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March 31, 2012

リフト値の意味、単位は倍、そこまで売れるかも?

   リフト値の単位は何だろう。意外ではあるが、食品スーパーマーケット業界では統一されているようで統一されていない単位のひとつである。これはPI値も同様であり、その単位が統一されているようで統一されていない。PI値に関しては、私は原則%を単位として使っているが、RDSだけはメーカーが主体なので、1,000人当たり何個と個を使っている。したがって、マーチャンダイジングの単位の使い方、捉え方、認識のされ方はまちまちであり、これが食品スーパーマーケット業界でマーチャンダイジングがいまひとつ共通理解として、進まない理由のひとつであろう。結果、マーチャンダイジングが個人個人のノウハウとして密かに伝承される武術の秘伝みたいなことになってしまったのでないかと思う。

   そこで、敢えて、ここでは、リフト値の単位を「倍」にしようと提案したい。なぜ、「倍」か。リフト値のリフトとはliftのリフトであり、フォークリフトのリフト、持ち上げるという意味である。したがって、ある商品が何か別の商品の購入顧客から持ち上げられるという意味であるので、持ち上げるのであれば、いまの顧客数なり、レシート枚数なり、売上金額なり、売上数量が何倍になるかが知りたいところであろう。したがて、「倍」を単位とすれば、直観的にわかりやすいといえ、リフト値が身近になるといえる。

   もちろん、リフト値がたとえば、10.0倍になったからといって、その2つの商品にクロスマーチャンダイジングをかければ、商品がすぐに10倍になるというわけではない。ただ、リフト値が10倍になる可能性は全くないわけではなく、可能性としてはわずかではあるが残っており、理想的にクロスマーチャンダイジングが浸透し、対象商品の購入顧客が店舗全体にまで広がり、しかも、同じ強さで発展すれば、ありうる話である。実際にはそこまでは難しいといえるが、ただ、クロスマーチャンダイジングをかけない時より、少なくとも10.0倍以下のリフト値の商品とクロスマーチャンダイジングをかけるよりは、はるかに売上げがあがる可能性は高いといえる。

   そこで、あらためてリフト値であるが、以前、本ブログでも取り上げたように、リフト値はたった4つの数字で決まる。この4つの数字が分かれば、リフト値は誰でも電卓ひとつで計算できる。その4つとは、全体のID客数、たとえば白菜のID客数、豚肉しゃぶしゃぶのID客数、そして、最後、白菜と豚肉しゃぶしゃぶのID客数である。よく、リフト値というとレシート枚数を連想するが、それでは、顧客が見えないため、リフト値の本質からはずれ、誤ったリフト値感をもってしまうので、リフト値はまずはID客数、それから、その顧客が購入したレシート枚数へと入るべきである。

   なぜなら、リフト値は商品が商品を持ち上げるのではないからである。持ち上げるのは商品ではなく、顧客である。顧客が商品を持ち上げるのであり、顧客なくして商品は1ミリたりとも持ち上がらない。豚肉しゃぶしゃぶの顧客が白菜を持ち上げ、白菜の顧客が同時に豚肉しゃぶしゃぶの顧客を持ち上げるのであり、(商品A←顧客A)=(商品B←顧客B)の関係にあり、結果、顧客Bが商品Aを持ち上げ、顧客Aが商品Bを持ち上げる、ここにリフト値の原点があるからである。

   そこでリフト値であるが、白菜の購入顧客が全体の顧客の中でどのくらいの割合を占めているかと、豚肉しゃぶしゃぶの顧客の中で白菜の購入顧客がどのくらいの割合を占めているか、このたった2つの指標が分かれば良い。だから、先の4つの数字が必要だったわけである。そして、この2つを割算、すなあち、豚肉しゃぶしゃぶの顧客の中で白菜の顧客が占める割合を、白菜の購入顧客が全体の顧客の中でどのくらいの割合を占めるかで割ればよい。これがリフト値である。

   したがって、リフト値とは、白菜を白菜売場で普通に展開した場合と、豚肉しゃぶしゃぶの世界に飛び込んでいった場合では、豚肉しゃぶしゃぶの顧客が白菜を購入する顧客より、顧客の割合が多い場合には、通常よりも白菜の顧客が増える可能性があるということである。しかも、その増え方は、リフト値が10.00倍となれば、仮に、豚しゃぶしゃぶの購入顧客が店舗全体にまで浸透してゆき、その割合が同じ比率で続けば、白菜の顧客はいまの10倍に増える可能性もあるということである。計算上、理屈では、ありうるという話であり、そこにはロマン、夢があるといえる。

   現在の白菜の顧客が100人であり、豚肉しゃぶしゃぶとのリフト値が10.00倍であった場合には、白菜は豚肉しゃぶしゃぶを店舗全員の顧客が購入した場合には10倍、顧客が1,000人まで増える可能性を秘めているということである。特に、リフト値は双方同じ数字となるため、豚肉しゃぶしゃぶが白菜をリフトしているだけでなく、白菜も豚肉しゃぶしゃぶをリフトしているため、リフト値が高いものはクロスマーチャンダイジングをかけることによって、相乗効果で双方の顧客数を増やしてゆくことになり、夢が一歩近づくことになる。

   このようにとらえると、リフト値の単位は「倍」がふさわしいのではないかと思う。実際は、豚肉しゃぶしゃぶを店舗全体の顧客が1年かけても購入することはないし、同様に白菜を店舗全体の顧客が購入することもないが、リフト値を「倍」と単位をつけて表現することにより、そこまで上がる可能性を秘めていることがわかるだけでもマーチャンダイジングに弾みをつけることになろう。また、「倍」という単位そのものに、夢とロマンを持たすことも可能となる。リフト値をこのようにとらえ、「倍」を単位として使っていただき、現場で、どんどん実践活用して欲しいところだ。

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March 31, 2012 in CRM、FSP |

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