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January 28, 2012

来店動機を考えて見る!

   これまでのPOS分析では、顧客の来店動機を押しはかる方法はなかった。その理由は、POS分析の基本指標が商品ごとの販売金額、販売数量、購入回数の3つの情報しかとれなかったからである。この3つの基本指標をどう組み合わせても、ここから顧客の動機を探るとことは不可能であったといえる。ところが、ID-POS分析では、これにIDが加わるため、ID及び商品ごとの販売金額、販売数量、購入回数が把握できるため、これまで押しはかることができなかった来店動機を推測することが可能となる。

   来店動機とは、顧客がなぜ、その店に来店するかの理由である。もちろん、顧客は様々な理由でその店に来店していると考えられるが、ここでは、あくまで、ID-POS分析から、数値で推し量ることができるものについて考えてみる。当然、ID-POS分析では推し量れない理由もあると思われるが、ひとつの有力な動機を導くことはできるのではないかと思う。

   では、どのように、ID-POS分析を通じて、顧客の来店動機を数値化するかであるが、そのポイントは、先の3つの要素、ID及び商品ごとの販売金額、販売数量、購入回数の内、3つ目、ID及び商品ごとの購入回数に着目することである。ID-POS分析とは、ひとことでいえば、単品「顧客」管理のことであり、これまでのPOS分析が単品管理を推し進めてきたのに対し、単品ごとの「顧客」管理を推し進めることができるのが最大の特徴である。

   実際、これまで、様々な商品でID-POS分析を実施してきたが、それを見ると、これまで想像もできなかった事実が次々と判明している。ID-POS分析ではよく、リピート、トライアルが注目され、商品ごとのリピート、トライアル分析が試みられ、そこから、これまでの単品管理を補強し、単純な商品のABC分析から、これに、リピート指標を加え、C商品でもリピート指標が高ければ、その商品をカットせずに、品揃えに加えることが、売上げを引き上げる秘訣であるといわれる。 

   確かに、その通りであり、これがこれまでの単純な単品管理の限界を超える新たな試みであるといえ、ここから再度、商品の品揃えを見直そうという試みがなされているのが実態である。まさに、ID-POS分析がもたらしたひとつの成果といえよう。ただ、ID-POS分析はここで終わっては実にもったいない。もう一歩踏み込み、顧客の来店動機にまで迫ることが可能であり、そこまで分析を進めた方がID-POS分析の醍醐味を味わうことができるといえる。

   そこで、ID-POS分析を通じて、来店動機にどう迫るかであるが、ポイントは2点である。ひとつは、分析期間をできるだけ長く、できれば1年以上に広げることである。そして、もうひとつは対象商品のみに分析をとどめず、全体の商品にまで分析対象を広げることである。この2つが、来店動機を探る鍵といえる。

   なぜなら、これまでのID-POS分析はどちらかというと、期間は月度、ないしは数ケ月での分析が通常であった。ところが、実際、ID-POS分析を実施し、様々な商品の購入履歴をとってみると、商品購入者の50%から60%は年間1回しか購入実績のない顧客で占められているのが実態である。したがって、これらの顧客も対象とするには、少なくとも1年間の分析期間が必要であるといえる。

   そして、もうひとつのポイント、全体の商品にまで分析対象を広げることであるが、来店動機とはまさに、対象商品が店舗の来店との関係を見ることにあるといえるので、ここを分析することが重要である。ID-POS分析では、IDを基点に商品を分析することができるため、対象商品のみではなく、IDが購入している全購入商品を分析することができる。したがって、分析対象を全商品に広げることが可能となり、この関係を組み込むことで来店動機に迫ることができるからだ。

   これで、来店動機を推し量る前提が整ったといえ、後は、ここから、実際の来店動機を推し量る指標をつくることである。その指標とは、ある顧客が対象商品を購入する回数が全体の商品を購入する回数と比べ、どのくらいの比率となっているかである。この比率がまさに来店動機を表している指標であるといえ、この指標が高ければ高いほど、その顧客はその商品を購入するために店舗に来店していると推測することができよう。

   実際、様々な商品で、この来店動機を算出して見ると、100%の顧客が存在する商品もあり、びっくりする。通常は30%から40%を超えれば、その商品は、顧客にとって十分来店動機となっているといえ、このような商品を顧客ごとに見つけ出し、その顧客にその商品を通じてコミュニケーションをとることにより、より、商品はもちろん、店舗との絆を強くすることが可能となる。また、商品ごとに来店動機の高い顧客を見つけ出すこともでき、その顧客と特にコミュニケーションをとることにより、対象商品のブランド確立にもつながってゆくといえる。

   このように、ID-POS分析の特徴のひとつはID-POS分析を通じて、顧客1人1人の来店動機を推し量ることができることであり、どんな商品にも、その商品を来店動機にしている顧客が存在すると同時に、顧客が店舗に来店している限り、その顧客は何らかの来店動機となる商品をもっているといえ、ID-POS分析は、その答えを見つけるための有力な分析手法のひとつであるといえよう。

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January 28, 2012 in CRM、FSP |

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