4%)、茶飲料13.45円(108.0%)、コーヒー15.87円(109.6%)、炭酸飲料8.97円(126.4%)、果実・野菜ジュース19.39円(108.7%)、乳飲料3.48円(109.1%)、ミネラルウォーター8.84円(135.0%)と、ほぼ全体的に好調である。

   一方、伸び悩んでいるのは、野菜・海藻では、葉茎菜50.26円(85.9%)、根菜47.35円(89.3%)が大きく下がっており、はくさい5.23円(75.3%)、ねぎ7.65円(78.5%)、だいこん5.39円(80.3%)、じゃがいも5.94円(88.5%)、にんじん6.32円(85.6%)と鍋関連の野菜が激減している。酒類では清酒15.00円(88.4%)、焼ちゅう17.23円(86.7%)が大きく落ち込んでいる。ただ、ウイスキー3.32円(118.4%)、ワイン10.77円(104.7%)は好調である。穀類では米72.81円(83.8%)、カップめん8.90円(91.4%)、小麦粉1.68円(91.2%)が大きく下がっている。一方、食パン23.23円(107.0%)、他のパン52.03円(101.1%)は上がっており、堅調である。

   このようの年末直前の2011年11月度の家計調査データの結果は全体が96.2%、外食を除く食品が98.8%という結果であり、全体的にこの11月度は厳しい消費状況であったといえよう。特に、全体ではテレビが象徴的であるが、教養娯楽の家電関連が軒並み、大きくダウンしたのが響いているといえる。また、食品では青果、特に野菜の落ち込が大きく、冬の主力鍋物関連の野菜の下げが大きいといえる。また、酒類、穀類の下げも大きく気になるところである。次回はいよいよ、年末、12月度となるが、3/11の東日本大震災の影響が年間最大の消費月、12月度にどのような影響を与えたのか、特に、食品の動向に注目である。

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January 03, 2012

その2、新店情報、食品スーパーマーケット、2012年!

   前回のブログでは、食品スーパーマーケットの新店情報について、2012年1月から3月までを取り上げたので、今回は、その後、4月以降について見てみたい。この新店情報は、経済産業省の商務情報政策局が10/31時点で集計し、12/1に公表したものであり、食品スーパーマーケット以外にも、大店立地法に基づき、1,000平米以上の大型店舗が対象となっている。SC、GMS、ホームセンター、ドラックストア、直売所などであるが、ここでは、食品スーパーマーケットとGMSに絞り、さらに、独自に月別に集計し直した新店情報を取り上げてみたい。

   さて、4月度の新店であるが、(仮称)ベルク八千代大和田店(ベルク、千葉県、4/3、648坪)、(仮称)小田原西酒匂プロジェクト(ヨークマート、神奈川県、4/4、828坪)、(仮称)カスミ西大袋ショッピングセンター(カスミ、埼玉県、4/9、1,399坪)、(仮称)関西スーパー牧野店(関西スーパーマーケット、大阪府、4/10、440坪)、(仮称)カスミ流山おおたかの森店(カスミ、千葉県、4/12、657坪)、ハピッシュ小田中店(天満屋ハピーマート、岡山県、4/17、484坪)、主婦の店西須賀店・ドラッグストアセガミ徳島西須賀店(主婦の店、徳島県、4/22、351坪)、(仮称)イオン八戸ショッピングセンター(イオンリテール、青森県、4/23、2,379坪)、(仮称)ヨークベニマル矢野目店(ヨークベニマル、福島県、4/24、601坪)、(仮称)セルバ本店(セルバ、山梨県、4/27、972坪)の10件である。3月度の21件と比べ、激減しており、特に、西日本の新規出店が少ないといえる。

   5月度であるが、(仮称)ベルク上尾春日(ベルク、埼玉県、5/1、861坪)、(仮称)オークワ安八店(オークワ、岐阜県、5/1、529坪)、(仮称)カスミ武里店(カスミ、埼玉県、5/3、1,072坪)、ベスタ本庄(ベルク、埼玉県、5/3、2,242坪)、(仮称)ヨークマート平塚南原店(ヨークマート、神奈川県、5/3、1,024坪)、(仮称)マックスバリュ竹の塚店(マックスバリュ関東、東京都、5/9、499坪)、(仮称)マミーマート飯山満駅前店(マミーマート、千葉県、5/15、1,150坪)、遠鉄ストア(フードワン高林店、遠鉄ストア、浜松市、5/15、441坪)、スーパーセンタートライアル小山店(トライアルカンパニー、栃木県、5/16、2,070坪)、(仮称)マミーマート流山鰭ヶ崎店(マミーマート、千葉県、5/16、729坪)、(仮称)スーパーセンターニシムタ薩摩川内店(ニシムタ、鹿児島県、5/16、2,536坪)、(仮称)エレナ大川田店(エレナ、長崎県、5/21、528坪)、(仮称)神戸北須磨ショッピングセンター(大黒天物産、神戸市、5/23、1,008坪)、卸売スーパー手稲店(津司、札幌市、5/25、2,045坪)、(仮称)フードストアあおき横浜天神橋店(あおき、横浜市、5/30、390坪)、(仮称)ディオ奈良上牧店(大黒天物産、奈良県、5/31、598坪)の16店舗である。

   4月度と比べ、一転、出店ラッシュとなり、西日本でも、4月度は新店が多い。そして、6月度であるが、卸値市場ヨシムラ坊城店(スーパーヨシムラ、奈良県、6/1、485坪)、(仮称)ムサシ園芸センター三条店(アークランドサカモト、新潟県、6/4、382坪)、(仮称)ディオ河内長野店(大黒天物産、大阪府、6/5、594坪)、(仮称)ベイシア常滑インター店・(仮称)ベイシア電器常滑インター店(ベイシア、愛知県、6/7、1,251坪)、(仮称)スーパーセンターオークワ可児坂戸店(オークワ、岐阜県、6/7、1,812坪)、(仮称)西区山田ショッピングセンター(原信、新潟市、6/8、2,164坪)、(仮称)フィール安城住吉店・(仮称)上新電機安城店(フィールコーポレーション、愛知県、6/8、1,752坪)、バロー東起店(バロー、名古屋市、6/12坪、460坪)、(仮称)ベイシア木更津金田店(ベイシア、千葉県、6/13、2,202坪)、(仮称)墨田石原計画(サミット、東京都、6/14、413坪)、前宮前ショッピングセンター(マツヤ、長野県、6/15、2,169坪)、(仮称)ライフ子母口店(ライフコーポレーション、川崎市、6/15、1,117坪)、タイヨー騎射場店(タイヨー、鹿児島県、6/15、385坪)、ハローデイ柏の森(ハローデイ、福岡県、6/20、758坪)、周ちゃん広場(周桑農業協同組合、愛媛県、6/22、625坪)、日本フイルコン池尻ビル(オオゼキ、東京都、6/26、378坪)、(仮称)マックスバリュ泉店(マックスバリュ東北、秋田県、6/27、606坪)、(仮称)サンリブ黒崎店(サンリブ、北九州市、6/27、527坪)、(仮称)コープ和泉中央(大阪いずみ市民生活共同組合、大阪府、6/28、1,369坪)の19店舗である。

   まさに、出店ラッシュといえ、5月、6月度は全国各地で食品スーパーマーケットの新規出店ラッシュといえる。そして、現時点での最終月、7月度であるが、(仮称)サンエー宜野湾コンベンションシティ(サンエー、沖縄県、7/3、4,882坪)、(仮称)サンマート新郡家店(サンマート、鳥取県、7/10、424坪)、フレスコキクチ蔵王店(キクチ、宮城県、7/15、446坪)の3店舗であるが、11月、12月の届け出は、今回は、集計されていないので、恐らく7月度も5月、6月に近い新規出店ラッシュになるのではないかと思う。

   このように、2回に渡って、1月度から7月度までの新規出店予定の食品スーパーマーケットを取り上げたが、まとめると、1月度8店舗、2月度17店舗、3月度21店舗、そして、4月度10店舗、5月度16店舗、6月度19店舗、7月度3店舗であり、現時点で合計94店舗と、約100店舗近い食品スーパーマーケットの新規出店が予定されている。こう見ると、2012年度は、昨年と一転、成長戦略に舵を切る食品スーパーマーケットが多くなるのではないかと思う。

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January 02, 2012

新店情報、食品スーパーマーケット、2012年度!

   経済産業省、商務情報政策局より、12/1、2011年10月現在の大規模小売店舗立地法、法第5条第1項(新設)届出が公表された。いわゆる大店立地法にもとづく大型店1,000平米以上の新規出店の出店状況であり、食品スーパーマーケットはもちろん、SC、GMS、ドラックストア、ホームセンター、百貨店、直売所等が対象となる。本ブログではこの中からGMS、食品スーパーマーケットを抽出し、月別に整理し、2012年度の動向を占ってみたい。

   ちなみに、昨年との比較であるが、10月度54件(昨年49件)9月度46件(昨年40件)、8月度44件(昨年40件)、7月度53件(昨年64件)、6月度46件(昨年48件)、5月度43件(昨年42件)、4月度41件(52件)であり、3/11の東日本大震災以降やや減少傾向ににあったが、ここ数ケ月は増加傾向に転じており、食品スーパーマーケット業界は成長戦略にシフトしてゆくのではないかという兆候が伺える。

   まずは、2012年1月度オープン予定の食品スーパーマーケットであるが、(仮称)カブセンター西バイパス店(紅屋商事、青森県、1/7、1,046坪)、スーパーモリナガ唐津佐志店(スーパーモリナガ、佐賀県、1/11、565坪)、(仮称)サミットストア鷺宮一丁目店(サミット、東京都、1/18、356坪)、(仮称)蟹江複合施設(オークワ、愛知県、1/21、711坪)、(仮称)ハローデイ井堀店(ハローデイ、北九州市、1/26、1,077坪)、オーケー溝口店(オーケー、川崎市、1/27、709坪)、(仮称)Yストア蟹江店(ワイストア、愛知県、1/31、500坪)、(仮称)ミリオンタウン西宮前浜店(万代、兵庫県、1/31、1,105坪)の8店舗である。昨年、成長戦略を打ち出したオーケーが早くも新規出店、また、オークワは地元、和歌山県ではなく、愛知県への新規出店である。

   2月度は、(仮称)リオン・ドール美里店(リオン・ドールコーポレーション、福島県、2/1、726坪)、(仮称)とりせん吉川美南店(とりせん、埼玉県、2/1、767坪)、ヤオコー千葉稲毛海岸店(ヤオコー、千葉市、2/1、618坪)、コノミヤ枚方店(コノミヤ、大阪府、2/1、390坪)、(仮称)イオンモール福津(イオン九州、福岡県、2/1、14,079坪)、(仮称)JR奈良駅高架下開発(2期)(光洋、奈良県、2/2、1,103坪)、(仮称)ライフ西田辺店(ライフコーポレーション、大阪市、2/4、323坪)、美幌ショッピングセンター(コープさっぽろ、北海道、2/9、1,314坪)、(仮称)ライフ稲荷店(ライフコーポレーション、大阪市、2/11、463坪)、(仮称)カネスエ長久手卯塚店(カネスエ商事、愛知県、2/16、704坪)、(仮称)山陽マルナカ新早島店(山陽マルナカ、岡山県、2/18、498坪)、(仮称)山陽マルナカ此花店(山陽マルナカ、大阪市、2/23、617坪)、(仮称)JR大分駅商業施設(コープおおいた、大分県、2/23、1,470坪)、(仮称)コープかながわ新上今泉店(生活協同組合コープかながわ、神奈川県、2/25、776坪)、(仮称)ヨークタウン愛子(ヨークベニマル、仙台市、2/28、1,330坪)、(仮称)スーパーセンタートライアル松江店(トライアルカンパニー、島根県、2/29、954坪)、ハローズ三島店(ハローズ、愛媛県、2/29、625坪)の17店舗である。

   そして、3月度であるが、フレッセイ大泉西店(フレッセイ、群馬県、3/1、761坪)、(仮称)いなげや小平小川町店(いなげや、東京都、3/1、836坪)、(仮称)ダイエー草加店(ダイエー、埼玉県、3/2、1,136坪)、(仮称)ラ・ムー可部店(大黒天物産、広島市、3/7、755坪)、(仮称)ハーツ志比口店複合商業施設(福井県民生活協同組合、福井県、3/8、881坪)、(仮称)ヤオコー川越的場新町計画(ヤオコー、埼玉県、3/9、2,197坪)、マルヤス松阪川井町店(マルヤス、三重県、3/10、703坪)、(仮称)生活協同組合コープかごしま宇宿店(生活協同組合コープかごしま、鹿児島県、3/14、419坪)、(仮称)ロピア湘南めぐみが店(ロピア、神奈川県、3/15、420坪)、(仮称)ディオ貝塚店(大黒天物産、大阪府、3/16、558坪)、(仮称)山陽マルナカ摂津店山陽(マルナカ、大阪府、3/16、611坪)、ウエスタまるき湯田店(丸喜、山口県、3/16、459坪)、セブン大林店(セブン、徳島県、3/23、354坪)、(仮称)アクロスプラザいとうづ(丸久、北九州市、3/26、1,805坪)、(仮称)ヤマザワ中山店(ヤマザワ、仙台市、3/27、463坪)、(仮称)スーパーセンターオークワいなべ店(オークワ、三重県、3/27、1,997坪)、(仮称)ダイエー津久井店(ダイエー、相模原市、3/29、708坪)、(仮称)サミットストア練馬石神井町店(サミット、東京都3/30、557坪)、(仮称)ディオ和泉店(大黒天物産、大阪府、3/30、592坪)、(仮称)イオン新船橋ショッピングセンター(イオンリテール、千葉県、3/31、12,576坪)、(仮称)デイリーカナート樋之口町店(イズミヤ、大阪市、3/31、651坪)の21店舗である。

   2月、3月度ともに新規出店が集中しており、特に、この3月度は20店舗を超え、食品スーパーマーケットの新規出店ラッシュといえよう。特に、大黒天物産は3月度3店舗の新規出店が予定されており、積極的である。

   このように2012年度、前半、1月度、2月度、3月度は、合計46店舗の食品スーパーマーケットが新規出店を予定している。今期の食品スーパーマーケットは昨年の高収益を背景に積極的な新規出店を行い、昨年の守りから一転、成長戦略に舵を切るのではないかと思われる状況である。次回、現時点で4月度以降についてはどのような状況であるのか、食品スーパーマーケット各社の動向を見てみたい。

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January 2, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

January 01, 2012

あけましておめでとうございます!

   あけましておめでとうございます。今年も、食品スーパーマーケット最新情報をよろしくお願いします。このブログも足かけ6年、昨年の12/31で2,255件となり、文字数にして、約500万字、累計アクセス数も350万件を超えました。ブログがスタートして3日間はアクセス数が0、4日目に31件、5日目に42件と初アクセスがはじまり、200本目ではじめて1,000件のアクセスを超え、2,000件を超えたのが605本目でした。その後、昨日まで、安定して、日々2,000件前後でアクセスが続いています。

   これまで取り上げたブログの主なテーマですが、食品スーパーマーケットの最新情報というブログの趣旨にそうように、食品スーパーマーケットの決算速報、新規出店速報、売上速報、株価速報を中心に、マーチャンダイジング、マネジメントに関するテーマ、特に、ここ最近はID-POS分析に関する最新の研究成果について、いち早く本ブログで取り上げています。

   さて、1/1、2012年度、新年ということで、今年の抱負から入りたいと思います。今年は何といっても、ID-POS分析が食品スーパーマーケット業界にとって新たなマーチャンダイジング戦略を確立する上で、最も重要な課題になると思いますので、このテーマを積極的に取り上げたいと思います。すでに、12/12、2011のブログで「商品を洗え、磨け、輝かせ!」というテーマでID-POS分析の実践活用方法、製配販、協働マーチャンダイジング戦略について取り上げました。ID-POS分析は食品スーパーマーケットにとって極めて重要なマーチャンダイジング戦略を構築する上でなくてはならない技術となると確信していますが、これは、食品スーパーマーケットだけでは、実現が不可能といえ、メーカー、卸の協力を得て、進めてゆくべきものであると思います。

   これまでも通常のPOS分析でMD研究会などを通じて製配販の協働マーチャンダイジングに取り組んだ経緯はありますが、通常のPOS分析でマーチャンダイジングを検証しようとすると、売れた、売れないまではわかりますが、その中身が良く見えず、売れた原因、売れなかった要因をつかむことができなかったといえます。ID-POS分析はその原因、要因を顧客1人1人の購入履歴からつかむことが可能となり、マーチャンダイジングの検証はもちろん、仮説づくりにも大いに役立つ分析手法といえます。

   ただ、これまでのPOS分析と全く違う分析なのかというと、そうではなく、ID-POS分析はこれまでのPOS分析を100%包み込み、なおかつ、これまでのPOS分析では見えなかった顧客の購入履歴という世界を見せてくれる分析であるといえ、新たなマーチャンダイジング、顧客という視点を持ち、そこからこれまでのマーチャンダイジングをも捉え直すことができる分析であるといえます。したがって、環境が整っているのであれば、はじめに、ID-POS分析の視点をしっかり身に着け、その後、これまでのマーチャンダイジングを洗い直すことが、マーチャンダイジングそのものを大局的に理解することになるといえます。その意味で、「商品を洗え、磨け、輝かせ!」の順にID-POS分析を通じて、食品スーパーマーケット、メーカー卸が協働で取り組んでゆけば、無理なく、マーチャンダイジングの本質をつかむことができるものと思います。

   マーチャンダイジングは商品の動きだけから見ていたのではその本質がつかめません。顧客の視点が先であり、顧客視点からマーチャンダイジングを捉え直し、それがどう商品の動きに影響を与えているのかをつかむ必要があり、これがID-POS分析の役割といえます。したがって、ID-POS分析は商品と顧客との関係を、顧客視点から見直す分析であるといえ、食品スーパーマーケットにとっては、これまで見えなかった顧客の姿を、メーカー、卸にとっては、自ら開発した、あるいは取り扱っている商品がどのような顧客に、どのように購入されているのかを見ることができる分析といえます。

   そして、ID-POS分析の目指すべきものは、昨年の象徴的な漢字、「絆」、すなわち、商品と顧客の「絆」を、食品スーパーマーケットとメーカー、卸が協働して深めることであるといえ、これがID-POS分析におけるマーチャンダイジングの本質であるといえます。今年は、この「絆」をテーマにID-POS分析のさらなる研究開発を行い、食品スーパーマーケットのマーチャンダイジングはもちろん、メーカー、卸の食品スーパーマーケットへの支援、マーケティングの強化につながる仕組みづくりに取り組んでゆきたいと思います。

   ID-POS分析は日進月歩、世界中で次世代のマーチャンダイジング戦略の決め手として取り組まれている分析手法ですが、現時点ではイギリスのテスコが確かに先行しているとはいえますが、日本には、江戸時代以前から綿々と続いている商いの歴史があります。ID-POS分析は商いのノウハウだけでは成り立たず、最新のIT技術との融合が必須となります。日本にはその双方があるといえ、その意味で、本来、ID-POS分析は日本での研究開発が最も適しているといえます。テスコのID-POS分析を参考にしつつも、日本独自のID-POS分析を作り上げる、今年はこのテーマに全力を挙げて取り組んでゆきたいと思います。

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January 1, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)