注目株!! マックスバリュ東海 年初来高値目前!
マックスバリュ東海の株価が上昇中である。9月前半までは2,700円前後で揉み合っていた株価が中旬以降上昇しはじめ、3,000円越えが目前となった。特に11/4はそれまでやや売られ気味だった株が一気に買われ、145円アップの3,000円ジャストの値を着け、株価上昇率も、上場食品スーパーマーケット約50社の中で4番目と検討した。ただし、売買高は11,500株と、通常とあまり大きく変わらず、大商いではなかった。年初来高値は3,030円(10/05)であり、年初来高値更新も真近といえる。
PER、PBRともに低い!
マックスバリュ東海の注目ポイントは株価が3,000円と上場食品スーパーマーケットの中でベスト10に入るにもかかわらず、PER、PBRともに平均以下である点である。ちなみに、現在、株価は九九プラスの391,000円は別格として、No.1は大黒天物産の5,160円、No.2はサンエーの4,150であり、3,000円台の企業がナフコ、イズミ、ヨークベニマル、バロー、オオゼキと続き、その次がマックバリュ東海である。PERは17.0倍と上場食品スーパーマーケットの中では下位グループであり、トップクラスの50倍前後の企業、平均の約30倍と比べても低すぎるといえよう。また、PBRは1.23倍と平均の1.5倍以下であり、トップクラスの3.0倍前後の企業と比べても低い状況である。では、成長性、収益率はどうかというと、今期の売上高伸び率は115.4%と上場食品スーパーマーケット約50社の中でベスト5に入る。また、経常利益率も4.6%とベスト10に入り、ヨークベニマルの4.2%、ヤオコーの4.1%をしのぐ収益率である。企業業績が食品スーパーマーケットの中では極めてよいにもかかわらず、PER、PBR共に低い点からから考えると、現在の3,000円の株価は決して高いとはいえない。
ヤオハンからイオンへ
マックスバリュ東海の前身は1948年創業の八百半百貨店であり、1986年東証1部に上場したが、1997年、中国事業で失敗し、会社更生法を申請した。その後、イオンが100%子会社化し、会社再建に着手。2002年会社更生手続きが終了し、社名がマックスバリュ東海と変わり、2004年7月に東証2部へ上場したばかりの企業である。現在は、イオングループの東海地区の中核企業であり、48店舗を静岡(39)、神奈川(6)、愛知(1)、山梨(2)へ出店している。
マックスバリュ東海のマーチャンダイジングの強さ
マックスバリュ東海は今期を含め今後3年間に30店舗の新規出店を計画しており、少なくとも今後3年間は急成長が見込める。特に、イオングループではあっても、地域密着型のマーチャンダイジングに徹しており、年間7000件の顧客からの提案も加味し、従業員の提案にもとづく品揃え等が実施され、特に、青果、グロサリー等において地場商品の導入に積極的である。また、生鮮、惣菜強化策としても「ワンデイ ファイブサイクル」というきめ細かな製造体制に取り組み、できたて、作りたての商品展開や少量パック、バラ販売にも積極的に取り組み、顧客重視の商品政策を目指している。商品構成比も生鮮の中では青果13.9%と鮮魚の9.5%、精肉の7.5%に比べ青果重視の政策であり、さらに、日配の23.4%に加え、グロサリーが何と27.8%と高く、今期全部門で最高の伸び率123.0%となった。マックスバリュ東海のマーチャンダイジングはグロサリーを戦略商品にすえ、日配と青果重視のPI値アップ戦略が確立されつつあるといえる。
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