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February 29, 2012

マトリックスの本質を考えて見る!

   これまで、POS分析、ID-POS分析で、様々な分析を行ってきた。いずれも、売上げを上げるための分析であり、そのために様々な工夫を凝らしてきた。その様々な分析手法の中に、マトリックス分析がある。一般に、マトリックスというと2次元の分析であり、縦と横、2つの軸で主に商品の位置を明確にすることが、その目的である。このマトリックス分析には様々な分析事例があるが、いずれも、基本方程式に則って自然に2つの軸が生じたものであり、これが、さらに、方程式によっては、もうひとつ軸が加わり3次元となることもある。いずれも、売上げを分解したものであり、売上げを上げるために、必要な要素を方程式にそって導いたものである。

   したがって、2次元のマトリックス、そして、それが3次元に発展しても、その本来の意義、なぜ、1次元よりも2次元か、さらに3次元かが理解できていたようで、意外に、理解できていなっかたように思える。方程式で見れば、売上高=客数×客単価(金額PI値)であるので、この時点では、売上高は1次元であったものが、客数と客単価(金額PI値)に分解され、2次元のマトリックスとなる。そして、縦軸と横軸の直角に交わった面積が売上高であり、売上高を引き上げるには縦軸の客数を引き上げるのか、横軸の客単価(金額PI値)を引き上げるか、2つの方向があり、どちらか、ないしは双方を引きあげることがポイントであるととらえてきた。

   これがさらに、客単価(金額PI値)が分解され、客単価(金額PI値)=PI値×平均単価に分解されると、売上高=客数×客単価(金額PI値=客数×PI値×平均単価となるため、2次元のマトリックスにもう1次元加わり、3次元となり、売上高が立方体で表されることになる。これが売上高の3次元分解であり、結果、売上げを上げるには、客数、PI値、平均単価のどれか、ないしは、その2つ、ないしは、3つすべてとなり、その組み合わせによって売上げは上がるということになる。

   これは、ID-POS分析になっても同様であり、ID-POS分析になると、売上高=ID客数×ID金額PI値=ID客数×ID客数PI値×金額PI値=ID客数×ID客数PI値×PI値×平均単価となり、さらに次元が増え、4次元となる。こうなると、図解ができなくなり、直観的な理解が不能、次元を減らし、3次元、さらに減らし2次元で見て理解ができるということになり、完全に論理の世界での売上げとなる。

   こう考えると、売上げとは様々な要素に分解することによって、その本質に迫り、結果、売上げアップを目指してゆくための優先順位、着眼点を見つけだし、実際のアクションにスムースにつなげてゆくことを目指しているといえる。ところが、その本来の意味、あるいは意義、すなわち、なぜ、1次元を2次元、そして、2次元を3次元に分解するのか、そうすることによって、何が得られるかについては、方程式がなりたつからそうなったとしかいいようがなく、そうすることによって、より、売上げの本質に迫ることができそうだという以外になかったといえる。

   これが2次元のマトリックスであり、さらに3次元、4次元への拡張であると、方程式から当たり前のように、自然に、あまり疑問を感じることなくとらえてきた。ところが、実は、2次元のマトリックス、3次元、4次元は、方程式が成り立つ、成り立たないにかかわらず、絶対的に必要な必然的な場面に、思いもかけないところで出くわすことになった。大学の同窓会、129期の記念行事の準備会でのことである。

   目的は1年後に迫ったこの記念行事に、実行委員会として、いかに人数を集め(客数)、旧友を温める機会を作りあげるか(客単価)、とりあえずは、まずは人数をどう集めるかが議論になった。この時、まず当時、25年前の24クラス、それぞれから、代表、副代表を選び、クラスごとの結束をたかめてゆく方法が議論された。ところが、実際に代表、副代表を選んでみたが、さすがに25年前のこと、クラスの旧友を覚えているものはほとんどなく、また、大学であるのでクラスの仲間がそれほど親しい関係にあったわけではなく、なかなか、クラスごとにまとめてゆくことが難しいということになった。

   そこで、ここに、このクラスを前提としつつも、もうひとつの軸を入れたらどうかという案が検討された。ゼミという軸である。大学で最も深い絆はクラスではなく、ゼミであるといえ、この軸を加えることよって、クラスではまとめにくかったことがゼミを軸とし、2次元のマトリックスをつくることによって、より人数が集まり、結束する方向が見えてきた。さらに、これにサークルという軸を加えると、より結束する可能性が高まり、これ以外にも高校、予備校、帰国子女、女子会など様々な軸が考えられ、これらの軸を加え、その軸ごとに結束を高めてゆけば、クラスだけの1次元よりは、はるかに集客がしやすくなり、また、25年前の同窓生全体を結束できるのではないかということになった。

   これはひとつの軸を基準に、別の軸を、さらに、別の軸と次々にマトリックスをつくることにより、何重にも同窓生全体の結束がはかられ、その結果、本来の目的である25年前の24クラス個々人の参加率(PI値)が増してゆき、最終目標129期の記念行事が盛大なものとなってゆくのではないかとイメージできた。

   このように、マトリックス、さらには、3次元、4次元と元の軸に新たな視点を導入することは、1次元では十分に目的を達成しえない可能性の高いことでも、別の角度、さらには、そのまた別の角度とあらゆる方向から考えてみることにより、より、目的達成につながる可能性が高まるということが理解できた。当たり前のことのようであるが、意外に新鮮な気づきであった。その結果、1年後、129期が何人集まるか楽しみである。

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February 29, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 28, 2012

サービスって何だ、メーカーって何だ?

   ここ最近、ID-POS分析漬けの日々が続いている。おそらく、今年は丸1年間、ID-POS分析と真正面から向き合い、格闘することになろう。ID-POS分析のポイントは、これまでの分析が商品の動きしかみえなかった世界から、その商品を購入する顧客が見える世界が出現することであり、商品=顧客、すなわち、Brand=People (Customer)が鮮明に把握できることである。その結果、商品が売れる、売れないから、誰がどのように購入し、しかも、その商品以外どのような商品を購入しているかまでわかり、商品と商品との関係も、顧客の購入履歴により把握することができるようになる。したがって、戦略もマーチャンダイジング戦略よりも、マーケティング戦略といった方がふさわしく、まさに、顧客1人1人に向けたマーケティング戦略、対象商品だけでなく、その商品と関係の深い商品にも目を向けたマーチャンダイジング戦略を構築することができる。

   ID-POS分析は、このように、これまでのPOS分析を一変させるものであり、これまでのあらゆるマーチャンダイジング政策が、今後、ID-POS分析によってすべて洗い直されてゆくことになろう。

   ひとつだけ、その例をあげれば、現場の誰もがかかわっているマーチャンダイジング政策のひとつ、POPで考えてみればわかりやすい。これまでのPOPは商品を訴求するためのPOPであった。ただ、誰に何を訴求するかが不明確であり、価格を基本に、商品の説明を不特定多数に発信してきたに過ぎない。ところが商品をID-POS分析すると、どんな商品にもStrong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な絆)があることが判明している。したがって、POPは本来、「誰に」を明確にすべきであり、その「誰に」対してのコミュニケーションツールがPOPそのものであるといえる。そして、コミュケーションは本来一方通行ではない、双方向である。ここ最近のSNS、Facebookの最大の発明、「いいね!」はまさに双方向の最もシンプルなコミュニケーションであるといえ、このようなことが本来、POPには組み込まれるべきであり、それを実現するのがID-POS分析から生まれるPOPであるといえる。これについては、いずれ、稿を改めてじっくり解説したい。

   このように、ID-POS分析では商品だけでなく、その商品を購入する顧客1人1人の購入履歴が一生涯に渡って把握できることが、最大のポイントであり、しかも、その顧客がその商品以外に購入している全商品を把握することもできる。そこで、今回のテーマ、サービスであるが、サービスも商品であり、サービスにも当然、顧客がおり、その1人1人の顧客を把握し、その顧客が、そのサービス以外にどのようなサービスを購入しているかを把握することができる。この点では何ら通常の商品とかわならい。したがって、サービスも当然、ID-POS分析が可能である。

   ところが、このサービスをID-POS分析する上では1つだけ大きな違いがある。それは商品が見えない点である。通常、商品は誰でも見ることができる。触ることもできる。試すこともできる。当然、購入することもできる。ところが、サービスは通常の商品のように誰もが見ることはできず、触ることもできず、試すこともできず、当然、購入することも、価格が明示しにくく、実際にはしづらいのが特徴である。

   なぜか。それは商品=顧客とならず、商品=人=顧客となり、商品を人を介して間接的に購入するからである。この人を介するという点が決定的に違い、同じ商品でも人が介することによって、様々に変化する。なぜなら、人は学習するので、サービスレベルが時間とともに、その人の研究熱心さに応じて変化するからである。したがって、同じサービスでも人によって、全く違うサービスとなり、やり方、時間、訴求ポイント、皆違い、ひとつとして同じサービスは存在しないといっても良い。

   さらに、この人が単なる人ではなく、名人になると、商品をどんな顧客にもたちどころにアレンジしてしまい、商品と顧客をまるで千手観音のようなイメージで結び付け、たちまち、顧客を商品のとりこにしてしまう。商品そのものが千変万化し、商品が人によって磨きあげられるだけでなく、顧客に応じて変化することになる。これがサービスを捉えにくくしている要因であり、商品が分析しにくい理由であるといえよう。

   ただ、よく考えると、商品には、その背後に様々な研究開発があり、ある商品が登場すると、その商品の購入顧客を分析し、その商品を基点にした商品開発が次々になされ市場に投入されてゆく。これはまさにメーカーのそのものであるといえ、その意味でメーカーは、この商品=人=顧客の人の位置に存在しており、実際は人=商品=顧客という関係にありながら、実はメーカーは人、サービスそのものであるともいえる。

   その意味で、ID-POS分析は、単に商品を顧客によって分析するだけではなく、本来、商品がもっているサービス機能、サービスをも分析し、商品そのものを顧客にアレンジし、あるいは、顧客の潜在ニーズを引出し、商品そのものを磨きあげるためのサポートをしてゆくことが重要なのではないかと思う。サービスはなかなかとらえどころがない概念であるが、このように考えると、サービスもとらえやすくなり、実は、メーカーそのものの本来もつ機能そのものであるといえる。メーカーの使命が商品開発にあるというのは、サービスの観点からいっても本質を射ているといえる。

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February 28, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 27, 2012

食品スーパー、売上速報、2012年1月、103.3%!

   食品スーパーマーケット、上場企業約20社、約2,000店舗の2012年1月度の売上速報を独自に集計した。結果は全体が103.3%、既存店が99.8%となり、堅調な結果となった。やや気になるのは、既存店よりも、新店に支えられた売上増であるといえ、既存店の活性化が課題となる結果である。特に、既存店においては、客数、客単価まで公表している食品スーパーマーケットが14社あるが、その平均を見ると、客数98.1%、客単価100.9%であるので、客単価の改善は図れているが、客数が伸び悩んだことが要因といえる。また、数社ではあるがPI値、平均単価まで公表している食品スーパーマーケットがあるが、同様に既存店の平均はPI値102.8%、平均単価98.4%であるので、価格競争が激化している様相が伺われ、それをPI値でカバーし、客単価アップをはかっているといえる。

   この集計は上場食品スーパーマーケット約20社、約2,000店舗の売上速報であり、1社当たり約100店舗と食品スーパーマーケットとしては大規模であるといえる。そこで、2/21に公表された日本スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会、一般社団法人新日本スーパーマーケット協会、3団体の売上速報を見てみると100.8%、既存店98.1%であり、上場食品スーパーマーケット約20社と比べるとやや低めの数字である。この集計数値は280社、7,582店舗であるので、1社当たり27店舗であるので、小規模店舗が厳しかったものと推測される。実際、規模別に見てみると、1~3店舗が92.6%(既存店99.3%)、51店舗以上101.6%(既存店97.9%)である。

   したがって、食品スーパーマーケット業界全体の傾向として、売上規模が大きい食品スーパーマーケットが健闘しているが、規模の小さい食品スーパーマーケットは苦戦という傾向といえよう。ちなみに、部門別に見てみると、惣菜104.0%(構成比9.0%、既存店100.1%)が最も高い伸びを示しており、ついで、青果102.7%(構成比13.3%、既存店100.2%)である。逆に厳しい部門は畜産99.6%(構成比10.7%、既存店96.7%)、水産99.9%(構成比9.7%、既存店97.3%)である。

   さて、上場食品スーパーマーケット約20社の集計にもどるが、No.1はスーパーバリュー115.7%(既存店109.7%)であり、新店に加え、既存店も好調に推移しており、高い伸び率である。No.2はアークランドサカモト113.0%(既存店99.4%)であり、奇しくも、1、2フィニッシュがスーパーセンターとなり、3/11の東日本大震災以降のHC業界の好調さを維持しているといえよう。ただ、アークランドサカモトはスーパーバリューと比べ、既存店が伸び悩んでおり、気になるところである。

   そして、No.3はヤマザワ110.3%(既存店107.6%)であり、依然として好調さを維持し、高い伸びが続いている。今回の集計の中ではここまでは110%以上の伸びであり、純粋な食品スーパーマーケットとしては、唯一110%以上、しかも既存店の高い伸びに支えられての伸びであり、東日本大震災以降の特需もあると思われるが、既存店の活性化が進んでいるといえよう。実際、ヤマザワの売上高の中身を見てみると、客数108.5%(既存店105.6%)、客単価101.2%(既存店101.4%)であり、客数、客単価ともに堅調な数字である。

    ついで、105.0%以上の食品スーパーマーケットであるが、バロー109.1%(既存店99.9%)、ダイイチ107.3%(既存店101.8%)、ハローズ107.3%(既存店99.4%)、マックスバリュ中部105.7%(既存店101.9%)、マックスバリュ東海105.0%(既存店99.7%)、イズミ105.0%(既存店100.0:推定)という状況である。特に、バロー、ダイイチ、ハローズは積極的な新店開発が売上げを支えており、攻めを重視していることが伺える。

   これに対して、この1月度売上げが伸び悩んだ食品スーパーマーケットであるが、 いなげや99.9%(既存店96.8%)、トーホー99.4%(既存店95.1%)、オオゼキ99.3%(既存店99.3%)、PLANT98.2%、マルエツ95.3%(既存店97.2%)、Olympic:フード84.5%(既存店84.5%)という結果である。オオゼキ、マルエツ、Olympicなど、首都圏の食品スーパーマーケットが多く、気になるところである。

   そして、これ以外の食品スーパーマーケットであるが、ヤオコー104.7%(既存店99.5%)、マックスバリュ北海道104.4%(既存店104.4%)、カスミ102.8%、マックスバリュ西日本102.1%(既存店97.3%)、エコス101.3%(既存店100.6%)、アークス101.2%(既存店100.6%)、マックスバリュ東北100.4%(既存店100.6%)という結果である。

   このように、2012年1月度、今年はじめての食品スーパーマーケットの売上速報であるが、全体としては103.3%と堅調な結果となったが、既存店が99.8%とやや伸び悩んでおり、今後、既存店の活性化が課題となろう。食品スーパーマーケット業界の3団体の数字を見ると惣菜と青果が好調に推移していることから、この2部門をいかに伸ばしてゆくかが鍵を握っていると思われる。今年は、食品スーパーマーケット業界は空前の新規出店ラッシュが控えており、2月、3月の本決算後、各食品スーパーマーケットがどのような成長戦略を打ち出すかが、その動向に注目である。

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February 27, 2012 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 26, 2012

ウォルマート、2012年1月、第4四半期、EPS1.51ドル!

   ウォルマートが2/21、2012年1月度の第4四半期決算を公表した。ウォルマートの決算は日本の小売業の決算と違い、まずは、冒頭にEPSがくる。今回の決算でも、「・・earnings per share from continuing operations (EPS) of $1.51,・・」であり、EPSがこの四半期のみで1.51ドルになったことをはじめに報告している。さらに、これは四半期であるが、通年については、第4四半期決算の様々なコメントの後であり、ここでも、「Full year EPS was $4.54, compared with last year’s EPS of $4.18. EPS included approximately $0.05 in net benefits this year and $0.11 last year.」と、EPSの報告が先である。いかに、決算とは株主に対してのものであるかが、よくわかる決算発表であり、日本とは決算の意義、位置づけが違うといえ、改めて、株式会社の決算とは何かを考えさせる。

   さて、ここからは日本式、ウォルマートの通年の決算結果であるが、まずは、売上高であるが、ウォルマート全体では4,438.54億ドル(5.9%増)であり、堅調な伸び率である。その中身であるが、ウォルマートは3つの部門に分けて、売上高を管理しているが、米国のスーパーセンター、ディスカウントストア、食品スーパーマーケット等のウォルマート部門は1.5%増(構成比59.52%)と伸び悩んだ。伸びたのは海外部門であり、15.2%増(構成比28.35%)と2桁の伸びである。いかに、ウォルマートが海外に支えられているかがわかる。もちろん、この中には、日本の西友も含まれている。そして、もうひとつ、サムズクラブ部門であるが、8.8%増(構成比12.11%)であり、会員制ホールセールクラブも好調な結果であった。

   では、利益はどのような結果であったかを原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、75.50%(昨年75.17%)と、0.33ポイント上昇しており、結果、売上総利益は24.50%(昨年24.83%)と下がった。日本同様、アメリカでも価格競争は激化しているものと思われる。これに対し、経費の方であるが、19.21%(昨年19.42%)と0.21ポイント減少した。原価の上昇を経費の削減で補おうという意識が感じられる。それにしても、これだけ巨大な小売業であるにもかかわらず、経費比率を20%以下に抑え、しかも、昨年よりも下げており、驚異的なコストコントロールといえる。これがウォルマートのEDLP(Everyday Low Price)を支えるEDLC(Everyday Low Cost)であるといえよう。

   結果、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は5.29%(昨年5.41%)と、若干下がった。そして、これに会員収入として、その他営業収入が0.69%(昨年0.69%)加わり、営業利益は5.98%(昨年6.10%)と率では若干下がった。ただ、高では、5.9%増という堅調な売上高の伸びに支えられ、4.0%増となり、増収増益の好決算となった。

   やや気になるのは原価の上昇が経費の削減を上回っていることであり、ウォルマートにとっては、今後、さらにEDLPを世界中で推し進めてゆくためにも、経費の削減を一層、推し進める必要があろう。EDLPは商圏内で最も低い価格を維持し続けるため、売価が徐々に徐々に下がって行く。したがって、原価上昇の圧力がかかり、それ以上に経費を下がるか、物流改善等を踏まえ、原価交渉を通じてメーカー、卸との原価交渉が課題となる。ウォルマートがPOS開示をしているのも、ここがその目的であるといえるが、今期の決算では原価の上昇が見られることから、原価交渉は限界に近いのではないかと思われる。したがって、今後は、一層経費削減が課題となろう。

   では、この決算結果を受けて、ウォルマートが今後どのような経営戦略を描いているのかをキャッシュフローをもとに占ってみたい。まずは、営業活動によるキャッシュフローであるが、242.55億ドル(昨年236.43億ドル)、約2兆円であり、すごいキャッシュである。そして、このキャッシュの投資への配分であるが、投資活動によるキャッシュフローは-166.09億ドル(昨年-121.93億ドル)であるので、約70%弱を配分しており、しかも、昨年よりも36.21%増やしており、積極的な投資を図っているといえる。

   一方、財務活動によるキャッシュフローであるが、-84.58億ドル(昨年-120.28億ドル)であり、営業活動によるキャッシュフローの約35%弱であり、しかも、昨年よりも減少しており、財務改善への配分を削減、特に、自社株買への配分が大きく減少しているのがその要因である。したがって、このキャッシュの配分を見る限り、ウォルマートは攻めを重視した積極的な経営戦略を打ち出しているといえ、今期は守りよりも攻め重視に動くのではないかと推測される。

   このように、ウォルマートの2012年1月度の決算が公表されたが、増収増益の好決算であり、特に、国内が伸び悩む中、海外部門に支えられたことが大きいといえよう。やや気になるのは原価の上昇が見られることであり、ウォルマートはEDLPを経営戦略に採用しているため、売価を下げ続けざるをえない宿命にあるといえ、やむをえないともいえるが、現状の原価交渉等が厳しい状況にあるものと推測される。したがって、今後、PB等を強化し、原価を維持するか、経費削減を一層すすめることが課題となる。このような中、キャッシュフローを見ると、攻めの意思が鮮明であり、今期ウォルマートは、攻撃は最大の防御、攻めに活路を見出すのではないかと予想される。ウォルマートが今後、どのような積極的な経営方針を打ち出すのか、注目である。

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February 26, 2012 in ウォルマート、海外情報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 25, 2012

コンビニ売上速報、2012年1月、5.7%増、堅調!

   2/20、(社)日本フランチャイズ協会から、2012年1月度の売上速報が公表された。結果は全体の売上高が6,897.85億円(5.7%増)、既存店1.7%増となり、堅調な結果となった。この売上速報は、同協会に加盟するコンビニ、ココストア、サークルKサンクス、スリーエフ、セイコーマート、セブン-イレブン・ジャパン、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、ポプラ、ミニストップ、ローソンの10社の統計であり、店舗数は44,520店舗、日本の代表的なコンビニを網羅しており、コンビニのいまを反映しているといえよう。

   ちなみに、全店の年間売上高は8兆6,769億円(前年比+8.2%)、既存店は6.1%増であるので、この1月度はやや伸び率が下がったとはいえるが、依然として、伸び続けており、今年もコンビニ業界は成長が続く可能性が高いといえよう。特に、今期はかつてない大量の新規出店が予想されており、客単価よりも客数の伸びが期待される。昨年の店舗数は年間を通じて2.0%前後と大きくは増加しておらず、売上高を支えたのは客単価、しかも既存店の客単価と客数であったといえる。したがって、今期は店舗数が増え、客数が伸びる可能性があり、コンビニの成長は今年も維持されるのではないかと思われる。

   もう少し、昨年のコンビニの数字を追ってみると、年間を通じて高成長が続いていたが、4月と9月の2回、売上高が大きく落ち込んだ。特に、9月度は年間唯一のマイナスとなった。その要因は4月は3/11の東日本大震災の影響であり、9月は一昨年10月度のたばこの値上げ前の駆け込み需要が全国的に発生したため、その反動であるといえる。したがって、いずれも、不可抗力的な力が働いたといえ、実質、年間を通じて、昨年のコンビニは高成長が続き、好調であったといえよう。また、客数と客単価の関係であるが、たばこの値上げの影響があった9月、10月以外は客単価が客数を上回る伸びを示してしており、昨年のコンビニの成長を支えたのは、明らかに客単価、しかも、既存店の客単価であるといえる。

   そこで、この1月度の客数、客単価であるが、まずは、店舗数が44,520店舗(3.8%増)と、はやくも昨年1度も達成したことのなかった3.0%を超える伸び率であり、今期予想されるコンビニの大量出店を予感させる兆候が表れているといえよう。ちなみに、今期は食品スーパーマーケット業界も大量出店が予想され、小売業の2大食品業態がいずれも新規出店戦略にシフトするので、食品小売業は、これまでの低成長を払拭する新たな成長の時代に入るといえよう。

   ついで客数、客単価であるが、客数は1,112,233,000人(4.2%増)と堅調な伸びである。ただ、既存店は0.01%の伸びに留まっており、新規出店=客数の伸びといえ、やや気になる数字である。結果、1店舗あたりに換算すると、805人となり、これが日本のコンビニの平均的な1日の客数である。食品スーパーマーケットが1日約2,000人であるので、半分以下といえるが、店舗数は44,520店舗であるので、すごい数字である。そして、客単価であるが、620.2円(1.5%増)と微増、既存店は1.7%増と全店よりも伸び率は高いが、いずれも微増である。

   ちなみに、食品スーパーマーケットの客単価は2,000円前後であり、コンビニは約1/3の客単価といえる。商品でいえば生鮮食品、日配、見方を変えれば食品の素材との違いが大きく影響しているといえよう。コンビニは調理時間、消費時間0を目指した加工度、使用度の商品のみの売場であり、その付加価値をいかに高めるかにある。これに対して、食品スーパーマーケットは素材の安さ、新鮮さに付加価値を見出しているといえ、同じ食品を扱いながら対極にあるといえる。これが結果、客単価、そして、客数の違いとなって現れているといえよう。

   では、その商品の動きはどうであったかであるが、最も伸びた部門は非食品の9.2%増であり、依然として、昨年同様、たばこ、雑貨が売上高を支えているのがわかる。しかも、売上高構成比が35.2%となり、日配食品の32.9%を上回り、いまやコンビニNo.1部門となり、その地位がゆるぎないものとなりつつある。その日配食品であるが5.0%増と健闘しているが、非食品に引き離されているといえ、昨年1年でコンビニの商品構造が大きく変化したといえよう。ついで、売上高構成比27.6%の加工食品であるが、2.0%増であり、微増である。そして、最後、サービス部門であるが、売上高構成比は4.4%とわずかであるが、伸び率は7.2%増と好調である。

   このように、コンビニの2012年1月度、今年はじめての売上速報であるが、昨年の好調さを維持し、5.7%増と堅調な伸びとなった。特に、昨年は客単価、中でも既存店の客単価に支えられた売上増であったが、この1月度は客数、それも新規出店による客数増であり、中身が変化しつつあるのが特徴である。今期はコンビニ各社が空前の新規出店戦略に入ることが予想されているので、昨年とは様相を異にしたコンビニの成長が期待されるといえよう。次回、2月度、そして、今後、コンビニがどこまで成長を持続してゆくのか、その動向に注目である。

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February 25, 2012 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 24, 2012

マックスバリュ九州、2/22、上場、好調な決算!

   久々の食品スーパーマーケットの上場である。2/22、マックスバリュ九州が大阪証券取引所、JASDAQ市場に上場した。ブルームバーグの記事によれば、「2月22日(ブルームバーグ):大証ジャスダック市場にきょう新規株式公開(IPO)したマックスバリュ九州株は、公開価格(1250円)を4%上回る1300円で初値を付けた。」とのことで、まずまずの滑り出しといえよう。また、「2012年2月期の予想単独業績は、売上高が前期比7.4%増の1260億円、営業利益は同2.7%増の27億円、1株純利益は150円50銭を見込む。公開価格から算出した予想株価収益率(PER)は8.3倍。 」とのことであり、業績も好調といえよう。

   また、2/22の日経新聞にも、マックスバリュ九州自身による上場報告が全面で掲載されている。それによれば、2/20現在、九州一円に118店舗、福岡県37店舗、佐賀県13店舗、長崎県12店舗、熊本県19店舗、大分県12店舗、宮崎県15店舗、鹿児島県10店舗に展開されていることがわかる。しかも、食品スーパーマーケットのマックスバリュ、都市型食品スーパーマーケットのマックスバリュエクスプレス、ディスカウント店舗のザ・ビック、小型ディスカウント店舗のザ・ビックエクスプレスと業態も商圏環境に応じて展開しており、まさに、九州全土の商圏を視野に入れた総合食品スーパーマーケットといえよう。

   そこで、マックスバリュ九州が上場にあたり、公表した第3四半期決算書をもとに、その財務内容を見てみたい。まずは、今後、2年間の業績予想であるが、マックスバリュ九州は2月期決算企業であるので、もう最終月に入っており、今期は、第3四半期時点の予想では、売上高1,259.92億円(7.4%)、営業利益26.75億円(2.7%)、経常利益26.59億円(2.3%)、当期純利益9.61億円(7.3%)と、増収増益、堅調な決算となる予想である。そして、来期予想は売上高1,350.68億円(7.2%)、営業利益30.62億円(14.5%)、経常利益30.41億円(14.4%)、当期純利益12.55億円(30.5%)であり、今期以上に好調な決算となる予想である。結果、一株当たり当期純利益(EPS)は前期140.32円、今期150.50円、来期169.90円となる予想であり、これが今回、投資家から評価された要因のひとつといえよう。

   次に、営業状況であるが、この第3四半期の売上高は923.88億円、原価は76.52%、結果、売上総利益は23.48%であり、決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットの前期決算の平均が24.93%であるので、約1.5ポイント低く、ディスカウント気味の数字であるといえる。マックスバリュ九州も「当社が地盤としております九州地区におきましては、震災後に一時的な需要増が見られましたが、依然として消費マインドは慎重化の傾向にあります。また、スーパーマーケット業界におきましても、生活者の低価格志向、厳しい価格競争といった状況が続いております。」とのことで、厳しい価格競争が続いているとのことである。

   これに対して経費の方であるが23.02%となり、これも、決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットの前期決算の平均が25.18%であるので、かなり低いといえ、マックスバリュ九州がいかにローコストオペレーションをはかってきたかがわかる。結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は0.46%であり、プラスとなった。ちなみに、先の決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットの平均は-0.25%であるので、マックスバリュ九州のマーチャンダイジング力は強いといえ、これが高収益を生んでいる要因といえよう。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が1.27%加わり、営業利益は1.73%となった。

   では、今後、マックスバリュ九州がどのような経営戦略を描いているのかをキャッシュフローから推し量ってみたい。まずは営業活動によるキャッシュフローであるが、15.86億円である。次に、投資活動によるキャッシュフローであるが、-11.28億円であり、その比率は71.12%、投資をいかに重視しているかがわかる。しかも、その中で新規出店関連にかかわる項目、有形固定資産の取得による支出が-9.92億円であり、大半である。そして、財務活動によるキャッシュフローであるが、-5.00億円であり、営業活動によるキャッシュフローの比率は31.52%である。したがって、キャッシュの約70%を投資、約30%を財務改善に充てており、攻め、強気の経営戦略であるといえ、経営陣の強い攻めの意志が感じられるキャッシュの配分といえよう。

   このように、2/22、久しぶりに食品スーパーマーケットの新規上場(IPO)があり、イオングループのマックスバリュ九州が大阪証券取引所、JASDAQへと上場した。これで、マックスバリュグループは、上場企業が北海道、東北、東海、中部、西日本に加え、九州が加わったことにより、残すは首都圏と近畿に絞られたといえよう。ただ、首都圏はイオングループにマルエツ、いなげや、カスミ、ベルクがあるので、事実上、ゆるやかにマックスバリュ首都圏が形成されているとも見れる。これに近畿が加われば、イオングループとしては、日本ではじめて日本全土をつなぐナショナルチェーンの食品スーパーマーケットの誕生となり、その実現が視野に入ったといえよう。


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February 24, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 23, 2012

カスミ、SNS(Social Networking Service)へ動くか?

   食品スーパーマーケットで異変が起きつつある。2/22の日経新聞、電子版で、「ソーシャルメディアで経営改革、老舗食品スーパーの決断」という見出しの記事が掲載された。すでに、私のFacebookのウォールにも、「いいね!」を入れているので、ご存知の方も多いと思うが、興味深い内容である。特に、この経営決断をしたのが、茨城県の老舗の食品スーパーマーケット、カスミであり、しかも、その経営者、71歳の小浜裕正会長であるとのことで、2重の驚きである。これまで、SNS(Social Networking Service)と食品スーパーマーケットとはあまり関係がないのではないかと思われていた。さらに、70歳を超えたご高齢の方が、SNSに関心を示し、しかも、食品スーパーマーケットの経営戦略に組み込もうという発想自体がなかったといえる。仮に、これが何らかの形になり、さらに、カスミの経営改革につながってゆけば、画期的なことであるといえ、今後の動向が気になるところである。

   記事の中では、冒頭に小浜会長のインタビュー内容が紹介されている。特に、印象深いのは、「ツィッターやフェイスブックでお客様や社員の声に耳を傾け、対話し、真の顧客志向の経営へと変革する。「ソーシャルシフト」に書かれている事例を知り、カルチャーショックを受けた。何を言ってるんだと思われるかもしれないけれど、それほど立ち遅れていた。地べたに這いつくばって汗水垂らし、お客様に頭を下げていればいいんだと、ずっと思ってやってきたから」とのことで、71歳の小浜会長がカルチャーショックを受けたとのことである。

   そして、「我々はお客様の声を聴くといいながら、じつは何も聞いていないに等しかった。本質も捉えることができていない。地域の生活者との接点のあり方を根本から変えないと、過去の経験との積み上げだけではこの先、生き残るのは難しい。ただ分かってはいるけれど、どうすればいいのか。悶々(もんもん)としていたというのが正直なところです」と述懐している。カスミという食品スーパーマーケットだけでなく、日本の食品スーパーマーケットの歴史そのものともいえる71歳の小浜会長の言葉だけに、重みがある。

   そして、ここからがすごい。経営者としての矢継ぎ早のアクションを起こす。「僕はフェイスブックもツイッターもやっていない。その世界はまったく疎い。けれども、本の内容が、カスミの目指すべき方向と同じだとはわかった」とのことで、社内での読書勉強会を小浜会長が先頭にたって毎週火曜日、朝7時、定例役員会の前に開いたという。参加者は定例役員会議に参加する執行役員以上の16人だという。昨年12月から、今年1月まで計7回開いたという。その時の第2回目の読書勉強会の写真が、日経新聞に掲載されているが、この時はカスミのロジステックとSNSを議論したもののようであるが、資料への熱心なメモ書きがあり、SNSを必死で理解しようとしている気迫が伝わり、臨場感あふれる写真である。

   では、小浜会長は、何を狙って、カスミの全役員にSNSを勉強させたかであるが、日経新聞によれば、その狙いは2つあるとのことである。「思想を共有すること」と「役員に現場の邪魔をさせないこと」であるという。

   はじめの「思想を共有すること」とは、「生活者の知識、知恵との「交流」をいかに工夫して実践するか。双方の知恵の交流からしか、新しい価値は想像できない。そのために、生活者との新しい関係を作り上げることが「ソーシャルシフト」だと思っている。何も道具を勉強したいわけじゃない。思想を勉強したかった。」とのことである。

   そして、もうひとつ、「役員に現場の邪魔をさせないこと」については、「何が世の中で起きているのか。どういう手段があるのか。我々経営層が最も疎い。せいぜいメール。自分の物差しで物事も見ているから、フェイスブックの認識すらない。だから、若手がソーシャルメディアを活用した取り組みを提案しても、上層部が否定して潰しにかかる。少なくとも理解をし、邪魔をしてはならないという気持ちを役員に持たせたかった。」とのことである。そして、現在、この2月中旬、「ソーシャル推進室(仮称)」の設置を決め、具体的にソーシャルメディアをどう活用するか。社員にどう浸透させ、顧客とどう向き合うべきかを、数人のメンバーを軸に3月から検討してゆく。」とのことである。

   このように71歳の小浜会長率いる、老舗の食品スーパーマーケット、カスミがこの3月からソーシャル推進室を立ち上げ、本格的にSNS(Social Networking Service)に取り組むとのことである。奇しくも、食品スーパーマーケット業界はPOSからID-POS分析の時代へと大きく舵を切り、顧客IDの購入履歴にもとづいた真の顧客の声に耳を傾けたマーチャンダイジングの構築に入りはじめている。その意味で、カスミの今回のSNSへの取り組みが、いずれ、ID-POS分析と融合し、顧客の声に基点をおいた真のマーチャンダイジングの構築、そして、経営改革につながってゆくかのではないかと思われる。カスミには、是非、SNSをとことんつきつめ、食品スーパーマーケットにとっての新たなパラダイムを切り開いて欲しいところだ。


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February 23, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 22, 2012

顧客満足度って何だ?

   前回のブログで、Facebookのリスクファクターを取り上げ、これがID-POS分析と密接な関係があることを解説した。特に、Fecebookの掲げるリスクファクターのNo.1は、ID-POS分析の根幹指標のひとつ、ID客数を表している内容であるが、実は、ここには、さらに重要な課題が潜んでおり、改めて、このリスクファクターのNo.1の項目を取り上げてみたい。その重要な課題とは顧客満足度にかかわることであり、それが経営と直結する強い因果関係があるという点である。

   そこで、改めて、Facebookの掲げるリスクファクター、No.1であるが、「If we fail to retain existing users or add new users, or if our users decrease their level of engagement with Facebook, our revenue, financial results, and business may be significantly harmed. 」というものである。

   読めば読むほど、含蓄のある文章であり、これひとつで、ID-POS分析の本質が語れる内容といえよう。通常、食品スーパーマーケットで顧客満足度というと漠然としており、具体的な数字を示すことはあまりない。実際、顧客満足度を数値化するには難しい面があり、最後は顧客に聞けということになりかねない。しかも、もっと漠然としているのは、顧客満足度と経営との関係である。だから、何だとなりかねず、顧客満足度と経営との関係はあやふやな場合がほとんどである。 

   仮に、顧客満足度を通常のPOS分析から導こうとうすると、恐らく、PI値が最も近い数字となろう。PI値は金額PI値=PI値×平均単価であるので、さらに、平均単価との関係もあり、PI値を顧客満足度として捉えた場合は、当然、上の式から平均単価との関係も検討せざるをえなくなる。以前、私自身もPI値を顧客満足度の指標のひとつとして、本を出版したことがあるが、その時は、まだ、ID-POS分析の時代に入っていなかったため、ここまでが限界であったが、当時、このPI値を活用して、どこまで顧客満足度に迫ることができるかに挑戦した。

   そして、10年、時は流れ、いまやPI値もID-POS分析、ID-PI値の時代に入り、改めて、この顧客満足度に対して真剣に向き合う場面に出くわしたといえる。それが、このFacebookのリスクファクター、No.1である。このFacebookの提示したリスクファクターは明確に顧客をIDとして捉えており、しかも、それは実際に把握可能であり、数値化できるといえる。はじめのif文で、ID客数を既存顧客IDと新規顧客IDとの2つに分けており、ID客数としての認識が明確である。これは、ID-POS分析特有の購入頻度、リピート概念がすでに組み込まれているといえる。単に顧客とした場合は、これまでのPOS分析と区別がつかなくなりかねないが、既存と新規に顧客を分けることにより、この時点で頻度が発生し、ID-POS分析となり、Facebookでは明確にID-POS分析を志向していることがわかる。

   そして、次のif文でfacebookと顧客との関係をいっており、これこそ、頻度そのものといえよう。Facebookの最大の売りは訪問頻度である。全世界8.5億人の莫大な数に注目が集まるが、実はもっとも重要な数字は、その中の約60%のdailyユーザーであり、いかに訪問頻度が高いかが最大の売りであるといえる。したがって、この訪問頻度が落ちた時、Facebookの魅力、すなわち、顧客満足度が落ちるといっており、結果、既存顧客が離れ、新規顧客獲得もできなくなる懸念を述べているといえよう。

   これが、まさに、Facebookでは顧客満足度の指標といってもよく、顧客とFacebookの訪問頻度、そして、それがもたらす既存顧客IDの数、新規顧客IDの獲得の数である。したがって、Facebookにおいては、顧客満足度は、まずはFacebookとの訪問頻度に表れ、それが、既存顧客のID数に反映され、さらに、新規顧客獲得のID数に影響するという図式であり、明確な顧客満足度の指標として数値化ができていることになる。ID-POS分析でいえば、レシート客数=ID客数×ID客数PI値となり、さらに、このID客数を既存顧客と新規顧客に分け、正確にはレシート客数=(既存顧客ID+新規顧客ID)×(ID客数×ID客数PI値)となろう。

   そして、後半の文では、いったいこれがどのようなリスクになるかを明示している。すなわち、収入、財務、ビジネスに重大な影響を与えかねず、経営全体をゆるがしかねないと、経営との関係を明確にしている。したがって、顧客満足度そのものが経営と直結していることをはっきり述べており、しかも、ここでの顧客満足度は、ID-POS分析でいうID客数であり、その中身、頻度であり、さらに、既存顧客IDと新規顧客のIDであると明確に定義しているといえる。

   ID-POS分析はその意味で、顧客IDを基点に置く分析であり、実は、これまでのあいまいであった顧客満足度をID客数で指標化し、さらに、その中身を既存顧客ID、新規顧客ID、そして、頻度とに分けることによって、経営と直結することが可能となる指標であるといえよう。今回、Facebookのこのリスクファクター、No.1では、まさに、このことが数式は使っていないが、ID-POS分析の基本方程式どおりに論じられており、しかも、これが経営と直結し、ここをしっかりおさえないと顧客満足度が単に落ちるだけでなく、それがそのまま経営危機に陥ることを示しているといえる。ID-POS分析もその意味で、今後はID客数をしっかりととらえなおし、経営との関係、経営へ与えるインパクトを正確に推し量り、そのインパクトを認識した上で活用してゆくべきものであるといえよう。

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February 22, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 21, 2012

FacebookのリスクファクターとID-POS分析!

   現在、食品スーパーマーケット最新情報のプレミアム版で新たな連載をはじめた。テーマは「ID-POS分析で店舗をSNS化、PeopleとBrandを融合せよ!」であり、ID-POS分析の活用方法の恐らく、今後決め手となるであろう「店舗のSNS化」を目指して、その課題の整理をしているところである。その中で、前回の回、その2から、いまや、SNSの代名詞ともいうべきFacebookを取り上げている。そこで、取り上げた内容の中で、Facebookのリスクファクターについて解説したが、ID-POS分析を理解するには、極めて重要な内容であるので、改めて、その一部であるが、ここで取り上げてみたい。

   以前、本ブログでもソフトバンク、ドコモ、auがすでにID-POS分析を実施しており、ARPU(Average Revenue Per User)という指標が経営指標として活用されており、それがID-POS分析ではID金額PI値、すなわち、顧客ID当たりの売上高であることを解説した。そして、現在、スマートフォンの急激な普及により、音声ARPUからデータARPUの時代へと移り、ここへの経営資源の集中が今後の各社の盛衰を握るということを解説した。

   ところが、さらに、ID-POS分析に特化し、それを経営戦略にまで組み込んでいるのが、Facebookであることが、Fecebookの上場申請書を丹念に読みこんでみてわかった。FacebookというよりもSNSそのものがそうであるといえ、SNS=ID-POS分析であるといえる。したがって、今後、SNSの経営戦略を理解することは、ID-POS分析を通じて経営戦略を構築してゆくことにつながる課題であるといえ、この点からもSNSとID-POS分析は実に相性がよく、食品スーパーマーケットとしても、SNSの動向、経営戦略を真摯に学ぶ必要があろう。

   では、それがFacebookの上場申請書のどこに隠されているかであるが、リスクファクターである。Facebookが上場申請にあたり、自らリスクを開示しているが、数10項目に渡るリスク開示であり、その中に、ID-POS分析と直接関係するものがある。No.1、No.2のまさに冒頭のリスクファクターである。

   その第1番目に掲げているNo.1のリスクファクターであるが、「If we fail to retain existing users or add new users, or if our users decrease their level of engagement with Facebook, our revenue, financial results, and business may be significantly harmed. 」というものである。ここでは、既存客の維持と新規顧客の獲得ができない場合は、ビジネスそのものに直結する大きな打撃となるといっており、顧客を最も重要な要素と位置づけている。これは、食品スーパーマーケットと全く同じ構造であるといえ、まさに、ID-POS分析のテーマ、既存顧客の活性化と新規顧客の獲得が最優先での経営課題であることと同じ認識といえる。

   ID-POS分析は通常のPOS分析と違い、レシート客数ではなく、ID客数が基点となる分析であり、既存のID客数の動向と新規のID客数の獲得が明確に把握できることが最大の特徴といえる。SNSの世界は、これを見る限り、はじめからID-POS分析を実施しており、しかも、ID-POS分析のはじめの数字、ID客数の動向を最も重視していることが、リスクファクターのNo.1に掲げていることからもわかる。

   次に、No.2であるが、「We generate a substantial majority of our revenue from advertising. The loss of advertisers, or reduction in spending by advertisers with Facebook, could seriously harm our business. 」とのことである。広告がFacebookの収益源であるので、ここに何らかのダメージがあると、Facebookそのものに大きな影響があるとのことである。Facebookの売上高は、すでに、本ブログでも解説したが、37.11億ドルであり、日本円では、約3,000億円ぐらいとなる。その大部分が広告収入で賄っているので、ここがまさに、リスクファクターそのものとなる。

   ちなみに、顧客数が8.5億人であるので、いわゆるID金額PI値は約350円となる。Facebookの広告収入は顧客1人当たり約350円であり、ID-POS分析で見ると、売上高=ID客数×ID金額PI値であるので、約3,000億円=約8.5億人×約350円となる。したがって、これまでの2つのリスクファクターは、まさに、このID客数とID金額PI値のことをいっているといえ、どちらにダメージがあっても売上高が減少し、経営に大きな影響を与えるリスクが高いということになる。

   それにしても、ここでFacebookが掲げたNo.1、No.2のリスクファクターが、ID-POS分析では売上高=ID客数×ID金額PI値のID客数とID金額PI値にあたり、まるで、ID-POS分析のレクチャーを受けているような印象である。将来、食品スーパーマーケット業界は、ID-POS分析が主流の経営分析手法となってゆくものと思うが、その時、まず、学ぶべきは、このFacebookの事例のように、はじめからID-POS分析で経営のリスクファクターを認識しているSNS業界ではないかと思う。

   Facebookとしては、いかにFacebookそのものの価値を上げられるか、その価値を上げることで、顧客は離れず、新たな顧客を生み出し、結果、広告収入が増えることになるといえる。まさに、ID-POS分析そのものといえ、ID客数とID金額PI値で売上高が決まる世界といえる。

   こう見ると、SNSは、もはや食品スーパーマーケットとは別の世界、ヴァーチャルとリアル、対極の世界ではなく、ID-POS分析を共有する同士であるといえ、双方がお互いにノウハウをID-POS分析を通じて交換でき、ともに発展してゆける経営構造であるといえよう。残念ながら、現段階ではID-POS分析に関しては、SNSの方がはるかに進んでいるといえるので、食品スーパーマーケットとしては、SNSから謙虚に学び、来るべきID-POS分析の時代に備えることが現実的であるといえよう。ただ、一旦、食品スーパーマーケットもID-POS分析を修得すれば、SNSへ逆輸出も可能であり、将来は相補いながら、ともにリスクを認識し、発展してゆくべき関係となるといえよう。

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February 21, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 20, 2012

ヨークベニマル、新店ラッシュ25店舗、来期以降2年間!

   福島県69店舗、宮城県44店舗、山形県16店舗、栃木県20店舗、茨城県27店舗、合計176店舗、これが2/17現在のヨークベニマルの店舗数である。今期ヨークベニマルは、2011年2月10日(ヨークベニマル内郷店)、5月18日(ヨークベニマル保原店)、6月17日(ヨークベニマル白河横町店)、7月1日(ヨークベニマル友部東平店)、11月4日(ヨークベニマル石巻中里店)、11月17日(ヨークベニマル米沢門東町店)、11月24日(ヨークベニマル新本宮舘町店)、そして、明けて、2012年1月20日(ヨークベニマル日和田店)、2月10日(ヨークベニマル三春店)と、9店舗の新規出店をはたしてきた。そして、来期は日経新聞2/16によれば、2012年度、2013年度で、今期を大きく上回る25店舗の新規出店を計画しているとのことである。まさに、新店ラッシュといえよう。

   実際、日経新聞を見ると、「福島県と仙台で出店を加速する。」とのことで、さらに、「2012~2013年度の出店数と投資額を過去最高に引き上げ、東北で人口密度が高い両地域の店舗網の拡充を急ぐ。競合各社が東日本大震災の被災地への出店意欲を高めているのに対抗する。」とのことである。日経新聞の記事の中ではヨークベニマルの投資額も取り上げられている。「12年度は今年度比5割増の約120億円を投じ、福島県を中心に12店舗を出店する。10店以上の新規出店は6期ぶりとなる。13年度は約130億円を投じて仙台を中心に13店舗を出店するのが目標。」とのことである。

   本ブログでも、食品スーパーマーケットの新規出店情報を取り上げたが、その中で、ヨークベニマルが今後7月までに新規出店の大規模店舗立地法の5条申請を出しているのは、(仮称)ヨークタウン愛子ヨークベニマル(1,330坪、2/28)、(仮称)ヨークベニマル矢野目店ヨークベニマル(601坪、4/24)、ヨークベニマル伊勢山店(625坪、7/25)の3店舗のみである。ただし、この申請は、昨年の12月現在のものであるので、恐らく、この1月、そして、2月には新たな大量の申請がでていると思われ、さらに、今後、続々とヨークベニマルの新規出店の申請がでることになろう。仮に、12年度12店舗、13年度13店舗の新規出店となれば、今期すでに出店した9店舗と合わせると、3年間で34店舗となり、2年後には200店舗の大台を超え、食品スーパーマーケット業界の中でも屈指の売上規模となる。

   では、これだけの大量出店を支えるヨークベニマルの財務状況がどのような状況にあるかを出店余力という視点で見てみたい。出店余力とは新規出店に必要な土地、建物、敷金保証金等の資産を負債に依存せず、純資産でどこまで支えられるか見たものである。当然この数字が高い方が、将来的に新規出店を継続的に出店できる余裕があるといえるので、これを出店余力と独自に定義したものである。

   実際、ヨークベニマルの前期本決算の数字を見てみると、まずは、純資産比率であるが、79.9%で決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットの前期決算の中ではNo.1であり、わずか、約20%しか負債に依存せず、超健全な財務構造である。一方、新規出店にかかわる資産、土地、建物、敷金保証金等の合計は813.78億円であり、これは総資産1,474.54億円の55.2%である。したがって、ここから出店余力を計算すると、79.9%-55.2%=24.7%となり、大きくプラス、決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットの前期決算の中では圧倒的なNo.1である。平均が-21.9%であるので、食品スーパーマーケット業界は、約20%前後は負債に依存した新規出店構造となっているといえ、純資産の枠内で新規出店が可能な食品スーパーマーケットは、先の約50社の中では、わずか数社、いかに、ヨークバニマルの出店余力が高く、超健全であるかがわかる。

   こう見ると、むしろ、これまで、ヨークベニマルが出店戦略を積極的に押し進めなかった方が不思議なくらいであり、来期以降はまさに満を持して攻めに転じ、一気に、この数年で東北地方、特に、福島県と宮城県のシェアをとり、盤石のドミナントを確立する方針を打ち出したといえよう。日経新聞の中でも、「家計調査などから算出した食品市場に占める同社のシェアは本社がある郡山市が28%あるのに対し、福島県全体では18%、仙台地区は8%弱にとどまっている。店舗の集積効果が大きくなる20%を目標に、13年度以降は仙台地区を重点的に強化する。」とのことである。

   このようにヨークベニマルが日経新聞によれば、12年度、13年度の次の2年間で25店舗という大量出店に踏み切るとのことで、この数年が攻め時と経営判断したといえよう。ヨークベニマルは、財務的には食品スーパーマーケット業界屈指の超健全な状況にあり、出店余力は十分すぎるほど高い数字であったといえ、いつ、このような攻めに転じてもおかしくなかったといえる。ただ、今期は、3/11に東日本大震災が起こったことで、新規出店戦略を抑制せざるをえなくなった面があったと思われるが、それを加味しても、今後、2年間で25店舗はまさに大量出店といえる。東北は復興需要もさることながら、ヨークベニマルを中心に今後数年間空前の新規出店ラッシュとなる可能性が高いといえ、今後、東北地方の各食品スーパーマーケットの動向に注目である。

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February 20, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 19, 2012

原信ナルスH、2012年3月、第3四半期決算、堅調!

   原信ナルスHが、2012年3月期、第3四半期の決算を1/31公表した。結果は、売上高959.25億円(2.7%)、営業利益33.23億円(-1.0%)、経常利益34.18億円(2.3%)、当期純利益16.48億円(63.0%)となり、増収、営業段階では微減、経常、当期純利益は増益、特に当期純利益は、昨年計上した資産除去債務の会計基準の適用による特別損失が今期はなかったため、大幅な増益となった。また、自己資本比率も43.0%(昨年42.4%)と微増となり、全体としては堅調な決算となったといえよう。

   気になるのは、この第3四半期決算では、各食品スーパーマーケットの利益が比較的好調に推移しているケースが多いが、原信ナルスHは-1.0%と、わずかではあるが、微減となったことである。特に、今期は3/11の東日本大震災の影響が大きかったようであり、原信ナルスH自身、「東日本大震災の発生は、あらゆる流通網を阻害し、当社の事業活動にも影響を及ぼしました。また、放射性物質の問題や原料原価の高騰、為替相場の急激な変化など、新たな課題も生じました。」とコメントしており、少なからぬ影響が生じたとのことである。

   さらに、「当第3四半期連結累計期間前半にこの状況は落ち着きましたが、この期間、当社グループでは、お客様に極力ご迷惑をお掛けすることが無いよう、代替商品の確保や、従来とは異なる調達ルートでの商品確保に努めました。」、「放射性物質に関する問題については、行政とともに業界全体が一丸となって継続的に取り組むべき課題と考えており、対応が進まないものについては、当社独自の取り組みを行ってまいりました。」とのことである。これを見る限り、原信ナルスHは、この第3四半期決算の前半まで、東日本大震災の影響が出ていたといえ、これが営業利益が伸び悩んだひとつの要因といえよう。

   そこで、実際のこの第3四半期決算の営業利益が-1.0%となった要因を原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、73.38%(昨年73.22%)と、0.16ポイント上昇した。結果、売上総利益は26.62%(昨年26.78%)と若干下がった。一方、経費の方であるが、23.15%(昨年23.18%)と0.03ポイントとわずかではあるが改善した。

   これについて、原信ナルスHは、「コスト・コントール」と題し、特別にコメントしている。その内容であるが、「作業計画と連動した労働時間管理や、ISO14001の環境マネジメントと連動した環境コストの削減を進めるほか、様々な形で経営資源の適正利用、使用料の削減の取り組みを継続しております。加えて、震災後の電力不足問題に端を発した節電対策には、積極的な取り組みをいたしました。」とのことであり、これらが経費比率を下げたといえよう。
   
   結果、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は3.47%(昨年3.60%)と、昨対を下回った。原信ナルスHは、その他営業収入を別途計上していないので、マーケティング=営業利益となり、結果、わずかではあるが、減益となった。経費は若干改善したが、原価の上昇をカバーできなかったといえ、コメントにもあるように、「流通網を阻害し、・・」や「放射性物質の問題や原料原価の高騰、為替相場の急激な変化など、・・」があり、これらが原価を押上げた要因といえよう。

   さて、このような、この第3四半期決算を受けて、原信ナルスHが今後のどのような経営戦略を打ち出そうとしているかをキャッシュフローから探ってみたい。まずは、営業活動によるキャッシュフローであるが、58.51億円(昨年58.58億円)と、ほぼ昨年と同じキャッシュである。ついで、投資活動によるキャッシュフローであるが、-19.89億円(昨年-24.02億円)であり、営業活動によるキャッシュの33.99%となり、昨年よりも投資を控えたといえる。実際、新規出店関連への投資、有形固定資産の取得による支出を見ると、-19.74億円(昨年-26.79億円)と大きく削減しており、今期、新規出店も原信近江店(7月)の1店舗、既存店の移転新設2店舗のみである。
   
   そこで、財務活動によるキャッシュフローであるが、-20.19億円(昨年-13.45億円)であり、特に、今期は有利子負債の返済が-15.24億円(昨年-7.95億円)と、昨年の約2倍となっている。ただ、営業活動によるキャッシュフローの比率は34.50%であり、ほぼ投資活動によるキャッシュフローへの配分と同じである。結果、現金及び現金同等物の増加分は18.42億円(昨年21.10億円)となり、営業活動によるキャッシュフローの31.48%となった。

   こう見ると、この第3四半期決算時の原信ナルスHのキャッシュの配分は投資、財務、内部留保と、ほぼ1:1:1で配分しており、どこに経営資源を集中し、戦略を明確に強打ち出すというよりも、どのような経営環境にも対応できるように、特に、東日本大震災の影響もあったこともあり、バランスを強く意識したキャッシュの配分となったといえよう。残り、本決算まであとわずかとなったが、この第3四半期決算を受けて、原信ナルスHが、今後、攻めに転じるのか、それとも守りを固めるのか、その経営決断に注目である。

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February 19, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 18, 2012

ヤマナカ、2012年3月、第3四半期、厳しい決算!

   ヤマナカ1/27、2012年3月期の第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益758.42億円(-3.1%)、営業利益-3.67億円、経常利益-0.78億円、当期純利益-10.12億円となり、減収減益、利益はいずれの段階でも赤字となる厳しい決算となった。特に、当期純利益については、「特別損失として、資産除去債務に関する会計基準の適用に伴う影響額7億52百万円を計上した」ことも響き、赤字幅が広がった。また、自己資本比率も30.5%(昨年31.99%)と、昨対を割り、結果、約70%を負債に依存する状況であり、財務的にも厳しい状況にあるといえる。
   
   ヤマナカは、今期、「9月の磯山店(三重県鈴鹿市)の業態変更を皮切りに第3四半期期間中、6店舗の改装、陳列替えを行い売場の刷新を図る一方で、営業課題として「重点発想による売場作り」、「作業システム再構築によるローコストオペレーション」、「小集団活動によるグループ問題解決力の向上」、「お客様の信頼の獲得」、「グラッチェカードによる販促・MDの改革」に取組んでまいりました。」等に取り組んだとのことある。特に、業態変更、ローコストオペレーションが重点課題といえ、2/12の日経MJでも「業態整理、EDLP導入、ヤマナカ、来期黒字転換狙う」との見出しのもと、ヤマナカの来期への取り組みが取り上げられている。
   
   その記事の中身であるが、ヤマナカは現在、4つの業態、「高級スーパー、フランテ」、フランテ館」、「ヤマナカ」、「ザ・チャレンジハウス」があるが、この内、「高級スーパー、フランテ」は継続し、その他の3つの業態については、主力の「ヤマナカ」に集約し、店舗運営の効率化を改善するとのことである。そして、これまでの販売政策、週3回のチラシ特売や曜日を決めたセールなどの、いわゆる、ハイーローの価格政策を「売価変更作業が煩雑になり効率を落としている」とみて、EDLPの毎日同じ価格で売る戦略に転換するとのことである。さらに、PB(プライベートブランド)については、現在8%の売上高構成比を15%にまで高める方針とのことで、他の小売業からの商品供給も受けるとのことである。結果、来期の黒字転換を目指すとのことである。
   
   では、このような厳しい結果になったヤマナカの営業利益の中身を、原価、経費面から改めて見てみたい。まずは、原価であるが、74.57%(昨年75.21%)と、0.64ポイント下がった。結果、売上総利益は25.43%(昨年24.79%)と上昇した。一方、経費の方であるが、31.28%(昨年29.80%)と、1.48ポイントと大きく上昇しており、しかも、30%を超え、食品スーパーマーケットとしては、かなり高い経費比率となった。ちなみに、決算公開企業約50社の前期決算時の食品スーパーマーケットの平均は、25.18%であり、30%を超えるのはOlympic33.80%、平和堂33.25%、イオン九州32.55%、イズミヤ31.30%であり、いずれもGMSに近い業態である。
   
   結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-5.85%(昨年-5.01%)と、経費増が響き、大きくマイナスとなった。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が5.34%(昨年5.01%)加わり、結果、営業利益は-0.51%(昨年0.00%)となった。こう見ると、今期は、経費増が利益を大きく圧迫しているといえ、しかも、30%と大台を超えており、今後、ヤマナカがEDLP戦略を採用するには、日経MJの記事でも取り上げられたように、業態の整理を断行し、構造改革に取り組まざるを得ないといえよう。日経MJでは、さらに踏み込んだ内容が取り上げられており、「競合劇化で苦戦を強いられ、今期は希望退職者を募集、連結最終損益で17億円の赤字が見込まれる。業務の効率化を進め、来期の黒字転換を目指す。」とのことである。
   
   一方、ヤマナカは自己資本比率が30.5%と、財務面でも厳しい状況にあり、約70%を占める負債の中の主要項目、有利子負債は177.15億円(前期決算時193.57億円)と、前期決算時から約30億円削減しているが、総資産440.79億円に占める割合は35.68%と、高い比率を占めており、財務を大きく圧迫しているといえる。今期、財務活動によるキャッシュフローを見ると、有利子負債の削減に、苦しい財務状況の中、-17.25億円を配分している。ただ、それでも、自己資本比率は厳しい状況にあり、来期以降も財務活動によるキャッシュフローへのキャッシュの配分を最優先で進めざるをえないといえよう。したがって、攻めよりも守りを優先せざるをえない経営状況が継続するものと思われる。
   
   このように、ヤマナカの2012年3月期の第3四半期決算の結果は、減収減益、特に、利益は厳しい結果となった。また、財務面も負債に約70%を追うという厳しい局面にたっており、ここで、思い切った構造転換をはかり、まずは、営業面での黒字化が最優先課題となったといえよう。ただ、今期の経費比率が大きく上昇し、食品スーパーマーケットとしては極めて厳しい30%ラインを超えており、黒字化を目指すには、日経MJでも取り上げられていたように人員削減を伴う構造改革が避けて通れない状況にあるといえよう。本決算まであとわずかであるが、ヤマナカがどのような構造改革を打ち出し、大ナタを振るうか、その経営判断に注目である。

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February 18, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 17, 2012

関西スーパー、2012年3月期、第3四半期決算、好調!

   関西スーパーマーケットが1/31、2012年3月期、第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益897.63億円(1.6%)、営業利益14.51億円(25.3%)、経常利益17.66億円(33.5%)、当期純利益7.99億円(23.4%)と、増収、大幅増益となる好決算となった。この第3四半期決算は、各食品スーパーマーケットが、関西スーパーマーケットと同様の決算結果を示し、営業収益は微増であるが、利益はいずれの段階でも大幅な増益となるケースが多いのが特徴である。

   その背景には明らかに、3/11の東日本大震災が大きく影響しているといえよう。震災特需が発生したことに加え、3月、4月、5月と、節電、原子力災害等の影響により、全国の食品スーパーマーケットが経費削減に入る一方、新規出店を控え、内部体制の充実に力を注ぎ、ちらしの抑制をはかり、販促費等が大きく削減されたことも大きいといえいえる。

   実際、関西スーパーマーケットの経費比率を見てみると、23.42%(昨年23.64%)と、0.22ポイント削減されており、原価も76.72%(昨年76.86%)と0.14ポイント下がり、結果、売上総利益は23.28%(昨年23.14%)と、いわゆる粗利も改善している。結果、商品売買から得られる利益、すなわち、マーチャンダイジング力は-0.14%(昨年-0.50%)と、依然として、マイナスではあるが、そのマイナス幅は大きく改善している。経費、原価、双方がダブルで改善したことが大きいといえよう。そして、これに、物流収入、不動産収入等のその他営業収入が1.78%(昨年1.84%)加わり、営業利益は1.64%(昨年1.34%)となり、大幅な増益となった。

   ちなみに、食品スーパーマーケット業界の決算公開企業約50社の前期決算の営業利益率の平均は2.31%であるので、昨年と比べると、関西スーパーマーケットの営業利益は25.3%増と大きく伸びたが、今後、さらに、改善効果が期待できよう。そのためにも、マーチャンダイジングの改善、いかに、この時点で利益をプラスにもってゆけるかが課題といえよう。特に、関西スーパーマーケットは原価が76.72%と、先の決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットの前期決算の平均75.07%と比べてもやや高めであり、結果、売上総利益、すなわち、粗利が平均の24.93%と比べ、23.28%と低くなる点が課題といえよう。

   一方、営業収益の方であるが、残念ながら、微増にとどまっている。関西スーパーマーケットは、「長期ビジョン「2020年、店舗数100店舗・年商2,000億円」を掲げ、地域に“なくてはならないスーパーマーケット(地域一番店)”の実現を目指してまいりました。」とのことで、長期ビジョンとして、2020年、100店舗、2000億円の達成を掲げている。現在、関西スーパーマーケットは、スーパーマーケット59店(平成22年5月末現在) 、ショッピングデパート他1店であるので、目標達成のためには、残り、40店舗、すなわち、今後毎年、4店舗以上の新規出店が必要といえる。

   この第3四半期までの関西スーパーマーケットの新規出店であるが、「当第3四半期連結累計期間の店舗の新設については、平成23年5月に奈良県第1号店となる奈良三条店(奈良県奈良市)を開店いたしました。既存店強化策としては、平成23年4月に住之江店(大阪市住之江区)、5月に浜松原店(兵庫県西宮市)、9月にセルバ店(神戸市東灘区)、10月に河内磐船店(大阪府交野市)の売場改装を行い店舗の活性化を図りました。」とのことである。新たなドミナントエリアとして奈良県に新規出店をはたしているが、まだ1店舗であり、今後、いかに、新規出店ペースを引き上げるかも課題といえよう。

   ちなみに、すでに取り上げた食品スーパーマーケットの新規出店情報のブログでは、今年8月度までの新規出店の届出が確認できるが、関西スーパーマーケットは、大阪府(仮称)関西スーパー牧野店(関西スーパーマーケット、440坪、4/10)のみであり、今期も4店舗以上の新規出店は厳しいようで、100店舗の長期経営目標を達成するには、新規出店ペースをいかに上げるかが課題といえよう。

   そこで、関西スーパーマーケットの出店余力を見てみると、純資産比率45.33%(昨年48.52%)とやや下がった。一方、新規出店関連の資産、土地、建物、差入保証金の合計は304.09億円であり、総資産565.82億円に占める割合は53.74%であり、したがって、ここでバランスをとり、出店余力を見ると、純資産-出店にかかわる資産=-8.41%となり、やや負債に依存する新規出店構造ではあるが、決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットの前期決算の平均が-21.91%であるので、けっして財務上の圧迫が強いわけではないといえる。したがって、もう一歩踏み込み、成長戦略を重視しても良いように思うが、今年、そして、来年度も新規出店を抑制する方向であり、攻めよりも、守り重視の経営判断が働いていると思われる。

   このように、関西スーパーマーケットの今期、第3四半期決算は、増収、大幅増益の好決算となった。特に、原価、経費、双方がバランスよく改善できたことが大きかったといえよう。ただ、このような好決算で推移しているにも関わらず、長期経営目標で掲げている100店舗構想を実現するための新規出店のペースが鈍く、これまで1店舗、そして、来期も現時点では1店舗の予定であり、今後いかに、新規出店を果たしてゆくかが課題となろう。来期、関西スーパーマーケットがこのまま守りを重視するのか、それとも攻めに転じるのか、その動向に注目である。

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February 17, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 16, 2012

日本銀行、消費者物価指数(CPI)1%にターゲット!

   日本銀行が2/14、新たな金融緩和の強化についての政策決定をおこなった。その内容は、以下の3点である。まず、1点目は、「中長期的に持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率として、「中長期的な物価安定の目途」を示すこととする。日本銀行としては、「中長期的な物価安定の目途」は、消費者物価の前年比上昇率で2%以下のプラスの領域にあると判断しており、当面は1%を目途とする。」である。

   2点目は、「当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるようになるまで、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置により、強力に金融緩和を推進していく。ただし、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないことを条件とする。」である。

   そして、3点目は、「資産買入等の基金を55 兆円程度から65 兆円程度に10 兆円程度増額する。買入れの対象は長期国債とする。現在、資産買入等の基金の残高は43 兆円程度であるため、今回の増額分と併せ、本年末までに残高は22 兆円程度増加することになる。」である。
   
   特に、食品スーパーマーケット業界ともなじみの深い、消費者物価指数(CPI)が重要な目標指標となっており、しかも、「当面は1%を目途とする。」と明記し、デフレからインフレへという明確な目標設定をしたところがポイントといえよう。また、その具体的な方法としては、金融緩和、特に、「実質的なゼロ金利政策」と「金融資産の買入れ等の措置」といっており、さらに、その金額も新たに資産買入等の基金を10兆円増やし、65兆円程度にするとのことである。また、公表資料の中では、10兆円の中身が明示されており、長期国債のみが+10兆円となっているので、長期国債を購入するということであろう。
   
   これまで、本ブログでも消費者物価指数(CPI)については総務省統計局から公表され次第、その内容を取り上げてきたが、今回、日銀がこの消費者物価指数を物価安定のための中心的な指標として、1%という数値まで明示したことにより、様々な経済指標の中でも、より重要な指標となったといえる。日銀自身も、消費者物価指数について、「物価指数としては、国民の実感に即した、家計が消費する財・サービスを対象とした指標が基本となり、中でも、統計の速報性の点などからみて、消費者物価指数が重要である。」と解説しており、今後、消費者物価指数の数字への注目が各界から増すといえる。
   
   ただ、気になるのは、「金融緩和=消費者物価指数1%の上昇」と結びつきにくい点である。現時点では、本ブログでも取り上げた最新の消費者物価指数、総務省統計局から1/27に公表された2011年12月度の数字を見ると、3つの総合指数は、(1) 総合指数は平成22年を100として99.4、前月と同水準、前年同月比は0.2%の下落、(2)生鮮食品を除く総合指数は99.6、前月と同水準、前年同月比は0.1%の下落、(3)食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は98.6、前月比は0.1%の下落、前年同月比は1.1%の下落と、いずれも昨年対比は芳しくない状況であり、特に、今回最も重要な(3)は大きく下落、まさに、デフレ状況を示しているといえよう。
   
   また、その中身を寄与度で見ると、教養・娯楽-0.43、家具・家事用品-0.23と、この2大費目が最も大きく、デフレの元凶ともいえ、この2つの回復をどう図るかが、消費者物価指数の観点からは重要なテーマである。したがって、この2大費目の回復と金融緩和とがどうつながってくるのかが見えにくいといえる。あるいは、逆に、インフレ傾向の強い、光熱・水道0.37、交通・通信0.21をもっとインフレにし、全体を引き上げるという方向もあるが、むしろ、この2大費目は、国民としては、さらに下げて欲しいというのが本音であろう。
   
   実際、2/14の経済関連の新聞の記事を見ると、ロイターは、「脱デフレで日銀の真剣さに疑問符も、FRBに見劣りする市場操縦術」、さらには、「焦点:デフレ脱却へ日銀の決意評価する政府、問われる結果責任」と、やや懐疑的な記事を掲載し、「政策手段を伴わない「インフレターゲット」は絵に描いた餅になりかねない。」との懸念を述べている。したがって、今後、消費者物価指数を-1.1%から1.0%に引き上げ、デフレからインフレへと転じるためにも日銀の金融緩和に加え、政府とも連携し、具体的なインフレへの政策との連動も重要な課題となろう。
   
   このように、今回、日銀がインフレターゲットを消費者物価指数(CPI)1.0%に設定したことにより、俄然、この消費者物価指数が数ある経済指標の中でも注目の指標となったといえる。食品スーパーマーケットにとっては、身近な馴染みのある指標であるといえるが、金融との結びつきは、いまひとつ馴染みが薄いといえる指標でもある。したがって、今後、どのように金融政策を通じて、消費者物価を上昇させ、少なくとも昨対1.0%まで引き上げられるのかが課題となろう。次の消費者物価指数の公表は今月末であるが、その結果を含め、今後、どのように消費者物価指数の数字の動きが変化するのか、その結果に注目である。

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February 16, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 15, 2012

物語りとID-POS分析、Facebook!

   ここ最近、ID-POS分析を関係者にいかに理解していただくかを考えている。それには、様々なアイデアがあるが、ここ最近のおすすめはSNS(Social Networking Service)を体感すること、これがID-POS分析を理解する上で早道に思えるようになった。実際、私自身も、ここ最近Facebookをはじめたが、これまでコミュニケーションをあまりとれなかった友達とFacebookでとれるようになり、その後、実際に会う機会も増えている。また、思いもかけなかった友達からのリクエストがくるなど、まさに、友達の輪が広がりつつあるのが現状である。

   余談だが、ITとICTという言葉がある。ITはInformation Technology であり、ICTはI、informationとT、Technologyの間にC、Communicationが入ったものであるが、SNSはこのC、Communication がむしろ本命であるといえ、ITよりもICTの方がぴったりくる感じである。ITは本来、人間の手助けをするツールであり、人間は突き詰めれば、Communication を通じて絆を深めてゆくものであるので、Communication が間に入ったICTの方がITよりも深みがあるといえよう。実際、すでに、総務省などもITからICTという使い方を意識的に使用していることからも、今後、SNSはITではなく、まさに、ICTそのものとなってゆくのではないかと思える。

   さて、今回のテーマ、物語とID-POS分析であるが、ここ最近、Facebookでもタイムラインが登場し、Facebook上の友達が使い始めている。この発想はびっくりした。これまで、Facebookは空間をひたすら追いかけるICTであるといえ、実際、Facebookの上場申請書を見ても、845milion(8億4,500万人)が月間アクティブユーザーであり、地球全体を包み込む勢いで、空間が広がっているといえる。個人で見ても、友達が数人の時から、数10人となり、50人、そして、100人を超え、300人、500人、中には1,000人近い友達もいる。全世界 845milion(8億4,500万人)の平均の友達が100人ぐらいとのことであるので、誰でも、100人ぐらいまでは空間が広がってゆくといえよう。

   問題は、その後、どうなるかである。当然、Facebookが空間を制すると、これは個人でもそうだが、一通り100人ぐらいの友達がFacebook上にできると、そこで拡大はとまり、恐らく、Facebook自体の成長もとまる可能性が高いといえよう。

   こう考えると、タイムラインの機能は、空間に対して、時間という概念を入れた新たな機能であり、一通り友達をつくり、これ以上、あまり、友達が増えなくなった時に、次に何を求めるかに応えた機能であるといえよう。これまでのFacebookの画面をタイムラインに切り替えることで、自分の物語りがはじまるからである。生れてから、現在までの友達関係、発言、実績、軌跡が時間ごとに整理され、現在と過去がつながり、そして、未来へつながってゆくことになる。当然、過去を振り返らない場合は、現在から未来へ向けてのタイムラインができ上がり、それはそれで、これまでの空間の拡大を追い求めていたことから、時間、中身、すなわち、その履歴を追い求めるようになり、より、自分を友達とのコミュニケーションの中で磨いてゆくことになろう。

   実は、これこそ、ID-POS分析を理解する鍵であるといえ、ID-POS分析を理解するには、これまで、なかなか一筋縄ではいかなかったが、このような空間の広がり、そして、時間の深さの違いを理解することが分かりやすいのではないかと思った。ID-POS分析は瞬間の分析ではない。時間の分析、1人1人の商品の購入履歴の分析であり、しかも、少なくとも過去1年、できれば、過去数年は顧客の購入履歴を洗い直したいところであり、これは、まさに、Facebookのタイムラインに切り替えることと同じことであるといえる。

   1つ1つの商品には、1人1人の購入顧客がおり、その1人1人の購入顧客には、その商品と出会い、次に、またその商品を購入し、さらに、購入をつづけてゆき、現在にいたるという歴史、物語りがある。すべての商品、1品1品、それぞれの購入顧客1人1人にその物語が存在しており、この物語りを理解し、これを前提に商品1品1品と顧客1人1人の絆をいかに深められるかがID-POS分析の目的そのものであるといえよう。

   そして、その結果、商品と顧客との絆が深まり、売上げが上がり、利益が顧客1人1人によって、商品1品1品からもたらされることになる。これがID-POS分析を理解するポイントではないかと、Facebookをやってみてわかってきたことである。Facebookでは売上げも利益もない、逆に、これを持ち込むことはご法度である。Facebookの目的は、友達とのコミュケーション、これ以外にないといえよう。そして、そのコミュニケーションを通じて自分をいかに磨き、輝かせるかである。

   ID-POS分析も全く同様、商品1品1品と顧客1人1人との絆を、ダイレクトに顧客に働きかけたり、商品を通じて、POP、クロスマーチャンダイジングなど間接的に働きかけたりしながら、商品を磨いてゆき、商品を輝かせてゆくことであるといえる。そのためにも、ID-POS分析を通じて、まずは、顧客の物語り、購入履歴を少なくとも過去1年は振り返って、耳を傾け、商品との絆をいかに深めてゆくかを考えてみたいところだ。ID-POS分析はその意味で、瞬間を見るのではなく、顧客の物語り、時間を追いかけ、顧客の購入履歴、すなわち、深さを追究してゆくことに、その本質があるといえよう。

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February 15, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 14, 2012

Facebook、上場申請書を見る、財務健全!

   845milion(8億4,500万人)、2.7bilion(27億回)、250milion(2億5千万回)、そして、100bilion(1,000億人)、これがFacebookが上場申請した冒頭の数字である。はじめの845milion(8億4,500万人)が月間アクティブユーザー、すなわち、月1回はFacebookを利用している世界の人数である。次の2.7bilion(27億回)が1日当たりのいいね!と、コメントを入れている人数、250milion(2億5千万回)が1日の写真のアップロード数、そして、100bilion(1,000億人)が友達の数である。そして、もうひとつ、次にあるのが、世界地図であり、そこにOUR MISSIONとして、「To make the world more open and connected.」と掲げられている。もっとオープンでつながりのある世界を創ること、ということになろうか、この2つのスライドを掲げ、次から本論となる。

   ちなみに、月間のアクティブユーザーが8億4,500万人であるので、この数字を100bilion(1,000億人)の友達数から除すと、PI値が算出されるが、118.34人となり、これが全世界平均のFacebookのアクティブユーザー当たりの友達の数に近いといえよう。私も最近、Facebookを始めたが、まだ、100人まで友達はいっていないので、平均以下であり、平均100人を超えるのはすごい数である。それだけ、Facebookに、世界中の人々がしっかり向きあっているといえよう。さらに、目次の後になるが、過去12年間のFacebookの月間アクティブユーザーと毎日Facebookを見ているデイリーユーザーのグラフが掲載されているが、デイリーユーザーは4億8,000万人であるので、月間アクティブユーザーから割ると、56.80%、約6割がデイリーユーザーである。いかに頻度が高いかがわかる。私も、ここ最近はデイリーユーザーとなっているが、いまや、Facebookが日課となっている人々がいかに多いか、それだけ、いまでは魅力的な存在となったといえよう。

   さて、では、FacebookのP/L(損益計算書)であるが、まずは営業収入、2011年12月決算時であるが、37.11億ドル(昨対187.99%)である。その内訳であるが、84.99%が広告収入であり、それ以外が約15%となる。ビジネスの中身は、google同様、FacebookもWebでの広告代理店であるといえよう。そして、経費であるが、19.55億ドルであるので、営業収入比は52.68%であるので、結果、営業利益は47.32%となる。すごい利益率である。ちなみに、経費は大きく4つに分かれており、営業費用23.38%、マーケティング費用11.50%、研究開発費10.45%、そして、一般管理費7.54%となる。したがって、マーケティングと研究開発費が21.95%、8.14億ドルと莫大な金額を成長戦略に配分しているといえる。

   そこで、FacebookのCF(キャッシュフロー)であるが、まずは営業活動によるキャッシュフローは15.49億ドル(昨年6.98億ドル:221.91%)であり、大きく増加している。そして、この増大したキャッシュをどう配分しているかであるが、投資活動によるキャッシュフローを見ると、-30.23億ドル(昨年-3.24億ドル:933.02%)と、急増し、営業活動によるキャッシュフローを大きく上回っている。なぜ、これほどキャッシュを投資したかであるが、その中身は有価証券の購入であり、これに-30.25億ドル(昨年0)と、これが大きい。小売業であれば、投資活動によるキャッシュフローの大半は新規出店をはかるために土地、建物、敷金保証金等に配分するが、FacebookはWeb広告事業であるといえ、M&A等の有価証券への投資が大きいのが特徴であり、逆に、これが、小売業の新規出店の役割、成長戦略を支えているといえよう。

   結果、フリーキャッシュフローは差し引き-14.74億ドル(昨年3.74億ドル)とプラスからマイナスへと転じた。したがって、このキャッシュを埋めるために、財務活動によるキャッシュフローを見ると、11.98億ドル(昨年7.81億ドル)を調達しているが、それでも足りず、結果、内部留保、キャッシュを取り崩している。ただ、キャッシュは17.85億ドルと豊富にもっているので、-2.73億ドルの取り崩しであり、結果、15.12億ドルのキャッシュが残ったといえる。なお、財務活動によるキャッシュフローの中身では9.98億ドルの株式の収入が大きかったといえる。

   そこで、B/S(貸借対照表)であるが、キャッシュは15.12億ドル(昨年17.85億ドル)と総資産が63.31億ドル(昨年29.90億ドル)であるので、23.88%とかなりの比率である。また、純資産は48.99億ドル(昨年21.62億ドル)であるので、総資産に占める割合は77.38%(昨年72.30%)となる。しかも、現金比率も高いといえ、有利子負債も0であり、超健全な財務状況にあるといえる。ちなみに、資産は何かであるが、最大の資産は有価証券であり、23.96億ドル(昨年23.96億ドル)であり、これについで、先のキャッシュ、そして、土地、建物14.75億ドル(昨年14.75億ドル)となる。

   このように、Facebookの上場申請書を見ると、Facebookの実像がはじめて公になったといえ、改めて、Facebookとはビジネスとしては、Web広告事業であり、極めて成長性も高く、財務状況も超健全であることがわかる。そして、その豊富なキャッシュの大半を有価証券、恐らくWeb事業会社と思われるが、それが資産となると同時に、次の成長戦略をもたらしていると思われる。今後、今年5月前後には上場申請が通ると思われるが、その後、Facebookが「To make the world more open and connected.」へ向けてどのような方向性を打ち出すか注目である。

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February 14, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 13, 2012

新規出店3、食品スーパーマーケット2011年12月現在!

   2/1現在、2012年12月までに確定した食品スーパーマーケットの新規出店情報であるが、3回目となった。その1が2012年1月から3月まであり49店舗、その2が4月から6月までであり50店舗、合計99店舗が、この6月までに現時点で確定している食品スーパーマーケットの新規出店店舗である。そこで、ここではさらに、7月以降、現時点で経済産業省が把握している食品スーパーマーケットの新規出店予定の店舗を見てみたい。

   まずは、7月度であるが、兵庫県(仮称)エーコープ神野店(エーコープ近畿、584坪、7/1)、岡山市 (仮称)フレスタ岡山門田屋敷店(フレスタ、354坪、7/1)、福岡県(仮称)新宮中央駅前プロジェクトE12街区(ヒマラヤ、687坪、7/1)、福岡県ホームプラザナフコ黒木店(ナフコ、698坪、7/1)、沖縄県(仮称)サンエー宜野湾コンベンションシティ(サンエー、4,882坪、7/3)、香川県ハローズ大野原店(ハローズ、1,288坪、7/5)、岩手県(仮称)キクコーストア鵜住居店(キクコウストア、464坪、7/6)、横浜市 オーケー戸塚上矢部店(オーケー、577坪、7/8)、秋田県(仮称)いとく大館東台店(伊徳、879坪、7/10)、鳥取県(仮称)サンマート新郡家店(サンマート、424坪、7/10)、栃木県フレスポおもちゃのまち(カスミ、1,578坪、7/11)、横浜市(仮称)横浜市南区井土ケ谷商業店舗(サミット、658坪、7/11)、愛知県スーパー三心小信店(三心、373坪、7/11)、山口県スーパーセンタートライアル下松店(トライアルカンパニー、1,217坪、7/11)、神奈川県(仮称)足柄大井松田複合商業施設(ビッグライズ、1,340坪、7/12)、宮城県フレスコキクチ蔵王店(キクチ、446坪、7/15)、静岡県(仮称)バロー掛川成滝店(バロー、431坪、7/16)、広島県(仮称)エブリイ新市店(エブリイ、585坪、7/16)、高知県エーマックス一宮店(エースワン、553坪、7/17)、長野県小布施ショッピングパーク(ツルヤ、980坪、7/20)、三重県(仮称)バロー伊勢上地店(バロー、521坪、7/22)、栃木県ヨークベニマル伊勢山店(ヨークベニマル、625坪、7/25)、新潟県新発田東ショッピングセンター(ウオロク、1,318坪、7/25)、相模原市マックスバリュ相模原東橋本店(マックスバリュ東海、642坪、7/29)、宮崎県スーパーセンタートライアル小林店(トライアル、1,214坪、7/29)、埼玉県ロヂャース戸田店(北辰商事、1,362坪、7/31)の26店舗である。

   ついで、8月であるが、京都市(仮称)ライフ北白川店 (ライフコーポレーション、750坪、8/1)、岡山市ハローズ妹尾店(ハローズ、776坪、8/1)、北海道美原複合商業施設(北雄ラッキー、482坪、8/3)、福島県(仮称)マルトSC勿来十条(マルト、977坪、8/3)、徳島県セブン安宅店(セブン、490坪、8/6)、奈良県(仮称)JAならけん総合施設建設計画(奈良県農業協同組合、665坪、8/7)、岩手県(仮称)マックスバリュ盛岡中屋敷町店(マックスバリュ北東北、424坪、8/9)、千葉県せんどう五井中央店(せんどう、545坪、8/9)、山形県(仮称)ヤマザワ宮町店(ヤマザワ、851坪、8/15)、愛知県(仮称)マックスバリュ知多店(マックスバリュ中京、708坪、8/15)、愛媛県セブンスター垣生店(セブンスター、586坪、8/16)、大阪府(仮称)こもれび生活館(万代、316坪、8/17)、沖縄県マックスバリュ知花店(イオン琉球、537坪、8/17)、千葉県ベルク柏しこだ店(ベルク、719坪、8/20)、佐賀県スーパーモリナガ南佐賀店(スーパーモリナガ、518坪、8/22)、岡山県マルイ高野店(マルイ、352坪、8/27)、富山県原信魚津店(原信、634坪、8/29)、鹿児島県ライフガーデン国分(マックスバリュ九州、908坪、8/29)、そして、もう1店、11月の出店予定であるが、埼玉県(仮称)イオンモール春日部(オンリテール、11,355坪、11/1)の19店舗である。

   7月度26店舗、8月度19店舗、そして、11月度1店舗の合計46店舗である。結果、冒頭でもまとめた前回までの6月までの99店舗を加え、現時点では145店舗の食品スーパーマーケットの新規出店が判明しているといえる。なお、大規模小売店舗立地法は平成10年に成立した法律であるが、その第5条の第4項に、「第一項の規定による届出をした者は、当該届出の日から八月を経過した後でなければ、当該届出に係る大規模小売店舗の新設をしてはならない。」とあり、出店予定地の各都道府県に届け出てから、8ケ月後でなければ新規出店ができない。今回取り上げた、食品スーパーマーケットの新規新店情報は、2011年12月時点の最新集計結果であるので、8月までの新規出店予定であり、現時点では、ここまでの新規出店が最新情報であるといえる。

   このように、3回に渡って取り上げきた食品スーパーマーケットの新規出店に関する最新情報であるが、2/1現在、2012年8月までの新規出店予定が判明しており、全部で145店舗(内1店舗は11月)が各都道府県に届けられている。今年は、これを見ても、食品スーパーマーケットの新規出店が積極的に展開され、激しい競争が全国各地で繰り広げられるのではないかと想定される。

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February 13, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 12, 2012

新規出店2、食品スーパーマーケット2011年12月現在!

   前回に引き続き、2011年12月現在、最新の食品スーパーマーケットの新規出店情報を取り上げる。前回は1月、2月、3月であったので、今回は4月からである。

   まずは、4月であるが、静岡県(仮称)焼津小土商業施設(バロー、641坪、4/1)、大阪府(仮称)竜華スポーツコンプレックス(万代、1,227坪、4/1)、千葉県(仮称)ベルク八千代大和田店(ベルク、648坪、4/3)、神奈川県(仮称)小田原西酒匂プロジェクト(ヨークマート、828坪、4/4)、埼玉県(仮称)カスミ西大袋ショッピングセンター(カスミ、1,399坪、4/9)、大阪府(仮称)関西スーパー牧野店(関西スーパーマーケット、440坪、4/10)、千葉県(仮称)カスミ流山おおたかの森店(カスミ、657坪、4/12)、岡山県ハピッシュ小田中店(天満屋ハピーマート、484坪、4/17)、徳島県主婦の店西須賀店・ドラッグストアセガミ徳島西須賀店(主婦の店、351坪、4/22)、青森県(仮称)イオン八戸ショッピングセンター(イオンリテール、2,379坪、4/23)、福島県(仮称)ヨークベニマル矢野目店(ヨークベニマル、601坪、4/24)の11店舗である。

   次に、5月であるが、埼玉県(仮称)ベルク上尾春日(ベルク、861坪、5/1)、岐阜県(仮称)オークワ安八店(オークワ、529坪、5/1)、埼玉県(仮称)カスミ武里店(カスミ、1,072坪、5/3)、埼玉県ベルク上尾東店(ベルク、657坪、5/3)、埼玉県ベスタ本庄(ベルク、2,242坪、5/3)、神奈川県(仮称)ヨークマート平塚南原店(ヨークマート、1,024坪、5/3)、東京都(仮称)マックスバリュ竹の塚店(マックスバリュ関東、499坪、5/9)、千葉県(仮称)マミーマート飯山満駅前店(マミーマート、1,150坪、5/15)、浜松市(遠鉄ストアフードワン高林店(遠鉄ストア、441坪、5/15)、栃木県スーパーセンタートライアル小山店(トライアルカンパニー、2,070坪、5/16)、千葉県(仮称)マミーマート流山鰭ヶ崎店(マミーマート、729坪、5/16)、鹿児島県(仮称)スーパーセンターニシムタ薩摩川内店(ニシムタ、2,536坪、5/16)、長崎県(仮称)エレナ大川田店(エレナ、528坪、5/21)、神戸市(仮称)神戸北須磨ショッピングセンター(大黒天物産、1,008坪、5/23)、札幌市卸売スーパー手稲店(津司、2,045坪、5/25)、横浜市(仮称)フードストアあおき横浜天神橋店(あおき、390坪、5/30)、奈良県(仮称)ディオ奈良上牧店(大黒天物産、598坪、5/31)の17店舗である。

   そして、6月であるが、奈良県卸値市場ヨシムラ坊城店(スーパーヨシムラ、485坪、6/1)、新潟県(仮称)ムサシ園芸センター三条店(アークランドサカモト、382坪、6/4)、大阪府 (仮称)ディオ河内長野店(大黒天物産、594坪、6/5)、愛知県(仮称)ベイシア常滑インター店(ベイシア、1,251坪、6/7)、岐阜県(仮称)スーパーセンターオークワ可児坂戸店(オークワ、1,812坪、6/7)、新潟市(仮称)西区山田ショッピングセンター(原信、2,164坪、6/8)、愛知県(仮称)フィール安城住吉店(フィールコーポレーション、1,752坪、6/8)、名古屋市バロー東起店(バロー、460坪、6/12)、千葉県(仮称)ベイシア木更津金田店(ベイシア、2,202、6/13)、東京都(仮称)墨田石原計画(サミット、413坪、6/14)、石川県マックスバリュ金沢増泉店(マックスバリュ北陸、832坪、6/14)、長野県前宮前ショッピングセンター(マツヤ、2,169坪、6/15)、川崎市(仮称)ライフ子母口店(ライフコーポレーション、1,117 坪、6/15)、鹿児島県タイヨー騎射場店(タイヨー、385坪、6/15)、福岡県ハローデイ柏の森(ハローデイ、758坪、6/20)、愛媛県周ちゃん広場(周桑農業協同組合、625坪、6/22)、東京都日本フイルコン池尻ビル(オオゼキ、378坪、6/26)、秋田県(仮称)マックスバリュ泉店(マックスバリュ東北、606坪、6/27)、北九州市(仮称)サンリブ黒崎店(サンリブ、527坪、6/27)、大阪府 (仮称)コープ和泉中央(大阪いずみ市民生活共同組合、1,369坪、6/28)、横浜市(仮称)マルエツ新中山店(マルエツ、503坪、6/30)、熊本県フレイン高森店(熊本フレイン、600坪、6/30)の22店舗である。

   以上が6月までの食品スーパーマーケットの新規出店店舗である。ここまでをまとめると、前回のブログ掲載分、1月度9店舗、2月度18店舗、3月度22店舗、そして、今回の分、4月度11店舗、5月度17店舗、6月度22店舗、合計99店舗であり、結果、すでに1月度は出店済であるが、これを加え、約100店舗近くが新規出店を控えており、食品スーパーマーケットは今期、まさに出店ラッシュといえよう。
   
   特に、この6月までの中で6店舗の新規出店を計画しているのが大黒天物産、4店舗がオークワ、ベルク、ライフコーポレーション、3店舗がヨークベニマル、山陽マルナカ、サミット、カスミ、そして、2店舗がヤオコー、マミーマート、ベイシア、バロー、トライアルカンパニー、ダイエー、イオンリテール、ハローデイ、万代である。それにしても、大黒天物産は6ケ月で6店舗と積極的な新規出店である。こう見る限り、今期は、食品スーパーマーケット業界全体が全国的に新規出店ラッシュの様相を呈してきたといえよう。

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February 12, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 11, 2012

新規出店1、食品スーパーマーケット2011年12月現在!

   経済産業省、商務情報政策局、流通政策課が2/1公表した、2011年12月末現在での食品スーパーマーケットの新規出店情報を取り上げて見たい。この法律、いわゆる、大店立地法は、1,000平方メートルを超える店舗面積を有する店舗が届出の対象となり、食品スーパーマーケットはもちろん、GMS、SC、各専門店、生協、直売所なども含まれる。したがって、ここでは、その中から、食品スーパーマーケットに絞り、出店予定月ごとに、この1月度、すでに出店している店舗も含め、取り上げてみたい。

   1月度であるが、青森県(仮称)カブセンター西バイパス店(紅屋商事、1,046坪、1/7)、佐賀県スーパーモリナガ唐津佐志店(スーパーモリナガ、565坪、1/11)、群馬県ニトリみどり店、ニトリ(1,073坪、1/12)、東京都(仮称)サミットストア鷺宮一丁目店(サミット、356坪、1/18)、愛知県(仮称)蟹江複合施設(オークワ、711、1/21)、北九州市(仮称)ハローデイ井堀店(ハローデイ、1,077坪、1/26)、川崎市オーケー溝口店(オーケー、709坪、1/27)、愛知県(仮称)Yストア蟹江店(ワイストア、500坪、1/31)、兵庫県(仮称)ミリオンタウン西宮前浜店(万代、1,105坪、1/31)の9店舗である。

   次に、今月に入り、2月度であるが、福島県(仮称)リオン・ドール美里店(リオン・ドールコーポレーション、726坪、2/1)、埼玉県(仮称)とりせん吉川美南店(とりせん、767坪、2/1)、千葉市ヤオコー千葉稲毛海岸店(ヤオコー、618坪、2月)、大阪府コノミヤ枚方店(コノミヤ、390坪、2/1)、福岡県(仮称)イオンモール福津(イオン九州、14,079坪、2/1)、奈良県(仮称)JR奈良駅高架下開発(2期)(光洋、1,103坪、2/2)、大阪市(仮称)ライフ西田辺店(ライフコーポレーション、323坪、2/4)、北海道美幌ショッピングセンター(コープさっぽろ、1,314坪、2/9)、大阪市(仮称)ライフ稲荷店(ライフコーポレーション、463坪、2/11)、愛知県(仮称)カネスエ長久手卯塚店(カネスエ商事、704坪、2/16)、福島県ヨークベニマル三春店(ヨークベニマル、521坪、2/17)、岡山県(仮称)山陽マルナカ新早島店(山陽マルナカ、498坪、2/18)、大阪市(仮称)山陽マルナカ此花店(山陽マルナカ、617坪、2/23)、大分県(仮称)JR大分駅商業施設(コープおおいた、1,470坪、2/23)、神奈川県 (仮称)コープかながわ新上今泉店(生活協同組合コープかながわ、776坪、2/25)、仙台市(仮称)ヨークタウン愛子(ヨークベニマル、1,330坪、2/28)、島根県(仮称)スーパーセンタートライアル松江店(トライアルカンパニー、954坪、2/29)、愛媛県ハローズ三島店(ハローズ、625坪、2/29)の18店舗である。

   そして、ここからは、来月以降となるが、3月度は、群馬県フレッセイ大泉西店(フレッセイ、761坪、3/1)、東京都(仮称)いなげや小平小川町店(いなげや、836坪、3/1)、埼玉県(仮称)ダイエー草加店(ダイエー、1,136坪、3/2)、広島市(仮称)ラ・ムー可部店(大黒天物産、755坪、3/7)、福井県(仮称)ハーツ志比口店複合商業施設(福井県民生活協同組合、881坪、3/8)、埼玉県(仮称)ヤオコー川越的場新町計画(ヤオコー、2,197坪、3/9)、三重県マルヤス松阪川井町店(マルヤス、703坪、3/10)、鹿児島県(仮称)生活協同組合コープかごしま宇宿店(生活協同組合コープかごしま、419坪、3/14)、神奈川県(仮称)ロピア湘南めぐみが店(ロピア、420坪、3/15)、愛知県(仮称)木曽川玉ノ井商業施設(マックスバリュ中部、1,533坪、3/16)、大阪府(仮称)ディオ貝塚店(大黒天物産、558坪、3/16)、大阪府(仮称)山陽マルナカ摂津店(山陽マルナカ、611坪、3/16)、山口県ウエスタまるき湯田店(丸喜、459坪、3/16)、徳島県セブン大林店(セブン、354坪、 3/23)、北九州市(仮称)アクロスプラザいとうづ(丸久、1,805坪、3/26)、仙台市((仮称)ヤマザワ中山店、ヤマザワ、463坪、3/27)、三重県(仮称)スーパーセンターオークワいなべ店(オークワ、1,997坪、3/27)、相模原市(仮称)ダイエー津久井店(ダイエー、708坪、3/29)、東京都(仮称)サミットストア練馬石神井町店(サミット、557坪、3/30)、大阪府(仮称)ディオ和泉店(大黒天物産、592坪、3/30)、千葉県(仮称)イオン新船橋ショッピングセンター(イオンリテール、12,576坪、3/31)、大阪市 (仮称)デイリーカナート樋之口町店(イズミヤ、651坪、3/31)の22店舗である。

   以上が、この1月度から3月度までの食品スーパーマーケットの新規出店予定であるが、この中には1,000平米(約330坪)以下の食品スーパーマーケットは対象外となっているので、実際の食品スーパーマーケットはもっと多いと思われる。まとめると、1月度9店舗、2月度18店舗、3月度22店舗、合計49店舗の食品スーパーマーケットの新規出店である。特に、3月度は、昨年3/11に東日本大震災があったことを考えると、今期は新規出店が回復基調にあるといえ、各食品スーパーマーケットが積極的に新規出店に取り組んでいるといえよう。なお、4月以降の新規出店情報についでは、稿を改め、次回取り上げたい。

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February 11, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 10, 2012

ヤオコー、2012年3月決算、第3四半期、好調!

   ヤオコーが2012年3月期、第3四半期決算を2/5公表した。いよいよ、食品スーパーマーケット業界の決算発表も大詰め、3月期決算の第3四半期決算の公表がはじまったといえる。そのヤオコーの決算結果であるが、営業収益1,792.49億円(8.5%)、営業利益97.39億円(28.3%)、経常利益95.90億円(28.5%)、当期純利益52.02億円(23.3%)となり、増収、大幅増益、好調な決算となった。ヤオコー自身も、「特に、震災後、早い段階で平時の提案型売場への回復に努めるとともに、生鮮強化やEDLP(常時低価格販売)導入など価格対応に取り組みました。」とのことで、震災後のすばやい対応が好業績を生み出した要因のひとつであるとのことである。

   このコメントにもあるように、ここ数年、ヤオコーはEDLPを強く意識しており、価格にこだわったマーチャンダイジング戦略を模索している。ヤオコーは通常の食品スーパーマーケットと比べ、マーチャンダイジング戦略がこれまで逆をいっていたきらいがあった。通常の食品スーパーマーケットは原価を極限まで上げ、結果、売上総利益を極限まで下げ、その利益で見合うようなぎりぎりの経費コントロールを行い、利益を何とか捻出するという政策をとる。ウォルマートがその典型といえ、出店地域で最も安い価格を常に維持するEDLP戦略を採用し、それにともない、経費も極限まで下げ続け、下がれば、さらに売価を下げるというEDLPをどこまでも徹底する戦略である。

   これに対して、ヤオコーは、この第3四半期決算を見ても、EDLP企業とは対照的な収益構造となっている。その営業利益の構造であるが、原価71.17%(昨年71.33%)、結果、売上総利益、いわゆる粗利は28.83%(昨年28.67%)と、0.16ポイント上昇している。この28.83%は上場食品スーパーマーケット約50社の中ではベスト5前後に入る高さであり、いかに粗利をしっかり確保しているかがわかる。ちなみに、上場食品スーパーマーケットの中で、粗利が低い食品スーパーマーケットは20%を下回っており、約10社前後ある。それだけ、ヤオコーは付加価値追求型の典型的な食品スーパーマーケットであるといえ、EDLPとは一線を画してきたといえよう。

   また、経費に関しては、27.57%(昨年28.34%)と、0.77ポイントと大きく下がった。この経費比率27.57%は、下がったとはいえ、上場食品スーパーマーケット約50社の中ではベスト10前後と、これだけ改善してもまだかなり高めの水準である。経費比率の低い食品スーパーマーケットは20%前後であり、その差はかなり大きい。

   こう見ると、ヤオコーのマーチャンダイジング戦略は明らかにEDLPとは一線を画し、経費もかけるが、粗利も十分に確保し、付加価値を追求しているマーチャンダイジング戦略を実践してきているといえよう。そのマーチャンダイジング戦略を支えるのが、ヤオコーのNo.1部門の惣菜であり、ヤオコー得意の生鮮食品の強さ、さらには、PBをはじめとする商品開発力の高さであるといえよう。

   このようなマーチャンダイジング戦略を強く推進しているヤオコーであるが、ここへ来て、先のコメントにもあったように「世の中の変化に対応する価格ライン戦略」を打ち出し、価格コンシャス(こだわる)を強く打ち出すマーチャンダイジング戦略をとり、EDLPを取り込もうとしている。ただ、実際のこの第3四半期決算の結果は、むしろ、逆、経費は下がったが、それに見合い、原価を上げ、粗利を下げるのではなく、逆に原価を下げ、粗利を引き上げており、より付加価値を追求し、収益をさらに確保している。

   結果、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は1.26%(昨年0.33%)と、昨年よりも大きく改善しているが、その中身は、EDLP戦略を経費では目指しながら、原価では逆に、付加価値を追求し、むしろ逆に動いているといえ、奇妙な結果である。付加価値とEDLPを同時に目指す、ぎりぎりのバランスを追究しているようにも見える。そして、これに物流収入、不動産収入等のその他営業収入が4.42%(昨年4.47%)加わり、結果、営業利益は5.68%(昨年4.80%)となり、大幅な増益となった。

   このような中、新たなマーチャンダイジング戦略として、ヤオコーがポイントカードをはじめて発行した。まだ、ヤオコーの本社のある川越の店舗4店舗のみであるが、今後、検証を繰り返し、いずれ全店に展開してゆくことになろう。したがって、ヤオコーもID-POS分析の時代に入り、顧客からのマーチャンダイジング戦略を構築することになろう。これは、ここ最近進めてきたEDLP、価格コンシャスと異なる方向であり、どうバランスをとってゆくのか、今後の経営戦略がやや複雑な様相を呈してきたといえる。ちなみに、ポイント還元率は200円で1ポイント、500ポイントで500円のお買いもの券での0.5%還元である。競合食品スーパーマーケットが1.0%還元、しかも、お買いもの券ではなく、キャッシュバックを採用しているところも多く、ポイントカードの価値の打ち出しとしてはかなり弱いといえる。

   こう見ると、ヤオコーの2012年3月期の第3四半期決算は、増収大幅増益となったが、ここで、新たな経営戦略、ポイントカードを打ち出したことにより、新たなマーチャンダイジング戦略が可能となる一方、ヤオコーが、これまでの進めてきた付加価値追求の経営戦略、ここ最近のEDLPを志向した経営戦略、そして、この新たに打ち出したポイントカードによる顧客還元戦略と、やや複雑になってきており、この3つをどうバランスをとってゆくのか、今後の経営戦略に注目である。


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February 10, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 09, 2012

日経新聞でサンプル百貨店を掲載!

   日経新聞の2/6に、ルーク19が運営するサンプル百貨店の記事が掲載された。見出しは、「ルーク19、食生活をデータ化、50万人会員のメニューなど」である。前回のブログで、クックパッドと食品スーパーマーケット7社が提携し、ID-POS分析をもとに、会員にレシピを提供するなど、ヴァーチャルとリアルの店舗の結びつきが試みられているという日経ヴェリタスの記事を取り上げた。今回は、ID-POS分析ではないが、前回同様、ヴァーチャルとリアルの店舗の結びつきであり、興味深い内容である。

   今回のヴァーチャルはルーク19が運営する試供品サイト「サンプル百貨店」であり、すでに、会員が約50万人であるという。サンプル百貨店のホームページを見ると、「『サンプル百貨店』は、一般的なインターネット通販サイト、懸賞サイトとは異なり、企業よりご提供いただくサンプル品、試供品、お試しセットやトライアルセット、そしてサンプル百貨店会員様限定商品などを “興味がある” “試してみたい” という方にお届けし、試していただいたみなさまのご意見・ご感想を、消費者の生の声として 企業に届けるサイトです。」とのことである。企業にとっては、自社の商品のトライアル顧客の獲得、商品開発等につながるプラットフォームの役割を果たしているといえる。

   一方、リアルの方であるが、新日本スーパーマーケット協会であり、食品スーパーマーケット約410社、賛助会員の食品メーカー約750社が加盟する食品スーパーマーケット業界、最大の業界団体である。同協会のホームページを見ると、「平成21年8月。全国スーパーマーケット協会と 日本セルフ・サービス協会が、食品スーパーマーケット業界の地位向上、“戸籍”の確立を目指し、合併しました。各種法制度への対応をはじめとする情報の一元化を図ります。合併から1年を迎えた平成22年9月、団体名を「社団法人新日本スーパーマーケット協会」に変更。平成24年からは一般社団法人に移行し、会員のために、また業界発展のために寄与してまいります。」とのことである。

   では、このヴァーチャルの約50万人のサンプル百貨店の会員とリアルの410社の食品スーパーマーケットがどのように接点を持つかであるが、日経新聞によれば、2点ある。まず1点は、「約50万人の消費者の食生活を記録したデータを同協会の会員企業向けに提供する。」とのことである。このようなことがなぜ可能なのかというと、このような調査に協力することにより、サンプル百貨店から魅力的な試供品がもらえるからである。サンプル百貨店は現在、7階建てになっており、1F食料品、生活雑貨、2Fコスメ、美容、3F文具、本、レッスン、ベビーキッズ、4F健康、ダイエット、5F家電、ペット用品、6F映画、TV、CD、DVD、ホテル、レストラン、7F RSPイベント、各種イベントブロガー大賞、サンプル百貨店TVでなりたっている。リアルの百貨店が試供品だけで、ヴァーチャルにできあがっており、ここに約50万人の顧客が試供品をもとめ来店しているという。

   このまさにヴァーチャルの百貨店に来店している顧客に消費者アンケートを実施するわけであり、しかも、自宅の食卓に並んだ料理や冷蔵庫の中身、台所の写真と食事のメニューや感想などを記録してもらうとのことである。Webアンケートによく似てはいるが、ここまで詳細な顧客の生活実態を調査することはできないといえ、まさに、サンプル百貨店ならではの調査といえよう。

   そして、2点目であるが、スーパーなどの店頭の調査も実施するとのことである。これは、「消費者に買い物で利用する店舗の来店頻度や購入する商品の評価などを聞く。調査に協力する企業の了解を得たうえで売り場の写真も撮影し、商品の品ぞろえや店員の接客などについて意見を求める。」とのことである。これは、まさにリアルの店頭調査であるといえ、Webではなく、リアルの調査会社が通常実施している店頭アンケート調査に近いといえる。

   いずれの調査内容も新日本スーパーマーケット協会410社を対象とした調査であるといえ、食品スーパーマーケット各社にとってはなかなか自社では顧客に直接聞きにくいアンケート内容であるといえよう。実際、この両面からの調査が可能となり、分析レポートが上がってくれば、当然、食品スーパーマーケット側としては、その調査結果をもとに自店のマーチャンダイジング政策、特に、品揃え、生鮮食品、惣菜等の商品開発などに活かすことができ、さらには、棚割りの見直し、レイアウトの改善等につなげてゆくことが可能となろう。

   このように、リアルの食品スーパーマーケットがヴァーチャルのサンプル百貨店とタッグを組むことにより、リアルの中ではなかなか踏み込めなかった消費者の購買行動をwebアンケートと店頭アンケートの両面から把握することが可能になるといえる。食品スーパーマーケットとしては、今後はリアルの中だけでなく、いかに、ヴァーチャルに集う消費者の声をも吸収し、その声をいかにリアルの店づくりに活かせるかが課題となってきたといえよう。今回の試みが、どのような成果を生むか、気になるところである。

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February 9, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 08, 2012

クックパッド、日経ヴェリタス2/5で特集、ID-POS分析!

   2/5の日経ヴェリタスでクックパッドが特集された。興味深い内容であり、食品スーパーマーケット業界とも、ここへ来て、密接な接点が発生している。特に、記事の中で興味深いのは、昨年12月から食品スーパーマーケット7社と共同でID-POS分析を用いて、クックパッドの会員と食品スーパーマーケットの会員とのIDを通じて連携をとり、クックパッドの会員にその食品スーパーマーケットで購入した顧客限定のレシピを提供するサービスをはじめたとのことである。

   これにより、食品スーパーマーケット側は、これまでのように顧客の購入履歴がわかるだけでなく、その顧客とクックパッドの会員が共通の場合は、その会員の購入属性が把握でき、様々な販売促進に活用ができるようになるとのことである。さらに、特別のレシピをその会員限定で提供ができるため、ポイント、キャッシュバックに加え、会員への新たな限定サービスが可能となり、食品スーパーマーケットにとってはひとつ会員にとっての価値が加わるサービスとなろう。

   もちろん、食品スーパーマーケットの顧客とクックパッドの会員とがどのくらい重なっているかにより、サービスの効果が違ってくるが、恐らく、食品スーパーマーケット内でクックパッドの告知をすることにより、食品スーパーマーケットの顧客がクックパッドの会員になってゆくことが容易に想像できる。数年後にはかなりの食品スーパーマーケットの顧客がクックパッドの会員となり、サービスレベルが飛躍的に改善してゆくことも考えられよう。

   ちなみに、この食品スーパーマーケットとはオークワ、関西スーパー、東急ストア、サニーマート、にしてつストア、ヤマナカ、たいらやであり、合計店舗数は462店舗となるという。実は、この業務提携が実現した背景には、日経ヴェリタスでは触れていないが、もう1社キーカンパニーがある。アイディーズである。アイディーズは文字通り、ID-POS分析に特化したIT企業であり、全国の食品スーパーマーケット33チェーンと提携し、そのID-POS分析をもとに様々な販促サービスを提供している。

   その中で、この7社がクックパッドとの提携に踏み切ったといえる。よく見ると、首都圏から東急ストア、たいらや、近畿圏から関西スーパー、オオクワ、中京圏からヤマナカ、九州圏からにしてつストア、四国圏からサニーマートが入っており、東北、北海道、北陸はないが、全国の消費者を視野に入れた食品スーパーマーケットの選定となっており、クックパッドの会員の多い地域でもあると思われるが、お互いが今後の全国へ向けてのマーケティング戦略を強く意識しているといえよう。

   そこで、改めてクックパッドの経営の現状を見てみたい。まず、ここ最近の動向であるが、「平成9年10月の設立から約12年を経た平成21年7月17日に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、この度設立15周年という節目に東証第一部への市場変更をすることができました。」と、昨年の12/15に東証一部への上場を果たしている。では、最新の決算結果はどうかであるが、昨年の12/2に公表された2012年4月期の中間決算であるが、売上高18.17億円(17.6%)、営業利益8.78億円(1.5%)、経常利益8.46億円(-1.2%)、当期純利益4.62億円(0.6%)となり、営業段階では増収増益、特に、売上高が大きく伸びている。

   クックパッドは、事業を大きく3つに分けて経営管理しており、その中身を見ると、クックパッドの根幹事業である会員事業が売上高11.00億円(構成比60.53%:44.5%増)、その中でも、「スマートフォン向けサービスを中心としたモバイルサービス強化に注力しております。」とのことで、スマートフォン関連が会社全体を牽引しているとのことである。iPhoneアプリ300万ロード、Android端末向けアプリ150万ロードとのことで、すごい勢いである。次がマーケティング支援事業部門であり、5.34億円(構成比29.38%:5.7%減)であるが、ここが今回の食品スーパーマーケット7社との新たな販促を担う事業部である。やや厳しい状況といえ、今後、この事業が成長の鍵を握っているといえよう。そして、3つ目が広告事業部門であり、1.81億円(構成比9.96%:16.2%減)と、ここは苦戦している。

   また、日経ヴェリタスによれば、クックパッドは月間1,575万人が活用し、その主要顧客は20代から30代の女性であるという。したがって、食品スーパーマーケットの中でも比較的若い世代へのマーケティングが中心となるといえ、今回、大都市圏で展開している食品スーパーマーケットが選ばれたともいえよう。食品スーパーマーケットの客層は40代、50代、60代の主婦であるので、ややズレがあるといえるが、このギャップをどう埋めるかが課題となろう。

   このように、クックパッドというIT企業、インターネット事業、日経ヴェリタスでは知識共有サイトという位置づけとなり、オウケイウェイヴ、ロケットスタート、オールアバウト、ぐるなび、カカクコム等が主な企業であるというが、食品スーパーマーケットというリアルの企業と提携するということが実現した。しかも、そのポイントはID-POS分析の専門企業アイディーズが仲介しているといえ、ID-POS分析はその意味で、ヴァーチャルとリアルを結びつける大きな可能性を秘めているといえよう。改めて、ID-POS分析の可能性を感じる興味深い記事である。

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February 8, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 07, 2012

マックスバリュ東北、厳しい決算、2012年、第3四半期!

   マックスバリュ東北の2012年度、第3四半期の決算が昨年12/26に公表されたが、その結果は、厳しい決算となった。営業収益685.68億円(1.1%)、営業利益1.69億円(-46.5%)、経常利益0.85億円(-64.7%)、当期純利益-11.27億円となり、増収大幅減益、特に、当期純利益は赤字となる厳しい決算となった。マックスバリュ東北は、本社が秋田県にあり、秋田県を中心に、青森県、山形県と日本海側がドミナント地区となっており、太平洋側では岩手県にマックスバリュ北上店1店舗のみであり、3/11の東日本大震災の影響は直接的には少なかったと思われるが、節電、物流網の寸断、原子力災害の影響等は東北地区一円に及んでおり、その影響もあり、厳しい決算となったと思われる。

   ただ、この第3四半期の決算を見ると、災害による損失が-3.86億円発生し、直接の被害も少なからず出ている。さらに、2月期決算企業は、今期から適用された資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額が-5.13億円、そして、昨年の約10倍となった減損損失が-4.27億円(昨年-0.43億円) 発生したため、結果、当期純利益は-11.27億円となった。

   では、これを受けて、キャッシュフローであるが、営業活動によるキャッシュフローは9.16億円(昨年5.41億円)とむしろ増加しており、P/L時点では厳しい決算となったが、キャッシュフローの面ではむしろ増加したといえる。これは、当期純利益はマイナス計上であるが、特別損失の減損損失、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額等が現時点ではプラスとなるからである。したがって、投資活動によるキャッシュフローを見てみると、新規出店関連の有形固定資産の取得による支出-4.39億円(昨年-2.58億円)と、むしろ、昨年よりも増加している。結果、全体の投資活動によるキャッシュフローも-4.42億円(-2.52億円)となり、営業活動によるキャッシュフローの48.25%と、半分を配分しており、このような経営環境が厳しい中でも、成長戦略を重視した投資を行っている。

    今期は、「当第3四半期には、秋田県の「たかのす店」をディスカウント業態である「ザ・ビッグ」に転換し、単品訴求力を高めお値打ちな商品を低価格で提供できる店舗づくりを進めることにより売上高の増大をはかりました。一方、青森県むつ市内の2店舗を閉店することにより、効率的な店舗網の再構築にも着手をしております。」とのことで、純粋な新店はないが、スクラップ&リビルドを実施し、ザ・ビックへの業態展開を行い、ディスカウント路線を鮮明にし、攻めの姿勢を強く打ち出したといえる。

   そのザ・ビックであるが、「業態転換した「ザ・ビッグ」において一点単価を下げ一人当たり買上点数を上げる戦略的な販売政策を推進させたことなどにより売上総利益率は22.1%と前年同四半期と比べ0.9 ポイント低下しましたが、上記の取り組みを実施した結果期間中の一人当たり買上点数は対前年同四半期比105.1%、客数は同97.5%、客単価は同103.4%となり、既存店売上高は同101.4%と改善いたしました。」とのことで、PI値アップには絶大な効果があったとのことである。結果、金額PI値があがり、客数のマイナスをカバーしたとのことである。この結果を見る限り、PI値から見れば、ディスカウント戦略は、平均単価、そして、粗利を下げるが、一方でPI値を大きく引き上げ、結果、金額PI値を引き上げ、客数とあいまって、売上アップをもたらすことが、その効果といえよう。

   そして、財務活動によるキャッシュフローであるが、-4.73億円(昨年-1.81億円)と、昨年以上にキャッシュを配分している。その中身であるが、有利子負債の返済に-49.24億円と多額の返済を行っている。これも、一方で、今期、株式の発行による収入44.52億円があったからであり、その大半を充てたことになる。結果、営業活動によるキャッシュフローに占める割合は51.63%となり、投資、財務、バランスのよいキャッシュの配分となった。なお、株式発行を有利子負債の返済に充てたことにより、自己資本比率は昨年7.2%から19.5%へと跳ねあがり、危険水域を脱したといえるが、依然として、厳しい財務状況にあるといえよう。ちなみに、有利子負債であるが、前期決算時は106.85億円であったが、今期は57.62億円と半減しているが、総資産274.41億円に占める割合は20.99%と、さらに、財務改善をはかってゆきたいところといえよう。

   このように、マックスバリュ東北の2012年度、第3四半期決算は増収大幅減益、当期純利益は赤字という厳しい結果となったが、キャッシュフローを見る限りでは、営業活動によるキャッシュフローはむしろ増加している。そして、最大の経営課題であった自己資本比率の改善も、財務活動によるキャッシュフローを見ると、株式発行による収入を有利子負債の返済に充て、改善しており、財務面では落ち着いた決算となったといえよう。キャッシュの配分も、投資、財務ほぼ半分半分であり、新規出店はなかったが、攻めの姿勢を強く打ち出し、守りも固めるというバランスをとった配慮が見られ、次の展開につながってゆくといえよう。今期、そして、来期に向けて、財務的には一息ついたマックスバリュ東北が、どこまで攻めの姿勢を打ち出すのか、その経営戦略に注目である。

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February 7, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 06, 2012

POSデータ分析、年間分析が決め手か!

   これまで通常のPOSデータは、ID-POS分析と違い、期間をあまり意識せず、週別、月別、年別、さらには、日別をできるだけ、分析時点に近い期間をもとにしてきた。基本は週別、月別、その月別も数ケ月がせいぜいであり、月別、年間分析をすることは稀であった。時々、年間カレンダーを作成するために月別、年間分析をしたことがあるが、これも、商品のピークがいつかを見極めるのが目的であったのが実態である。

   ところが、ID-POS分析を実施し、期間、すなわち、POS分析における時間の大切さを認識し、あらためて通常のPOSでは瞬間の分析をしてはいるが、時間を意識しても良いのではないかと思うようになった。たまたま、菓子パンの無料診断をしている中で、分析データをいただいた中に、通常では対象月、1ケ月のデータをいただくのだが、なぜか、月別、丸1年のデータをいただいた。現在、菓子パンの無料診断は、診断店舗と診断月を決めていただき、その菓子パンのPOSデータとRDS((財)流通システム開発センター)が全国約400店舗の食品スーパーマーケットから収集しているPOSデータと突き合わせ、それをMD評価表に落とし込み、自社のPOSデータとその地域のPOSデータとの比較を行い、重点商品の選定、品揃え商品の推奨、そして、カットすべき商品の提示などを具体的な単品、SKUで示し、診断するものである。

   自社、RDSともにPI値の高い商品は当然、最優先で強化すべき最重点商品となり、逆に、自社のPI値も低く、RDSも低い商品はカット検討商品となり、自社が未導入、RDSでPI値の高い商品は新規導入候補商品と判断するなど、様々な単品1品1品の検討を行い、診断レポートを作成し、今後の菓子パンの活性化に活かしていただいている。すでに、かなりの事例を診断したが、菓子パンは例外なく、活性化が可能であり、やればやるほど、数字が改善されると同時に、担当者がマーチャンダイジングの「いろは」を実践で身に着けてゆくことができる。

   菓子パンは、その意味で、RDSデータとの相性が実によく、また、マーチャンダイジングの基本を学ぶに最適なカテゴリーのひとつであるといえ、新入社員は全員、菓子パンのマーチャンダイジングのノウハウを菓子パンを通じて実践で身に着けてゆくと、社内教育にも活用できるといえよう。

   さて、では、通常のPOSデータだけでは菓子パンの診断ができないのかというと、今回、たまたま、月別、年間のPOSデータが送られてきたので、改めてトライしてみた。ただ、さすがに、Excelだけでは歯が立たず、Accessを用い、差分、重複クエリーを駆使し、何とか年間MD評価表を完成させることができた。すると、実に、興味深いことに年間PI値と月別PI値を算出することができ、しかも、SKUも年間SKUと月別SKUを算出することができたのはもちろんであるが、さらに、販売月だけのPI値を算出するこができた。これは、いわゆる時間軸のPPIであり、客数が年間客数で割ったPI値ではなく、販売月だけの客数で割ったPI値となる。

   理論的には予想できることではあるが、実際、年間データでこんなにきれいに算出できるとは正直、驚きであり、発見であった。さらに、これをID-POS分析の新MD評価表で活用している頻度分析を応用し、分析を加えてみると、さらに、興味深い結果が浮かびあがった。月頻度12ケ月から、月頻度1ケ月までの菓子パンのSKUが見え、当然のことであるが、毎月販売している菓子パンから、年間1ケ月しか販売実績のない菓子パンまでが判明した。この中には、菓子パンの重点商品とすべき0.2円以上の商品もあり、これを年間導入すれば、年間100万人の客数で20万円の売上げとなり、様々な事情はあると思うが、結果、チャンスロスとなっていることがわかった。

   こう見ると、これまで通常のPOS分析はレシート客数をもとに分析するため、瞬間の分析が基本であり、期間を伸ばしたからといって、販促カレンダーのように推移を見るには適しているが、分析の質を高めるにはあまり価値がないと思っていた。ところが、今回、菓子パンの診断を通じて、新たな発見があり、年間POSデータを月別、年間で分析し、MD評価表をつくることで、あたかもID-POS分析のような分析ができ、IDを単品に見立てた分析が可能になることがわかった。そして、その結果をつぶさに見ることにより、最適なSKU数、年間常に販売すべき最重点商品、さらには、1ケ月で販売終了せず、継続して販売すべき商品、年間最高のPI値の商品、年間平均PI値などがわかり、これだけでも、菓子パンの診断が、ID-POS分析のようななより深い診断が可能であることがわかった。

   そして、これに、自社では販売実績のない商品、さらには、販売実績はあるが、もっと売れる商品などのRDSだけでしかわからない商品が加われれば、極めて完成度の高い菓子パンの診断ができるといえよう。そして、その診断結果をもとに、菓子パンの年間販売計画及び発注、商品改廃を含めたオペレーション計画を作れば、菓子パン売場の活性化につながるだけでなく、最高のマーチャンダイジングの実践研修が可能となろう。今回は、偶然が重なったとはいえ、実に価値ある菓子パンの診断となった。

   なお、google+(ぐぐたす)に菓子パンサークルをつくったので、これまで診断を受けた方、菓子パンに興味のある方、菓子パンの活性化をはかりたい方、Gメールで誰でもGoogle+に参加できるので、参加されたらリクエストいただければと思う。ここで菓子パンを熱く、そして、POSデータをもとに冷静にマーチャンダイジングを語り合いましょう。

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February 6, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 05, 2012

ID-POS分析における顧客の切り口を考えて見る!

   ここ最近、ID-POS分析にかかわる機会が増え、様々な商品を分析している。ID-POS分析の分析期間は基本1年である。なぜなら、商品の購入顧客は大きく3つに分かれ、weekly顧客、monthly顧客、yearly顧客に分かれるからである。yearly顧客があまり多くなければ期間は数ケ月に絞っても良いと思うが、食品スーパーマーケットのほとんどの商品では50%から60%を占めるケースが多く、この顧客も商品の売上げを形成する上で重要な顧客だからである。そこで、ここでは、この顧客の切り口について、改めて、ID-POS分析ではどのような切り口が分析しやすいかを考えて見たい。

   これまで、ID-POS分析では、顧客については、トライアル、リピートという切り口が主な捉え方であり、その商品をトライアルした顧客と、その後、リピートに入った顧客とに分け、商品を分析してきた事例が多い。ここには、分析期間はあまり意識されず、数週間の場合もあれば、数ケ月の場合、そして、時には1年の場合もあったが、主な期間は数ケ月であったといえよう。要は、その商品のトライアル顧客であるか、リピート顧客であるかが分かればよく、結果、トライアルをいかに発生させるか、そして、トライアルをいかにリピートにつなげ、さらには、リピートをよりリピートにしてゆくかという、商品中心のマーチャンダイジング戦略を考えてきたといえる。

   ところが、実際に様々な商品で分析して見ると、このトライアル、リピートだけでは顧客の購買動向を捉えきれない面があることが分かってきた。トライアル、リピートは確かに商品を分析するためのひとつの切り口であるが、顧客を分析するにはそれだけでは不十分であり、もうひとつ、切り口を追加する必要があるということである。その切り口が、さらに顧客の購買行動に踏み込んだ、顧客1人1人の購入履歴をつぶさに把握する視点である。当然、これは一瞬の分析ではなく、それなりの長い期間を見る必要がある、すなわち、時間という視点である。この時間を組み込むことにより、トライアル、リピートはID-POS分析に新たな世界をつくり、商品から顧客、すなわち、マーチャンダイジングからマーケティングへと戦略転換が可能となる。

   このように、これまでのID-POS分析の戦略転換ができることにより、本ブログでも取り上げたSNS(Social Networking Service)の世界とのリンクが可能になると同時に、店舗、そのものもSNS化してゆくことにより、顧客と商品との接点が広がり、かつ、その接点をもとに、顧客と商品とのコミュニケーションが広がってゆくことになる。これが、ID-POS分析がもたらす新たな顧客の切り口といえよう。

   ただ、現時点では、SNSは店舗外、イネターネット上にバーチャルで行われており、リアルの店舗との接点は薄いといえる。最近、食品スーパーマーケットが本格的に取り組みはじめたネットスーパー、あるいは、生協が以前から取り組んでいる宅配にしても、リアルの店舗との融合はなかなかうまくいっていないといえる。また、SNSの代表格ともいうべき、facebookにしても、google+にしても、リアルの店舗との連動は大きな課題となっており、ここ最近、様々な試みがはじまったに過ぎない。

   したがって、ID-POS分析が深化し、マーチャンダイジングからマーケティングが可能となり、顧客1人1人の購入履歴が商品ごとに把握できるようになってきているにも関わらず、店舗とSNSとの連動が中々うまくはかれず、現時点では、平行線となっており、顧客との接点、そして、コミュケーションがうまくはかれないのが実態といえる。

   そこで、解決方法がないかであるが、そのひとつの可能性が、店舗をSNS化することであろう。逆に、SNSに店舗を出店することも、もちろん考えられるが、これは店舗に実際に来店している顧客をSNSに誘導し、そこで、密なコミュニケーションをとり、結果、店舗の売上げを上げてゆこうということである。実際に、ウォルマートが全米の店舗の1店舗1店舗、全店のfacebookをつくり、現在、試みられているが、これも確かにひとつの方法であろう。ただ、そうするのであれば、先に、店舗をSNS化した方が早いといえ、その方が、ID-POS分析を縦横無尽に活用することができ、店舗そのものの活性化にもつながり、さらに、活性化を超え、店舗そのものが大きく変わってゆき、より、顧客にとって心地よい快適な店舗になってゆくのではないかと思う。

   これまでのPOSデータだけでは、結果、売れた、売れないしか把握できず、もっと売ろう、売り込もうという発想になってしまったといえるが、ID-POS分析では、商品ごとに年間の購入顧客すべての詳細な履歴が把握できるために、少なくともweekly顧客、monthly顧客、yearly顧客の3つに分けて顧客に対してどのように継続購買をしていただくかという発想になり、無理に売り込むことが顧客にとって、けっして快適なことではないことが明らかになる。したがって、自然に顧客が店舗で快適に買い物ができ、気づいたら商品、そして、店舗のファンとなり、yearlyがmonthlyに、monthlyがweeklyになってゆくような、様々な試みがSNSの世界のように、実際の店舗で具現化されることが、ID-POS分析時代の新たな切り口であり、それが結果的に店舗の活性化につながってゆくことになろう。

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February 5, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 04, 2012

船井総研、2011年12月本決算、嵐の前の静けさ?

   22.40億円(昨年17.87億円)、-3.17億円(昨年-13.93億円)、-7.36億円(昨年-6.38億円)、11.85億円(昨年-2.43億円)、43.57億円(昨年31.71億円)、この数字は、1/31に公表された船井総研の2011年12月期、本決算のキャッシュフローの数字である。昨年と一転、攻めから、守りに入り、次の展開に向けて、じっと身をかがめ、力を蓄えている様子が伺える決算といえよう。もちろん、今期は、3/11の東日本大震災の影響により、特に前半では船井総研も厳しい経営環境となり、そのことも影響していると思われるが、それにしても、ここまで、守りを固めるのは、気になるところである。

   このキャッシュフローの数字であるが、22.40億円(昨年17.87億円)が営業活動によるキャッシュフローであり、今期は増加、特に、営業利益が19.00億円(8.1%)となったことが大きく、当期純利益も11.96億円(105.2%)と、昨年の2倍となった。したがって、今期は、潤沢なキャッシュが獲得できたといえる。

   ちなみに、その要因あるが、原価と経費から見てみたい。まずは、原価であるが、64.85%(昨年64.41%)と、0.45ポイント改善した。結果、売上総利益は35.15%(昨年35.59%)となった。一方、経費の方であるが、12.95%(昨年15.28%)と、2.33ポイントと大きく減少した。今期の営業収益が85.67億円(昨年86.63億円:98.89%)であるので、2.33%は1.99億円、約2億円の削減であり、これが今期、増益となった主な要因といえよう。結果、営業利益は22.20%(昨年20.31%)となり、増益となった。したがって、今期の営業活動によるキャッシュフローの増加要因は、この経費削減効果が大きかったといえ、税金等調整前当期純利益も16.47億円(昨年10.56億円)と大幅に増加している。

   そこで、この潤沢なキャッシュをどう配分したかであるが、冒頭の-3.17億円(昨年-13.93億円)が投資活動によるキャッシュフローである。この数字を見る限り、昨年は-13.93億円、営業活動によるキャッシュフローの77.95%を投資に配分しているが、今期は、-3.17億円、わずか14.15%の配分であり、戦略転換が起こっている。今期は投資を徹底的に控え、キャッシュを温存したといえる。ちなみに、昨年は有形固定資産の取得による支出-18.43億円と、これが最大の投資であり、ついで、有価証券の取得による支出-10.08億円、投資有価証券の取得による支出-5.33億円と、有価証券関係への投資である。今期も有価証券の取得による支出-12.10億円が最大の投資である、同時に売却も13.00億円あり、相殺されており、結果、-3.17億円と、投資活動によるキャッシュへの配分はわずかとなった。

   では、財務活動によるキャッシュフローはどうかであるが、そもそも、船井総研は自己資本比率が83.1%(昨年83.5%)と、超健全な強固な財務状況にあるといえ、財務活動によるキャッシュフローは配当に絞られるといえる。実際、今期も、有利子負債関連は、短期借入金-1.00億円とリース債務へ-0.13億円であり、わずかである。その配当であるが、-6.15億円(昨年-7.03億円)と、昨年より減少しており、営業活動によるキャッシュフロー比で見ると、27.45%(昨年39.33%)である。したがって、配当比率を昨年よりも下げており、結果、財務活動によるキャッシュフローは、冒頭の数字、-7.36億円(昨年-6.38億円)となる。本来であれば、営業活動によるキャッシュフローが昨対125.34%と大きく増加しているので、配当も増加しても良いと思われるが、むしろ、削減しているといえ、それだけ、キャッシュアウトを抑制したといえよう。

   結果、冒頭の次の数字、現金及び現金同等物の増減額は、11.85億円(昨年-2.43億円)と、マイナスからプラスに転じ、大幅な増加となった。そして、最後の冒頭の数字、現金及び現金同等物の期末残高は43.57億円(昨年31.71億円)と大きく増加、豊富なキャッシュを確保することとなった。今期の営業収益が85.67億円であるので、その比率は50.85%となり、自己資本比率83.1%もさることながら、キャッシュも潤沢に確保する決算となったといえよう。

   こう見ると、今期の船井総研の決算は、東日本大震災という未曽有の災害により、営業収益には影響があったものの、結果的に、経費が大きく改善し、さらに原価も改善したことにより、営業利益が大きく増加し、豊富なキャッシュを確保したといえる。そして、その潤沢なキャッシュを投資、配当を控え、キャッシュアウトを抑制し、キャッシュイン、内部留保に大半を充てたといえる。本来であれば、配当を最優先し、キャッシュの還元を株主にするか、あるいは、次の成長戦略に思い切った投資を決断しても良いように思えるが、どちらも封印し、内部留保を最優先しており、来るべき攻めの時、タイミングをじっと待っているようなキャッシュの流れであるといえよう。

   このように、2011年12月期の船井総研の決算は攻めよりも、明らかに守りを重視した決算といえ、キャッシュアウトを極力抑制し、豊富なキャッシュを確保したといえよう。当然、このキャッシュは、今後、攻めに充てるものと思われるが、今後、いつ、どのようなタイミングで攻めに転じ、積極的な経営戦略を打ち出すのか、まさに、今期は、嵐の前の静けさがただよう静かな決算といえよう。

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February 4, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 03, 2012

ジョイス、2012年2月期、第3四半期決算、減収増益!

   ジョイスが1/10、2012年2月期の第3四半期決算を公表した。ジョイスは、岩手県を中心に秋田県1店舗を含め37店舗を展開する食品スーパーマーケットである。昨年の3/11、東日本大震災でも被害を受け、現在も営業が厳しい店舗もあるが、結果は、営業収益282.16億円(-8.7%)、営業利益11.86億円(253.6%)、経常利益13.09億円(203.8%)、当期純利益-8.47億円となり、営業、経常段階では減収大幅増益となった。ただ、当期純利益は、「資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額3億72百万円、震災の影響による災害損失14億41百万円などを特別損失に計上したことにより、・・」とのことで、特に、震災の影響が大きく、厳しい結果となった。

   ジョイスの現時点での被災状況であるが、「被災店舗の復旧状況につきましては、店舗が津波により流失した「大槌店」(岩手県上閉伊郡)及び「山田店」(岩手県下閉伊郡)は、大槌町における宅配による販売のほか、平成23年12月より、同町内にて仮設店舗の営業を開始いたしました。建替え等の本格的な復旧については、地域の復興計画が示された後となりますが、積極的に検討していく予定です。また、建物が損壊した「みたけ店」(岩手県盛岡市)は、建物の損壊が大きいことから現在の店舗での営業再開を断念いたしました。」と、現時点でも、3店舗が営業困難な状況にあるとのことである。

   ただ、このような厳しい中でも、新規出店をはたしており、「新規出店につきましては、平成23年7月に「盛岡緑が丘店」(岩手県盛岡市)を開店いたしました。同店は「食の提案型スーパーマーケット」店舗として、「できたて、つくりたて、プレクック(半加工)」を基本とした「鮮度と味の追求」にこだわったMD(商品政策)をさらに数多く導入いたしました。」とのことで、「食の提案型スーパーマーケット」を目指して、新規出店したとのことである。

   実際、キャッシュフローを見ても、営業活動によるキャッシュフロー13.19億円(昨年-10.56億円)の内、-9.28億円(昨年-8.58億円)を投資活動によるキャッシュフローに回している。しかも、その内、新規出店がらみの投資、有形固定資産の取得による支出-8.93億円(昨年-7.96億円)と、営業活動によるキャッシュフローの67.70%を充てており、積極的な経営戦略を打ち出しているといえよう。また、財務活動によるキャッシュフローを見ると2.41億円(昨年3.46億円)とプラス、逆に、キャッシュを調達しており、それだけ、投資を強く打ち出しているといえる。

   では、ジョイスがこのような厳しい経営環境の中でも、営業、経常利益が大幅な増益となった要因を原価、経費面から見てみたい。まずは原価であるが、72.49%(昨年74.06%)となり、1.57ポイントと大きく改善している。原価がこれほど大きく改善することは稀であれ、それだけ、東日本大震災のインパクトが大きかったといえよう。ジョイス自身も、「利益面につきましては、食品スーパーマーケット事業へ経営資源の集中や震災の影響によりチラシ特売を一時見合わせたことなどによる荒利益率の改善と販売費及び一般管理費の削減により、・・」とのことで、 チラシ特売の見直しが大きかったようである。結果、売上総利益は27.51%(昨年25.94%)となった。

   これに対して、経費の方であるが、24.41%(昨年26.23%)と、1.82ポイント改善しており、原価以上の改善である。したがって、原価、経費双方が大きく改善した結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は3.10%(昨年-0.29%)と、マイナスからプラスへ転じ、大幅な改善となった。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が1.16%(昨年1.39%)加わり、結果、営業利益は4.26%(昨年1.10%)となり、営業収益の-8.7%という減収をカバーし、大幅な増益となった。

   これを受けて、通期であるが、営業収益370.00億円(-9.8%)、営業利益12.50億円(202.2%)、経常利益13.50億円(151.5%)、当期純利益-9.80億円と、この第3四半期決算とほぼ同じ構図、営業、経常段階では減収大幅増益となる予想である。したがって、これを見る限りでは、ジョイスにとっての東日本大震災のインパクトは、被災した店舗による売上高の減少と災害損失により、営業収益と当期純利益が大きな影響を受けたが、一方で、原価、経費が大きく改善したことにより、営業、経常利益が大幅な増益となり、収益改善につながったことであるといえよう。

   このように、ジョイスの本決算直前の最後の四半期、第3四半期決算が公表されたが、3/11の東日本大震災の影響が色濃く表れており、営業収益面では苦戦したが、利益面では、一転、大幅な増益となり、来期に期待できる決算となったといえよう。今後、岩手県でも復興が本格化し、被災した店舗の再開、再構築、さらには、新規出店等がなされることにより、営業収益も回復するといえよう。したがって、課題は、今期、震災のインパクトにより劇的な構造改革が起こった利益構造であり、これをどこまで維持できるかどうかであるといえよう。今期本決算、そして、来期へ向けて、ジョイスがどのような経営戦略を打ち出すか、注目である。

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February 3, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 02, 2012

家計調査データ、2011年12月度、年末商戦を振り返る!

   24日128.4%(106.7%)、25日102.8%(94.0%)、28日127.3%(96.9%)、29日156.7%(109.4%)、30日205.3%(134.1%)、31日215.3%(122.6%)、これが、2011年12月度の日別の家計消費支出の動きである。はじめの数字が外食を除く食品、( )の中が全消費支出の数字であり、1日平均に対しての乖離率を示している。24日はクリスマスイブ、25日はクリスマス、28日からは年末商戦がはじまり、31日が大晦日である。12月度は食品スーパーマーケットにとっては年間最大の消費月であることがこの数字を見てもわかる。特に、30日、31日は200%を超え、平日の2倍の消費が発生している。したがって、極論すれば店舗が2倍欲しいところであり、結果、商品が山積みになり、店員が総動員となる。

   意外なのは、全体の商品であり、年末だからといって、食品のように2倍に消費が跳ね上がるわけではなく、20%から30%増といえ、やや忙しい状況といえよう。また、クリスマスイブとクリスマスでは、明らかにクリスマスイブが高いが、それでも、食品は約20%強の増加、しかも、全体の消費はあまり平日と変わらない状況であり、日本の場合は何といっても年末に消費が集中するといえよう。

   そこで、さらに、年末特有の項目を見てみたい。30日に平日と比べ500%以上となるものであるが、たこ600.3%、かに584.1%、かまぼこ567.8%、もち 566.9%、通学用かばん518.0%、切り花513.5%であり、魚介類がトップクラスを占めるが、意外なのは通学用かばんであるが、なぜか、30日に跳ね上がっている。ついで、300%以上のものであるが、電子レンジ492.2%、えび460.6%、たけのこ451.4%、魚介の漬物435.1%、ぶり418.6%、たい394.0%、れんこん393.9%、牛肉391.1%、室内装飾品389.5%、まぐろ377.7%、すいか372.0%、こんぶつくだ煮349.8%、現像焼付代331.1%、干ししいたけ323.7%、生うどん・そば306.9%、ごぼう305.1%、さといも303.4%である。生鮮食品以外では、電子レンジ、室内装飾品、現像焼付代が高い数字である。

   ついで、31日、大晦日であるが、さしみ盛合わせ1054.9%(30日258.7%)、ビデオカメラ793.0%(30日0.0%)、たい626.1%(30日394.0%)、ぶり619.2%(30日418.6%)、かに591.9%(30日584.1%)、まぐろ574.9%(30日377.7%)、たこ558.6%(30日600.3%)、すし(弁当)504.5%(30日153.4%)であり、何といっても、さしみ盛合わせが1054.9%と平日の10倍となる。鮮魚部門は通常の10倍の作業が発生するので、いかに、押し寄せてくる需要の波に乗れるかがが最大のポイントとなる。また、ビデオカメラが異常値となっており、食品以外では唯一、500%を超えた項目である。

   さらに、大晦日の250%以上を見てみると、牛肉436.3%(30日391.1%)、生うどん・そば397.4%(30日306.9%)、えび357.7%(30日460.6%)、かまぼこ337.6%(30日567.8%)、日本そば・うどん337.1%(30日160.3%)、天ぷら・フライ323.0%(30日166.5%)、いちご298.5%(30日182.0%)、宿泊料296.0%(30日251.9%)、魚介の漬物277.4%(30日435.1%)、温泉・銭湯入浴料277.0%(30日134.7%)、身の回り用品関連サービス276.9%(30日61.6%)、もち275.8%(30日566.9%)、電気冷蔵庫260.1%(30日0.0%)、ほたて貝256.7%(30日 285.3%)、カステラ255.0%(30日292.0%)である。やはり、食品が圧倒的であるが、宿泊料、温泉・先頭入浴料、身の回り用品関連サービス、電気冷蔵庫など、食品以外でも跳ね上がる項目もある。

   参考に、クリスマスイブの数字であるが、平日と比べ250%以上のものを見てみると、ケーキ1049.5%(25日246.9%)、テレビゲーム機444.6%(25日152.3%)、ビデオデッキ408.8%(25日213.5%)、ゲームソフト等378.5%(25日217.2%)、テレビ325.4%(25日266.7%)、ハンドバッグ290.0%(25日279.2%)、スポーツ観覧料288.3%(25日68.2%)、教養娯楽用耐久財修理代280.7%(25日90.5%)、サラダ279.6%(25日131.9%)、いちご276.0%(25日98.8%)、ゴルフ用具273.0%(25日0.0%)、ワイン264.6%(25日123.7%)、すし(弁当)260.5%(25日153.3%)である。

   さすがに、ケーキは異常値であり、1000%を超える。大晦日のさしみ盛合わせと同じ、爆発的な需要が発生していることがわかる。ただ、年末商戦と違い、クリスマスイブは生鮮食品がほとんど上がってこない状況であり、食品ではケーキに加え、サラダ、いちご、ワイン、すし(弁当)のみであり、クリスマスはギフト、娯楽関連が強いといえよう。特に、テレビゲーム、ビデオデッキ、ゲームソフト、テレビとテレビ、娯楽関連が上位を占めており、クリスマスイブは独特な消費が発生しているといえよう。また、これは、翌日、クリスマスの25日にも継続しているのが特徴である。

   このように、12月度は独特な月といえ、クリスマス商戦、年末商戦と2つの大きなイベントがあり、実際、この2つの山の中身を見ると、それぞれ、特有の消費項目があり、これらが需要を力強く支えているといえよう。それにしても、年末のさしみ盛合わせ1054.9%(30日258.7%)、クリスマスイブのケーキ1049.5%(25日246.9%)は、その象徴的な項目であるといえ、通常の10倍という凄まじい伸び率である。また、どちらも、生ものであり、その日につくり、その日に販売することが求められる。食品スーパーマーケットとしては、あらかじめ、いかに体制をつくり、売り切るかが勝負といえ、まさに、商戦、商売の戦争というに相応しいといえよう。

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February 2, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

February 01, 2012

People=Brand、時間=価格を考えて見る!

   ここ数日、SNS(Social Networking Service)とID-POS分析について取り上げているが、前回までの結論は、People=Brandであり、SNSは人を中心に友達の輪がいくつかのグループをつくりながら広がってゆき、その輪の広がり方は、Strong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)と同心円状に広がってゆくということであった。これに対して、ID-POS分析は、Brandを中心に顧客の輪が同じように同心円上に広がってゆき、その輪の広がりは、weekly ties(週間の絆)、monthly ties(月間の絆)、そして、yearly ties(年間の絆)となることを解説した。

   そこで、今回は、このPeople=Brandとの関係について、もう少し、掘り下げてみたい。この関係が概念上だけでなく、実際に=(イコール)、ないしは、→(方向)を示すことができれば、これは、ビジネスに活用できることであり、SNSからリアルビジネスへ、逆にリアルビジネスにSNSを融合させることで、より、リアルビジネスが活性化することになる。ただ、残念ながら、現時点では、この2つの関係、すなわち、People=Brandは概念上のつながりに過ぎず、論理的に結びついているわけではない。その証拠に、facebookもgoogl+も基本、収入源は広告であり、SNSを通じて、企業から得られる広告収入がその大半を占めているといえる。ただ、google+は現時点では、広告は一切ないようで、Googleの広告収入で運営されているようである。

   一方、Brandも購入顧客の履歴を把握できるところまで、ID-POS分析ではできるようになったが、Peopleとの関係がまだまだわからないことが多く、どのように顧客に働きかければ、Brandの購入につながってゆくのかが不明確である。特に、SNSとの関係になると、やっと、ここ最近、各小売業がネットスーパー等に取り組みはじめたことにより、徐々にその関係が明らかになりつつあるが、決定的な決め手があるわけではない。ネットスーパーのサイトが受注窓口となっているのが実態といえ、SNS的な要素は弱いといえる。

   では、この2つの関係、People=Brandを結びつけるキーはどこにあるかであるが、その答えは、時間と価格が鍵を握っているといえよう。これまで、SNSを分析する手法はいろいろ検討されてきたが、SNSをはじめ、インターネットのWebの分析ポイントは時間が鍵を握っているといえる。時間はこれまで、概念としては、マーケティング戦略にも組み込まれてきたが、実際の様々な時間を正確に測定することはできなかったため、理論にまで組み込むことは難しかった。ところがWebの世界では、ほぼ正確に閲覧時間がサイトごとに把握することができる。

   たとえば、Google Analyticsを使うと、サイト1ページごとに平均閲覧時間がわかり、これに、訪問数、ページビュー数を組み合わせれば、時間そのものを、注目度、頻度、滞在時間等に分解でき、あたかもBrandを購入しているような感覚で、時間を購入しているような方程式をつくることができる。これは、Brandを購入する時の売上げにかかわる方程式と全く同じ数式であるが、その違いは、Brandを購入する場合は価格がキーとなるが、時間を購入する場合は、文字通り、時間がキーとなり、この価格と時間を入れ替えるとどちらも、同じ方程式が成立することになり、時間と価格はシンクロナイズしていることがわかる。

   しかも、ID-POS分析では、1回当たりの購入金額、いわゆる客単価は売上げをあげるための手段であり、むしろ重要なのは、頻度であり、この頻度がともなって売上げがあがることが方程式上でも立証されている。これは、時間におきかえれば、1回あたりの友達との関係よりも、むしろ、友達とのコミュニケーション頻度が重要であるといえ、結果、Brandでは売上げがあがり、Peopleでは時間が増大することになる。

   したがって、PeopleからBrandへという流れを作り上げるには、PeopleとBrandとの時間を増大させる仕組みをいかにつくるか、それは、あたかもSNSが取り組んでいる友達を増やし、コミュニケーションを活発にし、結果、1人1人の人間関係が洗われ、磨かれ、輝いてゆくことに他ならないといえる。そして、この輝きの先に、Brandへとつながってゆくのではないかと思われる。

   ちなみに、時間を増やすことは、方程式上からは3つのポイントがある。まずは、1回当たりの滞在時間を増やすことである。次に、頻度をあげることである。そして、注目度をあげることである。ただ、注目度を上げても、先の2つ、滞在時間が短いものや、次にまた来ようとならないものであれば、結果、Temporary ties(一時的な関係)となってしまい、次につながらないので、Brandの価値をいかに高く保てるかが、大前提ではあるといえよう。

   このように、People=Brandは今後、SNSが普及し、当たり前の世界となった場合は、この融合は避けて通れないテーマとなるといえ、PeopleをいかにBrandにつなげてゆくかが重要な課題となろう。その際、キーとなるのは、Peopleは時間、いかに、時間を科学できるかであり、Brandは価格、価格をいかに科学できるかであり、その結果、時間を価格に転嫁できるかがBrand確立の最大のポイントとなろう。SNSのいまの勢い、そして、ID-POS分析の深化を見ていると、この2つ、People=Brand(時間=価格)は、そう遠くない将来に実現するのではないかと思う。

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February 1, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)