売上速報! 11月度、食品スーパーマーケット
11月度の上場約20社の食品スーパーマーケットの売上速報がまとまった。全店の平均売上が107.7%、既存店は97.6%と10月度の全店105.8%、既存店95.8%と比べると、全店、既存店ともに2ポイントほどアップした。特に、これまでの数ケ月間は客数増による売上アップが鮮明であったが、今月は客単価が全体で98.0%(10月95.4%)、既存店では98.2%(10月95.8%)と客単価に回復傾向が見えてきたことが特徴である。10月度は全体の客単価が1社も100%を越えなかったが、11月度はPLANT、ヤマザワ、ミスターマックスの3社が客単価100%を越え、しかも、ヤマザワは唯一既存店の客単価も100%を越えるという好結果であった。
110%以上が5社、既存店の回復が鮮明!
このような中で昨年対比110%以上の企業が5社であった。大黒天物産、九九プラス、PLANT、マックスバリュ東海、ハローズである。特に、大黒天物産135.4%、九九プラス134.7%、PLANT123.6%とこの3社が120%を越え、全体の売上は絶好調といえる。ただ、大黒天物産は既存店が96.5%、九九プラスは93.1%と既存店の業績回復が遅れており、新店効果により売上が支えられているという構図が鮮明である。これに対し、PLANTは既存店の売上が100.6%と昨年を上回り、客単価も100.0%(既存店99.4%)と新店効果だけでなく、既存店の数字も11月度はよかった。また、120%アップまではわずかに届かなかったが、マックスバリュ東海も118.3%(既存店100.0%)と10月の114.3%(既存店97.5%)と比べると好調な数字であった。同様に、ハローズも114.9%(既存店94.0%)と10月の110.4%(既存店93.5%)と比べると好調な数字であった。
105%前後の7社も既存店が回復基調!
昨年対比105%前後は7社であり、オオゼキ、バロー、ヤオコー、ヤマザワ、エコス、アークランド坂本、イズミである。このうち、バロー、ヤオコー、ヤマザワ、エコス、イズミは既存店も100%を越え、10月度と比べ既存店の業績が回復しつつある状況といえる。特にオオゼキは最も伸び率が高く、108.8%であり、10月度はPI値が100%ぎりぎりであったが、11月度はPI値が100%を優に越え、平均単価はあいかわず95%弱で推移しているが、客単価も95%を越え、回復がみられた。バロー、ヤオコー、エコス、イズミは既存店が101.0%、100.1%、103.3%、100.1%、103.0%と100%をクリアーした。アークランド坂本は104.5%と全体では100%を越えたが、既存店が99.2%(10月度102.7%)と僅かに下回った。
昨年対比割れが5社、既存店が特に厳しい状況に!
このように全体としては既存店の回復基調が見え、昨年対比をクリアーする企業が多い中で、昨年対比を下回った企業は5社であった。オリンピック、カスミ、トーホー、いなげや、マルエツである。特に、トーホー、イナゲヤは既存店も92%台と厳しい状況であった。また、いなげや、マルエツは店舗数が130店舗、204店舗と食品スーパーマーケットの中でも最大規模を誇る企業であるが、新規出店が思うように増やせず、さらに既存店もいなげや92.5%、マルエツ95.0%と伸び悩み、11月度は厳しい状況であった。茨城商圏での激戦がつづいているカスミは10月度とほぼ同じであるが、全体98.7%(既存店95.3%)と依然厳しい状況がつづいている。
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