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March 31, 2012

リフト値の意味、単位は倍、そこまで売れるかも?

   リフト値の単位は何だろう。意外ではあるが、食品スーパーマーケット業界では統一されているようで統一されていない単位のひとつである。これはPI値も同様であり、その単位が統一されているようで統一されていない。PI値に関しては、私は原則%を単位として使っているが、RDSだけはメーカーが主体なので、1,000人当たり何個と個を使っている。したがって、マーチャンダイジングの単位の使い方、捉え方、認識のされ方はまちまちであり、これが食品スーパーマーケット業界でマーチャンダイジングがいまひとつ共通理解として、進まない理由のひとつであろう。結果、マーチャンダイジングが個人個人のノウハウとして密かに伝承される武術の秘伝みたいなことになってしまったのでないかと思う。

   そこで、敢えて、ここでは、リフト値の単位を「倍」にしようと提案したい。なぜ、「倍」か。リフト値のリフトとはliftのリフトであり、フォークリフトのリフト、持ち上げるという意味である。したがって、ある商品が何か別の商品の購入顧客から持ち上げられるという意味であるので、持ち上げるのであれば、いまの顧客数なり、レシート枚数なり、売上金額なり、売上数量が何倍になるかが知りたいところであろう。したがて、「倍」を単位とすれば、直観的にわかりやすいといえ、リフト値が身近になるといえる。

   もちろん、リフト値がたとえば、10.0倍になったからといって、その2つの商品にクロスマーチャンダイジングをかければ、商品がすぐに10倍になるというわけではない。ただ、リフト値が10倍になる可能性は全くないわけではなく、可能性としてはわずかではあるが残っており、理想的にクロスマーチャンダイジングが浸透し、対象商品の購入顧客が店舗全体にまで広がり、しかも、同じ強さで発展すれば、ありうる話である。実際にはそこまでは難しいといえるが、ただ、クロスマーチャンダイジングをかけない時より、少なくとも10.0倍以下のリフト値の商品とクロスマーチャンダイジングをかけるよりは、はるかに売上げがあがる可能性は高いといえる。

   そこで、あらためてリフト値であるが、以前、本ブログでも取り上げたように、リフト値はたった4つの数字で決まる。この4つの数字が分かれば、リフト値は誰でも電卓ひとつで計算できる。その4つとは、全体のID客数、たとえば白菜のID客数、豚肉しゃぶしゃぶのID客数、そして、最後、白菜と豚肉しゃぶしゃぶのID客数である。よく、リフト値というとレシート枚数を連想するが、それでは、顧客が見えないため、リフト値の本質からはずれ、誤ったリフト値感をもってしまうので、リフト値はまずはID客数、それから、その顧客が購入したレシート枚数へと入るべきである。

   なぜなら、リフト値は商品が商品を持ち上げるのではないからである。持ち上げるのは商品ではなく、顧客である。顧客が商品を持ち上げるのであり、顧客なくして商品は1ミリたりとも持ち上がらない。豚肉しゃぶしゃぶの顧客が白菜を持ち上げ、白菜の顧客が同時に豚肉しゃぶしゃぶの顧客を持ち上げるのであり、(商品A←顧客A)=(商品B←顧客B)の関係にあり、結果、顧客Bが商品Aを持ち上げ、顧客Aが商品Bを持ち上げる、ここにリフト値の原点があるからである。

   そこでリフト値であるが、白菜の購入顧客が全体の顧客の中でどのくらいの割合を占めているかと、豚肉しゃぶしゃぶの顧客の中で白菜の購入顧客がどのくらいの割合を占めているか、このたった2つの指標が分かれば良い。だから、先の4つの数字が必要だったわけである。そして、この2つを割算、すなあち、豚肉しゃぶしゃぶの顧客の中で白菜の顧客が占める割合を、白菜の購入顧客が全体の顧客の中でどのくらいの割合を占めるかで割ればよい。これがリフト値である。

   したがって、リフト値とは、白菜を白菜売場で普通に展開した場合と、豚肉しゃぶしゃぶの世界に飛び込んでいった場合では、豚肉しゃぶしゃぶの顧客が白菜を購入する顧客より、顧客の割合が多い場合には、通常よりも白菜の顧客が増える可能性があるということである。しかも、その増え方は、リフト値が10.00倍となれば、仮に、豚しゃぶしゃぶの購入顧客が店舗全体にまで浸透してゆき、その割合が同じ比率で続けば、白菜の顧客はいまの10倍に増える可能性もあるということである。計算上、理屈では、ありうるという話であり、そこにはロマン、夢があるといえる。

   現在の白菜の顧客が100人であり、豚肉しゃぶしゃぶとのリフト値が10.00倍であった場合には、白菜は豚肉しゃぶしゃぶを店舗全員の顧客が購入した場合には10倍、顧客が1,000人まで増える可能性を秘めているということである。特に、リフト値は双方同じ数字となるため、豚肉しゃぶしゃぶが白菜をリフトしているだけでなく、白菜も豚肉しゃぶしゃぶをリフトしているため、リフト値が高いものはクロスマーチャンダイジングをかけることによって、相乗効果で双方の顧客数を増やしてゆくことになり、夢が一歩近づくことになる。

   このようにとらえると、リフト値の単位は「倍」がふさわしいのではないかと思う。実際は、豚肉しゃぶしゃぶを店舗全体の顧客が1年かけても購入することはないし、同様に白菜を店舗全体の顧客が購入することもないが、リフト値を「倍」と単位をつけて表現することにより、そこまで上がる可能性を秘めていることがわかるだけでもマーチャンダイジングに弾みをつけることになろう。また、「倍」という単位そのものに、夢とロマンを持たすことも可能となる。リフト値をこのようにとらえ、「倍」を単位として使っていただき、現場で、どんどん実践活用して欲しいところだ。

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March 31, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 30, 2012

RDS006:豆腐をPOS分析して見ると、・・

   日配食品は食品スーパーマーケットでは和日配と洋日配に分かれ、通常、販売場所も分けて展開されているのが実態である。そもそも日配という言葉が食品スーパーマーケットの独得な言葉といえ、毎日配送するから日配とついた商品用語であり、残念ながらここには顧客視点がなく、商品をイメージすることすら難しい難解な用語といえる。しかも、食品スーパーマーケットではかなり、独自な分類をしているのが実態であり、たとえば、パン、冷凍食品、アイスクリームも管理部門は日配である場合も多く、ユニークな分類では通常は水産部門の塩干も日配で管理する場合もある。では、他の生鮮食品、農産、畜産、水産、惣菜等は日配ではないのかということになるが、通常、これらは日配には含まれない。

   こう見ると、日配食品は実にあいまいな概念であり、今後、商品の定義を再検討する必要があろう。ひとつの試みとしては、食品スーパーマーケットを商品管理上から3つの大分類に分けるという案もある。ひとつは自ら製造開発ができる生鮮食品、惣菜である。そして、もうひとつは自ら製造開発は難しいその他の部門である。そして、このその他を鮮度で分け、鮮度管理が重視される日配部門、鮮度管理が比較的ゆるやかなグロサリー部門である。特にこの2つは発注管理が極めて重要な商品群であるので、発注部門といってもよく、生鮮食品、惣菜が発注よりも、原料を製造調理、商品開発をする部門とは、明らかに商品管理体系が違う部門であるといえる。

   そこで、今回のテーマ、豆腐であるが、豆腐は、この発注部門に属し、日配、和日配の代表的な商品群である。洋日配の代表的な商品群が牛乳、菓子パンであり、これらと対極をなす和日配の商品群が豆腐である。したがって、和日配のレイアウトでは、この豆腐をどこに配置するかで、和日配全体への影響が大きく、さらには、店舗全体への影響も大きいといえる。極論すれば、この和日配の豆腐、洋日配の牛乳、菓子パンの展開場所次第で客導線が決まるといってもよく、店舗の来店顧客をワンウェイコントロールでスムースに誘導するには、この3つのカテゴリーをどこに配置するかが重要な鍵を握っているといえる。そのくらい、豆腐は日配全体だけでなく、店舗全体にも大きな影響力がある商品群のひとつといえよう。

   RDSデータ見ても、豆腐はPI値が約30%の商品群であり、SKUは約30であるので、平均PI値1.0%と極めて高いPI値である。PI値1.0%は食品スーパーマーケットの中では全約1万SKUの中で、わずか200品ぐらいしかなく、豆腐がいかにPI値の高い商品群であるかがわかる。実際、今回のRDS-POS研究会に参加した東北の食品スーパーマーケットでは7品、首都圏の食品スーパーマーケットでは3品、近畿の食品スーパーマーケットでは4品あり、中々PI値1.0%以上の商品を複数見出すカテゴリーが少ない中、豆腐はPI値1.0%以上の商品が集中しているのが実態である。しかも、その大半はNB(ナショナルブランド)ではなく、地元の豆腐であることがほとんどである。豆腐にNBはほとんど存在しないといってよく、いかに、地元の豆腐をしっかり売るかがポイントであり、洋日配とは対照的な商品構成となる。

   ちなみに、客数PI値100%以上のものを見ると、東北ではRDS約200 SKUの中でタイシ国産大豆絹ごし450g1品のみである。RDSの金額PI値が1,008.6円(1人当たり1.00円)を超えるので、客数PI値100%となるだけはあり、高い数字である。首都圏ではタカノ沖縄にがり絹200g×2、タカノ沖縄にがり木綿200g×2の2品であり、金額PI値が1,568.8円、1,499.8円であるので、極めて高い数字である。そして、近畿ではさとの雪鍋八400g、1品のみであり、金額PI値は242.8円と豆腐としては低いが、近畿では品揃えに絶対必要な商品として認知されているようである。

   そこで、豆腐のマーチャンダイジングであるが、先に見たようにPI値1.0%以上のお客様から極めて高い支持のある商品が多いこともあり、重点5品で売上構成比が60%前後の数字となる。したがって、この重点5品の品切れを絶対に出さないことが最優先課題であり、この発注管理が最大のマーチャンダイジング上の課題ともいえる。特に、豆腐は様々な商品との併売されることが多く、リフト値の高い商品が多いのが実態である。したがって、豆腐の品切れは他の商品にも波及し、店舗と顧客との信頼関係に直結する商品でもあるといえる。また、重点5品以外にも残り約25品で売上げの40%前後あり、ここにもPI値は低いがロイヤルカスタマーが強く支持する商品がたくさんある。その意味で絞り込みは禁物であり、顧客カットとなりかねない怖さがある。

   このように豆腐は日配食品の中では洋日配の代表格、牛乳、菓子パンと並び、和日配の代表格の商品群といえ、食品スーパーマーケットとしては最優先で取り組まなければならない商品であるといえる。また、重点商品だけでなく、品揃え商品も顧客にとっては重要な位置を占めており、絞り込みというより、あらゆる顧客層に向けた品揃えを充実させてゆくべき商品でもあるともいえる。豆腐のNBは数少ないだけに、いかに、地元製造の価値ある豆腐を見つけ出し、品揃えに加えてゆけるか、ここが重要なポイントといえよう。

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March 30, 2012 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 29, 2012

ワンストップショッピングとリフト値!

 食品スーパーマーケットが日本の小売業の中で確たる地位を確立するにいたったのには、それなりの理由と歴史がある。その1つの大きな理由がワンストップショッピング(One Stop Shopping)であるといえよう。ワンストップショッピングとは文字通り、顧客が1か所で様々なカテゴリーの商品を購入できるということであり、これが食品スーパーマーケットの原型ともいえる。八百屋、果物屋、さかな屋、肉屋、惣菜屋、弁当屋、すし屋、豆腐屋、牛乳屋、乾物屋、駄菓子屋、雑貨屋、おもちゃ屋、文房具屋、酒屋、薬屋、・・などあらゆる業種をたった1ケ所で買い物ができるようにしたことが、食品スーパーマーケットの原動力となっており、それが今日の食品スーパーマーケットを作り上げてきた歴史そのものでもある。

   ワンストップショッピングは消費者から見た場合の食品スーパーマーケットの見方であるが、これを食品スーパーマーケット側から見ると、ラインロビング(line robbing)ということになる。ラインロビングとは、ライン、商品群を、ロビング、盗む、ことであり、食品スーパーマーケットはその歴史の中で、上記のような様々なラインをロビングしてきた歴史といえる。ここ最近でも新しいラインとしては、酒や薬が食品スーパーマーケットの中で展開されはじめ、ワンストップショッピングが実現しており、いまでも、そのダイナミズムは失われておらず、次々に新たなラインをロビングし続けている。

   いまから数10年前は、大半の食品スーパーマーケットが生鮮3品+アルファぐらいしかなく、生鮮1品+アルファや生鮮2品+アルファの時代も長くあり、今日のようなワンストップ性の高い食品スーパーマーケットが誕生するにはそれなりの苦闘の歴史があったといえる。いまでも、百貨店の食品売場は一見すると、生鮮3品、惣菜等が充実し、活気があり、まさにワンストップショッピングが実現されているように見えるが、よく、見ると、数10年前の食品スーパーマーケットそのものであり、それぞれの専門店が一か所に集まっただけに過ぎない売場が多いのが実態である。ただ、最近では西武百貨店がセブン&アイHの傘下に入ったことにより、特に食品売場がイトーヨーカ堂、ヨークベニマルのノウハウが導入され、食品スーパーマーケットのようなワンストップショッピングの売場が出始めており、百貨店の食品売場も変化しつつあるといえる。

   では、なぜ、食品スーパーマーケットが、ワンストップショッピングにこだわったのかであるが、その最大の理由は客数増にあるといえよう。もちろん、顧客満足度の追究という観点から見れば、消費者の利便性を追求した結果、マルチストップショッピングよりもワンストップショッピングの方が消費者が買いやすいといえるので、それが大きな理由であることは変わらないが、それ以上に、客数が増えるという観点が結果として大きかったといえよう。

   実は、これが、ここへ来て、しかも何10年も後になった現在、ID-POS分析の結果、ワンストップショッピングが客数増につながっている事実が徐々に実証されつつある。いずれ、ID-POS分析をもとに詳細な調査を試みてみたいと思うが、たとえば、鮮魚を購入する顧客と精肉を購入する顧客は全く同じ顧客であり、しかも、同時に購入する顧客であったとすると、この2つをワンストップショッピング展開した場合、客単価は増えるが、客数は増えない。ところが、この双方の顧客層にズレが生じた場合、たとえば、鮮魚を購入する顧客と精肉を購入する顧客が全く、過去にも、現在にも、そして、未来にも交わらない場合は、この2つをワンストップショッピングすると客数が最大2倍になる可能性がある。実際にはそんなことはないので、かなりの部分が交わっているが、それが、一定の期間の中でなのか、同時なのかでワンストップショッピングした場合の客数は大きく違ってくる。

   この双方の顧客の交わり度合でワンストップショッピングの効果は違ってくるといえ、特に、食品スーパーマーケットの客数が増えるのは期間購入はあっても、同時購入が比較的起こらない商品群どうしがワンストップショッピングされた場合であるといえよう。したがって、ここを慎重に見極めながらワンストップショッピングを検討する必要がある。もちろん、現在の食品スーパーマーケットは2ラインどころではなく、少なくとも10ラインはもっているので、これらが複雑に網の目のように絡み合い、客数増をもたらしているのが実態であるが、それが、ここ最近ではID-POS分析で次々に明らかになりつつあり、しかも、ラインだけでなく、単品レベルでその実態がリフト値を活用して解明されつつあるといえる。

   食品スーパーマーケットは、業態として、ラインロビングも一段落し、もう進化が止まったかのように思われているが、実はID-POS分析の時代になって、再度、原点のワンストップショッピンングの検証が数字で明らかにされ始めているのが実態である。特に、リフト値、それもレシート客数の同時購買のリフト値だけではなく、顧客1人1人のID客数のリフト値をもとに、期間購買も踏まえ、顧客の購入実態を単品レベルで明らかにしようという動きが進んでおり、近い将来、ワンストップショッピングの理論的根拠が数字で明らかになるのではないかと思う。

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March 29, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 28, 2012

ウォルマートと西友、10年、日経MJで特集!

    3/26の日経MJで西友がウォルマートの傘下に入ってちょうど10年ということで、その特集記事が1面全部を使って掲載された。見出しは、「DS、西友、日米の合作」、「ウォルマート傘下入り10年」である。特に、全体を米国流と日本流とで対比させて、この10年間の西友の歩みをバランスよくまとめており、興味深い特集記事である。米国流とは「店単位で商品自動発注」、日本流とは「「KY」「ドヤス」で面白さ」であり、そのキャッチコピーの違いがまさに日米の小売業の違いを象徴的に示しているといえる。ただ、課題も「進まぬ規模拡大、投資回収に時間」と最後の方で指摘し、今後、その挽回策として、M&Aを取り上げており、ウォルマートがどう動くか気になるところである。

   さて、まずは、米国流、「店単位で商品自動発注」、いわゆるウォルマートが世界に誇るスマートシステムであるが、これはEDLPと対になっている仕組みである。仮に、EDLPが前提となっていないと、このスマートシムテムによる自動発注はかなり、難しいといえよう。なぜなら、EDLPでないとは、いわゆるHigh Low戦略となり、特売が入るたびに在庫が大きく変動する。自動発注は原則在庫が大きく変動しないことが大前提であり、ゆるやかに在庫が動いてゆくことにより、発注のタイミング、在庫補充のタイミングがスムースに流れるからである。

   また、一方で、自動発注のためには単に発注システムができているだけでは回らない。スムースな発注を支えるための物流、いわゆるロジスティックスができていないと商品がうまく流れないのが実態である。ウォルマートのアメリカでのスーパーセンターのドミナント戦略を見ても、必ず、新規出店と物流センターは対となっており、物流センター1店舗につき、数10店舗のスーパーセンターがオープンして、ウォルマートのドミナントが形成されてゆく。そこには必ず、スマートシステムがはじめから組み込まれており、EDLPと自動発注、そして、この物流センターとが黄金の三角形を形成しているといえる。

   日本でも当初西友がEDLPも自動発注もうまく回らなかった要因のひとつに、日本では馴染みがなく、従業員がとまどったということもあるが、それ以上に物流センターを含め、ロジスティックスができあがっていなかったという面の方が大きかったといえよう。ウォルマートが西友との10年前の資本・業務提携以降、この物流センターに本格的に着手するのは4年後の埼玉県三郷市の大型物流センター稼働からであるといえる。このセンターは本家、ウォルマートのノウハウをふんだんに取り入れた全温度帯の物流センターであり、これが動きだすことにより、首都圏全域を他の物流センターと連動し、カバーできるようになり、自動発注が実現したといえる。実際、この年の年末には、95%の西友株を取得し、翌年には西友が上場廃止となる。ウォルマートとしては、物流センターができた時点で、「いける」と思ったのではないかと思う。同時に、日本からけっして撤退しないという不退転の決意を固めたのではないかと思う。

   一方、日本流、「「KY」「ドヤス」で面白さ」であるが、これは、本家、ウォルマートにはない独自の、まさに日本ならではの取り組みであるという。特に、KY、価格安くの略であるが、これとバスプラ、いわゆるバスケットプライスの安さを訴えた取組みである。これが単に店舗内で訴求されただけでなく、テレビコマーシャルを使い、敢えて、コストをかけ、ディスカウントを訴えたわけである。日経MJの記事の中でも、これはウォルマートになく、日本の他のDSにもない、西友独得な手法であるという。そして、ここ最近では、EDLPに近い、ドヤス(Do!ヤスク)であり、さらに徹底しており、西友の安さが消費者に定着したといえよう。

   実際、西友のここ最近の業績はこれらの効果がじわじわと効いてきたとのことで、既存店の底上げがはかられ、プラスに転じているという。業績も堅調とのことで、今期は新規出店にも4年ぶりに取り組むとのことである。ウォルマートとしては機は熟したという判断であろう。もちろん、課題もある。まさに、その新規出店であり、これだけでは成長のスピード、および投資回収も遅いという。そこで、今、噂されているのがM&Aであり、日本のどの食品スーパーマーケットがウォルマートの傘下に入るのか、固唾をのんでその動向を見守るという状況である。

   このように、日経MJがウォルマートと西友のこの10年を特集したが、興味深い内容である。西友のこれまでの歩みを米国流と日本流に分け、双方を対比させながらの特集記事を敢えて組んだことにより、記事全体が分かりやすくなったこともあり、その違いがよく分かる。西友は今年、4年ぶりに新規出店を再開するが、それ以上に、西友はM&Aによる飛躍的な成長を狙っているとのことで、今後、これまでの10年を踏まえ、どのように西友が歩んでゆくのか、西友の次の10年に注目である。

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March 28, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 27, 2012

スーパーバリューのポイント還元!

   通常、食品スーパーマーケットのポイントカードは購入金額に応じて0.5%から1.0%のポイント還元がなされ、1ポイント0.5円から1円で現金ないしは商品券などと交換される。ほとんどの食品スーパーマーケットがこの範囲内に入り、食品スーパーマーケットの間では、全国的にさほど大きな差はないといえる。ところが、首都圏でスーパーセンターを展開するスーパーバリューは、このポイント還元のレンジを大きく超え、何と15段階、Aから0までのレンジがあり、その還元率も0.50%から10.00%まであり、さらに、別途、個人事業主、まとめ買購入者用に得々ポイントが還元される。

   まさに、スーパーセンターならではのポイント還元の事例であるといえ、これだけ幅広く、しかも個人事業主、まとめ買購入者にまで対応したポイント還元は稀であり、今後、食品スーパーマーケットとしても、ポイント還元方法を再検討する上で参考になる事例といえよう。ポイント還元はお客様にとって重要な還元政策であるにも関わらず、食品スーパーマーケットのポイント還元はかなり大ざっぱであるのが実態である。本来、還元の背景には顧客の購入履歴の分析、すなわち、ID-POS分析があってはじめて、ポイント還元政策が戦略的に決定できるはずであるが、残念ながら、顧客の購入履歴をつぶさに見ることなしに、ポイント還元がなされているのが実態といえる。

   このスーパーバリューの事例では、店舗と顧客との関係をつぶさに分析した上での還元がなされているといえ、これまでの食品スーパーマーケットのポイントカードにはない顧客の購入実態をよく分析した上でのポイント還元政策がなされているといえよう。そこで、もう少し、詳しく、スーパーバリューのポイント還元の現状を見てみたい。

   まずは、基本のポイント還元であるが、月間お買い物金額に応じて翌月からその金額に応じた還元率が付与される。最小のお買い物金額はA、100円から5,000円であり、0.5ポイント還元である。これがB、5,000円を超えると、1.0%になり、さらに、C、2,0000円を超えると1.5%になり、D、30,000円を超えると2.0%となり、というように、お買いもの金額に応じて、ポイント還元率が上昇して行き、最後、15段階目、Oとなると、300,000円以上で10.0%となる。結果、これを累積すると、最大7.58%のポイント還元となる。

   通常の食品スーパーマーケットの顧客の月間購入金額は20,000円前後であるので、このAから0までの15段階の中ではA、B、Cの0.5%、1.0%、1.5%となるので食品スーパーマーケットの顧客層だけであれば、3段階で十分ともいえるが、これが15段階まで5倍となるきめ細かいレンジをとったのは、それだけ、スーパーバリューというスーパーセンターの顧客が食品はもちろん、それ以外のホームセンター用品をも購入する顧客であるがゆえの結果であるといえよう。

   スーパーバリューは、この基本のポイント還元に加え、さらに、スーパーバリューならではのポイント還元、個人事業主、まとめ買購入者への別途ポイント還元もある。これは、6段階の得々ポイントとなっており、100円から30,000円まで450ポイントがプラス、30,001円から100,000円まで2,450ポイント、と続き、6段階目、300,001円から320,000円までが2,000ポイントとなる。結果、最終段階までゆくと、19,900ポイント、6.22%のポイント還元となる。まさに、スーパーバリューならではのポイント還元であるといえ、スーパーセンターであるがゆえに、いかに、個人事業主、まとめ買いのお客さまが多いかが伺われるといえよう。

   ポイント還元は、これまで、食品スーパーマーケットの顧客はほぼ消費状況が均一の顧客層で占められ、その購入実態には、あまり大きな差はないだろうという想定のもとで、その政策が決定されてきたといえる。しかも、単純に購入金額でばっさり切って顧客ランクをつくり、対応してきたのが実態である。ところが実際は、このスーパーバリューのポイント還元政策が示しているように、スーパーセンターという業態の特殊性ももちろんあると思われるが、それを加味しても、この事例はより顧客の購入事態の現実に踏み込み、購入金額をベースにはしているが、顧客を均一な実態でとらえず、様々な顧客を想定してのポイント還元に踏み込んでいるといえる。

   こう見ると、今後、食品スーパーマーケットとしても、ポイント還元を改めて見直し、まずは、自社のID-POS分析をしっかり実施し、顧客の購入実態がどのようになっているのか、また、顧客層はどのような構造になっているのか、さらには、単純な店舗全体の購入実態だけでなく、農産、水産、畜産、惣菜、日配、グロサリーなど、各部門ごとにはどのような構造になっているのかなどを改めて見直し、自社の購入顧客にとって最大限のサービスが可能なようなポイント還元政策を検討すべきではないかと思う。そして、そのためにも、ポイントカードを通じて得られるID-POSデータをしっかり分析し、最終的には単品、そして、単品間の関係に至るまでの実態を考慮した総合的なポイント還元戦略をつくる段階に来たのではないかと思う。ポイントカードも、ID-POS分析の本格的な展開が進んでゆくことにより、新たな展開を検討すべき時が来たように思う。

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March 27, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 26, 2012

食品スーパー売上速報、2012年2月度、105.8%!

   食品スーパーマーケットの上場企業21社の2012年2月度の売上速報を独自に集計した。この21社合計の店舗数は2,000店舗を超えており、食品スーパーマーケット業界における上場企業としての売上動向を探る上で、速報値としては、貴重な数字といえよう。その結果であるが、全体が105.8%、既存店は101.7%と堅調な結果となった。ただし、この2月度は例年と違い閏年であるので、昨年よりも1日長く29/28=103.5%増となるので、その分を差し引く必要があるが、それを加味しても全体は微増といえ、堅調な結果であったといえよう。

   このような中で食品スーパーマーケットとしては、ずば抜けて好調な企業がある。ヤマザワである。この21社の中でもトップであり、売上高119.7%と、2桁、120%近い伸びであり、大きく増加した。しかも、既存店も116.8%と高い数字であり、新店ではなく、既存店に支えられた伸びである。ヤマザワは、昨年の3/11の東大震災以降、復興特需もあり順調に売上げを伸ばし続けており、110%を切ったのは4月度のみである。そのヤマザワの3月度からの売上高の推移であるが、3月度110.5%、4月度104.7%、5月度112.1%、6月度114.2%、7月度119.1%、8月度110.2%、9月度109.4%、10月度111.5%、11月度110.1%、12月度112.4%、1月度110.3%、そして、2月度119.7%である。

   さらに、その中身であるが、客数110.4%(既存店107.6%)、客単価106.8%(既存店107.1%)という状況であり、客数、客単価ともにバランスのよい伸びに支えられており、理想的な売上高の構造であるといえよう。一般に、食品スーパーマーケットの売上高は新店に負うところが大きく、既存店は昨対前後で推移することが多いが、ヤマザワの場合は、既存店に支えられていることが鮮明であり、いかに東大震災以降、既存店が活性化可したかがわかる。特に、既存店の客数が増加しただけでなく、客単価も増加しており、マーチャンダイジングの改善も復興需要と同時に進んだものと思われる。

    これについでNo.2となったのは純粋な食品スーパーマーケットではないが、スーパーセンターを主力業態とするスーパーバリューである。その2月度の売上高であるが、119.3%であり、ヤマザワとは一転、新店による売上増が寄与し、大きく売上げを伸ばしている。現在、スーパーバリューは19店舗であり、この1年間の新店は改装オープンを含め、SuperValue 春日部武里店(改装3/9)、SuperValue 杉並高井戸店(改装4/6)、SuperValue 上尾愛宕店(新店6/22)、SuperValue 中浦和店(新店7/6)、SuperValue 府中新町店(新店9/8)、SuperValue 国立店(新店11/3)、SuperValue 東所沢店(改装2/1)、SuperValue 西尾久店(新店3/2)という怒涛の出店、改装ラッシュであり、特に、新店の寄与が大きいといえよう。

   ついで、No.3以下、105%以上の売上高の食品スーパーマーケットを見てみたい。バロー113.4%(既存店104.2%)、ダイイチ 110.8%(既存店105.2%)、アークランドサカモト110.7%(既存店96.8%)、 ハローズ109.4%(既存店102.0%)、マックスバリュ中部 108.8%(既存店105.1%)、ヤオコー107.7%(既存店102.7%)、マックスバリュ東海107.7%(既存店102.0%)、マックスバリュ北海道107.2%(既存店107.2%)、トーホー106.5%(既存店101.9%)、カスミ105.8%という状況である。

   この中でも、バロー、ダイイチ、アークランドサカモトは110%という好調さであり、
特に、バロー、ダイイチは新店、既存店バランスよく売上高を伸ばしている。やや気になるのはアークランドサカモトであり、全体は2桁増と好調であるが、既存店の数字が96.8%と下がっており、その中身は既存店の客数95.6%、客単価101.3%であり、客数の落ち込みが大きかったことである。アークランドサカモトはホームセンターであるので、来月以降は昨年の東日本大震災の特需がどう影響するか、今後の売上動向を注意深く見守る必要があろう。

    一方、この2月度、売上高が厳しかった食品スーパーマーケットであるが、マルエツ97.7%(既存店96.7%)、PLANT93.0%、Olympic:フード84.8%(既存店84.8%)の3社である。PLANT、Olympicはホームセンターでもあり、アークランドサカモト同様、気になる数字である。また、マルエツは今回の2月度の食品スーパーマーケットの中では唯一昨対を下回っており、厳しい結果であり、既存店の活性化はもちろんであるが、今後、新店をいかに出店してゆくかが課題といえよう。

   そして、これ以外の食品スーパーマーケット、昨対100%以上、105%以下の食品スーパーマーケットであるが、イズミ推定104.5%(既存店100.2%)、エコス103.9%(既存店103.1%)、マックスバリュ西日本103.9%(既存店98.4%)、アークス103.3%(既存店102.7%)、いなげや102.5%(既存店99.2%)、マックスバリュ100.4%(既存店100.7%)という状況である。

   このように、2012年2月度の食品スーパーマーケットは閏年という1日昨年よりも営業日数が多いということもあるが、全体21社合計の平均の売上高が105.8%(既存店101.7%)という堅調な結果となった。来月は、3月、昨年3/11の東日本大震災のあった月となり、ほぼ丸1年続いてきた食品スーパーマーケットの好調な売上高が一巡することになる。次回、3月度、食品スーパーマーケットの売上高がどのような結果となるか、その数字に注目である。

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March 26, 2012 in 食品スーパーマーケット売上速報 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 25, 2012

小さくても暖かい店づくり、優しい店づくり!

   食品スーパーマーケットの中で品揃えが豊富なカテゴリーのひとつに菓子パンがある。どんな小さなお店でも菓子パンは約100種類ぐらい品揃えされているのが実態であり、菓子パン売場に立つと、その品数の多さに圧倒される。実際、RDS、(財)流通システム開発センターの地域POSデータを見ると、菓子パンは月間1,000種類近い商品が各地で販売されているのが実態である。しかも、RDSの約300の食品スーパーマーケットのカテゴリーの中でもトップクラスの品揃えの多さであり、菓子パンの品揃えがいかに多いかがわかる。したがって、菓子パンは大きい店の方が有利にマーチャンダイジングが展開できると思われ、小さい店は菓子パンには十分なスペースが取れないということで、菓子パンの品揃えを絞り込み、重点商品中心の売場になってしまう場合が多い。その結果、菓子パンの売上げが芳しくなくなり、本来、菓子パンがもっている菓子パンのパワーを小さい店では半減させてしまうことが多い。

   菓子パンがなぜ100種類も品揃えが必要であり、月間約1,000種類にも及ぶ菓子パンがメーカーから発売されているのか、それはひとえに顧客が菓子パンの品揃えを切実に望んでいるからである。顧客のニーズがないのにメーカーが菓子パンを製造するはずがないし、顧客のニーズがないのに、食品スーパーマーケットが100種類もの菓子パンを品揃えするはずがない。実際に顧客は菓子パンの品揃えを強く望んでおり、これはID-POS分析をするまでもなく、通常のPOS分析でも、菓子パンを分析すると、その実態が如実に浮かび上がる。

   菓子パンをPOS分析すると、重点商品10品を見ると、わずか30%前後の構成比であり、残り90品で約70%ぐらいの構成比となる。しかもこの90品は際だった商品がなく、PI値の低い商品のオンパレードとなる。ただ、このPI値の低い商品を90品、揃えないと、残り約70%の売上げはとれなく、菓子パンの売上げ下がってゆくのが実態である。そして、これをID-POS分析すると菓子パンはかなり、広い顧客へ購入者が広がっており、顧客の輪を広げてゆく上においても重要な商品であることがわかる。したがって、店舗と顧客との関係、すなわち、店舗と顧客とのコミュケーションをはかって行く上にも重要な商品であり、菓子パンの売上げという観点からだけではなく、店舗の売上げ、店舗と顧客とのコミュニケーションをはかるという観点からも、菓子パンは重要な商品であることがわかる。

   ところが、これだけ菓子パンは重要な戦略商品であるにも関わらず、特に小さい店は販売スペースが取れないということで、品揃えを絞り込むケースが多い。一方、大きい店でも初期の品揃えを決め、その棚割りを死守することを優先し、新たな商品の導入に消極的になるケースも見受けられる。菓子パンは約1,000種類もあるにも関わらずである。特に、小さい店は品揃えに関してはあきらめムードが漂い、大きい店舗に対して、戦闘意欲をなくしてしまう場合も多い。

   ではどうすれば良いか。特に、小さい店が大きい店なみの品揃えを確保し、豊富な品揃えを達成するにはどうしたら良いか、その答えは発想の展開にある。小さい店は、空間ではなく、時間が勝敗を決める。時間は店舗の大小にかかわらず、平等に存在している。したがって、この時間を有効に使いこなすことが小型店が大型店にも勝てる秘訣であり、結果、お客さまの菓子パンへ対する満足度があがり、菓子パンの売上げだけでなく、広く顧客とのコミュニケーションがはかれ、店舗全体の売上げにまで波及することになる。

   時間を活用するとは、先の約1,000SKUの品揃えの菓子パンを可能な限り、一辺にではなく、時間をかけて取り扱ってゆくことである。仮に1週間に売場にある約100品全部を入れ替えれば、1,000SKU/100SKU=10週間で全品を売場展開できる。実際にはこれは難しいといえるので、そこで、20品づつ入れ替えると、1,000SKU/20SKU=50週間であり、年間52週であるので、ほぼ1年で完了、世の中の菓子パン全部を理論的には小さな店舗でも扱うことができる。これが平等に与えられた時間の活用ポイントであり、この時間をうまく活用することによって、どんな小さな食品スーパーマーケットでも、お客様のご要望にじわじわとではあるが、お応えすることができる。

   このように、小さい店舗がお客様にとって、暖かく、優しい店づくりをしてゆくには、品揃えスペースがないからあきらめるのではなく、大きい店も小さい店も平等に与えられた時間を積極的に活用し、品揃えを増やしてゆく方法を取り入れることにより、解決の糸口が見えてくるといえよう。これまでのマーチャンダイジングは一瞬の違いにあまりにこだわりすぎたきらいがあり、誰にも共通、平等の時間という要素をうまく活用できなかったといえる。今後のマーチャンダイジングは瞬間のマーチャンダイジングから、顧客の購入履歴を加味したID-POS分析の時代に入り、ますます、時間が重要な要素となってゆく。大型店だから顧客の支持を得られるわけではなく、小型でもこの時間を駆使することにより、空間では絶対に勝てない品揃えですら勝つことも可能となる。菓子パンのマーチャンダイジングを通じ、是非、この時間の大切さを体感し、小型店でもお客様にとって、暖かく、優しいて店づくりに挑戦して欲しい。

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March 25, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 24, 2012

マーチャンダイジングの3つの段階!

   これまで20年以上に渡ってマーチャンダイジングについて取り組んできた。マーチャンダイジングとは直訳すれば商品政策であり、商品をいかに顧客に販売するか、その販売政策のことを指す言葉である。そして、その理論的な根拠となっているのが需要供給の法則といってよい。需要供給の法則は商品を2軸、数量と価格の関係から需要面と供給面から分析し、その均衡点を見つけ出すことである。これがマーチャンダイジングと関連してくるのは、この均衡点を通る需要曲線をいかに右上にもってゆき、新たな需要を作り出すかにあるといえるからである。

   そして、その結果、数量も価格も引きあがり、企業に大きな利益をもたらすことにつながってゆく。この均衡点を右上にもってゆくための商品政策、これがマーチャンダイジングそのものであるといえる。したがって、すべてのマーチャンダイジング政策は、結果、需要創造につながることが目的であるといえ、需要創造ができればマーチャンダイジングは成功、需要創造ができなければ、マーチャンダイジングは失敗といえる。

   これまで取り組んできたマーチャンダイジングは、このような流れであり、この需要供給の法則を原則とし、数量と価格の関係を追究してきたといえる。特に、食品スーパーマーケットでは、この数量をPI値に置きかえ、マーチャンダイジングをPI値と価格、さらに、掛けた均衡点を金額PI値とみなし、この金額PI値をいかに右上に引き上げるかがマーチャンダイジングの目的そのものであったといえる。これは需要供給のグラフを全体としてみるのではなく、たった1人の平均顧客で見たときにはどう見えるかという観点が導入されており、その意味で一歩、マーケティングからマーチャンダイジングへ前進したといえる。   

   ところが、ここ最近、ID-POS分析に取り組み、商品1品1品と顧客1人1人の関係を深く分析するようになり、これは第1段階のマーチャンダイジングであるに過ぎないことが判明しつつある。マーチャンダイジングには次の段階がある。実は、もともと、先に見たように数量と価格の関係をPI値と価格の関係に置きかえ、均衡点を金額PI値とした時点で次の段階がほぼ示唆されているといえる。それは、数量と価格は純粋に商品の動きを追ったものである。ところが、PI値は商品の動きを純粋に追っているわけではなく、レシート客数で数量を割るため、一歩、商品から顧客に踏み込んでいるからである。

   レシート客数は顧客かというと、まだ、この時点では顧客ではないが、商品から顧客に一歩踏み込んでおり、顧客志向が芽生えはじめているといえる。したがって、もう一歩踏み込めば、当然、これは、マーチャンダイジングが商品と顧客との関係となり、商品の動きだけを追うのではなく、商品と顧客との関係をいかに深く築くかに視点が移ってゆくことになる。これが第2段階のマーチャンダイジングである。いわばz軸の登場であり、平面が立体化され、顧客1人1人のレイヤーが見え、その透視図が需要供給の数量と価格に帰着するイメージである。

   この時点ではすでに、マーチャンダイジングは商品だけの問題ではなくなり、商品と顧客、それもレシート客数ではなく、ID客数との関係になる。そして、この時点での売上げアップ、すなわち、需要曲線と供給曲線の均衡点を右上にもってゆこうとするマーチャンダイジングは商品と顧客との関係に転嫁され、いかに、商品を購入する顧客を増やしつつ(z軸を伸ばす)、一方で、その顧客に繰り返し、その商品を購入してもらう(ひとつひとの顧客の平面を大きく広げてゆく)かが決め手となる。すなわち、マーチャンダイジングの根幹が商品の数量と価格の関係から、商品と顧客の関係に置き換わるといえる。これがマーチャンダイジングの第2段階である。いわゆる、ID-POS分析であり、新たなマーチャンダイジング戦略となる。

   そして、さらに、次のマーチャンダイジングが自然生まれる。それは、その商品を購入している顧客が当然のことであるが、他の商品も購入している。これは同時に購入する場合もあれば、ある一定期間の間に他の商品を購入する場合もある。これがわかってくると、当然、その商品とその購入顧客が購入する他の商品との関係をどうマーチャンダイジングに組み込むかがポイントとなり、これが、第3段階のマーチャンダイジングといえる。

   すなわち、商品と顧客との関係から、さらに、その顧客が購入する商品との関係を考慮したマーチャンダイジングであり、商品=顧客=他の商品という図式である。この商品と他の商品はその商品の購入顧客が明らかになってはじめてわかる関係であり、第1段階はもちろん、第2段階でも踏み込めない新たなマーチャンダイジング領域といえ、まさに、第3段階のマーチャンダイジングといえる。

   このように、マーチャンダイジングにはこの3つの段階がある。商品のみの動きを追っていた需要供給の法則を前提とした第1段階のマーチャンダイジング、商品と顧客の関係に踏み込んだ第2段階のマーチャンダイジング、そして、さらに、商品と顧客、その顧客が購入する他の商品を加味した第3段階のマーチャンダイジングがあるといえる。マーチャンダイジングには、この3つの段階があるといえ、いかに、この3つのマーチャンダイジングを駆使して、マーチャンダイジング戦略を構築してゆくかがポイントといえよう。特に第2段階以降は通常のPOS分析では不可能であり、ID-POS分析が不可欠であるといえる。その意味で、この第2、第3のマーチャンダイジングはID-POS分析が可能となったことにより、新たに生じた次世代のマーチャンダイジング戦略であるといえよう。余談だが、マーチャンダイジングにはこの先もある。第4段階であり、これは時間という4次元が加わることになるが、いずれ、稿を改めて取り上げたい。

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March 24, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 23, 2012

コンビニ売上速報、2012年2月度、好調!

   コンビニの2012年2月度の売上速報が3/21、(社)日本フランチャイズチェーン協会から公表された。結果は、「既存店ベースでは客数10億480万人(前年同月比+2.5%)、平均客単価612.6円(前年同月比+2.3%)とな り、売上高は、6,155億円(前年同月比+4.8%)であった。なお、本年は閏年であり統計数値は月間数値合計のため前年同月より1日多い数値が含まれ計算されています。」とのことであり、閏年で1日昨年よりも営業日数が多かったこともあるが、既存店が4.8%増と堅調な数字であり、コンビニの好調さを裏付けているといえよう。ちなみに、全体は9.6%増とさらに好調であり、新規出店も好調に推移しているといえる。

   このコンビニの統計は、同協会加盟のココストア、サークルKサンクス、スリーエフ、セイコーマート、セブン-イレブン・ジャパン、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、ポプラ、ミニストップ、ローソンの10社、44,791店舗のコンビニの売上集計であり、日本全国を網羅しており、信頼できる統計データであり、その好調さは本物といえよう。

   ちなみに、閏年がどのくらい数字に影響を与えるかあるが、28日が29日と1日増えることにより、1/28分プラスとなり、3.57%のプラス効果が生れる。これは30日、31日でも同様であり、31日は30日よりも、1/30=3.33%分売上げを底上げする。そこで食品スーパーマーケットでは月度よりも、20日占め21日はじまりや、アメリカのように52週、週別管理を前提に4週、4週、5週などを、マーチャンダイジングでは活用する場合もある。その意味で、月度の場合は特に注意が必要である。ただ、PI値で計算すれば、これらの問題は顧客1人あたりに換算されるため、比較的、時間の影響は受けにくいといえ、PI値で見る小売業も多い。

   さて、2012年2月度のコンビニの売上速報であるが、既存店は4.8%増であり、全体が9.6%増と2桁近い数字になったが、その客単価と客数で見ると、客単価は621.1円(昨年603.0円)となり、3.0%増であり、客数は10億8,769.7人(昨年10億2,183.9人)と6.4%増となった。したがって、客単価よりも客数増が売上げを押上げた構図である。実際、店舗数を見ると、44,791店舗(昨年43,162店舗)と3.8%増加しており、これがコンビニ全体の売上げを力強く押し上げた要因といえる。したがって、昨年までは既存店の売上げが3/11の東日本大震災の特需、さらには一昨年のたばこの値上げ効果などがあり、全体を押し上げる構図であったが、今年は、新規出店が大きく売上げを押上げてゆくことになろう。実際、コンビニ各社の新規出店ペースは半端ではなく、おそらく、今期、2012年度は空前の新規出店が見込まれており、さらに、コンビニの成長が続いてゆくことになろう。

   ちなみに、今期は食品スーパーマーケット業界も空前の新規出店が予想され、先ほどテレビでもセブン&アイHの入社式の映像が流れ、特に東北地方の採用を配慮したとの字幕が流れていた。実際、今期、セブン&アイHの食品スーパーマーケットの中核企業、ヨークベニマルは過去最大の新規出店を東日本大震災の被災地、東北、特に、宮城県、福島県に積極的に出店してゆくとのことである。これ以外にも、各食品スーパーマーケットが今年は大量出店に踏み出す企業が多く、コンビニ、食品スーパーマーケットともに活況を呈することになろう。

   一方、商品面であるが、客単価が全体3.0%、既存店も2.3%と堅調に推移しているが、その要因を各商品群で見てみたい。まず、この2月度、最も伸びた商品群であるが、サービス部門43.0%増(構成比5.6%)と異常値となったが、これは、「一部のコンビニチェーンが、当せん金額が史上最高の5億円(1等、前後賞合わせ)となる「東日本大震災復興支援グリーンジャンボ宝くじ」を販売した効果で、サービス部門の売り上げが、同43%増に押し上げられた。」とSankei Bizで報道されているが、この宝くじ効果が大きかったようである。ついで、コンビニの中核商品、日配部門9.6%増(構成比33.2%)と、2桁近い伸びである。さらに、昨年度から絶好調の非食品が8.9%増(構成比34.4%)と、これも2桁増であり、花粉症対策のためのティッシュ、マスクなどが好調であったとのことである。そして、加工食品も5.3%増(構成比26.7%)と堅調な伸びであり、すべての部門が好調と、まさに、コンビニは絶好調な、この2月度の売上速報である。

   このように、2012年2月度のコンビニの売上速報はこれまでの東日本大震災の影響、たばこの値上げによる影響による特需的な売上げアップではなく、新規出店による客数アップの効果が高いといえ、成長の要因がこれまでとは様相を異にしつつあるといえる。今期はコンビニだけでなく、食品スーパーマーケットも空前の新規出店が控えており、これまでにない食品業界全体が新たな成長の段階に入ることになろう。来月には、コンビニ各社、そして、食品スーパーマーケット業界の2月期決算の公表がはじまるが、各社、好調な決算が予想されるが、それ以上に、今後、どのような成長戦略を打ち出すか、その決算発表に注目である。

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March 23, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 22, 2012

食品スーパーの事業リスク、マックスバリュ中部、本決算!

   食品スーパーマーケット事業には様々な事業リスクがあるが、通常は敢えてそのリスクを公開することはないが、上場企業となると、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、本決算の際、公開されるのが通常である。そこで、ここでは、すでに、本決算の公表があったマックスバリュ中部が公開した事業のリスクについて見てみたい。なお、マックスバリュ北海道もすでに本決算を公表しているが、今期は特筆事項がないとのことで数年前に公表した事業リスクと変わらないとのことである。

   そこで、マックスバリュ中部の事業のリスクであるが、全部で13項目からなっている。先に、その13項目すべてあげておくと、1.景気動向に関するリスク、2.競争激化に関するリスク、3.顧客情報の漏洩に関するリスク、4.法的規制及び品質管理に関するリスク、5.小売価格の低下に関するリスク、6.商品の安全性に関するリスク、7.不動産価格等の上昇に伴うリスク、8.店舗出店に関するリスク、9.減損に関するリスク、10.資金調達に関するリスク、11.地震や台風等の自然災害等に関するリスク、12.感染症災害の発生等に関するリスク、13.中国事業に関するリスクである。こう見ると事業のリスクが多岐に渡っており、食品スーパーマーケットは様々な事業のリスクにさらされていることがわかる。

   これをP/L、B/S、CFの面から整理してみると、主にP/Lに関するものは、1、2、3、5、6、11、13であり、B/Sは7、8、9、11、13であり、CFは10、13、その他4、12となろうか。特に、その他は法的なリスクも含み、事業全体に大きな影響を与えかねないリスクといえる。また、11はP/L、B/S双方、13すべてに影響があるといえ、ある意味最も大きな事業リスクといえよう。そこで、ここではまずは、3つ重なったリスク、次に、2つ重なったリスク、そして、1つのリスクから見てみたい。

   まずは、3つに影響を与えるリスク13.中国事業に関するリスクであるが、マックスバリュ中部は、今期決算で「将来の飛躍的な成長を実現するため、成長著しい中国での店舗展開に向けた現地法人の設立を推進します。」と、中国への新規出店戦略を表明している。これを受けての事業のリスクといえるが、その内容は、大きく3つに分かれており、1つ目は、中国経済が今後とも発展してゆくかどうかは予想できず、これらが主にP/L、B/Sに影響が出る恐れがあるとのことである。2つ目は法的規制、その運用、解釈によるリスクであり、主にP/Lに影響がでる恐れがあるとのことである。そして、3つ目は為替変動の影響であり、これはP/L、B/S、CFにも影響がでる恐れがあるとのことである。したがって、中国事業に関するリスクは成功すれば大きな事業メリットがあるが、一方で、ここにあげたような事業のリスクも大きいとのことである。

   次に、2つ重なったリスク11.地震や台風等の自然災害等に関するリスクであるが、まさに、3/11の東日本大震災がそれにあたるといえ、実際、今期は様々な影響がP/L、B/Sに生じたといえよう。特に、マックスバリュ中部としては、ここで、流通、仕入れについて特に言及している。

   そして、P/L関係はかなり広範にわたって様々な角度から取り上げている。1.景気動向に関するリスク、2.競争激化に関するリスク、3.顧客情報の漏洩に関するリスク、5.小売価格の低下に関するリスク、6.商品の安全性に関するリスク、11.地震や台風等の自然災害等に関するリスク、13.中国事業に関するリスクであり、この中では、特に、1、2、5等が特にダイレクトにP/Lに影響がでる項目といえる。マックスバリュ中部は東海エリアでのドミナント展開であり、この地区はオーバーストアの中で激しい競争が行われており、その競合関係が大きな影響を与えるとのことである。

   同様にB/Sであるが、7.不動産価格等の上昇に伴うリスク、8.店舗出店に関するリスク、9.減損に関するリスク、11.地震や台風等の自然災害等に関するリスク、13.中国事業に関するリスクであり、特に、この中では8の店舗出店が土地、建物を賃貸で出店の場合、敷金、保証金、差入れ保証金等が所々の事情で回収できないリスク等があるとのことである。そして、CF、10.資金調達に関するリスク、13.中国事業に関するリスクであるが、まさに10、金融情勢の悪化がキャッシュの調達に影響を与える恐れがあるとのことである。これ以外では4.法的規制及び品質管理に関するリスク、12.感染症災害の発生等に関するリスクであり、法的なリスクと感染症災害等のリスクである。

   このように、食品スーパーマーケットの事業のリスクは多岐に渡っており、P/Lに影響を与えるもの、B/Sに影響を与えるもの、そして、CFに与えるものと整理することができ、投資家としては、これらのリスクを踏まえた上で、食品スーパーマーケットへ投資することがポイントとなるといえる。来月に入ると、食品スーパーマーケット業界の2月度本決算の公表がはじまるが、各社、どのような事業のリスクを取り上げるか、投資家だけでなく、広く、食品スーパーマーケットという業種の経営の本質を理解する上でも、重要な情報開示といえよう。

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March 22, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 21, 2012

食品スーパー2013年度、新卒採用、拡大、縮小?

   3/19の日経MJに流通業界の2013年度の新卒採用の特集記事が掲載された。見出しは、「流通・外食、大卒3割増、13年度、新卒採用」であり、リードは「出店拡大など対応、ドラック・衣料品店伸び顕著」である。この調査は日本経済新聞社が調査した1次集計結果ではあるが、2013年度は、流通業界すべての業種で10%以上の増加という結果であり、全体では27.6%、内、大卒は29.5%と約30%増となった。この結果を見ても、今期、流通業界全体が出店拡大の時期に入ったといえ、食品スーパーマーケット業界も大きな転換期を迎えることになろう。

   そこで、この日経MJに掲載された2013年度の食品スーパーマーケット、GMS等の採用計画を見てみると、流通業界トップ、No.1はイオンであり、約2,000人(53.8%)、No.2のAOKIホールディングスが500人(117.4%:大卒500人、117.4%)であるので、圧倒的な採用人数である。しかも、昨対53.8%であり、大幅な採用増、イオンは今期積極的な出店拡大、国内だけでなく、中国、東南アジアを含む海外へも展開してゆくものと思われ、成長戦略に大きく舵を切ることになろう。

   一方、食品スーパーマーケットでは、トップ、No.1はバローであり、約230人(-34.3%:大卒約230人、-34.3%)、昨対はマイナスではあるが、採用人数はトップである。バローはこの第3四半期決算時点でのグループ全体では、18店舗の食品スーパーマーケットを新規出店しており、この時点で食品スーパーマーケットの店舗数は219店舗、積極的な新規出店戦略である。したがって、-34.3%の採用計画はけっして少なくはなく、今期も昨年ほどではないが、積極的な新規出店となろう。そして、No.2は大黒天物産であり、約200人(66.7%:大卒200人、66.7%)、昨年、2011年1月から12月までに11店舗新規出店をしている。現在65店舗であるので、まさに大量出店であるが、この採用計画を見る限り、それを大きく上回る可能性が高く、空前の新規出店となろう。今年に入っても、すでに2店舗の新規出店をはたしており、ここへ来て、さらに出店意欲が増しているといえる。

   No.3は万代であり、150人(11.9%、大卒130人、21.5%)、特に、大卒を増やす計画であり、今期も堅調な出店計画となろう。No.4はヤオコー、約135人(-0.7%、大卒約100人、0.0%)であり、ほぼ、横ばいである。No.5はベルク、130人(-4.4%、大卒95人、8.0%)とやや大卒を増やす計画であるが、全体としては、ほぼ、横ばいである。そして、No.6がオオゼキ、125人(-23.3%、大卒25人、108.3%)と、やや、今期は新規出店を抑制するようであるが、大卒は倍増、内部体制を固めるようである。

   以上が、100人以上の新卒採用の食品スーパーマーケットであり、ちょうど、オオゼキまでが、この日本経済新聞社の流通・外食における13年度新卒採用の1次調査での30位である。ここからは、食品スーパーマーケット業界は100人を下回る採用となるが、No.7がサミット、95人(-18.8%:大卒85人、-20.6%)である。13年度はやや出店を控えるようであり、100人を若干下回った。そして、No.8が原信ナルスHであり、約90人(15.4%:大卒70人、34.6%)であり、サミットとは一転、採用を増やし、しかも大卒を大きく増加させる方針である。

   こう見ると、この1次集計では食品スーパーマーケットは8社が掲載されているが、新卒採用を増やす食品スーパーマーケットは大黒天物産(66.7%)、万代(11.9%)、原信ナルスH(15.4%)の3社である。一方、採用を減らす食品スーパーマーケットは、バロー(-34.3%)、ヤオコー(-0.7%)、ベルク(-4.4%)、オオゼキ(-23.3%)、サミット-18.8%)の5社である。したがって、食品スーパーマーケット業界としては、やや採用を控える企業が多いとはいえるが、一方で、採用を大きく増やす企業もあり、今期は両極端な動きになると思われる。

   一般に、食品スーパーマーケットにとって、安定的な新規出店を果たし、成長戦略を打ち出してゆくには財務状況が健全である必要がある。現在、2012年1月度の本決算の公表が終わり、来月には2月度決算企業の公表がはじまり、その結果が判明するが、第3四半期までの、食品スーパーマーケットの決算状況を見ると、比較的好調な決算の食品スーパーマーケットが多い。

   ただ、昨年、2011年度の決算結果を見ると、決算公開企業約50社の平均の自己資本比率は40.5%であり、30%前後の食品スーパーマーケットも20社近いといえる。したがって、今期は全体としては比較的好調な決算が予想されるが、この状況を見る限り、両極端な経営状況といえ、獲得したキャッシュを成長戦略に当てられる企業と、財務改善へ最優先で配分せざるをえない企業とに分かれよう。前者は成長戦略を優先し、先に見たように新卒を大量に採用することも可能であるが、後者は十分な成長戦略を打ち出せず、結果、新卒採用を控えざるを得なくなろう。

   こう見ると、食品スーパーマーケット業界は、今期、その差が大きく広がり、成長軌道に乗れる食品スーパーマーケットと、財務改善を優先せざるをえず、成長戦略をとれない食品スーパーマーケットとに大きく分かれる様相を呈するのではないかと思われる。今後、公表される食品スーパーマーケット業界の決算において、各社がどちらを優先し、どのような経営方針を打ち出すか、注目である。

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March 21, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 20, 2012

RDS005:牛乳をPOS分析して見ると、・・

   牛乳は食品スーパーマーケットの中で根幹のカテゴリーであり、このカテゴリーを店舗のどこに置くかにより客導線を変えてしまうくらいの大きな影響力がある。PI値が30%前後と極めて高く、RDSの約300のカテゴリーの中でもトップクラスであり、したがって、入店客数の30%近くが、牛乳の場所に集まる訳であり、慎重に販売場所を決める必要がある。日配のレイアウトを組む時も、PI値から考えれば、まずは牛乳であり、この牛乳を決めて次のカテゴリーの配置を検討することになる。

   さて、牛乳のマーチャンダイジングであるが、これまで取り上げたRDSのマーチャンダイジングの中では、菓子パンのマーチャンダイジングと対極のカテゴリーといえる。上位たった3品で70%から80%の売上構成比となり、この3品の重点管理が何といって、も最大のテーマとなる。しかも、No.1の商品は地元ブランドの場合がほとんどであり、この1品で金額PI値20,000円(1人当たり20円)、平均単価が200円とすれば、PI値は10%となり、すごい商品が存在する。PI値10%は食品スーパーマーケット約10,000品の中にも数品しか存在せず、PI値の極限の商品のひとつといえる。

   ちなみに、食品スーパーマーケットではPI値1%の水準でも約200品ぐらいしか存在しないので、PI値10%がいかに高い数字であるかがわかる。したがって、この商品はまずは品切れをいかに防ぐか、多少過剰在庫になろうがまずは、徹底的な品切れ管理が課題となる。これはもう担当者だけに任せておくだけでなく、店長管理といってもよく、従業員全員で常に目を配りながら、あぶなくなったら、誰かがフォローする体制をつくることが必要である。

   一般にPI値の高い商品の発注であるが、食品スーパーマーケットの平均的な客数は約2,000人であるので、PI値10%の場合は客数2,000人×PI値10%=200本の牛乳が販売されることになる。1フェイス奥行、かりに5本とすると、200本/5本=40フェイスとなる。したがって、当然1回では陳列できないので、2回転で20フェイス、それでもスペースが十分にとれないので、2段積み、3段積みとなる。また、当然ぴったりの発注では品切れを起こす可能性が高く安全在庫、いわゆる標準偏差を用いて120%から130%ぐらいの発注となるので、これを毎日回し、時々特売が入るなどするため、大変な作業となり、結果、品切れが起こったり、逆に過剰在庫となったりする。素人ではできる技ではなく、それだけ、牛乳はこれひとつとっても重要な商品といえる。

   また、牛乳は地方色が極めて強いカテゴリーではあるが、NBも存在する。RDSでは、雄一、客数PI値100%(導入率)の商品があり、これが明治おいしい牛乳である。びくりである。それ以外でも、客数PI値100%には届かないが、70%から80%ぐらいの森永おいしい牛乳、メグミルクなど大手ブランドがあるが、東北、首都圏、近畿ともに客数PI値100%は、この明治おいしい牛乳ぐらいであり、日配食品全体の中でも稀な商品といえる。しかも、金額PI値も高く、いずれの地区でもベスト5には入る商品であり、牛乳の重点商品の1品としてその地位を獲得している。

   特に、この明治おいしい牛乳は、ID-POS分析を実施すると独特なポジショニングをもっており、地元のNo.1の牛乳や特売となる牛乳等にもほとんど影響されず、独自の顧客を開拓しており、実に興味深い商品でもある。また、500mlも同様にポジションニングができており、1000mlとも棲み分けがはっきりしており、マーチャンダイジングではこれをいかに考慮し、牛乳全体の棚割りをつくるかがポイントとなる。

   また、牛乳は上位3品で売上げの70%から80%となるが、それ以外の商品をID-POS分析すると、下位商品にロイヤルカスタマーの支持の高い商品が多く見出すことができ、いかにこだわりの牛乳、さらに、200mlの小容量まで幅広く品揃えするかがポイントといえる。牛乳全体の売上げには大きな貢献はなくとも、その購入顧客がロイヤルカスタマーであることが多く、これらの商品をないがしろにすると、店舗の顧客、特にロイヤルカスタマーの店舗全体の支持を失いかねず、品揃えも重用な課題である。今回のRDS研究会の参加メンバーの牛乳のSKUはおよそ20SKUであるので、重点商品の強化だけでなく、残り20品までの品揃えを慎重に選定し、しっかり管理してゆくことが牛乳のマーチャンダイジングのポイントといえる。

   このように、牛乳は菓子パンと対極のマーチャンダイジング、品揃えも絞られ、特に、上位3品で70%から80%も売上構成比があり、この3品をまずは絶対に品切れを起こさず、管理できるかがポイントとなる。そして、これに加え、NB、ナショナルブランドも重点商品として加え、さらに、残り約10数SKUを慎重に選定することが課題といえる。菓子パンのマーチャンダイジング、そして、牛乳のマーチャンダイジング、この双方がマスターできれば、ほぼ、マーチャンダイジングの基礎を修得できたも同然、是非、この2つのマーチャンダイジングは体験し、マーチャンダイジングの真髄を身に着けて欲しいところだ。

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March 20, 2012 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 19, 2012

マックスバリュ北海道、2012年1月期決算、ほっと一息?

   マックスバリュ中部の2012年1月期決算発表と同日、3/14、同じイオングループのマックスバリュ北海道が2012年1月期の決算を公表した。同じイオングループでありながら、マックスバリュグループも決算月が1月期と2月期決算があるが、今後はグループ全体を統一、2月期決算への移行がなされるという。その決算結果であるが、営業収益807.39 億円(4.2%)、営業利益8.58億円(78.0%)、経常利益 8.60億円(80.3%)、当期純利益 1.03 億円(-46.5%)となり、当期純利益は「当事業年度より「資産除去債務に関する会計基準」等を適用したことにより、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額3億1百万円を特別損失として計上しております。」などがあり、減益となったが、営業、経常段階では大幅な増益となった。また、自己資本比率も28.0%とまだまだ約70%強を負債に依存する厳しい財務状況ではあるが、昨年は25.8%であり、改善が見られる。全体としては、ほっと一息というところであろうか。

   では、このほっと一息となった今期のマックスバリュ北海道のキャッシュのやりくり、すなわち、キャッシュフローを見てみたい。キャッシュの大本、営業活動によるキャッシュフローであるが、17.58億円(昨年1.09億円)と大幅に改善し、昨年と比べ潤沢なキャッシュを獲得した。キャッシュフローはP/Lとは違い、本当のキャッシュの流れを示すものであり、今回も当期純利益は大幅な減益であるが、キャッシュには減価償却費、特別損失等がプラスとなるため、P/Lとは全く違う様相を呈する。これが決算をわかりにくくしている要因であり、企業戦略を見誤ることになりかねない。今期のマックスバリュ北海道は昨年と比べ、P/Lは厳しい結果となったが、キャッシュは潤沢に確保したといえる。

   問題は、この潤沢なキャッシュをどう経営戦略に配分したかであるが、食品スーパーマーケットの場合は大きく2つがポイントとなる。ひとつは成長戦略へのキャッシュの配分であり、もうひとつは財務改善への配分である。ただ、財務改善については、健全な財務状況にあれば、ここは配当、すなわち株主還元を重視し、残りはすべて成長戦略へと充てることができる。ところが、マックスバリュ北海道は自己資本比率が昨年よりは改善したとはいえ、まだまだ約70%強が負債に依存し、経営状況が厳しい局面にあるといえる。したがって、キャッシュを成長戦略に配分している余裕はなく、大半のキャッシュを財務改善に当てざるをえない状況にあるのが現状である。

   実際、成長戦略を示す、投資活動によるキャッシュフローを見ると、1.06億円(昨年1.18億円)と、営業活動によるキャッシュフローのわずか6.02%であり、極力、投資を控え、投資を通じたキャッシュアウトを回避した配分である。ただ、成長戦略を示す有形固定資産の取得による支出への投資は4.50億円(昨年5.83億円)と継続しており、今期も、「価格競争力強化の業態である「ザ・ビッグ」店舗につきましても道央圏3店舗の転換に加え、新たに道東圏の3店舗を業態転換し、・・」とのことで、新店こそないが、積極的な業態転換を実施している。そのキャッシュは建設協力金の回収による収入4.98億円(昨年6.26億円)と、ここがキャッシュの源泉となっており、営業活動によるキャッシュは極力温存しているのが今回の決算の特徴である。

   したがって、キャッシュは財務活動によるキャッシュフローにほぼすべてを当て、財務改善を最優先しているが、その数字は26.03億円(昨年5.40億円)と、営業活動によるキャッシュフローの約150%であり、持ち出し、通常では考えられないキャッシュの配分である。それだけ、財務改善が喫緊の経営課題との判断が働いたといえよう。その中身であるが、長期借入金の返済による支出-26.02億円(昨年-5.40億円)であり、この一点である。結果、内部留保を取り崩し、資産の現金及び預金は10.56億円(昨年17.94億円)と減少、総資産234.68億円に占める割合は4.49%と厳しい財務状況といえる。

   こう見ると、営業利益が大幅な増収となり、営業活動においてはキャッシュを生み出すことができたが、その生み出されたキャッシュを食品スーパーマーケット本来の経営課題、成長戦略に充てることができず、すべてを財務改善に配分し、財務の健全化を最優先した今期の決算であったといえる。結果、自己資本比率は向上したが、それでも約70%強を負債に依存する財務状況であり、今後、さらに、財務改善が優先されるといえる。

   このように、マックスバリュ北海道の2012年度1月期決算は営業面では営業利益が大きく改善し、昨年と比べ営業活動によるキャッシュフローが大きく改善、豊富なキャッシュを獲得した。ただ、そのキャッシュを残念ながら、すべて財務改善に配分せざるをえない状況にあるといえ、成長戦略への配分が十分にできなかったといえる。現状、一息をついたいとはいえ、まだまだ財務状況は厳しい状況にあり、今後数年は最優先での経営課題が財務の健全化となろう。マックスバリュ北海道としては、この財務の健全化を優先しつつも、いかにキャッシュを遣り繰りし、成長戦略を推し進めるか、今後、難しい経営判断が求められるといえよう。

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March 19, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 18, 2012

リフト値、どんどん使いこなそう、誰でもできる!

  リフト値はよく難しいし、わかりづらいと言われるID-POS分析特有の指標のひとつである。ただ、実際には、その本質をつかんでしまえば、けっして難しいものではなく、誰でも、簡単に、たった4つの数字で、電卓ひとつで計算できる。また、リフト値はよく誤解され、同時購買、すなわち、バスケット購入、顧客がいっしょに商品を購入する時の数値だと思われているが、それはリフト値のほんの一部を示しているにすぎず、しかも、それは別にID-POS分析でなくても算出でき、リフト値の壮大な体系の中ではごく一部、しかもリフト値の本質を見誤る恐れがあり、これで終わっては実にもったいない話である。

   リフト値の本質はID客数からはじまる。これがリフト値理解の第1歩であり、これができて、次が、先の同時購買等のリフト値の算出となるのが手順である。したがって、集合論からいえば、ID客数の中に同時購買が包み込まれているといえ、これが通常のPOS分析とID-POS分析との関係、すなわち、ID-POS分析が通常のPOS分析を100%包み込んでいるのと同じ構図である。ちなみに、ウォルマートからはじまったといわれる「おむつとビール」の関係は前者であり、その意味で「おむつとビール」のリフト値はID-POS分析ではなく、データウェアハウスを駆使し、膨大なレシートの山からマイニング、すなわち見つけだしたに過ぎず、実にもったいない話であるといえる。だから、ID-POS分析をやっていないウォルマートができたといえ、その影響がいまでも色濃く残り、リフト値は簡単には算出できない膨大なデータウェアハウスでの分析の世界であり、結果のみを見れば良いように思われている。

   では、リフト値の本質とは何かであるが、そもそも何でリフト値、なぜliftなのかであるが、liftとは持ち上げるという意味であり、商品が商品を持ち上げるという意味から来ている。実はこれがリフト値混乱のもとであり、ID-POS分析の本質から離れてしまった要因のひとつである。リフト値のliftの本質は商品ではない。顧客である。顧客が商品を持ち上げるのであって、商品が商品を持ち上げるわけではない。そんなこと実際にもできるはずがない。ところが、同時購買ではレシート、すなわち、バスケットの中身を見てリフト値を算出するため、商品と商品の関係で見ざるをえなくなり、あたかも商品が商品を持ち上げているように見えてしまう。

   ところが、これをID-POS分析、すなわち、商品と顧客の関係で改めて洗い直してみると、全く違った世界が見える。商品1品1品の購入履歴を分析して見れば明らかなことではあるが、その商品を購入している顧客の何割かが別の商品を購入している実態が見えてくる。この瞬間にリフト値が生れるわけである。すなわち、別の商品の購入顧客が、その商品もいっしょに買っている実態がまのあたりに見える。したがって、この商品は別の商品の購入顧客も購入していることが明らかになり、その顧客からも支えられていることがわかるわけである。

   これがリフト値の本質であり、顧客が別の商品を購入した瞬間にその関係はできあがり、ここからリフト値が生れる。しかも、これはその後も当然続く、極論すれば一生涯続く関係であり、リフト値はどんどん変化するのである。これはまさに人間同士のコミュケーションと同じであり、コミュケーションが深まれば深まるほど、お互いが親密になり、絆が強固になると同じように、双方のコミュケーションを深めれば良いのである。結果、クロスマーチャンダイジングが生れ、POPへとつながってゆくことになり、このようなアクションを起こすことでお互いの商品の顧客同士の交流がはじまり、リフト値はどんどん高まってゆくことになる。むしろ高めることができるのである。

   そこで、4つの基本数字であるが、白菜と豚小間肉で考えた場合、まずは白菜の年間顧客数、次が豚小間肉の年間顧客数、そして、クロス、双方を購入している顧客数、最後が全体の顧客数である。この4つで必要十分であり、あとは電卓の世界である。計算式であるが、これも割算のみですべて解決する。まず、白菜、豚肉のPI値、この場合は白菜の顧客数/全体の顧客数、豚小間肉の顧客数/全体の顧客数を計算する。次が白菜から見た豚小間肉のクロスのPI値を計算する。双方を購入している顧客数/豚小間肉の顧客数である。豚小間肉で割ることがポイントである。なぜなら、豚小間肉の顧客のどのくらいの割合の方が白菜を購入しているかが知りたいからである。要は豚肉が白菜をliftしているかどうかを知りたいということである。

   さて、結論、リフト値であるが、(双方を購入している顧客数/豚小間肉の顧客数)/(白菜の顧客数/全体の顧客数)となる。これがリフト値であり、この数字が1.0倍以上になれば、豚小間切れが白菜をliftしているということになる。逆に1.0倍以下であれば、無関係とみなし、相性が悪いと判断する。これだけである。そして、応用問題。では豚小間肉のリフト値はいくつになるでしょうか。白菜よりも高い、低い、同じ、計算してみてください。答えが分かった方はPI研から待ち受け画面、「商品を洗え、磨け、輝かせ!」を差し上げます。ご連絡ください。

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March 18, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 17, 2012

日銀、金融政策決定会合、3/13、その後デフレ対策は?

   日本銀行が3/13、金融政策決定会合を開き、前回、2/14に決定したデフレ脱却の方針にそって、追加措置を決定した。前回は事実上のインフレターゲット、すなわち、消費者物価指数が1.0%になるまでは金融緩和を続け、合わせて、金融支援体制を組んでゆくということであった。これを踏まえ、今回は、「成長基盤強化を支援するための資金供給(以下、成長支援資金供給)を拡充することを決定した。円貨、外貨両面での拡充により、貸付額の総額は、3兆5千億円から5兆5千億円に2兆円増加する。」とのことである。成長基盤強化がキーワードであり、要はデフレ脱却のために、成長戦略を金融面から支援するとのことである。

   そこで、まず、前回の具体的なポイントであるが、前回の決定は以下の3点であった。まず、1点目は、「中長期的に持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率として、「中長期的な物価安定の目途」を示すこととする。日本銀行としては、「中長期的な物価安定の目途」は、消費者物価の前年比上昇率で2%以下のプラスの領域にあると判断しており、当面は1%を目途とする。」である。

   2点目は、「当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるようになるまで、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置により、強力に金融緩和を推進していく。ただし、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないことを条件とする。」である。そして、3点目は、「資産買入等の基金を55 兆円程度から65 兆円程度に10 兆円程度増額する。買入れの対象は長期国債とする。現在、資産買入等の基金の残高は43 兆円程度であるため、今回の増額分と併せ、本年末までに残高は22 兆円程度増加することになる。」であった。

   特に、この前回の1点目が重要である。これまで、日銀は金融政策決定会合という、この会議の名のとおり、金融政策の決定が主であり、経済政策は政府と、金融と経済を分けて、経済面に強く踏み込むことはなかったといえる。ところが、前回の会合では、消費者物価指数に言及し、「当面は1%を目途とする。」と明確に経済政策に踏み込んだことが異例である。「目標」ではなく、「目途」と濁してはいるが、事実上、インフレターゲットであるといえ、経済政策に強く踏み込み、さらに、数字の目途まで示したことがポイントである。

   では、これに対して今回の3/14の金融政策決定会合のポイントであるが、以下の4点である。「1)成長支援資金供給(本則)では対象としていない小口の投融資を対象に、新たに5千億円の貸付枠(小口特則)を導入する。(2)成長に資する外貨建て投融資を対象に、日本銀行が保有する米ドル資金を用いて、新たに1兆円の貸付枠(米ドル特則)を導入する。本特則については、議長は、執行部に対し、次回の金融政策決定会合までに具体的な検討を行い、報告するよう指示した。(3)2010 年6月に導入した成長支援資金供給(本則)について、新規貸付の受付期限を 2014 年3月末まで2年延長するとともに、貸付枠を3兆円から3兆5千億円に5千億円増額する。(4)2011 年6月に導入した出資や動産・債権担保融資(いわゆる「ABL」)などを対象とした成長支援資金供給(ABL特則)について、現行5千億円の貸付枠のもとで、新規貸付の受付期限を 2014 年3月末まで2年延長する。」となる。

   成長支援がキーワードであり、翌日、3/14の日経新聞では、「成長支援へ苦心の一手」という見出しをつけ、さらに、「政府に取り組み迫る、追加金融緩和は温存」との小見出しをつけ、特集記事を組んでいる。この4つの具体策はいずれも、日経が指摘しているように、まさに、成長支援の具体化であるといえ、前回の決定内容、すなわち、消費者物価指数1.0%実現のための日銀としての金融面からできる現時点での最大の経済支援策といえよう。  

   したがって、この成長支援を打ち出したことで、日銀としては、消費者物価指1.0%の事実上のインフレターゲットを実現するには、底上げで臨むのではなく、成長性の高い部門にキャッシュを入れ、成長促進により全体の平均を引き上げることができると判断したといえる。そして、その成長部門が成長することにより、消費者物価指数を1.0%にもってゆこうという日銀の意思、不退転の決意を示したといえよう。

   こう見ると、今回、3/13の金融政策決定会合は前回2/14の方針をより徹底、具体化した決定事項であるといえ、日銀が金融政策から経済政策にさらに軸足を移したといえよう。しかも、底上げではなく、成長部門をさらに引き上げ、全体をプラスにもってゆく方針を強く打ち出したのが特徴である。次回、金融政策決定会合は4月中旬となるが、それまでの間に政府が歩調を合わせ、成長戦略を支援するための具体的な経済政策を打ち出すのかどうか、気になるところである。

   このように、日銀が前回の方針をより徹底し、成長戦略支援に軸足を移したことにより、今年は、成長がキーワードになるといえ、食品スーパーマーケット業界としても成長性が重視される1年になるといえよう。食品スーパーマーケット業界は今後、続々と決算発表が行われる予定であるが、今期の決算結果を踏まえ、来期、成長性を重視した方針をどのように打ち出すのか、注目といえよう。

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March 17, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 16, 2012

マックスバリュ中部、2012年1月、本決算、増収減益!

   いよいよはじまった食品スーパーマーケット業界の本決算、3/14、マックスバリュ中部が先陣を切って、2012年1月期の本決算を公表した。結果は1,223.38億円(3.3%)、営業利益18.23億円(-15.6%)、経常利益19.10億円(-16.7%)、当期純利益-1.15億円と、増収減益、特に、当期純利益は赤字となる厳しい決算となった。自己資本比率も33.7%(昨年35.5%)と、昨年よりも下がっており、約70%弱を負債に依存する財務状況となり、今後の成長戦略を図る上でも、厳しい決算結果といえよう。

   今期、当期純利益が赤字となった要因は、「特別損失として資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額5億71百万円、減損損失6億86百万円等で13億3百万円を計上したこと及び法人税法改正に伴い繰延税金資産を取り崩したことによる法人税等調整額2億55百万円の計上により、当期純損失は1億15百万円、・・」とのことである。ただ、これは会計上の数字であり、実際のキャッシュは、営業活動によるキャッシュフローを見ると34.29億円(昨年31.03億円)と増加しており、キャッシュが不足しているわけではない。資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額、減損損失等が減価償却費と同じようにキャッシュとしては、プラスと計上されるからである。

   したがって、投資活動によるキャッシュフローも12.87億円(昨年12.39億円)とわずかに増加しており、新規出店関連への投資、有形固定資産の取得による支出は12.28億円(昨年8.59億円)と増加しており、投資活動によるキャッシュフローのほぼ100%のキャッシュをここに投入している。その中身は、4店舗の新規出店への投資がほとんどであるが、現在90店舗であるので、財務状況が良好であれば10店舗、すなわち倍の投資をし、成長戦略に舵を切りたかったのではないかと思う。結果、投資活動によるキャッシュフローは営業活動によるキャッシュフローの37.53%であり、残りのキャッシュは負債の削減、すなわち、財務活動によるキャッシュフローに回さざるをえない状況といえる。

   その財務活動によるキャッシュフローであるが、-19.92億円(昨年-14.52億円)と、昨年より増加しており、その中身は有利子負債の削減-17.38億円(昨年-11.63億円)であり、営業活動によるキャッシュフローの58.09%、ここにキャッシュが集中しているといえる。したがって、当面、約70%の負債の圧縮が経営の重点課題といえ、今後、成長戦略へ踏み出すには、もうしばらく、財務の改善にキャッシュを回してゆく必要があろう。

   一方、今期、営業利益が-15.6%となった要因であるが、原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、75.42%(昨年75.36%)と、0.08ポイントとわずかであるが上昇している。結果、売上総利益は24.58%(昨年24.64%)となった。マックスバリュ中部は今期原価改善に直結するPB戦略、すなわち、イオンのトップバリュの強化を実施し、今期の売上構成比は13.7%(昨年11.7%)と大きく改善しており、これが原価改善につながっても良いといえるが、結果は若干であるが、原価が上昇した。これは、価格競争が激化したことに加え、ここ最近、ディスカウント業態、ザ・ビックエクスプレスにシフトしていることも大きいといえよう。

   これに対して、経費の方であるが、25.51%(昨年25.27%)と、こちらも0.24ポイント上昇している。マックスバリュ中部としては、「省力化什器の導入等による店舗オペレーションの効率化、省エネ設備の導入、節電への取り組み等、業務の効率化と経費の削減を継続的に推進しました。」とのことであるが、結果は、経費の上昇が見られた。ただ、今期は北勢プロセスセンターの前倒しでの稼働もあり、一時経費の増加が見られたとのことで、予想以上に経費の増加になったとのことである。

   結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-0.93%(昨年-0.63%)とマイナス幅がさらに広がり、厳しい結果となった。そして、これに、不動産収入、物流経費等のその他営業収入が2.46%(昨年2.50%)加わり、営業利益は1.53%(昨年1.87%)と、減益となった。原価、経費、双方が上昇したことがダブルで利益を圧迫しており、キャッシュはともかく、厳しい決算となった。

   これを受けて、来期の経営方針であるが、先に見た財務状況がまだまだ厳しい状況にあることもあり、新規出店は3店舗に留め、既存店の活性化とディスカウント業態、ビックへの転換を図るとのことである。ただ、将来の飛躍的な成長を実現するため、中国市場への参入への準備をはじめ、現地法人の設立を目指すとのことである。

   このように、マックスバリュ中部の2011年1月期の本決算は増収減益、当期純利益は赤字という厳しい決算になり、自己資本比率も33.7%と約70%を負債に依存する厳しい経営状況にあるといえる。したがって、今後、成長戦略を打ち出すには、まずは財務の改善が急務であるといえ、そのためにも、原価、経費を改善し、キャッシュを生み出す力、マーチャンダイジング力の改善が当面の課題といえよう。来期、マックスバリュ中部がこのマーチャンダイジング力改善のために、どのように原価、経費双方を引き下げる政策を打ち出すのか、その具体的なアクションに注目である。

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March 16, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 15, 2012

商品を洗え、磨け、輝かせ、墨字、昇龍!

   facebookがタイムラインになるのにちなみ、ウォールを新しい写真に変えた。ウォールとは自分のfacebookのホームページのまさにホームにあたる場所であり、写真は、その真上に掲載されるパノラマのような大きな写真のことである。いろいろ悩んだすえ、書家の黎明さんに頼んで、「商品を洗え、磨け、輝かせ」を力強い墨字で、たたみ大の大きさで書いてもらい、その題字の横で私が「いいね!」をしている写真を撮影し、それを公開することにした。

   ただ、今回公開した、この墨字(すみ字)の構図になるにあたっては、黎明さんと綿密な打ち合わせを行った。当初は単純な縦に、商品を洗え、磨け、輝かせを考えていたが、ひとつひとつの意味を知りたいとのことで、ID-POS分析について数時間に渡ってプライベートセミナーを行った。まず、この3つの言葉の背後にあるのは顧客であり、「洗え」とは、商品を顧客の海の中で洗い直すところからはじまるという話をした。これまでの商品政策、すなわち、マーチャンダイジングをすべてID-POS分析を通じて、顧客から見直すという意味であると説明し、ここが最初のステップ、ホップであると話した。

   これまでのマーチャンダイジングは商品と商品の関係を見るものであり、棚割、すなわち、カテゴリーの中での商品の関係、部門の中での商品の関係、店舗の中での商品の関係、さらには、競合店との商品の関係を見るものであった。そこには顧客が存在せず、いかに商品間の優位性、特に価格が安いかどうかが中心になってマーチャンダイジング戦略が組立てられていた。これに対して、ID-POS分析は商品と商品の関係ではなく、商品と顧客との関係を見るものであり、いかに顧客との絆を深めるかがポイントであると、手振り、身振り、さらには、数式をホワイトボードいっぱいに使い一生懸命解説した。その中で、これまでのマーチャンダイジングとID-POS分析のマーチャンダイジングとはどんな関係にあるのかと質問をうけたので、その関係はID-POS分析が100%これまでのマーチャンダイジングを包み込む関係にあると話した。

   この解説でわかっていただけたのかどうか、わからないが、何か、イメージは少しできあがったようなので、とりあえず、ホップの次、ステップ、「磨け」はどのような意味かということになった。そこで、これについては、商品を洗い終わった後には、ID-POS分析の基本が理解できるようになり、これまでの商品と商品の関係から商品と顧客との関係が数字でも見えるようになるので、実際に顧客と様ざまなコミュケーションをとり、その絆を深めることだと解説した。

   コミュニケーションとはどんなことかと質問されたので、ID-POS分析におけるコミュニケーションとは、商品と顧客との接点すべてにかかわることであり、商品を通じて顧客とのコミュニケーションが図られるということを話した。具体的には、ポイント、クーポン、DM、チラシはもちろん、棚割、フェイシング、エンド展開、レイアウト改善など、ありとあらゆるコミュニケーションがあると解説した。特に、POPは最大のコミュニケーション手段であり、ID-POS分析ではまず、誰に向けてのPOPなのか、何を訴えているPOPなのかを、実際の数値で検討する必要があるとし、無限のコミュニケーションPOPがあると解説した。

   そして、最後、ホップ、ステップの次、ジャンプ、「輝かせ」であるが、これは当然、商品を顧客の海の中で洗い、顧客とコミュニケーションをとることで磨かれるので、磨かれれば磨かれるほど、商品が輝いてゆき、顧客によって輝かされることになると解説した。黎明さんが、どこまで理解されたかどうかわからないが、かなりイメージができあったようで、次のようなことを提案された。ということは、商品を玉(ギョク)にたとえ、龍が玉を大事に抱え、その玉が顧客の海の中で洗われ、磨かれ、結果、輝き、龍とともに天に昇ってゆくイメージはどうかということになった。

   「いいね!」ということになり、そのイメージができあがると、黎明さんが一瞬の内に書き上げたのが今回の「商品を洗え、磨け、輝かせ」である。ちょうど真ん中に商品があり、品の字は丸味をおび、玉のようなイメージが醸し出されており、その商品を左から「洗え」、下に来て、「磨け」、特に「け」が右上に向かいかけ、その右上に「輝かせ」、この「せ」が大空に突き抜けんばかりのかすれ文字となった。全体を遠くから見ると、龍が玉(ギョク)をかかえ、天高く勢いをつけて昇龍してゆくような墨字となっており、「商品を洗え、磨け、輝かせ」のまさに本質を射抜き、スカッとした書画ができあがったといえる。

   今年はこれで決まり、このテーマ、「商品を洗え、磨け、輝かせ」を1年かけて、じっくりと取り組み、ID-POS分析を極め、これまで約20年に渡って取り組んできたマーチャンダイジングをすべて洗い直し、商品と商品の無味乾燥な関係から、商品と顧客とのコミュニケーションを通じ、いかにその絆を深めるマーチャンダイジングを構築してゆくかに全力を傾けたいと思う。写真撮影後、黎明さんに、この書を関係者に差し上げたいとお願いしたら、これ以上の書は書けないとお断りされた。そこで、黎明さんとも相談し、著作権フリーとした。この書、欲しい方、デジタルですが、ご自由にお使いください。

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March 15, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 14, 2012

卸売業とID-POS分析、ここがポイント!

   ID-POS分析はこれまでのPOS分析に代わるというよりも、これまでのPOS分析を100%包み込む分析手法であり、小売業はもちろん、メーカー、卸にも、今後、活用が広がってゆくことになろう。特に、今後、流通業界でID-POS分析の普及の鍵を握っているのは卸の動きであろう。なぜなら、卸は様々な小売業と直接取引をしており、同時に、数多くのメーカーとも取引をしている。したがって、ID-POS分析の大本、小売業で取り組んでいるID-POS分析の動向に触れる機会が多いといえ、ID-POS分析を活用した小売業へのリテールサポートはもちろん、メーカー同士のID-POS分析を活用してのクロスマーチャンダイジング等を企画しやすい位置にいるからである。

   特に、クロスマーチャンダイジングは小売業界では盛んに取り組まれている販促手法のひとつである。ここ最近ではメーカーも積極的に取り組み始めており、クロスマーチャンダイジングは食品スーパーマーケットの中では完全に定着しつつあるといえる。特に、メーカーにおいては、いまや実証実験を超え、新たなキャンペーン手法として確立されつつあり、食品スーパーマーケットへの企画提案も数1,000店舗の規模での展開がなされつつある。当然、この数1,000店舗への物流を担うのは卸であるといえ、メーカーが直接数1,000店舗へ一斉に物流を行うのは難しく、卸の役割が重要な位置を占める。

   ところが、現時点では、このクロスマーチャンダイジングにID-POS分析がまだまだ十分に活用されているとはいえず、せいぜい、同時購買による単品と単品の組合せで終わっているケースが多いのが実態である。クロスマーチャンダイジングは本来、商品を単独で販売しているよりも、何らかの別の商品といっしょに販売した方が、さらに売上げがあがる可能性のある場合に実施されるものであるが、その商品を見つけ出すにはかなり苦労する。

   いわゆるリフト値の問題であり、どの商品とどの商品がどのような関係にあるか、特に、いっしょに販売することにより、その商品がリフト、引き上げてくれるかどうかがポイントとなる。これは単に同時購買だけではなく、いわゆる期間併売をも見る必要がある。期間併売とはレシート内の商品間を見るだけでなく、同じ顧客が同時を含めて一定期間内に併売しているかを見ることであるが、これはID-POS分析以外に見つけ出すことができない見方であるといえる。したがって、クロスマーチャンダイジングを本格的に進め、その結果を検証し、次につなげてゆくにはID-POS分析が不可欠である。

   このようなID-POS分析のノウハウを卸がもつことにより、小売業内でのID-POS分析の活用を促し、活性化、すなわち、リテールサポートにつながるだけでなく、ID-POS分析から様々なメーカー同士の組み合わせを発見し、メーカー、小売業双方への企画提案が可能となるといえよう。特に、食品スーパーマーケットのクロスマーチャンダイジングのポイントはグロサリー同士の組合せにとどまらず、生鮮食品との組み合わせ、惣菜との組み合わせ、日配食品との組み合わせ等がポイントであり、2重、3重、4重、5重のクロスマーチャンダイジングを同時に実施することが食品スーパーマーケット全体の活性化につながる。これはまさに、卸の今後のリテールサポート業務につながる課題であるといえ、小売業にとっても店舗の活性化をはかって行く上においては重要な販促手法であるといえ、自店だけでなく、様々な成功事例を知りたいところであろう。

   卸は、このようなトータルなクロスマーチャンダイジングを数店舗ではなく、数1,000店舗で実施するにはメーカーだけでは当然なしえることではなく、卸の役割が実に大きいといえよう。したがって、今後、卸がID-POS分析を修得することは小売業のリテールサポートに役立つだけでなく、メーカーにとっては様々なクロスマーチャンダイジングを食品スーパーマーケットで検証できるだけでなく、その結果を大規模に、全国的に実施できる環境が整うということになり、卸の役割は極めて重要であるといえよう。

   これまで卸は通常のPOSデータについては独自に入手し、分析し、小売業へのリテールサポートに活かしてきたといえるが、今後はID-POSデータを入手し、分析し、クロスマーチャンダイジング等の企画提案をする時代に入るのではないかと思う。しかも、様々な小売業の様々なID-POS分析の実情に触れる機会は今後ますます多くなり、メーカーへのクロスマーチャンダイジングを提案しやすい環境が整うといえる。恐らく、今後のクロスマーチャンダイジングは、数1,000店舗単位という大規模なクロスマーチャンダイジングの時代に入ると思われ、これをスムースに動かすには卸の役割が極めて重要といえる。

   このように、ID-POS分析がここ最近、小売業界はもちろん、メーカーにも急激に浸透しはじめつつあるが、今後、その普及にあたって大きな鍵を握るのが卸にあるのではないかと思われる。卸はこれまで通常のPOS分析でのリテールサポート、メーカーへの企画提案を実施してきたとはいえるが、ID-POS分析での本格的な提案はまだまだ糸口についたばかりといえ、今後、卸がID-POS分析を修得することで、食品スーパーマーケット、メーカー双方の活性化につながるのではないかと思われる。卸には是非、ID-POS分析をマスターし、ダイナミックな企画を食品スーパーマーケット、メーカー双方に提案して欲しいところである。

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March 14, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 13, 2012

RDS004:カップ麺をPOS分析して見ると、・・

   カップ麺は何といっても、カップヌードルを含め、RDS-POSデータで見ると、客数PI値がほぼ100%の商品が多いのが特徴である。しかも、日本全国どこでも10品近くあり、この商品をどう売り込んでゆくかがまず課題となる。客数PI値が高いとは全国どの食品スーパーマーケットでも販売されているということであり、どこでも購入できる商品ということになる。したがって、顧客はその購入価格を比較検討して購入することが可能であり、価格設定、そして、棚割の中でどこに位置づけるかが課題となる。特に価格設定は重要であり、RDS-POSの平均単価を見て、それに可能な限り近づけることが必要であり、場合によっては競合店の価格もチェックすることがポイントである。お客様は客数PI値の高い商品の価格はシビアに見ており、実際、RDS-POSでも、プライスラインがずれている商品は金額PI値が低いのが実態である。

   ちなみに、その客数PI値100%に近い10品であるが、日清カップヌードル77g、日清カップヌードルシーフードヌードル75g、日清カップヌードルカレー85g、日清カップヌードルミニ36g、日清のどん兵衛きつねうどん(東、西)96g、日清のどん兵衛天ぷらそば100g、マルちゃんC赤いきつねうどん(東、西)96g、マルちゃんC緑のたぬき天そば(東、西)101g、日清のどん兵衛きつねうどんミニ西42g、日清焼そばU.F.Oカップ129g等である。この中で東、西とあるのは、味付けが東西違うため、その地域性の違いである。また、意外にミニも客数PI値100%の商品が入っており、これらがカップ麺の定番中の定番といえよう。

   問題は、金額PI値であるが、この中でも、カップヌードル、どん兵衛、まるちゃんはトップクラスの数字であり、金額PI値500円(1,000人当たり)前後の数字となる。グロサリーで金額PI値500円はトップクラスであり、客数PI値が10%以上の中では、このカップ麺では5、6品ぐらいしかなく、まさに重点商品といえる。ただ、この重点商品を全部足しても、金額PI値の構成比は30%ぐらいであり、これでカップ麺全体の数字をカバーできるわけではない。仮に、これでカップ麺の数字がカバーできるのであれば、この重点商品のみを売っていれば良いことになるが、実際は、この重点商品の金額PI値の構成比が約30%であるので、カップ麺は残り、約70%が勝敗の分かれ目となる。

   では残り70%とはどのくらいの品揃えが必要なのかであるが、今回、RDS-POS研究会に参加した東北地区、首都圏、近畿の実態を見てみると、100SKU前後であり、多い店舗では130SKU、少ないところで100SKU弱という結果である。したがって、残り70%の金額PI値を構成しているのはおよそ、100SKUといえ、ここがカップ麺の数字改善ができるかどうかのポイントといえる。その100SKUをどのような商品で品揃えしてゆくか、どのように棚割りを組んでゆくか、どのようにPOP等の販促をかけてゆくか、これで数字が大きく違ってくるといえる。

   今回の各店の数字を見ると、カップ麺の金額PI値はほぼ15,000円前後(1,000人当たり)であるので、SKUが130でも100弱でもあまり大きな差はないといえ、この数字を見る限り、100前後までは絞り込めそうである。したがって、この約30%を重点商品とすると、5,000円であり、残り10,000円が100SKUとなるので、金額PI値100円前後の商品を100品、品揃えしてゆくようなイメージである。極論すれば、金額PI値100円以下になったらカットし、100円以上のものは残し、RDS-POSから100円以上のものを見つけ、新規導入してゆけば良いということになる。

   RDS-POSのカップ麺を見ると、東北地区では約600種類、首都圏では約500種類、近畿圏では約400種類あるので、この中から100種類を選定してゆけば良いといえ、手順さえしっかり決めて取り組んでゆけばけっして難しい課題ではないといえる。要は、自店の約100品のカップ麺のPI値を毎月チェックし、金額PI値100円以下の商品はカット、RDSで金額PI値100円以上の商品と入れ替えれば良い。ただし、その際、できるだけ、客数PI値の高い商品を優先した方が良いといえよう。客数PI値が高いとはそれだけ多くの店舗で検証された商品であるので、当たり外れが比較的少ないからである。また、自店の金額PI値100円以下の商品をカットする場合もRDS-POSの金額PI値を見て、仮に、100円以上であれば、売り不足と考えられるので、カットせず、再度、100円以上にもってゆく挑戦をした方が良いといえよう。

   カップ麺についてはもう1点、重点商品のカップヌードルに対抗する商品、スープヌードルがある。この商品の数字を見ると、各地域、各店舗とも、店舗によってはカップヌードルを上回っている場合もあり、双方が良く売れているのが実態である。したがって、この2つの関係をいかにバランスをとるかがポイントであり、価格設定、棚割り、POP等、慎重に検討する必要があるといえよう。

   このように、カップ麺はRDS-POSで見ると、実に興味深いカテゴリーであり、全国共通、客数PI値100%近い商品が約10品ぐらい存在するという超メジャーなカテゴリーでもある。ただ、この重点商品でも金額PI値の構成比は約30%であり、カップ麺を支えているのは残り100SKUの品揃えであるといえる。したがって、この品揃えの商品にも目を配る必要があり、ここをうまくRDS-POSを活用してゆくことにより、飛躍的に数字の改善につながる可能性もあるといえよう。カップ麺のマーチャンダイジングは、重点商品の強化はもちろんであるが、まずは、自店の全商品の品揃え、1品1品をつぶさに確認するところからはじめて欲しい。 

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March 13, 2012 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 12, 2012

「いいね!」は、最良のコミュニケーション、発明!

   SNS(Social Networking Service)は自らのコミュニケーションを磨く上においては最良のツールといえよう。特にfacebookでは、自分を中心に置き、友達を増やし、友達とのコミュケーションを通じて自らのコミュケーション能力を磨いてゆくことがポイントとなる。そして、その結果、自らがリアルの世界でも輝いてゆくことになる。しかも、facebookのコミュケーションの第1歩は、「いいね!」、ここからはじまる。実に簡単、実にシンプル、すごい発明だと思う。「いいね!」ひとつでコミュニケーションがはじまる。リアルでいえば、アイコンタクト、会釈というところだろうか。この「いいね!」は目上の人、疎遠の人にも気軽なコミュケーション手段であり、「いいね!」をうまく活用すると、それだけで、facebook上の友達とのコミュケーションを深めてゆくことが可能となる。

   よくSNSは自分に発信する情報がないので意味がないという方がいるが、それはブログ、HP、Twitter等と勘違いしているためであり、SNSは情報を発信する場でも、情報を収集する場でもない。ましてや、商品の売買をする場ではない。商品売買はリアルの場でやれば良いのであり、SNSの目的はただひとつコミュケーションにある。したがって、情報発信することではなく、いかに友達、仲間とコミュケーションをはかるか、ここがポイントといえる。「いいね!」はその意味で、最も単純、シンプルなコミュケーション手段といえる。

   そして、次のコミュケーション手段が写真、映像である。スマートフォンの時代になり、写真は簡単に誰でも撮ることが可能となった。この写真が特にfacebook上では重要なコミュケーション手段となっている。言葉は全く必要ない。100の言葉よりも、たった1枚の映像が事実を物語っているといえる。感動的な写真、共感を呼ぶ写真にはたちまち数100人の「いいね!」がつくのも、写真が言葉以上の最良のコミュニケーション手段であることを実証しているといえよう。

   この「いいね!」と写真で、facebookは8割がたコミュケーションが取れてしまうといっても過言ではない。これでいい。ここまでが大事なコミュニケーションの第1歩といえるからだ。そして、まずは、「いいね!」そして、友達の写真に「いいね!」、次に、自分の写真を載せる、これでコミュニケーションは完了。コミュケーションは双方向であり、まずは自分が情報発信するのではなく、共感する、ここからはじまり、次に、自分が共感したものを映像で発信し、「いいね!」を待つ、でも誰も反応しないかもしれない。それでも、これが双方向、コミュケーションの第1歩といえる。

   ここまで来れば、次は、ひとことコメント、「いいね!」から半歩進み、自分からコミュケーションを図る、ここがポイントである。よく、facebookで相手の意見を求める方がいるが、相手の意見を引き出すには、コミュケーションが十分にとれてからではないと絶対に無理だ。コミュニケーションは求めてはいけない。ひたすら、こちらから主体的に働きかける、それ以外にコミュケーションを深める方法はない。だから、「いいね!」なのだ。だから写真への「いいね!」であり、そして自ら写真なのだ。結果、コミュニケーションが深まり、相手から「いいね!」のお返しが来ることもある。

   ここから次のステップ、ひとことコメントがはじまり、はじめて会話が成立する。言葉が生れまる。この言葉を交わす、ここでコミュケーションが半歩深まることになる。あとは、その繰り返し、様々なコミュケーションが生れ、そのコミュニケーションの中で、自らが磨かれてゆくことになる。なぜなら、自らを磨かないと、その後のコミュケーションが深まらないからだ。実はこの時点でリアルとリンクがはじまる。当初はSNS、facebookの中でのコミュケーションだが、コミュケーションを深めるためには自分自身を磨かないとその後のコミュケーションが取れなくなるので、結果、リアルの世界でも自分を磨かざるをえなくなるからだ。

   ところで、このコミュケーション手段を開発したfacebookの創始者、ザッカーバーグ氏は変な人だ。このfacebookの事業をお金儲けのためにやっているのではなく、facebookをやり続けるためにお金を儲けているといっている。facebookのミッションは「to make the world more open and connected」ひとつであり、これを実現することがfacebookの目的であり、まさに、コミュケーション、そのものが目的といえる。興味深いことに、今回の上場後にも彼は相当の株式を保有し、経営権を引き続き握ることになる。このミッションを実現するためだ。彼の興味は、このコミュケーションのみにあるといえ、そのためのツールがこのfacebookだからだ。

   ひるがえって、小売業、こと、食品スーパーマーケットにとっては、まずはfacebook等を活用し、社員1人1人がコミュケーション能力を高め、同時に、社内コミュケーションを高めるところからはじめるといい。そして、店舗の写真をバンバンあげ、「いいね!」から社内コミュケーションを図ればいいといえる。結果、従業員の1人1人のコミュニケーション能力が高まり、それが、店舗と顧客とのコミュケーション、商品と顧客とのコミュニケーションにつながってゆく。なぜなら、自分を店舗、商品に置き換えれば、SNSと何らかわらない世界だからだ。今後はいかに顧客とのコミュケーションを図れるかが活性化の決め手となるが、そのためには、自らのコミュニケーション能力を磨くこと、ここからのスタートといえよう。

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March 12, 2012 in SNS | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 11, 2012

日経新聞3/10、アングルでカルビーを特集!

   日経新聞、投資・財務面のアングルという囲み記事で、カルビーが取り上げられた。見出しは、「カルビー株、1年で7割上昇」、「脱創業家、成長に期待感」である。カルビーは、昨年の3/11、ちょうど丸1年前、東日本大震災の日に東京証券取引所へ上場、その時の株価が約2,000円強であったので、この3/9現在3,805円であり、大きく上昇したといえる。日経の記事によれば、同業の食品企業の平均上昇率が6%前後であるので、いかに、投資家が食品企業の中でカルビーに注目しているかがわかる。特に、記事の中では、外資との資本提携をテコに「脱創業家」が進み、企業体質が変化し、利益成長への期待が高まったことが背景にあると分析している。

   記事の中では、「同社は創業家が経営から退き、09年に米ペプシコと資本・業務提携した。ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人元社長の松本晃氏が会長兼最高経営責任者(CEO)に就任。「経営手法が大きく変わり、利益が出る体質になった」(クレディ・スイス証券の川崎さつきアナリスト)」とのことで、利益体質に改善したことが株価上昇のポイントとのことである。実際、この第3四半期決算の数字を見ると、売上高1,200.13億円(1.4%)、営業利益86.69億円(-4.7%)、経常利益84.02億円(-5.1%)、当期純利益43.25億円(-9.7%)と、利益面では、この時点では若干昨年を下回っているが、通期予想は、売上高1,600.00億円(2.9%)、営業利益110.00億円(2.6%:対売上高6.8%)、経常利益106.00億円(0.3%)、当期純利益60.00億円(41.1%)と、増収増益予想である。09年の米ペプシコとの資本・業務提携時の3月期末の営業利益が44.0億円であるので、大幅に営業利益が改善していることがわかる。

   松本会長はさらに、「「3年後に製造原価半減」を合言葉に一段の合理化策を練って、・・」とのことで、「15年3月期にも営業利益率を10%にしたい」とのことである。ただ、課題もあるという。合理化主導による利益成長には限界があり、成長戦略が今後の課題になるとのことである。ここ最近では、まだ3%の海外比率を21年3月期には30%にたかめるべく、韓国の菓子企業と合弁会社を立ち上げるなど、新たな成長戦略に踏み出したとのことである。

   ちなみに、現在のカルビーの株主構成であるが、創業家の一般社団法人、幹の会が筆頭株主で21.83%、ついで、ペプシコのFRITO-LAY GLOBAL INVESTMENTS B.V.が20.78%で第2位、これ以外では、カルビー従業員持株会5.54%、その他、主にファンド銀行関係が数%づつである。したがって、脱創業家が株主構成で見ても進んでいることがわかり、ペプシコの経営への影響が強く反映される株主構造となっているといえる。

   では、このような経営改革の中、カルビーの昨年の3/11の上場から、この3/9現在までの株価の推移を見てみたい。上場時は先ほど言及したように2,000円強でスタートしている。上場来最安値が3/15の2,000円であり、実際、チャートを見ても、上場後、数日間が最も厳しい株価であることがわかる。ただ、その後は株価が上昇、4月にはいると2,500円を超え、一時横ばいとなるが、その後、6月に入ると株価は絵にかいたような右上がりの上昇を続け、9月に入ると3,800円と上場時の約2倍近い株価となる。そして、9/21、3,950円と上場来最高値をつけることになる。ここがまさに、ピークとなり、その後は一進一退、今年に入り、3,800円前後の高値圏で推移している状況である。ここ数日の株価であるが3/9(3,805円)、3/8(3,790円)、3/7(3,770円)、3/6(3,810円)、3/5(3,770円)という推移である。

   一方、カルビーの財務状況であるが、何といっても注目は自己資本比率であり、この第3四半期決算では72.7%(昨年70.7%)と極めて高い数字であり、安定した健全な財務状況にあるといえる。これも、投資家に安心感を与え、高く評価されている要因といえよう。しかも、現金及び預金が182.38億円(昨年決算時112.41億円)と大幅に上昇しており、総資産993.93億円の18.34%と高い比率となり、キャッシュも豊富である。

   そして、P/Lであるが、営業利益の中身、原価と経費を見ると、原価57.94%(昨年57.78%)と若干上昇し、結果、売上総利益は42.06%(昨年42.22%)と、やや下がった。一方、経費の方であるが、34.82%(昨年34.53%)と若干上昇している。したがって、双方が上昇し、差し引き、営業利益は7.24%(昨年7.69%)とやや厳しい結果となった。ただ、今期は東日本大震災を経てのはじめての決算であり、経費、原価ともに改善しにくい経営環境にあったといえよう。そこで、それ以前と比較してみると、改革前の2009年度の営業利益率は3.20%、一昨年の2010年度は6.50%と着実に営業利益が改善しており、この数年で大幅な利益改善が図られていることがわかる。

   こう見ると、カルビーはこの数年で経営改革を着実に実施し続けており、東日本大震災による経営環境の悪化にも経営数字を大きく落とすことなく乗り切り、財務の安定化がむしろ強化され、豊富なキャッシュを確保したといえる。したがって、守りから攻めに転じる体制が整ったといえ、来期はどのような積極的な経営戦略を打ち出すか、動き始めた海外戦略を含め、カルビーの今後の動向に注目である。

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March 11, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 10, 2012

RDS003:菓子パンをPOS分析して見ると、・・

   菓子パンは何といってもその品揃えの多さが特徴である。食品スーパーマーケットの全カテゴリーの中でも最も品揃えの多いカテゴリーであり、RDSのこの1月度の直近データで見ると東北地方800、首都圏735、近畿843種類もある。したがって、その中からいかに売場展開するかがポイントとなる。しかも、金額PI値も極めて高いカテゴリーであり、RDS、約300のカテゴリーの中でも、ベスト3には入り、店舗全体の売上げへの貢献も大きく、食品スーパーマーケットでは最重点カテゴリーといえる。ところが、意外に、このような最重点カテゴリーが現場ではなおざりになっていることが多く、伸びしろは極めて大きく、やればやるほど効果が期待できるカテゴリーでもある。

   菓子パンのマーチャンダイジングの基本は月間250から300SKUを品揃えし、過剰在庫を防ぎ、大胆な品揃えの改廃ができるかどうかが最大のポイントである。単品管理による絞り込みは禁物であり、絞り込めば絞り込むほど縮小均衡となり、数字が落ち込んでしまいかねず、反対に、いかに品揃えを増やせるかが売上げを決めるといえ、通常のマーチャンダイジングとは正反対の戦略となる。

   実際、重点商品ベスト10の金額PI値を見てみると、これを全部足しても、全体の約30%ぐらいにしかならないのが実態であり、残り約70%の品揃えが鍵を握っているといえる。ただ、この約30%の重点商品が疎かになると、それはそれで全体への影響も大きく、この上位10品の最重点商品は絶対に品切れを起こさない対策を徹底することも同時に取り組む必要がある。

   したがって、菓子パンのマーチャンダイジング戦略としては、まずは菓子パンの最重点商品10品をしっかり決め、この商品に関しては絶対に品切れを起こさないように発注を行い、棚割でも定位置管理を行いフェイスも十分にとることが課題である。できれば、POPもつけ、しっかりお客さまにも訴求したいところである。そして、一方で、品揃えの拡大をどうはかるか、ここが最大のポイントであるが、できれば、先に述べたように月間、250から300SKUは欲しいところだ。今回のRDS-POS研究委員会でも各社の月間SKUを見ると、少ないところで100SKU、多くても200SKU強であり、まだまだ十分な品揃えができているとはいえず、今後、課題を残しているといえ、いかにSKUを増やしてゆくかが大きな課題となった。ちなみに、金額PI値も100SKUでは20,000円(1,000人当たり)であるが、200SKUとなると30,000円近い数字となり、格段の違いとなる。
 
   その違いをさらに細かく見てみると、重点商品の差はせいぜい金額PI値1,000円ぐらいの差であり、金額PI値10,000円の差がつくのは重点商品以外の金額PI値である。ここで9,000円の差がついており、明らかに品揃えの差が、金額PI値に跳ね返っていることがわかる。しがたって、各地域月間700から800種類ある菓子パンから、250から300SKUの品揃えを確保できるかが金額PI値の差に直結してくるといえ、このマーチャンダイジングノウハウの確立が課題となる。

   そのためには、いかに品揃えを定期的に変化させる、すなわち、入れ替えられるかがポイントとなる。実際の食品スーパーマーケットの菓子パン売場ではせいぜい100種類から150種類が限界であり、実際に1日の販売量を見ると、このくらいの品揃えが過剰在庫にならず、無理なく回せる品揃えの範囲であるといえる。したがって、月間250から300SKUの品揃えを実現するには、毎週定期的に40から50SKUを新商品と入れ替える必要がある。これをスムースに実現してゆくには、RDSのPOSデータを活用してゆくと無理なく、数字で判断し入れ替えが可能となる。

   たとえば、自店の金額PI値の低い商品をカットし、代わりにRDSの金額PI値の高い商品を導入する。ただし、カットの場合は、まずRDSの金額PI値と比べることがポイントである。RDSで金額PI値が高い場合はまだ売り不足であったり、価格設定にズレがあったりする場合があるからである。そして、その際、さらに、客数PI値の高い、その地域でメジャーな商品を優先していれることにより、地域の中での品揃えとのズレがなくなる。さらに、客数PI値は低いがRDSで金額PI値の高い商品の導入も検討する。これはその地域ではメジャーではないが密かに顧客からの支持が高い商品であるので、自店で扱っても売上げが上がる可能性が高いからである。

   このようにRDSデータがあれば、菓子パンのマーチャンダイジングの最大の課題、品揃えの確保、入れ替えはMD評価表から一目同然となり、数字で判断することができ、誰でもコツさえつかめば、スムースに菓子パンの品揃えが拡大してゆく。目標の月間250から300SKUの品揃えも可能となり、結果、菓子パンも自然に活性化されてゆき、マーチャンダイジングノウハウができ上がるといえる。菓子パンはその意味で、誰でもRDSのMD評価表を使えば、最高のマーチャンダイジングノウハウを修得できるといえ、POSデータを通じたマーチャンダイジングの改善を図る上において最初に取り組んで欲しいカテゴリーである。できれば、店舗の全員が菓子パンのマーチャンダイジングを体感し、マーチャンダイジングのいろはを修得して欲しいところである。

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March 10, 2012 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 09, 2012

野菜、果物相場高、こちらはインフレ、3月第1週!

   日本経済が深刻なデフレとなり、日銀が事実上の消費者物価指数(CPI)1.0%のインフレターゲットを設定し、大胆な金融緩和を実施する中、食品、特に、青果については、野菜、果物はインフレ、異常な相場高となっている。東京中央卸売市場が公表した直近、2012年3月第1週、2/24から3/1までの青果物の週間市況を見ると、野菜はほぼ全面高に近い価格上昇、果物も柑橘類を除き、全面高という様相を呈している。明らかに異常な状況であるといえ、家計にとっては、直撃、厳しい消費環境に入ったといえよう。

   まずは、野菜の相場場概況であるが、「今週の1日の平均入荷量は、5,244トンで、前週比は8%減で前年同期比は11%減でした。今週は29日に降雪もあり冷え込みはまだ続き野菜の入荷は今週も減少しました、前年比は前年が寒暖の差はあったものの比較的順調だったため減少となりました。相場は品薄から全般に強含みで推移しました。」とのことで、降雪等の影響による入荷減が相場を押し上げているといえる。需要供給の法則がダイレクトに反映されているといえ、まさに相場である。

   実際、今週、最も高値を付けた野菜がトマトのセリであるが、昨対226%、価格が2倍以上となったが、入荷は昨対74%であり、供給不足が深刻である。トマトは、「トマトは曇天・冷え込みから出荷は減少傾向となっている、入荷は少なめだった前週とほぼ同じで価格はメタボ効果の報道もあり引き続き堅調でした。」とのことで、マスコミ等がメタボ効果の食材として取り上げたことも大きく、2重の力が働き、価格を押し上げたといえる。

   トマトについで相場高となったのはだいこんのセリであり、昨対180%、入荷は昨対86%であり、トマト同様入荷不足である。だいこんも「だいこんは品種の切り替わり時期で冬物と春物が混在し谷間となっている、小振りの仕上がりもあり入荷は大幅に減少し価格は品薄から堅調となりました。」とのことで、品種の切り替わりによる入荷不足に、小振りが加わり、やはり2重の力が働き、価格を押し上げたといえる。また、レタスのセリも相場高であり、昨対171%、入荷は昨対70%と厳しい状況である。レタスについても、「レタスは先週の悪天候の影響で生育に遅れを生じている、入荷は減少し価格は各地とも絶対量少なく今週も堅調となりました。」とのことで、悪天候が大きく影響し、深刻な入荷不足が相場を押し上げているとのことである。

   これ以外の野菜を見ても、ブロッコリーの相対が昨対161%(入荷昨対75%)、こまつなのセリが昨対153%(入荷昨対70%)、キャベツのセリが昨対146%(入荷昨対93%)、はくさいのセリが昨対135%(入荷昨対102%だが、先週比81%)、なましいたけのセリが昨対117%(入荷昨対95%)、ほうれんそうの相対が昨対110%(入荷昨比71%)という状況である。

   ちなみに、このような全面高に近い状況の中で、相場が下がっているものもわずかではあるがある。にんじんの相対が昨対81%(入荷昨対99%、先週比92%)であり、比較的安定した入荷が図られている。また、さつまいもの相対も昨対92%(入荷昨対101%)と安定した入荷となっており、相場が下がっている。ただ、相場が下がったのは、主要野菜ではこの2つのみであり、それ以外はすべて相場高となり、まさに、野菜はインフレ、物価高騰という様相を呈しているといえる。

   次に、果物であるが、果物も全体の入荷量が昨対91%、先週比79%という状況であり、これが相場を押し上げている要因である。特に、この時期、果物の主力、いちごがすべての品種で相場高となっている。とちおとめ(栃木)のセリが昨対116%、あまおう(福岡)142%、さがほのか(佐賀)148%、紅ほっぺ(静岡)150%という状況である。しかもいちご全体の入荷量は昨対59%と深刻な入荷不足であり、まさに、これが相場を押し上げているといえる。また、りんごも同様に相場高であり、セリで見るとふじ(青森)昨対150%、王林(青森)昨対159%と高騰しており、入荷の昨対はいちご同様厳しい状況であり、昨対58%という状況である。一方、相場安の果物もあり、柑橘類である。果物では柑橘類のみが相場安となっており、たとえば、いよかんのセリは昨対75%(入荷量昨対136%)、不知火(しらぬい)のセリは昨対79%(入荷昨対102%)という状況であり、入荷の安定が相場を押し下げているといえる。

   このように、この週の野菜、果物は異常な相場高であるといえ、まさにインフレといえる様相を呈している。消費環境全体はデフレであるといえるが、相場変動の激しい野菜、果物はインフレという正反対の消費状況であり、家計はこと食費においては厳しい状況にあるといえよう。ただ、その要因は明らかに昨年に比べ入荷不足が原因であり、天候不順、雪の影響が大きいといえる。したがって、しばらくは、この状況が続くものと思われ、家計にとっては、食費に関しては当面厳しい日々が続きそうである。

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March 9, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 08, 2012

RDS002:RDS-POS研究委員会、第3回終了!

   RDSサプライチェーンにおける協働マーチャンダイジング研究委員会、第3回目が3/7、無事終了した。これで今期の研究委員会は終了、来期、4月以降は、RDS加盟約100社、約400店舗の食品スーパーマーケットに、この研究成果を活用していただき、各店舗のマーチャンダイジングの改善に取り組んでいただくことになる。遅くとも、この秋には、今回の研究委員会の最大の成果ともいうべきMD評価表の活用がWeb上で可能になる予定であり、自店のPOSデータとRDSの地域のPOSデータとのカテゴリーごと、1品1品の単品ごとの比較が金額PI値=PI値×平均単価にもとづいて可能になる予定である。

   今回の研究委員会の成果はこれ以外にもいくつか注目すべき点があった。ひとつはPOSデータだけでなく、イメージ、すなわち、売場写真と連動させて研究委員会を進めたことである。今回の研究委員会の最大の目的は現場の方、特に、実際に売場で商品の品出しを行い、売場をつくり、POPを書き、発注をしている方が、RDSのPOSデータをどう理解し、判断し、店長、本部の協力を得て、実践に活かせるかに焦点を当てた。

   特に、この第3回の研究委員会では前回、第2回の研究委員会の結果とも比較し、数字がどのように動き、そのために売場がどう変化したのかを鮮明な売場写真と連動させたテキストを作り上げた。1つの売場写真をパワーポイント1枚に収め、大きな迫力ある写真で示したことにより、商品1品1品が判別でき、商品名、プライスカード、POPの1文字1文字まで鮮明に映しだされたテキストとなった。実際のマーチャンダイジング研修でもここまで売場画像をふんだんに取り入れたテキストは稀であり、これだけでも永久保存版ともいえる、見てわかる、まるで写真集のようなテキストを作り上げたことである。

   今回、東北から1社、首都圏から1社、近畿から1社の食品スーパーマーケットが研究委員として参加したが、このテキストを明日には社内で議論し、現場の方にRDS-POSデータとともにミーティングを開くことになろうが、現場の方もすぐにアクションを起こせ、マーチャンダイジングの改善イメージを作り上げることができるのではないかと思う。誰もがすぐに動くにはPOSデータを分析し、解釈し、結論をだすというプロセスだけでなく、マーチャンダイジングイメージを先に作り上げ、POSデータが後についてきても良いといえ、むしろ、現場はこの方が望ましいのではないかと思う。今後、POS分析と売場写真は一致させる研修が特に現場では重要なのではないかと、この3回の研究委員会を通じて得たもうひとつの大きな成果である。   
 
   そして、もうひとつは、SNS、facebookの活用である。実は、この3回目の研究委員会を開催するにあたって、実験的に東北の食品スーパーマーケットの研究委員の方とfacebookを活用しての実証実験を行った。すでに、facebookでのやり取りは一部はじめていたので、その一環として、RDS-POSデータが活用可能かをfacebookのプライバシー設定最高度の秘密のグループを立ち上げ、店長、バイヤー、売場担当者に参加してもらい、その実現可能性を探ってみた。facebookでは画像が自由にアップでき、しかも、携帯電話で撮影した売場写真をそのままアップできるので、まさに、売場写真を中心に現場の方とダイレクトにコミュニケーションをはかることができるのが特徴である。
 
   実際、試みに、RDS-POSデータの活用ポイントのひとつ、重点商品の売場管理をfacebookをもとに実施してもらった。RDS-POSデータ活用の極意は重点商品をすばやく見つけ出し、現場で重点管理を行う、これが最初のステップである。そのためには、まずは、自店の金額PI値の高い商品ベスト10をしっかり押さえることであり、この商品を絶対に品切れさせないこと、これが自店の顧客の支持を得るための最優先課題である。

   そして、ここからはRDS-POSデータでなければできない課題であるが、RDS-POSデータで金額PI値の高い商品10品を押さえることである。この商品はその地区では良く売れている商品であるので、これが自店で売れていない場合は、何か現場に問題があるといえ、少なくともRDS-POSデータの平均までは販促をかけ、売上アップをはかるべき優先度の高い商品といえる。そして、最後が客数PI値ベスト10である。これは、その地区で、メジャーな商品であるので、特に売価設定のズレがないかどうかをチェックすることがポイントである。客数PI値が高いとは、その地区の消費者が誰でも知っている商品であるといえ、どこでも購入できる商品であるので、価格帯がずれていれば、絶対に売れないからである。

   このように、この3つのチェックを実際にプライスカードに色別のシールをはってもらい、その結果を参加者全員が写真で共有し、次の展開につなげるわけである。実際、実施てしていただいた結果、RDS-POSデータが売場で視覚化され、その売場写真を参加者全員が共有でき、それを見るだけで、データを見なくとも課題が浮き彫りになった。このようなfacebookの活用が実際可能であることがわかり、SNSはRDS-POSデータとも実に相性が良いことが確認できた。

   今期の研究委員会は、これで終了、あとは、これまでの成果を報告書にまとめることになるが、意外にfacebookの活用の可能性が高いことがわかったので、有志が引き続き、facebookを通じてヴァーチャルでのRDSの研究会を続けることが決まった。その意味で、来期、4月以降は、facebookも視野に入れ、次世代の研究委員会を検討してゆくことがポイントといえそうである。とりあえず、これで、今期の研究委員会の委員長としての役目は終えさせていただくことになる。各研究委員の皆様、本当にお疲れ様でした。

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March 8, 2012 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 07, 2012

RDS001:ヨーグルトをPOS分析してみると、・・

   ヨーグルトは日配のカテゴリーの中でも実におもしろい商品が多い。特に、RDS、(財)流通システム開発センターのPOSデータと自社のPOSデータを比較検討すると、これまでに見えなかった様々なヨーグルトの姿が浮かび上がり、マーチャンダイジングの改善のための様々なイメージが浮かんでくる。RDSにはヨーグルトだけで300種類ぐらいある。地域によって多少の違いがあるが、東北地区、近畿地区ではちょうど300種類、首都圏ではやや多く、350種類を超える。ところが実際、各店で扱っているヨーグルトは60SKUから70SKUであり、20%前後である。したがって、約80%は未導入のヨーグルトが市場には出回っているといえ、これひとつとっても、新商品、いわゆる、その店舗ではじめて扱う商品が無限にあるといっても過言ではない。

   ヨーグルトのマーチャンダイジングのおもしろさは、菓子パンと牛乳のマーチャンダイジングを兼ね備えた、両方を足して2で割ったようなマーチャンダイジングである点にあるといえる。しかも、各メーカーの商品開発も半端ではなく、おそらく、すべてのカテゴリーの中でも、考えられるあらゆる商品開発がなされているといえ、新商品も続々と登場し、メーカー同士の商品開発競争も熾烈である。特に、ここ最近は海外勢も頑張っており、ダノンのダノンビオプレーン加糖80g×4個は日本中を席巻しており、売場スペースが十分に取れるところでは、ダノンシリーズだけで4尺1本割いている食品スーパーマーケットもある。

   ちなみに、このダノンビオプレーン加糖80g×4個の客数PI値、金額PI値であるが、2012年1月現在、東北地区、客数PI値85.1%(金額PI値597.3円)、首都圏、客数PI値99.0%(金額PI値484.0円)、近畿、客数PI値96.0%(金額PI値411.8円)であり、東北地区の金額PI値が最も高く、客数PI値は特に、首都圏は99.0%と100%に近く、すごい導入率である。これまでヨーグルトは3連が中心であったが、この商品が大ヒットしたことで一気に4個パックが主導権を握り、各社、この種の商品開発がなされ、ヨーグルトの売場が様変わりしつつある。

   ちなみに、客数PI値100%の商品であるが、明治プロビオヨーグルトLG21 112g(東北、首都圏)、明治 プロビオYG LG21ドリンクT112(首都圏)、明治ブルガリアヨーグルトLB81 450g(近畿)、明治ブルガリアのむヨーグルトプレーン1L(近畿)、明治 ブルガリアヨーグルトブルーベリー80g×4(近畿)、メグミルク牧場の朝ヨーグルト78g×3(近畿)、森永アロエヨーグルト85g×2(近畿)、ダノンビオプレーン砂糖不使用80g×4個(近畿)のみである。近畿が多いのが特徴といえるが、これを含め客数PI値100%に近い商品が各地区10品ぐらいあるのが特徴である。

   したがって、ヨーグルトの重点商品は日配では珍しく、全国的に普及しているナショナルブランドが多く、このような客数PI値の高い商品はいかに平均単価、価格設定を間違いないことが最優先課題となる。そのためにはRDSデータが極めて重要な指針となり、少なくとも、客数PI値の高い商品に関しては、RDSデータの平均単価よりも可能な限り、高くならないような価格設定がポイントといえる。実際、この平均単価と乖離がある売価設定をすると、金額PI値が大きく下がるのが実態であり、消費者はこと客数PI値の高い商品はシビアに価格を見て購入を判断している様子がRDSデータからも鮮明である。

   さて、ヨーグルトが菓子パンと牛乳の双方を合わせてもっている最大の根拠は上位10品の売上構成比である。どの店舗でも共通にだいたい50%前後となるのが通常であり、牛乳のように上位3品で70%とか、逆に菓子パンのように、上位10品で30%ということはなく、ほぼ上位10品では半分となるのがヨーグルトの特徴である。したがって、残り50%、約50SKUの品揃えがヨーグルトのマーチャンダイジングの活性化の鍵を握っているといえ、この品揃えをいかに顧客の嗜好に合わせられるかがポイントである。

   ひと口に品揃えといっても、パーソナルユースとファミリーユースの商品があり、バラ、2連、3連、4連とアイテム分割がきめ細かく、さらに、プレーンを基本に様々なフレーバーがあり、低糖、低カロリー、砂糖0まである。食品において考えられるパターンの商品開発がすべて集約されたカテゴリーがヨーグルトといえる。したがって、商品1品1品のメーカーの開発意図を理解した上で、さらに、RDSデータ等により、自店が未導入商品でも、RDSで客数PI値が高く、金額PI値の高いもの、さらには、客数PI値が低くとも、金額PI値の高いものはどんどん新規導入をはかり、活性化をはかるべきであるといえる。

   このように、ヨーグルトは実に奥が深く、メーカー各社が熾烈な商品開発競争を繰り広げており、あらゆる角度から商品開発がなされているカテゴリーであるといえる。しかも、重点商品だけでは、ヨーグルト全体の約50%の売上構成比であり、重点商品の強化はもちろんであるが、品揃えの改善も同様に重要な商品であり、顧客の声を良く聞き、品揃えの見直しを絶えず実施してゆくことがマーチャンダイジングにとっては重要な課題となる。やればやるほど、研究すればするほど、大きく差がでるカテゴリーでもあり、だからこそ、やりがいがあるカテゴリーでもある。

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March 7, 2012 in PI値 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 06, 2012

家計調査データ、2012年1月度、食品101.5%!

   この1月度の消費者物価指数が0.1%の微増となった中での家計調査データが3/2、総務省統計局から公表された。結果は外食を除く食品が101.5%となり、全体が97.9%となる中、堅調な数字となった。ただ、デフレ環境の中、全体の消費は厳しい状況が続いているといえ、家計の節約志向が鮮明な結果といえよう。ちなみに、外食は101.0%と食品同様、堅調な数字であり、結果、エンゲル係数は上昇し、この1月度のエンゲル係数、食品+外食の全体の商品に占める割合は24.4%、昨年の1月度が23.6%であるので、約1.0ポイント上昇、気になるところである。

   そこで、まずは、全体の消費が97.9%となった要因であるが、住居517.26円(97.3%)、家具・家事用品293.10円(98.8%)、保健医療375.26円(90.3%)、交通・通信1,171.10円(95.6%)、教育321.26円(92.7%)、教養娯楽878.87円(95.4%)、その他の消費支出1,979.84円(95.0%)がマイナスとなった部門である。特に、保健医療、教育、教養娯楽、交通通信が大きく落ち込んでいるといえる。

   それぞれの要因であるが、保健医療では、保健医療サービスが192.29円(84.7%)と最も大きく、特に歯科診療代が35.68円(66.8%)と、大きく落ち込んだことが大きいといえよう。教育は国公立高校9.58円(79.0%)、私立高校36.90円(70.1%)と、高校授業料の無償化の影響が大きいといえる。教養娯楽では、教養娯楽用耐久財が82.29円(68.4%)と、消費者物価指数同様、厳しい状況である。特に、テレビは14.06円(30.6%)と大きく落ち込んでおり、日本を代表する各テレビメーカーが赤字になるのは頷ける厳しい結果となった。これ以外では、金額はさほど大きくはないが、楽器1.03円(34.4%)、ビデオカメラ1.32円(87.2%)、書斎・学習用机・いす5.32円(81.3%)、音楽・映像収録済メディア6.68円(49.2%)、切り花16.61円(85.8%)、ペットフード15.35円(89.3%)も厳しい数字である。そして、交通通信であるが、鉄道運賃53.19円(82.7%)、バス通勤定期代1.87円(71.6%)、タクシー代12.71円(87.0%)、航空運賃10.26円(54.2%)、さらには、自転車購入も4.39円(79.5%)厳しい数字である。

   では、逆に、このような全体の消費が厳しい中でも、食品を除き、消費が伸びている部門であるが、被服及び履物450.13円(105.3%)、光熱・水道917.81円(103.8%)、外食458.61円(101.0%)の3部門である。その要因であるが、この1月度、最も消費が伸びた被服及び履物であるが、婦人用着物6.65円(337.7%)、婦人用帯1.29円(200.0%)、他の婦人用和服0.71円(200.0%)と着物が異常値である。ついで、男子用洋服55.32円(111.7%)、子供用洋服32.81円(119.1%)が良く伸びている。一方、婦人用洋服は103.10円(94.7%)と伸び悩み、明暗が分かれた。

   光熱・水道であるが、電気代393.65円(105.0%)、ガス代233.52円(105.4%)といずれも家計に直接響く項目であり、本来であれば、消費を押しあげて欲しくない項目であるが、消費者物価指数とほぼ連動し、値上げ=消費増となっているのが現状といえる。そして、外食であるが、日本そば・うどん13.52円(109.7%)、喫茶代 14.71円(107.5%)が好調であり、これ以外も外食は、この1月度堅調な数字で推移している。

   これらの概況を踏まえ、食品はどうかであるが、まずは、大項目の中で伸びた部門であるが、穀類183.45円(103.6%)、野菜・海藻249.26円(102.1%)、果物81.58円(102.9%)、油脂・調味料 100.26円(100.1%)、菓子類199.32円(101.7%)、主食的調理食品115.16円(109.1%)、飲料111.77円(104.6%)と、ほぼ全体的に堅調な数字であり、特に、主食的調理食品(惣菜)、飲料、穀類が好調である。

   そこで、この3つの部門の要因を見てみると、まずは、主食的調理食品(惣菜)であるが、弁当34.19円(115.7%)、サラダ8.13円(113.0%)、おにぎり・その他8.71円(111.6%)が絶好調である。飲料では、ミネラルウォーターが7.16円(120.0%)と異常値であり、ついで、炭酸飲料8.52円(118.9%)、コーヒー飲料7.97円(118.2%)、乳酸菌飲料8.32円(115.7%)、紅茶2.71円(112.0%)と、軒並み好調である。そして、穀類であるが、米 55.19円(107.9%)、パン74.35円(105.2%)ともに好調であり、スパゲッティ3.19円(108.8%)、即席めん4.90円(102.0%)、そして、小麦粉も1.68円(102.0%)と堅調である。

   一方、消費が伸び悩んだ部門であるが、魚介類195.45円(98.1%)、肉類198.97円(99.8%)、酒類87.97円(97.4%)であり、わずか、3部門であり、いかに、食品が好調な消費状況であるかがわかる。この中で、特に、消費が厳しかった項目であるが、魚介類では、まぐろ11.48円(84.4%)、ぶり11.26円(88.6%)、さしみ盛合わせ14.48円(95.7%)といずれも10円以上の項目であり、大きな影響がでているといえよう。肉類では牛肉47.16円(94.3%)が最も厳しい数値である。酒類では、清酒15.32円(92.8%)、焼ちゅう15.10円(88.0%)、ビール21.90円(95.6%)、発泡酒・ビール風アルコール飲料18.52円(98.5%)が厳しい状況であるが、一方で、ウイスキー3.94円(182.1%)、ワイン7.16円(116.2%)と絶好調な項目もあり、明暗が分かれた。

   このように、今年はじめ、2012年1月度の消費状況は全体の消費は97.9%と厳しい数字となったが、食品は101.4%と堅調な数字となった。食品は家計調査分類では11部門に分かれているが、昨対を割ったのはわずか3部門であり、全体として、好調な消費状況にあるといえよう。全体としてはデフレが続き、消費も厳しい状況にあるが、こと、食品は堅調であり、消費全体を牽引しているといえ、責任重大である。次回は2月の数字、そして、東日本大震災のあった3月度の数字へとつながってゆくが、食品がこのまま好調さを維持できるか、そして、全体の消費が上向いてゆくのか、消費者物価指数の動向を含め、気になるところである。

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March 6, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 05, 2012

ID001:2012年4月スタート、ID-POS協働研究フォーラム!

  「まだ、間に合いますよ。メーカーの方、ID-POS分析での実証実験、協働研究をしませんか。」ということで、これまで約1年に渡って、関係各社と準備してきたID-POS分析の詳細な実証実験可能なプラットフォームが完成しました。そのプラットフォームの実験店舗は、生活協同組合連合会コープネット事業連合の3店舗、コープとうきょうのコープ上井草店、さいたまコープのコープ武蔵浦和店、ちばコープのコープ鎌ヶ谷店となります。実証実験に必要なID-POSデータは上記3店舗の生鮮食品、惣菜、日配、グロサリーを含む全カテゴリー、全単品の過去2年間の全会員の顧客の購入履歴をもとにスタートします。その後、丸1年間、来年の3月までの詳細なID-POSデータが随時インターネットに接続できる環境にあれば、、ID、パスワードで閲覧でき、エクセル等へのダウンロードも可能となります。

   今回のID-POS協働研究フォーラムのために、新たなID-POS分析用の新MD評価表、クロスマーチャンダイジングの仮説検証に活用する最新のリフト値分析帳票等もご用意しています。また、自由に商品、顧客グループをつくれますので、独自の分類でID-POS分析が随時可能です。もちろん、私自身も個別のコーチングを含め、全力で支援します。上記3店舗は、移動時間がそれぞれ1時間、最短距離で3時間かかりますが、毎月、店舗へのコーチングも実施します。私だけではありあせん。このID-POS協働研究フォーラムのプラットフォームを支える事務局には(株)スーツジャパン、(株)ダイヤモンド・フリードマン社が入り、メーカー、小売業を強力に支援します。

   さて、今回のID-POS協働研究フォーラムのテーマですが、「商品を洗え、磨け、輝かせ!」となります。商品を洗えとは、ID-POS分析の詳細な顧客の購入履歴をもとに、これまでのマーチャンダイジングをすべて洗い直しましょうというものです。ID-POS協働研究フォーラムは1年ですが、はじめの半年は、ここにじっくり時間を費やしていただき、ID-POS分析を基礎からしっかり勉強していただければと思っています。ID-POS分析はこれまでのPOS分析を100%包み込んでいます。したがって、これまでのマーチャンダイジングはすべてID-POS分析で再解釈が可能です。さらに、これまでのPOS分析では、全く見えなかった世界、顧客の購入履歴が見え、把握できることにより、新たなマーチャンダイジング戦略を生み出すことも可能です。このID-POS協働研究フォーラムでは、まずは、この商品を顧客の海の中で洗っていただく、過去2年間の詳細なデータをもとに、6ケ月間、じゃぶじゃぶと洗っていただく、こここらスタートします。

   次に、商品を磨け、これは、商品を実証実験の中で磨くという意味です。商品が顧客の購入履歴の中で洗われ、ID-POS分析の基本が理解できるようになったら、当然、ID-POS分析を駆使し、様々な仮説立案が可能となるはずです。その仮説を、実験店舗の実際の売場で検証して欲しいと思います。詳細なID-POS分析の検証結果が得られますので、そこから、再度、仮説を見直し、何度も何度も実験し、仮説検証を繰り返し、商品を磨き上げて欲しいと思います。ぴかぴかになるまで商品を徹底的に磨いていただければと思います。

   そして、最後は、その結果、商品が輝くはずですので、その輝いた商品をまずは、今回、プラットフォームに参加していない生活協同組合連合会コープネット事業連合の各店舗へ随時企画提案をしていただければと思います。これだけではありません。今回は、この磨き上げ、輝いた商品を全国の営業活動、今後、予想されるであろう各食品スーパーマーケットからのID-POS分析の開示に対しての、マーチャンダイジング企画提案にどんどん活かして欲しいと思います。日経MJ 2/27で、アサヒビールとエバラのメーカー同士のクロスマーチャンダイジングの事例が取り上げられていました。見出しは、「5000店でクロスMD」です。いまやクロスマーチャンダイジングも、成功事例は5000店舗への企画提案となる時代です。是非、このような成功事例をこのプラットフォームを活用し、作り上げていただければと思います。

   なお、詳細は、2012年3月1日号の最新のチェーンストアエイジ誌の128ページ、そして、本ブログにも別途ID-POS協働研究フォーラムのホームページを左上にリンクをはりましたので、ご確認ください。「ぼくLunaです!」の小犬の写真をクリックください。お気軽に、事務局にお問い合わせいただければと思います。また、facebookでも私のウォールで情報発信を徐々にしはじめています。今後は、さらにfacebook上に様々なフォロー体制をつくってゆく予定です。facebook上にID-POS分析の様々なプライバシー設定の高い秘密のグループも立ち上げる予定です。

   ID-POS分析はまだまだ食品スーパーマーケット業界でもはじまったばかりといえます。これまでのPOS分析とはどこが違うのか、何ができるのか、流通業界ではまだまだ未開拓、未開発の領域といえます。また、ここ最近では、カスミがSNSの活用に本格的に動くなど、SNSとID-POS分析との関係も、食品スーパーマーケットでは、今後重要なテーマとなります。この機会に、是非、ID-POS分析を体験し、実践し、自社の商品を洗って、磨いて、輝かせて欲しいと思います。  

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March 5, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 04, 2012

注目の消費者物価指数(CPI)、2012年1月、+0.1%!

   日銀が事実上の1.0%のインフレターゲットを公表して以来、はじめての消費者物価指数(CPI)が3/2、公表された。2012年1月の数字である。消費者物価指数には3つの総合指数がある。その結果であるが、「(1) 総合指数は平成22年を100として99.6となり、前月比は0.2%の上昇。前年同月比は0.1%の上昇となった。(2)生鮮食品を除く総合指数は99.3となり、前月比は0.2%の下落。前年同月比は0.1%の下落となった。(3)食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は98.3となり、前月比は0.3%の下落。前年同月比は0.9%の下落となった。」とのことである。この内、日銀の目標数字は(1)の総合指数であり、結果は0.2%の上昇であるので、依然として、デフレ状況にあるといえ、今後、引き続き、日銀としては、金融緩和が継続されることになろう。

   気になるのは、(2)、(3)の総合指数がそれぞれ、0.1%の下落、0.9%の下落となっており、特に、(3)は相場変動の激しい食料、エネルギー等を除いたものであり、(1)はこれらが押上げての0.2%増であり、よりデフレが厳しい状況にあり、今後、日銀の金融緩和だけでなく、政府もデフレ対策を連動して、強力に推し進める必要があるといえよう。実際、この3つのグラフを見てみると、(1)は上向きであるが、(2)、(3)は下向き、特に(3)は過去3年間で最も低い数値となっており、深刻な状況にあることがわかる。

   そこで、まずは、10大費目において、何が物価を押し下げているか、また、逆に押し上げているものは何かを寄与度をもとに見てみたい。この1月度、最も物価を押し下げたのは寄与度-0.45の教養娯楽であり、これが何といっても全体の物価を大きく押し下げている最大の要因である。その中身であるが、テレビの寄与度が-0.30と最も大きく、極論すれば、テレビが全体の消費者物価指数を押し下げている最大の要因といえる。これ以外では、寄与度は別として、昨年対比で消費者物価が下がっているものは、パソコン(デスクトップ型)-35.3%、ビデオレコーダー-33.2%、カメラ-26.6%、携帯型オーディオプレーヤー-23.7%、パソコン(ノート型)-18.9%、電子辞書-10.6%であり、いずれも、大きく下がっており、厳しい状況にあるといえよう。

   この教養娯楽以外では寄与度で見ると、家具・家事用品-1.0、住居-0.06、保健医療-0.05等である。これに対して、逆に、消費者物価指数が上昇したものは、光熱・水道0.34、交通・通信0.18、生鮮食品0.18である。この中でも光熱・水道が最も消費者物価指数を押し上げた項目であるので、その中身を昨年対比で見てみると、都市ガス代7.6、灯油7.1、電気代6.6、ガス代4.9等であり、光熱費が特に上昇しているのが鮮明である。ちなみに、水道代は上下水道料0.2であり、大きな上昇は見られない。

   こう見ると、消費者物価指数の上昇をはかるためには、まずは、10大費目の中の教養娯楽の寄与度-0.45をどうプラスにもってゆくか、一方、本来望ましいことではないが、光熱・水道、交通・通信、食料の上昇を、これ以上の上昇は厳しいといえるので、いかに、この状況で維持できるかがまずは課題といえよう。そして、これらの政策は個別具体論であるので、日銀の包括的な金融政策だけでは難しく、政府が連携し、金融政策をいかに消費者物価指数の目標1.0%に結び付けるために、これらの状況を考慮した上での具体案を作成し、実行するかにあるといえよう。

   最後に、食料であるが、大項目を昨年対比で見ると、穀類3.8%、魚介類2.5%、肉類-0.3%、乳卵類-1.8%、野菜・海藻4.5%、果物1.1%、油脂・調味料0.5%、菓子類-1.0%、調理食品1.1%、飲料0.1%、酒類-1.3%という結果である。したがって、消費者物価が日銀の目標1.0%以上に上昇しているのは、野菜・海藻4.5%、穀類3.8%、魚介類2.5%、果物1.1%、調理食品1.1%の5部門であり、逆に、大きく下落しているのは、乳卵類-1.8%、酒類-1.3%、菓子類-1.0%である。こう見ると、生鮮食品関連の上昇が大きいのが特徴である。なお、穀類も3.8%と大きく消費者物価指数が上昇しているが、その要因は米類8.1%が大きく、この1月度は米の上昇が穀類を押上げているといえる。

   このように、2012年1月度の消費者物価指数は、日銀が事実上のインフレターゲットにした1.0%にどこまで迫る数字になるかが期待されたが、結果は0.1%の上昇にとどまり、目標達成までには、かなり時間がかかる結果となったといえよう。特に、テレビを中心とする教養娯楽関連の下落が大きく、寄与度も-0.45と全体を大きく押し下げており、今後、ここに何らかの対策が入らないと、消費者物価指数を引き上げるのは難しいといえよう。一方、上昇している項目は光熱・水道、交通・通信、食料であるので、いずれも、家計に直接響く項目であり、ここを引き上げるのは、これ以上は難しいといえ、いかにこれらのバランスを加味し、消費者物価を1.0%にもってゆくかが課題といえる。今後、日銀の金融緩和に加え、政府がどのような政策を打ち出すのか、その具体策に注目である。

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March 4, 2012 | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 03, 2012

食堂と食品スーパーマーケット、びっくり!

   これまで、食堂、喫茶店、ファミリーレストラン等、いわゆる外食と食品スーパーマーケットとはノウハウは別であり、あまり連動性が図れないのではないかと思ってきた。ただ、メニュー分析へのPI値活用、マテハンなどによる作業効率の改善については共通性が多く、相互に応用が可能であり、実際、そのようなケースはあった。特に、メニューについては、PI値分析することにより、メニューの人気度を判断し、メニュー改善に活かしたり、さらには、販売数量を予測し、食材の調達、調理手順の改善などにつなげるといったことが可能であり、その点ではPI値は様々な活用が外食でもなされてきた経緯はある。

   それ以外となると、なかなか共通に活用できるノウハウはあまりないのではと思っていたが、この間、東京汐留ビルディングでソフトバンクの方と昼食をする機会があった。その25階にある見晴らしのよい食堂で昼食をし、私は焼き魚定食を食べたが、これが食品スーパーマーケットそのものであり、その思想をしっかり受け継いでおり、さらに、発展させていたのには驚いた。思わず、携帯で写真をとり、facebookに投稿したくなったが、残念ながら、その機会を逸した。

   食品スーパーマーケットの基本思想はセルフ販売とワンウェイコントロールにある。この2点が50年以上に渡って貫かれてきた基本思想であり、この2点が貫かれたことで、食品スーパーマーケットが流通産業の中で確固たる地位をしめるようになったといっても過言ではない。セルフ販売はいわゆる対面販売を排すというところから発展し、それまでの商売は顧客=対面=商品であり、商品は対面の背後に隠れ、顧客の要望を聞いて手渡しで販売するという手法が主流であった。いまでも、八百屋、魚屋、肉屋などには、この手法が残っており、商店街では少なくなったとはいえ、よく見かける光景である。食品スーパーマーケットの中でも、ここ最近、加わった部門、OTCは、Over the Counterの略が示すとおり、対面販売といって良い。

   食品スーパーマーケットはこの対面販売に対して、顧客=商品とし、対面を抜き、まさに、顧客がセルフ、みずから商品を購入する仕組みを構築することで対面販売の限界を打破し、大量の顧客との販売を可能にしたといえる。この発明によって、セルフ販売が可能な部門はすべて対面販売からセルフ販売へと置き換わり、今日の食品スーパーマーケットにつながっていったといえる。ちなみに、その着想は、フォード、トヨタ等が当時採用していた自動車工場のベルトコンベアーにあったといわれている。ベルトコンベアーに部品が乗って移動し、作業員がそれをピックアップし、最終的に自動車ができあがってゆく流れを、逆転させ、顧客がカゴをもって動き、商品をピックアップして、レジで精算するという発想を取り入れたとのことである。

   そして、もう一点、ワンウェイコントロールであるが、これはこのベルトコンベアーを考えて見ればわかるように、セルフ販売で購入する顧客が最短距離で購入するには、一歩たりとも無駄な歩数をかけず、さらに、必要な食材をすべてカゴにピックアップできることが望ましく、そのためには、ワンウェイコントルールが最適であり、これはセルフ販売を採用した時点で結論がでていた答えであるともいえるが、いまでも、食品スーパーマーケットを貫く基本思想であるといえる。

   では、なぜ、この2つが重要な食品スーパーマーケットの販売方法になっていったかであるが、その答えは客数にある。食品スーパーマーケットは100人、200人と100人単位の顧客商売ではなく、1,000人、2,000人の1,000人単位の顧客商売であり、1,000人単位の顧客との商売をしようと思うと、必然的に、この2点、セルフ販売とワンウェイコントロールが絶対条件となるからである。

   さて、ソフトバンクの食堂であるが、この2点が見事に実現されており、社員は食品スーパーマーケットのカゴの代わりに、トレーを持ち、食品スーパーマーケット同様、10部門ぐらいに分かれた部門の中から、昼食に必要なお皿をピックアップしてゆく。麺類、和食、洋食、牛丼、サラダ、デザート、ほぼ全部門揃っており、しかも、そのつくりは、カフェテリア、バイキング等とちがい、食品スーパーマーケットそのものといってよく、四角形でメイン通路を広く取り、通路の両側に各メニューが展開されており、ワンウェイの流れが実現されている。しかも、精算までセルフであり、お皿ひとつひとつにICチップが埋め込まれでいるので、食べ終わった後は、自動精算、社員カード決済となり、食品スーパーマーケットでもここ最近はセルフレジが普及しはじめているが、精算も100%セルフを実現していた。12時になると食堂は満杯、この仕組みで、短時間に1,000人単位が食事をしており、まさに、食品スーパーマーケットの外食版ともいえる光景がそこにあった。

   このように、これまで外食と食品スーパーマーケットは業態が違い、ノウハウの共通性が薄いのではないかと思っていたが、このソフトバンクの食堂を見ると、1度に1,000人単位の多岐多様にわたるニーズを満たすには、食品スーパーマーケットの基本思想、セルフ販売とワンンェイコントロールにたどり着くということがわかり、実に貴重な体験をした。気になったのは、ID-POS分析をしているのかどうかであるが、ここにID-POS分析が入れば、さらに、様々な改善が可能であり、何よりも、社員の満足度につながる、もっと優しい食堂になるのではないかと思った。

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March 3, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 02, 2012

クロスマーチャンダイジング、今年の主役か!

   今年のマーチャンダイジング戦略の主役となるのでないかという勢いで各社、クロスマーチャンダイジングへの取り組みが活発である。日経MJ、2/1号では小売業のクロスマーチャンダイジングが、そして、2/27号ではメーカーのクロスマーチャンダイジングの記事が取り上げられた。クロスマーチャンダイジングは何と何を組み合わせるか、それにより、効果が大きく違うが、ここ最近ではID-POS分析が浸透しはじめたこともあり、クロスマーチャンダイジングの精度が上がりつつあるといえる。

   まずは2/1の日経MJの特集記事であるが、見出しは、「クロスMD、需要深掘り」、「異分野の商品並べ販売」、「POSデータ、メーカーと共有」、「カン頼み脱却、精度向上」であり、POSデータをメーカーと共有することにより、クロスマーチャンダイジングの精度が向上していることを伺かがわせる内容である。この特集記事の冒頭の事例では、ライフコーポレーションと日清オイリオとのクロスマーチャンダイジングの事例が取り上げられている。

   その中身は、日清オイリオがPOSデータを分析したところ、ごま油とレトルトのおかゆを一緒に購入している顧客がいることに着目し、ライフコーポレーションにクロスマーチャンダイジングを提案したとことが発端だという。これを受けて、ライフコーポレーションでは、「中華風のおかゆに商機がある」とみて、七草がゆに合わせたクロスマーチャンダイジングを実施したところ、売場の関連商品の販売量が前年比2倍以上に伸びたという。まさにクロスマーチャンダイジングの典型的な事例であるといえる。

   特に、この「一緒に購入」は、リフト値の活用であるといえ、今後、このリフト値がクロスマーチャンダイジングの仮説構築、そして、検証における基本指標となってゆく可能性が高いことが示されたといえよう。ちなみに、リフト値はID-POS分析では標準的な分析となっているが、通常のPOS分析でも十分とはいえないが、実務上は活用可能な指標である。この場合でいえば、ごま油の購入レシート、レトルトの購入レシートをすべて抽出し、その中から、ごま油とレトルトを同時に購入しているレシートを抜出し、そこからリフト値の数式にあてはめ計算すれば、リフト値は算出される。

   要は、ごま油の客数PI値よりも、レトルトの購入レシートあたりの、ごま油の同時購入の客数PI値とを比べた時、後者が前者よりどのくらい高いかを見て、それが1.0倍以上であれば高い、1.0倍以下であれば低いと判断し、高い場合はレトルトがごま油を押上げる(リフト)と判断し、クロスマーチャンダイジングをかければ効果が期待できるというロジックである。恐らく、今回のケースは、このようなことが背景にあり、ごま油とレトルトとのクロスマーチャンダイジングが実現したのではないかと思う。

   このように、クロスマーチャンダイジングはリフト値が決め手となるといえ、これがID-POS分析になれば、同時購入に加え、期間購入も判断できるので、同時には購入していないが、ある一定期間内では購入していることもわかり、より、精度の高いクロスマーチャンダイジングの実践が可能となる。

   記事では、これに加え、コープさっぽろの事例も取り上げられているが、この事例はまさにID-POS分析での事例であり、スープとウィンナーの同時購入が高いことを発見し、双方の製品をクーポン発券機のモニターに同時に表示したところ、双方の売上げが伸びたという。これはクロスマーチャンダイジングといっても、実際の売場をつくることではなく、バーチャル上でのクロスマーチャンダイジングであり、今後、このようなクロスマーチャンダイジングも増えてゆくことになろう。

   そして、2/27の日経MJであるが、アサヒビールとエバラ、メーカー同士のクロスマーチャンダイジングの事例が取り上げられている。見出しは、「5000店でクロスMD」、「アサヒとエバラ、3ケ月に期間延長」である。内容は、ビールと焼肉のたれをスーパーの売り場で一緒に並べるクロスマーチャンダイジングの実施店を今年は過去最高の5000店に増やすとのことである。このクロスマーチャンダイジングの企画は2009年から実施してきたとのことで、2010年には2800店、2011年は4000店で実施したとのことである。しかも、酒、調味料売場だけでなく、精肉や野菜売場でも展開するという。店舗全体をつかった大型企画であり、店舗も5000店と莫大な数である。これまでの大陳コンテストのクロスマーチャンダイジング版ともいうべき企画であり、メーカーだけでなく、食品スーパーマーケット側にとっても大きなメリットのあるクロスマーチャンダイジングであるといえよう。

   このように、クロスマーチャンダイジングは食品スーパーマーケットだけでなく、ここ最近は食品スーパーマーケットがPOSデータを開示しはじめ、さらに、ID-POSデータの開示もはじまったことにより、その精度が上がり、メーカーが積極的に取り組みはじめたことが、その普及に拍車をかけているといえよう。今後、ID-POS分析の技術も向上し、より効果のあるクロスマーチャンダイジング手法が次々に開発されることも考えられ、今年は、クロスマーチャンダイジングが流通業界全体を巻き込み、本格化するのではないと思われる。食品スーパーマーケット、メーカー、双方のクロスマーチャンダイジングの動きに注目である。

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March 2, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)

March 01, 2012

チェーンストアエイジ3/1号、バナナPI値分析、投稿!

   チェーンストアエイジ、最新号、2012年3/1号に、バナナのPI値分析を投稿した。バナナは食品スーパーマーケットの中では極めて重要な商品であり、年間を通じて、果物のトップクラスを走り続ける最重点商品である。ところが、このバナナが顧客から人気があるがゆえに、再三、特売に入ることが多く、食品スーパーマーケットのちらしにバナナが登場しないことはないくらい、バナナは特売商品の代名詞ともなっているのが現状といえる。実際、食品スーパーマーケットで、バナナのPI値分析をすると、大半は、平均単価が下がり、逆にPI値は上がるが、その結果、金額PI値が上がる場合もあれば、下がる場合もあり、不安定な売上げとなるケースがほとんどである。

   食品スーパーマーケットのバナナの売場を見ても、100円、150円クラスのバナナが売場を占拠し、そこに大きなPOPが貼られ、いかにバナナが安いかを強く訴えているケースが多い。したがって、バナナはいかに安く売るかがバナナのマーチャンダイジング戦略そのものとなっており、そのためにバイヤーはいかにバナナを安く仕入れ、量を確保するかに必至となっている場合が多い。

   このようなバナナの惨状を踏まえ、今回のチェーンストアエイジのバナナの記事では、この正反対、対極を目指したバナナの実証実験を実際の食品スーパーマーケット、広島のフレスタで実施し、そして、その結果の検証、PI値分析を試みた。その対極のバナナのマーチャンダイジングとは、PI値に着目するのではなく、PI値とペアを組んでいるもう一方の指標、平均単価に着目し、平均単価アップで金額PI値を目指そうという試みである。いわば、逆バリのマーチャンダイジング戦略である。

   その検証に使われたバナナはドールの極撰であるが、平均単価298円と、これまでの主力のバナナ100円、150円と比べると2倍、3倍の平均単価の付加価値の高いバナナであり、この極限ともいえるバナナ、極撰を強化した場合、バナナ全体がどのような結果となるのかを数週間に渡って検証し、冷静にPI値分析でその結果を見極めようという試みである。今回のチェーンストアエイジで掲載された分析結果は、広島県のフレスタ、上天満店のみであるが、この平均単価アップのバナナの検証は全国的に試みられており、その中の典型的なケース、検証結果である。

   さて、その結果であるが、詳細な数字はチェーンストアエイジ誌で確認して欲しいが、ここでは、ポイントをあげると、バナナ全体の週間の検証結果は金額PI値(前週比113.0%、昨年比107.5%)、16,310.9円(1,000人当たり)となった。その中身であるが、PI値(前週比105.8%、昨年比97.9%)と、特に昨年比は下がり93.8個(1,000人当たり)となったが、平均単価(前週比106.8%、昨年比109.8%)と174.0円と上昇し、これが金額PI値を押上げ、売上アップにつながったといえる。

   その要因が、今回、戦略的に展開した平均単価の高い極撰にあったかどうかであるが、極撰の検証結果を見ると、週間の金額PI値が5,993.2円(バナナ全体の36.7%)となり、明らかに、バナナ全体の金額PI値を押しあげたことがわかる。しかも、そのPI値は20.1個と21.4%のバナナ全体のPI値の構成比であり、PI値の貢献も金額PI値ほどではないが高い結果となった。特にPI値20.1個は1,000人当たりであり、%換算、すなわち100人当たりでは2.01%となる。食品スーパーマーケットでは全商品約10,000SKUの中でも、PI値1.0%以上の商品はわずか200品ぐらいであり、2.0%以上となると、数10品となる。したがって、バナナはもちろん全商品の中でも298円と高額な商品であるにもかかわらず、これだけ高いPI値を示すのは驚異的な数字といえ、いかに、極撰がお客様から高い支持を得たかがわかる。

   今回は実証実験でもあることであり、この極撰の売場での面積を、チェーンストアエイジの写真に掲載されているように50%確保したこともあり、極撰のS顧客(毎週)購入している顧客だけに支持されたのではなく、Z顧客(0、未購入)、B顧客(年間1個)やA(毎月)の顧客にも支持ささたことが大きかったとは思うが、それでも、このような平均単価アップの絵にかいたような検証結果が出るとは驚きである。

   これまでPI値戦略は金額PI値=PI値×平均単価であり、PI値のみに焦点が当たり、ペアとなっている平均単価にはなかなか焦点があたらず、平均単価はむしろ下げ、PI値さえあげれば良いという風潮があった。ところが、今回のバナナの検証結果のように、平均単価に焦点を当て、PI値は下がっても、金額PI値を高めるマーチャンダイジング戦略がPI値分析で実証されたことは、今後のバナナのマーチャンダイジングに活用できるだけでなく、デフレに陥り、価格競争がより激しくなり、平均単価の下落に歯止めがかからない現状を食い止めるためにもひとつの朗報、新たなマーチャンダイジングの可能性を示したといえよう。マーチャンダイジングはPI値アップは、もちろん重要な戦略課題ではあるが、実は、平均単価アップも同様に重要な戦略課題であるといえ、マーチャンダイジング戦略を検討する際は、PI値、平均単価、双方から検討して欲しいところだ。

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March 1, 2012 in CRM、FSP | | Comments (0) | TrackBack (0)