売上速報!! 食品スーパーマーケット 2005年9月度
新店戦略で明暗
現在、食品スーパーマーケット上場企業は約50社、その内、月次売上速報を公開している企業は約20社です。東証1部10数社、東証2部数社、大証数社、ジャスダック数社というところです。この約20社の総店舗数は2000店弱となり、2005年9月度の売上は昨年対比106.3%(既存店97.0%)です。上場20社の内、約半数が客数、客単価を公開していますが、客数は110.5%(既存店99.4%)、客単価は97.7%(既存店97.8%)という状況です。さらに、数社はPI値、平均単価まで公開していますが、PI値は101.0%(既存店103.4%)、平均単価は96.9%(既存店95.5%)です。したがって、売上の106.3%は新店の客数に支えられているといってもよく、新店戦略がうまくいっていない企業は昨年対比をクリアーできないという状況です。既存店の売上は昨年を下まわり97.0%であり、しかも、客単価が97.8%、PI値は103.4%で回復基調にありますが、平均単価が95.5%と厳しい状況です。
九九プラスと大黒天物産が断トツの伸び率
上場20社の中で、九九プラスと大黒天物産が売上昨年対比140%以上と断トツの伸びを示しています。3位以下は110%台ですので、急成長といってよい異常値です。ただし、どちらも、既存店は約100%であり、新店によって支えられている売上といえます。全体の傾向と同様に、客数が約140%、客単価が約100%であり、既存店は伸び悩んでいますが、新店が力強く全体を牽引している状況です。
110%を越える企業が2社、105%前後が4社
売上昨年対比で110%を越える企業はプラント(117.2%)、ハローズ(113.9%)の2社であり、それに続く105%前後の企業がオオゼキ(107.7%)、ヤオコー(105.2%)、ヤマザワ(105.1%)、ヨークベニマル(104.1%)と続きます。ただし、いずれの企業も既存店は約100%であり、やはり、新店に支えられた成長といえます。
半数の約10社が昨年対比割れ
残りの約10社はいずれも昨年対比をクリアーできず、95%前後で推移しています。全体、既存店ともにほぼ同じ伸び率であり、新店を含めたスクラップ&ビルドがうまくいってない状況といえます。
(注)マックスバリュ東海は公表が遅れていたため、上記記事では言及していませんが、下記、データには後日追加しました。9月時点で昨年対比116.6%で高い成長率となっています。
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