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March 25, 2012

小さくても暖かい店づくり、優しい店づくり!

   食品スーパーマーケットの中で品揃えが豊富なカテゴリーのひとつに菓子パンがある。どんな小さなお店でも菓子パンは約100種類ぐらい品揃えされているのが実態であり、菓子パン売場に立つと、その品数の多さに圧倒される。実際、RDS、(財)流通システム開発センターの地域POSデータを見ると、菓子パンは月間1,000種類近い商品が各地で販売されているのが実態である。しかも、RDSの約300の食品スーパーマーケットのカテゴリーの中でもトップクラスの品揃えの多さであり、菓子パンの品揃えがいかに多いかがわかる。したがって、菓子パンは大きい店の方が有利にマーチャンダイジングが展開できると思われ、小さい店は菓子パンには十分なスペースが取れないということで、菓子パンの品揃えを絞り込み、重点商品中心の売場になってしまう場合が多い。その結果、菓子パンの売上げが芳しくなくなり、本来、菓子パンがもっている菓子パンのパワーを小さい店では半減させてしまうことが多い。

   菓子パンがなぜ100種類も品揃えが必要であり、月間約1,000種類にも及ぶ菓子パンがメーカーから発売されているのか、それはひとえに顧客が菓子パンの品揃えを切実に望んでいるからである。顧客のニーズがないのにメーカーが菓子パンを製造するはずがないし、顧客のニーズがないのに、食品スーパーマーケットが100種類もの菓子パンを品揃えするはずがない。実際に顧客は菓子パンの品揃えを強く望んでおり、これはID-POS分析をするまでもなく、通常のPOS分析でも、菓子パンを分析すると、その実態が如実に浮かび上がる。

   菓子パンをPOS分析すると、重点商品10品を見ると、わずか30%前後の構成比であり、残り90品で約70%ぐらいの構成比となる。しかもこの90品は際だった商品がなく、PI値の低い商品のオンパレードとなる。ただ、このPI値の低い商品を90品、揃えないと、残り約70%の売上げはとれなく、菓子パンの売上げ下がってゆくのが実態である。そして、これをID-POS分析すると菓子パンはかなり、広い顧客へ購入者が広がっており、顧客の輪を広げてゆく上においても重要な商品であることがわかる。したがって、店舗と顧客との関係、すなわち、店舗と顧客とのコミュケーションをはかって行く上にも重要な商品であり、菓子パンの売上げという観点からだけではなく、店舗の売上げ、店舗と顧客とのコミュニケーションをはかるという観点からも、菓子パンは重要な商品であることがわかる。

   ところが、これだけ菓子パンは重要な戦略商品であるにも関わらず、特に小さい店は販売スペースが取れないということで、品揃えを絞り込むケースが多い。一方、大きい店でも初期の品揃えを決め、その棚割りを死守することを優先し、新たな商品の導入に消極的になるケースも見受けられる。菓子パンは約1,000種類もあるにも関わらずである。特に、小さい店は品揃えに関してはあきらめムードが漂い、大きい店舗に対して、戦闘意欲をなくしてしまう場合も多い。

   ではどうすれば良いか。特に、小さい店が大きい店なみの品揃えを確保し、豊富な品揃えを達成するにはどうしたら良いか、その答えは発想の展開にある。小さい店は、空間ではなく、時間が勝敗を決める。時間は店舗の大小にかかわらず、平等に存在している。したがって、この時間を有効に使いこなすことが小型店が大型店にも勝てる秘訣であり、結果、お客さまの菓子パンへ対する満足度があがり、菓子パンの売上げだけでなく、広く顧客とのコミュニケーションがはかれ、店舗全体の売上げにまで波及することになる。

   時間を活用するとは、先の約1,000SKUの品揃えの菓子パンを可能な限り、一辺にではなく、時間をかけて取り扱ってゆくことである。仮に1週間に売場にある約100品全部を入れ替えれば、1,000SKU/100SKU=10週間で全品を売場展開できる。実際にはこれは難しいといえるので、そこで、20品づつ入れ替えると、1,000SKU/20SKU=50週間であり、年間52週であるので、ほぼ1年で完了、世の中の菓子パン全部を理論的には小さな店舗でも扱うことができる。これが平等に与えられた時間の活用ポイントであり、この時間をうまく活用することによって、どんな小さな食品スーパーマーケットでも、お客様のご要望にじわじわとではあるが、お応えすることができる。

   このように、小さい店舗がお客様にとって、暖かく、優しい店づくりをしてゆくには、品揃えスペースがないからあきらめるのではなく、大きい店も小さい店も平等に与えられた時間を積極的に活用し、品揃えを増やしてゆく方法を取り入れることにより、解決の糸口が見えてくるといえよう。これまでのマーチャンダイジングは一瞬の違いにあまりにこだわりすぎたきらいがあり、誰にも共通、平等の時間という要素をうまく活用できなかったといえる。今後のマーチャンダイジングは瞬間のマーチャンダイジングから、顧客の購入履歴を加味したID-POS分析の時代に入り、ますます、時間が重要な要素となってゆく。大型店だから顧客の支持を得られるわけではなく、小型でもこの時間を駆使することにより、空間では絶対に勝てない品揃えですら勝つことも可能となる。菓子パンのマーチャンダイジングを通じ、是非、この時間の大切さを体感し、小型店でもお客様にとって、暖かく、優しいて店づくりに挑戦して欲しい。

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March 25, 2012 in CRM、FSP |

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